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税務

米国株の配当金にかかる二重課税を解消し,税金の還付を受ける方法(AI作成)

米国株式の配当は,米国と日本の双方で源泉徴収を受けるため,そのままでは同一の所得に二重に課税される。
この重複を解消する中心的な手段は,確定申告により外国税額控除を適用し,米国で課された税を日本の所得税,復興特別所得税及び住民税から控除することである。
本記事は,個人が国内の証券会社を通じて米国の上場株式(現物)を保有する場合を対象として,二重課税の生じ方,外国税額控除の要件と限度額,申告方式の選択,投資信託との取扱いの相違及び確定申告の実務上の留意点を,現行法令及び行政資料に即して整理する。

目次

第1 米国株配当の二重課税が生じる仕組み

1 米国側の源泉徴収と日米租税条約による限度税率
2 日本側の課税と特定口座における課税ベース

第2 外国税額控除による二重課税の解消

1 所得税からの控除と控除限度額
2 復興特別所得税及び住民税からの控除・控除順序・繰越し
3 配当控除が米国株には適用されないこと

第3 申告方式の選択

1 申告不要・総合課税・申告分離課税の分岐
2 住民税の課税方式の一本化

第4 投資信託・上場投資信託と個別株の取扱いの相違
第5 確定申告の実務と依頼者対応

1 確定申告の要否と必要書類

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従業員持株会における株式譲渡価格の税務上の取扱い(AI作成)

目次

第1 結論と検討の順序

1 結論

(1) 持株会価格と税務上の時価は別の概念であること
(2) 最初に当事者と株式の流れを確定すること

2 本記事の射程

(1) 一般論であること
(2) 基準日を固定して検討すること

第2 従業員持株会の法的構造と納税義務者

1 民法上の組合として運営される場合

(1) 会員による共同保有
(2) 退会時の取引の実質

2 人格のない社団等と扱われる余地

(1) 名称ではなく実態による判定
(2) 確認すべき事実

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法人の貸倒損失の計上基準―法人税・消費税(AI作成)

目次

第1 はじめに──なぜ「計上基準」が問題になるのか
1 貸倒れは「いつ・いくら」を落とせるかが争いになる
2 根拠条文は法人税法22条3項3号
3 売掛金と貸付金の判断で最初に確認すること
第2 貸倒損失の3類型と適用順位
1 3類型の全体像
2 適用順位の考え方
(1) 法的消滅の有無による分岐
(2) 個別評価金銭債権の貸倒引当金との関係
第3 法律上の貸倒れ(法人税基本通達9-6-1)
1 4つの事実類型
2 「損金経理が不要」であることの意味
3 書面による債務免除(9-6-1(4))の3要件
(1) 債務超過の状態が相当期間継続
(2) 弁済を受けられないこと(時価ベースで判定)
(3) 書面により明らかにすること(内容証明に限らない)
第4 事実上の貸倒れ(法人税基本通達9-6-2)
1 3つの要件(全額回収不能・損金経理・担保処分後)
2 一部貸倒れが認められない理由(法人税法33条)
3 保証債務・求償権の取扱い
4 担保付債権を競売で回収する場合の資料共有
第5 形式上の貸倒れ(法人税基本通達9-6-3)
1 売掛債権に限定・備忘価額を残す
2 取引停止から1年の起算点
3 「継続的な取引」の判定(スポット取引は対象外)
第6 「全額回収不能」の判断基準──最高裁興銀事件
1 興銀事件の判断枠組み

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自損事故の人身傷害死亡保険金と相続税―最高裁令和7年10月30日判決の射程(AI作成)

目次

第1 結論

1 最高裁判決は相続税非課税を判断していない
2 現在公表されている課税上の取扱い

第2 最高裁令和7年10月30日判決の内容

1 自損事故と相続放棄が問題となった事案
2 最高裁が示した二つの判断

(1) 死亡保険金請求権は被保険者の相続財産に属する
(2) 近親者の存在は死亡保険金額を減少させない

3 判決の射程は本件約款の解釈である

第3 平成11年国税庁回答の課税基準

1 照会本文と回答本文を一体で読む必要がある
2 保険金を二つの部分に分けて判定する

(1) 損害賠償金の性格を有する金額
(2) 損害賠償金として認められる金額を控除した残額

3 自損事故では損害賠償金部分が通常存在しない

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東京国税局の考査課情報及び情報公開事務整理簿(AI作成)

第1 この記事の対象第2 東京国税局考査課の所掌と考査課情報1 考査課の所掌2 考査課情報の性質と保存期間第3 考査課情報の年度別資料1 令和2年分から令和7年分まで2 OB税理士との会合に関する個別資料3 非行とスマートフォンに関する個別資料第4 OB税理士との会合に関する取扱いの変遷1 各資料が示す変遷2 令和7年分で再確認された主な取扱い3 資料を読む際の留意点第5 情報公開事務整理簿1 情報公開事務整理簿の意味2 年度別の情報公開事務整理簿3 税務署分が付された年度4 保存期間と公表資料の限界第6 行政文書開示請求の手続1 開示請求と決定期限2 請求方法と手数料第7 行政文書の取扱い及び研修資料1 行政文書の取扱いに関する資料2 確定申告期の審理事務研修資料第8 関連資料第9 出典1 法令2 国税庁の公表資料3 本記事に掲載した東京国税局関係資料
第1 この記事の対象

この記事は,東京国税局の「考査課情報」と「情報公開事務整理簿」について,令和8年9月7日現在で確認できた公開資料を年度別に整理するものである。
考査課情報は職員向けの不祥事防止その他の注意喚起資料であり,情報公開事務整理簿は開示請求の受付及び処理の経過を記録した行政文書であるため,両者は性質が異なる。

考査課情報については令和2年分から令和7年分までを,情報公開事務整理簿については平成24年度分,平成30年度分及び令和元年度分から令和7年度分までを掲載する。
平成25年度分から平成29年度分までの情報公開事務整理簿及び令和8年分の考査課情報は確認できなかったが,これは文書が存在しないことを意味しない。

第2 東京国税局考査課の所掌と考査課情報
1 考査課の所掌

財務省組織規則453条は,東京国税局総務部に考査課を置くものとしている。
同規則456条3号及び4号並びに457条によれば,考査課は,国税局所属職員についての職務上必要な身分上の調査並びに表彰及び儀式を所掌する。

2 考査課情報の性質と保存期間

掲載資料の上欄では,考査課情報は「情報通信類」とされている。
国税庁標準文書保存期間基準は,情報通信その他これらに類するものを暦年で管理し,保存期間を3年としている。

したがって,本記事の年別表示は各資料に記載された年分に従う。
ただし,本記事が保有しているPDFの範囲を示すものであり,その年に作成された考査課情報をすべて収録していると断定するものではない。

第3 考査課情報の年度別資料
1 令和2年分から令和7年分まで

①令和2年分(13頁)
②令和3年分(21頁)
③令和4年分(7頁)
④令和5年分(23頁)
⑤令和6年分(34頁)
⑥令和7年分(13頁)

令和7年分は,令和7年1月の第1号から同年12月の第12号までを収録している。
令和7年4月の第6号は,OB税理士との会合に関する注意点を改めて説明し,令和6年7月の第8号も参照するよう求めている。

2 OB税理士との会合に関する個別資料

①令和元年6月・第128号「OB税理士との会合の自粛等について」(4頁)
②令和3年7月・第145号「OB税理士との会合について」(5頁)
③令和5年6月・第164号「OB税理士との会合について【新ガイドライン】」(6頁)
④令和6年7月・第8号「OB税理士との会合について【新ガイドライン】」(10頁)

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通達の法的性質・拘束力と争い方-最高裁判例を中心に(AI作成)

第1 通達の意味と法的性質1 通達は通常,行政組織内部の命令である2 国民と裁判所を直接拘束する法規ではない3 名称ではなく根拠・内容・効果を確認する第2 通達が関わる場合の争い方と主要判例1 争う対象を先に特定する2 通達自体の取消し-最高裁昭和43年12月24日判決3 通達に基づく課税と個別決定-最高裁昭和33年判決・平成15年判決4 将来処分の差止めと公法上の確認-最高裁平成24年2月9日判決5 信義則と平等原則-最高裁平成19年2月6日判決・令和4年4月19日判決6 違法な通達と国家賠償-最高裁平成19年11月1日判決第3 通達と行政手続法1 審査基準・処分基準・行政指導指針に当たる場合2 意見公募手続の対象と例外3 法律・委任命令・通達・審査基準を分ける第4 裁判所内部の規則・規程・通達等1 最高裁判所規則と司法行政上の監督2 裁判所内部の通達・通知・事務連絡第5 個別の通達を確認する順序1 原文と根拠法令を確認する2 不利益を生じさせる行為を特定する第6 関連記事第7 出典・参考資料1 法令2 裁判例3 裁判所内部資料4 文献
第1 通達の意味と法的性質
1 通達は通常,行政組織内部の命令である

国家行政組織法14条2項は,各省大臣,各委員会及び各庁の長官が,所掌事務について命令又は示達をするため,所管の諸機関及び職員に対して訓令又は通達を発することができると定めている。
通達は,通常,上級行政機関が下級行政機関又はその職員に対して,法令の解釈,事務の取扱い又は行政運営の方針を示す行政組織内部の命令である。
もっとも,同法は省及びその外局について定めるものであり,内閣府に置かれる委員会及び庁については,内閣府設置法(平成11年法律第89号)58条7項が同じ趣旨を定めている。
例えば警察庁は,警察法(昭和29年法律第162号)15条により国家公安委員会に置かれ,同委員会は内閣府設置法64条により内閣府に置かれる委員会であるから,警察庁長官が通達を発する根拠は内閣府設置法58条7項である。
警察庁の通達がどこに,どのような形で掲載されているかは,別の記事である警察庁の通達の調べ方で扱っている。

