目次
第1 司法記者クラブとは1 裁判所を取材する記者の組織2 記者クラブ一般の位置付け3 裁判所の広報から見た司法記者クラブ4 資料の時点と限界第2 加盟社と人数1 最高裁判所事務総局広報課作成の名簿2 常駐社3 非常駐社第3 所在地1 最高裁判所と霞が関の2か所2 大阪司法記者クラブ第4 法曹記者クラブとの違い1 法曹記者クラブは法務省の記者クラブ2 最高裁判所との懇談会の案内第5 裁判所が司法記者クラブに行う便宜供与1 便宜供与の性格2 東京の裁判所の対応基準3 大阪の裁判所の資料に見る便宜供与4 判決要旨の交付の流れ5 開廷表の提供の取扱い第6 司法記者の仕事1 所属と担当2 座談会に見る日々の取材3 記者会見と幹事社第7 出典・関連記事1 出典2 関連記事
第1 司法記者クラブとは
1 裁判所を取材する記者の組織
司法記者クラブは,裁判所を継続的に取材する新聞社・通信社・放送局の記者が組織する記者クラブである。
最高裁判所事務総局広報課が作成した名簿は「司法記者クラブ名簿」と題し,その連絡先の欄では「司法記者会」の名称を用いている。
本記事では,この名簿その他の開示文書に基づき,司法記者クラブの加盟社,所在地,法曹記者クラブとの違い,裁判所がクラブに対して行う便宜供与及び司法記者の仕事を整理する。
2 記者クラブ一般の位置付け
日本新聞協会編集委員会の「記者クラブに関する日本新聞協会編集委員会の見解」(平成14年1月17日,平成18年3月9日一部改定)は,記者クラブを「取材・報道のための自主的な組織」と位置付けている。
同見解は,記者クラブを日本新聞協会加盟社とこれに準ずる報道機関から派遣された記者などで構成されるものとし,参加形態についても,常駐,非常駐,オブザーバー加盟など,各クラブの事情に応じた運用を挙げている。
また,「取材・報道のための組織である記者クラブとスペースとしての記者室は、別個のものだということです。」と述べ,組織としての記者クラブと,公的機関が設ける記者室を区別している。
3 裁判所の広報から見た司法記者クラブ
最高裁判所事務総局広報課の「広報ハンドブック」(令和2年3月版)は,「3-1 報道機関についての基礎知識」の「5 裁判所の記者クラブ」(18頁)で,裁判所を取材する記者らも記者クラブを組織しているとした上で,記者クラブを「常時裁判所関係の取材を行っている記者たちの団体という意味で最も重要な相手方」と位置付けている。
同じ頁は,記者クラブが主体となって裁判所に便宜供与を要請し,裁判所側も記者クラブを相手に各種の申入れや調整を行っているとし,「一定期間ごとの持ち回りで幹事社を決め,この幹事社が,期間中,クラブ各社のまとめ役,連絡役を果たすことが多いようである。」と説明している。
地方では,裁判所を取材する記者クラブが検察庁も併せて取材することが一般的であり,警察や県庁を取材する記者クラブが兼ねている場合もあるとされている(同頁)。
4 資料の時点と限界
本記事が用いる名簿は,平成31年2月18日現在と令和2年5月7日現在のものである。
令和8年10月18日に確認した限りでは,その後の名簿は公表されておらず,現在の加盟社・人数は確認できていない。
大阪高裁・大阪地裁・東京高裁・東京地裁の資料も,それぞれ作成・改定された時点のものであり,現在の運用と同じであるとは限らない。
第2 加盟社と人数
1 最高裁判所事務総局広報課作成の名簿
最高裁判所事務総長は,司法行政文書の開示申出に対し,平成31年2月18日付け司法記者クラブ名簿(平成31年4月26日付け最高裁秘書第2264号)と令和2年5月7日付け司法記者クラブ名簿(令和2年7月8日付け最高裁秘書第1608号)を開示した。
いずれの名簿も,常駐社と非常駐社に分けて,社名,電話番号,人数,キャップ及び記者の氏名を記載する様式である。
記者の氏名と内線番号・電話番号の一部は,行政機関情報公開法5条1号,2号イ及び6号に定める不開示情報に相当するとして開示されなかった。
区分平成31年2月18日現在令和2年5月7日現在常駐社15社・104名15社・104名非常駐社20社・39名20社・41名合計35社・143名35社・145名
令和2年5月7日現在の名簿の合計人数「145」は,手書きで記入されている。
2 常駐社
常駐社は,両時点とも同じ15社であり,各社の人数は次のとおりである。
社名平成31年2月18日令和2年5月7日朝日新聞9名9名毎日新聞10名10名読売新聞10名10名日本経済新聞8名7名産経新聞5名6名東京新聞6名4名北海道新聞3名3名共同通信社10名10名時事通信6名7名NHK10名11名日本テレビ5名5名TBS5名6名フジテレビ6名6名テレビ朝日8名8名テレビ東京3名2名
3 非常駐社
非常駐社は,両時点とも次の20社である。