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eLTAX(エルタックス)の使い方-PCdesk・電子納付・令和9年改正(AI作成)

第1 eLTAXの意味とこの記事の対象

1 この記事の基準日と対象

この記事は,令和8年9月6日現在の公表資料に基づき,地方税ポータルシステムであるeLTAXの基本,PCdeskの使い分け,電子申告及び電子納付の要点を整理するものである。
令和8年9月24日に予定されるシステム更改と,令和9年1月1日以後の給与支払報告書及び源泉徴収票の取扱いも扱う。

eLTAXで利用できる手続,使用するソフトウェア及び利用時間は,税目,提出先の地方公共団体及び手続時期によって異なる。
実際に申告又は納付をするときは,納期限だけでなく,eLTAXの最新のお知らせ,対象手続及びメンテナンス予定を確認する必要がある。

2 eLTAXとe-Taxの違い

eLTAXの用語集によれば,eLTAXは,地方税に関する手続をインターネットで電子的に行うシステムである。
これに対し,e-Taxは,所得税,法人税,消費税その他の国税に関する申告,納税及び申請・届出等を扱う。

名称が似ていても,利用者ID,画面,対象税目及び受信通知の確認場所は同一ではない。
法人税の国税部分はe-Tax,法人都道府県民税及び法人市町村民税はeLTAXというように,一つの決算又は給与事務で両方を使うことがある。

3 地方公共団体への共通窓口

地方税共同機構がeLTAXを運営している。
紙であれば提出先ごとに手続をする場面でも,eLTAXでは電子的な一つの窓口から複数の地方公共団体へデータを送信できることが重要な特徴である。

ただし,一つの利用者IDを取得すれば,すべての提出先及び税目が自動的に利用可能になるわけではない。
利用届出後に提出先又は手続情報の追加が必要となる場合があるため,申告書を作り始める前に登録状況を確認する必要がある。

第2 PCdeskの種類と事前準備

1 DL版,WEB版,SP版及びPCdesk Next

PCdeskの案内では,利用目的に応じて複数の方式が用意されている。
令和8年9月6日現在の基本的な役割は,次のとおりである。

① PCdesk(DL版)は,Windowsパソコンにインストールして電子申告データの作成・送信,メッセージ照会及び共通納税等を行うソフトウェアである。
② PCdesk(WEB版)は,ブラウザから利用届出,申請・届出,利用者情報の変更,メッセージ照会及び共通納税等を行う方式である。
③ PCdesk(SP版)は,スマートフォンから一部のメッセージを確認する方式であり,DL版又はWEB版と同じ範囲の申告機能を備えるものではない。
④ PCdesk Nextは,DL版又はWEB版では作成・送信できない税目又は手続の一部を扱う別のブラウザサービスである。

どの方式でも同じ手続ができるわけではないため,「eLTAXにログインできること」と「目的の申告書を作成・送信できること」を区別しなければならない。
市販の税務・会計ソフトウェアを使う場合も,対象税目,帳票,送信結果の確認方法及び令和8年9月更改への対応状況を製品ごとに確認する必要がある。

2 利用者ID,電子証明書及び提出先の登録

初めて利用する場合は,PCdesk(WEB版)から利用届出を提出して利用者IDを取得する。
その後,暗証番号,連絡先,提出先・手続情報及び電子証明書など,利用する機能に応じた設定を行う。

電子申告では電子署名が必要となることがあるため,電子証明書の有効期間とeLTAXへの登録状態を確認する必要がある。
税理士が代理送信する場合と納税者本人が送信する場合では署名の扱いが異なるため,名義と送信方法も事前に決めておくべきである。

3 動作環境と保存すべき情報

OS,ブラウザ,カード読取環境その他の要件は更新されるため,パソコン環境の案内で作業前に確認する必要がある。
特に,更改直後又は税務・会計ソフトウェアを併用するときは,旧版のまま送信作業へ進まない方が安全である。

