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AI・リーガルテック

民事訴訟におけるウェブ尋問―実施要件・所在場所・証拠提示・宣誓

目次

第1 本記事の位置付け
第2 証人尋問のウェブ実施(ウェブ尋問)

1 ウェブ尋問の実施要件の拡大
2 証人の所在場所に関する要件
3 書証等の提示方法
4 宣誓手続の変更

第3 出典

第1 本記事の位置付け

本記事は,民事訴訟におけるウェブ尋問の実施要件,証人の所在場所,証拠提示及び宣誓を扱う分割記事である。

mintsの全体像と論点別の入口は,mintsに関する弁護士向けQ&Aにまとめている。

画面上のクリック,入力,アップロード,ダウンロードその他の操作手順は,mints操作マニュアル~当事者ユーザ編~の解説を参照されたい。

証拠の提出方法,証拠説明書の作成及び証拠原本の取扱いは,mints後の証拠説明書を参照されたい。

第2 証人尋問のウェブ実施(ウェブ尋問)
1 ウェブ尋問の実施要件の拡大

フェーズ3では,証人尋問(人証調べ)をウェブ会議の方法で実施できる場合が広がる。改正前は,証人が遠隔地に居住している場合や,証人が当事者等から圧迫を受けるおそれがある場合に限られていたが,改正民訴法第204条により,これらに加えて,証人の年齢や心身の状態等により出頭が困難な場合,及び当事者に異議がない場合にも,相当と認めるときはウェブ尋問をすることができるようになった。

2 証人の所在場所に関する要件

ウェブ尋問をする場合,証人が所在する場所にも要件がある。原則として,当事者本人又はその代理人が在席する場所であってはならず,また,証人の陳述の内容に不当な影響を与えるおそれのある者が在席する場所であってもならない(改正民訴規則第123条第1項)。

3 書証等の提示方法

書証等を証人に示す必要があるときは,パソコンの画面を用いて示すことができる(同条第3項)。データで示す場合はTeamsの画面共有を用い,多数の証拠を効率よく示したい場合や弾劾証拠を示す場合は,従来どおり紙媒体を持参する方法も選択できる。

4 宣誓手続の変更

宣誓書に署名押印して提出する取扱いは原則として廃止され,証人が宣誓をした事実は,電子調書に記載される(改正民訴規則第112条第3項)。

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mintsで電子申立てができない場合の対応―システム障害・期限切迫・代替提出

目次

第1 本記事の位置付け
第2 弁護士の電子申立て義務

1 義務の内容と根拠
2 例外事由

(1) 例外が認められる場合
(2) 例外が否定される場合

3 申立てができないときの代替手段

(1) 障害発生時の代替措置の順次実行
(2) 例外事由認定のための客観的疎明
(3) 不変期間徒過における訴訟行為の追完
(4) システム障害等における時効の完成猶予

第3 システム障害が生じたとき
第4 出典

第1 本記事の位置付け

本記事は,電子申立て義務の例外,システム障害,期限切迫時の代替提出及び期間徒過への対応を扱う分割記事である。義務化の開始日,義務者及び通常時の紙提出の可否は,mintsの義務化はいつからかを参照されたい。

mintsの全体像と論点別の入口は,mintsに関する弁護士向けQ&Aにまとめている。

画面上のクリック,入力,アップロード,ダウンロードその他の操作手順は,mints操作マニュアル~当事者ユーザ編~の解説を参照されたい。

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mintsのシステム送達と期限管理―応訴・通知メール・電子判決書・控訴期間

目次

第1 本記事の位置付け
第2 送達と応訴

1 訴状等の送達方法

(1) 出力書面による送達
(2) システム送達

2 個別届出・包括届出・担当訴訟代理人

(1) 個別届出と包括届出
(2) 共同受任事件の担当訴訟代理人
(3) 最新の届出書式

3 誰が閲覧するとシステム送達の効力が生じるか
4 被告代理人の応訴

(1) 招待キーによる事件へのアクセス
(2) 委任状及び答弁書等の提出
(3) システム直送とアクセスキーの区別

5 mintsから届く自動通知メールの実際

(1) システム送達の通知(「裁判所がファイルをアップロードしました」)
(2) 相手方が提出したときの通知(「ファイルが提出されました」)

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mintsにおける当事者間秘匿―秘匿事項届出書面・誤提出・PDFのマスキング

