目次
第1 この記事の対象と結論第2 評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準第3 本問の概要1 問題文と事実関係2 設問が求めること第4 評価項目と重み1 甲の歩道上の行為2 甲の車両走行3 乙・丙の各行為4 丙の後行行為への関与5 各場面に関する注意6 重みの分布第5 模範解答1 答案の前提と表記2 答案3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説第6 関連記事1 同じ年度の司法試験の記事2 同じ科目の別の年度の記事3 本問の論点に関連する記事第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論
本記事は,平成23年司法試験刑事系科目第1問(刑法)を扱う。
出題の趣旨及び採点実感から独自に抽出した28項目と5段階の重み付け,模範解答案及びその解説を示す。
評価項目と重みは法務省の公式採点基準・配点ではない。
項目内容対象平成23年司法試験刑事系科目第1問(刑法)問題文法務省・刑事系科目問題のPDFの2頁~4頁を確かめた答案の基準時平成23年の試験実施時。後年の改正・裁判例を答案の根拠にしない。公式資料出題の趣旨はPDFの9頁~11頁(刑事系科目第1問の節),採点実感はPDFの24頁~27頁を確かめた。評価項目N=28。重み5は7項目,重み合計W=99。許容分岐を全答案へ累積要求しない。主な争点現場共謀,第三者のための防衛,量的過剰防衛,後行行為の共犯,殺人未遂及び自招侵害答案の字数5000字以内。下記答案は見出しを含み,空白・改行を除いて3528字。主要裁判例公式の出題の趣旨が挙げる平成20年5月20日・同年6月25日の各最高裁決定及び平成6年12月6日最高裁判決。各判例の確認範囲は第7の3に示す。条文の版答案に用いた条文は,平成19年法律第54号反映版の原文と,試験前の平成22年法律第26号の改正部分で照合した(第7の2)。確認日令和8年11月4日
答案案は,甲の最初の二つの傷害罪と最後の殺人未遂罪(過剰防衛),乙の後行する傷害罪と強要未遂罪を認め,丙の傷害行為等には正当防衛を認める構成を採る。
これは本記事の事実評価による一案であり,殺意の肯定を公式指定の結論とするものではない。
第4に評価表,第5に答案と対応表・解説を置く。
とくに重み5は番号2・3・7・9・12・17・20であり,犯罪類型,防衛の成否及び共犯の対象を分ける核心として選んだ。
第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方
一項目には一つの判定対象を置き,具体的な論証・事実評価が答案にあるかを判定する。
出典欄の頁は公式PDFの通し頁であり,頁の後の(1)・2・3(2)イ等は各資料の見出し番号である。
引用は原文の短い字句に限った。
公式資料の記載から評価単位へ具体化する操作及び重みの判断は本記事の推論である。
「通常」「注意」は種別,「許容分岐」は採用構成に応じた適用範囲を示す。
注意を重み2へ自動配属せず,不採用の分岐を欠落として累積評価しない。
「記載なし」は当該問題の関連範囲を確かめた結果であり,一般的な記述を具体化した部分は「間接」と区別する。
2 5段階の重み付けの基準
5は設問の判断を大きく分ける核心,4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,3は通常押さえる法的処理・事情の評価,2は論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意,1は補充的な引用・記述範囲の確認とする。
注意も誤りの影響から個別に重み付けする。
重み4に両公式資料への登場を必須とせず,重み5の件数・割合も先に割り当てない。
第3 本問の概要
1 問題文と事実関係
甲が乙を殴るなどしたのに対し,丙が乙を助け,甲が丙にも暴行を加えたため,乙と丙が甲へ反撃する。
甲が逃げると,乙は約300メートル追ってナイフで切り付け,丙は制止する。
車に逃れた甲に乙がナイフを突き出した後,乙は車外ステップへ乗り,ナイフを車内に落とす。
それに気付いた甲が加速・蛇行して乙を転落させ,乙は重傷を負うが生存する。
細部は公式問題文による。
(続きを読む...)平成23年司法試験刑事系第1問(刑法)の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した28項目と5段階の重み付け(AI作成)