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法律情報・デジタル化

刑事手続のデジタル化とは―令和7年法律第39号の施行日,電子令状,オンライン証拠開示及びLinKage(AI作成)

目次

第1 この記事の結論第2 改正法の三つの柱1 書類・証拠・令状の電子化2 ビデオリンク方式の拡大3 情報通信技術の進展に伴う犯罪への対応第3 施行時期を三段階で確認する1 令和7年6月12日に施行された規定2 令和8年5月21日に施行された規定3 令和9年3月31日までの政令日第4 電子令状と電磁的記録提供命令1 電子令状2 電磁的記録提供命令第5 オンライン証拠開示は一律ではない第6 個別事件への適用を決める事項第7 裁判所システムの公表名称と位置付け第8 弁護士事務所の準備1 事件ごとの入口を固定する2 送信と期限の証拠を残す3 証拠データの権限を絞る第9 公開資料で確認できることと確認できないこと第10 関連記事第11 出典
第1 この記事の結論

刑事手続のデジタル化を定める「情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第39号)は,令和7年5月16日に成立し,同月23日に公布された。
同法は一度に全面施行されるのではなく,規定ごとに段階的に施行される。

令和8年9月15日現在,情報通信技術の進展等に伴う犯罪への対応に関する一部規定は令和7年6月12日に,電磁的記録提供命令,ビデオリンク方式による証人尋問及び特定電子移転財産権の没収等に関する一部規定は令和8年5月21日に施行されている。
書類の電子化,電子令状,オンラインによる書類・証拠の授受その他の主要規定は,令和9年3月31日までの間において政令で定める日に施行される。

もっとも,法令上の施行日と,個別事件で電子的な方法を利用できる日とは同じとは限らない。
経過措置,事件の係属時期,電子公訴提起の有無,対象地域・事件及び最高裁判所の指定等を確認する必要がある。

第2 改正法の三つの柱
1 書類・証拠・令状の電子化

第一の柱は,刑事手続で取り扱う書類を電磁的記録として作成・管理・発受するための規定である。
裁判所,検察官,司法警察職員及び弁護人等の間の申立て・通知・送達,令状の請求・発付・執行並びに証拠の閲覧・謄写等を電子的に行う法的基盤が整備される。

2 ビデオリンク方式の拡大

第二の柱は,勾留質問,弁解録取,裁判所の手続への出頭・出席及び証人尋問等について,映像と音声を相互に送受信する方法の利用範囲を広げることである。
遠隔化は移動負担を減らし得る一方,被疑者・被告人と弁護人の秘密交通,供述状況の把握及び防御権の実質的保障を損なわない運用が必要である。

3 情報通信技術の進展に伴う犯罪への対応

第三の柱は,電磁的記録による文書の信頼を害する行為に対する罰則,電子計算機損壊等公務執行妨害罪,暗号資産等に関する没収・没収保全及び通信傍受の対象犯罪の追加等である。
この部分は裁判手続のオンライン化と目的が異なるため,施行時期も分けて確認しなければならない。

第3 施行時期を三段階で確認する
1 令和7年6月12日に施行された規定

令和7年版犯罪白書は,情報通信技術の進展等に伴う犯罪事象へ対応する規定のうち,特定電子移転財産権の没収等を除く部分が令和7年6月12日に施行されたと整理している。

2 令和8年5月21日に施行された規定

電磁的記録を提供させる強制処分,ビデオリンク方式による証人尋問及び特定電子移転財産権の没収・没収保全等に関する規定は,令和8年5月21日に施行された。
この施行に対応する刑事訴訟規則等の改正も,最高裁判所の規則として公表されている。

3 令和9年3月31日までの政令日

書類の電子化,電子令状,電子的な申立て・通知・送達及び証拠のオンライン授受等の主要規定は,令和9年3月31日までの間において政令で定める日に施行される。
「令和8年度末までに全面運用」とだけ書くと,すべての事件・地域・システムが同日に一斉移行するように読まれかねないため,法令上の施行と実際の利用範囲を分けて説明する必要がある。

第4 電子令状と電磁的記録提供命令
1 電子令状

主要規定の施行後は,逮捕状,捜索差押許可状その他の令状を電磁的記録として請求・発付・執行するための規定が用いられる。

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Windowsの基本操作とサポート期限―画面,印刷,32bit・64bit及びESU(AI作成)

目次第1 操作方法はOS・アプリ・機器を分けて確認する第2 画面表示とスクリーンショット1 拡大率と解像度を区別する2 画面の切取りは証拠の全部ではない第3 印刷・PDF・ファイルの場所第4 32bit・64bitとドライバー第5 Windows 10の終了とESU1 通常サポートの終了と追加のセキュリティ更新2 事務所の業務用パソコンは商用条件を確認する3 移行計画はアプリと周辺機器を含める第6 関連記事と出典
第1 操作方法はOS・アプリ・機器を分けて確認する

Windowsのトラブルを調べる際は,Windowsの版,アプリの版,接続機器の型番を確認する。
同じ名前の機能でも,Windows 10とWindows 11,デスクトップアプリとウェブアプリでは画面や機能が異なる場合がある。
本記事は基本的な切分けとサポート期限の確認方法を扱い,具体的な変更は事務所の管理ルールに従うことを前提とする。

第2 画面表示とスクリーンショット
1 拡大率と解像度を区別する

文字が小さい場合,画面の解像度を下げる方法と,表示の拡大率を変える方法は同じではない。
複数ディスプレイでは,配置,主画面,拡大率をそれぞれ確認する。
WindowsキーとPキーによる投影設定では,複製と拡張の違いに注意する。
具体的な接続方法はディスプレイの接続・拡張・画面共有で説明する。

2 画面の切取りは証拠の全部ではない

Windowsキー・Shiftキー・Sキーによる切取り等は,画面を記録する手段である。
操作結果がクリップボードにあるだけなのか,ファイルとして保存されているのかを確認する。
画面外の文脈,URL,取得日時,元のファイルは,切取り画像とは別に残す。

第3 印刷・PDF・ファイルの場所

印刷時は,出力先,部数,片面・両面,ページ範囲,用紙サイズ及び拡大縮小を確認する。
別の事件のプリンター出力を取り違えないよう,実際の出力物まで確認する。
PDFプリンターを選んだ場合は,保存画面と保存先を確認し,紙が出ないことだけを障害と判断しない。

ファイルが見つからない場合は,アプリの最近使った項目だけでなく,実際の保存場所と拡張子を確認する。
デスクトップやドキュメントがクラウド同期の対象であることもある。
同名ファイルについては,更新日時だけでなく内容と版を確かめる。

第4 32bit・64bitとドライバー

OS,アプリ及びドライバーのbit数は別の確認事項である。
64bit Windows上で32bitアプリが動く場合でも,連携部品の互換性まで保証されるわけではない。
特にスキャナーは,アプリが要求するTWAIN等の方式とbit数を確認する。

また,64bitという表現だけでは,x64とARM64等のCPU構成の違いまで説明できない。
古い周辺機器を新しいパソコンへ移す際は,OS名だけでなく,機器メーカーの現行動作環境を確認する。
詳細は裁判書類のPDF化とスキャナー設定を参照されたい。

第5 Windows 10の終了とESU
1 通常サポートの終了と追加のセキュリティ更新

Windows 10の通常サポートは令和7年(2025年)10月14日に終了した。
Microsoftが令和8年(2026年)9月15日時点で公表するコンシューマー向けESUの終了日は,令和9年(2027年)10月12日である(出典①)。
以前の案内で示された期限と混同せず,契約・対象機器に対応する現行案内を確認する。

ESUは,対象となる重要なセキュリティ更新を提供する制度であり,通常サポート全体の延長ではない。
新機能,一般的な修正,技術サポートまで受けられるという意味ではない。

2 事務所の業務用パソコンは商用条件を確認する

Microsoftは,コンシューマー向けESUを商用シナリオでは使用できないと案内している。
個人事務所であることや,Windows Homeを使用していることだけで,個人向け条件を満たすと判断しない。
組織での利用については,商用ESUの案内及び販売元に確認する。

対象OS・版,更新適用,登録状態を確認し,登録できたという画面だけで利用条件の検討を終えない。
本記事は,いずれのESU契約の購入や利用資格も保証するものではない。

3 移行計画はアプリと周辺機器を含める

① 利用OS,機器,業務アプリ及び担当者を一覧にする。
② Windows 11への移行要件とメーカーの対応を確認する。
③ データ・設定・回復情報を保全する。
④ 少量の実データに代わるテスト資料で動作を確認する。
⑤ 移行日と旧機器の利用終了日を決める。

ウイルス対策ソフトを入れていても,OSやアプリのサポート終了が解消されるわけではない。
複数の対策製品の併用可否は構成によるため,一律に追加又は削除せず,製品の案内を確認する。

第6 関連記事と出典

弁護士情報セキュリティ規程及びIT関係のメモ書きも参照されたい。

① Microsoft「Windows 10コンシューマー向け拡張セキュリティ更新(ESU)」
https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/extended-security-updates

② PFU「PaperStream IP 動作環境」
https://www.pfu.ricoh.com/fi/software/paperstream-ip/environment.html

③ Microsoft「Windowsのキーボードショートカット」
https://support.microsoft.com/ja-jp/accessibility/windows/keyboard-shortcuts-in-windows

Wi-Fiの規格・周波数・SSID・暗号化方式―つながらない場合の確認順序(AI作成)

目次第1 Wi-Fiで確認する四つの項目第2 規格と周波数帯1 世代名と通信規格2 2.4GHz・5GHz・6GHz第3 SSIDと安全な認証・暗号化1 SSIDはネットワーク名である2 WEP・WPA・WPA2・WPA3第4 障害を切り分ける手順第5 中継機・メッシュ・ホームルーター第6 関連記事と出典
第1 Wi-Fiで確認する四つの項目

Wi-Fiを選び,又は接続障害を調べる際には,①規格,②周波数帯,③SSID,④認証・暗号化方式を区別する。
新しいルーターに替えるだけで,回線や設置環境の問題まで解消するわけではない。
本記事では,事務所内の無線接続を安全に確認するための基礎を整理する。

