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裁判手続の実務

最高裁の既済事件一覧表(民事)―上告・上告受理申立ての月別資料(AI作成)

目次

第1 本記事の掲載対象と,件数表との違い第2 既済事件一覧表(民事の上告事件)1 令和8年2 令和7年3 令和6年4 令和5年5 令和4年6 令和3年7 令和2年8 平成31年→令和元年第3 既済事件一覧表(民事の上告受理申立事件)1 令和8年2 令和7年3 令和6年4 令和5年5 令和4年6 令和3年7 令和2年8 平成31年→令和元年第4 一覧表を読む際の留意点第5 未済事件・行政事件の一覧1 最高裁判所の未済事件一覧表(刑事事件は除く。)2 最高裁判所の既済事件一覧表(行政事件)第6 上告審の説明・掲載資料・関連記事1 従来から掲載している事務処理資料2 その他の関連記事
第1 本記事の掲載対象と,件数表との違い

民事の上告事件及び上告受理申立事件について,最高裁判所の既済事件一覧表を月別に掲載する。
本記事は個別の既済事件の記載を参照するための資料一覧である。資料へのリンクを設けた月と,月名だけを記載した月とを区別されたい。月名のみの表示は,その月の資料を本記事から参照できることを意味しない。
月別の件数や審理期間の集計は最高裁判所事件月表,年別の詳細表は最高裁判所事件統計年表に掲載している。

リンクのない月は本記事に資料を掲載していない月であり,事件がなかったことを意味しない。掲載リンクは平成31年4月から令和8年4月までであり,令和7年12月分並びに令和8年2月分及び3月分へのリンクは掲載していない。

第2 既済事件一覧表(民事の上告事件)
・ 「令和◯年◯月の,最高裁判所の既済事件一覧表(民事の上告事件)」というファイル名です。
1 令和8年
1月分,2月分,3月分,4月分
2 令和7年
1月分,2月分,3月分,4月分,5月分,6月分
7月分,8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
3 令和6年
1月分,2月分,3月分,4月分,5月分,6月分
7月分,8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
4 令和5年
1月分,2月分,3月分,4月分,5月分,6月分
7月分,8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
5 令和4年
1月分,2月分,3月分,4月分,5月分,6月分
7月分,8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
6 令和3年
1月分,2月分,3月分,4月分,5月分,6月分
7月分,8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
7 令和2年
1月分,2月分,3月分,4月分,5月分,6月分
7月分,8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
8 平成31年→令和元年
4月分,5月分,6月分,7月分,8月分,9月分

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録音反訳方式による逐語調書―現行法,作成手順及び音声記録の取扱い(AIリライト)

第1 録音反訳方式の意味と本記事の対象

1 現行通達上の定義

2 裁判所の録音と私的録音との区別
3 書記官は法廷の全発言を書き取るのか

第2 民事訴訟における法的根拠と記録方法

1 電子調書の作成と異議

2 録音反訳方式,代替記録及び速記

3 調書記録の省略と簡易裁判所の特則

第3 録音から逐語調書が完成するまで

1 利用の判断と二重録音

2 立会メモ,外部反訳及び書記官の校正
3 尋問では証拠番号・頁・対象箇所を音声でも特定する

第4 「逐語」の意味と反訳基準

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証人が正当な理由なく出頭しなかった場合の取扱い(AIリライト)

目次

第1 証人が正当な理由なく出頭しない場合の取扱い

1 訴訟費用の負担及び過料(民事訴訟法192条)

(1) 制裁の内容
(2) 過料の性質

2 罰金又は拘留(民事訴訟法193条)

(1) 制裁の内容
(2) 刑罰であることの帰結

3 勾引(民事訴訟法194条)

(1) 措置の内容
(2) 要件及び手続

4 鑑定人及び当事者本人尋問との関係

第2 関連記事その他

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訴訟費用とは?いくら・誰が払う・弁護士費用との違い(AIリライト)

目次

第1 訴訟費用の基礎——費目と「弁護士費用は含まれない」こと

1 主な訴訟費用の費目
2 訴訟に必要な費用のすべてが訴訟費用ではないこと
3 100万円の訴訟費用はいくらですか?

