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AI・リーガルテック

AIエージェントを使うならWindowsとMacのどちらがよいか-用途別のパソコン選び(AI作成)

目次第1 AIエージェント用パソコンの結論第2 OSより先に決める三つの条件1 エージェントに操作させる対象2 Apple向けアプリを開発するか3 AIをクラウドと手元のどちらで動かすか第3 Windowsが適する場合1 既存の業務環境を維持する場合2 Linuxの開発ツールを併用する場合3 NVIDIA製GPUを利用する場合第4 Macが適する場合1 Apple向け開発を行う場合2 Apple siliconでローカルAIを動かす場合3 macOSの環境を既に使っている場合第5 ローカルAIではハードウェアを比較する1 WindowsとMacの双方で動くソフト2 NVIDIA製GPUとApple siliconの違い3 保存容量第6 AIエージェントの安全性はOSだけでは決まらない1 権限とネットワークの管理2 業務ごとに作業範囲を限定する第7 購入時の選び方1 クラウド型AIを中心に使う構成2 ローカルAIを中心に使う構成3 迷う場合の結論第8 出典・参考資料1 AIエージェント及びOSの公式資料2 ローカルAI及びGPUの公式資料3 業務ソフト及びWindows互換性の公式資料
第1 AIエージェント用パソコンの結論

AIエージェントを利用するだけであれば,WindowsとMacのいずれも選択できる。
令和8年9月15日現在,主要なAIエージェントは両方のOSに対応しているため,普段使う業務ソフト,開発対象及びローカルAIの利用方法から選ぶのが合理的である。

Word,PDF,スキャナその他の既存のWindows環境をそのまま自動化するならWindowsが適している。
iPhone又はMac向けアプリを開発するならMacが必要となり,ローカルAIを重視するならNVIDIA製GPUとApple siliconのどちらに対応するソフトを使うかが分岐点となる。

第2 OSより先に決める三つの条件
1 エージェントに操作させる対象

クラウド側のAIモデルが同じでも,エージェントが読み書きするファイル,実行するコマンド及び操作するアプリは手元のパソコンに依存する。
既存の業務を自動化する場合は,その業務が現在安定して動いているOSを維持する方が,移行時の互換性確認を減らせる。

2 Apple向けアプリを開発するか

AppleのXcodeは対応するmacOS上で動作し,iOS,iPadOS,macOS,watchOS及びvisionOS向けのSDKとSimulatorを提供している。
これらのアプリをAIエージェントにビルド又は検証させることが主目的であれば,Macを選ぶ理由は明確である。

3 AIをクラウドと手元のどちらで動かすか

ChatGPT等のクラウド型サービスを中心に使う場合は,モデルの計算能力よりもブラウザ,Office及び多数の資料を同時に扱えるメモリが重要となる。
大規模言語モデルを手元で動かす場合は,モデルの容量,量子化方式,メモリ又はVRAM,SSD容量及び利用するライブラリへの対応を先に確認する必要がある。

第3 Windowsが適する場合
1 既存の業務環境を維持する場合

Microsoft OfficeはWindowsとMacの双方で提供されているが,既存のアドイン,マクロ,フォント,印刷設定,スキャナ及び業務ソフトまで同一に動作するとは限らない。
Windows中心の環境で蓄積した文書と周辺機器をAIエージェントに操作させる場合は,Windowsを継続する方が移行リスクを抑えやすい。

関連する既存記事として,IT関係のメモ書きがある。

2 Linuxの開発ツールを併用する場合

Windows Subsystem for Linux(WSL)を使えば,Windows上でLinuxディストリビューション,Bash及びLinux用ツールを利用できる。
WindowsではUnix系の開発環境を使えないという説明は,現在のWSLを考慮すると正確でない。

3 NVIDIA製GPUを利用する場合

NVIDIAのCUDAを前提とするAIソフトを使う場合は,対応するNVIDIA製GPUを搭載したWindowsが有力な選択肢となる。
Docker Desktopも,Windows,WSL 2及びNVIDIA製GPUの組合せによるGPU利用を案内している。

第4 Macが適する場合
1 Apple向け開発を行う場合

XcodeによるApple向けアプリのビルド,Simulatorによる確認及び実機デバッグを継続的に行うなら,Macを選ぶのが直接的である。

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mintsのGoogle Tag Manager(GTM)と外部送信情報―最高裁の存否応答拒否,電気通信事業法27条の12及び確認できた範囲(AI作成)

目次第1 この記事の対象と結論1 この記事が扱う問題2 結論の要点3 確認できたことと確認できないことを混同しないこと第2 最高裁判所の2通の存否応答拒否1 利用者向け案内文書に関する不開示通知2 タグ及びトリガーの設定変更手順に関する不開示通知3 2通の通知から分かることと分からないこと第3 mints公開ページで確認できた技術的事実1 HTMLに含まれるGTMの識別子2 通常表示で確認できた範囲3 追加確認が必要な事項第4 電気通信事業法27条の12の外部送信規律1 規律の概要2 例外と適用範囲3 直接適用の有無と自主的透明性を分けること第5 mints利用規約及びセキュリティ資料との関係1 mints利用規約13条2 セキュリティ対策の概要第6 司法行政文書開示と存否応答拒否1 裁判所独自の司法行政文書開示制度2 存否応答拒否の意味3 裁判例から見た審査の枠組みと限界4 不服申出の期間第7 弁護士実務で確認・保存しておきたい事項1 安全性と透明性を別々に確認すること2 確認日時と確認範囲を記録すること3 事件情報の入力を必要最小限に管理すること第8 今後の開示申出・説明資料に望まれる構成1 設定の秘密と利用者向け説明を分離すること2 非公開部分を限定した資料を対象にすること第9 関連記事第10 出典1 最高裁判所の不開示通知書2 mintsの公表資料3 法令及び総務省資料4 司法行政文書開示制度及び裁判例
第1 この記事の対象と結論
1 この記事が扱う問題

mints(民事裁判書類電子提出システム)の公開トップページのHTMLには,Google Tag Manager(以下「GTM」という。)のコンテナ識別子が含まれている。
他方で,GTMという仕組み又はその識別子が存在することと,利用者の端末から第三者に情報が現実に送信されることは同じではない。

この記事は,最高裁判所事務総局が令和8年9月10日付で出した2通の不開示通知書,令和8年9月14日に確認したmintsの公開ページ,mints利用規約及びセキュリティ対策の概要並びに電気通信事業法の外部送信規律を整理するものである。
確認できた事実,資料に書かれていること,そこからの評価及び確認できないことを区別して記載する。

2 結論の要点

① mintsの公開トップページのHTMLには,令和8年9月14日現在,GTM-MH6LMQFという文字列を含むnoscript要素内のiframeが存在した。
ただし,通常のJavaScript有効環境で確認した時点では,そのiframeは有効な要素として表示されず,一般的なGTM読込み用スクリプトも確認できなかった。

② 以上は,限られた時点及び条件における公開ページの観察結果である。
ログイン後の画面,JavaScriptを無効にした場合,特定の操作又はイベントが発生した場合,設定変更後の状態,送信先,送信項目,利用目的,保存期間及び送信先での利用の有無までは確認していない。

③ 最高裁判所は,GTMによる外部送信情報に関する利用者向け案内文書と,GTMのタグ及びトリガーの設定変更に関する決裁手順について,対象文書の存否を答えるだけで情報セキュリティが害されるおそれがあるとして,文書が存在するか否かを明らかにしないまま不開示とした。
これは,案内文書又は決裁手順が存在しないと判断した通知ではない。

④ 電気通信事業法27条の12及び同法施行規則は,一定の電気通信役務について,利用者の端末に外部送信を指令するプログラム等を送信する場合の通知又は容易に知り得る状態に置く措置を定めている。
もっとも,mints又はその運営主体にこの規律が直接適用されるかは,今回確認した資料だけでは結論を出せない。

⑤ mints利用規約13条は個人情報を裁判所の個人情報保護制度に従って取り扱う旨を定めるが,外部送信先,送信される情報,利用目的等を具体的に説明する条項ではない。
セキュリティ対策の概要も,認証,通信経路,バックアップ等を説明する資料であり,外部送信情報の透明性とは別の問題である。

3 確認できたことと確認できないことを混同しないこと

GTMは,ウェブサイト運営者が解析,広告その他のタグを一元管理するために用いる仕組みである。
しかし,コンテナ識別子だけから,どのタグが設定され,どの条件で作動し,どの情報がどこへ送信されるかを確定することはできない。

したがって,「GTMの識別子があるから外部送信が行われている」と断定することも,「通常表示でGTMの読込みを確認できなかったから外部送信はない」と断定することも適切ではない。
この記事では,両方向の過剰な推測を避ける。

第2 最高裁判所の2通の存否応答拒否
1 利用者向け案内文書に関する不開示通知

開示申出の対象は,「mintsに含まれるGoogleタグマネージャー(GTM)について,電気通信事業法における外部送信規律の趣旨を踏まえ,どのような情報を外部送信しているかを利用者に案内する文書(最新版)」であった。
申出日は令和8年7月7日,受付日は同月10日であり,受付番号は080110である。

最高裁判所事務総長は,令和8年9月10日付最高裁秘書第3177号で,この文書の存否を答えるだけで裁判所の情報セキュリティに係る事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあり,行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条6号に定める不開示情報に相当するとして,存否を明らかにせず不開示とした。

2 タグ及びトリガーの設定変更手順に関する不開示通知

別の開示申出の対象は,「mintsに含まれるGTMのタグ及びトリガーの設定を変更する場合の決裁手順が分かる文書(最新版)」であった。

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弁護士がCodexを長時間・並列利用する際の使用量管理-プロンプトキャッシュ、プラグイン、heartbeat及び監査ログ(AI作成)

目次

1 結論及び本記事の対象
2 プロンプトキャッシュの基本

2.1 照合対象はユーザーの質問文だけではないこと
2.2 先頭部分の一致が重要であること
2.3 キャッシュヒットは回答の再利用ではないこと

3 キャッシュ効率を変え得る要素

3.1 ツール、プラグイン及びスキル
3.2 動的情報の置き場所
3.3 モデル、推論設定及び文脈圧縮

4 長時間・並列利用におけるタスク設計

4.1 メインタスクとワーカータスクを分けること
4.2 必要な能力だけを各タスクへ渡すこと
4.3 heartbeatを短くし、停止条件を定めること

5 弁護士業務で削ってはいけないもの

5.1 出典及び証拠の階層
5.2 秘密情報の入力判断
5.3 人による承認及び外部作用の統制

6 使用量を測定し、原因を切り分ける方法

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法律事務所のGoogle口コミ対応-依頼,謝礼,返信,守秘,広告及び証拠保存(AI作成)

法律事務所が依頼者へGoogle口コミを依頼すること自体は,一律に禁止されているわけではない。しかし,実際の体験に基づく任意の投稿であること,謝礼又は割引と交換しないこと,満足した依頼者だけを選別しないこと,事件内容又は受任関係を無断で公表しないことが重要である。

口コミへの返信は公開される。低評価に反論するためであっても,相談又は受任の有無,事件の内容,依頼者から受けた説明,費用の支払状況その他の秘密を,依頼者の投稿以上に明らかにすべきではない。

口コミ代行業者が架空の投稿を行い,又は口コミの件数・内容に応じて報酬を受ける場合,Googleのポリシー,弁護士広告及び第三者との提携関係を併せて検討する必要がある。

目次

第1 この記事の結論
第2 Googleが認める口コミ依頼と禁止する利益提供

1 口コミを依頼すること
2 謝礼,割引その他の利益を付けない
3 肯定的な依頼者だけを選別しない
4 景品表示法のステルスマーケティング規制

第3 弁護士業務広告との関係

1 自ら掲載する「依頼者の声」
2 架空口コミ及びAI生成口コミ
3 口コミ数又は星の数を成果として広告する場合

第4 守秘義務及び個人情報

1 口コミ投稿を依頼する場面
2 返信で受任関係を認めない

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法律事務所のLLMO・GEO対策-Google公式見解,効果測定,弁護士広告及び外注先管理(AI作成)

法律事務所のAI検索対策では,AIに引用されるための特殊なファイルを増やすことよりも,読者に役立つ固有の情報を,一次資料へ戻って確認できる形で公開し,その効果を問い合わせ及び受任まで追跡することが重要である。

Googleは,生成AI検索についても従来のSEOの基本が有効であり,Google検索に表示されるためにllms.txt,AI専用テキスト,専用Markdown,特別なschema.orgマークアップ又は細かな文章分割を行う必要はないと説明している。他方で,ChatGPT,Claudeその他のサービスがウェブページを取得する方法はGoogleと同一とは限らない。

また,法律事務所のウェブサイトは弁護士業務広告となり得る。第三者評価,依頼者の声,解決実績,「専門家」等の表示及び外部業者への委託は,表示の正確性だけでなく,依頼者の同意,守秘義務,報酬の連動,管理権限及び広告関連記録の保存まで含めて検討する必要がある。

目次

第1 この記事の結論
第2 LLMO,GEO及びAI検索対策の意味

1 用語は統一されていない
2 取得から受任までは別の段階である

第3 Googleが必要ないと説明している施策

1 llms.txt及びAI専用ファイル
2 AIのためだけの文章分割及び書換え
3 AI専用の構造化データ

第4 法律情報で優先すべき内容

1 一般論の再要約より固有資料を優先する
2 裁判例は実在だけでなく射程を確認する

第5 LLMO・GEOの効果をどう測るか

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AIシステムの脆弱性診断・レッドチーミングを外部委託する契約――権限範囲,試験環境,停止条件,秘密保持及び脆弱性開示(AI作成)

第1 記事の対象と結論第2 三つの試験を区別する1 脆弱性診断2 ペネトレーションテスト3 AIセーフティに関するレッドチーミング第3 試験権限を契約で具体化する1 承諾の主体と対象2 許容行為と禁止行為第4 環境,データ及び停止条件を決める1 試験環境とデータ2 停止条件と緊急連絡3 変更管理第5 秘密情報,個人データ及び証拠を管理する1 取得を最小化する2 試験記録を証拠として保全する第6 報告,開示,改修及び検収を一続きにする1 報告書の必須項目2 脆弱性情報の開示3 改修と再試験を検収条件にする第7 AIシステムで追加すべき試験項目第8 契約前チェックリスト第9 関連記事第10 出典・参考資料1 法令・ガイドライン2 公的資料
第1 記事の対象と結論
本記事は,生成AI,検索拡張生成(RAG)及びAIエージェントを含むAIシステムについて,脆弱性診断,ペネトレーションテスト又はAIセーフティに関するレッドチーミングを外部事業者へ委託する場合の契約事項を整理するものである。

結論は,①「診断を実施する」とだけ定めず,対象資産,許される行為,利用アカウント,試験時間及び第三者サービスとの境界を明示すること,②本番環境の利用,実データへの接触及び高負荷試験を原則から切り離して個別承認事項とすること,③異常時の停止条件及び連絡経路を実施前に確定すること,④発見した秘密情報及び個人データの取扱い並びに試験記録の保全・削除を定めること,⑤報告書の内容,改修期限及び再試験を検収条件に結び付けること,⑥AI固有の評価だけでなく通常の認証・認可及びクラウド設定も試験対象にすることである。
第2 三つの試験を区別する
1 脆弱性診断
脆弱性診断は,ウェブアプリケーション,API,クラウド設定又はネットワーク等について,既知の脆弱性や設定不備を一定の手順で検出し,その有無と改善方法を報告する業務である。
網羅性を重視する検査であっても,契約上の対象外資産又は禁止された手法まで試せるわけではない。
2 ペネトレーションテスト
ペネトレーションテストは,想定する攻撃者の目的を置き,実際の攻撃に近い方法で防御を回避できるかを確認する試験である。
脆弱性の列挙だけでなく,権限昇格,横移動又は重要情報への到達可能性を検証するため,業務停止,データ変更及び第三者環境への波及のリスクが大きく,許可する手法と停止条件を特に明確にする必要がある。
3 AIセーフティに関するレッドチーミング
AIセーフティ・インスティテュートの「AIセーフティに関するレッドチーミング手法ガイド(第1.10版)」は,AIシステムのリスクシナリオと攻撃シナリオを作成し,攻撃の実施記録,結果報告及び改善後のフォローアップまでを一連の工程として示している。
対象には,モデルの出力だけでなく,RAG,外部ツール,入出力データ及び運用方法を含むAIシステム全体を置く必要がある。

