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民事書記官実務必携の解説(AI作成)

◯本ブログ記事は,最高裁判所裁判部作成の民事書記官実務必携(令和7年4月1日現在)の解説として,専らAIで作成したものです。

本記事は、情報公開請求により入手した最高裁判所裁判部「民事書記官実務必携(令和7年4月1日現在)」(以下「本件文書」という。)の構成と、上告事件、上告受理事件、特別抗告事件、許可抗告事件及び再審事件等における書記官事務の概要を、原文の印字頁を示しながら整理するものである。

第1 民事書記官実務必携の概要

1 文書名、作成部局及び基準日

本件開示文書の表紙には、「民事書記官実務必携」、「最高裁判所裁判部」及び「令和7年4月1日現在」と記載されている(本件文書1頁)。

したがって、本書は、最高裁判所裁判部が最高裁判所における民事事件の書記官事務を取りまとめた実務資料であり、令和7年4月1日現在の取扱いを示す文書である(当方整理)。

本書は表紙を含めて全69頁であり、表紙、目次、略語例、3編の本文及び別紙1-1から別紙6までの書式等から成る(本件文書1頁~69頁)。

2 文書全体の構成

本書の構成は、次のとおりである。
表の「主な内容」は、本記事による要約である(当方整理)。

区分表題印字頁主な内容
前付表紙、目次、略語例1頁~7頁基準日、全体目次、法令・判例集・通達等・システム関係の略称
第1編上告事件、上告受理事件8頁~42頁受付、分配、配てん、新件調査、資料作成、審議、口頭弁論、判決・決定、記録返還及び大法廷回付
第2編特別抗告事件、許可抗告事件43頁~50頁記録の送付、立件、分配、配てん、決定、告知及び審理結果
第3編再審事件その他の事件51頁~53頁再審、忌避・除斥、付随申立て及び人身保護事件に関する報告
別紙別紙1-1から別紙6まで54頁~69頁点検メモ、チェックシート、通知書、報告書及び事務連絡の書式

目次は2頁~6頁に置かれ、略語例は7頁に置かれている。
本文は8頁から始まり、42頁で第1編を終え、43頁から第2編、51頁から第3編、54頁から別紙が続く。

3 略語例

本件文書7頁は、「法」を民事訴訟法、「規則」を民事訴訟規則、「民集」を最高裁判所(大審院)民事判例集、「集民」を最高裁判所裁判集(民事)の意味で用いるとしている。

また、同頁は、「郵券通達」を平成7年3月24日付け最高裁総三第18号事務総長通達「予納郵便切手の取扱いに関する規程の運用について」、「契印通知」を平成11年2月3日付け最高裁総三第5号総務局長、民事局長、行政局長、家庭局長通知「民事事件、行政事件及び家事事件に関する文書の契印の取扱いについて」の意味で用いるとしている。

さらに、「システム」は、最高裁判所事件管理システム(書記官室(民事事件))を指す(本件文書7頁)。

第2 上告事件及び上告受理事件の事務

第1編は、上告事件及び上告受理事件について、受付から記録返還までの段階を順に扱う構成である(当方整理)。
第1編の本文は、本件文書8頁~42頁である。

1 事件の受付、分配及び配てん

(1) 原審からの事件送付と直受事件

本件文書8頁によれば、上告事件(特別上告事件を含む。)及び上告受理事件の記録は、民事事件係が受け付ける。

原審からの事件送付は、上告理由書又は上告受理申立て理由書の提出期間が経過し、原審における手続が終了した後に行われる。
同一判決に対する上告事件と上告受理事件は、原則として同時に送付され、記録表紙は事件ごとに作成される(本件文書8頁)。

一方の事件だけを送付でき、他方の送付がおおむね1箇月以上遅れる見込みであると高等裁判所から連絡があった場合には、両事件を同時に送付してもらうか、送付可能な事件を先に送付してもらうかを回答する(本件文書8頁)。

本来は原裁判所に提出すべき書面が最高裁判所に直接提出され、管轄裁判所を具体的に教示しても当事者が最高裁判所への提出意思を示した場合には、原則として直受事件として立件する(本件文書10頁)。

ただし、原審が東京高等裁判所、東京地方裁判所、東京家庭裁判所又は東京簡易裁判所であり、同日のうちに回送できる場合には、立件せずに事件関係送付簿へ登載して回送する取扱いが記載されている(本件文書10頁)。

