第1 司法修習委員会の概要
1 設置の経緯と目的
司法修習委員会は,司法修習及びこれに係る司法研修所の管理運営について調査審議するため,平成15年5月1日に最高裁判所に置かれた委員会である。
設置の根拠は,司法修習委員会規則(平成15年最高裁判所規則第11号)であり,同規則の附則により,それまでの司法修習運営諮問委員会規則(昭和40年最高裁判所規則第14号)は廃止された。
設置のきっかけは,平成13年6月12日の司法制度改革審議会意見書である。
同意見書は,「司法研修所の管理・運営については,法曹三者の協働関係を一層強化するとともに,法科大学院関係者や外部の有識者の声をも適切に反映させる仕組みを設けるべきである」と提言していた(司法修習委員会「議論の取りまとめ」1頁)。
最高裁判所の説明によれば,司法修習委員会規則は,裁判所外の委員を多数含む一般規則制定諮問委員会における審議・答申に基づいて制定された。
2 本記事の範囲と基準日
本記事は,司法修習委員会の設置根拠,委員・幹事の構成,委員会がまとめた文書,第1回から第49回までの議題,第9回から第30回までの議論の詳細,導入修習アンケートの推移,幹事会の議事概要及び議事録の読み方を,最高裁判所のウェブサイトに掲載された一次資料に基づいて整理するものである。
基準日は令和8年9月19日であり,この時点で公表されている最新の議事録は,令和8年2月17日に開催された第49回のものである。
司法修習そのものの流れは,司法修習とは―採用要件,1年間の流れ,修習内容,給付金及び二回試験に整理している。
裁判所に置かれているその他の委員会との位置関係は,裁判所に設置されている主な委員会等――現行組織・活動終了・廃止の区別で確認できる。
第2 根拠規則と所掌事務
1 司法修習委員会規則の主な内容
司法修習委員会規則は,最高裁判所規則であるため,e-Gov法令検索には収録されていない。
本文は,最高裁判所の司法修習委員会のページに掲載されたPDFで確認することとなる(平成20年3月3日最高裁判所規則第2号による改正後のもの)。
同規則の主な内容は,次のとおりである。
①1条(設置)=司法修習及びこれに係る司法研修所の管理運営に関し,司法修習の充実,法科大学院における教育と司法修習との有機的連携の確保並びに法曹相互の協力の強化を図るため,最高裁判所に置く。
②2条(所掌事務)=最高裁判所の諮問に応じて調査審議し,最高裁判所に意見を述べる。
③3条(組織)=委員10人以内で組織する。
④4条(委員の任命)=裁判官,検察官,弁護士,司法研修所長及び法科大学院の教員その他の学識経験のある者の中から,最高裁判所が任命する。
⑤5条(任期)=委員の任期は2年で,再任されることができ,非常勤である。
⑥6条(委員長)=委員の互選により選任する。
⑦7条(幹事)=裁判官,検察官,弁護士,関係機関の職員及び法科大学院の教員その他の学識経験のある者の中から最高裁判所が任命し,委員を補佐する。
⑧8条(議事)=委員の過半数が出席しなければ会議を開けず,議事は出席委員の過半数で決する。
⑨9条(庶務)=最高裁判所事務総局人事局が処理する。
2 調査審議の対象
2条1項1号が定める調査審議の対象は,①司法修習についての基本方針の策定及び実施に関する重要事項,②司法修習に係る司法研修所の管理運営に関する重要事項,③法科大学院における教育との有機的連携の確保に関する事項その他の司法修習に関する重要事項である。
同条2項により,委員会は,必要があれば,裁判所,検察庁,日本弁護士連合会,弁護士会,大学その他の法曹の養成に関係する団体又は個人に対し,資料の提出,説明その他の協力を依頼することができる。
実際の委員会では,司法研修所の幹事が司法修習の実施状況を報告し,委員・幹事が意見を述べる形が多い。
最高裁判所規則の案(修習資金貸与制,修習給付金制度等)や,司法修習生指導担当者協議会(指担協)の協議事項の案が示され,意見を求められることもある。
第3 委員・幹事と委員長
1 現在の構成
最高裁判所のページに掲載された委員名簿(令和8年4月30日現在)によれば,委員は10人である。
内訳は,裁判官(東京高等裁判所判事)1人,司法研修所長,弁護士1人,検察官(最高検察庁検事)1人及び大学教授等の学識経験者6人である。
幹事名簿(令和8年4月17日現在)によれば,幹事は15人である。
内訳は,司法研修所の教官5人(民事裁判,刑事裁判,検察,民事弁護及び刑事弁護),司法研修所事務局長,最高裁判所事務総局の職員2人,法務省の職員2人,弁護士2人及び大学教授3人である。
2 名簿の基準日に注意する
委員会のページに掲載される名簿は,その時点の最新版だけであり,過去の回の名簿は掲載されていない。
例えば,第49回(令和8年2月17日)の議事録に出席者として記載された委員・幹事の中には,令和8年4月現在の名簿に載っていない者がおり,逆に名簿に載っているが第49回には出席していない者もいる。
そのため,ある回の発言者の肩書は,現在の名簿から推測せず,その回の議事録の出席者欄と発言中の自己紹介で確認する必要がある。
3 歴代の委員長
委員長は,委員の互選により選任される(規則6条1項)。
各回の議事録によれば,歴代の委員長は次のとおりである。
