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養育費

再婚・養子縁組・新しい子がいる場合の養育費―減額の可否と再計算方法(AI作成)

第1 本記事の対象範囲
第2 再婚・養子縁組は当然に養育費を変えない

1 変更には家庭裁判所の手続を要する
2 普通養子縁組と特別養子縁組の違い

第3 義務者側に新たな家族が増える場合

1 義務者が再婚しただけの場合
2 義務者と再婚相手との間に実子が生まれた場合
3 義務者が再婚相手の連れ子と養子縁組した場合

第4 監護親の再婚相手が対象児と養子縁組した場合

1 養親が第一次的な扶養義務者になる理由
2 養親の資力不足はどう判断されるか
3 「養子縁組すれば必ずゼロ」ではない

第5 養子縁組していない場合―事実上の扶養と養育費
第6 父母双方に事情が生じた場合
第7 従前の合意額を上回る部分の扱い
第8 いつから効力を持つか,どこに相談するか

1 変更の効力発生時期は一律に決まらない
2 一方的に止めず,まず通知する

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法定養育費と養育費債権の先取特権(AI作成)

法定養育費(民法766条の3)と養育費債権の先取特権(民法308条の2)は,令和6年の民法等改正で新設され,令和8年4月1日から施行されている制度である。いずれも養育費の履行確保を目的とするが,適用される場面・根拠条文・金額の基準は異なる。本記事は,両制度の要件と効果を条文に即して整理し,事案に応じた手続の選択,主張・立証上の問題,相手方から想定される反論及び経過措置の適用という実務上の判断点を検討する。

目次

第1 二つの制度の全体像と本記事の射程

1 法定養育費と養育費債権の先取特権は別個の制度である
2 施行時期――既に稼働している制度である

第2 法定養育費(民法766条の3)

1 発生要件と請求権者
2 金額と請求することができる期間
3 義務者の抗弁と家庭裁判所による事後の調整

第3 養育費債権の先取特権(民法308条の2)

1 一般先取特権としての性質と順位
2 被担保債権の範囲と上限額
3 債務名義によらない民事執行
4 財産開示手続・第三者からの情報取得手続の申立権

第4 手続の選択と主張・立証

1 事案に応じた手続の選択

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養育費算定表がおかしい?―高すぎる・安すぎると感じたときの確認方法と増減額(AI作成)

第1 算定表がおかしいと感じたときの確認順序

1 初めて計算する場合と既存額を変える場合を分ける
2 算定表は標準額の出発点である
3 8項目を順番に確認する

第2 表・年齢・収入の入力を確認する

1 子の人数と年齢に対応する表を使う
2 給与所得者は手取りではなく総収入を使う
3 自営業者は申告所得をそのまま使うとは限らない
4 収入の変動と稼働能力を分けて考える

第3 算定表に含まれる費用を二重計上しない

1 標準額は費目ゼロからの足し算ではない
2 私立学校費・大学費用
3 特別医療費・障害に伴う費用
4 住宅ローン・家賃・直接払い

第4 算定表をそのまま使えない場合

1 収入が算定表の上限を超える場合
2 低所得・無収入の場合
3 父母双方が相当の日数を監護する場合

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養育費算定表で子供2人はいくらか―表3~5の選び方と一人当たり額の計算(AI作成)

第1 「子供2人はいくらか」に固定額で答えられない理由

1 算定表が示すのは収入と年齢に応じた標準額

2 表の月額は2人分の合計

第2 表3・表4・表5の選び方

1 2人の年齢構成で表を決める

2 現在の年齢区分は0歳~14歳と15歳以上

第3 父母の収入を表へ当てはめる方法

1 義務者は縦軸,権利者は横軸

2 裁判所の設例では2人分が月額10万円~12万円

第4 一人当たり額の計算

1 2人が同じ年齢区分なら合計額を2分の1ずつにする

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養育費算定表の見方,計算方法及び法定養育費との違い(AI作成)