第2 規格と周波数帯
1 世代名と通信規格

Wi-Fiの世代名とIEEEの規格名は,例えばWi-Fi 4がIEEE 802.11n,Wi-Fi 5が802.11ac,Wi-Fi 6が802.11ax,Wi-Fi 7が802.11beという対応である。
Wi-Fi 6Eは6GHz帯の利用に対応したWi-Fi 6を示す呼称である。
世代名は,実際の通信速度や,すべての端末で使える機能を保証するものではない。

ルーター,パソコン,スマートフォンの対応規格が異なる場合には,共通して利用できる条件で接続する。
「Wi-Fi 7対応」という表示だけで判断せず,対応帯域・端末・設置国の条件を製品仕様で確認する。

2 2.4GHz・5GHz・6GHz

2.4GHz帯は障害物越しの接続に有利な場合がある一方,他の機器の電波と干渉することがある。
5GHz帯や6GHz帯は,対応端末や距離・壁等の条件を確認して使う。
電波が弱いときは,まず機器を近付け,利用可能な別の周波数帯で比較する。

5GHz帯のWi-Fiと,携帯電話の第5世代通信である5Gは別の意味である。
規格上の最大速度,無線区間の接続速度,インターネットへの実効速度も同じ数値ではない。

第3 SSIDと安全な認証・暗号化
1 SSIDはネットワーク名である

SSIDは,接続先の無線ネットワークを識別する名称である。
同名のネットワークを他人が設けることもできるため,名前が見慣れたものという理由だけで信用してはならない。
接続用パスワードと,ルーターの管理画面へ入るためのパスワードも分けて管理する。

SSID非表示やMACアドレスによる接続制限だけを,十分な認証・暗号化の代わりにしない。
来客用ネットワークを設ける場合には,事務所のNAS・プリンター等へアクセスできるかどうかも確認する。

2 WEP・WPA・WPA2・WPA3

WEPや古いWPA・TKIPを,新規の業務用設定の標準にすべきではない。
対応機器ではWPA3を検討し,既存機器との互換性からWPA2を使う場合はAES系の設定を確認する(出典②)。
混在モードで古い機器を接続できても,最新方式だけで接続していることにはならない。

ルーターのファームウェア更新,管理パスワード,サポート期間も重要である。
つながらないことだけを理由に,暗号化を解除して公開ネットワークにするべきではない。

第4 障害を切り分ける手順

① 正しいSSIDか,Wi-Fiが有効か,機内モードでないかを確認する。
② ルーターの近くで接続し,別端末でも同じ現象か比較する。
③ 対応する周波数帯・暗号化方式・保存済みパスワードを確認する。
④ Wi-Fi接続後にインターネットだけ使えない場合は,回線側の障害を確認する。
⑤ 公衆Wi-Fiでは利用条件への同意画面や利用時間制限を確認する。
⑥ 一つずつ変更し,結果を記録する。初期化は復旧手段を確保してから判断する。

NASが見えない場合は,インターネット障害とは別に,ゲストネットワークや端末間通信の分離設定を確認する。
オンライン会議中だけ不安定になる場合は,上り通信,接続台数,電波環境を調べ,有線LANや別回線との比較を行う。

第5 中継機・メッシュ・ホームルーター

中継機やメッシュは,電波の届く範囲や機器間の接続を改善する選択肢である。
しかし,回線契約自体の障害や混雑を解消するものではない。
EasyMesh等の対応表記があっても,製品・ファームウェア・組合せによる条件を確認する。

携帯電話網を使うホームルーターは,宅内のWi-Fi区間と,基地局までのモバイル通信区間がある。
パソコンのWi-Fi表示が良好でも,モバイル通信側で速度低下が起こることがある。
導入前には実際の利用場所・時間帯で必要な上り通信やオンライン会議を確認する。

第6 関連記事と出典

インターネット接続の基礎は回線側を,テザリングとMACアドレスは外出先の接続と端末識別を扱う。
弁護士情報セキュリティ規程も参照されたい。

① バッファロー「Wi-Fi 6とは?」(世代・端末対応等の説明。掲載時の「最新」という表現を現在の最新世代の意味では用いない。)
https://www.buffalo.jp/contents/topics/knowledge/wi-fi6/

② バッファロー「Wi-Fiの安全を守るセキュリティー」
https://www.buffalo.jp/topics/select/detail/wifi-security.html

③ 総務省「令和6年版 情報通信白書」(Wi-Fi 7の制度整備)
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/nd223410.html

ウェブ上のリンク・YouTube・X埋込みと著作権―リツイート最高裁判決を含む(AI作成)

目次第1 リンク・埋込み・転載を分けて検討する第2 操作と権利の対応第3 YouTube・Xの公式埋込み機能1 現在のXの表示を確認する方法第4 リツイート最高裁判決1 事案と多数意見2 補足意見・反対意見との区別3 判決を一般化しすぎない4 大阪地裁平成25年6月20日判決との違い第5 スクリーンショットと引用第6 公開前の確認と関連記事第7 出典
第1 リンク・埋込み・転載を分けて検討する

ウェブ記事に他人の資料を紹介する際は,URLへの通常のリンク,公式プレーヤー等による埋込み,画像や文章を自分のサーバーへ保存して公開する転載を区別する必要がある。
技術的な操作が異なる以上,著作権法上の評価も同じとは限らない。
本記事は,日本法上の基本的な区別と,最高裁令和2年7月21日第三小法廷判決の射程を説明する。

第2 操作と権利の対応

操作
主な確認事項

文字の通常リンク
リンク先,紹介文,違法な利用への関与の有無

公式機能による埋込み
投稿元の権限,サービス条件,画面上の表示態様

画像を保存して再掲載
複製・公衆送信についての許諾又は権利制限

スクリーンショットの掲載
写り込んだ著作物,引用の要件,氏名・プライバシー

著作権法21条は複製権を,23条は公衆送信権等を定める。
単にリンクであるという呼称だけで,何も複製していない,又はいかなる責任も生じないと判断してはならない。
画像の保存場所,表示の仕組み及び自分が行った操作を確認することが出発点となる。

第3 YouTube・Xの公式埋込み機能

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登記情報提供サービスの使い方―地番検索,家屋番号,当日明細及びPDF保存(AI作成)

目次第1 登記事項証明書との違い第2 住所・地番・家屋番号第3 不動産を指定して請求する第4 PDFの表示・保存と再請求1 取得期限までに実ファイルを保存する2 再請求は新たな課金になり得る第5 当日明細・日付別明細と費用整理第6 関連記事と出典
第1 登記事項証明書との違い

登記情報提供サービスは,登記所の保有する登記情報を,インターネット経由で確認する有料サービスである。
情報はPDFで提供されるが,登記事項証明書と異なり,証明文や公印等は付されない(出典①)。
提出先が登記事項証明書を求めている場合に,取得したPDFを当然にその代わりにできるわけではない。

照会番号を利用できる手続もあるが,対応の有無を提出先へ確認する必要がある。
本記事は不動産の特定からPDF保存・利用明細確認までを扱い,所有権や担保権の法律上の判断そのものを説明する記事ではない。

第2 住所・地番・家屋番号

住居表示としての住所と,土地の地番,建物の家屋番号は異なる。
マンションの部屋番号も,家屋番号と常に一致するわけではない。
住所をそのまま入力して情報が出ないことをもって,登記がないと結論付けない。

① 固定資産税関係資料,契約書,既存の登記資料等を確認する。
② 土地は所在・地番,建物は所在・家屋番号を特定する。
③ 地番検索や土地からの建物検索等を補助的に用いる。
④ 表示された物件が目的の物件か,図面や既存資料と照合する。

地番検索の地図は物件の絞込みに役立つが,境界や権利関係を確定する資料として単独で扱うべきではない。
同じ敷地の別棟,附属建物,区分建物の取り違えに注意する。

第3 不動産を指定して請求する

公式操作案内では,不動産請求に「所在指定」「不動産番号指定」「土地からの建物検索指定」が設けられている(出典②)。
目的に合う方法を選び,全部事項・所有者事項・地図・図面等の請求内容を確認する。
共同担保目録や信託目録の選択も,調査目的に照らして確認する。

所在地の選択が似ていても,登記上の所在が別である場合がある。
検索結果がない場合は,入力条件,コンピュータ化前の記録,閉鎖記録,サービス対象外の情報等を切り分ける。
制度上の取得範囲は不動産登記のコンピュータ化に関する記事を参照されたい。

請求ボタンを押すことは,単なる検索条件の保存と同じではない。
料金が発生する確認画面で,対象物件と請求内容を再確認する。

第4 PDFの表示・保存と再請求
1 取得期限までに実ファイルを保存する

マイページの「請求済」表示と,パソコンへの保存完了は別である。
令和8年(2026年)9月15日に確認した公式案内では,取得日及びその翌通常業務日から3通常業務日の間に表示・保存を行うこととされている(出典③)。
一覧に履歴が残る期間と,PDFを取得できる期間を混同しない。

保存後は,ファイルを開き,物件,取得日,請求した事項及びページの欠落がないことを確認する。
ファイル名には,物件を識別できる情報と取得日を付けると整理しやすい。
保存先は,事件ごとのアクセス制限された場所とする。

2 再請求は新たな課金になり得る

既に取得した情報の表示・保存と,最新情報の再請求は異なる。
公式案内は,再請求すると新しい情報を取得し,課金されることを説明している(出典③)。
過去のPDFが必要なだけなのか,現在の内容を改めて取得する必要があるのかを判断する。

第5 当日明細・日付別明細と費用整理

登録利用のマイページには,月別・当日・日付別の明細を確認する機能がある(出典③)。
PDFの保存と同時に,どの事件のために,何を,いつ取得したかを記録する。
一覧に出た履歴がすべて課金済みとは限らないため,ステータスと金額を確認する。

利用者と管理者の画面,一時利用と登録利用の画面は同じではない。
依頼者への実費精算では,資料取得の必要性,金額及び重複請求がないかを照合する。
サービスの明細が,あらゆる税務上の証憑要件を当然に満たすとまではいえない。

第6 関連記事と出典

裁判書類のPDF化とスキャナー設定,サーバー・NAS・クラウドストレージ・DNS及びIT関係のメモ書きも参照されたい。

① 登記情報提供サービス「登記情報提供サービスとは」
https://www1.touki.or.jp/service/

② 同「不動産登記情報請求・登録利用」
https://www1.touki.or.jp/operate/registered-use/real-estate-info/