①高橋宏志委員長=第1回(平成15年7月18日)から第34回(平成29年11月2日)まで
②酒巻匡委員長=第35回(平成30年5月22日)から第41回(令和4年2月1日)まで
③山本和彦委員長=第42回(令和4年6月3日)から現在まで
第4 委員会がまとめた文書
1 議論の取りまとめ(平成16年7月2日答申)
司法修習委員会は,最高裁判所から「新しい司法修習についての基本方針及び関連する重要事項について」の諮問を受け,第1回から第8回までの議論の結果を,平成16年7月2日に「議論の取りまとめ」として答申した(骨子も公表されている。)。
この答申は,法科大学院を経た司法試験合格者を対象とする現在の司法修習の設計図に当たる。
答申の主な内容は,次のとおりである。
①司法修習では,事情聴取をはじめとする事実調査の能力,法的分析能力,事実認定能力及び法的問題について分かりやすく説得的に表現する能力の養成に重点を置く(2頁)。
②司法修習は実務修習から開始し,その後に集合修習を実施する(4頁)。
③分野別実務修習は,弁護,検察,民事裁判及び刑事裁判の4分野に分け,各分野の期間をそれぞれ2か月とする(6頁)。
④選択型実務修習は,分野別実務修習を一通り体験した後に司法修習生が主体的に選択・設計する課程とし,その期間を2か月とし,弁護士事務所をホームグラウンドとする(8頁)。
⑤集合修習は,実務修習の体験を補完して,体系的,汎用的な実務教育を行い,法律実務のスタンダードを指導する課程とし,その期間を2か月程度とする(11頁)。
⑥集合修習ではクラス担任制を維持し,修習記録を用いた起案,添削及び講評を中心とする(12頁)。
⑦成績評価は,分野別実務修習では4段階程度の絶対評価,集合修習では6段階程度の相対評価(不可は絶対評価)を基本とし,選択型実務修習ではランク付けを伴う評価をしない(14頁)。
⑧司法修習生考試(二回試験)は,口述試験を廃止する方向で検討する(16頁)。
⑨司法修習委員会は,定例的には毎年2回程度開催し,修習の状況等について報告を受ける(18頁)。
2 その後の意見具申等の文書
答申の後に委員会の名義で公表された文書として,次のものがある。
①現行型司法修習の開始時期の繰下げ等について(平成20年11月意見具申)=旧司法試験合格者を対象とする現行型司法修習について,平成23年度採用の修習開始時期を4月から7月下旬に繰り下げた上で,現行型司法修習の実施をその採用の期までで終了するのが相当であるとした。
②法科大学院における「民事訴訟実務の基礎」の教育の在り方について及び法科大学院における「刑事訴訟実務の基礎」の教育の在り方について(いずれも平成21年3月5日)=法科大学院の実務基礎科目で扱うべき内容を,授業計画の例とともに示した。
③選択型実務修習の現状と課題について(平成22年9月27日委員長談話)=ホームグラウンド修習自体に弁護実務修習の深化・補完という積極的な意義があることを確認した上で,選択型実務修習の直後に二回試験があるA班で,二回試験の準備に気を取られてプログラムを積極的に選ばない修習生が見られるとの指摘を紹介した。
3 答申と現在の運用の違い
答申の枠組みの多くは現在も維持されているが,期間については現在の運用と違う点がある。
答申は,選択型実務修習の期間を2か月,集合修習の期間を2か月程度としていたが,現在は,分野別実務修習の後に,集合修習と選択型実務修習が約1か月半ずつ行われている(最高裁判所「令和7年度司法修習生採用選考申込手続の手引き」2頁)。
また,答申は,法科大学院の実務導入教育が始まって間もないことから,当面,司法修習の冒頭に補完的な課程を1か月程度置くとしていたが(17頁),現在の導入修習は,実務修習の現場で指摘された基礎的な実務能力の不足を受けて,第68期から新たに実施されたものである。
導入修習の実施については,平成26年6月4日の第28回委員会で,司法研修所から,前回の委員会で了解を得たことを受けて第68期から実施することとした旨が報告されている(同回議事録2頁)。
答申の期間の記載を現在の日程としてそのまま引用すると誤るので,期別の日程は,各期の日程資料で確認する必要がある。
第5 開催状況と議題の推移
1 開催の頻度と方法
委員会は,平成15年7月18日の第1回から令和8年2月17日の第49回まで,おおむね年1回から2回開催されている。
開催の間隔が1年以上空いた時期もあり,第11回(平成18年11月9日)の次の第12回は平成20年3月6日,第38回(令和元年11月12日)の次の第39回は令和2年11月5日であった。
第39回から第48回までは,議事録に「開催方法 オンライン会議」と記載されている。
第49回は司法研修所で開催され,委員・幹事が集合修習の授業を見学した後に議事が行われた。
2 時期ごとの主な議題
議題の推移は,おおむね次の5つの時期に分けることができる。
①第1回から第8回まで=新しい司法修習の理念,実務修習・集合修習・成績評価の在り方を議論し,第8回で「議論の取りまとめ」を答申した。
②第9回から第16回まで=新司法修習の準備状況,成績の開示,罷免手続,修習資金貸与制に関する規則案,現行型司法修習の終了などを扱った。
