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親族・相続

アルツハイマー型認知症と公正証書遺言の無効主張-診断名と重症度の区別(AI作成)

◯山中弁護士への事件のご相談・ご依頼は「遺言・相続のお問い合わせ」から可能です。
目次

第1 本記事の対象と結論の要点

1 アルツハイマー型の診断だけでは無効にならない
2 既存記事との役割分担
3 争点は作成時点の程度に絞り込まれる

第2 診断名と重症度を区別する

1 診断名は重症度を語らない
2 処方薬の適応範囲から重症度の上限を検討する
3 バイオマーカーは重症度の判定に用いない
4 生物学的な診断基準への移行がもたらす影響

第3 進行性を前提とした立証と反論

1 進行速度から作成時点の程度を推認する
2 「作成当日は状態が良かった」との反論への対応
3 入院中の出来事は重症度の裏付けとして弱い

第4 認知機能検査及び認定資料の限界

1 カットオフ値だけでは判断されない
2 合計点よりも遂行機能と言語性記憶に着目する

(続きを読む...)アルツハイマー型認知症と公正証書遺言の無効主張-診断名と重症度の区別(AI作成)

Appleアカウントの相続手続―故人アカウント管理連絡先,iCloudデータ及び端末の扱い(AI作成)

第1 この記事が扱うAppleアカウントの相続

1 対象と結論

2 一つの「相続」として扱えない理由

第2 故人アカウント管理連絡先が設定されている場合

1 アクセス申請に必要なもの

2 承認後のアカウントと3年間の期限

3 取得できるデータと対象外のデータ

第3 管理連絡先又はアクセスキーがない場合

1 日本で受け付けられる代替書類

2 Appleが示す裁判所命令の内容

3 拒否された場合の請求の絞り方

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遺言者の遺言能力に疑問がある場合に公証人が取るべき具体的対応(AI作成)

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目次

第1 本稿の狙いと基本認識

1 本稿が扱う場面
2 「公正証書だから安全」という理解の限界

(1) 統計的な傾向
(2) 公証人に求められる役割

第2 遺言能力の意義と判断の枠組み

1 遺言能力とは何か

(1) 条文の建付け
(2) 求められる能力の程度

2 裁判所が用いる考慮要素

(1) 心身の状況

(続きを読む...)遺言者の遺言能力に疑問がある場合に公証人が取るべき具体的対応(AI作成)

移行型の任意後見契約―通常委任からの移行,濫用防止及び令和8年改正(AI作成)

目次

第1 移行型の任意後見契約とは何か

1 本記事の対象

2 二つの委任契約を組み合わせる仕組み

3 将来型及び即効型との違い

第2 現行法下での開始と終了

1 通常委任の開始

2 任意後見を開始する条件と申立て

3 任意後見監督人の選任後

4 通常委任をいつ終了させるか

第3 移行型に固有の危険

1 公的監督へ移らない移行不全

2 包括的代理権と事後検証の困難

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遺言能力の判断・立証実務―土井文美「遺言能力」(判例タイムズ1423号)の医学・法律両面からの論評(AI作成)

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目次

第1 はじめに

1 本稿が取り上げる論文
2 論評の結論の要旨
3 前提となる3つの視点

(1) 死後鑑定の宿命
(2) 立証責任の所在
(3) 「状態」と「能力」は別の層であること

第2 論文の意義と評価できる点

1 論文の全体像
2 医学的に的確な指摘

(1) 認知症の経過に関する記述
(2) 中核症状と周辺症状の峻別
(3) 評価スケールの限界の明示

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遺言信託(AI作成)

◯本ブログ記事は専らAIで作成したものです。
◯「日弁連と信託協会の協議会合意書(平成6年2月22日付)」も参照してください。

目次

第1 最初に区別すべき3つの制度

1 銀行サービスとしての「遺言信託」
2 信託法上の遺言による信託
3 遺言代用信託
4 制度選択の基準

第2 銀行サービスとしての遺言信託

1 法的根拠と提供業務
2 平成6年合意書が定めた紛争対応の限界

(1) 遺言書作成の相談
(2) 遺産整理業務
(3) 遺言執行者への就任

3 合意書の法的性質
4 契約と費用の確認

第3 信託法上の遺言による信託

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遺言執行者は信託銀行より弁護士に依頼する方が合理的か——「遺言信託」の手数料構造と辞退リスクからの検討(AI作成)

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目次

第1 本記事の対象と結論の要旨

1 対象と射程
2 結論の要旨——遺言執行は弁護士への依頼を第一に検討すべき
3 用語——「遺言信託」は信託法上の信託ではない

第2 信託銀行が遺言執行を担える法的根拠とその限界

1 兼営法1条1項4号による併営業務
2 弁護士法72条による限界——紛争になれば扱えない
3 就職辞退・辞任という帰結と依頼者の負担

第3 遺言執行者の職務・報酬・費用の枠組み

1 職務の内容と権限
2 報酬の決まり方(民法1018条)
3 費用の負担(民法1021条)と復任(民法1016条)

第4 「遺言信託」の手数料構造

1 署名時・保管中・執行時の三層と別途実費
2 最低報酬額と算定基礎

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公正証書遺言に関する遺言無効確認請求訴訟の要件事実――請求原因,抗弁及び再抗弁の分配(AI作成)

第1 この記事が扱う対象

1 検討の対象と時点
2 主張立証責任の三層構造

第2 請求原因は訴訟要件を基礎付ける事実である

1 訴訟物と請求の趣旨
2 請求原因の4つの要件事実
3 遺言者の生存中は訴えを提起できない

第3 抗弁は遺言の成立要件である

1 立証責任が遺言の有効を主張する側にある
2 令和7年9月30日以前に作成された公正証書遺言
3 令和7年10月1日以後に作成された公正証書遺言
4 証人の立会い
5 口授
6 筆記,読み聞かせ及び署名押印

第4 再抗弁は遺言の無効事由である

1 遺言能力の欠如
2 民法総則の規定による無効及び取消し
3 受遺者の先死並びに相続欠格及び受遺欠格

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遺産確認の訴えとは――当事者・確認の利益・対象財産・主張立証(AI作成)

第1 遺産確認の訴えが必要となる場面

1 「何を分けるか」を民事訴訟で確定する手続

2 判決で決まる事項と決まらない事項

第2 遺産分割その他の手続との区別

1 家庭裁判所の遺産分割との役割分担

2 別の訴訟物を選ぶべき争い

3 調停前置と管轄

第3 全共同相続人の参加と当事者の確定

1 固有必要的共同訴訟

2 相続分全部譲渡と一部当事者に対する取下げ

3 第三者が権利を主張する場合

第4 確認の利益を判断する基準

1 現実の争いと抜本的解決の必要性

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遺産管理人とは――遺産分割調停・審判中の選任要件と権限(AIリライト)

第1 この記事でいう遺産管理人

1 家事事件手続法200条1項の財産の管理者

2 名称が似ている制度との違い

第2 遺産管理人の選任要件

1 遺産分割事件の係属と本案審判の蓋然性

2 財産管理の必要性

3 選任の必要性を基礎付ける例

(1) 保存・管理が行われていない例

(2) 中立的な管理が必要となる例

(3) 賃料の開示をめぐる紛争

第3 申立て,審理及び不服申立て

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遺産分割における寄与分の主張方法―費用対効果・証拠・申立時期(AIリライト)

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目次

第1 寄与分を主張する前に確認すべきこと

1 寄与分は努力に対する一般的な報酬ではない
2 最初に5項目で採算を確認する
3 寄与分の額と実際に増える取得額は一致しない

第2 寄与分の要件と5類型

1 主張できる者
2 特別の寄与
3 財産の維持又は増加との因果関係
4 無償性と対価の控除
5 実務上の5類型

第3 資料収集を段階化する方法

1 第1段階は入手しやすい資料だけで足りる
2 時系列は生活段階又は病状段階で区切る
3 類型別に優先すべき証拠

(1) 金銭等出資型
(2) 療養看護型

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遺産相続における共有状態の解消方法(AI作成)

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目次

第1 はじめに――「とりあえず共有」という先送り

1 本記事の狙い
2 共有状態が生む実務上の問題

第2 遺産共有の基礎――通常共有との異同

1 遺産共有の法的性質
2 各相続人の共有持分の割合
3 準共有となる財産(株式・投資信託・国債)
4 二つの解消ルート

(1) 遺産分割と共有物分割の役割分担
(2) 遺産共有は共有物分割訴訟によれないという原則

第3 遺産分割による解消――4つの分割方法

1 現物分割
2 代償分割

(1) 意義と要件

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特別受益を効率よく主張・立証する方法―遺産分割の10年ルールと証拠収集(AIリライト)