AIレッドチーミングと通常のセキュリティ試験は重なるが,同一ではない。
有害出力,誤情報,プロンプトインジェクション又はモデルの安全機能回避を調べても,テナント間のデータ分離,APIの認可,クラウドの権限又は秘密鍵の管理が安全であることは証明できないため,契約書では両者の範囲を別々に記載する必要がある。
第3 試験権限を契約で具体化する
1 承諾の主体と対象
不正アクセス行為の禁止等に関する法律2条4項は,不正アクセス行為を定義する際に,アクセス管理者又は一定の場合の利用権者の承諾を得てする行為を除外しており,同法3条は不正アクセス行為を禁止している。
したがって,試験実施者に対する包括的な「許可」があるだけで足りると考えず,各システムのアクセス管理者を確認し,誰が,どの資産について,どの方法を承諾できるかを文書化する必要がある。

対象は,ドメイン名,IPアドレス,APIエンドポイント,クラウドプロジェクト,アプリケーションの版,モデル,RAGのデータストア,外部ツール,試験用アカウント及び権限ロールで特定する。
子会社,共同利用先,クラウド事業者又は連携SaaSが管理する部分は,委託者の承諾だけで試験できるとは限らないため,対象から除外するか,必要な第三者承諾を別途取得する。
2 許容行為と禁止行為
許容行為には,使用できる診断ツール,手動操作,認証回避の試行,権限昇格,プロンプトインジェクション,ファイル投入,API呼出し,疑似データの取得及び負荷の上限を記載する。
禁止行為には,サービス妨害,破壊的操作,永続化,マルウェア設置,実在する第三者への送信,無関係な個人データの閲覧,ソーシャルエンジニアリング及び対象外環境への横移動を必要に応じて列挙する。

契約範囲を外れた行為が直ちに特定の犯罪を構成すると一律に断定することはできない。

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法律事務所のAIエージェント業務設計-目的・コンテキスト・権限・完了条件をどう分けるか(AI作成)

第1 この記事の対象と結論第2 全情報共有と管理役への集中の二者択一にしない第3 コンテキストを三層に分ける1 全作業に共通する規律2 案件又は記事に固有の文脈3 担当者ごとの個別作業指示第4 統括役と担当者の役割を分ける1 統括役が保持する判断2 担当者へ渡すべき目的3 独立査読に渡さない情報4 担当者に識別名を付け,他の担当者の報告を検証すべき主張として扱う第5 権限と人の承認を作業ごとに置く1 読む権限と外部へ作用する権限を分ける2 承認は実行の直前に置く3 実装層は固定条件・人の操作・文脈判断で選ぶ4 AIを操作画面,事件管理システムを記録原本にする5 承認疲れと専用PCの限界第6 完了条件を成果物だけで終わらせない1 完了条件に根拠と未確認事項を含める2 外部作用を伴う作業は読戻しまで含める第7 失敗の徴候を記録して設計を直す1 長期失敗はコンテキスト量だけでは説明できない2 状態台帳,チェックポイント及び復旧経路を置く3 失敗記録を個別指示の追加で終わらせない第8 法律事務所で使う指示のひな形1 最初に渡す短い中核2 必要な作業だけに追加する項目3 本文と証拠台帳を分ける第9 既存記事との関係第10 出典・参考資料

第1 この記事の対象と結論

本記事は,法律事務所が複数のAIエージェント又は複数の会話を使って調査,起案,査読及び確認を分担させる場合に,何を全員へ共有し,何を担当ごとに限定し,どの判断を弁護士へ戻すかを整理するものである。
結論として,全員へ全情報を渡す方法と,統括役だけが目的を持つ方法の二者択一にする必要はない。
共通規律,案件文脈及び個別作業指示の三つに分け,担当者には必要最小限の目的と固定条件を渡し,戦略変更,最終的な法的判断及び対外的な操作を統括役又は弁護士へ戻す設計が考えられる。

発想の出発点は,鈴木大貴氏のX投稿である。
同投稿は,AIエージェントによる自律組織を設計する際に,会社又はプロジェクト全体の目的を全実装者へ持たせるか,管理役だけに持たせるかという問いを提示したものであり,法律事務所での効果や法的義務を実証した資料ではない。

OpenAIのMulti-agent公式資料は,各サブエージェントが独自のコンテキストを持ち,統括エージェントが結果をまとめる仕組みを説明し,独立した作業には明確な問いと期待する結果を与えること,短い作業及び相互に依存する工程は統括側に残すことを案内している。
また,OpenAIのモデル向け公式ガイドは,期待する成果,成功条件,制約,許される副作用,根拠のルール及び出力形式を明示し,停止条件を置くことを推奨している。
これらは製品及びプロンプト設計に関する一次資料であるが,法律事務所の業務管理としての有効性又は法令・会規への適合性を直接証明するものではない。

本記事の三層構造,役割分担及びチェックリストは,これらの資料と既存の運用を踏まえた実務上の提案である。
裁判例を根拠とする法的命題は扱っていないため,裁判所ウェブサイト又は判例秘書による裁判例の確認は行っていない。

第2 全情報共有と管理役への集中の二者択一にしない

全員に全ての情報を渡すと,各担当者は全体の目的を理解しやすい一方,長い指示の反復,無関係な情報への引きずられ,秘密情報の拡散及び独立査読の弱体化が起こり得る。
特に,起案の経緯,暫定評価及び採用予定の結論まで査読担当へ渡すと,査読が起案者の筋書きを再確認する作業になりやすい。

反対に,統括役だけが目的を持ち,担当者へ断片的な作業だけを渡すと,担当者の出力が局所的には正しくても,依頼者の目的,記事の検索意図又は事件全体の戦略から外れることがある。
担当者が前提の誤り又は重要な例外に気付いても,なぜその作業をしているかが分からなければ,問いを修正して統括役へ戻すことができない。

そこで,目的を全て渡すか全く渡さないかではなく,担当者が誤った問いを検知するために必要な範囲の「なぜ」を共有する。
その上で,起案履歴,暫定的な心証,他の担当者の未確定意見及び担当作業に不要な秘密情報は原則として渡さない方法が考えられる。

第3 コンテキストを三層に分ける
1 全作業に共通する規律

第1層は,案件を問わず変えない共通規律である。
例えば,①確認済みの事実,資料の記載,推論及び不明点を区別すること,②法令はe-Gov法令検索,裁判例は裁判所ウェブサイト又は利用可能な判例データベースの原文で確認すること,③依頼者情報及び秘密情報の入力範囲を守ること,④保存,送信,提出,公開又は削除を勝手に行わないこと,⑤根拠を確認できない事項を推測で埋めないことが含まれる。

この層は,個別の担当者にも原則として共通させる必要がある。
もっとも,共通規律を長大にしすぎると,具体的な作業指示が埋もれるため,常に守る固定条件に限って置くことが望ましい。

2 案件又は記事に固有の文脈

第2層は,当該案件又は記事に固有の文脈である。
①達成しようとする目的,②基準時,③使用してよい資料,④主要な争点又は検索意図,⑤対象外,⑥誰のための成果物か,⑦結論が変わる条件を記載する。

この層は,担当作業が全体目的から外れないために必要である。

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山中弁護士レベルのAI作成書面が普及した場合の知財訴訟-弁護士業務への影響(AI作成)

目次第1 本記事の前提と結論1 「山中弁護士レベル」の意味2 結論第2 知財訴訟でAIの影響が早く現れる理由1 争点と提出物が対応表にしやすい2 大量の技術・法律資料を同時に扱う3 AIの有用性は確認されても,そのまま使える水準とは限らない第3 侵害論と無効論に関する業務への影響1 クレームチャートの初稿は大きく速くなる2 無効資料調査は候補発見から証拠化まで分けて考える3 反論候補は増えるが,主張の絞り込みが重要になる第4 証拠収集,秘密管理及び損害論への影響1 公開情報の整理と相手方内部資料の取得は別問題である2 損害額の集計と複数シナリオの試算は速くなる3 秘密資料をAIへ入力する前の統制が必要である第5 技術説明,控訴・審決取消及びSEP訴訟への影響1 技術説明資料は作りやすくなるが,理解させる責任は残る2 控訴・審決取消訴訟では早期の争点固定が一層重要になる3 SEP訴訟ではデータ分析と交渉支援の比重が高まる第6 商標・意匠・著作権・営業秘密等への影響1 商標・意匠事件2 著作権事件3 営業秘密・ソフトウェア事件第7 弁護士の作業量,報酬及び組織への影響1 時間単価型の書面作成は圧力を受ける2 少人数事務所の対応範囲は広がるが,専門家連携は消えない3 若手育成を自動化任せにしない第8 知財訴訟でAIを使うための実務設計1 AIへ渡す前に事件資料を固定する2 出力を命題単位で検証する3 人が決める事項を先に定義する第9 まとめ第10 出典・参考資料1 法令・裁判所資料2 AI利用・研究資料
第1 本記事の前提と結論
1 「山中弁護士レベル」の意味

本記事では,「山中弁護士レベルのAI作成書面」を,公開された一次資料及び依頼者から適法に提供された資料を基に,論点,事実,証拠及び出典を対応させた実務上利用可能な書面の初稿を短時間で作成できる水準という仮定で用いる。
これは,特定のAIが日本の知財訴訟で既にこの水準へ達したという実証結果を述べるものではない。
また,AIが裁判結果を予測し,弁護士に代わって最終判断をするという前提でもない。
以下のAI利用例も,この仮定と必要な資料・機能が利用できることを前提とする。

調査の基準日は令和8年9月13日である。
特許権侵害訴訟を中心に,審決取消訴訟,標準必須特許(SEP)訴訟,商標・意匠・著作権・営業秘密等の紛争及び知財弁護士の業務モデルへの影響を検討する。
特許出願書類の作成そのものは本記事の主題ではなく,AIの能力と人材育成を検討するために必要な範囲で参照する。

2 結論

最も大きく短縮される可能性が高いのは,①大量資料の分類,②特許請求の範囲と対象製品の対比表の初稿,③先行技術候補の探索と差分表,④相手方主張への反論候補の列挙,⑤売上げ・数量・経費資料の集計,⑥準備書面,証拠説明書及び技術説明資料の初稿,⑦外国語資料の仮訳である。
いずれも,知財訴訟に固有の法的判断そのものというより,複数資料を一定の軸で対応付ける作業である。

他方,①争う特許・請求項・構成要件の選択,②技術者からの聴取と証拠の発見,③クレーム解釈,均等論,進歩性及び記載要件の評価,④秘密資料をどこまで開示するかの判断,⑤専門家・裁判所への技術説明,⑥和解・ライセンス条件の交渉,⑦AI出力の検証及び最終責任は,弁護士の中核業務として残る。
したがって,仕事が一律に消えるのではなく,「文章を作る時間」から「証拠を収集・保全し,主張を選び,技術と事業を理解し,結果に責任を負う時間」へ配分が変わると考えられる。

弁護士業務全般への影響は,山中弁護士レベルのAI作成書面が普及した場合に大きな影響を受ける弁護士の業務分野で説明している。
本記事は,そのうち知財訴訟を工程別に詳しく扱うものである。

第2 知財訴訟でAIの影響が早く現れる理由
1 争点と提出物が対応表にしやすい

東京地方裁判所知財部の特許権侵害訴訟の審理要領は,原則として,侵害の有無と無効論を扱う侵害論の後,侵害の心証が得られた場合に損害論へ進む二段階審理を示している。
同裁判所の侵害論の審理モデルでは,対象製品又は方法の特定,構成要件充足性,無効の抗弁,これに対する反論・訂正による対抗主張及び技術説明が順番に配置されている。
各段階で,主張,認否,証拠及び次の反論を対応付ける必要があるため,構造化と差分抽出を得意とするAIの影響が表れやすい。

2 大量の技術・法律資料を同時に扱う

特許訴訟では,特許請求の範囲,明細書,図面,出願経過,対象製品の仕様,ソースコード,実験結果,先行技術文献及び裁判例を横断する。
商標・意匠・著作権事件でも,画像,広告,販売履歴,利用態様,制作過程及び市場資料の整理が必要になる。
AIは,資料ごとの用語の揺れを吸収し,候補となる対応関係を広く示す点で有用になり得る。
もっとも,資料に存在しない事実を推測で補えば,整った表や文章であるほど誤りを見落としやすい。

3 AIの有用性は確認されても,そのまま使える水準とは限らない

令和8年5月掲載の最高裁長官記者会見によれば,民事裁判における試行では,当事者間の主張整理に一定の有用性があった一方,出力をそのまま使える水準ではなかったとされる。
同会見は,裁判官の判断作用にAIを用いることは相当でないとし,ハルシネーション,機密性,個人情報,倫理及び利用者側の力量も課題として挙げる。

(続きを読む...)山中弁護士レベルのAI作成書面が普及した場合の知財訴訟-弁護士業務への影響(AI作成)

山中弁護士レベルのAI作成書面が普及した場合に影響を受ける弁護士業務30分野(AI作成)

目次第1 この記事の対象と結論1 想定するAI作成書面2 結論第2 影響の大きさを分ける条件1 影響が大きくなりやすい条件2 業務全体の代替を抑える条件第3 全分野に共通して変わる業務1 相談前後の情報整理2 調査,起案及び査読3 依頼者側の内製と価格の比較第4 書面作成の比重が高く影響が特に大きい分野1 紛争処理の定型化が進んでいる分野2 企業内で反復される法務分野3 資料審査と申請書面が中心となる分野第5 専門判断と証拠評価も大きく変わる分野1 技術・規制資料を大量に扱う分野2 専門資料と事実評価が結論を左右する分野3 生活関係と身体拘束を扱う分野第6 書面以外の中核が残る分野1 対話と即時判断が成果を左右する業務2 危機,国境又は公共判断を伴う業務第7 法律事務所の収益と人員配置への影響1 若手の初稿作成から工程管理へ移る2 報酬は作業量から検証範囲へ移る第8 新たに増える弁護士業務1 AI成果物の検証と事故対応2 法務工程と利用環境の設計第9 関連記事1 業務代替の条件と人が担う役割2 裁判所提出書面の検証3 非弁護士によるAI法務支援サービス第10 出典・参考資料1 法令2 司法機関・所管行政機関の公表資料3 職能団体の委員会・会員による解説4 学術文献
第1 この記事の対象と結論
1 想定するAI作成書面

本記事における「山中弁護士レベルのAI作成書面」とは,依頼者又は担当弁護士が整理した資料を基礎に,事実,証拠,法令及び裁判例を対応させ,人が原典と記録を確認した上で,裁判所への提出又は依頼者への提供を検討できる初稿を作成する状態をいう。
AIが単独で正しい書面を完成させるという意味でも,特定の製品又は利用者について品質を保証する意味でもない。
本記事は,令和8年9月13日を調査基準日として,この水準の書面作成支援が広く利用可能になった場合に,どの弁護士業務がどの工程で影響を受けるかを整理するものである。

2 結論
(1) 書面工程は全分野で変わる

影響を受けない業務分野は,原則としてない。
相談票,時系列表,調査メモ,契約書,意見書,訴状,準備書面,申立書,報告書その他の文章を作る工程は,全分野に存在するためである。
ただし,書面作成時間が短くなることと,事件処理全体が代替されることは同じではない。

(2) 分野ごとの差は書面外の仕事から生じる

影響が特に大きいのは,入力資料が電子化され,文書の型が安定し,反復件数が多く,正誤を原典又は証拠で検査しやすい分野である。
これに対し,事実の発見,供述の信用性評価,依頼者の意思形成,交渉,現場対応,尋問及び最終判断の比重が大きい分野では,準備書面や検討記録は強く変わっても,業務全体の代替は進みにくいと考えられる。