③第17回から第24回まで=選択型実務修習の実情と運用改善,弁護実務修習の在り方,貸与制を巡る状況が中心となった。
④第25回から第30回まで=「司法修習の在り方」を議題とし,この間に導入修習の実施が決まった。
⑤第31回以降=導入修習と実務修習の状況の報告,導入修習アンケートの結果,指担協の協議事項,修習給付金制度等に関する規則案(第33回),指導のガイドラインの改訂(第46回),修習アンケートの改訂(第48回)などが定例的に扱われている。
3 第1回から第49回までの一覧
各回の開催日と主な議題(議事録の「議題」欄を要約したもの。「今後の予定について」は省いた。)は,次のとおりである。
回数のリンク先は,最高裁判所のウェブサイトにある各回のページであり,議事録等のPDFはそこから開くことができる。
| 回 | 開催日 | 主な議題 |
|---|---|---|
| 第1回 | 平成15年7月18日 | 委員長選任,最高裁判所からの諮問事項の説明,協議 |
| 第2回 | 平成15年9月12日 | 新しい司法修習の理念と基本構想 |
| 第3回 | 平成15年10月31日 | 実務修習の在り方(基本的な指導理念と方法,分野別実務修習) |
| 第4回 | 平成15年12月19日 | 実務修習の在り方(分野別実務修習,総合型実務修習) |
| 第5回 | 平成16年2月16日 | 実務修習の在り方,集合修習の在り方 |
| 第6回 | 平成16年3月17日 | 集合修習の在り方,成績評価の在り方 |
| 第7回 | 平成16年5月14日 | いわゆる移行措置期間における司法修習,司法研修所の管理運営,司法修習生の権限 |
| 第8回 | 平成16年7月2日 | 議論の取りまとめ(同日答申) |
| 第9回 | 平成17年7月8日 | 現行型司法修習及び新司法修習の準備状況 |
| 第10回 | 平成18年1月24日 | 新司法修習の準備状況 |
| 第11回 | 平成18年11月9日 | 司法修習の成績の開示,罷免手続の整備,クラス編成及び導入研修 |
| 第12回 | 平成20年3月6日 | 集合修習における指導の在り方,教官から見た新司法修習生の印象等,選択型実務修習の結果等,教官派遣の実情 |
| 第13回 | 平成20年9月3日 | 分野別実務修習における指導の在り方,法科大学院教育と司法修習の具体的役割分担,選択型実務修習の実情と問題点 |
| 第14回 | 平成21年3月5日 | 法科大学院の法律実務基礎科目との連携の在り方,修習資金貸与制施行に伴う整備 |
| 第15回 | 平成21年9月3日 | 修習資金貸与制に関する規則案,選択型実務修習の実情と課題 |
| 第16回 | 平成22年3月1日 | 現行型司法修習の終了に関する規則案,選択型実務修習の実情と課題 |
| 第17回 | 平成22年9月1日 | 導入研修及び弁護実務修習の在り方,選択型実務修習 |
| 第18回 | 平成22年9月22日 | 貸与制を巡る現在の状況等 |
| 第19回 | 平成23年3月7日 | 選択型実務修習の運用改善方策,弁護実務修習に対する取組等 |
| 第20回 | 平成23年9月6日 | 弁護実務修習の在り方 |
| 第21回 | 平成24年3月7日 | 弁護実務修習に対する取組等 |
| 第22回 | 平成24年9月5日 | 貸与制規則改正案 |
| 第23回 | 平成25年3月4日 | 弁護実務修習に対する取組等 |
| 第24回 | 平成25年9月13日 | 司法修習の実情把握等 |
| 第25回 | 平成25年11月1日 | 司法修習の在り方 |
| 第26回 | 平成25年12月3日 | 司法修習の在り方 |
| 第27回 | 平成26年1月28日 | 司法修習の在り方 |
| 第28回 | 平成26年6月4日 | 司法修習の在り方(導入修習の準備状況の報告を含む。) |
| 第29回 | 平成27年3月11日 | 司法修習の在り方 |
| 第30回 | 平成27年11月17日 | 司法修習の在り方 |
| 第31回 | 平成28年5月13日 | 導入修習の評価及びアンケート,実務修習の検討状況,平成28年度の指担協の協議事項案 |
| 第32回 | 平成28年11月15日 | 導入修習及び分野別実務修習の状況 |
| 第33回 | 平成29年7月12日 | 修習給付金制度等に関する規則案,導入修習の評価及びアンケート,実務修習の検討状況 |
| 第34回 | 平成29年11月2日 | 導入修習及び実務修習の状況 |
| 第35回 | 平成30年5月22日 | 委員長選任,導入修習及び実務修習の状況,導入修習アンケート・導入修習チェックシートの見直し,平成30年度の指担協の協議事項案 |
| 第36回 | 平成30年11月12日 | 導入修習及び実務修習の状況 |
| 第37回 | 令和元年5月29日 | 導入修習アンケートの集計結果,導入修習チェックシートの活用状況,実務修習の状況,令和元年度の指担協の協議事項 |
| 第38回 | 令和元年11月12日 | 実務修習及び導入修習の状況 |
| 第39回 | 令和2年11月5日 | 司法修習の実施状況,修習スケジュール,指担協の協議事項,導入修習の状況 |
| 第40回 | 令和3年7月8日 | 導入修習及び実務修習の状況,令和3年度の指担協の協議事項 |