第1 令和元年版の養育費算定表の位置付け

1 現在用いられている算定表

2 令和8年の改正後も算定表は置き換わっていないこと

第2 算定表の選び方及び読み方

1 子の人数及び年齢に対応する表を選ぶこと

2 縦軸,横軸及び金額帯を読むこと

3 裁判所の使用例

第3 算定表に用いる収入及び計算方法

1 給与所得者の総収入

2 自営業者及び複数の所得がある者の総収入

3 基礎収入及び生活費指数

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養育費は18歳・20歳・大学卒業のいつまでか―未成熟子と支払終期(AI作成)

第1 本記事の対象範囲
第2 養育費は「未成熟子」に対する義務である
第3 成年年齢引下げは,養育費の終期を当然に18歳とするものではない
第4 既存の合意(令和4年4月より前)の「成年」は20歳のまま
第5 これから取り決める場合の終期の定め方

1 特段の事情がなければ20歳が一つの目安
2 大学卒業まで支払う場合の注意点

第6 心身の障害等で就労できない場合
第7 いつまでに動くべきか

1 一方的に18歳で打ち切ることはできない
2 成年到達後にまとめて請求できる場合がある

出典

第1 本記事の対象範囲

本記事は,父母が離婚した子について,養育費をいつまで支払う(受け取る)ことができるかを扱う。
令和4年4月1日に民法の成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたことにより,「養育費は18歳までなのか,20歳までなのか,大学卒業まで続くのか」という疑問を持つ読者が多いと考えられる。

対象とする論点は,①養育費の支払終期を決める基本的な考え方,②成年年齢引下げが既存の取決めに与える影響,③これから養育費を取り決める場合の終期の定め方,④心身の障害等により就労できない場合の扱い,⑤終期をめぐって動くべき時期の5つである。

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養育費の取り決め方―共同養育計画書・合意書・公正証書・調停調書の違い(AI作成)

第1 この記事の対象と読み方1 文書の種類は「合意の有効性」ではなく「支払われないときに何ができるか」で選ぶ2 この記事で扱わない事項第2 四つの選択肢の法的性質1 私的な合意書(共同養育計画書を含む)2 執行認諾文言付き公正証書3 調停調書4 審判・離婚判決の附帯処分及び訴訟上の和解第3 法務省の共同養育計画書とは何か1 制度の目的と作成の手順2 記載する事項の全体像3 私署証書としての証拠力を高める工夫第4 先取特権が新設された後も公正証書等を作成する実益1 月額8万円という分岐点2 履行勧告とワンストップ化という分岐点第5 条項の設計―何を,どこまで具体的に決めるか1 金額,支払開始月及び終期2 毎月の支払日及び振込先3 私学費・大学費用・医療費という特別な出費4 収入変動時の再協議5 監護者変更及び連絡先変更第6 文書の選び方(まとめ)第7 弁護士・公証人に相談すべき場面出典1 法令2 裁判所及び法務省の案内

第1 この記事の対象と読み方
1 文書の種類は「合意の有効性」ではなく「支払われないときに何ができるか」で選ぶ

養育費の取決めは,口約束でも契約として有効である。
しかし,支払われなかったときに何を経由せずに強制執行へ進めるか,そして先取特権を実行するための証拠として使えるかという点で,文書の種類によって使える手段が異なる。

本記事は,令和8年に法務省が公表した共同養育計画書を中心に,私的な合意書,執行認諾文言付き公正証書,調停調書という四つの選択肢を比較し,条項として何をどこまで具体的に決めておくべきかを整理するものである。
先取特権(民法308条の2)が新設された後も公正証書等を作成する実益がどこに残るかという点は,第4で正面から扱う。

2 この記事で扱わない事項

養育費の適正額の算定方法及び算定表の見方は,養育費算定表の見方,計算方法及び法定養育費との違い(AI作成)で説明している。

法定養育費及び養育費債権の先取特権の発生要件,金額の基準,経過措置は,法定養育費と養育費債権の先取特権(AI作成)で詳しく説明している。
本記事は,この要件論を前提とした上で,取決めの段階でどの文書を選ぶかという予防法務の視点に焦点を当てる。