(3) 実証研究が示す範囲

2026年公表の無作為化比較試験では,米国の上級法科大学院生137人が6種類の法律課題に取り組み,2種類のAIツールによる生産性の有意な向上が6課題中5課題で確認された。
上昇幅は課題により約50%から130%であったが,秘密保持契約書の起案では有意な改善が確認されなかった。
参加者は実務弁護士ではなく,課題は訴訟関連に偏り,使用されたのは2024年時点の米国向けツールであるから,この数値を日本の各業務分野へそのまま当てはめることはできない。

第2 影響の大きさを分ける条件
1 影響が大きくなりやすい条件

本記事では,①資料が検索可能な電子データである,②求める成果物と評価基準を言語化できる,③同種案件又は同型書面が多い,④引用,数値及び要件を原典で検証できる,⑤成果物の中心が文章である,⑥依頼者又は企業の法務部門が一定部分を内製できる,という条件が多いほど影響が大きいと整理する。
大量記録の分類,時系列化,比較,抜け漏れ候補の抽出及び複数文書の統合は,特定の実体法分野に限られず,この条件を満たしやすい。

2 業務全体の代替を抑える条件

①記録に現れない事実を面談又は現場で見つける必要がある,②供述,感情又は関係性の評価が結論を左右する,③交渉相手又は裁判所の反応に応じて方針を変える,④身体拘束,保全,事故又は不祥事に即時対応する,⑤専門家として説明し責任を負う,という条件が多い分野では,人の関与が中核に残る。
AIが質問案,論点表又は書面案を作れるようになっても,どの事実を重視し,どの選択肢を勧め,どこで譲歩又は停止するかという意思決定までは,自動的に決まらない。

第3 全分野に共通して変わる業務
1 相談前後の情報整理

相談票,メール,契約書,録音の文字起こしその他の資料から,当事者,日付,金額,争いのない事実,矛盾候補及び不足資料を抽出する工程は短くなると考えられる。
東京弁護士会の機関誌LIBRAに掲載された会員執筆記事も,初回相談の資料から時系列,法的論点,追加聴取事項及び証拠候補を整理する利用例を示している。
これは個別執筆者による実務解説であり,東京弁護士会全体の拘束的な判断を示すものではない。

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TreeeSで事務職員ができること-GビズIDメンバー,サポーター及びシステム送達受取人の違い(AI作成)

目次第1 記事の対象と結論1 令和8年9月20日現在のアカウント資料等による整理2 三つは同じ種類の区分ではない第2 できることの比較1 比較表2 調達資料の表を読む際の注意第3 GビズIDメンバー第4 サポーター第5 システム送達受取人1 システム送達を受けるための役割である2 送達の効力発生時期を管理する3 送達受取人の届出と受信一覧の表示期間第6 サポーター兼システム送達受取人1 提出と送達受領を兼ねるが,常時閲覧とは別である第7 登録前に決めること1 後からGビズID利用へ切り替えられないとの改修方針がある2 二つの台帳を分けて管理する第8 先行導入と再確認事項1 名古屋での先行導入予定2 導入時に再確認する事項第9 関連記事第10 出典1 法令及び裁判所規則2 裁判所の制度・調達資料3 GビズIDの公式資料4 職能団体及び一般公開の解説
第1 記事の対象と結論
1 令和8年9月20日現在のアカウント資料等による整理

本記事は,令和8年9月20日現在の民事訴訟法,民事訴訟規則,裁判所の調達資料,GビズIDの公式資料並びに最高裁判所提供「はじめてTreeeSを利用する方へ(改訂版)」及び「TreeeSのアカウント概要資料(士業者用)」(ver.1.2,令和8年7月28日改訂)を基礎に,TreeeSで法律事務所の事務職員が行える操作を整理するものである。
これらの資料では,GビズID連携の有無と事件上の肩書ごとの操作範囲を確認できる。ただし,導入前の画面・権限を説明する資料であり,本番稼働後の実装を観察したものではない。

その後,令和8年9月19日に,最高裁判所がTreeeSの研修環境で配布している「TreeeS操作マニュアル 当事者用」(2026年7月2日発行)を確認した。
同マニュアルで確認できた事項は,後記第3の4,第4の3及び第5の3に書き加えた。
同マニュアルの全体の読み方は「TreeeS操作マニュアル(当事者用)の読み方―提出の入口,30日で消える一覧,手数料の納付及び送達の確認」で説明している。

2 三つは同じ種類の区分ではない

結論として,GビズIDメンバー,サポーター及びシステム送達受取人は,同列の三択ではない。
GビズIDメンバーは,GビズIDプライムを保有する組織の職員について作成する組織・認証上のアカウント区分であるのに対し,サポーター及びシステム送達受取人は,TreeeS上の事件への関与方法又は役割を示す区分である。

したがって,事務職員の登録方法を決めるときは,①どのアカウントで本人確認及びログインを行うか,②どの事件に関連付けるか,③提出,事件記録の常時閲覧及びシステム送達の受領のうち何を担当させるかを分けて検討する必要がある。
アカウントの種類だけを決めても,事件単位の権限設計が終わったことにはならない。

第2 できることの比較
1 比較表
区分GビズIDメンバーをTreeeSと連携する場合サポーターシステム送達受取人サポーター兼システム送達受取人制度上の位置付け組織の職員向けの認証アカウント事件単位の提出補助の役割事件単位の送達受領の役割二つの事件上の役割を兼ねる区分書面のオンライン提出最高裁判所のアカウント概要資料では可能可能その役割だけでは不可可能事件記録の常時閲覧最高裁判所のアカウント概要資料では可能不可不可不可システム送達の受領最高裁判所のアカウント概要資料では可能サポーターであるだけでは受取人にならない可能可能確認上の留意点最終的な裁判所公式権限表の確認が必要送達も担当させる場合は別の指定が必要送達対象文書の閲覧と事件記録の常時閲覧は別である常時閲覧が必要なら別の構成を検討する

上表のうち,GビズIDと連携した事務職員が弁護士に代わって提出,事件記録の閲覧及びシステム送達の受領を行えるとの部分並びにサポーター兼システム送達受取人の操作範囲は,最高裁判所提供「はじめてTreeeSを利用する方へ(改訂版)」及び「TreeeSのアカウント概要資料(士業者用)」(ver.1.2,令和8年7月28日改訂)で確認した。
ただし,これらは導入前の仕様説明であるため,導入時には裁判所の最新の公式権限表及び実際の登録画面で再確認する必要がある。

2 調達資料の表を読む際の注意

最高裁判所の令和7年7月2日付調達資料62頁は,外部ユーザを当事者・代理人,サポーター,送達受取人及び第三者に分け,サポーターの例として司法書士及び法律事務所事務員等を挙げている。
同頁の注記は,サポーターにはオンライン提出が必要である一方,事件記録を閲覧できず,サポーターであることから直ちに受送達者となるものではないとしている。

同資料はシステム対応の観点から作られた調達資料であり,最終的な運用マニュアルではない。
特に,表中の技術的な利用可能性と,事件上の役割として当然に付与される権限を混同しないことが重要である。

第3 GビズIDメンバー

GビズIDメンバーは,GビズIDプライム利用者が所属職員へ権限を付与して作成する個人単位のアカウントである。最高裁判所提供資料上,TreeeSで弁護士に代わって提出・記録閲覧等を行える設計が示されるが,訴訟代理権そのものではない。

職員ごとのアカウント,サービス権限,メールアドレス,有効期限及び担当終了時の棚卸しは,TreeeSでGビズIDメンバーを使う方法を参照されたい。

第4 サポーター

サポーターは,本人又は代理人のために個別事件で提出操作を補助する役割である。サポーターであるだけでは,システム送達受取人にならず,訴訟記録一覧から常時記録を閲覧できるとも説明されていない。

事件単位の登録,提出権限,本人の依頼・承諾書面及び担当終了時の解除は,TreeeSのサポーターとはを参照されたい。

第5 システム送達受取人

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デジタル証拠の原本保全とハッシュ値-弁護士が解析前に残すべき記録(AI作成)

目次第1 結論第2 「原本」を媒体,データ及び来歴に分けて考える1 デジタルデータでは同じ内容の複製を作ることができる2 ファイルコピーと物理イメージは同じではない第3 解析前に端末を操作する危険1 単に接続又は起動しただけでも変化し得る2 電源を切ることも常に正解ではない第4 弁護士が解析前に残すべき記録1 取得対象と権限2 取得作業3 写真及び画面4 受渡し第5 ハッシュ値の計算方法と記録方法1 SHA-256を実務上の基準にする2 Windowsで外部ツールを使う例3 ハッシュ記録を別に保存する第6 ハッシュ値で分かることと分からないこと1 同一性を検証するための基準値である2 内容の真実性及び作成者は別の問題である第7 ImHexは保全後の作業用複製に使う1 ImHexは書込み可能な解析ツールである2 解析結果は端緒と検証済み事実を分ける第8 裁判例に見る変換説明と同一性1 大阪地裁令和8年6月4日判決2 この判決から一般化できる範囲第9 受領から提出までの実務フロー1 四つのデータを分ける2 最小限の作業順序3 提出段階の確認第10 出典・参考資料1 法令・最高裁判所規則2 裁判例3 裁判所の解説・運用資料4 官公庁の技術資料5 民間団体・ソフトウェア開発者の技術資料
第1 結論

本記事は,令和8年9月9日を調査の基準日として,デジタル証拠を受領した弁護士が解析又は形式変換の前に残す記録を,法令,裁判所資料,技術資料及び裁判例をAIで照合して整理したものである。
端末,スマートフォン及びクラウドでは最初の操作による影響が異なるため,個別の取得手順を一律に示すものではない。

本記事では,最初の実務対応を,受領時点の状態,取得元,取得者,取得日時,取得方法及び対象範囲の記録と,解析に使わない保全用複製の確保とする。
重要なデータでは,解析又は形式変換の前にSHA-256のハッシュ値を外部ツールで計算し,対象ファイルとは別の安全な場所にも記録した上で,解析は作業用複製に対して行うのが基本形である。

もっとも,ハッシュ値が一致することから分かるのは,比較した二つのビット列が同じであることにとどまる。
ハッシュ値だけで,取得前に編集されていなかったこと,記録内容が真実であること,作成者,作成日時又は操作した人物まで証明できるわけではない。

本記事では,データの保管管理という技術上の意味で「原本保全」という表現を用いる。
これは,裁判所があらかじめ証拠調べをする民事訴訟法234条の「証拠保全」とは別のものである。

第2 「原本」を媒体,データ及び来歴に分けて考える
1 デジタルデータでは同じ内容の複製を作ることができる

紙の契約書では,署名又は押印のある物理的な一通を原本と呼びやすい。
これに対し,デジタルデータは同一のビット列を複製できるため,「原本」という語だけでは,元の端末,その端末から最初に取得したファイル,記録媒体全体のイメージ又は解析前に固定した保全用複製のどれを指すのかが明らかにならない。

デジタル証拠については,①どの機器,アカウント又はサービスに存在したデータか,②誰がどの権限で取得したか,③どの方法で何を取得したか,④取得後にどの複製を保全し,どの複製を解析したかという来歴を一体として記録する。
本記事では,このうち解析に使わず保存する基準データを「保全用複製」,実際の閲覧,検索,変換又は解析に使うものを「作業用複製」,裁判所へ提出する形式に変換又は切り出したものを「提出用複製」と呼ぶ。

2 ファイルコピーと物理イメージは同じではない

NIST IR 83876頁は,フォレンジックにおけるイメージを,利用者から見えないデータ,書式情報,削除された文字及び日時等を含むビット単位の正確な複製と説明している。
通常のファイルコピーは,必要な個別ファイルを取得する方法として有用であるが,未割当領域,削除データ,ファイルシステムの構造又は一部のメタデータまで取得できるとは限らない。

そのため,削除の有無,USB接続履歴,ファイルの作成・変更・アクセス時刻,アクセス権限又は記録媒体全体の利用状況が争点になり得る事件では,個別ファイルだけをコピーしてから専門家へ相談しても,必要な情報が既に失われていることがある。
他方で,あらゆる案件で端末全体を物理イメージ化すればよいわけではなく,本記事では,取得権限,調査目的,個人情報の範囲,費用及び業務停止の影響を踏まえて取得範囲を決めることを基本形とする。

第3 解析前に端末を操作する危険
1 単に接続又は起動しただけでも変化し得る

NIST IR 835431頁~32頁は,記録媒体をコンピュータに接続すると,OSがファイルを確認してアクセス時刻を変更することがあると説明している。
書込み防止装置は変更を生じさせるコマンドを抑制するために用いられるが,媒体自身の内部処理による変化まで一切生じないことを保証するものではない。

デジタル・フォレンジック研究会「証拠保全ガイドライン第10版」24頁~28頁も,原本への書込み防止,対象物全領域の複製,同一性検証及び作業ログを証拠保全機器に求められる主要機能として挙げている。
弁護士が自ら簡易ツールを使う場合も,本記事では,ツールを差し込む前に,その操作が対象端末へ何を書き込み,どのログ又は時刻を変える可能性があるかを確認することを基本形とする。
会社PCへUSB型の解析ツールを接続する場面の取得権限,個人情報及び労務上の論点は,USB型フォレンジックツールを労務管理で利用する場合の法的注意点で説明している。

2 電源を切ることも常に正解ではない

稼働中の端末では,電源を維持すればOSやアプリによる書込みが続く一方,電源を切ればメモリ上の情報,通信状態又は復号に必要な鍵を失うことがある。

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AI生成画像・動画を法律事務所サイトで使う際の注意点-AI生成表示,弁護士広告,著作権・肖像権,守秘及び制作記録(AI作成)

第1 結論1 AI生成表示だけでは足りない2 五つの確認層第2 AI生成であることの表示1 通常の法律事務所サイトと表示義務2 表示するかは誤認リスクから決める3 表示文例と表示場所第3 弁護士広告としての確認1 画像と文章を一体として見る2 架空の人物・相談場面・解決場面3 広告内容を裏付ける記録第4 著作権の確認1 入力素材と生成指示2 出力とウェブ公開3 AI生成物を自ら保護できるか4 サービス規約の商用利用許可第5 肖像権・パブリシティ権の確認1 写真だけでなく識別できる似姿にも注意する2 架空の人物という指示だけでは足りない3 著名人の顧客吸引力を広告に使わない第6 守秘義務・個人情報の確認1 実在事件の事実を入力しない2 利用規約・データフロー・設定を確認する3 外部制作者にも同じ基準を適用する第7 制作記録と来歴情報1 保存する制作記録2 電子透かし・来歴情報の限界3 公開後の差替えと事故対応第8 掲載前後の実務チェック1 生成前2 掲載前3 掲載後第9 関連する記事1 肖像・パブリシティ・AI証拠2 個人情報・生成AI契約第10 出典1 法令・国会資料2 裁判例3 政府の指針・注意喚起4 職能団体の規程・委員会資料・技術資料
第1 結論
1 AI生成表示だけでは足りない

法律事務所がAI生成画像又はAI生成動画をウェブサイトに掲載するときは,「AIで作った」と表示するだけでは足りない。
表示は閲覧者の誤認を減らす一つの手段であるが,第三者の著作権・肖像権を消滅させず,弁護士広告の不正確な印象を正当化せず,守秘義務違反を治癒するものでもない。

実務では,①入力素材,②生成結果,③広告全体の印象,④守秘・個人情報,⑤制作記録を別々に確認し,最後に一つの掲載判断へ統合する必要がある。
特に,実写と見分けにくい人物画像又は動画は,架空の人物であっても,実在する依頼者,職員,弁護士,裁判所又は取扱実績を撮影したものと受け取られないかを確認すべきである。

本記事は,令和8年9月9日現在の日本法及び公表資料に基づく一般的な整理である。
個別の画像・動画,利用規約,広告文言及び掲載ページの構成によって結論は変わり得る。