| 第41回 | 令和4年2月1日 | 導入修習及び集合修習の状況,実務修習の状況,近年の法曹養成制度改革を踏まえた司法研修所の取組 |
| 第42回 | 令和4年6月3日 | 司法修習の実施状況,実務修習の状況,指担協の協議事項(議事の冒頭で委員長選任) |
| 第43回 | 令和5年1月31日 | 導入修習及び実務修習の状況,令和5年度以降の司法修習 |
| 第44回 | 令和5年5月30日 | 実務修習及び導入修習の状況,指担協の協議事項 |
| 第45回 | 令和6年1月29日 | 司法修習の実施状況,導入修習及び実務修習の状況 |
| 第46回 | 令和6年8月27日 | 司法修習の実施状況,導入修習及び実務修習の状況,指担協の協議事項,分野別実務修習における指導のガイドライン(民事裁判)の改訂 |
| 第47回 | 令和7年2月21日 | 司法修習の実施状況,導入修習及び実務修習の状況 |
| 第48回 | 令和7年9月5日 | 司法修習の実施状況,導入修習及び実務修習の状況,指担協の協議事項,修習アンケートの改訂 |
| 第49回 | 令和8年2月17日 | 司法修習の実施状況,集合型の修習に関する意見交換,実務修習の状況,改訂後の修習アンケートの実施状況 |
第6 時期ごとの議論の詳細
本節は,第9回から第30回までの議事録を読み,各回で報告・議論され,委員会として了承された事項を時期ごとに整理したものである。
括弧内の頁は各回の議事録の頁であり,発言者は肩書で示す。
1 新司法修習の開始準備と開始直後(第9回~第16回)
(1) 規則・指導要綱・ガイドラインの了承
第9回(平成17年7月8日)では,旧司法試験合格者を対象とする現行型司法修習の修習期間の特例に関する規則案要綱(資料31)と指導要綱の改正(資料32)に沿って,規則及び指導要綱の制定を進めることが了承された(第9回議事録2頁,6頁)。
同じ回では,選択型実務修習のガイドライン案(資料34)について,配属修習地以外で修習できる期間の目安が議論され,全体が8週間であれば5対3程度を目安とする趣旨であると説明されている(同8頁)。
第10回(平成18年1月24日)では,新司法修習の指導要綱(資料36)が基本的に了承された(第10回議事録17頁)。
その際,分野別実務修習の成績評価について,従前の6段階評価を4段階に改める点が重要であると説明された(同頁)。
選択型実務修習については,資料37に沿ってガイドラインを定めることが了承された(同18頁)。
(2) 成績の開示,罷免手続及びクラス編成
第10回では,司法修習生に関する規則の改正案要綱(資料35)が了承され,細かい条文化の作業は最高裁判所及び司法研修所に任された(第10回議事録7頁)。
この際,罷免の前段階として,非違行為の内容・程度に応じて厳重注意・注意・事実上の注意で対処しており,事案として特に多いのは交通違反であるとの説明もされている(同4頁)。
第11回(平成18年11月9日)では,成績の開示について,開示するのは最終的な段階的評価の結論部分であり,評価の理由・過程は開示の対象としないとの原案の方向で運用することが了承された(第11回議事録2頁,4頁)。
罷免手続は,司法修習生に関する規則の範囲で通知等の方式によって明確化を図る方向で整備することとされた(同5頁)。
新60期のクラス編成は,新司法修習を担当する16地域を各クラス2地域ずつとし,東京は6クラスに分けるものであり,新61期以降は,集合修習の後に再度実務修習をする班と,実務修習をすべて終えてから集合修習をする班の2班編成になると説明された(同5頁~6頁)。
(3) 開始後の状況
第12回(平成20年3月6日)では,新60期の集合修習が14クラス編成で平成19年9月27日から同年11月16日まで実施されたことが報告された(第12回議事録2頁)。
民事裁判科目では指導の比重を要件事実から事実認定へ相当程度移したこと,刑事裁判科目では公判前整理手続を念頭に置いた問題研究を初めて実施したことが説明されている(同3頁,5頁)。
また,二回試験の不合格者について,傾向としては7割くらいが次の二回試験で合格しているとの説明もあった(同16頁)。
第13回(平成20年9月3日)では,分野別実務修習について,法律文書作成の重視という形式面から判断・思考過程という実質面へ指導の重点を移す必要があるとの考え方が紹介され,実務修習を原点に立ち返って見直す試みをすることが了承された(第13回議事録3頁,16頁)。
選択型実務修習については,新61期は新60期よりもプログラムへの応募が低調であるとの声が多く,応募者が足りずに中止となった模擬裁判プログラムもあると報告された(同7頁~8頁)。
(4) 修習資金貸与制の規則案
第14回(平成21年3月5日)では,平成22年11月1日から給与の支給に代えて修習資金を無利息で貸与する制度が導入されることを前提に,貸与額,返還方法及び保証人の在り方が議論された(第14回議事録19頁~22頁)。
第15回(平成21年9月3日)では,規則案(資料42)について,保証人の父母要件を外すこと,据置期間は5年とする意見でまとまったことが了承された(第15回議事録17頁,19頁)。
