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刑事手続・刑事弁護

危険運転致死傷罪の令和8年改正――飲酒・高速度の数値基準,殊更滑走等類型,号の繰下げ及び酒酔い運転の変更(AI作成)

目次第1 本記事の対象と基準日第2 改正の全体像1 改正法の構成,施行日及び法定刑2 法務省が挙げる改正の理由第3 飲酒類型(2条1号)の数値基準1 改正後の2条1号2 数値基準を満たせば一律に対象となる3 数値基準に満たない場合4 「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態」の判断枠組み5 3条1項(アルコール等影響運転致死傷)への波及第4 高速度類型の新設(2条4号)1 改正後の2条4号と数値基準2 数値基準に「準ずる」速度3 従前の「進行を制御することが困難な高速度」との関係第5 殊更滑走等類型の新設(2条6号)第6 2条の号の繰下げと引用条文の変更1 旧号と新号の対応2 6条1項及び施行令2条の引用号の変更第7 道路交通法の酒酔い運転・酒気帯び運転の改正1 酒酔い運転(117条の2第1項1号)への数値基準の導入2 酒気帯び運転(117条の2の2第1項3号)の範囲の限定3 呼気中アルコール濃度による区分第8 施行日前の行為と経過措置第9 被害者側・被疑者側それぞれの確認事項1 被害者及び遺族の立場から2 被疑者・被告人及びその家族の立場から第10 関連記事第11 出典1 法令2 裁判例3 所管行政機関の解説・資料
第1 本記事の対象と基準日

本記事は,自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律(令和8年法律第52号。以下「改正法」という。)による改正の内容を,改正後の条文に沿って説明するものである。
以下,自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律を「自動車運転死傷処罰法」といい,法令名を付さずに条番号だけを示すときは同法の条文を指す。
条文は,令和8年9月12日現在のe-Gov法令検索に掲載された現行条文と,同年7月20日時点の改正前の条文とを照合して確認した。

法務省は,改正の内容を「危険運転致死傷罪(自動車運転死傷処罰法)の法改正 Q&A」(以下「法務省Q&A」という。)で説明している。
もっとも,法務省Q&Aは危険運転致死傷罪の新しい類型を中心とする15問で構成されており,同じ改正法による道路交通法の酒酔い運転・酒気帯び運転の改正や,2条の号の繰下げには触れていない。
本記事は,これらの点を改正法の本文と法務省が公表する新旧対照条文によって補う。

危険運転致死傷罪の量刑の分布は,通常第一審における危険運転致死罪の量刑分布(地裁)及び通常第一審における危険運転致傷罪の量刑分布(地裁)で扱っており,本記事では扱わない。
運転免許の行政処分(違反点数及び欠格期間)も,本記事の対象外とする。

第2 改正の全体像
1 改正法の構成,施行日及び法定刑

改正法は,第1条で自動車運転死傷処罰法を,第2条で道路交通法を改正するものである。
法務省Q&Aによれば,改正法は令和8年6月25日に成立した。
e-Gov法令検索の改正履歴によれば,改正法の公布日は令和8年7月1日,施行日は同月21日である。
この施行日は,改正法附則1項の「この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。」との規定によるものである。

2条の柱書は改正されておらず,危険運転致死傷罪の法定刑は,人を負傷させた場合が「十五年以下の拘禁刑」,人を死亡させた場合が「一年以上の有期拘禁刑」のままである。
有期拘禁刑の上限は,刑法12条1項により20年である。
改正は法定刑を引き上げるものではなく,処罰の対象となる行為の範囲と要件を変えるものである。

2 法務省が挙げる改正の理由

法務省Q&A(A3)は,改正前の危険運転致死傷罪について,次の指摘がされていたと説明している。
①飲酒類型について,「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態」との要件の認定が困難で,判断にばらつきが生じている
②高速度類型について,常識的に見て極めて危険性の高い高速度運転であっても,実際に進路を逸脱していない事案では適用が否定される場合がある
③車体を横滑りさせながらカーブを曲がったり,二輪車の前輪を浮かせて後輪だけで走行したりする危険・悪質な運転行為を直接捉える類型がなく,処罰できない場合がある

法務省Q&Aは,こうした状況を踏まえ,「危険・悪質な自動車運転による死傷事犯について、事案の実態に即したより厳正な対処を可能とするため」に改正が行われたとしている。
法務省は,これに先立ち,令和6年2月21日から同年11月27日まで11回にわたって自動車運転による死傷事犯に係る罰則に関する検討会を開催し,その取りまとめ報告書を公表している。

第3 飲酒類型(2条1号)の数値基準
1 改正後の2条1号

改正後の2条1号は,次のとおりである。
「アルコール影響正常運転困難状態(身体に血液一ミリリットルにつき一・〇ミリグラム以上又は呼気一リットルにつき〇・五ミリグラム以上のアルコールを保有する状態その他アルコールの影響により正常な運転が困難な状態をいう。次条第一項において同じ。)で自動車を走行させる行為」

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刑事弁護の社会復帰支援計画の作り方-更生支援計画書の項目・受入確認・引継ぎ(AI作成)

第1 社会復帰支援計画で明らかにすること1 弁護人の計画と行政機関の計画を区別する2 生活支援の目的と刑事手続での使途を分ける第2 本人との面談と情報の集め方1 本人が望む生活と望まない支援を確認する2 情報の出所と確認日を残す第3 支援先を調整するときの確認事項1 相談窓口と利用条件を分けて調べる2 受入先の名前だけで「調整済み」としない3 専門職への依頼費用と生活費を別に確認する第4 更生支援計画書の項目と書き方1 基本情報と実施内容を一続きにする2 抽象的な約束を確認可能な記載に変える3 計画本文と添付資料を対応させる第5 起訴前の処分判断・保釈・情状弁護で使うときの留意点1 保釈の判断事項へ具体的に結び付ける2 裁判例は計画の存在と実効性を分けて読む3 支援の評価と証拠としての説明を混同しない第6 釈放当日とその後の支援につなぐ1 釈放当日に実行することを具体化する2 継続期間と引継ぎ先を確認する3 計画が続かなかった場合の対応を決める第7 主な出典1 法令・裁判例2 行政資料・実施主体の案内3 実務解説
第1 社会復帰支援計画で明らかにすること

社会復帰支援計画は,本人が地域で暮らすために必要な支援を,誰が,いつから,どの条件で行うのかを具体化するための書面である。
刑事弁護で作成する際には,本人の希望と生活上の課題を出発点に,受入先の確認,費用,釈放当日の移動,支援が続かなかった場合の対応までを結び付けることが重要である。
計画書を作成したことだけで,保釈,執行猶予又は再犯防止が保証されるわけではない。

1 弁護人の計画と行政機関の計画を区別する

本記事では,弁護人が本人や福祉専門職と協力して組み立てる社会復帰のための個別計画を扱い,実務上の「更生支援計画」という呼び方も用いる。
以下の記載項目や確認方法は実務上の提案であり,裁判所への提出に一律に必要となる法定様式を示すものではない。

厚生労働省の地域生活定着支援センターの事業及び運営に関する指針には,福祉サービス等調整計画通知書の様式がある。
その別紙5は,地域生活定着支援センター長から保護観察所長へ通知する被疑者等用の書式であり,弁護人が作る計画書とは作成主体も用途も異なる。
調査項目の参考にはなるが,そのまま弁護人の統一書式として紹介するのは適切でない。

2 生活支援の目的と刑事手続での使途を分ける

生活支援の目的は,本人が必要な支援につながり,地域生活を続けられるようにすることである。
一方,保釈の資料,量刑に関する資料,支援機関への引継ぎ資料では,説明すべき事項や共有する情報の範囲が異なる。
一つの計画を基礎にしつつ,提出先ごとに必要な説明と添付資料を選ぶという組み立てが考えられる。

本記事は,令和8年9月9日を基準に,日本の成人刑事事件の弁護を想定している。
少年事件の手続,医学的診断,個別事件の量刑予測及び仮釈放手続の詳細は扱わない。

第2 本人との面談と情報の集め方
1 本人が望む生活と望まない支援を確認する

最初に確認したいのは,本人がどこで,誰と,どのように暮らしたいかという希望である。
家族が望む生活と本人の希望は分けて聞き取り,本人が困っていること,これまで続けられたこと,避けたい環境も記録する。
読み書きや説明の理解に配慮が必要な場合は,短い説明や図を用い,本人の言葉で理解を確かめながら進める方法が考えられる。

支援を受けることへの了承と,病歴や生活歴を関係機関へ伝えること,裁判資料として提出することは,目的が異なる。
本人に相手先,情報の範囲,利用目的を説明し,それぞれについて意向を確認して記録することを勧める。
厚生労働省の地域生活定着促進事業実施要領も,情報取得時の説明と了承等を定めているが,これは弁護人による無制限の情報共有を認めるものではない。

否認事件では,生活上の困難を整理することと,争っている犯罪事実を認めることを混同しない配慮が必要である。
本人が争っている犯罪事実を,本人が認めた事実として記載しないようにする。
外部資料と本人の説明が異なる場合には,双方の出所と相違点を明示し,未確認の事項とも区別する。

2 情報の出所と確認日を残す

本人が話した内容,家族や支援者が説明した内容,書類で確認した内容,専門職が評価した内容は,区別して記載するのが有用である。
例えば「家族が毎日対応できる」と書く前に,誰が,何曜日の何時に,どの支援を行えると回答したのかを確認する。
本人と家族の説明が食い違う場合は,どちらかを推測で事実にせず,相違点と追加確認先を残す。

確認する資料には,住居の使用関係,収入と支出,福祉サービスの利用状況,通院先,手帳や受給者証の有無などがある。
前記指針の別紙5にも,住民票,手帳,受給者証,要介護度,年金,生活保護,医療等の確認欄が設けられており,「要確認」の状態を残せる。
手帳や診断名の有無だけで,必要な支援,利用資格又は事件への影響まで決めないことが重要である。

医療に関する記載は,確認できた診療情報や専門家の評価に即した範囲にとどめる。
弁護人や家族の印象から診断を確定したり,治療を受ければ再犯しないと断定したりせず,未評価の事項は専門家に確認する課題として示す。

第3 支援先を調整するときの確認事項
1 相談窓口と利用条件を分けて調べる

本人の課題に応じ,社会福祉士等,自治体の福祉担当,地域の相談支援機関,地域生活定着支援センターなどへの相談を検討する。
ただし,どの機関でも同じ対象者を同じ手続で受け付けるわけではないため,身柄拘束の有無,年齢,障害に関する状況,居住地,刑事手続の段階を伝え,担当範囲を確認することが出発点となる。

例えば,よりそいネットおおさかの被疑者等支援業務の案内は,高齢又は障害等に関する条件に加え,身体拘束中であることなどを掲げ,在宅事件を対象外としている。
これは同案内の対象業務についての説明であり,在宅事件の本人は一切の福祉支援を利用できないという意味ではない。
厚生労働省の平成27年12月24日事務連絡も,違法行為をしたことだけを理由に必要な福祉支援を受けられなくしないよう求めている。

保護観察所が関わる支援でも,勾留中の被疑者に対する生活環境調整と,更生緊急保護は別の制度である。
更生保護法83条の2の調整は,検察官が罪を犯したと認めた勾留中の被疑者について,必要性の判断,本人の同意及び検察官の意見聴取等を伴う制度である。
検察官が捜査への支障を理由に相当でない旨の意見を述べた場合には,同条による調整はできないとされている。
更生緊急保護の開始には,同法86条の本人の申出と保護観察所長の必要性の認定を要する。
弁護人が計画書を作成したことや相談したことを,制度利用の決定と取り違えないようにする。

2 受入先の名前だけで「調整済み」としない

候補施設が見つかった段階では,利用できる支援内容,受入可能日,空き状況,費用,必要書類,夜間の対応などを確認する必要がある。
法務省の更生保護施設・自立準備ホームの案内は制度の理解に役立つが,特定の施設が特定の日に本人を受け入れることまで保証する資料ではない。

計画書では,「相談開始」「申請・審査中」「条件付きの内諾」「利用開始が確定」という状態を分ける方法が考えられる。
これは記録のための区分例であり,各制度が共通して採用する正式な分類ではない。
回答した担当者,確認日,条件,裏付け資料を併記し,満たしていない条件があれば未確定のまま示す。

3 専門職への依頼費用と生活費を別に確認する

社会福祉士等への依頼では,面談,計画作成,同行,継続支援のうち何を依頼するかを決め,費用と支払者を確認する。
所属弁護士会等の援助制度を検討する場合も,現在の対象,申請時期,対象経費,上限,決定までの負担を依頼前に確認するのが安全である。
通常の国選弁護報酬・費用と,福祉専門職に関する費用援助を同じものとして扱わず,国選事件であれば全額支給されると約束しないようにする。

計画作成費用とは別に,住居費,食費,交通費,通信費,通院費がいつから必要になるかを整理する。
給付や収入が始まるまでの資金が未確保であれば,その期間の支払方法と確認担当者を計画上の課題として残す。
本記事では,全国共通の現行援助額や特定の申請期限を示すものではない。

第4 更生支援計画書の項目と書き方

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警戒の空白を生じさせないための組織運営の指針-令和5年の依命通達,リソース再配分の実際及び令和8年4月の廃止(AI作成)

目次

第1 この記事が扱う文書1 中心となる2つの依命通達2 令和5年の依命通達は警察庁ウェブサイトから削除されている3 この記事の射程第2 令和5年7月3日の依命通達の全文第3 指針が何を求めたか1 「警戒の空白」の意味2 4つの柱3 推進体制第4 「当面取り組むべき組織運営上の重点」1 重点通達の本文と指針との関係2 警察白書の図表で確認できる全項目3 「業務上過失事件等の捜査の加速化」の位置第5 3年間で実際に動いたもの1 集中取組期間2 法令・規則の改正として現れたもの(1) 保管場所標章の廃止(2) 地域警察運営規則の改正(3) 高速道路交通警察隊の編制の柔軟化3 都道府県警察における実装-福島県警察の例第6 令和8年4月2日の依命通達による廃止1 廃止の事実と時期2 令和5年の枠組みへの評価3 2つの課題第7 4本柱の構造改革と3本柱の人材確保1 4本柱の構造改革2 3本柱の人材確保3 推進体制の組替え第8 着眼点通達が置いた期限1 期限付きで決まっているもの2 継続的に実施とされたもの第9 リソースの実数1 警察官定員と警察署数2 採用試験の受験者数と競争倍率3 年齢構成と人口推計第10 弁護士の実務に現れる場面第11 資料から分かる範囲と運用確認の留意点出典法令警察庁の通達(行政組織の内部規範)都道府県警察の例規統計・白書

第1 この記事が扱う文書

1 中心となる2つの依命通達

この記事は,警察庁が令和5年7月3日付けで発出した「警戒の空白を生じさせないための組織運営について(依命通達)」(警察庁乙官発第4号ほか)と,これを廃止した令和8年4月2日付け「将来を見据えた警察組織の構造改革及び優秀な警察官の確保に向けた取組について(依命通達)」(警察庁乙官発第6号ほか)を扱う。
前者に添付された「警戒の空白を生じさせないための組織運営の指針」が,警察庁が「リソースの再配分」という言葉で警察組織の見直しを進める枠組みの出発点である。
この記事は,人工知能を用いて作成したものであり,調査の基準日は令和8年9月9日である。

