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司法試験の過去問

令和8年度司法試験倒産法第1問の参考答案と予想される評価項目―相殺・偏頗弁済否認・未払給与の代位(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準第3 本問の概要と答案の結論第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1:B銀行の相殺と二つの定期預金2 設問2:C社への150万円の弁済3 設問3:Dの立替えと給与債権への代位第5 参考答案1 答案の前提2 答案3 争点の解説と公開答案の検討第6 関連記事第7 出典及び確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

作成日:令和8年9月30日

この記事は、法務省掲載の令和8年度司法試験問題のうち、選択科目「倒産法」第1問(問題冊子2~3頁、配点50点)を対象とする。問題文の指示どおり、令和8年1月1日現在施行の法令で検討した。以下の評価項目、重み、答案及び解説は当ブログ独自の予想であり、法務省の出題の趣旨、採点実感、採点基準又は配点ではない。作成時点で対象年度の出題の趣旨及び採点実感は公表されておらず、参照していない。本記事の答案は、令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため、「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は、選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は、一括版PDFの1頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり、法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

結論は、設問1では破産管財人Xは本件定期預金1の1000万円を請求できないが、本件定期預金2の800万円を請求できる、設問2ではC社への150万円全額の弁済を否認できる、設問3ではDが代位取得した従業員の給与債権200万円を財団債権として破産管財人Xに随時請求する、というものである。設問1の定期預金2は、近時の裁判例との関係で異論があり得るため、第5の3で反対説を説明する。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

評価項目は、問題文の設問指示と配置事実、適用条文、関連裁判例から、一項目一判断を原則として抽出した。
重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,3は通常押さえる法的処理・事情の評価,2は論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意,1は補充的な引用・記述範囲の確認を表す。
これは相対的な重要度の目安であって、点数に換算できない。
異なる筋でも、条文要件と事実を対応させ、相手方の反論を処理して救済まで示す答案は評価され得る。

令和8年度司法試験論文式試験の主要7科目の参考答案と予想評価項目と同様に、重み5の件数・割合を他科目に合わせず、設問への応答又は結論に対する各項目の役割から判断した。倒産法は選択科目であり、同記事の7科目・330項目の集計には含まれない。

第3 本問の概要と答案の結論

A社は印刷業を営み、仕入先への支払が令和4年以降滞り、B銀行の2億円の貸金につき令和6年11月20日に期限の利益を失った。B銀行は同年12月10日、請求と従来の定期預金1000万円との相殺を当面控える条件として、印刷代金の同行当座預金口座への振込指定と、入金額の半分を一定期間ごとに定期預金に振り替えることをA社と合意した。開始時には従来の定期預金1が1000万円、合意後の定期預金2が800万円存在した。

C社は令和7年2月16日、A社に紙の仕入資金100万円を貸した。A社は3月5日、取引先から現金で回収した印刷代金150万円を用い、C社の旧貸付50万円と新貸付100万円を返した。C社はA社の支払能力の欠如を知っていた。DはA社の依頼を受け、同年6月3日、退職した従業員らの4月・5月分未払給与200万円を立て替えた。A社は6月10日に破産を申し立て、同月18日に開始決定を受けた。3設問は独立に検討する。

第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)

1 設問1:B銀行の相殺と二つの定期預金

設問1~3の3表を通じた全体では,重み5が5項目,重み4が16項目,重み3が8項目,重み2が4項目,重み1が0項目で,合計33項目,重みの合計は121である。
このうち設問1の表は番号1~13の13項目(重みの合計48),設問2の表は番号14~23の10項目(同36),設問3の表は番号24~33の10項目(同37)である。
公式配点又は予測得点への換算値ではない。

番号予想評価項目重み問題文の手掛かり・根拠
1Xの預金払戻請求に対するB銀行の相殺の抗弁から始める。3設問1・破産法67条1項

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令和8年度司法試験国際関係法(私法系)第1問の参考答案と予想される評価項目―公海上の船舶衝突、保険者への直接請求、船荷証券の管轄条項、外国判決の手続的公序(AI作成)

目次

第1 この記事の対象(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準第3 本問の概要と答案の結論第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1・小問1(1)――日本の国際裁判管轄2 設問1・小問1(2)――衝突による不法行為の準拠法3 設問1・小問2――AのCへの直接請求4 設問2――船荷証券の管轄合意5 設問3――丙国判決の手続的公序第5 参考答案1 答案2 解説――結論が分かれる箇所3 公開答案との照合第6 関連記事第7 出典及び確認状態
第1 この記事の対象(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事は、法務省が公表した令和8年司法試験の選択科目の問題のうち、国際関係法(私法系)第1問(問題冊子42・43頁、配点50点)を対象とする。令和8年10月1日現在、同年度の出題の趣旨と採点実感は確認できない。以下の評価項目、重み及び答案は、問題文、法令、裁判例と公開された再現答案を照合して作成した独自の予想であり、法務省の採点基準・配点ではない。公開答案の照合を経た稿であり、問題文だけから作成した未読復元答案とは区別する。本記事の答案は、令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため、「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は、選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は、一括版PDFの18頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり、法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

問題文で明示的に問われた法律関係ごとに、条文の選択、連結点、反対説の根拠、事実の評価及び結論を分けた。
重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,3は通常押さえる法的処理・事情の評価,2は論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意,1は補充的な引用・記述範囲の確認を表す。
重みの数値を足して実際の点数を推定することはできない。
別解を採る場合も、立場の違いだけでなく根拠と帰結が一貫しているかを重視する。

第3 本問の概要と答案の結論

本記事の主案は、①AのBに対する訴えにつき日本の国際裁判管轄を認める、②その損害賠償請求には甲国法と丙国法を累積適用する、③AのCに対する直接請求の存否も同じ法によって判断し、両法が直接請求を認めないため請求を棄却する、④Eの訴えについてAが甲国を選択した結果、日本の訴えを却下する、⑤丙国判決につきAの民訴法118条3号の主張を退ける、というものである。特に②から⑤までは解釈及び事実評価の争いがあり、理由を示した別解を一律に誤答と扱う趣旨ではない。

第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)
1 設問1・小問1(1)――日本の国際裁判管轄

重み5が6項目,重み4が16項目,重み3が9項目,重み2が5項目,重み1が2項目で,合計38項目,重みの合計は133である。
公式配点又は予測得点への換算値ではない。

番号

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令和8年度司法試験租税法第1問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に予想した40項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と確認状態(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 共通の前提2 設問1―国庫補助金と圧縮記帳3 設問2―ソフトウェア業の所得区分4 設問3―著作権の低額譲渡5 設問4―外注費と内縁の相手への賃料6 重みの分布第5 参考答案1 答案の条件2 答案3 判断が分かれ得る箇所4 公開答案の調査結果第6 関連記事第7 出典及び確認状態1 出典2 判例秘書での裁判例照合
第1 この記事の対象と確認状態(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事は,法務省が公表した令和8年司法試験の選択科目・租税法第1問を対象とする。
参考答案,評価項目,重み付け及び解説は,問題文,法令及び裁判例を基に本記事が独自に作成した予想である。
法務省の採点基準や配点を示すものではない。
本記事の答案は,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は,選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は,一括版PDFの3頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり,法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

令和8年9月30日の記事作成時点で,本問の出題の趣旨及び採点実感は公表されていないものとして作業した。
これらの内容を根拠とする評価項目ではない。
問題文が指定する令和8年1月1日現在において施行されている法令を基準とし,租税特別措置法の適用は考慮せず,本件ソフトウェア業の取引は所得税法67条の2第3項のリース取引に該当しないものとして扱う。

訂正(令和8年10月1日):初出時の本文は,自己の著作に係る著作権を短期譲渡所得とし,350万円全額を総所得金額に算入していた。所得税法33条3項,施行令82条1号及び所得税法22条2項2号に照らして誤りであるため,長期譲渡所得350万円,総所得金額への算入額175万円に訂正した。評価項目と答案も同時に訂正した。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

評価項目は,設問の動詞,問題文の数字・時期・対価関係,参照条文及び関連裁判例から,答案に書かれていれば判定できる単位で抽出した。
重みは本記事の相対評価であり,公式の点数ではない。
重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,3は通常押さえる法的処理・事情の評価,2は論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意,1は補充的な引用・記述範囲の確認を表す。

第3 本問の概要

設問1は,C社が国の補助金150万円を受け,300万円のソフトウェアを取得した場合の有利な法人税法上の処理を問う。
取得は補助金の現金受領より先だが,同一の暦年事業年度内であり,年度末までに返還不要が確定している。

設問2は,C社の代表取締役であるAが,令和4年から自己の計算で営むソフトウェア業の所得区分を,年ごとの受注数,売上,設備及び勤務状況に即して問う。
Aは著作権を保持し,顧客にクラウド上での利用を許諾している。

設問3は,Aが自己の著作に係る著作権を時価400万円のところ100万円でC社に譲渡した場合の所得区分,収入金額,譲渡所得の金額及び総所得金額を,低額譲渡に関する所得税法の規定の趣旨に言及させて問う。
設問4は,必要経費を控除する制度の趣旨と控除の要件を述べさせた上で,AがC社に支払った外注費90万円についてAと税務署長の双方の主張を求め,あわせて内縁の相手Dへの事務所賃料に所得税法56条が及ぶかを問う。

第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)

1 共通の前提

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令和8年度司法試験労働法第1問の参考答案と予想される評価項目―出向先の途中交替・育児中の単身赴任・解雇を検討した34項目(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準第3 本問の概要と判断順序第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 共通の前提2 設問1―X3へのA社出向命令3 設問2―X1へのC社出向命令4 設問2―解雇5 予想の中心6 重みの分布第5 参考答案1 答案の前提と形式2 答案3 答案の補足4 判例秘書で判決本文を照合した結果5 公開答案との照合と答案の読み方第6 関連記事1 公開答案・関連記事第7 出典及び確認状態1 一次資料2 確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事は、法務省が掲載した令和8年司法試験の選択科目問題のうち、労働法第1問(問題冊子24~26頁、配点50)を対象とする。設問1はX3へのA社出向命令、設問2はX1のC社出向命令を拒否したことによる解雇の効力を問う。

本記事の参考答案は、X3にはA社への出向命令に従う義務があり、X1へのC社出向命令は権利濫用で無効、これに従わないことを理由とする解雇も無効とする。いずれも問題文、条文及び判例からの独自の結論である。反対結論も、必要性、人選、具体的な不利益及び解雇の相当性を事実に即して評価すれば論述可能である。

以下の評価項目、5段階の重み及び答案は法務省の採点基準・配点ではない。現時点で令和8年度労働法の出題の趣旨と採点実感は参照していない。公表前の独立した予想として読む必要がある。今回、先に作成した未読復元答案を保存したまま、公開の参考解答も照合した。本記事の答案は、令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため、「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は、選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は、一括版PDFの10頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり、法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

評価項目は、設問が問う法律効果、問題文が詳しく与えた事実、労働契約法14条・16条、育児介護休業法26条及び最高裁平成15年4月18日判決から抽出した。本記事が「書けているか」を確認するための項目であり、各項目の重複評価や機械的な加点を予定しない。

重み5が4項目,重み4が17項目,重み3が9項目,重み2が4項目,重み1が0項目で,合計34項目,重みの合計は123である。
公式配点又は予測得点への換算値ではない。

重み
本記事での意味

5
その設問の判断を大きく分ける核心

4
結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ

3

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令和8年度司法試験倒産法第2問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した38項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目と重みの意味第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1――担保権消滅許可と担保価値2 設問2――既存株主の排除とスポンサーへの発行3 設問3――前払金返還と届出の効果第5 参考答案1 答案の前提2 答案3 答案の読み方と許容される分岐4 ネット上の「参考答案」の調査と照合第6 関連記事1 令和8年度の参考答案とハブ記事2 本問の論点に関する記事第7 出典及び確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

作成日:令和8年9月30日。 令和8年司法試験の出題の趣旨・採点実感が公表される前に、法務省の問題、令和8年1月1日現在の法令、最高裁判決及び公開された同一問題の答案構成を照合して作成した記事である。以下の「評価項目」と「重み」は筆者の予想であり、法務省の採点基準、配点又は合格答案の保証ではない。本記事の答案は、令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため、「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は、選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は、一括版PDFの2頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり、法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

本記事は、令和8年度司法試験の選択科目・倒産法第2問(民事再生法)だけを扱う。
設問1では、使用を終えた不動産を売るためにも担保権消滅許可を使えるか、許可を認めるとして担保価値をいくらとみるかが中心となる。
設問2では、再生計画による既存株式の取得・減資及び会社法による自己株式の消却と、スポンサーへの新株発行を行為ごとに分け、株主総会を経ない特則の要件を示す。
設問3では、解除による前払金返還請求権が本来は共益債権であることと、再生債権として届け出て計画が進んだ後に手続外で行使できるかを分ける。

結論は、設問1の許可には具体的な事業継続上の不可欠性の認定を要し、売価1億円が当然に担保価値とはならないこと、設問2の旧株主の排除とC社への出資を法定手続で実現し得るが募集株式が譲渡制限株式かは問題文から確定しないこと、設問3のE社による200万円全額の計画外請求は最高裁平成25年11月21日判決の射程で許されず、計画上の5%である10万円にとどまること、である。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

1 評価項目と重みの意味

問題文の設問・配置事実を条文の要件と効果へ結び、設問3については対応する最高裁判決の事案・理由・射程を確認した。
重みは次の5段階で、答案上の優先順位を示すために付けた。
重みの合計を実際の得点と扱うことはできない。