本記事は,令和8年9月7日現在の法令,裁判所ウェブサイト掲載判例及び公開資料をAIで照合し,通達の法的性質と権利救済の関係を整理したものである。
個別の通達については,発出権限,名宛人,根拠法令,内容及び通達に基づいて実際に行われる行為を別々に確認する必要がある。

2 国民と裁判所を直接拘束する法規ではない

最高裁昭和43年12月24日第三小法廷判決(昭和39年(行ツ)第87号,民集22巻13号3147頁)は,通達は原則として法規の性質を持たず,関係機関及び職員に対する行政組織内部の命令にすぎないとした。
そのため,一般の国民は通達に直接拘束されず,裁判所も通達に示された法令解釈に拘束されない。

通達に反する行政処分であるという事情だけで,その処分の効力が左右されるわけでもない。
裁判所は,通達とは異なる法令解釈を採り,通達に定める取扱いが法令に反するときは,その違法を独自に判断できる。

3 名称ではなく根拠・内容・効果を確認する

「通達」という名称が付されていても,その名称だけで国民に対する法的効果又は取消訴訟の対象性が決まるわけではない。
反対に,通知,要領,基準又は指針という名称であっても,法令上の根拠と内容によっては,個別の処分又は行政手続法上の基準として重要な意味を持つ。

判断の順序は,①誰が誰に発出したか,②どの法令と権限に基づくか,③国民の権利義務を直接変える内容か,④後続する処分又は決定があるか,⑤行政実務でどのように反復適用されているか,の順が分かりやすい。
事実上の影響が大きいことは重要な事情であるが,それだけで直ちに通達自体が法規又は行政処分となるものではない。

第2 通達が関わる場合の争い方と主要判例
1 争う対象を先に特定する

通達に不利益を感じる場合でも,訴訟で何を対象とするかは一つではない。
通達自体,通達に基づく個別処分,将来予定される処分,公法上の法律関係又は違法な取扱いによる損害を区別する必要がある。

通達が関わる場合の主な争い方
争う対象主な訴訟類型又は法的統制中心となる確認事項
通達自体処分取消しの訴え国民の権利義務に直接具体的な法律上の影響を及ぼすか通達に基づく個別の処分又は決定取消訴訟等個別行為が行政事件訴訟法上の処分に当たるか,根拠法令に適合するか将来予定される処分差止めの訴え重大な損害を生ずるおそれと,他に適当な方法がないことが認められるか行政処分以外の継続的な不利益公法上の法律関係に関する確認の訴え確認対象が明確であり,現実の危険に対する有効適切な争訟方法であるか違法な通達又は取扱いによる損害国家賠償請求公務員の職務上の注意義務違反,違法性,故意又は過失及び損害が認められるか

2 通達自体の取消し-最高裁昭和43年12月24日判決

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個人事業税とは-弁護士(第三種事業)の税率・事業主控除・確定申告時の申告要否(AIリライト)

目次第1 個人事業税とは1 課税対象となる事業と弁護士業の区分2 税率と事業主控除第2 所得税の確定申告をしていれば個人事業税の申告は不要であること第3 個人事業税額の計算と納付後の扱い1 事業主控除の月割額と自動計算ツール2 納付した個人事業税は必要経費に算入できること出典
第1 個人事業税とは
1 課税対象となる事業と弁護士業の区分

個人事業税は,都道府県内に事務所又は事業所を設けて,地方税法72条の2第3項が定める第一種事業,第二種事業又は第三種事業のいずれかを営む個人に課される都道府県税である。同条第8項は物品販売業,不動産貸付業,製造業等37業種を第一種事業と定め,第9項は畜産業,水産業,薪炭製造業の3業種を第二種事業と定め,第10項は医業,弁護士業,税理士業,公認会計士業等30業種を第三種事業と定めている。弁護士業は同項8号に掲げられており,第三種事業に区分される。

2 税率と事業主控除

個人事業税の額は,事業所得等から必要経費及び各種控除を差し引いた課税標準額に,事業区分ごとの税率を乗じて算出する(地方税法72条の49の17)。標準税率は,第一種事業が5%,第二種事業が4%であり,第三種事業も原則5%であるが,あん摩・マッサージ又は指圧,はり,きゅう,柔道整復その他の医業に類する事業及び装蹄師業に限り3%とされている。弁護士業は第三種事業のうち5%の対象業種であるから,弁護士は,事業所得の金額から事業主控除額290万円を控除した金額の5%を,個人事業税として納付することになる。

事業主控除額は,事業を行った期間が1年に満たない場合には月割りとなる(地方税法72条の49の14)。また,所得税の青色申告特別控除額は,個人事業税の課税標準の計算上考慮されないため,所得税の確定申告書に記載された事業所得の金額(青色申告特別控除後の金額)に青色申告特別控除額を加算した,いわば青色申告特別控除前の所得金額を基準に,事業主控除額290万円を超えるかどうかを判断することになる。個人事業税の対象業種一覧及び税率は,大阪府「個人事業税」のページ及び東京都主税局「個人事業税」のページにも一覧表の形で掲載されている。

第2 所得税の確定申告をしていれば個人事業税の申告は不要であること

個人事業税の納税義務者は,原則として,当該年度の初日の属する年の3月15日までに,前年中の事業の所得等を,事務所又は事業所所在地の都道府県税事務所(東京都の場合は都税事務所・支庁)に申告しなければならない(地方税法72条の55第1項)。もっとも,当該納税義務者が前年分の所得税の確定申告書又は個人住民税の申告書を提出した場合には,当該申告書が提出された日に個人事業税の申告があったものとみなされる(同法72条の55の2第1項)。この点について,東京都主税局「個人事業税」のページは次のとおり案内している。

個人で事業を営んでいる方は、毎年3月15日までに前年中の事業の所得などを、都税事務所(都税支所)・支庁に申告することになっています。ただし、所得税の確定申告や住民税の申告をした方は個人の事業税の申告をする必要はありません。この場合には、それぞれの申告書の「事業税に関する事項」欄に必要事項を記入してください。

なお、上記に関わらず年の中途で事業を廃止した場合は、所得税の確定申告や住民税の申告とは別に、廃止の日から1か月以内(死亡による廃止の場合は4か月以内)に個人の事業税の申告をしなければなりません。

したがって,所得税の確定申告又は住民税の申告を行っている個人事業主は,個人事業税について別途の申告書を提出する必要はなく,各申告書の「事業税に関する事項」欄に必要事項を記載すれば足りる。ただし,年の中途で事業を廃止した場合は,所得税の確定申告や住民税の申告とは別に,廃止の日から1か月以内(納税義務者の死亡による廃止の場合は4か月以内)に,個人事業税の申告をしなければならない点に注意を要する。

第3 個人事業税額の計算と納付後の扱い
1 事業主控除の月割額と自動計算ツール

事業を行った期間が1年に満たない場合の事業主控除額は,290万円に事業を行った月数を乗じて12で除した金額となり(地方税法72条の49の14第2項),1か月に満たない端数は1か月として計算する(同条第3項)。月数ごとの事業主控除額は,次のとおりである。

事業を行った月数事業主控除額

1か月242,000円
2か月484,000円
3か月725,000円
4か月967,000円
5か月1,209,000円
6か月1,450,000円
7か月1,692,000円
8か月1,934,000円
9か月2,175,000円
10か月2,417,000円
11か月2,659,000円

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開業届・青色申告承認申請書・青色事業専従者給与届-違いと期限(AI作成)

目次

第1 3種類の書類の違い1 本記事の対象2 対象・期限・効果の一覧第2 個人事業の開業・廃業等届出書1 対象となる事実2 現在の提出期限3 開業届と所得区分の関係4 副業の所得区分は年ごとに判定する第3 所得税の青色申告承認申請書1 対象者と提出期限2 令和8年分までの主な効果3 少額減価償却資産の特例4 令和9年分以後の青色申告特別控除5 事業承継では後継者本人の申請が必要第4 青色事業専従者給与に関する届出書1 親族への給与に関する原則と例外2 届出期限と必要経費になる範囲3 届出内容を変更する場合4 所得税法56条に関する最高裁判例第5 給与を支払う場合等の追加手続1 開業時の条件別チェック2 弁護士が独立開業する場合第6 間違えやすい点1 3種類の書類は一括の届出ではないこと2 青色申告者でなくても記帳が必要であること3 期限内提出と実際の処理を分けて確認すること第7 関連記事第8 出典1 法令2 所管行政機関の解説・手続案内3 裁判例
第1 3種類の書類の違い
1 本記事の対象

本記事は,令和8年9月28日現在,個人が事業を始めるときに関係する「個人事業の開業・廃業等届出書」,「所得税の青色申告承認申請書」及び「青色事業専従者給与に関する届出書」の役割,提出期限及び効果を説明するものである。
これらは相互に代用できず,青色申告を選ぶか,生計を一にする親族へ給与を支払うかによって必要な書類が変わる。