③ 同「マイページ・登録利用」
https://www1.touki.or.jp/operate/registered-use/mypage/

Thunderbirdの設定・バックアップ・メール移行―POP・IMAP・プロファイルの実務(AI作成)

目次第1 移行前に保存場所を確認する第2 アカウント設定の確認1 POP・IMAPと送信サーバー2 ローカルフォルダーを見落とさない第3 プロファイルのバックアップ1 プロファイルとは2 エクスポートの容量制限第4 新端末への移行手順1 切替の検収は「受信できた」だけで終えない第5 不調・破損が疑われる場合第6 関連記事と出典
第1 移行前に保存場所を確認する

Thunderbirdの引越しでは,ソフトをインストールし直す作業と,メール・設定を移す作業を区別する。
とりわけ,POPで取得したメールやローカルフォルダーは,旧端末だけに残っていることがある。
新端末で受信できたことだけで,過去のメールも移行できたと判断してはならない。

第2 アカウント設定の確認
1 POP・IMAPと送信サーバー

アカウントごとに,受信方式,サーバー名,ユーザー名,ポート,接続の保護,認証方式を記録する。
送信サーバーも別に確認し,複数アカウントでは差出人と送信サーバーの対応を点検する。
設定の記録を共有する際には,パスワード・認証情報を含めない。

IMAPはサーバーとの同期であり,削除も反映され得る。
「このコンピューターにメッセージを保存する」等の同期設定を確認し,必要なフォルダーの本文・添付ファイルが取得済みか点検する(出典①)。

2 ローカルフォルダーを見落とさない

ローカルフォルダーは,通常,特定のメールサーバーとの同期対象ではない。
過去の事件メールをここへ移している場合は,サーバーに再接続しても戻らない可能性がある。
受信トレイだけでなく,送信済み,アーカイブ,下書き,フィルター,アドレス帳も対象とする。

第3 プロファイルのバックアップ
1 プロファイルとは

プロファイルは,Thunderbirdの利用データ・設定をまとめて保持する領域である。
プログラム本体のインストール先とは異なる。
公式ヘルプに従って使用中のプロファイルを開き,フォルダー名だけで推測せず,実際の保存先を確認する(出典②)。

手作業で複製する場合は,Thunderbirdを終了してから行う。
別の場所に保存先を変更しているメール等があれば,標準のプロファイルだけのコピーで足りるかを確認する。
作業中のプロファイルを複数端末で同時に書き換える運用は避ける。

2 エクスポートの容量制限

公式のエクスポートツールは,アカウント情報・メッセージ・アドレス帳・設定をZIP形式で保存する。
令和8年9月15日確認の公式ヘルプでは,バックアップファイルの対応サイズは2GBまでとされている(出典③)。
大きなプロファイルでは,公式の手動バックアップ手順を用いる。

バックアップが作成されたことと,必要なメールを復元できることは別である。
別の保管媒体を用意し,アクセス制限を設定した上で,代表的な古いメールと添付ファイルの復元を試す。

第4 新端末への移行手順

① 旧端末でアカウント・フォルダー・ローカル保存先・容量を記録する。
② 同期が必要なメールを取得し,Thunderbird終了後にバックアップする。
③ 新端末へ対応するThunderbirdを導入し,公式のインポート又はプロファイル復元手順を使う。
④ 既に新端末で使っているプロファイルがある場合は,その内容も別に保全する。
⑤ 受信・送信,差出人,送信済みの保存先,過去メール,添付ファイルを確認する。
⑥ 移行の確認が終わるまで,旧端末・元バックアップを消去しない。

POPからIMAPへの変更は,単なるソフトの引越しとは別である。
大量のローカルメールをIMAPへコピーすると,サーバーへのアップロードや容量増加が生じるため,少量で試してから進める。
移動とコピーを取り違えないことも重要である。

1 切替の検収は「受信できた」だけで終えない

以下は検収方法の提案であり,特定の事務所で復元・送受信試験を実施したという結果ではない。
まず現用プロファイルを保全し,保全コピーから別プロファイル等へ復元して,通信を伴わない確認を行う。
復元したアカウントがサーバーへ接続すると同期や送信等が発生し得るため,オフラインでの確認と,承認を得た送受信試験を分ける。

確認項目
合格条件の例

保存メール

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スマートフォンのテザリングとMACアドレス―接続設定,端末識別及びトラブル対応(AI作成)

目次第1 テザリングを予備回線として使う第2 Wi-Fi・USB・Bluetoothの使い分け第3 安全に接続する順序第4 MACアドレスは何を示すか第5 MAC制限と接続トラブル第6 関連記事と出典
第1 テザリングを予備回線として使う

テザリングは,スマートフォン等の通信接続を,パソコンやタブレット等と共有する機能である。
事務所回線の障害や外出先で役立つが,通信契約,端末の電池,電波及び情報管理の条件を確認する必要がある。
元記事にあった特定の旧機種の設定例は,現在のすべての機種に共通する手順ではない。

第2 Wi-Fi・USB・Bluetoothの使い分け

方式
確認する点

Wi-Fi
アクセスポイント名,パスワード,周波数,接続台数

USB
データ通信対応ケーブル,OS・端末の対応,接続許可

Bluetooth
ペアリングする相手,対応機能,通信速度

Apple及びGoogleは,対応端末でこれらの方式による共有を案内しているが,機種・OSによる制限がある(出典①・②)。
Wi-Fi接続が成立しても,携帯回線側に通信制限や障害があればインターネットには接続できない。
接続台数や追加料金は通信事業者の契約条件も確認する。

第3 安全に接続する順序

① スマートフォン単体でインターネットにつながるかを確認する。
② 契約上テザリングが利用できるか,容量制限がないかを確認する。
③ 共有機能を有効にし,接続先名と十分な強さのパスワードを確認する。
④ 接続する端末で目的のアクセスポイントを選ぶ。
⑤ 通信できることを確認し,不要になったら共有を終了する。

接続先名に依頼者名や事件名を使用しない。
OSやクラウドの大容量更新が始まると通信量が急増することがあるため,予備回線で行う作業を絞る。
接続不良への対処として,安易にパスワードをなくしたり,事務所の保護設定を解除したりしない。

第4 MACアドレスは何を示すか

MACアドレスは,LAN等で通信インターフェースを識別するために使われる値である。
一般的には6組の16進数で表示されるが,これを人の本人確認情報と同視してはならない。
一つの端末でも,有線と無線で異なるインターフェースを持つことがある。

(続きを読む...)スマートフォンのテザリングとMACアドレス―接続設定,端末識別及びトラブル対応(AI作成)

裁判書類のPDF化とスキャナー設定―Word変換,A3・A4,TWAIN・ISIS及び提出前確認(AI作成)

目次第1 読めるPDFと提出できるPDFを区別する第2 WordからPDFへ変換する1 元のWordファイルを残す2 A3・A4と縮小を確認する第3 紙をスキャンする際の確認第4 TWAIN・ISISと32bit・64bit第5 ScanSnap Managerのサポート終了と移行第6 提出前の最終確認第7 関連記事と出典
第1 読めるPDFと提出できるPDFを区別する

裁判書類のPDF化では,原資料を欠落なく読み取ることと,提出先の形式・容量等に適合させることの両方が必要である。
本記事は,Wordからの変換,紙の読み取り,スキャナーとドライバーの選択を扱う。
mintsの提出形式・一括アップロードの制限等は,mints提出用PDFの作り方と裁判所の最新案内で確認されたい。

第2 WordからPDFへ変換する
1 元のWordファイルを残す

編集可能なWordファイルと提出用PDFは別に保管する。
変換後は,ページ数,改ページ,表,脚注,外字,画像,ページ番号を確認する。
変更履歴やコメントを表示しない設定で出力しても,元ファイルにそれらがなくなるわけではない。

保存・エクスポートによるPDF化と,印刷機能を介したPDF化では,リンクや文書構造等の保持が異なる場合がある。
目的に応じた方法を選び,最終成果物を開いて確認する。
機密資料を,契約・保存先・利用条件の確認できないオンライン変換サイトへ送信してはならない。

2 A3・A4と縮小を確認する

元資料がA3である場合,単純なA4縮小では細字や図面の数値が読めなくなることがある。
用紙サイズ,縦横,余白を確認し,提出先の指定に従う。
分割や縮小をしたときは,どの原資料のどの部分かが分かるようにする。

第3 紙をスキャンする際の確認

① ホチキスや付箋,折り込み,裏面記載を確認する。
② 両面読み取り,白紙除去,傾き補正,自動回転等の設定を確認する。
③ 薄い印影,鉛筆書き,色分けされた部分が失われない設定を選ぶ。
④ 読み取った全ページを原資料と照合する。
⑤ 保存先・事件名・証拠番号等を確認して保存する。

白紙除去は便利であるが,薄い記載のあるページまで落ちる可能性を考慮する。
OCRは検索やコピーに役立つ一方,画像の文字と認識結果が一致するとは限らない。
OCR結果だけを引用せず,金額,日付,固有名詞等を画像と照合する。

解像度を高くすれば,常に提出用PDFとして適切になるわけではない。
可読性と容量を両立させ,圧縮後にも細字・写真・印影が判読できるかを確認する。

fi-7460及びfi-7480のブレーキローラとピックローラの推奨交換周期は20万枚であり,それぞれ原稿の分離と搬送を担う(出典④)。
消耗品カウンターの警告だけから,Windows上の装置認識やTWAINソースの表示不良の原因であるとは判断できないため,給紙状態の確認とソフトウェア認識の確認を分ける。

第4 TWAIN・ISISと32bit・64bit

TWAIN及びISISは,スキャン用アプリケーションとスキャナー側のソフトウェアを連携させるために使われる仕組みである。
アプリが要求する方式と,機器が提供するドライバーが対応している必要がある。
ScanSnapと業務用fiシリーズ等では利用方法が異なるため,製品名だけで互換性を推測しない。

PFUのPaperStream IPに関するFAQは,Windowsが64bitでも,32bitアプリには32bitのTWAINドライバーを使うことを案内している(出典①)。
OSのbit数だけでドライバーを選ぶのではなく,アプリのbit数も確認する。
ARM版Windowsへの対応も製品・ドライバー・アプリごとに異なるため,現行の動作環境を確認する(出典②)。