目次

第1 本記事の位置付け
第2 当事者間秘匿の申立て

1 当事者間秘匿の電子申立て
2 秘匿事項届出書面の取扱いと誤提出時の対応
3 情報のマスキングに関する技術的注意点

第3 出典

第1 本記事の位置付け

本記事は,当事者間秘匿の申立て,秘匿事項届出書面及びPDFのマスキングを扱う分割記事である。
誤アップロード後の消去要件,正しい版の追加提出及び「差替え」の区別は,mintsで誤アップロードした場合を参照されたい。
本人当事者の登録,紙提出の選択及び利用上の注意は,mintsと本人訴訟を参照されたい。

民事訴訟法92条に基づく第三者の閲覧等制限と,当事者間秘匿は,対象及び効果が異なる。
申立時期別の提出先,秘密記載文書及びマスキング文書の提出方法は,mintsで閲覧等制限を申し立てる方法を参照されたい。

mintsの全体像と論点別の入口は,mintsに関する弁護士向けQ&Aにまとめている。

画面上のクリック,入力,アップロード,ダウンロードその他の操作手順は,mints操作マニュアル~当事者ユーザ編~の解説を参照されたい。

証拠の提出方法,証拠説明書の作成及び証拠原本の取扱いは,mints後の証拠説明書を参照されたい。

第2 当事者間秘匿の申立て
1 当事者間秘匿の電子申立て

当事者間秘匿の申立て(改正民訴法第133条第1項)は,原則として電子申立てができる。訴え提起と同時なら新規申立てフォームの添付書類から,訴訟係属中なら記録一覧の「関連事件の申立て」から提出する(以上,準備の手引39頁・40頁)。

2 秘匿事項届出書面の取扱いと誤提出時の対応

秘匿事項届出書面(改正民訴法第133条第2項)は,書面(紙媒体)で提出しなければならない。提出後も書面で保管される。FAXによる提出も,mintsへのアップロードもできない(準備の手引39頁,Q&A7頁)。
誤ってmintsにアップロードした場合は,相手方から閲覧可能になりうる。速やかに担当書記官へ連絡し,消去を申し出る(改正民訴規則第33条の5第2項。準備の手引39頁)。

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山中弁護士がClaudeコードを使って裁判所提出書面を作成するときに行っているハルシネーション防止方法(AIリライト)

第1 この記事が扱う対象

第2 裁判所提出書面に固有のリスク構造

1 相手方による検証が制度上予定されている
2 引用した文書は写しの提出を求められる
3 提出を取り消すことができない

第3 現実化した誤りと各国の裁判所の対応

1 制裁が課された事例
2 一度の制裁では止まらない
3 各国の裁判所が求めている確認の水準
4 日本国内の公表例

第4 入力段階――守秘義務,依頼者の同意及び匿名化

1 用いている環境と設定
2 委任契約約款による同意
3 過度な匿名化をしない理由
4 弁護士会の指針との関係

第5 起案段階における確認

1 法令の条文及び基準

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山中弁護士がAI作成又はAIリライトの記事を投稿するときに行っているハルシネーション防止方法(AI作成)

第1 この記事が扱う対象第2 なぜ防止の仕組みが必要か1 汎用の生成AIは高い頻度で誤る2 判例データベースに接続しても誤りは残る3 架空の判例引用が制裁に至った事例第3 当ブログにおける防止方法1 生成段階――記憶から書かせない2 裁判例の確認――記載する前に実在と内容を確かめる3 引用・出典段階――読者が検証できる形で示す4 公開前検証段階――執筆と検証を同じ工程に混ぜない5 事後の検証と再発防止6 作業体制の設計上の工夫第4 弁護士業務に関する指針との関係1 弁護士会が示している考え方2 これらの指針と当ブログの方法との対応第5 残された課題出典・参考資料1 法令・会規2 裁判例3 文献4 ウェブ資料第1 この記事が扱う対象

当ブログには,生成AIを用いて作成し,又は既存の記事を生成AIに書き直させた記事が多数掲載されており,これらの記事にはタイトル末尾に「(AI作成)」と付記している。生成AIは,事実に基づかない誤った情報を,もっともらしい文章の形で出力することがあり,この現象は一般に「ハルシネーション」と呼ばれる。本記事は,当ブログがこうした記事を投稿するに当たって実際に行っている誤り防止の方法を,工程ごとに説明するものである。あわせて,その前提として,生成AIの誤りがどの程度の頻度で生じるかを示す実証研究,架空の判例引用が裁判所の制裁に至った事例及び弁護士会が示す指針を,公表されている一次資料に基づいて整理する。本記事も生成AIを用いて作成し,記載した数値及び条文は原資料と照合した。なお,訴状,準備書面その他の裁判所へ提出する書面については,本記事で述べる方法とは別に,より重い確認の手順を置いており,その内容は別記事(山中弁護士がClaudeコードを使って裁判所提出書面を作成するときに行っているハルシネーション防止方法(AI作成))で説明している。