重み5が4項目,重み4が18項目,重み3が14項目,重み2が2項目,重み1が0項目で,合計38項目,重みの合計は138である。
公式配点又は予測得点への換算値ではない。

重み
本記事での意味

5
その設問の判断を大きく分ける核心

4
結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ

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令和8年度司法試験経済法第1問の参考答案と予想される評価項目―推奨価格・3%リベート・販売代理店変更の30項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 共通の前提2 設例1――推奨価格とリベート3 設例2――登録顧客の切替え第5 参考答案1 答案の前提と書式2 答案3 答案の読み方4 公開答案との照合と結論の許容幅第6 関連記事1 選択科目2 主要7科目第7 出典及び確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事は、法務省公表の令和8年司法試験経済法第1問(問題冊子14~15頁)を対象に、独占禁止法上の論点と予想される評価項目を整理し、1行30字以内・88行の答案を示す。
評価項目、重み、答案はいずれも本記事独自の予想であり、法務省の採点基準又は配点を示すものではない。
令和8年の出題の趣旨・採点実感は、本記事の作成時点では公表されておらず、参照していない。
本記事の答案は、令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため、「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は、選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は、一括版PDFの5頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり、法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

設例1では、推奨価格を下回る販売代理店に3%のリベートを支払わない方針が通知され、現に多くの代理店が値下げをやめた。独占禁止法2条9項4号イの再販売価格拘束に当たり、正当な理由も認め難く、19条違反と考える。設例2では、他店の登録顧客を獲得する場合だけ署名捺印した変更理由書、A社の確認待ち、書面不提出時のリベート不支給を課す。この一体の仕組みは、顧客切替えを妨げるおそれが強く、同法2条9項6号ニ・一般指定12項の拘束条件付取引として19条違反の可能性が高い。ただし、設例2は実際の価格上昇や変更拒否が与件にないため、価格競争を促す側面を十分に評価して適法とする結論にも議論の余地がある。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

問題文の事実、独占禁止法、公取委「流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」、平成17年度相談事例「メーカーによる流通業者に対する販売先制限」を対応させた。公開の令和8年経済法第1問の再現答案も全文を確認し、特に設例2の反対結論を検討した。公開答案は答案の比較対象であり、法源又は公式の採点資料ではない。

重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,3は通常押さえる法的処理・事情の評価,2は論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意,1は補充的な引用・記述範囲の確認を表す。
数値は学習上の優先順位であり、法務省の配点ではない。
評価項目は、結論の一致よりも、要件と問題文の事実を結ぶ過程を対象とする。
主要7科目のハブ記事と同様、重み5の件数や割合を他科目に機械的に合わせない。
経済法は主要7科目の集計対象には含まれない。

第3 本問の概要

A社だけが電子機器甲を製造する。他社の甲型ソフトは機能・効用が類似し、周辺機器込みでも安価なため、新規客の大多数が選ぶ。一方、甲の既存客は操作習得とデータ移行の負担から甲型ソフトへ移りにくく、甲の需要は買換えが中心である。甲と甲型ソフトを併せた市場におけるA社のシェアは25%だが、この数字だけで既存客の代理店選択における競争の重要性は測れない。

甲の代理店は顧客を登録し、カスタマイズ・指導・保守を行う。
買換え時のデータ移行は、問題文では「甲を販売した販売代理店」が行うとされる。
相談事例では「新しい機械を販売した販売代理店」とされるが、本問は「甲を販売した販売代理店」と記載し、新旧いずれの代理店かを明示していない。
買換え品を販売した代理店と読む余地を示しつつ、その読みによって事実が確定したものとして議論を進めない。
安値による顧客奪取を嫌う代理店は、A社に制約を求めた。
ただし、代理店同士の合意は問題文にない。
検討すべき主体はA社であり、二つの設例は独立している。
問題文の設例1は14頁、設例2は15頁にある。

(続きを読む...)令和8年度司法試験経済法第1問の参考答案と予想される評価項目―推奨価格・3%リベート・販売代理店変更の30項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和8年度司法試験国際関係法(私法系)第2問の参考答案と予想される評価項目―離婚の方式、嫡出否認、国際扶養(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1――離婚の準拠法と方式2 設問2――嫡出推定と嫡出否認3 設問3――Eに対する扶養義務4 答案全体第5 参考答案1 答案2 争点と公開答案の検討第6 関連記事第7 出典及び確認状態1 問題・法令・裁判例2 公開答案の調査3 確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

令和8年9月30日作成。

この記事の参考答案、評価項目、重みは、法務省の問題冊子と法令・資料を基に作成した独自の予想であり、法務省の答案、採点基準、配点ではない。令和8年度の本問について、出題の趣旨及び採点実感は作成時点で公表されていない。公開されている受験者の再現答案も参照したが、問題文・法令と照合して採否を決めた。本記事の答案は、令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため、「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は、選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は、一括版PDFの19頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり、法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

本記事は、令和8年度司法試験の選択科目「国際関係法(私法系)」第2問(配点50点、問題冊子の印字頁44~45頁)を扱う。公法系科目の問題でも、同じ選択科目の第1問でもない。問題は法務省の掲載ページから確認できる。

本記事の結論は、設問1の離婚届は受理されるべきであり、設問2ではDはABの嫡出子と推定される一方、Bによる嫡出否認の訴えは甲国法の90日の期間を過ぎていて不適法であり、設問3ではBのEに対する扶養義務が認められる、というものである。設問3は「未成年」の性質決定に異論があり、義務に至る準拠法の経路は一つに確定できない。

各設問は独立しており、問題文の指示どおり反致と国際裁判管轄権は検討しない。法務省の令和8年司法試験Q&AのQ29・30によれば、出題に係る法令の基準時は原則として令和8年1月1日である。したがって、同年4月1日施行の民法改正による新規定をこの答案へ持ち込まない。例えば、親の扶養責務に関する民法817条の12は答案の根拠としない。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

設問の問い、明示された国籍・常居所・時点、架空甲国法P~U条、対応する日本の抵触規則・実質法から、一行につき一つの確認事項を抽出した。
重みは学習上の優先度であり、50点の内訳や実際の採点表ではない。
重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,3は通常押さえる法的処理・事情の評価,2は論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意,1は補充的な引用・記述範囲の確認を表す。
公開答案との一致そのものを重みの根拠にはしていない。

この区分は、令和8年度司法試験・主要7科目の参考答案ハブ記事が示す5段階の重み付けと判断の方向をそろえたものである。
本問では、独立した3設問の主たる法的経路を細かく分けた結果、37項目のうち重み5は6項目となった。
主要7科目の記事は選択科目を集計対象としておらず、他科目の重み5の割合に合わせて本問の項目を増減させていない。

第3 本問の概要

A男は甲国籍、B女は甲国・日本の重国籍で、共に出生以来甲国に常居所を有していた。設問1では、婚姻から3年後に関係が破綻し、合意による別居判決が確定して8か月後、Bが転居先を探して日本に数日間滞在中に、日本法による協議離婚届を提出した。甲国法は、事実上の2年の別居に基づく裁判離婚とは別に、合意別居の確定判決から6か月後の合意離婚と身分登録役場への届出を定める。

設問2では、ABの裁判離婚から150日後にBがCとの子Dを出産し、Cと共に養育している。甲国法は婚姻解消後300日以内の子を旧夫の嫡出子と推定し、母又は推定上の父による嫡出否認の訴えを出生の翌日から90日以内に限る。BはDの出生から6か月後にAを相手方として調停を申し立て、調停不成立後に訴えを提起した。

設問3では、ABの子Eは甲国・日本の重国籍で、離婚後、Aが単独親権者として甲国でEを養育している。Bは甲国籍を選択して日本に常居所を移した。Eが16歳の頃、失職したAがBへEの扶養料を求める。甲国法は親の「未成年の子」に対する扶養義務と、16歳の成年年齢を定める。

第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)

1 設問1――離婚の準拠法と方式

重み5が6項目,重み4が17項目,重み3が11項目,重み2が2項目,重み1が1項目で,合計37項目,重みの合計は136である。

(続きを読む...)令和8年度司法試験国際関係法(私法系)第2問の参考答案と予想される評価項目―離婚の方式、嫡出否認、国際扶養(AI作成)

令和8年度司法試験国際関係法(公法系)第1問の参考答案と予想される評価項目―外交的保護・犯罪人引渡し・外交官免除(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1――外交的保護2 設問2――犯罪人引渡し3 設問3――外交官の民事裁判権免除4 答案全体第5 参考答案1 答案2 設問別の解説と異論3 公開答案の調査結果第6 関連記事第7 出典及び確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事は,司法試験の国際公法(正式科目名「国際関係法(公法系)」)の令和8年・第1問を扱う。主な論点は,外交的保護・犯罪人引渡し・外交官免除である。参考答案,評価項目と重み付け,設問別の解説を掲載している。年度をまたいで論点を復習する場合は,司法試験の国際公法―過去問・答案と論点別ガイドを参照。分野の基本は,国際公法とは―国際法・国際私法との違いと基本事項で説明している。

作成日:令和8年9月30日

この記事の参考答案、評価項目及び重み付けは、法務省が公表した問題と条約・国際法委員会資料等を基に独自に作成した予想であり、法務省の採点基準・配点を示すものではない。令和8年度の国際関係法(公法系)の出題の趣旨と採点実感は、作成時点で未公表である。これらを読んで作成したものでもない。本記事の答案は、令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため、「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は、選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は、一括版PDFの15頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり、法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

対象は、令和8年度司法試験の選択科目「国際関係法(公法系)」第1問(配点50点、問題冊子38~39頁)である。「公法系科目第1問(憲法)」とは別の問題である。法務省の問題掲載ページから選択科目の問題冊子を確認できる。

本記事の結論は、①B国はXの財産没収につき、請求提示時までのB国籍継続を前提に外交的保護を行使できる、②C・D間に引渡条約がなければD国は原則として引渡義務を負わず、条約があれば対象犯罪・双方可罰性等の条約上の条件と政治犯罪例外を吟味する、③E国裁判所は、Qによる個人的利得目的の有償講演を、外交関係に関するウィーン条約31条1項(c)の公務外の職業上又は商業上の活動と評価して民事裁判権免除を否定したと考えられる、というものである。③には単発の講演が「活動」に当たるかという解釈上の留保がある。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

以下の項目は、各設問の動詞と指定事項、問題文に明示された事実、関連条文の要件から予想した。各行は「答案に書かれていれば何を確認できるか」を一つずつ示す。これは独自の学習用チェックリストであり、実際の採点項目や得点を再現したものではない。

重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,3は通常押さえる法的処理・事情の評価,2は論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意,1は補充的な引用・記述範囲の確認を表す。
この5段階の考え方は令和8年度の主要7科目の参考答案一覧と整合するよう整理した。
ただし、各項目の重みは本問の設問と事実に即した予想であり、他科目の件数や比率に合わせて調整していない。
重みは点数ではない。
令和7年の同科目の採点実感は、基本概念と主要条約・判例の正確な理解、設問に即した事例の考察、論理的な構成と理由付けを重視すると述べる。
ただし、これは前年の一般的な採点方針を参照したにとどまり、本問の公式評価項目を示す資料ではない。

第3 本問の概要

XはA国籍で出生し、B国民Yとの婚姻後にB国法によりB国籍を取得し、A国籍を失った。B国に居住し、C国に財産を所有するXは、C国の核開発政策に対する抗議運動に参加し、C国政府に財産を没収された。C国で政府措置による損害を救済する手段は外国人には開かれていない。設問1は、没収の国際違法性を前提に、B国の外交的保護の可否を問う。

A国民Pは同じ抗議運動のリーダーの一人で、D国へ逃亡した。C国は内乱罪による訴追のため引渡しを求める。設問2は、C・D間に引渡条約がない場合とある場合を分け、D国の義務を問う。

C国外交官Qは、E国の新聞社甲にC国事情についての講演を自ら申し出た。「個人的な利得」を目的と明言し、講演料を個人口座で前受けしたが、当日来場せず返金にも応じなかった。設問3は、甲の返金訴訟でE国裁判所がQの民事裁判権免除を否定した理由を問う。C国とE国は外交関係に関するウィーン条約の当事国である。

第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)

1 設問1――外交的保護

第4の表全体(番号1~33)では,重み5が3項目,重み4が11項目,重み3が11項目,重み2が7項目,重み1が1項目で,合計33項目,重みの合計は107である。

(続きを読む...)令和8年度司法試験国際関係法(公法系)第1問の参考答案と予想される評価項目―外交的保護・犯罪人引渡し・外交官免除(AI作成)

令和8年度司法試験経済法第2問の参考答案と予想される評価項目―共同購入・購入価格の上限合意・一方的追随を3段階で検討する(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準第3 本問の概要と3段階の整理第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)第5 参考答案1 答案の前提2 答案(段落表示)3 CBT用原稿(92行)4 公開答案との照合と解説5 判例秘書での裏取りと校訂第6 関連記事1 令和8年度の参考答案とハブ記事第7 出典及び確認状態1 一次資料2 公開答案・関連記事3 未確認事項
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事は,法務省が公開した令和8年司法試験論文式試験問題集[選択科目]の経済法第2問(問題冊子16~17頁)について,問題文,独占禁止法及び公正取引委員会の公表資料から独自に作成した答案と予想評価項目を示すものである。法務省の出題の趣旨,採点実感又は採点基準を示すものではない。令和8年9月30日の執筆時点で,これらの公式資料は公表前であるものとして,その内容を参照していない。本記事の答案は,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は、選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は、一括版PDFの7頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり、法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