Windowsの設定にスキャナーが表示されることと,利用するスキャンアプリが必要なドライバー経由で読み取れることは別である。
PFUのFAQも,Windowsには装置が認識されているのにスキャンアプリではスキャナーが見つからない事象を案内している(出典⑤)。
切り分けの際は,デバイスマネージャー上の認識だけでなく,スキャンアプリのソース選択画面に利用予定のPaperStream IP(TWAIN)が表示されるかを確認する。WIAのソースだけが表示される場合,必要なTWAINソースまで使用可能であるとは限らない。

fi-7460及びfi-7480のWindows 11向け公式ダウンロードページでは,令和8年9月16日現在,PaperStream IP(TWAIN)3.40.2が掲載されている。
同ページも,OSが64bitであっても,32bitアプリを使用する場合はPaperStream IP(TWAIN)を使用するよう案内している(出典⑥)。

第5 ScanSnap Managerのサポート終了と移行

PFUのScanSnapサイトの公式案内によれば,ScanSnap Managerの提供及びサポートは令和6年(2024年)11月7日に終了した(出典③)。
ただし,fiシリーズで利用される「ScanSnap Manager for fi Series」は,同じ扱いと決め付けず,別途,機種・OS・版の対応を確認する必要がある。PFUの現行Windows対応表では,同ソフトウェアはレガシーアプリケーションとして掲げられ,fi-7460及びfi-7480は対応機種に含まれ,Windows 11の最小対応版は1.0.14とされている(出典⑦)。
この終了及びScanSnap Homeへの移行案内を,そのままfiシリーズに適用してはならない。
古い操作記事に掲載された画面だけを頼りにせず,機種が現行ソフトウェアに対応するかを確認する。
更新前には,読み取り設定,保存先,命名規則,連携アプリを控えておく。

移行後は,少量のテスト資料で両面,白紙除去,OCR,ファイル名,保存場所を確認する。
旧設定を消した後に不足が判明しないよう,必要な設定と原資料を残して検証する。
PFUの対応表はレガシーアプリケーションのダウンロードサービス終了も注記しているため,再インストールを始める前に,必要なインストーラーを確保できるかも確認する。

第6 提出前の最終確認

PDFを作成したことと,裁判所への提出が完了したことは別である。
ファイル選択,送信処理,受付・提出済み表示を区別して確認する。
提出後に訂正が必要となった場合は,元の提出物を取り違えないよう,版と提出日時を記録する。

証拠保全用のデータは,加工・圧縮した提出用コピーと分ける。
黒塗りは見た目だけでなく,PDFのマスキングで扱う文字情報等の除去も確認する。

第7 関連記事と出典

電子証拠の原本保全とハッシュ値,Windowsの基本操作とサポート期限,IT関係のメモ書きも参照されたい。

① PFU「Is there the PaperStream IP for 64-bit Windows?」
https://fi-faq.pfu.ricoh.com/hc/en-us/articles/13322763972121-Is-there-the-PaperStream-IP-for-64-bit-Windows

② PFU「PaperStream IP 動作環境」
https://www.pfu.ricoh.com/fi/software/paperstream-ip/environment.html

③ PFU「ScanSnap Manager」
https://www.pfu.ricoh.com/scansnap/feature/ss-manager.html

(続きを読む...)裁判書類のPDF化とスキャナー設定―Word変換,A3・A4,TWAIN・ISIS及び提出前確認(AI作成)

Zoom・Teams・リモートデスクトップを弁護士業務で使う際の設定と注意点(AI作成)

目次第1 会議参加・画面共有・遠隔操作は別である第2 Zoomの時間制限と会議前の準備第3 Teamsのアカウントと参加経路第4 共有前に閉じるもの・確認するもの第5 リモートデスクトップと遠隔サポート第6 関連記事と出典
第1 会議参加・画面共有・遠隔操作は別である

ウェブ会議に参加すること,資料を画面共有すること,別のパソコンを遠隔操作することでは,相手に見せる情報と与える権限が異なる。
法律事務所では,操作の便利さと守秘上の制約を一緒に確認する必要がある。
本記事は機器・アプリの準備を扱い,裁判手続上の実施要件や録音録画の取扱いは裁判所の指示と関係法令に従う。

第2 Zoomの時間制限と会議前の準備

Zoomの現行サポート案内では,ベーシックの無料ライセンスが主催する通常の会議は,1対1を含め原則40分の制限がある(出典①)。
古い「1対1なら無制限」という説明を現在の標準条件として用いるべきではない。
有料アカウントに所属していても,主催者へどのライセンスが割り当てられているかを確認する。

① 主催者と参加者を確認し,会議URLを必要な相手にだけ伝える。
② 待機室,参加時認証及び画面共有権限を確認する。
③ カメラ,マイク,スピーカー,表示名をテストする。
④ 時間制限と中断時の連絡方法を確認する。
⑤ 終了後に会議・共有が停止していることを確認する。

契約プランの上限値や例外は変わり得るため,重要な会議では開催時点の公式案内を確認する。
本記事は,アカウントの購入や有料化を推奨するものではない。

第3 Teamsのアカウントと参加経路

Teamsでは,個人用アカウント,職場・学校アカウント,ゲストとしての参加を区別する。
会議によってはブラウザー等から参加できるが,主催組織の設定によってサインイン等を求められる場合がある(出典②)。
「Teamsには必ず個人用Microsoftアカウントが必要」と一律に説明するのは適切ではない。

複数のアカウントを使っている場合は,予定の組織・アカウントで入室しているかを確認する。
裁判所の招待で指定された参加方法を,一般のオンライン会議の方法へ勝手に置き換えない。
入室待機中に送ったチャットが,相手へ既に伝わったと推測しない。

第4 共有前に閉じるもの・確認するもの

共有する資料は,必要なページをあらかじめ開く。
メール通知,他事件のタブ,ファイル名,最近使用した項目,クリップボード等が見えないかを確認する。
画面全体の共有よりアプリ単位の共有が適する場面でも,そのアプリ内の別タブやウィンドウには注意が必要である。

録画,文字起こし,AIによる要約を利用する場合は,参加者への説明,必要な同意や許可,保存先,アクセス権及び保存期間を先に確認する。
裁判所での尋問等は,一般的なアプリの録画機能があることをもって自由に記録できるわけではない。
手続の解説は民事訴訟におけるウェブ尋問を参照されたい。

第5 リモートデスクトップと遠隔サポート

リモートデスクトップは,別のパソコンへ接続して操作する仕組みである。
GoogleのChromeリモートデスクトップ案内は,自分の端末へのアクセスと,他人からのサポートを受ける接続を区別している(出典③)。
サポート相手は,画面を見るだけでなく,アプリ,ファイル,メール等へアクセスできる場合がある。

① 相手が正規の担当者であることを,既知の連絡先で確認する。
② 支援範囲と見せてよい情報を確認する。
③ パスワードや回復コードを伝えない。
④ 作業中に何が行われているかを確認する。
⑤ 終了時に接続を切り,継続的なアクセス権が残っていないかを確認する。

突然表示された警告や電話の指示で遠隔操作を許可することは避ける。
不審な送金画面や認証要求が現れた場合は,作業を中断して事務所の責任者へ連絡する。

第6 関連記事と出典

ディスプレイの接続・拡張・画面共有,弁護士情報セキュリティ規程及びIT関係のメモ書きも参照されたい。

① Zoom「Zoom Meetingsの時間制限を把握する」
https://support.zoom.com/hc/ja/article?id=zm_kb&sysparm_article=KB0067979

② Microsoft「Microsoft Teamsで会議に参加する」
https://support.microsoft.com/ja-jp/teams/meetings/join-a-meeting-in-microsoft-teams

③ Google「Chromeリモートデスクトップで他のパソコンにアクセスする」
https://support.google.com/chrome/answer/1649523?hl=ja

サーバー・NAS・クラウドストレージ・DNSの違い―法律事務所のIT基礎(AI作成)

目次第1 保存場所と通信の役割を分ける第2 サーバーとNAS1 サーバーは役割を示す言葉である2 NASもファイルサービスを提供する第3 クラウドストレージと同期1 クラウドとローカルファイルは同じ状態とは限らない2 共有は必要な相手と範囲に限定する第4 DNSとウェブ・メールの障害第5 事務所で作っておく管理表第6 関連記事と出典
第1 保存場所と通信の役割を分ける

サーバー,NAS,クラウドストレージ及びDNSは,同じ種類の製品を四つ並べたものではない。
サーバーはサービスを提供する役割,NASはネットワーク経由でファイルを保存・共有する装置等,クラウドストレージは外部サービスとして提供される保存領域,DNSは名前に対応する情報を問い合わせる仕組みである。
法律事務所では,便利さだけでなく,誰がアクセスでき,誰が復旧できるかを確認して使い分ける必要がある。

第2 サーバーとNAS
1 サーバーは役割を示す言葉である

ウェブサーバーはウェブページを,メールサーバーはメールの送受信等を,ファイルサーバーはファイルの共有等を提供する。
同じ機器が複数の役割を担う場合もある。
高価な専用機器だけがサーバーなのではなく,機能・運用形態を見て区別する。

2 NASもファイルサービスを提供する

NASは,ネットワークに接続して利用するストレージであり,ファイルサーバーとしての機能を持つ。
したがって,「NASはサーバーではない」と一律に説明するのは適切ではない。
共有フォルダーの権限,管理者のアカウント,更新方法,ディスク故障時の交換手順を確認することが重要である。

複数ディスクを使うRAIDは,可用性の確保に役立つ構成であるが,独立したバックアップの代わりにはならない。
利用者による削除,ランサムウェアによる暗号化,装置全体の故障等は,別に備える必要がある。

第3 クラウドストレージと同期
1 クラウドとローカルファイルは同じ状態とは限らない

パソコン上にファイル名が見えても,中身はクラウドにあり,必要なときだけ取得する設定の場合がある。
オフラインの期日や出張先で必要な資料は,事前に端末へ保存されているかを確認する。
一方,端末にコピーすれば,その端末の紛失・盗難時の漏えい対策も必要になる。

同期は,変更を他の保存場所へ反映させる機能である。
誤削除まで反映されることがあるため,同期済みという表示だけでバックアップ済みと判断してはならない。
Googleの容量に関する案内でも,容量超過によりアップロードや同期等が停止する場合が示されている(出典②)。