第2 なぜ防止の仕組みが必要か1 汎用の生成AIは高い頻度で誤る

米国スタンフォード大学の研究チームが2023年当時の主要な汎用大規模言語モデルに約80万件規模の法律質問を投げかけた実証研究では,ハルシネーション率がGPT-4で58%,GPT-3.5で69%,PaLM 2で72%,Llama 2で88%に達し,いずれのモデルも自らの誤りを予測できず,利用者が示した誤った法的前提をそのまま受け入れる傾向も確認された。この研究は査読を経て法学専門誌に掲載されている。

2 判例データベースに接続しても誤りは残る

同じ研究チームが2024年に公表し2025年に査読誌へ掲載した別の実証研究では,判例データベースに接続した検索拡張型(いわゆるRAG)の商用リーガルAIツール3種類に202件の法律質問を投げかけたところ,ハルシネーション率は17%から33%にとどまり,最も正答率が高いLexisNexis社のLexis+ AIでも65%であった。判例データベースへの接続は誤りを減らす方向に働くものの,これを根絶するものではない。したがって,利用者の側で確認の工程を設ける必要がある。

3 架空の判例引用が制裁に至った事例

生成AIが生成した架空の判例が法廷に提出され,裁判所の制裁に至った事例として最もよく知られているのが,米国ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所のMata v. Avianca, Inc.事件(事件番号22-cv-1461)である。2023年,原告代理人が却下申立てに対する意見書において,ChatGPTが生成した6件の完全に架空の判決(実在の裁判官の名を用いて作出されたものを含む)を引用して裁判所に提出した。同年6月22日,担当のP. Kevin Castel判事は連邦民事訴訟規則11条違反を認定し,代理人及びその所属事務所に5,000ドルの制裁金を科すとともに,架空判決に名前を使われた各裁判官への訂正書簡の送付を命じた。裁判所又は審判機関が生成AIの幻覚的な内容への依拠を認定した事案を継続的に集計しているデータベースによれば,この種の事案は令和8年8月6日現在で合計1,846件に達しており,米国が全体の約7割を占める。

第3 当ブログにおける防止方法

当ブログにおける誤り防止は,単一のルールによるものではなく,生成,引用及び出典の明記,公開前の検証,事後の再発防止並びに作業体制の設計という複数の段階にわたる一連の仕組みとして組み立てている。以下,工程ごとに説明する。

1 生成段階――記憶から書かせない

生成AIに法令の条文を書かせる場面では,AIの記憶や学習データからの書き起こしをそのまま採用せず,e-Gov法令検索から取得した公式データの条文本文のみを用いることとしている。生成AIは,条文の内容自体はおおむね正しくても,条番号や項番号を実際とは異なる形でもっともらしく生成することがあるため,条番号,項番号及び号番号を一件ずつ照合する。

もっとも,公式データを取得しさえすれば足りるというものではない。当ブログの運用では,次の限界を実際に経験するたびに記録し,個別の代替手段を整えてきた。すなわち,①改正前の条文(旧法や経過措置が関わる場面)は現行条文の取得だけでは対応できないこと,②法令名を正確に特定できないと類似する別の法令に誤って行き着き得ること,③条文本文の一部が取得の過程で欠落することがあること,④最高裁判所規則のように公式の法令データベースに収録されていない法令があること,⑤附則や別表のように条文番号の体系の外にある部分は同じ方法では取得できないことである。④については,裁判所ウェブサイトが公開している規則の公式PDFを確認する方法によっている。本記事で後記の民事訴訟規則85条を引用するに当たっても,この方法により条文本文と見出しを確認した。

条文を根拠に「〜が必要である」「〜はできない」と断定する文を書く場面では,取得した条文本文について,ただし書やかっこ書の有無,これが結論を反転させないか,原則を許容した上で例外を定める規定なのか要件を課す規定なのか,及び引用しようとする内容が本当にその項に含まれるかを確認することとしている。条文の本文だけを読んで結論を組み立てると,ただし書によって結論が逆転する場面で必ず誤るためである。