2 対象・期限・効果の一覧

3種類の書類の基本的な違いは,次のとおりである。

書類主な対象主な提出期限主な効果
個人事業の開業・廃業等届出書事業所得,不動産所得又は山林所得を生ずべき事業を新たに開始した人事業開始等の事実があった日の属する年分の所得税の確定申告期限まで事業を開始した事実等を税務署へ届け出る所得税の青色申告承認申請書青色申告の承認を受けたい人原則として青色申告をしようとする年の3月15日まで。ただし,その年の1月16日以後に業務を開始した場合は開始日から2か月以内承認後,青色申告書を提出できる青色事業専従者給与に関する届出書生計を一にする親族への給与を青色事業専従者給与として必要経費に算入したい青色申告者原則として適用を受ける年の3月15日まで。ただし,その年の1月16日以後に開業し,又は新たに専従者がいることとなった場合はその日から2か月以内届出内容に従って実際に支払った相当な給与について,必要経費算入の前提を満たす

提出期限が土曜日,日曜日又は祝日等に当たる場合は,原則としてその翌日が期限となる。
相続による事業承継には青色申告承認申請の特則があるため,通常の開業と同じ期限で処理しないことが必要である。

第2 個人事業の開業・廃業等届出書
1 対象となる事実

開業届の正式名称は,「個人事業の開業・廃業等届出書」である。
所得税法229条は,国内で不動産所得,事業所得又は山林所得を生ずべき事業を新たに開始した場合のほか,当該事業の事務所等を設け,移転し,又は廃止した場合などを届出の対象としている。

国税庁の「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」には,書式,記載要領,提出先及び提出方法が掲載されている。
提出先は原則として納税地を所轄する税務署長であり,e-Taxのほか,書面の持参又は送付による提出もできる。

2 現在の提出期限

現在の提出期限は,事業開始等の事実があった日の属する年分の所得税の確定申告期限までである。
開業の日から1か月以内とする旧い説明は,現在の新規開業についての提出期限を示すものではない。

開業届の期限と青色申告承認申請書の期限は同じではない。
例えば,その年の1月16日以後に開業して同年分から青色申告を希望する場合,青色申告承認申請書は原則として開業日から2か月以内であるため,開業届より先に期限が来ることがある。

3 開業届と所得区分の関係

開業届を提出したことだけで,その活動から生ずる所得が当然に事業所得となるわけではない。
国税庁の所得税基本通達35-2は,事業所得に当たるかどうかを,その所得を得るための活動が社会通念上事業と称するに至る程度で行われているかどうかによって判定するとしている。

同通達は,帳簿書類の保存がない場合について業務に係る雑所得とする取扱いを示しているが,帳簿を保存していることだけで事業所得になるとは定めていない。
開業届,帳簿保存及び所得区分の判定は,それぞれ別の問題である。

4 副業の所得区分は年ごとに判定する

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福利厚生費の税務上の取扱い-給与・交際費との区分と食事・社員旅行の基準(AI作成)

目次

第1 福利厚生費を判断する二つの軸1 本記事の対象2 給与課税と交際費等を別々に判定する第2 給与として課税しない福利厚生の基本的な考え方1 現物給付でも給与になり得る2 対象者の範囲と社会通念上の相当性3 現金支給と選択可能な給付第3 食事の支給と月額7,500円の基準1 令和8年4月1日以後の二つの要件2 要件を外れたときは会社負担額全体が給与となる3 現金による食事補助と時間外勤務の食事第4 従業員レクリエーション旅行1 旅行の内容を総合して判断する2 参加割合50%は絶対的な要件ではない3 一人当たり10万円という一律の上限は示されていない4 高額な旅行を給与とした裁決及び裁判例第5 記念品,慶弔金,福利厚生施設及び研修費1 創業記念品と永年勤続表彰2 福利厚生施設と研修費3 慶弔金及び見舞金第6 福利厚生費と交際費等との区分1 従業員を対象とする社内行事2 委託先従業員等を含む場合3 「感謝の集い」を交際費等としなかった裁判例第7 福利厚生費として扱えない場合の税務上の分岐1 給与となる場合の源泉徴収2 交際費等又は役員給与となる場合第8 支給前後に確認しておく資料1 制度設計の段階2 支出項目ごとの記録第9 出典・参考資料1 法令2 所管行政機関の通達・解説・Q&A3 裁判例・裁決4 関連記事
第1 福利厚生費を判断する二つの軸
1 本記事の対象

本記事は,令和8年9月6日現在の公表資料に基づき,会社が役員又は従業員のために支出する食事,レクリエーション旅行,記念品,慶弔金,福利厚生施設及び研修費を主な対象とする。
福利厚生費に含まれ得る支出を網羅するものではなく,個々の支出について給与課税又は交際費等の問題が生じる場面を中心に整理する。

2 給与課税と交際費等を別々に判定する

福利厚生費の税務上の取扱いには,①役員又は従業員が受けた利益を給与として課税するかという所得税の問題と,②会社の支出が交際費等に当たるかという法人税の問題がある。
会社が帳簿上「福利厚生費」としたことだけでいずれの結論も決まらず,受益者,支給方法,対象者の範囲,目的,金額及び内容をそれぞれの基準に当てはめる必要がある。

役員又は従業員が雇用関係等に基づいて受ける金銭以外の経済的利益も,所得税法28条及び36条による給与所得の対象となり得る。
他方,租税特別措置法関係通達61の4(1)-1は,福利厚生費及び給与等の性質を有するものを交際費等に含まれないものとしており,給与に当たることと交際費等に当たることは同じ判定ではない。

第2 給与として課税しない福利厚生の基本的な考え方
1 現物給付でも給与になり得る

会社が費用を直接支払い,従業員が現金を受け取らない場合でも,従業員が自己のための物品又はサービスを無償又は低額で受ければ経済的利益が生じ得る。
福利厚生という目的があることだけで直ちに非課税になるのではなく,法令及び所得税基本通達が定める非課税の取扱いに該当するかを確認することになる。

2 対象者の範囲と社会通念上の相当性

所得税基本通達36-29及び36-30は,福利厚生施設の利用又は社会通念上一般的なレクリエーション行事について,一定の場合に課税しなくて差し支えないとしている。
経済的利益が著しく多額である場合,役員だけを対象とする場合又は私的な利益の性質が強い場合には,この取扱いから外れる可能性が高くなる。

職種,勤務地,勤続年数その他の合理的な基準による区分が直ちに否定されるわけではないが,一部の者だけを恣意的に優遇する支給とは区別する必要がある。
対象者,除外理由及び支給基準をあらかじめ明確にすることは,その区分が合理的であるかを後に確認する資料となる。

3 現金支給と選択可能な給付

現金は受給者が自由に処分できるため,現物による福利厚生と同じ非課税の取扱いを当然には受けない。
レクリエーション行事に参加しなかった者への代替金,記念品に代わる現金又は現金との選択が可能な旅行は,給与課税の対象となる取扱いが示されている。

商品券その他の換金性の高い給付も,単に名称を「記念品」又は「福利厚生」とするだけでは足りない。
給付の方法を設計するときは,現物の内容だけでなく,現金選択の有無及び不参加者への取扱いも確認する必要がある。

第3 食事の支給と月額7,500円の基準
1 令和8年4月1日以後の二つの要件

国税庁タックスアンサーNo.2594によれば,令和8年4月1日以後,役員又は使用人に支給する食事が給与として課税されないためには,①本人が食事の価額の半分以上を負担し,かつ,②食事の価額から本人負担額を控除した会社負担額が1か月当たり7,500円以下であることが必要である。
7,500円以下かどうかは消費税及び地方消費税を除いた金額で判定し,10円未満の端数は切り捨てる。

食事の価額は,弁当等を購入して支給する場合には業者への購入額であり,社員食堂で会社が調理する場合には材料費及び調味料等の直接費の合計額である。
会社負担額だけを見ず,食事の価額と本人負担割合の双方を計算する必要がある。

(続きを読む...)福利厚生費の税務上の取扱い-給与・交際費との区分と食事・社員旅行の基準(AI作成)

国税実務の基礎-税務調査,予定納税,納付方法及び電子帳簿保存(AIリライト)

第1 この記事の対象第2 税務調査1 税務調査と行政指導2 質問検査権と「任意」の意味3 事前通知と無予告調査4 調査終了時の手続5 本ブログ掲載資料と詳説記事第3 予定納税1 対象者と予定納税基準額2 通知と二回の納付3 予定納税額の減額申請4 確定申告での精算第4 国税の納付方法1 選択できる納付手段2 スマホアプリ納付3 納期限と納付記録第5 電子帳簿等保存制度1 三つの区分2 電子取引データの保存3 オンライン購入の領収書4 税務調査に備えた確認第6 関連記事第7 出典・参考資料1 法令2 国税庁資料
第1 この記事の対象

本記事は,所得税,法人税,地方法人税及び消費税等について,税務調査の基本手続,個人の所得税の予定納税,国税の納付手段並びに電子取引データの保存を横断的に確認するための案内記事である。
調査の基準日は令和8年9月9日であり,法令は同日施行法令,国税庁資料は同日までに確認できた最新版を基準としている。

税額計算,記帳代行,給与計算,資本金別の税制上の取扱い及び個別の不服申立ては,制度と検索意図が異なるため扱わない。
税務調査の詳しい準備と対応は,税務調査に関するメモ書き-事前通知,帳簿データ,質問応答記録書及びAI活用(AI作成)で説明している。

第2 税務調査
1 税務調査と行政指導

国税庁は,特定の納税者の課税標準等又は税額等を認定する目的で質問検査等を行い,申告内容を確認するものを「調査」と説明している。
これに対し,申告書の計算誤り,転記誤り又は記載漏れ等について自発的な見直しを求め,必要に応じて修正申告書の提出を要請する連絡は,行政指導として行われることがある。