(2) 事件の分配と配てん

事件の各小法廷への分配は、毎年あらかじめ裁判官会議で定められる裁判事務分配の定めに従う(本件文書12頁)。

一件記録が100冊以上である事件は、通常の分配とは別に、各小法廷へ順てんで分配する。
同一判決に対する上告事件と上告受理事件は同一小法廷に分配し、同日に送付されたときは上告事件を基本事件、上告受理事件を関連事件として扱う(本件文書12頁)。

事件の分配を受けた小法廷では、原則として事件の符号ごとに裁判官及び調査官へ順次配てんし、システムに担当者名を入力する(本件文書13頁)。

行政事件及び労働事件は行政調査官へ、その他の事件は民事調査官へ配てんすることを基本とし、知的財産権事件や行政処分の違法を理由とする国家賠償請求事件等については、同頁記載の区分に従う(本件文書13頁)。

なお、人身保護事件は、その性質上、審理の迅速性が要求されるため、他の事件に優先して処理する(本件文書16頁)。

2 新件調査と資料の作成

(1) 新件調査の対象

担当書記官は、新件点検メモを利用して記録を調査する。
監査役設置会社と取締役との間の訴えについては、会社代表者に関するチェックシートも利用する(本件文書17頁)。

調査対象には、記録冊数、民事保管物、参考添付書類、事件名、当事者、代表者、訴訟代理人、上告状、上告受理申立て書、理由書及び原審における訴訟手続が含まれる(本件文書17頁~20頁)。

記録表紙の当事者等の表示は、戸籍謄本、全部事項証明書、登記事項証明書等の記録中の資料と照合する。
代理人については、業務停止等の懲戒処分を受けている場合があることにも注意するとされている(本件文書17頁~18頁)。

貼用印紙及び予納郵便切手も再確認し、不足がある場合には、記録到着通知の余白への付記により任意の補正を促す(本件文書20頁)。

(2) 資料と記録到着通知

直受事件を除く全件について「資料」を作成し、第1審及び第2審の判決書等の写し、理由書の副本等を所定の順序で編集して配布する(本件文書20頁~22頁)。

事件記録が送付された後、原則として1週間以内に記録到着通知を行う。
予納郵便切手等の不足、訴訟委任状、資格証明書その他の不足書類がある場合には、通知書への付記により補正又は追完を促す(本件文書23頁~24頁)。

予納郵便切手は、事件単位で予納者ごとに管理し、使用する。
事件ごとに記録到着通知書を送付する場合は、それぞれの事件について予納された郵便切手を使用する(本件文書24頁)。

事件に関して提出された書面は、原則として副本又は写しを担当調査官に交付するとともに、原本を供閲に付す。
追加理由書、補充書、補正書、上申書及び答弁書等は、副本又は写しの交付をもって原本の供閲に代えることができる(本件文書24頁)。

3 審議、審理及び口頭弁論

(1) 審議資料と審議手続

担当調査官から審議資料作成の連絡があったときは、担当書記官が速やかに審議資料を作成し、報告書が提出されたときは直ちに裁判官及び担当調査官へ配布する(本件文書26頁)。

担当書記官は、担当調査官から報告書の交付を受けたとき、訴訟記録との対照及び誤字脱字等の点検を行い、その結果を反映した報告書を審議資料とともに裁判官へ配布する(本件文書28頁)。

審議期日は、審議資料が裁判官へ配布された後に指定される。
審議前には、対象事件の訴訟記録を点検して用意する(本件文書28頁)。

審議結果に応じて、口頭弁論、口頭弁論を経ない判決又は決定書作成の各手続へ進む(本件文書28頁~29頁)。

(2) 口頭弁論の準備と実施

口頭弁論を経ることとなった場合、答弁書提出までの所要期間、代理人選任に要する期間及び出頭の便宜を考慮して期日を調整する。
期日は、原則として、期日指定の日から約6週間先以降の開廷予定日が相当であるとされている(本件文書31頁)。

4 判決、決定及び記録返還

口頭弁論を経ずに判決を言い渡す事件では、判決言渡期日の指定は、言渡期日の1週間ないし2週間前となるのが通例である(本件文書34頁)。

担当書記官は、判決案の交付を受けたとき、記録との対照及び誤字脱字等の点検を行う。
決裁後は、判決案の全項目を記録と照合し、当事者目録の原案を作成した上で、裁判文書係へ浄書を依頼する(本件文書35頁)。