第2 令和8年5月の民事裁判IT化で変わった訴訟費用の扱い

1 予納郵券の廃止と郵便費用の手数料一本化
2 手数料の電子納付とオンライン提出義務
3 オンライン申立てと書面申立てで手数料額が異なること

第3 訴えの提起・上訴の手数料と訴額

1 訴額を定めてから手数料を計算する
2 納付方法と手数料の還付

第4 郵便費用と特別送達

1 予納郵券から手数料一本化への移行
2 特別送達の料金(令和6年10月改定)

第5 出頭・尋問と訴訟費用

1 当事者・訴訟代理人の出頭旅費・日当

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尋問前の心証形成の程度と,尋問による心証形成──民事裁判の心証形成3類型(AIリライト)

民事裁判では,裁判官が証拠調べの結果と口頭弁論の全趣旨をしん酌し,自由な心証によって事実を認定します(自由心証主義。民事訴訟法247条)。そこで実務上しばしば問題になるのが,証人尋問・当事者尋問の前に裁判所はどの程度まで心証を固めているのか,そして尋問によって心証はどのように形成されるのか,という点です。本記事は,この問いを,大阪弁護士会と大阪地方裁判所の懇談会(民事裁判改善に関する若手法曹の懇談会・第21回,平成28年2月9日開催)の議事録に沿って,裁判官の側から示された3つの類型として整理します。

目次

第1 尋問前の心証形成をめぐる問題(総論)
第2 裁判所の心証形成の3類型

1 A類型──動かし難い事実・書証でほぼ心証がとれる事案
2 B類型──尋問前は浮動的で,尋問により心証が変わり得る事案
3 C類型──人証を聞かなければ心証がとれない事案

第3 3類型の割合とその留保
第4 関連記事

第1 尋問前の心証形成をめぐる問題(総論)
証人尋問・当事者尋問が実施されるのは,通常,民事訴訟法164条以下の争点及び証拠の整理手続を経て,争点と証拠が整理された後です。この段階で,裁判所はすでに提出された書証や争いのない事実から一定の心証を得ていることが多く,尋問はその心証を検証し,あるいは補うために行われます。

もっとも,尋問前にどの程度心証が固まっているか,尋問によって心証がどう動くかは,事案によって大きく異なります。懇談会では,この点を裁判官の側から敢えて整理すると,概ね3つの類型に分けられる,という説明がされました。以下では,各類型の内容(第2)と,その割合についての一裁判官の見立て(第3)を紹介します。いずれも一定の類型化であり,個別の事件は複数の要素をあわせ持つことに留意してください。
第2 裁判所の心証形成の3類型
争点整理を終えた段階での心証の固まり方と,尋問が心証形成に果たす役割の違いに着目すると,次の3類型に整理できます。まず全体像を対照し,続いて各類型を説明します。

類型
尋問前の裁判所の心証
尋問の主な役割
典型例

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尋問における留意点――証人・当事者が尋問で気をつけること(AIリライト)

証人尋問や当事者尋問を控えた証人・当事者に向けて,尋問の場での供述のしかたを整理します。主尋問と反対尋問に共通する留意点,反対尋問で特に注意すべき点,証人の態度と供述の信用性の関係,反対尋問をする側の視点までを順に説明します。根拠となる民事訴訟規則の条文は,裁判所ウェブサイトが公開する公式PDFで確認しています。(2019年5月1日公開,2026年7月更新)

目次

第1 尋問に臨む前の心構え
第2 主尋問と反対尋問に共通する留意点

1 質問に対してははっきり答える
2 質問されていないことまで答えない
3 質問の趣旨が分からないときは聞き直す
4 図面の作成・記入を求められることがある

第3 反対尋問で特に気をつけること

1 答えられないことは率直に述べてよい
2 想像で答えない
3 挑発に乗らず,同じ質問には同じ答えを繰り返す
4 文書を示されたら,読んでから答える
5 当事者との利害関係を問われることがある
6 主尋問と反対尋問で態度を変えない

第4 証人の態度と供述の信用性
第5 反対尋問をする側から見た一般的な注意点
第6 関連記事

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民事裁判の宣誓書と宣誓拒絶――証人尋問・当事者尋問の宣誓の仕組み(AIリライト)

民事裁判の証人尋問・当事者尋問では,尋問に先立ち,証人や当事者本人に「宣誓」をさせます。宣誓は,良心に従って真実を述べることを誓わせる手続で,宣誓した者が虚偽を述べれば,証人は偽証罪,当事者本人は過料の対象になります。本記事は,宣誓書の文言と手続,宣誓を拒むことができる場合とその手続(宣誓拒絶),宣誓した後に虚偽を述べた場合の効果を,民事訴訟法・民事訴訟規則・刑法の条文に即して整理します(2026年9月時点の法令によります。証人・当事者本人の宣誓の方式は,令和8年5月21日施行の民事訴訟規則の改正により変わっています。)。