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目次

第1 特別受益の調査は見込効果の確認から始める

1 特別受益が変えるのは具体的相続分である
2 調査費用と見込増加額を先に比べる

第2 遺産分割と遺留分の期限を混同しない

1 特別受益だけを独立訴訟で確定することはできない
2 遺産分割には相続開始から10年の制限がある
3 遺留分には別の1年及び10年がある

第3 調査する特別受益候補を絞る

1 優先順位が高い候補
2 慎重に扱う候補
3 生前贈与と預金の無断払戻しを分ける

第4 証拠収集は負担の軽い順に進める

1 第1段階は手元資料と公開資料である
2 被相続人名義口座は相続人から直接請求する
3 取引金融機関が不明なときは口座照会の限界を理解する

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遺産分割調停・審判の管轄,移送と自庁処理(AI作成)

第1 調停と審判の管轄は異なる

1 基本的な区別

2 同じ裁判所で当然に続くわけではない

第2 遺産分割調停の管轄

1 相手方住所地と複数の相手方

2 住所がない場合又は住所が知れない場合

3 調停の合意管轄

4 相続開始地は調停の法定管轄ではない

第3 遺産分割審判の管轄

1 相続開始地の家庭裁判所

2 審判の合意管轄

3 寄与分事件との関係

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遺産分割と詐害行為取消権・無償行為否認―相続放棄との違い(AI作成)

第1 対象と結論

1 最初に押さえる結論

2 三つの制度を分ける必要

3 この記事の時点と適用法

第2 民法上の詐害行為取消請求

1 遺産分割が取消対象となり得る理由

2 現行民法上の要件

3 法定相続分との差額が直ちに取消額にならない理由

4 受益相続人の善意・悪意

5 取消しの方法・範囲・期間

第3 破産法上の否認権

1 詐害行為否認と無償行為否認

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遺産分割協議における錯誤取消し―旧法の要素の錯誤,裁判例と実務対応(AI作成)

第1 この記事の対象と最初に確認すべきこと

1 現在は「錯誤無効」ではなく「錯誤取消し」である

2 結果が不満になっただけでは取り消せない

3 本記事の射程

第2 現行民法95条による判断の順序

1 錯誤には二つの類型がある

2 錯誤は重要なものでなければならない

3 基礎事情は他の共同相続人に表示されていなければならない

4 重大な過失があると原則として取り消せない

5 取消通知,期間及び第三者を別々に確認する

第3 誤認の類型別にみる裁判例

1 存在を知らなかった遺言

2 遺産目録から預貯金又は株式が漏れていた場合

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遺産分割における代償分割―代償金・支払能力・分割払・税務(AI作成)

第1 代償分割の仕組みと本記事の範囲

第2 協議・調停と審判の違い

1 協議・調停では合意内容を柔軟に設計できる

2 審判の直接の根拠は家事事件手続法195条である

第3 審判で代償分割を選ぶための条件

1 「特別の事情」は現在も条文上の要件である

2 代償金の支払能力が必要である

3 現物取得者を選ぶ事情を具体化する

第4 代償金額と財産評価

1 基本は具体的相続分と現物取得額との差額である

2 遺産分割の評価額と相続税評価額を区別する

3 高額な鑑定へ進む条件を絞る

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遺産分割における非嫡出子の相続分の変遷(AI作成)

第1 現在の結論と過去の相続の判定方法

1 現在は子の相続分に差がない

2 確認すべき二つの日付

第2 相続開始時期別の適用関係

1 時期別一覧

2 平成12年9月19日から平成13年6月30日までの空白

第3 明治民法から昭和22年改正まで

1 明治民法1004条

2 日本国憲法施行後の応急措置

3 昭和22年法律第222号

第4 合憲判断から違憲判断への転換

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遺産分割前に預貯金を払い戻す二つの方法―民法909条の2と仮分割の仮処分(AI作成)

第1 結論

1 二つの方法

2 通常の検討順序

第2 預貯金が遺産分割の対象となるまでの経緯

1 最高裁判例

2 平成30年相続法改正

第3 民法909条の2による金融機関での払戻し

1 払戻限度額

(1) 各預貯金債権についての計算
(2) 一金融機関当たり150万円の上限

2 計算例

3 金融機関に提出する資料

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遺産分割と未支給年金――相続財産性,受給順位及び手続(AI作成)

第1 この記事が扱う未支給年金1 結論と対象2 未支給年金と遺族年金の違い第2 未支給年金が遺産分割の対象にならない理由1 相続ではなく法定遺族の固有の権利であること2 最高裁平成7年11月7日判決3 遺産分割協議書での扱い第3 誰が未支給年金を請求できるか1 親族の範囲と順位2 同順位者が複数いる場合3 法定の遺族がいない場合第4 生計同一をどのように判断するか1 同居だけで決まる要件ではないこと2 立証に用いる資料3 裁判例が示す判断の分かれ目(1) 別居していても生計同一が認められた例(2) 長期別居で生計同一が否定された例(3) 法律婚と事実婚が競合した例第5 死亡前入金,死亡後入金及び過払の区別1 死亡月分までの未払額2 口座への入金時点で結論が変わること第6 相続放棄及び請求者死亡1 通常の未支給年金と相続放棄2 先順位者が請求前に死亡した場合第7 請求手続,時効及び税務1 請求書及び基本資料2 本人が生前に年金請求をしていなかった場合3 消滅時効4 相続税と所得税第8 制度名によって結論が変わる例外1 旧共済年金の一部2 企業年金,確定拠出年金及び個人年金保険第9 実務上の確認順序第10 出典・参考資料1 法令2 裁判例3 行政資料4 文献第1 この記事が扱う未支給年金
1 結論と対象

通常の国民年金及び厚生年金保険について,受給権者が死亡した時点で未払となっている死亡月分までの年金は,遺産分割の対象となる相続財産ではない。国民年金法19条及び厚生年金保険法37条が,死亡時に受給権者と生計を同じくしていた一定範囲の遺族に,自己の名で請求する固有の権利を与えているためである。

したがって,法定相続人であることだけでは請求できず,反対に,相続人でなくても法定の親族範囲,生計同一及び順位を満たせば請求できることがある。遺産分割協議によって,日本年金機構に対する受給順位を入れ替えたり,生計同一でなかった相続人を請求者にしたりすることはできない。

本記事は,令和8年8月9日現在の国民年金及び厚生年金保険を中心に扱う。旧共済年金,企業年金,確定拠出年金及び個人年金保険は制度ごとに結論が異なるため,第8で別に説明する。

本記事は一般的な法制度及び手続の情報を提供するものであり,個別案件についての法律相談又は税務相談ではない。具体的な事情に即した相談は,「遺言・相続のお問い合わせ」から可能である。

2 未支給年金と遺族年金の違い

未支給年金は,死亡した受給権者に死亡月分まで支給されるべきであった年金について,支払時期又は手続の関係で未払となっている部分である。これに対し,遺族基礎年金及び遺族厚生年金は,被保険者等の死亡を支給事由として遺族に発生する別の給付であり,受給者の範囲,年齢要件,生計維持要件及び失権事由も異なる。

特に,未支給年金で必要なのは原則として「生計同一」であり,遺族年金で問題となる「生計維持」と同じではない。生計維持に関する年収850万円未満等の収入要件を,未支給年金の生計同一要件へそのまま当てはめることはできない。

第2 未支給年金が遺産分割の対象にならない理由
1 相続ではなく法定遺族の固有の権利であること

民法896条は,被相続人の一身に専属するものを除き,相続人が被相続人の権利義務を承継すると定める。しかし,国民年金法19条及び厚生年金保険法37条は,この相続の一般原則とは別に,法定の遺族が自己の名で未支給年金を請求する仕組みを設けている。

この違いは,誰が受け取るかを決定する基準に表れる。遺産であれば相続人,遺言,法定相続分及び遺産分割が問題となるのに対し,未支給年金では親族範囲,死亡時の生計同一及び政令上の順位が問題となる。

2 最高裁平成7年11月7日判決

最高裁平成7年11月7日第三小法廷判決(平成3年(行ツ)第212号,民集49巻9号2829頁)は,国民年金法19条1項が一定の遺族に未支給年金の支給を請求する固有の権利を与えたものであり,死亡した受給権者の未支給年金請求権が相続の対象になるものではないと判示した。本判決は,未支給年金を遺産分割から外す現在の実務の出発点である。

