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mintsで証拠を提出する方法-甲001・枝番・ファイル名・証拠説明書・提出前チェック(AI作成)

第1 この記事の対象と結論

本記事は,民事裁判書類電子提出システム(mints)で証拠を提出する際の操作手順,証拠番号及びファイル名を対象とする。証拠説明書の作成方法全般ではなく,①提出用ファイルの準備,②「証拠」及び「証拠説明書」の各タブの使い分け,③「甲001」という表記,④枝番,⑤複数当事者がいる場合の「乙A001」等の符号,⑥証拠説明書,mintsの証拠番号欄,証拠データ右上及びファイル名の整合,⑦提出前後の確認に範囲を絞る。操作の基本順序は,①提出用PDF及び証拠説明書を準備し,②提出先となる事件及び提出期限を選択し,③「証拠」及び「証拠説明書」の各タブへファイルを追加し,④証拠番号を入力し,⑤内容を確認して提出し,⑥記録一覧への反映を確認する,というものである。

基本形は,原告提出分の最初の証拠であれば,証拠説明書の号証欄及びmintsの証拠番号欄をいずれも「甲001」とし,証拠データの右上にも同じ番号を表示した上で,ファイル名を「甲001 売買契約書原本.pdf」のようにする方法である。数字及び英字は半角とし,番号は3桁にそろえる。

記載場所基本的な記載記載例主な役割
証拠説明書の号証欄当事者符号と3桁の番号甲001証拠説明書上の証拠番号を特定する。
mintsの証拠番号欄証拠説明書と同じ番号甲001mints上の表示及び並べ替えに用いられる。
証拠データの右上同じ証拠番号を可視表示甲001PDFを開いたときに号証を識別できるようにする。
ファイル名証拠番号と証拠説明書の標目甲001 売買契約書原本.pdfファイル一覧から内容を識別できるようにする。

以下は一般的な提出準備の説明である。個別事件で裁判所から証拠番号,ファイル構成又は提出方法の指示がある場合は,その指示及び最新版のmints操作マニュアルを優先する必要がある。

第2 「甲001」等の証拠番号の付け方

1 甲・乙・丙の使い分け

裁判所の証拠説明書の記載要領は,原則として,原告提出分を「甲」,被告提出分を「乙」,参加人提出分を「丙」などとする。したがって,原告が最初に提出する証拠は「甲001」,被告が最初に提出する証拠は「乙001」が基本となる。

現在の裁判所の書式及びmints向け準備の手引は,いずれも「甲001」を入力例としている。このため,mintsの証拠番号欄では「甲第1号証」又は「甲1」ではなく「甲001」とするのが分かりやすく,数字及び英字を半角で入力し,連番部分を001,002,003のように3桁へ統一する。

2 書証と電磁的記録を通し番号にすること

mints向け準備の手引は,書証と電磁的記録に記録された情報の内容とを区別せず,証拠番号を通し番号で付けるものとしている。例えば,紙の契約書を「甲001」,電子メールの内容を電磁的記録に記録された情報として「甲002」とするのであり,証拠の種類ごとに甲001から番号を付け直すものではない。
なお,取調べの対象がデータそのものである証拠を,裁判所の説明では書証と対比して「電証」と呼ぶことがある(大阪地方裁判所が作成した操作説明資料③(令和8年3月18日時点。情報公開請求により取得した文書)16頁)。呼称が分かれても,証拠番号は書証と電証とを区別せずに通し番号で付ける。

電磁的記録として提出する場合の標目,作成年月日,作成者及び備考欄の記載は,証拠説明書の書式・記載例を扱う別の記事で説明している。番号の通し方と,証拠の法的な提出区分とは分けて確認する必要がある。

3 複数当事者の場合の「乙A001」

当事者が複数いる場合について,裁判所の記載要領は,被告が複数いるときに「乙A」,「乙B」などの符号を用いることが多いとしている。例えば,被告Aの最初の証拠を「乙A001」,被告Bの最初の証拠を「乙B001」とすれば,誰の提出分であるかを番号から識別できる。

もっとも,「乙A」及び「乙B」は,複数当事者事件で常に機械的に割り当てる絶対的な表記ではない。既に事件で使用されている符号又は裁判所の指定がある場合はこれに従い,証拠説明書,mintsの証拠番号欄,証拠データ右上及びファイル名の途中で符号を変更しないことが重要である。

第3 枝番の付け方とファイルのまとめ方

1 枝番を付ける場面

複数の領収書など,関連する証拠を一括して提出するときは,「甲002-1」,「甲002-2」のように枝番を付けることができる。裁判所の証拠説明書の記載要領にも,この表記が具体例として示されている。

