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TreeeS

裁判所への電子提出を支援するAIサービスの導入・検収―mints・TreeeS対応と情報管理(AI作成)

目次第1 書類の作成完了と裁判所への提出完了を分ける第2 契約と仕様の確認対象を固定する1 機能名よりも対象業務を具体化する2 公開規約と個別契約を照合する第3 検収は出力物と手順の両方で行う1 公開情報又は架空データで試行する2 提出状態を段階ごとに記録する第4 情報管理は五つの観点を別々に確認する1 学習利用と保持・人的アクセス2 国内処理と外部連携第5 権限・終了・削除を導入前に設計する1 便利な機能と有効な統制を区別する2 課金停止・退会・データ削除を分ける第6 未確認事項を残して検収結果を管理する
第1 書類の作成完了と裁判所への提出完了を分ける

裁判所への電子提出を支援するAIサービスを導入するときは,「書類を作れたこと」と「裁判所への提出が完了したこと」を別々に確認する必要があります。以下は,2026年10月4日に確認した公開資料を基に整理した,法律事務所での導入・検収の確認事項です。特定製品の動作や安全性を検証した結果ではありません。

提供資料であるAILEXのTreeeS解説は,AILEXの支援範囲を提出書類の作成・確認・PDF出力と提出後の管理として説明し,裁判所への提出操作は弁護士又は事務職員が行うとしています。TreeeSへの対応は将来の対応方針として示されています。これは提供事業者による説明であり,裁判所の認定や接続保証を示すものではありません。

また,TreeeSの調達仕様書に記載された予定と,実際に利用できる入口・手順は区別します。現在の事件では,裁判所の案内と担当裁判所の最新の指示を確認し,将来の名称だけで提出先を決めない運用が必要です。

第2 契約と仕様の確認対象を固定する
1 機能名よりも対象業務を具体化する

「mints対応」「TreeeS READY」などの表示だけでは,導入する機能の範囲は確定しません。書面案の生成,証拠との対応確認,PDF出力,入力フォーム用の情報整理,実際の送信,提出後の記録取得のうち,どこまでを提供するかを書き分けます。提供時期,対象裁判所,利用条件,手動操作が残る部分も確認します。

検収の対象は,現在提供されている機能と,将来の追加予定とを分けます。将来の裁判所システムに依存する機能は,現時点の稼働実績として扱わず,仕様確定後の再確認事項にします。

2 公開規約と個別契約を照合する

AILEX利用規約の2026年10月1日改定版は,事務所との利用契約書に秘密保持・データ処理等の詳細を定め,矛盾する場合はその利用契約書を優先するとしています。公開ページだけで導入可否を確定せず,実際に締結する契約,適用プラン,委託先一覧,データ処理の条件を照合します。

同規約は,AI出力の完全性・正確性を保証せず,裁判所や依頼者に出す前の弁護士の確認を求めています。「要確認」の表示がない出力も確認対象に含めます。

第3 検収は出力物と手順の両方で行う
1 公開情報又は架空データで試行する

導入前の試行は,秘密を含まない公開情報又は架空データから始めます。元資料,入力内容,生成結果,修正履歴,最終PDFの版を対応付け,文章の見栄えだけで合格としないことが大切です。

確認事項には,事件・当事者の識別,日付,金額,引用した条文・判例,証拠番号と本文の対応,別紙の欠落,文字化け,ページ順序,現在の裁判所のファイル要件を含めます。表現の自然さは,事実や根拠の正確さを保証しません。判例等は原文と照合し,原文を確認できなかった部分は未確認のまま記録します。

2 提出状態を段階ごとに記録する

事務所内では,①作成・レビュー,②最終PDF確定,③裁判所システムへの送信,④システム上の受領確認,⑤事件への関連付け等の確認を分けて記録します。手数料納付,送達,期限管理もそれぞれ別の確認事項です。AI側の「完了」を,裁判所側の受領・送達の証拠に置き換えません。

担当者,確認者,操作日時,対象ファイルの版,裁判所側の受付情報を残し,送信の失敗や結果不明の際には,現在の受付状態を確認してから次の操作を判断します。具体的な受付表示や法的効果は,その手続の公式案内に従います。事務所全体の準備は,TreeeS導入準備の記事も参照してください。

第4 情報管理は五つの観点を別々に確認する

東京弁護士会のLIBRA 2026年6月号25~27頁は,生成AIの安全利用を検討する観点として,学習利用,人的アクセス,越境移転,第三者への提供,暗号化等を挙げています。同資料は特定サービスの安全性を保証するものではありません。契約の記載と,事務所が実際に有効にした設定も区別します。

1 学習利用と保持・人的アクセス

「学習に使わない」という説明だけでは,保存期間,ログ,バックアップ,保守担当者によるアクセスまで確定しません。何を学習と呼ぶか,例外の有無,人が利用データを見る条件,承認・記録・監査の方法を確認します。

個人情報保護委員会の2023年6月2日注意喚起は,個人データの入力について,利用目的に照らした必要性や,応答以外の目的で取り扱われないかの確認を求めています。入力する資料の範囲を先に決め,契約を確認しないまま実事件の資料を試行に使わないことが実務上の確認事項になります。

2 国内処理と外部連携

AILEXの公開規約・プライバシーポリシーは,国内のAI処理基盤について説明する一方,利用者が有効にする外部連携や電子メールの送信先等を別に扱っています。国内リージョンという一項目から,すべての送信先・保存先が国内であると判断しないことが必要です。

連携するカレンダー,メール,ストレージ等については,送信項目,送信の契機,受領者,受領先の保持・削除条件を確認します。連携の解除は将来の送信停止であり,過去に送信したデータの削除とは別の手順です。

第5 権限・終了・削除を導入前に設計する
1 便利な機能と有効な統制を区別する

二要素認証,アクセス制限,事件単位の権限,操作ログなどは,機能が用意されていることと,事務所で適切に設定・運用していることを分けて確認します。担当者の異動,退職,共同受任の終了時に,誰がどの権限を見直すかまで決めます。

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TreeeSの登録前にGビズIDを準備する方法―住所入力,申請・有効化と期限管理(AI作成)

目次第1 TreeeSの登録準備とGビズIDの取得を分ける1 本記事で扱う準備2 既存アカウントを先に確認する第2 所在地と連絡先住所を混同しない1 本人確認資料と一致させる項目2 連携先での表示は別に確認する第3 申請,審査完了及び有効化を分けて管理する1 オンライン申請と書類郵送申請2 審査完了のお知らせだけで終えない第4 職員のメンバー作成とサービス権限を分ける1 作成後の利用サービスの設定2 一般メンバーと管理者を区別する第5 認証と有効期限を事務所の台帳に記録する1 利用する画面に合う認証を準備する2 期限切れと提出期限は別の問題である第6 関連記事と出典1 目的別の関連記事2 出典と確認範囲
第1 TreeeSの登録準備とGビズIDの取得を分ける
1 本記事で扱う準備

TreeeS(ツリーズ)の登録準備では,裁判所のシステムの登録条件と,認証に使うGビズID自体の取得手続を分けて確認する必要がある。
最高裁判所の令和8年4月3日付調達仕様書は,法人・士業者のユーザ登録について,GビズIDを利用するかを最初に選ぶ改修案を示しているが,これは最終的な本番登録手順を保証する資料ではない。

本記事は,令和8年10月4日に確認したデジタル庁の公開マニュアルを基に,個人事業主がGビズIDを準備する際につまずきやすい点を説明する。
TreeeSの申請受付日,本番URL,資格確認の条件及び事件への関連付けは,裁判所の正式な利用案内で別に確認する。

2 既存アカウントを先に確認する

GビズIDにはエントリー,プライム及びメンバーの区分がある。
IDとパスワードでマイページに入れることだけでは,プライムの取得が完了したと判断できない。
取得済みか分からない場合は,GビズIDの公式トップからアカウントセルフ解決サービスを利用し,重複申請の前に現在の登録を確認する(プライム編39頁)。

第2 所在地と連絡先住所を混同しない
1 本人確認資料と一致させる項目

デジタル庁の公開FAQは,個人事業主の「所在地」欄には印鑑登録証明書に記載された住所を入力し,事務所の住所が異なる場合は「アカウント利用者情報」の「連絡先住所」欄に入力すると説明している。
法律事務所の所在地を,確認資料の住所に代えて本人確認用の欄へ入力してよいという意味ではない。

プライム編マニュアル24頁~25頁も,事業者基本情報とアカウント利用者情報を別の入力段階として示している。
申請前に,①本人確認資料に記載された氏名・住所,②連絡を受ける事務所の住所,③屋号,④受信可能なメールアドレスと電話番号を照合する。

2 連携先での表示は別に確認する

GビズIDに連絡先住所を登録できることから,すべての連携サービスで本人確認用の住所が表示されないとまではいえない。
TreeeSの登録画面,入力補助で書面に反映される情報及び相手方が閲覧できる情報は,実際の利用案内と画面で確認する。

旧姓を職務上使用している場合も,本人確認資料の氏名,GビズIDに登録された氏名及び裁判所へ提出する書面の氏名をそれぞれ確認する。
本記事では,TreeeS固有の氏名表示や変更方法が確定したとは扱わない。

第3 申請,審査完了及び有効化を分けて管理する
1 オンライン申請と書類郵送申請

プライム編1頁は,マイナンバーカードとスマートフォンを使うオンライン申請を「最短即日」,印鑑証明書等を郵送する申請を「最大1か月」と案内している。
最短の所要時間を取得日の保証とせず,書類の準備と不備の補正を見込んで申請する。

郵送申請では,発行日から3か月以内の印鑑登録証明書の原本が必要とされ,申請書の手書き修正は無効とされる(同28頁・34頁)。
印刷後に入力誤りが分かった場合は,そのまま手書きで直して郵送せず,公式の再申請手順を確認する。

2 審査完了のお知らせだけで終えない

プライム編35頁~38頁は,審査状況の確認と,審査完了後のSMS認証による有効化を説明している。

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TreeeSのログインと研修環境―公式入口,利用対象及び登録前の確認(AI作成)

目次第1 TreeeSの研修環境と本番利用を区別する1 令和8年10月3日に確認できたこと2 導入予定と現在の提出先を確認する第2 ログインの入口とブックマーク1 研修環境はトップ画面から開く2 認証画面そのものを保存しない第3 ログインと新規登録は別の作業である1 mintsの利用経験だけで登録済みと判断しない2 GビズIDの利用方針を登録前に確認する第4 研修の利用対象と操作マニュアル1 一般の方へ利用可能と案内しない2 マニュアルの発行日と利用環境をそろえる第5 法律事務所が利用開始前に確認する事項1 事件と役割を確認する2 ログインできない場合に記録すること第6 関連記事と確認した資料1 目的別の関連記事2 資料の位置付けと確認範囲
第1 TreeeSの研修環境と本番利用を区別する
1 令和8年10月3日に確認できたこと

TreeeS(ツリーズ)を検索してログイン画面に到達しても,その画面が実際の事件の申立てに用いる本番環境であるとは限らない。最高裁判所のTreeeS研修環境のトップ画面は,研修環境であること,一般の方は利用できないこと及び民事訴訟の電子申立てにはmintsを利用することを案内している。令和8年10月3日に同画面を確認した。

したがって,研修環境で操作を練習することと,裁判所へ訴状・準備書面・証拠等を正式に提出することを区別しなければならない。研修画面へアクセスできたという事実だけで,自己の事件がTreeeSの本番利用の対象になったと判断してはならない。