2 五つの確認層
確認層主な確認事項表示だけでは解決しない理由
入力素材参照画像,写真,ロゴ,文章,プロンプトの権原無断入力又は類似物を作る目的の入力が問題になり得る
生成結果既存著作物との類似性・依拠性,実在人との識別可能性AI生成であることは侵害判断の免責事由ではない
弁護士広告実在の職員・依頼者・取扱実績・結果との誤認広告は画像,見出し,本文,配置を含む全体の印象で受け取られる
守秘・個人情報事件情報,依頼者情報,入力後の保存・学習・再利用公開画像が架空でも,制作時の入力で秘密が外部処理され得る
制作記録規約,プロンプト,候補,編集,承認,掲載版表示の正確性,権利確認及び差替え理由を後から説明する必要がある

第2 AI生成であることの表示
1 通常の法律事務所サイトと表示義務

本記事で確認したAI法及び人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針は,通常の法律事務所サイトに掲載する全てのAI生成画像・動画について,一律の可視表示義務又は統一文言を定めているわけではない。
もっとも,同指針は,透明性,アカウンタビリティ,プライバシー・個人情報及び知的財産への配慮を掲げ,AIの用途とリスクの影響度に応じた対応を求めている。

経済産業省の「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」は,AI利用者に対し,関係する者の性質に応じた合理的な範囲で,適正な利用方法を含む情報を平易かつアクセスしやすい形で提供することを掲げている。
ただし,これは法律事務所サイトの全てのAI生成画像・動画について,特定の文言又は表示場所を一律に定める法令ではない。

他方,表示義務が特定の場面で法制化される例もある。
令和8年法律第58号は,選挙運動又は一定期間の落選運動に使うインターネット上の文書図画について,社会通念上軽微な改変又は実写と誤認されるおそれのないものを除き,AIを利用して作成・改変した画像又は映像である旨の表示を求め,令和9年3月1日から施行される。

したがって,「日本法にはAI生成表示の義務がない」と一般化するのは正確でない。
通常の法律事務所サイトでは,法令の適用範囲に加え,利用するサービス・媒体の規約,広告の文脈及び閲覧者の誤認可能性を確認して表示方法を決める必要がある。

2 表示するかは誤認リスクから決める

表示の必要性は,AIの利用割合だけでなく,画像又は動画が伝える意味から判断するのが適切である。
実在の依頼者の体験,実際の相談風景,実在する職員,実際の裁判所,現実の解決結果又は現実の報道映像と受け取られる可能性が高いほど,画像又は動画に近接した可視表示を置く必要性が高い。

反対に,抽象的な背景模様,明らかな図解又は現実の場面と誤認されにくい装飾まで,同じ長さの注記を一律に付ける必要性は低いことがある。
ただし,表示を省略する判断をした場合も,制作記録にはAI利用の有無,利用範囲及び省略理由を残すことが望ましい。

3 表示文例と表示場所

全体をAIで生成した写実的な画像又は動画には,例えば次の表示が考えられる。
これは法定文言ではなく,実在の人物・事件・施設であるとの誤認を減らすための表示例である。

※この画像(動画)は生成AIを利用して作成したイメージであり,実在の依頼者,相談者,事件又は裁判所を示すものではない。

実写素材をAIで重要な程度に加工した場合には,例えば次のように,加工であることを示す。
実在人物の写真を用いたときは,この注記とは別に,撮影・加工・公開の同意範囲を確認する必要がある。

※この画像(動画)は生成AIを利用して加工したイメージである。

表示は,画像直下のキャプション又は動画プレーヤーの直近など,閲覧時に気付きやすい場所へ置くのが望ましい。
画像のalt属性,ファイル名又は来歴メタデータだけでは,通常の閲覧者が表示を認識できないことがある。

第3 弁護士広告としての確認

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AI利活用に伴う民事責任-補助/支援型AI・依拠/代替型AI・AIエージェントで誰が責任を負うか(AI作成)

第1 結論と本記事の射程1 結論2 本記事の対象・基準日・資料の位置付け第2 最初に契約関係と損害経路を分ける1 契約当事者間の責任2 契約関係のない第三者に対する責任3 製造物責任法が問題となる場合第3 補助/支援型AIでは人の最終判断が中心となる1 補助/支援型AIの意味2 弁護士業務支援AIの想定事例3 開発者・提供者の責任が限定されるとは限らない第4 依拠/代替型AIでは業務プロセス全体を評価する1 該当性を判断する二つの要素2 利用者の義務は構築・運用・監視へ移る3 開発者・提供者に求められる説明と設計第5 AIエージェントでは権限と連鎖を調べる1 責任追及の対象となる者2 カスタマーサポートの想定事例3 権限が広いほど事故経路を細分化する4 長期運用では単発精度と一貫性を分ける第6 責任主体を分ける実務上の確認表第7 初動で保存すべき証拠1 まず現状を固定する2 証拠の保有者と取得負担を対応させる3 調査の拡張条件と停止条件を決める4 利用量・キャッシュ異常では原因を分けて保存すること第8 消滅時効を早期に確認する1 契約上の請求2 不法行為上の請求3 製造物責任上の請求第9 裁判例の蓄積と本記事の限界1 AI民事責任を正面から判断した裁判例2 カーナビルート案内事件第10 関連記事第11 出典1 法令2 裁判例・公的な裁判例一覧3 所管行政機関の解説・手引き4 技術的な研究・事業者資料5 関連記事
第1 結論と本記事の射程
1 結論

AIの誤回答,誤判定又は自律的な動作によって損害が発生しても,AIの利用者,利用者の使用者,開発者,提供者又は製造業者のうち一者だけが常に責任を負うわけではない。
まず,被害者との契約関係,AIを組み込んだ業務の設計・運用,誤出力から損害までの人の関与,開発者・提供者による説明及び安全措置,並びに製造物への組込みの有無を分けて検討する必要がある。

経済産業省の「AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き〔第1.0版〕」は,AIを「補助/支援型AI」と「依拠/代替型AI」に分ける。
補助/支援型AIでは,最終判断をする利用者が本来負う注意義務を果たしたかが中心となり,AIを使っただけで注意義務の水準が上下するものではないと整理されている。
依拠/代替型AIでは,個々の出力を人が毎回再判断することよりも,必要な精度・安全性を備えた業務プロセスを構築し,継続的に監視・改善することが中心となる。

もっとも,この二分類は法令上の要件ではなく,経済産業省の研究会が現行法の解釈を整理するために示した分析枠組みである。
契約条項,具体的な利用場面,損害の種類及び証拠によって結論は変わり,最終的な法解釈は裁判所が行う。

2 本記事の対象・基準日・資料の位置付け

本記事は,令和8年9月7日現在の日本法を前提に,業務でAIを利用した結果として顧客,取引先その他の第三者に損害が生じた場面を主な対象とする。
著作権,個人情報,営業秘密,弁護士法その他の業法それ自体の詳しい要件は,損害賠償責任の前提となる範囲に限って扱う。

経済産業省の手引きは,不法行為法上の論点を中心に,製造物責任法にも触れた所管行政機関の解説・手引きである。
新たなルールを創設するものではなく,掲載された事例も全て架空であり,契約責任は具体的な契約内容を別途確認する必要があると明記されている。
したがって,本記事も,同手引きの記載を判例又は拘束力のある規範として扱わない。

第2 最初に契約関係と損害経路を分ける
1 契約当事者間の責任

顧客がAIを導入した事業者から誤った説明を受けた場合,顧客と事業者との契約内容に応じて,民法415条の債務不履行責任が問題となる。
AI利用企業とAI提供者又は開発者との間では,利用規約,業務委託契約,SaaS契約,品質保証,サービス水準,利用目的,免責・責任制限,補償,ログ保存及び再委託の条項が出発点となる。

損害の範囲については,民法416条の通常損害・特別損害の区別が問題となり,債権者側にも損害の発生又は拡大に関する過失があれば,民法418条による調整があり得る。
そのため,「AIが誤った」という事実だけでは足りず,誰がどの性能を約束し,どのリスクを説明し,どの確認作業を担当すると合意したかを契約書と実際の運用の双方から確認する必要がある。

2 契約関係のない第三者に対する責任

契約関係のない第三者が損害を受けた場合は,民法709条の不法行為責任が中心となる。
具体的には,権利又は法律上保護される利益の侵害,故意又は過失,損害及び因果関係を個別に検討する。

従業員が事業の執行についてAIの誤出力を利用して第三者に損害を与えた場合は,民法715条の使用者責任が問題となり得る。
利用者,提供者その他の複数人の行為が共同して損害を生じさせた場合は,民法719条の共同不法行為が問題となり得るが,各主体が自動的に連帯責任を負うわけではない。

被害者側の確認不足又は損害拡大への寄与がある場合は,民法722条2項の過失相殺が問題となり得る。
ただし,AIであること又は誤回答の可能性が十分に表示されていなかった場合まで,利用者に一律の確認義務があったと扱うことはできない。

3 製造物責任法が問題となる場合

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米国のフロンティアAI規制-Claude Fable 5・Mythos 5停止,大統領令14409,FRONTIER Act及びコロラド州法(AI作成)

第1 本記事の対象と結論1 五つの資料は法的性質が異なる2 本記事の資料範囲第2 大統領令14409の内容1 対象フロンティアモデルの機密ベンチマーク2 公開前30日までの任意協力枠組み3 強制的な許可制度ではない第3 Claude Fable 5・Mythos 5の停止と再開1 Anthropicが公表した経緯2 確認できた事実と未確認の事項3 英国AISIが後日公表した評価事案第4 連邦討議草案とH.R.99251 Great American AI Act討議草案2 7月23日に提出されたH.R.99253 重大事案報告と緊急命令4 州法の先取りの範囲第5 コロラド州SB26-1891 旧法を廃止・再制定した成立済み州法2 ADMTと重要な意思決定3 開発者と導入者の主な義務4 執行と民事訴訟5 規則制定手続第6 日本の弁護士・事業者にとっての実務上の示唆1 モデル停止を業務継続リスクとして扱う2 契約,秘密保持及びデータ管理を分けて確認する3 コロラド州との接点は利用場面から判定する第7 出典1 米国連邦政府・議会資料2 コロラド州資料3 事業者及び評価機関の公表資料4 調査の起点とした文献
第1 本記事の対象と結論
1 五つの資料は法的性質が異なる

米国のAI規制を理解するためには,大統領令,個別の行政措置,連邦議会の討議草案,提出済み法案及び州法を区別する必要がある。
2026年9月6日現在の法的性質は,次のとおりである。

対象基準日現在の位置付け実務上の要点大統領令144092026年6月2日に発令済み政府機関に対し,サイバー能力の機密ベンチマークと任意の官民協力枠組みの整備を指示する。開発・公開等の強制的な政府許可制度を創設するものではない。Fable 5・Mythos 5への措置Anthropicによれば,6月12日に輸出管理措置が適用され,6月30日に解除された政府指令の全文及び具体的な法的根拠を公開一次資料で確認できていないため,Anthropicの説明として扱う必要がある。Great American AI Act討議草案2026年6月4日に意見募集用として公表された草案それ自体は成立法でも提出済み法案でもない。H.R.9925(FRONTIER Act)2026年7月23日に連邦下院へ提出され,委員会付託中成立法ではないため,将来の規制案として読む必要がある。コロラド州SB26-1892026年5月14日に成立し,2027年1月1日適用開始フロンティアモデル自体よりも,重要な意思決定に用いる自動意思決定技術を規律する州法である。

したがって,「米国でフロンティアAIの事前承認制が始まった」と整理するのは正確でない。
現時点では,連邦レベルの任意協力,大統領令とは別に実施されたと説明されている個別措置,未成立の連邦法案及び成立済みの州法が併存しているのである。

2 本記事の資料範囲

本記事は,BUSINESS LAWYERSの中崎尚「GLOBALLAWUPDATE 米国の最新法制度動向(AI・データ保護・プライバシー関連)-【前編】Claude Mythos 5・Fable 5騒動で露呈したフロンティアAIモデル規制の危うさと各州で進むAI規制の動向」(2026年8月20日)を調査の起点とした。
同記事の内容基準日は2026年6月30日であるため,本記事では,その後に提出されたH.R.9925,英国AI Security Instituteの事案報告及びコロラド州の規則制定手続を2026年9月6日まで補充した。

以下の記述は,原則としてホワイトハウス,米国政府刊行物局,連邦議員公式サイト,コロラド州議会,コロラド州司法長官,Anthropic及び英国AI Security Instituteが公表した資料に基づく。
法案の内容は成立前に変更され得るほか,外国法の具体的適用については現地弁護士への確認が必要である。

第2 大統領令14409の内容
1 対象フロンティアモデルの機密ベンチマーク

トランプ大統領は,2026年6月2日,大統領令14409「Promoting Advanced Artificial Intelligence Innovation and Security」を発令した。
同令3条(a)は,関係機関に対し,AIモデルの高度なサイバー能力を評価し,同令上の「対象フロンティアモデル」に指定する閾値を定める機密ベンチマーク手続の整備を命じている。

指定判断は,国家安全保障局長が,国家サイバー長官,科学技術担当大統領補佐官,サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁長官その他の関係者と協議して行う構造である。
もっとも,具体的な閾値は機密ベンチマークに委ねられており,公開された大統領令本文だけから対象モデルを機械的に判定することはできない。

2 公開前30日までの任意協力枠組み

同令3条(b)は,政府とAI開発者が任意の枠組みを設計するよう求めている。
その枠組みでは,開発中のモデルが対象フロンティアモデルに該当するかを政府に確認し,対象モデルを他の信頼できるパートナーへ提供する予定日の最大30日前から,秘密保持,サイバーセキュリティ,内部者リスク及び知的財産の保護を条件として政府にアクセスを提供し,早期アクセス先を政府と共同で選定することが想定されている。

「最大30日前」という期間は,政府が一般公開を一律に30日間禁止する待機期間ではない。
条文上は,信頼できるパートナーへの提供前に任意枠組みの中で政府アクセスを認めることを示すものである。

3 強制的な許可制度ではない

同令3条(c)は,新しいAIモデルの開発,公表,公開又は配布について,強制的な政府のライセンス,事前審査又は許可要件の創設を授権するものと解してはならないと明記する。
また,同令5条(c)は,同令が私人に司法上執行可能な権利又は利益を創設するものではないと定めている。

したがって,大統領令14409は,政府による能力評価と公開前協力の制度設計を進める重要な文書であるが,その本文だけを根拠として民間モデルを停止できる包括的な許可制度が完成したとはいえない。

第3 Claude Fable 5・Mythos 5の停止と再開
1 Anthropicが公表した経緯

(続きを読む...)米国のフロンティアAI規制-Claude Fable 5・Mythos 5停止,大統領令14409,FRONTIER Act及びコロラド州法(AI作成)

弁護士費用保険におけるAI利用-保険金査定・法律相談・弁護士紹介・利益相反(AI作成)

第1 対象と結論1 本記事の対象2 結論第2 AIによる保険金査定1 AIが支援しやすい処理2 人が実質的に判断すべき処理3 説明,再審査及び監査ログ第3 AIによる法律情報と法律相談1 一般情報と個別法律判断を分ける2 免責表示だけでは決まらない3 消費者向け保険相談への適用限界第4 AIによる弁護士の検索,推薦及び紹介1 検索条件の提示と特定事件の取次ぎ2 「最適な弁護士」の目的関数3 自己選任と保険金給付は別問題である第5 利益相反を三つの関係に分ける1 保険会社と被保険者2 弁護士と依頼者3 AI事業者と複数の利用者第6 個人情報,秘密及びセキュリティ1 入力資料の性質2 委託と第三者提供を混同しない3 弁護士が入力する場合の秘密保持第7 導入・監査のチェックリスト1 導入前2 個別判断時3 継続監査第8 現時点の限界第9 関連記事第10 出典1 法令2 行政機関の監督指針及びガイドライン3 職能団体の公開資料
第1 対象と結論

1 本記事の対象

本記事は,弁護士費用保険にAIを利用する場面を,①保険金査定,②法律情報・法律相談,③弁護士の検索・推薦・紹介,④利益相反,⑤個人情報・秘密管理に分け,令和8年9月6日現在の公開資料に基づいて整理するものである。
生成AIを用いて資料を収集・照合したが,条文はe-Gov法令検索で,行政資料及び講演資料は公表元の本文で確認した。