(5) 現行型修習の終了といわゆるA班問題
第16回(平成22年3月1日)では,現行型司法修習を現行65期までで終了することを前提とする規則案(資料43)のとおり最高裁判所規則を制定すべきことを,委員会の意見とすることが了承された(第16回議事録3頁~4頁)。
同じ回では,選択型実務修習の直後に二回試験があるA班の修習生について,プログラムに応募せず二回試験の勉強をしている者がいることは放置できる問題ではないとの整理が了承された(同15頁)。
2 選択型実務修習,弁護実務修習及び貸与制(第17回~第24回)
(1) 選択型実務修習の運用改善
第17回(平成22年9月1日)では,選択型実務修習の一層の充実・発展を図るべきこと,本来の選択型実務修習の時間を単なる復習に充てることは貴重な修習の機会を自ら放棄するものであることなどが確認され,委員長が整理した上で配属庁会等に示すことが了承された(第17回議事録26頁~29頁)。
この整理は,平成22年9月27日付けの委員長談話「選択型実務修習の現状と課題について」として公表され,第19回(平成23年3月7日)では,委員長談話を同年10月1日に事務局長書簡で各配属庁会へ送付したことが報告された(第19回議事録2頁)。
あわせて,修習計画書にホームグラウンド修習を含む各プログラムの取組目標を記載させ,結果レポートで自己評価を行わせる運用改善を,新64期から行うことが報告されている(同3頁~4頁)。
(2) 弁護実務修習と弁護導入講義
第17回では,A班・B班の2班体制の解消や司法研修所での導入研修の復活には消極的な意見が大勢を占めた(第17回議事録4頁,20頁)。
その後,第19回で導入的教育の必要性自体は否定されないことが確認され(第19回議事録24頁),第20回(平成23年9月6日)では,第1クールの早い段階で,民事弁護・刑事弁護各1日の合計2日の全国共通カリキュラムを行う方向が了承され,実施は第66期からとされた(第20回議事録22頁~23頁)。
第23回(平成25年3月4日)では,第66期の司法修習生全員を対象に初めての弁護導入講義が実施されたことが報告されている(第23回議事録4頁)。
もっとも,実施日の記載は,第21回議事録3頁の予定(11月30日・12月1日)と第23回議事録4頁の実施報告(11月30日・12月3日)とで一致していない。
(3) 貸与制を巡る状況と返還猶予
第18回(平成22年9月22日)は,同年11月1日に施行予定の貸与制について,移行を止め又は延期する動きが急速に現れたことを受けて,幹事会を経ずに臨時に開催された(第18回議事録1頁~2頁)。
第22回(平成24年9月5日)では,経済的困難を理由とする返還猶予の規定を設ける裁判所法改正(平成24年8月3日公布)を受けて,給与所得者は年間収入金額300万円以下,それ以外の者は年間所得金額200万円以下を経済的困難の基準とする規則改正案(資料44)のとおり規則を改正すべきことを,委員会の意見とすることが了承された(第22回議事録3頁~4頁,10頁)。
(4) 司法修習の実情把握
第24回(平成25年9月13日)では,法曹三者がそれぞれ実施した全国アンケート等の結果が報告された(第24回議事録5頁)。
法務省の幹事の説明によれば,51庁のうち48庁(94.1%)が修習生の事実認定に関する基礎知識・理解の不足を指摘し,司法研修所による統一的な導入教育が必要かとの問いには全庁が「思う」と回答した(同11頁~12頁)。
日本弁護士連合会の説明でも,統一的な導入的修習が必要と答えた弁護士会は48会(9割超)であった(同17頁)。
委員長は,導入段階の教育の在り方を始めとして修習全体に問題がないとはいえないとして,司法研修所に対し,取組を具体的に示すよう求めた(同37頁)。
3 導入修習の新設(第25回~第30回)
(1) 問題の所在と三者の当初案
第25回(平成25年11月1日)では,修習開始時点で要件事実の考え方等の理解が不足している者がいること,分野別実務修習の内容に相当のばらつきがあることなどが指摘された(第25回議事録2頁)。
導入的教育の日数については,最高裁判所の幹事が8日間の案を示したのに対し,法務・検察の幹事は法曹三者それぞれが行えば全体で1か月程度が必要とし,弁護士会の幹事も刑事弁護について1か月程度が必要であるとした(同6頁,9頁,11頁)。
委員長は,司法修習の冒頭段階で何らかの導入的な教育を実施する必要があるのは否定できないという点で大筋の意見が一致したと述べた(同29頁)。
(2) 平日15日間案の取りまとめ
第26回(平成25年12月3日)では,司法研修所において集合形式で,平日15日間(土日や前後の移動日を含めると約1か月)の導入修習を行う案が示された(第26回議事録3頁)。
最高裁判所の幹事は,当初は8日間程度が相当と考えていたが,実日数15日の案で法曹三者の調整ができるのであれば致し方ないと考えるに至ったと説明した(同5頁~6頁)。
委員長は,この案による集合的導入修習を実施し,可能であれば平成26年度から実施する前提で準備を進めることと取りまとめ,異議はなかった(同36頁)。
第27回(平成26年1月28日)では,15日間のカリキュラムの大枠が示され,その大枠に基づいて平成26年度からの実施に向けた検討を進めることが取りまとめられた(第27回議事録37頁)。