2 導入予定と現在の提出先を確認する

TreeeSの先行導入予定,対象裁判所及び移送時の取扱いは,TreeeSはいつからどの裁判所で使うのかで整理している。導入予定の説明と,今日の自分の事件の提出先は別々に確認する必要がある。

現在の電子申立て等の案内は,裁判所の民事裁判手続のデジタル化から確認する。事件を担当する裁判所の指示,適用される手続及び利用すべきシステムを確認してから提出する。

第2 ログインの入口とブックマーク
1 研修環境はトップ画面から開く

研修用の入口は,TreeeS研修環境のトップ画面である。リンク先の用途と注意事項を読み,研修を案内された利用者は,所属団体等から受け取った利用案内にも従う。

令和8年10月3日にトップ画面のログインボタンから進んだ画面には,通知先メールアドレスをログインIDとして入力する欄,パスワード欄及び「GビズIDでログイン」のボタンが表示されていた。ただし,入力欄があることは,閲覧者全員が利用資格又は有効なアカウントを持つことを意味しない。

2 認証画面そのものを保存しない

同ログイン画面は,このページをブックマークしないよう注意している。事務所内の案内では研修環境のトップ画面を入口とし,認証途中の長いURLを職員へ配布したり,そのURLを固定のログイン先として扱ったりしない。

本番利用の入口については,本番導入時の正式案内で確認する。研修用URLを本番URLとして紹介しない。

第3 ログインと新規登録は別の作業である
1 mintsの利用経験だけで登録済みと判断しない

既存アカウントで認証する作業がログインであり,TreeeSのユーザIDを取得する作業は新規登録である。mintsを利用していたという事情だけで,TreeeSのユーザIDの取得,本人確認及び資格確認が完了したとは判断できない。

令和8年4月3日付の最高裁判所追加機能改修業務の調達仕様書には,mintsと同じメールアドレスを利用してTreeeSのユーザIDを取得するための画面文言の改修案が記載されている(PDF37・38頁)。これは改修予定を示す資料であり,mintsのID・パスワードをそのまま使えるという説明や,最終的な登録手順の確認に代わるものではない。

2 GビズIDの利用方針を登録前に確認する

同仕様書のPDF35頁は,法人又は士業者について,GビズIDを利用するかを最初に決め,GビズIDを使わずユーザIDを取得した後はGビズID利用へ切り替えられない旨の注意を追加する改修案を示している。

この記載から,登録後に自由に切り替えられることを前提に準備するのは適切でないと分かる。ただし,本番で採用された最終仕様は正式なアカウント案内で再確認する必要がある。詳しくは,TreeeSのアカウント登録とGビズID及び事務職員用GビズIDメンバーを参照されたい。

第4 研修の利用対象と操作マニュアル
1 一般の方へ利用可能と案内しない

確認した研修環境のトップ画面は,一般の方は利用できないと明示している。公開ウェブページとして閲覧できることと,研修への参加が認められることは異なる。誰に,どのアカウントで,どの範囲の研修が案内されているかは,配布された正式な案内で確認する。

所属団体の会員向け案内,事務所の研修案内及び研修環境の注意事項が異なる場合は,自己の利用資格や登録方法を推測で補わず,案内元に確認する。

2 マニュアルの発行日と利用環境をそろえる

TreeeS操作マニュアル(当事者用)の読み方は,2026年7月2日発行の資料を基に,提出,納付,送達及び一覧の保存期間を説明している。操作する際は,参照する資料の発行日・改訂日,研修用か本番用か及び対象者を確認する。

古い資料で追加予定とされていた章については,追加予定時期が到来しただけで,最新版が配布済み又は最終手順が確定したと判断しない。更新資料を入手したときは,その版と画面を照合する。

第5 法律事務所が利用開始前に確認する事項

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TreeeSは家事・倒産・民事執行でいつ使えるか―対象手続,施行期限と調達仕様書段階の区別(AI作成)

目次第1 結論第2 令和8年9月22日現在の境界1 民事訴訟はmints2 民事執行・倒産・労働審判・人事訴訟・家事事件は別第3 令和5年法律第53号の施行時期1 全面施行は令和10年6月まで2 令和8年5月21日に先行施行された部分第4 TreeeSの調達仕様書が示すこと1 第3次開発の契約期間2 令和10年3月の工程と法施行日を混同しない第5 手続別の確認ポイント1 家事事件・人事訴訟2 民事執行・民事保全3 破産・民事再生その他の倒産手続4 労働審判・非訟事件等第6 法律事務所の準備第7 確認済み・予定・未確認第8 出典
第1 結論

令和8年9月22日現在,民事執行,倒産,労働審判等の非訟手続,人事訴訟及び家事事件は,同年5月21日に始まった民事訴訟のオンライン申立て等の対象外である。裁判所は,これらの手続について,令和10年6月までにオンライン申立て等の対象となる予定であると案内している。

最高裁判所の調達仕様書では,家事事件手続等へTreeeS・RoootSを拡張する第3次開発が進められている。しかし,調達仕様書の工程は,法令の全面施行日,各手続の利用開始日又は本番稼働を確定する資料ではない。「令和10年3月に改修予定」と「同日にすべての手続でTreeeSが使える」は同じ意味ではない。

第2 令和8年9月22日現在の境界
1 民事訴訟はmints

改正民事訴訟法等は令和8年5月21日に全面施行され,弁護士等の所定の訴訟代理人には電子申立てが原則として義務付けられた。現在,裁判所は,民事訴訟の電子申立て,書類の受領,システム送達及び電子記録の閲覧等にmintsを案内している。

TreeeSは,令和9年1月に名古屋高等裁判所本庁,名古屋地方裁判所本庁・支部及び同地裁管内の簡易裁判所で先行導入される予定であり,全庁導入は令和9年度中が目標とされている。これはまず民事訴訟の切替えに関する日程である。

2 民事執行・倒産・労働審判・人事訴訟・家事事件は別
手続令和8年9月22日現在今後の目安民事訴訟オンライン申立て等の対象。現在はmints令和9年1月にTreeeS先行導入予定民事執行・民事保全民事訴訟フェーズ3のオンライン申立て等の対象外令和10年6月までに対象化予定破産・民事再生等同上同上家事事件・人事訴訟同上同上。第3次開発の対象労働審判・非訟事件等同上同上

ただし,民事執行等では,令和8年5月21日からウェブ会議等を利用できる期日の拡充や,電子的に作成された債務名義の正本等の提出省略など,一部の規定が先に施行されている。オンライン申立て等の全面対象化とは分けて考える。

第3 令和5年法律第53号の施行時期
1 全面施行は令和10年6月まで

令和5年法律第53号は,民事訴訟以外の民事裁判手続について,インターネットを利用した申立て・資料提出・送達,事件記録の原則電子化,オンライン閲覧等を整備する。公布日は令和5年6月14日であり,全面施行日は公布から5年以内の政令で定める日である。

法務省及び裁判所は,令和8年9月22日現在,具体的な全面施行日は今後決定され,令和10年6月までにオンライン申立て等の対象となる予定であると案内している。「5年以内」は期限であり,令和10年6月14日に自動的に施行されるという意味ではない。

2 令和8年5月21日に先行施行された部分

ウェブ会議等を利用した期日への参加,民事執行手続における電子債務名義の正本等の提出省略を可能にする仕組み等は,令和8年5月21日に施行された。したがって,「一部のデジタル化が始まっている」ことと「オンライン申立て・電子記録が全面施行された」ことを区別する。

第4 TreeeSの調達仕様書が示すこと
1 第3次開発の契約期間

最高裁判所の令和7年7月2日付調達仕様書は,家事事件手続等のデジタル化に伴い,e事件管理システム(RoootS)及びe提出・e記録管理システム(TreeeS)を改修する第3次開発を定める。契約期間は令和7年9月1日から令和10年3月31日までとされている。

同仕様書では,TreeeSを,RoootS,e提出・e記録管理システム及びe法廷のウェブ会議アプリケーションとの連携機能等により「3つのe」を実現するシステム群の総称として用いている。

2 令和10年3月の工程と法施行日を混同しない

令和8年4月3日付及び同年6月9日付の追加改修仕様書には,令和10年3月を本番反映又はサービス提供の工程として想定する記載がある。これは開発・試験・移行の目標を示す重要な資料であるが,政令による法施行日,裁判所ごとの開始日,対象事件の経過措置及び最終操作を確定するものではない。

第5 手続別の確認ポイント
1 家事事件・人事訴訟

家事審判・家事調停,人事訴訟等は第3次開発の中心的な対象である。家事事件では,秘匿性,当事者・利害関係人の閲覧範囲,調停委員・参与員等の関与,紙媒体の取扱いなど,民事訴訟と異なる要件がある。民事訴訟用TreeeSの画面・権限をそのまま当てはめない。

2 民事執行・民事保全

民事執行・民事保全では,申立ての電子化だけでなく,債務名義,執行文,送達証明,担保,財産開示期日等の扱いを確認する必要がある。令和8年5月21日に一部制度が施行されていても,全面オンライン申立ての開始日とは限らない。

また,事件の取扱庁を本庁等へ集約することと,システムを導入することは別の変更である。集約が先に行われても,取扱庁が変わったことだけで電子申立てや電子記録の閲覧ができるようになるわけではない。取扱庁・担当係と,提出・受領・閲覧の方法を分けて把握し,それぞれの変更の開始日と係属中の事件の扱いを確認する必要がある。

オンラインで対応できる範囲も,機能ごとに確認する。①ウェブ会議等による手続の説明や協議,②申立書等の正式な提出,③事件記録の閲覧・複写は,それぞれ別の機能であり,①が使えることから②や③も使えると判断しない。不動産競売の申立てから配当までの流れと,取扱庁の変更時に工程ごとに確認する事項は,不動産競売の手続の流れと期間で整理している。

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TreeeSの開発会社と契約額―日立社会情報サービスの受注範囲と「30億円超」報道の検証(AI作成)

目次第1 結論1 公式資料で確認できる開発会社と契約額2 TreeeS全体の単独開発会社・総額までは確定できない第2 日立社会情報サービスとの16億1616万4000円の契約1 契約公表資料の記載2 この契約から分かる範囲第3 TreeeSと関連調達を分ける1 e提出・e記録管理システム2 RoootS・クラウド・工程管理等3 追加改修第4 「30億円超」という説明をどう検証するか1 今回確認できたこと2 単純合算できない理由第5 令和8年の追加契約第6 確認済み・推論・未確認の区別第7 出典
第1 結論
1 公式資料で確認できる開発会社と契約額

最高裁判所の令和5年度契約公表資料によれば,最高裁判所は令和5年4月3日,「民事訴訟手続のデジタル化に係るe提出・e記録管理システムの設計・開発及び賃貸借保守」を株式会社日立社会情報サービスと契約し,契約金額は16億1616万4000円である。

したがって,少なくとも,利用者側の電子提出・電子記録管理を担う中核システムの設計・開発及び賃貸借保守について,同社が受注したことは公式資料で確認できる。

2 TreeeS全体の単独開発会社・総額までは確定できない

他方,TreeeSは,資料によって,e提出・e記録管理システムを指す場合と,裁判所内部のe事件管理システム(RoootS)及びe法廷との連携まで含むシステム群の総称として使われる場合がある。クラウド,工程管理,運用保守,追加機能改修及び他システム連携も別契約になり得る。

そのため,「TreeeSの開発会社は日立社会情報サービス1社である」,「TreeeSの総開発費は16億円である」とまではいえない。本記事では,契約名と受注範囲を明示して整理する。