利用届出の送信結果,利用者ID,提出データ,受付完了通知及び納付結果は,後から確認できる形で保存する必要がある。
メッセージ又は送信内容には閲覧できる期間が設けられている場合があるため,画面上に残り続けることを前提にしてはならない。

第3 eLTAXによる電子申告

1 主な対象手続

eLTAXは,法人都道府県民税,法人事業税,特別法人事業税,法人市町村民税,事業所税,給与支払報告書,固定資産税(償却資産)その他の地方税手続に利用されている。
対象は段階的に拡大してきたが,すべての地方税手続が同じ画面及び同じ方式で利用できるわけではない。

申告を始めるときは,利用可能な手続と提出先の案内を照合し,使用するPCdeskの種類を確認する必要がある。
地方公共団体ごとの様式又は添付書類がある場合は,提出先の公式案内も併せて確認すべきである。

2 個人住民税の電子申告

令和8年1月から,マイナンバーカードを利用して個人住民税の申告をオンラインで行うための専用ポータルが提供されている。
これはPCdesk(SP版)のメッセージ照会とは別のサービスである。

利用に当たっては,マイナンバーカード,数字4桁の暗証番号,署名用電子証明書の英数字6文字以上16文字以下の暗証番号,対応するパソコン又はスマートフォン,メールアドレス及び申告内容に応じた添付書類等を準備する。
申告先の地方公共団体が対象となっているか,添付可能な形式及び容量を含め,準備するもので確認する必要がある。

3 給与支払報告書の電子提出義務

給与支払報告書は,提出先となる市区町村が複数でも,eLTAXから送信すれば各市区町村へ振り分けられる。
もっとも,提出義務そのもの,提出期限,訂正方法及び電子提出が義務となる範囲は,システムの利便性とは別に法令を確認しなければならない。

令和8年中は,前々年に提出すべきであった給与所得の源泉徴収票の枚数が100枚以上である場合に対応して,給与支払報告書も電子的方法等による提出が必要となる。
令和9年1月1日以後は,国税の法定調書についてこの基準が30枚以上に引き下げられ,給与支払報告書の電子提出義務にも対応する変更が生じる。

第4 給与支払報告書と源泉徴収票

1 令和8年9月までの電子的提出の一元化

令和8年9月までの仕組みでは,PCdesk(DL版)を利用して,市区町村へ提出する給与支払報告書又は公的年金等支払報告書と,税務署へ提出する源泉徴収票のデータを一括して作成・送信できる。
送信されたデータは,支払報告書が各市区町村へ,源泉徴収票がe-Taxを通じて所轄税務署へそれぞれ届けられる。

この方式を利用するには,e-Taxの利用者識別番号の取得及び電子証明書の登録等の事前準備も必要である。
源泉徴収票の受付結果はeLTAXだけで完結せず,e-Taxのメッセージボックスにある受信通知で確認する。

2 令和9年1月1日以後のみなし提出

令和9年1月1日以後,市区町村に給与支払報告書又は公的年金等支払報告書を提出した場合は,対応する源泉徴収票を税務署長に提出したものとみなされる。
この変更に伴い,源泉徴収票と支払報告書を同時に作成・提出する従来のeLTAXの一元化機能は令和8年9月をもって終了する。

みなし提出によって不要となるのは税務署提出用の源泉徴収票であり,受給者へ交付する源泉徴収票は引き続き作成して交付しなければならない。
令和8年分以後の給与支払報告書をeLTAXで提出すると,所定の条件の下で給与情報のマイナポータル連携にもつながる。

3 30枚基準との関係

令和9年1月1日以後に提出する法定調書は,法定調書の種類ごとに,前々年に提出すべきであった枚数が30枚以上であれば,e-Tax,認定クラウド等又は光ディスク等による提出が必要となる。
例えば,令和7年に提出すべきであった給与所得の源泉徴収票が30枚以上であれば,令和9年1月に提出するものが判定対象となる。

給与支払報告書,源泉徴収票及び法定調書合計表の区別,提出範囲並びに令和9年からの変更は,関連記事である給与所得の源泉徴収票及び給与支払報告書に関するメモ書きでも整理している。
同じデータを扱う書類であっても,提出先と法的な役割を混同してはならない。