本記事の結論は,⑴B社・C社の共同購入と価格上限の合意には相互拘束があるが,この段階で競争の実質的制限を認めるには足りない,⑵A社が加わった購入価格上限の合意は国内のα購入市場における不当な取引制限となる,⑶D社は先行3社の行動を知って追随したが,意思の連絡が認められず合意参加者とはならない,というものである。⑴の結論には異論があり得る。公開再現答案には⑴から違法とするものがあるため,第5の4で根拠を照合した。

本記事には,公開答案との照合及び判例秘書での関連裁判例の確認を経た独立の予想答案を掲載する。評価項目と解説も本記事独自の予想である。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

1項目に1つの判定対象を置き,問題文の具体的な手掛かりを対応させた。
重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,3は通常押さえる法的処理・事情の評価,2は論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意,1は補充的な引用・記述範囲の確認を表す。
重み5の数を他科目の比率に合わせる調整はしていない。
重みは答案作成上の優先順位を示す便宜的な数字であり,公式配点や実際の得点ではない。
結論が分かれ得る⑴では,違法・適法のいずれかの結論自体ではなく,市場と効果に即した論証を評価する。

第3 本問の概要と3段階の整理

差別化されない化学製品甲の国内向け販売シェアはA社30%,B社20%,C社20%,D社15%,その他3社と輸入の合計15%である。甲の原材料αは国内の主要10社が製造し,ほぼ全量を甲メーカー7社に供給する。αの輸出入と他用途への転用は限られる。α購入費用は甲の製造費用の約80%,製造費用は甲の製品価格の60~70%である。

⑴B社とC社は,購入希望数量の集約とB社による交渉・供給者選定という方針①,前年度の両社平均購入価格を「目標上限値」としてその額以下で交渉する方針②を合意した。しかし,ほとんどの取引で上限以下の購入には至らなかった。⑵A社は方針①を断り,方針②だけに同調し,A・B・Cの大多数の取引で上限以下の購入が実現した。⑶C社の担当外従業員が私的会食でこの取組をD社調達責任者に伝え,D社は自らの判断で同じ上限を使って交渉した。甲の製造販売は各社が独立して続けた。

本問では,購入側のα市場と販売側の甲市場を分け,B・Cの共同購入とAを含む価格上限合意を分け,時点ごとに合意参加者を確定する必要がある。公取委の共同調達に関する相談事例も,原材料の需要に占める共同購入者の割合と,川下製品の販売シェア・原材料費の割合を別々に検討している。

第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)
番号予想される評価項目重み問題文の手掛かり・一次資料
1⑴⑵⑶を別の時点・行為・参加者として整理する3設問「各段階」
2主たる検討条文を独禁法2条6項・3条の不当な取引制限とする4競争者間の共同調達・価格合意
3「共同して」に意思の連絡が必要で,単なる同調だけでは足りないと示す4⑶の一方向の情報提供,公取委の郵便区分機類事件審決
4αの国内購入市場を検討し,輸送困難・輸出入僅少・他用途への転用困難を評価する4冒頭のαに関する事情
5甲の国内向け販売市場を別途検討し,α購入市場と混同しない4甲の用途,輸入品の増加
6甲の販売シェアをαの購入シェアと同一視せず,推認の資料として使う27社へのα供給と各社の甲販売シェア
7方針①の購入数量集約,交渉一元化,供給者選定の共同化を特定する3⑴方針①

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令和8年度司法試験国際関係法(公法系)第2問の参考答案と予想される評価項目―難民・武器供与・ICJ管轄権(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の作り方2 5段階の基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1―Yの難民該当性2 設問2―B国の武器供与3 設問3―ICJの管轄権に関するA国の反論4 答案全体第5 参考答案1 答案の位置付け2 答案3 設問別の解説と答案の射程4 公開答案との照合第6 関連記事第7 出典及び確認状態1 一次資料2 参考記事・答案作成例3 確認状態と残る不確実性
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事は,司法試験の国際公法(正式科目名「国際関係法(公法系)」)の令和8年・第2問を扱う。主な論点は,難民・武器供与・ICJ管轄権である。参考答案,評価項目と重み付け,設問別の解説を掲載している。年度をまたいで論点を復習する場合は,司法試験の国際公法―過去問・答案と論点別ガイドを参照。分野の基本は,国際公法とは―国際法・国際私法との違いと基本事項で説明している。

本記事は,法務省が公表した令和8年司法試験の国際関係法(公法系)第2問(問題冊子40頁)を対象とする。
以下の評価項目,重み付け,解説及び参考答案は,問題文,条約及び国際司法裁判所(ICJ)の判決から独自に作成した予想であり,法務省の採点基準,配点又は出題の趣旨を示すものではない。
令和8年9月30日の原稿作成時点では,本問の出題の趣旨及び採点実感は公表されておらず,本記事の作成に当たって読んでいない。
本記事の答案は,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

出題意図をまとめた資料は,選択科目8科目の出題の趣旨の予想PDFの案内を参照されたい。
本問に対応する予想は,一括版PDFの16頁から掲載している。
予想PDFと本記事の参考答案・評価項目はいずれもAIによる検討であり,法務省の公式な出題の趣旨や採点基準ではない。

結論として,設問1のYは政治的意見を理由とする迫害を恐れてA国の外にいる難民に該当し,設問2のB国による反政府武装組織への武器供与は国連憲章2条4項の武力不行使原則に違反すると考える。
設問3では,B国の多数国間条約留保を前提としても,A国は憲章上の請求とは独立した慣習国際法上の武力不行使義務違反を主張し,その請求についてICJに管轄権があると反論できる。
設問3が問うのはA国の管轄権に関する反論であり,本案で必ず勝訴するとの断定ではない。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準

1 評価項目の作り方

各項目は一つの判定対象に絞った。
問題文の事実から法的要件へのつながりを示す項目,条約・判決の中核命題を示す項目,設問の除外指示を守る項目を区別した。
以下の「重み」は答案で欠けた場合に主たる法的経路がどの程度崩れるかという本記事の見立てであり,公式配点を推測した数字ではない。

2 5段階の基準

①重み5:その設問の判断を大きく分ける核心
②重み4:結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ
③重み3:通常押さえる法的処理・事情の評価
④重み2:論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意
⑤重み1:補充的な引用・記述範囲の確認

この区分は,令和8年度司法試験の主要7科目の参考答案一覧に示された5段階の基準の骨格と整合する。重み別の件数や割合は,設問構成と評価項目の切り方によって変わるため,科目間で同じ分布にそろえず,配点又は得点にも換算しない。

(続きを読む...)令和8年度司法試験国際関係法(公法系)第2問の参考答案と予想される評価項目―難民・武器供与・ICJ管轄権(AI作成)

令和8年度司法試験論文式試験の主要7科目の参考答案と予想評価項目(AI作成)

目次

第1 この記事の対象(法務省とは関係のない独自の予想)第2 7記事の一覧第3 各問題の概要と予想した重み5の事項1 公法系科目第1問(憲法)2 公法系科目第2問(行政法)3 民事系科目第1問(民法)4 民事系科目第2問(商法)5 民事系科目第3問(民事訴訟法)6 刑事系科目第1問(刑法)7 刑事系科目第2問(刑事訴訟法)第4 7記事に共通する作り方(独自の予想の方法)1 評価項目の予想2 5段階の重み付けの基準3 参考答案と解説4 CBTの入力上限と答案の行数第5 重みの分布の比較第6 関連記事第7 出典及び確認状態1 公式資料2 確認状態
第1 この記事の対象(法務省とは関係のない独自の予想)

この一覧の使い方
科目別のリンクから個別記事へ進み,問題文の設問に対応する評価項目,答案,解説及び出典を確認する。別年度との比較や他の科目を探すときは,司法試験の過去問・参考答案一覧を参照されたい。試験制度と受験資格は,司法試験とはで説明している。

本記事で一覧にする7本の記事の評価項目,重み付け,解説及び参考答案は,山中弁護士ブログが問題文と判例から独自に作成した予想であり,法務省とは関係がない。
法務省が公表した資料や,今後公表される出題の趣旨,採点実感,採点基準及び配点を示すものでもない。

本記事は,令和8年司法試験の論文式試験のうち,選択科目を除く主要7科目(憲法,行政法,民法,商法,民事訴訟法,刑法及び刑事訴訟法)の7問について,山中弁護士ブログに掲載した参考答案の記事7本を一覧にして案内するものである。
7本の記事は,いずれも令和8年の「出題の趣旨」及び「採点実感」が公表される前に,問題文と判例から答案に求められる評価項目を予想し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす参考答案と,予想に基づく解説を示している。
令和7年度の模範解答の記事7本は,法務省が公表した出題の趣旨及び採点実感から評価項目を抽出したものであり,令和8年度の7本とは評価項目の作り方が違う。
令和8年度の7本の答案は,出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

7本で予想した評価項目は合計330項目であり,そのうち重み5(その設問の判断を大きく分ける核心)に当たるのは43項目である。
第2の一覧表で科目ごとの記事を選び,第3で各問題の概要と予想した重み5の事項を確かめてから個別の記事を読むと,各記事が答案のどこに重みを置いたのかをつかみやすい。

選択科目の論文式試験と短答式試験は,本記事の対象としていない。
本記事の記載は,令和8年9月29日時点で公開している7本の記事の内容に基づく。

学習目的に応じて,参考答案・予想評価項目と,出題の趣旨の予想PDFを使い分けることができる。
答案の書き方と各論点の説明は本記事の科目別リンクから,設問の狙いをまとめて読む場合は主要7科目の出題の趣旨の予想PDF・ファイル情報から確認されたい。
PDF案内には,科目別の開始頁及び掲載ファイルのSHA-256を掲載している。
いずれも法務省の公式資料ではなく,公式の採点基準や得点を示すものではない。

第2 7記事の一覧
科目主な論点予想した評価項目重み5公法系科目第1問(憲法)市立公園の夜間の独占使用の申請に対する不許可処分(管理上の支障,夜間の独占使用を認める特別な理由)の合憲性37項目5項目公法系科目第2問(行政法)要綱に基づく申請への不応答と「行政庁の不作為」,養護者である子の原告適格,老人福祉法の入所措置とその解除の要件44項目6項目民事系科目第1問(民法)時効完成後に設定された抵当権と再度の取得時効,遺言執行者の就職承諾前の相続人の処分,一括下請負人の出来形の帰属,請負契約の解除後の損害賠償と部分報酬による相殺50項目7項目民事系科目第2問(商法)従業員の株式の買戻し制度と株主名簿,見せ金による増資と議決権の行使,招集通知を欠く株主総会の決議と追認,解任された取締役の報酬相当額の請求48項目9項目民事系科目第3問(民事訴訟法)通常共同訴訟における主張共通,第三者と弁護士が所持する文書の提出義務(技術の秘密と弁護士の黙秘義務),連帯保証人に対する確定判決と請求異議53項目6項目刑事系科目第1問(刑法)実行の途中の心神耗弱と行為と責任の同時存在の原則,死亡したと誤信した後の行為による窒息死と因果関係,自動車への放火と「公共の危険」45項目4項目刑事系科目第2問(刑事訴訟法)強制採尿の令状の種類・発付要件と有形力の行使,体内の異物を確認するCT検査の令状,再伝聞と特信情況,捜査報告書の説明文の伝聞性53項目6項目

評価項目の数と重みは,各記事が問題文と判例から予想したものであり,法務省の配点ではない。

第3 各問題の概要と予想した重み5の事項
1 公法系科目第1問(憲法)

本問は,A市の中心部にある市立公園で,住宅費高騰への抗議として一夜を過ごす活動をするための夜間の独占使用の申請について,市長が,①条例の「管理に支障がある」ことを根拠として,②「夜間の独占使用を認めるべき特別な理由」がないことを根拠として,それぞれ不許可処分をすることが憲法上許されるかを,市の法曹資格者の立場で論じさせるものである。
規定の文言の明確性は,論じる必要がないとされている。

重み5は5項目である。
番号7:同判決の「明らかな差し迫った危険の発生が具体的に予見されること」という危険の程度を示す
番号10:反対者の妨害のおそれを理由とする不許可は,警察の警備等によってもなお混乱を防止できない特別な事情がある場合に限られること(いわゆる敵意ある聴衆の法理)を示す
番号27:昼間の公園や公民館という代替手段では,「一夜を過ごす」象徴的表現,各都市の現地時間の夜にリレーのように続く本件プロジェクトの日時,中心部で通行人に見える場所という表現の実質が失われるかを評価する
番号31:同判決自身が,主に公務の用に供する庁舎を道路や公園等と区別し,公の施設の利用まで妨げられないことを前提としている点を指摘する
番号33:新幹線延長を訴える催しの許可と市長答弁から,中立性の主張が市政を批判する表現にだけ向けられる見解差別であることを示す

(続きを読む...)令和8年度司法試験論文式試験の主要7科目の参考答案と予想評価項目(AI作成)

令和8年度司法試験刑事系第1問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した45項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 共通の前提2 設問1―①行為と②行為の関係及び責任能力3 設問1―死亡結果と③行為4 設問2―放火5 答案全体6 重みの分布第5 参考答案1 答案の前提と表記2 答案3 本記事独自の予想に基づく解説第6 関連記事1 前年度の同じ科目の模範解答2 本問の参考答案と関連する山中弁護士ブログの記事3 同じ年度の主要7科目の参考答案第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事の評価項目,重み付け,解説及び参考答案は,山中弁護士ブログが問題文と判例から独自に作成した予想であり,法務省とは関係がない。
法務省が公表した資料や,今後公表される出題の趣旨,採点実感,採点基準及び配点を示すものでもない。