2 裁判例の確認――記載する前に実在と内容を確かめる

裁判例については,出力に書く前に必ず裁判所ウェブサイトの裁判例検索で実在及び内容を確認することとしている。確認の対象は,裁判所名,裁判年月日及び事件番号が一致する裁判例が実際に掲載されているかという点だけでなく,記事に書こうとする判旨や規範が判決の本文によって裏付けられるかという点にも及ぶ。特に,ある裁判例の判示が限定的な場面について述べたものであるにもかかわらず,これをより広い一般命題の根拠として引用していないかという射程の照合を行う。

裁判所ウェブサイトに掲載されていない裁判例については,判例秘書等の商業データベースで個別に全文を確認できたものに限り引用可能とし,個別に確認していない裁判例は,実務書その他の文献に紹介されていても,孫引きによっては引用しない。文献が紹介する裁判例は,上告審の有無,裁判年月日又は結論を誤っていることがあり,実際に,ある実務書の紹介に基づいて記録した内容を裁判所ウェブサイトで検証したところ,紹介されていた上告審が実在しないことが判明した例がある。また,裁判所ウェブサイトで発見できないことは,その裁判例が存在しないことの証明にはならないため,「存在しない」ではなく「裁判所ウェブサイト未掲載」と書き分けている。下級審の裁判例は,最高裁判例と比較して掲載率が必ずしも高くないためである。

3 引用・出典段階――読者が検証できる形で示す

出典は本文に明記することとしている。インターネット上で第三者が確認できる根拠(裁判所ウェブサイトや弁護士会の会報等)は,URLを本文に記載する。これに対し,ログインを要する商業データベースで確認した根拠は,第三者が同じURLを開くことができない以上,URLを掲載せず,実際に確認した書誌情報及び頁を記載することとし,確認していない頁を推測で書くことはしない。法令,裁判例及び文献は,散文の中に埋め込まず箇条書きで示し,裁判所ウェブサイトに掲載されている裁判例については,本文中でその裁判例に言及する箇所ごとに,個別の詳細ページへのリンクを設定することとしている。

4 公開前検証段階――執筆と検証を同じ工程に混ぜない

記事を対外公開する前には,独立した確認の工程を設けている。本文中の全ての引用及び全ての法令条文並びに用いない旨を定めている表現を機械的に照合し,一件でも確認できない事項又は違反があれば公開を止める仕組みであり,記事を執筆する工程とは別の機会に行うこととしている。

この工程を分けているのは,文章を書いている最中は,その文章の流れに乗って未確認の引用をそのまま書き進めてしまう危険があり,執筆の作業と確認の作業を同じ工程に置くと,この危険を防ぎにくいという経験によるものである。実際,過去に公開した記事において,検索結果に表示された裁判例の識別番号を照合しないまま本文のリンクに用い,公開後の検証によって当該番号が全く別の事件を指していたことが判明した例がある。執筆の後に検証するのでは,誤った引用が本文に組み込まれた状態のまま公開まで通ってしまう。

5 事後の検証と再発防止

誤りが生じた場合には,その失敗の型を個別に記録し,同じ型の誤りが繰り返されたときには,対応を一段強めることとしている。これまでに記録された型としては,前記の識別番号を未照合のまま用いる誤りのほか,条文が削除されたという結論を裏付けの確認なしに述べてしまい,実際には存在する条文を存在しないものとして扱ってしまう誤りがある。ある条文が改正によって削除された場合であっても,その条番号が空いたままになるとは限らず,同じ番号に全く別の内容の条文が置かれていることがあるためである。この型の誤りは,条文を引用していないという理由で確認の対象から外れやすい一方,読者が現行法令を引けば直ちに露見する点で危険が大きい。

6 作業体制の設計上の工夫

このほか,生成AIに特有の傾向を踏まえた工夫も講じている。生成AIは利用者の意に沿う回答を優先する傾向があるとされることから,AI自身が作成した文章を,別の者が作成した草案であるかのように扱わせて添削させる,根拠が弱い点を挙げさせるといった方法により,この傾向を相殺することとしている。

また,条文や裁判例という動かない事実の層は機械的に確認する一方,そこからどのような評価や見立てを導くかという層は,性質上,同じようには確認できないものと位置づけている。この区別に基づき,AIが示した独自の見立てをそのまま署名記事に用いることはせず,弁護士本人が採否を判断したものに限って公開版へ反映することとしている。事実の層について求められる慎重さが評価の層にまで無自覚に及ぶと,正確ではあるが当たり障りのない記事に倒れるため,両者を意識的に書き分けている。なお,個別の事案への当てはめを留保する趣旨の定型的な断り書きは用いず,個別の論点ごとに「当該事案では」等の限定的な表現を用いて,確信の程度を書き分けることとしている。