2 共有は必要な相手と範囲に限定する

事件単位のフォルダーを分け,閲覧のみか編集も必要かを決める。
「リンクを知っている全員」と「指定した相手」の共有範囲を混同しない。
共同受任の終了,職員の退職,外部委託の終了時には,アクセス権とローカルコピーの取扱いを見直す。

個人用アカウントに事務所資料を集約すると,担当者の退職・死亡・認証不能が事業継続上の問題となり得る。
契約名義,管理者,回復手段,データの持出し方法を事務所として把握しておく。

第4 DNSとウェブ・メールの障害

DNSは,ドメイン名に対応するIPアドレスなどの情報を問い合わせる仕組みであり,ウェブ本文や事件ファイルの保管庫ではない(出典①)。
独自ドメインの更新失念,DNS設定の変更,ウェブサーバーの停止,メールの容量超過は別々の問題である。

① ドメインの契約先と更新期限を確認する。
② ウェブとメールの双方が止まっているかを確認する。
③ 直前に変更したDNS・メール・サーバー設定を確認する。
④ 管理担当者又は契約先に,障害発生時刻と影響範囲を伝える。

DNSの設定変更はメール配送にも影響し得る。
復旧を急ぐ場合でも,現状の記録と変更の目的を確認せずに値を置き換えない。

第5 事務所で作っておく管理表

対象
管理表に記録する事項

NAS・ファイル共有

(続きを読む...)サーバー・NAS・クラウドストレージ・DNSの違い―法律事務所のIT基礎(AI作成)

iPad・Chromebook・AirDropの業務利用―画面ロック,同期及びデータ共有(AI作成)

目次第1 端末の違いとデータの所在を確認する第2 iPadの画面ロックと通信第3 ChromebookとMicrosoft Office第4 AirDropで相手を確認して送る第5 同期・紛失・初期化の注意第6 関連記事と出典
第1 端末の違いとデータの所在を確認する

iPadとChromebookは,Windowsパソコンと同じ画面・機能を持つものではない。
持ち運びや閲覧に便利である一方,業務アプリの対応,保存場所,オフライン利用及び情報管理を確認する必要がある。
本記事は,外出・会議・資料共有で迷いやすい点を整理する。

第2 iPadの画面ロックと通信

画面ロックのパスコードとApple Accountのパスワードは別である。
自動ロックを設定し,通知に依頼者名や本文が表示される範囲も確認する。
短時間の離席でも,資料を開いた端末を放置しない。

Wi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルでは利用できる通信経路が異なる。
電話番号の表示やSIMの有無だけで,通常の携帯電話と同じSMS認証ができると判断してはならない。
利用するサービスの認証方法と通信契約を確認し,認証用端末を失った場合の回復方法を別に用意する。

第3 ChromebookとMicrosoft Office

Chromebookでは,Microsoft 365のウェブアプリ等を利用できるが,Windows用デスクトップアプリと同じ機能がすべて利用できるという意味ではない(出典①)。
複雑な書式,マクロ,外字,電子署名関連のアプリ,スキャナーの連携等は個別に確認する。
裁判書類は,作成した端末で表示できるだけでなく,最終的なPDFの体裁も確認する。

Googleアカウントの同期が有効でも,端末上のすべてのファイルがクラウドへ保存されるわけではない。
Googleは,Chromebookの「ダウンロード」フォルダー等のローカルファイルが設定同期の対象ではないことを説明している(出典②)。
初期化や端末交換の前には,実際の保存先を調べる必要がある。

第4 AirDropで相手を確認して送る

AirDropは,対応するApple製デバイス間で写真や書類等を共有する機能である。
AppleはWi-FiとBluetoothを有効にすること等を案内し,インターネット共有との関係にも注意を促している(出典③)。
受信範囲や相手確認の画面は,OSの版・連絡先登録等で異なる。

① 送るファイルを開き,事件名・版・内容を確認する。
② 相手と対面又は既知の連絡方法で送信先の端末を確認する。
③ 共有画面の候補名だけで同一人物と断定しない。
④ 相手の受信完了とファイルの内容を確認する。
⑤ 不要な受信許可や共有範囲を残さない。

「すべての人」等の広い受信設定を常用する必要はない。
近くにいる第三者や似た端末名への誤送信に注意する。
相手が受領したことと,相手の保存先が適切に管理されていることは別の問題である。

第5 同期・紛失・初期化の注意

同期,バックアップ及び端末の遠隔消去は別の機能である。
紛失時にアカウントからログアウトさせても,端末内のコピーがすべて消えるとは限らない。
端末の暗号化,ロック,管理者による対応,保存されたファイルの範囲を事前に整理する。

初期化は,トラブル時の最初の操作ではない。
証拠や業務資料が端末にしかない可能性を確認し,保存・復元方法を確保してから行う。
業務用と私用のデータが混在する端末では,遠隔消去の対象範囲にも注意する。

第6 関連記事と出典

アカウント・パスワード・PIN・多要素認証,画像・動画の形式と位置情報,Appleアカウントの相続及びIT関係のメモ書きも参照されたい。

① Google「ChromebookでMicrosoft Officeを使用する」
https://support.google.com/chromebook/answer/2481498?hl=ja

② Google「アカウント設定を同期する」
https://support.google.com/chromebook/answer/2914794?hl=ja

③ Apple「iPhoneやiPadでAirDropを使う方法」
https://support.apple.com/ja-jp/119857

インターネット接続の基礎―回線事業者,プロバイダ,ONU,ルーター及びIPアドレス(AI作成)

目次第1 インターネット接続は役割ごとに確認する第2 回線事業者とプロバイダ1 物理的な回線とインターネット接続サービス2 電話サービスやADSLとの区別第3 ONU・ルーター・ハブの違い第4 IPアドレス・DHCP・DNS1 IPアドレスは通信上の宛先である2 DHCPは設定の配布,DNSは名前の問合せである第5 つながらないときの確認順序第6 関連記事と出典
第1 インターネット接続は役割ごとに確認する

インターネットにつながらない場合には,回線契約,接続サービス,宅内機器,端末の設定を分けて確認することが重要である。
Wi-Fiにつながることと,インターネットに到達できることは同じではない。
法律事務所では,復旧作業に加えて,裁判期日・提出期限・連絡手段への影響を先に確認する必要がある。

本記事は,光回線を中心とする基本用語と障害の切分けを扱う。
機器ごとのランプ表示や設定値は異なるため,契約書・機種名・公式マニュアルを確認して適用する。

第2 回線事業者とプロバイダ
1 物理的な回線とインターネット接続サービス

回線事業者は光ファイバーなどの通信回線を提供し,プロバイダはインターネットへの接続サービスを提供する。
両者が別契約となる場合も,一つの事業者からセットで提供される場合もある。
請求書の名義だけで契約相手を判断せず,障害連絡先,接続方式,契約ID,料金の支払状況を確認する。

回線契約の変更,プロバイダの変更,Wi-Fiルーターの交換,メールサーバーの変更は別の作業である。
事務所の独自ドメインメールが使えない場合も,回線全体が止まっているのか,メールだけの障害なのかを切り分ける。

2 電話サービスやADSLとの区別

固定電話網のIP網移行と,利用者が光回線のインターネット契約をすることは別である。
電話番号を維持するための条件や,FAX・警備装置等への影響は,電話サービスの契約先に確認する。
ADSLなど旧サービスの説明は歴史的なものを含むため,古い設定例を現在の光回線へそのまま当てはめない。

第3 ONU・ルーター・ハブの違い

用語
主な役割
確認する点

ONU
光回線の信号と宅内側の電気信号との変換
光回線側の状態,電源,機種名

ルーター
異なるネットワーク間の通信の中継
WAN側とLAN側,接続方式,管理設定

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インターネットバンキングの不正払戻し―補償要件,過失及び被害発生時の対応(AI作成)

目次第1 被害の拡大防止を先に行う第2 個人向けと法人向けを区別する第3 個人向けの補償1 個人向け4行の公表条件を比較する2 「30日」の起算点と役割を分ける第4 法人向けの補償1 法人・個人事業主向けの具体例―楽天銀行第5 残すべき記録第6 補償判断と法的請求は分けて検討する1 自ら振り込んだ被害と,回収手段を分ける第7 関連記事と出典
第1 被害の拡大防止を先に行う

身に覚えのない送金や払戻しに気付いた場合は,補償されるかどうかの検討だけで対応を遅らせず,銀行の正規窓口へ直ちに連絡する。
インターネットバンキングの停止,送金への対応,認証情報の保護等について銀行の案内を受け,警察にも相談する。
連絡先は,不審なメールやSMSのリンクではなく,銀行の公式サイト,通帳等から確認する。

本記事は,全国銀行協会の公表資料と銀行別の規定に基づき,補償の基本構造,具体的な条件及び初動対応を扱う。
個別の銀行の約款,契約,被害時点の運用及び事実関係によって結論が異なるため,補償を保証するものではない。

第2 個人向けと法人向けを区別する

区分
確認する基本資料

個人向けインターネットバンキング
全銀協の平成20年申し合わせ,各行の補償規定・約款

法人向けインターネットバンキング
全銀協の平成26年の考え方,各行の具体的な制度

偽造・盗難カードによる被害
カードの制度・法律と契約。オンライン送金と混同しない

自然人名義であっても事業用サービスを利用している場合がある。
個人事業主や弁護士の事務所口座は,名義だけでなく利用契約の種類を確認する。
銀行預金と,証券・暗号資産・決済サービスの被害も同じ制度ではない。

第3 個人向けの補償

全銀協は平成20年2月19日,インターネットバンキングによる不正払戻しについて,銀行に過失がない場合でも,顧客に過失がないときは原則として補償する旨を公表した(出典①)。
公表資料は,速やかな通知,事情説明及び捜査への協力等も補償の要件として整理している。

顧客に過失又は重過失がある場合の補償は,インターネットバンキングの手口・状況を加味した個別判断とされている(出典②)。
盗難通帳の参考欄にある補償割合を,インターネットバンキングへそのまま当てはめてはならない。

通知の遅れや説明内容等も問題になり得るため,銀行への連絡は速やかに行う。
古い申し合わせの期限だけを見て「まだ待てる」と判断せず,現在の契約と銀行の案内を確認する。
セキュリティソフトを導入していたという一点だけで,無過失又は補償対象と確定するわけではない。

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画像・動画ファイルの形式と位置情報―PNG・JPEG・MP4・EXIFの確認と証拠保存(AI作成)

