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その他役所関係

取適法における手形払の禁止と手形通達の沿革(AI作成)

第1 取適法の対象発注では手形払が禁止される
1 現行法の結論
2 令和8年1月1日前後の取引
3 支払期日と手形サイトの違い

第2 電子記録債権等に切り替える場合の注意点
1 電子化するだけでは足りない
2 現金化費用及び受取手数料
3 振込手数料及び遅延利息
4 令和8年の指導事例
5 でんさいへの切替えで違反となる例

第3 手形通達及び指導基準の沿革
1 昭和41年通達
2 平成28年通達
3 令和3年通達
4 令和6年指導基準
5 通達の現在の位置付け

第4 振興基準と取適法の適用範囲外の取引
1 令和8年6月改正の振興基準
2 フリーランス法だけが適用される取引
3 建設工事の下請負
4 令和9年4月1日施行の支払告示

第5 令和8年9月2日要請と電子交換所における手形交換の終了
1 令和8年9月2日要請の法的性格
2 令和9年3月31日に終了するもの
3 電子交換所そのものの終了

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反社会的勢力排除条項の作り方と運用上の注意点(AIリライト)

目次

第1 反社会的勢力排除条項の役割

1 契約前の拒絶と契約後の解除を準備する条項である
2 条例,行政指針及び私法上の効力を分けて考える

第2 対象となる反社会的勢力の定義

1 統一的かつ固定的な定義はない
2 役員,株主,従業員及び取引先の範囲を分ける
3 「5年」は全ての場面に共通する私法上のルールではない

第3 条文を設計するときの確認事項

1 基本構造
2 条文例

第4 反社チェックと個人情報

1 取引リスクに応じた確認を行う
2 警察への照会は一般的な身元調査窓口ではない
3 反社情報も個人情報として管理する

第5 採用・就業規則・解雇との関係

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消費者契約法・特定商取引法・割賦販売法等の違いと主な制度(AIリライト)

第1 各法律の役割と記事の対象

1 調査の基準日と対象

2 五つの法律の違い

第2 消費者契約法

1 消費者契約法の対象と三つの柱

2 不当な勧誘による取消し

3 不当な契約条項の無効

4 改正経過と最高裁判例

第3 特定商取引法

1 七つの取引類型

2 クーリング・オフの期間と方法

3 通信販売の返品と定期購入

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中小受託取引適正化法(取適法・旧下請法)に関するメモ書き(AI作成)

第1 現行の取適法と本記事の範囲1 法律名,施行日及び経過措置2 制度の目的と読み方第2 取適法の適用範囲1 対象となる委託取引2 資本金基準と従業員基準3 従業員数を確認する時点と方法4 トンネル会社規制第3 委託事業者の4つの義務1 60日以内の支払期日2 発注内容の直ちの明示3 取引記録の作成と2年間の保存4 支払遅延及び減額に対する遅延利息第4 11の禁止行為と重要な変更点1 禁止行為の全体像2 手形払,電子記録債権及び振込手数料3 価格協議と一方的な代金決定4 型・治具の保管と知的財産の取扱い第5 返品・やり直しと民事上の効力1 返品できる期間と検査の意味2 やり直しと追加費用3 旧下請法違反と契約の効力を扱った裁判例第6 建設業,専門家業務及びフリーランス法1 建設工事と周辺取引2 弁護士その他の専門家への委託3 フリーランス法との重複適用第7 業種別指針,執行及び今後の制度1 28業種の取引適正化ガイドライン2 勧告,指導,罰則及び自発的申出3 相談・申告窓口4 令和9年4月施行予定の支払告示等5 令和8年9月2日要請と手形廃止の実務第8 関連記事第9 出典・参考資料1 法令・規則2 裁判例3 公的資料・統計4 文献

第1 現行の取適法と本記事の範囲
1 法律名,施行日及び経過措置

令和7年法律第41号による改正後の正式名称は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」であり,「中小受託取引適正化法」又は「取適法」と呼ばれる。改正前の「親事業者」は「委託事業者」,「下請事業者」は「中小受託事業者」,「下請代金」は「製造委託等代金」へ改められた。

取適法は令和8年1月1日に施行された。同日以後に行われた委託には取適法が適用される一方,同日前に行われた委託には改正前の下請代金支払遅延等防止法が適用されるため,継続取引では個々の発注日を確認する必要がある。本記事は令和8年9月5日現在の制度を基準とし,改正前の制度を指すときだけ「旧下請法」と表記する。

2 制度の目的と読み方

取適法は,委託事業者と中小受託事業者との取引を公正にし,中小受託事業者の利益を保護するため,適用対象を資本金又は従業員数と取引類型によって画し,委託事業者に4つの義務と11の禁止行為を課す法律である。個々の取引で独占禁止法上の優越的地位を一から立証しなくても,形式的な適用基準を満たせば規制が働く点に特徴がある。

もっとも,取適法は契約関係の全てを定めるものではない。行政上の勧告や指導の問題と,契約の有効性,不当利得返還又は損害賠償という民事上の問題とは区別して検討する必要があり,取適法に違反したという一事だけで契約が当然に無効となるわけではない。

第2 取適法の適用範囲
1 対象となる委託取引

対象となる取引類型は,①製造委託,②修理委託,③情報成果物作成委託,④役務提供委託,⑤特定運送委託である。令和7年改正では,物品の取引相手に対する運送を別の事業者へ委託する特定運送委託が追加され,製造委託の対象も,金型に加えて木型,樹脂型,治具その他の専用工具へ拡張された。

適用の有無は契約名ではなく,委託の実質によって判断される。例えば,情報成果物にはプログラムのほか,映像,設計図,記事その他の文字・図形・音声等による成果物が含まれ得るが,自社で使用する役務を外注しただけであれば通常は役務提供委託に当たらない。他方,自社が顧客へ提供する役務の全部又は一部を再委託した場合には,役務提供委託に当たり得る。

2 資本金基準と従業員基準

資本金基準に加え,資本金基準が適用されない場合には従業員基準が適用される。したがって,資本金基準を満たさないというだけで対象外と判断することはできず,発注側と受注側の双方について,次の区分を取引ごとに確認する必要がある。

委託の区分
資本金基準
従業員基準

製造委託,修理委託,特定運送委託,プログラムの情報成果物作成委託,運送・物品の倉庫保管・情報処理に係る役務提供委託
①委託事業者が3億円超,中小受託事業者が3億円以下,又は②委託事業者が1000万円超3億円以下,中小受託事業者が1000万円以下
委託事業者が300人超,中小受託事業者が300人以下

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国民年金保険料の免除・納付猶予・追納-国民健康保険料の軽減・減免(AIリライト)

目次

第1 この記事の対象と基準日第2 国民年金保険料の免除と納付猶予1 最初に制度の違いを確認する2 所得基準と失業等の特例(1) 全額免除と納付猶予(2) 一部免除(3) 失業,倒産又は事業廃止の特例3 申請できる期間,申請先及び必要書類(1) 申請できる期間(2) 申請方法と基本書類(3) 申請後の確認4 年金額と受給資格期間への反映5 追納できる期間と加算額第3 出産,育児及び学生に関する別制度1 産前産後期間の免除2 令和8年10月施行の育児免除3 学生納付特例と法定免除第4 国民健康保険料の軽減・減免の全国的な枠組み1 保険料又は保険税と自治体ごとの差2 低所得世帯の7割・5割・2割軽減3 未就学児の均等割軽減4 失業,所得減少又は災害の場合第5 大阪市の令和8年度の軽減・減免1 7割・5割・2割軽減の所得基準2 子どもと出産に関する軽減3 非自発的失業者の軽減4 所得減少減免5 保険料を確認するときの資料第6 申請前後の確認順序1 国民年金2 国民健康保険3 納付が難しいときの停止基準第7 関連記事第8 出典・参考資料1 法令2 厚生労働省及び日本年金機構3 大阪市
第1 この記事の対象と基準日

国民年金保険料を納めることが難しい場合には,免除又は納付猶予を申請でき,承認期間は一定の条件で追納できる。
国民健康保険料(税)についても,低所得世帯に対する法定軽減のほか,失業,所得減少又は災害等を理由とする減免若しくは徴収猶予を利用できる場合がある。

本記事の調査基準日は令和8年9月9日である。
国民年金は全国共通の制度を中心に説明し,国民健康保険は市町村の条例等で内容が異なるため,大阪市の令和8年度制度を具体例として説明する。
国民年金保険料の育児免除については,令和8年10月3日に施行後の手続案内を確認し,第3の2を更新した。

第2 国民年金保険料の免除と納付猶予
1 最初に制度の違いを確認する

保険料免除は,保険料の全部又は一部を納めなくてよいものとする制度であり,平成21年4月以後の免除期間は国庫負担分を含む一定割合が老齢基礎年金額に反映される。
納付猶予は,保険料の支払を後に延ばす制度であり,承認期間は受給資格期間に算入されるが,追納しない限り老齢基礎年金額には反映されない。

比較項目保険料免除納付猶予所得審査の対象本人,配偶者及び世帯主本人及び配偶者年齢要件制度上の年齢上限なし20歳以上50歳未満承認の内容全額,4分の3,半額又は4分の1の免除全額の納付を猶予老齢基礎年金額免除区分に応じて反映追納しない限り反映しない受給資格期間算入する算入する

世帯主である親の所得が高い場合,保険料免除は承認されない一方で,本人及び配偶者の所得要件を満たせば納付猶予が承認されることがある。
親と同居しているだけで親の所得が常に審査対象となるのではなく,親が世帯主であるかを確認する必要がある。

2 所得基準と失業等の特例
(1) 全額免除と納付猶予

全額免除及び納付猶予の所得基準は,「(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円」である。
扶養親族等がいない場合の基準額は67万円となるが,障害者,寡婦又はひとり親に該当する場合等は基準が異なるため,申請時に確認する必要がある。

免除又は納付猶予の年度は7月から翌年6月までである。
令和8年度分である令和8年7月から令和9年6月までについては,原則として令和7年中の所得を審査する。

(2) 一部免除

一部免除の本人所得の基準額は,4分の3免除が88万円,半額免除が128万円,4分の1免除が168万円に,扶養親族等控除額及び社会保険料控除額等を加えた額である。
本人,配偶者及び世帯主の全員がそれぞれ所得基準を満たす必要がある。

一部免除が承認されたときは,免除されなかった残額を納付しなければならない。
残額を納付しない月は一部免除期間ではなく未納期間となるため,承認通知と納付書を確認する必要がある。

(3) 失業,倒産又は事業廃止の特例

失業,倒産,事業の廃止又は休止等の事実を確認できる場合,その事情がある者の前年所得にかかわらず,免除又は納付猶予を受けられる特例がある。
ただし,配偶者又は世帯主について必要となる所得審査までなくなるものではない。

雇用保険被保険者離職票,雇用保険受給資格者証,雇用保険受給資格通知,廃業届出書又は履歴事項全部証明書等,失業等の事実を確認できる資料が必要となる。
単に収入が不安定であるという事情だけでなく,利用する特例とその裏付資料を申請前に確認することが実務的である。

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社会保険の加入・保険料・資格取得喪失と士業の適用(AIリライト)

第1 社会保険の適用1 この記事で扱う社会保険2 法人と個人事業所3 通常の労働者と短時間労働者4 法律事務所と弁護士国民健康保険第2 資格取得・資格喪失と標準報酬1 事業所と従業員の届出2 標準報酬月額の定時決定と随時改定3 賞与と育児休業等第3 令和8年度の保険料1 大阪支部の健康保険料等2 厚生年金保険料3 給与からの控除と納付第4 健康保険1 マイナ保険証と資格確認書2 傷病手当金3 被扶養者4 退職後の医療保険5 75歳到達時の取扱い第5 厚生年金と国民年金1 70歳到達後の届出2 在職老齢年金3 令和8年度の国民年金保険料4 20歳前傷病による障害基礎年金第6 介護保険1 第1号被保険者と第2号被保険者第7 出典・参考資料1 法令2 行政資料3 裁判例4 文献
第1 社会保険の適用
1 この記事で扱う社会保険

「社会保険」は広い意味では労災保険及び雇用保険を含むことがあるが,本記事では,事業所と従業員に関係する健康保険,厚生年金保険及び介護保険を中心に扱う。労災保険及び雇用保険については,労働保険の加入・保険料・労災給付・雇用保険の手続で説明している。

健康保険は業務外の疾病,負傷,出産及び死亡に関する給付を行い,厚生年金保険は老齢,障害及び死亡に関する給付を行う。業務上又は通勤による傷病は原則として労災保険の対象であり,健康保険と労災保険を傷病の原因に応じて区別する必要がある。

2 法人と個人事業所

国,地方公共団体又は法人の事業所で,常時従業員を使用するものは,業種及び従業員数を問わず健康保険及び厚生年金保険の強制適用事業所となる。したがって,法人は,代表者1人だけの事業所であっても,その代表者に労務の対償として報酬を支払う場合,原則として適用を受ける。

個人事業所は,現在,常時5人以上の従業員を使用する法定17業種の事業所が原則として強制適用となる。弁護士,司法書士,社会保険労務士,税理士等が行う法律又は会計に係る業務は,令和4年10月から法定業種に追加された。

令和11年10月からは,常時5人以上を使用する個人事業所について業種要件が撤廃される。ただし,施行時に強制適用事業所でない既存の個人事業所には当分の間適用しない経過措置があるため,「令和11年10月からすべての既存個人事業所が直ちに加入する」と理解するのは正確でない。

強制適用の対象でない個人事業所も,従業員の半数以上の同意を得て厚生労働大臣の認可を受ければ,任意適用事業所となることができる。適用事業所となった後は,加入を希望しない従業員だけを制度から外すことはできない。

3 通常の労働者と短時間労働者

適用事業所に常用的に使用される者は,原則として健康保険の被保険者となり,そのうち70歳未満の者は厚生年金保険の被保険者にもなる。1週の所定労働時間及び1月の所定労働日数が同一事業所の通常の労働者の4分の3以上である者は,雇用形態又は名称にかかわらず加入対象となる。

4分の3基準を満たさない短時間労働者も,令和8年10月1日以後は,厚生年金保険の被保険者数が常時51人以上である企業等の特定適用事業所において,①週の所定労働時間が20時間以上,②2か月を超えて使用される見込みがある,③学生でないという要件を満たせば加入対象となる。
任意特定適用事業所及び国・地方公共団体の事業所にも別の適用関係があり,学生には法定の例外がある。

短時間労働者の月額8万8000円の所定内賃金要件は,令和8年10月1日に原則として撤廃された。
ただし,最低賃金の減額特例許可を受け,月額8万8000円未満である者は原則として加入対象外であるが,本人が加入を希望する場合は事業主の同意なく加入できる。
詳細は日本年金機構の令和8年10月1日からの加入要件の案内を確認されたい。

企業規模要件は,令和9年10月に36人以上,令和11年10月に21人以上,令和14年10月に11人以上へ段階的に縮小され,令和17年10月に撤廃される予定である。
既に撤廃された賃金要件と,将来の企業規模の変更を区別して加入判定を行う必要がある。

適用事業所であることと,そこで働く個々人が被保険者資格を取得することは別の問題である。被保険者資格は,①契約名ではなく,事業所との間に実態上の使用関係又は常用的使用関係があるかを確認し,②これを満たす者について,4分の3基準又は短時間労働者の法定要件を検討するという二段階で判断する必要がある。

勤務先の適用状況と本人の資格を確認する順序,店舗名と法人名が違う場合及び全喪・適用拡大の表示の読み方は,厚生年金・健康保険の適用事業所検索と労働保険適用事業場検索-活用方法と確認の限界で説明する。事業所の検索表示だけで個々人の加入を確定しない点も整理している。

所定労働時間,所定労働日数又は月額賃金を数値要件に合わせただけでは,第一段階の使用関係を代替できない。反対に,勤務時間が短いことだけで資格が当然に否定されるわけでもなく,実際の指揮命令,勤務管理,作業,成果物,報酬を受ける権利及び継続性を総合して判断する。

厚生労働省令和8年9月14日通知は,勤務時間が短い正規型労働者について,報酬の対価性と経常的な労務の双方を実態審査する。詳細は「「国保逃れ」と社会保険料削減ビジネス―名目的役員・短時間勤務の被保険者資格と資格喪失後の対応(AI作成)」を参照されたい。

4 法律事務所と弁護士国民健康保険

常時5人以上を使用する個人経営の法律事務所は,令和4年10月以降,原則として健康保険及び厚生年金保険の強制適用事業所である。弁護士法人は,従業員数にかかわらず法人事業所として強制適用を受ける。

弁護士国民健康保険組合の組合員等が所定の要件を満たす場合,健康保険の適用除外承認を受け,健康保険には加入せず,厚生年金保険だけに加入する取扱いを選択できることがある。弁護士国保への加入だけで健康保険の適用が当然に除外されるものではなく,組合の資格要件を確認した上で,年金事務所を通じた適用除外承認の手続が必要である。

法律事務所の形態及び本人の立場から加入先を確認する順序は,弁護士・法律事務所の社会保険を参照されたい。
具体的な保険料・家族・休業時の給付は,弁護士国保と協会けんぽの違い,法人化や採用時の承認申請は,弁護士国保を続けるための健康保険適用除外承認で別に説明する。

第2 資格取得・資格喪失と標準報酬

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国会同意人事

第1 国会同意人事の意味と法的性質

1 国会同意人事という呼称が指すもの

2 憲法上の制度ではなく,法律上の制度であること

3 衆議院の優越規定がないこと

第2 対象となる機関

1 現行法令上の対象を機械的に抽出した結果

2 公表されている機関数及び人数との関係

3 最高裁判所裁判官及び高等裁判所長官は対象ではないこと

4 同意人事に近接する別の類型

第3 条文の書き分けと任命権者

1 任命権者が3種類に分かれること

2 「同意を経て」と「同意を得て」

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故安倍晋三国葬儀―決定,法的根拠,費用及び裁判例(AIリライト)