対象は,日本の保険会社又はその委託先がAIを用いる一般的な制度設計である。
個別商品の補償範囲,特定の保険金請求の可否,特定のAIサービスの適法性及び個々の弁護士の利益相反は,約款,委任契約,サービス設計及び実際の運用によって異なるため,本記事だけでは判断できない。

2 結論

AIは,請求資料の読取り,約款との照合,対象費目の分類,計算,類似案件の検索及び説明案の作成に利用できる。
しかし,因果関係,約款の解釈,例外事情,不払理由,個別紛争への法律判断及び特定弁護士への取次ぎは,別の法的・職業倫理上の問題を含むため,同じ自動処理の延長として扱うべきではない。

本記事では,実務上必要な統制を,①AIが扱った入力,②参照した約款・法令・資料の版,③AIの出力と不確実性,④人が行った採否及び理由,⑤被保険者への説明と再審査という五つを連結して記録する仕組みと整理する。
これは一つの法令が一律に定めた五要件ではなく,金融庁の監督指針,政府のAI事業者ガイドライン及び後記の日弁連分科会資料を組み合わせた実務上の整理である。

第2 AIによる保険金査定

1 AIが支援しやすい処理

日本弁護士連合会の第24回弁護士業務改革シンポジウム第4分科会資料のうち,SOMPOの担当部署が作成した資料は,損傷箇所・程度の推定,見積りの妥当性確認及び非定型事案の抽出をAIが支援し得る処理として掲げている(同資料PDF44頁)。
同資料は日弁連の統一見解又は弁護士費用保険に限定した実証研究ではないが,機械処理と人の判断を分ける設計例として参考になる。

弁護士費用保険でも,請求書から費目と金額を抽出すること,適用約款の候補を探すこと,限度額及び既払額を計算すること,必要書類の欠落を示すことは,AI又はルールエンジンによる支援になじみやすい。
もっとも,AIが読み取った事実と,約款上の評価を分け,原資料へ戻れるようにしなければならない。

2 人が実質的に判断すべき処理

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米国政府はAI学習を「合法」としたのか―OpenAI著作権訴訟と取得・学習・出力の違い(AI作成)

第1 本記事の結論

第2 米国政府意見書の位置付け

1 裁判所の判断ではないこと

2 意見書が主として扱う範囲

第3 取得・保管・学習・出力を分ける理由

1 四つの段階

2 アクセス許可と著作権処理も同じではないこと

第4 米国政府が主張するフェアユース

1 四つの考慮要素

2 学習は高度に変容的であるとの主張

3 市場への影響を狭く捉える主張

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法律事務所のAIポリシーに関する日米調査-米国9パーセント・日本10.1パーセントを単純比較できない理由(AI作成)

目次

第1 二つの調査1 日本の調査2 米国の調査3 比較の前提-母集団も設問も違う第2 ポリシー及び研修の整備率は見かけ上近いが単純比較できない第3 利用率に関する数値も単位が違う第4 阻害要因として上位に現れた項目が違う第5 法律特化型を選ぶ理由第6 裁判所提出書面へのAI由来の誤りの混入第7 「日本は少ないから安全」とは言えない第8 実務上の含意第9 関連記事出典・参考資料
第1 二つの調査
1 日本の調査

2026年9月5日に福岡市で開催された第24回弁護士業務改革シンポジウム第2分科会の配布資料のうち,資料2-1は,日本弁護士連合会弁護士業務改革委員会事務職員関連小委員会による「事務職員と生成AIに関するアンケート調査 報告書」である。
調査は2026年3月23日から同年4月27日までの間に行われ,有効回答は223件である。
対象は「主に事務職員を雇用する会員,または生成AIの利用に関心のある会員」であり,全弁護士の縮図ではない。
配布資料は日本弁護士連合会のウェブサイトで公開されている。

この報告書は,母数が設問ごとに異なる。
有効回答223件がそのまま母数になるのは一部の設問だけであるから,本記事では数値を挙げるときに母数を併記する。

2 米国の調査

同じ分科会の資料2-3は「アメリカの法律事務所における生成AIの利用状況」と題する7枚のスライドであり,米国の法律実務メディアの記事2本を出典として印字している。
この2本を実際に取得して照合した結果,資料2-3が掲げる数値の転記に誤りはなかった(2026年9月6日確認)。
ただし,2本は別のレポートを紹介した記事であり,資料2-3はこれを1枚の資料の中で混在させている。

第1のレポートは,リーガルテック企業グループが公表した2026年の業界レポートである。
1,300名を超える回答者を対象に,2025年9月19日から同年10月18日までの間に実施された調査に基づく。
第2のレポートは,別の法務システム企業が公表した2025年の業界レポートであり,2026年1月までに集計されたもので,中規模事務所を主な対象とする。

ここで注意を要するのは,資料に「2026年」と表示された数値の調査時点が2025年秋であることである。
記事の公表が2026年3月であるため,資料の年表示は公表年に基づいている。
実際の調査時点との間に半年程度のずれがある。

なお,資料2-3の最終スライドには出典行が印字されておらず,引用元の記事2本のいずれにも対応する記載を確認できなかった項目がある。
本記事では,その項目は取り上げない。同じ資料の中でも,裏付けの有無が項目ごとに異なることがある。

3 比較の前提-母集団も設問も違う

日米の数値を並べるときは,次の3点を踏まえる必要がある。

①日本の調査は「事務職員を雇用する会員又は生成AIに関心のある会員」223名を対象とし,米国の調査は法律専門職1,300名超を対象とする。母集団の性質が違う。
②日本の調査は事務所単位で導入状況を尋ね,米国の調査は個人の利用状況を尋ねている設問がある。単位が違う。
③調査時点は日本が2026年春,米国が2025年秋である。

したがって,以下の比較は,順序と構造の比較として読むべきものであり,小数点以下の差を論じるためのものではない。

第2 ポリシー及び研修の整備率は見かけ上近いが単純比較できない

二つの調査の中では,AIに関するポリシー及び研修の整備に近い項目が置かれている。ただし,質問文,回答単位,母集団及び調査時点が一致するものではないため,統計上の整備率を直接比較できるものではない。

米国の第1のレポートによれば,書面化され実際に運用されているAIポリシーがある事務所は9パーセント,策定中が24パーセント,非公式なものにとどまるものが10パーセント,正式なポリシーがなく策定する予定もないものが43パーセントである。

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事務職員の生成AI利用と弁護士職務基本規程19条-ルールを定めず個人判断に委ねている事務所が最多という調査結果を踏まえて(AI作成)

目次

第1 調査結果-ルールを定めず個人判断に委ねている事務所が最多である1 アンケート調査の概要2 母数が設問ごとに異なる3 使わせている事務所ほどルールがある第2 弁護士職務基本規程19条1 条文2 19条は努力目標ではなく義務規定である3 指導監督の内容第3 生成AIの利用は19条の問題になるか1 生成AIそれ自体は19条の対象ではない2 事務職員に使わせる場合は19条の対象になる3 「秘密を漏らし」への該当性第4 共同事務所の場合-55条は努力目標にとどまる第5 指導監督として何をするか第6 違反事例の調べ方第7 関連記事出典・参考資料
第1 調査結果-ルールを定めず個人判断に委ねている事務所が最多である
1 アンケート調査の概要

2026年9月5日に福岡市で開催された第24回弁護士業務改革シンポジウム第2分科会の配布資料のうち,資料2-1は,日本弁護士連合会弁護士業務改革委員会事務職員関連小委員会による「事務職員と生成AIに関するアンケート調査 報告書」である。
調査は2026年3月23日から同年4月27日までの間に行われ,有効回答は223件である。
配布資料は,日本弁護士連合会のウェブサイトで公開されている。

この調査の対象は「主に事務職員を雇用する会員,または生成AIの利用に関心のある会員」である。
したがって全弁護士の縮図ではなく,生成AIへの関心が高い層に偏った母集団である。
報告書自身がこの限定を明示しているから,引用する際も「事務職員を雇用する会員又は生成AIに関心のある会員223名の回答」という限定を付す必要がある。

事務所における生成AIの導入状況は,弁護士と事務職員がともに利用しているものが26.7パーセント,弁護士のみが利用しているものが43.4パーセント,利用していないものが29.4パーセント,利用を禁止しているものが0.5パーセントである(回答221件)。
事務所の方針については,「ルールを定めておらず個人の判断に委ねている」が31.8パーセントで最多であった(回答151件)。
研修又はガイドラインについては,策定済みが10.1パーセント,検討中が33.1パーセント,予定なしが41.2パーセントである(回答148件)。

2 母数が設問ごとに異なる

この報告書を引用するときに最も注意を要するのは,母数が設問ごとに異なることである。
有効回答223件がそのまま母数になるのは一部の設問だけであり,事務所の方針を尋ねた設問の母数は151件,研修及びガイドラインを尋ねた設問の母数は148件である。
報告書は添付資料2で設問ごとの回答数を開示しているから報告書自体に不備はないが,本文のパーセントだけを取り出して「223名のうち何パーセント」と書けば誤りになる。
本記事では,数値を挙げるときに母数を併記する。

3 使わせている事務所ほどルールがある

クロス集計によれば,事務職員にも使わせている57件では研修又はガイドラインの策定済みが24.6パーセントである一方,弁護士のみが利用している91件では1.1パーセント(1件)にとどまる。
報告書は,ルールを定めていない状態を,判断自体がなされていない状態にあると評価している。

もっとも,報告書は,この状態について弁護士職務基本規程上の評価には触れていない。
規程上どう位置付けられるかは,事務職員に生成AIを使わせるかどうかを決める上で避けられない論点である。
本記事では,この点を同規程19条から検討する。

第2 弁護士職務基本規程19条
1 条文

弁護士職務基本規程(平成16年11月10日会規第70号。改正平成26年12月5日,令和3年6月11日)19条は,次のとおり定める。
日本弁護士連合会のウェブサイトに規程全文のPDFが掲載されており,認証を要せずに参照することができる。

「(事務職員等の指導監督)
第十九条 弁護士は、事務職員、司法修習生その他の自らの職務に関与させた者が、その者の業務に関し違法若しくは不当な行為に及び、又はその法律事務所の業務に関して知り得た秘密を漏らし、若しくは利用することのないように指導及び監督をしなければならない。」

2 19条は努力目標ではなく義務規定である

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民事訴訟規則はe-Gov法令検索に載っていない-最高裁判所規則の条文を確認する方法(AI作成)

目次

第1 e-Gov法令検索に最高裁判所規則は収録されていない

1 実際に検索して確かめた結果
2 収録されていない理由

第2 裁判所ウェブサイトの規則集で確認する
第3 その他の確認経路

1 官報
2 商用データベースの現行法令アーカイブ

第4 実務上の注意
第5 関連記事
出典・参考資料

第1 e-Gov法令検索に最高裁判所規則は収録されていない
1 実際に検索して確かめた結果
民事訴訟規則の条文を確認しようとしてe-Gov法令検索を開き,見つからずに戸惑うことがある。
これは検索語の選び方の問題ではなく,e-Gov法令検索が最高裁判所規則を収録していないことによる。

2026年9月6日,e-Gov法令検索が提供する法令一覧のAPIにより,①全法令8995件,②政令・勅令2377件,③府省令・規則4514件の各一覧を取得し,法令名が「民事訴訟規則」又は「刑事訴訟規則」であるものを機械的に検索したところ,いずれの一覧にも存在しなかった。
民事訴訟法及び刑事訴訟法はe-Gov法令検索で読めるため,規則も同じように読めるはずだと考えて探し続けることになりやすいが,探し方の問題ではない。

2026年9月12日にも全法令の一覧を取得して検索したが,「民事訴訟規則」,「刑事訴訟規則」及び「民事訴訟費用等に関する規則」はいずれも見当たらなかった。
同じ一覧で「民事訴訟法」は見つかったから,検索の方法に問題があったわけではない。

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生成AIを使った本人訴訟-訴状・準備書面の作成,架空判例の確認及び裁判所への提出(AI作成)

目次第1 結論―生成AIは下書きの補助に限る1 生成AIに任せやすい作業2 生成AIに任せてはいけない作業第2 AIへ入力する前に事実と証拠を分ける1 先に事実経過表を作る2 個人情報をそのまま入力しない第3 生成AIで訴状の下書きを作る1 裁判所の公式書式から始める2 請求の趣旨,原因及び証拠を対応させる3 補正前提で提出しない第4 生成AIで答弁書・準備書面の下書きを作る1 相手方の主張と一対一で対応させる2 認める,否認する,不知を区別する3 提出期限を守る第5 架空判例・誤った法令・引用を確認する1 裁判例は五項目で照合する2 法令はe-Govの現行条文で確認する3 別のAIへの質問だけでは検証にならない第6 mints又は紙で裁判所へ提出する1 本人の電子提出の位置付け2 mintsは期限より前に準備する3 提出版と作業版を分ける第7 提出前チェックリスト1 内容の確認2 法令・裁判例の確認3 提出の確認第8 弁護士へ相談した方がよい場面第9 出典・参考資料1 法令・規則2 所管機関の解説・Q&A・運用資料3 国外の裁判所利用者向け公表資料

第1 結論―生成AIは下書きの補助に限る
1 生成AIに任せやすい作業

生成AIは,本人訴訟で使う事実経過表の作成,訴状・答弁書・準備書面の下書き,相手方の主張との対応表の作成及び文章の整理に利用できる。
もっとも,生成AIが読みやすい文章を出力したことと,その内容が事実及び法律に照らして正しいことは別問題である。

生成AIを使う場合も,訴状及び準備書面は民事訴訟法及び民事訴訟規則の要件を満たす必要がある。
本人が最終的に確認すべき対象は,①記載した事実,②その事実を裏付ける証拠,③引用した法令,④引用した裁判例,⑤請求額・日付・当事者名,⑥提出先及び提出期限である。

2 生成AIに任せてはいけない作業

生成AIに,資料にない事実を補わせたり,実在を確認していない判例をもっともらしく追加させたり,証拠の内容を有利に変えさせたりしてはならない。
不明な箇所は推測で埋めず,「要確認」と表示させる必要がある。

生成AIは,請求の選択,消滅時効,管轄,訴額,立証の見通し又は和解条件について,個別事件に応じた確実な法律判断を保証するものではない。
提出後には簡単に訂正できない事項もあるため,重要な判断は弁護士への相談を検討すべきである。

本記事は,令和8年9月3日現在の法令及び裁判所資料に基づき,同年5月21日以後に提起する第一審の通常民事訴訟を中心に説明する。
保全,執行,倒産,家事,行政,刑事,控訴及び上告では手続が異なる。

第2 AIへ入力する前に事実と証拠を分ける
1 先に事実経過表を作る

訴状又は準備書面の文章から作り始めると,事実,評価及び推測が混ざりやすい。
まず,手元の契約書,メール,領収書,写真その他の資料を確認し,次の項目を持つ事実経過表を作るとよい。

日付
出来事
情報源
相手方と争いがあるか
対応する証拠
未確認事項

令和○年○月○日
契約を締結した
契約書・メール
争いなし/あり/不明
甲第○号証

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mintsで外字・異体字の氏名を入力する方法―「使用できない文字」エラーと代替入力(AI作成)

目次

第1 使用できる文字の範囲
第2 外字が含まれるときの対処

1 正字に置き換える
2 カタカナで入力し,手書きのPDFを添付する
3 当事者目録を用いる場合

第3 「使用できない文字」エラーの切り分け
第4 ファイル名の特殊文字にも注意する
第5 提出前の確認
第6 関連記事
出典・参考資料

当事者の氏名に,システムで使えない文字(外字)が含まれていることがある。
mintsで使用できる文字は日本産業規格JIS X 0213が基本であり,これに含まれない字はそのまま入力できない。

使えない文字は正字に置き換える。
置換が難しければ,カタカナで入力した上で,手書きしたもののPDFを「添付書類」として提出する。

本記事では,「使用できない文字が含まれています」というエラーが出たときの対処と,氏名以外の欄で起きる同種のエラーの切り分けを説明する。
第1 使用できる文字の範囲
mintsで使用できる文字は,JIS X 0213が基本である。
これに含まれない外字,機種依存文字及び一部の異体字は入力できない。