税務署から連絡を受けた場合は,まず調査と行政指導のいずれであるか,対象税目及び対象期間を確認する必要がある。
両者は手続上の位置付けが異なるためである。

2 質問検査権と「任意」の意味

国税通則法74条の2は,所得税,法人税,地方法人税及び消費税等の調査について,質問,帳簿書類その他の物件の検査並びに物件の提示又は提出の要求を定めている。
通常の税務調査は令状による直接強制を伴う犯則調査ではないが,同法128条は,正当な理由のない不答弁,虚偽答弁,検査の拒否等について罰則を定めている。

したがって,通常の税務調査が「任意調査」と呼ばれることは,適法な質問検査に自由に応じなくてよいことを意味しない。
他方,質問検査等の権限は犯罪捜査のために認められたものではないと同法74条の8が定めており,行政調査と犯則調査又は刑事捜査は区別する必要がある。

3 事前通知と無予告調査

実地の調査を行う場合,国税通則法74条の9により,原則として調査開始日時,場所,目的,対象税目,対象期間及び対象となる帳簿書類等が事前に通知される。
通知された日時又は場所について合理的な理由を付して変更を求めたときは,税務署長等は協議するよう努めるものとされている。

もっとも,事前通知により違法又は不当な行為を容易にし,正確な税額等の把握を困難にするおそれその他調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認められる場合は,同法74条の10により事前通知をしないことがある。
無予告で職員が来訪した場合も,身分証明書,調査の根拠,対象税目及び対象期間を確認し,その場で判断できない事項は税理士等へ連絡して対応を整理するのが実務的である。

4 調査終了時の手続

国税通則法74条の11によれば,更正決定等をすべきと認められない場合は,その時点でその旨が書面により通知される。
更正決定等をすべきと認める場合は,調査結果の内容及び理由が説明され,修正申告又は期限後申告が勧奨されることがある。

修正申告は納税者自身の申告であるため,その修正申告自体に不服申立てをすることはできないが,更正の請求をすることができる旨の説明と書面交付が予定されている。
提出前に,増差税額,加算税,対象年分,事実認定及び法令適用を確認することが重要である。

5 本ブログ掲載資料と詳説記事

本ブログには,税務調査とその周辺手続を確認するための次の開示文書等を掲載している。

調査における法律的知識(わかりやすくマンガで解説!!)(平成27年6月の東京国税局課税第二部法人課税課の文書)質問応答記録書作成の手引(平成29年6月の国税庁課税総括課作成の文書)税務官署から事件記録等の閲覧謄写の要請があった場合の取扱いについて(平成3年10月31日付の最高裁判所総務局長の事務連絡)

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eLTAX(エルタックス)の使い方-PCdesk・電子納付・令和9年改正(AI作成)

第1 eLTAXの意味とこの記事の対象1 この記事の基準日と対象2 eLTAXとe-Taxの違い3 地方公共団体への共通窓口第2 PCdeskの種類と事前準備1 DL版,WEB版,SP版及びPCdesk Next2 利用者ID,電子証明書及び提出先の登録3 動作環境と保存すべき情報第3 eLTAXによる電子申告1 主な対象手続2 個人住民税の電子申告3 給与支払報告書の電子提出義務第4 給与支払報告書と源泉徴収票1 令和8年9月までの電子的提出の一元化2 令和9年1月1日以後のみなし提出3 30枚基準との関係第5 電子納付とeL-QR1 共通納税とeLお支払サイト2 支払方法,手数料及び領収証書3 ダイレクト方式の事前登録4 納付完了の確認第6 令和8年9月のシステム更改1 サービス停止期間2 更改後の利用時間とログイン3 地方税以外の地方公金第7 申告・納付時の実務上の注意1 期限,受付結果及び控えを別々に確認する2 公式サイトとソフトウェアの最新版を確認する3 不審なメール等に注意する4 障害時の申告・納付期限と延長申請第8 主な沿革と関連記事1 主な沿革2 関連記事第9 出典1 法令2 行政機関等の資料3 関連記事
第1 eLTAXの意味とこの記事の対象
1 この記事の基準日と対象

この記事は,令和8年9月6日現在の公表資料を基に,地方税ポータルシステムであるeLTAXの基本,PCdeskの使い分け,電子申告及び電子納付の要点を整理したものである。
令和8年9月のシステム更改に関する停止期間,eLお支払サイトの名称及び障害時の期限対応は,同年10月13日に公式資料を再確認した。
令和9年1月1日以後の給与支払報告書及び源泉徴収票の取扱いは,施行前の制度として区別して説明する。

eLTAXで利用できる手続,使用するソフトウェア及び利用時間は,税目,提出先の地方公共団体及び手続時期によって異なる。
実際に申告又は納付をするときは,納期限だけでなく,eLTAXの最新のお知らせ,対象手続及びメンテナンス予定を確認する必要がある。

2 eLTAXとe-Taxの違い

eLTAXの用語集によれば,eLTAXは,地方税に関する手続をインターネットで電子的に行うシステムである。
これに対し,e-Taxは,所得税,法人税,消費税その他の国税に関する申告,納税及び申請・届出等を扱う。

名称が似ていても,利用者ID,画面,対象税目及び受信通知の確認場所は同一ではない。
法人税の国税部分はe-Tax,法人都道府県民税及び法人市町村民税はeLTAXというように,一つの決算又は給与事務で両方を使うことがある。

3 地方公共団体への共通窓口

地方税共同機構がeLTAXを運営している。
紙であれば提出先ごとに手続をする場面でも,eLTAXでは電子的な一つの窓口から複数の地方公共団体へデータを送信できることが重要な特徴である。

ただし,一つの利用者IDを取得すれば,すべての提出先及び税目が自動的に利用可能になるわけではない。
利用届出後に提出先又は手続情報の追加が必要となる場合があるため,申告書を作り始める前に登録状況を確認する必要がある。

第2 PCdeskの種類と事前準備
1 DL版,WEB版,SP版及びPCdesk Next

PCdeskの案内では,利用目的に応じて複数の方式が用意されている。
令和8年9月6日現在の基本的な役割は,次のとおりである。

① PCdesk(DL版)は,Windowsパソコンにインストールして電子申告データの作成・送信,メッセージ照会及び共通納税等を行うソフトウェアである。
② PCdesk(WEB版)は,ブラウザから利用届出,申請・届出,利用者情報の変更,メッセージ照会及び共通納税等を行う方式である。
③ PCdesk(SP版)は,スマートフォンから一部のメッセージを確認する方式であり,DL版又はWEB版と同じ範囲の申告機能を備えるものではない。
④ PCdesk Nextは,DL版又はWEB版では作成・送信できない税目又は手続の一部を扱う別のブラウザサービスである。

どの方式でも同じ手続ができるわけではないため,「eLTAXにログインできること」と「目的の申告書を作成・送信できること」を区別しなければならない。
市販の税務・会計ソフトウェアを使う場合も,対象税目,帳票,送信結果の確認方法及び令和8年9月更改への対応状況を製品ごとに確認する必要がある。

2 利用者ID,電子証明書及び提出先の登録

初めて利用する場合は,PCdesk(WEB版)から利用届出を提出して利用者IDを取得する。

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人身傷害保険金に税金はかかるか―死亡・後遺障害・医療保険金の課税関係(AIリライト)

目次

第1 人身傷害保険金の課税関係の結論

1 最初に区別する4つの事項

第2 死亡保険金の課税関係

1 保険金総額から損害賠償金として認められる額を除く

(1) 通常の二者間事故
(2) 同乗者事故及び親族間事故

2 国税庁の公表取扱いでは保険料負担者によって税目が決まる
3 人身傷害定額給付金及び搭乗者傷害死亡保険金
4 みなし相続財産となる死亡保険金の非課税限度額

第3 後遺障害保険金・医療保険金等の課税関係

1 負傷した被保険者が受け取る保険金は原則として非課税である
2 負傷者と受取人が異なる場合
3 医療費控除及び必要経費との関係
4 後遺障害保険金の未払分を相続人が受け取る場合

第4 最高裁令和7年10月30日判決と税務上の取扱い

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国税庁の法令解釈通達・事務運営指針・文書回答事例・質疑応答事例(AIリライト)

第1 国税庁が公表する情報の全体像

1 法令等ページの区分

2 法令と行政内部の文書を分ける理由

第2 法令解釈通達と事務運営指針

1 法的根拠と平成10年の分類変更

2 両者の違い

3 現行の通達を確認する方法

第3 通達の法的効力と最高裁判例

1 納税者と裁判所を直接拘束しないこと

2 最高裁判例の展開

(1) 最高裁昭和33年3月28日判決

(2) 最高裁昭和43年12月24日判決

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前期損益修正-会計上の誤謬訂正と税務上の年度帰属(AI作成)

目次

第1 前期損益修正を四つに分ける1 最初の四区分第2 会計上の処理1 過去の誤謬は修正再表示する2 見積り変更と後発的事由は過去の誤謬ではない3 会社計算規則に科目名が残ることの意味第3 税務上の処理1 申告当時から処理が誤っていた場合2 後日の解除,取消し又は返品等3 会計上の遡及処理と税務申告の関係4 更正の請求の期限第4 年度帰属を示す裁判例等1 後日の契約解除を当期の損失とした裁判例2 TFK事件とクラヴィス事件3 実際の収入と後の貸倒れを区別した最高裁判例4 過収電気料金の返還と相栄産業事件第5 実務上の確認順序第6 関連記事第7 出典・参考資料1 法令・会計基準2 国税庁資料・通達3 裁判例・裁決4 文献5 関連記事

前期損益修正という言葉は,前期以前に関係する損益を当期に処理する場面を広く指して使われることがある。
しかし,会計上の過去の誤謬を訂正する問題と,法人税の過年度申告を直す問題は同一ではない。
さらに,過去の判断は当時の情報に照らして正しかったものの見積りの基礎が後に変わった場合や,契約の解除,取消し,返品又は債権の貸倒れが後に生じた場合も区別する必要がある。