2 令和5年の依命通達は警察庁ウェブサイトから削除されている

令和5年の依命通達のPDFは,かつて警察庁ウェブサイトのlaws/notification/0703sisin.pdfというパスに置かれていたが,令和8年9月9日現在,同URLは404を返す。
警察庁ウェブサイトの「警察庁の施策を示す通達」の一覧は,長官官房,生活安全局,刑事局,組織犯罪対策部,交通局,警備局,外事情報部,警備運用部及びサイバー警察局の9ページに分かれているが,その全部を検索しても,「警戒の空白」を含む通達は1件も掲げられていない。
令和5年の依命通達は,長官官房のほか生活安全局,刑事局,交通局,警備局及びサイバー警察局にも発番されているから,いずれかの一覧に残っていてもおかしくないが,そうなっていない。
一覧の構成,「全文」欄と「概要」欄の意味及び掲載されていない通達へ到達する経路については,別の記事である警察庁の通達の調べ方で扱っている。
この記事は,インターネット・アーカイブ(Wayback Machine)に令和6年5月30日付けで保存された同PDF(4頁)により全文を確認した。

これに対し,令和8年の依命通達及び後記の着眼点通達は,警察庁ウェブサイトの通達一覧と政策のページの双方に掲載されている。
なお,通達は,著作権法(昭和45年法律第48号)13条2号により,同章の規定による権利の目的となることができない著作物である。

3 この記事の射程

この記事は,①令和5年の依命通達と指針の全文,②「当面取り組むべき組織運営上の重点」の本文,③3年間の集中取組期間に実際に動いた法令・規則の改正,④令和8年4月2日の指針の廃止と後継の枠組み,⑤警察官定員等の実数,を扱う。
重点通達の本文及び知能犯罪の告訴・告発通達との関係については,令和8年10月14日に確認した資料に基づき補足した。
その他の法令改正・統計等の説明は,それぞれに記載した資料の基準日による。
個別の治安施策の当否は扱わない。
知能犯罪の告訴・告発に関する令和6年1月5日通達がこの枠組みの中に位置付けられている点については,別の記事である知能犯罪に関する告訴・告発の令和6年1月5日通達で扱っている。

第2 令和5年7月3日の依命通達の全文

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知能犯罪に関する告訴・告発の令和6年1月5日通達-全文,3か月の目途及び援用上の限定(AI作成)

目次

第1 この記事が扱う通達1 通達の書誌2 警察庁ウェブサイトの掲載は概要1頁である3 この記事の射程第2 通達の全文第3 発出の経緯と位置付け1 廃止された旧通達2 発出の理由3 平成14年までの統計に見る長期未処理4 上位方針との関係第4 基本的な考え方(記1)第5 迅速かつ適正な取扱いの推進(記2)1 相談段階の対応2 最初の相談日から3か月以内(1) 概要と全文の差(2) 起算点(3) 努力義務であること3 受理後の処理第6 警察本部による指導・管理の強化(記3)1 捜査の進捗状況等の把握・管理2 警察署に対する指導の強化3 柔軟な捜査応援4 その他業務の合理化・効率化に資する取組第7 警察署における対応(記4)第8 警察庁及び検察庁との連携(記5・記6)1 警察庁との緊密な連携2 検察庁との連携第9 適時適切な評価と士気の高揚(記7)第10 令和6年3月26日通達との関係第11 都道府県警察の例規に見る「3か月」第12 この通達を援用する際の限定1 課長通達であること2 対象が知能犯罪に限られること3 努力義務であること4 私人に受理を求める権利を与えるものではないこと5 不受理をめぐる裁判例第13 資料の範囲と個別事件での確認事項出典法令裁判例警察庁の通達(行政組織の内部規範)都道府県警察の例規等統計・白書

第1 この記事が扱う通達

1 通達の書誌

この記事が対象とするのは,令和6年1月5日付け警察庁丁捜二発第2号「知能犯罪に関する告訴・告発の適正かつ合理的な取扱いの推進について(通達)」である。
警察庁刑事局捜査第二課長から,警視庁刑事部長及び各道府県警察本部長に宛てて発出された課長通達であり,警察大学校教務部長並びに各管区警察局広域調整部(総務監察・広域調整部)長に参考送付されている。
原議保存期間は5年(令和11年3月31日まで),有効期間は一種(令和11年3月31日まで)である。
本文は4頁で,「1 基本的な考え方」から「7 適時適切な評価と士気の高揚」までの7項からなる。

2 警察庁ウェブサイトの掲載は概要1頁である

警察庁ウェブサイトの「警察庁の施策を示す通達(刑事局)」に掲げられている本通達のPDFは,「(概要)」と題する1頁の文書であり,全文ではない。
この記事は,全文4頁に基づいて内容を示す。
全文4頁のPDFは,このブログに「知能犯罪に関する告訴・告発の適正かつ合理的な取扱いの推進について(令和6年1月5日付の警察庁刑事局捜査第二課長の通達)」として掲載している。

掲載の様式は,同じ刑事局の通達であっても発出した課によって異なる。
刑事企画課の通達を収める刑事企画課用のフォルダには,令和6年3月26日通達,令和6年3月22日通達及び平成31年3月27日付けの2通達のいずれについても全文が掲載されている。
これに対し,捜査第二課の通達を収める捜査第二課用のフォルダには,本通達のほか,令和7年3月17日付け丁捜二発第14号「経済的不正の追及の強化について(通達)」及び令和7年3月18日付け丁捜二発第16号「構造的知能暴力事件をはじめとする構造的不正に対する取組の強化等について(通達)」が掲げられているが,いずれも概要1頁だけである。
この記事では,捜査第二課の課長通達については全文を公表しない取扱いになっていると整理する。
なお,警察庁の通達の一覧表には「全文」欄と「概要」欄があり,令和8年9月9日現在,捜査第二課の通達は3件がいずれも「概要」欄に〇の付いたものである。
警察庁の通達全体の掲載構造と,概要しか掲げられていないときに原文へ到達する経路は,別の記事である警察庁の通達の調べ方で扱っている。

通達は,著作権法(昭和45年法律第48号)13条2号により,同章の規定による権利の目的となることができない著作物である。
同号は「国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人……又は地方独立行政法人……が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの」と定めている。

3 この記事の射程

この記事は,人工知能を用いて作成したものであり,本通達の全文,発出の経緯,令和6年3月26日通達との関係,都道府県警察の例規に現れた「3か月」の取扱い及び本通達を援用する際の限定を扱う。

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司法面接・代表者聴取とは-刑訴法321条の3の証拠能力と供述の信用性(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論

1 対象と基準日

2 先に結論

第2 司法面接と代表者聴取

1 司法面接とは

2 代表者聴取とは

3 両者の関係

第3 刑事訴訟法321条の3の要件

1 対象者

(1) 列挙された犯罪の被害者

(2) 精神の平穏を著しく害されるおそれがある者

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刑事裁判の書証の証拠能力-伝聞法則・供述調書・同意書面の判断順序(AI作成)

第1 書証の証拠能力を判断する順序

1 最初に立証趣旨を確定する
2 証拠能力と証明力等を区別する

第2 伝聞法則と伝聞例外の全体像

1 刑事訴訟法320条の原則
2 供述書と供述録取書
3 伝聞例外の分類

第3 被告人以外の者の供述書等-刑事訴訟法321条1項

1 裁判官面前調書
2 検察官面前調書
3 それ以外の供述書等
4 私的な日記・メモを提出された場合

第4 検証調書,鑑定書及び特に信用すべき書面

1 公判調書等及び裁判官の検証調書
2 捜査官の検証調書等
3 鑑定書等
4 刑事訴訟法323条の書面
5 写真付き捜査報告書を分解して検討する

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国選弁護人の報酬・費用―接見,身柄釈放,保釈,謄写,交通費,通訳及び14営業日の請求期限

第1 国選弁護人の報酬及び費用の根拠1 法テラスと国選契約弁護士との契約2 被告人の訴訟費用負担とは別の問題であること第2 算定基準と弁護活動の関係1 客観的な指標による類型的な算定2 支給対象外であることと活動が不要であることは同じでないこと第3 被疑者国選弁護事件の接見等1 接見等合計と基準接見回数2 通常報酬の算定3 接見資料第4 勾留に関する準抗告等と身柄釈放1 5万円の特別成果加算2 早期釈放と接見報酬との関係第5 被告人国選弁護事件と保釈1 被告人国選弁護報酬の構造2 保釈等の加算第6 記録謄写費用1 原則2 200枚以下でも費用が算定される場合第7 遠距離接見等加算報酬と交通費1 加算報酬と費用償還の区別2 実額方式と証拠資料第8 通訳人費用1 国選弁護人と通訳人との契約2 通訳料基準の主な金額第9 診断書,私的鑑定及び福祉専門職との連携費用1 訴訟準備費用の対象と上限2 福祉専門職に依頼する前の費用確認3 計画作成費用と釈放後の生活費を分けること第10 事件終了から14営業日以内の報告及び請求1 事件終了日2 営業日の数え方と期限徒過3 支払日第11 算定結果に対する不服申立て第12 釈放後の復路交通費を支給対象外とした裁判例第13 実務家記事から得られる問題提起とその限界第14 報酬・費用請求の確認事項第14の2 意思疎通に困難がある被疑者・被告人との接見第15 出典

第1 国選弁護人の報酬及び費用の根拠

1 法テラスと国選契約弁護士との契約

日本司法支援センター(法テラス)は,国の委託に基づき,国選弁護人候補の指名及び裁判所への通知を行い,選任された国選契約弁護士に国選弁護人の事務を取り扱わせる(総合法律支援法30条1項6号)。
国選弁護人に支給される報酬及び費用は,法務大臣の認可を受けた契約約款及びその一部をなす報酬・費用の算定基準により定まる(同法36条)。

本記事は,令和8年9月7日現在の制度を対象とし,法テラスの国選弁護関連業務の解説及びFAQ(令和8年8月改訂版),国選弁護報酬基準一覧表(令和6年4月1日改定)及び国選弁護人契約約款を基礎資料とする。
令和8年8月改訂版の解説及びFAQは,令和8年3月までに認可された契約約款の変更に対応した資料である。

2 被告人の訴訟費用負担とは別の問題であること

法テラスが国選弁護人へ支給する報酬及び費用の算定と,刑の言渡しを受けた被告人が刑事訴訟法181条等により訴訟費用を負担するかどうかは,別の問題である。
本記事は前者,すなわち国選契約弁護士が法テラスへ報告及び請求をする場合の算定を扱う。

法テラスからの支払いとは別に,国選弁護事件で被告人その他の関係者から報酬等を受領することと,同じ事件の私選弁護人に選任するように働きかけることには,弁護士職務基本規程49条の制約がある。家族からの謝礼,実費,示談金の預り及び別事件の報酬の区別は,国選弁護人は依頼者から金品を受け取れるか―49条と私選への切替で整理しています。

第2 算定基準と弁護活動の関係

1 客観的な指標による類型的な算定

法テラスのFAQは,国選弁護報酬について,国選弁護活動の自主性及び独立性と財政規律の双方を確保するため,報酬算定者の裁量をできる限り排除し,客観的な指標に基づく類型的かつ画一的な算定を行う仕組みであると説明している。
そのため,実際に必要であった活動のすべてが個別の報酬項目又は費用項目として評価されるわけではなく,算定基準に明記されていない活動を柔軟な解釈又は類推によって支給対象へ加えることも予定されていない。

2 支給対象外であることと活動が不要であることは同じでないこと

法律事務取扱規程4条14号は,国選契約弁護士に対し,被疑者及び被告人等の権利及び利益を擁護するため最善の弁護活動に努めることを求め,同条15号は,身体拘束を受けている被疑者及び被告人等について,必要な接見等の機会の確保及び身体拘束からの解放に努めることを求めている。
したがって,ある活動が独立の報酬項目又は費用項目になっていないことから,直ちにその活動が弁護人の職務として不要であるとはいえない。

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匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)対策の警察組織――情報分析室,匿流ターゲット取締りチーム,TAIT及び仮装身分捜査(AI作成)

第1 匿名・流動型犯罪グループとは何か

1 警察庁による説明
2 従来の組織犯罪対策との関係

第2 司令塔と部門横断の体制

1 警察庁及び都道府県警察の司令塔
2 特殊詐欺連合捜査班(TAIT)

第3 令和7年10月に新設された組織

1 警察庁「匿名・流動型犯罪グループ情報分析室」
2 警視庁「匿名・流動型犯罪グループ対策本部」及び「匿流ターゲット取締りチーム(T3)」
3 「国際組織犯罪対策官」の設置

第4 新たな捜査手法――仮装身分捜査

1 制度の内容
2 実施件数
3 最高裁判例と弁護実務上の確認

第5 検挙の実情――令和7年の統計

(続きを読む...)匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)対策の警察組織――情報分析室,匿流ターゲット取締りチーム,TAIT及び仮装身分捜査(AI作成)

令和7年のストーカー規制法・配偶者暴力防止法改正――紛失防止タグ,職権警告及び相手方情報の提供の禁止(AI作成)

第1 改正の全体像

1 同時に成立した二本の改正法
2 施行日

第2 なぜ改正されたか

1 紛失防止タグとは何か
2 相談等件数の推移

第3 ストーカー規制法の改正内容

1 位置情報無承諾取得等の対象拡大(第2条第3項)
2 職権による警告の創設(第4条)
3 相手方情報の提供の禁止等(第6条)
4 援助に係る努力義務の主体の追加(第9条第3項)
5 禁止命令等・警告を行う機関の管轄の拡大(第14条)

第4 配偶者暴力防止法の改正内容
第5 令和7年の運用状況

1 ストーカー事案
2 配偶者からの暴力事案等

(続きを読む...)令和7年のストーカー規制法・配偶者暴力防止法改正――紛失防止タグ,職権警告及び相手方情報の提供の禁止(AI作成)

被疑者の実名報道と無罪の推定-匿名報道・捜査情報の公表・名誉回復(AI作成)

目次

第1 問題の整理第2 無罪の推定第3 実名報道と匿名報道1 実名を公表する法的効果2 匿名報道の判断第4 捜査情報の公表と報道第5 名誉回復と記事の削除第6 刑事手続の結論後に確認する事項第7 関連記事出典第1 問題の整理

被疑者の実名報道を検討するときは,①捜査機関が逮捕等の事実を公表すること,②報道機関が氏名を報道すること,③不起訴又は無罪となった後も記事や検索結果が残ることを区別する必要がある。
逮捕された事実は有罪が確定したことを意味せず,実名が報道されたことも犯罪事実の証明にはならない。

第2 無罪の推定

市民的及び政治的権利に関する国際規約14条2項は,刑事上の罪に問われている者が法律に基づいて有罪とされるまでは無罪と推定される権利を定めている。
無罪の推定は裁判所の証明基準だけの問題ではなく,公的機関が有罪との結論を先取りしないこと及び報道が逮捕と有罪を混同しないことを考える際の基本となる。

被疑者は捜査の対象となった者であり,被告人は起訴された者である。
不起訴処分には嫌疑なし,嫌疑不十分,起訴猶予その他の理由があり,無罪判決とも異なるため,「逮捕されたが処罰されなかった」という一括りの説明は正確でない。

第3 実名報道と匿名報道1 実名を公表する法的効果

捜査機関の発表又は報道機関の記事に氏名が記載されても,その氏名公表自体に有罪を確定する効力はない。
他方,氏名,勤務先,顔写真その他の情報が結び付くと,刑事手続の結論前から社会的評価,家族関係及び就業に大きな影響が生じ得る。

2 匿名報道の判断

事件を実名で報道するか匿名で報道するかは,事件の公共性,被疑者の地位,嫌疑の内容,取材の確度,被害者の保護及び将来の不利益等を踏まえた報道機関の判断となる。
逮捕された事件は必ず実名で報道しなければならない,または不起訴の可能性がある事件は必ず匿名にしなければならない,という一律の法令上の基準があるわけではない。

第4 捜査情報の公表と報道

警察又は検察の発表は,捜査段階で把握した被疑事実や処分を説明するものであり,裁判所による有罪認定ではない。
報道では,「逮捕されたこと」,「捜査機関が被疑事実を発表したこと」,「本人が認めた又は否認したと捜査関係者が説明したこと」を分けて記載する必要がある。

捜査関係者の説明だけを根拠に本人の有罪を断定すると,無罪の推定との緊張が生じる。
本人又は弁護人の説明を取材できない場合でも,嫌疑が争われている可能性及び刑事手続が未確定であることを読者に分かる形で示すことが重要である。