氏名に用いられる字体には,戸籍上の字体とJIS規格上の字体が一致しないものがある。
「﨑」「濵」「德」のような異体字は,事案によって入力の可否が分かれるため,実際に入力して確認する。
第2 外字が含まれるときの対処

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mintsの制限値まとめ―200MB,ファイル名100文字,補助者5人・10個,当事者10名・200名(AI作成)

目次

第1 数値の一覧
第2 取り違えやすい数値

1 補助者の「5人」と「10個」
2 「200MB」は1回の合計である
3 「10名」「200名」は当事者と代理人の合計である
4 13桁と12桁は別の番号体系である
5 14桁と12桁を混同しない
6 「1週間」と「180秒」と「1か月」

第3 提出前に確認する順序
第4 関連記事
出典・参考資料

mintsの実務では,桁数,人数,容量及び期間の数値が随所に出てくる。
似た数字が並ぶうえ,対象が「1人につき」なのか「1回につき」なのかで意味が変わるため,混同しやすい。

例えば「補助者は5人まで」と「一人の補助者は10アカウントまで」は,対象となる上限が違う。
「200MB」も,1ファイルの上限ではなく1回のアップロードの合計の上限である。

本記事では,mintsで確認を要する数値を一覧にし,取り違えやすいものについて,何を単位とする数値なのかを説明する。
第1 数値の一覧

項目
数値・期間

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裁判所ごとに異なるmintsの運用案内の調べ方―掲載場所と読み分けの手順(AI作成)

目次

第1 案内を読むときに照合する六つの点
第2 性質の異なる三つの資料の例
第3 優先関係を掲載場所や日付だけで決めない
第4 個別案内が出やすい場面
第5 確認の手順
第6 関連記事
出典・参考資料

mintsの制度と基本操作は全国共通である。
しかし,各裁判所又は専門部が,事件類型に応じた個別の運用案内を公表し,又は当事者に個別の指示をすることがある。

そのため,申立て前には,裁判所ウェブサイトの共通資料だけでなく,提出先又は係属裁判所のウェブサイトと,事件係属部からの指示も確認する必要がある。

本記事では,個別の運用案内をどこで探すか,複数の案内が食い違って見えるときに何を照合するか,そして案内の優先関係が分からないときにどうするかを説明する。
第1 案内を読むときに照合する六つの点
個別の案内を読むときは,次の六つを照合する。

①対象裁判所・担当部
②事件類型
③新法事件か旧法事件かの区分
④正式提出か補助データの提供か
⑤法律上の義務か裁判所の協力依頼か
⑥資料の改訂時点

これらが一致しない案内を,そのまま自分の事件へ当てはめない。
第2 性質の異なる三つの資料の例
同じ「mintsの案内」に見えても,性質が異なる。

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mintsの一時保存とセッションタイムアウト―入力データを失わないための操作(AI作成)

目次

第1 一時保存は手動である

1 自動保存はない
2 一時保存データは最終保存から1か月で消える

第2 データを失いやすい四つの場面
第3 長文はフォームへ直接書かない

1 字数制限とタブ文字
2 最初から別PDFで用意する
3 全角・半角の指定

第4 提出前後の確認
第5 入力・保存の自衛策
第6 関連記事
出典・参考資料

mintsの新規申立てフォームには自動保存がない。
手動で「保存」ボタンを押さないまま画面を移動すると,入力内容は失われる。

長文の申立ての趣旨・理由を入力している最中に不意に離脱すれば,作業が丸ごと消えるおそれがある。
入力中の放置もタイムアウトを招く。

本記事では,一時保存の仕組みと保持期間,データを失いやすい場面,及び長文を安全に扱う方法を説明する。
第1 一時保存は手動である
1 自動保存はない

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PDFのマスキング(黒塗り)の正しい方法―文字情報の削除と「黒く見えるだけ」の失敗(AI作成)

目次第1 「黒く見える」と「読めない」は違う第2 確認の手順1 墨消しの適用と,非表示情報の削除を分ける2 保存した最終ファイルを検査する第3 マスキング文書を提出する場面1 閲覧等制限の申立てに伴うもの2 対象となる証拠を別ファイルにする3 当事者間秘匿の場合第4 誤って提出した場合第5 提出前のチェックリスト第6 関連記事出典・参考資料
PDF上に黒い図形又はマーカーを重ねただけでは,下の文字情報が残る。
コピー,検索又は編集によって読み取られることがある。

裁判所へ提出する文書に,第三者の氏名や住所等,マスキングをすべき情報が含まれる場合は,表示を隠すのではなく,対象となる文字・画像の情報そのものを提出用コピーから除去しなければならない。

本記事では,正しいマスキングの手順,確認の方法,マスキング文書を提出する場面,及び誤って黒塗り前の文書を提出した場合の対応を説明する。
第1 「黒く見える」と「読めない」は違う
PDF編集ソフトのマーカー機能(黄色いハイライト等)や,黒い四角形を重ねる方法では,マーカーの下の文字情報が完全には削除されない。
相手方がテキストのコピーや検索によって読み取れてしまうことがある。

マスキングをするときは,対象の文字・画像情報を除去する墨消し(黒塗り)機能を用い,適用して保存する。
提出前に,対象情報の除去と,注釈・添付等に残る不要情報の有無を確認する。
第2 確認の手順
1 墨消しの適用と,非表示情報の削除を分ける

墨消しは,見えている文字や画像の対象部分を提出用コピーから除去する処理である。
黒い矩形を上に置くだけでは,その下の画像や文字が残る場合がある。
また,墨消し予定箇所を選択しただけで止めず,ソフトの「適用」及び保存まで実行する必要がある。

文書のサニタイズは,メタデータ,コメント,非表示レイヤー等の不要情報を除去する別の確認である。
添付ファイル等にも秘密が残っていないかを調べ,提出目的に不要な情報を除く。
原本まで加工せず,証拠として保全する元ファイルと提出用コピーを分ける。
出典:Adobe・墨消しの適用,PDFのサニタイズ。

2 保存した最終ファイルを検査する

確認
分かることと限界

画面表示
秘密部分が見えないか。黒く見えることだけでは内部データの削除を証明しない

(続きを読む...)PDFのマスキング(黒塗り)の正しい方法―文字情報の削除と「黒く見えるだけ」の失敗(AI作成)

法人番号(13桁)と会社法人等番号(12桁)の違い―確認方法と使い分け(AI作成)

目次

第1 二つの番号の比較
第2 13桁は国税庁法人番号公表サイトで照合する

1 基本3情報を一組で確認する
2 先頭1桁を手計算で補わない

第3 法人番号が指定される範囲
第4 番号が見つからないとき

1 確認の順序
2 ダミー番号を入れる前に確認する

第5 国・地方公共団体の場合
第6 関連記事
出典・参考資料

法人の番号には,国税庁が指定する13桁の法人番号と,登記簿に記載される12桁の会社法人等番号がある。
両者は関連しているが,別の番号体系である。

設立登記法人の法人番号は,12桁の会社法人等番号を基礎番号とし,その先頭に1桁の検査用数字を付したものである。
そのため,登記簿の12桁をそのまま法人番号欄へ入力することはできない。

本記事では,二つの番号の違い,確認先,そして番号が見つからないときの考え方を説明する。
第1 二つの番号の比較

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mintsを安全に使うための事務所内チェックリスト―入力・PDF・提出・認証・補助者(AI作成)

目次

第1 入力・保存
第2 ファイル(PDF)
第3 提出・訂正
第4 認証・アカウント
第5 補助者(事務職員)の運用
第6 事務所内で決めておく事項
第7 関連記事
出典・参考資料

mintsには,自動保存がない,提出が不可逆である,補助者の操作が親ユーザの操作として扱われるといった特徴がある。
これらは制度と設計に由来するものであり,改善を待つ間も弁護士は使わなければならない。

本記事では,事故を防ぐために事務所内で決めておくとよい事項を,入力・保存,ファイル,提出・訂正,認証・アカウント,補助者の運用の五つに分けて整理する。
第1 入力・保存
①フォームは自動保存されないので,こまめに「保存」ボタンを押す。
②申立ての趣旨・理由は,字数制限(趣旨400字・理由10000字)とタブ混入エラーを避けるため,最初から別PDFで用意し,フォームに長文を直接貼り付けない。
③全角・半角の指定はフィールドごとに厳格なので,入力前に整えておく。
④一時保存データの保持は最終保存から1か月であることを前提に,作成期間を見込む。
⑤当事者と代理人の合計が10名以内なら,当事者情報CSVファイルではなく新規申立てフォームに入力する。
⑥請求の趣旨・原因をPDFで提出するときは,当事者情報をフォームにだけ入力し,PDFに当事者の表示を残さない。
⑦「法人番号」欄には国税庁が指定する13桁の法人番号を入力し,商業登記簿の12桁の会社法人等番号を入力しない。

一時保存とタイムアウトの詳細は,mintsの一時保存とセッションタイムアウトで説明している。
第2 ファイル(PDF)
①「記録」にアップロードするPDFはA4又はA3のみである。
レターサイズやスキャンの寸法ずれは弾かれるので,用紙サイズをページ単位で確認する。
②Word・Excel等は「記録外」でしか扱えない。
訴え提起の段階では原則すべてPDF化する。

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弁護士が懲戒処分を受けた場合のmintsアカウントの取扱い―削除と利用停止の区別(AI作成)

目次

第1 処分の種類による違い
第2 アカウントの終了事由
第3 弁護士等業務用アカウントは1年未使用では消えない
第4 規約違反による削除の位置づけ
第5 事務所として確認しておく事項
第6 関連記事
出典・参考資料

弁護士等が懲戒処分を受けた場合,mintsアカウントの扱いにも影響が及ぶ。
もっとも,処分の種類によって,アカウントが削除されるのか,利用停止にとどまるのかが分かれる。

除名処分,退会処分,破産手続開始決定又は請求による登録抹消を受けたときは,アカウントが削除される。
これに対し,業務停止処分を受けたときは,アカウントは削除されず利用停止にとどまる。

本記事では,この区別と,アカウントの終了事由を定める規約・規則の構造を説明する。
第1 処分の種類による違い

事由
mintsアカウントの扱い
復帰

除名処分
削除

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mintsの新法事件と旧法事件の見分け方―令和8年5月21日の基準日,みなし提起,併合及び反訴(AI作成)

目次

第1 最初に確認する結論

1 基準は「第一審の訴えが提起された日」である
2 判定に用いる資料

第2 新法事件と旧法事件の定義

1 条文上の区分
2 控訴事件及び抗告事件は原審の申立日で判定する
3 旧法事件では控訴状等を紙で提出する

第3 みなし提起その他の先行手続がある場合

1 支払督促から督促異議へ移行した場合
2 民事調停が不成立となった後に訴えを提起した場合
3 その他の先行手続

第4 併合,反訴及び独立当事者参加

1 併合すると事件全体が旧法事件となる
2 旧法事件への反訴・独立当事者参加
3 併合後の直送・受領書は表示のまま前提にしない
4 併合等の申立ての提出場所

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mintsから届く通知メールの種類と読み方―送達通知,提出通知及び振り分け設定(AI作成)

目次

第1 通知メールの一覧と,来たら何をするか
第2 システム送達の通知(「裁判所がファイルをアップロードしました」)

1 どのようなときに届くか
2 通知の文面
3 電子呼出状の通知を受けたとき

第3 相手方が提出したときの通知(「ファイルが提出されました」)
第4 閲覧・ダウンロードの通知を読むときの注意
第5 メールの振り分け設定
第6 関連記事
出典・参考資料

mintsを使うと,手続の節目ごとに,送信専用アドレス([email protected])から自動通知メールが届く。
通知は事件ごと・ファイルごとに届くため,送達の効力に直結する通知が,日常の操作通知に埋もれやすい。

いずれの通知も,冒頭に「本メールは、民事裁判書類電子提出システム(mints)からの自動送信メールです。」とあり,宛名,事件の表示,末尾にmintsトップ画面のURL及び差出部署が入る。
事件の表示は,立件前は受付番号(例「〇〇地方裁判所2026-0000000」),立件後は事件番号(例「〇〇地方裁判所令和8年(ワ)第〇号」)で示される。

本記事では,mintsから届く主な通知メール10種類を一覧にした上で,実務上特に重要な「裁判所がファイルをアップロードしました」と「ファイルが提出されました」の二つについて文面を示し,メールソフトの振り分け設定の例を紹介する。
第1 通知メールの一覧と,来たら何をするか

通知メールの種類(件名冒頭)
いつ届くか
来たら何をするか

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mintsで行政訴訟を提起する方法―被告と処分行政庁の表示,事件種別,仮の救済の添付書類(AI作成)

目次

第1 被告は処分行政庁ではなく国又は公共団体である

1 抗告訴訟の被告適格
2 国を被告とする場合の入力
3 処分行政庁は訴状の法定記載事項として書く

第2 例外的な当事者入力の類型

1 地方公共団体で長以外の者が代表者となる場合
2 特許庁長官・海難審判所長等が当事者となる場合
3 合議制の行政庁が当事者となる場合
4 住民訴訟で執行機関又は職員が当事者となる場合
5 共通の確認事項

第3 「事件種別」欄と「被告の数」欄

1 事件種別の選び方
2 「被告の数」は代表者の別で数えない

第4 「申立ての趣旨」欄・「申立ての理由」欄
第5 仮の救済の申立てを同時にする場合の添付書類
第6 被告の表示を誤った場合の訴状訂正
第7 関連記事
出典・参考資料

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mintsで訴訟代理人の情報を入力する方法―入力者の情報呼出,共同受任及び弁護士法人(AI作成)

目次

第1 「提起側」の属性を選ぶ
第2 入力者である代理人は「入力者の情報呼出」を使う

1 アカウント登録情報から自動入力される
2 登録住所が事務所住所になっているかを先に確認する

第3 「システム送達を受ける旨の届出」はオンのままにする
第4 共同受任の場合の留意点

1 訴状に表示したい代理人を入力する
2 関連付けを希望しない代理人がいる場合
3 入力者以外の代理人は各自で届出をする
4 CSVを提出した入力者の特則
5 入力者以外の者は共同申立書を都度添付する

第5 弁護士法人・司法書士法人で受任した場合
第6 相手方代理人となる見込みのある者の情報は別のタブに入力する
第7 補助者・アソシエイトを代理人欄で扱わない
第8 関連記事
出典・参考資料

mintsの新規申立てフォームの「当事者・代理人情報」タブには,被告だけでなく,原告本人及び原告訴訟代理人の情報も入力する。
原告側は「提起側」,被告側は「相手側」として区別される。

被告は原告側がデータを入力すれば足りるのに対し,原告及びその代理人は,自らmintsアカウントを保有して電子申立てを行う主体である点で立場が異なる。
そのため,アカウント登録の内容がそのまま訴状の表示に反映されること,共同受任の場合に誰を入力するか,弁護士法人として受任した場合の属性の選び方といった,代理人側に固有の留意点がある。

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民事訴訟の申立手数料の計算方法―訴額別早見表と郵便費用相当額(令和8年5月21日以後)(AI作成)

目次

第1 訴額に応じた部分は累進的に計算する

1 加算単位
2 訴額の算定が困難な場合
3 mintsの訴額入力欄の単位

第2 郵便費用相当額と被告数加算

1 郵便費用相当額は法律上の手数料に組み込まれた固定額である
2 被告が2人以上のときの加算

第3 第一審の代表的な金額
第4 反訴及び請求の変更

1 反訴では本訴の額を控除できる場合がある
2 請求の変更は前後の差額を納める
3 郵便費用相当額を重ねて加えない
4 計算例

第5 控訴及び上告

1 新法事件では郵便費用相当額を含む額となる
2 上訴の代表的な金額
3 上告と上告受理申立てを併用する場合

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mintsの「記録」と「記録外」の違い―記録外は裁判所限りではない(AI作成)