第1 故安倍晋三国葬儀の概要

1 実施の決定

2 政府が説明した実施理由

3 実施結果

第2 国葬令の失効と戦後の公葬

1 旧国葬令の失効

2 吉田茂国葬から内閣・政党合同葬へ

第3 政府が示した法的根拠

1 行政権,内閣府設置法及び閣議決定

2 弔意表明を強制しないという限定

3 国費と予備費

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貨物軽自動車運送事業(軽貨物運送業)の届出・安全管理・契約実務(AIリライト)

目次

第1 貨物軽自動車運送事業の範囲1 定義と届出制2 使用できる車両3 貨物運送と区別すべき事業第2 開業届出と黒ナンバー1 一両開業と施設の確認2 届出から事業開始までの流れ3 運賃料金,運送約款及び保険4 兵庫県で開業する場合―神戸運輸監理部への届出第3 令和7年4月からの安全管理1 制度改正の対象2 貨物軽自動車安全管理者3 日常管理,指導及び記録保存4 事故報告と制裁第4 運送契約,取適法及び再委託1 真荷主との運送契約書面2 元請から軽貨物事業者への委託3 取適法の特定運送委託4 違法な白トラと委託次数第5 ドライバーの地位と補償1 業務委託契約と労働者性2 フリーランス法と労災保険の特別加入第6 事故対応と休車損害1 交通事故直後と事業上の報告2 休車損害と最高裁判例第7 出典・参考資料1 法令2 国土交通省等の資料3 裁判例4 書籍及び解説

第1 貨物軽自動車運送事業の範囲

1 定義と届出制

貨物自動車運送事業法2条4項は,他人の需要に応じ,有償で,三輪以上の軽自動車又は二輪の自動車を使用して貨物を運送する事業を貨物軽自動車運送事業と定義している。

典型例は,軽自動車又は一定の二輪車を使用し,荷主又は元請事業者から運賃を受けて荷物を運ぶ事業である。個人が自分で一両を運転する場合も該当し得る。

貨物軽自動車運送事業は許可制ではなく,事業開始前の届出制である。ただし,届出が受理されたことは,営業所,車庫,安全管理,労務,保険その他の法令適合性が包括的に保証されたことを意味しない。

無償運送や自社の貨物だけを自社車両で運ぶ行為は,通常,この定義に当たらない。もっとも,商品価格,作業代その他の名目に運送の対価が含まれる場合は,契約書の名目だけで無償運送になるわけではなく,取引の実態によって判断される。

2 使用できる車両

(1) 軽貨物車と軽乗用車

軽貨物車は貨物軽自動車運送事業の代表的な車両である。

また,令和4年10月27日以降は,国土交通省の取扱いにより,軽乗用車も使用できる。軽乗用車を使用する場合も,管轄運輸支局への経営届出と軽自動車検査協会での事業用車両への変更が必要であり,自家用ナンバーのまま有償運送をしてよいわけではない。

事業用軽自動車の車両番号標は黒地に黄色文字であり,ひらがなは「り」又は「れ」である。貨物用途の分類番号には40番台,400番台及び600番台等がある一方,軽乗用車も事業に使用できるため,「黒ナンバー」と「4ナンバー」は同義ではない。

(2) 二輪車と新基準原付

二輪車では,排気量125ccを超えるものを有償の貨物運送に使用する場合,貨物軽自動車運送事業の届出が必要となる。電動二輪車は,排気量ではなく道路運送車両法上の車両区分を確認する必要がある。

排気量125cc以下の原動機付自転車による配送は,貨物軽自動車運送事業の届出対象ではない。ただし,市区町村への標識交付申請,自賠責保険,運転免許,ヘルメット,積載制限その他の規制は別に守る必要がある。

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国葬儀――国葬令の失効,戦後の公葬及び安倍晋三元首相の国葬儀(AIリライト)

目次

第1 国葬,国葬儀,国民葬及び合同葬の違い

第2 国葬令とその失効

1 国葬令の内容
2 国葬令の失効

第3 大喪の礼,上皇の喪儀及び皇太后の葬儀

1 大喪の礼及び上皇の喪儀
2 皇太后の葬儀

第4 戦後の元首相の公葬

1 吉田茂元首相の国葬儀
2 佐藤榮作元首相の国民葬と合同葬への移行
3 内閣が関与した葬儀の国費負担

第5 安倍晋三元首相の国葬儀

1 閣議決定と実施
2 弔意表明と無宗教形式
3 参列者及び一般献花
4 最終経費

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内閣法制局に関するメモ書き(AIリライト)

第1 内閣法制局の業務と本記事の位置づけ

1 意見事務と審査事務
2 「法の番人」としての機能
3 内閣法制局と法務省の違い

第2 質問主意書に対する答弁書の審査
第3 法案資料の誤りと再発防止
第4 内閣法制局の執務資料及び開示資料

1 執務資料
2 例規その他の資料
3 答弁例集・答弁抄から原会議録を確かめる
4 公開された原資料と内部の調査資料

第5 臨時会の召集要求に関する国会答弁
第6 改め文(逐語的改正方式)に関する国会答弁
第7 関連記事その他

第1 内閣法制局の業務と本記事の位置づけ
本記事は,内閣法制局の審査実務,質問主意書への答弁書,法令案の誤り防止及び開示資料を調べるための資料案内である。
仕事内容と組織・職制の全体像は内閣法制局とは―仕事内容,組織と長官・参事官の役割で,法務省及び議院法制局との役割の違いは内閣法制局と法務省・議院法制局の違いで扱う。

1 意見事務と審査事務
内閣法制局の中核的な業務は,法律問題に関し内閣並びに内閣総理大臣及び各省大臣に対し意見を述べる意見事務(内閣法制局設置法3条3号)と,閣議に付される法律案,政令案及び条約案を審査する審査事務(同条1号)である。

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労災隠し

第1 労災かくしとは
第2 労災かくしの罰則
第3 労災保険料のメリット制と労災かくしの動機
第4 会社が労災申請に協力しない場合
第5 建設業における元請・下請
第6 健康保険を使ってしまった場合
第7 労災保険で受けられる主な給付
第8 業務中・通勤中の交通事故
第9 労災かくしが疑われる場合の対応
第10 関連記事
出典・参考資料

労災かくしとは,事業者が労働災害の発生を隠すため,故意に労働者死傷病報告を提出せず,又は虚偽の内容を記載した報告を提出することをいう。会社が労災を認めず,報告や事業主証明に協力しない場合でも,被災労働者が労災保険給付を請求できなくなるわけではない。この記事では,2026年9月23日現在の法令及び厚生労働省資料に基づき,罰則,メリット制,建設業での元請・下請,健康保険を使ってしまった場合及び労働者の対応を整理する。

第1 労災かくしとは

厚生労働省は,「労災かくし」を,労働災害の発生を隠すため,故意に労働者死傷病報告を提出しないこと,又は虚偽の内容を記載した報告を所轄労働基準監督署長へ提出することと説明している。

労働者死傷病報告は事業者が行う行政上の報告であり,被災労働者等が行う労災保険給付の請求とは別の手続である。会社が報告をしていなくても,労働者本人は労災保険給付を請求できる。提出義務者,死亡・休業日数別の期限及び2025年1月1日からの電子申請については,「労働者死傷病報告とは―提出義務者,期限,電子申請及び労災かくし(AI作成)」で詳しく説明している。

被災労働者に通常の不注意があっただけで,労災保険給付が当然に否定されるものではない。ただし,労働者が故意に負傷等を生じさせた場合は給付されず,故意の犯罪行為,重大な過失その他の法定事由がある場合には,政府が保険給付の全部又は一部を行わないことがある(労災保険法12条の2の2)。民事交通事故の過失割合とは区別して検討する必要がある。

第2 労災かくしの罰則

労働安全衛生法100条に基づく報告をせず,又は虚偽の報告をした者は,同法120条5号により50万円以下の罰金に処せられることがある。法人の代表者,代理人,使用人その他の従業者が法人又は事業主の業務に関して違反した場合は,行為者に加えて法人又は事業主にも罰金刑を科す両罰規定がある(同法122条)。

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労災保険の審査請求及び再審査請求――手続の流れ,口頭意見陳述,閲覧等及び取消訴訟(AIリライト)

第1 労災保険給付に不服がある場合の全体像

1 不服申立てと取消訴訟の流れ
2 行政不服審査法との関係
3 令和9年4月1日からの対象の拡大

第2 労災保険審査官に対する審査請求

1 審査官の位置付け及び管轄
2 審査請求期間
3 方式,記載事項及び提出先
4 代理人
5 原処分庁の意見書
6 口頭意見陳述及び原処分庁に対する質問権
7 審理のための処分の申立て
8 面談,同意書及び受診歴の調査
9 診療録その他の医証の扱い
10 参与の意見
11 決定
12 審査請求をした日から3か月を経過した場合
13 審査請求の処理状況

第3 労働保険審査会に対する再審査請求

1 再審査請求期間,方式及び提出先
2 労働保険審査会の組織

(続きを読む...)労災保険の審査請求及び再審査請求――手続の流れ,口頭意見陳述,閲覧等及び取消訴訟(AIリライト)

労災保険に関する書類の開示請求方法(AIリライト)

労働者災害補償保険(労災保険)の給付に関する書類は,労働局,労働基準監督署及び公共職業安定所(ハローワーク)が保有しており,個人情報保護法の保有個人情報開示請求によって本人又はその代理人が入手できます。
この記事では,療養補償給付・休業補償給付・障害補償給付の請求書や決議書,レセプト,災害調査復命書などを対象に,請求先,必要書類,手数料,「開示を請求する保有個人情報」の書き方,書類がそろう時期,代理人弁護士による請求の可否を,労働局の公表資料と厚生労働省の通達に基づいて整理します。
本記事は令和7年10月時点で確認した情報に基づきます。

目次

第1 労災の書類を開示請求で入手する仕組みの概要
第2 開示請求の手続(誰が,どこへ,何を,いくらで)

1 請求先と宛先
2 必要書類と手数料(1件300円)
3 代理人弁護士による請求
4 大阪労働局の窓口

第3 「開示を請求する保有個人情報」の記載方法

1 記載例
2 レセプトの請求先と件数の数え方
3 不開示となる部分(医師の氏名等)
4 各労働局が公表する記載例

第4 療養補償給付の全書類がそろう時期
第5 労災保険支給決定証明願及び給付等支払証明願

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労災保険の特別加入制度――加入できる者,保険料率,業務上外の認定及び令和8年改正(AIリライト)

目次

第1 特別加入制度の概要

1 制度の趣旨と法的根拠
2 特別加入できる者の4区分

第2 中小事業主等の特別加入(第一種特別加入)

1 中小事業主の範囲
2 労働保険事務組合への労働保険事務の委託
3 包括加入と申請手続
4 一人親方等との区別――労働者を使用する日数

第3 一人親方等の特別加入(第二種特別加入)

1 特別加入できる事業の種類及び保険料率
2 特定フリーランス事業(令和6年11月1日から)
3 特別加入団体を通じた加入と重複加入の禁止

第4 特定作業従事者の特別加入(第二種特別加入)
第5 海外派遣者の特別加入(第三種特別加入)
第6 給付基礎日額,保険料及び加入時健康診断

1 給付基礎日額
2 保険料
3 加入時健康診断と保険給付の制限

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内閣法制局参事官経験のある裁判官(AIリライト)

第1 内閣法制局参事官を経験した裁判官

1 第一部(意見事務)参事官の経験者
2 第二部(審査事務)参事官の経験者

第2 参事官経験のない裁判官出身の内閣法制局長官
第3 裁判官からみた内閣法制局参事官の位置づけ
第4 法律案の5点セット
第5 内閣法制局参事官と弁護士資格の特例
第6 関連記事その他

第1 内閣法制局参事官を経験した裁判官
内閣法制局参事官を経験した裁判官について,第一部・第二部の別に,経歴記事へのリンクと在任期間を掲載する。
以下の一覧は,プロパーの検事を含めず,司法修習期を確認できる裁判官を対象にした本ブログの掲載一覧である。
各人物の経歴と期間は,リンク先の経歴記事を併せて参照されたい。

平成31年4月22日の参議院決算委員会で,内閣法制局長官は,裁判官経験のある参事官は検事に任命された上で法務省から出向しており,第一部の参事官は具体の訴訟事件には関与しないと説明した。
この答弁と参事官の一般的な職務を区別して確認するには,同日の国会答弁:https://kokkai.ndl.go.jp/txt/119814103X00520190422/107及び内閣法制局の仕事内容,組織と長官・参事官の役割が手がかりとなる。
1 第一部(意見事務)参事官の経験者    

56期 堀内元城裁判官(令和8年8月1日~ )
53期 畑佳秀裁判官(令和3年8月1日~令和8年7月31日)
48期 馬渡直史裁判官(平成28年8月1日~令和3年7月31日)
45期 菊池章裁判官(平成23年8月1日~平成28年7月31日)
40期 舘内比佐志裁判官(平成18年8月7日~平成23年7月31日)
37期 八木一洋裁判官(平成12年8月10日~平成18年8月6日)

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内閣法制局長官任命の閣議書

1 内閣法制局長官任命の閣議書2 関連記事その他
1 内閣法制局長官任命の閣議書
平成元年以降の内閣法制局長官任命の閣議書を以下のとおり掲載しています(2回目以降の任命分は除いています。)。
内閣法制局長官は,内閣法制局の長として内閣が任命する職です(内閣法制局設置法2条:https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000252)。
以下は各任命時点の資料であり,現在の幹部全員の名簿ではありません。
現在の名簿は内閣法制局「幹部名簿」:https://www.clb.go.jp/about/member/,仕事内容と各職の役割は内閣法制局の仕事内容,組織と長官・参事官の役割で確認できます。

長官氏名資料に表示された日付閣議書

岩尾信行令和6年8月27日付岩尾信行内閣法制局長官任命の閣議書(令和6年8月27日付)
近藤正春令和元年9月11日付近藤正春内閣法制局長官任命の閣議書(令和元年9月11日付)
横畠裕介平成26年5月16日付横畠裕介内閣法制局長官任命の閣議書(平成26年5月16日付)
小松一郎平成25年8月8日付小松一郎内閣法制局長官任命の閣議書(平成25年8月8日付)
山本庸幸平成23年12月22日付山本庸幸内閣法制局長官任命の閣議書(平成23年12月22日付)
梶田信一郎平成22年1月15日付梶田信一郎内閣法制局長官任命の閣議書(平成22年1月15日付)
宮崎礼壹平成18年9月26日付宮崎礼壹内閣法制局長官任命の閣議書(平成18年9月26日付)
阪田雅裕平成16年8月31日付阪田雅裕内閣法制局長官任命の閣議書(平成16年8月31日付)
秋山収平成14年8月7日付秋山収内閣法制局長官,並びに佐藤英彦,村田成二及び青山俊樹安全保障会議幹事任命の閣議書(平成14年8月7日付)
津野修平成11年8月24日付津野修内閣法制局長官,及び川島裕安全保障会議幹事任命の閣議書(平成11年8月24日付)
大森政輔平成8年1月11日付渡辺嘉蔵及び古川貞二郎内閣官房副長官,並びに大森政輔内閣法制局長官任命の閣議書(平成8年1月11日付)
大出峻郎平成4年12月12日付大出峻郎内閣法制局長官任命の閣議書(平成4年12月12日付)
工藤敦夫平成元年8月10日付志賀節及び石原信雄内閣官房副長官,並びに工藤敦夫内閣法制局長官任命の閣議書(平成元年8月10日付)

阪原さんが犯人ではないことを知りながら、
証拠隠しをして、阪原さんの無期懲役を勝ち取った検察官https://t.co/9BvLGndqFY

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任期満了により衆議院議員が失職した場合における,参議院の緊急集会の開催の可否

目次
1 総論
2 政府答弁
3 最高裁大法廷判決における反対意見
4 明治憲法下における任期満了総選挙
5 関連記事その他

1 総論
(1) 憲法54条2項は,「衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。」と定めています。
(2) 任期満了により衆議院議員が失職したことを受けて昭和51年12月5日,第34回衆議院議員総選挙が実施されたものの,日本国憲法下では,それ以外に任期満了により衆議院議員が失職した事例はありません。

2 政府答弁
(1) 横畠裕介内閣法制局長官は,平成30年2月6日の衆議院予算委員会において以下の答弁をしています。
   参議院の緊急集会についてでございますけれども、憲法第五十四条第二項は、「衆議院が解散されたときは、」と冒頭に規定しております関係で、任期満了により衆議院議員がいなくなったという場合にこの緊急集会が開けるのかという論点が確かにございます。
   この点につきましては、昭和五十一年に、必ずしも大災害という前提ではございませんけれども、内閣法制局において検討したことがございます。
   そのときは、1参議院の緊急集会の制度は、極めて特殊な場合の変則的、異例の措置であって、解散という予期しない事態の場合に限って、特に明文の規定をもって認めたものであり、それ自体としても抑制的に運用されるべきものであるため、消極的に解すべきであるという見解、2解散による選挙と任期満了による選挙の間に根本的な差異があるとは考えられず、解散の場合の条件よりも厳格に考えるべきであるが、真に国政上の緊急の必要があるときは、憲法第五十四条第二項の類推適用が許されるという見解の両論がありましたが、結論を得るに至っておりません。
   いずれにせよ、この問題につきましては、憲法上の国会の権能に関する重要な事柄でございますので、国会で御議論をいただくのが適当であると考えます。
(2) 参議院議員蓮舫君提出災害対策としての選挙制度の在り方等に関する質問に対する答弁書(平成28年3月18日付)には以下の記載があります。
   御指摘の「過去の検討状況及び過去の答弁等」を網羅的にお答えすることは困難であるが、旧憲法調査会法(昭和三十一年法律第百四十号)第一条の規定により内閣に置かれた憲法調査会の昭和三十四年七月二十二日及び九月二十三日に開催された第二委員会において、衆議院議員の任期満了による総選挙は、原則的には任期満了以前に行われるが、常会の会期が衆議院議員の任期満了によって終了するような場合には、総選挙は任期満了後に行われることになり、このあとの場合に何らかの緊急事態が発生したときには、衆議院解散の場合と同じく、緊急集会的制度が必要なのではないかという指摘がされたことがあると承知している。
   また、衆議院議員の任期満了による総選挙が行われた昭和五十一年には、内閣法制局において検討したことがあるが、結論を得るに至っていないものと承知している。

