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個人事業主の税金・労働保険・社会保険の年間予定-納期限と経費処理(AI作成)

個人事業主が従業員を雇っている場合,本人の所得税等だけでなく,源泉所得税,住民税の特別徴収,労働保険及び健康保険・厚生年金保険の手続が重なる。
本記事は,期限の性質と支払額の会計上の区分を分けた上で,令和8年(2026年)から令和9年(2027年)春までの主な予定を整理するものである。
調査基準日は令和8年9月7日であり,令和8年分又は令和8年度の期限を中心に,令和9年春までに公表済みの日付を対象とする。

第1 記事の対象と期限の読み方

1 対象

本記事の年間予定は,大阪市内で事業を営む個人事業主が従業員を雇用し,源泉所得税及び住民税の納期の特例の承認を受け,労働保険事務を労働保険事務組合に委託している場合を中心とする。
所得税等及び消費税等について振替納税を利用する場合も併記するが,実際の対象税目,課税状況,従業員数,事業所所在地及び納付方法により必要な手続は異なる。

2 法定納期限と実際の振替日

法定納期限は,法令上定められた申告又は納付の期限である。
振替納税の日は法定納期限とは別の日であり,国税庁が対象年分ごとに公表するため,前年の日付をそのまま翌年に当てはめることはできない。

国税の申告・納付期限が土曜日,日曜日又は祝日等に当たるときは,原則としてその翌日が期限となる。
もっとも,労働保険事務組合への支払日は事務組合が指定する日であり,国への法定納期限又は口座振替日と一致するとは限らない。

第2 個人事業主本人の税金と社会保険料

1 所得税等

前年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告と納付は,原則として翌年3月15日までである。
令和7年分は令和8年3月16日が法定納期限であり,振替納税日は同年4月23日であった。
令和8年分は令和9年3月15日が法定納期限であり,振替納税日は令和9年4月中旬から下旬に設定される予定であるが,本記事作成時点では未公表である。

前年分の申告納税額等を基に計算した予定納税基準額が15万円以上となる者は,原則として所得税等の予定納税が必要となる。
令和8年分の通常の納期限は,1回目が令和8年7月31日,2回目が同年11月30日である。

2 消費税等

個人事業者の消費税及び地方消費税の確定申告と納付は,原則として翌年3月31日までである。
令和7年分の法定納期限は令和8年3月31日,振替納税日は同年4月30日であり,令和8年分の法定納期限は令和9年3月31日である。

直前の課税期間の確定消費税額が48万円以下である場合,中間申告は原則として不要であるが,任意の中間申告を選択できる場合がある。
48万円を超え400万円以下の場合は年1回,400万円を超え4800万円以下の場合は年3回,4800万円を超える場合は年11回の中間申告が必要となり,各中間申告対象期間の末日の翌日から2か月以内に申告及び納付をする。

3 住民税・個人事業税・固定資産税

大阪市における令和8年度の個人市民税・府民税・森林環境税の普通徴収の納期限は,令和8年6月30日,同年8月31日,同年11月2日及び令和9年2月1日である。
大阪府における令和8年度の個人事業税は,納税通知書に記載された税額を同年8月31日及び同年11月30日までに納付するのが通常であるが,税額等により納期が異なる場合がある。

大阪市における令和8年度の固定資産税・都市計画税の納期限は,令和8年4月30日,同年7月31日,同年12月25日及び令和9年3月1日である。
固定資産税及び都市計画税は土地又は家屋を所有する場合に関係し,償却資産を事業用に所有する場合は別に償却資産申告が必要となることがある。

4 国民年金・国民健康保険

国民年金保険料の毎月納付の期限は,対象月の翌月末日である。
口座振替には当月末振替や前納もあるため,実際の振替日は選択した方法を確認する必要がある。

大阪市の国民健康保険料を普通徴収で納付する場合,通常は6月から翌年3月までの10回に分けて納付する。
年金からの特別徴収となる場合もあり,年度途中の加入,所得変更又は資格喪失等により保険料及び納付回数が変わることがあるため,納付通知書を基準にする必要がある。

第3 従業員を雇う場合の税・労働保険・社会保険

1 源泉所得税と住民税の特別徴収

給与又は税理士・弁護士等への一定の報酬から源泉徴収した所得税等は,原則として支払月の翌月10日までに納付する。
給与の支給人員が常時10人未満であり,税務署長の承認を受けた場合,給与,退職手当及び一定の士業報酬に係る源泉所得税等について,1月から6月までの分を7月10日までに,7月から12月までの分を翌年1月20日までにまとめて納付できる。

住民税の特別徴収税額は,原則として給与から徴収した月の翌月10日までに納入する。
従業員が常時10人未満で大阪市の承認を受けた場合,6月から11月までに徴収した分は12月10日までに,12月から翌年5月までに徴収した分は翌年6月10日までに納入できる。