同じ回では,司法研修所の幹事から,個人的な考えとして,導入修習で成績を付けることはその趣旨と矛盾するとの意見が述べられている(同21頁)。
(3) 第68期からの実施とその評価
第28回(平成26年6月4日)では,第68期から導入修習を実施すること,導入修習の起案について5教官室とも成績評価は行わないこと,税務大学校から寮の借用の了解を得たことが報告された(第28回議事録2頁~4頁)。
導入修習の実施に伴い,分野別実務修習の各クールは従来最長42日程度から実日数38日に,集合修習と選択型実務修習は従来35日程度からA班・B班それぞれ実日数30日になるとされた(同3頁)。
それまで2回実施された弁護導入講義は,導入修習に取り込まれて発展的に解消されるとの理解が確認されている(同14頁)。
第29回(平成27年3月11日)では,平成26年12月2日から22日まで第68期の導入修習が実施され,1800人弱の司法修習生全員を一度に司法研修所に集める初めての試みが大きなトラブルなく終了したことが報告された(第29回議事録2頁)。
第30回(平成27年11月17日)では,委員長が,導入修習は現状の期間で過不足はないが,カリキュラムは引き続き検討することと取りまとめた(第30回議事録22頁)。
第7 導入修習アンケートの推移
1 2種類のアンケート
司法研修所は,導入修習の効果を確かめるため,導入修習の終了時と,分野別実務修習を終えた集合修習の開始時の2回,司法修習生にアンケートを実施し,その集計結果を司法修習委員会の資料として公表してきた。
両者は尋ねる時期も設問も違い,例えば自学自修について,前者は「導入修習中」に取り組んだかを,後者は「分野別実務修習中」に取り組んだかを尋ねている。
なお,第48回の委員会で,2回目のアンケートを集合修習の終了時に移す改訂が報告されている(前記第9の1(2))。
2 導入修習終了時のアンケート(第74期~第78期)
回答者数は,第74期が1455人中1442人(資料79),第75期が1327人中1252人(資料81),第76期が1391人中1317人(資料83),第77期が1830人中1723人(資料85),第78期が1556人中1501人(資料87)である(いずれも各資料1頁)。
「導入修習を通じて知識・能力の不足を感じ,自学自修に取り組んだ」と答えた者の割合は,次のとおりである(単位は%。各資料1頁の図表1-1)。
| 項目 | 74期 | 75期 | 76期 | 77期 | 78期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 民事実体法の知識 | 70.4 | 75.0 | 67.4 | 63.7 | 65.4 |
| 民事訴訟手続知識 | 62.8 | 70.7 | 61.3 | 57.2 | 59.2 |
| 要件事実の考え方 | 80.3 | 81.3 | 74.4 | 67.0 | 72.2 |
| 刑事実体法の知識 | 60.4 | 56.9 | 47.8 | 46.8 | 46.0 |
| 刑事訴訟手続知識 | 68.3 | 72.9 | 59.1 | 56.3 | 57.0 |
| 主張分析の知識等 | 73.1 | 74.4 | 62.9 | 60.4 | 61.1 |
| 事実認定の知識等 | 77.5 | 78.2 | 68.0 | 64.5 | 65.1 |
いずれの項目でも,第76期以降は,第74期・第75期より割合が低い。
不足を感じたが自学自修に取り組まなかった者の割合は,逆に第76期以降に高くなっている(例えば民事実体法の知識では,第74期17.8%,第78期28.2%)。
自学自修の内容として各選択肢を選んだ者の割合は,次のとおりである(単位は%。各資料8頁の図表3-1)。
| 選択肢 | 74期 | 75期 | 76期 | 77期 | 78期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 法律基本書 | 64.0 | 62.7 | 49.2 | 39.8 | 40.1 |
| 法科大学院の復習 | 29.0 | 30.2 | 21.3 | 24.3 | 22.6 |
| 研修所の教材等 | 83.8 | 86.7 | 77.4 | 72.0 | 74.3 |
| 導入修習の復習 | 63.5 | 60.7 | 50.9 | 51.4 | 51.0 |
法律基本書を用いた自学自修の割合は,第74期の64.0%から第78期の40.1%まで下がっている。
第49回の委員会で指担協の結果として紹介された判例・文献の調査に対する意欲の低下の指摘(前記第9の2(3))と併せて読むことができる。
3 集合修習開始時のアンケート(第74期~第77期)
回答者数は,第74期が1454人中1337人(資料80),第75期が1328人中1254人(資料82),第76期が1390人中1152人(資料84),第77期が1832人中1676人(資料86)である(いずれも各資料1頁)。
導入修習を通じて知識・能力の不足を感じ,分野別実務修習中に自学自修に取り組んだと答えた者の割合は,次のとおりである(単位は%。各資料1頁の図表1-1-1。主張分析・法的構成の項目は省略した。)。