第2 日立社会情報サービスとの16億1616万4000円の契約
1 契約公表資料の記載
契約日令和5年4月3日契約件名民事訴訟手続のデジタル化に係るe提出・e記録管理システムの設計・開発及び賃貸借保守契約相手方株式会社日立社会情報サービス契約金額1,616,164,000円公表資料最高裁判所「令和5年度公共調達の適正化に係る契約情報の公表(物品役務等)」7頁
2 この契約から分かる範囲

契約名に「設計・開発及び賃貸借保守」とあるため,単発のソフトウェア購入ではなく,設計・開発から賃貸借保守までを含む契約であることが分かる。ただし,公表表の1行だけでは,機能別の金額内訳,外注先,再委託先,著作権等の帰属又は追加改修費を確認できない。

第3 TreeeSと関連調達を分ける
1 e提出・e記録管理システム

e提出は,利用者ポータル,裁判資料の電子提出,手数料の電子納付及び外部システムとの連携等を担う。e記録管理は,電子記録の整理・保管,アクセス権限の管理並びに利用者による検索・閲覧・複写を担う。日立社会情報サービスとの上記契約は,契約名上,この部分を対象にしている。

2 RoootS・クラウド・工程管理等

RoootSは,事件番号,担当部,当事者及び期日等を裁判所内部で管理するe事件管理システムである。最高裁判所の契約公表資料には,e提出・e記録管理システム以外にも,クラウドサービスやプロジェクト管理支援等の関連契約が掲載されている。

これらは民事裁判手続のデジタル化に関係するが,契約件名・目的・期間が異なる。関連契約をすべて「TreeeS開発費」と呼ぶには,各契約の仕様書と対象範囲を突き合わせる必要がある。

3 追加改修

最高裁判所は,家事事件手続等への拡張,法人ベース・レジストリ連携,後見法改正対応その他の追加機能改修を別に調達している。令和7年7月2日付及び令和8年4月3日付・同年6月9日付の仕様書は,将来の改修内容と工程を確認する資料であり,契約額又は本番実装済みの事実を当然に示すものではない。

第4 「30億円超」という説明をどう検証するか
1 今回確認できたこと

インターネット上には,TreeeSの開発費を「30億円超」と説明する記事がある。しかし,令和8年9月22日までに確認した公開一次資料からは,「TreeeS総開発費30億円超」という名称・範囲・集計期間が一致する公式集計表を確認できなかった。

これは30億円超という説明が直ちに誤りであるという意味ではない。複数年度の設計・開発,クラウド,運用保守,RoootS,追加改修等を一定の基準で合算した可能性があるが,その計算過程と一次資料が示されなければ検証できないという意味である。

2 単純合算できない理由

契約額を集計するときは,①契約件名,②対象システム,③契約期間,④当初契約か変更契約か,⑤再調達・更新契約か,⑥税込・税抜,⑦一部が他の裁判所システムにも共用されるかを確認する必要がある。これをせずに検索結果の金額を足すと,重複計上又は範囲の混同が生じる。

第5 令和8年の追加契約

日本貿易振興機構の政府公共調達データベースには,最高裁判所が令和8年1月30日,「e提出・e記録管理システムの法人ベース・レジストリ連携改修業務」を株式会社日立社会情報サービスと6799万1000円で契約した旨が掲載されている。互換性確保のための随意契約とされている。

この契約は,日立社会情報サービスが中核システムの追加改修も受注していることを示す一方,令和5年契約とは件名・時期・範囲が異なる。両者を紹介するときは,別契約であることを明示する。

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TreeeSで手数料を納付する方法―納付番号,インターネットバンキング,ATM及び合算納付(AI作成)

目次第1 結論1 提出と納付は別の処理である2 手数料額の計算は利用者が確認する第2 納付番号の確認1 提出後に表示される情報2 事件台帳へ記録する第3 インターネットバンキングとATM1 インターネットバンキング2 ATM第4 複数申立ての合算1 合算できる範囲2 照合作業第5 納付後の確認1 金融機関側とTreeeS側2 エラー又は二重操作を避ける第6 手数料計算との役割分担1 計算記事2 訴訟提起の記事第7 出典と限界1 確認した資料2 未確認事項
第1 結論
1 提出と納付は別の処理である

TreeeS資料では,訴状等の提出後,入力した手数料額に応じて納付番号等が発行され,インターネットバンキング又はPay-easy対応ATM等から納付する流れが示されている。
提出完了画面が表示されても,手数料の納付が完了したことにはならない。反対に,納付結果だけでは対象事件への提出内容を証明できない。

2 手数料額の計算は利用者が確認する

フォームの自動計算は入力補助であり,資料上,正しい手数料額は利用者が確認するものとされる。訴額,申立ての種類,併合・附帯申立て等により金額が異なる場合は,法令及び裁判所の案内と照合する。

第2 納付番号の確認
1 提出後に表示される情報

納付画面又は提出結果画面に表示される収納機関番号,納付番号,確認番号,金額及び納付期限等を保存する。画面を閉じる前に,対象事件及び申立てとの対応を確認する。

2 事件台帳へ記録する

事務所の事件台帳には,①提出日時,②申立て,③受付結果,④納付番号,⑤金額,⑥納付担当者,⑦納付日時,⑧納付結果を別々の欄で記録する。
番号だけをメール又はチャットで転送すると対象事件を取り違えやすいため,裁判所・当事者・申立て名と組み合わせる。

第3 インターネットバンキングとATM
1 インターネットバンキング

資料上,納付番号を用いてインターネットバンキングから支払う経路が示されている。利用する金融機関がPay-easyに対応しているか,利用時間,振込限度額及び認証方法を事前に確認する。

2 ATM

Pay-easy対応ATMでの納付は,収納機関番号等を入力して行う。コンビニエンスストアに設置された共用ATMが当然に利用できるわけではないため,「コンビニにATMがある」という理由だけで納付可能と判断しない。
利用する金融機関の公式案内及びATM画面でPay-easy対応を確認する。

第4 複数申立ての合算
1 合算できる範囲

TreeeS資料は,複数の申立てについて手数料を合算して納付する機能を示している。ただし,どの申立てを同一の納付に含めるかを確認し,個別の納付番号と合算後の金額との対応を保存する。

2 照合作業

合算納付では,申立てごとの金額の合計と納付額を照合し,対象外事件の混入,二重納付又は納付漏れを防ぐ。納付後の画面又は利用明細を事件記録へ保存する。

第5 納付後の確認
1 金融機関側とTreeeS側

金融機関側で処理が完了しても,TreeeS又は裁判所側へ結果が反映されるまで時間差が生じる可能性がある。金融機関の取引結果とTreeeS上の納付状況の双方を確認する。

2 エラー又は二重操作を避ける

画面遷移の中断や結果不明が生じたときは,直ちに同じ納付を繰り返さず,金融機関の利用明細,口座履歴及びTreeeSの現在表示を確認する。確認できない場合は,対象裁判所又は金融機関の案内に従う。

第6 手数料計算との役割分担

(続きを読む...)TreeeSで手数料を納付する方法―納付番号,インターネットバンキング,ATM及び合算納付(AI作成)

TreeeSのシステム送達と期限管理―受信一覧,閲覧・ダウンロード,1週間及び送達状況(AI作成)

目次第1 結論1 通知メールだけで期限を決めない2 TreeeSの画面表示と法的効果を分ける第2 システム送達の法的仕組み1 受送達者への通知2 効力発生の三つの時点3 責めに帰することができない事由第3 受信一覧と30日1 受信一覧の表示期間2 事務所保存第4 事務職員が閲覧する場合1 GビズIDメンバーの閲覧2 システム送達受取人第5 期限管理の実務1 記録する時刻2 複数人がアクセスできる場合第6 システム直送との違い1 送達と直送を混同しない2 到達の証拠第7 出典と判例確認1 一次資料2 判例秘書等
第1 結論
1 通知メールだけで期限を決めない

システム送達の効力は,通知メールを読んだ時だけに生ずるものではない。民事訴訟法109条の3第1項によれば,送達対象を閲覧した時,端末のファイルへ記録した時又は通知が発せられた日から1週間を経過した時のうち,最も早い時に効力を生ずる。

2 TreeeSの画面表示と法的効果を分ける

TreeeSの受信一覧,ダウンロード操作及び送達状況画面は,事実確認のための重要な資料である。しかし,画面の「送達済み」等の表示だけを切り取らず,通知発信,閲覧,記録及び責めに帰することができない事由の有無を法令に当てはめる。

第2 システム送達の法的仕組み
1 受送達者への通知

民事訴訟法109条の2は,受送達者へ送達対象を閲覧又はファイルへ記録できる措置を講じ,その旨を通知する仕組みを定める。通知は入口であり,送達効そのものと同義ではない。

2 効力発生の三つの時点

効力発生の候補は,①閲覧時,②ファイルへの記録時,③通知発信日から1週間経過時である。最も早い時点が基準になるため,担当者が先に閲覧又はダウンロードすると,1週間を待たずに送達効が発生し得る。

3 責めに帰することができない事由

同条2項は,受送達者の責めに帰することができない事由で閲覧又は記録ができない期間を1週間に算入しないと定める。システム障害等がある場合は,障害情報,発生時刻,エラー画面,問合せ内容及び復旧時刻を保存する。

第3 受信一覧と30日
1 受信一覧の表示期間

TreeeS資料上,システム送達又は直送で受け取ったファイルは,受信一覧から30日間アクセスできると説明されている。この30日は,送達効の発生時期又は上訴期間ではない。

2 事務所保存

受信担当者は,対象事件,書面名,通知時刻,閲覧・ダウンロード時刻及び取得ファイルを事件記録へ保存する。受信一覧が表示されなくなった後も期限計算の根拠を説明できるようにする。

第4 事務職員が閲覧する場合
1 GビズIDメンバーの閲覧

職員が送達書面を閲覧する場合は,担当者,閲覧時刻及び保存時刻を記録する。
画面に表示される操作者名と法的な効力発生時期は別々に確認し,誰がどの時間帯に開封できるかを事務所で決める。

2 システム送達受取人

システム送達受取人は,事件について送達を受ける役割である。サポーターとして提出できることや,訴訟記録一覧を閲覧できることとは別の権限である。
詳しくは,TreeeSで事務職員ができることを参照されたい。

第5 期限管理の実務
1 記録する時刻

通知発信時刻,最初の閲覧時刻,最初のダウンロード時刻,送達状況表示及び担当弁護士への連絡時刻を別々に記録する。通知メールの受信時刻だけを期限計算表へ転記しない。

2 複数人がアクセスできる場合

複数の弁護士・職員がアクセスできる事務所では,最初に開いた者が誰かを後から確定できるよう,受信担当とエスカレーション方法を定める。各自の個別アカウントを用い,共用IDによって閲覧者が不明になる運用を避ける。

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TreeeSのサポーターとは―登録・提出権限,事件記録の閲覧及び送達受取人との違い(AI作成)

目次第1 結論1 事件単位で提出を補助する役割である2 送達受領・常時閲覧とは別である第2 登録の対象1 職員自身のアカウント2 事件ごとの指定第3 できること1 書面提出の補助2 本人の依頼・承諾第4 できないこと又は別登録が必要なこと1 訴訟記録一覧の常時閲覧2 システム送達の受領3 サポーター兼送達受取人第5 登録・解除の確認1 登録時2 解除時第6 GビズIDメンバーとの違い1 組織アカウントではない2 事務所方式を先に決める第7 出典と限界1 確認した資料2 未確認事項
第1 結論
1 事件単位で提出を補助する役割である