本記事は,令和8年司法試験の論文式試験のうち,刑事系科目第1問(刑法)を対象として,答案に求められると本記事が独自に予想した評価項目を問題文と判例から抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす参考答案を示すものである。

令和8年の「出題の趣旨」及び「採点実感」は,本記事の作成時点(令和8年9月29日)では公表されておらず,本記事はこれらを読まずに作成している。
評価項目と重みは,いずれも本記事の予想であり,法務省の資料に基づくものではない。
第5の答案も,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

本問は,酒席で同僚Aに殺意を抱いた甲及び乙が,Aを殴打した①行為,甲が心神耗弱の状態で鉄製フライパンを用いてAを殴打した②行為,Aが死亡したと誤信してAをスーツケースに押し込み,A所有の自動車(A車)で運んだ③行為(Aは途中で窒息死)について甲乙の罪責を問い(設問1),さらに,港の駐車場でA車にAの死体を乗せたまま放火した行為について甲乙の罪責を問うもの(設問2)である。
設問1は,①行為と②行為の関係をどのように把握するかと,「行為と責任の同時存在の原則」の意義とその根拠に言及することを求めている。

本記事が独自に予想した評価項目は45項目である。
重み5に置く4項目は,番号13(一個の実行行為の途中で心神耗弱に陥った場合に,開始時の完全責任能力とその意思決定の実現を理由に刑法39条2項を適用しないかを論じる);番号21(介在した③行為が行為者自身の死亡誤信に基づく罪証隠滅の行為であり,異常とはいえず②行為に誘発されたものであることを評価する);番号37(C車(約3メートル),可燃性のゴミ約300キログラム(約2メートル),火炎の高さ約2メートル,最寄りの建造物まで約25メートル,漁業関係者の出入りの可能性を評価して,公共の危険の発生を認定する);番号38(公共の危険の認識の要否について,判例(不要説)と必要説の対立を示し,自説を採る)である。
各項目の適用条件は評価表の記載による。

第5の参考答案は,①②を一個の殺人の実行行為と捉えて甲に刑法39条2項を適用せず,窒息死を②行為の危険の現実化として甲乙に殺人罪の共同正犯を認め,設問2では甲乙に建造物等以外放火罪の共同正犯を認める結論を採り,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示した。
その後に,本記事独自の予想に基づく解説を付けている。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,設問の指示,問題文に置かれた具体的な事実,及び参照すべきと考えられる判例から抜き出し,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形にした。

各項目には,手掛かりとなる問題文の箇所を問題冊子の頁(刑事系科目の問題冊子の第1問部分の頁番号)で示し,関係する判例・条文を示した。
判例名は,裁判所名と裁判年月日で示し,事件番号等は第7の3に掲げた。

評価項目を作る順序は,まず設問が指定する立場,求める成果物及び検討範囲を固定し,求められる法的効果又は救済から,条文又は規範,理由,具体的な当てはめ及び結論という主たる法的経路を逆算する,というものである。論点名が想起できるかではなく,答案が設問に答えて結論まで到達できるかを基準にした。

問題文に相反する事実が置かれている場合は,有利な事実と不利な事実を対にして評価する。主たる理由,代替構成,補強事情及び設問上の除外事項を区別し,「書くことが少ない」という理由だけで設問外の論点を加えない。

判例は,事件名又は結論を挙げるだけでなく,本問で使う判断枠組み,規範の理由,考慮要素又は法的効果を特定し,本件との共通点・相違点と射程を示すものとした。

予想評価項目の作り方と読み方の詳細は,司法試験論文式の予想評価項目の作り方と読み方―公式資料公表前の問題文・法令・判例による5段階評価(AI作成)にまとめた。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,問題文と判例から本記事が予想したものであり,法務省の配点ではない。

①重み5:その設問の判断を大きく分ける核心
②重み4:結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ
③重み3:通常押さえる法的処理・事情の評価
④重み2:論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意

(続きを読む...)令和8年度司法試験刑事系第1問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した45項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和8年度司法試験刑事系第2問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した53項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 共通の前提2 設問1の1(令状の種類)3 設問1の1(下線部①の令状の発付要件)4 設問1の1(下線部②の行為の適否)5 設問1の2(CT検査の令状の種類)6 設問2の1(本件DVDの④部分)7 設問2の2(捜査報告書【資料2】)8 答案全体9 重みの分布第5 参考答案1 答案の前提と表記2 答案3 本記事独自の予想に基づく解説第6 関連記事1 前年度の同じ科目の模範解答2 本問の参考答案と関連する山中弁護士ブログの記事3 同じ年度の主要7科目の参考答案第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事の評価項目,重み付け,解説及び参考答案は,山中弁護士ブログが問題文と判例から独自に作成した予想であり,法務省とは関係がない。法務省が公表した資料や,今後公表される出題の趣旨,採点実感,採点基準及び配点を示すものでもない。

本記事は,令和8年司法試験の論文式試験のうち,刑事系科目第2問(刑事訴訟法)を対象として,答案に求められると本記事が独自に予想した評価項目を問題文と判例から抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす参考答案を示すものである。

令和8年の「出題の趣旨」及び「採点実感」は,本記事の作成時点(令和8年9月29日)では公表されておらず,本記事はこれらを読まずに作成している。評価項目と重みは,いずれも本記事の予想であり,法務省の資料に基づくものではない。第5の答案も,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

本問は,覚醒剤の密売事件の捜査を素材として,設問1で,被疑者甲に対する強制採尿の令状の種類,その令状の発付要件及び病院での強制採尿の実施(警察官8名が甲の手足を押さえた点を含む。)の適否と,マイクロSDカードを飲み込んだとみられる被疑者乙に対するCT検査の令状の種類を問い,設問2で,乙の公判において,乙の交際相手W(死亡)が撮影した誕生日動画中のWの発言(乙から聞いた話を含む。)と,動画の静止画に警察官の説明文を付けた捜査報告書の証拠能力を問うものである。

本記事が独自に予想した評価項目は53項目である。
重み5に置く6項目は,番号5(体内の尿を証拠物として強制的に採取する行為は捜索・差押えの性質を有し,捜索差押許可状によることを示す);番号9(強制採尿が許される要件(被疑事件の重大性,嫌疑の存在,証拠の重要性と取得の必要性,適当な代替手段の不存在等に照らし,犯罪の捜査上真にやむを得ない場合の最終的手段)を規範として示す);番号23(有形力の必要性・相当性を,医師の指示(痛みで暴れ尿道が傷つくおそれ)と,抵抗がないこと及び8名という人数とを対比して評価する);番号29(鑑定処分としての身体検査は直接強制ができないため,拒否が予想される乙について直接強制を可能にする令状(身体検査令状。捜索と構成する場合は捜索差押許可状)を併用する必要を示す);番号33(要証事実を立証趣旨どおり(乙が1月20日昼頃にJ公園で甲と会ったこと)に特定し,④がWの供述の中に乙の供述を含む再伝聞であることを示す);番号47(説明文がPの捜査経験に基づく意見であり,立証趣旨との関係で内容の真実性が問題となる伝聞であることを示す)である。
各項目の適用条件は評価表の記載による。

第5の参考答案は,下線部①の令状は条件を付した捜索差押許可状であり発付要件を満たし,下線部②の行為は適法である,下線部③は鑑定処分許可状と身体検査令状の併用による,④部分は証拠能力を有する,【資料2】は説明文の部分を除いて証拠能力を有する,との結論を採り,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示した。その後に,本記事独自の予想に基づく解説を付けている。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方

評価項目は,設問の指示,検察官の立証趣旨,問題文に置かれた具体的な事実,及び参照すべきと考えられる判例から抜き出し,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形にした。

各項目には,手掛かりとなる問題文の箇所を問題冊子の頁(刑事系科目の問題冊子の第2問部分の頁番号)で示し,関係する判例・条文を示した。判例名は,昭和55年決定(最決昭和55年10月23日),平成6年決定(最決平成6年9月16日),令和4年判決(最判令和4年4月28日),平成21年決定(最決平成21年9月28日),昭和32年判決(最判昭和32年1月22日),昭和35年判決(最判昭和35年9月8日),昭和59年決定(最決昭和59年12月21日),平成17年決定(最決平成17年9月27日),平成20年決定(最決平成20年8月27日)及び広島高裁岡山支部平成30年判決(広島高岡山支判平成30年1月12日)の略称である。

評価項目を作る順序は,まず設問が指定する立場,求める成果物及び検討範囲を固定し,求められる法的効果又は救済から,条文又は規範,理由,具体的な当てはめ及び結論という主たる法的経路を逆算する,というものである。論点名が想起できるかではなく,答案が設問に答えて結論まで到達できるかを基準にした。

問題文に相反する事実が置かれている場合は,有利な事実と不利な事実を対にして評価する。主たる理由,代替構成,補強事情及び設問上の除外事項を区別し,「書くことが少ない」という理由だけで設問外の論点を加えない。

判例は,事件名又は結論を挙げるだけでなく,本問で使う判断枠組み,規範の理由,考慮要素又は法的効果を特定し,本件との共通点・相違点と射程を示すものとした。

予想評価項目の作り方と読み方の詳細は,司法試験論文式の予想評価項目の作り方と読み方―公式資料公表前の問題文・法令・判例による5段階評価(AI作成)にまとめた。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,問題文と判例から本記事が予想したものであり,法務省の配点ではない。

①重み5:その設問の判断を大きく分ける核心
②重み4:結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ
③重み3:通常押さえる法的処理・事情の評価
④重み2:論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意
⑤重み1:補充的な引用・記述範囲の確認

重みは,答案で費やす文字数とは一致しない。短く書ける条文上の出発点でも,欠くと結論又は救済に至る法的経路が崩れるなら重く,具体的な当てはめに長い記載を要しても,個々の補強事情まで自動的に重み5になるわけではない。

各項目を読む際には,必須,累積,代替,補強又は除外のどの機能を持つかを区別する。重み5の数を前年度又は他科目に合わせるための調整はせず,その項目を欠くと設問への応答又は主たる法的経路が崩れるかを項目ごとに判断した。

第3 本問の概要

H県警察の司法警察員Pは,覚醒剤所持で逮捕したXから,令和8年1月20日夕方に甲から覚醒剤0.3グラムを3万円で購入したとの供述を得て,甲を覚醒剤の譲渡しの被疑事実で逮捕した(本件譲渡し)。甲には覚醒剤所持の前科1犯(執行猶予中)があった。逮捕時,甲の左肘内側に真新しい注射痕様のものがあり,頬がこけ,目を見開き,手足が小刻みに震えるなど覚醒剤常用者特有の様子が見られた。

Pは,午前8時頃から午後2時頃までに計7回,尿の任意提出を求め,水を飲むよう勧めたが,甲は「出ない」と答えて応じず,昼食時にも水を飲まなかった。Pは午後4時頃に強制採尿のための令状(下線部①)の発付を受け,病院で約30分間任意の提出を促した後,泌尿器科専門医のY医師によりカテーテルで甲の尿を採取した(下線部②)。その際,甲は抵抗しなかったが,痛みで暴れて尿道が傷つくおそれがあるとの医師の指示で,警察官8名が甲の両手両足を押さえた。

甲は,本件譲渡しは乙と一緒に行ったと供述し,乙が顧客リストをマイクロSDカードに保存しているはずだと述べた。乙方の捜索の際,乙はノートパソコンの側面から何かをつまんで飲み込むような動作をし,マイクロSDカードは発見されなかった。Pは,消化器病専門医のT医師の意見を踏まえ,CT検査のための令状(下線部③)の発付を受けて乙の体内を撮影し,数日内に自然排出されるとの意見を得た。排出されたマイクロSDカードのファイルはパスワードで開けなかった。

乙のスマートフォンには,交際相手W(令和8年2月に死亡)が毎年乙の誕生日に撮影した動画があり,令和8年1月22日の動画には,Wが,前日に乙から「20日の昼頃は大事な仕事があって、J公園に行って甲と会ってた」と聞いたと述べる場面(下線部④)と,床上の未開封の注射器12本が約1秒映る場面があった。Pは,動画を複製した本件DVDと,注射器の場面の静止画に「覚醒剤の密売人が客に交付することが多い未使用の注射器である。」との説明文を付けた捜査報告書(【資料2】)を作成した。乙の公判で,検察官はこれらを証拠請求し,弁護人は不同意とした。