また,本判決は,法定遺族が行政庁への請求及び支給決定を経て具体的な支給を受ける仕組みを重視し,死亡した受給権者本人が提起していた年金支給請求訴訟を遺族が当然に承継することも否定した。受給権者に未払分があったという事実だけから,相続人が当然に金銭債権を承継するわけではない。

3 遺産分割協議書での扱い

遺産分割協議書では,通常の未支給年金を遺産目録に計上し,特定の相続人が相続するという書き方を避けるのが法的構造に合う。記載が必要であれば,「未支給年金は法令上の受給権者が別途請求する」旨を確認事項として置き,遺産そのものの分配条項と区別する方法が考えられる。

もっとも,受領者が家族関係への配慮から他の親族へ金銭を渡すことや,遺産全体の合意解決の中で別の財産配分を調整することまで禁止されるわけではない。ただし,それは未支給年金の受給権を遺産分割した結果ではなく,別個の合意又は金銭移転であるため,合意内容及び税務上の扱いを分けて検討する必要がある。

第3 誰が未支給年金を請求できるか
1 親族の範囲と順位

平成26年4月1日以後に受給権者が死亡した場合,請求できるのは,死亡時に受給権者と生計を同じくしていた①配偶者,②子,③父母,④孫,⑤祖父母,⑥兄弟姉妹,⑦これら以外の三親等内の親族である。順位もこの順であり,先順位者がいるときは後順位者に請求権は生じない。

平成26年3月31日以前の死亡では,その他の三親等内の親族への拡張前の規定が適用される。古い判例又は実務書に「兄弟姉妹まで」と記載されていても,現在の死亡事案へそのまま用いることはできない。

配偶者には,法律上の婚姻届がある者だけでなく,社会通念上夫婦としての共同生活が認められる事実婚の配偶者が含まれ得る。ただし,法律婚配偶者と事実婚の配偶者が競合する場合は,法律婚の実体,経済的援助,接触状況及び共同生活の実態を具体的に確認する必要がある。

2 同順位者が複数いる場合

同順位者が2人以上いる場合,その1人による請求は全員のために全額についてしたものとみなされ,その1人への支給は全員に対してしたものとみなされる。日本年金機構への請求及び支払は代表者1人にまとめられるが,早く請求した者が全額を終局的に取得するという意味ではない。

法令は,同順位者間の最終的な内部取得割合を明記していない。堀勝洋『年金保険法〔第5版〕』355頁~356頁は頭数による均等を説くが,この点を直接判断した公開裁判例は確認できないため,代表受領者は他の同順位者を確認し,分配方法を記録しておくことが安全である。

3 法定の遺族がいない場合

親族範囲,生計同一及び順位を満たす者がいない通常の国民年金・厚生年金では,未支給年金が相続人一般へ回る仕組みはない。相続人が存在しても,法定の未支給年金受給者に該当しなければ,その相続人は請求できない。

この結論は,旧共済年金の一部又は確定拠出年金の死亡後5年経過時の扱いとは異なる。年金証書,年金コード及び支給元を確認し,単に「年金」という名称だけで判断しないことが重要である。

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iDeCo死亡一時金の民法上・税法上の取扱い(AI作成)

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目次

第1 iDeCo死亡一時金の基本構造

1 死亡一時金が支給される仕組み
2 受給権者の範囲及び順位
3 請求期限と相続財産への転化

第2 民法上の取扱い

1 受取人固有の権利という性質
2 遺贈及び遺産分割との関係
3 遺留分及び特別受益との関係
4 相続放棄との関係

第3 税法上の取扱い

1 支給が確定した時期による3区分

(1) 死亡後3年以内に確定した場合
(2) 死亡後3年を経過して確定した場合
(3) 5年の経過により相続財産となった場合

2 退職手当金等の非課税枠
3 相続人以外の受取人及び相続放棄者の課税

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遺品整理業者の許可・選び方と相続放棄・残置物処理の注意点(AI作成)

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目次

第1 遺品整理業者に一つの包括免許はない

1 名称ではなく実際の作業で規制が決まる
2 許可・権限の早見表
3 民間資格は法令上の許可を代替しない

第2 家庭ごみの運搬には市町村の一般廃棄物許可が必要である

1 家庭の遺品は通常,一般廃棄物となる
2 依頼者と許可業者の直接契約を確認する
3 「全部買取」でも実態が不要物なら廃棄物になり得る
4 家電と内装撤去は別工程として扱う

第3 買取と訪問契約には別の消費者保護規制がある

1 買取には古物商許可と処分権限の確認が必要である
2 自宅での買取は訪問購入となり得る
3 見積りのための訪問と契約締結の依頼は同じではない
4 免責条項と解約料にも限界がある

第4 遺品を処分できる者と相続放棄のリスク

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改正前の遺留分減殺請求によって共有となった不動産の解消方法(AI作成)

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目次

第1 はじめに――なぜ今なお「減殺」による共有が問題となるのか

1 本記事の狙いと,既存記事との役割分担
2 金銭債権化への改正と,なお改正前の相続が残る理由

第2 遺留分減殺請求の物権的効果と二段階構造

1 減殺請求権の法的性質――形成権かつ物権的効果
2 二段階構造――共有の発生とその解消
3 減殺の順序――遺贈を先に,贈与は新しいものから

第3 生じた共有の性質と解消手続の振り分け

1 分水嶺――取戻財産の相続財産性(固有財産説)
2 共有物分割による類型
3 遺産分割による類型
4 遺産共有と物権共有とが併存する場合

第4 共有物分割による解消の実務

1 協議・調停・訴訟
2 分割の方法――現物・全面的価格賠償・競売
3 持分単位での解消の併用

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遺留分侵害額請求の基礎財産から控除される「被相続人の債務」の効果的な主張立証方法(AI作成)

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目次

第1 本稿の狙いと全体像

1 本稿が扱う問題
2 最大のポイント-債務は「二つの段階」で逆向きに効く

(1) 段階① 基礎財産からの控除
(2) 段階② 侵害額算定における承継債務の加算
(3) 二段階の混同が最も多い誤り

第2 段階①-基礎財産から控除される「被相続人の債務」

1 条文の枠組み(民法1043条1項)
2 控除される債務・されない債務

(1) 控除される債務
(2) 控除されない債務
(3) 葬式費用と「相続税の債務控除」との違い

3 控除の基準時(最判平成8年11月26日)
4 債務超過の場合の帰結

第3 最大の争点-保証債務・連帯保証債務

(続きを読む...)遺留分侵害額請求の基礎財産から控除される「被相続人の債務」の効果的な主張立証方法(AI作成)

家事審判に対する即時抗告,特別抗告及び許可抗告(AIリライト)

目次

第1 家事審判等に対する即時抗告

1 総論

(1) 不服申立ての方法としての即時抗告
(2) 即時抗告をすることができる審判
(3) 即時抗告をすることができない審判の効力
(4) 即時抗告の期間及び起算点
(5) 抗告状に貼付する収入印紙
(6) 当事者目録の作成
(7) 原裁判所による再度の考案及び事件送付
(8) 不利益変更禁止の原則の不適用

2 抗告審の手続

(1) 当事者の呼称
(2) 抗告状の写しの送付
(3) 陳述の聴取(法的審問請求権の保障)
(4) 抗告裁判所による自判
(5) 手続の準用
(6) 抗告審における調停
(7) 審理の方式と憲法適合性

(続きを読む...)家事審判に対する即時抗告,特別抗告及び許可抗告(AIリライト)

家事審判に関するメモ書き

目次
1 総論
2 家事審判の期日
3 家事審判における証拠調べ
4 別表第二に掲げる事項についての審判事件における手続保障
5 15歳以上の子の陳述を聴く必要がある場合
6 家事審判の申立ての取下げ
7 家事審判事件の記録の閲覧等
8 関連記事その他