目次第1 形式の変換と証拠の保全を分ける第2 画像形式の違い第3 MP4と動画の再生1 再生上の相対時刻と,撮影した日時を分ける第4 EXIF・位置情報・表示時刻1 日時の種類を区別する2 「Exifなし」と「メタデータなし」を同一視しない第5 公開用コピーと保全用データ1 保全用は取得した状態を維持する2 公開用には必要な処理を別に行う第6 関連記事と出典
第1 形式の変換と証拠の保全を分ける

画像や動画を扱う際は,閲覧・提出しやすい形式にする作業と,取得したデータを保全する作業を分ける必要がある。
変換,圧縮,切取り,位置情報の削除等は,ファイルの内容や付随情報を変えることがある。
証拠となり得るデータは取得した状態で残し,公開・提出用のコピーを別に作ることが基本である。

第2 画像形式の違い

形式
特徴と確認事項

JPEG・JPG
写真で広く使われる。再圧縮により細部が変化し得る

PNG
可逆圧縮を用い,文字・図や透明部分のある画像等で使われる

GIF
色数等の制約があり,簡単な図やアニメーション等で使われる

TIFF
複数の圧縮方法等があり,拡張子だけでは中身を確定できない

BMP
ビットマップ画像の形式。対応や容量は保存方法等による

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GmailとGoogle Workspaceのアカウント・容量・端末管理(AI作成)

目次第1 個人用Gmailと組織の管理を区別する第2 保存容量はGmailだけで使うものではない第3 Gmailアドレスは変更できるか第4 2027年1月の外部メール機能の変更1 対象となる機能2 対象外の経路を区別する3 移行時の確認事項4 経路別に,終了対象と継続するものを確認する5 代替方法を五つの選択肢から検討する第5 端末確認と紛失時の対応第6 関連記事と出典
第1 個人用Gmailと組織の管理を区別する

Gmailはメールのサービスであり,GoogleアカウントはGmail以外の各種サービスにも用いられる。
個人用Googleアカウントと,組織の管理者が管理するGoogle Workspaceのアカウントでは,変更権限,保存容量,端末管理等が異なる。
法律事務所で利用する際は,誰の契約で,誰が回復・引継ぎを行えるかを明確にする必要がある。

第2 保存容量はGmailだけで使うものではない

通常の個人用Googleアカウントの無料容量は,Googleドライブ,Gmail及びGoogleフォトで共有される最大15GBである(出典①)。
Gmailの添付ファイルだけでなく,写真・動画等が容量を使っている場合もある。
Google Workspaceの容量はエディション等によるため,一律に15GB又は無制限とはいえない。

容量を使い切ると,メールの送受信やファイルの同期等に影響が生じる場合がある。
容量不足に気付いたら,利用状況,ごみ箱,迷惑メール,管理者側の割当てを確認する。
証拠資料や保存義務のあるデータを,容量確保のために無計画に削除してはならない。

第3 Gmailアドレスは変更できるか

Googleの現行案内は,変更の選択肢が利用できるアカウントについて,Gmailアドレスを別のGmailアドレスへ変更する手順を示している(出典②)。
したがって,「Gmailアドレスは一切変更できない」と断定する説明は改める必要がある。
すべてのアカウントで同時に同じ選択肢が出るとは限らず,実際のアカウント設定を確認する。

変更は単なる表示名の変更とは異なる。
旧アドレスの扱い,外部サービスのログイン,連絡先への通知,ChromebookやChromeリモートデスクトップへの影響を確認する。
事務所の業務用メールは,試しに変更してから影響を調べるのではなく,先に関連サービスを洗い出す。

第4 2027年1月の外部メール機能の変更
1 対象となる機能

令和8年(2026年)9月15日時点のGoogle公式案内は,令和9年(2027年)1月に,第三者メールアドレスからの送信,Gmailify及びウェブ版Gmailによる外部POPメール取得を終了する予定としている(出典③~⑤)。
新規設定と既存利用の移行時期は区別して確認する必要がある。
「Gmailそのものが使えなくなる」という意味ではない。

2 対象外の経路を区別する

スマートフォンのGmailアプリで外部アカウントを直接利用する方法,外部メール事業者からの転送,Thunderbird等からGmailへ直接接続する方法は,ウェブ版Gmailの外部POP取得とは別である。
Google Workspaceの機能やGmailのエイリアスについても,第三者アドレスからの送信終了と混同しない。
既に取り込んだメールが,この変更だけで直ちに消えるという案内ではない。

3 移行時の確認事項

① 現在の受信経路と送信経路を別々に図示する。
② 受信サーバー,送信サーバー,転送設定及び利用アプリを確認する。
③ 過去メール,添付ファイル,送信済みメールを保全する。
④ 新しい経路で送受信と返信先を試験する。
⑤ 旧設定を終了する日を決め,二重受信や送信元の誤りを確認する。

移行先の方式は,メール事業者の仕様と事務所の情報管理条件に合わせて選ぶ。
パスワードを第三者へ渡したり,暗号化を無効にしたりすることを移行の標準手順にしてはならない。

4 経路別に,終了対象と継続するものを確認する

メールの経路
今回の変更との関係

ウェブ版Gmailが他社メールをPOP取得/Gmailifyで連携
終了対象

(続きを読む...)GmailとGoogle Workspaceのアカウント・容量・端末管理(AI作成)

電子メールの仕組みと安全対策―POP・IMAP・SMTP・メールヘッダー・STARTTLS・PPAP(AI作成)

目次第1 メールサービスとメールソフトを区別する第2 POP・IMAP・SMTPの役割第3 ヘッダーから分かることと限界1 画面表示と原メール2 Received・Message-ID・認証結果第4 TLS・STARTTLSとポート番号第5 PPAPとファイル共有第6 不達・異常時の確認第7 関連記事と出典
第1 メールサービスとメールソフトを区別する

メールが送れない,過去のメールが見つからないという場合には,メールサーバーと,閲覧・送信に使うソフトを分けて考える。
ThunderbirdやOutlookはメールソフトであり,アカウントを追加しただけでメールの保管場所や契約先がそのソフトの提供者に移るわけではない。
本記事は通信と安全管理の基礎を扱い,個別の設定値は契約先の公式案内に従うものとする。

第2 POP・IMAP・SMTPの役割

方式
基本的な役割
実務上の注意

POP
サーバーからメールを取得する
サーバーに残すか削除するかは設定による

IMAP
サーバー上のフォルダー・メッセージ等を同期する
削除も他端末へ反映され得る

SMTP
メールを送信・中継する
受信設定とは別に送信認証等を確認する

IMAPでも,本文を端末へ同期してオフラインで読む設定がある。
逆に,件名が表示されていても本文や添付ファイルがすべて保存済みとは限らない(出典①)。
POPとIMAPの違いを「必ず端末だけに保存」「必ずサーバーだけに保存」と単純化しない。

第3 ヘッダーから分かることと限界

(続きを読む...)電子メールの仕組みと安全対策―POP・IMAP・SMTP・メールヘッダー・STARTTLS・PPAP(AI作成)

ディスプレイの接続・拡張・画面共有―Google CastとMiracastの違い(AI作成)

目次第1 画面をどう使いたいかを先に決める第2 有線接続と拡張表示1 出力側・入力側・ケーブルを確認する2 複製と拡張を使い分ける第3 Google Cast第4 MiracastとWindowsの無線投影第5 映らない・音が出ない場合第6 関連記事と出典
第1 画面をどう使いたいかを先に決める

外部画面の利用には,同じ画面を映す「複製」,作業領域を広げる「拡張」,映像を受信機で再生する「キャスト」等がある。
いずれも画面を別の場所に表示するが,接続方式や音声,操作権限は同じではない。
法律相談や会議では,必要な資料以外の通知・事件名が表示されないかも確認する。

第2 有線接続と拡張表示
1 出力側・入力側・ケーブルを確認する

パソコンの映像出力とディスプレイの映像入力を,双方が対応するケーブルで接続する。
一般的なパソコンのHDMI出力に別の機器をつないでも,そのパソコンが映像入力用モニターになるわけではない。
必要に応じてキャプチャー機器等の対応を確認する。

USB Type-Cは端子形状であり,すべてのポート・ケーブルが映像出力に対応するわけではない。
電源供給,データ転送,映像出力の対応を別々に調べる。
配線の詳細はケーブル及びUSB等に関するメモ書きを参照されたい。

2 複製と拡張を使い分ける

説明相手と同じ内容を見る場合は複製,手元で資料を参照しながら別画面へ説明資料を出す場合は拡張が候補となる。
Windowsでは投影設定やディスプレイ設定で配置を確認する。
拡張にしただけで通知や非公開資料が漏れなくなるわけではなく,実際に相手側へ映る画面を確認する必要がある。

第3 Google Cast

Google Castに対応する受信機等へ,対応アプリのコンテンツやChromeのタブ・画面を送ることができる。
Chrome公式案内は,同じWi-Fiへの接続等の要件と,タブ又は画面を選ぶ操作を示している(出典①)。
すべてのテレビや無線画面がGoogle Castに対応しているわけではない。

対応サイトのキャストボタンを使う方法と,Chromeのタブ全体を送る方法では,映像の再生方法等が異なる(出典②)。
音声も,タブ・画面・OS・受信機の組合せによって扱いが異なるため,会議前に確認する。
画面共有を終えるときは,キャストの停止と受信機側の表示まで確認する。

第4 MiracastとWindowsの無線投影

Microsoftは,WindowsからMiracast対応のテレビ・プロジェクター等へ接続する方法として,WindowsキーとKキーによる選択を案内している(出典③)。
送信側と受信側の双方が対応していることが前提となる。
Google CastとMiracastは別の方式であり,名前や無線接続という共通点だけで互換性を判断してはならない。

Fire TV,Android端末,iPhone,iPad等についても,製品名だけでMiracast対応を断定しない。
機種・OS・アプリの現行仕様を調べる。
iPad等を追加画面として使う第三者アプリでは,導入権限,通信先及び利用条件も確認する。

第5 映らない・音が出ない場合

症状
最初に確認する事項

有線で映らない
入力切替,ケーブル,出力対応,アダプターの方向

無線の候補に出ない
両機器の方式,接続条件,受信待機状態

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アカウント・パスワード・PIN・多要素認証の違いと安全な管理(AI作成)