本記事は,令和8年9月7日現在の法令,会計基準,国税庁資料及び公表裁判例を基準として,法人の決算と法人税を中心に整理するものである。
具体的な処理は,採用する会計基準,金額の重要性,申告年度,確定決算の内容及び後発的事由の証拠によって異なるため,個別案件では会計・税務の専門家による確認が必要である。

第1 前期損益修正を四つに分ける
1 最初の四区分

検討の出発点は,判明した差額を次の四つに分けることである。
①決算時に利用できた情報の不使用又は誤用による過去の誤謬
②新しい情報による会計上の見積りの変更
③当初は正しく処理した取引について後に生じた解除,取消し,返品,値引き又は貸倒れ
④法令の適用,収益・費用の年度帰属又は税額計算を誤った税務申告

①では会計上の修正再表示が問題となり,②は原則として変更した期間以後の会計処理となる。
③は後発的事由が生じた当期の損益となることが多く,④では修正申告又は更正の請求の要否を検討する。
帳簿上の仕訳名だけで結論を出さず,いつ,どの事実が存在し,決算時にどの情報を利用できたかを先に確定すべきである。

第2 会計上の処理
1 過去の誤謬は修正再表示する

企業会計基準第24号4項8号は,財務諸表作成時に入手可能な情報を使用しなかったこと又は誤用したことによる誤りを「誤謬」と定義する。
同項11号の「修正再表示」は,過去の財務諸表における誤謬の訂正を財務諸表に反映することをいう。
同基準21項により,過去の財務諸表における誤謬が発見された場合は,原則として修正再表示を行い,表示期間より前の累積的影響額を最も古い表示期間の期首の資産,負債及び純資産に反映する。

したがって,同基準を適用する企業について,過去の誤謬を発見したというだけで,その全額を当期の特別損失又は特別利益に計上するのが現在の原則ではない。
もっとも,重要性が乏しく修正再表示をしない誤謬は,内容に応じて当期の営業損益又は営業外損益に含める取扱いが示されており,重要性の判断を抜きに一律の処理をすることもできない。
既に公表した財務諸表自体の訂正期間及び訂正方法は,金融商品取引法その他の各開示制度によって別に判定する。

2 見積り変更と後発的事由は過去の誤謬ではない

企業会計基準第24号4項7号は,新たに入手可能となった情報に基づいて過去の見積りを変更することを「会計上の見積りの変更」と定義する。
同基準17項によれば,見積りの変更は,変更期間だけに影響するときは当該期間に,将来の期間にも影響するときは将来にわたって会計処理する。
決算時の情報に基づく見積りが合理的であったのに,その後の事情によって回収見込額等が変わった場合は,後知恵で過去の誤謬に置き換えてはならない。

契約が後に解除された場合や,商品が後に返品された場合も,解除又は返品の事実が当初から存在した誤りなのか,当初の処理後に新しく生じた事実なのかを区別する必要がある。
この区別は,会計処理だけでなく,後記の税務上の年度帰属にも直結する。

3 会社計算規則に科目名が残ることの意味

会社計算規則88条1項3号及び2項は,特別利益の例として前期損益修正益を,特別損失の例として前期損益修正損を掲げている。
もっとも,この表示科目が法令上残っていることは,企業会計基準第24号が過去の誤謬について定める修正再表示を排除するものではない。
どの財務報告制度と会計基準が適用されるかを確定し,誤謬の重要性を判定した上で,表示科目の可否を検討する必要がある。

第3 税務上の処理
1 申告当時から処理が誤っていた場合

法人税法22条は,各事業年度の益金と損金により所得金額を計算し,4項において,別段の定めがあるものを除き,一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算する旨を定める。
同法22条の2は,資産の販売等に係る収益の計上時期と収益額を定めている。
過年度の売上げを単純に計上し忘れた場合や,法令上その年度に損金算入できない額を控除した場合は,後の年度の前期損益修正だけで税務申告の誤りが解消するわけではない。

申告税額が過少であれば,国税通則法19条に基づく修正申告を検討する。
申告税額が過大であるなど同法23条1項の要件を満たす場合は,更正の請求を検討する。
会計上の修正再表示をしたという事実だけで税務上の過年度所得が自動的に変わるのではなく,対象年度の申告が税法に従っていたかを年度ごとに判定する必要がある。

2 後日の解除,取消し又は返品等

法人税基本通達2-2-16は,前事業年度以前に益金算入した取引について,当事業年度に契約の解除,取消し又は返品等が生じた場合,その事実に基づく損失額を当事業年度の損金に算入する取扱いを示す。
これは,当初の収益計上が正しかったにもかかわらず,後に新しい事実が生じた場面の年度帰属である。
当初から売上げが存在しなかった場合や,単なる記帳漏れを当期に振り替える場面とは異なる。

収益額が値引き等で変動する可能性を当初から見積もる場面については,法人税法22条の2及び法人税法施行令18条の2の適用関係も確認する必要がある。
すべての値引きや返金を通達2-2-16だけで処理できるわけではなく,当初の収益額の算定に反映すべき変動対価か,後に生じた解除等かを分けて検討する。

個人の非事業用資産の売買について,解除と現実の原状回復により譲渡の経済的成果が失われた場合は,過年度の譲渡所得と申告税額を改める根拠があるかを,所得税と更正の請求の規定に沿って検討する。法人税基本通達2-2-16の当期損金処理を,個人へそのまま適用することはできない。契約が存続する中で未収代金が回収不能となる所得税法64条の場面とも区別する。実務上の判断と返還資料は売買契約を解除した後の所得税―原状回復,未収代金の貸倒れ,違約金と更正の請求を参照されたい。

ここで先に確定するのは,売主が個人事業者であるかだけでなく,当該売却収入がどの所得に当たるかである。
事業用のトラック等の固定資産の売却も原則として譲渡所得に当たり,棚卸資産や営利を目的とする継続的譲渡等の除外を確かめる必要がある。
一方,事業の遂行上生じた売掛金等の貸倒れは,所得税法51条2項による損失発生年分の必要経費を検討するため,同じ個人の事業に関係する取引でも年度帰属が一律になるわけではない。

個人の不動産所得では,過去の賃貸期間に対応する収入であっても,その期間の申告を一律に訂正するわけではない。
通常の未払賃料の請求と,賃貸借契約の存否等に関する係争を分ける必要がある。
国税庁は,前者を除く係争の判決・和解等により受け取ることになった賃貸料相当額について,原則として判決・和解等のあった日の収入と説明する一方,賃料額に争いがある場合の弁済供託額は通常の支払期日等によるとしている。

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源泉徴収票・法定調書合計表・給与支払報告書―作成,提出先と期限(AIリライト)

目次0 総論1 年末調整に際して給与所得の源泉徴収票を作成する場合2 従業員が年の途中に退職した場合1 退職代行を利用した場合の交付先と期限管理3 源泉徴収票等の作成と提出の手引4 法定調書合計表5 給与支払報告書及び源泉徴収票の電子的提出の一元化とみなし提出6 給与支払報告書の訂正7 給与所得及び退職所得の源泉徴収票の計算サイト8 関連記事その他

0 総論

国税庁ホームページのタックスアンサーNo.7400「法定調書の提出義務者」によれば,法定調書とは,所得税法,相続税法,租税特別措置法及び内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律の規定により,税務署への提出が義務付けられている資料をいう。給与所得の源泉徴収票は,この法定調書の一種であり,給与等の支払者が受給者ごとに作成し,一定範囲のものを所轄税務署へ提出するとともに,税務署への提出の要否にかかわらずすべての受給者本人に交付しなければならない書類である(所得税法226条1項)。

給与支払報告書は市区町村へ,源泉徴収票は受給者本人への交付及び税務署への提出の要否を分けて管理する。
令和9年1月1日以後のみなし提出の特例を利用すると,給与支払報告書の提出により税務署へ源泉徴収票を提出したものとみなされるが,本人への交付義務は残る。
法定調書合計表は,税務署へ提出する法定調書を取りまとめるものであり,市区町村向けの給与支払報告書の総括表と区別する。

書類・用途交付・提出先期限と注意給与所得の源泉徴収票(本人交付用)受給者本人原則,翌年1月31日まで。中途退職者は退職の日以後1か月以内。税務署提出の要否と別。
給与支払報告書(個人別明細書・総括表)原則,翌年1月1日現在の住所地の市区町村。中途退職者は退職時の住所地原則,翌年1月31日まで。令和8年分の提出期限は令和9年2月1日(月)。
源泉徴収票(税務署提出用)・法定調書合計表所轄税務署提出範囲,みなし提出及び電子提出義務を確認。令和8年分の法定調書の提出期限は令和9年2月1日(月)。

令和8年分は,国税庁の令和8年分作成・提出の手引に沿って作成する。
令和9年1月31日が日曜日であることによる提出期限の繰越しを,本人交付期限と同一の根拠で当然に扱わず,交付期限は別に管理する。
みなし提出の条件と電子提出義務は後記5で整理する。