枝番は,同じ性質又は一連の証拠であることを示すために用いる。関連性の薄い文書まで一つの号証へまとめると,準備書面で証拠を引用するときに対象を特定しにくくなるため,枝番の有無は,証明しようとする事実と文書のまとまりを基準に決めるのが相当である。

2 枝番は一つのファイルにまとめる

裁判所FAQ8頁・9頁は,枝番のある証拠について,枝番の範囲が分かるファイル名を付け,一つのファイルにまとめて提出するよう案内している。

令和8年8月31日に確認した現行チャットボットの該当回答も同じ案内であった。

各枝番に係る証拠を区別できるよう,証拠データの右上に証拠番号を表示する。

容量制限その他の事情から別ファイルで提出する必要がある場合は,提出前に担当部へ確認する。

大阪地方裁判所が作成した操作説明資料③(令和8年3月18日時点。情報公開請求により取得した文書)18頁は,証拠のアップロードルールとして,ファイル個数につき「原則として,枝番がある場合を除いて,1つの証拠につき1つのファイルで提出」と定めている。枝番のある証拠は,1証拠1ファイルの原則の例外として位置付けられていることになる。
したがって,枝番ごとに別のPDFを作る方法が一律に排除されているわけではないが,裁判所FAQは枝番の範囲が分かるファイル名で一つにまとめるよう案内しているから,実務上はまとめる方法を基本とし,分割の要否は担当部に確認する。

3 複数の枝番を1ファイルにまとめる場合

mints向け準備の手引は,複数の領収書に枝番を付け,1ファイルで提出する場合,mintsの証拠番号欄へ「甲001-1~20」と入力する例を示している。この場合,1個のPDFに甲001-1から甲001-20までが収録されていることを表す。

枝番付き証拠については,FAQの案内に沿って一つのファイルにまとめ,ファイル名も「甲001-1~20 領収書.pdf」のように証拠番号欄と対応させる。

各枝番の境界がPDF内で判別でき,証拠説明書の各枝番と対応することを確認する。

準備の手引29頁の「1つのファイルで証拠提出する場合」という表現だけから,利用者が分割・結合を自由に選べるとまでは一般化しない。

別ファイルでの提出が必要な場合の処理は担当部に確認し,分割がシステム上不可能又は必ず不適法であるとまでは断定しない。

第4 ファイル名の付け方

1 証拠番号と標目を並べること

mints向け準備の手引は,ファイル名を,証拠番号に続けて証拠説明書に記載する標目のとおりに記載するものとしている。具体例は「甲001 売買契約書原本」及び「乙A001 領収書」であり,実際のPDFであれば「甲001 売買契約書原本.pdf」及び「乙A001 領収書.pdf」となる。

ファイル名の先頭を証拠番号にすれば,ファイル一覧を番号順に並べやすくなる。標目は,「資料1」などの抽象的な名称ではなく,証拠説明書の標目欄と同じ「売買契約書原本」,「領収書」,「封筒」,「音声データ」などとし,証拠説明書とファイルの対応を名称から確認できるようにする。

2 避けるべきファイル名

「scan001.pdf」,「最終版.pdf」又は「提出用.pdf」のように証拠番号及び内容が分からない名称は避けるべきである。また,ファイル名は裁判所及び他の当事者が証拠を識別するための名称となるため,内部用のメモ,作業担当者名又は提出内容と関係のない情報を含めない方がよい。

提出済みの証拠番号を振り直すと,準備書面中の引用,証拠説明書,mints上の番号及びファイル名の対応が崩れるおそれがある。追加証拠は原則として既提出分の続きから採番し,やむを得ず番号を変更する必要があるときは,関係する記載を一括して修正し,裁判所の指示も確認するのが安全である。

3 現行マニュアル上の文字数等の制限

令和8年7月15日改訂のmints操作マニュアル当事者ユーザ編(バージョン2.3)は,ファイル名を拡張子を含めて100文字以内とし,使用できない文字が含まれる場合はエラーになるとしている。また,パスワードを設定したファイルはアップロードできず,1回のアップロードにおける全ファイルの合計サイズは200MB以内である。

証拠番号及び標目だけで100文字を超えることは通常考えにくいが,長い説明をファイル名へ付け足すと上限に近づく。詳しい説明は証拠説明書の立証趣旨又は備考欄に記載し,ファイル名は「証拠番号+標目」を中心とするのが適切である。