捜査に関して報道機関に発表を行うのは,警察本部長若しくは警察署長又はその指定する者とされている(犯罪捜査規範25条)。
捜査に当たっては,被疑者その他の者の名誉を害しないように注意しなければならない(刑事訴訟法196条,犯罪捜査規範9条1項)。

捜査機関の記者発表や記者への情報提供で名誉を害されたとして国家賠償を求めた事件では,名誉毀損の一般的な判断枠組み(公共の利害・公益目的・真実性又は相当性)が当てはめられている(横浜地裁平成8年5月8日判決,東京高裁平成14年5月22日判決)。
他方,否認している被疑者について,容疑を認めているとの印象を与える回答をした不正確な広報を違法とし,国家賠償を認めた裁判例もある(神戸地裁平成14年10月29日判決)。
判断枠組みと裁判例の詳細は,警察・検察が報道機関に捜査情報を伝えたら違法か―記者発表・情報提供と名誉毀損,国家賠償の裁判例(AI作成)で整理している。

第5 名誉回復と記事の削除

不起訴処分又は無罪判決となっても,過去の逮捕報道が自動的に削除される制度はない。
まず,不起訴又は無罪という後続事情の追記,見出しの修正,検索結果に表示される説明の更新,匿名化又は記事削除のいずれを求めるのかを区別する必要がある。

最高裁令和4年6月24日第二小法廷判決(令和2年(受)第1442号,投稿記事削除請求事件)は,逮捕歴に関する投稿の削除請求を認めた事例である。
もっとも,同判決から,逮捕歴を含む全ての実名記事が一定期間後に当然削除されるという一般規則を導くことはできず,公表されない利益と投稿を一般の閲覧に供し続ける理由に関する個別事情の比較が必要である。

第6 刑事手続の結論後に確認する事項

① 不起訴処分告知書,判決書その他の結論を示す公的資料を確保すること。
② 逮捕報道,起訴報道及び結論報道の掲載先,見出し,本文及び掲載日を記録すること。
③ 事実の訂正,後続事情の追記,匿名化又は削除のうち,求める対応を整理すること。
④ 検索結果だけでなく,元記事,転載記事及びSNS投稿を分けて確認すること。
⑤ 時効,証拠保全及び申入れの相手方について弁護士に相談すること。

第7 関連記事

司法修習生の実名報道事例及び被疑者補償等を含む従来記事として,司法修習生の逮捕及び実名報道(AIリライト)がある。
被疑者補償の制度については,被疑者補償規程とは-補償要件・金額・申出・刑事補償法との違い(AI作成)を参照されたい。
刑事記録については,刑事記録の入手方法等に関する記事の一覧を参照されたい。

出典

① 外務省「市民的及び政治的権利に関する国際規約」14条2項。
② 最高裁令和4年6月24日第二小法廷判決(令和2年(受)第1442号,投稿記事削除請求事件)「判決全文」。
③ 法務省「刑事事件フローチャート」。
④ 東京弁護士会「座談会 続・司法記者は語る」東弁リブラ2015年9月号2頁~20頁。
⑤ e-Gov法令検索「刑事訴訟法」196条,「犯罪捜査規範」9条1項・25条。
⑥ 横浜地裁平成8年5月8日判決(平成元年(ワ)第2867号,判例秘書の判例番号 L05150234)。裁判所HP未掲載。
⑦ 東京高裁平成14年5月22日判決(平成14年(ネ)第112号)「判決全文」。
⑧ 神戸地裁平成14年10月29日判決(平成11年(ワ)第1826号)「判決全文」。

被疑者補償規程とは-補償要件・金額・申出・刑事補償法との違い(AI作成)

目次

第1 被疑者補償規程とは第2 補償の要件第3 補償金額第4 申出と手続第5 刑事補償法との違い第6 確認事項第7 関連記事出典第1 被疑者補償規程とは

被疑者補償規程は,被疑者として抑留又は拘禁を受けた者について,公訴を提起しない処分があり,その者が罪を犯さなかったと認めるに足りる十分な事由がある場合の補償を定めた法務省訓令である。
不起訴になった者全員に自動的な補償請求権を与える制度ではなく,身体拘束,不起訴処分及び無実を認めるに足りる事情が要件となる。

第2 補償の要件

被疑者補償規程2条は,①被疑者として抑留又は拘禁を受けたこと,②公訴を提起しない処分があったこと,③罪を犯さなかったと認めるに足りる十分な事由があることを基本的要件としている。
単に証拠が十分でないという嫌疑不十分の不起訴であれば常に補償される,という規定ではない。

同規程4条は,「罪とならず」又は「嫌疑なし」の不起訴裁定主文による場合のほか,罪を犯さなかったと認めるに足りる事由がある場合及び本人から補償の申出があった場合に立件手続を行うとしている。
不起訴理由の表示と被疑者補償の要件は完全に同じではないため,処分通知だけで結論を決めず,担当検察庁に確認する必要がある。

第3 補償金額

補償金は,抑留又は拘禁の日数に応じ,1日1,000円以上1万2,500円以下の割合で算定される。
具体的な金額を定める際には,拘束の種類と期間,財産上の損失,得られたはずの利益の喪失,精神上の苦痛その他一切の事情が考慮される。

日数に上限額を掛けた金額が当然に支給されるわけではない。
また,規程4条の3は,本人の一定の行為等がある場合に補償の一部又は全部をしないことができると定めている。

第4 申出と手続

規程上,検察官が立件手続を行う場合の一つとして本人の補償の申出が明記されている。
申出を検討する場合は,不起訴処分をした検察庁に対し,対象事件,不起訴処分,身体拘束の期間及び申出方法を確認することになる。

被疑者補償規程は裁判所に対する定型の申立手続を定めた法律ではない。
全国共通の公開申出書式が常に用意されているとは限らないため,提出先,必要資料及び期限を担当検察庁へ確認すべきである。

第5 刑事補償法との違い

刑事補償法は,原則として無罪の裁判を受けた者が未決の抑留又は拘禁を受けた場合等に,裁判所へ補償を請求する制度を定める法律である。
これに対し,被疑者補償規程は,起訴されずに被疑者段階で終わった一定の事件について,検察官が行う補償を定めた法務省訓令である。

したがって,不起訴と無罪判決,検察官による裁定と裁判所による決定,訓令上の制度と法律上の請求手続を区別する必要がある。
憲法40条が定める刑事補償と被疑者補償規程に基づく補償も,同一の根拠を持つ制度ではない。

無罪判決確定後の費用補償,身体拘束に対する刑事補償及び国家賠償との違いについては,刑事事件の費用補償と刑事補償で説明している。
少年事件で家庭裁判所が非行事実を認めずに審判不開始又は不処分とした場合の身体拘束については,少年の保護事件に係る補償に関する法律が補償を定めており,少年の保護事件に係る補償で説明している。

第6 確認事項

① 逮捕・勾留された事件と不起訴になった事件の対応関係を確認すること。
② 不起訴処分告知書及び不起訴理由の告知内容を確認すること。
③ 身体拘束の開始日,終了日及び拘束の種類を確認すること。
④ 財産上の損失,逸失利益及び精神的苦痛に関する資料を保存すること。
⑤ 申出先,提出方法及び必要資料を担当検察庁へ確認すること。

第7 関連記事

被疑者補償を含む従来記事として,司法修習生の逮捕及び実名報道(AIリライト)がある。
同記事には,被疑者補償規程の運用通達及び過去の立件事例へのリンクも掲載している。
刑事手続全体については,刑事事件に関する記事の一覧も参照されたい。

出典

① 検察庁「被疑者補償規程(法務省訓令)」。
② 検察庁「関係法令等」。
③ e-Gov法令検索「刑事補償法」。
④ e-Gov法令検索「日本国憲法」40条。

スマートフォンのロック解除と捜索・差押え-暗証番号・生体認証・黙秘権(AI作成)

目次

第1 問題の全体像第2 端末の差押えとデータの探索1 端末の差押え,必要な処分及び協力の求め2 被疑事実との関連性と探索範囲3 媒体自体の差押えと記録の複写を分ける第3 暗証番号と黙秘権1 暗証番号を質問された場合2 電磁的記録提供命令との区別第4 指紋・顔による生体認証第5 端末内データとクラウド上のデータ第6 データ保全と操作記録第7 捜索を受ける側の確認事項第8 関連記事第9 出典
第1 問題の全体像

スマートフォンの捜索を考えるときは,①端末を差し押さえること,②端末内の電磁的記録を探索・複写すること,③暗証番号を質問すること,④暗証番号を入力させること,⑤指紋又は顔で生体認証を解除すること,⑥クラウド上の電磁的記録を取得することを区別する必要がある。
令状により端末を差し押さえることができる場合でも,そのことから直ちに暗証番号の供述,生体認証による解除又は端末と接続する全てのクラウドデータの取得まで無制限に強制できるとはいえない。

本記事は,令和8年9月6日現在の法令,裁判例,国会審議及び公開資料に基づく一般的な整理である。
ただし,第3の2の令和8年10月28日の報道は,その後に追記した。
具体的な捜索・差押えでは,令状の種類及び記載内容,対象者の地位,求められた行為,強制の態様並びに取得対象となるデータの範囲を個別に確認する必要がある。

第2 端末の差押えとデータの探索
1 端末の差押え,必要な処分及び協力の求め

刑事訴訟法218条及び219条は,捜査機関による捜索・差押えに原則として裁判官の令状を要求し,令状に記載すべき対象等を定めている。
また,同法222条1項が準用する同法111条1項は,差押状又は捜索状の執行について,錠を外すことその他の必要な処分をすることができると定めている。

もっとも,端末のロック解除が常に同法111条1項の「必要な処分」に含まれるか,含まれるとしてどの方法まで許されるかについて,一般的基準を示した最高裁判例が公表されているわけではない。
同法111条の2は,差し押さえるべき物が電磁的記録に係る記録媒体であるとき,電子計算機の操作その他の必要な協力を求めることができると定めているが,この規定自体は処分を受ける者に罰則付きの協力義務を課すものではない。

2 被疑事実との関連性と探索範囲

スマートフォンは私生活に関する大量の情報を保存し得るため,端末の差押えの可否だけでなく,被疑事実との関連性,探索対象,期間及びデータの範囲が問題となる。
令状に記載された対象又は被疑事実と無関係なデータまで一般探索的に調べてよいということにはならない。

最高裁令和3年2月1日第二小法廷決定(平成30年(あ)第1381号)は,リモートアクセスによる複写の対象となる電磁的記録に被疑事実と関連する情報が記録されている蓋然性があり,現場での内容確認の困難性や確認中の情報毀損のおそれ等があるという事案で,個々の電磁的記録の内容を確認せずに複写することを許容した。
これは同決定が認定した事情の下での判断であり,スマートフォン内の全データについて無限定の探索を認めたものではない。

3 媒体自体の差押えと記録の複写を分ける

物理的なスマートフォン,USBメモリ又は外付けディスク自体を差し押さえることと,媒体内の電磁的記録を複写し,又はリモートアクセスで別の記録媒体から複写することは,処分の対象と根拠条文が異なる。最高裁令和3年2月1日決定は後者のリモートアクセス・複写を扱ったものであり,物理的なUSBメモリの差押えを直接判断したものではない。

裁判例対象実務上の位置付け

最高裁平成10年5月1日決定内容未確認のフロッピーディスク関連情報がある蓋然性,現場確認の困難性及び消去・改変のおそれ等を踏まえ,無確認差押えを許容した事例
大阪高裁平成30年9月11日判決電磁的記録媒体自体の差押え媒体が差押対象であり,無関係データが混在するだけで関連性が直ちに否定されないこと,複写等の代替処分の選択が常に義務ではないことを示した事例
岐阜地裁の国家賠償事件判決使用中17枚と未開封新品3枚のフロッピーディスク使用中媒体の無確認差押えは適法とする一方,関連性が明らかにない未開封新品の差押えを違法とした下級審例

電子媒体の差押えは,後の解析でデータが空であったかだけでなく,執行時の令状文言,発見場所,使用状況,関連性の蓋然性,現場選別可能性,情報毀損リスク,複写等の代替手段及び持帰り後の迅速な選別・還付を時系列で評価する。詳しくは,USBメモリを内容確認せず差し押さえられるか-関連性,現場選別,情報毀損及び還付(AI作成)を参照されたい。

第3 暗証番号と黙秘権
1 暗証番号を質問された場合

日本国憲法38条1項及び刑事訴訟法198条2項は,自己に不利益な供述を強要されない権利と被疑者の供述拒否権を定めている。
暗証番号を記憶から述べる行為は言語による情報の表出であるため,端末そのものの提出とは別に黙秘権との関係を検討する必要がある。

東京高裁平成31年2月19日判決は,捜索・差押えの現場で警察官が黙秘権を告知せずに携帯電話の暗証番号を聞き出した事案について,当該事案の状況の下では違法とはいえないと判断した。
同判決は裁判所ウェブサイト未掲載であり,あらゆる場面で黙秘権告知が不要であること,又は暗証番号の供述を強制できることまで判示したものではない。

2 電磁的記録提供命令との区別

令和7年法律第39号による刑事訴訟法改正のうち,電磁的記録提供命令等に関する規定は令和8年5月21日に施行された。
刑事訴訟法218条1項は,捜査機関が裁判官の令状により,証拠となる電磁的記録を保管し,又は利用する権限を有する者に対し,提供させるべき電磁的記録及び提供の方法を特定して提供を命ずる電磁的記録提供命令を定めており,令状にはこれらの事項が記載される(同法219条1項)。
裁判所も同法102条の2により電磁的記録提供命令をすることができるが,これは裁判所の決定として行われるものであり,裁判官の令状によるものではない。
また,捜査機関は,裁判官の許可を受けて,命令を受ける者に対し,1年を超えない期間を定めて,命令を受けたこと等を漏らしてはならない旨を命ずることができる(同法218条3項)。

令和7年の国会審議では,法務大臣が,ロックの解除方法やパスワードを供述することを義務付けることは自己負罪拒否特権と抵触し,許されない旨を答弁し(衆議院本会議令和7年3月27日),電磁的記録提供命令は既に存在している電磁的記録の提供を命ずるにとどまり,パスワード等の供述を強要するものではない旨も答弁している(衆議院法務委員会同年4月9日)。
他方,法務省刑事局長(政府参考人)は,パスワードを解除して中身が分かる状態で電磁的記録を提供させることを命ずることもでき,被処分者がパスワードを入力して解除した状態で提供することによりパスワードを認識していることが意味され得るとしても,電磁的記録提供命令が供述を得ようとするものとはいえない旨を説明している(同日の衆議院法務委員会,参議院法務委員会同年5月15日)。
したがって,暗証番号そのものの供述,押収済み端末の解除及び電磁的記録提供命令に基づく記録の提供を同じ問題として扱うべきではない。

捜査機関がした電磁的記録提供命令又は同法218条3項の命令に正当な理由なく違反した者は,同法222条の2により,1年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金に処せられることがある(裁判所がした電磁的記録提供命令の違反は同法124条の2)。
もっとも,同命令は提供させるべき電磁的記録,名宛人及び提供方法を特定して発せられる別個の強制処分であり,通常の捜索差押許可状だけから同条の罰則が生じるものではない。

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未決拘禁者及び受刑者の運転免許更新・失効後の再取得(AI作成)

目次

第1 結論と手続の全体像

1 「更新」と「失効後の再取得」は別の手続である
2 失効時期ごとの基本的な分岐

第2 免許が有効な間に検討する手続

1 通常の更新
2 更新期間前の特例更新

第3 失効後の試験免除

1 失効後6か月以内
2 失効後6か月を超え3年以内
3 失効後3年を経過した場合

第4 令和8年通知による施設内試験

1 未決拘禁者が対象に加えられたこと
2 対象要件
3 主な除外要件
4 実施時期,場所及び接触防止措置
5 対象となる免許と実施される試験等

第5 必要書類,費用及び免許証の住所

1 必要書類と費用

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刑事事件の法定合議事件を単独事件として取り扱った判決の是正方法(AI作成)

