メインコンテンツへスキップ

刑事・恩赦

前科調書

   犯歴事務解説(法務総合研究所の,平成30年3月5日発行の五訂版)95頁ないし102頁には,「第2 前科調書(規程第13条第2項)」として以下の記載があります(規程とあるのは,犯歴事務規程(昭和59年4月26日付の法務大臣訓令)のことです。また,文中の前科調書等の画像は元の文献に含まれていません。)。

1 前科調書
(1) 前科調書は,検察事務官が作成する前科の調査結果の報告書である。前科調書の作成名義は,電子計算機により出力された前科調書(甲)については,地方検察庁本庁の犯歴担当事務官であり,犯歴票等に基づき作成される前科調書(乙),前科調書(丙)及び前科調書(丁)については,本籍地方検察庁の犯歴担当事務官である(注)。
ただし,急速を要する場合において,地方検察庁の本庁からメール等により前科調書(甲)の送付を受けた支部等にあっては,その作成名義を支部等の犯歴担当事務官としても差し支えないであろう。
   なお,前科調書は,原則的には電子計算機より出力されたもの又は犯歴票等に基づいて作成されたものであるが,場合によっては,裁判書原本又は訴訟記録中に編てつされている前科調書等によって作成しても差し支えない。
(注)昭40検務実務家会同犯歴事務関係9問答参照
(2) 犯歴担当事務官が,特定の者が有罪の裁判を受けた事実を明らかにする書面を作成する場合には,前科調書(甲),前科調書(乙),前科調書(丙)又は前科調書(丁)による。
   前科調書(甲)は電算処理対象犯歴に係る前科照会に,前科調書(乙)は非電算処理対象犯歴(道交犯歴を除く。)に係る前科照会に,前科調書(丙)は道交犯歴に係る前科照会に,前科調書(丁)は犯歴票の写しを添付することとなるときに, それぞれ作成することとされている(注)。
(注)運用通達の記の第2.5.(2)
(3) 前科調書に記載する前科は,特定の者に係る全ての有罪の確定裁判である。
   しかし,前科調書を必要とする理由によっては,例えば,刑の執行猶予の言渡しの取消しを請求する場合において,執行を猶予された刑と当該執行猶予の言渡しの取消原因刑とを記載すれば足りるようなときは,確定裁判の一部のみを記載して差し支えない。
(4) 前科調書を作成するに当たっては,電子計算機により把握されていたものだからとして盲信したり,単に犯歴票等から機械的に転記したりするのではなく,内容に誤りがないかどうか,記載されている事項に矛盾はないかどうか等を子細に点検し,正確を期さなければならない。
   前科調書(甲)の印字は勝手に訂正・補正することは認められないから,訂正・補正の必要がある場合は,戸籍事項訂正又は犯歴事項訂正の手続を行うこととなる。

2 前科調書(甲)の作成
(1) 前科調書(甲)は,電子計算機から出力されるものであり,記載されている内容は,データを入力する際及び更新処理の際にチェックされているので, その内容は間違いがないはずであるが,前科調書(甲)に印字された者の氏名,生年月日及び本籍地の表示と照会に係る者のそれらとが一致するか否か,及び犯歴事項の内容に誤りや矛盾がないかどうかを点検・確認した上で,署名押印を行うべきである。
(2) 照会に係る者と氏名コード及び生年月日は一致するが本籍地表示が異なるなどのいわゆる類似者については,前科調書(甲)に印字された者と照会に係る者とが同一人であるか否かについて対査・点検し, その結果, 同一人と特定し難い場合には, いわゆる認証をせず,氏名欄に赤色で「類似者」と表示するとともに,前科調書(甲)の身分事項中照会に係る者の身分事項と異なる部分を赤色で囲むなどして相違点を明らかにする(注1)。
   また,前科調書(甲)が,例えば.本籍地A,生年月日○年○月○日,氏名乙山丙男という者について電子計算機から出力された前科調書(甲)に印字された前科が検察庁において犯歴として把握されているという事実の報告書であることに鑑みれば.前科調書(甲)の印字の訂正や補正は,原則として認められない。したがって,その訂正等の必要はあるが訂正のための更新入力手続をとるいとまがないような場合で,特にその相違について説明を要するときは,戸籍騰本を添付し, あるいは,別途相違事実についての報告書を作成添付する等の方法を考慮することになろう (注2)。なお, このような場合には,直ちに,電子計算機によって把握されている当該事項についての訂正手続をとる必要があることはいうまでもない。
(注1)昭57.3.5刑総163号刑事局総務課長通達「電算化犯歴に係る類似者の前科調背(丙)の取扱いについて」。 (なお,通達中の「前科調書(丙)」は,現行の「前科調書(甲)」に相当するものである。)
(注2)昭53検務実務家会同犯歴事務関係1問答(なお, 間中の「前科調書(丙)」は,現行の「前科調書(甲)」に相当するものである。)
   
3 前科調書(乙)及び前科調書(丙)の作成
(1) 前科調書(乙)及び前科調書(丙)は,犯歴票等に基づき作成する。作成上注意すべき事項は,次のとおりである。
ア 氏名,生年月日,本籍(国籍)の各欄
(ア) 氏名,生年月日,本籍(国籍)は,人の特定上必要な事項であるから,正確に記載しなければならない。文字は,楷書で,丁寧に書き,数字は,誤読されないように特に注意して,正確に記載しなければならない。また,生年月日は, 日本人については元号表記によることとされているので,前科調書の様式に元号が印刷されていないからといって,西暦による表記は許されないから注意を要する。
(イ) 作成の際転籍していることが判明しているときは,新本籍を記載し,犯歴票を訂正する(犯歴票等を保管することとなる本籍地方検察庁の変更については,第4章,第3,5-78ページ参照)。
イ 裁判・確定・刑終了の日等欄(裁判・確定欄)
(ア) 年月日の記載要領は,生年月日のそれと同様である。
(イ) 仮釈放期間満了により刑の執行が終了している場合には,仮釈放の日も記載する。

(続きを読む...)前科調書

前科抹消があった場合の取扱い(AIリライト)

目次

第1 「前科抹消」の意味

1 結論

2 主な制度の違い

第2 刑の言渡しの効力が失われる場合

1 刑の全部の執行猶予

2 刑の一部の執行猶予

3 刑法34条の2による刑の消滅

4 大赦・特赦・復権

5 少年時の罪に関する特則

第3 刑の効力喪失後も区別して考えるべき記録

1 有罪判決を受けたという過去の事実

2 犯罪経歴証明書

(続きを読む...)前科抹消があった場合の取扱い(AIリライト)

即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(平成2年11月9日閣議決定)

即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(平成2年11月9日閣議決定・同月12日官報掲載)

(趣旨)
一 即位の礼が行われるに当たり、内閣は、特別に、この基準により特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を行うこととする。

(対象)
二 この基準による特赦、減刑、刑の執行の免除又は復権は、平成二年十一月十二日(以下「基準日」という。)の前日までに有罪の裁判が確定している者に対して行う。ただし、第五項及び第七項に掲げる者については、それぞれ、その定めるところによる。

(出願又は上申)
三1 この基準による特赦、減刑、刑の執行の免除又は復権は、本人の出願を待って、行うものとし、本人は、基準日から平成三年二月十二日までに、恩赦法施行規則(昭和二十二年司法省令第七十八号)の定めるところにより、刑務所(少年刑務所及び拘置所を含む。以下同じ。)若しくは保護観察所の長又は検察官に対して出願をするものとする。
2 刑務所若しくは保護観察所の長又は検察官は、前号の出願があった場合には、平成三年五月十三日までに中央更生保護審査会に対して上申をするものとする。
3 第五項の規定による特赦又は第七項の規定による減刑の場合にあっては、前二号の定めにかかわらず、それぞれ、第1号の出願は平成三年五月十三日までに、前号の上申は同年八月十二日までにすることができる。
4 第1号及び第2号の規定は、この基準による特赦、減刑、刑の執行の免除又は復権について、刑務所若しくは保護観察所の長又は検察官が必要があると認める場合に職権により上申をすることを妨げるものではない。この場合においては、上申をする期限は、前二号に定めるところによる。