第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 共通の前提番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文1設問1の1で,令状の種類,下線部①の令状の発付要件及び下線部②の行為の適否を,段階を分けて論じる35頁(設問1の1)―2身体検査の条件の規定を令和8年1月1日現在の条文(刑訴法218条6項)で示す(昭和55年決定のいう「二一八条五項」は決定当時の項番号である)2―刑訴法218条6項,昭和55年決定3設問2で,検察官の立証趣旨から要証事実を特定し,伝聞証拠に当たるかを要証事実との関係で判断する45頁(立証趣旨,不同意の証拠意見)刑訴法320条1項2 設問1の1(令状の種類)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文4強制採尿が強制処分であり,令状を要することを示す22頁(下線部①)刑訴法197条1項ただし書,憲法35条5体内の尿を証拠物として強制的に採取する行為は捜索・差押えの性質を有し,捜索差押許可状によることを示す52頁(下線部①)昭和55年決定,刑訴法218条1項6身体検査令状に関する条件の規定を準用し,「医師をして医学的に相当と認められる方法により行わせなければならない」旨の条件の記載が不可欠であることを示す42頁・3頁(Y医師による採尿)昭和55年決定,刑訴法218条6項7身体検査令状と鑑定処分許可状の併用による構成に触れ,採らない理由(物の取得に適合しないこと,鑑定処分としての身体検査には直接強制の規定が準用されていないこと)を示す3―刑訴法168条6項,139条,225条4項3 設問1の1(下線部①の令状の発付要件)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文8捜索差押許可状の一般的な発付要件(嫌疑,差し押さえるべき物の存在の蓋然性,必要性)を示す3―刑訴法218条1項9強制採尿が許される要件(被疑事件の重大性,嫌疑の存在,証拠の重要性と取得の必要性,適当な代替手段の不存在等に照らし,犯罪の捜査上真にやむを得ない場合の最終的手段)を規範として示す5―昭和55年決定,令和4年判決10被疑事件の重大性を,覚醒剤使用罪の法定刑(10年以下の拘禁刑)から示す26頁(参照条文)覚醒剤取締法41条の3第1項1号11嫌疑について,左肘内側の真新しい注射痕様のもの及び覚醒剤常用者特有の様子をPが直接観察した事実を評価する42頁(逮捕時の甲の様子)―12嫌疑の補強として覚醒剤所持の前科(執行猶予中)と本件譲渡しの嫌疑を用い,前科が「所持」であり使用の直接の根拠ではないことも踏まえる32頁(前科照会,Xの供述)―13証拠の重要性と取得の必要性(使用罪の立証に尿が重要であり,時間の経過で成分が排出されること)を示す3――14適当な代替手段の不存在について,約6時間で計7回の任意提出の要求,飲水の勧めへの不応(昼食時を含む)及び「しつこいな」との発言を評価する42頁(午前8時~午後2時の経過)―15甲が「出ない」と述べるにとどまり明示に拒否していないこと,身柄拘束中で自然の排尿を待てたこと,令状の発付が逮捕から約9時間後であり,逮捕から令状発付まで約30時間が経過していた昭和55年決定の事案より経過時間が短いことという反対方向の事情に触れて評価する42頁(甲の応答)昭和55年決定16嫌疑が認められないとした原判断を不合理でないとし,令状請求前に任意採尿の説得がなかったことから代替手段の不存在も否定して発付を違法とした令和4年判決の事案と,本件との違いを示す32頁令和4年判決17本件譲渡しによる身柄拘束中に使用の嫌疑について強制採尿を行うことが妨げられないことに簡潔に触れる12頁・3頁(逮捕の被疑事実)―4 設問1の1(下線部②の行為の適否)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文18令状の呈示を確認する12頁(午後4時30分の呈示)刑訴法222条1項・110条19病院への同行について,甲が応じたこと(及び強制採尿令状の効力による連行の可否)に触れる22頁(「分かった」)平成6年決定20令状の執行時にも最終的手段性が維持されている必要があるかを検討し,「出さないとは一度も言っていない。待ってくれよ。」との発言を評価する42頁(病院での約30分の経過)昭和55年決定21Y医師の経験,カテーテルによる合理的かつ安全な方法から,令状の条件が守られていることを示す33頁(Y医師の経歴,採取の方法)―22抵抗しない甲の両手両足を警察官8名で押さえた有形力について,根拠(必要な処分)と限界(採尿を安全に実施するための必要最小限度)を示す43頁(手足を押さえた経緯)刑訴法222条1項・111条1項,昭和55年決定23有形力の必要性・相当性を,医師の指示(痛みで暴れ尿道が傷つくおそれ)と,抵抗がないこと及び8名という人数とを対比して評価する53頁―24被告人が激しく抵抗した昭和55年決定の事案との違いを踏まえる33頁(「抵抗することはなかった」)昭和55年決定5 設問1の2(CT検査の令状の種類)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文25CT検査が乙の意思にかかわらず行う強制処分であることを示す24頁(下線部③)―26CT検査が体内の物を取り出さず,X線で体内の状態を画像として認識するにとどまる点で強制採尿と異なることを示し,捜索差押許可状によるか検証(身体検査)によるかの選択の理由を示す44頁(体内にあるか及び自然排出されるかの確認)昭和55年決定27X線により身体内部の状態を認識する処分が検証(身体検査)の性質を有し,身体検査令状を要することを示す(体内の証拠物を探す捜索と構成する場合は,捜索差押許可状を要する理由を示す)44頁刑訴法218条1項後段,平成21年決定28X線の照射と画像の読影・自然排出の判断に医学的専門知識を要することから,鑑定の嘱託と鑑定処分許可状を示す(身体検査令状だけで足りるとする場合は,医師を補助者とし条件で医学的相当性を確保できる理由を示す)44頁(T医師の意見)刑訴法223条1項,225条1項,168条1項,診療放射線技師法24条29鑑定処分としての身体検査は直接強制ができないため,拒否が予想される乙について直接強制を可能にする令状(身体検査令状。捜索と構成する場合は捜索差押許可状)を併用する必要を示す53頁・4頁(嚥下の動作,黙秘)刑訴法225条4項,168条6項,222条1項,139条30令状に付すべき条件(医師による医学的に相当な方法等)に触れる2―刑訴法218条6項,168条3項31設問は令状の種類を問うものであり,発付要件や執行の適否を長く論じない15頁(設問1の2)―6 設問2の1(本件DVDの④部分)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文32伝聞法則の趣旨(知覚・記憶・叙述の過程の誤りと反対尋問による吟味)と伝聞証拠の意義を示す3―刑訴法320条1項33要証事実を立証趣旨どおり(乙が1月20日昼頃にJ公園で甲と会ったこと)に特定し,④がWの供述の中に乙の供述を含む再伝聞であることを示す55頁(立証趣旨),7頁(下線部④)―34撮影日から「一昨日の20日」を1月20日,「昨日」を1月21日と特定する27頁(【資料1】)―35動画の記録の過程は機械的であり,署名押印を要しないことを示す(同一性は設問の前提として扱う)25頁(設問2の1のただし書)平成17年決定(写真の署名押印不要)参照36外側のWの供述について,刑訴法321条1項3号の要件(供述不能,不可欠性,絶対的特信情況)を示す4―刑訴法321条1項3号37供述不能として,Wが令和8年2月に交通事故で死亡したことを示す25頁―38不可欠性を,乙の黙秘,共謀の証拠が甲の供述だけであること,顧客リストのファイルを開けないこと及び共犯者供述の危険から評価する43頁・4頁・5頁―39絶対的特信情況を,恒例の誕生日動画,「誰に見せるものでもない」私的な会話,前日に聞いた話であること,Wと甲が知人関係になく話したこともないこと等から評価する45頁(Wの特定),7頁(【資料1】)―40Wが,連絡がつかなかったことを「残念だったな。」と述べ,乙から「まだ根に持ってるのか。」と言われているという反対方向の事情に触れて評価する37頁―41再伝聞を許容する根拠(外側の供述が伝聞例外を満たせば公判供述に代わるものとして刑訴法324条による)を示す4―昭和32年判決,刑訴法324条42内側の乙の供述について,刑訴法324条1項の類推により322条1項が準用され,不利益な事実の承認と任意性を満たすことを示す47頁(乙の発言内容)刑訴法322条1項,324条1項,319条1項7 設問2の2(捜査報告書【資料2】)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文43【資料2】は公判外の書面で不同意とされているから原則として証拠とできないことを示し,部分ごとに検討する35頁(証拠意見)刑訴法320条1項,326条1項44Pが押収したスマートフォンを見分した結果を記載した部分に刑訴法321条3項が適用され,Pの真正作成の供述を要することを示す48頁(【資料2】)刑訴法321条3項,昭和35年判決45添付写真が非供述証拠であり,事件との関連性があれば証拠能力を有することを示す44頁・5頁(静止画の作成)昭和59年決定46関連性を,契約名義が乙で日常的に使用されるスマートフォン,乙方居室での撮影から示し,写真が1月22日の状況であることの限界にも触れる34頁(スマートフォンの解析)―47説明文がPの捜査経験に基づく意見であり,立証趣旨との関係で内容の真実性が問題となる伝聞であることを示す55頁(立証趣旨),8頁(説明文)―48説明文に刑訴法321条3項が及ばない理由(検証の結果に限られること)を示す48頁刑訴法321条3項49説明文が刑訴法321条4項の鑑定書にも当たらないことを示す3―刑訴法321条4項,平成20年決定,広島高裁岡山支部平成30年判決50結論として,説明文の部分を除き,Pの真正作成の供述を条件に証拠能力が認められる(説明文の部分は証拠とできない)ことを示す3――8 答案全体番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文51規範を判例の命題と問題文の事実に即して当てはめ,事実を写すだけで直ちに結論付けない2――52参照する判例を,どの判例か特定できる形で示す2――53設問が問わない事項(尿の鑑定書の証拠能力,マイクロSDカードの差押えの適否,甲の公判等)を長く論じない1――9 重みの分布

53項目の内訳は,重み5が6項目,重み4が18項目,重み3が14項目,重み2が11項目,重み1が4項目であり,重みの合計は170である。
重みの合計は公式の配点又は予測得点を示すものではない。

重み5の番号5・9・23・29・33・47の事項は,設問1の1については強制採尿に関する昭和55年決定の二つの命題(令状の種類,許容要件)と,本問で特に具体的に置かれた事実(抵抗しない甲を8名で押さえたこと)の評価であり,設問1の2については直接強制を可能にする令状の併用,設問2については再伝聞の構造及び説明文の伝聞性である。

第5 参考答案1 答案の前提と表記

以下の答案は,第4の評価項目をすべて満たすように作成したものであり,令和8年1月1日現在において施行されている法令と,それまでに言い渡された判例を前提にしている。この基準時では,身体の検査に関する条件の規定は218条6項に置かれている。

答案は,旧司法試験の時代から論文式答案で広く使われてきた型によっている。
見出しを「1」「(1)」の順に下げ,論点ごとに,問題提起(「〜が問題となる。」),規範の定立(「思うに,〜。よって,〜と解する。」),当てはめ(「本問では,〜といえる(①)。」)及び結論(「よって」「したがって」)の順に書き,反対の立場は「確かに,〜とも思える。しかし,〜。」の形で取り上げ,最後に「以上」と書く型である。

もっとも,本問は設問が「具体的事実を摘示しつつ」論じることを求めているため,規範の論証は争いの中心に絞り,問題文の事実を評価する当てはめに多くの字数を割いた。段落は1段落1~3文を目安に自然な切れ目で改行した。字数の配分は,おおむね問題提起が1割未満,規範が2割程度,当てはめが5割程度である。

答案の括弧書きで示した判例は,裁判所ウェブサイトの判決全文で判示を確認したものに限った。
「判例同旨」は判例と同じ規範によるもの,「判例に結論同旨」は結論は判例と同じであるが理由付けが本記事独自のもの,「参照」は事案が異なるが判示の考え方を参考にしたものを示す。

字数は見出しを含めて約4,700字である。
令和8年司法試験の論文式試験の答案は,「司法試験の方式・内容等について」(令和7年11月26日司法試験考査委員会議申合せ事項)により,必須科目1問につき8頁,1頁は23行,1行当たり最大30文字とされている(1問の上限は184行)。
この答案は,段落ごとに改行し,1行30字で折り返した場合に184行となり,この上限にちょうど収まるように字数を調整した。

2 答案

1 設問1の1について
(1) 下線部①の令状の種類
 下線部①の強制採尿は,甲の意思に反して尿道にカテーテルを挿
入し尿を採取する強制処分(197条1項ただし書)であり,令状
を要する(憲法35条)。では,いかなる令状によるべきか。
 確かに,身体への侵襲を伴う点で,身体検査令状(218条1項
後段)と鑑定処分許可状(225条1項・168条1項)を併用す
べきとも思える。
 しかし,身体検査は身体の状態を認識する検証であり,物の取得
に適合しない。また,鑑定処分としての身体検査は直接強制ができ
ない(225条4項・168条6項は139条を準用しない)。
 思うに,強制採尿の目的は体内の尿という証拠物の占有取得にあ
るから,その性質は捜索・差押えである。もっとも,人権侵害のお

(続きを読む...)令和8年度司法試験刑事系第2問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した53項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和8年度司法試験民事系第2問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した48項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1小問1(本件取得自体を争うCの主張)2 設問1小問2(二重譲渡と株主名簿)3 設問2小問1(仮装払込みと新株発行の無効)4 設問2小問2(仮装払込み株式の議決権と決議取消し)5 設問3(招集通知の欠缺,追認及び取締役の報酬)6 答案全体7 重みの分布第5 参考答案1 答案の前提と表記2 答案3 本記事独自の予想に基づく解説第6 関連記事1 前年度の同じ科目の模範解答2 本問の参考答案と関連する山中弁護士ブログの記事3 同じ年度の主要7科目の参考答案第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事の評価項目,重み付け,解説及び参考答案は,山中弁護士ブログが問題文と判例から独自に作成した予想であり,法務省とは関係がない。法務省が公表した資料や,今後公表される出題の趣旨,採点実感,採点基準及び配点を示すものでもない。

本記事は,令和8年司法試験の論文式試験のうち,民事系科目第2問(会社法)を対象として,答案に求められると本記事が独自に予想した評価項目を問題文と判例から抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす参考答案を示すものである。