令和7年7月2日付の公開調達資料62頁は,外部ユーザを当事者・代理人,サポーター,送達受取人等に分け,サポーターの例として法律事務所事務員等を挙げる。
これは役割の区分を示す調達資料であり,職員の職位又は訴訟代理人資格そのものではない。

2 送達受領・常時閲覧とは別である

サポーターであるだけでは,システム送達受取人にはならず,訴訟記録一覧から事件記録を常時閲覧できるとも説明されていない。「提出できる」「記録を見られる」「送達を受ける」を分ける。

第2 登録の対象
1 職員自身のアカウント

GビズIDを使わない方式では,事務職員が自分のTreeeS個人アカウントを取得し,対象事件へサポーターとして関連付ける方法が示されている。共用アカウントを用いない。

2 事件ごとの指定

サポーターの権限は個別事件に結び付く。担当事件が変わった場合,新事件への登録と旧事件からの解除をそれぞれ確認する。

第3 できること
1 書面提出の補助

資料上,サポーターは事件内へ直接書面を提出できる役割として整理されている。ただし,提出する書面の内容,提出期限,代理権及び弁護士の承認は別問題である。

2 本人の依頼・承諾

サポーターが入力する際に,本人の依頼又は承諾に関する書面の登録が示されている。依頼書面の要否,形式及び提出先は最新マニュアルと対象事件の画面で確認する。

第4 できないこと又は別登録が必要なこと
1 訴訟記録一覧の常時閲覧

同調達資料62頁の注記では,サポーターのオンライン提出,事件記録の閲覧及び送達受領は別に扱われている。
提出した書面や送達対象文書へのアクセスと事件記録全体の閲覧を分け,最終的な操作範囲は本番の公開案内で確認する。

2 システム送達の受領

送達を受けるには,システム送達受取人としての役割が必要である。提出補助だけを依頼する職員に送達受領まで付与するかを事件ごとに判断する。

3 サポーター兼送達受取人

資料上,サポーターとシステム送達受取人を兼ねる区分がある。この場合でも,訴訟記録一覧の常時閲覧とは別である。

第5 登録・解除の確認
1 登録時

①対象事件,②本人又は代理人,③サポーター本人,④提出権限,⑤送達受領権限,⑥依頼・承諾書面を確認する。

2 解除時

担当終了,休職又は退職時には,事件側のサポーター登録を解除し,必要に応じてアカウント自体の利用停止も行う。解除後の未処理下書き及び受信書面がないかを確認する。

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TreeeSで訴訟記録を閲覧・ダウンロードする方法―記録一覧,記録外,関連事件及び電子署名(AI作成)

目次第1 結論1 事件詳細画面には複数の領域がある2 画面表示と閲覧権限を区別する第2 各一覧の役割1 訴訟記録一覧2 証拠一覧3 記録外一覧第3 関連事件と表示の切替え1 関連事件を取り違えない2 一覧の並び順を保存証拠にしない第4 ダウンロードと電子署名1 表示用データと電子署名付きデータ2 ファイルの保存方法第5 閲覧権限と事務職員1 GビズIDメンバー2 サポーター等第6 30日表示との違い1 受信一覧と提出一覧2 法的な記録保存期間ではない第7 関連記事と出典1 関連記事2 一次資料と未確認事項
第1 結論
1 事件詳細画面には複数の領域がある

TreeeSの事件詳細画面では,訴訟記録一覧,証拠一覧及び記録外一覧等が区別される。表示されているファイルを一括して「事件記録」と呼ぶと,法的な訴訟記録,証拠及び事務処理用の参考資料を混同する。

2 画面表示と閲覧権限を区別する

システム上のリンクが表示されることと,法令上その記録を閲覧・複写できることは同じではない。当事者・代理人,サポーター,システム送達受取人等の地位によりアクセス範囲が異なる。

第2 各一覧の役割
1 訴訟記録一覧

訴訟記録一覧には,裁判所が事件の電子記録として整理した書面等が表示される。提出直後のファイルが直ちに確定的な訴訟記録として表示されるとは限らず,裁判所による立件・関連付け・記録整理の段階を区別する。

2 証拠一覧

証拠一覧では,書証番号等を手掛かりに証拠及び関連データを確認する。証拠説明書,翻訳文,音声・動画等の関連データと元の証拠との対応を,画面表示だけでなく事務所の証拠台帳にも残す。

3 記録外一覧

和解条項案,参考情報その他の記録外資料が置かれる領域である。どの当事者が閲覧できるか,裁判所だけが閲覧する資料かを提出時の選択と併せて確認する。
記録外の選択は,民事訴訟法上の秘匿措置又は閲覧等制限申立ての代替ではない。

第3 関連事件と表示の切替え
1 関連事件を取り違えない

同じ当事者間の関連事件,併合前後の事件その他の関連事件へ切り替えられる場合,画面上部の裁判所,事件番号,事件名及び当事者を確認する。
ダウンロードする前に,現在開いている事件と目的の記録が一致するか確認し,保存先フォルダも事件単位で分ける。

2 一覧の並び順を保存証拠にしない

一覧の表示順,検索結果又は絞込み条件は,記録の法的な順序や完全性を当然に示すものではない。必要な期間・書面種別を確認し,漏れが疑われる場合は裁判所へ確認する。

第4 ダウンロードと電子署名
1 表示用データと電子署名付きデータ

資料上,電子署名付きデータをダウンロードする経路が示されている。閲覧用に開いたPDFと,電子署名情報を含む取得データが同一の利用目的とは限らない。
裁判所が電子署名を付した文書については,取得したファイルをそのまま保存し,印刷物又はスクリーンショットだけに置き換えない。

2 ファイルの保存方法

ダウンロード日時,対象事件,書面名,ファイル名及び取得者を記録する。ZIPその他の集合ファイルを取得した場合は,元ファイルと展開後ファイルの双方を管理し,元の構成を失わない。
電子署名はファイルが改変されていないこと等の確認に利用できるが,文書内容の真実性,主張の正しさ又は事件記録全体の完全性を当然に証明するものではない。

第5 閲覧権限と事務職員
1 GビズIDメンバー

職員に記録閲覧を担当させる場合は,GビズID側の利用サービス設定と,TreeeS側の事件ごとの閲覧権限を別に確認する。

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TreeeSの招待キーを使う方法―当事者本人,訴訟代理人,委任状及びシステム送達の届出(AI作成)

目次第1 結論1 招待キーは事件への入口である2 事件と当事者を照合する第2 当事者本人による入力1 招待キー情報2 関連付け後の確認第3 訴訟代理人が関与する場合1 代理人情報と委任状2 複数代理人第4 答弁書の提出1 事件詳細画面から提出する2 PDFと入力欄第5 システム送達の届出1 事件への関連付けとは別である2 送達受取人第6 事務所内の確認表1 登録時2 登録後第7 関連記事と出典1 関連記事2 確認範囲
第1 結論
1 招待キーは事件への入口である

TreeeS資料では,応訴する当事者本人について招待キーが発行され,その情報を入力して対象事件へ関連付く手順が示されている。招待キーを入力しただけで,代理権,送達受領の届出又は答弁書提出がすべて完了するわけではない。

2 事件と当事者を照合する

入力前に,裁判所,事件番号,事件名,原告・被告及び招待キーの宛先を確認する。別事件又は別当事者の招待キーを使用しない。

第2 当事者本人による入力
1 招待キー情報

通知された招待キー,事件情報その他の入力事項を,裁判所から届いた書面又は公式画面と照合する。招待キーをメール等で転送する場合は,誤送信及び第三者利用を防ぐ。

2 関連付け後の確認

関連付け後に表示された裁判所,事件番号,当事者及び利用できる機能を確認する。事件が表示されたことと,訴訟記録の全範囲を閲覧できること又は代理人として登録されたことを同一視しない。

第3 訴訟代理人が関与する場合
1 代理人情報と委任状

訴訟代理人は,代理人情報を登録し,委任状その他の代理権を証する書面を提出する。事務職員が操作を補助する場合も,職員のアカウント上の役割と弁護士の訴訟代理権を区別する。

2 複数代理人

複数の代理人がいる場合は,各代理人の登録状況,送達受領者及び担当範囲を確認する。代表者又は最初の登録者だけを確認して終えない。

第4 答弁書の提出
1 事件詳細画面から提出する

事件に関連付いた後は,事件詳細画面から答弁書の提出フォームへ進む。事件情報が自動表示される場合でも,提出直前に裁判所,事件番号,当事者及び提出者を確認する。

2 PDFと入力欄

答弁内容をPDFで登録する場合,フォームへ直接入力した内容との上書き関係に注意する。確認画面又は生成帳票で,答弁の趣旨,認否及び主張が欠けていないか読む。

第5 システム送達の届出
1 事件への関連付けとは別である

システム送達を受ける旨の届出は,招待キー入力又は答弁書提出とは別に確認する。民事訴訟法109条の4は,届出義務がある者が届出をしていない場合についても所定の送達を可能とするため,届出をしなければ送達されないと考えてはならない。

2 送達受取人

事務職員等をシステム送達受取人にする場合は,事件単位の役割,受信一覧へのアクセス及び最初の閲覧時刻の管理を確認する。詳しくは,TreeeSで事務職員ができることを参照されたい。

第6 事務所内の確認表
1 登録時

①招待キーの宛先,②裁判所・事件番号,③当事者,④代理人,⑤委任状,⑥送達受取人,⑦提出予定の答弁書を確認する。

2 登録後

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TreeeSで係属事件に書面を提出する方法―事件詳細画面,同時提出,下書き保存及び受付確認(AI作成)

目次第1 結論1 事件詳細画面から始める2 提出完了を一つの状態にまとめない第2 提出する書面と入口1 通常の事件書面2 参考書面と記録外領域3 事件に関連付いていない場合第3 同時提出と一時保存1 複数書面の同時提出2 一時保存は提出ではない第4 誤事件提出を防ぐ確認1 提出直前の確認項目2 フォーム入力とPDFの上書き第5 提出後の証拠化1 受付結果を保存する2 相手方への到達とは別である第6 関連記事1 操作索引2 事務職員の権限第7 出典と限界1 確認した資料2 未確認事項
第1 結論
1 事件詳細画面から始める

係属中の事件へ準備書面その他の書面を提出するときは,ユーザポータルで対象事件を開き,事件詳細画面の「事件の申立て・書面の提出」から始めるのが基本である。この入口を使うと,裁判所及び事件番号等が入力された状態でフォームが表示されると説明されている。
一般の申立て検索画面からも書面を探せる場合があるが,事件番号等を手入力する経路では誤事件提出の危険が増える。

2 提出完了を一つの状態にまとめない

下書き保存,送信操作,システム受領,裁判所による事件への関連付け及び相手方への直送又は送達は別である。画面上の一つの表示だけで,すべてが完了したと扱わない。

第2 提出する書面と入口
1 通常の事件書面

準備書面,証拠申出書その他の事件書面は,対象事件の詳細画面から該当フォームを選ぶ。提出者,書面名,提出先フォルダ及び相手方への送付関係を確認する。
書証は専用フォームを使い,証拠説明書の入力項目と併せて処理するため,TreeeSでの書証の提出を参照されたい。