3 最高裁大法廷判決における反対意見
(1) 最高裁大法廷平成30年12月19日判決における山本庸幸裁判官(元 内閣法制局長官)の反対意見には以下の記載があります。
① 私は,現在の国政選挙の選挙制度において法の下の平等を貫くためには,一票の価値の較差など生じさせることなく,どの選挙区においても投票の価値を比較すれば1.0となるのが原則であると考える。その意味において,これは国政選挙における唯一かつ絶対的な基準といって差し支えない。ただし,人口の急激な移動や技術的理由などの区割りの都合によっては1~2割程度の一票の価値の較差が生ずるのはやむを得ないと考えるが,それでもその場合に許容されるのは,せいぜい2割程度の較差にとどまるべきであり,これ以上の一票の価値の較差が生ずるような選挙制度は法の下の平等の規定に反し,違憲かつ無効であると考える。
② 仮にこれらの議員(山中注:一票の価値が0.8以上の選挙区から選出された議員及び訴訟の対象とされなかった選挙区がある場合にあってはその選挙区から選出された議員)によっては院の構成ができないときは,衆議院が解散されたとき(憲法54条)に準じて,内閣が求めて参議院の緊急集会を開催し,同緊急集会においてその新しい選挙区の区割り等を定める法律を定め,これに基づいて次の衆議院議員選挙を行うべきものと解される。
(2) 選挙無効の判決により多数の衆議院議員が失職した結果,衆議院の構成ができなくなるという事態を憲法が想定しているとは思えませんから,このような事態が生じた場合,任期満了により衆議院議員が失職した場合以上に参議院の緊急集会を開催できる法的根拠はない気がします。

4 明治憲法下における任期満了総選挙
(1) 明治憲法下における衆議院議員総選挙は23回ありましたところ,そのうち,任期満了によるものは4回であり,以下の日付で実施されました(Wikipediaの衆議院議員総選挙参照)。
1902年8月10日(第7回),1908年5月15日(第10回),1912年5月15日(第11回),1942年4月30日(第21回)

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国家公務員の懲戒に関する人事院規則及び人事院事務総長通達

目次
1 国家公務員の懲戒に関する人事院規則及び人事院事務総長通達
2 関連記事その他
 
1 国家公務員の懲戒に関する人事院規則及び人事院事務総長通達
・ 人事院規則12-0(職員の懲戒)は太字表記とし,これに対応する人事院規則12-0(職員の懲戒)の運用について(昭和32年6月1日付の人事院事務総長通達)の記載をその直後に載せています(令和2年5月27日現在の内容です。)。

(総則)
第一条 職員の懲戒は、官職の職務と責任の特殊性に基いて法附則第十三条の規定により法律又は規則をもつて別段の定をした場合を除き、この規則の定めるところによる。

(停職)
第二条 停職の期間は、一日以上一年以下とする。
第2条関係
停職の期間計算は、暦日計算による。

(減給)
第三条 減給は、一年以下の期間、俸給の月額の五分の一以下に相当する額を、給与から減ずるものとする。
第3条関係
1 減給は、休職、病気休暇等のため、俸給を減ぜられている場合でも、本来受けるべき俸給の月額(俸給の調整額を含む。)を基礎として計算した額を、給与から減ずるものとする。
2 減給は、職員が本来受けるべき俸給を変更するものではないから、俸給を計算の基礎とする手当等に影響を及ぼすものではない。
3 減給の期間は月単位で表示し、その効力発生の日の直後の俸給の支給定日(効力発生の日と俸給の支給定日とが同日の場合は、次の俸給の支給定日)から、減給期間として示された月数に応じ、各俸給の支給定日ごとに減給分を差し引くこととする。
月2回払の場合 減給の割合による額の2分の1
月1回払の場合 減給の割合による額
4 減給期間中に昇給・昇格・休職その他俸給が変更した場合にも、減給の計算については、減給発令時の俸給を基礎とする。
5 減給期間中に離職する場合には、最終の俸給の支給定日の減給の額をもって打ち切るものとする。
6 減給に際し、支給される給与(俸給の支給定日に支給されるべき給与の総額をいう。以下同じ。)がない場合には、当該支給定日に減ずる減給分は打ち切るものとする。また、支給される給与の額が当該俸給の支給定日に減ずる減給の額にみたないときは、支給される給与の額をもって、当該支給定日に減ずる減給分は打ち切るものとする。

(戒告)
第四条 戒告は、職員が法第八十二条第一項各号のいずれかに該当する場合において、その責任を確認し、及びその将来を戒めるものとする。

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国税庁長官及び東京国税局長の事務引継資料(令和元年7月頃の文書)

目次
1 国税庁長官の引継資料
2 東京国税局の局長事務引継書等
3 関連記事その他

1 国税庁長官の引継資料
   令和2年4月10日付の国税庁長官の開示決定通知書によって開示された,国税庁長官の引継資料を以下のとおり掲載しています。
・ 長官官房
   総務課,人事課,会計課,企画課及び参事官,国際業務課及び相互協議室,厚生管理官,監察官室及び税務相談官
・ 課税部
   課税総括課,消費税室,審理室,個人課税課,資産課税課,法人課税課,酒税課,鑑定企画官
・ 徴収部(管理運営課及び徴収課)
・ 調査査察部(調査課及び査察課)
・ 税務大学校の概要
・ 国税不服審判所の概要

2 東京国税局の局長事務引継書等
(1) 東京国税局の局長事務引継書(令和元年7月)を掲載しています。
   中身としては,重要事項,総務部関係,課税第一部関係,課税第二部関係,徴収部関係及び査察部関係からなります。
(2) 東京国税局の局長及び総務部長 挨拶回り先名簿(令和元年7月18日現在)を掲載しています。

3 関連記事その他
(1) 以下の資料を掲載しています。
・ 調査査察部調査課所掌事務規程(昭和26年1月20日国税庁訓令第1号。令和3年7月10日時点のもの)
・ 「調査課事務提要」のうち第3章第2節「7 所管指定」の部分
→ 税務署所管法人及び国税局調査課所管法人に関するものです。
・ 令和4事務年度年末年始における綱紀の厳粛な保持について(令和4年12月1日付の大阪国税局長の指示)
(2) 以下の記事も参照してください。
・ 歴代の国税不服審判所長
・ 令和元年7月採用の国税審判官の研修資料

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新型コロナウイルス感染症に準用されている検疫法の条文

○準用期間(令和3年2月12日まで),準用の読替え,罰則の適用及び令和5年5月8日の5類移行後の現在の取扱いを含めた最新の整理は,新型コロナウイルス感染症に準用されていた検疫法の条文-令和2年政令第28号の準用範囲と現在の取扱いに掲載しています。
○検疫法34条及び36条の6に基づき制定された,
   新型コロナウイルス感染症を検疫法第三十四条の感染症の種類として指定する等の政令(令和2年2月13日政令第28号)(ただし,リンク先は制定当時の条文です。)によれば,
   令和2年2月14日以降,新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)(以下「新型コロナウィルス」といいます。)について準用されている検疫法の条文は以下のとおりです。
○新型コロナウイルス感染症は,無症状病原体保有者であっても患者とみなす(検疫法2条の2第3項の準用)という点では一類感染症と同じ扱いであるのに対し,隔離及び停留はやむを得ない理由がないときであっても宿泊施設又は船舶で行える(検疫法15条及び16条2項の準用)という点では二類感染症と同じ扱いであるという意味では,患者に不利な準用方法となっています。
○感染症法について同じ時期に準用されていた条文及びその後の5類感染症への移行までの経過は,新型コロナウイルス感染症に準用されていた感染症法の条文と5類移行までの変遷-令和2年の指定感染症政令で整理しています。

新型コロナウィルス感染症に準用される検疫法の条文
(疑似症及び無症状病原体保有者に対するこの法律の適用)

第二条の二 前条第一号に掲げる感染症の疑似症を呈している者については、同号に掲げる感染症の患者とみなして、この法律を適用する。

(2項の準用はなし。)

3 前条第一号に掲げる感染症の病原体を保有している者であつて当該感染症の症状を呈していないものについては、同号に掲げる感染症の患者とみなして、この法律を適用する。

第二章 検疫
(入港等の禁止)
第四条 次に掲げる船舶又は航空機(以下それぞれ「外国から来航した船舶」又は「外国から来航した航空機」という。)の長(長に代つてその職務を行う者を含む。以下同じ。)は、検疫済証又は仮検疫済証の交付(第十七条第二項の通知を含む。第九条を除き、以下同じ。)を受けた後でなければ、当該船舶を国内(本州、北海道、四国及び九州並びに厚生労働省令で定めるこれらに附属する島の区域内をいう。以下同じ。)の港に入れ、又は当該航空機を検疫飛行場以外の国内の場所(港の水面を含む。)に着陸させ、若しくは着水させてはならない。ただし、外国から来航した船舶の長が、検疫を受けるため当該船舶を第八条第一項に規定する検疫区域若しくは同条第三項の規定により指示された場所に入れる場合若しくは次条ただし書第一号の確認を受けた者の上陸若しくは同号の確認を受けた物若しくは第十三条の二の指示に係る貨物の陸揚のため当該船舶を港(第八条第一項に規定する検疫区域又は同条第三項の規定により指示された場所を除く。)に入れる場合又は外国から来航した航空機の長が、検疫所長(検疫所の支所又は出張所の長を含む。以下同じ。)の許可を受けて当該航空機を着陸させ、若しくは着水させる場合は、この限りでない。
一 外国を発航し、又は外国に寄航して来航した船舶又は航空機
二 航行中に、外国を発航し又は外国に寄航した他の船舶又は航空機(検疫済証又は仮検疫済証の交付を受けている船舶又は航空機を除く。)から人を乗り移らせ、又は物を運び込んだ船舶又は航空機

(交通等の制限)
第五条 外国から来航した船舶又は外国から来航した航空機(以下「船舶等」という。)については、その長が検疫済証又は仮検疫済証の交付を受けた後でなければ、何人も、当該船舶から上陸し、若しくは物を陸揚げし、又は当該航空機及び検疫飛行場ごとに検疫所長が指定する場所から離れ、若しくは物を運び出してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 検疫感染症の病原体に汚染していないことが明らかである旨の検疫所長の確認を受けて、当該船舶から上陸し、若しくは物を陸揚げし、又は当該航空機及び検疫飛行場ごとに検疫所長が指定する場所から離れ、若しくは物を運び出すとき。
二 第十三条の二の指示に従つて、当該貨物を陸揚げし、又は運び出すとき。
三 緊急やむを得ないと認められる場合において、検疫所長の許可を受けたとき。

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新型コロナウイルス感染症に準用されていた感染症法の条文と5類移行までの変遷-令和2年の指定感染症政令(AI作成)

目次第1 本記事の対象と基準日第2 感染症法上の位置付けの変遷1 指定感染症としての指定(令和2年2月1日)2 準用範囲の拡大(令和2年2月14日・3月27日)3 入院対象の限定と準用期間の延長(令和2年10月・令和3年1月)4 新型インフルエンザ等感染症への移行と政令の廃止(令和3年2月13日)5 指定感染症の規定の移設(令和4年12月9日)6 5類感染症への移行(令和5年5月8日)第3 現在の位置付け(令和8年9月18日現在)1 5類感染症としての扱い2 「新型コロナウイルス感染症」の類型が法律に残っている意味第4 令和2年3月27日時点で準用されていた感染症法の規定1 準用の根拠と方式2 準用された規定の一覧3 主な読替え4 準用されなかった主な規定第5 罰則と特定病原体等の規制1 令和2年当時の罰則の扱い2 令和3年改正による過料の新設3 新型コロナウイルスの四種病原体等への指定第6 原資料と関連記事1 当時の条文を確認する方法2 内閣法制局説明資料3 関連記事第7 出典・参考資料1 法令2 官報3 所管行政機関の資料
第1 本記事の対象と基準日

本記事は,新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令(令和2年政令第11号)により,令和2年2月1日から令和3年2月12日までの間,新型コロナウイルス感染症に準用されていた感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下「感染症法」という。)の規定を整理するものである。
あわせて,指定感染症から新型インフルエンザ等感染症を経て5類感染症に至るまでの感染症法上の位置付けの変遷と,現在の位置付けを説明する。

条文の内容は,特に断らない限り,令和2年3月27日時点のものである。
現在の位置付けは,令和8年9月18日時点でe-Gov法令検索に収録された現行法令により確認した。
同政令は令和3年2月13日に廃止されており,現在,新型コロナウイルス感染症に感染症法の規定が「準用」されている関係はない。

第2 感染症法上の位置付けの変遷

新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けは,次のとおり変わってきた。

施行日根拠となった法令等位置付け・主な内容令和2年2月1日令和2年政令第11号(同年1月28日公布)指定感染症として指定され,感染症法の規定の一部が準用された令和2年2月14日令和2年政令第30号無症状病原体保有者を患者とみなす規定(8条3項)の準用が加わった令和2年3月27日令和2年政令第60号建物に係る措置,交通の制限又は遮断等の準用が加わった令和2年10月24日令和2年政令第310号入院の勧告等の対象となる患者が限定された令和3年1月7日令和3年政令第4号準用期間を延長する規定が置かれた令和3年2月13日令和3年法律第5号,令和3年政令第25号新型インフルエンザ等感染症(感染症法6条7項3号)となり,令和2年政令第11号は廃止された令和4年12月9日令和4年法律第96号指定感染症への準用を定める7条が削除され,44条の9へ移された令和5年5月8日令和5年厚生労働省令第74号5類感染症となった
1 指定感染症としての指定(令和2年2月1日)

令和2年政令第11号は,感染症法6条8項,7条1項及び66条に基づいて制定された。
同政令1条は,「新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)であるものに限る。)」を,感染症法6条8項の指定感染症として定めた。

当時の感染症法7条1項は,指定感染症について,1年以内の政令で定める期間に限り,政令で定めるところにより,8条,第3章から第7章まで,第10章,第12章及び第13章の規定の全部又は一部を準用すると定めていた。
これを受けて,同政令2条は準用期間を施行日から1年間とし,3条で準用する規定を個別に列挙した。
同政令は令和2年1月31日公布の政令第22号による改正を経て,同年2月1日に施行された。

2 準用範囲の拡大(令和2年2月14日・3月27日)
(1) 無症状病原体保有者を患者とみなす規定の追加

施行当初の政令3条は,8条について,疑似症患者を患者とみなす1項だけを準用していた。
令和2年政令第30号による改正で,準用の範囲は「第八条(第二項を除く。)」に改められた。
これにより,令和2年2月14日から,無症状病原体保有者を患者とみなす8条3項も準用され,症状のない感染者にも入院の勧告等の規定が及ぶこととなった。

(2) 建物・交通に関する措置等の追加

令和2年政令第60号による改正で,令和2年3月27日から,生活の用に供される水の使用制限等(31条),建物に係る措置(32条)及び交通の制限又は遮断(33条)が準用の対象に加わった。
32条及び33条は,本来,一類感染症だけを対象とする措置であり,準用に当たっては「一類感染症」が「新型コロナウイルス感染症」に読み替えられた。
同じ改正で,新型インフルエンザ等感染症に関する情報の公表(44条の2),感染を防止するための協力(44条の3)及び経過の報告(44条の5)も準用の対象に加わった。
他方で,新型インフルエンザ等感染症を一類感染症とみなして建物に係る措置等を適用する44条の4は,準用の対象とされていない。

3 入院対象の限定と準用期間の延長(令和2年10月・令和3年1月)
(1) 入院の勧告等の対象の限定

令和2年政令第310号による改正で,令和2年10月24日から,19条1項の読替えが改められた。
改正後は,入院の勧告等の対象となる患者が,「六十五歳以上の者、呼吸器疾患を有する者その他の厚生労働省令で定める者及びこれら以外の者であって当該感染症のまん延を防止するため必要な事項として厚生労働省令で定める事項を守ることに同意しないもの」に限られた。

(続きを読む...)新型コロナウイルス感染症に準用されていた感染症法の条文と5類移行までの変遷-令和2年の指定感染症政令(AI作成)

国内感染期において緊急事態宣言がされた場合の政府行動計画(新型インフルエンザの場合)

   新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下「特措法」といいます。)附則第1条の2第1項及び第2項の規定に基づき,同法は新型コロナウィルス感染症についても適用されます。
   そして,国内感染期において適用される,新型インフルエンザ等対策政府行動計画(平成29年9月12日変更)61頁ないし71頁は以下のとおりであります(緊急事態宣言がされている場合の措置については赤文字表記とし,注番号については,特措法の条番号に変えています。)ところ,いわゆるロックダウン(都市封鎖)と比べると,かなり制限は緩いのであって,例えば,外出自粛要請の対象から,生活の維持に必要な場合の外出は除外されています(特措法45条1項)。
   新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付け(指定感染症,新型インフルエンザ等感染症及び5類感染症)の変遷は,新型コロナウイルス感染症に準用されていた感染症法の条文と5類移行までの変遷-令和2年の指定感染症政令で整理しています。