2 法定調書・給与支払報告書・償却資産申告

給与所得の源泉徴収票は,原則として翌年1月31日までに受給者へ交付する。
税務署に提出する給与所得の源泉徴収票及び支払調書には提出範囲があるため,受給者への交付義務と税務署への提出義務を区別する必要がある。

給与支払報告書は,原則として翌年1月31日までに受給者の1月1日現在の住所地の市区町村へ提出する。
令和9年1月1日以後に提出する給与支払報告書については,対応する給与所得の源泉徴収票を税務署へ提出したものとみなす制度が始まるため,国税庁の最新案内と電子申告システムの仕様を確認する必要がある。

大阪市内に事業用の償却資産を所有する者は,毎年1月1日現在の資産を申告する。
令和8年度申告の期限は令和8年2月2日であり,翌年度以後も大阪市が公表する申告の手引で提出期限を確認する必要がある。

3 労働保険

労働保険の年度更新では,前年度の確定保険料と当年度の概算保険料を申告及び納付する。
令和8年度の年度更新期間は令和8年6月1日から同年7月10日までである。

労働保険事務組合に事務を委託している事業主は,事務組合が指定する日までに必要資料の提出及び保険料の支払をする。
国が公表する事務組合の納期限は第1回が令和8年7月10日,第2回が同年11月16日,第3回が令和9年2月15日であるが,委託事業主は事務組合から届く案内を優先して確認する必要がある。

4 健康保険・厚生年金保険

事業主は,被保険者の給与から控除した本人負担分と事業主負担分を合わせて,対象月の翌月末日までに納付する。
末日が土曜日,日曜日又は祝日等に当たる場合の納期限は,翌営業日である。

算定基礎届は,原則として7月1日から7月10日までに提出する。
4月,5月及び6月に支払った報酬を基に決定された標準報酬月額は,原則として同年9月から翌年8月まで適用されるため,翌月控除の事業所では通常10月支給給与から控除額が変わる。

第4 令和8年・令和9年の年間予定

1 毎月確認する手続

手続通常の期限注意点
源泉所得税等支払月の翌月10日納期の特例の対象は半年ごとの納付となる
住民税の特別徴収徴収月の翌月10日大阪市の納期の特例の承認があれば半年ごとの納入となる
健康保険・厚生年金保険料対象月の翌月末日本人負担分と事業主負担分を合わせて納付する
国民年金保険料対象月の翌月末日口座振替方法又は前納方法により実際の振替日は異なる

2 主な年次日程

日付主な手続対象又は補足
令和8年1月20日源泉所得税等の納付納期の特例による令和7年7月から12月までの分
令和8年2月2日法定調書,給与支払報告書及び大阪市の償却資産申告1月31日が土曜日であったため
令和8年3月16日令和7年分所得税等の確定申告・納付3月15日が日曜日であったため
令和8年3月31日令和7年分消費税等の確定申告・納付個人事業者
令和8年4月23日令和7年分所得税等の振替納税振替納税利用者
令和8年4月30日令和7年分消費税等の振替納税,固定資産税等の1回目振替納税利用者,大阪市の納税義務者
令和8年6月1日から7月10日まで労働保険の年度更新令和8年度
令和8年6月10日住民税特別徴収分の納入大阪市の納期の特例による前年12月から5月までの分
令和8年6月30日個人住民税普通徴収分の1回目大阪市
令和8年7月1日から7月10日まで算定基礎届健康保険・厚生年金保険
令和8年7月10日源泉所得税等の納付納期の特例による1月から6月までの分
令和8年7月31日所得税等の予定納税1回目,固定資産税等の2回目対象者,大阪市の納税義務者
令和8年8月31日個人住民税普通徴収分の2回目,個人事業税の1回目大阪市,大阪府
令和8年11月2日個人住民税普通徴収分の3回目10月31日が土曜日であったため
令和8年11月30日所得税等の予定納税2回目,個人事業税の2回目対象者,大阪府
令和8年12月10日住民税特別徴収分の納入大阪市の納期の特例による6月から11月までの分
令和8年12月25日固定資産税等の3回目大阪市
令和9年1月20日源泉所得税等の納付納期の特例による令和8年7月から12月までの分
令和9年2月1日法定調書,給与支払報告書及び個人住民税普通徴収分の4回目1月31日が日曜日であるため
令和9年3月1日固定資産税等の4回目2月末日が日曜日であるため
令和9年3月15日令和8年分所得税等の確定申告・納付個人事業者
令和9年3月31日令和8年分消費税等の確定申告・納付課税事業者