(特赦)
四 特赦は、第二項本文に定める者であって、次の各号のいずれかに該当するものについて、犯情、本人の性格及び行状、犯罪後の状況、社会の感情等にかんがみ特に相当であると認められる場合に行う。
1 少年のとき罪を犯した者であって、基準日の前日までにその罪による刑の執行を終わり又は執行の免除を得たもの
2 基準日において七十歳以上の者であって、有期の懲役又は禁錮に処せられ、基準日の前日までにその執行すべき刑の期間の二分の一以上につきその執行を受けたもの
3 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり又は執行の免除を得た日から基準日の前日までに五年以上を経過した者であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
4 有期の懲役又は禁錮に処せられ、その執行を猶予され、基準日の前日までに猶予の期間の二分の一以上を経過している者であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの。
5 有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法(明治四十年法律第四十五号)の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)であって、社会のために貢献するところがあり、かつ、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
6 罰金に処せられ、その執行を猶予されている者又は基準日の前日までにその執行を終わり若しくは執行の免除を得た者であって、その刑に処せられたことが現に社会生活上の障害となっているもの
五1 前項第5号に掲げる者については、基準日の前日までに有罪、無罪又は免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪について有罪の裁判が確定した場合にも、同項の例によりこの基準による特赦を行うことができる。
2 罰金に処せられ、そのことが現に社会生活上の障害となっている者については、基準日の前日までに略式命令の送達、即決裁判の宣告又は有罪、無罪若しくは免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪について有罪の裁判が確定した場合であって、その執行の猶予の期間中であるとき又は同日までにその執行を終わり若しくは執行の免除を得たときも、前号と同様とする。

(減刑)
六 減刑は、第二項本文に定める者のうち、懲役又は禁錮に処せられた者(その執行を終わり又は執行の免除を得た者を除く。)であって、次の各号のいずれかに該当するものについて、犯情、本人の性格及び行状、犯罪後の状況、社会の感情等にかんがみ特に相当であると認められる場合に行う。
1 少年のとき犯した罪により、有期の懲役又は禁錮に処せられた者であって、次の(一)又は(二)に掲げる場合に応じ、それぞれ、(一)又は(二)に定めるもの
(一) その犯した罪につき定められた懲役又は禁錮の法定刑の短期が一年以上である場合にあっては、基準日の前日までに執行すべき刑の期間の二分の一以上につきその執行を受げた者(不定期刑に処せられたときにあっては、言い渡された刑の短期のうち執行すべき部分の二分の一以上につきその執行を受けた者)
(二) (一)以外の場合にあっては、基準日の前日までに執行すべき刑の期間の三分の一以上につきその執行を受けた者(不定期刑に処せられたときにあっては、言い渡された刑の短期のうち執行すべき部分の三分の一以上につきその執行を受けた者)

(続きを読む...)即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(平成2年11月9日閣議決定)

即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定)

即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定・同月22日官報掲載)

(趣旨)
1 即位の礼が行われるに当たり,内閣は,この基準により刑の執行の免除及び復権を行うこととする。
(対象)
2 この基準による刑の執行の免除又は復権は,令和元年10月22日(以下「基準日」という。)の前日までに有罪の裁判が確定している者に対して行う。ただし,第5項第2号に規定する者については,その定めるところによる。
(出願又は上申)
3⑴ この基準による刑の執行の免除又は復権は,本人の出願を待って行うものとし,本人は,基準日から令和2年1月21日までに検察官又は保護観察所の長(恩赦法施行規則(昭和22年司法省令第78号)の定めるところにより刑の執行の免除又は復権の上申の権限を有する検察官又は保護観察所の長をいう。以下同じ。)に対して出願をするものとする。
⑵ 検察官又は保護観察所の長は,前号の出願があった場合には,令和2年4月21日までに中央更生保護審査会に対して上申をするものとする。
⑶ 第5項第2号の規定による復権の場合は,前2号の規定にかかわらず,それぞれ,第1号の出願は令和2年4月21日までに,前号の上申は令和2年7月21日までにすることができる。
⑷ 第1号及び第2号の規定は,この基準による刑の執行の免除又は復権について,検察官又は保護観察所の長が必要あると認める場合に職権により上申をすることを妨げるものではない。この場合においては,上申をする期限は,前2号に定めるところによる。
(刑の執行の免除の基準)
4 刑の執行の免除は,基準日の前日までに刑に処せられた者のうち,懲役,禁錮又は罰金に処せられ,病気その他の事由により基準日までに長期にわたり刑の執行が停止され,かつ,なお長期にわたりその執行に耐えられないと認められるものであって,犯情,本人の性格及び行状,犯罪後の状況,社会の感情,刑の執行の免除を必要とする事情等を考慮して,特に刑の執行の免除をすることが相当であると認められるものについて行う。
(復権の基準)
5⑴ 復権は,1個又は2個以上の裁判により罰金の刑に処せられ,基準日の前日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得た者(他に禁錮以上の刑に処せられている者を除く。)のうち,刑に処せられたことが現に社会生活を営むに当たり障害となっていると認められるものであって,犯情,本人の性格及び行状,犯罪後の状況,社会の感情等を考慮して,特に復権することが相当であると認められるものについて行う。
⑵ 前号に規定する者のほか,基準日の前日までに1個又は2個以上の略式命令の送達,即決裁判の宣告又は判決の宣告を受け,令和2年1月21日までにその裁判に係る罪の全部について罰金に処せられ,基準日から令和2年1月21日までにその全部につき執行を終わり又は執行の免除を得た者のうち,刑に処せられたことが現に社会生活を営むに当たり障害となっていると認められるものであって,犯情,本人の性格及び行状,犯罪後の状況,社会の感情等を考慮して,特に復権することが相当であると認められるものについても復権を行うことができる。
 (犯罪被害者等の心情の配慮)
6 前2項の規定の適用に当たっては,犯罪被害者等基本法(平成16年法律第161号)に基づき犯罪被害者等の視点に立った施策が推進されていることに鑑み,本人がした犯罪行為により被害を受けた者及びその遺族の心情に配慮するものとする。
 (その他)
7 この基準に当たらない者であっても,刑の執行の免除又は復権を行うことが相当であるものには,常時恩赦を行うことを考慮するものとする。

*1 令和元年の御即位恩赦に関して,官報で公布された文書は以下のとおりです。
① 復権令(令和元年10月22日政令第131号)
② 刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)
③ 即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定)
*2 法務省HPに「「復権令」及び「即位の礼に当たり行う特別恩赦基準」について」が載っています。
*3 以下の文書を掲載しています。
① 令和元年10月18日付の閣議書(即位の礼に当たり行う特別恩赦基準)
② 即位の礼に当たり行う特別恩赦基準の運用について(令和元年10月22日付の法務省刑事局長,矯正局長及び保護局長の依命通達)
③ 即位の礼に当たり行う特別恩赦基準に関する解説の送付について(令和元年10月22日付の法務省保護局総務課長の通知)

(続きを読む...)即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定)

大赦令(平成元年2月13日政令第27号)

大赦令
内閣は、恩赦法(昭和二十二年法律第二十号)第二条及び第三条の規定に基づき、この政令を制定する。
第一条 昭和六十四年一月七日前に次に掲げる罪を犯した者は、赦免する。
一 食糧管理法(昭和十七年法律第四十号)第三十二条第一項第一号の罪(第三条第一項の規定に違反する行為に係るものに限る。)、第三十二条第一項第三号(これに相当する旧規定を含む。)の罪及び第三十三条の罪並びにこれらに関する第三十七条の罪
二 食糧緊急措置令(昭和二十一年勅令第八十六号)に違反する罪
三 物価統制令(昭和二十一年勅令第百十八号)に違反する罪
四 地代家賃統制令(昭和二十一年勅令第四百四十三号)に違反する罪
五 外国人登録法(昭和二十七年法律第百二十五号)第十八条の二(これに相当する旧規定を含む。)の罪並びに外国人登録法の一部を改正する法律(昭和五十七年法律第七十五号)及び外国人登録法の一部を改正する法律(昭和六十二年法律第百二号。以下「改正法」という。)による各改正前の外国人登録法第十八条第一項第八号の罪(改正法施行後に行われたとしたならば罪とならない行為に係るものに限る。)
六 未成年者喫煙禁止法(明治三十三年法律第三十三号)第三条の罪
七 鉄道営業法(明治三十三年法律第六十五号)第三十四条の罪、第三十五条の罪、第三十七条の罪及び第四十条の罪
八 未成年者飲酒禁止法(大正十一年法律第二十号)に違反する罪
九 軽犯罪法(昭和二十三年法律第三十九号)に違反する罪
十 興行場法(昭和二十三年法律第百三十七号)第十条の罪及びこれに関する第十一条の罪
十一 旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第十二条の罪
十二 公衆浴場法(昭和二十三年法律第百三十九号)第十条の罪及びこれに関する第十一条の罪
十三 古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第三十二条の罪
十四 郵便物運送委託法(昭和二十四年法律第二百八十四号)第二十三条の罪及びこれに関する第二十四条の罪
十五 質屋営業法(昭和二十五年法律第百五十八号)第三十四条の罪
十六 狂犬病予防法(昭和二十五年法律第二百四十七号)第二十八条の罪