目次

第1 民事裁判の宣誓書とは

1 宣誓の方式――誓う旨を述べる方式と宣誓書
2 証人の宣誓と当事者本人の宣誓――根拠規定の違い

第2 宣誓をさせる場合とさせない場合

1 宣誓が必要的な証人と,宣誓させられない証人
2 尋問の順序と宣誓の位置

第3 宣誓拒絶――拒むことができる場合と手続

1 宣誓を拒むことができる場合
2 拒絶の疎明・裁判・不服申立て
3 宣誓拒絶の実務上の位置づけ

第4 宣誓した後に虚偽の陳述をした場合

1 証人――偽証罪
2 当事者本人――過料

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証人尋問及び当事者尋問(AIリライト)

目次

第1 証人尋問・当事者尋問とは何か

1 証人尋問と当事者尋問の違い
2 尋問は公開の法廷で行われる

(1) 公開の根拠と趣旨
(2) 公開しなかった場合の効果
(3) 公開の法廷で行われない尋問

第2 尋問前の準備

1 弁護士との打合せと事情聴取
2 尋問の申出(証拠申出書・尋問事項書)
3 尋問で使う文書の提出時期
4 尋問予定時間と出頭の確保
5 当日の服装と持ち物

第3 尋問当日の流れ

1 人定質問と宣誓
2 偽証罪・過料の告知
3 尋問の順序(主尋問・反対尋問・補充尋問)
4 陳述書の成立の真正の確認
5 尋問の雰囲気

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最高裁判所の口頭弁論期日で配布された,傍聴人の皆様へ

目次

1 最高裁判所の口頭弁論期日で配布された,「傍聴人の皆様へ」2 事案概要ペーパーとしての「傍聴人の皆様へ」の配布等3 裁判所傍聴規則4 法廷等の秩序維持に関する法律5 法廷警察権に基づく裁判長の措置が違法となる場合6 関連記事その他

1 最高裁判所の口頭弁論期日で配布された,「傍聴人の皆様へ」

本記事は,最高裁判所の民事口頭弁論期日で過去に配布された「傍聴人の皆様へ」等の資料を保存・紹介するものです。
過去の事案概要と,現在の開廷予定・傍聴条件は区別し,傍聴に行く場合は最高裁判所の開廷期日情報で日時・入口・整理券等の条件を確認してください。
最高裁判所開廷期日情報:https://www.courts.go.jp/saikosai/kengaku/saikousai_kijitsu/index.html

予約,傍聴券,服装・持ち物及び当日の流れは,初めての裁判所傍聴ガイド,民事口頭弁論の位置付けは,最高裁判所における民事事件の口頭弁論期日,大法廷・小法廷や判例検索は,最高裁判所とはを参照してください。

* 「最高裁判所の口頭弁論期日で配布した,傍聴人の皆様へ(令和◯年◯月分)」というファイル名です。
(令和8年)
1月分,2月分,3月分,4月分
(令和7年)
1月分,2月分,3月分(資料リンク未掲載),4月分,5月分,6月分(資料リンク未掲載),7月分,
8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
(令和6年)
1月分,2月分,3月分,4月分,5月分,6月分,7月分,
8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
(令和5年)
1月分,2月分,3月分,4月分,5月分,6月分,7月分,
8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
(令和4年)
1月分,2月分,3月分,4月分,5月分,6月分,7月分,
8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
(令和3年)
1月分,2月分,3月分,5月分,6月分,7月分,
8月分,9月分,10月分,11月分,12月分
(令和2年)

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元号の改定に伴う訟廷事務及び執行官事務の取扱い(AIリライト)

第1 令和改元と裁判所の事務連絡

1 令和への改元日

2 二つの事務連絡の位置付け

第2 元号の改定に伴う訟廷事務の取扱い

1 文書の日付,宛先及び発出者

2 事務連絡の本文

第3 元号の改定に伴う執行官事務の取扱い

1 文書の日付,宛先及び発出者

2 事務連絡の本文

第4 事件番号の連番,「元年」と「1年」の意味

1 改元後も番号を継続する理由

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処分証書及び報告文書とは-意義・具体例・証拠力と最高裁判例(AIリライト)