2 参考書面と記録外領域

和解条項案その他の訴訟記録としない資料について,TreeeS資料は「参考書面」として記録外フォルダへ提出する経路を示している。
記録外フォルダへ提出することは,法律上の秘匿決定又は閲覧等制限を当然に生じさせるものではない。資料の性質,閲覧させる相手及び必要な申立てを別に検討する。

3 事件に関連付いていない場合

補助参加の申出等,提出者のアカウントがまだ事件に関連付いていない場面では,裁判所・事件番号等を手入力する経路が示されている。提出後も裁判所の確認・関連付けが済むまでは,事件が訴訟記録一覧に表示されない場合がある。

第3 同時提出と一時保存
1 複数書面の同時提出

複数の書面を一度に提出できる場合でも,各書面の事件,書面名,ファイル及びフォルダを個別に確認する。同時提出は確認作業を不要にする機能ではない。
主張書面と書証,翻訳文その他の関連データを提出するときは,それぞれの対応関係を事件外の提出台帳にも残す。

2 一時保存は提出ではない

フォームを一時保存しても裁判所へ提出されたことにはならない。資料上,下書きには保存期限及び件数上限が設定されるため,期限直前の下書きを正式な事件記録として依存しない。
下書きの作成日,担当者,提出予定日及び確認者を事務所内で管理する。

第4 誤事件提出を防ぐ確認
1 提出直前の確認項目

提出直前に,①裁判所,②事件番号,③事件名,④当事者,⑤提出者の肩書,⑥書面名,⑦ファイルの版・頁数,⑧提出先フォルダ,⑨同時提出する添付資料,⑩直送又は送達の対象を確認する。
特に,複数事件で似た書面名を使う場合は,ファイル名だけでなくPDFを開いて表紙及び事件番号を確認する。

2 フォーム入力とPDFの上書き

資料上,準備書面等のフォームでは,主張内容をPDFでアップロードするとフォームに直接入力した内容が消える欄がある。入力済み文字列とアップロードPDFが併存すると思い込まず,確認画面又は出力帳票で本文全体を読む。

第5 提出後の証拠化

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TreeeS導入前に法律事務所が準備すること―アカウント台帳,提出経路台帳及びデータ保存(AI作成)

目次第1 結論1 システム導入は事件管理と権限管理の変更である2 二つの台帳を分ける第2 提出経路台帳1 記録する項目2 移送時の再判定第3 アカウント・権限台帳1 弁護士2 事務職員3 共用アカウントを使わない第4 提出の業務フロー1 二者確認2 六つの状態を分ける第5 受信と期限管理1 受信担当2 期限計算第6 30日以内の保存1 対象2 保存するデータ第7 担当変更・退職・障害1 担当変更と退職2 障害記録第8 関連記事1 制度と導入時期2 操作索引第9 出典と限界1 確認資料2 実務提案と未確認事項
第1 結論
1 システム導入は事件管理と権限管理の変更である

TreeeSへの移行準備は,新しいログイン方法を覚えるだけでは足りない。事件ごとの提出経路,弁護士・職員のアカウント,提出・閲覧・送達受領の権限及び30日で見えなくなるデータの保存方法を一体で設計する。

2 二つの台帳を分ける

事件ごとの提出経路台帳と,人物・アカウントごとの権限台帳を分ける。事件が終わってもアカウントは残り,職員が退職しても事件は続くためである。

第2 提出経路台帳
1 記録する項目

事件名,裁判所,事件番号,提起日,旧法・新法,紙・mints・TreeeSの別,移送歴,使用開始日,最終確認した裁判所案内及び担当者を記録する。

2 移送時の再判定

移送決定があった場合は,移送先裁判所の導入状況と新しい事件番号を確認する。mintsとTreeeSの事件データが自動移行することを前提にしない。

第3 アカウント・権限台帳
1 弁護士

TreeeSのユーザID,登録メール,GビズID利用の有無,プライムの有効期限,職務上氏名,連絡先住所,認証端末及び資格確認の状況を記録する。

2 事務職員

職員ごとのアカウント,メールアドレス,GビズIDメンバーのサービス権限,TreeeS事件上のサポーター・送達受取人等の役割,担当事件及び解除日を記録する。

3 共用アカウントを使わない

提出者,閲覧者及び送達書面を開いた者を特定できるよう,個人単位のアカウントを使う。パスワード・認証端末を共有しない。

第4 提出の業務フロー
1 二者確認

提出直前に,裁判所,事件番号,当事者,書面名,提出者の肩書,ファイルの版・頁数,提出先フォルダ,証拠番号及び秘匿情報を作成者とは別の者が確認する。

2 六つの状態を分ける

①下書き保存,②送信操作,③システム受領,④裁判所の立件・関連付け,⑤手数料納付,⑥送達効発生を別々に記録する。「提出済み」という一欄だけで管理しない。

電子提出を支援するAIサービスを使う場合も,サービス側の「作成完了」又は「パッケージ完成」を,裁判所側の受領確認に置き換えない。最終PDFの版,裁判所システムでの提出操作及び受付情報を別々に記録する。契約・情報管理を含む導入時の確認事項は,裁判所への電子提出を支援するAIサービスの導入・検収を参照されたい。

第5 受信と期限管理
1 受信担当

通知を監視する担当者,開封できる者,担当弁護士への連絡方法及び不在時の代替者を決める。最初の閲覧又はダウンロードが送達効の発生時点になり得る。

2 期限計算

通知発信,閲覧,ダウンロード及び1週間経過の各時刻を記録し,最も早い効力発生時点を検討する。通知メールの受信時刻だけを期限起算日にしない。

第6 30日以内の保存

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TreeeSでGビズIDメンバーを使う方法―法律事務所職員のアカウント,権限設定及びメールアドレス(AI作成)

目次第1 結論1 GビズIDメンバーは職員本人のアカウントである2 広いシステム権限と訴訟代理権は別である第2 作成とサービス権限1 プライム側の操作2 メンバー本人の操作第3 TreeeSでできること1 提出と記録閲覧2 送達・直送書面3 本人の最終責任第4 メールアドレスの設計1 一人一アドレス2 複数弁護士を補助する場合第5 有効期限と異動・退職1 GビズIDの有効期限2 二重の棚卸し第6 サポーターとの違い1 アカウントと事件上の役割2 GビズID非連携の場合第7 出典と限界1 確認した一次資料2 未確認事項
第1 結論
1 GビズIDメンバーは職員本人のアカウントである

GビズIDメンバーは,GビズIDプライム利用者が所属職員へ権限を付与して作成するアカウントである。法律事務所内で一つの共用IDを使う仕組みではない。

2 広いシステム権限と訴訟代理権は別である

デジタル庁のメンバー編は,職員用メンバーの作成と利用可能なサービスの設定を別に説明している。
アカウントを作成したことだけでTreeeSの登録や個別事件の権限が完成したとは判断できず,職員が訴訟代理人になるものでもない。

第2 作成とサービス権限
1 プライム側の操作

GビズIDプライム又は管理権限を持つ者がメンバーを作成し,利用可能な行政サービスを設定する。TreeeSを利用できるサービスとして許可されているかを確認する。

2 メンバー本人の操作

招待を受けた職員は,自分のメールアドレス,認証方法及び登録情報を用いて手続きを完了する。パスワードや認証端末を他の職員と共有しない。

第3 TreeeSでできること
1 提出と記録閲覧

GビズID側で利用可能なサービスを設定した後も,サービス側の登録条件及び事件への関連付けを確認する。
TreeeSの提出・記録閲覧を担当させる場合は,操作範囲と弁護士の承認方法を本番の公開案内及び事件画面で確認する。

2 送達・直送書面

送達の受信担当,閲覧・保存した時刻及び弁護士への報告を管理する。
職員が閲覧した場合の画面表示と,法的な送達の効力発生時期は,それぞれの根拠と実際の送達状況を確認する。

3 本人の最終責任

職員が操作できても,提出内容,事件,期限及び代理権の確認は別である。事務所内で弁護士の承認を経る段階を定め,承認者と送信者を記録する。

第4 メールアドレスの設計
1 一人一アドレス

操作履歴と本人を対応させるため,職員ごとのメールアドレスを用いる。同じメールアドレスを複数人で利用しない。

2 複数弁護士を補助する場合

職員ごとの登録済みメールアドレス,所属,管理者及び利用可能なサービスを先に確認する。
複数の弁護士を補助する場合は,それぞれのサービスが要求するアカウント構成に合わせ,命名,受信先及び退職時の停止方法を決める。

第5 有効期限と異動・退職
1 GビズIDの有効期限

デジタル庁の現行案内では,GビズIDプライム及びメンバーの有効期間は原則2年3か月である。プライムが期限切れになると,紐づくメンバーの行政サービスログインにも制限が生じ得る。

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TreeeSはいつからどの裁判所で使うのか―先行導入,mintsとの併存及び移送時の取扱い(AI作成)

目次第1 結論1 令和9年1月に名古屋地区で先行導入予定2 全国一斉の確定日は未公表第2 令和8年5月21日以後の現行運用1 民事訴訟の全面デジタル化2 対象外手続第3 紙・mints・TreeeSの判定1 旧法適用事件2 新法適用事件3 事件単位で記録する第4 移送時の取扱い1 mints事件がTreeeS導入庁へ移送された場合2 TreeeS事件が他庁へ移送された場合3 運用予定として扱う第5 mintsから自動移行するとは限らない1 アカウント2 事件データ第6 導入確認のチェックリスト1 提出前2 導入後第7 出典と証拠区分1 確認済みの一次資料2 予定と未確認事項
第1 結論
1 令和9年1月に名古屋地区で先行導入予定

令和8年2月27日付の最高裁判所事務総局から日弁連事務総長宛ての通知によれば,TreeeSは令和9年1月から,名古屋高等裁判所本庁,名古屋地方裁判所本庁・支部及び同地裁管内の簡易裁判所へ先行導入される予定である。

2 全国一斉の確定日は未公表

全庁導入は令和9年度中を目指すとされるが,裁判所ごとの導入日を示す確定日程表は今回確認した資料にない。調達仕様書の工程は開発・運用予定の一次資料であるが,実際のサービス開始を確認する資料ではない。

令和8年10月4日に匿名で確認したTreeeS研修環境には,研修環境であり一般の方は利用できないこと及び電子申立てにはmintsを利用することが表示されている。研修画面へのアクセスと本番稼働は区別する。入口は,TreeeSのログインと研修環境で説明する。

日程を読む際は,①令和9年1月の名古屋地区先行導入予定,②令和9年度中の全庁導入目標,③各裁判所の具体的な利用開始日を分ける。令和9年度は令和9年4月から令和10年3月までであり,「令和9年中」と同じ期間ではない。

第2 令和8年5月21日以後の現行運用
1 民事訴訟の全面デジタル化

改正民事訴訟法等は令和8年5月21日に全面施行された。弁護士等の所定の訴訟代理人には電子申立てが原則として義務付けられ,現在,裁判所はmintsを電子申立て等のシステムとして案内している。

2 対象外手続

民事執行,倒産,労働審判,家事事件等は,令和8年5月21日の民事訴訟フェーズ3と同じ範囲で一律にオンライン申立ての対象になったものではない。裁判所は,これらを令和10年6月までにオンライン申立て等の対象とする予定と案内している。手続類型ごとの施行日,システム及び調達工程の違いは,TreeeSは家事・倒産・民事執行でいつ使えるかで整理する。