1 年末調整に際して給与所得の源泉徴収票を作成する場合

従業員に給与等を支払った場合,給与所得の源泉徴収票を給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表と一緒に,翌年1月31日までに支払者の所轄税務署に提出する必要がある。令和8年12月31日以前に提出すべき給与所得の源泉徴収票の提出範囲は,年末調整をした受給者について,①法人の役員(現に役員をしていなくても,その年中に役員であった者を含む。相談役,顧問その他これらに類する方も含まれる。)はその年中の給与等の支払金額が150万円を超えるもの,②弁護士,司法書士,税理士等はその年中の給与等の支払金額が250万円を超えるもの,③これら以外の者はその年中の給与等の支払金額が500万円を超えるものに限られる(年末調整をしなかった受給者については別途の提出範囲が定められている。国税庁ホームページのタックスアンサーNo.7411「「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等」参照)。令和9年1月1日以後に提出すべきものからは提出範囲が拡大され,年末調整の有無や役員等の区分にかかわらず,年の中途で退職した人の給与等の支払金額が30万円以下である場合を除き,すべての受給者分が税務署への提出対象となる。ただし,後記5のみなし提出の特例を適用する場合は,給与所得の源泉徴収票及びその合計表を税務署へ別途提出する必要はない(所得税法226条6項,所得税法施行規則93条2項・95条の3)。

ただし,この税務署への提出範囲に該当するかどうかにかかわらず,給与等を支払ったすべての受給者(国内に住所又は1年以上居所を有する居住者である外国人従業員を含む。)に対しては,その年の翌年1月31日まで(年の中途で退職した受給者については,退職の日以後1か月以内)に,給与所得の源泉徴収票を交付する必要がある(所得税法226条1項)。この交付又は提出の義務に違反し,正当な理由なく源泉徴収票をその提出期限までに税務署長に提出せず,又は交付の期限までに支払を受ける者に交付しない場合(偽りの記載をして提出し,又は交付した場合を含む。)は,1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられる(所得税法242条5号,6号)。

市区町村へは,給与支払報告書(総括表)1枚及び個人別明細書を受給者1人につき1枚提出する。
対象年分の様式は,国税庁の公式手引・様式案内と提出先の自治体の案内で確認する。
古い年分のテンプレートをそのまま用いず,令和8年分の控除欄及び令和9年1月以後の提出方法に対応しているかを確認する。
大阪市の提出案内は,給与支払報告書についてを参照されたい。

2 従業員が年の途中に退職した場合

(続きを読む...)源泉徴収票・法定調書合計表・給与支払報告書―作成,提出先と期限(AIリライト)

従業員から特別徴収した住民税に関するメモ書き(AIリライト)

目次

第1 特別徴収制度の総論

1 制度の趣旨

2 法的根拠となる条文

3 特別徴収の対象となる従業員の範囲と年度途中の切替え

4 森林環境税との一体徴収

5 特別徴収の対象外にできる場合

第2 特別徴収税額の通知及び納入

1 通知の時期と方法

2 電子データによる通知の受け取り

3 納入の期限

第3 特別徴収税額の納期の特例

第4 従業員が退職等をした場合の取扱い

1 給与所得者異動届出書の提出

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個人事業主本人の住民税に関するメモ書き(AIリライト)

第1 総論
第2 所得割及び均等割
第3 個人事業主本人の住民税の申告及び納付

1 確定申告書の提出による住民税申告の省略
2 普通徴収による年4回の納付

第4 令和3年度以降の住民税
第5 令和6年度以降の住民税

1 森林環境税の導入と均等割の内訳変更
2 令和6年度限りの定額減税
3 令和8年度分以降の給与所得控除等の見直し

第6 住民税等の計算サイト
第7 所得証明書
第8 関連記事その他
出典

第1 総論

住民税とは,毎年1月1日現在に住所がある都道府県及び市町村に対して納める税金であり,「道府県民税」(東京都は都民税)と「市町村民税」(東京23区は特別区民税)の2つから成る(マネーフォワードクラウド給与HPの「住民税が非課税になる条件と受けられる恩恵のポイントまとめ」参照)。個人事業主は,この住民税とは別に,道府県税である個人事業税も負担することがあるが,個人事業税については別稿「個人事業税に関するメモ書き」で扱うこととし,本稿では,個人事業主本人が負担する住民税(道府県民税及び市町村民税)を対象とする。

第2 所得割及び均等割

総務省HPの「個人住民税」によれば,個人住民税は,所得に応じた負担を求める「所得割」と,所得にかかわらず定額の負担を求める「均等割」の2つから成る。所得割の税率は,所得に対して10%(道府県民税4%,市町村民税6%。政令指定都市の区域内に住所を有する場合は道府県民税2%,市町村民税8%)とされており,前年の1月1日から12月31日までの所得により算定される(地方税法35条,38条,314条の3)。均等割は,個人住民税が「地域社会の会費」的な性格を持つことを反映したものであり,その標準税率は,道府県民税1,000円,市町村民税3,000円の合計4,000円である(地方税法38条,310条)。これに加えて,令和6年度以降は,個人住民税均等割と併せて,国税である森林環境税(年額1,000円)が徴収されており,住民1人当たりが実際に負担する均等割相当額の合計は5,000円となる(森林環境税の導入の経緯は後記第5の1で述べる。総務省HPの「個人住民税」参照)。

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年末調整に関するメモ書き(AIリライト)

目次

0 総論
1 扶養控除等申告書
2の1 基礎控除申告書
2の2 配偶者控除等申告書
2の3 所得金額調整控除申告書
2の4 特定親族特別控除申告書
3 保険料控除申告書
4 住宅借入金等特別控除申告書
5 ふるさと納税及びワンストップ特例制度
6 年末調整の計算サイト
7 年末調整で過納額が出た場合の取扱い
8 関連記事その他

0 総論

国税庁ホームページの「年末調整がよくわかるページ」には,年末調整を行う理由,源泉徴収義務者向けの手順,給与所得者向けの説明,申告書及び計算用資料がまとめられている。年末調整とは,源泉徴収された税額の年間の合計額と年税額を一致させる精算の手続である。年末調整の対象となっているのは,原則として,勤務先に「扶養控除等申告書」を提出している人であるが,給与の収入金額が2,000万円を超える人など,一定の人は年末調整の対象とはならない。この精算の手続をするためには,「扶養控除等申告書」のほか,「基礎控除申告書」,「配偶者控除等申告書」,「特定親族特別控除申告書」,「所得金額調整控除申告書」,「保険料控除申告書」又は「住宅借入金等特別控除申告書」を勤務先に提出する必要がある。

年末調整の場合,以下の書類を従業員に提出してもらうこととなる。①扶養控除等申告書,②基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書,③保険料控除申告書,④住宅借入金等特別控除申告書の4種類である。②は令和6年分までは基礎控除・配偶者控除等・所得金額調整控除の3種類を統合した1枚の様式であったが,令和7年度税制改正で新設された特定親族特別控除(2の4参照)を加える必要が生じたため,令和7年分以後は上記の名称の4種類統合様式に変更されている。

オフィスステーションHPの「年末調整で必要な提出書類には、どのようなものがある?」には次の説明がある。年末調整では,さまざまな書類を集めたり,作成したりする必要がある。年末調整の計算に使った給与所得者の扶養控除等(異動)申告書などの書類は,税務署に提出する必要がない。しかし,給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表や源泉徴収票,支払調書,給与支払報告書は,税務署や市区町村などに提出する必要がある。

なお,令和7年度税制改正により,基礎控除・給与所得控除の引上げ,扶養親族等の所得要件の引上げ,特定親族特別控除の創設という大きな制度変更が行われ,令和7年分以後の年末調整の実務に直接影響している。さらに,令和8年度税制改正による基礎控除等の改正は,原則として令和8年12月1日に施行され,令和8年分以後の所得税に適用される。以下では,令和8年分の年末調整に適用される控除額と,月々の源泉徴収に適用される制度とを区別して説明する(国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」参照)。

令和8年1月から11月までの月々の源泉徴収事務は従前の税額表等によって行い,令和8年度改正後の控除額は,原則として同年12月に行う年末調整で反映する。
令和8年10月1日には,国税庁の令和8年分の年末調整ページ及び令和8年度版の年末調整控除申告書作成用ソフトウェアが案内されているため,前年版の様式・計算シートを流用せず,最新ページから取得する必要がある。

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源泉徴収とは―給与・報酬の計算,納付期限と徴収ミスへの対応(AIリライト)

第1 源泉徴収とは―給与・報酬と年間税額の関係

第2 給与支払事務所等の開設届出書

第3 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

1 源泉所得税の納期の原則
2 源泉所得税の納期の特例

第4 給与所得者の扶養控除等申告書

第5 令和6年分から令和8年分にかけての税制改正

1 令和6年分の定額減税
2 令和7年度税制改正
3 令和8年度税制改正
4 源泉徴収税額表及び扶養控除等申告書への影響

第6 源泉徴収制度の趣旨等

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e-Taxの利用方法-WEB版・電子納税・令和9年改正(AI作成)

目次

第1 e-Taxの意味と現在のシステム1 e-Taxでできること2 eLTAXとの違い3 旧SP版はWEB版へ統合されたこと第2 目的に応じた入口の選び方1 個人の所得税等の確定申告2 申請・届出,源泉所得税及び納付3 ダウンロード型ソフト及び民間会計ソフト第3 利用開始前の準備1 利用者識別番号2 電子証明書及びマイナンバーカード3 電子署名を省略できる手続第4 申告等データの送信と添付書類1 作成,署名及び送信2 添付省略とPDF送信を区別すること3 受信通知で受付結果を確認すること第5 電子納税1 ダイレクト納付とインターネットバンキング等2 電子納税で入力する番号3 申告と納付は別の手続であること第6 e-Tax利用が控除又は義務に関係する場面1 令和8年分までの青色申告特別控除2 令和9年分からの65万円控除及び75万円控除3 大法人の電子申告義務第7 令和8年9月の国税システム更改1 利用停止期間2 処分通知等の電子交付3 接続先をIPアドレスで固定している場合第8 送信前後の実務チェック1 送信前2 送信後3 進行を止めるべき場合4 障害で期限に間に合わない場合第9 沿革及び関連記事1 主な沿革2 関連記事第10 出典1 法令2 国税庁の資料3 関連記事