1 総論
(1) ①特殊調停事件及び一般調停事件が不成立の場合,人事訴訟又は民事訴訟に移行するのに対し,②別表第二の調停事件が不成立の場合,当然に家事審判に移行するという違いがあります。
    そのため,前者及び後者を同時に申し立てる場合,例えば,離婚調停(=一般調停事件)及び婚姻費用分担調停(=別表第二の調停事件)を同時に申し立てる場合,申立書を分割するのが普通です。
(2)ア 別表第二に掲げる事項についての調停事件が家事審判に移行した場合,当事者が合意で定める家庭裁判所で家事審判をしてもらうことができます(合意管轄。家事事件手続法66条・民事訴訟法11条2項及び3項)。
イ 平成24年12月31日までは,家事審判に関する合意管轄は認められていませんでしたし,離婚訴訟等の人事訴訟の場合,現在でも合意管轄は認められていません。
(3) 別表第二に掲げる事項(例えば,財産分与及び年金分割)について,同事項に該当しない他の家庭に関する事項と併せて調停の申立てがされた場合であっても,申立人が調停不成立のときに審判への移行を求める意思を有していないなど特段の事情がない限り,その事件名にかかわらず,家事事件手続法272条4項に基づいて審判に移行します(最高裁平成23年7月27日決定参照)。

2 家事審判の期日
(1)ア 家庭裁判所は,別表第二に掲げる事項についての家事審判の手続においては,申立てが不適法であるとき又は申立てに理由がないことが明らかなときを除き,審問の期日において,当事者の陳述を聴かなければなりません(家事事件手続法68条)。
    ただし,請求すべき按分割合に関する審判事件(=年金分割事件)の場合,審問の期日における当事者の陳述を聴かずに,書面照会による陳述聴取だけがなされることがあります(家事事件手続法233条3項参照)
イ 陳述(家事事件手続法68条1項)は事実の調査(家事事件手続法56条1項)の一種でありますところ,裁判官の審問(家事事件手続法68条2項)のほか,家庭裁判所調査官による調査(家事事件手続法58条),書面照会,医師の診断(家事事件手続法60条)といった方法があります。
(2) 調停手続が先行した場合に調停が不成立となった後の審判手続では,以下のような方法で当事者の陳述を聴くことが予定されています。
① 改めて審判期日を指定し,審判期日において,審問して陳述を聴取する。
② 審判期日は開かずに,当事者双方に陳述聴取書を送付し,これに回答して返送してもらうことで陳述を聴取する。
③ 当事者双方が出席している調停期日において,調停不成立後,直ちに審判期日を開いて,審問して陳述を聴取する。
(3) 家庭裁判所が審問の期日を開いて当事者の陳述を聴くことにより事実の調査をするときは,他の当事者は,原則として,当該期日に立ち会うことができます(家事事件手続法69条)。

3 家事審判における証拠調べ
(1) 家庭裁判所は,職権で事実の調査をし,かつ,申立てにより又は職権で,必要と認める証拠調べをしなければなりません(家事事件手続法56条1項・258条1項)し,当事者もまた,事実の調査及び証拠調べに協力しなければなりません(家事事件手続法56条2項・258条1項)。
(2) 家事事件の手続における証拠調べ手続は原則として,民事訴訟法の定める方法によります(家事事件手続法64条1項・258条1項)。

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家事調停に関するメモ書き

目次
第1 家庭裁判所の土地管轄
第2 申立て時の注意点
第3 第1回期日前における留意点
第4 事件記録の閲覧及び謄写
第5 当事者参加及び利害関係参加
第6 電話会議又はテレビ会議による家事調停(主としてコロナ前の取扱いです。)
第7 手続費用の取扱い
第8 家事調停を成立させる場合の取扱い(主としてコロナ前の取扱いです。)
第9 家事調停の終了形態
第10 公益財団法人日本調停協会連合会
第11 離婚調停の位置付け
第12 家事調停と人事訴訟は連続性を持たない制度とされていること
第13 関連記事その他

第1 家庭裁判所の土地管轄
1 家事調停は,①相手方の住所地の家庭裁判所,又は②当事者が合意で定める家庭裁判所(合意管轄)で行うことになります(家事事件手続法245条1項)。
2(1) 合意管轄を利用する例としては,①当事者の住所の中間に位置する土地を管轄する家庭裁判所を管轄裁判所としたり,②双方の手続代理人の事務所の所在地を管轄する家庭裁判所を管轄裁判所としたりする場合があります。
(2) 合意管轄を利用する場合,家事調停の申立てをする時点で管轄合意書を提出する必要があります。
3(1) 事件を処理するため特に必要があると家庭裁判所に認めてもらえた場合,相手方の住所地の家庭裁判所以外の家庭裁判所,例えば,申立人の住所地の家庭裁判所で家事調停をしてもらうことができます(家庭裁判所による自庁処理,家事事件手続法9条1項ただし書)。
(2) 家庭裁判所が自庁処理をする場合,当事者及び利害関係参加人の意見を聴かなければなりません(家事事件手続規則8条1項)が,自庁処理の申立てに対する却下審判に対し,即時抗告をして争うことはできません。
4 特定の家庭裁判所がその有する裁判権に基づき審理及び裁判をすべき事件について,これを本庁において取り扱うか,又はいずれかの支部において取り扱うかは,当該家庭裁判所における事務分配の問題にすぎません。
    そのため,例えば,大阪市在住の申立人が,堺市在住の相手方に対し,家事調停を申し立てる場合,大阪家庭裁判所(本庁)で家事調停をしてほしいという意味での自庁処理の申立てをすることはできません(訴訟事件の場合につき東京高裁昭和59年11月7日決定。なお,先例として,最高裁昭和44年3月25日決定参照)。

DV事件を扱う弁護士はみんなそうしていますよね。調停は、場所と時間が決まっていて、ルールがあり、レフェリーもいる、いわば格闘技の試合で、協議はそれらがないストリートファイトです。安全性の観点からどちらを選ぶべきかは明らかです。相談を受けた時もそのように説明すると皆さん納得されます。 https://t.co/WLMVr1uJee

— 弁護士中田雅久 (@lawyerNAKATA59) November 24, 2021

第2 申立て時の注意点
1(1) 家事調停の申立ては,申立書を家庭裁判所に提出してしなければなりません(家事事件手続法255条1項)。
(2) 平成24年12月31日までは,裁判所書記官の面前で陳述すれば,口頭で申立てをすることができました(家事審判規則3条参照)。

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火葬許可証(AI作成)

火葬許可証(AI作成)

本記事は,人の死亡後に火葬を行うために必要となる火葬許可証について,その根拠となる法令と手続の流れ,24時間規制とその例外,死産児の取扱い,身寄りのない方が死亡した場合の処理などを,弁護士が実務で用いることを想定して整理するものである。
火葬許可証は,日々の相続・成年後見・死後事務・葬送をめぐる相談の入口に位置するが,その法的な枠組みが正面から論じられる機会は多くない。本記事は,火葬という行為の許可がどのような要件と手続の下で与えられるのかを条文に即して確認し,紛争が生じ得る場面での確認事項を示す。

本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり,個別の事案に対する法的助言ではない。具体的事件の処理に当たっては,最新の法令及び当該事案の事実関係に基づく個別の検討を要する。

目次

第1 火葬許可証をめぐる法的枠組みの全体像

1 本記事の対象と射程
2 「埋葬許可証」と「火葬許可証」——用語の混同に注意

第2 火葬許可証の根拠規定と交付の仕組み

1 許可制の趣旨(墓地埋葬法5条・8条)
2 交付権限を持つ市町村長(5条2項)
3 申請書の記載事項(施行規則1条)
4 火葬場・墓地・納骨堂における受理義務と火葬後の裏書

第3 24時間規制とその例外

1 24時間規制の趣旨(3条)
2 例外1——感染症に汚染された死体(感染症法30条)
3 例外2——妊娠7月未満の死産,船舶内の死亡
4 許可証の交付時期と火葬の実施時期は別である

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家族信託(民事信託)が難しい4つの理由-設計・税務・実務インフラ・制度選択(AI作成)

AIで作成した本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり,特定の個別事案に対する法的助言ではありません。実際の設計・受任に当たっては,個別の事実関係と最新の法令・裁判例を確認してください。

目次

第1 本記事の対象と射程

1 本記事が扱う「4つの難所」と,現実化した具体的リスク
2 用語の整理――民事信託・家族信託・商事信託

第2 難所その1――設計を誤ると,信託を原因とする登記が抹消される

1 任意規定を基調とする制度構造
2 遺留分潜脱と公序良俗による一部無効――東京地方裁判所平成30年9月12日判決
3 「防御的」設計がかえって潜脱と評価されるリスク

第3 難所その2――税務が私法とは別に動き,想定外の税負担が生じる

1 受益者等課税の原則と,他益信託化による課税
2 受益者連続型のフル評価課税と相続税額の加算
3 信託した収益不動産の損失は損益通算も繰越しもできない
4 非課税措置の多くは民事信託では使えない