民事訴訟で提出される文書(書証)は,その記載内容の性質から,処分証書と報告文書に分けられます。両者は証拠としての働きが異なり,とりわけ処分証書は,真正に成立したと認められると,特段の事情がない限り記載どおりの事実が認定されやすいという特徴があります。この記事では,処分証書と報告文書の意義,具体例,証拠力の違いを,最高裁判例と民事事実認定の実務文献に基づいて整理します。現行法令は2026年7月時点のe-Gov法令検索により確認しています。

第1 処分証書と報告文書の区別

1 処分証書の意義

(1) 「よってした」説と「記載した」説
(2) 処分証書の具体例

2 報告文書の意義と具体例

第2 処分証書の証拠力

1 真正に成立すれば原則として記載どおり認定される
2 本人尋問の結果との関係
3 記載どおりに認定されない契約書の類型

第3 報告文書の証拠力

1 領収書等による金員授受の推定
2 弁済を裏付ける複数の書証の評価
3 信用性の高い報告文書と陳述書の違い

第4 契約書の記載をめぐる裁判例

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証拠説明書の書き方―民事訴訟の書証と立証趣旨の実務(AIリライト)

目次第1 証拠説明書とは1 証拠説明書の意義と根拠条文2 書証と証拠説明書の関係第2 証拠説明書の記載事項1 号証欄2 標目欄3 作成者欄4 作成年月日欄5 原本・写しの別欄6 立証趣旨欄7 記載が望ましいその他の事項第3 立証趣旨の書き方1 立証趣旨に求められること2 具体的な記載例3 避けるべき書き方第4 裁判官から見た証拠説明書1 いつ読まれるか2 控訴審での役割第5 原本・(写し)・写しの区別1 三つの記載の意味2 書証の申出の原則3 写しによる提出が許される場合4 実務上の使い分け第6 証拠の種類別の実務1 電子メール・LINE・SNS2 写真・携行品損害3 動画を記録した媒体(DVD等)4 陳述書5 ウェブページ6 別件の準備書面・上申書・判決書7 USB等の電磁的記録―書証と検証を区別する第7 書証の見せ方の一般的な注意1 書証の該当箇所を特定する2 争点・主要事実・証拠を対応させる3 提出後に証拠の状態を確認する4 書証を出す時期と準備書面での引用第8 参考書式・関連資料第9 出典1 法令2 裁判例3 文献4 ウェブ資料

民事訴訟で書証(文書などの証拠)を提出するときは,証拠説明書を一緒に提出します。この記事では,証拠説明書の意義と根拠条文,号証・標目・作成者・立証趣旨の各欄の書き方,裁判官が証拠説明書をどう使っているか,「原本」「(写し)」「写し」の使い分け,電子メール・動画・陳述書・ウェブページなど証拠の種類ごとの注意点を,条文と実務資料に基づいて整理します。令和8年5月21日に全面施行された民事訴訟手続のデジタル化によって加わった論点,すなわち,証拠を書証として出すか電磁的記録に記録された情報の内容に係る証拠調べ(民事訴訟法231条の2)として出すかという経路の区別と,電子証拠説明書については,別稿「mints後の証拠説明書」で扱います。証拠を提出した後の申出,採否,取調べ及び記録確認までを含め,2026年9月16日時点の法令・実務に基づく内容です。

第1 証拠説明書とは
1 証拠説明書の意義と根拠条文
証拠説明書とは,提出する書証について,文書の標目(タイトル),作成者,立証趣旨などを一覧にして裁判所と相手方に示す書面です。根拠は民事訴訟規則137条1項です。同項は,文書を提出して書証の申出をするときは,その写しとともに,「文書の記載から明らかな場合を除き,文書の標目,作成者及び立証趣旨を明らかにした証拠説明書」を提出しなければならない,と定めています。