取決めをしたにもかかわらず養育費が支払われなくなった場合の履行勧告,差押えの優遇,財産開示・情報取得のワンストップ化,消滅時効及び一部弁済の充当は,養育費を払わない場合の回収方法―履行勧告・給与差押え・先取特権・ワンストップ執行(AI作成)で説明している。
本記事と同記事は表裏の関係にあり,本記事は「これから取り決める」場面,同記事は「取決め後に支払われない」場面を扱う。

第2 四つの選択肢の法的性質

養育費の取決めの文書には,主に,私的な合意書(共同養育計画書を含む),執行認諾文言付き公正証書,調停調書,審判・離婚判決の附帯処分という四つの選択肢がある。
以下,それぞれの法的性質を条文に即して整理する。

1 私的な合意書(共同養育計画書を含む)

父母双方が署名・押印した合意書は,契約として有効であり,養育費の分担義務(民法766条)を発生させる。
もっとも,これは民事執行法22条が定める債務名義のいずれにも該当しない。
そのため,合意書に記載された金額が支払われない場合,合意書それ自体を根拠として直ちに強制執行を申し立てることはできず,別途,養育費請求調停・審判等を申し立てて債務名義を取得する必要がある。

他方で,合意書は,養育費債権の先取特権(民法308条の2)を実行するための「担保権の存在を証する文書」(民事執行法193条1項)として用いることができる。
この点の具体的な範囲は,第4で扱う。

2 執行認諾文言付き公正証書

民事執行法22条5号は,債務名義の一類型として次のとおり定める。

「金銭の一定の額の支払又はその他の代替物若しくは有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求について公証人が作成した公正証書で,債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載され,又は記録されているもの(以下「執行証書」という。)」

養育費は金銭の支払を目的とする請求であるから,この執行証書の要件を満たす公正証書(実務上「執行認諾文言付き公正証書」と呼ばれる)を作成すれば,合意された金額について,訴訟や調停を経ることなく直ちに強制執行を申し立てることができる。
作成には公証人の関与を要し,原則として父母双方(又はその代理人)が公証役場に赴く必要がある。

[根拠:民法308条の2,民事執行法22条5号,193条1項(e-Gov法令検索)/確度:原本逐語確認済]

3 調停調書

家事調停で養育費の合意が成立し,これが調書に記載されると,家事事件手続法268条1項により,次の効力が生じる。

「調停において当事者間に合意が成立し,これを調書に記載したときは,調停が成立したものとし,その記載は,確定判決(別表第二に掲げる事項にあっては,確定した第三十九条の規定による審判)と同一の効力を有する。」

養育費の分担は家事事件手続法別表第二の事項に当たるため,調停調書は,確定した家事審判と同一の効力を持つという特則が適用される。
調停の成立には家庭裁判所への出頭を要するため,公正証書よりも手続的な負担がかかり得るが,家庭裁判所が関与した取決めであるため,後述する履行勧告の対象となる。

[根拠:家事事件手続法268条1項(e-Gov法令検索)/確度:原本逐語確認済]

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養育費を払わない場合の回収方法―履行勧告・給与差押え・先取特権・ワンストップ執行(AI作成)

第1 この記事の対象と読み方1 回収方法は,手元にある文書の種類によって変わる2 この記事で扱わない事項第2 七つの出発点と利用できる制度第3 履行勧告・履行命令――費用をかけずに使える第一段階1 履行勧告の要件,申出先及び方法2 履行命令――過料という制裁を伴う一段階上の手段3 履行勧告・履行命令を利用できない文書類型第4 先取特権――債務名義がなくても使える担保権としての差押え1 私的合意書でも先取特権を使えるか2 口約束だけの場合に立証で直面する壁第5 給与等の差押えにおける養育費の優遇1 差押可能範囲が2分の1に拡大される特則2 期限未到来の将来分もまとめて差し押さえられる特則第6 財産開示・情報取得とワンストップ化1 相手の勤務先や取引金融機関が分からない場合2 ワンストップ化の仕組みと利用できる債権者の範囲第7 消滅時効――回収をあきらめる前に確認すべき期間制限1 毎月の養育費は個別に時効にかかる2 確定判決等によって定められた過去分の特則第8 一部だけ支払われた場合の充当1 充当の順序は誰が決めるか2 合意で充当順序を決めておく実益第9 弁護士に相談すべき場面と準備しておく資料1 自分で対応できる場面と弁護士が必要になる場面2 相談前に整理しておく事項出典1 法令2 裁判所及び法務省の案内