所得税等及び消費税等の令和9年の振替納税日は,本記事作成時点で未公表である。
労働保険事務組合への支払日,国民健康保険料の納期限その他通知書で指定される期限は,個別の案内を年間予定表に転記する必要がある。

第5 必要経費・所得控除・預り金の区別

所得税及び個人住民税は,家事上の経費として必要経費に算入しない。
国民健康保険料及び国民年金保険料も必要経費ではないが,実際に支払った者の所得計算において社会保険料控除の対象となり得る。

事業税,事業用資産に係る固定資産税・自動車税その他事業の遂行上必要な税は,必要経費となり得る。
家事用と事業用の双方に用いる資産に係る税は,事業に必要な部分を合理的に区分する必要がある。

事業主が負担する従業員の健康保険料,厚生年金保険料及び雇用保険料並びに労災保険料は,福利厚生費等として必要経費となる。
これに対し,従業員の給与から控除した社会保険料,源泉所得税等及び住民税は従業員からの預り金であり,事業主の追加的な必要経費ではない。

支払項目基本的な区分留意点
所得税等・個人住民税必要経費に算入しない事業主本人の税である
国民健康保険料・国民年金保険料必要経費に算入しない社会保険料控除の対象となり得る
個人事業税租税公課として必要経費となり得る事業所得の計算に対応させる
固定資産税・自動車税等事業使用部分が必要経費となり得る家事関連費は合理的に按分する
事業主負担の従業員社会保険料等福利厚生費等として必要経費となり得る従業員負担分を含めない
従業員から控除した税・社会保険料預り金納付時に預り金を減額する

第6 中途採用時に確認する資料

同じ年に前職の給与がある従業員を年末調整の対象とする場合,原則として前職分の給与及び源泉徴収税額等を前職の源泉徴収票で確認する。
確認できないときは前職分を含めた年末調整を行うことができないため,従業員に確定申告が必要となる場合がある。

雇用保険の被保険者番号は,原則として一人につき一つであり,過去の雇用保険被保険者証等で確認する。
番号が分からない場合でも,前職の事業所名,所在地及び勤務期間等を資格取得届の備考欄に記載するなど,公共職業安定所の案内に従って手続をする。

第7 関連記事

源泉所得税に関するメモ書きは,源泉徴収の対象及び納付方法を詳しく扱っている。
年末調整に関するメモ書き及び給与所得の源泉徴収に関するメモ書きは,給与支払事務を確認する際の関連資料である。

所得税の確定申告に関するメモ書き個人事業税に関するメモ書き及び住民税に関するメモ書きは,本人の税務を個別に確認するための資料である。
預かり住民税に関するメモ書き労働保険に関するメモ書き社会保険に関するメモ書き及び消費税に関するメモ書きは,各制度の詳細を確認するための資料である。

弁護士登録初年度の確定申告-給与・弁護士報酬・源泉徴収票・必要経費(AI作成)及び弁護士の独立開業時の税務手続-開業届・青色申告・消費税・インボイス(AI作成)は,弁護士の登録初年度又は独立開業時の税務を確認するための資料である。
前者は給与と弁護士報酬が併存する年の申告を扱い,後者は開業届,青色申告,消費税及びインボイスの選択を扱っている。

第8 出典・参考資料

以下のウェブ資料は,令和8年9月7日に本文及びリンク先を確認したものである。

1 法令

所得税法45条は,所得税及び住民税等を必要経費に算入しないことを定めている。

2 所管行政機関の解説・Q&A・運用資料

(1) 国税庁

主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日
国税庁タックスアンサーNo.2040・予定納税
国税庁タックスアンサーNo.2505・源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例
国税庁タックスアンサーNo.2674・中途就職者の年末調整
国税庁タックスアンサーNo.6609・中間申告の方法
国税庁タックスアンサーNo.7411・給与所得の源泉徴収票の提出範囲と提出枚数等
国税庁タックスアンサーNo.7431・報酬,料金,契約金及び賞金の支払調書の提出範囲と提出枚数等
給与支払報告書を提出した場合の給与所得の源泉徴収票の提出省略
国税庁タックスアンサーNo.1130・社会保険料控除
令和7年分収支内訳書(一般用)の書き方2頁

(2) 厚生労働省・日本年金機構

厚生労働省・令和8年度労働保険の年度更新期間
日本年金機構・保険料の納付
日本年金機構・定時決定
日本年金機構・算定基礎届の提出
日本年金機構・国民年金保険料
東京労働局・雇用保険被保険者番号の確認

(3) 大阪府・大阪市

大阪市・市税の納期限
大阪市・市民税・府民税・森林環境税の納期の特例
大阪市・国民健康保険料の納付
大阪府・個人事業税
大阪市・令和8年度償却資産申告の手引