判決原本は、裁判長から順次、裁判官の署名押印を受ける。
裁判書原本には頁数を付し、裁判官の契印は不要とされている(本件文書36頁)。

判決言渡し後は、判決正本を特別送達又は書記官による交付送達の方法で当事者へ送達し、事件の種類に応じて関係各庁への通知等を行う(本件文書37頁~38頁)。

決定で終局する場合、決定書の案文点検及び原本等の作成は判決手続に準じるが、決定書には理由書を添付しない。
決定は、原則として決定日に書留郵便で告知する(本件文書39頁)。

事件終局後は、記録上の書き込みを消去し、付箋を外した上で、システムにより記録送付書を作成する。
その後、既済記録を点検し、記録返還の手続を進める(本件文書41頁)。

5 大法廷書記官室における事務

小法廷から大法廷へ事件が回付された場合、大法廷の書記官は、システムの担当部を「大法廷」に変更し、当事者への回付通知を行う(本件文書42頁)。

回付通知は電話で行った後、別紙2-2の通知書を送付し、その費用は国庫負担とする。
回付が撤回された場合又は小法廷で審理裁判すべき旨の判断がされた場合には、所定の撤回書、回付書及び通知書を用いて処理する(本件文書42頁)。

第3 特別抗告事件及び許可抗告事件の事務

1 受付、記録及び関連事件

特別抗告事件及び許可抗告事件の記録は、民事事件係が受け付ける(本件文書43頁)。

特別抗告事件では、原則として原審記録だけが送付され、原々審記録及び本案事件の記録は送付されない。
許可抗告事件では、原裁判所又は原々裁判所で更に手続を進める必要があるかどうかに応じて、原々審記録等の全部又は必要部分の写しが送付される(本件文書43頁)。

同一裁判に対する特別抗告事件と許可抗告事件は、同一小法廷に分配する。
両事件が同日に送付された場合には、許可抗告事件を基本事件、特別抗告事件を関連事件として分配する(本件文書46頁)。

事件記録の送付後は、原則として1週間以内に記録到着通知を行う。
ただし、同一当事者が特別抗告提起と抗告許可の申立てをし、抗告不許可決定に対する特別抗告が提起され、当初の特別抗告事件と不許可決定に対する特別抗告事件が送付された場合には、事件ごとに各別に通知し、同封しない(本件文書48頁)。

2 決定手続、告知及び報告

特別抗告事件の決定書には、原則として抗告理由書を添付しない。
許可抗告事件の決定書には、原則として抗告許可申立て理由書を添付する(本件文書49頁)。

過料事件については、最高検察庁検察官に対し、別紙5の通知書に決定書写しを添付して、決定日の翌日に事件関係送付簿により送付する(本件文書49頁)。

原審で特別抗告提起通知を受けたものの、当審の決定書に表示されず、決定の告知もされない者には、原則として別紙6の事務連絡を普通郵便で送付する。
この連絡は決定日から2日後に行い、送付費用は国庫負担とする(本件文書49頁)。

特別抗告事件の審理結果としては抗告却下決定、抗告棄却決定及び破棄決定が、許可抗告事件の審理結果としては抗告却下決定、抗告棄却決定及び破棄決定が掲げられている(本件文書49頁~50頁)。

第4 再審事件その他の事件の事務

1 立件の対象と受付

最高裁判所の事件に対して最高裁判所へ直接申し立てられた事件は、民事事件係が受け付ける(本件文書51頁)。

立件対象は、再審の申立て、忌避・除斥の申立て及び基本事件に付随する申立てのうち立件を要するものである。
再審申立書の副本は原則として1通とし、添付郵便切手・保管金の額は申立人(再審原告)1人につき570円とされている(本件文書51頁)。

上告事件の判決に対する再審請求では、当事者の呼称を再審原告・再審被告とする。
各種決定に対する再審請求では、申立人・相手方とする(本件文書51頁)。

2 配てん、審理及び人身保護事件の報告

関連する事件は同一小法廷へ分配し、小法廷書記官室における配てん及び付随事務は上告事件の事務処理に準じる(本件文書52頁)。

再審事件その他の事件では、原則として記録中の書面そのものに付箋で見出しを付け、参照しやすいようにする。
調査官から連絡がある場合又は記録が大部で付箋だけでは読みにくいと書記官が判断する場合には、原決定、原々決定及び申立書(理由書)等の各写しを添付する(本件文書52頁)。