この記事は,令和8年10月1日現在の公表資料に基づき,国税電子申告・納税システムであるe-Taxの現在の入口,利用準備,申告・申請,添付書類,電子納税及び送信後の確認方法を整理するものである。
令和8年9月の国税システム更改後の取扱い及び令和9年分からの青色申告特別控除について,適用時期を分けて説明する。

第1 e-Taxの意味と現在のシステム
1 e-Taxでできること

e-Taxは,所得税,消費税,贈与税,印紙税及び酒税等の申告,法定調書の提出,各種の申請・届出並びに国税の納付をインターネットで行うための国税電子申告・納税システムである。
税務署へ出向かずに手続を行える一方,利用できる手続及び端末は入口ごとに異なるため,最初に目的に合うソフト又はコーナーを選ぶ必要がある。

2 eLTAXとの違い

e-Taxは国税のシステムであり,地方税の電子申告・電子納税の共通窓口はeLTAXである。
法人住民税,法人事業税,給与支払報告書その他の地方税手続については,eLTAX(エルタックス)に関するメモ書きも確認する必要がある。

3 旧SP版はWEB版へ統合されたこと

国税庁は,令和6年5月に受付システム,従前のe-Taxソフト(WEB版)及びe-Taxソフト(SP版)を統合し,名称を「e-Taxソフト(WEB版)」に統一した。
旧WEB版及び旧SP版のログイン画面は廃止されており,現在のWEB版はパソコン,スマートフォン及びタブレットから利用できる。
したがって,旧SP版の画面を前提とする手順ではなく,現在のe-Taxソフト(WEB版)から操作する必要がある。

第2 目的に応じた入口の選び方
1 個人の所得税等の確定申告

個人が所得税,消費税又は贈与税の確定申告書を作成して送信する場合は,原則として確定申告書等作成コーナーを利用する。
e-Taxソフト(WEB版)の「確定申告を行う」からも同コーナーへ進むことができるが,申告内容によっては同コーナーを利用できず,ダウンロード型のe-Taxソフト等が必要となる場合がある。

2 申請・届出,源泉所得税及び納付

e-Taxソフト(WEB版)では,申請・届出,源泉所得税,納税関係及び納税証明関係等の手続を行うことができる。
パソコン版とスマートフォン・タブレット版では作成可能な手続が同一ではないため,各ソフト・コーナーの一覧で対象手続と利用端末を確認すべきである。

3 ダウンロード型ソフト及び民間会計ソフト

WEB版で作成できない手続,法人税申告その他の専門的な手続では,ダウンロード型のe-Taxソフト又はe-Tax対応の民間税務・会計ソフトを利用することがある。
民間ソフトで作成した拡張子「.xtx」の申告書等データは,対応するデータであればWEB版へ読み込み,電子署名を付して送信できる。
マイナンバーカードの読取りに対応したスマートフォンは,マイナアプリを用いてパソコン用のICカードリーダライタの代わりに利用できる。

第3 利用開始前の準備
1 利用者識別番号

e-Taxの利用には,原則として半角16桁の利用者識別番号が必要であり,マイナンバーカードを用いたWEB登録,開始届出書のオンライン提出,書面提出又は税理士による代理送信等によって取得する。
すでに利用者識別番号を持つ者が新しい開始届出書を提出して別の番号を取得すると,従前の番号は利用できなくなり,従前のメッセージボックスの内容も新番号へ引き継がれない。
番号又は暗証番号が分からない場合は,新規取得ではなく変更等届出の手続を検討すべきである。

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消費税とは―税率・免税事業者・簡易課税・インボイスの基本(AI作成)

目次

第1 本記事の対象第2 消費税の基本構造及び税率1 課税対象及び納税義務者2 不課税・非課税・免税の違い3 現在の税率及び主な沿革第3 納税義務及び免税事業者1 基準期間の課税売上高2 基準期間だけでは決まらない場合第4 税抜経理方式及び税込経理方式第5 簡易課税制度1 適用要件及び計算方法2 事業区分及びみなし仕入率3 一般課税との比較及び届出期限の特例第6 中間申告及び中間納付1 中間申告の回数2 前年実績による方法及び仮決算による方法第7 インボイス制度及び令和8年度改正1 売手及び買手の基本的な取扱い2 少額特例その他の例外3 免税事業者等からの仕入れに係る経過措置4 2割特例及び3割特例5 競売・公売で取得する場合の適格請求書第8 不動産取引及び仕入税額控除に関する注意点1 居住用賃貸建物2 最高裁令和5年3月6日判決2件3 帳簿及び請求書等の保存第9 弁護士・個人事業者向けの関連記事及び公式サイト1 関連記事との役割分担2 申告書の作成及び登録確認第10 出典・参考資料1 法令2 裁判例3 国税庁及び公正取引委員会の解説・Q&A4 文献
第1 本記事の対象

消費税とは,事業者が国内で行う商品販売やサービス提供等に課される税であり,標準税率は地方消費税と合わせて10%,酒類・外食を除く飲食料品と一定の定期購読新聞には8%の軽減税率が適用される。
事業者が納める税額は,売上げに係る消費税額から,控除要件を満たす仕入れ等の税額を差し引くことを基本として計算する。

例えば,本則課税の課税事業者について,税抜売上100万円・税率10%と,すべて控除できる税抜仕入60万円・税率10%だけを仮定すると,消費税等の差引額は10万円-6万円=4万円である。
これは計算構造を示す仮例であり,免税事業者,簡易課税,控除対象外の仕入れ又は各種特例を適用する場合の納付額を示すものではない。

本記事は,令和8年10月1日現在の法令及び公表資料に基づき,個人事業者を含む事業者が確認しておきたい消費税の基本構造,納税義務,簡易課税,中間申告及びインボイス制度を整理するものである。
令和8年度税制改正は成立・公布されているが,令和8年10月1日以後の取引,令和8年10月1日以後に開始する課税期間,令和9年分又は令和10年分など,規定ごとに適用時期が異なる。

個別の取引については,取引日,課税期間,個人・法人の別,売手・買手の立場,国内取引か国外取引か,届出及びインボイス登録の状況を確認する必要がある。
本記事の金額・割合だけで,具体的な申告方法又は届出の要否を決めることはできない。

食料品消費税1%法案に関する部分は,令和8年10月9日の閣議決定・国会提出と政府案の資料を反映している。税率引下げの予定と現行制度を区別して読む必要がある。

第2 消費税の基本構造及び税率
1 課税対象及び納税義務者

消費税は,国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡,資産の貸付け及び役務の提供等を原則として課税対象とするほか,外国貨物の輸入にも課される(消費税法4条)。
法律上の納税義務者は事業者又は外国貨物を保税地域から引き取る者であり,最終消費者が申告納税する制度ではない(同法5条)。

事業者が受け取る消費税相当額は,個々の取引の対価の一部であり,受け取った金額をそのまま国へ納付するものではない。

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所得税の確定申告に関するメモ書き(AIリライト)

目次
第1 所得税の確定申告とは1 確定申告の意義と復興特別所得税2 実務で参照される解説サイト第2 確定申告の種類と申告期限1 確定申告(所得税法120条1項)2 死亡による準確定申告(所得税法124条・125条)3 出国による準確定申告(所得税法126条・127条)4 申告手続に関する国税庁・国税局の運用5 申告後に誤りが分かったとき第3 所得控除の種類及び限度額1 所得控除一覧2 令和7年度・令和8年度税制改正による主要な変更点(1) 基礎控除の時限的な引上げ(2) 特定親族特別控除の創設(3) 扶養親族等の所得要件の引上げ3 医療費控除,雑損控除及び寄附金控除は確定申告が必要4 所得区分に関する留意点第4 株式譲渡益課税制度1 特定口座と確定申告の要否2 上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除3 上場株式等の配当・譲渡所得に係る個人住民税の課税方式4 新NISAとの関係第5 外国税額控除1 制度の仕組みと日米租税条約2 外国税額控除に関する明細書の書き方3 投資信託等の分配時調整外国税相当額控除第6 所得税等の計算サイト第7 白色申告者の記帳義務等1 記帳義務・帳簿等保存義務の拡大(平成24年度改正)2 収支内訳書の添付等が必要となる場合(令和2年度改正)3 電子帳簿保存法による電子取引データ保存の義務化第8 その他の関連資料・判例1 法人税の青色申告承認取消処分に関する最高裁令和6年判決2 関連記事3 参考書籍出典

第1 所得税の確定申告とは

申告の必要性は,職業名だけでなく,所得の内容,源泉徴収・年末調整の有無及び申告する特例から確認する。
次の表は判断の入口であり,所得税の申告不要と,所得が非課税であることや住民税の申告不要を同じ意味にしない。

主な立場最初に確認すること詳細の確認先会社員年間給与収入2,000万円超,給与の支払先数,給与・退職所得以外の所得等を確認する国税庁No.1900個人事業主・不動産賃貸をする人収入と必要経費,所得控除,税額控除等から申告義務を判定する。還付・損失繰越し等のための申告も確認する本記事第3・第7及び所得税法120条公的年金の受給者公的年金等の収入400万円以下,年金以外の所得20万円以下等の申告不要制度の要件を確認する。源泉徴収対象外の外国年金には適用されない国税庁No.1600株式等の投資をする人特定口座の源泉徴収の選択,申告不要の選択,損益通算・繰越控除を分けて確認する本記事第4・第5還付を受けたい人医療費控除等の適用と,源泉徴収等で既に納めた所得税があるかを確認する国税庁No.2030