十七 酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律(昭和三十六年法律第百三号)第四条の罪

第二条 前条に掲げる罪に当たる行為が、同時に他の罪名に触れるとき、又は他の罪名に触れる行為の手段若しくは結果であるときは、赦免をしない。

附 則

(続きを読む...)大赦令(平成元年2月13日政令第27号)

昭和天皇の崩御に伴う国家公務員等の懲戒免除に関する政令(平成元年2月13日政令第29号)

昭和天皇の崩御に伴う国家公務員等の懲戒免除に関する政令

内閣は、公務員等の懲戒免除等に関する法律(昭和二十七年法律第百十七号)第二条の規定に基づき、この政令を制定する。

次に掲げる者(平成元年二月二十四日前に第一号から第十六号までに掲げる者でなくなった者を含む。)のうち、これらの者に係る懲戒を定める法令の規定により、昭和六十四年一月七日前の行為について、平成元年二月二十四日前に減給、過料、過怠金、戒告又は譴責の懲戒処分を受けた者に対しては、将来に向かってその懲戒を免除するものとする。
一 国家公務員
二 公証人
三 弁護士
四 司法書士
五 土地家屋調査士
六 外国法事務弁護士
七 公認会計士、会計士補若しくは外国公認会計士又は計理士
八 税理士
九 通関士
十 社会保険労務士
十一 弁理士
十二 水先人
十三 海事代理士
十四 海技従事者
十五 水害予防組合の委員又は吏員
十六 建築士
十七 日本専売公社の職員であった者
十八 日本国有鉄道の職員であった者
十九 日本電信電話公社の職員であった者

附 則
この政令は、平成元年二月二十四日から施行する。

被疑者及び被告人の勾留(AIリライト)

この記事は,刑事訴訟法上の「勾留」の仕組みを,被疑者勾留と被告人勾留の違いを軸に体系的に整理したものです。
勾留の要件・勾留質問・勾留状の執行・弁護人等への通知・接見交通・勾留理由開示・取消し・執行停止・被疑者勾留と被告人勾留に特有の事情・無罪判決後の勾留・代用刑事施設・未決勾留と医療をめぐる判例・統計までを,条文と最高裁判例の原典に当たって確認した上で扱います。
条文は刑事訴訟法・刑事訴訟規則の現行規定,裁判例は裁判所ウェブサイト等の原典で確認しています。

目次

第1 総論

1 勾留の意義
2 勾留の要件
3 犯罪の嫌疑を理由とする不服申立ての制限
4 弁護人の職責
5 裁判所ウェブサイトによる説明

第2 勾留質問
第3 勾留状の執行等
第4 勾留と弁護人等への通知
第5 勾留と,弁護人等以外の者との接見交通
第6 勾留理由開示

1 総論
2 勾留理由開示に関する判例

第7 勾留の取消し

(続きを読む...)被疑者及び被告人の勾留(AIリライト)

弁護人

目次
第1 弁護人選任権
1 弁護人選任権者
2 弁護人の種類
3 弁護人選任の効力
4 弁護人の数
5 主任弁護人
第2 弁護人選任の申出,並びに当番弁護士制度及び私選紹介弁護士制度
1 弁護人選任の申出
2 当番弁護士制度及び私選紹介弁護士制度
第3 国選弁護人の選任
1 総論
2 被告人国選弁護人
3 被疑者国選弁護人
第4 弁護人と被疑者・被告人との接見交通
1 接見交通権
2 接見指定権
3 最高検察庁の接見対応通達
4 面会室内における写真撮影(録画を含む)及び録音
5 弁護人になろうとする者としての接見には制限があること
6 接見指定権に関する判例
第5 被疑者国選対象事件,国選付添人対象事件及び裁判員裁判対象事件
1 総論
2 被疑者国選対象事件
3 国選付添人対象事件
4 裁判員裁判対象事件
第5の2 精神鑑定結果の採用に関する最高裁判例
第6 刑事弁護における弁護士倫理
第7 刑事弁護に関する弁護士職務基本規程の条文
第8 関連記事その他

(続きを読む...)弁護人

謄写業者と判決確定後の刑事記録の保管場所(AIリライト)

第1 記録の段階によって申請先が異なること

1 係属中記録,不起訴記録及び確定記録の区別
2 謄写業者へ依頼する前に確認する事項

第2 大阪・京都・兵庫・愛知の謄写業者及び申請窓口

1 大阪の裁判所及び大阪地検
2 京都の裁判所及び京都地検
3 兵庫県内の裁判所及び検察庁
4 愛知県の申請書式及び謄写窓口

第3 判決確定後の刑事記録の保管場所

1 第一審裁判所に対応する検察庁が原則であること
2 交通事件の本籍地特例は令和7年1月1日前の終結事件に限られること
3 法的な保管者,物理的な所在及び閲覧場所の違い
4 大阪府内の区検事件等の問い合わせ先

第4 確定記録の閲覧と謄写は別の手続であること

1 法律が定める閲覧請求
2 謄写は別途の申出として扱われること
3 閲覧手数料と謄写料金の違い

(続きを読む...)謄写業者と判決確定後の刑事記録の保管場所(AIリライト)

特赦、減刑又は刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(平成2年11月12日法務省令第39号)

特赦、減刑又は刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(平成2年11月12日法務省令第39号)

第一条 平成二年十一月十二日(以下「基準日」という。)の前日までに有罪の裁判が確定した次に掲げる者は、恩赦法施行規則(昭和二十二年司法省令第七十八号。以下「規則」という。)第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成三年二月十二日までは、同条の定める期間を経過する前においても、特赦の出願をすることができる。
一 少年のとき罪を犯した者であって、基準日の前日までにその罪による刑の執行を終わり又は執行の免除を得たもの
二 基準日において七十歳以上の者であって、有期の懲役又は禁錮こに処せられ、基準日の前日までにその執行すべき刑の期間の二分の一以上につきその執行を受けたもの
三 有期の懲役又は禁錮に処せられ、その執行を猶予され、基準日の前日までに猶予の期間の二分の一以上を経過している者であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
四 有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法(明治四十年法律第四十五号)の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)であって、社会のために貢献するところがあり、かつ、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
五 罰金に処せられ、その執行を猶予されている者又は基準日の前日までにその執行を終わり若しくは執行の免除を得た者であって、その刑に処せられたことが現に社会生活上の障害となっているもの

第二条 次に掲げる者は、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、同年五月十三日までは、同条の定める期間を経過する前においても、特赦の出願をすることができる。
一 基準日の前日までに有罪、無罪又は免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪について有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)であって、社会のために貢献するところがあり、かつ、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
二 基準日の前日までに略式命令の送達、即決裁判の宣告又は有罪、無罪若しくは免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪について罰金に処せられ、その執行を猶予されている者又は同日までにその執行を終わり若しくは執行の免除を得た者であって、その刑に処せられたことが現に社会生活上の障害となっているもの