提出時期は書証の申出をするときまでが原則ですが,やむを得ない事由があるときは裁判長の定める期間内に提出すれば足ります(同項ただし書)。相手方への送付は,裁判所を経由せず直接送る「直送」によります。令和6年最高裁判所規則第14号による改正後の同条2項は,写し及び証拠説明書について直送をしなければならないと定めており,「直送をすることができる」とされていた改正前と異なり,直送によるかどうかを当事者が選択する余地はありません。また,委任を受けた訴訟代理人は,写しについても,民事裁判書類電子提出システム(mints)を使用して画像情報を提出することになります(同条3項・4項,民事訴訟法132条の11第1項1号)。戸籍謄本や登記事項証明書のように,標題から証明すべき事実が明らかな文書は証拠説明書を要しないこともありますが,標題から通常推認される事実と異なる事実を立証する目的であれば,立証趣旨を記載しておくべきです。
2 書証と証拠説明書の関係
書証とは,証拠となるべき文書をいいます。民事訴訟規則55条2項は,訴状には,立証を要する事由につき「証拠となるべき文書の写し(以下『書証の写し』という。)」で重要なものを添付しなければならないと定めており,ここから書証が「証拠となるべき文書」を指すことが読み取れます。もっとも同項は,書証そのものを定義した規定ではなく,訴状の添付書類を定めた規定である点に注意が必要です。訴状に添付する重要書証の写しの提出は,規則137条1項の写しの事前提出を兼ねますが,訴状の記載と併せても文書の趣旨が判然としない場合は,原則どおり証拠説明書の提出が求められます。
第2 証拠説明書の記載事項
1 号証欄
証拠には,提出する当事者に応じて頭文字を付け,提出順に番号を付します。民事訴訟では,原告が提出する書証は「甲」,被告が提出する書証は「乙」を頭に付けるのが通例です(独立当事者参加人などが提出するものには「丙」を用います)。準備書面等の文章中では「甲第1号証」などと表記することがあります。

これに対し,改正民事訴訟法適用事件の証拠説明書の号証欄,mintsの証拠番号欄,証拠データ右上及びファイル名では,裁判所の記載要領に従い,英数字を半角とした3桁の「甲001」を用います。文章中の呼称と入力値を区別し,同じ提出データ群の中で「甲1」「甲001」等を混在させないことが重要です。

番号は1つの文書に1つ付すのが原則ですが,関連する文書には枝番号を用います。準備書面等の文章中では「甲第2号証の1」などと表記する一方,証拠説明書,mints,証拠データ右上及びファイル名では「甲002-1」などと記載します。電子メールや会話記録のように一連のやり取りが多数ある場合も,枝番号で区切ると引用や照合がしやすくなります。号証・枝番・ファイル名の具体的な付け方は「mintsで証拠を提出する方法-甲001・枝番・ファイル名・提出前チェック」で説明しています。
2 標目欄
文書の題名を記載します。「実施許諾契約書」という題名の文書であれば「実施許諾契約書」と記載します。同じ題名の文書が複数あるときは,「令和○年○月○日付け実施許諾契約書」のように作成年月日等で特定します。定まった題名がない文書は,「『○○』と題する文書」「『△△』から始まる文書」など,一応の題名や書き出しによって特定します。
3 作成者欄
作成者は,文書に記載された内容どおりの思想を有する主体を指します。実際に文字を書いた人(清書した事務員など)ではなく,その文書の内容が誰の意思・認識を表しているかで判断します。会社の業務として作成された文書であれば会社名義とすることが多いものの,個々の従業員の思想が問題となる場合はその者を作成者とすべき場面もあります。

作成者が複数になる文書には注意が必要です。引用の多い電子メールやLINEなど,発言者が入り混じる文書では,該当部分ごとに作成者を明らかにする必要があります。作成者が分からない中傷ビラのような文書について,作成者欄に「不明」と記載する例が見られますが,そもそもそのような文書を書証として提出できるか,書証ではなく検証物として取り調べを求めるべきかなど,提出の可否・方法をあらかじめ検討しておくべきです。

偽造文書を提出する場合の作成者欄は,立証の目的によって書き方が変わります。当該文書が偽造されたものであるとして偽造の事実そのものを立証するために提出する場合は,偽造された文書の存在を立証すれば足りるため,作成者欄に偽造者名まで記載する必要はありません。これに対し,偽造者自身の意思・思考内容を立証するために提出する場合(例えば民法117条に基づき無権代理人の責任を追及する場合)は,その文書は偽造者の意思に基づいて真正に作成された文書という位置づけになるため,作成者欄に当該偽造者を具体的に特定して記載する必要があります。
4 作成年月日欄
作成年月日は,突き詰めると曖昧になりやすい欄です。会議録のように,会議の数日後に作成されると,会議の年月日と作成の年月日がずれることがあります。書証の作成日が記載されていない場合や,記載があってもそれが真実の作成日でない疑いがある場合には,証拠説明書でその点を明らかにしておくのが望ましいといえます。第三者が作成したウェブページを参考資料として提出する場合で作成日が分からないときは,印刷日を記載しておけば足ります。
5 原本・写しの別欄
提出するのが原本か写しかを記載します。「原本」「(写し)」「写し」の三つの記載は法的な意味が異なり,実務上とくに重要ですので,第5でまとめて説明します。もっとも,裁判所が公表している証拠説明書の書式は,号証・標目・作成年月日・作成者・立証趣旨・備考という欄の構成であり,原本・写しの別の欄はありません。mintsの下では,標目欄に「原本」「写し」を加えるかどうかによって,その号証を書証として取り調べるのか電磁的記録として取り調べるのかを示す扱いになっています(別稿「mints後の証拠説明書」参照)。
6 立証趣旨欄

