第1 結論
1 事件詳細画面から始める
係属中の事件は,対象事件の詳細画面から書面提出へ進むのが基本である。
Ver.2.0資料上106~107頁は,準備書面について[準備書面作成]から進む手順を説明している。
一般の入口である[事件の申立て・書面の提出]から各フォームへ進むと,裁判所・事件番号等が入力された状態となる(資料上63~65頁)。
専用入口を使っても,提出直前に事件・当事者・提出者を照合する。
2 提出完了を一つの状態にまとめない
下書き保存,送信操作,システム受領,裁判所による事件への関連付け及び相手方への直送又は送達は別である。画面上の一つの表示だけで,すべてが完了したと扱わない。
第2 提出する書面と入口
1 通常の事件書面
準備書面,証拠申出書その他の事件書面は,対象事件の詳細画面から該当フォームを選ぶ。提出者,書面名,提出先フォルダ及び相手方への送付関係を確認する。
書証は専用フォームを使い,証拠説明書の入力項目と併せて処理するため,TreeeSでの書証の提出を参照されたい。
2 参考書面と記録外領域
和解条項案その他の訴訟記録としない資料について,TreeeS資料は「参考書面」として記録外フォルダへ提出する経路を示している。
記録外フォルダへ提出することは,法律上の秘匿決定又は閲覧等制限を当然に生じさせるものではない。資料の性質,閲覧させる相手及び必要な申立てを別に検討する。
3 事件に関連付いていない場合
Ver.2.0の3.4は,まだ関連付けられていない事件でも,裁判所と事件番号を特定して提出できると説明している。
ユーザポータルの[新規申立て・書面提出]から進み,補助参加申出書等の対象フォームを選ぶ(資料上126~128頁)。
提出者が事件に関連付いているかと,提出済み書面が事件記録へ編成されているかは別々に確認する。
第3 同時提出と一時保存
1 複数書面の同時提出
同時提出は,提出前の確認画面に表示されたリンクから対象フォームへ移る方法で行う。
画面に表示されない申立て・書面は,同時提出の対象として選択できない。
同時提出しようとするフォームを一時保存すると同時提出できなくなるため,各書面の保存・提出状態を確認する(Ver.2.0資料上72頁)。
2 一時保存は提出ではない
フォームを下書き保存しても,裁判所へ提出されたことにはならない。
Ver.2.0資料上68~70頁は,保存書面の確認・編集と,下書きの件数上限を説明している。
個人ユーザは30件,法人ユーザ及び士業者ユーザは各100件までと説明されている。
同70頁の保存書面一覧の画面例には,「一時保存した情報の保存期限は保存年月日から30日です。」と表示されている。
提出書面一覧の提出日から30日,受信一覧の受信日から30日という説明とは区別する。
事務所の運用として,下書きの作成日,担当者,提出予定日及び確認者を管理するとよい。
提出期限と,実際に行った提出・受付結果の確認は,別に記録する。
各一覧と保存の違いは,TreeeSの下書き・提出書面・受信データはいつ消えるかを参照されたい。
第4 誤事件提出を防ぐ確認
1 提出直前の確認項目
提出直前に,①裁判所,②事件番号,③事件名,④当事者,⑤提出者の肩書,⑥書面名,⑦ファイルの版・頁数,⑧提出先フォルダ,⑨同時提出する添付資料,⑩直送又は送達の対象を確認する。
特に,複数事件で似た書面名を使う場合は,ファイル名だけでなくPDFを開いて表紙及び事件番号を確認する。
2 フォーム入力とPDFの上書き
資料上,準備書面等のフォームでは,主張内容をPDFでアップロードするとフォームに直接入力した内容が消える欄がある。入力済み文字列とアップロードPDFが併存すると思い込まず,確認画面又は出力帳票で本文全体を読む。
第5 提出後の証拠化
1 受付結果を保存する
提出後は,提出一覧,受付時刻,対象事件,提出者,提出したファイル及び受付結果を保存する。提出一覧が後に画面から見えなくなる場合に備え,事件記録へ保存する時点を決めておく。
2 相手方への到達とは別である
裁判所への電子提出と,相手方へのシステム直送又はシステム送達は異なる。受信者,閲覧・ダウンロードの時刻及び送達効の発生は,それぞれの画面と法令により確認する。
第6 関連記事
1 操作索引
TreeeS操作マニュアル(当事者用)の読み方は,提出入口,一時保存及び受信・提出一覧を横断的に説明する。
2 事務職員の権限
TreeeSで事務職員ができることは,GビズIDメンバー,サポーター及び送達受取人の違いを扱う。
書面提出とTreeeSの他の機能の関係は,TreeeS(ツリーズ)とは―mintsとの違い,導入時期,アカウント及び法律事務所の準備で整理している。
第7 出典と限界
1 確認した資料
出典は,最高裁判所「当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行,暫定版)」資料上61・63・64・65・70・72・106・107・109・110・126・127・128頁(研修環境のトップ画面の「マニュアル」から取得,令和8年10月16日確認)である。
PDFの物理頁は資料上の頁に4を加えた数であり,本番利用時には公式案内と対象版を確認する。
下書きと一覧表示の期間について,裁判所公開の当事者用操作マニュアルVer.2.0資料上58頁・60頁・68~70頁を令和8年10月28日に再確認した。
下書きの件数上限,保存書面の画面例に表示された保存期限,提出・受信一覧の30日表示を区別する。
2 未確認事項
この版ではフォームの容量上限等に「調整中」の記載が残るため,本番利用時に公式案内と画面の条件を確認する。
提出結果の確認と入力・添付の切り分けは,TreeeSで提出できないときの確認を参照されたい。