※ 本記事の記載は令和2年4月4日時点のものです。現行の新型インフルエンザ等対策特別措置法及び令和6年7月2日に全面改定された政府行動計画との対照は,新型インフルエンザ等対策政府行動計画の緊急事態措置-平成29年版「国内感染期」の原文と現行特措法・令和6年改定計画で整理しています。

新型インフルエンザ等対策政府行動計画(平成29年9月12日変更)

国内感染期
・ 国内のいずれかの都道府県で新型インフルエンザ等の患者の接触歴が疫学調査で追えなくなった状態。
・ 感染拡大からまん延、患者の減少に至る時期を含む。
・ 国内でも、都道府県によって状況が異なる可能性がある。
(地域未発生期)
   各都道府県で新型インフルエンザ等の患者が発生していない状態。
(地域発生早期)
   各都道府県で新型インフルエンザ等の患者が発生しているが、全ての患者の接触歴を疫学調査で追うことができる状態。
(地域感染期)
   各都道府県で新型インフルエンザ等の患者の接触歴が疫学調査で追うことができなくなった状態(感染拡大からまん延、患者の減少に至る時期を含む。)。
目的:
1) 医療体制を維持する。
2) 健康被害を最小限に抑える。
3) 国民生活及び国民経済への影響を最小限に抑える。
対策の考え方:
1) 感染拡大を止めることは困難であり、対策の主眼を、早期の積極的な感染拡大防止から被害軽減に切り替える。
2) 地域ごとに発生の状況は異なり、実施すべき対策が異なることから、都道府県ごとに実施すべき対策の判断を行う。
3) 状況に応じた医療体制や感染対策、ワクチン接種、社会・経済活動の状況等について周知し、個人一人一人がとるべき行動について分かりやすく説明するため、積極的な情報提供を行う。
4) 流行のピーク時の入院患者や重症者の数をなるべく少なくして医療体制への負荷を軽減する。
5) 医療体制の維持に全力を尽くし、必要な患者が適切な医療を受けられるようにし健康被害を最小限にとどめる。
6) 欠勤者の増大が予測されるが、国民生活・国民経済の影響を最小限に抑えるため必要なライフライン等の事業活動を継続する。また、その他の社会活動をできる限り継続する。
7) 受診患者数を減少させ、入院患者数や重症者数を抑え、医療体制への負荷を軽減するため、住民接種を早期に開始できるよう準備を急ぎ、体制が整った場合は、できるだけ速やかに実施する。

(続きを読む...)国内感染期において緊急事態宣言がされた場合の政府行動計画(新型インフルエンザの場合)

歴代の国税不服審判所長

国税不服審判所長を,就任の新しい順に一覧化したものである(代数は初代を1とする通し番号)。氏名をクリックすると,当該裁判官の経歴記事に移動する。

代氏名期就任時
年齢
出身大学就任退任
23小原一人48期57歳法政大令和8年4月1日(現職)
22清野正彦46期56歳中央大令和6年4月1日令和8年3月31日
21伊藤繁43期58歳早稲田大令和4年4月1日令和6年3月31日
20東亜由美42期57歳慶応大令和2年4月1日令和4年3月31日
19脇博人40期58歳中央大平成30年4月1日令和2年3月31日
18増田稔39期53歳東大平成28年4月1日平成30年3月31日
17畠山稔36期60歳東大平成26年4月1日平成28年3月31日
16生野考司35期54歳東大平成24年4月1日平成26年3月31日
15孝橋宏33期54歳京大平成22年4月1日平成24年3月31日
14金子順一30期55歳東大平成20年4月1日平成22年3月31日
13井上哲男29期56歳東大平成18年4月1日平成20年3月31日
12春日通良27期56歳東大平成16年4月1日平成18年3月31日
11成田喜達25期54歳東大平成14年3月31日平成16年4月1日
10島内乗統22期55歳東大平成11年4月1日平成14年3月30日
9太田幸夫20期54歳早稲田大平成9年4月1日平成11年3月31日
8小田泰機20期53歳東大平成7年4月1日平成9年3月31日
7佐久間重吉14期59歳東大平成5年4月1日平成7年3月31日
6杉山伸顕12期58歳東大平成元年6月1日平成5年3月31日
5小酒禮9期57歳東大昭和61年4月1日平成元年5月31日
4林信一昭和57年1月18日昭和61年3月31日
3岡田辰雄昭和51年12月6日昭和57年1月17日
2海部安昌昭和48年9月9日昭和51年12月5日
1八田卯一郎東大昭和45年5月1日昭和48年9月8日

※ 紫色で示した所長は後に高裁長官に,赤色で示した所長は後に最高裁判所判事に就任した者である。出身大学が空欄の所長は経歴記事に記載がない,又は特定できないものである。就任時年齢は,経歴記事の生年月日と就任日から算出した(生年月日の記載がない場合は空欄)。

※ 初代から第4代までは,当ブログに経歴記事がなく〔期の記載がない世代〕,就任・退任及び出身大学は名簿記載による。第二代所長海部安昌は,海部俊樹内閣総理大臣の伯父である。

(出典:初代〜第4代は名簿記載,第5代以降は当ブログの裁判官経歴データベース。)

*1 国税通則法78条2項により,国税不服審判所長は,国税庁長官が財務大臣の承認を受けて任命する。所長の定年は65歳である(人事院規則11-8(職員の定年)別表)。なお,国税通則法には所長の任期を定める規定はない。歴代名簿では2年前後の在任例が多いものの,これを「任期2年」と表現するのは正確でない。

*2 第2代所長の海部安昌は,海部俊樹首相の伯父である(閨閥学HPの「海部家(内閣総理大臣・海部俊樹・海部正樹の家系図)」参照)。

*3 国税通則法98条4項により,国税不服審判所長は,原則として,担当審判官及び参加審判官の議決に基づいて裁決しなければならない。また,同法101条により,裁決書には主文,事案の概要,審理関係人の主張の要旨及び理由を記載し,所長が記名押印する。したがって,裁決は所長名で行われるが,所長が単独で事件を判断する仕組みではない。

*4 国税通則法99条により,国税不服審判所長が,国税庁長官通達に示された法令解釈と異なる解釈で裁決するとき,又は他の国税処分における法令解釈の重要な先例となる裁決をするときは,あらかじめ国税庁長官に意見を通知しなければならない。国税庁長官が所定の場合を除いてその意見に同意しないときは,所長と共同して国税審議会に諮問することになる。

*5 設立後50年間の歴代所長及び支部長等については,国税不服審判所『国税不服審判所の50年・参考資料4「歴代国税不服審判所幹部名簿」』に掲載されている。国税不服審判所の組織,審査請求手続,裁決の効力,通達との関係及び制度に関する裁判例については,「国税不服審判所――組織,審査請求手続,裁決の効力及び裁判例(AI作成)」を参照されたい。

警察庁作成の訟務統計

目次
1 警察庁作成の訟務統計
2 大阪府警察に対する不服申立て及び行政事件訴訟の統計
3 関連記事その他

1 警察庁作成の訟務統計
(令和時代)
令和 元年,令和 2年,令和 3年,令和 4年,令和 5年,
令和 6年,
(平成時代)
平成21年,平成22年,平成23年,平成24年,平成25年
平成26年,平成27年,平成28年,平成29年,平成30年

* 「令和4年訟務統計(令和5年2月28日付の警察庁長官官房首席監察官の事務連絡)」といったファイル名で掲載しています。

令和2年訟務統計(警察庁長官官房人事課が作成した文書)1/2を添付しています。 pic.twitter.com/m9cW3T9coM

— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) March 7, 2021

2 大阪府警察に対する不服申立て及び行政事件訴訟の統計
(令和時代)
令和元年,令和2年,令和3年,令和4年,令和5年,
令和6年,令和7年,
(平成時代)
平成25年ないし平成29年,平成30年

* 「令和4年中の不服申立て受理・処理結果,及び行政事件訴訟発生・終結結果(大阪府警察)」といったファイル名で掲載しています。

3 関連記事その他
1 警察庁HPに「警察庁の施策を示す通達(交通局)」が載っています。

(続きを読む...)警察庁作成の訟務統計

各府省幹部職員の任免に関する閣議承認の閣議書

目次
1 閣議承認の閣議書
2 内閣官房内閣総務官室の分掌事務
3 関連記事その他

* 「(AI作成)各府省幹部職員の任免情報」も参照してください。

1 閣議承認の閣議書
(1) 各府省幹部職員の任免に関する閣議承認の閣議書を以下のとおり掲載しています。
*1 「各府省幹部職員の任免に関する閣議書(令和7年1月28日付)→外務省」といったファイル名にしています。
*2 任命され,又は依願退官する予定の幹部公務員の略歴書が添付されています。

・ 令和 8年 8月25日付の閣議書
→ 内閣府及び外務省が対象でした。
・ 令和 8年 8月 4日付の閣議書
→ 外務省及び防衛施設中央審議会が対象でした。
・ 令和 8年 7月31日付の閣議書
→ 内閣官房,内閣府,金融庁,こども家庭庁等が対象でした。
・ 令和 8年 7月24日付の閣議書
→ 内閣官房及び法務省が対象でした。
・ 令和 8年 7月17日付の閣議書
→ 防衛省が対象でした。
・ 令和 8年 6月26日付の閣議書
→ 経済産業省が対象でした。
・ 令和 8年 6月19日付の閣議書
→ 外務省が対象でした。
・ 令和 8年 6月 2日付の閣議書
→ 外務省が対象でした。
・ 令和 8年 4月17日付の閣議書
→ 外務省が対象でした。

(続きを読む...)各府省幹部職員の任免に関する閣議承認の閣議書

政策担当秘書関係の文書

目次
第1 国会議員の政策担当秘書関係の文書(平成29年分以降)
第2 国会職員に関する文書
第3 関連記事

* 「国会事務局の管理職名簿」,及び「国会議員の政策担当秘書資格試験の文書」も参照して下さい。

第1 国会議員の政策担当秘書関係の文書(平成29年分以降)

・ 令和7年分
1 衆議院
① 政策担当秘書試験合格者数及び選考採用審査認定者数(令和7年度までの分)
② 令和7年度政策担当秘書選考採用審査認定に関するお知らせ(令和7年5月7日付)
③ 令和7年度政策担当秘書資格試験・選考採用審査認定日程
④ 令和7年度政策担当秘書選考採用審査認定口述審査実施について(令和7年7月実施分)
→ 令和7年9月実施分もあります。
⑤ 令和7年度国会議員政策担当秘書 選考採用審査認定者登録簿(衆議院)
2 参議院
① 政策担当秘書資格試験合格者・選考採用審査認定者数(令和7年11月1日現在)
② 令和7年度参議院国会議員政策担当秘書選考採用審査認定の実施について(令和7年5月7日付のお知らせ)
③ 令和7年度参議院国会議員政策担当秘書研修の実施について(令和7年5月7日付のお知らせ)
④ 令和7年度参議院国会議員政策担当秘書選考採用審査認定申請の概要(令和7年10月16日付)
⑤ 令和7年度政策担当秘書制度関係日程
⑥ 令和7年度参議院国会議員政策担当秘書選考採用審査認定における口述審査について
⑦ 令和7年度国会議員政策担当秘書選考採用審査認定者登録簿(参議院)

・ 令和6年分
1 衆議院
① 政策担当秘書試験合格者数及び選考採用審査認定者数(令和6年度までの分)
② 令和6年度政策担当秘書選考採用審査認定に関するお知らせ(令和6年5月7日付及び令和6年11月11日付)

(続きを読む...)政策担当秘書関係の文書

刑事確定訴訟記録の保管機関が検察庁となった経緯(AIリライト)

刑事事件の確定訴訟記録は,現在,第一審の裁判をした裁判所に対応する検察庁の検察官(保管検察官)が保管している(刑事確定訴訟記録法2条)。
裁判所が訴訟のなかで作成した記録を,なぜ裁判所ではなく検察庁が保管するのか。この配分は,占領期の立法過程で裁判所側と法務省側が対立し,約40年にわたって法律ではなく通達で運用された末に,昭和62年の刑事確定訴訟記録法によって決着した論点である。
本記事では,戦前の検事局による保管から現行刑事訴訟法の制定時の対立,暫定的運用の時代を経て検察庁保管が法定されるまでの経緯を,国会答弁など当時の一次資料に即して時系列で整理する。

目次

第1 戦前――検事局が裁判所に付置され記録を保管していた時代
第2 現行刑事訴訟法の制定と保管機関をめぐる対立

1 検察庁の分離により生じた問題
2 法務庁と最高裁判所の対立と刑事訴訟法53条4項による先送り
3 施行後の運用――民刑訴訟記録保存規程の援用

第3 立法までの空白期間――通達による暫定運用

1 暫定措置としての取扱要領(昭和46年・辻辰三郎法務省刑事局長答弁)
2 立法が進まなかった理由(昭和60年・筧榮一法務省刑事局長答弁)

第4 刑事確定訴訟記録法の制定――検察庁保管の確定

1 昭和62年法律第64号による決着
2 検察庁を保管機関とした理由(昭和62年・吉丸眞最高裁判所事務総局刑事局長答弁)

(1) 裁判の執行その他の事務の便宜
(2) 無罪判決の記録も検察庁に統一した理由

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令和元年7月採用の国税審判官の研修資料(AIリライト)

目次

第1 令和元年7月の国税審判官の採用状況
第2 新任審判官研修(令和元年7月29日)
第3 短期研修「審判実務」(令和元年7月30日〜8月2日)

1 7月30日
2 7月31日
3 8月1日
4 8月2日

第4 国税不服審判所の概要
第5 国税不服審判所の定員と外部登用の状況
第6 指定官職及び一般官職としての税務職員

1 指定官職とは
2 期別から職員の年齢を読む方法

第7 関連する資料・記事

1 税務署と他の行政機関との情報共有
2 新任者研修に関する国会答弁
3 担当審判官の担当件数と標準審理期間
4 却下裁決が違法な場合の取消訴訟の適法性
5 税務調査に関する資料
6 国税不服審判所の内部資料・統計

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検視とは―司法検視・行政検視・検案・検証の違い(AI作成)

目次

第1 最初に確認する用語の違い
第2 刑事訴訟法229条の検視
第3 検案、検証及び警察の死体調査
第4 解剖の種類と遺族の承諾
第5 遺族への説明と資料の確認
第6 死亡後の手続と関連ページ
第7 出典・参考資料

人が病院外で亡くなった場合などには、検視、検案、検証、死体の調査、司法解剖等の言葉が同時に使われます。しかし、これらは実施主体、目的、法的根拠及び遺族の承諾の要否が異なる別の手続です。本記事では、令和8年9月23日現在の法令及び警察庁資料に基づき、最初に全体像を整理します。

第1 最初に確認する用語の違い
用語主な目的主な主体主な根拠
検視死亡が犯罪に起因するかを外表等から見分する検察官。命令により検察事務官又は司法警察員刑事訴訟法229条、検視規則
検案医師が死体を医学的に検査し、死亡及び死因等を判断する医師医師法19条、21条等
検証場所、物又は身体の状態を五官で認識する証拠収集捜査機関又は裁判所刑事訴訟法128条以下、218条等
死体の調査犯罪捜査の手続が行われない死体の死因・身元を明らかにする警察官等警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律
解剖体内を調べて死因、病態等を明らかにする法医学者、監察医、病理医等刑事訴訟法、死体調査法、死体解剖保存法等

「行政検視」は実務上用いられることがある説明用語であり、刑事訴訟法229条の検視と同じ法定手続ではありません。犯罪性が認められない死体については、平成24年法律第34号に基づく警察の調査、医師の検案、監察医による検案等のどの手続を指しているのかを具体的に確認する必要があります。

第2 刑事訴訟法229条の検視
1 対象と目的

刑事訴訟法229条1項は、変死者又は変死の疑いのある死体があるとき、その所在地を管轄する地方検察庁又は区検察庁の検察官が検視をしなければならないと定めています。検視は、背後に犯罪があるかを早期に見極めるため、死体の外表、発見場所、着衣及び所持品等を見分する手続です。

検視の段階で犯罪の嫌疑が認められれば、現場や死体について捜査としての検証、鑑定その他の手続へ進みます。したがって、「検視が行われた」という事実だけで犯罪死と決まったことにはなりません。

2 誰が行うか

検視を行う法定主体は検察官ですが、同条2項により、検察官は検察事務官又は司法警察員に検視をさせることができます。警察官が現場で行うことが多いのは、この代行の仕組みによります。検視規則は、司法警察員が検視をしたときの報告、検視調書及び写真の作成等を定めています。

第3 検案、検証及び警察の死体調査
1 医師の検案

(続きを読む...)検視とは―司法検視・行政検視・検案・検証の違い(AI作成)

募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であること等に関する国会答弁

目次
第1 募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であること等に関する国会答弁
第2 関連記事その他

第1 募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であること等に関する国会答弁
○募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であることが明らかにされた,令和元年6月18日の参議院文教科学委員会における国会答弁は以下のとおりです。
○松沢成文参議院議員は日本維新の会所属であり,柴山昌彦衆議院議員は文部科学大臣(53期の弁護士でもあります。)であり,伯井美徳政府参考人は文部科学省高等教育局長です。