| 項目 | 74期 | 75期 | 76期 | 77期 |
|---|---|---|---|---|
| 民事実体法の知識 | 85.8 | 83.5 | 81.7 | 72.7 |
| 民事訴訟手続の知識 | 81.3 | 79.3 | 78.2 | 68.1 |
| 要件事実の考え方 | 83.5 | 79.7 | 80.1 | 70.3 |
| 刑事実体法の知識 | 68.2 | 62.8 | 64.2 | 53.3 |
| 刑事訴訟手続の知識 | 80.3 | 76.6 | 76.5 | 65.2 |
| 事実認定の基礎知識・理解 | 81.3 | 78.1 | 77.5 | 68.4 |
いずれの項目でも,第77期で割合が大きく下がっている。
第77期は,修習開始の時期が3月に変わった最初の期であり(第48回議事録2頁),いわゆる3+2制度の下での最初の期でもある(第49回議事録23頁~24頁)。
もっとも,第49回の委員会で刑事裁判教官室の幹事は,能力面について今のところ有意な変化は見られないとの認識を示しており(第49回議事録25頁~26頁),アンケートの数値だけから原因を断定することはできない。
分野別実務修習を円滑に行うため導入修習の段階で学んでおきたかったことが「ある」と答えた者は,第74期17.7%,第75期16.4%,第76期17.1%,第77期13.7%であった(各資料12頁)。
なお,資料84(第76期)8頁に参考として掲げられた第75期の数値(カリキュラムに「役に立たなかった」ものがある6.6%)は,資料82(第75期)8頁の数値(5.7%)と一致せず,資料80(第74期)の数値と同じである。
第8 幹事会と議事概要
1 幹事会とは
委員会の幹事は,委員会とは別に「司法修習委員会幹事会」を開き,幹事の中から幹事長を互選している(幹事会(第1回)議事概要1頁)。
平成15年6月23日の第1回幹事会では,議事は公開しないが法曹三者から各1名の傍聴を認めること,議事概要を作成して委員会に報告すること,機動的に議論を進めるため小幹事会方式で運営することが決められた(同頁)。
初期の幹事会は,次の委員会の配布資料と進行を決め,資料の表現を修正する場であった(例えば幹事会(第2回)議事概要1頁)。
中期以降は,司法修習の状況の報告と意見交換を行い,その結果を次回の委員会の議題につなげる形になっている。
2 議事概要の掲載状況
最高裁判所のウェブサイトには,第1回(平成15年6月23日)から第35回(平成30年5月10日)までの幹事会の議事概要が,対応する委員会の回のページに掲載されている。
第9回・第10回の幹事会はいずれも第9回の委員会のページに,第11回・第12回は第10回の委員会のページに,第24回・第25回は第24回の委員会のページに載っている。
第18回,第22回,第30回及び第36回以降の委員会のページには,幹事会の議事概要へのリンクがない。
第9 近時の委員会で報告された事項
1 第48回(令和7年9月5日)
(1) 修習生の人数とクラス数
第48回の議事録2頁によれば,第77期は司法試験合格者数の増加に伴い司法修習生の数も大幅に増加したため,司法研修所のクラス数を従来の22クラスから3クラス増やした25クラスで実施し,第78期は増加の幅が比較的落ち着いたため24クラスで実施した。
1クラスの最大人数は,第77期が77名,第78期が68名であったとされている(同議事録13頁)。
修習専念資金の貸与を申請した者の割合は,第77期が最終的に60.8%,第78期が修習開始時点で59.11%と報告された(同議事録2頁~3頁)。
第71期以降は最終的な申請の割合が50%前後で推移していたとされており,それよりやや高い数字である。
(2) 指担協の協議事項と修習アンケートの改訂
令和7年度の指担協の協議事項の案として,①修習生に見られる課題や意識の変化を踏まえた司法研修所と実務修習庁会の連携・役割分担,②分野別実務修習の充実方策(修習開始時期の変更の影響及び裁判実務のデジタル化への対応を含む。)の2本立てが示された(同議事録32頁~34頁)。
また,これまで導入修習の終了時と集合修習の開始時に行っていた修習アンケートのうち,2回目を集合修習の終了時に移し,集合修習の効果を検証する設問を加える改訂案が示された(同議事録34頁~35頁)。
第49回では,委員会での指摘を受けて選択型実務修習に関する設問も設けたことが報告されている(第49回議事録27頁)。
2 第49回(令和8年2月17日)
(1) 司法修習の実施状況
第49回の議事録2頁によれば,第78期の二回試験は令和8年3月2日から6日までの予定とされた。
第79期は,修習生の人数が一時的に増加した時以前の水準で今後も安定する見込みであるため,第76期までと同様の22クラスで実施し,令和8年3月19日に修習を開始するとされた。
(2) 集合修習の中身
同回は司法研修所で開催され,委員・幹事が民事共通演習(和解)の授業を見学した後,集合修習について意見交換が行われた。
