復権令(平成2年11月12日政令第328号)


復権令(平成2年11月12日政令第328号)

内閣は、恩赦法(昭和二十二年法律第二十号)第九条の規定に基づき、この政令を制定する。

第一条 一個又は二個以上の裁判により罰金に処せられた者で、平成二年十一月十二日(以下「基準日」という。)の前日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得たものは、基準日において、その罰金に処せられたため法令の定めるところにより喪失し又は停止されている資格を回復する。ただし、他に禁錮 以上の刑に処せられているときは、この限りでない。

第二条 基準日の前日までに一個又は二個以上の略式命令の送達、即決裁判の宣告又は有罪、無罪若しくは免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪の一部又は全部について罰金に処せられた者で、基準日から平成三年二月十二日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得たものは、その執行を終わり又は執行の免除を得た日の翌日において、その罰金に処せられたため法令の定めるところにより喪失し又は停止されている資格を回復する。ただし、他に罰金以上の刑に処せられているときは、この限りでない。

附則

この政令は、公布の日から施行する。

*1 平成2年11月12日,今の上皇について,即位礼正殿の儀が実施されました。
*2 令和元年10月22日,今の天皇について,即位礼正殿の儀が実施されました。
*3 施行日後3ヶ月が経過した平成3年2月12日までに罰金を完納した事例についても復権を認める内容になっています。
*4 復権令の対象には,平成2年2月18日実施の第39回衆議院議員総選挙の違反で罰金刑を受けた約4300人も含まれていたため,「政治恩赦」であるとする批判が展開されました(「恩赦制度の概要」5頁)。


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