目次
第1 司法統計年報で分かること第2 年報の探し方――年別一覧と詳細検索を使い分ける1 近年の年報は年別・編別の一覧から探す2 詳細検索の対象年を確認する3 最新の掲載版と過年度訂正を確認する第3 新受・既済・未済と,件数・人員の違い1 その年に入った事件と,その年に終わった事件は同じ集団ではない2 4編の単位をそろえる第4 同じ条件で比較するための確認事項1 事件,裁判所及び期間をそろえる2 内数,除外項目及び符号を確認する3 審理期間と終局結果を区別する第5 司法統計年報と他の資料を使い分ける第6 統計を引用するときに残す情報第7 出典・関連記事
第1 司法統計年報で分かること
司法統計年報は,全国の裁判所が取り扱った事件について,裁判統計報告を集計した年次資料である。
民事・行政編,刑事編,家事編及び少年編の4編から,調べたい事件に対応する編を選ぶ。
令和7年版の民事・行政編の序文は,令和7年中に全国の裁判所が取り扱った民事・行政事件の報告を集計・収録した資料であると説明している。
最高裁判所が作成・公表する資料であっても,統計の対象が最高裁判所の事件だけとは限らない。
各表の見出しで,全裁判所,全地方裁判所,裁判所別等の集計範囲を確認する必要がある。
出典は令和7年司法統計年報・民事行政編の序文,目次及び概要である。
報告制度の通達,月報・年表・事件票等の原資料は,裁判統計報告で案内している。
本記事では,公表された年報を探し,同じ条件の数値を比較・引用する方法を扱う。
第2 年報の探し方――年別一覧と詳細検索を使い分ける
1 近年の年報は年別・編別の一覧から探す
裁判所の司法統計年報一覧で対象年と編を選ぶと,その年報の検索結果一覧に進む。
令和8年10月14日の確認時点では,令和7年の4編が掲載されており,各編の結果一覧にはPDFとExcelへのリンクがある。
PDFは目次,概要及び表の注記を読む際に,Excelは数値を取り出して集計する際に利用できる。
Excelを利用する場合も,セルの数字だけを引用せず,表番号,見出し,単位,注記及び概要を併せて確認する。
PDFの目次には各統計表へのリンクがあり,結果一覧には,表紙だけを1ページ表示とする見開き表示の案内がある。
PDFの通しページと冊子の印刷ページは異なるので,引用には表番号と冊子ページを記し,必要に応じてPDFの通しページも併記すると確認しやすい。
2 詳細検索の対象年を確認する
年報の詳細検索条件指定画面には,令和2年までの年報を対象とする旨の表示がある。
同画面では,事件の分野,裁判所,新受・既済・未済,裁判の期間等の条件を選べる。
近年の年報を探す際には,この詳細検索だけで有無を判断せず,年別一覧を確認する必要がある。
3 最新の掲載版と過年度訂正を確認する
年報一覧は,令和6年の4編について令和8年9月17日更新版の掲載を表示している。
過去の年を調べる場合も,保存済みの古いPDFと同じ数値が現在の掲載版に残っているとは限らない。
年報の「掲載・更新履歴」と「利用上の注意」を確認し,取得・確認した日を記録する。
令和7年版4編の掲載・更新履歴には,令和8年6月25日掲載と記載されている。
これは資料の掲載日であり,統計の対象年が令和8年であるという意味ではない。
第3 新受・既済・未済と,件数・人員の違い
1 その年に入った事件と,その年に終わった事件は同じ集団ではない