目次

第1 二つの層の違い
第2 「記録外」は裁判所限りの共有場所ではない

1 全当事者が閲覧できる
2 相手方に見せない資料は先に置かない

第3 記録外へ置いても正式な提出にはならない

1 準備書面の正式版はPDFを「主張」として提出する
2 形式だけを理由に記録外を選ばない
3 編集可能データの付随情報を点検する

第4 容量と形式の制限
第5 第三者が提出する場合
第6 使い分けの基準
第7 関連記事
出典・参考資料

mintsのアップロード先には,「記録」と「記録外」という二つの層がある。
受け付けるファイル形式が違うだけでなく,訴訟記録になるかどうかが違う。

「記録外」という名称から,裁判所だけが見る場所であるとか,相手方には共有されない場所であると誤解されやすい。
しかし,記録外にアップロードしたファイルも,事件に関連付けられた全ての当事者ユーザが閲覧できる。

本記事では,記録と記録外の違い,受け付けるファイル形式と用紙サイズの違い,閲覧できる者の範囲,及び使い分けの基準を説明する。
第1 二つの層の違い

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mintsの補助者アカウント―登録方法・権限・上限と退職時の解除(AI作成)

目次

第1 補助者アカウントの要点
第2 補助者アカウントの登録方法

1 親ユーザによる登録の届出
2 補助者によるサインアップ
3 氏名欄の入力方法
4 14桁の補助者IDの設定
5 登録が進まない場合の確認順序

第3 補助者アカウントの二つの上限
第4 補助者ができる操作と権限の範囲
第5 法律事務所におけるアカウント管理
第6 補助者による閲覧とシステム送達
第7 補助者の異動・退職時の解除
第8 関連記事
出典・参考資料

mintsの補助者アカウントは,弁護士その他の親ユーザの業務を補助するため,法律事務所の事務職員等が取得する専用アカウントである。
補助者の本人確認資料は不要であるが,親ユーザによる登録の届出,補助者によるサインアップ,氏名入力ルール等の審査及び親ユーザによる14桁の補助者IDの設定が必要となる。

補助者による操作は親ユーザの操作として表示され,補助者は親ユーザがアクセスできる事件を確認できる。
そのため,登録方法だけでなく,閲覧範囲,システム送達,操作記録及び退職時の解除方法まで含めて事務所内の運用を定める必要がある。

本記事では,弁護士の補助者を中心に,mintsの補助者アカウントの登録方法及び利用上の注意点を説明する。
個人,弁護士,法人等のアカウント登録全般については,「mintsの登録方法―個人・弁護士・法人・補助者別の必要書類と本人確認」を参照されたい。

第1 補助者アカウントの要点

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mintsアカウントの登録情報を変更・削除する方法―氏名・住所・メールアドレス・電話番号(AI作成)

目次

第1 変更方法の早見表
第2 氏名・住所・生年月日の変更

1 裁判所への届出が必要である
2 係属事件の有無で届出先が異なる
3 証明書類のアップロードと変更後の確認

第3 メールアドレスの変更

1 アカウント設定画面から変更する
2 旧メールアドレスを止める前に変更する
3 使用済みアドレスでエラーになる場合

第4 電話番号の変更

1 連絡先と二要素認証用連絡先を区別する
2 新しい番号での認証を確認する

第5 弁護士・法人・補助者に特有の変更

1 弁護士が事務所を移籍する場合
2 法人代表者が交代する場合
3 補助者の氏名変更・異動・退職

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TreeeS(ツリーズ)とは―mintsとの違い,導入時期,アカウント及び法律事務所の準備(AI作成)

目次第1 この記事が扱うTreeeSと結論第2 TreeeS,RoootS及びmintsの違い1 TreeeSには狭い意味と広い意味がある2 mintsとTreeeSの比較3 mintsのアカウント・設定・事件データはTreeeSへ引き継がれない第3 TreeeSの導入時期と対象裁判所1 令和8年5月21日の全面施行はmintsで始まった2 令和9年1月の先行導入地域3 全庁導入は令和9年度中の目標である4 民事訴訟以外への拡張は別の日程である第4 TreeeSに変わっても適用される現行法の基本1 法律が定めるのは電子情報処理組織であり,TreeeSという製品名ではない2 電子申立ての到達時期と弁護士の義務3 システム送達は通知メールを開かなければ効力が生じない制度ではない4 電子記録の閲覧等も法令に基づく第5 公開仕様から分かるTreeeSの主な機能1 利用者ポータル,電子提出及び電子納付2 電子記録の整理,検索,閲覧及び複写3 RoootSとの連携及びe法廷4 調達仕様書は操作マニュアルではない第6 TreeeSのアカウントとGビズID第7 弁護士,事務職員及び送達受取人の役割第8 mintsからTreeeSへの移行に備える法律事務所の実務第9 現時点で確認できる事項と確認できない事項1 公開一次資料で確認できる事項2 正式な追加資料を待つ事項第10 出典・参考資料1 法令2 裁判所及び最高裁判所事務総局の資料3 デジタル庁のGビズID資料
第1 この記事が扱うTreeeSと結論

TreeeS(ツリーズ)は,民事裁判手続の電子提出,電子記録の管理及び裁判所とのオンライン上のやり取りを担うため,最高裁判所が開発しているシステムである。

令和8年9月20日現在,民事訴訟の電子申立て等に用いられているのはmintsであり,TreeeSは令和9年1月から名古屋地区で先行導入される予定である。具体的な導入裁判所,mintsとの併存及び移送時の取扱いは,TreeeSはいつからどの裁判所で使うのかで説明する。

TreeeSを扱う際は,①現行法で確定している事項,②最高裁判所提供資料に記載された将来仕様・運用予定,③本番導入後に確認すべき事項を分ける必要がある。本記事は総合案内として各論点の位置付けを示し,操作及び事務所運用の詳細は個別記事へ案内する。

第2 TreeeS,RoootS及びmintsの違い
1 TreeeSには狭い意味と広い意味がある

令和8年6月9日付の最高裁判所調達仕様書は,TreeeSを「e提出・e記録管理システム」,RoootSを「e事件管理システム」と定義している。
同仕様書によれば,TreeeSのe提出は,利用者が最初にアクセスするユーザポータル,裁判資料の電子提出,手数料の電子納付及び外部システムとの連携等を担い,e記録管理は,電子記録の整理・保管,アクセス権限の管理並びに利用者による検索・閲覧・複写を担う。
これに対し,RoootSは,事件番号,事件名,担当部,担当裁判官・書記官,当事者及び期日等の事件情報を裁判所職員が管理するシステムである。

もっとも,令和7年7月2日付の最高裁判所調達仕様書は,TreeeSを,RoootS,e提出・e記録管理システム及びe法廷のウェブ会議アプリケーションとの連携機能等を含む「3つのe」を実現するシステム群の総称とも定義している。
このため,資料によって,TreeeSが利用者向けのe提出・e記録管理部分を指す場合と,RoootS等まで含むシステム群全体を指す場合がある。
個別資料を読むときは,資料中の定義を確認しなければならない。

2 mintsとTreeeSの比較
項目mintsTreeeS令和8年9月1日現在の状態民事訴訟の電子申立て,書類の受領,電子記録の閲覧等に現に使用されている令和9年1月からの限定地域での先行導入が予定されている利用者向けの位置付け裁判所が現在案内している電子提出システムユーザポータル,e提出及びe記録管理を備える次期システムとして開発されている裁判所内部の事件管理mintsとは別にRoootSが用いられるRoootSと機能的に連携する設計であるアカウント現行の裁判所案内とmintsマニュアルに従う独自のTreeeSユーザIDの取得画面が調達資料に示されているが,最終的な公開手順は確認を要する今後の時期TreeeSへの切替えが行われるまでは対象事件で使用される名古屋地区で令和9年1月に先行導入し,全庁導入は令和9年度中を目指す

現在のmintsは,単なるファイル転送の仕組みではない。
裁判所の現行案内は,mintsについて,書類の提出,裁判所からの書類の受領,システム送達及び電子記録の閲覧等に使用するシステムとして説明している。
TreeeSとの差は,現在のmintsに何もできないという点ではなく,TreeeSがRoootSと連携する利用者向けのユーザポータル及び電子記録管理を含む目標システムとして設計されている点にある。

3 mintsのアカウント・設定・事件データはTreeeSへ引き継がれない

令和8年4月3日付の調達仕様書には,mintsアカウントと同じメールアドレスを用いてTreeeSのユーザIDを取得するための画面文言の改修案が記載されている。
その後に日弁連会員専用サイトへ掲載された最高裁判所提供資料は,mintsで登録したアカウント情報及び設定並びに個別事件のデータはTreeeSへ引き継がれないと説明している。mintsと同じメールアドレスを利用する登録経路が設けられても,mintsのアカウント又は事件をTreeeSへ変換する手続ではない。
したがって,TreeeSのユーザ登録,事件ごとの提出経路の判定及び必要な事件資料の保存は,mintsとは別に準備する必要がある。mintsの終了時期及び全国導入後の並行運用期間は,なお公式案内による確認を要する。

第3 TreeeSの導入時期と対象裁判所
1 令和8年5月21日の全面施行はmintsで始まった

民事訴訟法等の一部を改正する法律の全面施行日は,令和8年5月21日である。
同日以後,弁護士等の所定の訴訟代理人には電子申立てが義務付けられ,裁判所は電子申立てに用いるシステムとしてmintsを案内している。
現行mintsの対象事件,旧法事件,対象外手続及び具体的な操作は,別稿の「mintsを利用できる裁判所と対象事件」及び「mints(ミンツ)とは―料金・対象事件・登録・ログイン・提出・送達の実務Q&A」を参照されたい。

2 令和9年1月の先行導入地域

最高裁判所事務総局の令和8年2月27日付通知は,TreeeSを令和9年1月から次の裁判所に先行導入するとしている。
①名古屋高等裁判所本庁

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mintsによる支払督促-督促手続オンライン・書面の違い,申立先,費用,異議及び仮執行宣言(AI作成)

第1 支払督促の結論と本記事の対象1 令和8年5月21日以後は三つの申立方法がある2 支払督促は金銭等の請求について裁判所書記官が発する3 利用に向く場合と通常訴訟を検討すべき場合第2 mints・督促手続オンライン・書面の比較1 三つの申立方法の違い2 mintsは請求類型を限定せずに電子申立てをする入口である3 督促手続オンラインシステムは定型類型に強い4 書面申立てを選べる者もいる第3 申立先の簡易裁判所1 原則は債務者の普通裁判籍である2 複数の債務者には共通の申立先が必要である3 督促手続オンラインシステムには東京簡易裁判所の特例がある4 送達先を確認する第4 mintsによる申立ての手順1 申立前に準備する情報2 新規申立てフォームで支払督促を選ぶ3 PDF及び添付書類を確認する4 提出後は納付情報と受付状況を確認する第5 支払督促の費用1 申立手数料の計算方法2 郵送料を別に予納する必要はない3 督促異議後には追加手数料が生じる第6 発付・送達と督促異議1 裁判所書記官の審査後に債務者へ送達される2 仮執行宣言前の督促異議3 仮執行宣言後にも異議期間がある第7 仮執行宣言の申立て1 2週間経過後から30日以内に申し立てる2 手続費用と支払状況を明らかにする3 仮執行宣言付支払督促の効力第8 申立前と受領後のチェックリスト1 債権者側の確認事項2 債務者側の確認事項第9 関連記事第10 出典・参考資料1 法令及び規則2 裁判所資料
第1 支払督促の結論と本記事の対象
1 令和8年5月21日以後は三つの申立方法がある

令和8年5月21日以後に支払督促を申し立てる方法は,①mints,②督促手続オンラインシステム,③書面の三つである。
mintsと督促手続オンラインシステムは別のシステムであり,利用できる請求,準備すべきアカウント等及び申立先の扱いが異なるため,単に「オンラインで申し立てる」と理解するだけでは足りない。

本記事は,令和8年9月1日現在の法令及び裁判所公表資料に基づき,同年5月21日以後に開始する支払督促手続を対象とする。
同月20日以前に申し立てた事件には旧法の取扱いが残り,後に仮執行宣言を申し立てる時点が同月21日以後であっても,郵送料の納付等について新法事件と同じ扱いにはならない。

2 支払督促は金銭等の請求について裁判所書記官が発する

支払督促は,金銭その他の代替物又は有価証券の一定数量の給付を求める請求について,債権者の申立てにより裁判所書記官が発する手続である(民事訴訟法382条)。
債務者を審尋せず,申立書の審査により進むため,通常訴訟のように申立人が審理のため裁判所へ出頭することは予定されていない。

もっとも,支払督促は,日本国内で公示送達によらずに債務者へ送達できる場合に限られる。
債務者の所在が分からず,公示送達が必要となる場合には利用できないほか,債務者が異議を申し立てれば通常訴訟へ移行する。

3 利用に向く場合と通常訴訟を検討すべき場合

支払督促を選びやすいのは,請求額及び発生原因が特定され,債務者の送達先を把握しており,債務者が具体的な反論をする可能性が低い金銭請求である。
請求額自体に上限はないが,異議後は請求額に応じて簡易裁判所又は地方裁判所の通常訴訟へ移行するため,金額が大きい事件でも最後まで簡易裁判所だけで完結するとは限らない。

これに対し,契約の成否,仕事の完成,損害額,相殺その他の争点について反論が予想される場合は,異議による訴訟移行と追加手数料まで見込んで方法を選ぶ必要がある。
金銭以外の履行を求める場合,公示送達が必要な場合又は申立前に証拠保全若しくは仮差押えを検討すべき場合には,支払督促とは別の手続を検討することになる。

第2 mints・督促手続オンライン・書面の比較
1 三つの申立方法の違い
項目mints督促手続オンラインシステム書面位置付け民事裁判書類電子提出システムによる電子申立て支払督促専用のオンラインシステムによる電子申立て紙の申立書による申立て利用できる請求支払督促の要件を満たす請求定型処理が可能な所定の類型に限られる支払督促の要件を満たす請求主な準備mintsアカウント,PDF等電子証明書,対応するWindows環境等申立書,添付書類等申立先管轄する簡易裁判所所定の場合は東京簡易裁判所へ申立て可能管轄する簡易裁判所申立内容フォームへの直接入力又はPDF提出専用画面,CSV又はAPI裁判所書式等に記載大量申立て簡裁用一括申立て機能がある法人向けに最大300件の複数申立て及びAPIがある事件ごとに書面を提出利用時間稼働状況及び保守案内を確認平日の午前9時から午後5時まで窓口時間又は郵送の取扱いによる
2 mintsは請求類型を限定せずに電子申立てをする入口である

mintsでは,新規申立てフォームの申立種別から「支払督促」を選び,提出先の簡易裁判所,請求額,手数料,当事者情報及び申立内容等を入力して提出する。
申立内容はフォームへ直接入力するほか,PDFファイルで提出することもできる。

mintsを利用するには事前のアカウント登録が必要である。
また,委任を受けた訴訟代理人等,民事訴訟法132条の11第1項各号の者は,責めに帰することができない事由がある場合等を除き,電子申立てをしなければならない。

3 督促手続オンラインシステムは定型類型に強い

督促手続オンラインシステムで利用できるのは,貸金,立替金,求償金,売買代金,リース料及び通信料の所定類型並びに所定の複合型である。
請負代金,給料,賃料,損害賠償及び過払金等は同システムの対象外であるため,mints又は書面を利用する。

同システムは,事件の進行状況の確認,仮執行宣言の申立て,更正処分の申立て,再送達上申,補正及び取下げ等にも対応する。
一方,専用の利用環境と電子証明書が必要であり,システムの利用時間も平日の午前9時から午後5時までに限られる。

4 書面申立てを選べる者もいる

本人当事者等,電子申立てを法律上義務付けられていない者は,紙の申立書を管轄する簡易裁判所へ提出することができる。
ただし,書面申立てと電子申立てでは手数料が異なり,オンライン上での記録確認その他の利便性にも差があるため,利用環境と事件の内容を併せて検討する必要がある。

第3 申立先の簡易裁判所
1 原則は債務者の普通裁判籍である

支払督促は,原則として債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する簡易裁判所の裁判所書記官に申し立てる(民事訴訟法383条1項)。
個人であれば住所地,法人であれば主たる事務所又は営業所の所在地が判断の出発点となる。