第4 難所その3――口座を開けず信託が機能せず,専門職が責任を負う

1 民事信託には監督機関が存在しない
2 信託口口座の壁と専門職の説明義務――東京地方裁判所令和3年9月17日判決

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旧民法が適用される相続の相続人の特定 ― 家督相続・遺産相続の区別と新民法附則の経過措置(AI作成)

◯山中弁護士への事件のご相談・ご依頼は「遺言・相続のお問い合わせ」から可能です。

目次

第1 旧民法が適用される相続と本記事の射程

1 相続人の特定に適用する法は相続開始時の法である
2 旧民法・応急措置法・新民法の時代区分

第2 旧民法における相続の二本立て

1 家督相続
2 遺産相続
3 二本立ての区別が相続登記に与える影響

第3 昭和22年5月3日以後の相続と現行法附則の経過措置

1 応急措置法期の相続の位置づけ
2 家督相続人が選定されなかった場合の処理
3 応急措置法施行中に開始した相続と分配請求権

第4 家附の継子の相続権

1 嫡出子と同一の権利義務を有するための要件
2 分配請求権と適用除外

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経営者の離婚をめぐる四つの局面――役員報酬と婚姻費用,譲渡制限株式の売買価格決定,債権者による取消し及び婚姻後の夫婦間契約(AI作成)

第1 この記事が扱う範囲1 対象及び時点2 令和6年民法改正の経過措置は請求期間だけが例外であること3 同じ日に施行された年金分割の請求期限の伸長第2 役員報酬と婚姻費用及び養育費1 標準算定方式と基礎収入の割合2 同族会社の役員の総収入をどう認定するか3 過去に遡る分担と,財産分与による清算4 いったん定めた分担額を争う方法5 資料を出させる手段としての情報開示命令6 執行の段階で認められている特例第3 譲渡制限株式の売買価格の決定1 現物分与から価格決定に至る道筋2 申立て,審理及び鑑定3 非流動性ディスカウントをめぐる二つの最高裁決定4 二つの決定の関係をどう読むか第4 債権者及び破産管財人から見た財産分与1 詐害行為とならないのが原則であること2 取消しの範囲と,慰謝料の取扱い3 分与者が破産した場合の財産分与金4 婚姻費用の分担に関する債権を被保全債権とする場合5 破産法上の否認をめぐって見解が分かれている点第5 民法754条の削除と婚姻後の夫婦間契約1 削除された規定と,判例による限定2 削除の理由と,法制審議会答申からの経緯3 婚姻の届出前にする夫婦財産契約の制約4 婚姻後にする合意の設計5 自社株式及び株主間契約への影響出典・参考資料1 法令2 裁判例3 公的資料4 文献5 ウェブ資料
第1 この記事が扱う範囲
1 対象及び時点

非上場会社を経営する者の離婚では,自社株式が財産分与の対象となるか,どのように評価するかが最大の争点になる。もっとも,実際の事件で決着を左右するのはそれだけではない。株式の評価額とは別に毎月の収入が問題になる局面,分与を現実に実行しようとして会社法上の手続に突き当たる局面,分与を第三者である債権者や破産管財人がどう見るかという局面,そして紛争が生じる前に合意で備える局面がある。本記事は,この四つを条文及び判決文に即して整理する。自社株式そのものの対象性,評価及び課税は経営者の離婚と自社株式の財産分与で扱っているため,本記事では重複しない範囲に絞る。本記事の作成にはAIを用いており,引用する法令はe-Gov法令検索により,裁判例は裁判所ウェブサイトにより,それぞれ内容を確認している。本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり,個別の事案に対する法的助言ではない。

2 令和6年民法改正の経過措置は請求期間だけが例外であること

民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号)は令和8年4月1日から施行されている。財産分与に関しては,民法768条2項ただし書が家庭裁判所に対する請求の期間を「離婚の時から五年」とし,同条3項が考慮すべき事情を列挙した上で「この場合において,婚姻中の財産の取得又は維持についての各当事者の寄与の程度は,その程度が異なることが明らかでないときは,相等しいものとする」と定めた。実務上の疑問は,施行日より前に成立した離婚にこれらの規定が及ぶかであるが,この点は同法の附則が明文で処理している。

附則2条は「第一条の規定による改正後の民法(以下「新民法」という。)の規定は,この附則に特別の定めがある場合を除き,この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし,同条の規定による改正前の民法(附則第六条において「旧民法」という。)の規定により生じた効力を妨げない」と定め,原則として遡って適用することを明らかにする。その上で,附則4条が「施行日前に離婚し,又は婚姻が取り消された場合における財産の分与に関する処分を家庭裁判所に請求することができる期間の制限については,なお従前の例による」として,請求期間だけを例外に切り出している。したがって,施行日前に離婚した事案では請求期間は従前どおり2年であるのに対し,寄与の程度を相等しいものとする同条3項後段は,施行日前に成立した離婚の財産分与についても適用されることになる。改正の効果を一律に「施行日以後の離婚に適用される」と説明すると,この非対称を落とすことになる。

3 同じ日に施行された年金分割の請求期限の伸長

財産分与と並んで請求期限が伸長されたのが,離婚時の年金分割である。厚生年金保険法78条の2第1項ただし書は,標準報酬の改定又は決定の請求について「当該離婚等をしたときから五年を経過したときその他の厚生労働省令で定める場合に該当するときは,この限りでない」と定める。これは令和7年年金制度改正法(令和7年法律第74号)による改正で,日本年金機構の案内によれば施行日は令和8年4月1日であり,同日前に離婚等をした場合は従前どおり2年以内に請求する必要がある。

この改正には立法の経緯がある。令和6年民法改正の際に参議院法務委員会が付した附帯決議(令和6年5月16日)は,その第13項において,「本法により離婚時の財産分与に係る請求期限が二年から五年となることを踏まえ,二年となっている離婚時の年金分割に係る請求期限の延長について早急に検討を行うこと」と述べていた。財産分与と年金分割は,同じ日に,5年へ伸長する点でも施行日前の離婚を従前どおりとする点でも同じ構造で揃ったことになるから,離婚の相談では二つを対にして期限を確認することになる。

第2 役員報酬と婚姻費用及び養育費
1 標準算定方式と基礎収入の割合

婚姻費用及び養育費の算定は,現在,令和元年12月23日に公表された司法研究(平成30年度司法研究「養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究」)が提案した改定標準算定方式・算定表によっている。同研究の概要によれば,総収入から公租公課,職業費及び特別経費を控除した基礎収入の割合は,給与所得者でおおむね54パーセントから38パーセント,自営業者でおおむね61パーセントから48パーセントとなり,いずれも高額所得者ほど割合が小さくなる。子の生活費指数は0歳から14歳までが62,15歳以上が85である。自営業者については課税される所得金額を総収入とする点が給与所得者と異なる。

同研究の概要には,「本研究の発表は,養育費等の額を変更すべき事情変更には該当しない」との記載もある。既に定められた養育費等の額について,算定方式が改定されたこと自体を理由に変更を求めることはできないという趣旨であり,改定の前後をまたぐ事案では確認しておく必要がある。

2 同族会社の役員の総収入をどう認定するか

経営者の事案に固有の難しさは,総収入の認定にある。婚姻費用及び養育費の算定実務を扱う文献は,同族会社の取締役について,代表取締役でない場合であっても「その収入額をその意思で変更することができる立場にあることが多く,その報酬額は,税金対策など様々な事情の影響を受けやすい」と指摘し,源泉徴収票では不十分と思われる事情がある場合には,源泉徴収票のほかに確定申告書等を提出させ,会社の営業内容をも検討すべきであるとする(松本哲泓『婚姻費用・養育費の算定』73頁)。給与所得者であれば源泉徴収票で足りるという前提が,経営者の事案では成り立たないということである。

もっとも,これは相手方が資料を任意に提出することを前提とした議論である。会社の決算資料や役員報酬の決定過程を示す資料は会社が保有しており,経営に関与していない配偶者の側で当然に入手できるものではない。相手方が提出しない場合にどうするかが,実務上の本題になる。

3 過去に遡る分担と,財産分与による清算

婚姻費用の分担については,古くから二つの取扱いが確立している。第一に,最高裁判所大法廷昭和40年6月30日決定(昭和37年(ク)第243号,民集19巻4号1114頁)は,婚姻費用の分担に関する処分の審判が憲法32条及び82条に違反しないとした上で,「家庭裁判所は,審判時から過去に遡つて,婚姻費用の分担に関する処分をすることができる」と判示した。別居後に請求を怠っていた期間についても,遡って分担を求める余地がある。