第4 弁護士業務に関する指針との関係1 弁護士会が示している考え方

東京弁護士会は,2025年3月27日に「弁護士業務における生成AIサービスの適正利用ガイドライン」を施行している。同会の会報に掲載された特集記事によれば,このガイドラインは,出力結果を業務に用いる場合には一次資料の確認を含む検証を行うことを推奨している。もっとも,同ガイドラインは,生成AIの適正利用を促進するための推奨事項であって,遵守を義務付けるものではなく,綱紀及び懲戒の直接の基準とされるものでもないとされており,その内容が秘密保持義務(弁護士職務基本規程第23条等),信用(同規程第6条)及び法令等の調査義務(同規程第37条)等と関係するものとして位置づけられている。出力内容の適切性について弁護士が原則として最終的な責任を負うという点は,同ガイドラインの内容としてではなく,弁護士の誠実義務及び専門家責任の観点から,同特集記事の執筆者の見解として述べられているものである。同特集記事に掲載された注意点の一覧表も,出力内容の検証という項目において,架空判例,誤引用及び誤った制度説明等のハルシネーションが生じる可能性を踏まえ,一次資料その他の信頼できる資料により確認すべきことを挙げている。

日本弁護士連合会のAI戦略ワーキンググループも,2025年9月,「弁護士業務における生成AIの利活用等に関する注意事項」を取りまとめ,2026年2月に更新版を公表している。同注意事項は,会員限りの資料とされ,会員外への交付等を控えるべきものとされているため,本記事ではその内容を引用しない。なお,同注意事項は,日本弁護士連合会としての公式な見解を示すものではなく,綱紀・懲戒の直接の基準とされることも想定していないものとされている。

2 これらの指針と当ブログの方法との対応

前記第3で述べた方法は,弁護士会が示す考え方のうち,出力内容を検証した上で専門職として独立した判断を行うという部分を,記事の作成という場面において具体的な工程に落としたものと整理することができる。当ブログの記事は訴訟における主張立証とは異なるが,条文及び裁判例を根拠として示す点では共通しており,誤った条文又は架空の裁判例を掲げた場合に生じる不利益も同様である。

根拠となる規律としては,次のものが挙げられる。

弁護士職務基本規程第37条(法令等の調査)第1項は,「弁護士は,事件の処理に当たり,必要な法令の調査を怠ってはならない。」と定め,同条第2項は,「弁護士は,事件の処理に当たり,必要かつ可能な事実関係の調査を行うように努める。」と定める。同規程第7条(研鑽)は,「弁護士は,教養を深め,法令及び法律事務に精通するため,研鑽に努める。」と定める。同規程第6条(名誉と信用)は,「弁護士は,名誉を重んじ,信用を維持するとともに,廉潔を保持し,常に品位を高めるように努める。」と定める。民事訴訟規則第85条(調査の義務)は,「当事者は,主張及び立証を尽くすため,あらかじめ,証人その他の証拠について事実関係を詳細に調査しなければならない。」と定める。

これらの規律は,いずれも生成AIの利用を直接の対象とするものではないが,生成AIが出力した条文や裁判例をそのまま用いる行為が,調査を怠ったものと評価される場面があり得ることを示している。当ブログが,記事の作成という場面においてまで確認の工程を設けているのは,この理解に基づく。

第5 残された課題

前記の実証研究が示すとおり,判例データベースへの接続は誤りを減らすとしてもこれを根絶するものではなく,本記事で述べた方法も,人が定めた手順を実行するものである以上,実行の漏れが生じ得る。手順を定めていること自体が正確性を保証するわけではないため,公開後に誤りが判明した場合の記録と手順の見直しを継続する必要がある。また,生成AIの技術動向及び各弁護士会の指針は今後も変化し得るため,本記事の内容は令和8年8月時点のものにとどまる。

以上の検証工程を,作業時間ではなく一次資料の確認,事実評価,説明可能性及び意思決定支援という専門価値の観点から整理したものとして,AI時代に弁護士の価値は「作業時間」からどこへ移るか―一次資料,事実評価,戦略判断及び意思決定支援(AI作成)がある。

出典・参考資料1 法令・会規

①弁護士職務基本規程(平成16年11月10日会規第70号)第6条・第7条・第23条・第37条(日本弁護士連合会)
②民事訴訟規則(平成8年最高裁判所規則第5号)第85条(裁判所ウェブサイト)
③連邦民事訴訟規則(Federal Rules of Civil Procedure)第11条(コーネル大学ロースクール法情報研究所)