第1 記事の対象と結論

1 対象とする裁判体構成の誤り
2 段階ごとに異なる是正方法

第2 法定合議事件と裁判体構成違反

1 裁判所法26条が合議体を要求する事件
2 当然無効ではなく訴訟手続の法令違反であること
3 判決前に合議体が審理を更新した場合

第3 控訴審における是正方法

1 控訴期間は14日であること
2 刑事訴訟法377条1号の控訴理由
3 控訴審による職権調査
4 破棄後は原則として差戻しとなること

第4 上告審における是正方法

1 構成違反だけでは常に上告理由になるわけではないこと
2 判例違反と上告受理申立て
3 刑事訴訟法411条1号による職権破棄
4 破棄後の差戻し先

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「合理的な疑いを差し挟む余地がない」の意義―直接証拠と間接証拠(AI作成)

第1 有罪認定の証明度を示す基準
第2 刑事訴訟法上の位置付け

1 犯罪の証明がなければ無罪となる
2 自由心証主義は恣意的な判断を認めるものではない

第3 抽象的な可能性と合理的な疑いの違い

1 反対事実の可能性を全く残さないことまでは必要でない
2 証明度を数値で示す基準ではない
3 「常識」という言葉だけで疑いを退けることはできない

第4 直接証拠と間接証拠

1 必要な証明の程度は同じである
2 間接事実の推認力と反対仮説を検討する
3 最高裁平成22年4月27日判決
4 下級審の適用例―メタノール中毒事件

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第6 出典・参考資料

1 法令
2 裁判例
3 公的資料

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刑事裁判における判決の宣告と訓戒―判決書との不一致及び控訴期間(AI作成)

第1 判決宣告と訓戒の対象範囲
第2 判決宣告の方式と効果

1 主文は朗読し,理由は朗読又は要旨の告知をする
2 宣告によって判決が外部的に成立する
3 宣告時に裁判官が交代しても公判手続の更新を要しない

第3 口頭の宣告内容と判決書が食い違う場合

1 公判廷で宣告された刑が判決内容となる
2 宣告内容の確認には公判調書等が問題となる

第4 有罪判決宣告時の上訴期間の告知
第5 判決宣告後の訓戒

1 訓戒は任意的な付随処置である
2 審理及び判決に関与していない裁判官も訓戒できる
3 訓戒中に刑を言い誤っても主文は変わらない

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第7 出典・参考資料

1 法令・規則
2 裁判例
3 公的資料

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証拠書類の朗読又は要旨の告知―刑事訴訟法305条と刑事訴訟規則203条の2(AI作成)

第1 証拠書類の取調べ方式としての朗読と要旨の告知
第2 証拠書類は朗読するのが原則である

1 請求者,裁判長等が朗読する
2 被害者特定事項等を明らかにしない朗読

第3 朗読を要旨の告知へ代えられる場合

1 訴訟関係人の意見聴取と裁判長の相当性判断が必要である
2 要旨の告知は朗読を合目的に簡易化したものである

第4 要旨として何を告げる必要があるか

1 要旨と立証趣旨は役割が異なる
2 立証趣旨だけを告げても通常は足りない
3 適切な要旨は争点と書類の内容によって変わる

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第6 出典・参考資料

1 法令・規則
2 裁判例
3 公的資料
4 文献

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令和8年の再審制度改正――証拠開示,検察官抗告,施行日及び残された論点(AI作成)

目次第1 令和8年改正の対象と現在地1 刑事訴訟法の一部を改正する法律2 改正法は段階的に施行されること第2 改正法が成立するまでの経過1 法制審議会の審議と多数決による答申2 政府案,衆議院修正及び議員提出法案3 衆参の附帯決議第3 令和8年8月13日に施行された改正1 再審開始決定に対する検察官の不服申立て2 不服申立期間の14日化と審理期間の目標3 死刑の執行停止と拘置停止4 確定後の訴訟記録を含む書類の取扱い第4 本体施行日後の再審請求手続1 調査手続と審判手続の二段階化2 検察官に対する証拠提出命令3 裁判所限りの証拠及び一覧表の提示4 証拠の管理,目的外使用禁止及び刑罰5 裁判官の除斥6 審理終結,決定日,手続受継及び費用補償第5 施行日前から係属する事件の経過措置1 再審請求日と決定日による適用法の違い第6 改正法と従来の最高裁判例1 再審開始の「明白性」判断は変更されていないこと2 原判決に関与した裁判官の取扱い3 再審請求人が死亡した場合の手続終了4 再審請求前の裁判所不提出記録第7 成立法をめぐる対立と残された制度課題1 証拠提出命令は証拠の全件開示ではないこと2 検察官抗告を残したこと3 証拠の目的外使用禁止4 今回の改正で制度化されなかった事項第8 出典・参考資料1 法令2 裁判例3 公的資料4 文献
第1 令和8年改正の対象と現在地
1 刑事訴訟法の一部を改正する法律

令和8年の再審制度改正は,刑事訴訟法の一部を改正する法律(令和8年法律第67号)によるものである。同法は令和8年5月15日に政府から国会へ提出され,同年6月16日に衆議院で修正議決され,同年7月17日に参議院で可決され,同月24日に公布された。本記事は,令和8年10月7日現在の成立法,現行条文,経過措置,法制審議会資料及び国会会議録を基礎として,改正の内容と未解決の論点を整理するものである。

この改正は,確定判決の有罪認定が正しいかを個別事件ごとに評価する基準を全面的に変更したものではなく,再審請求審の手続を中心に規律を新設したものである。個別の再審事件と最高裁判例については刑事の再審事件,日弁連支援事件の決定及び無罪判決の時系列については刑事の再審事件の各種決定及び無罪判決で整理しているため,本記事では制度改正との関係が深い判例だけを取り上げる。

2 改正法は段階的に施行されること

改正法は一括して施行されるのではなく,次のとおり段階的に施行される。令和8年8月13日に施行された部分と,今後の政令指定日まで施行されない部分を区別する必要がある。

施行時期主な内容令和8年10月7日現在令和8年7月24日迅速化に関する附則等施行済み令和8年8月13日検察官の不服申立ての制限及び理由公表,抗告期間の14日化,死刑執行停止時の拘置停止,確定記録を含む訴訟書類の取扱い施行済み令和8年10月20日再審請求手続に要した費用の補償施行予定公布後1年以内の政令指定日調査手続と審判手続,証拠提出命令,証拠一覧表,除斥,手続受継その他の本体部分具体的施行日は未確認

現行条文は,e-Gov法令検索の刑事訴訟法で確認できる。
費用補償部分の施行日は,法務省の掲載では令和8年10月20日とされている。
公布後1年以内に施行される本体部分については,令和8年10月7日確認の同掲載では具体的施行日が示されていない。
公布後1年以内という期限は施行日の最終限度であり,期限自体を具体的な施行日と取り違えてはならない。

第2 改正法が成立するまでの経過
1 法制審議会の審議と多数決による答申

法務大臣は令和7年3月,法制審議会に対し,誤判からの確実かつ迅速な救済を図るための再審制度の見直しを諮問した。法制審議会刑事法(再審関係)部会は,同年4月21日から令和8年2月2日まで18回開催され,証拠開示,検察官の不服申立て,裁判官の除斥,再審事由,弁護人による援助,証拠保全,刑の執行停止及び費用補償等を検討した。

部会の答申案は,部会長を除く出席委員13名のうち賛成10名,反対3名で取りまとめられた。法制審議会総会でも,議長及び部会長を除く出席委員17名のうち賛成12名,反対4名で可決されており,全会一致の答申ではない。証拠開示の範囲,検察官の不服申立て及び証拠の目的外使用禁止は,最後まで意見が分かれた論点であった。

法制審議会の委員・部会の仕組み,諮問から答申・法律成立までの一般的な流れについては,法制審議会とは-委員・部会の仕組み,諮問から答申・法律成立までの流れで整理している。

2 政府案,衆議院修正及び議員提出法案

政府提出法案に対し,衆議院は,①施行後5年ごとの検討対象として証拠の目的外使用禁止制度及び証拠一覧表制度を明示し,②従来の運用上の措置である裁判所の勧告並びに検察官の任意提出及び任意開示を事案に応じて適切に行う旨を追加した。成立法の附則2条及び4条2項は,この修正によるものである。

国会には,衆法第9号も提出されていた。同法案は,より広い証拠開示,請求人側が利用できる証拠一覧表,検察官による再審開始決定への不服申立て禁止等を内容としていたが,衆議院で否決された。したがって,成立法は政府案を基本として限定的な衆議院修正を加えたものであり,証拠開示と検察官抗告について衆法第9号の仕組みを採用したものではない。

3 衆参の附帯決議

衆議院法務委員会の附帯決議は7項目,参議院法務委員会の附帯決議は9項目である。
参議院第1項は,任意開示の運用でも,適切な場合には裁判所が検察官保管証拠一覧表の提出・交付を勧告することを求める。
第2項は,検察官の主張に誤りが判明した場合の撤回・訂正,経緯等の説明及び関係証拠の開示を,第3項は,警察等の保管証拠も含む適切な開示・保管・送致を求めている。

附帯決議は刑事訴訟法の条文ではなく,それ自体が再審請求人に一覧表の交付請求権や国選弁護人選任請求権を与えるものではない。
新445条の3の裁判所限りの証拠・一覧表提示と,任意開示における一覧表の提出・交付も区別する必要がある。
警察保管証拠の所在確認,通常審の最高裁決定との関係及び申入れの具体例は,再審で警察保管証拠の開示を求める実務で説明している。

第3 令和8年8月13日に施行された改正
1 再審開始決定に対する検察官の不服申立て

刑事訴訟法450条の2第1項は,再審開始決定に対する即時抗告を,「当該決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合」に限定した。同条2項は,再審開始決定を維持した抗告審決定等に対する刑事訴訟法433条1項の抗告についても,同じ制限を置いている。

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逮捕状を持った警察に居留守を使うとどうなるか-自宅への立入り,ドアの開扉及び不在の場合(AI作成)

第1 この記事の対象と結論

第2 逮捕状で自宅に立ち入る法的根拠

1 刑事訴訟法220条1項1号による被疑者の捜索

2 被疑者が現在する高度の蓋然性

3 本人の自宅以外の住居への立入り

第3 施錠されたドアを開けられる場合

1 錠を外すなどの必要な処分

2 マスターキー解錠及びドア破壊に関する裁判例の射程

3 居留守と実力による妨害は別である

第4 逮捕状はいつ誰に示されるか

1 逮捕される被疑者への呈示

2 住居の捜索を受ける人への呈示

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逮捕されたら会社にばれるか-職場での逮捕,欠勤,懲戒及び解雇(AI作成)

第1 この記事の対象と先に確認すべき結論

1 勤務先への一律の自動通知はない
2 逮捕,欠勤,懲戒及び解雇は別々に判断する

第2 逮捕が会社に知られる主な経路

1 職場で逮捕される場合
2 勤務先の捜索又は関係者聴取から知られる場合
3 欠勤連絡,報道その他の経路

第3 逮捕・勾留中の欠勤と賃金

1 逮捕から勾留までの時間
2 身体拘束による欠勤と無断欠勤は同じではない
3 欠勤中の賃金,年次有給休暇及び休職

第4 逮捕だけを理由に懲戒できるか

1 就業規則上の根拠と懲戒権濫用
2 逮捕と具体的な非違行為の認定
3 私生活上の犯罪と会社の企業秩序
4 本人の説明と懲戒手続

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おはよう逮捕とは-前兆,時間帯,曜日・祝日及び逮捕後の流れ(AI作成)

目次

第1 「おはよう逮捕」の意味,結論及び前兆1 法令上の用語ではないこと2 通常逮捕,任意同行及び家宅捜索の区別3 おはよう逮捕の前兆は何ですか第2 おはよう逮捕の時間帯,曜日及び祝日1 逮捕状の執行に固定の禁止時間帯はないこと2 日出前・日没後の制限は捜索差押許可状の問題であること3 おはよう逮捕は何時ごろ多いですか4 おはよう逮捕はいつ・何曜日に多いですか5 おはよう逮捕は土日・祝日も行われますか第3 逮捕状の呈示と緊急執行1 逮捕状を示すのが原則であること2 「逮捕状の緊急執行」と「緊急逮捕」の違い3 緊急執行における告知の程度4 被害者等の個人特定事項を保護する例外第4 自宅への立入り,証拠捜索及び家族の扱い1 被疑者を発見するための住居への立入り2 被疑者の捜索と証拠物の捜索は同じではないこと3 家族は逮捕状の名宛人ではないこと第5 手錠,現場での抵抗及び違法な逮捕の効果1 手錠は逮捕に当然伴うものではないこと2 現場で実力により抵抗する危険3 違法な逮捕と証拠排除4 逮捕状発付に対する不服申立ての限界第6 逮捕後の流れと本人・家族の初動1 おはよう逮捕後の流れ-警察の48時間,検察官の24時間及び通算72時間2 黙秘,調書への署名押印及び弁護人との接見3 家族が確認し,弁護人へ伝える事項第7 出典・参考資料1 法令2 裁判例3 公表統計及び文献
第1 「おはよう逮捕」の意味,結論及び前兆
1 法令上の用語ではないこと

「おはよう逮捕」は,法令上の用語ではない。
日本国憲法,刑事訴訟法,刑事訴訟規則及び犯罪捜査規範には,この名称による制度,固定した時間帯又は曜日は定められていない。

本記事では,「おはよう逮捕」を,捜査機関が被疑者の在宅を見込める早朝に自宅等へ赴き,主として既に発付された逮捕状を執行する場面を指す通称として扱う。
結論として,逮捕状の執行に「午前6時から午前9時まで」という法令上の時間帯はなく,平日だけに限る規定もない。
また,逮捕が予定されていると確実に判断できる前兆はなく,逮捕後は警察の48時間と検察官の24時間を合わせた最長72時間以内に,勾留請求又は釈放等の判断へ進む。

本記事は,令和8年10月30日現在の現行法により,早朝という時刻,曜日・祝日,逮捕状の呈示,自宅への立入り,証拠の捜索,手錠及び逮捕後の手続を区別して説明するものである。
警察の全国統一的な内部用語であると断定するものではない。

2 通常逮捕,任意同行及び家宅捜索の区別

通常逮捕は,裁判官があらかじめ発した逮捕状により被疑者の身体を拘束する処分である(刑事訴訟法199条)。
これに対し,任意同行は,身体拘束を受けていない被疑者が警察署等への出頭を求められる場面であり,逮捕又は勾留されていない限り,出頭を拒み,又は出頭後いつでも退去できる(同法198条1項)。
捜索差押許可状による家宅捜索は,場所を捜索して物を差し押さえる処分であり,被疑者本人を逮捕する処分とは目的も令状も異なる。

したがって,早朝に警察官が自宅へ来たという事実だけでは,通常逮捕,任意同行,家宅捜索又はこれらの組合せのいずれであるかは決まらない。
警察官の説明を聞き,逮捕状又は捜索差押許可状の有無,任意の要請であれば拒否又は退去ができるかを落ち着いて確認する必要がある。

3 おはよう逮捕の前兆は何ですか

逮捕が予定されていると確実に判断できる前兆はない。
任意の出頭要請,事情聴取,関係者への聴取又は先行する捜索が行われる事件はあるが,これらの一つがあったからといって,その後の通常逮捕が決まったことにはならない。
反対に,事前の接触を認識しないまま逮捕状が執行される場合もあり得る。