第5 mintsで証拠を提出する操作手順

1 提出用ファイルの追加及び証拠番号の入力

事件情報画面で,提出先となる「提出期限が設定されているファイル」又は「提出期限のないファイル」を選択し,記録一覧画面の「アップロード」ボタンからファイルアップロード画面を開く。提出する証拠は「証拠」タブ,証拠説明書は「証拠説明書」タブを選択し,「ファイル選択」又はドラッグ・アンド・ドロップでファイルを選んで「追加」を押す。「記録外」へアップロードしたファイルは正式な提出にならないため,Word又はExcel等のオリジナルデータを提供するときも,正式提出するPDF及び証拠説明書と混同しない。

mintsでは,証拠ファイルを追加した後,「証拠番号を編集」を選び,例えば「甲001」と入力して更新する。入力した番号はファイル一覧の「番号」欄に反映され,並べ替えにも使用されるが,裁判所が付与された番号を編集する場合があることも操作マニュアルに明記されている。

ファイル選択画面のプレビュー及び追加後の一覧で,ファイルの内容,ファイル名及び証拠番号を確認し,「提出」ボタンを押す。誤って追加したファイルは,「提出」ボタンを押す前であれば,当該ファイルを選択し,「選択したファイルを削除」ボタンで提出対象から外すことができる。「提出」後の確認画面で「OK」を押すとアップロード処理が開始され,アップロード後は利用者が自由に消去等をすることができない。特に,ファイル名が正しくても中身が別の証拠である場合,番号だけを編集しても誤りは解消しない。

2 提出前の照合項目

提出前には,提出先の事件,対象となる提出期限及び選択したファイル種別のタブを確認した上で,次の事項を同じ番号ごとに横断して確認する。①証拠説明書の号証欄,②mintsの証拠番号欄,③証拠データ右上の表示,④ファイル名の先頭,⑤PDFの実際の内容,⑥証拠説明書の標目,作成年月日,作成者及び立証趣旨,⑦枝番をまとめた場合の収録範囲である。

例えば,「乙A001 領収書.pdf」の場合は,mintsの証拠番号欄及びPDF右上が「乙A001」であり,被告A提出分の証拠説明書に同じ号証と標目があることを確認する。「甲001-1~20 領収書.pdf」の場合は,PDFに20件の枝番が欠落なく収録され,証拠説明書の各枝番と対応していることも確認する必要がある。

3 提出後の確認

確認画面で「OK」を押した後はウイルススキャンが行われ,正常に完了するとホーム画面の「新着情報」に「ファイルのアップロードが完了しました。」と表示される。ウイルススキャンには数分かかることがあり,事件に関連付けられた当事者等にはアップロードを知らせるメールが送信されるため,ポップアップだけで作業を終えず,記録一覧への反映,証拠番号,ファイル名及び提出日を確認する。

第6 関連記事

証拠説明書の各欄,原本・写し,電磁的記録及び備考欄の記載は,mints対応の証拠説明書の書式・記載例を参照されたい。従来の証拠説明書に関する一般的な説明は,証拠説明書に関する記事で整理している。

Word・Excel・紙資料から提出用PDFを作成する方法,A3・A4,パスワード及び200MBの確認は,mints提出用PDFの作り方を参照されたい。ファイルを選択できない場合又は提出後に一覧へ反映されない場合は,mintsでファイルをアップロードできない場合で症状別に整理している。

書証又は電磁的証拠の一部について第三者の閲覧等を制限する場合のファイル分割,秘密記載文書及びマスキング文書の提出方法は,mintsで閲覧等制限を申し立てる方法を参照されたい。

mintsの画面操作及び最新版マニュアルの所在は,民事裁判書類電子提出システム(mints)の操作マニュアルを参照されたい。利用場面ごとの質問は,mintsに関するQ&Aにまとめている。提出後に別事件の資料,未完成のファイル,誤った書類種別又は秘密情報が含まれるファイルをアップロードした場合は,mintsで誤アップロードした場合を参照されたい。

証拠を「記録」と「記録外」のどちらへ出すかはmintsの「記録」と「記録外」の違い,計算書等をエクセルで作成した場合の扱いはmintsにエクセルファイルを提出できるかで,それぞれ詳しく説明している。

出典・参考資料

1 最高裁判所規則

民事訴訟規則137条及び149条の2

2 裁判所公表資料

①最高裁判所「改正民訴法等に関する参考資料」(証拠説明書の書式及び記載要領,令和8年3月27日更新)

②最高裁判所「新法用証拠説明書」【記載例】シート

③最高裁判所「証拠説明書の記載要領・記載例」1頁

④最高裁判所「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引」27頁~29頁

⑤最高裁判所「mints操作マニュアル当事者ユーザ編」バージョン2.3,令和8年7月15日改訂,資料63頁~69頁(PDF66頁~72頁)

⑥大阪地方裁判所「改修後mints操作説明資料③(準備書面等のアップロード~電子執行文付与)」(令和8年3月18日時点。情報公開請求により取得した文書)16頁・18頁