目次第1 何の本人確認をしているか第2 Microsoftアカウント等の区別1 個人用・職場又は学校用・ローカル2 事務所で残す管理台帳第3 パスワードとWindows HelloのPIN第4 二段階認証と多要素認証1 段階と要素を分ける2 パスキーと端末移行第5 機種変更前と紛失時の対応1 機種変更前2 紛失・不正アクセスの疑い第6 関連記事と出典
第1 何の本人確認をしているか

アカウントはサービスや端末を利用するための登録・権限の単位であり,パスワードそのものではない。
安全に管理するためには,サービスのアカウント,端末のロック解除,認証用の機器,紛失時の復旧手段を分けて把握する必要がある。
パスキーなど,通常のログインでパスワードを入力しない方式もある。

第2 Microsoftアカウント等の区別
1 個人用・職場又は学校用・ローカル

Microsoftの個人用アカウントと,組織が管理する職場又は学校アカウントは別のものである。
同じメールアドレスに見える場合でも,ログイン先・管理者・利用権限が同じとは限らない。
ローカルアカウントは,基本的にはそのWindows端末で管理されるアカウントである。

裁判所の会議,事務所のMicrosoft 365,個人のOneDriveを使う際には,どのアカウントで参加・保存しているかを確認する。
会議の招待が届いたことだけで,資料を別の組織のクラウドへ保存してよいことにはならない。

2 事務所で残す管理台帳

台帳には,サービス名,管理対象者,管理者,登録メール,認証方式,復旧連絡先,退職時の停止方法を記録する。
通常の共有台帳にパスワードやバックアップコードを並べて置かない。
職員個人の電話だけが唯一の認証手段になっていないかも確認する。

第3 パスワードとWindows HelloのPIN

Windows HelloのPINは,設定した端末に結び付いた認証鍵の利用を解除するために用いられる。
オンラインサービスに送信するパスワードと同じものではない(出典①)。
ただし,すべての「PIN」と呼ばれる暗証番号が同じ構造を持つわけではなく,SIMや金融サービスの暗証番号へ一律に説明を広げない。

パスワードはサービスごとに使い回さず,十分な長さを確保する。
管理ツールを使う場合には,その管理ツール自身の認証・復旧・共有範囲も点検する。
PINが端末内で扱われることは,端末の盗難・覗き見・マルウェアへの対策が不要という意味ではない。

第4 二段階認証と多要素認証
1 段階と要素を分ける

多要素認証は,知識,所持,生体情報等の異なる種類の要素を組み合わせる考え方である。
確認画面が2回あるだけで,必ず異なる二つの要素を使っているとは限らない。
サービス上の名称と実際の認証構成を確認する。

SMS,認証アプリ,セキュリティキー,パスキーには,利用条件・復旧方法・フィッシングへの耐性に違いがある。
認証コードを第三者へ伝えたり,自分が開始していない承認通知を許可したりしてはならない。

2 パスキーと端末移行

パスキーは公開鍵暗号を利用する認証方式であり,対応サイトに対して秘密鍵を持つことを証明する。
端末に固定されるものと,サービスを通じて同期されるものなどがあるため,「必ず1台だけ」「必ずすべて自動移行」とは扱わない(出典②)。
同期先のアカウントを失った場合の影響も確認する。

第5 機種変更前と紛失時の対応
1 機種変更前

① 利用中の認証アプリと登録サービスを棚卸しする。
② 公式の移行・バックアップ方法を確認する。
③ 復旧用連絡先とバックアップコードを安全な場所に保管する。
④ 新端末で実際にログインできることを,重要なサービスごとに確認する。
⑤ 確認後に旧端末の登録解除や廃棄を行う。

アプリが復元されたことと,各サービスの認証情報が使えることは別である。
旧端末を先に初期化しないことが重要である。

2 紛失・不正アクセスの疑い

別の安全な端末から公式のアカウント回復・端末管理を利用し,不審なセッション,連絡先,転送設定等を点検する。
既に侵害が疑われる場合は,単なるパスワード変更だけで完了とせず,記録保全と影響範囲の確認を行う。
組織アカウントは管理者と連携し,裁判期日への影響がある場合は代替連絡手段を確保する。

第6 関連記事と出典

mints固有の画面操作はmintsにログインできない場合の対処法を参照されたい。
GmailとGoogle Workspaceの管理及び弁護士情報セキュリティ規程も関連する。

① Microsoft「Windows Hello for Businessに関してよく寄せられる質問」
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/security/identity-protection/hello-for-business/faq

② Microsoft「Windowsでのパスキーのサポート」
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/security/identity-protection/passkeys/

③ Google「2段階認証プロセスを有効にする」
https://support.google.com/mail/answer/185839?hl=ja

④ Google「2段階認証プロセスに関する一般的な問題を解決する」
https://support.google.com/accounts/answer/185834?hl=ja

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デジタル証拠の原本保全とハッシュ値-弁護士が解析前に残すべき記録(AI作成)

目次第1 結論第2 「原本」を媒体,データ及び来歴に分けて考える1 デジタルデータでは同じ内容の複製を作ることができる2 ファイルコピーと物理イメージは同じではない第3 解析前に端末を操作する危険1 単に接続又は起動しただけでも変化し得る2 電源を切ることも常に正解ではない第4 弁護士が解析前に残すべき記録1 取得対象と権限2 取得作業3 写真及び画面4 受渡し第5 ハッシュ値の計算方法と記録方法1 SHA-256を実務上の基準にする2 Windowsで外部ツールを使う例3 ハッシュ記録を別に保存する第6 ハッシュ値で分かることと分からないこと1 同一性を検証するための基準値である2 内容の真実性及び作成者は別の問題である第7 ImHexは保全後の作業用複製に使う1 ImHexは書込み可能な解析ツールである2 解析結果は端緒と検証済み事実を分ける第8 裁判例に見る変換説明と同一性1 大阪地裁令和8年6月4日判決2 この判決から一般化できる範囲第9 受領から提出までの実務フロー1 四つのデータを分ける2 最小限の作業順序3 提出段階の確認第10 出典・参考資料1 法令・最高裁判所規則2 裁判例3 裁判所の解説・運用資料4 官公庁の技術資料5 民間団体・ソフトウェア開発者の技術資料
第1 結論

本記事は,令和8年9月9日を調査の基準日として,デジタル証拠を受領した弁護士が解析又は形式変換の前に残す記録を,法令,裁判所資料,技術資料及び裁判例をAIで照合して整理したものである。
端末,スマートフォン及びクラウドでは最初の操作による影響が異なるため,個別の取得手順を一律に示すものではない。

本記事では,最初の実務対応を,受領時点の状態,取得元,取得者,取得日時,取得方法及び対象範囲の記録と,解析に使わない保全用複製の確保とする。
重要なデータでは,解析又は形式変換の前にSHA-256のハッシュ値を外部ツールで計算し,対象ファイルとは別の安全な場所にも記録した上で,解析は作業用複製に対して行うのが基本形である。

もっとも,ハッシュ値が一致することから分かるのは,比較した二つのビット列が同じであることにとどまる。
ハッシュ値だけで,取得前に編集されていなかったこと,記録内容が真実であること,作成者,作成日時又は操作した人物まで証明できるわけではない。

本記事では,データの保管管理という技術上の意味で「原本保全」という表現を用いる。
これは,裁判所があらかじめ証拠調べをする民事訴訟法234条の「証拠保全」とは別のものである。

第2 「原本」を媒体,データ及び来歴に分けて考える
1 デジタルデータでは同じ内容の複製を作ることができる

紙の契約書では,署名又は押印のある物理的な一通を原本と呼びやすい。
これに対し,デジタルデータは同一のビット列を複製できるため,「原本」という語だけでは,元の端末,その端末から最初に取得したファイル,記録媒体全体のイメージ又は解析前に固定した保全用複製のどれを指すのかが明らかにならない。

デジタル証拠については,①どの機器,アカウント又はサービスに存在したデータか,②誰がどの権限で取得したか,③どの方法で何を取得したか,④取得後にどの複製を保全し,どの複製を解析したかという来歴を一体として記録する。
本記事では,このうち解析に使わず保存する基準データを「保全用複製」,実際の閲覧,検索,変換又は解析に使うものを「作業用複製」,裁判所へ提出する形式に変換又は切り出したものを「提出用複製」と呼ぶ。

2 ファイルコピーと物理イメージは同じではない

NIST IR 83876頁は,フォレンジックにおけるイメージを,利用者から見えないデータ,書式情報,削除された文字及び日時等を含むビット単位の正確な複製と説明している。
通常のファイルコピーは,必要な個別ファイルを取得する方法として有用であるが,未割当領域,削除データ,ファイルシステムの構造又は一部のメタデータまで取得できるとは限らない。

そのため,削除の有無,USB接続履歴,ファイルの作成・変更・アクセス時刻,アクセス権限又は記録媒体全体の利用状況が争点になり得る事件では,個別ファイルだけをコピーしてから専門家へ相談しても,必要な情報が既に失われていることがある。
他方で,あらゆる案件で端末全体を物理イメージ化すればよいわけではなく,本記事では,取得権限,調査目的,個人情報の範囲,費用及び業務停止の影響を踏まえて取得範囲を決めることを基本形とする。

第3 解析前に端末を操作する危険
1 単に接続又は起動しただけでも変化し得る

NIST IR 835431頁~32頁は,記録媒体をコンピュータに接続すると,OSがファイルを確認してアクセス時刻を変更することがあると説明している。
書込み防止装置は変更を生じさせるコマンドを抑制するために用いられるが,媒体自身の内部処理による変化まで一切生じないことを保証するものではない。

デジタル・フォレンジック研究会「証拠保全ガイドライン第10版」24頁~28頁も,原本への書込み防止,対象物全領域の複製,同一性検証及び作業ログを証拠保全機器に求められる主要機能として挙げている。
弁護士が自ら簡易ツールを使う場合も,本記事では,ツールを差し込む前に,その操作が対象端末へ何を書き込み,どのログ又は時刻を変える可能性があるかを確認することを基本形とする。
会社PCへUSB型の解析ツールを接続する場面の取得権限,個人情報及び労務上の論点は,USB型フォレンジックツールを労務管理で利用する場合の法的注意点で説明している。

2 電源を切ることも常に正解ではない

稼働中の端末では,電源を維持すればOSやアプリによる書込みが続く一方,電源を切ればメモリ上の情報,通信状態又は復号に必要な鍵を失うことがある。

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民事訴訟規則はe-Gov法令検索に載っていない-最高裁判所規則の条文を確認する方法(AI作成)