人身保護法20条に基づく事務処理の報告書面である受理報告、経過報告及び結果報告は、すべて裁判官の閲覧に付す(本件文書53頁)。

第5 別紙の内容

1 別紙一覧

別紙は、本文で使用する点検資料及び定型書式をまとめたものと整理できる(当方整理)。
その内訳は、次のとおりである。

別紙名称印字頁
別紙1-1新件点検メモ及びその運用54頁~57頁
別紙1-2監査役設置会社と(元)取締役との間の訴えにおける会社代表者(チェックシート図兼チェックシート)及び利用上の留意事項58頁~60頁
別紙2-1~2-5大法廷回付、回付撤回及び小法廷回付に関する通知書等61頁~65頁
別紙3記録到着通知不通知報告書66頁
別紙4口頭弁論調書の「出頭した当事者等」欄における代理人等の記載について67頁
別紙5過料事件に対する特別抗告事件終局についての通知書68頁
別紙6事務連絡69頁

2 新件点検メモと会社代表者チェックシート

新件点検メモは、事件名、第1審裁判所、控訴審裁判所、当事者、代理人、記録冊数、報告事件等、当事者等の表示、配てん確認、上告状等、控訴状等、送達場所及び第1審・第2審の訴訟手続等を点検する書式である(本件文書54頁)。

問題がない場合は「√」、問題がある場合は「×」、疑問等がある場合は「?」を付し、問題又は疑問の内容を連絡事項欄へ記載する(本件文書55頁)。

会社代表者チェックシートは、監査役設置会社と(元)取締役との間の訴えについて、特例有限会社、公開会社、監査役の監査範囲を会計に限定する定款の定め、会社成立時期、監査役設置会社となった時期等を順に確認し、会社代表者を検討する図式である(本件文書58頁~60頁)。

もっとも、本件文書58頁の注意書きは、このチェックシートを機械的に適用するのではなく、関係法令及び現在の定款を確認して個別に検討するよう求めている。

3 回付通知等の書式

別紙2-1から別紙2-5までは、小法廷から大法廷への回付、大法廷審理の通知、回付通知の撤回及び小法廷への回付に用いる書式である(本件文書61頁~65頁)。

別紙3は、所在不明又は外国居住を理由として記録到着通知を行わなかった場合の報告書である(本件文書66頁)。

別紙5は過料事件に対する特別抗告事件が終局したことを最高検察庁検察官へ通知する書式であり、別紙6は、決定書に表示されず告知もされない関係者へ決定結果を知らせる事務連絡の書式である(本件文書68頁~69頁)。

第6 本書から読み取れる実務上の特徴

1 事件処理を段階ごとに管理する構成

本書は、受付、分配、配てん、新件調査、資料作成、審議、審理、裁判、告知及び記録返還という段階ごとに担当者の確認事項を配置した文書である(当方整理)。

各段階では、記録そのものの点検だけでなく、システム入力、関係部署への連絡、郵便切手・保管金の管理及び定型書式の作成を相互に対応させている(当方整理)。

新件点検メモ、会社代表者チェックシート及び各種通知書が別紙として収録されていることからも、処理内容を記録上明らかにし、確認漏れを防ぐことが本書の重要な目的であると考えられる(当方整理)。

2 当事者側から見た留意点

当事者側から見ると、上告審の手続は、理由書の内容だけでなく、当事者・代表者・代理人の表示、委任状や資格証明書、送達場所、貼用印紙及び予納郵便切手等の形式面についても重ねて点検されることが分かる(当方整理)。

記録到着通知に補正又は追完を求める付記がある場合には、求められた書類又は費用を速やかに確認し、担当書記官へ提出又は連絡する必要があると考えられる(当方整理)。

また、最高裁判所へ直接提出された書面が直受事件として処理される場合がある一方、原裁判所への回送又は移送を要する場合もあるため、提出先を正確に確認することが重要である(当方整理)。

第7 出典

①最高裁判所裁判部「民事書記官実務必携(令和7年4月1日現在)」1頁~69頁。
発行機関は最高裁判所裁判部であり、表紙には「令和7年4月1日現在」と記載されているが、これとは別の発行日の記載は確認できず、文書番号の記載もない。
本件PDFは、情報公開請求により入手した開示文書である。