第3 紙・mints・TreeeSの判定
1 旧法適用事件

裁判所の公開案内は,令和8年5月20日以前に訴えの提起等がされた事件でも,当事者双方に訴訟代理人がある等の条件を満たす場合は,経過措置によるmints提出が可能と説明している。旧法適用事件だから電子提出を全く利用できないとは判断せず,具体的事件の適用条件を確認する。

2 新法適用事件

令和8年5月21日以後の新法適用事件では,現在は裁判所の公開案内に従ってmintsを用いる。TreeeS先行導入後にどの事件で利用するかは,裁判所ごとの導入案内と対象事件の条件を確認する。

3 事件単位で記録する

事務所の事件台帳に,提起日,裁判所,適用法,使用システム,移送歴及び確認した裁判所案内の日付を記録する。「令和9年になったらすべてTreeeS」といった一律処理をしない。

第4 移送時の取扱い
1 mints事件がTreeeS導入庁へ移送された場合

mintsを利用していた事件がTreeeS導入庁へ移送されても,導入庁への移送だけからシステムの自動切替えを判断しない。移送元・移送先への提出経路,事件番号及び記録の引継ぎ方法を両裁判所へ確認する。

2 TreeeS事件が他庁へ移送された場合

TreeeSを利用する事件が別の裁判所へ移送される場合は,移送先が利用するシステムと提出方法を確認する。提出済みデータ,送達状況及び記録の引継ぎ範囲も,移送決定後の裁判所の指示に従って照合する。

3 運用予定として扱う

上記は移送時の実務上の確認事項であり,本番で一律の切替処理が実装されたと説明するものではない。両裁判所の指示と事件画面を確認して処理する。

第5 mintsから自動移行するとは限らない
1 アカウント

令和8年4月3日付調達仕様書には,mintsと同じメールアドレスを利用してTreeeSのユーザIDを取得するための改修案がある。しかし,mintsのID・パスワードがそのままTreeeSのIDになることを意味しない。

(続きを読む...)TreeeSはいつからどの裁判所で使うのか―先行導入,mintsとの併存及び移送時の取扱い(AI作成)

TreeeSのアカウント登録―GビズID,mintsと同じメールアドレス及び本人・資格確認(AI作成)

目次第1 結論1 登録前にGビズID利用の有無を決める2 とりあえず登録しない第2 アカウント種別1 士業者を選択する2 GビズID利用と非利用第3 mintsと同じメールアドレス1 同じアドレスを用いる改修案2 アカウントの自動移行ではない第4 GビズID1 プライムとメンバー2 有効期限3 一人一アカウント第5 本人・資格確認と登録情報1 氏名2 住所3 二要素認証第6 登録前チェックリスト1 弁護士本人2 事務所運用第7 関連記事と出典1 関連記事2 出典と未確認事項
第1 結論

mintsの登録・補助者・招待キー等については,mints準備の手引の令和8年10月2日改訂―法律事務所が見直す7つの運用を参照されたい。このmintsの説明からTreeeSの本番仕様が確定するものではない。

1 登録前にGビズID利用の有無を決める

令和8年4月3日付公開調達仕様書35頁は,GビズIDを利用するかをユーザID取得前に選ぶことと,非利用で取得した後は連携方式へ切り替えられない旨の注意文言を追加する改修案を示している。
最終的な本番条件を確認し,職員の利用方法を決めてから登録する。

2 とりあえず登録しない

弁護士本人のアカウント,事務職員の補助方法,メールアドレス,GビズID管理者,有効期限及び退職時の処理を決めてから登録する。

第2 アカウント種別
1 士業者を選択する

令和8年9月19日に確認された研修環境では,「個人のかた」「法人」「士業者(弁護士・司法書士・弁理士)」の区分があり,弁護士法人等に所属する弁護士も士業者を選択する旨が表示されていた。

2 GビズID利用と非利用

法人又は士業者では,GビズIDを利用して登録する経路と,GビズIDを使わずメールアドレス等から登録する経路が示されている。非利用経路で登録した後の連携変更可否は,本番案内を確認する。

第3 mintsと同じメールアドレス
1 同じアドレスを用いる改修案

令和8年4月3日付調達仕様書は,士業者がmintsアカウントと同じメールアドレスを利用してTreeeSのユーザIDを取得する画面文言を示している。弁護士資格の確認を円滑にする経路と考えられる。

公開された同日付調達仕様書37頁には,「mintsと同じメールアドレスを利用する」ボタンをラジオボタンへ変更する案と,ボタンを非活性化して資格証明書のアップロード欄の表示名を改める案が,ORの代替案として記載されている。
38頁の詳細は前者の案を説明している。4月3日の調達資料だけでは,どちらが最終的な本番仕様として採用されるかを確定できない。仕様案の記載と,弁護士資格の確認が円滑になるとの推測を区別し,最終の利用案内で確認する。

2 アカウントの自動移行ではない

同じメールアドレスを使うことは,mintsのID,パスワード,補助者設定又は事件データがTreeeSへ自動移行することを意味しない。対象となるmintsアカウントとメールアドレス一致条件を最終案内で確認する。

第4 GビズID
1 プライムとメンバー

GビズIDプライムは法人代表者又は個人事業主等のアカウントであり,プライム利用者は所属職員にGビズIDメンバーとしての権限を付与できる。TreeeSで利用できるサービス権限はGビズID側でも設定する。

2 有効期限

デジタル庁の現行案内では,GビズIDプライム及びメンバーの有効期間は原則として発行日から2年3か月である。プライムの期限切れは,紐づくメンバーの行政サービスログインにも影響し得るため,事務所で更新期限を管理する。

3 一人一アカウント

職員アカウントを共用せず,操作した者を識別できるようにする。
デジタル庁のメンバー編は,メンバーの作成と利用可能サービスの設定を別の段階として示している。複数の弁護士を補助する場合は,登録済みアドレス,所属及びサービスごとの権限条件を確認してからアカウントを設計する。

第5 本人・資格確認と登録情報
1 氏名

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TreeeSの下書き・提出書面・受信データはいつ消えるか―30日以内の保存と事務所の記録管理(AI作成)

目次第1 結論1 「30日」は一つの法定期間ではない2 送達効・上訴期間・記録保存と分ける第2 下書きの30日1 一時保存の期限2 件数上限第3 提出書面一覧の30日1 提出結果の確認画面2 提出証拠の保存第4 受信一覧の30日1 システム送達・直送のファイル2 閲覧・ダウンロードは送達効に影響する第5 訴訟記録一覧との違い1 事件記録の閲覧2 法的な保存期間第6 事務所の保存手順1 毎回保存するもの2 ファイル名と台帳第7 関連記事と出典1 関連記事2 出典と限界
第1 結論
1 「30日」は一つの法定期間ではない

TreeeS資料では,下書き,提出書面一覧及び受信一覧について30日という表示又は保持期間が示されている。しかし,これらは同じ法的意味を持つ期間ではない。

2 送達効・上訴期間・記録保存と分ける

受信一覧からファイルが見えなくなる時期と,システム送達の効力が生じる時期,上訴期間及び裁判所の訴訟記録保存期間は別である。「30日以内なら期限に間に合う」といった理解をしない。

第2 下書きの30日
1 一時保存の期限

TreeeS操作資料では,申立て又は書面提出フォームの一時保存について,保存日から30日という期限が示されている。下書きは裁判所への提出ではなく,期限経過前に正式送信しなければならない。

2 件数上限

下書きには件数上限も設定されるとの説明がある。重要書面の唯一の原本を下書き画面に置かず,Word・PDF等の作成原稿を事件フォルダで管理する。

第3 提出書面一覧の30日
1 提出結果の確認画面

提出書面一覧は,利用者が送信した書面,対象事件及び受付結果を確認するための画面である。資料上の表示期間が経過すれば,一覧から確認できなくなる可能性がある。

2 提出証拠の保存

提出直後に,提出日時,受付結果,提出ファイル,裁判所,事件番号及び提出者を保存する。通知メールだけでなく,受付画面又は一覧の表示も保存する。

第4 受信一覧の30日
1 システム送達・直送のファイル

TreeeS資料上,システム送達又はシステム直送で受信したファイルは,受信一覧から30日間アクセスできるとされる。期間内に事件フォルダへ保存する。

2 閲覧・ダウンロードは送達効に影響する

民事訴訟法109条の3によれば,閲覧又は端末への記録は,通知発信から1週間経過するより前に送達効を生じさせ得る。保存作業の担当者と実行時刻を記録する。

第5 訴訟記録一覧との違い
1 事件記録の閲覧

当事者・代理人は,資料上,事件の訴訟記録一覧から記録を閲覧できると説明されている。受信一覧又は提出書面一覧の30日と,事件記録へのアクセスを混同しない。

2 法的な保存期間

裁判所が訴訟記録を保存する期間は,法令・規程及び事件類型により判断される。TreeeS画面の30日から裁判所の保存期間を導くことはできない。

第6 事務所の保存手順
1 毎回保存するもの

①提出前の最終PDF,②提出結果,③受付時刻,④納付情報,⑤受信ファイル,⑥閲覧・ダウンロード時刻,⑦送達状況を事件単位で保存する。

2 ファイル名と台帳

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TreeeSで訴訟を提起する方法―訴状フォーム,当事者・代理人,添付資料及び受付番号(AI作成)

目次第1 結論と記事の対象1 新規申立てはユーザポータルから始める2 資料上の操作と本番運用を区別する第2 訴状フォームへ入力する事項1 裁判所,事件類型及び当事者2 訴訟代理人と委任状3 請求の趣旨・原因とPDF第3 添付資料と参考情報1 訴状本体,別紙及び添付資料を区別する2 参考情報は訴状本文ではない第4 提出前後に分けて確認する事項1 提出前の確認2 提出後の確認3 手数料納付と立件を別に管理する第5 関連記事1 TreeeSの総合案内2 操作マニュアルの索引第6 出典と確認範囲1 一次資料2 未確認事項
第1 結論と記事の対象
1 新規申立てはユーザポータルから始める

TreeeSで新たに訴えを提起する場合は,係属事件の事件詳細画面ではなく,ユーザポータルの新規申立ての入口から訴状フォームを選ぶ。
訴状フォームへの入力,添付ファイルの登録,手数料額の確認及び提出操作は一連の流れであるが,「送信したこと」「裁判所のシステムに到達したこと」「事件として立件されたこと」「手数料を納付したこと」は別の状態である。

2 資料上の操作と本番運用を区別する

本記事は,令和8年9月20日までに確認したTreeeS操作マニュアル(当事者用)及び最高裁判所提供資料に基づく。TreeeSは令和9年1月から名古屋地区で先行導入される予定であり,本番稼働後の画面,受付時間,障害時の取扱い及び最終的な入力制御は導入時の公式案内で再確認する必要がある。

第2 訴状フォームへ入力する事項
1 裁判所,事件類型及び当事者

最初に提出先裁判所及び申立ての種類を選び,原告・被告その他の当事者情報を入力する。氏名・名称,住所,送達場所及び法人の代表者を,訴状本文や登記事項証明書等の添付資料と照合する。
同姓同名,当事者の追加・削除,法人名の表記及び支店・本店の区別を,提出直前に再確認する。

2 訴訟代理人と委任状

訴訟代理人欄には,事件を担当する弁護士の情報を入力する。事務職員が入力操作を補助する場合でも,訴訟代理権を有する者と,システム上の入力者又はサポーターとは別である。
委任状その他の代理権を証する書面は,対象事件,当事者及び代理人との対応を確認した上で添付する。

