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弁護士未登録者数と司法修習終了者の進路の推移―新60期から第77期まで,一括登録時点から約12か月後まで(AI作成)

第1 本記事の対象と資料

1 2つの資料

本記事は,法務省が法曹養成制度改革連絡協議会の第26回(令和8年3月3日開催)に提出した資料のうち,資料1-7「弁護士未登録者数の推移」及び資料1-16「司法修習終了者の進路別人数の推移」に基づき,司法修習を終えた人のうち弁護士登録をしないまま残る人の数と,修習終了者の進路を期別に整理するものである。
資料1-7は日本弁護士連合会の調べで,令和7年12月25日時点のものである。
資料1-16は最高裁判所の調べで,修習終了直後の数によっている。
本記事の数値は,令和8年9月19日現在で確認できるこの2つの資料によるものであり,第78期以降の数値は両資料に含まれていない。

2 弁護士未登録者の定義

(1) 資料1-7の定義

資料1-7の注記は,弁護士未登録者を「修習終了者から、裁判官・検察官に任官した者及び弁護士登録をした者を引いた数」としている。
したがって,企業や官庁に就職した人,就職活動中の人及び登録の手続中の人も,弁護士登録をしていない限り未登録者に数えられる。

(2) 資料1-16の「その他」との関係

資料1-16の「その他」は,司法修習終了者のうち,裁判官・検察官に任官せず,かつ,弁護士としての登録をしなかった者である。
資料1-7の「一括登録時点」の未登録者とほぼ同じ概念であるが,調査主体と時点が違うため,一部の期では数が一致しない(後記第5の2)。

第2 弁護士未登録者数の推移

1 一括登録時点から約2か月後まで

表1は,資料1-7のうち,修習終了者数と,一括登録時点から約2か月後までの未登録者数を期別に並べたものである。
括弧内の割合は,未登録者数を修習終了者数で割ったものとして資料1-7に印字されている数値である。
修習期の括弧内の日付は,資料1-7が掲げる一括登録日である。

修習期(一括登録日)修習終了者一括登録時点約1か月後約2か月後
現行第60期(平成19年9月5日)1,39770(5.0%)50(3.6%)20(1.4%)
新第60期(平成19年12月20日)97932(3.3%)21(2.1%)17(1.7%)
現行第61期(平成20年9月3日)60933(5.4%)24(3.9%)12(2.0%)
新第61期(平成20年12月18日)1,73189(5.1%)66(3.8%)42(2.4%)
現行第62期(平成21年9月3日)35451(14.4%)32(9.0%)26(7.3%)
新第62期(平成21年12月17日)1,992133(6.7%)94(4.7%)65(3.3%)
現行第63期(平成22年8月26日)19544(22.6%)31(15.9%)26(13.3%)
新第63期(平成22年12月16日)1,949214(11.0%)140(7.2%)97(5.0%)
現行第64期(平成23年8月25日)16164(39.8%)48(29.8%)35(21.7%)
新第64期(平成23年12月15日)1,991400(20.1%)278(14.0%)144(7.2%)
第65期(現行・新)(平成24年12月20日)2,080546(26.3%)298(14.3%)184(8.8%)
第66期(平成25年12月19日)2,034570(28.0%)312(15.3%)196(9.6%)
第67期(平成26年12月18日)1,973550(27.9%)317(16.1%)179(9.1%)
第68期(平成27年12月17日)1,766468(26.5%)225(12.7%)129(7.3%)
第69期(平成28年12月15日)1,762416(23.6%)176(10.0%)106(6.0%)
第70期(平成29年12月14日)1,563356(22.8%)156(10.0%)92(5.9%)
第71期(平成30年12月13日)1,517334(22.0%)124(8.2%)75(4.9%)
第72期(令和元年12月12日)1,487315(21.2%)112(7.5%)78(5.2%)
第73期(令和2年12月17日)1,468286(19.5%)118(8.1%)92(6.3%)
第74期(令和4年4月21日)1,458175(12.0%)85(5.8%)73(5.0%)
第75期(令和4年12月8日)1,325209(15.8%)87(6.6%)69(5.2%)
第76期(令和5年12月14日)1,391241(17.3%)113(8.1%)81(5.8%)
第77期(令和7年3月27日)1,82690※(4.9%)90(4.9%)56(3.1%)