第二に,最高裁判所第三小法廷昭和53年11月14日判決(昭和53年(オ)第706号,民集32巻8号1529頁)は,「離婚訴訟において裁判所が財産分与を命ずるにあたつては,当事者の一方が婚姻継続中に過当に負担した婚姻費用の清算のための給付をも含めて財産分与の額及び方法を定めることができる」と判示した。婚姻費用という毎月の収入の問題と,自社株式を含む財産分与という蓄積の問題は,別々の手続に分かれてはいるものの,金額の決定においては接続する。なお,最高裁判所第一小法廷令和2年1月23日決定(平成31年(許)第1号,民集74巻1号1頁)は,婚姻費用分担審判の申立て後に当事者が離婚したとしても婚姻費用分担請求権は消滅しないとしており,離婚成立によって過去分の請求が失われるわけではない。もっとも,過当に負担した婚姻費用の清算を財産分与の額に取り込むには,清算の対象となる財産の額が定まっていることが前提になる。自社株式について,対象を確定する時点と評価する時点をどのように分け,どのような評価方法によるかは,経営者の離婚と自社株式の財産分与の第4で扱っている。

4 いったん定めた分担額を争う方法

経営者の事案では,別居直後に取り交わした合意の金額が,後に判明した実際の収入と大きく食い違うことがある。この場合に,合意の無効を民事訴訟で確認してから審判に進むという道筋が考えられるが,最高裁判所第一小法廷令和7年9月4日判決(令和6年(受)第239号,民集79巻6号2637頁)は,これを否定した。同判決は「夫婦間における婚姻費用の分担の内容を定める合意の無効確認を求める訴えは,確認の利益を欠くものとして不適法である」と判示している。

その理由として同判決が挙げるのは,婚姻費用の分担義務が「その時々で変動する夫婦の収入,生活状況等の影響を受け得るもの」であり,「婚姻費用の分担の内容は,婚姻費用合意によって,以後,固定されるものではなく,適時に新たな形成があり得るものである」という点である。そのため,婚姻費用分担審判の手続において合意の成否が争われ,合意と異なる分担の内容を形成することを求める主張がされた場合,家庭裁判所は合意の存否,効力及び内容のみならず夫婦の収入,生活状況等の一切の事情を踏まえて新たに分担の内容を形成することになり,別途民事訴訟で合意の効力が確定されていないからといって,これが妨げられるわけではないとされた。同判決の事案は,夫の当時の年収について実際の額よりも低廉な額を前提として月額16万円とする合意がされ,後の審判が月額29万円等の支払を命じたというものであり,収入を低く示して合意を取り付けたと疑われる場面での争い方を示している。争う場は民事訴訟ではなく婚姻費用分担審判である,というのが実務上の帰結になる。

5 資料を出させる手段としての情報開示命令

令和6年改正で新設された家事事件手続法152条の2は,この分野で最も実務的な意味を持つ規定である。同条1項は,夫婦間の協力扶助に関する処分,婚姻費用の分担に関する処分及び子の監護に要する費用の分担に関する処分の各審判事件について,家庭裁判所が必要があると認めるときは,申立てにより又は職権で,当事者に対し「その収入及び資産の状況に関する情報を開示することを命ずることができる」と定める。同条2項は,財産の分与に関する処分の審判事件について,「その財産の状況に関する情報を開示することを命ずることができる」と定める。

さらに同条3項は「前二項の規定により情報の開示を命じられた当事者が,正当な理由なくその情報を開示せず,又は虚偽の情報を開示したときは,家庭裁判所は,十万円以下の過料に処する」と定めており,開示しないこと自体に制裁が用意された。会社の決算資料や役員報酬の実額を相手方が抱えたまま出さないという,経営者の事案に特有の状況に対して,正面から手当てをした規定である。もっとも,命ずるかどうかは家庭裁判所の判断であり,過料の額も10万円以下であるから,これだけで資料が必ず出るとまでは言えない。実務的には,まず情報開示命令の申立てをした上で,出てこない場合に調査嘱託その他の手段を検討するという順序になる。同条2項による財産の状況の開示は,自社株式の評価資料が相手方に偏在する事案でも同じ役割を果たす。資料が出た後に評価が争いとなって鑑定を実施する場合に,費用の負担及び鑑定結果に従う旨の合意をあらかじめ得ておくという調停実務の扱いは,経営者の離婚と自社株式の財産分与の第4の2で扱っている。

6 執行の段階で認められている特例

婚姻費用及び養育費については,執行の段階でも一般債権と異なる扱いがされている。民事執行法151条の2は,民法760条の婚姻費用分担義務や民法766条の子の監護に関する義務等について確定期限の定めのある定期金債権を有する場合において,その一部に不履行があるときは,「当該定期金債権のうち確定期限が到来していないものについても,債権執行を開始することができる」と定める。将来分について改めて申立てを繰り返す必要がないということである。また,同法152条3項は,これらの義務に係る金銭債権を請求する場合には差押禁止の範囲を4分の3から2分の1に読み替えるものとしており,給与債権からの回収可能額が広がる。

令和6年改正で新設された民法306条3号及び308条の2の子の監護費用の先取特権,並びに民法766条の3の法定養育費については,法定養育費と養育費債権の先取特権で扱っている。

第3 譲渡制限株式の売買価格の決定

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経営者の離婚と自社株式の財産分与――対象性,評価,分与方法及び課税(AI作成)

第1 本記事の対象と令和6年民法改正による前提の変化

1 対象及び射程

2 民法768条の改正――寄与の程度の推定と請求期間

3 民法754条の削除

第2 自社株式は財産分与の対象となるか

1 名義と特有財産――民法762条の構造

2 会社の設立時期による区別

第3 会社名義の財産に及ぶ場合――裁判例が示す三つの段階

1 原則――法人格が別である以上,会社財産は対象とならない

2 資産収益関係を考慮に入れる

3 個人営業と同視する

4 資産及び負債を通算する

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形式不備の遺言は死因贈与として有効か―成立要件・裁判例・主張立証(AIリライト)

目次

第1 結論―遺言が無効でも死因贈与が成立する場合がある

1 必要なのは「転換」ではなく別個の契約の認定である

2 死因贈与としても救えない無効原因がある

3 遺贈と死因贈与の違い

第2 死因贈与の成立と撤回に関する法的枠組み

1 申込み,承諾及び目的物の特定が必要である

2 遺言の方式は死因贈与に準用されない

3 書面化と撤回の問題

4 先行する遺言との抵触

第3 形式不備の遺言と死因贈与に関する裁判例

1 日付を欠く自筆証書遺言について成立を認めた例

2 明示又は黙示の承諾を認めた広島高裁判決

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限定承認と税金――みなし譲渡,準確定申告,相続税及び住民税(AI作成)

第1 限定承認の税務を理解するための基本構造

1 限定承認が制限するのは相続債務の責任である

2 税金を三つの層に分ける

第2 民法上の手続と税務申告の期限

1 限定承認は共同相続人全員で行う

2 3か月,4か月及び10か月を別々に管理する

第3 死亡時のみなし譲渡所得課税

1 課税対象は相続財産全部ではない

2 課税時点は限定承認申述の受理日ではなく相続開始時である

3 財産超過でもみなし譲渡課税は適用される

4 相続開始時の時価を相続税評価額で代用しない

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後見監督人とは――選任基準,職務,責任及び令和8年改正による制度再編(AI作成)

第1 後見監督人とは何か

1 この記事が扱う範囲と時点
2 後見監督人,保佐監督人,補助監督人及び任意後見監督人の関係

第2 選任の基準と実務の運用

1 条文上の選任基準
2 選任される事案の実情
3 選任率の低さという構造的な課題

第3 後見監督人の職務と権限

1 後見人の事務の監督及び後任選任の請求
2 同意権とこれを欠く行為の取消し
3 利益相反行為における被後見人の代表
4 急迫の事情がある場合の処分

第4 報酬,辞任及び解任

1 報酬
2 辞任
3 解任

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公正証書遺言の証人及び立会人(AI作成)

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目次

第1 はじめに

1 公正証書遺言における「証人」の重み
2 本稿の視点――令和7年のデジタル化を踏まえて

第2 証人の意義と職責

1 なぜ2人以上の証人が必要なのか
2 証人が担う3つの確認

(1) 人違いでないことの確認
(2) 真意に基づく口授等の確認
(3) 筆記・記録の正確性の確認

3 立会いによる職権濫用の防止

第3 令和7年改正(公証制度のデジタル化)と証人

1 民法969条の方式――改正前後の対比

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公正証書遺言を作成した公証人と連絡が取れない場合の方式遵守の立証方法(AI作成)

