目次
第1 この記事の対象と結論第2 評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準第3 本問の概要1 問題文と事実関係2 設問が求めること第4 評価項目と重み1 設問12 設問23 設問34 重みの分布第5 模範解答1 答案の前提と表記2 答案3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説第6 関連記事1 同じ年度の司法試験の記事2 同じ科目の別の年度の記事3 本問の論点に関連する資料第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令・法典化資料3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論
本記事は,令和元年司法試験の国際関係法(公法系)第2問を対象とする。
外交的保護による国家責任追及,反政府勢力の行為帰属と支援国自身の責任,集団的自衛権による空爆の正当化を検討する。
項目内容対象問題法務省の問題PDF・実頁35(https://www.moj.go.jp/content/001293669.pdf#page=35)の第2問法の基準時法令は司法試験委員会決定による試験時施行法を原則とする。選択科目実施日は令和元年5月15日。判例も当時までのものを用い,後発の法令・判例を答案へ遡及適用しない。出題の趣旨実読済み。PDF実頁39の第2問から40の本問末尾。採点実感実読済み。PDF実頁41の科目総論,42の第2問から43の関連総論・末尾。主要事項国籍継続・国内救済完了,国際違法行為,実効的支配,不干渉義務,武力攻撃・必要性・均衡性,安保理への報告。評価項目公開23項目。重み5は6項目。重みの単純合計97。主要判例ニカラグア事件(1986年)。行為帰属について公式採点実感はジェノサイド条約適用事件(2007年)も挙げる。答案分量2366字(改行を除く)。上限2500字。試験後の資料本問の当時法を改変する根拠として用いない。確認日令和8年10月19日(日本時間)。
B国は,外国籍のみを理由とする上訴拒否等の国際違法行為を指摘し,外交的保護の行使要件を満たす範囲で甲の損害の賠償を請求できる。
B国の反政府勢力支援には独立の国家責任が生じるが,そのことだけで戦線の全活動がB国に帰属するわけではない。
C国は,B国の要請を受け,必要かつ均衡のとれた防衛措置として行う限り,集団的自衛権を主張できる。
評価項目と重みは法務省の資料を基にした本記事独自の分析であり,公式採点基準・配点・得点予測ではない。
第4で評価項目を示し,第5に答案と解説を置く。
第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方
重要度は重み1~5で示す。
「注意」は誤りを避けるための項目の性質であり,別の重要度や独立した減点ではない。
元の番号・項目数・具体的な適用条件を維持し,採用しない別構成を全答案へ累積要求せず,同じ理解や誤りを重ねて評価しない。
「記載なし」は本問の関連範囲を実読した結果を示し,「間接」は包括的な要求から事例に即して具体化したことを示す。
外交的保護の行使要件だけを論じる負例は番号1の裏返しなので,独立の公開項目にせず番号1にまとめた。
実効的支配の不十分な当てはめの負例は番号12に,行為帰属のみで止まる負例は番号13に,それぞれまとめた。
これらの内部追跡単位を含む集計と,公開表の集計は区別する。
2 5段階の重み付けの基準
重み判断基準5採点実感が評価の分かれ目とした事項,又は答案の骨格そのもの。4出題の趣旨が検討を求め,採点実感も取り上げた事項(高く評価した・多数の答案の不足を指摘した)。3どちらか一方が明示する中核の理由付け。2一方が軽い表現で触れる補強の事項,又は典型的な誤りとして指摘された事項。1一方が控えめに触れるだけの事項。
段階ごとの件数は割り当てない。
重みは公式の項目別配点ではなく,合計の大小から得点や難易度を推測しない。
第3 本問の概要
1 問題文と事実関係
A国ではクーデター後,X民族優遇とB国籍のY民族への経済制限が進められた。
B国籍の甲は外国為替法違反の容疑で逮捕され,罰金と国外退去の判決を受けた。
外国籍を理由に上訴が拒まれ,確定後の救済もなく,財産差押えと退去により経営企業が実質破綻した。
B国政府はA国の反政府勢力であるY民族戦線へ訓練・武器・大規模な資金を供与した。
A国軍はB国の国境の町を攻撃して多数の住民を死傷させ,B国の要請に応じたC国は,攻撃根拠地であるA国軍基地を空爆した。
(続きを読む...)令和元年司法試験・国際関係法(公法系)第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した23項目と5段階の重み付け(AI作成)