第77期の一括登録時点の人数に付した※は,他の期と数え方が違うことを示す(後記第5の1)。

2 約3か月後から約12か月後まで

表2は,同じ資料のうち,約3か月後から約12か月後までの未登録者数を並べたものである。
「-」は,資料1-7に数値がない欄である。
なお,現行第60期の約4か月後は平成20年2月6日時点(約5か月後),現行第61期の約4か月後は平成21年2月1日時点(約5か月後)の数字であると注記されている。

修習期約3か月後約4か月後約6か月後約12か月後
現行第60期17(1.2%)12(0.9%)
新第60期14(1.4%)12(1.2%)
現行第61期10(1.6%)7(1.1%)
新第61期32(1.8%)29(1.7%)
現行第62期22(6.2%)18(5.1%)14(4.0%)14(4.0%)
新第62期55(2.8%)41(2.1%)33(1.7%)25(1.3%)
現行第63期19(9.7%)11(5.6%)10(5.1%)8(4.1%)
新第63期73(3.7%)66(3.4%)50(2.6%)38(1.9%)
現行第64期27(16.8%)21(13.0%)18(11.2%)12(7.5%)
新第64期109(5.5%)89(4.5%)67(3.4%)44(2.2%)
第65期(現行・新)135(6.5%)100(4.8%)73(3.5%)52(2.5%)
第66期151(7.4%)113(5.6%)87(4.3%)57(2.8%)
第67期155(7.9%)99(5.0%)76(3.9%)61(3.1%)
第68期86(4.9%)64(3.6%)55(3.1%)38(2.2%)
第69期77(4.4%)46(2.6%)39(2.2%)28(1.6%)
第70期64(4.1%)35(2.2%)30(1.9%)23(1.5%)
第71期54(3.6%)36(2.4%)29(1.9%)20(1.3%)
第72期50(3.4%)35(2.4%)25(1.7%)17(1.1%)
第73期67(4.6%)51(3.5%)42(2.9%)28(1.9%)
第74期52(3.6%)45(3.1%)33(2.3%)23(1.6%)
第75期55(4.2%)36(2.7%)35(2.6%)25(1.9%)
第76期68(4.9%)52(3.7%)45(3.2%)31(2.2%)
第77期48(2.6%)39(2.1%)31(1.7%)

3 推移の特徴

(1) 一括登録時点の割合は第66期の28.0%が最も高い

一括登録時点の未登録者の割合は,新第60期の3.3%から上がり続け,第66期の28.0%(570人)が最も高い。
その後は,第67期が27.9%,第68期が26.5%と少しずつ下がり,第73期は19.5%であった。

(2) 第74期以降の水準

第74期は12.0%(175人)と大きく下がったが,第75期は15.8%,第76期は17.3%と再び上がっている。
第74期は,一括登録日が令和4年4月21日であり,他の期のように12月ではない。

(3) 約12か月後まで残る人数

約12か月後の未登録者は,第65期から第67期までは52人から61人(2.5%から3.1%)であったが,第69期以降は17人から31人(1.1%から2.2%)で推移している。
未登録者の数が減るのは弁護士登録又は任官をした場合であるから,一括登録時点の未登録者の大半は,1年以内に弁護士登録をしていると考えられる。

第3 未登録者の進路の内訳

1 内訳の区分

資料1-7は,未登録者の進路の内訳を,約2か月後と約12か月後の2つの時点で示している。
約2か月後の欄は,実際には,新第61期・第67期は約4か月後,第66期・第68期から第73期までは約3か月後,第75期・第76期は約6か月後の内訳であると表頭に注記されている。
区分の名称は期によって少しずつ違い,第66期以降は「登録見込み」「就職活動中」「企業、官庁、研究職等で就業」「その他」「不明」等が使われている。