3 請求の趣旨・原因とPDF

請求の趣旨及び請求の原因は,フォームへ直接入力する方法と,PDFを登録する方法が示されている。資料上,PDFをアップロードすると先に入力した文字列が消える欄があるため,入力済みの本文が残ると考えたまま提出してはならない。
提出前に生成される帳票又は確認画面を開き,請求の趣旨,請求の原因,別紙及び添付資料が意図した構成になっているか確認する。

第3 添付資料と参考情報
1 訴状本体,別紙及び添付資料を区別する

訴状本文に組み込まれる別紙と,資格証明書,委任状,証拠その他の添付資料は役割が異なる。ファイル名だけで判断せず,どの帳票又はフォルダに入るかを確認する。
書証を訴状と同時に提出する場合は,証拠番号,証拠の表示,作成者及び立証趣旨を証拠台帳と照合する。詳しい入力方法は,TreeeSでの書証の提出を参照されたい。

2 参考情報は訴状本文ではない

訴状フォームの参考情報として登録した内容は,資料上,訴状とは別の記録外領域に置かれ,裁判所が事務処理のために参照するものとされる。
参考情報欄は,請求原因,重要な主張又は相手方へ伝えるべき事項の代わりにはならない。また,秘匿決定や閲覧等制限の申立てを代替するものでもない。

第4 提出前後に分けて確認する事項
1 提出前の確認

提出前には,①裁判所,②事件類型,③当事者,④代理人,⑤請求の趣旨・原因,⑥添付ファイルの版・頁数,⑦書証番号,⑧手数料額,⑨秘匿情報・個人番号等の有無を確認する。
TreeeSの手数料額表示は入力補助であり,正しい金額を最終的に保証するものとはされていない。手数料の計算は,民事訴訟の申立手数料の計算方法と照合する。

2 提出後の確認

送信後は,提出結果,受付時刻,受付番号その他の識別情報,提出ファイル及び提出先を保存する。通知メールだけで到達を証明したことにはならない。

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TreeeS操作マニュアル(当事者用)の読み方―提出の入口,30日で消える一覧,手数料の納付及び送達の確認(AI作成)

目次第1 この記事の対象と結論1 令和8年7月2日発行の当事者用操作マニュアル2 基準日と資料の限界第2 マニュアルの構成とログイン1 全7章の構成2 ログインの注意3 ユーザポータルが起点になる第3 目的別索引第4 共通の注意事項第5 マニュアルから確認できないこと第6 関連記事第7 出典1 裁判所の資料2 法令
第1 この記事の対象と結論
1 令和8年7月2日発行の当事者用操作マニュアル

最高裁判所は,民事裁判手続のデジタル化に伴う新システムTreeeS(ツリーズ)について,「TreeeS操作マニュアル 当事者用」(2026年7月2日発行,全134頁のPDF)を作成している。
このマニュアルは,TreeeSの研修環境のトップ画面にあるヘッダーの「マニュアル」から取得することができる(令和8年9月19日確認)。
本記事は,このマニュアルを通読し,弁護士・訴訟代理人及び法律事務所の事務職員が実務でつまずきやすい点を,マニュアルの頁を示して整理するものである。

結論として,マニュアルから読み取れる実務上の要点は,次のとおりである。
①係属中の事件に書面を出すときは,事件詳細画面の[事件の申立て・書面の提出]から入る(資料上6頁・16頁)。
②提出書面一覧と受信一覧は,いずれも30日を経過すると表示されなくなる(資料上13頁・14頁)。
③手数料を印刷した帳票で納付するときは,コンビニ設置の共用ATMを使うことができない(資料上26頁・28頁)。
④システム送達は,受信一覧のデータ名を開いた時点で送達送付状況確認画面に「送達済み」のレコードが表示される一方,法律上は,開かなくても一定の期間の経過で効力を生ずる(資料上128頁,民事訴訟法109条の3)。
⑤電子署名付きのデータは,PDFを結合せず,詳細情報も含めずにダウンロードしないと,電子署名を検証できなくなるおそれがある(資料上94頁~95頁)。

2 基準日と資料の限界

本記事の操作説明は,令和8年9月19日に確認した研修用操作マニュアルを基にしている。
古い資料で追加予定とされた時期が到来しても,章の追加や最終手順の確定を推測しない。利用時には最新版の発行日,対象者及び研修用・本番用の別を確認する。
現在の電子申立ての案内は,裁判所の民事裁判手続デジタル化ページで確認する。研修画面へのアクセスを正式提出と扱わない。

以下,マニュアルの頁は,マニュアルの下部に印刷された頁番号(資料上の頁)で示す。
表紙と目次の2頁があるため,PDFの頁番号は資料上の頁に2を加えた数になる。

本記事は2026年7月2日発行の版を説明する。令和8年10月頃に追加予定とされたユーザ登録の章については,予定時期が到来しただけで配布済みと判断せず,利用時に発行日・改訂日と追加資料を確認する。研修用と本番用も区別する。公式入口と認証画面の注意は,TreeeSのログインと研修環境を参照されたい。

第2 マニュアルの構成とログイン
1 全7章の構成

マニュアルは,次の7章で構成されている(資料上の目次)。

章表題資料上の頁1ユーザ登録(令和8年10月頃追加予定)1頁2ユーザポータル2頁~14頁3フォーム提出15頁~73頁4電子記録の閲覧・複写(ダウンロード)74頁~107頁5手数料/保管金の管理108頁~116頁6招待キー117頁~124頁7システム送達・システム直送125頁~132頁

資料上の132頁のうち約7割(93頁)が,「フォーム提出」と「電子記録の閲覧・複写」に充てられている。
弁護士が最初に読むべき部分は,第3章の3.1(提出の流れ)と3.3(係属中の事件への提出),第4章の4.5(ダウンロード),第7章(システム送達)である。

2 ログインの注意

ログインIDはメールアドレスであり,GビズIDでログインする場合は,ログイン画面の下部の「GビズIDでログイン」を使う(資料上3頁)。
マニュアルは,ログイン画面をブックマークしてそこから開くとログインできず,TreeeSのトップ画面からやり直す必要があると注意している(資料上3頁)。
二要素認証は,携帯電話に送信されるコードを入力する方法と,登録した電話番号にかかってくる自動音声の電話で「#」を押す方法の2つがある(資料上4頁)。
事務所で複数人が認証用の電話を共用する場合は,誰の電話に認証が届くかを事前に決めておく必要がある。

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TreeeSでの書証の提出―証拠説明書の自動作成,証拠番号,原本・写しの選択及び翻訳文(AI作成)

目次第1 この記事の対象と結論1 TreeeSでは書証フォームへの入力から証拠説明書が作られる2 基準日と資料の限界第2 書証の申出と証拠説明書に関する規則1 写しと証拠説明書の提出2 原本の提出と外国語文書の訳文3 電磁的記録の証拠調べ第3 書証フォームの入り方と入力の流れ1 事件詳細画面の[書証提出]から入る2 入力の順序第4 証拠番号の付け方1 入力の形式2 mintsとの違い第5 証拠の表示・立証趣旨・作成年月日・作成者・補足事項1 証拠の表示2 立証趣旨3 作成年月日・作成者・補足事項第6 原本・写し・原本に代え写し(画像情報)の選択1 3つの選択肢2 選び方の注意第7 関連データと翻訳文第8 証拠一覧画面と自動で作られる証拠説明書1 証拠一覧画面の構成2 証拠説明書のPDF第9 人証申出書も帳票が自動で作られる第10 提出前に確認すること第11 関連記事第12 出典1 裁判所の資料2 法令
第1 この記事の対象と結論
1 TreeeSでは書証フォームへの入力から証拠説明書が作られる

最高裁判所が令和9年1月から先行導入を予定している新システムTreeeS(ツリーズ)では,書証は「書証フォーム」から提出する。
最高裁判所「TreeeS操作マニュアル 当事者用」(2026年7月2日発行)によれば,証拠をアップロードし,各行に情報を追加することで証拠説明書の帳票が作成され,別途証拠説明書を作成して提出する必要はない(資料上58頁)。
本記事は,このマニュアルの「3.3.1 書証を提出する」(資料上58頁~62頁)と「4.7 証拠一覧画面」(資料上101頁~107頁)を中心に,TreeeSでの書証の提出方法と,その前提となる民事訴訟規則の定めを整理するものである。

結論として,TreeeSでの書証の提出で押さえるべき点は,次のとおりである。
①書証は,事件詳細画面の[書証提出]から入り,訴状フォームの添付資料欄には上げない(資料上51頁・58頁)。
②証拠番号は「甲001」「甲012-2」「乙A001」の形で入力し,英数字とハイフンは半角で入力する(資料上60頁)。
③「原本」「写し」「原本に代え写し(画像情報)」のいずれを選ぶかで,期日に現物を持参するかどうかが変わる(資料上61頁)。
④外国語の文書は,取調べを求める部分の翻訳文を「関連データ」として添付する(資料上62頁,民事訴訟規則138条1項)。
⑤証拠一覧画面は,当事者が入力した証拠説明書の項目と,裁判所職員が入力する採否等が一体になった画面である(資料上79頁・103頁)。

2 基準日と資料の限界

本記事は,令和8年9月19日を基準日とする。
マニュアルは,TreeeSの研修環境のトップ画面にあるヘッダーの「マニュアル」から取得したものであり,先行導入までに改訂される可能性がある。
現在の民事訴訟の電子提出はmintsで行うものであり,mintsでの証拠説明書の作り方は「mintsの証拠説明書の作り方・提出方法-標目・原本・写し・記録外データ」で説明している。
マニュアルの頁は,マニュアルの下部に印刷された頁番号(資料上の頁)で示し,PDFの頁番号は資料上の頁に2を加えた数になる。

本記事は,書証フォーム,証拠番号,証拠説明書,原本・写し及び翻訳文を対象とする。訴状・準備書面等の提出入口,提出後の受付確認及び事件記録全体のダウンロードは,それぞれ別の記事で扱う。

第2 書証の申出と証拠説明書に関する規則
1 写しと証拠説明書の提出

民事訴訟規則137条1項は,文書を提出して書証の申出をするときは,「当該申出をする時までに、その写しを提出するとともに、文書の記載から明らかな場合を除き、文書の標目、作成者及び立証趣旨を明らかにした証拠説明書を提出しなければならない。」と定めている。
同条3項は,文書の写しの提出に代えて,最高裁判所の細則で定めるところにより,文書の画像情報を電子情報処理組織を使用してファイルに記録する方法で提出することができるとしている。
同条4項は,民事訴訟法132条の11第1項及び第3項を写しの提出に準用しているので,委任を受けた訴訟代理人は,写しを電子情報処理組織を使用して提出することになる。

2 原本の提出と外国語文書の訳文

民事訴訟規則143条1項は,「文書の提出又は送付は、原本、正本又は認証のある謄本でしなければならない。」と定めている。
写しの電子提出は,書証の申出の時までに写しを出す手続であり,取調べの対象となる文書そのものの提出とは区別される。
TreeeSの書証フォームで「原本」「写し」「原本に代え写し(画像情報)」を選ばせるのは,この区別を画面上で明らかにするためと考えられる。

民事訴訟規則138条1項は,外国語で作成された文書を提出して書証の申出をするときは,「取調べを求める部分についてその文書の訳文を添付しなければならない。」と定めている。
相手方は,訳文の正確性について意見があるときは,意見を記載した書面を裁判所に提出しなければならない(同条2項)。

3 電磁的記録の証拠調べ

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TreeeSで事務職員ができること-GビズIDメンバー,サポーター及びシステム送達受取人の違い(AI作成)