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尋問の必要性等に関する東京高裁部総括の講演での発言

目次第1 尋問の必要性等に関する東京高裁部総括の講演での発言第2 講演を現在の実務に用いる際の注意1 講演中の数値と制度上の要件を区別する2 尋問によって何を証明するかを具体化する3 尋問の採否に関する裁量とその限界4 不採用を争うために記録しておく事項5 追記部分の出典6 唯一の証拠方法でも,未実施・再尋問・実施障害を区別する第3 関連記事

第1 尋問の必要性等に関する東京高裁部総括の講演での発言
・ 29期の富田善範東京高裁14民部総括判事(当時)は,平成28年2月8日の講演「現代の民事裁判における裁判所の役割」(平成27年度司法研修所特別研究会7(現代社会における法と裁判)2/2参照)において,尋問の必要性等に関して以下の発言をしています(ナンバリング及び改行を追加しました。)。

1(1) 私は訟務に2回,合計13年行っておりました。現場の法廷に立つ訟務検事としても6年ぐらいはやっております。ですから,国の立場ではありますけれども,当事者の心理といいますか,やり方というものもよく分かるところがあります。
(2)   皆さん御承知のように,民事裁判は,当事者主義によって成り立っており,当事者に主張立証を任せれば自分に有利な主張立証をどんどん出してくるであろうから,当事者主義によって訴訟資料は充実するはずだと,民事訴訟法を習った段階ではそのように理解していました。
   現実はどうかというと,代理人をやってみると分かるのですが,率直に言って,当事者双方は,本来裁判所が審理の対象とすべき証拠のせいぜい2,3割ぐらいしか出してきません。
   その原因は何かというと,明らかに自分に有利な証拠はもちろん出しますが,明確に有利な書証というのはそんなにあるわけではありません。
   多くの資料は,自分にとって有利にもなるが, 不利にもなります。そうすると,少しでも不利になりそうなものは自分からは自主的に出さないのです。これが当事者の心理なのです。
(3)   ですから,訴訟段階で最初に出てくる書証は,客観的資料である登記簿とか,戸籍とかそういうものは出ますし,契約書があれば契約書が出てくる。
   しかし,それ以外のものというのは, なかなか普通の民事事件では出てこないことになります。しかも,事件のポイントになるところは余り書面化されていないことも多いわけです。
(4)   このようなことから,私は,民事裁判はミステリー小説ではないかと思っています。要するにぽつん,ぽつんと書証がありますが,その書証をつなぐものが直接ないのです。
   特に訴訟の最初の段階では余り出てこないものですから,裁判官には事実関係がよく分からないわけです。
   このように書証をつなぐものがはっきりしないとなれば,事件のストーリー,全貌は少しも浮かび上がってこないということになります。
(5)   ある先輩の裁判官は,これをクロスワードパズルと言っておられましたが,いずれにしてもこのミステリー小説のような状態をどう理解し解明していくかというのがなかなか難しいということになります。
   しかも,当事者は事実がどういうものかを知っています。代理人が全部知っているかどうか分かりませんが,当事者は真実というものを知っているわけです。代理人は少なくとも裁判所よりはよく知っています。
   そして,裁判所には分からないと思いますが,当事者同士では共通の事実認識も結構あります。6,7割は少なくとも当事者間で共通の事実認識があって,最後の少しは違ってくるかもしれませんが,代理人も当事者本人から話を聞けば,大体事件の全貌は浮かび上がってきます。
   ところが,これを裁判において,裁判所に説明する段階になると,お互いの見合いになってしまうわけです。
   とりあえず,必要最小限度の主張立証をして,相手の出方を見ながら,ここは反論しなければいけないというところだけは一所懸命反論しますが,それ以外の部分については,自分にとって有利か不利か分からないとなると, 急に身構えて主張立証を出し渋ってしまうのが当事者の心理です。
(6)   このような当事者主義に任せているとどういう結果になるかというと,当事者は一応の主張はするが,非常に資料が乏しく,何でこういう紛争になったのかとか,いろいろな経緯,動機とか背景事情とか,そういったものを余り出してこないことになります。
   そして,現にそういった当事者の主張立証が不足している事件がすごく増えているように思います。
   私は,民事裁判においては,このように当事者だけに主張立証を任せている限りはそうなりやすいことをよく考えておかなければならないと思います。
2(1) 私は,昨年6月に知財高裁から高裁民事部に移りまして,平成21年以来久しぶりに民事事件をやっているのですが,このような統計と歩調を合わせたように,原審で人証を調ぺていない,そして本人尋問すらしていない事件が以前に比べて目立って増えています。
   さらには陳述書すら出ていないという事件も増えております。
(2)   そういう事件では,一審の記録を見ると,書証以外は当事者の主張だけなのです。そうすると,その紛争に至った経緯とか動機とか背景事情は主張の中には少し述べられていますが,証拠上は全くないわけです。
   例えば,契約書はあるが,その契約書の成立等を争っていても,当事者が陳述書を出さないまま終結になっている事件が結構目につきます。
   そうすると,契約書をつくったけれども,これはこういう趣旨だったというようなことについては主張があるだけですので,裁判所の判断は,抽象的にそういう主張を認めるに足る証拠がないとか,あるいはこういう契約書がある以上,そういうことはないはずだとか,そういう判決になっていることが多いのです。
   しかし,そういう事件だと,高裁としては,この事件の実態がよく分からないということになります。その結果,当部の主任裁判官の合議メモでは,事件の経緯が分からないから,主張をやり直させなければならないとか,まずは陳述書を出させ,尋問しなければならないという意見が多くなっております。
   さすがに高裁段階で全部尋問するわけにもいかないので,ー応,事情を聞くために弁論準備や和解にすればいろいろ話をしてくるので,それによって,かなりの事件が和解で終わりますが,それだけではすまないので,今は,月に1,2件は証拠調べをするという状態です。