2 裁判例

①Mata v. Avianca, Inc., 678 F.Supp.3d 443(米国ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所,2023年6月22日,事件番号22-cv-1461(PKC),判決文(カリフォルニア大学バークレー校ロースクール))

3 文献

①M. Dahl, V. Magesh, M. Suzgun & D. E. Ho, "Large Legal Fictions: Profiling Legal Hallucinations in Large Language Models," Journal of Legal Analysis, Vol.16 No.1(2024年)64頁~93頁(Oxford Academic)
②V. Magesh, F. Surani, M. Dahl, M. Suzgun, C. D. Manning & D. E. Ho, "Hallucination-Free? Assessing the Reliability of Leading AI Legal Research Tools," Journal of Empirical Legal Studies(2025年)1頁~27頁(スタンフォード大学)
③特集「弁護士業務における生成AIの利活用と留意点」LIBRA Vol.26 No.7-8(2026年7-8月号)2頁~18頁のうち,有本真由「弁護士業務における生成AI活用上の主な注意点」14頁~18頁(東京弁護士会)
④日本弁護士連合会AI戦略ワーキンググループ「弁護士業務における生成AIの利活用等に関する注意事項」2026年(令和8年)2月更新版(会員限りの資料)

4 ウェブ資料

①AI Hallucination Cases Database(Damien Charlotin運営,令和8年8月6日最終更新分を確認)
②e-Gov法令検索(デジタル庁)
③裁判所ウェブサイト 裁判例検索(最高裁判所)

mints後の裁判記録の保存期間——民事裁判の電子化と事件記録等保存規程(AI作成)

民事裁判のIT化(mints)により,訴訟記録は原則として電子データ(裁判所ファイル上の電磁的訴訟記録)となる。
この電子化によって,裁判記録の「保存期間」がどう変わるのか(あるいは変わらないのか)は,依頼者から記録の入手可否を問われる場面や,将来の関連紛争に備えて記録の謄写・証明取得の要否を判断する場面で問題となる。
本記事は,保存期間を定める規範の構造,電子化で変わる部分と変わらない部分,及び令和5年から令和6年にかけての保存・廃棄制度の見直しを整理し,弁護士が実務上留意すべき点を示す。

目次

第1 本記事の対象と結論の要旨

1 扱う問題と射程
2 用語の整理

第2 保存期間を定める規範の構造

1 根拠は民事訴訟法ではなく最高裁判所規程
2 事件の種類ごとの保存期間
3 廃棄の仕組みと所長の認可

第3 IT化(mints)で変わる部分と変わらない部分

1 記録の電子化——電磁的訴訟記録と非電磁的訴訟記録
2 保存期間は媒体を問わず維持される
3 電子化されない例外
4 電子記録の「廃棄」の意味

第4 特別保存(永久保存)と令和6年の制度改正

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mintsの証拠説明書の作り方・提出方法|PDF・標目・原本・写し・記録外データ

目次

第1 証拠を出す二つの経路――書証と電磁的記録の証拠調べ

1 mintsの全面施行と証拠説明書の位置づけ
2 書証(民事訴訟法219条,民事訴訟規則137条)
3 電磁的記録の証拠調べ(民事訴訟法231条の2,民事訴訟規則149条の2)
4 証拠説明書は両経路を1通で兼ねる

第2 電子証拠説明書とは何か

1 規則149条の2が定める定義
2 文書用の証拠説明書と兼ねて作成する運用

第3 標目欄による経路の区別――裁判所の記載要領

1 標目の書き分け(原本・写し・記載なし)
2 作成年月日・作成者はオリジナルを基準とする
3 備考欄「紙を電子化」と記載例

第4 改正規則で実際に変わった点

1 直送の義務化と写しの通数

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システムとしてのmintsの論評~UI/UXデザイン,フロントエンドエンジニアリング及び情報アーキテクチャ(IA)の視点から~(AI作成)

◯本ブログ記事は専らAIで作成したものであり,実際の画面と公式文書(準備の手引・FAQ・操作マニュアル)を突き合わせ,具体的な根拠に基づいて,民事裁判書類電子提出システム「mints」を「一つのWebシステム」として論評するものです。
◯以下の記事も参照してください。
・ (AI作成)mintsの実務解説 弁護士が抱きそうな疑問に答える
・ (AI作成)mints操作マニュアル~当事者ユーザ編~の解説
・ (AIリライト)最高裁判所が開発しているmints,RoootS及びTreeeS

目次

第1 はじめに―本稿の視点と検討対象

1 mintsを「システム」として論ずる理由
2 検討の三つの視点
3 公平を期すための留保

第2 mintsの法的骨格(条文の明示)