令和8年の「出題の趣旨」及び「採点実感」は,本記事の作成時点(令和8年9月29日)では公表されておらず,本記事はこれらを読まずに作成している。評価項目と重みは,いずれも本記事の予想であり,法務省の資料に基づくものではない。第5の答案も,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

本問は,公開会社でない取締役会設置会社である甲社について,①創業者Aが従業員に株式を譲渡し退職時に同じ価格で買い戻す制度(本件制度)の下で,退職した従業員Bから株式を譲り受けたCが,Aの取得を争い,自らが株主であることの確認を求める訴え(設問1),②代表取締役Dが仕組んだ資金の還流による5000万円の増資(見せ金)と,その株式を譲り受けた丁社が賛成した定時株主総会決議の効力(設問2),③招集通知が一切発出されなかった臨時株主総会で解任された取締役Fが,追認決議の後に報酬相当額500万円を請求すること(設問3)を論じさせるものである。配点の割合は,設問1から設問3まで35:35:30である。

本記事が独自に予想した評価項目は48項目である。
重み5に置く9項目は,番号4(公序良俗違反の判断枠組み(制度目的の合理性,取得価格と譲渡価格の対応,自由意思による合意,配当等による利益の享受,株式の市場性の欠如)を,従業員の株式保有に関する判例を踏まえて示す);番号14(甲社が令和2年8月10日に不承認を通知した後,10日以内の指定買取人の通知も40日以内(9月19日まで)の会社の買取通知もなかったことから,145条2号により本件譲渡の承認がみなされることを示す);番号18(甲社がCの請求への返答を留保してAに請求を促し,先にAの名義書換をしたことを正当な事由のない拒絶・遅延と評価し,甲社はCを株主として取り扱わなければならないことを示す);番号19(AがCの請求を知りながら甲社に拒絶を要請し,甲社と通じて先に名義書換を得たことについて,Aの目的(自己の取得の保全か,Cの書換の妨害か)と甲社との通謀の程度を評価し,Aが130条1項の第三者として名簿の記載の欠缺を主張できるかを検討する);番号24(見せ金の判断(外形上の払込みがあっても会社資金を確保する実質がなければ有効な払込みではない)を示し,甲社の資金が丁社・丙社を経て還流したこと,③の合意,丙社の資力,丁社が返済を求めていないことから,払込みの仮装(213条の2第1項1号)を認定する);番号25(仮装払込みが新株発行の無効原因となるかを,平成26年改正で設けられた213条の2,213条の3及び209条2項・3項の仕組み(株式の成立を前提とする支払義務と権利行使の制限)から検討する);番号31(丁社が仮装払込みに係る株式の譲受人(209条3項)であり,スキームの当事者として悪意であるから議決権を行使できないことを示す);番号39(招集通知が全株主に一切発出されず,Fを含む16名(4万8000株)が出席の機会を奪われた一方,取締役会の招集決定があり5万2000株の株主が出席したことを評価する);番号41(追認決議の遡及効について,取消事由のある決議の再決議と区別し,不存在の決議に追認の対象があるか(遡及効の有無)を検討する)である。
各項目の適用条件は評価表の記載による。

第5の参考答案は,設問1小問1ではCの主張は認められない,小問2ではCの請求は認められる,設問2小問1では無効原因はなく請求は棄却される,小問2では決議は取り消される,設問3ではFの請求は300万円の限度で認められるとの結論を採り,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示した。その後に,本記事独自の予想に基づく解説を付けている。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,設問の指示,問題文に置かれた具体的な事実(日付,株式数,金額及び否定の表現を含む),及び参照すべきと考えられる最高裁判所の判例と会社法の条文から抜き出し,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形にした。

各項目には,手掛かりとなる問題文の箇所を問題冊子の頁(民事系科目の問題冊子の第2問部分の頁番号)で示し,関係する判例・条文を示した。条文は,特に断らない限り会社法の条文である。判例名は,平成7年判決(最判平成7年4月25日),平成21年判決(最判平成21年2月17日),昭和48年判決(最判昭和48年6月15日),昭和41年判決(最判昭和41年7月28日),昭和43年判決(最判昭和43年8月2日),昭和38年判決(最判昭和38年12月6日),平成24年判決(最判平成24年4月24日),平成9年判決(最判平成9年1月28日),昭和33年判決(最判昭和33年10月3日),昭和60年判決(最判昭和60年12月20日),平成4年10月判決(最判平成4年10月29日),平成4年12月判決(最判平成4年12月18日)及び昭和57年判決(最判昭和57年1月21日)の略称である。

評価項目を作る順序は,まず設問が指定する立場,求める成果物及び検討範囲を固定し,求められる法的効果又は救済から,条文又は規範,理由,具体的な当てはめ及び結論という主たる法的経路を逆算する,というものである。論点名が想起できるかではなく,答案が設問に答えて結論まで到達できるかを基準にした。

問題文に相反する事実が置かれている場合は,有利な事実と不利な事実を対にして評価する。主たる理由,代替構成,補強事情及び設問上の除外事項を区別し,「書くことが少ない」という理由だけで設問外の論点を加えない。

判例は,事件名又は結論を挙げるだけでなく,本問で使う判断枠組み,規範の理由,考慮要素又は法的効果を特定し,本件との共通点・相違点と射程を示すものとした。

予想評価項目の作り方と読み方の詳細は,司法試験論文式の予想評価項目の作り方と読み方―公式資料公表前の問題文・法令・判例による5段階評価(AI作成)にまとめた。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,問題文と判例から本記事が予想したものであり,法務省の配点ではない。

①重み5:その設問の判断を大きく分ける核心
②重み4:結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ
③重み3:通常押さえる法的処理・事情の評価
④重み2:論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意
⑤重み1:補充的な引用・記述範囲の確認

重みは,答案で費やす文字数とは一致しない。短く書ける条文上の出発点でも,欠くと結論又は救済に至る法的経路が崩れるなら重く,具体的な当てはめに長い記載を要しても,個々の補強事情まで自動的に重み5になるわけではない。

各項目を読む際には,必須,累積,代替,補強又は除外のどの機能を持つかを区別する。重み5の数を前年度又は他科目に合わせるための調整はせず,その項目を欠くと設問への応答又は主たる法的経路が崩れるかを項目ごとに判断した。

第3 本問の概要

甲社は,Aが創業した公開会社でない取締役会設置会社かつ監査役設置会社であり,定款で全部の株式の譲渡に取締役会の承認を要すると定め,株券を発行する旨の定めはない。発行済株式総数は10万株,資本金は1000万円である。

設問1では,Aが,従業員が1株100円でAから株式を譲り受け,退職時にAが1株100円で買い戻す本件制度を設け,甲社の取締役会もこれに賛同した。従業員Bは,退職を停止条件としてAに1株100円で譲り渡す旨等を定めた本件書面に署名して1000株を譲り受けたが,5年後に退職した直後,Cに1株1000円で譲渡する本件譲渡を合意した。甲社は,令和2年8月3日のBの承認・買取請求に対し,同月10日に不承認を通知しただけで,買取りについては何らの通知もしなかった。10月1日にB・Cが名義書換を請求すると,甲社はAの要請に従うこととし,Bに6日に返答すると伝えてあったことから,その前日までの請求をAに促し,5日にAの取得を承認し,6日にAへの名義書換をした。Cは,甲社とAを被告として株主であることの確認を求めた。

(続きを読む...)令和8年度司法試験民事系第2問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した48項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和8年度司法試験民事系第3問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した53項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1の課題1(肯定説における主張共通)2 設問1の課題2(否定説の根拠と肯定説の問題点)3 設問2の課題1(保護に値する秘密と本件図面等)4 設問2の課題2(弁護士の黙秘義務と技術の秘密)5 設問3の課題1(既判力の根拠と反射効)6 設問3の課題2(相殺による消滅と請求異議)7 答案全体8 重みの分布第5 参考答案1 答案の前提と表記2 答案3 本記事独自の予想に基づく解説第6 関連記事1 前年度の同じ科目の模範解答2 本問の参考答案と関連する山中弁護士ブログの記事3 同じ年度の主要7科目の参考答案第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事の評価項目,重み付け,解説及び参考答案は,山中弁護士ブログが問題文と判例から独自に作成した予想であり,法務省とは関係がない。法務省が公表した資料や,今後公表される出題の趣旨,採点実感,採点基準及び配点を示すものでもない。

本記事は,令和8年司法試験の論文式試験のうち,民事系科目第3問(民事訴訟法)を対象として,答案に求められると本記事が独自に予想した評価項目を問題文と判例から抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす参考答案を示すものである。

令和8年の「出題の趣旨」及び「採点実感」は,本記事の作成時点(令和8年9月29日)では公表されておらず,本記事はこれらを読まずに作成している。評価項目と重みは,いずれも本記事の予想であり,法務省の資料に基づくものではない。第5の答案も,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

本問は,請負代金の支払を求める訴えを主債務者Y1と連帯保証人Y2を共同被告として提起した事例について,設問1で通常共同訴訟における主張共通の肯定説・否定説を,設問2で第三者Zが所持する図面等と弁護士L1が所持するその写しについての文書提出義務(技術の秘密と弁護士の黙秘義務)を,設問3でY2に対する請求認容判決の確定後にY1に対する請求が相殺により棄却されて確定した場合の請求異議の成否を,いずれも会話形式の課題として論じさせるものである。

本記事が独自に予想した評価項目は53項目である。
重み5に置く6項目は,番号10(否定説が39条の趣旨を,各共同訴訟人が他の共同訴訟人に制約されず,自らの判断と責任で訴訟を追行しその結果を受けるという訴訟追行の自律性の保障と理解することを示す);番号24(開示によるZの不利益(主力製品の技術の流出,同じ電子機器の製造・販売業者であるY1・Xへの開示,甲に関する部分を切り離す一部提出でも流出を防げないこと,Zが紛争に責任のない第三者であること)を評価する);番号26(争点(損害賠償債権の存否。引渡時の甲の欠陥の有無及びその原因が問題となる)を問題文どおりに捉え,原因の特定が欠陥の裏付けとなり得ることにも触れた上で,証拠としての必要性が低いこと(Xは下請Zの工程を含む仕事全体について責任を負うから,欠陥の原因がZの工程かXの工程かは不適合の有無にもXの帰責事由にも直接影響しないこと)を評価する);番号33(2号の保護を個別事件の必要性との比較衡量で決めると依頼者が開示の有無を予測できず信頼が成り立たないことから,平成16年判例の基準(本人が秘匿について客観的に保護に値する利益を有するか)は訴訟上の必要性を考慮せず,課題1の基準とは異なると結論する);番号40(主債務者勝訴判決の理由が保証人敗訴判決の基準時前の事実である以上,援用を認めることは,保証人が自ら主張できない事実で再び争うことを認めるのと同じであり(遮断の潜脱),主債務者勝訴判決の確定自体も基準時後の新たな事由でないことを示す);番号45(主たる債務の消滅が文言上は基準時後の事由に当たりうることを認めた上で,Y2が基準時前に民法457条3項の履行拒絶を主張できたことが遮断の成否にどう影響するかを論じる)である。
各項目の適用条件は評価表の記載による。

第5の参考答案は,設問1では(ア)に主張共通は認められず(イ)には認められるとした上で否定説を妥当とし,設問2では本件図面等についてZが提出を拒むことができ,弁護士の黙秘義務の判断基準は技術の秘密の判断基準と異なるとし,設問3では主張(1)・主張(2)のいずれも認められないとの結論を採った。論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に本記事独自の予想に基づく解説を付けている。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,設問の指示,L1とP,L3とQ及びJとRの各会話で検討が求められた事項,問題文に置かれた具体的な事実,及び参照すべきと考えられる最高裁判所の判例から抜き出し,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形にした。

各項目には,手掛かりとなる問題文の箇所を問題冊子の頁(民事系科目の問題冊子の第3問部分の頁番号)で示し,関係する判例・条文を示した。判例名のうち,平成12年判例,平成16年判例,平成18年判例,平成20年判例,昭和40年判例及び昭和51年判例は,問題文が用いる略称である。このほか,昭和43年判決は最判昭和43年9月12日,昭和45年判決は最判昭和45年1月23日の略称である。条文は,問題文の指示に従い,令和8年1月1日現在において施行されている法令による。

評価項目を作る順序は,まず設問が指定する立場,求める成果物及び検討範囲を固定し,求められる法的効果又は救済から,条文又は規範,理由,具体的な当てはめ及び結論という主たる法的経路を逆算する,というものである。論点名が想起できるかではなく,答案が設問に答えて結論まで到達できるかを基準にした。

問題文に相反する事実が置かれている場合は,有利な事実と不利な事実を対にして評価する。主たる理由,代替構成,補強事情及び設問上の除外事項を区別し,「書くことが少ない」という理由だけで設問外の論点を加えない。

判例は,事件名又は結論を挙げるだけでなく,本問で使う判断枠組み,規範の理由,考慮要素又は法的効果を特定し,本件との共通点・相違点と射程を示すものとした。

予想評価項目の作り方と読み方の詳細は,司法試験論文式の予想評価項目の作り方と読み方―公式資料公表前の問題文・法令・判例による5段階評価(AI作成)にまとめた。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,問題文と判例から本記事が予想したものであり,法務省の配点ではない。

①重み5:その設問の判断を大きく分ける核心
②重み4:結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ
③重み3:通常押さえる法的処理・事情の評価
④重み2:論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意
⑤重み1:補充的な引用・記述範囲の確認