目次

第1 e-Gov法令検索に最高裁判所規則は収録されていない

1 実際に検索して確かめた結果
2 収録されていない理由

第2 裁判所ウェブサイトの規則集で確認する
第3 その他の確認経路

1 官報
2 商用データベースの現行法令アーカイブ

第4 実務上の注意
第5 関連記事
出典・参考資料

第1 e-Gov法令検索に最高裁判所規則は収録されていない
1 実際に検索して確かめた結果
民事訴訟規則の条文を確認しようとしてe-Gov法令検索を開き,見つからずに戸惑うことがある。
これは検索語の選び方の問題ではなく,e-Gov法令検索が最高裁判所規則を収録していないことによる。

2026年9月6日,e-Gov法令検索が提供する法令一覧のAPIにより,①全法令8995件,②政令・勅令2377件,③府省令・規則4514件の各一覧を取得し,法令名が「民事訴訟規則」又は「刑事訴訟規則」であるものを機械的に検索したところ,いずれの一覧にも存在しなかった。
民事訴訟法及び刑事訴訟法はe-Gov法令検索で読めるため,規則も同じように読めるはずだと考えて探し続けることになりやすいが,探し方の問題ではない。

2026年9月12日にも全法令の一覧を取得して検索したが,「民事訴訟規則」,「刑事訴訟規則」及び「民事訴訟費用等に関する規則」はいずれも見当たらなかった。
同じ一覧で「民事訴訟法」は見つかったから,検索の方法に問題があったわけではない。

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AIで作成・加工された証拠と民事訴訟の対応――偽造とエンハンスの区別,証拠説明書の実務(AI作成)

◯AIで作成・加工された証拠は,単に「AIらしい」かを判定するのではなく,①取得元・由来,②取得後のビット完全性,③作成名義・真正成立,④記載内容の真実性・証明力を分けて検討する必要があります。
◯ハッシュ値は原則として算出後のファイル同一性を確認する手段であり,人間が作成したこと,取得前に加工されていないこと又は内容が真実であることを単独で証明するものではありません。
◯AI生成判定器の結果又は「デジタルデータは改変できる」という一般論だけで偽造を認定せず,具体的な異常,原データ,作成・編集履歴,周辺事情及び競合する説明を突き合わせます。

目次

第1 この記事の位置付け
第2 偽造等とエンハンスの区別
第3 文書と電磁的記録の手続を分ける
第4 デジタル証拠を四つの層に分ける
第5 偽造等の主張に対する現在の判断方法
第6 AI判定器及び来歴信号の限界
第7 提出する側の実務対応
第8 争う側の実務対応
第9 証拠説明書にAI加工を記載する提案
第10 研究会資料の位置付けと今後の課題
第11 関連記事
出典

第1 この記事の位置付け

公益社団法人商事法務研究会は,令和8年8月,「AI時代における民事司法を考える研究会」の取りまとめを公表した。同取りまとめは,AIを利用して作成された証拠への対応を独立の章で検討し,偽造等とエンハンスを分け,現行制度内での対応及び将来の課題を整理している。

本記事は,同取りまとめの内容に加え,令和8年6月施行後の民事訴訟法及び民事訴訟規則,裁判所のフェーズ3運用資料,デジタル写真の真正が争われた裁判例並びにNISTの生成コンテンツ検知に関する技術整理を踏まえ,証拠を提出する側と争う側の実務を整理するものである。研究会の提案,現行法令,裁判例の判断及び本記事の実務上の提案は,根拠の性質が異なるため区別して記載する。

第2 偽造等とエンハンスの区別
1 偽造等

取りまとめは,契約書の署名欄又は公印をAIで再現すること,特定の人物が作成したかのような文書・音声・映像を生成すること,真正に成立した文書又はドライブレコーダー映像を書き換えることなどを「偽造等」として扱う。作成名義を偽る問題,内容を偽る問題及び真正に成立した資料を権限なく変更する問題を区別しつつ,証拠評価では,誰が何をどの段階で作成又は変更したかを具体化する必要がある。

2 エンハンス

エンハンスは,画像又は動画の解像度若しくは鮮明さの向上,ノイズ除去,明るさ・色調の調整その他の処理により内容を見やすくすることをいう。単純な拡大又は可逆的な表示調整と,生成AIが存在しない細部を補完する処理とでは,原資料との距離が異なる。処理名だけで安全性を判断せず,入力,アルゴリズム又はモデル,設定,出力及び目視確認結果を残す必要がある。

エンハンスされた資料を提出するときは,加工後資料だけを独立した「原本」のように扱わない。加工前資料を保全し,両者を対応付け,加工の目的及び範囲を説明することが重要である。

第3 文書と電磁的記録の手続を分ける

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事件特定情報提供書面と民事訴訟法91条の3―記録事項証明との違い(AI作成)

第1 この記事が扱う三つの制度

1 正式名称と記事の射程

2 三つの制度の対応関係

第2 民事訴訟法91条の3の訴訟に関する事項の証明

1 請求できる者と証明対象

2 紙の証明書と電子証明

3 確定証明との関係

第3 記録事項証明との違い

1 原記録との同一性を証明する制度

2 手数料の違い

3 電子署名の確認

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民事訴訟におけるウェブ尋問―実施要件・所在場所・証拠提示・宣誓

目次第1 本記事の位置付け第2 証人尋問のウェブ実施(ウェブ尋問)1 ウェブ尋問の実施要件の拡大2 証人の所在場所に関する要件3 書証等の提示方法4 宣誓手続の変更第3 出典

第1 本記事の位置付け

カメラ・マイクの事前確認,画面共有時の誤表示防止,Teamsの参加経路及び遠隔操作との違いは,Zoom・Teams・リモートデスクトップを弁護士業務で使う際の設定と注意点で整理している。
本記事の手続上の実施要件と,一般の会議アプリで利用できる機能は別である。
アプリに録画・文字起こし・AI要約機能があることをもって,裁判所での尋問等を自由に記録できると判断してはならず,裁判所の指示と関係法令を確認する必要がある。

本記事は,民事訴訟におけるウェブ尋問の実施要件,証人の所在場所,証拠提示及び宣誓を扱う分割記事である。

mintsの全体像と論点別の入口は,mints(ミンツ)とは―料金・対象事件・登録・ログイン・提出・送達の実務Q&Aにまとめている。

画面上のクリック,入力,アップロード,ダウンロードその他の操作手順は,mints操作マニュアル~当事者ユーザ編~の解説を参照されたい。

証拠の提出方法,証拠説明書の作成及び証拠原本の取扱いは,mints後の証拠説明書を参照されたい。

第2 証人尋問のウェブ実施(ウェブ尋問)
1 ウェブ尋問の実施要件の拡大

フェーズ3では,証人尋問(人証調べ)をウェブ会議の方法で実施できる場合が広がる。改正前は,証人が遠隔地に居住している場合や,証人が当事者等から圧迫を受けるおそれがある場合に限られていた。改正民訴法第204条は,裁判所が相当と認めるときに,①証人の住所,年齢又は心身の状態その他の事情により,証人が受訴裁判所に出頭することが困難であると認める場合,②証人が圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認める場合,③当事者に異議がない場合に,ウェブ尋問をすることができると定める。改正前の「証人が遠隔の地に居住するとき」という要件は,①の出頭が困難な場合に改められ,証人の住所はその判断の事情の一つとなった。

同じ令和8年5月21日の施行で,鑑定人がウェブ会議で意見を述べる場合(改正民訴法第215条の3)についても,「鑑定人が遠隔の地に居住しているとき」という要件が外れ,相当と認めるときは映像と音声の送受信により意見を述べさせることができるようになった。医療訴訟で鑑定人質問を求めるときの実情は,医療訴訟の鑑定人はどう選ばれるかで紹介している。

2 証人の所在場所に関する要件

ウェブ尋問をする場合,証人が所在する場所にも要件がある。原則として,当事者本人又はその代理人が在席する場所であってはならず,また,証人の陳述の内容に不当な影響を与えるおそれのある者が在席する場所であってもならない(改正民訴規則第123条第1項)。

3 書証等の提示方法

書証等を証人に示す必要があるときは,パソコンの画面を用いて示すことができる(同条第3項)。データで示す場合はTeamsの画面共有を用い,多数の証拠を効率よく示したい場合や弾劾証拠を示す場合は,従来どおり紙媒体を持参する方法も選択できる。

4 宣誓手続の変更

改正民訴規則第112条第3項は,宣誓を,裁判長が証人に対し,良心に従って真実を述べ,何事も隠さず,また,何事も付け加えないことを誓う旨を述べさせる方式によると定めた。宣誓書は,証人がこれを述べることができない場合に,証人に署名させ,裁判所書記官に朗読させるものとして残る(同項ただし書)。裁判長が相当と認めるときは,署名に代えて,宣誓書に宣誓の趣旨を理解した旨の記載をさせることもできる(同条第4項)。

証人の宣誓の有無は,電子調書に記録される(改正民訴規則第67条第1項第4号)。

この方式は,令和8年5月21日以後に提起された訴えに係る事件(新法事件)に適用される。同日より前に提起された訴えに係る事件(旧法事件)では,令和6年最高裁判所規則第14号附則第23条第2項の読替えにより,宣誓書を朗読させ,かつ,これに署名させる方式による。いずれの事件でも,条文上,宣誓書への押印は求められていない。

第3 出典

① e-Gov法令検索「民事訴訟法」

② 裁判所「民事訴訟手続のデジタル化に関する資料」

③ 裁判所「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引」

④ 裁判所「民事訴訟規則」(PDF)第67条・第112条・第123条及び同PDF所収の令和6年最高裁判所規則第14号附則第23条

民事裁判情報の活用の促進に関する法律――対象情報・仮名加工・施行状況(AIリライト)

第1 令和8年8月28日現在の施行状況

1 本法は部分施行の段階にあること

2 公布から現在までの経過

3 民事訴訟手続のIT化との違い

第2 法律の目的と制定経緯

1 法律の目的

2 民事判決情報データベース化検討会

第3 対象となる民事裁判情報

1 民事訴訟・行政事件訴訟の電子裁判書

2 電子判決書と電子調書

3 施行規則が定める電子決定書

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