第三条 基準日の前日までに懲役又は禁掴に処せられた次に掲げる者(その執行を終わり又は執行の免除を得た者を除く。)は、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成三年二月十二日までは、同条の定める期間を経過する前においても、減刑の出願をすることができる。
一 少年のとき犯した罪により、有期の懲役又は禁錮に処せられた者であって、次の1又は2に掲げる場合に応じ、それぞれ、1又は2に定めるもの
1 その犯した罪につき定められた懲役又は禁錮の法定刑の短期が一年以上である場合にあっては、基準日の前日までに執行すべき刑の期間の二分の一以上につきその執行を受けた者(不定期刑に処せられたときにあっては、言い渡された刑の短期のうち執行すべき部分の二分の一以上につきその執行を受けた者)
2 1以外の場合にあっては、基準日の前日までに執行すべき刑の期間の三分の一以上につきその執行を受けた者(不定期刑に処せられたときにあっては、言い渡された刑の短期のうち執行すべき部分の三分の一以上につきその執行を受けた者)
二 少年のとき犯した罪により、有期の懲役又は禁錮に処せられ、その執行を猶予されている者であって、基準日の前日までにその猶予の期間の三分の一以上を経過したもの
三 基準日において七十歳以上の者であって、有期の懲役又は禁錮に処せられ、基準日の前日までに執行すべき刑の期間の三分の一以上につきその執行を受けたもの
四 有期の懲役又は禁錮に処せられ、その執行を猶予され、基準日の前日までに猶予の期間の三分の一以上を経過している者であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
五 有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの

第四条 基準日の前日までに有罪、無罪又は免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪について有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているものは、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、同年五月十三日までは、同条の定める期間を経過する前においても、減刑の出願をすることができる。ただし、当該懲役又は禁錮の執行を終わり又は執行の免除を得た者を除く。

第五条 基準日の前日までに懲役又は禁錮に処する裁判が確定した者であって、病気その他の事由により基準日までに長期にわたり刑の執行が停止され、なお長期にわたりその執行に耐えられないと認められるものは、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成三年二月十二日までは、同条の定める期間を経過する前においても、刑の執行の免除の出願をすることができる。

附 則
この省令は、公布の日から施行する。

* 「即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(平成2年11月9日閣議決定)」も参照してください。

取調べのための呼び出しに応じないことと,逮捕の必要性に関する最高裁刑事局作成の資料の記載

目次
1 取調べのための呼び出しに応じないことと,逮捕の必要性に関する最高裁刑事局作成の資料の記載
2 関連記事その他

1 取調べのための呼び出しに応じないことと,逮捕の必要性に関する最高裁刑事局作成の資料の記載
・ 最高裁判所刑事局が平成7年3月に作成した,逮捕・勾留に関する解釈と運用4頁及び5頁には以下の記載があります。

    まず,一般論として,次のとおり意見が一致した。
    刑訴法199条1項ただし書の罪についてはもちろん,その他の罪についても,明らかに逃亡,罪証隠滅のおそれがなく,単に出頭要求に応じないという理由だけでは逮捕状を発付することはできない。しかし,任意出頭の要求に数回にわたって応じないということは,逃亡又は罪証隠滅のおそれを推認させる有力な事情とはなりうるであろう。呼出しの回数が重なるに連れ,呼出しを無視する被疑者の緊張感が高まり,例えば,もしかすると裁判で実刑になるのではないかとの不安を覚え,逆に逃走や罪証隠滅を図るといった心理過程を推認できることもあるからである。もちろん具体的な諸事情を総合判断しなければならないが,そのような推認ができる場合には,数回の不出頭の事実を逮捕の必要性の一つの判断資料として,逮捕状を発付するということも十分考えられる。なお,このような推認が働くのは,あくまで有効な呼出しを現に受けており,かつ正当な理由もないのに,出頭しない場合に限られることはいうまでもない。
    この点について,何回以上不出頭であれば逮捕状を発付するという一応の基準的なものを設け,これに基づいて運用するというやり方についても議論が及んだ。しかし,これに対しては,単に機械的に回数のみを基準にして逮捕の必要性の有無を決するのは妥当でなく,あくまでも具体的事情を総合判断して,必要性の有無を判断すべきである,との結論となった。

2 関連記事その他
(1) 交通事故弁護士相談Cafeに「交通事故の現場検証!警察官対応で必ず知っておくべき全知識」が載っています。
(2) 名古屋高裁令和4年1月19日判決は以下の判示をしたみたいです(弁護士法人金岡法律事務所HPの「名古屋高裁、在宅被疑者に取調べ受忍義務を認める!!」参照)。
    正当な理由のない不出頭は,一般的には逃亡ないし罪証隠滅のおそれの一つの徴表であると考えられ,数回不出頭が重なれば逮捕の必要が推定されることがあると解されている。そうすると,検察官の出頭要求に応じて被疑者が出頭したものの,弁護人を取り調べに立ち会わせることを求め,これを検察官が認めなかったことから,結果として被疑者の取調べを行うことができない事態が繰り返された場合に,検察官が,被疑者が正当な理由なく取調べを拒否しており,正当な理由のない不出頭を繰り返した場合に準じ,逃亡ないし罪証隠滅のおそれがあるとして逮捕の必要性があると評価することに合理的根拠がないとはいえ(ない)
(3)ア 以下の資料を掲載しています。
・ 被疑者の取調べにおける弁護人立会い要求等に対する対応要領(令和4年8月の兵庫県警察本部刑事部刑事企画課の文書)
・ 監察調査の結果について(令和5年12月25日付の最高検察庁監察指導部の文書)
→ 令和元年の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件に関するものです。
・ 取調状況DVD等に関する調査について(令和元年5月24日付の最高裁判所刑事局第三課長の事務連絡)
・ 証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度の運用等について(平成30年3月19日付の次長検事の依命通達)
イ 以下の記事も参照してください。
・ 警察及び検察の取調べ
・ 司法修習生による取調べ修習の合法性
・ 交通違反に対する不服申立方法

大阪弁護士会で出している在宅取調べ実践マニュアルに取調べ立会いを求めるやり方が書式など含めて詳しく書いてありますよね。

— 弁護士戸舘圭之オフィシャル/とってぃ/袴田事件弁護団 (@todateyoshiyuki) September 10, 2021

(続きを読む...)取調べのための呼び出しに応じないことと,逮捕の必要性に関する最高裁刑事局作成の資料の記載

西村謄写館及びOPO謄写センター―大阪地検の連絡先,謄写実績及び料金資料(AIリライト)

第1 現在の取扱先及び連絡先

1 大阪地方検察庁本庁
2 堺支部及び岸和田支部
3 庁内の場所及び西天満事務所

第2 閲覧・謄写の申出と費用

1 申出書による業者の指定
2 確定記録の閲覧と謄写の区別
3 150円の閲覧手数料と業者料金

第3 紙,PDF,スキャン及びセルフ式の取扱い

1 OPO謄写センターの令和7年度実績
2 西村謄写館の令和7年度実績
3 依頼時に確認すべき事項

第4 年度別の謄写件数等報告書
第5 過去に公開された謄写料金資料

1 西村謄写館の令和元年10月資料
2 OPO謄写センターの令和2年4月資料

(続きを読む...)西村謄写館及びOPO謄写センター―大阪地検の連絡先,謄写実績及び料金資料(AIリライト)

西村謄写館及びOPO謄写センターと検察庁との間の協定書等

1(1) 大阪高検及び大阪地検と協定書等を作成している謄写業者(西村謄写館及びOPO謄写センター)の謄写業務のうち,紙媒体による謄写業務には以下の3種類があります。
① 対面業務式
   使用許可に係る設置場所に乾式複写機を設置し,謄写申請人の依頼を受けて,同人の代わりに事件記録等の謄写を行う業務
② セルフ式業務
   使用許可に係る設置場所に設置されている特定の乾式複写について,謄写申請人自らが行う事件記録等の謄写に利用させる業務
→ 大阪高検及び大阪地検の場合,1枚当たり20円を超えて設定することはできない反面,白黒コピーに限定されています。
③ 出張謄写業務
   大阪地検岸和田支部,大阪区検察庁交通分室及び羽曳野区検察庁が管理する事件記録等の謄写について,謄写申請人の依頼を受けて,同人の代わりに当該事件記録等を管理する検察庁まで赴き,事件記録等の謄写を行う業務
(2) パソコン等を設置し,謄写申請人の依頼を受けて,同人の代わりにCD-R,DVD,BD-R,USBメモリ,フロッピーディスクその他の外部電磁的記録媒体に記録された情報を,別の外部電磁的記録媒体に謄写する業務は,対面式業務及び出張謄写業務に含まれる業務とされています。
   