重みは,答案で費やす文字数とは一致しない。短く書ける条文上の出発点でも,欠くと結論又は救済に至る法的経路が崩れるなら重く,具体的な当てはめに長い記載を要しても,個々の補強事情まで自動的に重み5になるわけではない。

各項目を読む際には,必須,累積,代替,補強又は除外のどの機能を持つかを区別する。重み5の数を前年度又は他科目に合わせるための調整はせず,その項目を欠くと設問への応答又は主たる法的経路が崩れるかを項目ごとに判断した。

第3 本問の概要

電子機器の製造・販売業者Xは,同業のY1との間で,Y1が見本市に出品する新製品の部品甲を代金500万円で製造して引き渡す請負契約(本件契約)を締結し,Y2がY1の代金債務を連帯保証した。甲の製造工程の前半は,独自の技術を持つZがXから請け負い,Xが仕上加工をして甲を完成させた。Zの工程は,部外秘とされている主力製品の製造工程と共通する部分が多く,同じく部外秘とされていた。

Xは,Y1とY2を共同被告として500万円の連帯支払を求めて提訴した。Y1は,請求原因事実を認めつつ((ア)),甲の欠陥による修理費用500万円の契約不適合責任に基づく損害賠償債権で相殺すると主張した((イ))。Y2は交付送達を受けながら第1回期日に欠席し,裁判所は続行期日を指定した。設問1は,Y2が続行期日にも欠席した場合を想定し,通常共同訴訟であることを前提に,肯定説で主張共通が認められる主張と(ア)(イ)への当てはめ(課題1),並びに否定説の根拠と肯定説の問題点(課題2)を問う。Y1がY2に当然に補助参加したとする構成は採らないものとされている。

(続きを読む...)令和8年度司法試験民事系第3問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した53項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和8年度司法試験民事系第1問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した50項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 共通の前提2 設問1(1)(取得時効と複数の抵当権)3 設問1(2)(遺贈,遺言執行者及び第三者)4 設問2(1)(出来形の所有権の帰属)5 設問2(2)(損害賠償と部分報酬による相殺)6 答案全体7 重みの分布第5 参考答案1 答案の前提と表記2 答案3 本記事独自の予想に基づく解説第6 関連記事1 前年度の同じ科目の模範解答2 本問の参考答案と関連する山中弁護士ブログの記事3 同じ年度の主要7科目の参考答案第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事の評価項目,重み付け,解説及び参考答案は,山中弁護士ブログが問題文と判例から独自に作成した予想であり,法務省とは関係がない。法務省が公表した資料や,今後公表される出題の趣旨,採点実感,採点基準及び配点を示すものでもない。

本記事は,令和8年司法試験の論文式試験のうち,民事系科目第1問(民法)を対象として,答案に求められると本記事が独自に予想した評価項目を問題文と判例から抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす参考答案を示すものである。

令和8年の「出題の趣旨」及び「採点実感」は,本記事の作成時点(令和8年9月29日)では公表されておらず,本記事はこれらを読まずに作成している。評価項目と重みは,いずれも本記事の予想であり,法務省の資料に基づくものではない。第5の答案も,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

本問は,〔設問1(1)〕善意無過失で他人の土地を占有した者が,時効完成後に設定された二つの抵当権の登記の抹消を求められるか,〔設問1(2)〕遺言執行者の就職承諾前に相続人から持分を買い受けて登記を備えた者に対し,受遺者が登記の抹消を求められるか,〔設問2(1)〕一括下請負人が材料を提供して築造した出来形の所有権が注文者と下請負人のいずれに帰属するか,〔設問2(2)〕請負契約の解除後に注文者が請負人に請求できる損害賠償の額と,請負人の部分報酬による相殺の当否を問うものである。

本記事が独自に予想した評価項目は50項目である。
重み5に置く7項目は,番号6(再度の取得時効の規範(抵当権設定登記後に時効取得に必要な期間の占有を継続すれば,抵当権の容認等の特段の事情がない限り抵当権は消滅する)を示す);番号13(Dの登記は再度の時効完成(令和32年4月20日)の後であり,Dとの関係でも対抗問題となって,登記のないAは対抗できないことを示す);番号21(遺言執行者の就職承諾前にされた処分も「遺言執行者がある場合」に当たるかを,制度趣旨から理由を付けて論じる);番号24(KがHに遺言の有無を尋ねなかった事実を踏まえ,無過失を要するかを論じ,結論を示す);番号35(一括下請負人は注文者との関係で元請負人の履行補助者的立場に立ち,特段の事情のない限り出来形は注文者に帰属するとの規範を示す);番号37(平成5年判決の事案(一括下請負に注文者の承諾がなく,注文者は下請契約の存在さえ知らず,出来形の価格の2倍以上を支払済み)との違い(Aの書面による承諾,Aの支払額が出来形の価値に満たないこと)を指摘し,それでも特段の事情に当たらない理由(承諾は一括下請負の禁止を解くもので出来形の帰属についての格別の合意ではないこと,元請負人への報酬請求,債権者代位による報酬確保)を示す);番号43(Dへの650万円の出捐を通常生ずべきものとして評価し,損害額を250万円(600万円+650万円-1000万円)と算定する)である。
各項目の適用条件は評価表の記載による。

第5の参考答案は,〔設問1(1)〕Cに対する請求は認められ,Dに対する請求は認められない,〔設問1(2)〕Fの請求は認められない,〔設問2(1)〕本件出来形の所有権はAに帰属する,〔設問2(2)〕Aの請求は50万円の範囲で認められる,との結論を採り,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示した。その後に,本記事独自の予想に基づく解説を付けている。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方

評価項目は,設問の指示,問題文に置かれた具体的な事実(日付,金額,否定の表現等),及び参照すべきと考えられる最高裁判所の判例から抜き出し,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形にした。

各項目には,手掛かりとなる問題文の箇所を問題冊子の頁(民事系科目の問題冊子の第1問部分の頁番号)で示し,関係する判例・条文を示した。条文は,特に断らない限り民法の条文である。判例名は,昭和33年判決(最判昭和33年8月28日),昭和35年判決(最判昭和35年7月27日),昭和39年判決(最判昭和39年3月6日),昭和56年判決(最判昭和56年2月17日),昭和62年判決(最判昭和62年4月23日),平成5年判決(最判平成5年10月19日),平成15年判決(最判平成15年10月31日)及び平成24年判決(最判平成24年3月16日)の略称である。

評価項目を作る順序は,まず設問が指定する立場,求める成果物及び検討範囲を固定し,求められる法的効果又は救済から,条文又は規範,理由,具体的な当てはめ及び結論という主たる法的経路を逆算する,というものである。論点名が想起できるかではなく,答案が設問に答えて結論まで到達できるかを基準にした。

問題文に相反する事実が置かれている場合は,有利な事実と不利な事実を対にして評価する。主たる理由,代替構成,補強事情及び設問上の除外事項を区別し,「書くことが少ない」という理由だけで設問外の論点を加えない。

判例は,事件名又は結論を挙げるだけでなく,本問で使う判断枠組み,規範の理由,考慮要素又は法的効果を特定し,本件との共通点・相違点と射程を示すものとした。

予想評価項目の作り方と読み方の詳細は,司法試験論文式の予想評価項目の作り方と読み方―公式資料公表前の問題文・法令・判例による5段階評価(AI作成)にまとめた。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,問題文と判例から本記事が予想したものであり,法務省の配点ではない。

①重み5:その設問の判断を大きく分ける核心
②重み4:結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ
③重み3:通常押さえる法的処理・事情の評価
④重み2:論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意
⑤重み1:補充的な引用・記述範囲の確認

重みは,答案で費やす文字数とは一致しない。短く書ける条文上の出発点でも,欠くと結論又は救済に至る法的経路が崩れるなら重く,具体的な当てはめに長い記載を要しても,個々の補強事情まで自動的に重み5になるわけではない。

各項目を読む際には,必須,累積,代替,補強又は除外のどの機能を持つかを区別する。重み5の数を前年度又は他科目に合わせるための調整はせず,その項目を欠くと設問への応答又は主たる法的経路が崩れるかを項目ごとに判断した。

第3 本問の概要

本問は,配点が〔設問1〕と〔設問2〕で50:50とされ,文中の日時にかかわらず令和8年1月1日現在において施行されている法令に基づいて答えることが求められている。

【事実Ⅰ】では,Aが令和2年1月10日から,B所有の甲土地を自己の乙土地に含まれると過失なく信じて占有し,その後,Bが甲土地に,令和22年4月20日にCの抵当権(本件登記①)を,令和33年2月15日にDの第二順位の抵当権(本件登記②)を設定した。Aは令和35年9月3日に真相を知り,同年10月15日に初めて時効を援用して,C・Dに各登記の抹消を請求した(設問1(1))。

【事実Ⅱ】では,Eが公正証書遺言で丙土地を友人Fに遺贈し,弁護士Gを遺言執行者に指定した。Eの死亡後,遺言の内容を知った相続人Hが,法定相続分による相続登記を経て自己の持分をKに売却し,Kは登記(本件登記③)を備えた。Kは遺言の存在を知らず,Hに遺言の有無を尋ねることもしなかった。Gの就職承諾は売買の後であり,Fは,Kに本件登記③の抹消を請求した(設問1(2))。

【事実Ⅲ-1】では,Aが建築業者Bに自宅の建築を報酬1000万円で請け負わせ(解除時の出来形はAに帰属する旨の合意あり),Bは,Aの書面による承諾を得て,工事の全部をCに報酬800万円で一括して下請負させた(出来形の帰属の合意なし)。Cは材料の全部を調達して工事を進めたが,Bの下請代金の不払により工事を停止し,Aは催告の上で令和8年10月1日に本件契約①を解除した。本件出来形は独立の不動産となっており,その引渡しによるAの利益は完成時の6割であった(設問2(1))。

【事実Ⅲ-2】では,AがCから本件出来形の引渡しを受け,Dに残工事を市場の適正価格である650万円で請け負わせて建物を完成させた。AがBに損害賠償を請求したのに対し,Bは一部完成による報酬請求権との相殺を主張した(設問2(2))。