給与に関する20万円の判定では,1か所給与の給与・退職所得以外の所得金額と,2か所以上給与の年末調整されなかった給与収入等とで判定の対象が異なる。
副業の売上だけを20万円と比較しない。
還付等のために確定申告する場合は,申告対象となる所得を20万円以下のものも含めて記載する一方,源泉分離課税の所得や適法に申告不要を選べる所得はそれぞれの制度による(国税庁No.1900のQ&A参照)。
住民税の申告要否は,大阪市の申告案内など,住所地の自治体で別に確認する。

税率・課税所得・所得控除の基本から確認する場合は,所得税とは―税率・計算方法・所得控除・住民税との違いを参照されたい。

1 確定申告の意義と復興特別所得税

所得税の確定申告とは,毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額とこれに対する所得税等の額を計算し,申告期限までに確定申告書を提出して,源泉徴収された税金や予定納税で納めた税金等との過不足を精算する手続である(国税庁「所得税の確定申告とは」)。平成25年分の所得税から,東日本大震災からの復興を図るための施策に必要な財源を確保するため,復興特別所得税(税率2.1%)が所得税と併せて課され,申告・納付することとされている。

令和8年分の復興特別所得税の税率は2.1%である。令和8年3月31日に公布された所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)により,令和9年分以後は,基準所得税額の1%を課す防衛特別所得税が創設されるとともに,復興特別所得税の税率は1.1%に引き下げられ,その課税期間は令和29年分まで延長される。これらは大綱段階の案ではなく,令和9年1月1日施行の成立済みの改正である(防衛財源確保法5条の5・5条の9,復興財源確保法9条・13条,国税庁「防衛特別所得税の創設及び復興特別所得税の税率等の見直しに関するQ&A」参照)。

2 実務で参照される解説サイト

青色申告決算書(一般用)の具体的な記入方法については,個人事業主向けの実務解説サイトである「個人事業主メモ」の「青色申告決算書(一般用)の書き方・記入例」が参考になる。

第2 確定申告の種類と申告期限

所得税の確定申告には,通常の確定申告のほか,納税者が年の中途で死亡し,又は出国した場合の準確定申告があり,それぞれ申告期限が異なる。

1 確定申告(所得税法120条1項)

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個人事業主の廃業手続―税務・貸倒れ・労働保険・社会保険

目次

第1 廃業時は届出・最後の申告・廃業後の清算を分ける

第2 税務署へ提出する主な書類

1 個人事業の開業・廃業等届出書
2 所得税の青色申告の取りやめ届出書
3 消費税・源泉所得税関係の届出

第3 最後の所得税申告

1 廃業日までの売上げと必要経費
2 消費税の事業用資産のみなし譲渡

第4 廃業後に生じた費用・貸倒れ

1 所得税法63条の特例
2 廃業後の売掛金の貸倒れ
3 更正の請求の特例
4 所得税と消費税を混同しない

第5 青色申告の承認は承継されない

第6 労働保険・社会保険と従業員対応

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個人事業主の税金・労働保険・社会保険の年間予定-納期限と経費処理(AI作成)

目次

第1 記事の対象と期限の読み方1 対象2 法定納期限と実際の振替日第2 個人事業主本人の税金と社会保険料1 所得税等2 消費税等3 住民税・個人事業税・固定資産税4 国民年金・国民健康保険第3 従業員を雇う場合の税・労働保険・社会保険1 源泉所得税と住民税の特別徴収2 法定調書・給与支払報告書・償却資産申告3 労働保険4 健康保険・厚生年金保険第4 令和8年・令和9年の年間予定1 毎月確認する手続2 主な年次日程第5 必要経費・所得控除・預り金の区別第6 中途採用時に確認する資料第7 関連記事第8 出典・参考資料1 法令2 所管行政機関の解説・Q&A・運用資料(1) 国税庁(2) 厚生労働省・日本年金機構(3) 大阪府・大阪市

個人事業主が従業員を雇っている場合,本人の所得税等だけでなく,源泉所得税,住民税の特別徴収,労働保険及び健康保険・厚生年金保険の手続が重なる。
本記事は,期限の性質と支払額の会計上の区分を分けた上で,令和8年(2026年)から令和9年(2027年)春までの主な予定を整理するものである。
調査基準日は令和8年9月7日であり,令和8年分又は令和8年度の期限を中心に,令和9年春までに公表済みの日付を対象とする。

第1 記事の対象と期限の読み方
1 対象

本記事の年間予定は,大阪市内で事業を営む個人事業主が従業員を雇用し,源泉所得税及び住民税の納期の特例の承認を受け,労働保険事務を労働保険事務組合に委託している場合を中心とする。
所得税等及び消費税等について振替納税を利用する場合も併記するが,実際の対象税目,課税状況,従業員数,事業所所在地及び納付方法により必要な手続は異なる。

2 法定納期限と実際の振替日

法定納期限は,法令上定められた申告又は納付の期限である。
振替納税の日は法定納期限とは別の日であり,国税庁が対象年分ごとに公表するため,前年の日付をそのまま翌年に当てはめることはできない。

国税の申告・納付期限が土曜日,日曜日又は祝日等に当たるときは,原則としてその翌日が期限となる。
もっとも,労働保険事務組合への支払日は事務組合が指定する日であり,国への法定納期限又は口座振替日と一致するとは限らない。

第2 個人事業主本人の税金と社会保険料
1 所得税等

前年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告と納付は,原則として翌年3月15日までである。
令和7年分は令和8年3月16日が法定納期限であり,振替納税日は同年4月23日であった。
令和8年分は令和9年3月15日が法定納期限であり,振替納税日は令和9年4月中旬から下旬に設定される予定であるが,本記事作成時点では未公表である。

前年分の申告納税額等を基に計算した予定納税基準額が15万円以上となる者は,原則として所得税等の予定納税が必要となる。
令和8年分の通常の納期限は,1回目が令和8年7月31日,2回目が同年11月30日である。

2 消費税等

個人事業者の消費税及び地方消費税の確定申告と納付は,原則として翌年3月31日までである。
令和7年分の法定納期限は令和8年3月31日,振替納税日は同年4月30日であり,令和8年分の法定納期限は令和9年3月31日である。

直前の課税期間の確定消費税額が48万円以下である場合,中間申告は原則として不要であるが,任意の中間申告を選択できる場合がある。
48万円を超え400万円以下の場合は年1回,400万円を超え4800万円以下の場合は年3回,4800万円を超える場合は年11回の中間申告が必要となり,各中間申告対象期間の末日の翌日から2か月以内に申告及び納付をする。

3 住民税・個人事業税・固定資産税

大阪市における令和8年度の個人市民税・府民税・森林環境税の普通徴収の納期限は,令和8年6月30日,同年8月31日,同年11月2日及び令和9年2月1日である。
大阪府における令和8年度の個人事業税は,納税通知書に記載された税額を同年8月31日及び同年11月30日までに納付するのが通常であるが,税額等により納期が異なる場合がある。

大阪市における令和8年度の固定資産税・都市計画税の納期限は,令和8年4月30日,同年7月31日,同年12月25日及び令和9年3月1日である。
固定資産税及び都市計画税は土地又は家屋を所有する場合に関係し,償却資産を事業用に所有する場合は別に償却資産申告が必要となることがある。

4 国民年金・国民健康保険

国民年金保険料の毎月納付の期限は,対象月の翌月末日である。
口座振替には当月末振替や前納もあるため,実際の振替日は選択した方法を確認する必要がある。

大阪市の国民健康保険料を普通徴収で納付する場合,通常は6月から翌年3月までの10回に分けて納付する。
年金からの特別徴収となる場合もあり,年度途中の加入,所得変更又は資格喪失等により保険料及び納付回数が変わることがあるため,納付通知書を基準にする必要がある。

第3 従業員を雇う場合の税・労働保険・社会保険
1 源泉所得税と住民税の特別徴収

給与又は税理士・弁護士等への一定の報酬から源泉徴収した所得税等は,原則として支払月の翌月10日までに納付する。
給与の支給人員が常時10人未満であり,税務署長の承認を受けた場合,給与,退職手当及び一定の士業報酬に係る源泉所得税等について,1月から6月までの分を7月10日までに,7月から12月までの分を翌年1月20日までにまとめて納付できる。

住民税の特別徴収税額は,原則として給与から徴収した月の翌月10日までに納入する。
従業員が常時10人未満で大阪市の承認を受けた場合,6月から11月までに徴収した分は12月10日までに,12月から翌年5月までに徴収した分は翌年6月10日までに納入できる。

2 法定調書・給与支払報告書・償却資産申告

給与所得の源泉徴収票は,原則として翌年1月31日までに受給者へ交付する。
税務署に提出する給与所得の源泉徴収票及び支払調書には提出範囲があるため,受給者への交付義務と税務署への提出義務を区別する必要がある。

給与支払報告書は,原則として翌年1月31日までに受給者の1月1日現在の住所地の市区町村へ提出する。
令和9年1月1日以後に提出する給与支払報告書については,対応する給与所得の源泉徴収票を税務署へ提出したものとみなす制度が始まるため,国税庁の最新案内と電子申告システムの仕様を確認する必要がある。

大阪市内に事業用の償却資産を所有する者は,毎年1月1日現在の資産を申告する。
令和8年度申告の期限は令和8年2月2日であり,翌年度以後も大阪市が公表する申告の手引で提出期限を確認する必要がある。

3 労働保険

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