第1 この記事が扱う対象

1 検討の対象と時点
2 方式遵守の主張立証責任は遺言の有効を主張する側にある
3 遺言公正証書は公文書であること

第2 公証人と連絡が取れなくなる場面

1 公証人法上の身分の変動
2 記憶がない場合と証言を拒絶する場合

第3 原本及び附属書類の所在

1 封印と引継ぎ
2 保存期間
3 附属書類の範囲と7年の保存期間
4 原本の二重保存と滅失時の措置

第4 資料を取得する手順

1 遺言検索システムによる特定
2 閲覧,謄本及び正本の請求
3 訴訟上の証拠収集手段

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公正証書遺言の効果的な無効主張方法―証拠収集の優先順位と訴訟設計(AIリライト)

◯山中弁護士への事件のご相談・ご依頼は「遺言・相続のお問い合わせ」から可能です。

第1 受任直後に判断する事項

1 先に期限と経済的利益を確認する
2 証拠収集を4段階に分ける

第2 無効原因を証拠から選別する

1 遺言能力
2 口授及び作成方式
3 証人の資格及び立会い
4 署名代行は直ちに偽造ではない
5 後の遺言又は生前処分

第3 低負担の資料から収集する

1 依頼者側の既存資料
2 診療記録
3 介護記録及び要介護認定資料
4 公証人への限定照会

第4 強制的又は高負担の収集手段

1 弁護士会照会

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公正証書の閲覧・謄本を請求できる「利害関係人」の判断基準と異議申立て(AI作成)

第1 この記事が扱う対象

1 検討の対象と時点

第2 「利害関係を有する第三者」の意義

1 条文の文言と趣旨
2 行政先例にみる該当性の判断(昭和36年民事局長回答)
3 行政先例にみる該当性の判断(昭和39年民事局長回答)

第3 遺言公正証書における利害関係人の特則

1 遺言者の生存中は利害関係人が存在しないこと
2 法定後見人からの請求も制限されること

第4 閲覧・謄本の交付を拒否された場合の異議申立て

1 法務局長・地方法務局長への異議申出
2 法務大臣へのさらなる異議申出及び異議申立ての限界

第5 関連記事
出典・参考資料

1 法令・通達

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個人事業主の離婚と婚姻費用及び養育費――確定申告書からの総収入の認定,減価償却費の取扱い及び回収方法(AI作成)

第1 この記事が扱う対象

第2 自営業者の総収入は確定申告書の「課税される所得金額」から組み立てる

1 出発点となる書類と最も多い誤り
2 「課税される所得金額」に加算する項目
3 社会保険料控除だけを加算しない理由
4 必要経費そのものを争う場合

第3 減価償却費――令和4年の二つの高等裁判所決定

1 二者択一という枠組み
2 減価償却費を加算した例
3 減価償却費を加算しなかった例
4 分岐点はどこにあるか

第4 給与所得と事業所得が併存する場合の換算

第5 確定申告書が信用できない場合の収入認定

第6 高額所得の個人事業主

1 算定表の上限
2 基礎収入の修正計算

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個人事業主の離婚と財産分与――事業用財産の画定,得意先,分与の方法及び課税(AI作成)

第1 この記事が扱う範囲1 対象と,法人を設立している場合との違い2 令和6年民法改正による前提の変化第2 分与の対象となる財産の画定1 名義が個人に集中することの帰結2 家計と事業の区分3 事業用の負債第3 得意先及び営業権1 得意先名簿を現物で分与した例2 営業権を計上する場合の考え方第4 基準時及び評価第5 分与の方法と事業の継続1 現物共有を避けるべき理由2 代償金による清算と分割払い第6 課税上の取扱い1 分与した側に譲渡所得課税が生ずること2 譲渡所得税を分与の相当性の判断で考慮した例3 棚卸資産及び事業用固定資産第7 年金及び共済1 個人事業主本人には分割すべき厚生年金がないこと2 小規模企業共済等の取扱い第8 婚姻費用及び養育費における収入の認定第9 資料の収集,保全及び手続上の留意点1 情報開示命令2 財産分与請求権に基づく債権者代位3 分与を求める財産の一部について裁判をしないことは許されないこと第10 出典・参考資料1 法令・通達2 裁判例3 公的資料4 文献

第1 この記事が扱う範囲

1 対象と,法人を設立している場合との違い

本記事は,法人を設立せずに事業を営む個人事業主が離婚する場合の財産分与を扱う。商店,飲食店,工務店,農業,個人開業の医院,士業の事務所その他,業種や規模を問わず,事業の主体が個人であることに共通する問題を対象とする。

会社を経営している場合との最も大きな違いは,法人格による遮断がないことである。会社の財産は法人に帰属するから原則として分与の対象とならず,実務の標準的な処理は配偶者が保有する株式を評価して算入することで足りる。これに対して個人事業では,店舗,機械,車両,在庫及び売掛金のいずれも名義が個人に属するから,出発点において事業用の財産が分与の対象に含まれることになる。したがって争点は,事業用の財産が対象となるかどうかではなく,どこまでを事業として切り分けられるか,事業を継続させながらどのように清算するか,及び得意先のような無形の価値を計上するかに移る。

会社を設立している場合の対象性,評価及び会社法上の制約は経営者の離婚と自社株式の財産分与で,役員報酬の認定や債権者との関係は経営者の離婚をめぐる四つの局面で,それぞれ扱っている。本記事の作成にはAIを用いており,引用する法令はe-Gov法令検索により,裁判例は裁判所ウェブサイト又は判例秘書により,それぞれ内容を確認している。本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり,個別の事案に対する法的助言ではない。

2 令和6年民法改正による前提の変化

民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号)は令和8年4月1日から施行されている。改正後の民法768条2項ただし書は,家庭裁判所に対する協議に代わる処分の請求について「離婚の時から五年を経過したとき」を限界とし,同条3項は考慮すべき事情を列挙した上で,「この場合において,婚姻中の財産の取得又は維持についての各当事者の寄与の程度は,その程度が異なることが明らかでないときは,相等しいものとする」と定める。

個人事業の事案でこの後段が持つ意味は,会社を経営している場合と同じではない。事業主の側は,事業用の資産は自らの才覚と労働によって形成したものであると主張することが多いが,改正によって寄与の程度を等しいとする推定が条文上置かれた結果,その主張は「異なることが明らかである」といえる事情を示す立場からのものになる。他方で,配偶者が青色事業専従者として現に稼働してきた事案では,推定を維持する側が有利になる。

経過措置は請求期間だけが例外とされている。同法附則2条が改正後の民法の規定を施行前に生じた事項にも適用する旨を定める一方,同法附則4条は,施行日前に離婚した場合の財産の分与に関する処分を請求することができる期間の制限について,なお従前の例によるものとしている。施行日前に成立した離婚では請求期間は従前どおり2年である一方,寄与の程度に関する推定は及ぶという非対称が生ずる。なお,離婚時の年金分割の請求期限も,令和7年年金制度改正法(令和7年法律第74号)により同じ令和8年4月1日から2年ではなく5年とされているから,離婚の時期を確認した上で二つの期限を併せて把握することになる。

第2 分与の対象となる財産の画定

1 名義が個人に集中することの帰結

民法762条1項は,夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産を特有財産とし,同条2項は,夫婦のいずれに属するか明らかでない財産を共有に属するものと推定する。個人事業では事業用の口座も事業用の不動産も事業主個人の名義であるから,名義だけを手掛かりにして特有財産と共有財産を仕分けることはできない。婚姻期間中に事業から得た収益によって取得した資産は,名義が事業主個人であっても婚姻中に取得した財産として分与の対象となるのが原則であり,これを対象から外そうとする側が,取得の時期及び原資を示して特有財産であることを主張立証することになる。

婚姻前から営んでいた事業を婚姻後も継続している場合には,婚姻時点で存在していた事業用資産と,婚姻後に事業の収益で取得した資産とを区別する必要がある。もっとも,機械や車両のように更新を繰り返す資産や,日々出入りのある事業用預金については,婚姻時点の残高がそのまま特有財産として残存していると認定できる場面は限られる。開業時の帳簿,確定申告書及び固定資産台帳をさかのぼって取得の経緯を示せるかどうかが,実際上の分かれ目になる。