○松沢成文君 (中略)
   大臣、今回のこの法曹教育の改革、法科大学院含めたこの改革ですね、結果を見ると、今までの法科大学院の実績というのは、失礼ですけど、惨たんたるものだったわけですよね。最初三千人と言っていた人数も、もう半分以下になってしまっていますしね。それから、法科大学院の数だって七十六校あったのが、もう今三十八校ぐらい募集停止して、まあ募集停止というのは柔らかい言葉だけど、民間企業だったらもう事業諦めて潰れているわけですよね、法科大学院が潰れているわけです。合格率だって七、八割というのを予想していた。予想していたというか、そこまで持っていって受験者を増やしたい、あるいはより質の高い法曹を増やしたいと言っているのに、現実は二割ですよね。
   やっぱり、政治は結果責任ですから、この十五年間の法科大学院制度というのは、私は結果を見ると大失敗だったと言わざるを得ないと思うんですけれども、大臣は、この十五年間の法科大学院制度やってきて、失敗だったという認識はありますか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今御指摘になられた、その当初の見込みですね、平成十三年六月の司法制度改革審議会の意見書においては、平成二十二年頃には合格者数の年間三千人の達成を目指すと、これは要するに将来の需要予測ということです。そして、法科大学院修了者のうち相当程度、例えば七、八割の者が合格できるように充実した教育を行うべきということ、そして、法科大学院の設置は基準を満たしたものを認可することとして広く参入を認める仕組みとすべきことが提言をされ、そして、この特に第三点目によって、法科大学院の創設時に非常に多くの大学が言わばブームに乗るようにして設置に手を挙げ、そして政府の側も、規制緩和の流れの中で基準を満たした法科大学院については広く参入を認めて、その後、競争による自然淘汰に委ねるという姿勢を貫いてしまった結果、過大な定員規模となり、その結果、非常に合格率が低く、当初のもくろみが甘かったということになって、その後の希望者の急激な縮小ということにつながったわけですから、率直に言って、私は見込み違いによって当初予定していた姿とは大分違ったものになってしまったということを認め、そして反省をしなければいけないというように思っております。
   この間、もっと早く、例えば定員の削減とか補助金の抜本的な縮減、特に合格率の低い大学に対してですね、ということを行わなくちゃいけないんじゃないかということを私も実は政治の中でいろいろと訴えてきたんですけれども、対応が遅れることによって傷口が深くなってしまったということは、率直に言って認めざるを得ないと思います。
○松沢成文君 大臣は失敗だったとは言えないと思いますけどね、立場上。ただ、見込み違いで大きく最初の計画から狂ってしまって、その結果については反省をしているという立場ですよね。まさに、大臣一人がこの制度を背負ってやってきたわけじゃない、今文科大臣としてこの法改正をしなきゃいけない立場なんで、なかなかそこは言えないのは分かるんですが、ただ、やっぱり政治というのは結果責任ですので、これだけ惨たんたる結果であったということは、私はこれで成功だとは言えないですよね、絶対に言えないと思います。物事は成功か失敗しかないわけで、やはり結果としては失敗だったと私は言わざるを得ないと思うんですね。
   もう少し質問を進めますと、現在までに募集停止や廃止された法科大学院、三十八校ございます。この三十八校に国庫から支出された補助金や交付金の総額はいかほどでしょうか。このうち、施設に充てられたものと法科大学院の教授などの人件費に充てられたものの額はどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) お答え申し上げます。
   国立大学に対する運営費交付金や私立大学の経常費補助金は、特定の教育研究組織に対する交付額を切り分けられるものではございませんので、法科大学院に対して支出した金額を正確に算出することはできませんが、予算上の積算等から先生の御指摘に沿って推計を行うと、平成十六年度の制度設立当初から平成三十一年度予算分までにおいて募集停止若しくは廃止された計三十八校の法科大学院に対する支援額は、概算で約二百六十六億円となります。内訳は、国立大学法人運営費交付金が七十二・六億、私立大学等経常費補助金特別補助が百九十三・八億の約二百六十六億となります。
   これらのうち、法科大学院の施設費や教員の人件費に充てられた額については、これ切り分けできないと説明いたしましたが、そういう意味で計算が困難となっております。
○松沢成文君 この十五年間の法科大学院の運営に税金から二百六十六億円出ている、違う、廃止された三十八校に二百六十六億円出ているんですよね。これ、結果としてもう廃止されちゃったわけだから、国費の壮大な無駄遣い、失敗に終わったと指摘されても私は仕方ないと思いますよ。私学で百九十三億、国立で七十億ちょっとですよね。
   これだけの国費が政府の政策立案の失敗で、運用の失敗で、もちろん大学側の努力不足もあると思いますが、結果として国民の税金が二百二十六億円無駄に使われたという事実に対して、大臣はどう責任感じます。
○国務大臣(柴山昌彦君) 確かに、今局長から二百六十六億円、募集停止や廃止された法科大学院に対して公費の投入があったという答弁をさせていただいたわけなんですけれども、例えば、募集停止や廃止された法科大学院の教員が、その実績や経験を生かして法学部など別の組織ですとか、あるいはほかの大学の法科大学院などで勤務をしているということもあります。また、実際に卒業した学生が、母校はなくなったけれどもその後法曹になったということもあるわけですから、必ずしもどぶにそのお金がなくなってしまっているというわけではないというようには思います。
   ただ、委員御指摘のとおり、これまで持続可能な形で法曹養成機関をつくっていくということを目指していたということを考えれば、先ほど申し上げたとおり、見込み違いであったことは非常に遺憾だというように考えておりますし、それは、私の立場としては、文部科学省としてもやはりしっかりとした政策転換の責任を負っているというように考えております。
○松沢成文君 この法科大学院制度をスタートさせた、その制度をつくったときの文科大臣というのはどなたでしたか分かりますか、今。
○政府参考人(伯井美徳君) 遠山文部科学大臣でございます。
○松沢成文君 かなり昔なんで、私もよく覚えていませんけれども、私は、やはり二百二十六億、国の税金が、今募集を停止してしまっている、ある意味でなくなってしまっている法科大学院につぎ込まれた。大臣が言うように、教授もほかの法科大学院に回ってまた継続している方もいますし、様々な要因もあるので、全てがどぶに捨てたわけじゃない、継続して生かされている部分もあるというのは分かりますが、でも、法科大学院をつくった以上、それはもう全校が全て成長していくとは思いませんよ、競争の世界もあるわけだから、しかし半分以上がなくなってしまっている。
   これ、持続可能な法曹養成制度になっていないわけですよ、このことの失敗、それから国費二百六十六億、全額じゃないけれども、その大部分は投資したけれどもそのリターンがなかったわけですね。この大失敗に対して、当時の文科大臣が私は謝罪せよとは言いませんが、私は、国民の皆さんにこの失敗についてはきちっと謝罪をする、あるいは誰かが責任を取る、それぐらいの大きな政府の失政だと私は考えているんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 繰り返しになりますけれども、やはり先ほども答弁をさせていただいたとおり、ずっと長らく法の支配をしっかりと日本全国津々浦々に広げていく、また、新しいリーガルサービスのニーズに従った形で法曹人口を増やしていくという目的、そして、それがこれまで、ともすると、やはり様々な既得権の壁に阻まれてなかなか進んでこなかったという中にあって、やはり政治主導で大胆な改革を進める必要があったということは、これは一面、私は非常に有意義だったというように思います。
   ただ、そのときの見込みがかなり違った部分があったということについては、また、その後の対応についても適切な対応が遅れてしまったということについては、真摯に反省をしなければいけないというように考えております。
○松沢成文君 ちょっと角度を変えますが、今回の法改正によって法科大学院を更に充実していこうということですよね。この改正によって、じゃ、今後は三十八校に続く募集停止をする学校、もうそれはなくなって、少なくとも、あと残っている、今残っている学校は持続可能な法科大学院として成長できる、そういうふうに大臣として明言できますか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今後は法改正によって合格に要するコストや時間が短縮され、そして何よりも、法科大学院の入学者数の総数についても現状の定員規模を上限に制度的に管理をしていく、そういった質と量の改革というものを進めていくわけですから、もちろん、今後しっかりと法改正の進捗について、定数管理がどのように行われているかということを注意深く検証を続けていく必要はあるかというふうに思いますけれども、これまでのような失敗というのはもう起きないというように考えております。

(続きを読む...)募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であること等に関する国会答弁

厚生労働省労働基準局の,労災保険に係る訴訟に関する対応の強化について

◯労災保険に係る訴訟に関する対応の強化について(平成22年8月4日付の厚生労働省労働基準局補償課労災保険審理室長の事務連絡(平成29年3月29日最終改正))の本文は以下のとおりです。

1 訴訟追行における密接な連携等
(1) 適切な事前協議の実施
   応訴方針に係る労災保険審理室との協議については、平成17年3月30日付け事務連絡「労災保険に係る訴訟に関する応訴方針等について」の記の1において、新規提訴された全ての事件について行うこととされている。
   したがって、全ての新規提訴事件について、事前協議(新件協議(当室において会議形式で行うものをいう。以下同じ。)又は担当中央労災補償訟務官との書面等による協議)を行うこととし、担当中央労災補償訟務官との協議の結果、新件協議を行わないこととした事件についても、担当中央労災補償訟務官と必ず書面等により事前協議を行う。
(2) 原審判決区分Ⅲ又はⅣの訴訟事件の控訴審対応
   平成28年度に、最高裁において1件、高裁において10件の敗訴判決があったことから、当分の間も判決区分Ⅲ又はⅣであって勝訴した事件のうち、一審の判決内容に国側主張と異なる事実認定がされている事件等が上訴された場合は、控訴審における応訴方針について、事前に中央労災補償訟務官あて、応訴方針案等を送付した上で、新件協議に準じた協議を行う。

2 応訴方針の協議等
(1) 応訴方針に係る協議について
   事前協議に当たっては、その1週間前までに応訴方針案(別添様式1)及び医師意見書(原告側及び国側)を担当中央労災補償訟務官あて送付した上で、応訴方針案の適否、国側医師意見書の適否等について協溌する。
(2) 事前協議後の対応について
   事前協議において、応訴方針等に関する指摘事項等があった塙合は、事前協議後2週間以内を目途に当該指示事項を踏まえて応訴方針の修正案を作成し、担当中央労災補償訟務官に送付する。

3 新件協議を行わない場合の適切な事前協議(書面等による協議)の実施
   上記1(1)の担当中央労災補償訟務官との書面等による協議は、新件協議に準じて処理する。

4 労災保険審理室と都道府県労働局が共同して処理する事件への対応
(1) 労災保険審理室と都道府県労働局が共同して処理する事件の指定
   労災保険審理室と都道府県労働局が共同して処理する事件(以下「共同処理事件」という。)は、新件協議及び担当中央労災補償舩務官との書面による協議の結果を踏まえて労災保険審理室長が指定する。
(2) 共同処理事件の指定対象とする事件
   敗訴した際に行政実務に重大な影響を与えることが予想される下記に掲げる労災訴訟事件を指定対象とする。
ア 脳・心臓疾患事件、精神障害事件、石綿関連疾患事件など認定基準等への影響の大きいもの
イ 労働基準法施行規則別表1の2及び告示(平成8年3月29日付け労働省告示33号・改正平成25年9月30日)において示されている疾病に含まれない疾病(化学物質過敏症など)を争点とする事件
ウ 一審で勝訴し控訴された(敗訴し控訴した)事件で上記に準じる事件
エ その他、特に労災保険審理室の指導・支援が必要と認められる事件
(3) 都道府県労働局における対応
   共同処理事件に関して、都道府県労働局が対応する必要のある事項を以下(アからオ)に具体的に記述する。
ア 新件協議等における指摘事項に係る実施状況(補充調査、関係者の聴取等)については、実施後速やかに担当中央労災補償訟務官に報告するとともに、調査結果等を送付し、立証内容等について協識する。

(続きを読む...)厚生労働省労働基準局の,労災保険に係る訴訟に関する対応の強化について

労基署への文書送付嘱託と調査嘱託―厚生労働省の対応・同意確認・黒塗り(AIリライト)

目次

第1 労基署の資料を裁判所を通じて取得する方法第2 調査嘱託は客観的事実についての報告を求める手続第3 文書送付嘱託の対象となる主な文書第4 文書の種類によって異なる同意確認と黒塗り1 関係者の提出文書・聴取書と行政機関の発出文書2 医師作成文書と他の官公署の証明書等第5 復命書は文書名だけで提出範囲を決めない第6 不提出・一部提出の回答を受けたとき第7 令和4年改正版の本省協議の経路第8 出典と関連する記事
第1 労基署の資料を裁判所を通じて取得する方法

労働基準監督署等が保有する労災関係資料について,調査事項への回答を求めるのが調査嘱託,既存の文書の送付を求めるのが文書送付嘱託である。
厚生労働省の通達は,これらの嘱託には原則として応じる立場を示す一方,文書の種類に応じた同意確認や黒塗りの取扱いを定めている。
文書提出命令は別の手続であり,嘱託への対応で同意が得られなかったことだけで,提出命令における提出義務まで決まるわけではない。

本記事は,平成14年3月13日付け基総発第0313001号「裁判所等からの文書提出命令等に対する具体的な対応について」の令和4年9月8日改正版を中心に説明する。
この通達に書かれた行政側の対応と,裁判所が判断する文書提出義務を分けて読む必要がある。

民事訴訟法186条,220条以下及び226条は,e-Gov法令検索で確認できる。
https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109

第2 調査嘱託は客観的事実についての報告を求める手続

通達は,調査嘱託について,文書そのものを送付する文書送付嘱託と区別し,調査事項について文書で報告するものと説明している。
私人の秘密に関する情報の保護や公務の遂行への著しい支障に配慮した上で,客観的事実について報告する取扱いである。

例えば,調査の実施状況や復命書の作成の有無を知りたい場合と,復命書そのものを証拠として提出したい場合では,裁判所に求める内容が異なる。
調査嘱託による回答だけでは原資料の内容を確認できないときは,必要な文書と立証事項を整理して,別の取得方法を検討する。

第3 文書送付嘱託の対象となる主な文書

通達は,対象文書を大きく六つに分けている。
第一は,事業主の報告書,就業規則届,賃金台帳,勤務時間表,労災保険の支給請求書など,関係者から提出された文書である。
第二は,被災者本人や親族,上司,同僚等の聴取書・陳述書である。

第三は,支給・不支給決定通知書,是正勧告書,指導票など,労働基準行政機関が発出した文書である。
第四は,診断書,診療録,レントゲン写真,医師の意見書・鑑定書や,通達がこの区分に掲げる公的機関からの回答書である。
第五は,第四の区分に含まれるものを除く他の官公署からの各種証明書等,第六は,労働基準行政機関の職員が作成した復命書等である。

申立てでは,「労災関係資料一式」だけで済ませず,事故や疾病,対象者,対象期間,文書の名称・作成主体と,何を立証するために必要かを具体化すると,対象文書と回答の過不足を照合しやすくなる。
文書名が分からないときは,既に得ている決定通知書や開示資料の記載も手掛かりになる。

第4 文書の種類によって異なる同意確認と黒塗り
1 関係者の提出文書・聴取書と行政機関の発出文書

申立人自身が提出した文書と申立人の聴取書等は,文書送付嘱託を申し出た時点で裁判所への提出に同意しているものとして,写しを提出する取扱いである。
申立人以外の者が提出した文書は,その者への同意確認を行い,同意が得られた場合に限って写しを提出し,同意が得られない場合は文書の標題のみを回答する。
提出文書に申立人以外の者の情報が含まれる場合には,その部分を黒塗りする取扱いも示されている。

申立人以外の者の聴取書等では,聴取した者の同意を確認し,同意が得られないときは提出を差し控える旨を裁判所に回答する。
同意が得られなかった者については原則として人数のみを回答するが,その者が訴訟の相手方当事者である場合は,氏名を回答して差し支えないとされている。

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労基署の文書送付嘱託対応―平成30年度会議資料の要旨と関連資料(AIリライト)

目次第1 厚生労働省労働基準局の,文書送付嘱託に対する対応(要旨)第2 関連記事その他第3 出典
第1 厚生労働省労働基準局の,文書送付嘱託に対する対応(要旨)

このページは,平成30年度全国労災補償課長会議資料に含まれる文書送付嘱託対応の要旨と,関連資料の所在を案内するものです。
労基署側の対応の詳しい説明は,令和4年9月8日改正版の通達を扱う次の記事を参照してください。
https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/18/mhlw-labor-submission-order/

要旨の原資料へのリンクは次のとおりです。
会議資料と要旨資料の掲載時点を確認した上で,後の改正通達と読み分けてください。
https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/02/平成30年度全国労災補償課長会議資料.pdf
https://yamanaka-bengoshi.jp/厚生労働省労働基準局の,文書送付嘱託に対する/

労働基準行政機関が保有する医師作成文書への対応と,病院に直接行う文書送付嘱託は対象が異なります。
作成医師への同意確認と患者本人の同意を一括りにせず,病院への申立てについては次の記事を参照してください。
https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/10/iryoukiroku-bunsho-soufushokutaku/

裁判所からの文書送付嘱託等に対する監督復命書の取扱いについて(平成19年2月15日付の厚生労働省労働基準局監督課監督・監察担当中央労働基準監察監督官の文書)を添付しています。 pic.twitter.com/Te7008kXHW

— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) April 8, 2023

第2 関連記事その他
1 以下の資料を掲載しています。
・ 裁判所からの文書送付嘱託等に対する監督復命書の取扱いについて(平成19年2月15日付の厚生労働省労働基準局監督課の文書)
・ 裁判所からの文書送付嘱託等への対応に係る標準事務処理要領(平成27年5月・厚生労働省労働基準局安全衛生部)
・ 監督指導実務実習・演習(定期監督)(記載例)
→ 令和2年度新任労働基準監督官(後期)研修の資料です。
2 以下の記事も参照してください。
・ 労災保険に関する書類の開示請求方法
・ 刑事記録の入手方法等に関する記事の一覧
・ 弁護士会照会
第3 出典

①平成30年度全国労災補償課長会議資料,資料Ⅵ-5・平成30年3月26日付け事務連絡「文書提出命令等に係る業務参考資料の送付について」(第1に掲載した資料へのリンクを参照)。
②e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」27条1項1号。
③個人情報保護委員会「個人情報保護法ガイドラインに関するQ&A」Q1-63(当該回答は令和7年6月更新)。