1 電子情報処理組織による申立て(民訴法132条の10)
2 訴訟代理人等の電子申立て義務(民訴法132条の11)
3 全面施行日と「なぜUXが重要か」

第3 評価その1―UI/UX

1 入力フォームの設計

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mints(ミンツ)とは―料金・対象事件・登録・ログイン・提出・送達の実務Q&A(AI作成)

利用者別の入口: 初めて使う人/本人訴訟/原告代理人/被告代理人/事務職員
目的別の入口: 裁判所の公式案内・mintsトップページ/利用できる裁判所・対象事件/操作マニュアルの目的別索引/記録のダウンロード・印刷/第三者の事件アクセスキーによる提出

第1 本記事の前提と3つの文書の役割分担
1 本記事が依拠する3つの文書
(1) 準備の手引
(2) mints Q&A
(3) 操作マニュアル(当事者ユーザ編)
2 3つの文書の役割分担
3 本記事の役割(操作マニュアル解説記事との分担)
4 一次資料の入手先・公式動画・各種書式のダウンロード
(1) 公式の説明動画
(2) 各種書式のダウンロード
5 主要な数値のクイックリファレンス
6 提出前チェックリスト
7 裁判所別の運用案内も確認する
第2 mintsの基本と適用範囲
1 mintsとは何か
2 全面デジタル化の時期
(1) 令和8年5月21日から始まる手続
(2) 令和10年6月までに対象となる予定の手続
3 旧法適用事件と新法適用事件の区別
(1) 区別の基準

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スマホユーザー向けの山中弁護士ブログの改修(AI作成)

◯本ブログ記事は専らAIで作成したものです。

目次

第1 緒言
1 本記事の目的
2 ブログ改修の背景
(1) スマホユーザーの増加とモバイルフレンドリーの重要性
(2) 情報公開文書の視認性向上の必要性
(3) 2026年時点における最新のSEO基準への適合

第2 本件改修の核心:スマホファーストの徹底
1 ファーストビューの劇的改善
(1) ヘッダー領域のスリム化と余白の最適化
(2) 検索ツールの最上部固定配置による利便性向上

2 Flexboxを用いた情報優先順位の再定義
(1) 表示順序(orderプロパティ)の戦略的変更
(2) パンくずリストの配置変更とその論理的根拠

第3 ユーザー体験(UX)を向上させるタイポグラフィとレイアウト
1 視認性を極限まで高める文字設計
(1) 本文フォントサイズと行間の黄金比
(2) モバイルにおけるタップ領域の確保と誤操作防止

2 コアウェブバイタル(CWB)指標の改善
(1) CLS(レイアウトシフト)対策の具体的手法
(2) 外部メディア(YouTube,X)のプレースホルダー確保

第4 弁護士ブログ特有の課題解決:表形式データのレスポンシブ化
1 裁判官人事データの「はみ出し」問題
(1) 横スクロール機能の導入と実装コードの解説
(2) セル内改行の抑制とデータの完全性維持

2 アクセシビリティの確保
(1) 公用文としての正確さと読みやすさの両立

(続きを読む...)スマホユーザー向けの山中弁護士ブログの改修(AI作成)

民事裁判情報の活用の促進に関する法律――対象情報・仮名加工・施行状況(AIリライト)

第1 令和8年8月28日現在の施行状況

1 本法は部分施行の段階にあること

2 公布から現在までの経過

3 民事訴訟手続のIT化との違い

第2 法律の目的と制定経緯

1 法律の目的

2 民事判決情報データベース化検討会

第3 対象となる民事裁判情報

1 民事訴訟・行政事件訴訟の電子裁判書

2 電子判決書と電子調書

3 施行規則が定める電子決定書

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mintsマニュアルの読み方と目的別索引|最新版・アクセス記録・補助者の権限(AI作成)

第1 最新版と公式資料の使い分け第2 操作目的から探すマニュアル索引第3 アクセス記録の読み方と送達の注意点第4 補助者ができる操作と親ユーザが行う操作第5 ダウンロード・印刷で読み違えやすい点第6 出典・参考資料1 法令2 裁判所の操作資料・運用説明
第1 最新版と公式資料の使い分け

令和8年8月31日に公式PDFで確認したmints操作マニュアルの最新版は,「民事裁判書類電子提出システム 操作マニュアル~当事者ユーザ編~」2.3版(令和8年7月15日改訂)である。
本記事は,操作目的から該当頁へ進むための索引と,アクセス記録・補助者の権限等を読む際の注意点をまとめたものであり,マニュアル全文を順番に解説するものではない。