第5 電子納付とeL-QR

1 共通納税と地方税お支払サイト

共通納税は,eLTAXを通じて地方税の納付手続を電子的に行う仕組みである。
申告データ又は納付情報に基づいてPCdeskから納付する方法のほか,eL-QR又はeL番号が記載された納付書について地方税お支払サイト等から納付する方法がある。

両者はいずれもeLTAXに関係するが,ログインの要否,利用できる支払方法,対象税目及び事前登録が同一ではない。
手元の納付書にeL-QR又はeL番号があるか,申告データと連動させる納付かを先に確認すると,使用する入口を選びやすい。

2 支払方法,手数料及び領収証書

地方税お支払サイトでは,クレジットカード,インターネットバンキング,口座振替(ダイレクト方式)及びペイジー番号の発行による納付を選択でき,eL-QRに対応するスマートフォン決済アプリを利用できる場合もある。
対象となる税目,金融機関及びアプリは最新の対応状況を確認する必要がある。

クレジットカード納付では納付額に応じたシステム利用料が必要である。
また,地方税お支払サイト又はスマートフォン決済アプリでeL-QRを利用して納付した場合,領収証書は発行されないため,領収証書が必要であれば納付前に地方公共団体又は金融機関へ確認すべきである。

3 ダイレクト方式の事前登録

口座振替(ダイレクト方式)には,eLTAX利用者IDと金融機関口座の事前登録が必要である。
登録済みの口座を選び,即時納付又は期日指定納付を選択した上で,ワンタイムパスワードによる確認を行う。

口座登録には審査を要するため,納期限当日に初めて設定する用途には向かない。
期日指定をした場合も,指定日,預金残高及び納付結果を確認し,予約したことだけで納付済みと扱わないことが重要である。

4 納付完了の確認

電子納付では,操作を開始したこと,納付情報を発行したこと及び実際に収納されたことを区別する必要がある。
完了画面,完了メール,納付履歴又は口座の引落し結果を確認し,必要な記録を保存する。

通信障害,入力誤り,残高不足又はメンテナンスによって処理が完了しないことがある。
納期限に近いときは,エラー表示の有無だけでなく,最終的な納付状況まで確認すべきである。

第6 令和8年9月のシステム更改

1 サービス停止期間

eLTAXのシステム更改に伴い,令和8年9月19日午前0時から同月24日午前8時30分まで,電子申告及び電子納付等のサービス停止が予定されている。
eL-QR又はeL番号を用いる地方税お支払サイト及びスマートフォン決済アプリの納付にも影響するため,運用スケジュールを確認する必要がある。

停止期間前後に期限がある申告又は納付は,利用できない時間を見込んで処理日を決めるべきである。
令和8年9月24日の再開時刻も予定であるため,当日は稼働状況を確認してから操作するのが安全である。

2 更改後の利用時間とログイン

地方税共同機構は,更改後,メンテナンス時間を除いてeLTAXのサービス提供時間を24時間365日に拡大する予定としている。
また,eLTAX利用者IDとGビズIDをひも付けた事業者が,一部のサービスへGビズIDでログインできる機能も案内されている。

個人住民税(特別徴収)の給与支払報告書,異動届出,税額通知の受取及び共通納税等については,PCdesk(WEB版)を中心とする構成へ変わる。
更改前のDL版の画面又は古い操作説明をそのまま前提にせず,更改後の公式マニュアルで入口と手順を確認する必要がある。

3 地方税以外の地方公金

令和8年9月24日から,地方税以外の地方公金についても,eL-QRを利用する電子納付が順次始まる予定である。
これに伴い,地方税お支払サイトは「eLお支払サイト」へ名称変更される予定である。

対象となる地方公共団体,開始時期及び公金の種類は一律ではない。
国民健康保険料,上下水道料金又は道路占用料等の名称だけで利用可能と判断せず,納付書のeL-QRと発行元の案内を確認する必要がある。