民間の解説には,見慣れない車両,張込み又は警察官の接触を「前兆」として挙げるものがある。
しかし,これらを通常逮捕の確実な予告として扱う公的な基準又は全国統計は確認できないため,一般化はできない。
逮捕の可能性を心配する事情がある場合は,逃亡,証拠の廃棄又は関係者への働き掛けをせず,事実関係と警察から受けた連絡を整理して弁護士へ相談するのが相当である。

第2 おはよう逮捕の時間帯,曜日及び祝日
1 逮捕状の執行に固定の禁止時間帯はないこと

刑事訴訟法には,通常逮捕を「午前6時から午前9時まで」に行うという規定も,日出前の逮捕を一律に禁止する規定もない。
犯罪捜査規範126条1項・2項は,逮捕に当たり,必要な限度を超えて実力を行使しないことと,あらかじめ時期・方法等を考慮することを警察官に求めている。
このため,早朝であることだけで逮捕が違法になるわけではないが,その時刻と方法が必要性・相当性を欠くかどうかは,個別の執行経過の一事情となる。

被疑者が在宅している可能性,逃亡又は罪証隠滅のおそれ,複数の逮捕状を同時に執行する必要等は,時刻選択の合理性に関係し得る。
他方,公開資料だけから,個々の事件で早朝が選ばれた実際の理由を一律に推測することはできない。

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共犯者を同じ弁護士が弁護する場合の利益相反――国選・私選の違いと対応(AI作成)

目次第1 同じ弁護士が共犯者双方を弁護できるか1 この記事の対象2 先に示す結論第2 利益相反を規律する法令と会規1 弁護人選任権と同一弁護人の問題は別であること2 国選弁護人には刑事訴訟規則29条5項が直接適用されること3 私選弁護人には弁護士職務基本規程が重要であること4 会規違反と訴訟法上の効果を分けること第3 利益相反が生じる具体的な場面1 認否だけでなく量刑と処分の利害まで確認すること2 認否の一致と本人の同意だけでは足りないこと3 協議・合意制度と企業事件では対立が早く表面化すること第4 同一国選弁護人に関する主要裁判例1 福岡高裁昭和25年11月21日判決2 名古屋高裁平成9年9月29日判決3 裁判例から直ちに一般化できないこと第5 受任前と受任直後の確認手順1 各人から独立して事情を聴くこと2 低負担の資料で対立の有無を更新すること3 別弁護人による共同防御の範囲を限定すること第6 受任後に利益相反が顕在化した場合の対応1 共同活動を止めて各依頼者へ説明すること2 一方だけの辞任で解消するとは限らないこと3 判断経過を記録し,再評価すること第7 私選共犯弁護に関する近時の懲戒例1 令和6年7月10日効力発生の戒告2 法人内の別の弁護士とともに共同被告人を弁護した令和8年の戒告3 令和6年の懲戒例の射程第8 出典・参考資料1 法令・会規2 裁判例・懲戒公告3 文献
第1 同じ弁護士が共犯者双方を弁護できるか
1 この記事の対象

本記事は,日本法上の共犯事件において,1人の弁護士が複数の被疑者又は被告人を同時に弁護するときの利益相反を扱う。主な問題は,同一弁護が許される条件,認否が一致している場合の扱い,国選弁護と私選弁護の違い,受任後に対立が判明した場合の対応である。

利益相反の有無は,単に全員が同じ罪名で捜査又は起訴されているかではなく,一方に有利な弁護活動が他方に不利となるかによって判断する。本記事は一般的な制度及び実務上の判断要素を説明するものであり,特定の事件について受任の可否又は採るべき弁護方針を示すものではない。

2 先に示す結論

共犯者間に重要な事実又は処分上の利害の対立があるときは,同じ弁護士が双方を十分に弁護することはできない。否認と自白が対立する場合だけでなく,犯行の発案,主導性,実行行為,取得利益等の量刑事情が対立する場合も含まれる。

他方,共犯事件であることだけから直ちに利益相反が確定するわけではない。ただし,捜査の進展,証拠開示,処分交渉又は公判準備によって対立が生じやすいため,将来の重要な対立を合理的に排除できない場合は,最初から各人に別の弁護士を付けることが安全な原則である。

第2 利益相反を規律する法令と会規
1 弁護人選任権と同一弁護人の問題は別であること

日本国憲法37条3項は刑事被告人が資格を有する弁護人を依頼する権利を保障し,刑事訴訟法30条1項は被告人又は被疑者がいつでも弁護人を選任できると定める。しかし,弁護人を選任できることと,利害の対立する複数人が同じ弁護人を選べることは別問題である。弁護人の選任と権限を考えるときも,各依頼者に対する忠実な弁護が同時に可能かを先に確認する必要がある。

利益相反を避ける目的は,弁護人が一方を守るために必要な主張,反対尋問,証拠請求又は交渉を,他方への不利益を理由に控える事態を防ぐことにある。形式上弁護人が付いていても,このような自己抑制が生じれば,各被疑者又は被告人が独立した弁護を受ける利益は損なわれる。

2 国選弁護人には刑事訴訟規則29条5項が直接適用されること

刑事訴訟規則29条5項は,「被告人又は被疑者の利害が相反しないときは,同一の弁護人に数人の弁護をさせることができる。」と定める。同項は国選弁護人の選任に関する規定であり,同一の国選弁護人を付けられるのは,利害が相反しない場合に限られる。

したがって,裁判所は選任時の資料だけでなく,選任後に判明した供述の食い違い,争点及び量刑事情にも目を向ける必要がある。本人らが同じ弁護人を希望し,又は異議を述べないことは考慮事情になり得るが,客観的に生じた重大な対立を当然に解消するものではない。

3 私選弁護人には弁護士職務基本規程が重要であること

弁護士職務基本規程28条3号は,依頼者の利益と他の依頼者の利益が相反する事件を,原則として弁護士が職務を行い得ない事件に含める。同号には双方の同意による例外があるが,32条は受任時に辞任の可能性その他の不利益を説明することを求め,42条は受任後に現実の利害対立が生じたときに各依頼者へ事情を告げ,辞任その他の適切な措置を採ることを求めている。刑事弁護については,46条の最善弁護義務も問題となる。

同意を得たという一事だけで,その後の確認が不要になるわけではない。対立の内容が受任時に具体化していなかった場合や,後から協力供述,責任転嫁又は量刑上の競合が生じた場合には,当初の同意を根拠として双方弁護を続けることはできない。

また,弁護士法23条は弁護士に職務上知り得た秘密を保持する権利と義務を課している。一方から得た秘密を他方の弁護に利用できず,かといって利用しなければ他方の最善の弁護ができないという状態は,弁護士の守秘義務と忠実な弁護の双方に関わる。

4 会規違反と訴訟法上の効果を分けること

弁護士職務基本規程に反するかという問題と,行われた訴訟行為が無効になるか,又は判決が破棄されるかという問題は区別しなければならない。前者は受任,辞任及び懲戒に関する職業倫理上の問題であり,後者は適用される訴訟規則,防御権の侵害,裁判所による是正の要否及び判決への影響を検討する問題である。

最高裁令和3年4月14日第二小法廷決定は,共同事務所の利益相反を扱った民事事件であり,共犯弁護を直接判断したものではない。同決定は,弁護士職務基本規程違反が懲戒原因となり得ることと,その違反だけで訴訟行為の効力が左右されることを分けており,両者を同一視しないための参考になる。

第3 利益相反が生じる具体的な場面
1 認否だけでなく量刑と処分の利害まで確認すること

利益相反の確認では,次の対応関係が特に重要である。

場面
対立の例

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不同意性交等罪(刑法177条)の法定刑はなぜ「5年以上」なのか――強盗罪との量刑均衡という立法事実(AI作成)

第1 この記事が扱う対象

1 検討の対象と時点
2 法改正の経過

第2 不同意性交等罪の法定刑

1 条文の構造
2 拘禁刑・執行猶予・公訴時効の基本ルール

第3 他の重大犯罪との法定刑比較
第4 法定刑「5年以上」はどのように定まったか

1 平成16年改正まで――強盗罪の半分以下だった時代
2 平成29年改正――強盗罪との量刑均衡という立法事実
3 令和5年改正――構成要件の明確化と法定刑の維持

第5 量刑の実際の分布

1 不同意性交等罪単体の科刑状況
2 他の重大犯罪との比較

第6 法定刑の合理性が争われた2件の高裁判決

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不同意性交等罪(刑法177条)の国際比較――強制要件・不同意要件・積極的同意の三つのモデル(AI作成)

第1 この記事が扱う対象と比較の枠組み

1 対象と時点
2 三つの構成要件モデル

第2 日本の不同意性交等罪の構成要件

1 刑法177条の条文と八つの列挙事由
2 法定刑,年齢に関する規定及び関連条文

第3 立法過程で参照された諸外国法と,採用されなかった選択肢

1 法務省が示した九法域の条文仮訳
2 「Yes means Yes」型をめぐる議論
3 採用された構成要件の性格

第4 不同意を独立の要件とする国

1 ドイツ
2 イギリス(イングランド及びウェールズ)
3 カナダ及びオーストラリア

第5 積極的同意を要件とする国

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大川原化工機事件の身体拘束を判断した裁判官44名――最高検察庁文書の仮名J1〜J27との対応(AI作成)

【2026年9月29日訂正】
本記事は当初,最高検察庁文書の「J1」を平出喜一裁判官としていました。しかし,CALL4に公開された令和2年4月27日付「第1事件公判前整理手続決定」及び同年6月23日付「第2事件公判前整理手続決定」の各謄本には,いずれも東京地方裁判所刑事第13部の裁判官として渡邉一昭裁判官の氏名が記載されています。最高検察庁文書の日付・部・手続との一致から,J1は渡邉一昭裁判官に対応すると推定するのが相当です。当初の記事は,公判前整理手続に関する決定をした裁判官と,後に公訴棄却決定をした合議体の裁判長を混同していました。該当箇所を訂正するとともに,J1~J27の対応は,不開示となった対応表を直接確認した結果ではなく,公開資料の突合による推定であることを明記しました。

第1 この記事が扱う範囲と資料

1 対象とする判断と時期
2 実名の出典となる公開資料

第2 最高検察庁文書の仮名J1〜J27

1 仮名の付け方
2 仮名と実名の対応
3 J7を特定できない理由と検討できる範囲

第3 身体拘束に関する判断と担当裁判官の時系列
第4 資料の間で食い違う点

(1)J1と公訴棄却決定時の裁判体
(2)第2事件の勾留に対する準抗告の日付
(3)勾留更新の日付
(4)令和3年2月4日の保釈許可決定の対象
(5)各資料の収録範囲

第5 各裁判官のその後の補職

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大阪地裁,京都地裁及び神戸地裁の事務分配規程から見る共犯事件の配点(AI作成)

目次

第1 三地裁の違い

1 結論の比較
2 規程の比較だけでは実際の頻度は分からない

第2 事務分配と関連事件の法的な位置付け

1 配点は裁判所内部の司法行政事務である
2 「相関連する事件」は刑事訴訟法9条に接続する

第3 三地裁の規程の内容

1 大阪地裁は許容規定と内部準則を置く
2 京都地裁は同一被告人の集中と関連事件の事後集約を分ける
3 神戸地裁規程は関連事件の同一部配付を義務形で定める

第4 別起訴の共犯事件に規程を適用するときの問題

1 受付時に関連性を把握できることが前提となる
2 同じ庁でも別部係属が生じ得る理由は一つではない

第5 最初の配付,部間移動及び弁論の併合・分離

1 三つの段階は法的性質が異なる

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交通事故事件における検察審査会への審査申立て――申立適格,申立書の記載事項,公訴時効及び裁判例(AI作成)

第1 本記事の対象と,交通事故が検察審査会に占める位置

1 本記事の射程

2 交通事故は検察審査会の中心的な類型であること

第2 申立適格,申立先及び審査の対象

1 申立てをすることができる者

2 申立先の検察審査会及び移送

3 対象から除かれる事件

4 審査の対象は不起訴裁定の主文であること

第3 申立てに先立つ準備

1 不起訴処分及びその理由を知る方法

2 不起訴事件記録の閲覧・謄写

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令和6年警察庁通達に基づく告訴・告発の取扱い――告訴・告発センターの体制,受理・不受理の判断及び都道府県警察の例規(AI作成)

第1 本記事が扱う通達と記事の射程

1 通達の書誌
2 同時期に発出された被害の届出に関する通達

第2 通達の内容

1 告訴等への適切な対応(通達第1)
2 告訴・告発センターの設置と体制(通達第2の1・2)
3 告訴・告発センターの事務(通達第2の3)
4 警察本部事件主管課の事務(通達第3)

第3 告訴・告発センター体制の沿革

1 平成24年12月6日通達による創設
2 平成31年3月27日の2通達
3 令和6年通達による変更点

第4 知能犯罪に関する令和6年1月5日通達
第5 告訴・告発の取扱いに関する法令上の根拠

1 告訴権者,告発及び告訴期間
2 受理義務と管轄
3 口頭による告訴と書面の補充
4 受理後の処理と告訴人への通知5 提出から処分までの確認記録

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検察官側の上告があり,最高裁が検察官に有利に原判決を破棄した刑事判決41件(平成元年以降)(AI作成)

◯平成元年以降,検察官側の上告があり,最高裁判所が検察官に有利に原判決を破棄した刑事判決41件を整理した。内訳は,検察官側のみ32件,双方上告9件である。各判決に裁判所公式リンクを付した。
◯「被告人側の上告があり,最高裁が被告人に有利に原判決を破棄した刑事判決56件(平成元年以降)(AIリライト)」も参照されたい。

目次

第1 収録範囲と一覧の読み方

1 検索条件と164件の再分類
2 「検察官側のみ」と「検察官に有利」の意味
3 各項目の意味と件数

第2 検察官側のみの上告事件32件

1 令和の判決(6件)

2 平成20年から平成30年までの判決(9件)
3 平成10年から平成19年までの判決(10件)
4 平成元年から平成9年までの判決(7件)

第3 双方上告のうち検察官に有利な破棄判決9件
第4 検察官上告と最高裁判所による破棄

1 検察官の上訴権

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過失運転致死傷罪の起訴状における過失の記載方法(AI作成)

目次

第1 過失を記載する際の結論

1 過失の記載は4層で組み立てる

(1) 注意義務発生事実から結果までを一続きにすること
(2) 事故の物語と訴因とを区別すること

2 本稿の前提

(1) 一般的な検討枠組みであること
(2) 法令の基準日

第2 法的枠組み

1 過失運転致死傷罪の構成

(1) 自動車運転処罰法5条
(2) 結果回避可能性と因果関係

2 刑事訴訟法256条3項による訴因の特定

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刑事書記官実務必携の解説(AI作成)

目次

第1 刑事書記官実務必携の概要1 作成目的、作成部局及び基準日2 文書全体の構成3 本書を読む際の留意点第2 上告事件の受付、分配及び初動調査1 受付と分配2 新件調査と要急事件第3 弁護人選任、上告趣意書及び審議1 弁護人選任と上告趣意書差出最終日2 審議資料と審議手続3 決裁パターンAからFまで第4 情報管理、送達及び記録の閲覧1 マスキングと事件情報の守秘2 送達の点検3 訴訟記録・証拠物の閲覧及び謄写第5 公判、判決及び事件終局後の事務1 公判と判決手続2 上告取下げ、確定通知及び記録返還第6 付随事件及び特別な事件類型1 身柄関係その他の付随事件2 特別抗告、非常上告、再審請求等第7 本書から読み取れる実務上の特徴1 段階別のチェックと連携2 利用上の限界3 令和6年分の留意事項との関係第8 出典
第1 刑事書記官実務必携の概要

本記事は、最高裁判所裁判部「刑事書記官実務必携」の令和8年4月1日現在の内容を基に、最高裁判所における刑事上告事件等の書記官事務を整理したものである。
原本文書は、刑事書記官実務必携(令和8年4月1日現在)で確認できる。
旧版を含む原資料の一覧は、最高裁判所裁判部作成の民事・刑事書記官実務必携に掲載している。