(続きを読む...)尋問の必要性等に関する東京高裁部総括の講演での発言

法廷における弁護士の起立問題

目次
1 法廷における弁護士の起立問題
2 関連記事その他

1 法廷における弁護士の起立問題
本記事の「起立問題」は,弁護士が法廷で発言するときに立つか,着席したまま発言できるかという問題です。
弁護士の懲戒一般を意味する「規律問題」とは異なります。
以下では,昭和27年当時の最高裁判所と日弁連の意見の違いを,通知とその別紙から整理します。

昭和27年11月29日付の通知には,同日付の事務総長から日弁連会長への回答,昭和27年7月10日付の日弁連の意見書,及び同年11月18日付の各弁護士会長宛て日弁連文書が収録されています。
以下の引用は,そのうち最高裁判所側の回答です。

・ 「法廷における弁護士の起立問題について」(昭和27年11月29日付の最高裁判所総務局長事務取扱通知)には,以下の記載があります。

   法廷において事件の当事者および関係人が発言に際して起立することは,久しきにわたって確立された慣行であり,今日まできわめて自然に励行されているところであります。
  そして,この慣行は,法廷の品位を保ち,手続が秩序正しく,かつ,円滑に行われる上によい効果をもたらすものであり,いまにわかにこれを改めねばならぬ理由はないものと思料します。ただ証人尋問に際して手控をとる場合等着席のままの発言が便宜である場合,発言者が裁判長の承認のもとに着席して発言することを妨げないことは申すまでもありません。
   なお,さきにこの問題について当方から口頭をもって連絡しましたところも,右と全く同じ趣旨であり,従って各弁護士会あてに発せられた昭和27年11月18日付日弁連総第189号に記載されたところは,当方の趣旨とするところと著しく相違するものであることを,念のため,申し添えます。

これに対し,別紙の日弁連の昭和27年7月10日付意見書は,弁護士が発言する際の起立・着席を自由とすることを求めています。
最高裁判所側の回答は,起立を確立した慣行として維持する考えを示しつつ,証人尋問中に手控えを取る場合等には,裁判長の承認の下で着席して発言することを妨げないとしています。
両者の見解が一致していたという資料ではありません。