第7 申告・納付時の実務上の注意

1 期限,受付結果及び控えを別々に確認する

申告データを送信しただけでは,内容が正しく受け付けられたことまで確認できない。
送信日時,提出先,税目,受付完了通知及び送信データを一組として保存し,エラー又は不受理の通知がないかを確認する必要がある。

給与支払報告書と源泉徴収票を一元化機能で送信した場合は,地方税側の受付結果に加えてe-Tax側の受信通知も確認する。
電子申告と電子納付は別の手続であるため,申告の受付完了を納付完了と取り違えてはならない。

2 公式サイトとソフトウェアの最新版を確認する

eLTAXの対象手続及び画面は拡張又は更改によって変わるため,過去の画面を前提とする解説だけで操作しない方がよい。
利用前に,eLTAX公式サイト,提出先の地方公共団体,使用する税務・会計ソフトウェア及び金融機関の案内を確認する必要がある。

令和8年9月の更改後は,ブックマークしていたURL,ログイン方法又はインストール済みソフトウェアの更新が必要となる場合がある。
期限直前に初めて確認するのではなく,事前にログインと対象手続の表示まで試すことが望ましい。

3 不審なメール等に注意する

eLTAX又は地方税共同機構を装い,納付,差押え又は個人情報の入力を求めるメール,SMSその他の連絡には注意が必要である。
地方税お支払サイトの注意喚起によれば,eLTAX又は地方税共同機構がメール,SMS又はLINEで税金の納付を求めたり,利用者ID又は暗証番号の入力を求めたりすることはない。

メール中のリンクからログインせず,保存済みの公式URL又は自分で確認した公式サイトからアクセスするのが安全である。
不審な連絡を受けた場合は,入力又は送金をせず,地方公共団体又は公式の問い合わせ先へ確認すべきである。

第8 主な沿革と関連記事

1 主な沿革

eLTAXは平成17年1月に一部の都道府県で運用を開始し,対象となる地方公共団体及び手続を拡大してきた。
平成29年1月には給与支払報告書等と源泉徴収票の電子的提出の一元化が始まり,令和元年10月には地方税共通納税システムが導入された。

令和5年4月にはeL-QRを用いる納付の仕組みが始まり,令和6年1月には個人住民税の特別徴収税額通知を電子データで受け取る仕組みが拡充された。
令和8年1月には個人住民税の電子申告が始まり,同年9月にはシステム更改と地方公金への対象拡大が予定されている。

2 関連記事

e-Taxの利用方法-WEB版・電子納税・令和9年改正(AI作成)は,国税の電子申告・納税システムを扱う記事である。
給与所得の源泉徴収票及び給与支払報告書に関するメモ書きは,給与事務の提出書類と令和9年からのみなし提出を詳しく扱う記事である。

第9 出典

1 法令

所得税法(令和9年1月1日施行時点)226条6項及び228条の4
地方税法(令和9年1月1日施行時点)317条の6

2 行政機関等の資料

① 地方税共同機構「機構について」。
② eLTAX「eLTAXの概要」。
③ eLTAX「PCdeskの特徴と取得方法」。
④ eLTAX「パソコン環境の準備」。
⑤ eLTAX「個人住民税申告」。
⑥ 国税庁「給与・公的年金等の支払報告書及び源泉徴収票のeLTAXでの一括作成・提出」。
⑦ 国税庁「源泉徴収票のみなし提出の特例」。
⑧ e-Tax「法定調書のe-Tax等による提出義務化の概要」。
⑨ 地方税お支払サイト「納付手続きの利用方法」。
⑩ 地方税お支払サイト「運用スケジュール」。
⑪ 地方税お支払サイト「地方税以外の地方公金へのeL-QRの利用」。

3 関連記事

① 山中弁護士ブログ「e-Taxの利用方法-WEB版・電子納税・令和9年改正(AI作成)」。
② 山中弁護士ブログ「給与所得の源泉徴収票及び給与支払報告書に関するメモ書き」。