第1 この記事の対象と読み方
1 回収方法は,手元にある文書の種類によって変わる

養育費が支払われなくなったとき,どの回収方法を選べるかは,養育費の取決めがどのような文書として残っているかによって異なる。
口約束しかない場合,私的な合意書がある場合,執行認諾文言付きの公正証書がある場合,調停調書や審判がある場合,離婚判決の附帯処分で定められた場合,取決めをしないまま離婚して法定養育費(民法766条の3)が発生している場合では,利用できる制度の組合せが異なる。

本記事は,この「今,手元に何があるか」という起点から,履行勧告,養育費に特有の差押えの優遇,先取特権,財産開示・情報取得のワンストップ化,消滅時効及び一部弁済の充当という順序で,利用できる回収手段を整理するものである。
養育費算定表による金額の算定方法,及び法定養育費・先取特権の要件そのものの詳細は,別記事に譲る。

2 この記事で扱わない事項

養育費の適正額の算定方法,算定表の選び方及び法定養育費との違いは,養育費算定表の見方,計算方法及び法定養育費との違い(AI作成)で説明している。

法定養育費(民法766条の3)及び養育費債権の先取特権(民法308条の2)の発生要件,金額の基準,経過措置及び主張・立証上の問題は,法定養育費と養育費債権の先取特権(AI作成)で詳しく説明している。
本記事は,この要件論を前提とした上で,実際の回収手段の選び方に焦点を当てる。

債権差押命令の一般的な申立方法,第三債務者に対する陳述催告,取立て及び配当の実務は,債権差押命令の申立てと取立て・配当の実務(AIリライト)で説明しており,同記事の第9では養育費等の債権執行の特例にも触れている。
本記事は,同記事と重複する範囲をできる限り避け,養育費の回収に固有の判断順序,履行勧告,消滅時効及び弁済の充当という,同記事が扱っていない部分を中心に扱う。

強制執行を受けた側が取り得る対抗手段は,強制執行に対する債務者の対抗手段(AIリライト)で説明している。

第2 七つの出発点と利用できる制度

養育費の取決めの状態は,おおむね次の七つに分類できる。
それぞれについて,履行勧告・履行命令,先取特権に基づく差押え,通常の強制執行という三つの制度を利用できるかを整理すると,次の表のとおりとなる。

出発点履行勧告・履行命令先取特権に基づく差押え通常の強制執行

①口約束のみ利用できない理論上は排除されないが,額・支払期を示す文書がなく立証が困難利用できない(債務名義がない)
②私的合意書(公正証書化していないもの)利用できない文書による立証がしやすく,月8万円を上限に利用できる利用できない(債務名義がない)
③執行認諾文言付き公正証書利用できない利用できる利用できる(債務名義に当たる)
④調停調書利用できる利用できる利用できる(債務名義に当たる)
⑤審判利用できる利用できる利用できる(債務名義に当たる)
⑥離婚判決の附帯処分・訴訟上の和解利用できる利用できる利用できる(債務名義に当たる)
⑦法定養育費(取決めなし)利用できない(家庭裁判所の裁判で定められた義務ではないため)利用できる(民法766条の3に基づく先取特権)利用できない(債務名義がない)

(続きを読む...)養育費を払わない場合の回収方法―履行勧告・給与差押え・先取特権・ワンストップ執行(AI作成)