本記事は,当時の会議資料に含まれる要旨の所在を案内しています。
文書の種類別の対応,本省協議の経路及び文書提出命令との違いについては,次の記事で令和4年改正版に基づき説明しています。

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平成30年度全国労災補償課長会議資料

目次
1 平成30年度全国労災補償課長会議資料
2 関連記事その他

1 平成30年度全国労災補償課長会議資料
・ 平成30年度全国労災補償課長会議資料を以下のとおり掲載しています。

◯資料Ⅰ  労災管理課長説明資料
資料Ⅰ-1 プレスリリース資料「雇用保険、労災保険等の追加給付のスケジュールの見通しを示す「工程表」を作成しました」
資料Ⅰ-2 平成31年度予算案の概要(労働保険特別会計労災勘定)

◯資料Ⅱ 主任中央労災補償監察官説明資料
資料Ⅱ-1 「平成30年度中央労災補償業務監察結果報告書」

◯資料Ⅲ 労災保険財政数理室室長説明資料
資料Ⅲ-1 労災保険経済概況
資料Ⅲ-2 労災保険の積立金について
資料Ⅲ-3 労災保険の積立金と保険料収入の関係
資料Ⅲ-4 労災保険率設定の基本的考え方
資料Ⅲ-5 労災保険率について

◯資料Ⅳ 石綿対策室室長説明資料
資料Ⅳ-1 アスベスト訴訟への対応について
資料Ⅳ-2 工場型アスベスト訴訟実績推移
資料Ⅳ-3 工場型訴訟個別周知リーフレット
資料Ⅳ-4 建設アスベスト訴訟の概要及びこれまでの判決結果

◯資料V 補償課職業病認定対策室長説明資料
資料V-1  「労働基準法施行規則第35条専門検討会」報告書

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国民年金基金とiDeCoの違いに関する国会答弁-平成27年の厚生労働省年金局長答弁とその後の制度改正(AI作成)

目次

第1 本記事の対象と調査の基準日第2 答弁が行われた審議1 確定拠出年金法等の一部を改正する法律案の審査2 角田秀穂委員の質問第3 香取年金局長の答弁1 両制度の違いと加入者数2 国民年金基金と個人型DCのどちらから始めるか3 ポータビリティと拠出限度額第4 答弁後の制度改正と現在の状況1 答弁が「今回の制度改正」と呼んだ法案の成立2 国民年金基金の再編3 国民年金基金の積立金を移す仕組みは現在もない4 答弁にいう「付加年金」と条文の関係5 拠出限度額の見直しと加入可能年齢の引上げ6 加入者数と掛金額の現在第5 関連記事第6 出典・参考資料1 国会会議録・議案情報2 法令3 所管行政機関の解説・通知4 統計・データ5 国民年金基金の案内資料
第1 本記事の対象と調査の基準日

本記事は,平成27年8月28日の衆議院厚生労働委員会で,香取照幸厚生労働省年金局長(当時)が,国民年金基金と個人型確定拠出年金(以下「iDeCo」という。)の違いについて述べた答弁を,国会会議録から紹介するものである。
答弁は,両制度の違い,どちらから始めるのが取り組みやすいか,国民年金基金に持ち運び(ポータビリティ)の仕組みがない理由及び拠出限度額の整理に及んでいる。

答弁は平成27年当時の制度を前提としている。
そのため,第4では,答弁で「今回の制度改正」と呼ばれた法案のその後,国民年金基金の再編,拠出限度額及び加入可能年齢の改正並びに加入者数の現状を,令和8年9月18日を基準日として整理した。
令和8年12月1日に施行される改正は,この基準日の時点では施行前である。

本記事は答弁と制度の沿革を扱うものであり,答弁当時の取り組みやすさの評価を,現在の個人の加入判断へそのまま適用するものではない。
現在の終身給付,税,死亡時給付,資金拘束及び併用条件をそろえた比較は,弁護士国民年金基金とiDeCoの比較で説明している。

第2 答弁が行われた審議
1 確定拠出年金法等の一部を改正する法律案の審査

この日の委員会では,確定拠出年金法等の一部を改正する法律案(第189回国会閣法第70号)が議題とされていた。
香取局長は,同じ日の別の答弁で,この改正により個人型について「事実上全ての方が入れるようになります」と説明している(発言番号84)。
衆議院の議案審議経過情報によれば,同委員会は同日に同法案の審査を終えて可決し,衆議院本会議も平成27年9月3日に同法案を可決した。

2 角田秀穂委員の質問

以下で紹介する3件の答弁は,いずれも角田秀穂委員の質問に対するものであり,会議録の発言番号11,13及び15に当たる。
質問は3回に分かれており,順に,①両制度の加入状況と目的の違い(発言番号10),②第1号被保険者が老後の備えとしてどちらを選ぶべきか(発言番号12),③国民年金基金のポータビリティと拠出限度額の整理(発言番号14)を尋ねたものである。
質問に含まれる数値や制度の説明は質問者の前提であり,政府の答弁とは区別して読む必要がある。

第3 香取年金局長の答弁
1 両制度の違いと加入者数
(1) 質問の要旨

角田委員は,国民年金の2階部分として確定給付型の国民年金基金と確定拠出の個人型DCがあり,月額6万8000円の限度額の範囲で重複加入が可能であることを前提に質問した。
そのうえで,国民年金基金の加入者が平成15年度の約79万人をピークに減少し,平成26年3月末では約48万人にとどまっている理由,個人型DCの加入者約18万人のうち第1号被保険者の数と両制度への重複加入者の数,及び両制度の目的の違いを尋ねた(発言番号10)。

(2) 答弁

香取局長は,次のとおり答弁した(発言番号11)。

整理して御答弁申し上げます。

まず、国民年金基金と個人型のDCの違いですが、先生お話ありましたように、非常にわかりやすく言いますと、国民年金基金は、確定給付型、いわばDBと同じように給付型の年金ですので、給付の基本的な設計が異なっているということがございます。

ただ、機能としてはいずれも自営業者や一号被保険者の方の自助努力を支援するということで、そういう意味では目的は共通するものがあるということで、それぞれメリット、デメリットがございまして、個々人の御判断によって加入されるということになります。

国民年金基金は、平成元年に法律が成立して平成三年から適用しておりますので、こちらの方が歴史が長いものでございますし、こちらは地域型と職能型という形で二つの形があるわけですけれども、御案内のように、国民年金基金の加入者自身は少しずつ減少傾向にある。

これは、そもそも一号全体の数が減っている。
自営業者の数が減っているということもございますし、もう一つは、お話ありましたように、一号の中で、いわゆる自営業者といいますか純粋一号といいますか、本来の制度が想定している一号の方々は、全体の一号の数の減少よりもさらに実は減少している。
一号の中で、一定の所得のある方、パート労働の方とか、そういう被用者で一号になっている方もふえているということもありまして、国民年金基金の場合には、掛金の水準等々からいって一定の所得のある方が入るということになりますので、そういった自営業者の方が減っているということもあって少なくなっているというふうに思っております。

その意味でいいますと、個人型の確定拠出年金の方が、個々人の方の制度設計、個々人の御判断で掛金が決められるということになりますと、入りやすいといいますか取り組みやすい制度ということになりますので、一号被保険者の方の対応が変わってきているということも頭に置きながら、国民年金基金と個人型の二つの制度を御用意して入っていただくということを考えております。

数字でいいますと、今、国民年金基金が四十五万人、確定拠出に関しましては、平成二十六年度末、直近でいきますと、約二十一万人の方が入っておられる。

いずれにしても、一号全体から比べると非常に数が少ないわけでございまして、これからその適用拡大を図っていかなければいけないというふうに考えているところでございます。

(3) 答弁で示された数値の基準時点

答弁は,国民年金基金の加入者を45万人,iDeCoの加入者を平成26年度末で約21万人としている。

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国会回次別の制定法律一覧と法律の調べ方(AIリライト)

第1 国会回次別の制定法律一覧

1 掲載範囲と一覧の見方
2 第221回国会から第210回国会まで
3 第209回国会から第190回国会まで
4 第189回国会から第170回国会まで
5 第169回国会から第150回国会まで
6 第149回国会から第130回国会まで
7 第129回国会から第114回国会まで

第2 常会,特別会及び臨時会

1 常会
2 特別会
3 臨時会

第3 法律の成立,公布及び施行

1 法律の成立と公布
2 電子官報による公布
3 法律の施行

第4 法律及び法律案を調べる公的データベース

1 法令番号,現行条文及び改廃経過を調べる場合
2 法律案と審議経過を調べる場合
3 国立国会図書館の調査資料

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天皇の生前退位に関する国会答弁

天皇の生前退位に関する国会答弁は以下のとおりです。

◯横畠裕介内閣法制局長官(28期の検事です。)の,平成29年6月1日の衆議院議院運営委員会における答弁
 天皇がその意思に基づいて退位するということについては、憲法との関係において、まず、憲法第一条が規定する象徴天皇制のもとでふさわしいものであるかどうか。第二点として、御指摘の憲法第四条第一項が「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」と規定していることと抵触しないかどうか。また、三つ目として、憲法上の制度であります天皇、皇室の安定的な維持という観点から問題を生ずることがないのかといった問題があると考えております。
 すなわち、天皇の退位という行為が憲法に規定されている国事に関する行為に当たらないことは明らかでありますことから、天皇の交代という国家としての重要事項が天皇の意思によって行われるものとした場合、これを国政に関する権能の行使に当たるものではないと言えないのではないかという問題、また、仮に天皇がその意思によって退位することができるとした場合、将来においてでありますが、いわゆる退位の強制、例えば天皇に対して退位を迫るような行為が行われることや、いわゆる恣意的な退位、例えば政治的な意図を含んだ退位あるいはその表明が行われるといったことが生じないことを制度として担保することができるのかといった諸問題があると考えられます。

◯羽毛田信吾宮内庁次長の,平成13年11月21日の参議院共生社会に関する調査会における答弁
 現行の皇室典範が御指摘のように天皇の意思によります退位の制度を認めていないということはそのとおりでございます。
 そういうふうになっておりますところのゆえんのものは、一つには、退位を認めるということが、歴史上いろいろ見られましたようないわゆる上皇でありますとか法皇的な存在というもののある種弊害を生ずるというおそれがありはしないかということ、それから、必ずしも天皇の自由意思に基づかない退位ということの強制があり得るということです。
 いろいろ政治的な思惑の中でそういうようなことが起こるというようなことがありはしないかということ、あるいは天皇が恣意的に退位をされるというようなことになりはしないかというようなことを懸念をいたしまして、そういったことを挙げて、天皇の地位を安定させるということが望ましいという観点から退位の制度を認めないということに現行法なっておるわけでございます。
 そういった皇室典範制度の制定当時の経緯というものをやはり踏まえていかなければならないと思いますし、さらに今、先生もちょっとお挙げになりましたけれども、天皇に心身の疾患あるいは事故があるというような場合につきましては、現在も国事行為の臨時代行でありますとかあるいは摂政の制度が設けられておりますので、そういった事態の起きました場合にはそういった対応をする制度もあるということを考えますと、現在の段階で退位制度を設けるというようなことについては私ども考えていないところでございます。

◯宮尾盤宮内庁次長の,平成4年4月7日の参議院内閣委員会における答弁
 これ[注:天皇の生前退位]も現在の皇室典範制定当時いろいろな考え方があったようでございますけれども、その制定当時、退位を認めない方がいいではないか、こういうことで、制度づくりをしたときの考え方といたしましては三つほど大きな理由があるわけでございます。
 一つは、退位ということを認めますと、これは日本の歴史上いろいろなことがあったわけでございますが、例えば上皇とか法皇というような存在が出てまいりましていろいろな弊害を生ずるおそれがあるということが第一点。
 それから第二点目は、必ずしも天皇の自由意思に基づかない退位の強制というようなことが場合によったらあり得る可能性があるということ。
 それから第三点目は、天皇が恣意的に退位をなさるというのも、象徴たる天皇、現在の象徴天皇、こういう立場から考えまして、そういう恣意的な退位というものはいかがなものであろうかということが考えられるということ、これが第三番目の点。こういったことなどが挙げられておりまして、天皇の地位を安定させることが望ましいという見地から、退位の制度は認めないということにされたというふうに承知をいたしております。
 以上でございます。

◯宮尾盤宮内庁次長の,平成3年3月11日の衆議院予算委員会における答弁
1 今御質問の中にあったようなお考え方というものも一つの考え方であろうかと思うのでございますが、ただ、現在の皇室典範にはそういう考え方というものは全く導入されていないわけでございます。現在の皇室典範の制定当時にも、そういうようなことを含めた制度の検討というか考え方がいろいろあったようでございますが、それは現在の典範には取り込まれていない。
 その理由といたしましては、三つぐらいの考え方があったようでございます。第一点は、生前の退位でございますが、退位をするということについては、日本の歴史などを振り返ってみましても明らかなところでありますけれども、例えば上皇とか法皇というような形の存在があったわけでございまして、そういうものが天皇制というものに対していろいろな弊害を生じた過去の歴史的な経験というものが一つあるわけでございます。第二点は、この退位という制度を仮に認めたといたしますと、天皇の自由意思に基づかないでの退位ということがあり得ては非常に困ることになるわけでございます。そういうことの可能性というものを運用によっては残すという問題が出てくる。第三点は、今度は天皇御自身が理由なしに恣意的な形でおやめになるというようなことが出てきては困るということがあるわけでございます。
 そういういろいろな問題がありまして、そういう制度をつくることはいかがなものであろうかということで、現在の皇室典範ではそういう制度を採用していない、退位の制度を認めていない、こういうふうにしてあるわけでございます。
 そしてさらに、仮に天皇陛下に心身の疾患あるいは事故というようなことがある場合には、現在の皇室典範では、現在の制度といたしましては、国事行為の臨時代行に関する法律の制度がありますし、また、典範の中に摂政という制度も認められておるわけでございますから、臨時代行あるいは摂政という制度を活用することによって退位の制度というものを考える必要はないではないかというのが今私どもの基本的な考え方でございます。
2 まず、摂政の規定ですが、この第三条の方はこれは直接摂政の問題では……(沢田分科員「順序ですよね」と呼ぶ)ええ。これは第三条の方は皇位継承順位ですから特にあれはありません、十六条の関係でございますね。
 それで、ここには身体の重患または重大な事故というふうに摂政を置く場合の規定、それから御成年に達しないとき、こういうことがありますが、今お話の中にありましたように、昭和天皇は大変御高齢で天皇としてのお務めをなさったわけでございますが、御病気になる前は、確かに年齢は八十を超えたりいたしまして相当な御高齢に達しておられましたけれども、そういう点から私どもとしましてはいわゆる御負担の軽減ということを実際上は図りながら、しかし天皇としてのお務めというものは立派にお果たしになれたわけでございます。ですから、何歳以上だからそれは隠居をしなければならぬというような考え方をとる必要はないのであって、やはりその年齢にかかわらず、その地位としてのお務めが十分果たせられるならばこれは全く問題がない、ただ御負担軽減というようなものは図っていきましょう、こういうのが私どもの考え方であります。
 ただ現実に、御病気になられた昭和六十二年、それから手術をされたとき、それから昭和六十三年、病いが重くなられたこのときには、これはやはり御公務をお果たしをすることがなかなか困難であったわけでございますから臨時代行の制度を置きまして、これによって天皇としてのお務めを当時の皇太子さんにお果たしいただいた、こういうことになっておるわけでございます。ですから、こういう制度がありますから、高齢化、お年を召したからそういう退位の制度を考えたらどうかという点については、私どもは今全く必要がないのではないかと考えておるわけでございます。

*1 令和の代替わりに際しての天皇の生前退位に関する基本資料は以下のとおりです。
① 象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば(ビデオ)(平成28年8月8日付)

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衆議院の解散に関する内閣答弁書―解散権の根拠・限界と令和8年までの政府見解(AIリライト)

第1 この記事が扱う対象

1 内閣答弁書から確認できる政府見解
2 憲法及び法律が定める事項

第2 昭和54年及び昭和55年の基礎的な答弁書

1 昭和54年2月16日答弁書
2 昭和54年3月23日再答弁書
3 昭和55年の再確認

第3 昭和60年及び昭和61年の連続答弁

1 憲法69条と7条解散
2 第104回国会における飯田忠雄議員の質問

第4 平成23年から平成30年までの政府見解

1 東日本大震災時の解散可能性
2 平成29年の臨時会召集直後の解散
3 法の支配及び立憲主義との関係

第5 「内閣総理大臣の専権事項」という表現

1 法的な権限主体と政治的主導性
2 石破茂氏の首相就任前後の見解
3 能登の二重災害後の総選挙に関する答弁書

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原子力損害賠償の現状と主な被害者支援制度―中間指針第五次追補,原発ADR,生活再建支援金等(AIリライト)

東京電力福島第一原子力発電所事故の損害賠償は,原子力事業者が負う損害賠償責任を基礎とする制度です。これに対し,被災者生活再建支援金,犯罪被害者等給付金,中国残留邦人等への援護,拉致被害者等への給付は,それぞれ目的,対象者,算定方法及び財源が異なる公的支援制度です。

したがって,支払額だけを横に並べて「どの被害が重く評価されているか」を判断することはできません。本記事では,制度の法的性質を区別した上で,2026年7月16日までに公表された法令,判例,行政資料及び医学研究に基づき,原子力損害賠償の現状と関連制度を整理します。