最高裁判所の事件処理を扱う資料であるため、地方裁判所や高等裁判所を含むすべての刑事事件に共通する手続案内として利用することはできない。
個別事件では、適用法令、最新の裁判所案内及び担当部の取扱いを確認する必要がある。
基準日と改訂の可能性については、第1の3及び第7の2も参照されたい。

1 作成目的、作成部局及び基準日
本件開示文書の表紙には、「刑事書記官実務必携」及び「最高裁判所裁判部」と記載されている(同文書表紙)。

同文書1頁の「まえがき」によれば、本書は、刑事事件担当書記官が行う事務処理の指針として作成されたものである。
同頁には、書記官固有の権限に基づく送達事務や調書作成事務のほか、裁判体又は主任裁判官から包括的指示を受けて行う事務があることも記載されている。

また、裁判体又は主任裁判官から本書と異なる指示があった場合には、その指示に従うべきであり、本書の記載は適宜見直し、改訂する予定であるとされている(同文書1頁)。

基準日は令和8年4月1日である(同文書1頁)。
本件PDFは、表紙を含めて190頁であり、本文の印字頁は1頁~189頁である。
2 文書全体の構成
同文書2頁~12頁の目次及び各章の本文によれば、本書の構成は次のとおりである。

区分
表題
印字頁
主な内容

(続きを読む...)刑事書記官実務必携の解説(AI作成)

知床遊覧船事故に関する釧路地裁令和8年6月17日判決のAI専門家の論評(AI作成)

◯本記事は,生成AIが,釧路地方裁判所令和8年6月17日判決(令和6年(わ)第73号・業務上過失致死被告事件)(担当裁判官は59期の水越壮夫,72期の小倉広太郎及び73期の高見澤昌史)の全文を精読し,複数の専門分野の視点を統合して論評したものです。判決の存在及び内容は,裁判所ウェブサイトの裁判例検索(事件番号・裁判年月日・全文PDF)で確認しています。判決は関係者を匿名化していますが,事案は公知の知床遊覧船「KAZU 1」沈没事故(令和4年4月23日)に対応します。以下は,判決の匿名表記に即して論じます。

本記事は一般的な情報提供であり,個別の法的助言ではありません。また,本件では乗員・乗客26名という多数の尊い命が失われています。被害者及び御遺族に深く哀悼の意を表するとともに,本記事は,判決の法的・技術的な当否を冷静に検討することを目的とし,特定の個人を非難する意図を持つものではありません。

目次

第1 本判決の概要と全体像

1 事案の特定と主文

(1) 事件の実在確認と匿名の対応関係
(2) 主文・法定刑・争点

2 全体評価の要旨

(1) 妥当性が高いと評価できる点
(2) なお議論の余地がある点

第2 前提となる法令・基準・先例

1 海上運送法上の運航管理者制度

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大阪府警察の留置管理業務(AI作成)

警察留置場で勾留中に運転免許が失効した場合の取扱い,刑事施設内試験の対象要件及び出所後の再取得手続については,未決拘禁者及び受刑者の運転免許更新・失効後の再取得(AI作成)を参照してください。

目次

第1 総則と組織の基本原則
1 捜査と留置の分離の重要性
2 留置業務の三原則と任務
3 組織体制と各職位の責務

第2 留置開始時の適正な手続
1 新規留置前の審査と判断
2 身体検査と金属探知機の運用
3 所持金品の厳格な管理
4 告知書の提示と権利の保障

第3 被留置者の日常生活と処遇
1 標準的な日課時限の運用
2 給食,入浴,運動の実施
3 自弁物品の購入基準

第4 外部交通の管理と制限
1 弁護人等との面会
2 一般面会の実施要領
3 信書の発受と検査
4 接見等禁止決定への対応

第5 健康管理と医療上の配慮
1 健康状態の把握と診療
2 特筆すべき疾患への対策
3 薬務管理と誤投薬の防止

第6 保安管理と事故防止策
1 見張り勤務と動静監視
2 戒具の使用と留置保護室
3 問題被留置者への組織的対応

第7 特別な配慮を要する対象者

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大川原化工機事件に関する最高検報告書・3通知の内容と刑事弁護実務(AI作成)

第1 この記事が扱う資料と結論

1 対象と基準日

2 報告書と3通知の法的性質

第2 事件経過と確定判決

1 刑事事件の終了

2 東京高裁令和7年5月28日判決

3 拘置所医療に関する別件国賠

第3 最高検報告書が示した問題点と留保

1 行政法規の解釈

2 消極証拠と技術的検証

3 公判対応と決裁に関する評価

4 保釈対応,病状及び死亡

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刑事手続及び少年審判における被害者の権利(AIリライト)

目次

最初に―被害直後から判決後までの確認順序
第1 被害者等通知制度
第2 告訴及び告発
第3 不起訴処分に対する被害者側の手段
第4 最高検察庁の通達と刑事記録へのアクセス
第5 被害者参加制度と弁護士費用の援助
第6 心情等の意見陳述と被害者論告・証言の違い
第7 少年審判における被害者の権利
第8 捜査・起訴を求める利益と国家賠償請求の限界
第9 犯罪被害給付制度と,損害賠償・公的補償の違い

1 給付の種類・2024年の拡充と個別の算定
2 申請期間と示談前の相談
3 同性の共同生活者に関する最高裁判決
4 日弁連の補償法提案と外国の制度
5 死刑への賛否と,支援・情報への権利

第10 氏名等の秘匿と損害回復の制度1 公開法廷での秘匿と被疑者・被告人に対する秘匿2 刑事手続における和解3 損害賠償命令4 債務名義取得後の賠償金回収
第11 刑の執行・保護観察段階における心情等の聴取・伝達
第12 関連記事及び出典

会社の金銭又は物が従業員の窃盗・横領により直接被害を受けた場合,会社は法人であることだけを理由に通知や記録取得の制度から一括して除外されるわけではない。ただし,通常の窃盗・横領又は業務上横領だけの事件は,刑訴法316条の33の被害者参加対象犯罪及び犯罪被害者等保護法24条の損害賠償命令対象犯罪には含まれない。会社の担当者が情報を得るための案内は,従業員の窃盗・横領被害を受けた会社が捜査・刑事裁判の情報を確認する方法(AI作成)を参照されたい。

被害品が会社の物ではなく従業員個人の現金又は私物である場合,直接の財産的被害者は原則としてその従業員である。
勤務先会社が連絡窓口となり,又は従業員へ先に補償した場合でも,会社が当然に刑事手続上の被害者となり,従業員本人の通知,記録取得,意見表明又は示談の権限を取得するわけではないため,代理権及び各制度の対象者を確認する必要がある。
会社による被害弁償との関係は,従業員が取引先の物を盗んだ場合の会社の責任―民法715条の使用者責任,被害弁償,示談及び従業員への求償(AI作成)で説明している。

最初に―被害直後から判決後までの確認順序

犯罪被害に遭った直後は,刑事手続への関与,損害賠償及び公的支援を同時に判断することが難しい場合がある。

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刑事事件の略式手続(AIリライト)

目次

第1 略式命令の請求から発令まで

1 略式命令の請求まで
2 略式命令の請求後の取扱い

第2 正式裁判の請求
第3 交通切符の略式手続(=三者即日処理方式)

1 総論
2 交通事件即決裁判
3 略式手続と刑訴法の即決裁判手続の違い

第4 略式手続の沿革
第5 関連記事その他

第1 略式命令の請求から発令まで

略式手続は,検察官が起訴と同時に請求し,簡易裁判所が書面審理で100万円以下の罰金又は科料を科すことのできる手続である。
略式命令請求も起訴であり,不起訴や単なる行政上の処分ではない。

一般の略式命令は請求から発令まで,命令を受けた後は正式裁判の請求を確認する。
正式裁判の請求は告知を受けた日から14日以内であり,通知の受領日を記録して書面と請求先を確認する。
交通違反の三者即日処理については第3を読み,一般の略式手続のすべてが同じ日に処理されるとは考えない。

来庁前の確認は検察庁から呼び出されたら,記録の利用は刑事記録の入手方法を参照されたい。

刑事事件全体の分岐と,立場別の確認事項は,刑事事件とは―民事事件との違い,手続の流れと立場別の対応を参照されたい。

1 略式命令の請求まで

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刑事事件の費用補償と刑事補償-請求期間,補償額及び令和8年再審制度改正(AI作成)

目次第1 費用補償・刑事補償・被疑者補償・国家賠償の違い1 この記事の対象と基準日2 主な制度の比較3 最初に確認する請求期間第2 無罪判決が確定した場合の費用補償1 補償の要件と例外2 補償対象となる費用と金額3 請求先,裁判及び不服申立て4 検察官だけが上訴した場合第3 再審請求手続の費用補償に関する令和8年改正1 令和8年10月19日までの制度2 令和8年10月20日からの制度3 経過措置第4 身体拘束又は刑の執行に対する刑事補償1 刑事補償を請求できる場合2 拘禁補償の金額3 補償の全部又は一部が認められない場合4 請求先,不服申立て,払渡し及び公示第5 拘禁期間をめぐる主な最高裁判例1 不起訴事実に基づく拘禁2 本刑に算入された未決勾留日数3 執行猶予期間が満了していた場合の例外第6 免訴・公訴棄却,被疑者補償,国家賠償及び少年補償1 免訴又は公訴棄却の場合2 被疑者補償3 国家賠償は自動的な差額補償ではない4 少年の保護事件に係る補償第7 出典・参考資料1 法令2 裁判例3 立法・制度資料4 文献5 関連記事
第1 費用補償・刑事補償・被疑者補償・国家賠償の違い
1 この記事の対象と基準日

費用補償は無罪となった刑事裁判に要した一定の費用を補償する制度であり,刑事補償は無罪となった者が受けた抑留,拘禁又は刑の執行等を補償する制度である。
名称は似ているが,根拠法令,補償対象及び請求期間が異なる。

再審請求手続の費用補償については,令和8年10月7日確認の法務省の施行日掲載に基づき,同年10月20日施行の改正として説明する。
個別の請求では,無罪判決等が確定した日,身体拘束の根拠となった被疑事実,未決勾留日数の本刑算入及び実際に負担した費用を確認する必要がある。

2 主な制度の比較
制度主な根拠主な対象主な成立場面費用補償刑事訴訟法188条の2以下旅費・日当・宿泊料及び弁護人報酬無罪判決が確定した場合刑事補償日本国憲法40条,刑事補償法未決の抑留・拘禁,刑の執行又は拘置身体拘束後に無罪判決を受けた場合等被疑者補償被疑者補償規程不起訴となった被疑者の抑留・拘禁その者が罪を犯さなかったと認めるに足りる十分な事由がある場合等国家賠償国家賠償法1条1項違法な公権力の行使によって生じた損害公務員の職務行為に違法性及び故意・過失等がある場合少年補償少年の保護事件に係る補償に関する法律同行・観護措置・逮捕・勾留等の身体の自由の拘束及び没取審判事由の存在が認められず,審判不開始・不処分等の決定が確定した場合

刑事補償は,捜査機関又は裁判所の違法性を成立要件としていない。
これに対し,国家賠償は,無罪判決が確定したという事実だけでは足りず,国家賠償法上の違法性等を別に立証する必要がある。

3 最初に確認する請求期間

通常の費用補償は無罪判決確定後6か月以内,検察官だけが上訴した場合の上訴審費用の補償は上訴棄却,取下げ又は上訴権放棄の日から2か月以内,刑事補償は無罪判決確定後3年以内に請求する必要がある。
刑事補償決定の公示を求める場合は,補償決定確定後2か月以内に別の申立てをする必要がある。
少年の保護事件に係る補償は,本人の請求を待たずに家庭裁判所が補償の要否及び内容を決定で判断する(後記第6の4)。

第2 無罪判決が確定した場合の費用補償
1 補償の要件と例外

刑事訴訟法188条の2は,無罪判決が確定したとき,国が元被告人に対してその裁判に要した費用を補償すると定めている。
ただし,元被告人の責めに帰すべき事由によって生じた費用については補償されないことがあり,捜査又は審判を誤らせる目的で虚偽の自白をし,又は有罪の証拠を作った場合にも,補償の全部又は一部が認められないことがある。

一個の裁判で一部無罪,一部有罪となった場合は,無罪部分と有罪部分の双方を含む費用の全部が当然に補償されるわけではない。
どの公訴事実について生じた費用であるか,費用の発生原因が元被告人に帰責できるかが区別される。

2 補償対象となる費用と金額

刑事訴訟法188条の6による補償対象は,元被告人及び弁護人が公判準備又は公判期日に出頭するために要した旅費,日当及び宿泊料並びに弁護人報酬に限られる。
実際に支出した費用の全額や,私選弁護人との報酬約定額がそのまま補償される制度ではなく,刑事訴訟費用等に関する法律の関係規定を準用して額が定められる。

弁護人が複数いるときは,事件の性質,審理の状況その他の事情により,旅費,日当及び宿泊料を主任弁護人その他一部の弁護人に係るものに限ることができる。
費用を裏付ける資料として,弁護人選任関係書類,期日一覧,交通経路,領収書及び弁護士報酬の支払資料を整理しておくことが考えられる。

3 請求先,裁判及び不服申立て

費用補償は,無罪判決をした裁判所に対し,元被告人が請求する。
請求期間は無罪判決確定後6か月であり,裁判所は決定によって補償の可否及び額を判断する。

費用補償の決定に対しては即時抗告をすることができる。

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刑事事件の裁判の執行―拘禁刑・財産刑・労役場留置・執行異議(AIリライト)

目次

第1 裁判の執行とは何か

1 裁判の内容を国家の強制力で実現する手続
2 原則は裁判の確定後に執行する

第2 誰がどのように執行するか

1 執行指揮をする検察官
2 執行指揮の方式
3 確定裁判の内容と2以上の刑の執行順序

第3 死刑の執行

1 法務大臣の命令と期間
2 立会い,記録及び執行停止
3 執行方法と判例
4 本人への告知と長期拘置
5 処遇,情報公開及び担当職員

第4 拘禁刑等の自由刑の執行

1 懲役・禁錮から拘禁刑への移行
2 呼出し,収容状及び刑期の計算
3 自由刑の執行停止と執行延期

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刑事事件の上訴及び不服申立て-控訴・上告・抗告等の期間と手続(AI作成)

第1 この記事の対象と上訴・不服申立ての全体像1 この記事の対象2 判決に対する上訴と決定等に対する不服申立て第2 上訴に共通する規則1 上訴することができる者2 上訴申立書の方式3 期間の計算4 上訴の放棄と取下げ5 上訴権の回復と在監者の提出6 控訴申立て後の原審弁護人と保釈請求第3 控訴1 控訴申立てと控訴趣意書2 控訴理由3 事実誤認の審査方法4 控訴審における事実の取調べ5 控訴審の裁判と不利益変更禁止6 令和7年の控訴審統計7 控訴申立後の記録完全性確認第4 上告及び上告受理申立て1 上告理由と職権破棄2 上告受理申立てと上告審の審理3 上告棄却判決の訂正と上告棄却決定への異議4 令和7年の上告審統計第5 抗告,異議申立て,準抗告及び特別抗告1 通常抗告と即時抗告2 高等裁判所の決定に対する異議申立て3 裁判官又は捜査機関の処分に対する準抗告4 特別抗告5 準抗告及び特別抗告に関する近時の最高裁決定第6 非常上告1 非常上告の目的と申立権者2 事実誤認と法令違反の区別第7 刑事手続のデジタル化と上訴手続第8 関連する手続と記事第9 出典・参考資料1 法令・規則2 裁判例3 統計・データ4 文献
第1 この記事の対象と上訴・不服申立ての全体像
1 この記事の対象