2 西村謄写館が,大阪高検,大阪地検本庁,大阪地検岸和田支部,大阪区検察庁交通分室及び羽曳野区検察庁が管理している事件記録等の謄写業務に関して,大阪高検及び大阪地検との間で作成している以下の文書を掲載しています。
① 平成26年4月1日付の事件記録等謄写業務協定書
② 平成26年4月1日付の謄写対象物管理計画
③ 平成26年4月1日付の情報セキュリティ計画
→ 本文は全部黒塗りです。

3 OPO謄写センターが,大阪高検,大阪地検本庁,大阪地検岸和田支部,大阪区検察庁交通分室及び羽曳野区検察庁が管理している事件記録等の謄写業務に関して,大阪高検及び大阪地検との間で作成されている以下の文書を掲載しています。
① 平成26年4月1日付の事件記録等謄写業務協定書
② 平成26年4月1日付の謄写対象物管理計画
③ 平成26年4月1日付の情報セキュリティ計画
→ 本文は全部黒塗りです。

4 西村謄写館が,大阪地検堺支部が管理している事件記録等の謄写業務に関して,大阪高検及び大阪地検との間で作成している以下の文書を掲載しています。
① 平成26年9月1日付の事件記録等謄写業務協定書
② 平成26年9月1日付の謄写対象物管理計画
③ 平成26年9月1日付の情報セキュリティ計画
→ 本文は全部黒塗りです。

5 以下の記事も参照してください。
① 謄写業者,及び確定した刑事記録の保管場所
② 西村謄写館及びOPO謄写センター
③ 交通事故事件の刑事記録の入手方法

被害者に関する犯罪捜査規範の条文

◯被害者に関する犯罪捜査規範の条文は以下のとおりです。

(秘密の保持等)
第九条   捜査を行うに当たつては、秘密を厳守し、捜査の遂行に支障を及ぼさないように注意するとともに、被疑者、被害者(犯罪により害を被つた者をいう。以下同じ。)その他事件の関係者の名誉を害することのないように注意しなければならない。
2   捜査を行うに当たつては、前項の規定により秘密を厳守するほか、告訴、告発、犯罪に関する申告その他犯罪捜査の端緒又は犯罪捜査の資料を提供した者(第十一条(被害者等の保護等)第二項において「資料提供者」という。)の名誉又は信用を害することのないように注意しなければならない。

(関係者に対する配慮)
第十条   捜査を行うに当つては、常に言動を慎み、関係者の利便を考慮し、必要な限度をこえて迷惑を及ぼさないように注意しなければならない。

(被害者等に対する配慮)
第十条の二   捜査を行うに当たつては、被害者又はその親族(以下この節において「被害者等」という。)の心情を理解し、その人格を尊重しなければならない。
2   捜査を行うに当たつては、被害者等の取調べにふさわしい場所の利用その他の被害者等にできる限り不安又は迷惑を覚えさせないようにするための措置を講じなければならない。

(被害者等に対する通知)
第十条の三   捜査を行うに当たつては、被害者等に対し、刑事手続の概要を説明するとともに、当該事件の捜査の経過その他被害者等の救済又は不安の解消に資すると認められる事項を通知しなければならない。ただし、捜査その他の警察の事務若しくは公判に支障を及ぼし、又は関係者の名誉その他の権利を不当に侵害するおそれのある場合は、この限りでない。

(被害者等の保護等) 
第十一条   警察官は、犯罪の手口、動機及び組織的背景、被疑者と被害者等との関係、被疑者の言動その他の状況から被害者等に後難が及ぶおそれがあると認められるときは、被疑者その他の関係者に、当該被害者等の氏名又はこれらを推知させるような事項を告げないようにするほか、必要に応じ、当該被害者等の保護のための措置を講じなければならない。 
2   前項の規定は、資料提供者に後難が及ぶおそれがあると認められる場合について準用する。
(捜査の回避) 
第十四条   警察官は、被疑者、被害者その他事件の関係者と親族その他特別の関係にあるため、その捜査について疑念をいだかれるおそれのあるときは、上司の許可を得て、その捜査を回避しなければならない。

(親告罪の要急捜査)
第七十条   警察官は、親告罪に係る犯罪があることを知つた場合において、直ちにその捜査を行わなければ証拠の収集その他事後における捜査が著しく困難となるおそれがあると認めるときは、未だ告訴がない場合においても、捜査しなければならない。この場合においては、被害者またはその家族の名誉、信用等を傷つけることのないよう、特に注意しなければならない。

(現場における負傷者の救護等)

(続きを読む...)被害者に関する犯罪捜査規範の条文

被告人の保釈(AIリライト)

保釈は,起訴された後の被告人について,保釈保証金の納付を条件に勾留の執行を停止し,身体拘束を解く制度です。本記事は,刑事訴訟法が定める保釈の3類型(権利保釈・裁量保釈・義務的保釈),保証金と手続,不服申立て,失効と還付までの仕組みを条文に即して整理し,あわせて保釈に関する統計,最高裁判所の開示文書,カルロス・ゴーンの国外逃亡を受けた令和5年改正,保釈保証金をめぐる債権回収の裁判例など,参照しやすい資料を集めたものです。条文は令和7年6月1日の拘禁刑一本化を反映しています。

第1 保釈制度の概要

1 保釈とは何か
2 保釈の3類型と請求権者

第2 必要的保釈(権利保釈・刑訴法89条)

1 原則と6つの除外事由
2 判決宣告後は権利保釈が使えない

第3 裁量保釈(任意的保釈・刑訴法90条)

1 意義と考慮要素
2 余罪の扱いと最高裁昭和44年7月14日決定

第4 義務的保釈(刑訴法91条)
第5 保釈の手続

1 検察官の意見と意見書の謄写
2 保釈保証金の額と付随条件
3 納付・代納・保証書

(続きを読む...)被告人の保釈(AIリライト)

仮釈放の手続,許可基準及び最新統計(AIリライト)

目次

第1 仮釈放の意味と対象

1 刑の執行形態を施設内処遇から社会内処遇へ移す制度

2 拘禁刑と旧懲役・旧禁錮

第2 仮釈放が法律上可能となる時期

1 成人の有期刑は刑期の3分の1,無期刑は10年

2 少年法58条の特則

第3 審理の開始から決定まで

1 法定期間経過の通告と審理開始

2 調査,面接及び生活環境の調整

3 受刑者本人の申請権及び不許可に対する審査請求

第4 仮釈放の許可基準

(続きを読む...)仮釈放の手続,許可基準及び最新統計(AIリライト)

恩赦の効果――五種類の違いと前科・資格・再審への影響(AIリライト)

第1 恩赦の効果を理解するための基本線

1 恩赦には五つの種類がある

2 「前科が消える」という説明には注意を要する

第2 五種類の恩赦とそれぞれの効果

1 大赦

2 特赦

3 減刑

4 刑の執行の免除

5 復権

6 効力が生じる時期と恩赦状

第3 恩赦が変えないものと刑法上の刑の消滅

1 既に生じた効果

(続きを読む...)恩赦の効果――五種類の違いと前科・資格・再審への影響(AIリライト)

恩赦制度審議会の最終意見書及び勧告書(昭和23年6月30日付)

目次
第1 恩赦制度審議会の最終意見書及び勧告書(昭和23年6月30日付)
第2 関連記事その他

第1 恩赦制度審議会の最終意見書及び勧告書(昭和23年6月30日付)
・ 昭和43年発行の逐条恩赦法釈義(改訂三版)124頁ないし136頁に掲載されている,恩赦制度審議会の最終意見書及び勧告書(昭和23年6月30日付)は以下のとおりです(国立公文書館デジタルアーカイブの「芦田内閣閣議書類(その8)昭和23年6月25日~昭和23年7月12日」でPDFデータをダウンロードできますし,昭和23年7月9日付の閣議書もダウンロードできます。)。