目次

原子力損害賠償の仕組みと現在の支払状況

各制度の法的性質は異なる
原賠法の基本構造
東京電力の支払総額
中間指針第五次追補

主な追加賠償項目
指針額は上限ではない

請求方法,原発ADR及び消滅時効

福島第一原発事故と健康影響に関する現在の科学的評価

UNSCEAR 2020/2021年報告書
甲状腺がん検査をどう読むか
妊娠転帰及び精神的影響

被災者生活再建支援制度

対象世帯と支給額

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即位の礼及び大嘗祭に関する,平成2年4月17日の衆議院内閣委員会における質疑応答

○即位の礼及び大嘗祭に関する,平成2年4月17日の衆議院内閣委員会における質疑応答は以下のとおりです。
なお,文中の山口(那)委員は山口那津男衆議院議員(平成13年7月29日から参議院議員であり,平成21年9月30日に第3代公明党代表に就任)(34期の弁護士)であり,工藤政府委員は工藤敦夫内閣法制局長官であり,宮尾政府委員は宮尾盤宮内庁次長であり,多田説明員は内閣官房内閣参事官室首席内閣参事官兼内閣総理大臣官房総務課長です。

○山口(那)委員 私は、即位の礼、大嘗祭等についてお尋ねするものでありますが、その前提として、次の点を確認しておきたいと思います。
まず、公明党は、党の綱領で日本国憲法を守るということを規定した唯一の政党であり、象徴天皇制も是認すると同時に、国民主権及び信教の自由を初めとする基本的人権を擁護する立場に立っております。私は、日本国憲法のもとで生まれ育った者として初めて即位の礼を迎えるわけでありますが、主権を有する国民の一人として、この憲法の趣旨を最大限に尊重する立場で御答弁をお願いしたい、このように思います。
さてそこで、即位の礼に対しては、旧皇室典範及び登極令等に詳細な規定が置かれてありますが、このたびの即位の礼は、国事行為として行う範囲として、即位礼正殿の儀、祝賀御列の儀、饗宴の儀、この三つに集約されました。この儀式の範囲を定めるに当たって、憲法の趣旨に沿ってどのような点を配慮したのか、具体的に述べていただきたいと思います。
○多田説明員 皇室典範の二十四条で「皇位の継承があつたときは、即位の礼を行う。」という規定がございまして、その即位の礼というものが具体的にどういうものを指すかということについては、各方面からいろいろな意見がございましたので、準備委員会で慎重に検討いたしまして、そして先生おっしゃったとおり憲法の趣旨に沿って、しかも皇室の伝統等を尊重してという基本路線で各儀式等を検討して整理をしていった結果、この三つは即位の礼ということで国事行為として行うことに非常にふさわしい儀式だというふうに判断をいたしまして、この三つに具体的には決定させていただいたということでございます。
○山口(那)委員 その際、旧登極令に細かな規定があるわけですが、それらのすべての儀式のうちからこの三つに絞ったということは、例えば宗教性の伴う儀式等を外したということになるのでしょうか。
○多田説明員 おっしゃるとおり、宗教の問題のほかにも現行の憲法から考えるとどうもふさわしくないという性格のものもかなりございますので、そういうものは全部外させていただいたということでございます。
○山口(那)委員 その宗教的性格のほかに、現行憲法のもとでふさわしくないとお考えになった具体的な基準を幾つか述べていただきたいと思います。
○工藤政府委員 若干申し上げますと、今首席参事官の方から政教分離原則のお話がございましたけれども、それ以外にも、まず国民主権の原則に反しないかどうかというのが一つございます。それから、憲法一条に規定してございます象徴たる天皇にふさわしいものであるかどうか、こういった基準があろうかと思います。
○山口(那)委員 次に、さきの御崩御の際の内閣総理大臣の謹話にもありますように、天皇陛下におかせられましては国民とともに歩む皇室を念願されておられる旨が表明されておりますが、即位の礼はその陛下の念願を国民に示される非常によい機会であろうと思われます。この儀式のほかに何か具体的な方策をお考えでしょうか。
○宮尾政府委員 ただいま御質問にもありましたように、天皇陛下には国民とともに歩む皇室ということを絶えず念願をされておられまして、折あるごとにそのような機会を持つように努められておるわけでございます。
それで、具体的に即位礼等に関連をして何かあるかということの御質問でございますが、今回の一連の行事の一つといたしまして、御質問の趣旨に沿うような意味合いをもちまして一般参賀というものを新しく設けることといたしております。それから、京都、関西方面への御親謁も予定されておりますので、その際、ゆかりのある京都におきまして茶会を催し、関西方面の方々とも直接お会いして祝意を受けられ、陛下としてもお会いする機会を設けるというようなことを新しく考えておるわけでございます。
○山口(那)委員 そのほかに、例えばマスコミ等を通して国民に対してお言葉を述べられるような機会はお考えですか。
○宮尾政府委員 一般参賀では当然陛下も参賀においでになられた国民の方々に親しくお言葉をおかけになります。それから茶会等におきましても、これはまだ今後どうするかということでありますけれども、何らかのお言葉というものがあるのではなかろうか、こういうふうに考えられます。そしてそういうものが一般参賀なり茶会に取材にお見えになる報道関係等の方々を通じて国民に紹介をされるわけでございますので、御質問のような趣旨というものはそういう機会を設けることによって生かされておると思っております。
今、特別の形で何らかの予定がそれ以外にあるかという点については、考えておるものは特段ないわけでございます。これは一つの機会をつかまえてという御趣旨であろうかと思いますが、陛下のお気持ちというものは今後長い間の陛下のいろいろな機会における国民に対する接触の仕方、お言葉等の中で十分あらわれていくと考えておりますし、私どももそういう意味でいろいろなお手伝いをしていきたいと思っておるわけでございます。
(中略)
○山口(那)委員 次に、大嘗祭についてお尋ねします。
大嘗祭の伝統的意義についてもう一度確認をしたいと思います。いかがですか。
○宮尾政府委員 大嘗祭の伝統的な意義という御質問でございますが、これは日本書紀等にも記述がございますように、古くから大嘗、新嘗という区分は必ずしもその時代はなかったようでございますけれども、大嘗祭というものが御即位に伴って行われておる、こういう記述がございます。
それから、奈良時代に入りましては大嘗、新嘗の区別がなされまして、一番最初にその区別が行われて大嘗祭をとり行われたのは第四十代の天武天皇のときからであると言われております。
以来、御即位の都度、皇室にとりましては一世一度の非常に重要な即位儀礼という形で行われてまいりまして、そういった点は貞観儀式等にもきちんといろいろ書かれておるわけでございます。そういう意味からいたしまして、大嘗祭は皇室で長い間続いてきた伝統的儀式でありますが、これは一世一度の皇位継承儀礼であると私どもは重く考えておるわけでございます。
○山口(那)委員 大嘗祭の歴史的伝統に照らして、これは天皇個人に関する儀式という性格が強いのでしょうか、それとも皇室というある意味での集団に関する儀式という色彩が強いのでしょうか。
○宮尾政府委員 これを歴史的にどういうふうに申し上げるかというのはなかなか難しい話かもしれませんが、少なくとも現在の憲法では天皇は象徴的な地位、国民統合の象徴である。そういう象徴的な地位というお立場に立っておられます。古くから皇室が国内的にどういうお立場であったのか、こういうことはいろいろ難しい、難しいといいますか、一口に言うことはできないかもしれませんが、少なくとも、抽象的に申し上げれば今の憲法に明記されているようなお立場にあったと私ども考えておるわけでございます。
そういう意味で、天皇個人のということではなくて、御主宰になるのは天皇がお一人で御みずからなされますけれども、それは皇室にとっても非常に重要な儀式でありますし、それから現行の憲法のもとにおきましても、あるいは往時のいろいろな歴史的なものをたどってみましても、日本の天皇という意味でそういう行事をとり行われることは大変国家的な意味でも重要なことであったというふうに考えておるわけでございます。
○山口(那)委員 この大嘗祭は宗教的な性格を帯びているということが指摘されておりますが、どのような点で宗教的な性格があるとお考えでしょうか。
○宮尾政府委員 政府が昨年取りまとめました見解の中にもその点は記述をしてあるわけでございますが、大嘗祭の中心的な儀式としましての大嘗宮の儀というのは、陛下御みずからその年とれました新穀を皇祖、天神地祇にお供えになり、また、御みずからも召し上がって、そして安寧と五穀豊穣を感謝する。そういう儀式の趣旨、形式等からいたしまして宗教上の儀式としての性格を有することは否定しがたい。こういうふうに言われておるわけでございます。
○山口(那)委員 その際、宗教的な儀式というその宗教というのはどのような御理解をしておられますか。
○宮尾政府委員 これは皇室の伝統的な方式によりましてとり行われてきておるものでございまして、皇室におきましてはいろいろな祭祀を日常行っておられますし、事あるごとに皇室の伝統的な方式によりまして行っておられるわけでございます。大嘗祭もそういう意味では皇室の伝統に従った儀式のやり方で行われるだろうと理解をしておるわけでございます。

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天皇の崩御・即位に伴って行われる国事行為としての儀式に関する,昭和63年11月8日の衆議院決算委員会における質疑応答

○天皇の崩御・即位に伴って行われる国事行為としての儀式に関する,昭和63年11月8日の衆議院決算委員会における質疑応答は以下のとおりです。
なお,文中の東中委員は東中光雄衆議院議員(日本共産党)(3期の弁護士(大弁))であり,小渕国務大臣は小渕恵三内閣官房長官であり,味村政府委員は味村治内閣法制局長官であり,宮尾政府委員は宮尾盤宮内庁次長です。

○東中委員 私は、天皇の代がわりに伴う、憲法七条による国事行為としての諾儀式についてお伺いをしたいと思います。
主権在民と政教分離の原理が明記されております日本国憲法下において、天皇の代がわりの儀式がどのように行われるのか。憲法第七条の「天皇の国事行為」として行われる儀式はどういう儀式があるのか、お伺いをしたいと思います。
○味村政府委員 法律上の事柄について申し上げますが、憲法第七条は天皇の国事行為を限定列挙しているわけでございます。そして、その十号に「儀式を行ふこと。」というのがございまして、ここに言う「儀式」というのは、天皇が主宰されまして国の儀式として行うにふさわしいものを言うというふうに考えております。
ところで、皇室典範第二十四条には、「皇位の継承があったときは、即位の礼を行う。」と規定しておりまして、また同じく、皇室典範の二十五条には「天皇が崩じたときは、大喪の礼を行う。」こう規定しております。これは皇位の継承及び天皇の崩御がございました場合には、憲法第一条が規定いたしておりますように、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」であることにかんがみまして、国事行為たる儀式として、即位の礼及び大喪の礼を行うことを予定したものと解されるわけであります。
○東中委員 国事行為として行われる即位の礼、それから大喪の礼、新皇室典範に書いてあるその儀式の具体的内容をお聞かせ願いたいと思います。
○小渕国務大臣 皇室典範に定める即位の礼及び大喪の礼の儀式は、憲法の趣旨に沿い、かつ、皇室の伝統等を尊重したものになると考えておりますが、具体的内容につきましては現在お答えのできる段階ではございません。
○東中委員 今まで政府は、憲法の趣旨に沿い、かつ、皇室の伝統等を尊重してということを言われておって、そうしたものにたると質問主意書に対する答弁もそう書いてあります。
問題は、皇室の伝統等を尊重すると言っておるその伝統というのは一体何なのかということに結局帰着するわけでありますが、帝国憲法と旧皇室典範では、名前は同じ天皇ですけれども、天皇は天照大神から授かった祖宗の神器を受ける、これは旧皇室典範に書いてありますね、受けた万世一系の神聖不可侵の現人神で、国の元首にして統治権の総攬者である、陸海軍の統帥権者である、こういう絶対的な天皇であったわけです。その天皇の代がわりの場合には、帝国憲法と旧皇室典範に基づいてつくられた皇室令、登極令なり皇室喪儀令なり、こうした皇室令に基づいて天皇代がわりの儀式がやられてきたわけであります。大正から昭和に代がわりしたときの儀式は、践祚の式として四儀式、大喪の儀として二十九儀式、即位の礼及び大嘗祭として二十八儀式、一年余にわたって合計六十一の儀式がとり行われてきた。このことは、宮内庁なども、我々の方に七九年の内閣委員会のときなどで資料で出されておるところであります。
そこで問題は、この皇室令というのは、日本国憲法によって、その九十八条の趣旨からいっても、帝国憲法及び皇室典範が現行憲法に反する、原理が反するものだとして廃止されたものですね。だから、皇室令に基づいてやられた明治以後の儀式というのは、皇室の伝統じゃなくて、帝国憲法に基づいた、旧皇室典範に基づいた皇室令によってやられたものであって、それは今や廃止されているものであります。だから、主権在民で、しかも政教分離の原理をちゃんと出している中では、さきに皇室令に基づいてやられた儀式を踏襲するということは、憲法原理がまるきり違いますから、私は許されないことだと思うのですが、その点についての政府の御見解を承りたいと思います。
○味村政府委員 旧皇室令が新憲法の施行と同時に廃止になっておりますことは、委員の御指摘のとおりでございます。しかし、旧皇室令によって行われておりました御喪儀なり即位の礼が、伝統でないということにはならないと存じます。したがいまして、今回の、先ほど申し上げました即位の礼なり大喪の礼につきましては、新憲法のもとで新憲法の趣旨に沿うような形で、しかも伝統を尊重して行われる、このような、先ほど官房長官の申されたとおりのことになるわけでございまして、およそ新憲法に違反するような儀式というものは国の儀式として行われることはないと申してよろしいと存じます。
○東中委員 天皇代がわりに際して行われる最初の国事行為としての儀式は、どういう儀式ですかい。
○宮尾政府委員 旧憲法下におきましては、践祚の式といたしまして、賢所の儀、皇霊殿・神殿に奉告の儀、剣璽渡御の儀及び践祚後朝見の儀というものが行われております。
○東中委員 何を言うていますか、あなた。新憲法、現在の憲法で最初にやられるのは何ですかと言うて聞いておるのであって、あなたの言われたいわゆる践祚の儀としての四つの儀式、それは旧憲法の皇室令に基づくものですね。だからそんなもの先刻承知なんですが、それをやるつもりですかということを聞いているのです。
ところで、現行の皇室典範によりますと、践祚という概念は既にありませんということを内閣法制局長官が既に答弁をしています。践祚の概念は現行法上ないのですから、践祚の儀式というものはあり得ないわけですが、その点はいかがですか。
○宮尾政府委員 先ほど申し上げましたように、旧憲法下におきましては四つの儀式が行われたわけでございますが、皇位継承があったときに行われます諸儀式のうちで国事に関する行為としての儀式は、憲法の趣旨に沿いまして、かつ、皇室の伝統を尊重したものになるというふうに考えておりますが、その具体的な内容につきましては現在お答えをする段階にはございません。
なお、践祚という言葉は現在の憲法、法律のもとでは即位という言葉になっております。
○東中委員 法制局長官が、践祚の概念は現行法制上ございませんという答弁をしたのは、七九年四月十七日の内閣委員会でそういう答弁をしています。宮内庁がそれを変えると言ったって始まらぬわけで、即位という言葉は前からもあったのです。それで、現行法の即位の言葉と前の即位の言葉では違う、践祚の概念は現行法上ない、しかし践祚の儀式はやるんだというのか、やらないというのか、ここが今の話でははっきりしないわけです。
改めてお伺いをしますけれども、先ほど宮内庁からお話のあった剣璽渡御の儀、現在は言葉をかえて剣璽等承継の儀という言葉で、いわゆる三種の神器などの承継儀式をやるというふうに準備をされているということが、一部もう既に報道をされておるわけです。その後、践祚後朝見の儀というのが即位後朝見の儀というふうに名前を変えてやろうとしているというふうなことが、既に情報として報道をされております。それで私はお聞きしたいのですが、剣璽渡御の儀あるいは即位後朝見の儀というふうなものは、名前を変えても実質的には同じようなことを国事行為としてやることは許されないと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
○味村政府委員 先ほどの、現在の法制度のもとでは践祚という概念がないということを前の法制局長官が答弁したということでございますが、実は私その答弁を持ってきておりませんのではっきりしたことは申し上げられませんが、旧憲法のもとにおきましては、践祚というのは皇位の継承である、天皇の位を継承することを践祚と言い、そして、天皇の位を継承したということを内外に宣明することを即位と言ったというふうに、私はそのように理解をいたしております。現在は、先ほど宮内庁の方からおっしゃいましたように、践祚は即位と申しますか、践祚という言葉はございませんで、皇位を継承することはすなわち即位であるというように考えている次第でございます。また、皇室典範もそのように規定をしているものと存じます。
ところで、先ほどの剣璽渡御の儀等についての御質問でございましたが、これは先ほどから御答弁がございますように、皇位の継承があったときに行われます諸儀式のうちでどのような儀式を国事行為として行うかということについては、答弁できる段階にございませんということでございますので、それにつきましてまた御質問にお答えするということはできかねるということは、御理解いただけると思います。いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、憲法に反する儀式を国の儀式として行うことはあり得ないわけでございます。
○東中委員 準備してないんだそうですが、私ここへ持ってきておりますので、先ほど言いました昭和五十四年四月十七日衆議院内閣委員会、当時の真田政府委員、法制局長官ですが、現行の制度で申しますと、践祚という概念が実はないわけなんでして、先ほどお読みになりました皇室典範の第四条で「皇嗣が、直ちに即位する。」ということと、云々とあって、次に、この「即位の礼を行う。」という場合の即位の礼は、憲法の規定に照らせば、憲法第七条の国事行為の末号にある「儀式を行ふこと。」という儀式に入るのだろうと思いますが、践祚という概念はもうございません。
と、はっきりそういうふうに言っているので、私が勝手に言っているわけでも何でもないのです。だから、今言われていることを、践祚という言葉がなくなったと、今法制局長官はそう言いました。ところが、ここは私は言葉のことを言っているのではなくて、そういう概念はなくなったんだ、現行制度上、概念はなくなったんだと前の法制局長官は言っているんです。そういうことをごまかしたらいかぬです。その点を指摘しておきます。
だから、践祚の概念がなくなったんだから、践祚の儀式というのはなくなるのが当たり前なのです。それをなくするのか、なくさないのかということについてはっきり言わないというのは、私はこれは非常に重要な問題を含んでいると思うのです。
といいますのは、いわゆる剣璽渡御の儀といいますのは、剣はいわゆる草薙剣というか天叢雲剣というものですね。それから曲玉ですね。それから、鏡の方は三種の神器の中に入るけれどもここには具体的には入らないようですが、そういう剣璽の神器を渡すのは、旧皇室典範には十条ではっきりと「祖宗ノ神器ヲ承ク」というふうにちゃんと書いてあるのですね。ところが、今度の皇室典範ではその部分が削られておるのですから、ないのですから、なくなっておるものをやっちゃいかぬ。
なぜなくなっておるかといえば、三種の神器の承継といいますのは、神話に基づいて天照大神から授けられた神器を新天皇に引き継ぐという儀式で、そして神格性を新天皇に持たせる。だから「神聖ニシテ侵スヘカラス」という旧憲法の天皇にはこれが要ったわけです。しかし、今の新天皇ではそういうものは一切ないのですから、「国民の総意に基く。」という象徴天皇なんですから、だから、そういうものをここへ持ってくるということになれば神話の世界を持ち込む。国の行為としてそれを持ち込むということになれば、これは主権在民の、しかも政教分離の原則をうたっている憲法上そういうことは許されないんだ。
憲法の趣旨に沿ってと言うなら、憲法の趣旨に沿ってこれはやめるべきであるというふうに思うのですが、改めてもう一回御見解をお伺いしたい。
○味村政府委員 先ほどから申し上げますように、具体的な問題についてお答えをできる段階ではございません。この儀式につきまして一番問題となりますのは、憲法第二十条第三項の政教分離の原則でございます。この憲法二十条三項の政教分離の原則につきましては、有名な地鎮祭に関する最高裁の判決がございます。私どもといたしましては、この最高裁の判決を尊重いたしまして、二十条三項に違反するかどうかということを絶えず判定している次第でございます。