2 約12か月後の内訳

(1) 第65期から第76期までの内訳

表3は,第65期から第76期までの約12か月後の内訳を,4つの区分にまとめ直したものである。
「企業・官庁等」には「企業、官庁、大学等への就職等」「企業、官庁、研究職等で就業」等を,「不明・その他」には「不明」「その他」「不明・その他」をまとめた。
各期の4区分の合計は,表2の約12か月後の人数と一致する。

修習期登録見込み就職活動中企業・官庁等不明・その他
第65期173052
第66期233057
第67期263061
第68期141838
第69期2128
第70期1323
第71期1220
第72期1017
第73期1528
第74期1223
第75期101525
第76期2331

(2) 「不明」が最も多い

約12か月後の未登録者のうち最も多いのは「不明」又は「不明・その他」であり,第69期以降は各期の未登録者の半数以上を占めている。
企業・官庁等で就業している人は,第75期で10人,第76期で8人である。

3 「登録済み」の欄の読み方

第68期以降の約2か月後の内訳には「登録済み」の欄があり,例えば第69期は33人,第70期は31人である。
資料1-7に説明はないが,未登録者の数を数えた時点より後に内訳を調べたため,その間に弁護士登録をした人が内訳に「登録済み」として現れたものと考えられる。
この欄の人数は,内訳を調べた時点では既に未登録者ではない人の数として読む必要がある。

第4 司法修習終了者の進路別人数

1 第54期から第77期までの推移

表4は,資料1-16のうち,裁判官・検察官・弁護士・その他の人数と割合を期別に並べたものである。
資料1-16は,第60期から第65期までは新司法修習と現行型司法修習の両方を含むと注記している。

修習期裁判官検察官弁護士その他総数
第54期112(11.5%)76(7.8%)774(79.4%)13(1.3%)975
第55期106(10.7%)75(7.6%)799(80.9%)8(0.8%)988
第56期101(10.0%)75(7.5%)822(81.8%)7(0.7%)1,005
第57期109(9.3%)77(6.5%)983(83.4%)9(0.8%)1,178
第58期124(10.4%)96(8.1%)954(80.4%)13(1.1%)1,187
第59期115(7.8%)87(5.9%)1,254(84.9%)21(1.4%)1,477
第60期118(5.0%)113(4.8%)2,043(86.0%)102(4.3%)2,376
第61期99(4.2%)93(4.0%)2,026(86.6%)122(5.2%)2,340
第62期106(4.5%)78(3.3%)1,978(84.3%)184(7.8%)2,346
第63期102(4.8%)70(3.3%)1,714(79.9%)258(12.0%)2,144
第64期102(4.7%)71(3.3%)1,515(70.4%)464(21.6%)2,152
第65期92(4.4%)72(3.5%)1,370(65.9%)546(26.3%)2,080
第66期96(4.7%)82(4.0%)1,286(63.2%)570(28.0%)2,034
第67期101(5.1%)74(3.8%)1,248(63.3%)550(27.9%)1,973
第68期91(5.2%)76(4.3%)1,131(64.0%)468(26.5%)1,766
第69期78(4.4%)70(4.0%)1,198(68.0%)416(23.6%)1,762
第70期65(4.2%)67(4.3%)1,075(68.8%)356(22.8%)1,563
第71期82(5.4%)69(4.5%)1,032(68.0%)334(22.0%)1,517
第72期75(5.0%)65(4.4%)1,032(69.4%)315(21.2%)1,487
第73期66(4.5%)66(4.5%)1,047(71.3%)289(19.7%)1,468
第74期73(5.0%)72(4.9%)1,136(77.9%)177(12.1%)1,458
第75期76(5.7%)71(5.4%)966(72.9%)212(16.0%)1,325
第76期81(5.8%)76(5.5%)993(71.4%)241(17.3%)1,391
第77期90(4.9%)82(4.5%)1,455(79.7%)199(10.9%)1,826

2 「その他」の割合の変化

(1) 第60期から第66期までの上昇

「その他」の割合は,第59期までは1.5%未満であったが,第60期の4.3%から毎期上がり,第66期は28.0%(570人)に達した。
同じ期間の修習終了者の総数は2,000人を超えており,弁護士の割合は第59期の84.9%から第66期の63.2%へ下がっている。