2 家計と事業の区分

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戸籍謄本・住民票の職務上請求――要件,DV等支援措置,不正取得の責任及びオンライン化(AI作成)

第1 職務上請求の対象と基本原則

1 この記事が扱う範囲

2 窓口で交付されたことと実質的適法性

第2 戸籍と住民票で異なる法的構造

1 各証明書が示す情報

2 戸籍法上の請求類型

3 住民基本台帳法上の申出

4 戸籍証明書等の広域交付との違い

第3 弁護士による請求の類型と統一請求書

1 依頼者名を示す請求と示さない請求

2 裁判外の手続と弁護士固有の業務

3 A号からD号までの用紙

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国庫帰属した不動産のその後──相続土地国庫帰属法と民法959条による帰属後の管理・処分の実務(AI作成)

相続又は遺贈により取得した不要な土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度が令和5年4月27日に施行され,制度の利用は年々増えている。もっとも,弁護士が依頼者に助言する際に見落とされがちなのは,土地が国庫に帰属した「その後」に何が起きるのか,という点である。本記事は,不動産が国庫に帰属した後の管理・処分の法的枠組みと実際を整理し,弁護士が手続の選択及び依頼者への説明を行う際の検討事項を示すものである。個別の事案では,土地の物理的状況及び権利関係により結論が異なる。

目次

第1 国庫帰属した不動産をめぐる二つの系統と本記事の射程

1 相続土地国庫帰属法による帰属と民法959条による帰属の区別
2 帰属後はいずれも「普通財産」として管理・処分される

第2 相続土地国庫帰属法により帰属した不動産のその後

1 帰属の時期と管理機関
2 帰属後に残る法的リスク──承認の取消しと損害賠償責任
3 帰属した不動産の管理・処分の実際と評価方法

(1) 売却実績と帰属地の性質
(2) 簡易な評価手法と段階的な価格の見直し

第3 普通財産としての管理・処分の法的枠組み

1 処分の手段と貸付・交換・譲与・信託
2 適正な対価の原則と競争入札・随意契約

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Googleアカウントの相続手続―死亡後のデータ取得・資金請求・閉鎖(AI作成)

第1 対象範囲と結論

1 この記事の対象

2 アカウント,データ及び金銭を分けて考えること

3 パスワードは開示されないこと

第2 Googleが用意する三つの手続

1 三つの請求の違い

2 データ取得を先に検討する理由

3 処理期間,費用及び開示率

第3 申請前の確認と必要書類

1 低負担の初期確認

2 Googleフォームで求められる資料

3 データ取得と米国裁判所命令

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別荘地の共益管理費と不当利得――最高裁令和7年6月30日判決の各専門的観点からの検討(AI作成)

◯本ブログ記事は,最高裁判所令和7年6月30日第一小法廷判決(令和6年(受)第1067号),及び同日の最高裁判所令和7年6月30日第一小法廷判決・民集79巻4号2131頁(令和5年(受)第2461号)をAIで論評したものです。管理契約を締結していない別荘地の土地所有者が管理会社に対して管理費相当額の不当利得返還義務を負うかという論点について,不動産鑑定,マンション管理,不動産取引実務,土木・造園技術,会計,民法という複数の専門的観点から本判決の当否を検討し,弁護士が請求又は防御を組み立てる際の視点を整理します。

目次

第1 本判決の事案と判旨

1 事案の概要
2 判旨

第2 本判決の判断枠組み

1 民法703条による受益,損失及び法律上の原因の欠如
2 契約自由の原則と区分所有法の団体的枠組みとの関係

第3 各専門的観点からの検討

1 不動産鑑定の観点――経済的価値と「相当と認められる額」
2 マンション管理の観点――共益費とフリーライダー
3 不動産取引実務の観点――管理契約の承継と重要事項説明
4 土木・造園技術の観点――基盤インフラ維持業務の評価
5 会計・原価計算の観点――損失と原資減少
6 民法・不当利得法の観点――費用利得と契約自由

第4 本判決の射程と限界

1 本判決が前提とした限定的事実

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死後事務委任契約の効力,内容及び作成時の注意点(AI作成)

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第1 死後事務委任契約の役割

1 死後の事務を生前に委ねる契約であること
2 契約が特に有用となる場面

第2 本人の死亡後も契約が存続するための法的根拠

1 民法653条は当事者の別段の合意を妨げないこと
2 相続人による解除には限界があり得ること
3 契約の有効性と対外的な実行可能性は異なること

第3 委任できる事務と権限上の限界

1 典型的な死後事務
2 死亡届,火葬及び埋葬

(1) 死亡届を提出できる者
(2) 火葬及び埋葬の手続

3 賃貸住宅の解約及び残置物の処理
4 相続財産,税務,預貯金及びデジタル遺品

(1) 相続財産の処分

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相続の使途不明金の消滅時効―請求原因・起算点・旧法の見分け方(AI作成)

目次

第1 使途不明金の時効を判断する順序

1 「使途不明金」は請求権の名称ではない

2 取引ごとに時計を分ける

第2 最初に旧法と現行法を分ける

1 令和2年4月1日前に生じた債権

2 施行日前の法律行為が原因となる債権

3 現行民法の5年・10年

第3 請求原因ごとの期間と起算点

1 不当利得返還請求

(1) 時効期間

(2) 善意・悪意と返還範囲

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遺産相続の使途不明金―裁判例から見た請求の組立てと立証(AI作成)

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第1 この記事が扱う「使途不明金」と三つの事実問題
第2 生前の払戻しと死亡後の払戻しは,請求の組立てが異なる

1 生前の払戻し―被相続人に生じた請求権を相続分に応じて承継する
2 死亡後の払戻し―最判平成16年4月20日
3 遺産分割審判では確定できない―大阪高決平成22年8月26日

第3 誰が払い戻したか

1 間接事実の組合せ方と,その限界
2 入院中・危篤期の払戻し―東京地判平成30年3月28日

第4 被相続人の承諾又は管理の委託があったか

1 「法律上の原因がないこと」の主張立証責任
2 管理者性からの事実上の推認―東京地判令和2年10月22日
3 夫婦間の包括的同意という壁―東京地判平成29年6月21日
4 「通常の支出の範囲」という物差し

第5 払戻金の使途と領得

1 葬儀費用と香典―東京地判令和4年4月21日ほか
2 現金の保有と領得は区別される

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長田雅之「被相続人の生前に払い戻された預貯金を対象とする訴訟についての一試論――最近の第一審裁判例の分析」(判例タイムズ1500号・2022年11月)のAIによる論評(AI作成)

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目次

第1 本記事の位置づけと読み方

1 本記事が扱う対象と結論の要旨
2 用語の整理
3 対象論文の基本情報と分析対象

第2 論文の中核——「訴訟物論」から「委任・善管注意義務・委託の趣旨」への再定位

1 従来の枠組みとその難点
2 準委任を基礎に置くという発想(民法644条・646条)
3 請求原因の一元化と「委託の趣旨」
4 「被相続人による贈与」を抗弁に置く意味

第3 関与形態の3類型と意思能力——認知症法務の視点を交えて

1 委託型・侵奪型・能力欠如型という3分類
2 意思能力は「一点」でなく「変動」で捉える
3 行為の種類ごとに必要な判断能力は異なる
4 証拠としての医学情報の限界

第4 「委託の趣旨」の認定と争点整理の実務

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弁護士のための死亡診断書の実務(AI作成)

死亡診断書は,死亡届の添付書類として相続の開始や火葬の前提となるだけでなく,死亡時刻や死因の記載を通じて,相続,生命保険金請求,労災,交通事故及び医療過誤の各場面で要件事実や証拠評価に直結する。本記事は,弁護士が死亡診断書に関する事案を扱う際の法的論点,証拠上の留意点及び確認手順を整理するものである。一般的な情報提供を目的とするものであり,個別の事案に対する法的助言ではない。

目次

第1 本記事の対象と射程
第2 死亡診断書の制度上の位置づけ

1 交付義務,様式及び添付書類としての機能
2 死亡診断書と死体検案書の使い分け
3 医師法20条ただし書の「24時間」の正確な意味

第3 記載事項が法的紛争で持つ意味

1 死亡時刻の記載と同時死亡の推定
2 死因の記載構造とその争点
3 死亡診断書の証拠力と反証の方法

第4 医師法21条の異状死体届出義務

1 「検案」の意義と届出義務者の範囲
2 自己負罪拒否特権との関係
3 医療事故調査制度との関係

第5 交付及び記載をめぐる実務問題

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