この記事は,刑事訴訟法第三編及び第四編に定められた控訴,上告,抗告,異議申立て,準抗告,特別抗告及び非常上告を中心に,申立権者,期間,審理方法及び裁判の種類を説明するものである。
略式命令に対する正式裁判請求,刑の執行に関する異議,少年事件の抗告及び再審手続の詳細は,それぞれ別の制度であるため,必要な範囲に限って触れる。

法令,裁判例及び統計の基準日は令和8年9月27日である。
情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律には未施行部分があるため,現在の手続と将来施行される制度を区別する。

2 判決に対する上訴と決定等に対する不服申立て

判決に対する上訴は,第一審判決に対する控訴と,控訴審判決に対する上告に分かれる。
これに対し,決定又は命令に対する不服申立てには抗告及び異議申立てがあり,裁判官又は捜査機関の一定の処分に対しては準抗告がある。

対象と主な不服申立て原則的な申立先又は審級一般的な期間第一審判決(控訴)高等裁判所判決宣告日から14日高等裁判所の第一審又は第二審判決(上告)最高裁判所判決宣告日から14日裁判所の決定(通常抗告・即時抗告)直近上級裁判所通常抗告は一般期間なし,即時抗告は3日高等裁判所の決定(異議申立て)決定をした高等裁判所即時抗告の規定が準用される場合は3日裁判官の一定の裁判(準抗告)簡裁裁判官は管轄地裁,その他は裁判官所属の裁判所一般期間なし。429条1項4号・5号の裁判のみ3日検察官・司法警察職員等の一定の処分(準抗告)管轄裁判所法定の一般期間なし抗告裁判所等の決定(特別抗告)最高裁判所5日確定判決(非常上告)最高裁判所検事総長のみが申立て,期間の定めなし

即時抗告及び特別抗告の期間には再審関係の例外がある。
再審請求について刑事訴訟法447条1項又は448条1項によりされた決定に対する即時抗告と,その抗告裁判所の決定に対する特別抗告は,同法450条の3により,いずれも14日である。

第2 上訴に共通する規則
1 上訴することができる者

検察官及び被告人は,上訴することができる(刑事訴訟法351条)。
被告人以外の者で裁判を受けた者も,自己に関する裁判について上訴することができ,法定代理人又は保佐人は被告人のため独立して上訴することができる(同法352条・353条)。

勾留理由の開示があったときは,その開示を請求した者も,被告人のため勾留に対して上訴することができる(刑事訴訟法354条)。
原審における代理人又は弁護人も,被告人のため上訴することができるが,被告人の明示した意思に反して上訴することはできない(同法355条・356条)。

2 上訴申立書の方式―本人作成書面は署名押印まで原本確認

上訴期間内に書面を提出しただけで、常に有効な上訴申立てになるとは限りません。刑事訴訟規則60条は、公務員でない者が作成する訴訟書類について、年月日を記載し、署名押印することを求めています。

最高裁令和元年12月10日決定(平成30年(あ)第1409号)は、被告人が作成した控訴申立書に氏名の印字しかなく、署名も押印もなかった事案について、封筒には被告人の署名があったとしても控訴申立てを無効としました(裁判所公式PDF及び判例秘書L07410106で確認)。また、最高裁昭和50年11月18日決定は、記名代印による上告申立書を有効な署名押印とは認めていません(判例秘書L03010203で確認。今回の検討では裁判所公式PDF未確認)。

したがって、本人作成の申立書は、表題だけでなく、提出者、提出権限、対象裁判、提出先、日付、本人の署名、押印及び提出期限を原本で確認する必要があります。特に、収容中の被告人が施設を通じて提出する場合は、申立書本体と封筒を区別して確認します。

3 期間の計算

上訴期間は裁判の告知を受けた日から進行するが,日を単位とする期間では初日を算入しないのが原則である(刑事訴訟法55条・358条)。
末日が日曜日,土曜日,国民の祝日又は年末年始の法定除外日に当たる場合は,時効期間を除き,その日を期間に算入しない。

法定期間は,所在地間の距離又は交通事情を理由として当然に延びるものではない。
特に,判決宣告によって進行する上訴期間には,刑事訴訟法56条の距離による延長が適用されない。

控訴の申立て又は上訴の放棄がないまま控訴期間が経過して判決が確定する日(実務上の「自然確定」の日)は,判決宣告の日の翌日から起算して14日を経過した15日目である(法務総合研究所の研修教材『六訂 検務事務入門』(令和6年3月)本文57頁)。
例えば,令和8年10月1日(木)に宣告された判決は,14日目の10月15日(木)で控訴期間が満了し,10月16日(金)に確定する。

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弁護人の選任,国選弁護人及び接見交通権(AIリライト)

目次第1 弁護人制度の位置付け1 弁護人と弁護人依頼権2 本記事の対象時点第2 私選弁護人の選任1 弁護人を選任できる者2 弁護人となる者3 弁護人選任届の提出先と効力4 弁護人の数と主任弁護人第3 国選弁護人1 被告人国選弁護人2 被疑者国選弁護人3 候補者の指名と裁判所による選任4 国選弁護人の費用5 国選弁護人に支給される報酬及び費用6 資力基準と当番・72時間援助・私選から国選への移行第4 弁護人との接見交通1 接見交通権の内容2 公訴提起前の接見指定3 保護室収容中の未決拘禁者との面会4 起訴済み事件と余罪の身柄拘束が競合する場合第5 利益相反と国選弁護人の解任1 複数の被疑者又は被告人を弁護する場合2 国選弁護人の解任事由第6 関連する刑事手続の記事第7 出典・参考資料1 法令2 最高裁判所規則及び制度運用資料3 裁判例

弁護士への相談と選任を手続段階から探す

現在の状況読む箇所と確認する事項逮捕直後・まだ勾留前当番・72時間援助・私選から国選への移行。当番接見,援助,私選の契約を区別し,利用条件・費用を弁護士会等に確認する。被疑者に勾留状が発せられた被疑者国選弁護人。請求先,資力申告等の条件を確認する。逮捕直後に当然に選任される制度ではない。起訴された被告人国選弁護人と国選弁護人の費用を確認する。家族から選任したい・面会したい弁護人を選任できる者と弁護人との接見交通を確認する。家族の面会と弁護士の接見は別である。

在宅で捜査を受けている場合も,私選弁護人の選任を検討できる。利用する制度と契約・選任の状態を確認し,弁護士への相談と弁護人としての選任を混同しない。

刑事事件全体の分岐と,立場別の確認事項は,刑事事件とは―民事事件との違い,手続の流れと立場別の対応を参照されたい。

第1 弁護人制度の位置付け

1 弁護人と弁護人依頼権

弁護人は,被疑者又は被告人の防御権を具体的に行使し,刑事手続において法律上の援助をする者である。
日本国憲法34条は,身体を拘束される者に直ちに弁護人へ依頼する権利を保障し,同法37条3項は,刑事被告人が資格を有する弁護人へ依頼でき,自ら依頼できないときは国が弁護人を付することを定めている。

刑事訴訟法は,公訴提起前の者を主として被疑者,公訴提起後の者を被告人として,弁護人の選任,国選弁護人及び接見交通の仕組みを定めている。
私費で選任する私選弁護人と裁判所又は裁判官が付する国選弁護人は,選任の経路が異なるが,いずれも刑事訴訟法上の弁護人である。

2 本記事の対象時点

本記事の調査基準日は令和8年9月7日であり,同日施行中の法令を対象とする。
被疑者国選弁護制度の対象が勾留状の発せられた事件全般へ拡大された後の制度及び令和7年6月1日に施行された拘禁刑の用語を反映している。
第2の3の弁護人選任届に関する方式・効力は,令和8年10月11日時点の施行中の刑事訴訟法及び刑事訴訟規則を確認して補足した。

第2 私選弁護人の選任

1 弁護人を選任できる者

被疑者又は被告人は,いつでも弁護人を選任できる。
法定代理人,保佐人,配偶者,直系の親族及び兄弟姉妹も,本人とは独立して弁護人を選任できる(刑事訴訟法30条)。

2 弁護人となる者

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警察及び検察の取調べ-録音録画・苦情申入れ・検面調書・黙秘権(AIリライト)

目次

第1 取調べを受ける被疑者の心構え(被疑者ノート)
1 被疑者ノートとは何か,最新版の入手先
2 被疑者ノートが示す7つの留意点
第2 取調べの録音・録画(可視化)の現在
1 録音・録画が義務づけられている事件(刑訴法301条の2)
2 可視化の経緯と近時の動き
3 任意取調べの適法性を二段階で点検する
4 偽計の内容と供述変更を時系列で残す
第3 警察の取調べに対する監督と苦情の申入れ
1 監督の対象となる行為
2 取調べ監督官の職務
3 苦情の申出と監督対象行為の調査
4 監督規則の施行状況(公表データ)
第4 検察の取調べに対する苦情の申入れ
1 取調べに関する不満対応通達
2 取調べ状況等報告書3 記録を任意性・証拠能力・信用性の検討に結び付ける
第5 検察官面前調書(検面調書)の証拠能力
1 証拠能力が認められる要件(刑訴法321条1項2号)
2 前段書面と絶対的特信情況
3 自己矛盾供述による証拠能力の範囲
4 憲法37条2項との関係
5 検面調書が作成される手順
第6 黙秘権
1 条文及び判例
2 現行刑訴法施行当時の関係者の述懐
3 黙秘権行使の戦略

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被疑者の逮捕(AIリライト)

目次

第1 逮捕の3類型と手続の全体像
第2 通常逮捕(逮捕状による逮捕)

1 逮捕の要件と逮捕状の請求
2 逮捕状の記載事項・提示・緊急執行
3 引致

第3 緊急逮捕

1 緊急逮捕の要件
2 緊急逮捕の合憲性
3 緊急逮捕に伴う捜索・差押え

第4 現行犯逮捕と準現行犯逮捕

1 現行犯逮捕
2 準現行犯逮捕
3 私人による現行犯逮捕
4 現行犯逮捕後の手続

第5 逮捕後の身柄手続(弁解録取・送致・勾留請求)

1 司法警察員による手続(48時間)
2 検察官による手続(送致後24時間・独自逮捕48時間・通算72時間)
3 弁護人選任権の告知と被疑者国選弁護制度の教示

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被疑者及び被告人の勾留(AIリライト)

目次第1 総論1 勾留の意義2 勾留の要件3 犯罪の嫌疑を理由とする不服申立ての制限4 弁護人の職責5 裁判所ウェブサイトによる説明第2 勾留質問6 勾留意見書の受付と裁判官への回付第3 勾留状の執行等第4 勾留と弁護人等への通知第5 勾留と,弁護人等以外の者との接見交通第6 勾留理由開示1 総論2 勾留理由開示に関する判例第7 勾留の取消し第8 勾留の執行停止第9 被疑者勾留に特有の事情別件逮捕・勾留と余罪取調べ受刑中の別件勾留と刑期第10 被告人勾留に特有の事情10 弁護人側の身柄台帳と独立計算第11 第一審の無罪判決後の勾留第12 代用刑事施設及び被告人の移送第13 未決勾留の拘禁関係と安全配慮義務等をめぐる判例第14 未決拘禁者と施設内免許再取得試験第15 勾留請求と勾留状の発付数等に関する統計第16 関連記事その他出典・参考資料

起訴前・起訴後の勾留を分けて読む

段階期間の基本と確認先起訴前の被疑者勾留勾留請求の日から10日以内に起訴しなければ釈放を要する。やむを得ない事由による延長は通じて10日以内が基本であり,特則や起算点は第9の詳説を確認する。起訴後の被告人勾留期間は公訴提起の日から2か月。継続の必要がある場合の1か月ごとの更新には要件があり,更新回数の制限と例外は第10の詳説を確認する。保釈は起訴後の制度である。拘束を解く手続を検討したい勾留の取消し,勾留の執行停止,被告人の保釈を,現在の段階と目的に応じて区別する。

逮捕・勾留の期間を,すべての捜査が終了する期限と読み替えない。釈放後に在宅で捜査が続く場合もある。

刑事事件全体の分岐と,立場別の確認事項は,刑事事件とは―民事事件との違い,手続の流れと立場別の対応を参照されたい。

第1 総論

本記事は,被疑者及び被告人の勾留について,要件,勾留質問,通知,取消し,執行停止及び関連する判例・統計を整理する。
令和8年9月に開示された東京地裁の旧版資料を踏まえ,勾留意見書の受付後の回付確認を補足する。
資料の開示月と作成年は異なるため,受付窓口等の現在の運用は,取扱裁判所へ確認する必要がある。

1 勾留の意義
勾留とは,被告人又は被疑者を刑事施設に拘禁する裁判及びその執行をいいます。
逮捕が48時間・72時間という短時間の身体拘束であるのに対し,勾留は原則として10日間又は2か月という比較的長期の身体拘束である点に特色があります。
2 勾留の要件
被告人の勾留の要件は,次のとおりです(刑訴法60条1項)。
① 犯罪の嫌疑(刑訴法60条1項柱書)。被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があることです。
② 勾留の理由(刑訴法60条1項各号)。(a)被告人が定まった住居を有しないとき(住居不定),(b)罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき(罪証隠滅のおそれ),(c)逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき(逃亡のおそれ)のいずれかが存在することです。
③ 勾留の必要性(刑訴法87条1項参照)。

少年については,刑訴法の要件に加えて特則があります。
少年法48条1項は「勾留状は,やむを得ない場合でなければ,少年に対して,これを発することはできない。」と定めており,少年の勾留は成人よりも抑制的に扱われます。
3 犯罪の嫌疑を理由とする不服申立ての制限
勾留に対しては,犯罪の嫌疑がないことを理由として抗告又は準抗告をすることはできません(刑訴法420条3項・429条2項)。
犯罪の嫌疑の有無は,勾留に対する不服申立てではなく,本案の審理で争うべきものとされているためです。
4 弁護人の職責
弁護士は,身体の拘束を受けている被疑者及び被告人について,必要な接見の機会の確保及び身体拘束からの解放に努めます(弁護士職務基本規程47条)。
5 裁判所ウェブサイトによる説明
裁判所ウェブサイトの「勾留とは何ですか。」は,被疑者勾留と被告人勾留の違いを,次のように平易に説明しています。
勾留は,身柄を拘束する処分ですが,その中にも被疑者の勾留と被告人の勾留とがあります。被疑者の勾留は,逮捕に引き続き行われるもので,罪を犯したことが疑われ,かつ,証拠を隠滅したり逃亡したりするおそれがあるなどの理由から捜査を進める上で身柄の拘束が必要な場合に,検察官の請求に基づいて裁判官がその旨の令状(勾留状)を発付して行います。勾留期間は10日間ですが,やむを得ない場合は,検察官の請求により裁判官が更に10日間以内の延長を認めることもあります。また,内乱等のごく例外的な罪に関する場合は,更に5日間以内の延長が認められています。

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警察庁交通局(AIリライト)

警察庁交通局は,警察庁の内部部局として,交通警察に関する事務をつかさどる中央官庁です。
この記事では,交通局の所掌事務と法的根拠,発足から現在までの沿革,交通局を構成する4課の組織と担当事務,幹部の階級と定員,そして交通取締りをめぐる最高裁判例を,法令原文と公的資料に基づいて整理します。
自動車の停止や交通違反の取締りといった現場の執行事務は都道府県警察が担っており,交通局はその企画・調整と法令の運用を担う立場にある,という点が全体を理解する出発点になります。

目次

第1 総論――交通局の所掌事務と位置づけ
第2 沿革――発足から交通局の設置まで
第3 組織と担当事務

1 交通企画課(警察庁組織令32条)
2 交通指導課(警察庁組織令33条)
3 交通規制課(警察庁組織令34条)
4 運転免許課(警察庁組織令35条)

第4 幹部の階級と定員

1 幹部の階級(平成29年4月時点)
2 都道府県警察本部長との比較
3 定員

第5 交通取締りと任意の停止・質問の適法性
第6 掲載資料と関連情報

1 当ブログ掲載の資料
2 関連記事・外部資料

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被告人の保釈(AIリライト)