(2) 第77期の変化

第77期は,弁護士が1,455人(79.7%)で第63期(79.9%)以来の高い割合となり,「その他」は199人(10.9%)で第62期(7.8%)以来の低い割合となった。
ただし,第77期の「その他」199人は,資料1-7の一括登録時点の人数(90人)とは時点が違う(後記第5の2)。

3 裁判官・検察官の人数

裁判官は第58期の124人が最も多く,第70期の65人が最も少ない。
第77期の裁判官は90人で,第68期(91人)以来の多さである。
検察官は第60期の113人が最も多く,第77期は82人である。

第5 数字を読むときの注意

1 第74期と第77期の一括登録

(1) 第74期

第74期の一括登録日は令和4年4月21日であり,他の期のように12月ではない。
第74期の修習日程は,司法修習の年間スケジュールで扱っている。

(2) 第77期

資料1-7の注記によれば,第77期は,「第77期の一括登録日は令和7年3月27日だが、年度始である令和7年4月1日付けの登録者が半数近くを占めた」ため,一括登録時点の未登録者数を「令和7年4月2日までの数字(一斉登録直後)」としている。
このため,第77期の一括登録時点の4.9%(90人)は,他の期の一括登録時点と同じ物差しではなく,第76期の17.3%と並べて減少幅を論じることはできない。
第77期の約2か月後は3.1%であり,第76期の約2か月後の5.8%と比べれば,同じ物差しに近い比較になる。

2 資料1-7と資料1-16の食い違い

(1) 第73期から第75期までの2人から3人の差

資料1-7の一括登録時点の未登録者数と資料1-16の「その他」は,第60期から第72期まで(第60期から第64期までは現行と新の合計による。)及び第76期は一致するが,第73期(286人と289人),第74期(175人と177人)及び第75期(209人と212人)は2人から3人違う。
両資料は調査主体(日本弁護士連合会と最高裁判所)と時点が違い,差の原因は資料からは分からない。

(2) 第77期の90人と199人の差

第77期は,資料1-7の一括登録時点が90人,資料1-16の「その他」が199人である。
この差は,前記1の注記のとおり,資料1-7が令和7年4月1日付けの登録を反映した同月2日までの数字を使っていることによるものと考えられる。

(3) 第73期の約1か月後の割合

資料1-7の第73期の約1か月後の割合は8.1%と印字されているが,118人を1,468人で割ると約8.04%であり,計算上は8.0%である。

3 資料1-16の括弧内の年

資料1-16は,各期に括弧書きで年を付しているが,修習終了の年と一致しない期がある。
第74期は「令和3年」と表示されているが修習終了は令和4年4月であり,第77期は「令和6年」と表示されているが修習終了は令和7年3月である。
表4では,括弧内の年を省いて期だけを示した。

4 二回試験の不合格者との関係

裁判所法67条1項は,「司法修習生は、少なくとも一年間修習をした後試験に合格したときは、司法修習生の修習を終える。」と定めているから,修習終了者は二回試験(司法修習生考試)の合格者である。
同じ協議会の資料1-17「司法修習生採用者数・考試(二回試験)不合格者数」によれば,第77期の二回試験の不合格者は10人であり,修習終了者1,826人と合わせた応試者数は1,836人になる。
二回試験の不合格者数の推移は二回試験の不合格者数の推移等で,応試者数の復元方法は二回試験の推定応試者数で扱っている。

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第7 出典・参考資料

1 統計・データ

法務省「法曹養成制度改革連絡協議会(第26回)」会議資料(令和8年3月3日開催)
資料1-7「弁護士未登録者数の推移」(日本弁護士連合会調べ,令和7年12月25日時点)
資料1-16「司法修習終了者の進路別人数の推移」(最高裁判所調べ,修習終了直後の数)
資料1-17「司法修習生採用者数・考試(二回試験)不合格者数」(最高裁判所公表資料による)

2 法令

裁判所法(昭和22年法律第59号)67条1項(e-Gov法令検索)