この通知は,発言時の起立という当時の慣行と,着席を認める取扱いを知るための資料です。
通知だけを根拠に,現在のあらゆる手続で起立が法律上の絶対的義務である,あるいは自由に拒めると断定することはできません。
裁判長の秩序維持の権限や監置・過料との違いは,法廷警察権の解説(AI作成)を参照してください。

2 関連記事その他
(1) 石山豊太郎 京都地裁判事の「法廷礼法の在り方」では,「法廷における弁護士の起立問題について」(昭和27年11月29日付の最高裁判所総務局長事務取扱通知)について言及されています(昭和33年6月15日付の判例タイムズ81号40頁)

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最高裁判所に係属した許可抗告事件一覧表(平成25年分以降),及び許可抗告事件の実情

目次
1 最高裁判所に係属した許可抗告事件一覧表
2 毎年度の「許可抗告事件の実情」
3 許可抗告は5日の不変期間内にする必要があること等
4 許可抗告の制度趣旨
5 「法令の解釈に関する重要な事項」の意義
6 判例委員会において取り上げられた判示事項・判決要旨の位置づけ等
7 関連記事その他

* 「(AI作成)平成21年度から令和6年度までの許可抗告事件の分析」も参照してください。
* 申立期間,許可の判断枠組み及び理由書の組立ては,「許可抗告理由書の書き方―5日・14日の期限と『法令の解釈に関する重要な事項』(AI作成)」で整理しています。
* 以下の「許可抗告事件の実情」は,最高裁判所調査官等が執筆した年次論考であり,裁判所の公式見解又は個々の決定理由そのものと同一ではありません。個別事件で援用するときは,法令及び対象決定の原文を優先して確認する必要があります。

1 最高裁判所に係属した許可抗告事件一覧表
(令和時代)
令和 元年分,令和 2年分,令和 3年分,
令和 4年分,令和 5年分,令和 6年分,
令和 7年分,
(平成時代)
平成25年分,平成26年分,平成27年分
平成28年分,平成29年分,平成30年分
* 「最高裁判所に係属した許可抗告事件一覧表(令和3年分)」といったファイル名です。

なんせ許可抗告という握りつぶし制度が…

— ありふれたろいやー (@OrdinaryLaywer) August 11, 2024

2 毎年度の「許可抗告事件の実情」
(1) 以下のとおり判例時報に掲載されています。

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民事事件担当裁判官の協議会及び事務打合せの資料

目次
1 民事事件担当裁判官の協議会及び事務打合せの資料
令和6年度分(事務打合せ)
令和5年度分(事務打合せ)
令和4年度分(事務打合せ)
令和3年度分(協議会)
令和2年度分
◯協議会
◯ウェブ会議の方法による事務打合せ
令和元年度分(開催なし。)
平成30年度分(事務打合せ)
平成29年度分(協議会)
平成28年度分(協議会)
平成27年度分(事務打合せ)
平成26年度分(協議会)
2 関連記事その他

1 民事事件担当裁判官の協議会及び事務打合せの資料
* 「令和5年度民事事件担当裁判官等事務打合せ(令和5年9月)協議結果要旨」といったファイル名で掲載しています。
令和6年度分(事務打合せ)
・ 協議結果要旨(令和6年10月)
→ アンケート結果が含まれています。
令和5年度分(事務打合せ)
・ 協議結果要旨(令和5年9月)
・ 協議結果要旨(令和6年2月)
令和4年度分(事務打合せ)
・ 協議結果要旨(令和4年9月)
→ 統計資料が含まれています。
・ 協議結果要旨その1(令和5年2月)
→ 改正民事民事訴訟法に関する事項です。

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最高裁判所における民事事件の口頭弁論期日(AIリライト)

第1 最高裁判所の民事口頭弁論の位置付け

1 書面審理が通常であること
2 上告棄却決定,不受理決定及び上告棄却判決の区別
3 口頭弁論期日の指定は破棄の法的な予告ではないこと

第2 口頭弁論期日の指定から期日まで

1 期日の調整及び呼出し
2 答弁書,弁論要旨等の準備
3 民事裁判手続のデジタル化後の注意点

第3 口頭弁論期日で行われること

1 実質的な口頭説明
2 裁判官からの質問
3 口頭弁論後の審議及び判決
4 口頭弁論の意義

第4 口頭弁論を経た上告棄却判決

1 確認できる公表例

(1) 一覧の読み方
(2) 確認例

2 併合事件及び併行事件の結果に関する注意
3 一覧の限界

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