最終意見書
第一 総括的意見
   恩赦は、司法作用に関し行政権に留保された極めて重要な権限であって、新潅法下の今日においてもその重要性はいささかも減ずるものではなく、むしろその刑事政策的意義に鑑みるときは、一層活溌な運用が期待されなければならぬ。しかるに、従来の恩赦の実績を見るのに、天皇の大権事項とせられていた関係もあって、その運用は甚だしく制限的であり、またその内容において恩恵的な色彩が濃厚であって、必ずしも合理的な趣旨において十分に行われたとはいい難い。もとより恩赦は沿革的には君主の恩恵をその出発点としていると考えられるが、今日においてこれを見れば、法の画一性に基く具体的不妥当の矯正、事情の変更による裁判の事後変更、他の方法を以てしては救い得ない誤判の救済、有罪の言渡を受けた者の事後の行状等に基くいわゆる刑事政策的な裁判の変更もしくは資格回復などその合理的な面がむしろ重視せられるべきであり、今後の恩赦は、その権限が内閣に属することになったのを機会に、これらの面を中心として刑事司法の機能を一層完全ならしめる方向に活溌に運営せられなければならないと信ずる。そのためには、恩赦の審査が従来の形式的なものより、より実質的なものに進まねばならぬことは当然であると同時に、これを受ける者に遺漏なからしめるため、あらゆる該当者にその審査を受ける十分な機会を与えるような考慮が払われることを特に必要とする。のみならず、一般的恩赦、個別的恩赦を通じて、それが従来のごとく政府部内の手のみによって決定されるということも、事の重要性に鑑み、適当を欠くであろう。恩赦は憲法上内閣の責任において行わるべきものであるけれどもそれに民意を反映せしることは民主主義の原理からいって正当であり、且つ、必要であると考える。
   また、それによって他面恩赦権濫用の弊を防止されると信ずるのである。

第二 恩赦法及び昭和二十二年司法省令第七十八号恩赦法施行規則に関する事項
一 恩赦の種類、効果等について
   恩赦の種類が大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権の五であることは憲法第七条及び第七十三条の明定するところであるし、そのそれぞれの内容も、恩赦法の規定するところで大体適当であると考えるが、なお次の諸点について立法上考慮の必要があると思う。
1 条件附の恩赦
   恩赦の効力を一定の条件にかからせること、たとえば一定期間内における本人の善行を待って確定的に恩赦の効果を発生せしめるというごとき方法は、場合によっては恩赦を一層有効ならしめるものとして適切であると考えられる。しかし、現行法上かような条件附の恩赦を行い得るかどうかは解釈上やや疑義があるので、この際法にその点につき明文を設けることが望ましい。
2 刑の執行猶予期間を短縮する減刑
   現行恩赦法によれば、刑の執行猶予期間の短縮は、刑の減軽と併せて行うことができるにすぎない。しかし、刑の執行猶予の言渡を受けた者に対しては、その後の情況に照し、当初定められた猶予の期間のみを短縮するのを適当とする場合が十分考えられるので、減刑の一態様としてこれを認めるのを相当とする。
3 刑の執行猶予中の者に対する復権
   刑の執行猶予の言渡を受けた者は一応諸種の資格を喪失するわけであるが、事情によっては、執行猶予中の者といえども資格を回復せしめることがかえって制度本来の目的を達するのに有効であることが少くない(改正刑法仮案第百ニ条参照)。従来復権は刑の執行を終り又はその執行の免除を得た者以外については行われなかったけれども、執行猶予中の者にもこれを行い得るようすべきものと思う。
(附帯意見)
   なお、これは恩赦法の問題ではないが、今日犯罪人名簿の制度は必ずしも法的に完備しているとはいえず、その結果、恩赦により復権し又は刑の言渡が効力を失った場合においても、その登録の除去、前科公表の禁止等に関して恩赦の事実上の効果を完全たらしめる方法が不十分な実情にある。よって恩赦制度の改正と関連し、この点については再検討を加え、適切な方策を講ずる必要があると考える。
二 恩赦運用の方針について
1 一般恩赦(政令による恩赦)の運用方針
   従来は皇室の慶弔時などに際してこの種の恩赦の行われることが多く、今後といえども国家の慶事に当りよろこびをわかつ意味で一般的恩赦が行われることはなんら差支ないと思うのであるが、それ以上に、たとえば社会事情の変化、法令の改廃等のあった場合に衡平の精神に基いて、さらにはまた刑事政策的観点より従前の裁判の効果を変更するような合理的な一般的恩赦が今後活溌に行われ、政令による恩赦の中心をなすように運用されることを期待する。
2 個別的恩赦の運用方針
   個別的恩赦も、従前は極めて狭い範囲で行われたにすぎず、ことに平素に、刑の執行終了後相当期間を経た者に対する復権が考慮された程度であった。しかし、今後においては、個別的恩赦は全面的に広く運用せらるべきものであって、一般的恩赦の行われた場合にこれに洩れたものを個別的に拾う任務はもとよりとして、それ以外に、刑の執行を終った者に対する資格回復、前科抹消的意味のものは勿論、受刑中の者、仮釈放中の者などに対しても、その事後の行状等を参酌して、あるいは刑期を短縮し、あるいは刑の執行を免除するなど刑事政策的見地よりする恩赦が十分に行わるべきであり、またかような刑事政策的意味のものが個別的恩赦の主たる地位を占めるべきものであると信ずる。而して、この場合においては、あらかじめ一定の基準を設け、これによって審査の公平を期するような方法をとることが望ましい。
三 恩赦の手続について
   恩赦の手続については、職権申出の手続と本人の出願による手続とが考えられるので、項を分けてこれを検討したい。

(続きを読む...)恩赦制度審議会の最終意見書及び勧告書(昭和23年6月30日付)

不同意性交等罪(刑法177条)の国際比較――強制要件・不同意要件・積極的同意の三つのモデル(AI作成)

第1 この記事が扱う対象と比較の枠組み

1 対象と時点
2 三つの構成要件モデル

第2 日本の不同意性交等罪の構成要件

1 刑法177条の条文と八つの列挙事由
2 法定刑,年齢に関する規定及び関連条文

第3 立法過程で参照された諸外国法と,採用されなかった選択肢

1 法務省が示した九法域の条文仮訳
2 「Yes means Yes」型をめぐる議論
3 採用された構成要件の性格

第4 不同意を独立の要件とする国

1 ドイツ
2 イギリス(イングランド及びウェールズ)
3 カナダ及びオーストラリア

第5 積極的同意を要件とする国

(続きを読む...)不同意性交等罪(刑法177条)の国際比較――強制要件・不同意要件・積極的同意の三つのモデル(AI作成)

不同意性交等罪(刑法177条)の法定刑はなぜ「5年以上」なのか――強盗罪との量刑均衡という立法事実(AI作成)

第1 この記事が扱う対象

1 検討の対象と時点
2 法改正の経過

第2 不同意性交等罪の法定刑

1 条文の構造
2 拘禁刑・執行猶予・公訴時効の基本ルール

第3 他の重大犯罪との法定刑比較
第4 法定刑「5年以上」はどのように定まったか

1 平成16年改正まで――強盗罪の半分以下だった時代
2 平成29年改正――強盗罪との量刑均衡という立法事実
3 令和5年改正――構成要件の明確化と法定刑の維持

第5 量刑の実際の分布

1 不同意性交等罪単体の科刑状況
2 他の重大犯罪との比較

第6 法定刑の合理性が争われた2件の高裁判決

(続きを読む...)不同意性交等罪(刑法177条)の法定刑はなぜ「5年以上」なのか――強盗罪との量刑均衡という立法事実(AI作成)

復権令(平成元年2月13日政令第28号)

復権令(平成元年2月13日政令第28号)

   内閣は、恩赦法(昭和二十二年法律第二十号)第九条の規定に基づき、この政令を制定する。

第一条 一個又は二個以上の裁判により罰金に処せられた者で、昭和六十四年一月七日(以下「基準日」という。)の前日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得たものは、この政令の施行の日において、その罰金に処せられたため法令の定めるところにより喪失し又は停止されている資格を回復する。
2 基準日の前日までに一個又は二個以上の略式命令の送達、即決裁判の宣告又は有罪、無罪若しくは免訴の判決の宣告を受け、平成元年五月二十三日までにその裁判に係る罪の一部又は全部について罰金に処せられた者で、基準日から平成元年五月二十三日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得たものは、基準日からこの政令の施行の日の前日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得た場合にあってはこの政令の施行の日において、この政令の施行の日から平成元年五月二十三日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得た場合にあってはその執行を終わり又は執行の免除を得た日の翌日において、それぞれその罰金に処せられたため法令の定めるところにより喪失し又は停止されている資格を回復する。ただし、他に罰金に処せられているときは、この限りでない。