目次第1 保釈制度の概要1 保釈とは何か2 保釈の3類型と請求権者第2 必要的保釈(権利保釈・刑訴法89条)1 原則と6つの除外事由2 実刑判決後の再保釈と刑訴法344条第3 裁量保釈(任意的保釈・刑訴法90条)1 意義と考慮要素2 余罪の扱いと最高裁昭和44年7月14日決定3 社会復帰支援計画を保釈資料にする方法第4 義務的保釈(刑訴法91条)第5 保釈の手続1 検察官の意見と意見書の謄写2 保釈保証金の額と付随条件3 納付・代納・保証書4 支援計画と保釈条件の調整5 再保釈時の保証金流用と納付者の確認6 休日の保釈請求と釈放までの確認7 第一審判決後・控訴後の保釈請求と選任資格第6 保釈の判断に対する不服申立てと抗告審1 不服申立ての種類と期間2 原判断の不合理性を具体的に示す必要3 弁護実務での整理第7 保釈の失効と保釈保証金の還付1 保釈が失効する場合2 保釈保証金の還付3 収容通知と還付手続の順序第8 被告人の保釈に関する統計1 裁判所ウェブサイトの統計2 最高裁判所の開示文書第9 保釈者等の視察(犯罪捜査規範)第10 出国確認の留保とカルロス・ゴーンの国外逃亡1 出国確認の留保2 カルロス・ゴーンの密出国3 国外逃亡被疑者の追跡と犯人蔵匿・証拠隠滅の教唆第11 保釈中の逃亡防止をめぐる令和5年改正第12 保釈保証金をめぐる債権回収1 弁護士会照会による保証金の調査2 預託金返還請求権の帰属と回収方法第13 保管金事務処理システムと電子納付第14 関連資料・掲載文献出典

保釈の手続と保証金を調べるための案内

知りたいこと詳しい説明いつ・誰が請求できるか保釈の類型と請求権者。起訴前の被疑者の勾留とは区別する。保証金と条件保証金の額・付随条件,納付・代納・保証書。保釈保証金と弁護士費用は別である。許可後にいつ釈放されるか釈放までの確認。許可決定だけでなく,納付・通知・実際の釈放まで確認する。保証金はいつ戻るか保証金の還付と収容通知・還付手続の順序を確認する。没取される場合とは区別する。

起訴前の拘束については,被疑者及び被告人の勾留を参照されたい。

刑事事件全体の分岐と,立場別の確認事項は,刑事事件とは―民事事件との違い,手続の流れと立場別の対応を参照されたい。

第1 保釈制度の概要

保釈は,起訴後の被告人について,保証金の納付を条件に勾留の執行を停止する制度である。
本記事は,保釈の類型,条件・保証金,不服申立て,失効・還付及び関連資料を整理する。
休日の請求では,緊急性と第一回公判期日の前後を伝え,検察官の意見,執行停止,納付及び実際の釈放を区別して確認する必要がある。

1 保釈とは何か
保釈とは,勾留を観念的には維持しながら,保釈保証金の納付を条件として被告人に対する勾留の執行を停止し,その身体拘束を解く裁判及びその執行をいいます。
その狙いは,被告人が召喚を受けても出頭しなかったり逃亡したりした場合に保証金を没取することとし,被告人に経済的・精神的な負担を与えることで出頭を確保する点にあります。

保釈は起訴後の被告人についての制度である点に注意が必要です。被疑者段階の身体拘束については,被疑者の逮捕,被疑者及び被告人の勾留を参照してください。

身体拘束を解くことは無罪推定との関係でも語られますが,実務ではこの点の理解自体が対立の火種になります。

「「無罪推定の原則」と被疑者・被告人の身柄拘束(逮捕,勾留)とは無関係です。」

— 弁護士戸舘圭之オフィシャル/とってぃ/袴田事件弁護団 (@todateyoshiyuki) March 10, 2021
2 保釈の3類型と請求権者
保釈には次の3類型があります。呼称は文献により異なりますが,本記事では条文の順に沿って次のとおり整理します。

① 必要的保釈(権利保釈・刑訴法89条)。除外事由がない限り,被告人の権利として保釈を許さなければならないもの。
② 任意的保釈(裁量保釈・刑訴法90条)。権利保釈の要件を満たさない場合でも,裁判所の裁量により職権で許すもの。
③ 義務的保釈(刑訴法91条)。勾留による拘禁が不当に長くなったときに,請求又は職権で許さなければならないもの。

保釈の請求ができるのは,勾留されている被告人のほか,その弁護人,法定代理人,保佐人,配偶者,直系の親族又は兄弟姉妹です(刑訴法88条1項)。

裁判官の判断をAIが補助する場面が語られることもありますが,予断・偏見の抑制と,差別的な学習データの取り込みという相反するリスクが指摘されています。

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刑事再審事件の申立て・各種決定・再審無罪判決(榎井村事件以降の日弁連再審支援事件)(AIリライト)

第1 本記事の対象及び見方

1 掲載対象
2 現在の日弁連支援事件との区別
3 榎井村事件以降を対象とする理由

第2 申立て・決定・再審無罪判決の時系列

1 令和8年
2 令和7年
3 令和6年
4 令和5年
5 令和4年
6 令和3年
7 令和2年
8 平成31年・令和元年
9 平成30年
10 平成29年
11 平成28年
12 平成27年
13 平成26年
14 平成25年
15 平成24年
16 平成23年
17 平成22年
18 平成21年
19 平成20年

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刑事再審の仕組みと主な再審事件の現在地(AIリライト)

目次第1 刑事再審の対象と手続の全体像1 再審請求審と再審公判は別の手続である2 対象となる裁判,管轄及び請求人第2 再審事由と新規性・明白性1 刑事訴訟法435条の再審事由2 白鳥決定が示した明白性の判断方法3 財田川事件決定と合理的な疑いの程度4 新証拠と旧証拠の総合評価の範囲第3 現在の再審請求手続1 請求,事実の取調べ及び証拠開示2 請求に対する決定と不服申立期間3 刑の執行停止と再審公判第4 令和8年の刑事再審制度改正1 成立,公布及び施行の段階2 未施行の本体部分で導入される制度第5 主な再審事件の現在地1 再審開始が確定した日野町事件2 再審請求又は不服申立てが公表されている事件3 近時に請求棄却等が公表された事件第6 再審無罪が確定した主な事件1 死刑確定後に再審無罪となった5事件2 日弁連支援事件における再審無罪第7 再審無罪後の救済と司法統計1 刑事補償と国家賠償は要件が異なる2 地方裁判所の再審請求事件人員第8 関連資料への案内第9 出典・参考資料1 法令及び国会・法務省資料2 裁判例3 公的資料,統計及び事件資料4 文献
第1 刑事再審の対象と手続の全体像
本記事は,刑事訴訟法上の再審の仕組み,再審事由のうち実務上中心となる新規性・明白性の判断方法,令和8年法律第67号による制度改正及び主な刑事再審事件の手続状況を整理するものである。個別事件については,再審開始決定と再審無罪判決を区別し,令和8年8月16日までに確認できた公表資料に基づいて記載する。
1 再審請求審と再審公判は別の手続である
刑事再審は,有罪判決が確定した後に,その確定判決の誤りを是正するための非常救済手続である。現在の刑事訴訟法435条は有罪の言渡しを受けた者の利益のための再審を定めており,無罪判決を不利益に変更するための再審は認めていない。

再審手続は,確定判決を直ちに取り消す手続ではない。まず,確定判決に法定の再審事由があるかを審理する再審請求審があり,再審開始決定が確定した後,改めて有罪・無罪等を判断する再審公判が行われる。したがって,「再審開始が確定したこと」と「再審無罪判決が確定したこと」は,手続上も時点上も異なる。
2 対象となる裁判,管轄及び請求人
有罪を言い渡した確定判決についての再審請求は,原判決をした裁判所が管轄する(刑事訴訟法435条,438条)。控訴又は上告を棄却した確定判決に対する再審は,同法436条が対象と事由を別に定めているため,どの確定判決に対して何を理由に請求するかを区別する必要がある。

同法439条によれば,再審を請求できるのは,①検察官,②有罪の言渡しを受けた者,③その法定代理人及び保佐人,④本人が死亡し,又は心神喪失の状態にある場合の配偶者,直系の親族及び兄弟姉妹である。検察官以外の請求人は弁護人を選任でき,その選任は再審の判決まで効力を有する(同法440条)。刑の執行が終わった後や,刑の執行を受けることがなくなった後も請求できる(同法441条)。
第2 再審事由と新規性・明白性
1 刑事訴訟法435条の再審事由
刑事訴訟法435条は,①証拠書類又は証拠物の偽造・変造,②証言・鑑定・通訳・翻訳の虚偽,③誣告罪,④証拠となった裁判の変更,⑤知的財産権を害した罪についての権利無効,⑥無罪・免訴・刑の免除又は原判決より軽い罪を認めるべき新たな明白な証拠,⑦裁判官や捜査機関の職務犯罪を再審事由としている。1号から5号まで及び7号では,原則として別の確定裁判による証明が必要であり,その確定裁判を得られない場合については同法437条が例外を定めている。

多くの再審事件で争点となるのは,刑事訴訟法435条6号の「無罪を言い渡すべき明らかな証拠をあらたに発見したとき」である。この要件は,一般に証拠の「新規性」と「明白性」とに分けて論じられるが,条文上の語は「あらたに発見した」と「明らかな証拠」である。
2 白鳥決定が示した明白性の判断方法
最高裁第一小法廷昭和50年5月20日決定(昭和46年(し)第67号,刑集29巻5号177頁。白鳥決定)は,新証拠が確定判決の事実認定について合理的な疑いを生じさせ,その認定を覆す蓋然性を有するかを判断すべきであるとした。その判断では,新証拠だけを孤立して評価せず,新証拠と他の全証拠を総合的に評価する。

同決定は,再審開始のための事実認定にも「疑わしいときは被告人の利益に」という刑事裁判の鉄則が適用されるとした。再審請求審で請求人が無罪を完全に証明しなければならないという意味ではなく,確定判決の有罪認定に合理的な疑いが生じるかが基準となる。
3 財田川事件決定と合理的な疑いの程度
最高裁第一小法廷昭和51年10月12日決定(昭和49年(し)第118号,刑集30巻9号1673頁。財田川事件決定)は,再審開始のために犯罪事実が存在しないとの確信まで要求することはできず,確定判決の事実認定に合理的な根拠のある疑いが生じれば足りるとした。他方で,単なる抽象的又は思弁的な可能性は合理的な疑いに当たらないとしている。

白鳥決定と財田川事件決定後の証拠評価を「白鳥型」と「財田川型」に分ける分析もある。しかし,これは研究者による判例分析の枠組みであり,最高裁判例が二つの独立した審査方式を確立したと断定すべきではない。新証拠の立証命題と証拠構造への影響を具体的に捉えた上で,新旧全証拠を総合する点が出発点である。
4 新証拠と旧証拠の総合評価の範囲
最高裁第三小法廷平成10年10月27日決定(平成7年(し)第49号,刑集52巻7号363頁。マルヨ無線事件第5次再審請求)は,総合評価の対象に,確定判決が証拠として明示しなかった確定審提出証拠や,再審請求後の審理で新たに得られた証拠も含まれ得ることを示した。また,科刑上一罪の関係にある複数の罪の一部について無罪を認めるべき新証拠も,「軽い罪を認めるべき明らかな証拠」になり得るとした。

もっとも,犯行態様の細部について確定判決と異なる認定が可能であるだけでは足りない。新証拠が構成要件該当事実又は罪の成立に関する事実認定へどのような合理的疑いを生じさせるかを,新証拠と関連する旧証拠との関係で示す必要がある。

近時の最高裁判所でも,新旧全証拠の総合評価の在り方をめぐって意見が分かれた例がある。名張毒ぶどう酒事件第10次再審請求についての最高裁第三小法廷令和6年1月29日決定(令和4年(し)第206号)と,大崎事件の再審請求についての最高裁第三小法廷令和7年2月25日決定(令和5年(し)第412号)は,いずれも特別抗告を棄却したが,宇賀克也裁判官は,いずれについても原決定及び原々決定を取り消して再審を開始すべきであるとする反対意見を述べた。同裁判官は,著書で,大崎事件の多数意見は新証拠それ自体によって確定判決に合理的な疑いが生じることを総合評価の前提としているように見えると指摘している(宇賀克也『管見 最高裁判所』(有斐閣,2026年)370頁)。

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最高裁判所における刑事事件の弁論期日(AIリライト)

目次

第1 刑事上告審の口頭弁論に関する基本
1 判決による無弁論棄却と決定による棄却
2 口頭弁論を開く主な場合
3 被告人の出頭
第2 死刑確定が問題となる事件で弁論を開く慣行
1 三鷹事件の最高裁判決
2 慣行の内容と法的な位置付け
第3 口頭弁論を経ない破棄判決
1 最高裁平成19年7月10日第三小法廷判決
2 最高裁令和2年1月31日第三小法廷判決
第4 弁論期日の指定から終結まで
1 期日の調整
2 期日の通知と提出書面
3 法廷内の席と当日の進行
4 裁判官からの質問と判決期日
第5 口頭弁論が開かれた具体例
第6 非常上告の弁論
第7 司法統計と傍聴案内
1 令和7年司法統計
2 開廷期日情報と傍聴
第8 関連記事その他
第9 出典・参考資料
1 法令・規則
2 裁判例
3 裁判所資料・統計
4 文献

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刑訴法19条の移送請求と札幌高裁令和3年2月18日決定―コロナ禍と後続決定の検討(AIリライト)

札幌高裁令和3年2月18日決定(令和3年(く)第3号)は,釧路地裁が道路交通法違反被告事件を大阪地裁へ移送した決定を取り消し,被告人の移送請求を却下した決定である。

この決定は,大阪府に緊急事態宣言が出されていた時期にされたにもかかわらず,決定理由で緊急事態宣言に言及していない。

しかし,一連の手続を最後まで確認すると,同じ合議体が,争点,予定証人及び被告人側の不利益が具体化された後の札幌高裁令和3年6月23日決定で,大阪地裁への移送を維持している。

そこで,本記事では,令和3年2月18日決定を「感染対策を否定した決定」と単純化せず,初回請求の具体性,検察官側の立証上の不利益,長距離移動による感染リスク及び後続決定を一体として検討する。

目次

第1 本件の結論

1 令和3年2月18日決定の正確な位置付け

2 本記事の評価

第2 移送をめぐる手続の経過

1 初回請求から移送確定までの時系列

2 同一合議体が異なる結論を採った意味

3 中心となる決定書の画像

第3 札幌高裁令和3年2月18日決定の判断

1 被告人及び弁護人の不利益

2 検察官側の立証上の不利益

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被告人側の上告があり,最高裁が被告人に有利に原判決を破棄した刑事判決56件(平成元年以降)(AIリライト)

◯平成元年以降,被告人側の上告があり,最高裁判所が検察官に有利に原判決を破棄した刑事判決56件を整理した。内訳は,被告人側のみ55件,双方上告1件である。各判決に裁判所公式リンクを付した。
◯「検察官側の上告があり,最高裁が検察官に有利に原判決を破棄した刑事判決41件(平成元年以降)(AI作成)」も参照されたい。

目次

第1 収録範囲と一覧の読み方

1 対象と検索方法
2 各項目の意味

第2 被告人側のみの上告事件55件

1 令和の判決(9件)
2 平成20年から平成30年までの判決(22件)
3 平成10年から平成19年までの判決(11件)
4 平成元年から平成9年までの判決(13件)

第3 双方上告のうち被告人に有利な破棄判決1件
第4 刑訴法405条・411条と破棄判決

1 405条の上告理由と410条の必要的破棄
2 411条の職権破棄と5つの事由
3 職権調査義務があるわけではないこと
4 破棄差戻しと破棄自判

第5 関連判例と実務資料

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