操作方法はマニュアル,手続の運用は最高裁判所事務総局民事局の「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引」(令和8年6月19日版)というように,資料の対象を分けて確認する。
登録ガイドや操作説明動画への入口は,裁判所の「mintsについて」にまとまっている。
制度全体と個別論点の案内は,mintsの実務Q&Aを参照されたい。

公開FAQのPDF1頁には,令和8年4月時点のチャットボットの質問・回答一覧であり,その後の修正・追加には対応していないと記載されている。
同PDFの【旧】は旧法適用事件,【新】は新法適用事件を意味するため,回答の年月と対象事件を確認して読む必要がある。

マニュアルも,画面イメージが最新のレイアウトを反映していない場合があり,掲載された機能の一部は改正法施行前の事件では使用しないと説明している(1頁・PDF4頁)。画面が図と違うときは,①mintsトップ画面の「ご案内」にあるリリース情報・資料の更新状況,②公式サイトから開いたPDFの版数・改訂年月日と手元のPDFとの一致,③改訂履歴の該当項目,④事件の新旧法の区分,利用者の種類及び操作中の画面を順に照合する。事件の区分は,mintsの対象事件と旧法事件の取扱いで説明している。

改訂履歴5頁~6頁では,新規申立て等の機能追加に伴う大幅改訂は令和7年10月24日,電子納付機能の追加に伴う改訂は令和8年2月13日,アップロード上限の変更に伴う修正は同年5月16日と記載され,同年7月15日は「軽微な修正」とされている。これらは資料の改訂日であり,各機能の利用開始日をそのまま示すものではない。旧版と説明が異なる場合は,改訂履歴だけで操作条件を決めず,現行版の該当箇所にある対象・条件・注意書きを確認する。

第2 操作目的から探すマニュアル索引

下表の「資料頁」はマニュアル下部の頁番号,「PDF頁」はPDFファイル先頭から数えた頁番号である。
2.3版では本文の資料1頁がPDF4頁に当たり,本文部分は資料頁に3を加えるとPDF頁になる。
別紙はPDF頁で示し,リンクは原則として各項目の開始頁に設定している。

操作目的
マニュアル2.3版の該当箇所
関連する説明

利用環境・操作上の注意を確認する
利用に際しての注意点:資料2頁~7頁/PDF5頁~10頁
利用環境の条件は公式資料で確認する。

初回登録をする
1.サインアップ:資料8頁~13頁/PDF11頁~16頁
個人・弁護士・法人・補助者別の登録方法

ログイン・パスワード変更をする
2.サインイン:資料14頁~20頁/PDF17頁~23頁

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最高裁判所が開発しているmints,RoootS及びTreeeS(AIリライト)

◯本記事は,最高裁判所が民事裁判手続のデジタル化(IT化)のために開発・運用している3つのシステム,すなわちmints(民事裁判書類電子提出システム),RoootS(裁判所職員向けのe事件管理システム)及びTreeeS(国民及び裁判所職員向けのe提出・e法廷・e事件管理システム)について,その位置づけ・相互関係・導入の経緯及び最新の到達点を,根拠資料の法令名及び条文番号を明示しながら整理するものである。
◯「(AI作成)mintsの実務解説 弁護士が抱きそうな疑問に答える」も参照されたい。

目次

第1 民事裁判手続のデジタル化の全体像

1 「3つのe」とは何か
2 3つのフェーズ
3 mints・RoootS・TreeeSの関係

第2 「3つのe」の導入経緯と法的根拠

1 政策上の経緯
2 2つの改正法

(1) 民事訴訟法等の一部を改正する法律
(2) 民事関係手続等IT化法

3 「3つのe」の導入状況

(1) e法廷の導入経緯
(2) e提出の導入経緯
(3) e事件管理の導入経緯

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裁判所の情報化の流れ――ワープロ,J・NETからmints,TreeeS,刑事手続のデジタル化まで(AIリライト)

第1 裁判所の情報化を理解する三つの層

1 機器・内部システム・裁判手続は同じではない

2 主要な節目

第2 ワープロとパソコンの導入

1 昭和末期から平成初期のワープロ整備

2 個人別パソコンと簡易LAN

第3 ロータス・ノーツ裁判事務処理システムと全国展開の中止

1 民事・刑事部門での導入

2 応答速度の問題と方針転換

第4 J・NET,MINTAS,KEITAS及びNAVIUS

1 役割の違い

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