第二条 一個又は二個以上の裁判により禁錮以上の刑に処せられた者で、その全部の刑の執行を終わり又は執行の免除を得た日から基準日の前日までに五年以上を経過したものは、この政令の施行の日において、その禁錮以上の刑に処せられたため法令の定めるところにより喪失し又は停止されている資格を回復する。

第三条 一個又は二個以上の裁判により罰金及び禁錮以上の刑に処せられた者は、罰金については第一条の、禁錮以上の刑については前条の、いずれの要件にも該当する場合に限り、復権する。

附 則

この政令は、平成元年二月二十四日から施行する。

*1 竹下登内閣総理大臣は,平成元年2月13日の衆議院本会議において以下の答弁をしています。
   政令恩赦と公職選挙違反関係者の復権についてであります。
 今回の恩赦は、御在位六十二年の長きにわたって世界の平和と国民の幸福をひたすら祈念された昭和天皇の崩御に際会して行うものであります。政府としては、恩赦制度の趣旨や恩赦の先例等を慎重に検討した上で、復権令につきましては、特定の罪名に処せられた者に限定するとかこれを除外するというようなことなく幅広く行うことが相当である、このように考えたからでございます。
*2 罰金刑に限り基準日を延長し,施行日後3ヶ月が経過した平成元年5月23日までに罰金を完納した事例についても復権を認める内容になっています。
*3 前科登録と犯歴事務(五訂版)191頁に以下の記載があります。
   今回の復権令では,①罰金刑に処せられた者については, その罪名を限定せず,全ての者を復権の対象とし,②罰金刑に処せられた者について,刑の執行を終わった日又は執行の免除を得た日からの経過期間を要せず,基準日までに刑の執行を終わり又は執行の免除を得た者を一律に復権させることとし,③基準日以後に,裁判が確定した者又は刑の執行を終わり若しくは執行の免除を得た者をも一定の条件の下に復権させることとしているほか,④禁鋼以上の刑に処せられている者についても,その刑の執行を終わり又は執行の免除を得た日から5年以上を経過していれば復権させることとしているなど,極めて広い範囲の者を復権の対象としており,罰金刑に係る復権該当者は約1082万人,禁鋼以上の刑に係る復権該当者は約14万4000人にのぼることになる。なお,通常復権令は,大赦令の場合と同様,基準日と政令施行の日が一致していることが多いが,今回はその日が異なっており,復権の効力は特に定めのある場合を除き政令施行の日に生ずることとされた。

復権令(平成2年11月12日政令第328号)

復権令(平成2年11月12日政令第328号)

内閣は、恩赦法(昭和二十二年法律第二十号)第九条の規定に基づき、この政令を制定する。

第一条 一個又は二個以上の裁判により罰金に処せられた者で、平成二年十一月十二日(以下「基準日」という。)の前日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得たものは、基準日において、その罰金に処せられたため法令の定めるところにより喪失し又は停止されている資格を回復する。ただし、他に禁錮 以上の刑に処せられているときは、この限りでない。

第二条 基準日の前日までに一個又は二個以上の略式命令の送達、即決裁判の宣告又は有罪、無罪若しくは免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪の一部又は全部について罰金に処せられた者で、基準日から平成三年二月十二日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得たものは、その執行を終わり又は執行の免除を得た日の翌日において、その罰金に処せられたため法令の定めるところにより喪失し又は停止されている資格を回復する。ただし、他に罰金以上の刑に処せられているときは、この限りでない。

附則

この政令は、公布の日から施行する。

*1 平成2年11月12日,今の上皇について,即位礼正殿の儀が実施されました。
*2 令和元年10月22日,今の天皇について,即位礼正殿の儀が実施されました。
*3 施行日後3ヶ月が経過した平成3年2月12日までに罰金を完納した事例についても復権を認める内容になっています。
*4 復権令の対象には,平成2年2月18日実施の第39回衆議院議員総選挙の違反で罰金刑を受けた約4300人も含まれていたため,「政治恩赦」であるとする批判が展開されました(「恩赦制度の概要」5頁)。

復権令(令和元年10月22日政令第131号)

復権令(令和元年10月22日政令第131号)

 内閣は、恩赦法(昭和二十二年法律第二十号)第九条の規定に基づき、この政令を制定する。
 一個又は二個以上の裁判により罰金に処せられた者で、その全部の執行を終わり、又は執行の免除を得た日から令和元年十月二十二日(以下「基準日」という。)の前日までに三年以上を経過したものは、基準日において、その罰金に処せられたため法令の定めるところにより喪失し、又は停止されている資格を回復する。ただし、他に禁錮以上の刑に処せられているときは、この限りでない。
   附 則
 この政令は、公布の日から施行する。

法務大臣 河井 克行
内閣総理大臣 安倍 晋三

*1 令和元年の御即位恩赦に関して,官報で公布された文書は以下のとおりです。
① 復権令(令和元年10月22日政令第131号)
② 刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)
③ 即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定)
*2 法務省HPに「「復権令」及び「即位の礼に当たり行う特別恩赦基準」について」が載っています。
*3 令和元年10月18日付の閣議書(即位の礼に当たり行う特別恩赦基準)を掲載しています。
*4 復権令に関する法務省の通達は以下のとおりです。
① 復権令に基づく恩赦事務の取扱いについて(令和元年10月22日付の法務省刑事局長及び保護局長の依命通達)
② 復権令に基づく恩赦事務処理上の留意事項について(令和元年10月22日付の法務省刑事局総務課法務専門官(検務担当)の事務連絡)

特別基準恩赦の結果について(令和2年12月18日閣議後の報道解禁文書)を添付しています。 pic.twitter.com/FCYnDqQ3nL

— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) March 6, 2021

最高裁判所における刑事事件の弁論期日(AIリライト)

目次

第1 刑事上告審の口頭弁論に関する基本
1 判決による無弁論棄却と決定による棄却
2 口頭弁論を開く主な場合
3 被告人の出頭
第2 死刑確定が問題となる事件で弁論を開く慣行
1 三鷹事件の最高裁判決
2 慣行の内容と法的な位置付け
第3 口頭弁論を経ない破棄判決
1 最高裁平成19年7月10日第三小法廷判決
2 最高裁令和2年1月31日第三小法廷判決
第4 弁論期日の指定から終結まで
1 期日の調整
2 期日の通知と提出書面
3 法廷内の席と当日の進行
4 裁判官からの質問と判決期日
第5 口頭弁論が開かれた具体例
第6 非常上告の弁論
第7 司法統計と傍聴案内
1 令和7年司法統計
2 開廷期日情報と傍聴
第8 関連記事その他
第9 出典・参考資料
1 法令・規則
2 裁判例
3 裁判所資料・統計
4 文献

(続きを読む...)最高裁判所における刑事事件の弁論期日(AIリライト)

保釈保証金の没取

目次
1 総論
2 保釈保証金の没取金額の推移
3 全国弁護士協同組合連合会が保釈保証書を発行した事案における没取の状況(令和5年3月17日追加)
4 保釈中の逃亡事件に関する国会答弁
5 保釈保証金の没取に関する下級審判例
6 関連記事その他

1 総論
(1) 被告人が逃亡したり,罪証隠滅を図ったり,保釈条件に違反したりした場合,裁判所は保釈を取り消すことができます(刑訴法96条1項)。
(2)ア 裁判所が保釈を取り消す場合,保釈保証金の全部又は一部を没取できます(刑訴法96条2項)。
イ 刑訴法96条2項に基づく保釈保証金没取決定は,保釈保証金若しくはこれに代わる有価証券を納付し又は保証書を差し出した者に対し,その者の国に対する保釈保証金等の還付請求権を消滅させ,また,その者に対して保証書に記載された金額を国庫に納付することを命ずることを内容とする裁判です(最高裁昭和52年4月4日決定)。
ウ 保釈保証金没取決定は,これに対し事後に不服申立の途が認められれば,あらかじめ告知,弁解,防御の機会が与えられていないからといって,憲法31条及び29条に違反しません(最高裁大法廷昭和43年6月12日決定)。
(3) 「没取」は「没収」と同じ意味です。
(4) 市民的及び政治的権利に関する国際規約9条3項は以下のとおりです。
 刑事上の罪に問われて逮捕され又は抑留された者は、裁判官又は司法権を行使することが法律によって認められている他の官憲の面前に速やかに連れて行かれるものとし、妥当な期間内に裁判を受ける権利又は釈放される権利を有する。裁判に付される者を抑留することが原則であってはならず、釈放に当たっては、裁判その他の司法上の手続のすべての段階における出頭及び必要な場合における判決の執行のための出頭が保証されることを条件とすることができる。

未だに、こんなどうしようもない決定もある https://t.co/s7vGGtGBhD
「修習生が、「一番驚いたのは、身柄へのリスペクトのなさですね」と話していた。…裁判官は、やはり、接見室でいまかいまかと保釈請求の結果を待つような体験を積むべきだろう。修習生のこの新鮮な発言には、些か感銘を受けた」

— 深澤諭史 (@fukazawas) August 7, 2022

あ!、
保釈支援協会使った時、
保釈通った!わーい、申請者さん!保釈通りました!大丈夫です!手数料振り込んでください!