目次第1 記事の対象と結論1 公開資料と本番の権限を区別する2 三つは同じ種類の区分ではない第2 できることの比較1 比較表2 調達資料の表を読む際の注意第3 GビズIDメンバー第4 サポーター第5 システム送達受取人1 システム送達を受けるための役割である2 送達の効力発生時期を管理する3 送達受取人の届出と受信一覧の表示期間第6 サポーター兼システム送達受取人1 提出と送達受領を兼ねるが,常時閲覧とは別である第7 登録前に決めること1 後からGビズID利用へ切り替えられないとの改修方針がある2 二つの台帳を分けて管理する第8 先行導入と再確認事項1 名古屋での先行導入予定2 導入時に再確認する事項第9 関連記事第10 出典1 法令及び裁判所規則2 裁判所の制度・調達資料3 GビズIDの公式資料4 職能団体及び一般公開の解説
第1 記事の対象と結論
1 公開資料と本番の権限を区別する

本記事は,民事訴訟法,民事訴訟規則,裁判所の公開調達資料,GビズIDの公開資料及び従前に確認した研修用操作マニュアルを基に,職員の認証アカウントと事件上の役割を分けて説明する。
令和8年10月4日の見直しでは,公開調達資料の設計と本番で実装された権限を区別し,確定した利用条件として読める記載を改めた。

その後,令和8年9月19日に,最高裁判所がTreeeSの研修環境で配布している「TreeeS操作マニュアル 当事者用」(2026年7月2日発行)を確認した。
同マニュアルで確認できた事項は,後記第3の4,第4の3及び第5の3に書き加えた。
同マニュアルの全体の読み方は「TreeeS操作マニュアル(当事者用)の読み方―提出の入口,30日で消える一覧,手数料の納付及び送達の確認」で説明している。

2 三つは同じ種類の区分ではない

結論として,GビズIDメンバー,サポーター及びシステム送達受取人は,同列の三択ではない。
GビズIDメンバーは,GビズIDプライムを保有する組織の職員について作成する組織・認証上のアカウント区分であるのに対し,サポーター及びシステム送達受取人は,TreeeS上の事件への関与方法又は役割を示す区分である。

したがって,事務職員の登録方法を決めるときは,①どのアカウントで本人確認及びログインを行うか,②どの事件に関連付けるか,③提出,事件記録の常時閲覧及びシステム送達の受領のうち何を担当させるかを分けて検討する必要がある。
アカウントの種類だけを決めても,事件単位の権限設計が終わったことにはならない。

第2 できることの比較
1 比較表
区分GビズIDメンバーをTreeeSと連携する場合サポーターシステム送達受取人サポーター兼システム送達受取人制度上の位置付け組織の職員向けの認証アカウント事件単位の提出補助の役割事件単位の送達受領の役割二つの事件上の役割を兼ねる区分書面のオンライン提出本番の公開案内で確認可能その役割だけでは不可可能事件記録の常時閲覧本番の公開案内で確認不可不可不可システム送達の受領本番の公開案内で確認サポーターであるだけでは受取人にならない可能可能確認上の留意点最終的な裁判所公式権限表の確認が必要送達も担当させる場合は別の指定が必要送達対象文書の閲覧と事件記録の常時閲覧は別である常時閲覧が必要なら別の構成を検討する

上表の事件上の役割は,令和7年7月2日付公開調達資料62頁等を基にした整理である。
GビズIDメンバーをTreeeSで利用する最終条件と操作範囲は,公開された本番の権限表及び実画面で確認する。

2 調達資料の表を読む際の注意

最高裁判所の令和7年7月2日付調達資料62頁は,外部ユーザを当事者・代理人,サポーター,送達受取人及び第三者に分け,サポーターの例として司法書士及び法律事務所事務員等を挙げている。
同頁の注記は,サポーターにはオンライン提出が必要である一方,事件記録を閲覧できず,サポーターであることから直ちに受送達者となるものではないとしている。

同資料はシステム対応の観点から作られた調達資料であり,最終的な運用マニュアルではない。
特に,表中の技術的な利用可能性と,事件上の役割として当然に付与される権限を混同しないことが重要である。

第3 GビズIDメンバー

GビズIDメンバーは,GビズIDプライム又は管理者が職員について作成する認証上のアカウントである。
メンバー編が説明する利用サービスの設定と,TreeeSの事件上の役割は別であり,認証アカウントの付与は訴訟代理権そのものではない。

職員ごとのアカウント,サービス権限,メールアドレス,有効期限及び担当終了時の棚卸しは,TreeeSでGビズIDメンバーを使う方法を参照されたい。

第4 サポーター

サポーターは,本人又は代理人のために個別事件で提出操作を補助する役割である。サポーターであるだけでは,システム送達受取人にならず,訴訟記録一覧から常時記録を閲覧できるとも説明されていない。

事件単位の登録,提出権限,本人の依頼・承諾書面及び担当終了時の解除は,TreeeSのサポーターとはを参照されたい。

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TreeeS(ツリーズ)とは―mintsとの違い,導入時期,アカウント及び法律事務所の準備(AI作成)

目次第1 この記事が扱うTreeeSと結論第2 TreeeS,RoootS及びmintsの違い1 TreeeSには狭い意味と広い意味がある2 mintsとTreeeSの比較3 mintsからの移行を項目ごとに確認する第3 TreeeSの導入時期と対象裁判所1 令和8年5月21日の全面施行はmintsで始まった2 令和9年1月の先行導入地域3 全庁導入は令和9年度中の目標である4 民事訴訟以外への拡張は別の日程である第4 TreeeSに変わっても適用される現行法の基本1 法律が定めるのは電子情報処理組織であり,TreeeSという製品名ではない2 電子申立ての到達時期と弁護士の義務3 システム送達は通知メールを開かなければ効力が生じない制度ではない4 電子記録の閲覧等も法令に基づく第5 公開仕様から分かるTreeeSの主な機能1 利用者ポータル,電子提出及び電子納付2 電子記録の整理,検索,閲覧及び複写3 RoootSとの連携及びe法廷4 調達仕様書は操作マニュアルではない第6 TreeeSのアカウントとGビズID第7 弁護士,事務職員及び送達受取人の役割第8 mintsからTreeeSへの移行に備える法律事務所の実務第9 現時点で確認できる事項と確認できない事項1 公開一次資料で確認できる事項2 正式な追加資料を待つ事項第10 出典・参考資料1 法令2 裁判所及び最高裁判所事務総局の資料3 デジタル庁のGビズID資料
第1 この記事が扱うTreeeSと結論

TreeeSの公式な読み方は「ツリーズ」であり,民事裁判手続の電子提出,電子記録の管理及び裁判所とのオンライン上のやり取りを担うため,最高裁判所が開発しているシステムである。最高裁判所の調達仕様書は,TreeeSをRoootS,e提出・e記録管理及びe法廷の連携により「3つのe」を実現するシステム群の総称と説明している。他方,今回確認した公式資料には,各eを英語の特定語へ展開した正式名称の記載は確認できない。

令和8年10月3日に確認した裁判所の公開案内では,民事訴訟の電子申立て等に用いられているのはmintsである。公開されているTreeeSの研修環境も,電子申立てにはmintsを利用するよう案内している。TreeeSは令和9年1月から名古屋地区で先行導入される予定である。具体的な導入裁判所,mintsとの併存及び移送時の取扱いは,TreeeSはいつからどの裁判所で使うのかで説明する。

TreeeSを扱う際は,①現行法で確定している事項,②裁判所の公開調達資料に記載された将来仕様・運用予定,③本番導入後に確認すべき事項を分ける必要がある。本記事は総合案内として各論点の位置付けを示し,操作及び事務所運用の詳細は個別記事へ案内する。

知りたい事項から読む場合は,次の個別記事を利用されたい。
①入口と研修対象:TreeeSのログインと研修環境。
②登録前の判断:アカウント登録とGビズID。
③職員の役割:事務職員,サポーター及び送達受取人。
④操作の入口:当事者用操作マニュアルの読み方。
⑤事務所全体の準備:導入準備チェックリスト。

第2 TreeeS,RoootS及びmintsの違い
1 TreeeSには狭い意味と広い意味がある

令和8年6月9日付の最高裁判所調達仕様書は,TreeeSを「e提出・e記録管理システム」,RoootSを「e事件管理システム」と定義している。
同仕様書によれば,TreeeSのe提出は,利用者が最初にアクセスするユーザポータル,裁判資料の電子提出,手数料の電子納付及び外部システムとの連携等を担い,e記録管理は,電子記録の整理・保管,アクセス権限の管理並びに利用者による検索・閲覧・複写を担う。
これに対し,RoootSは,事件番号,事件名,担当部,担当裁判官・書記官,当事者及び期日等の事件情報を裁判所職員が管理するシステムである。

もっとも,令和7年7月2日付の最高裁判所調達仕様書は,TreeeSを,RoootS,e提出・e記録管理システム及びe法廷のウェブ会議アプリケーションとの連携機能等を含む「3つのe」を実現するシステム群の総称とも定義している。
このため,資料によって,TreeeSが利用者向けのe提出・e記録管理部分を指す場合と,RoootS等まで含むシステム群全体を指す場合がある。
個別資料を読むときは,資料中の定義を確認しなければならない。

2 mintsとTreeeSの比較
項目mintsTreeeS令和8年10月3日に確認した状態民事訴訟の電子申立て,書類の受領,電子記録の閲覧等に現に使用されている令和9年1月からの限定地域での先行導入が予定されている利用者向けの位置付け裁判所が現在案内している電子提出システムユーザポータル,e提出及びe記録管理を備える次期システムとして開発されている裁判所内部の事件管理mintsとは別にRoootSが用いられるRoootSと機能的に連携する設計であるアカウント現行の裁判所案内とmintsマニュアルに従う独自のTreeeSユーザIDの取得画面が調達資料に示されているが,最終的な公開手順は確認を要する今後の時期TreeeSへの切替えが行われるまでは対象事件で使用される名古屋地区で令和9年1月に先行導入し,全庁導入は令和9年度中を目指す

現在のmintsは,単なるファイル転送の仕組みではない。
裁判所の現行案内は,mintsについて,書類の提出,裁判所からの書類の受領,システム送達及び電子記録の閲覧等に使用するシステムとして説明している。
TreeeSとの差は,現在のmintsに何もできないという点ではなく,TreeeSがRoootSと連携する利用者向けのユーザポータル及び電子記録管理を含む目標システムとして設計されている点にある。

3 mintsからの移行を項目ごとに確認する

令和8年4月3日付の公開調達仕様書37頁~38頁には,mintsと同じメールアドレスでTreeeSのユーザIDを取得する画面の改修案が記載されている。
同じメールアドレスを用いる登録案から,ID・パスワード,補助者設定又は事件データが自動移行するとまでは判断できない。
TreeeS側の登録完了,事件ごとの提出経路及び既存資料の保存を別々に確認し,mintsの終了時期や並行運用期間は正式案内で確認する。

同じメールアドレスを利用すること,アカウント・設定・データが引き継がれること,既に係属している事件をどのシステムで扱うこと及びmintsが終了することは,それぞれ別の問題である。同一メールアドレスによる登録案から,mintsの終了日や全係属事件の一斉切替えまで導くことはできない。

第3 TreeeSの導入時期と対象裁判所

(続きを読む...)TreeeS(ツリーズ)とは―mintsとの違い,導入時期,アカウント及び法律事務所の準備(AI作成)