事務所又は営業所の業務に関する請求はその所在地,手形又は小切手による金銭請求は支払地を管轄する簡易裁判所にも申し立てることができる(同条2項)。
もっとも,通常訴訟の関連裁判籍を定める民事訴訟法7条を使って支払督促の申立先を広げることはできない。

2 複数の債務者には共通の申立先が必要である

複数の債務者に対する申立ては,各債務者について支払督促の管轄が共通する場合に限って併合できる。
通常訴訟なら共同訴訟の要件を満たす関係であっても,各債務者の申立先が共通しなければ,一件の支払督促としてまとめて申し立てることはできない。

3 督促手続オンラインシステムには東京簡易裁判所の特例がある

督促手続オンラインシステムでは,本来は東京簡易裁判所以外の簡易裁判所が管轄する事件についても,民事訴訟法397条及び関係規則に基づき,東京簡易裁判所の裁判所書記官へ申し立てることができる場合がある。
これは同システムに関する特例であり,mintsを利用すれば常に東京簡易裁判所へ申し立てられるという意味ではない。

(続きを読む...)mintsによる支払督促-督促手続オンライン・書面の違い,申立先,費用,異議及び仮執行宣言(AI作成)

mints利用事件で書記官に電話連絡すべきケース(AI作成)

第1 電話連絡を優先する場面
第2 急いで担当書記官に電話することが考えられるケース

1 秘匿情報や別事件の資料を誤って提出した場合
2 障害によって期限・期日に間に合わないおそれがある場合

第3 提出前の連絡又は通常の照会をするケース

1 閲覧等制限の対象資料を提出する場合
2 書面種別や提出期限の表示を確認する場合
3 人証調べでの証拠提示に準備が必要な場合

第4 担当書記官と技術窓口の使い分け

1 システムの不具合・仕様は専用窓口に問い合わせる
2 事件の関連付けや手続上の問題は裁判所に問い合わせる

第5 電話で伝える事項と提出状況の確認
第6 出典

1 法令
2 裁判所の運用案内・操作資料

(続きを読む...)mints利用事件で書記官に電話連絡すべきケース(AI作成)

mintsの事件アクセスキーによる提出方法-第三者の登録・提出区分・当事者への公開範囲(AI作成)

第1 事件アクセスキーでできること第2 第三者の利用者登録とキーの受領1 利用者登録は必要だが,登録時の本人確認は不要とされる2 登録用の招待メールと招待キーは別のものである第3 事件アクセスキーの入力と提出区分1 「事件アクセスキー入力」から提出画面を開く2 「その他」「記録外」の形式と合計200MBの上限3 ファイル形式だけを理由に「記録外」を選ばない第4 ファイルの追加から提出完了の確認まで1 「追加」したファイルのすべてが提出される2 ポップアップの後にウイルススキャンと完了通知がある第5 当事者への公開範囲1 裁判所が内容を確認して閲覧可能にする運用が想定されている2 「記録外」は「裁判所限り」を意味しない第6 キーのエラー・誤提出への対応1 招待キーの有効期限を事件アクセスキーへ転用しない2 ファイルエラーと提出後の訂正を分ける第7 出典・参考資料
第1 事件アクセスキーでできること

mintsの事件アクセスキーは,事件の当事者として関連付けられていない第三者が,裁判所へファイルを提出するために使う半角英数字12桁の情報である。
裁判所の公開FAQは,調査嘱託や文書送付嘱託等で,嘱託先が書面を提出する場面を利用例として挙げている(操作マニュアル86頁〔PDF89頁〕,公開FAQのPDF10頁~11頁)。

この機能を使っても,第三者が当事者の提出ファイルを閲覧・ダウンロード・印刷できるようにはならない。
反対に,第三者の提出ファイルは,裁判所があらかじめ内容を確認し,事件に関連付けられた当事者が閲覧・ダウンロードできる状態にする運用が想定されている(公式FAQの第三者提出に関する回答)。

本記事は,令和8年8月30日に確認した操作マニュアル2.3版(令和8年7月15日改訂)の86頁~91頁〔PDF89頁~94頁〕を中心に,登録から提出完了の確認までを説明するものである。
公開FAQのPDFは令和8年4月時点の回答一覧であり,その後の修正・追加を含まないため,第三者の登録・閲覧権限等は公式チャットボットの対応する回答と併せて参照している。
マニュアル全体の参照先を探す場合は,mintsマニュアルの目的別索引を参照されたい。

第2 第三者の利用者登録とキーの受領
1 利用者登録は必要だが,登録時の本人確認は不要とされる

公式FAQは,第三者ユーザにも利用者登録(サインアップ)が必要で,登録方法は当事者ユーザと同様である一方,登録時の本人確認は不要であると説明している(公開FAQのPDF11頁)。
本人確認が不要という説明は,アカウント登録,メールアドレスの確認及び二要素認証まで省略できるという意味ではない。

初めて利用する場合は,提出を求めた裁判所に第三者として利用することを伝え,登録用の招待メールと事件アクセスキーの受領方法を確認する。
招待メールを受領した後の登録操作は,次の順序で進める(操作マニュアル8頁~13頁〔PDF11頁~16頁〕)。

① mints公式トップページの「サインイン」から「今すぐサインアップ」を開く。
② 招待メールを受け取ったメールアドレスを入力し,確認コードによる確認を行う。
③ 画面の案内に従い,利用者情報,パスワード及び電話番号による二要素認証を設定する。
④ アカウント登録完了のメールとホーム画面を確認する。

会社等の第三者ユーザの事務担当者については,サインアップ後に法人商号等,法人番号,法人等連絡先及び法人等所在地を入力する説明がある(操作マニュアル13頁〔PDF16頁〕)。
一般的な登録案内は裁判所のmints概要ページにも掲載されているが,当事者向けの本人確認書類の案内を第三者へそのまま当てはめないようにする。

2 登録用の招待メールと招待キーは別のものである

登録用の招待メールはアカウントを作るための案内であり,招待キーは当事者として個別事件に関連付くための情報である。
事件アクセスキーとの違いは,文字列の長さではなく,用途と入力メニューにある(操作マニュアル84頁〔PDF87頁〕,86頁〔PDF89頁〕)。

比較事項
招待キー
事件アクセスキー

主な目的
当事者ユーザを個別事件に関連付ける
関連付けられていない第三者がファイルを提出する

文字列
半角英数字12桁
半角英数字12桁

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mintsで記録をダウンロード・印刷する方法-ZIP・結合PDF・未印刷物・A3/A4混在(AI作成)

第1 目的に合うダウンロード・印刷方法を選ぶ第2 ZIPと結合PDFをダウンロードする1 事件を開き,1ファイルを取得する2 複数ファイルをZIPで取得する3 複数のPDFを結合して取得する4 開始待ち・メール・保存先を切り分ける第3 選んだPDFを一括印刷する第4 未印刷物一括印刷の対象と操作1 1事件内の選択印刷とは対象が異なる2 大量の印刷データは分割される3 補助者が印刷したファイルの扱い第5 A3・A4混在PDFを原稿サイズで印刷する1 印刷プレビューではなくダウンロードに進む場合2 Adobe Acrobat Readerで用紙を選択する第6 アクセス記録と送達の期限に注意する1 アクセス記録と紙への出力完了は同じではない2 送達対象書類は補助者の取得にも注意する3 事件終了前に必要な記録を保存する第7 出典・参考資料1 法令2 裁判所の操作資料・FAQ
第1 目的に合うダウンロード・印刷方法を選ぶ

mintsで複数のファイルを取得する場合,個々のファイルをZIPにまとめる方法と,一つのファイルに結合する方法は別の操作である。
また,事件の中で選択したPDFを印刷する「一括印刷」と,関与する事件の未印刷ファイルを集める「未印刷物一括印刷」も区別する。

本記事は,令和8年8月30日に確認した操作マニュアル2.3版(令和8年7月15日改訂)に基づき,利用権限のある事件の記録を取得・印刷する手順を説明する。
登録や提出を含む全体の案内は,mintsマニュアルの目的別索引を参照されたい。

目的
操作の入口
選ぶボタン

ファイルの内容を画面で確かめる
事件情報の記録一覧
ファイル名の右のプレビュー(記録外のファイルは不可)

1ファイルを保存する
事件情報の記録一覧
ダウンロード

複数ファイルをZIPで保存する
事件情報の記録一覧
ダウンロード

複数のPDFをまとめて取得する
事件情報の記録一覧

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mintsの訴状訂正・補正の方法-記載例・提出先・訴えの変更との違い(AI作成)

第1 提出済みの訴状は訂正申立書等で補う
第2 誤記訂正・当事者の取り違え・訴えの変更を分ける

1 何を直すのかを特定する
2 請求の変更には別の要件がある

第3 提出前・立件前・関連付け後の提出方法

1 提出前であれば入力と添付を直す
2 提出後で事件番号が分からなければ受付番号で連絡する
3 関連付け後は対象事件の記録一覧から提出方法を確認する

第4 訴状訂正申立書の記載例

1 訂正箇所・訂正前・訂正後を対応させる
2 訂正箇所が多い場合と請求原因を補う場合

第5 裁判所から補正を求められた場合

1 補正対象と期限を確認する
2 手数料未納への対応は別の条文である
3 添付漏れと誤添付を区別する

第6 時効・出訴期間と提出後の確認

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mintsで反訴・訴えの変更をする方法-提出先・追加手数料・旧法事件の取扱い(AI作成)

第1 反訴と訴えの変更の提出先
第2 新法・旧法の区別と電子提出義務

1 旧法の本訴に対する反訴は紙で提出する
2 旧法事件の訴え変更と,先行手続・併合の確認
3 本人訴訟の当事者と訴訟代理人を区別する

第3 新法事件で反訴を提起する方法

1 反訴の要件と特別委任を確認する
2 新規申立ての「その他」に入力する

第4 新法事件で訴えを変更する方法

1 変更の要件と書面・送達
2 記録一覧の「主張」から正式に提出する

第5 反訴・請求拡張の追加手数料

1 反訴の手数料と「目的を同じくする」場合の控除
2 請求変更前後の差額を計算し,1400円を重ねない
3 具体的な計算例
4 納付情報と納付日を確認する

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AX時代におけるスキルのあり方検討ワーキンググループの資料・論点(AI作成)

第1 WGの目的と検討対象

1 何を検討する場か
2 公表済みのDSSと今後の改訂

第2 開催日と公開資料
第3 企業AXと組織をめぐる論点

1 企業AXの定義案は何を変えるのか
2 全社員がAIを構築するという結論なのか
3 組織知の共有と人の管理負荷

第4 個人の能力と学習機会

1 事前意見に共通すると整理された三つの能力
2 AX推進人材の役割と当日の補足意見
3 若手の学習機会は減るのか

第5 検討内容を業務に当てはめる際の留意点
第6 出典・参考資料

1 開催情報及び事務局の討議資料
2 会議後に公表された議事要旨
3 公表済み標準の案内・公開発表

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mints利用規約を読む-禁止事項・アカウント管理・免責条項(AI作成)

第1 この記事が扱う対象

1 mints利用規約とは何か
2 適用対象とシステム利用者の定義
3 現行版の特定と改定履歴

第2 利用規約を支える法的枠組み

1 電子情報処理組織による申立て等
2 訴訟代理人等に対する電子申立ての義務化
3 識別符号(アカウント)付与の二つの方法

第3 禁止事項とアカウント管理義務

1 禁止事項13号
2 複数アカウント禁止の例外―補助者は最大10個まで
3 アカウントの管理義務と補助者の行為の帰属

第4 免責条項の構造

1 保証の拒絶と原則免責
2 消費者契約に該当する場合の特則
3 消費者契約法8条3項との整合性
4 132条の11第3項との違い―義務の解除と責任の免除は別問題

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mintsで法人を当事者として入力する方法-13桁法人番号・代表者・資格証明書・CSVエラー(AI作成)

目次

第1 法人当事者を入力する前にそろえる情報

1 この記事の対象と結論
2 法人番号公表サイトだけでは代表者を確認できない

第2 13桁の法人番号と12桁の会社法人等番号

1 mintsの法人番号欄は13桁である
2 13桁は国税庁法人番号公表サイトで照合する

第3 法人番号が指定される者と指定されていない場合

1 法人番号が指定される範囲
2 番号が指定されていないと確認できた場合

第4 代表者と資格証明書の扱い

1 代表者肩書と氏名は申立て時点で確認する
2 13桁の入力と資格証明の省略は別問題である
3 資格証明書の作成時期と代表者交代を分ける

第5 国・地方公共団体等を入力する場合

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mintsで期日請書を提出する方法-提出場所・ファイル区分・押印・提出期限(AI作成)

目次

第1 期日請書は「記録一覧」の「その他」から提出する

1 最初に確認する事項
2 「記録外」へ置かないこと

第2 期日請書の作成とmintsの操作手順

1 期日請書に記載する内容
2 PDFとファイル名を準備する
3 提出期限の項目と「その他」を選択する
4 「追加」,「提出」及び「OK」まで完了する

第3 mintsでは期日請書への押印は不要である

1 押印に代わる本人識別
2 紙又はファクシミリで出す場合

第4 期日請書と期日変更申請書の違い

1 期日請書は期日を変更する書面ではない
2 期日変更には理由を明らかにする
3 期日の調整はmintsで直接入力できない

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ウズベキスタンの裁判所におけるAI活用―提訴前勝敗予測,デジタル裁判所の実装状況及び未確認事項(AI作成)

第1 この記事の対象と結論

1 2026年8月29日現在の制度と運用を区別する
2 「制度上の予定」「公開確認」「現地報告」の三段階がある

第2 大統領令PF-140が定めた「デジタル裁判所」

1 司法アクセスの向上と全面電子化を目的とする
2 市民向けには提訴前予測と費用情報を予定した
3 裁判所内部では調書と裁判文書案の自動作成を予定した
4 タシケントでの実験後に2026年から2027年まで段階導入する

第3 公開された提訴前の予測サービス

1 最高裁判所ポータルはテスト運用中である
2 選択式の回答から参考的な結果と費用を示す
3 現地デモでは「25%」との表示が報告された

第4 2026年に確認できる実装の進行

1 2026年2月時点では開発中のシステムとして説明された
2 2026年8月の「Justice 2030」もデジタル司法を継続する
3 機能ごとに確認の段階が異なる

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mintsで訴えを取り下げる方法-取下書・相手方の同意・2週間のみなし同意・手数料還付(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論

第2 訴えを取り下げられる時期と範囲

1 判決が確定するまで全部又は一部を取り下げられる

2 和解に伴う取下げは履行条件を先に確認する

第3 相手方の同意が必要となる場合

1 本案について応訴した後は同意が必要である

2 同意を要しない場合は裁判所書記官が通知する

3 取下同意書を同時提出できる

第4 mintsで取下書及び同意書を提出する手順

1 取下書をPDFで作成する

2 記録一覧から「その他」としてアップロードする

3 アップロード完了と取下げの効力発生を区別する

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総務省「AIのセキュリティ確保のための技術的対策に係るガイドライン」(令和8年3月公表)――対象・脅威・対策と実務上の限界(AI作成)

目次

第1 本ガイドラインが扱う対象と位置付け

1 LLMを中心とする技術的対策のガイドライン
2 本ガイドラインにおける「セキュリティ」
3 AI事業者ガイドライン及びAI法13条に基づく指針との違い

第2 本ガイドラインが挙げる主な脅威

1 直接及び間接プロンプトインジェクション攻撃
2 AIシステムに対するDoS攻撃
3 データポイズニング等のその他の脅威

第3 AI開発者及びAI提供者に示された対策

1 安全基準の学習及び指示の階層化
2 システムプロンプトの強化及び機密情報の分離
3 入力,外部参照データ及び出力の検証
4 最小権限及びRAGのアクセス制御
5 監査ログ,レート制限及び継続的な評価

第4 本ガイドラインの限界及び法的な意味

1 安全を保証するチェックリストではないこと
2 法的責任を決定する文書ではないこと

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