源泉徴収票,法定調書合計表及び給与支払報告書に関するメモ書き

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目次
1 年末調整に際して給与所得の源泉徴収票を作成する場合
2 従業員が年の途中に退職した場合
3 源泉徴収票等の作成と提出の手引
4 法定調書合計表
5 給与支払報告書及び源泉徴収票の電子的提出の一元化
6 給与支払報告書の訂正
7 給与所得及び退職所得の源泉徴収票の計算サイト
8 関連記事その他

1 年末調整に際して給与所得の源泉徴収票を作成する場合
(1)ア 従業員に給与等を支払った場合,①給与所得の源泉徴収票を,②給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表と一緒に,翌年1月31日までに支払者の所轄税務署に提出する必要があります。
イ 給与所得の源泉徴収票は,従業員に対し,1月31日までに交付する必要があります(所得税法226条1項)。
ウ 国税庁HPに「タックスアンサーNo.7411 「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等」が載っています。
(2)ア 市区町村に対しては,③給与支払報告書(総括表)1枚及び④給与支払報告書(個人別明細書)2枚を,翌年1月31日までに提出する必要があります。
イ ビズ研HP「【令和4年版】源泉徴収票・給与支払報告書テンプレート(無料・登録不要)」が載っています。

2 従業員が年の途中に退職した場合
(1) 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した従業員が年の途中に退職した場合,退職後1か月以内に年末調整をせずに①源泉徴収票をその従業員に交付するとともに,市区町村に②「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を提出する必要があります(所得税法226条1項)。
(2) 翌年1月31日までに③給与支払報告書(個人別明細書)2枚及び④給与支払報告書(総括表)1枚を元従業員の退職日現在の市区町村に提出する必要があります。

3 源泉徴収票等の作成と提出の手引
(1) 国税庁HPの「令和4年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」に,「第2 給与所得の源泉徴収票(給与支払報告書)」等が含まれています。
(2) 国税庁HPに「[手続名]給与所得の源泉徴収票(同合計表)」及び「[手続名]退職所得の源泉徴収票(同合計表)」が載っています。


4 法定調書合計表 
(1) 法定調書とは,「所得税法」,「相続税法」,「租税特別措置法」及び「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」の規定により税務署への提出が義務づけられている資料をいいます(国税庁HPの「タックスアンサーNo.7400 法定調書の提出義務者」参照)。
(2)ア 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を作成するときに取りまとめる法定調書は以下の6種類です(OBC360°の「法定調書合計表の書き方と提出期限・提出先」参照)。
① 給与所得の源泉徴収票
② 退職所得の源泉徴収票
③ 報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
④ 不動産の使用料等の支払調書
⑤ 不動産等の譲受けの対価の支払調書
⑥ 不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書
イ 不動産の使用料等の支払調書の提出義務者は法人及び不動産業者である個人でありますし,法人に対して家賃や賃借料だけを支払っている場合,支払調書を提出する必要はありません(フリーウエイ給与計算HP「不動産の使用料等の支払調書とは~記載事項、提出期限、提出の省略について~」参照)。
(3) 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表はe-Tax(WEB版)でも作成できます(e-Taxの「法定調書の作成・提出について」参照)。
(4)ア Vectorに「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表EXCELシート」が載っています。
イ マイナンバー制度が平成28年1月1日に開始した関係で,法定調書合計表の様式は平成28年分から変更されています。
(5) 国税庁HPの「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」には,「記載要領」として以下の記載があります。
    「○A 俸給、給与、賞与等の総額」欄には、給与所得の源泉徴収票の提出省略限度額以下のため給与所得の源泉徴収票の提出を省略するものを含めたすべての給与等について記載する。
    なお、年の中途で就職した者が就職前に他の支払者から支払を受けた給与等の金額及び徴収された源泉所得税額並びに災害により被害を受けたため、給与所得に対する源泉所得税の徴収を猶予された税額は、「支払金額」又は「源泉徴収税額」に含めないで記載する。