司法研修所の説明によれば,集合修習は,実務修習を補完して体系的で汎用性のある実務の知識や技法を習得させることを目的とし,純粋な知識付与を主な目的とするカリキュラムは基本的に設けていない(3頁)。
起案は,丸1日かけて模擬記録を検討して答案を作成させるもので,各科目2回ずつ合計10回実施される(4頁)。
民事共通演習では,修習生が原告代理人役,被告代理人役,裁判官役,本人役等に分かれ,事情聴取から主張書面,争点整理,証人尋問,和解及び判決までを行い,裁判官の教官と弁護士の教官の2人が共同で授業を担当する(4頁~5頁,11頁~12頁)。
このほか,科学的証拠,被害者保護,量刑,主張・証拠の評価,争点整理の仕方等を扱う問題研究も行われている(4頁~5頁)。
(3) 指担協の結果と修習生の変化
令和7年9月に開催された指担協の結果として,実務家として必要な能力を習得させるには,まず自分に不足している能力を自覚させ,何をなぜ実践する必要があるかを具体的に認識させて,自ら学ぶ動機付けを行うことが大切であるとの指摘が紹介された(24頁)。
また,修習生の関心分野の広がりや積極性という良い変化がある反面,進路の多様化に伴い,刑事裁判への関心の低下や,判例・文献の調査に対する意欲の低下が見られるとの指摘があったとされる(24頁)。
改訂後の修習アンケートは第78期のA班から実施されており,正式な集計結果は次回の委員会で報告される予定とされた(27頁~29頁)。
第10 議事録・資料の探し方と読み方
1 探し方
各回の議事録は,最高裁判所の司法修習委員会のページの「開催状況」から開く。
多くの回には幹事会の議事概要も掲載されており,第40回以降は,導入修習に関するアンケートの集計結果等が資料79から資料87までの通し番号付きで掲載されている。
最高裁判所のウェブサイトはURLの構造が何度か変わっており,過去に記事等で引用された「http://www.courts.go.jp/saikosai/iinkai/…」や「/vcms_lf/…」の形のURLは,現在は開けないことがある。
その場合は,委員会のページから回数をたどって現在のURLを確認する。
2 読み方の注意
議事録は,委員会で誰が何を述べたかを確かめる一次資料である。
もっとも,口頭で報告された数値には,その後の正式な集計で変わり得る暫定値が含まれることがあるため,引用する際は,資料として配布された集計結果か,後の回の報告で確認する必要がある。
また,前記第3の2のとおり,発言者の肩書は現在の名簿ではなく,その回の議事録で確認する。
第11 関連記事
司法修習の各課程と,司法修習委員会の資料を引用している主な記事は次のとおりである。
①集合修習とは―司法研修所における科目・クラス担任制,起案による指導及び後期修習からの変遷
②選択型実務修習とは―ホームグラウンド,個別・全国・自己開拓プログラムの案内
③導入修習とは―司法研修所における実施内容,第68期からの新設経緯及びカリキュラムの実例
④司法修習生指導担当者協議会
⑤導入修習カリキュラムの概要
⑥実務修習地とクラスの対応関係(第67期から第79期まで)
⑦導入修習の実施に関する司法研修所事務局長の説明
⑧修習給付金制度等に関する規則案についての司法研修所事務局長の説明
⑨選択型実務修習に関する平成22年3月当時の説明
第12 出典
1 規則・委員会の説明
①司法修習委員会規則(平成15年最高裁判所規則第11号)
②最高裁判所「司法修習委員会について」
③最高裁判所「司法修習委員会」(開催状況の一覧。令和8年9月19日確認)
④司法修習委員会「委員名簿」(令和8年4月30日現在)及び「幹事名簿」(令和8年4月17日現在)
2 委員会の文書
①司法修習委員会「議論の取りまとめ」(平成16年7月2日答申)1頁~18頁
②司法修習委員会「現行型司法修習の開始時期の繰下げ等について」(平成20年11月)
③司法修習委員会「法科大学院における「民事訴訟実務の基礎」の教育の在り方について」「法科大学院における「刑事訴訟実務の基礎」の教育の在り方について」(平成21年3月5日)
④司法修習委員会委員長「選択型実務修習の現状と課題について」(平成22年9月27日)
3 議事録等
①第1回から第49回までの各回の議事録(前記第5の3の一覧からリンク)
②司法修習委員会(第28回)議事録(平成26年6月4日)2頁
③司法修習委員会(第48回)議事録(令和7年9月5日)2頁~3頁,13頁,32頁~35頁
④第49回司法修習委員会議事録(令和8年2月17日)2頁~5頁,22頁~29頁
⑤最高裁判所「令和7年度司法修習生採用選考申込手続の手引き」2頁
4 配布資料(導入修習アンケート)
①資料79「導入修習に関するアンケート集計結果」(第74期,第40回配布)1頁,8頁
②資料80「導入修習後の状況等に関するアンケート集計結果」(第74期,第41回配布)1頁,8頁,12頁
③資料81(第75期,第41回配布)・資料82(第75期,第43回配布)・資料83(第76期,第44回配布)・資料84(第76期,第45回配布)・資料85(第77期,第46回配布)・資料86(第77期,第47回配布)・資料87(第78期,第48回配布)の各1頁,8頁,12頁
5 幹事会の議事概要
司法修習委員会幹事会(第1回)から(第35回)までの議事概要(各回の委員会のページに掲載)