目次
第1 司法研修所の寮を利用する前に確認すること1 いずみ寮・ひかり寮と修習の段階2 入寮希望者全員が必ず入れるとは限らない第2 部屋と備品―持参する物を決めるための確認表1 いずみ寮とひかり寮の建物2 部屋にある物と,自分で用意する物第3 寮費と申込み―金額だけでなく対象期間を確認する1 寮費は期・修習の段階・対象期間と一緒に読む2 第80期の採用選考日程と入寮申込期限は別第4 寮での生活―食事・洗濯・通信・持込みの制限1 食事と洗濯2 インターネットは無料Wi-Fiと決めつけない3 上履き・門限・電気製品第5 入寮当日と荷物―許可通知書で配達日・宛名・入口を確認する1 発送前の確認2 通所時と入寮時では入口の確認が異なる第6 寮と給付金―住居費と引越し費用を分けて考える第7 よくある確認事項1 入寮は義務か2 寮費だけで食費や通信費も賄えるか3 持ち物リストはどの資料を見ればよいか第8 参照資料と関連記事
司法研修所のいずみ寮・ひかり寮で暮らす準備は,部屋の備品を確認し,自分で用意する物を決め,入寮許可通知書に従って寮費の支払いと荷物の発送を進める順序で考えると分かりやすい。
本記事は,主に第78期集合修習に関する令和7年9月8日付の入寮許可通知書と別紙に基づき,寮の部屋,設備,持ち物,食事,洗濯,通信を整理する。これは当時の案内であり,第79期・第80期の寮費,申込期限,部屋の割当て,設備や生活上の条件が同じであることを示すものではない。入寮する期の案内と,自分宛ての許可通知書を優先して確認する。
第1 司法研修所の寮を利用する前に確認すること
1 いずみ寮・ひかり寮と修習の段階
司法研修所の寮は,埼玉県和光市南二丁目3番8号にあるいずみ寮A棟・B棟とひかり寮である。導入修習の入寮申込みと,集合修習の入寮・退寮手続は区別する。実務修習地での賃貸住宅探しとは,確認する資料も異なる。
導入修習の手続は導入修習の入寮申込み,集合修習の期別資料は集合修習の入寮・退寮手続を参照する。賃貸・実家との比較は司法修習の住まい選びにまとめている。
2 入寮希望者全員が必ず入れるとは限らない
第78期の令和7年7月10日付入寮申込み案内は,入寮希望の有無を全員に回答するよう求め,定員を上回った場合には通所圏外からの希望者を優先し,通所圏内でも所要時間の長い者から順に許可し,抽選となる場合があるとしている。希望を出した段階と,入寮が許可された段階を区別する必要がある。
同じ第78期でも,7月10日付の案内はひかり寮を男女いずれの利用もあり得る施設としていた一方,9月8日付の別紙は女性用としている。寮棟の用途や割当てを,古い体験談や別の期の案内だけで判断しないことが大切である。
第2 部屋と備品―持参する物を決めるための確認表
1 いずみ寮とひかり寮の建物
第78期の令和7年9月8日付案内では,いずみ寮はA棟・B棟とも7階建てで,A棟が男性用,B棟が女性用,ひかり寮は3階建ての女性用とされている。いずれもエレベーターがある。これは当該案内時点の区分であり,入寮者が自由に寮棟を選べるという意味ではない。
2 部屋にある物と,自分で用意する物
同案内は,居室を1人部屋で約18平方メートル(ベランダを含む。)とし,次の設備・備品を挙げている。
項目案内に記載された設備・備品準備のポイント勉強・収納机,椅子,本棚,電気スタンド,クローゼット・押入れ学習道具や衣類を持参する。収納用品は部屋の寸法を確認してから選ぶ。空調・冷蔵エアコン,縦横約50センチの小型冷蔵庫大型家電を当然に必要と考えず,設置済みの設備を確認する。浴室・トイレトイレ付きユニットバス。温水洗浄便座はない。トイレットペーパー,シャンプー,リンスは備え付けではないとされる。タオル等の日用品も用意する。寝具ベッド,マットレス,枕,掛け布団,ベッドパット案内にはリネン類の週1回の交換も記載されている。自分で用意する寝具の範囲は当該期の案内で確認する。電話・通信内線電話,無線LANルーターインターネット接続は個別契約・有料とされる。ルーターの設置と無料通信の提供は別である。テレビ備え付けのテレビはない。必要性と搬入条件を検討する。
トイレットペーパー等の「備え付けではない物」は資料に明記されている。これに対し,ハンガー,延長コード,掃除用品等を準備するかは,生活の仕方,最新の設備案内,持込みの制限を確認して判断する。資料に記載がない物を「必須の指定持参物」とは扱わない。
第3 寮費と申込み―金額だけでなく対象期間を確認する
1 寮費は期・修習の段階・対象期間と一緒に読む
第78期の令和7年9月8日付入寮許可通知書には,寮費30,600円と,9月30日を振込期限とする記載がある。通知書本文の入寮日は11月20日であり,これらはその通知書の対象となる入寮についての金額・日程である。30,600円を現在の一律料金や月額家賃として紹介するのは適切でない。
なお,公開PDFのファイル名には「78期B班」とあるが,本文には上記の入寮日が記載されている。金額や日程を使うときはファイル名だけで対象を判断せず,本文を確認する必要がある。
過去の導入修習の寮費と集合修習の寮費を混ぜず,許可通知書で対象期間,納付額,振込期限,振込名義を確認する。期別の資料と詳しい手続は,導入修習の入寮申込み及び集合修習の入寮・退寮手続を参照する。
2 第80期の採用選考日程と入寮申込期限は別
裁判所の第80期司法修習生採用選考要項は採用選考の案内である。採用選考の申込期限を,そのまま寮の申込期限として扱わない。本記事で参照した資料から,第80期の寮費や入寮申込期限は確認できないため,対象期の入寮案内を別に確認する必要がある。
第4 寮での生活―食事・洗濯・通信・持込みの制限
1 食事と洗濯
第78期の令和7年9月8日付案内には,電子レンジ,オーブントースター,冷蔵庫を備えた給湯室がいずみ寮の各階に,ひかり寮では1階にあると記載されている。ランドリーは各階にあるが,洗剤は用意されていない。
食堂の記載もあるが,その記載だけで現在の営業日,営業時間,献立,価格,弁当販売の有無は分からない。入寮前に当該期の案内を確認し,初日や休日の食事をどうするか考えておく。過去の契約・販売資料は司法研修所の食堂・弁当販売資料を参照する。
2 インターネットは無料Wi-Fiと決めつけない
同案内は,居室に無線LANルーターが設置され,通信には各自が業者と個別に有料契約をする必要があるとしている。現在の契約先,料金,利用開始までの時間,通信速度はこの資料では確認できない。オンラインでの連絡や学習に使う予定があれば,入寮する期の説明に従い,開通手続とそれまでの通信手段を確認する。