5 給与支払報告書及び源泉徴収票の電子的提出の一元化
・ eLTAXの「給与支払報告書、公的年金等支払報告書及び源泉徴収票の電子的提出の一元化について」には「1 概要」として以下の記載がありますし,給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(平成28年分以降用)も一元化の対象になっています。
 給与や公的年金等の支払をする事業者の方は、一定額以上の支払に係るものについて、受給者の方がお住まいの市区町村に支払報告書を提出するほか、記載内容がほぼ同一の源泉徴収票を事業者の方の所轄税務署にも提出する必要があります。
 地方税における手続を電子的に行うシステムである地方税ポータルシステム(eLTAX)を利用して、市区町村に提出する給与や公的年金等の支払報告書の電子申告用のデータを作成する際、税務署に提出が必要な源泉徴収票の電子申告(e-Tax)用のデータも同時に作成することができます。
 同時に作成したデータは、eLTAXに一括して送信することで支払報告書は各市区町村に、源泉徴収票についてはe-Taxで事業者の方の所轄税務署にそれぞれ提出されます(以下「一元化」といいます。)。
※PCdesk及び一元化対応税務ソフトに限ります。


6 給与支払報告書の訂正
(1) さいたま市HPの「提出した給与支払報告書に誤りがあった」には以下の記載があります。
 給与支払報告書(個人別明細書)の摘要欄に朱書きで「訂正」と記載し、給与支払報告書(総括表)と併せて提出してください。
提出書類
・ 給与支払報告書(総括表)
・ 普通徴収切替理由書(普通徴収の該当者がいない場合は提出不要)
・ 給与支払報告書(個人別明細書)
・ 事業主本人のマイナンバーカード又は通知カード及び本人確認書類の写し(個人事業主の方のみ)
※本人確認でき次第、書類は廃棄処分いたします。
(補足)給与支払報告書(個人別明細書)は税務署で配布しています。
(2) 私の経験では,確定申告をしていない従業員の過去の給料が間違っていた場合,給与支払報告書(訂正)を提出することで,過年度に遡及して所得証明書を訂正してもらうとともに,住民税を還付してもらうことができました。

7 給与所得及び退職所得の源泉徴収票の計算サイト
(1) 生活や実務に役立つ計算サイトKeisan「源泉徴収票(給与所得)」を使えば,給与所得の源泉徴収票を作成するのに必要な計算ができます。
(2) 第一生命HPの「生命保険料控除額計算サポートツール」を使えば,生命保険料控除額を計算できます。
(3) 「退職金の税金」を使えば退職所得の源泉徴収票・特別徴収票を作成するのに必要な計算ができます。

8 関連記事その他
(1) 平成28年分以降の給与所得の源泉徴収票にはマイナンバーを記載する必要があります。
(2) 個人事業主メモHP「個人事業主の源泉徴収 – 給与や報酬を支払う側の情報」が載っています。
(3)ア 就職前に他の支払者から受けた給与等を通算して年末調整を行った受給者の場合,「(摘要)」欄に以下の事項を記載します。
・ 他の支払者の所在地,名称等
・ 他の支払者のもとを退職した年月日
・ 他の支払者が支払った給与等の金額,徴収した所得税及び復興特別所得税の合計額,給与等から控除した社会保険料の金額
イ 源泉徴収票の「控除対象配偶者」及び「控除対象扶養親族」の「区分」欄につき,非居住者である場合は「◯」印を付けますが,居住者である場合は何も記載しません。
ウ 末松会計グループHPに「【対処法】年末調整に源泉徴収票が間に合わない|前職会社への対応も」が載っています。
(4) 年末調整では,その年の1月1日から12月31日の間に支払った給与を取り扱うのであって,翌年1月支払予定の今年の12月分給与は,今年の年末調整の対象外です(末松会計グループHPの「【簡単解説】年末調整の対象期間|12月分1月支払の給与は?」参照)。
(5) 以下の記事も参照してください。
・ 個人事業主の税金,労働保険及び社会保険に関するメモ書き


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