は事故のもと。
手数料振り込んだ後にP準抗告され通った場合、手数料は返ってきません。

一度ひやしやしました。

(続きを読む...)保釈保証金の没取

マル特無期事件―最高検通達,仮釈放及び最新統計(AIリライト)

目次

第1 マル特無期事件の意味と通達の現状

1 最高検マル特無期通達の内容
2 主要な考え方は現在も維持されていること
3 通達と仮釈放のない終身刑は同一ではないこと

第2 指定対象及び指定数が公表されていないこと

1 非公表部分と政府の説明
2 死刑求刑事件と指定対象の関係
3 累積指定数から指定率を算出できないこと

第3 無期刑の仮釈放とマル特指定

1 10年経過後の仮釈放可能性
2 30年経過後の職権審理
3 「最低50年」とする根拠はないこと
4 70歳以上と刑の執行停止

第4 無期刑受刑者の最新統計

1 受刑者数,仮釈放者数及び死亡者数
2 令和6年末の在所期間
3 仮釈放審理412件の結果
4 懲罰件数と審理結果

第5 死刑及び無期懲役の確定人員

(続きを読む...)マル特無期事件―最高検通達,仮釈放及び最新統計(AIリライト)

刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)

刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)

令和元年十月二十二日(以下「基準日」という。)の前日までに懲役、禁錮又は罰金に処せられ、病気その他の事由により基準日までに長期にわたり刑の執行が停止されている者であって、なお長期にわたりその執行に耐えられないと認められる者は、恩赦法施行規則(昭和二十二年司法省令第七十八号)第六条第一項本文の規定にかかわらず、令和二年一月二十一日までは、同条の定める期間を経過する前においても、刑の執行の免除の出願をすることができる。
附 則
この省令は、公布の日から施行する。

*1 令和元年の御即位恩赦に関して,官報で公布された文書は以下のとおりです。
① 復権令(令和元年10月22日政令第131号)
② 刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)
③ 即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定)
*2 法務省HPに「「復権令」及び「即位の礼に当たり行う特別恩赦基準」について」が載っています。

特別基準恩赦の結果について(令和2年12月18日閣議後の報道解禁文書)を添付しています。 pic.twitter.com/FCYnDqQ3nL

— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) March 6, 2021

令和元年の御即位恩赦における罰金復権の基準と最終結果(AIリライト)

第1 令和元年の御即位恩赦の全体像

1 政令復権と特別基準恩赦の違い
2 約55万人という数字は推計である

第2 復権令によって一律に復権した者

1 復権令の四つの要件
2 複数の罰金がある場合
3 「執行の免除」は恩赦法8条だけではない
4 他の禁錮以上の刑との関係
5 刑法34条の2による5年経過との違い

第3 特別基準恩赦による個別復権

1 通常枠の対象
2 3か月の延長枠
3 社会生活上の障害
4 個別審査で考慮された事項
5 被害者及び遺族の心情への配慮
6 出願期限及び手続

第4 復権の効果と限界

1 回復するのは法令上の資格である

(続きを読む...)令和元年の御即位恩赦における罰金復権の基準と最終結果(AIリライト)

警察庁交通局(AIリライト)

警察庁交通局は,警察庁の内部部局として,交通警察に関する事務をつかさどる中央官庁です。
この記事では,交通局の所掌事務と法的根拠,発足から現在までの沿革,交通局を構成する4課の組織と担当事務,幹部の階級と定員,そして交通取締りをめぐる最高裁判例を,法令原文と公的資料に基づいて整理します。
自動車の停止や交通違反の取締りといった現場の執行事務は都道府県警察が担っており,交通局はその企画・調整と法令の運用を担う立場にある,という点が全体を理解する出発点になります。

目次

第1 総論――交通局の所掌事務と位置づけ
第2 沿革――発足から交通局の設置まで
第3 組織と担当事務

1 交通企画課(警察庁組織令32条)
2 交通指導課(警察庁組織令33条)
3 交通規制課(警察庁組織令34条)
4 運転免許課(警察庁組織令35条)

第4 幹部の階級と定員

1 幹部の階級(平成29年4月時点)
2 都道府県警察本部長との比較
3 定員

第5 交通取締りと任意の停止・質問の適法性
第6 掲載資料と関連情報

1 当ブログ掲載の資料
2 関連記事・外部資料

(続きを読む...)警察庁交通局(AIリライト)

令和6年警察庁通達に基づく告訴・告発の取扱い――告訴・告発センターの体制,受理・不受理の判断及び都道府県警察の例規(AI作成)

第1 本記事が扱う通達と記事の射程

1 通達の書誌
2 同時期に発出された被害の届出に関する通達

第2 通達の内容

1 告訴等への適切な対応(通達第1)
2 告訴・告発センターの設置と体制(通達第2の1・2)
3 告訴・告発センターの事務(通達第2の3)
4 警察本部事件主管課の事務(通達第3)

第3 告訴・告発センター体制の沿革

1 平成24年12月6日通達による創設
2 平成31年3月27日の2通達
3 令和6年通達による変更点

第4 知能犯罪に関する令和6年1月5日通達
第5 告訴・告発の取扱いに関する法令上の根拠

1 告訴権者,告発及び告訴期間
2 受理義務と管轄
3 口頭による告訴と書面の補充
4 受理後の処理と告訴人への通知

(続きを読む...)令和6年警察庁通達に基づく告訴・告発の取扱い――告訴・告発センターの体制,受理・不受理の判断及び都道府県警察の例規(AI作成)

刑事手続及び少年審判における被害者の権利

目次
第1 被害者等通知制度
第2 告訴及び告発
1 総論
2 公務員の告発と守秘義務の関係
3 京都府警の取扱い
第3 不起訴処分に対する被害者側の手段
1 総論
2 検察審査会に対する審査の申立て
3 高検検事長に対する不服の申立て
第4 犯罪被害者等の権利利益の尊重に関する最高検察庁の通達
第5 被害者参加制度,及び被害者参加人のための国選弁護制度
1 被害者参加制度
2 被害者参加人のための国選弁護制度
第6 刑訴法292条の2に基づく意見の陳述
第7 少年審判における被害者の権利
1 総論
2 少年事件記録の閲覧又は謄写
3 少年事件における意見陳述
4 少年審判の傍聴
5 被害者等に対する説明
6 被害者等に対する通知
第8 被害者が捜査によって受ける利益は事実上の利益に過ぎないこと
第9 犯罪被害者等給付金の支給制度の拡充
第10 関連記事その他

第1 被害者等通知制度
・ 被害者,被害者の親族及びそれらの代理人弁護士は,被害者等通知制度実施要領(平成28年5月27日最終改正)に基づき,検察官等から取調べ等を受けた際に希望し,又は検察官等に照会すれば,以下の事項を通知してもらえます。
(1)事件の処理結果については,公判請求,略式命令請求,不起訴,中止,移送(同一地方検察庁管内の検察庁間において,専ら公判請求又は略式命令請求のために行う移送を除く。),家庭裁判所送致の別及び処理年月日
(2)公判期日については,係属裁判所及び公判日時

(続きを読む...)刑事手続及び少年審判における被害者の権利