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令和への改元に関する閣議書

目次
1 令和への改元に関する閣議書及び内閣府決裁文書
2 新元号に関する公式説明及び元号法
3 天皇の退位関係のメモ書き
4 元号に関する内閣法制局長官の答弁
5 関連記事その他

1 令和への改元に関する閣議書及び内閣府決裁文書
(閣議書)
① 平成31年4月1日付の閣議書(元号を改める政令)
② 平成31年4月1日付の閣議書(元号の読み方に関する内閣告示)
③ 平成31年4月1日付の閣議書(改元に際しての内閣総理大臣談話)
(閣議請議書)
④ 改元に際しての内閣総理大臣談話について(平成31年4月1日付の閣議請議書)
(内閣府決裁文書)
⑤ 改元に際しての内閣総理大臣談話について(平成31年4月1日付の内閣府決裁文書)

2 新元号に関する公式説明及び元号法
(1) 首相官邸HPに「新元号の選定について」(令和元年5月23日付)が載っています。
(2) 参議院議員小西洋之君提出元号を「令和」と改める政令の閣議決定及び公布に関する質問に対する答弁書(平成31年4月23日付)には以下の記載があります。
 御指摘の「記者会見」で安倍内閣総理大臣が述べたとおり、新元号については、閣議決定を行った後に、宮内庁を通じていずれも速やかに天皇陛下及び皇太子殿下に伝えられたものである。
 また、天皇陛下による元号を改める政令の公布文への署名及び御指摘の「菅官房長官による新元号「令和」の発表」は、御指摘の「お伝え」の後、並行して行われたものである。
(3) 元号法(昭和54年6月12日法律第43号)は以下のとおりです。
1 元号は、政令で定める。
2 元号は、皇位の継承があつた場合に限り改める。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 昭和の元号は、本則第一項の規定に基づき定められたものとする。

3 天皇の退位関係のメモ書き

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令和元年5月現在,文部科学大臣の日程表は1週間程度で廃棄されていることに関する国会答弁

1 令和元年5月8日の衆議院文部科学委員会において,以下の国会答弁がありました。

○川内委員 最後、あと三分残っておりますので、大臣の日程表のことについて。
この前、あるマスコミで、大臣の日程表は廃棄されているという記事が出ておりました。大臣の日程表ってめっちゃ大事じゃんと私は思うんですけれども、それを廃棄すると。どのぐらいで廃棄しているのか、どういうふうに廃棄しているのかということを教えていただきたいと思います。
○生川政府参考人 お答えいたします。
御指摘の報道のありました情報公開請求についてでございますが、二〇一七年度及び二〇一八年度の文部科学大臣の日程表に係る請求があったところでございます。これに対しまして、文部科学省としては、請求文書に該当する行政文書を、請求があった時点で保有をしていなかったということで不開示とさせていただきました。
これは、今委員から御指摘がありましたように、作成をした大臣日程表を情報公開請求を受けた時点では既に廃棄をしていたということで、その時点では保有をしていなかったという趣旨でございます。
加えて、その廃棄の方法、それから期間についてのお尋ねがございました。
大臣の日程表の廃棄の方法につきましては、基本的には、紙媒体のものにつきましてはシュレッダーにより廃棄をし、電子媒体についてはデータ自体を消去するということで廃棄をしているところでございます。
 また、大臣日程表を廃棄するまでの期間でございますけれども、政府の行政文書の管理に関するガイドライン及び文部科学省行政文書管理規則におきまして、定型的、日常的な業務連絡及び日程表等の保存期間を一年未満とすることができるというふうに定められております。これに基づきまして、日程表をおおむね一週間程度で廃棄をさせていただいているというところでございます。
○川内委員 大臣、大臣の日程表、一週間で廃棄されるんですよ。大臣の日程表ですよ。私は、めちゃめちゃ歴史的な価値のある公文書であるというふうに思いますけれどもね。
では、廃棄しているということなんですけれども、大臣本人あるいは秘書官あるいはSPあるいは秘書課のその他の職員で、大臣日程表を個人で保有していらっしゃる方がいるのではないかということを確認してくださいときのう質問レクで申し上げておきましたが、御確認をいただきましたでしょうか。
○生川政府参考人 お答えいたします。
昨日、質問レクの際に委員の方から、大臣の日程表について、本来の廃棄すべき時期を過ぎても個人的に保有している職員はいないか尋ねてほしい、そういう趣旨の御質問をいただいたというふうに認識をいたしております。
これを受けまして、お問い合わせいただきましたことについて確認をさせていただいたところでございます。
今回調べた範囲では、個人的に保有している職員はいませんでしたということでございますので、その旨、御報告をさせていただきます。
○亀岡委員長 時間が過ぎております。
○川内委員 今回調べた範囲ではと限定をおつけになりましたけれども、私が聞いたのは、職員の方々の中で大臣の日程表をと、限定をつけずに聞いておりますけれども、もう少し誠実な御答弁をいただければありがたかったなというふうに思いますが。
最後に、大臣、大臣の日程表は価値がないと言われているんですよ。歴史的公文書ではないという判断を文科省はしているわけです。私は重要だと思いますよ。これは、大臣が、大臣の日程表ぐらいきちんと保存しておきなさいと指示すれば、ずっと保存されるんですよ。これは、行政が政治をめっちゃばかにしているんですよ。
○亀岡委員長 時間が過ぎているので、簡潔に。
○川内委員 だから、最後、大臣、指示すると言ってください。日程表ぐらいちゃんと保存しないと。
○亀岡委員長 時間が過ぎております。
○柴山国務大臣 とにかく朝から晩までスケジュールはびっちりでありますし、しかも、具体的に必要なやりとりそのものについてはきちんと保管をされておりますので、私自身、日程はこんなにすぐたまっちゃいますので、ばんばん自分自身も捨てておりますから、職員に、ちょっと自分で無理なことをやれというふうに指示をするつもりはありません。
○川内委員 残念です。

2 生川政府参考人は生川浩史文部科学省大臣官房長であり,柴山国務大臣は柴山昌彦文部科学大臣です。

昭和天皇の崩御に伴う職員の懲戒免除等について(平成元年2月14日付の文部省教育助成局長通知)

○文部科学省HPに掲載されている,昭和天皇の崩御に伴う職員の懲戒免除等について(平成元年2月14日付の文部省教育助成局長通知)は以下のとおりです。
昭和天皇の崩御に伴う職員の懲戒免除等について

昭和天皇の崩御に伴う大赦令及び復権令が平成元年二月一三日公布され、同月二四日から施行されることに伴い、「公務員等の懲戒免除等に関する法律」(昭和二七年法律第一一七号)に基づき、「昭和天皇の崩御に伴う国家公務員等の懲戒免除に関する政令」(平成元年政令第二九号)及び「昭和天皇の崩御に伴う予算執行職員等の弁償責任に基づく債務の免除に関する政令」(平成元年政令第三〇号)が平成元年二月一三日公布され、同月二四日から施行されることとなりました。これに伴い、総務庁人事局長等よりこれらの政令に関する通知(参考一)がなされました。また、人事院事務総長から、「懲戒が免除された職員の昇給に係る勤務成績の証明に関する取扱いの特例について」の通知(参考二)がなされました。

地方公務員の懲戒免除等については、自治事務次官等から各都道府県知事・指定都市市長等に対し、「昭和天皇の崩御に伴う職員の懲戒免除及び職員の賠償責任に基づく債務の減免について」の通知等(参考三)がなされました。

ついては、貴教育委員会におかれては、特に左記事項に十分留意され、その取扱いについて遺憾のないよう願います。

おつて貴管下市町村教育委員会に対しても周知方お願いします。

記

一 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三一年法律第一六二号)第三七条第一項に規定する県費負担教職員の懲戒免除については、都道府県の条例で定めること。

二 国においては、大赦、政令による復権の範囲との均衡等を考慮し、国家公務員等のうち、法令の規定により、昭和六四年一月七日前の行為について、平成元年二月二四日前に減給、戒告又はこれらに相当する懲戒処分を受けた者に対しては、将来に向かつてその懲戒を免除することとしているものであること。

三 懲戒の免除は、将来に向かつてなされるものであり、懲戒処分に基づく既成の効果は、これにより変更されるものではないこと。したがつて、例えば、減給処分が免除された場合であれば、免除された日が減給期間中にあるときは、その日以後解除され、減給されない給与額に戻ることとなるが、減給期間がその日前に完了しているときは、なんらの変更を受けるものではないこと。

四 懲戒が免除された場合においても、その懲戒は将来に向かつて免除されるものであり、過去において昇給が延伸された者の給与上の取扱いについては、一切影響を与えないものであること。

また、昇給が延伸された者をその後の昇給において回復させるいわゆる昇給延伸の復元は給与制度上あり得ないものであること。この点に関しては、国家公務員については平成元年二月八日の人事管理官会議幹事会において、「過去において昇給が延伸された者をその後の昇給において回復させることは、給与制度上予定されておらず、各省庁は、既に昇給が延伸されている者についてその復元を目的として特別昇給等を行うことのないよう留意すること」という確認がなされているところである。このため、今回の懲戒免除に伴い、いわゆる昇給延伸の復元を絶対に行うことのないこと。

五 平成元年四月一日以降の最初の普通昇給に係る勤務成績の証明に関する取扱いについては、現に受ける給料月額又はこれに相当する給料月額を受けるに至つた日以降に懲戒処分を受けた職員のうち今回懲戒が免除された職員(同日以降に、免除された懲戒以外の懲戒の処分を受けた職員を除く。)は、免除された懲戒処分を受けたことを事由として勤務成績についての証明が得られないものとして取り扱うことはしないものであること。

参考〔略〕

昭和天皇の崩御に伴う予算執行職員等の弁償責任に基づく債務の免除に関する政令(平成元年2月13日政令第30号)

昭和天皇の崩御に伴う予算執行職員等の弁償責任に基づく債務の免除に関する政令
内閣は、公務員等の懲戒免除等に関する法律(昭和二十七年法律第百十七号)第四条の規定に基づき、この政令を制定する。

   公務員等の懲戒免除等に関する法律第四条の規定により、次に掲げる者の同条に規定する弁償責任に基づく債務で昭和六十四年一月七日前における事由によるものは、将来に向かって免除する。

一 予算執行職員等の責任に関する法律(昭和二十五年法律第百七十二号。以下「予算職員責任法」という。)第二条第一項に規定する予算執行職員

二 特別調達資金設置令(昭和二十六年政令第二百五号)第八条又は国税収納金整理資金に関する法律(昭和二十九年法律第三十六号)第十七条の規定により予算職員責任法の適用を受ける職員
三 会計法(昭和二十二年法律第三十五号)第三十八条第一項に規定する出納官吏、同法第三十九条第二項に規定する分任出納官吏及び出納官吏代理並びに同法第四十条第二項に規定する出納員(同法第四十八条第一項の規定によりこれらの者の事務を取り扱う職員を含む。)
四 物品管理法(昭和三十一年法律第百十三号)第三十一条第一項に規定する物品管理職員及び同条第二項に規定する物品を使用する職員
五 予算職員責任法第九条第一項に規定する公庫等予算執行職員、予算職員責任法第十条第一項に規定する公庫等の現金出納職員(たばこ事業法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(昭和五十九年法律第七十一号)附則第九条に規定する現金出納職員を含む。)及び予算職員責任法第十一条第一項に規定する公庫等の物品管理職員
六 日本電信電話株式会社法(昭和五十九年法律第八十五号)附則第十二条第五項又は日本国有鉄道改革法等施行法(昭和六十一年法律第九十三号)第二十九条第七項に規定する現金出納職員
附 則
この政令は、平成元年二月二十四日から施行する。

閣議とは―種類,決定方法,閣議書及び議事の記録(AIリライト)

目次

第1 閣議の法的位置付け

1 内閣と閣議

2 国務大臣の数

3 内閣総理大臣の指揮監督権

第2 閣議の構成員と運営

1 構成員及び陪席者

2 全員一致の慣行

第3 閣議の種類と開催場所

1 定例閣議

2 臨時閣議

3 持ち回り閣議

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明治憲法時代の親任官,勅任官,控訴院及び検事局(AIリライト)

第1 親任官,勅任官及び奏任官の意味

1 親任官

2 勅任官及び奏任官

3 現在の認証官・指定職との違い

第2 司法部の親任官

1 大審院長

2 検事総長

3 行政裁判所長官

第3 判事・検事の官等と補職

1 官,補職,官等及び俸給を区別する必要

2 明治32年の判事検事官等俸給令

3 大正9年以後の勅任の司法官職

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在日米軍基地の法的根拠,施設数,日米地位協定及び主要裁判例(AIリライト)

第1 在日米軍基地を理解するための基本事項

1 この記事の対象
2 「専用施設」と「一時使用施設」は別の集計である

第2 在日米軍基地の法的根拠

1 日米安全保障条約6条
2 日米地位協定2条と日米合同委員会
3 日本の米軍基地は治外法権なのか
4 占領終了から現行条約までの沿革5 行政協定から地位協定への変更点

第3 在日米軍施設・区域の数と沖縄への集中

1 令和7年1月1日現在の施設数と面積
2 統計の基準日後にも提供・返還は行われる
3 主な専用施設

第4 日米地位協定が定める主要事項

1 施設・区域の管理と日本法の尊重
2 刑事裁判権と身柄の取扱い
3 民事請求と外国国家免除
4 環境補足協定と施設への立入り
5 軍属補足協定

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日韓請求権協定とは-個人請求権・措置法・韓国大法院判決(徴用工判決)・仲裁手続(AIリライト)

本記事の結論

日韓請求権協定は,1965年に日本と大韓民国との間の財産・請求権問題を国家間で「完全かつ最終的に解決」した協定です。ただし,「個人請求権がすべて実体法上消滅した」と一括して説明することは正確ではありません。日本法上は,①措置法によって消滅した特定の財産権,②協定の対象となり,日本政府が「請求に応ずべき法律上の義務が消滅し,救済が拒否される」と説明する請求権,③そもそも協定の対象に含まれるかが争われる請求権を分けて検討する必要があります。

2018年10月30日の韓国大法院全員合議体判決は,原告らが主張した強制動員慰謝料請求権を協定の対象外と判断しました。日本政府は,韓国側の対日請求要綱,交渉記録及び協定文言を根拠に,旧朝鮮半島出身労働者の請求を含めて解決済みであるとの立場を採っています。したがって,現在の中心的な争点は,単に「個人請求権が消えたか」ではなく,各請求の原因・性質が協定の事項的範囲に含まれるか,含まれる場合にどのような国内法上の効果が生じるかです。

2018年判決後の消滅時効と日本の会社更生手続による免責をめぐる韓国大法院判決は,後続判例の解説記事で判決ごとに検討しています。これらは協定の対象範囲とは別個の抗弁であり,各事件の請求原因と手続資料を確認する必要があります。

本記事の本文は,令和8年(2026年)7月15日現在の法令,裁判例及び公表資料を基準とし,後続判例への案内を同年10月2日に,実務上の確認事項を同月3日に追記しました。同月11日に,日韓法的地位協定との比較及び外務省の請求権協定PDFへのリンクを補正しました。法令・条約の引用部分は,内容を変えず,数字及び読点を本記事の表記に整えています。

目次

第1 日韓請求権協定の全体像と個人請求権に関する結論

1 日韓請求権協定とは何か
2 「個人請求権は消滅したのか」に対する回答

(1) 国家間の解決
(2) 措置法による財産権の消滅
(3) 協定の対象となる請求権の法的効果
(4) 韓国大法院が協定外とした慰謝料請求権

3 弁護士が最初に確認すべき事項

第2 協定の成立,経済協力及び交渉の構造

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