第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 共通の前提番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文1令和8年1月1日現在において施行されている法令(改正後の634条,1013条2項ただし書,899条の2等)を基準に論じる22頁(柱書)民法2各請求の根拠(所有権に基づく妨害排除請求としての抹消登記手続請求,415条の損害賠償請求)を特定する32頁~4頁(各設問)―2 設問1(1)(取得時効と複数の抵当権)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文3162条2項の要件(所有の意思,平穏・公然,占有開始時の善意無過失)を示し,令和12年1月10日に取得時効が完成したことを示す32頁(事実Ⅰの1)民法162条2項,186条1項4時効取得者と時効完成後の第三者とは対抗関係に立ち,C・Dはいずれも当初の時効との関係では時効完成後の第三者であることを示す42頁(事実Ⅰの2・3)民法177条,昭和33年判決520年の取得時効(令和22年1月10日完成)もCの登記より前に完成しており,結論を変えないことを確認する22頁(事実Ⅰの1・2)民法162条1項6再度の取得時効の規範(抵当権設定登記後に時効取得に必要な期間の占有を継続すれば,抵当権の容認等の特段の事情がない限り抵当権は消滅する)を示す52頁(事実Ⅰの4・5)平成24年判決7その理由付け(長期間継続した占有を保護する時効制度の趣旨)を示す3―平成24年判決8Cの登記の時点でのAの善意無過失と,令和32年4月20日の再度の時効完成を日付で示す42頁(事実Ⅰの4)民法162条2項9抵当権の存在を令和35年9月3日まで知らなかったことから,抵当権を容認していたなどの特段の事情がないことを評価する32頁(事実Ⅰの4)平成24年判決10Aがそれ以前に時効を援用していないことを指摘し,援用後に起算点をずらすことを否定した判例と区別する42頁(事実Ⅰの5のなお書)平成15年判決11援用時のAの悪意は,占有開始時(再度の時効の起算点)の善意無過失で足りる以上,結論に影響しないことを示す22頁(事実Ⅰの4・5)民法162条2項12効果として,Cの抵当権が消滅し,Cに対する請求が認められることを示す32頁(下線部㋐)民法162条2項,144条,397条13Dの登記は再度の時効完成(令和32年4月20日)の後であり,Dとの関係でも対抗問題となって,登記のないAは対抗できないことを示す52頁(事実Ⅰの3)民法177条14起算点を任意に選択してDの登記後に時効を完成させる主張は許されないことを示す42頁(事実Ⅰの1・3)昭和35年判決15Dの登記の日を起算点とする時効は令和43年2月15日まで完成しないことを示す32頁(事実Ⅰの3・5)民法162条2項16結論をCとDとで分けて示す(Cに対する請求は認められ,Dに対する請求は認められない)32頁(「各請求」)―3 設問1(2)(遺贈,遺言執行者及び第三者)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文17特定遺贈により遺言者の死亡時に所有権が受遺者に移転し,遺言執行者があっても受遺者は自ら第三者に妨害排除を求め得ることを示す32頁・3頁(事実Ⅱの1・6)民法985条1項,1012条2項,昭和62年判決18遺贈による物権変動にも登記を要し,原則として登記のないFは登記を備えたKに対抗できないことを示す43頁(事実Ⅱの3)民法177条,昭和39年判決19899条の2は相続による承継の規律であり,遺贈には適用されないことを示す22頁(事実Ⅱの1:遺贈)民法899条の220遺言執行者がある場合の相続人の処分は無効であること(1013条1項・2項本文)を示す42頁(事実Ⅱの1:遺言執行者の指定)民法1013条21遺言執行者の就職承諾前にされた処分も「遺言執行者がある場合」に当たるかを,制度趣旨から理由を付けて論じる53頁(事実Ⅱの3・4:売買が就職承諾より前)民法1013条1項,昭和62年判決22Hの持分の売却が「相続財産の処分」に当たり,その処分(持分の移転)が無効となることを示す(Hが遺言の内容を知っていたことは要件でない)22頁・3頁(事実Ⅱの2・3)民法1013条1項231013条2項ただし書により,無効を善意の第三者に対抗できないことと,Kが本件遺言を知らなかった(善意)ことを示す43頁(事実Ⅱの3のなお書)民法1013条2項ただし書24KがHに遺言の有無を尋ねなかった事実を踏まえ,無過失を要するかを論じ,結論を示す53頁(事実Ⅱの3のなお書)民法1013条2項ただし書25無過失を要しないとする論拠(文言,95条4項・96条3項との対比,第三者の調査の困難,1007条2項の通知等による執行の確保)を示す4―民法95条4項,96条3項,1007条2項26ただし書で保護されたKとFとが177条の対抗関係に立ち,登記を備えたKが優先することを示す43頁(本件登記③)民法177条27改正前の判例(受遺者は登記なくして処分の無効を対抗できる)の結論が,平成30年改正のただし書により修正されていることを示す2―昭和62年判決,民法1013条2項28就職承諾前には1013条が及ばないと解しても,177条により同じ結論になることを示す2―民法177条29単純承認の前提を守り,相続放棄等を論じない13頁(設問1(2)のなお書)―4 設問2(1)(出来形の所有権の帰属)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文30本件出来形が独立の不動産(建物)であり,所有権の客体であることを確認する24頁(事実Ⅲ-1の5)―31本件契約①の解除(令和8年9月2日の催告,10月1日の解除)が有効であり,帰属の合意の前提が満たされることを示す23頁・4頁(事実Ⅲ-1の4)民法541条32反対の立場の論拠として,材料の全部を提供した請負人に所有権が帰属するという考え方を示す43頁(事実Ⅲ-1の3:Cが材料の全部を調達)平成5年判決(原審の判断の要約,可部恒雄裁判官の補足意見三)33反対の立場の論拠として,A・B間の帰属の合意は契約当事者でないCを拘束しないことと,本件契約②に帰属の合意がないことを示す43頁(事実Ⅲ-1の2)―34反対の立場の論拠として,Cの報酬の大半が未払であることと,Aの支払額(400万円)が出来形の価値(6割)に満たないことを示す33頁・4頁(事実Ⅲ-1の1~3・6)―35一括下請負人は注文者との関係で元請負人の履行補助者的立場に立ち,特段の事情のない限り出来形は注文者に帰属するとの規範を示す53頁(事実Ⅲ-1の2)平成5年判決36一括下請負であることとCがそれを知っていたことを当てはめ,CがAとの関係でBの履行補助者的立場に立つことを示す43頁(事実Ⅲ-1の2)平成5年判決37平成5年判決の事案(一括下請負に注文者の承諾がなく,注文者は下請契約の存在さえ知らず,出来形の価格の2倍以上を支払済み)との違い(Aの書面による承諾,Aの支払額が出来形の価値に満たないこと)を指摘し,それでも特段の事情に当たらない理由(承諾は一括下請負の禁止を解くもので出来形の帰属についての格別の合意ではないこと,元請負人への報酬請求,債権者代位による報酬確保)を示す53頁(事実Ⅲ-1の1)平成5年判決,建設業法22条3項,民法423条38結論(本件出来形の所有権はAに帰属する)を示す34頁(設問2(1))―5 設問2(2)(損害賠償と部分報酬による相殺)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文39債務不履行による解除と履行に代わる損害賠償(415条2項3号)の併存,Bの帰責事由を示す33頁・4頁(事実Ⅲ-1の3・4)民法415条,545条4項40634条2号の要件(仕事の完成前の解除,可分な部分の給付,注文者の利益)を示し,請負人の債務不履行による解除にも適用されることを示す44頁(事実Ⅲ-2の9:Bの反論)民法634条2号41Bの報酬額を1000万円×6割=600万円と算定する44頁(事実Ⅲ-1の6)民法634条42既施工部分には解除の効果が及ばず,既払の400万円の原状回復を求められないことを示す33頁(事実Ⅲ-1の1)昭和56年判決43Dへの650万円の出捐を通常生ずべきものとして評価し,損害額を250万円(600万円+650万円-1000万円)と算定する54頁(事実Ⅲ-2の7・8:市場の適正価格)民法416条1項44報酬残額200万円を自働債権とする相殺の要件(同種の債権,弁済期,509条非該当)を検討し,Bの反論が200万円の限度で理由があることを示す44頁(事実Ⅲ-2の9)民法505条1項,509条,633条45Aの請求が認められる範囲を50万円と金額で示す44頁(設問2(2):金額を示して)―46250万円(損害),200万円(相殺される報酬残額),50万円(認容額)の法的性質を混同しない3――47本件契約②の金額(800万円・200万円)をA・B間の報酬や損害の算定に用いない23頁(事実Ⅲ-1の2)―48遅延賠償を論じない14頁(設問2(2)のなお書)―6 答案全体番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文49問題文の日付と金額を正確に用い,時効の完成日や損害額の計算過程を示す22頁~4頁―50参照する判例を,どの判例か特定できる形で示す2――7 重みの分布

50項目の内訳は,重み5が7項目,重み4が16項目,重み3が13項目,重み2が12項目,重み1が2項目であり,重みの合計は164である。
重みの合計は公式の配点又は予測得点を示すものではない。

番号4・6・13・20・21・23・24・35・40・41・43・45の事項は,設問1(1)については平成24年判決の再度の取得時効とDとの関係での対抗問題,設問1(2)については1013条の無効と同条2項ただし書の善意・無過失,設問2(1)については平成5年判決の規範,設問2(2)については634条2号の部分報酬と損害額・認容額の算定であり,いずれも結論又は金額を直接左右する。

第5 参考答案1 答案の前提と表記

以下の答案は,第4の評価項目をすべて満たすように作成したものであり,問題文の指示に従い,令和8年1月1日現在において施行されている法令と,それまでに言い渡された判例を前提にしている。

答案は,旧司法試験の時代から論文式答案で広く使われてきた型によっている。
見出しを「1」「(1)」「ア」の順に下げ,論点ごとに,問題提起(「〜が問題となる。」),規範の定立(「思うに,〜。よって,〜と解する。」),当てはめ(「本問では,〜といえる(①)。」)及び結論(「よって」「したがって」)の順に書き,反対の立場は「確かに,〜とも思える。しかし,〜。」の形で取り上げ,最後に「以上」と書く型である。

もっとも,現行の司法試験では事案の分析と結び付けた判断枠組みの設定や,事実の評価が求められるため,規範の論証は争いの中心に絞り,日付と金額を用いた当てはめと計算に字数を割いた。条文は,特に断らない限り民法の条文である。

答案の括弧書きで示した判例は,裁判所ウェブサイトの判決全文で判示を確認したものに限った。
「判例同旨」は判例と同じ規範によるもの,「参照」は事案が異なるが判示の考え方を参考にしたものを示す。

字数は,見出し及び空白を含めて4,239字である。
令和8年から論文式試験はCBT方式(パソコンによる答案作成)で行われ,入力できるのは1頁23行,1行当たり最大30字で,必須科目は1問につき8頁(184行)である(法務省「令和8年司法試験に関するQ&A」Q73)。
以下の答案は,1文ごとに改行し,1行30字で折り返すとちょうど184行となり,この上限いっぱいに収まる。

2 答案

1 設問1(1)について
(1) Aの各請求は,時効取得した甲土地の所有権に基づき,C
及びDの抵当権の消滅を理由に本件登記①②の抹消を求めるもので
ある。
 Aは,令和2年1月10日,甲土地を自己の所有地と過失なく信
じて占有を開始し,所有の意思をもって平穏かつ公然に占有を継続
した。
 よって,令和12年1月10日の経過により取得時効が完成した
(162条2項)。
 なお,20年の時効(同条1項)の完成もCの登記より前である
。
 もっとも,時効取得者と時効完成後に原所有者から権利を取得し
て登記を備えた第三者とは,対抗関係に立つ(177条,最判昭和

(続きを読む...)令和8年度司法試験民事系第1問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した50項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和8年度司法試験公法系第2問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した44項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1(不作為についての審査請求)2 設問2(Bの原告適格)3 設問3(時点②の入所措置の要件)4 設問3(時点③の措置解除の要件)5 答案全体6 重みの分布第5 参考答案1 答案の前提と表記2 答案3 本記事独自の予想に基づく解説第6 関連記事1 前年度の同じ科目の模範解答2 本問の参考答案と関連する山中弁護士ブログの記事3 同じ年度の主要7科目の参考答案第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事の評価項目,重み付け,解説及び参考答案は,山中弁護士ブログが問題文と判例から独自に作成した予想であり,法務省とは関係がない。法務省が公表した資料や,今後公表される出題の趣旨,採点実感,採点基準及び配点を示すものでもない。

本記事は,令和8年司法試験の論文式試験のうち,公法系科目第2問(行政法)を対象として,答案に求められると本記事が独自に予想した評価項目を問題文と判例から抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす参考答案を示すものである。

令和8年の「出題の趣旨」及び「採点実感」は,本記事の作成時点(令和8年9月29日)では公表されておらず,本記事はこれらを読まずに作成している。評価項目と重みは,いずれも本記事の予想であり,法務省の資料に基づくものではない。第5の答案も,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

本問は,同居する子(養護者)から十分な食事を与えられないおそれがあるとされた75歳の高齢者について,市が老人福祉法11条1項2号に基づき特別養護老人ホームへの入所措置(本件入所措置)を採った事案で,隣の市の法務担当職員から相談を受けた法律事務所の若手弁護士の立場から,〔設問1〕要綱に基づく緊急一時保護の申請への不応答が行政不服審査法3条の「行政庁の不作為」に当たるか,〔設問2〕養護者である子に本件入所措置の取消訴訟の原告適格が認められるか,〔設問3〕子が提起した国家賠償請求訴訟で,措置の時点の要件(困難性要件・補充性要件)と,その後の措置解除の要件について,双方がどのような主張・反論をするかを検討させるものである。配点割合は20:30:50である。

本記事が独自に予想した評価項目は44項目である。
重み5に置く6項目は,番号3(本件要綱が法令の委任に基づかない行政内部の定めであり,申請・審査・決定通知の規定(8条・9条)だけでは法令上の申請権が生じないことを示す);番号4(緊急一時保護も老人福祉法11条の入所措置の一つであることを前提に,同条が申請の仕組みを設定しているかを検討する);番号16(高齢者の子である養護者には親権に相当する監護権がなく,老人福祉法11条・12条も養護者の同意や意見聴取を定めていないことを示す);番号18(高齢者虐待防止法14条(及び1条・6条)の養護者支援の規定をB側の根拠として取り上げ,それだけでは原告適格を基礎付けにくい理由を示す);番号34(老人福祉法12条が解除の手続を定めるにすぎないことを示し,措置の継続は11条1項2号の要件の存続を前提とし,一方の要件でも満たされなくなれば解除すべきであるとして解除の要件を特定する);番号35(時点②の事実関係と,その後時点③までの事実の変化を区別して整理する(C市の拒否理由が,3月13日の困難性要件に関するもの(「確実であるとはいえない」)から,6月16日の補充性要件に関するもの(自ら契約することが困難)へ移ったことを含む。))である。
各項目の適用条件は評価表の記載による。

第5の参考答案は,設問1では審査請求は不適法,設問2ではBの原告適格は否定されるとの結論を採り,設問3では,時点②の要件は満たされていたが,時点③では困難性要件が満たされなくなっていたと評価される余地が大きいとした。答案は,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に本記事独自の予想に基づく解説を付けている。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方

評価項目は,設問の指示,法律事務所の会議録で弁護士H・I及び職員Gが検討を求めた事項,問題文に置かれた具体的な事実,関係法令の資料及び参照すべきと考えられる判例から抜き出し,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形にした。

各項目には,手掛かりとなる問題文の箇所を問題冊子の頁(公法系科目の問題冊子の第2問部分の頁番号)で示し,関係する判例・条文を示した。判例は,最高裁平成17年12月7日大法廷判決(平成16年(行ヒ)第114号,小田急線連続立体交差事業認可取消訴訟),最高裁平成15年9月4日第一小法廷判決(平成11年(行ヒ)第99号,労災就学援護費不支給処分取消訴訟),大阪高裁平成13年6月21日判決(平成10年(行コ)第71号,ホームヘルパー派遣決定処分取消等請求控訴事件),最高裁平成22年6月3日第一小法廷判決(平成21年(受)第1338号)及び最高裁平成5年3月11日第一小法廷判決(平成元年(オ)第930号)であり,評価項目の表,答案及び解説では「最大判」「最判」「大阪高判」と略記する。

評価項目を作る順序は,まず設問が指定する立場,求める成果物及び検討範囲を固定し,求められる法的効果又は救済から,条文又は規範,理由,具体的な当てはめ及び結論という主たる法的経路を逆算する,というものである。論点名が想起できるかではなく,答案が設問に答えて結論まで到達できるかを基準にした。

問題文に相反する事実が置かれている場合は,有利な事実と不利な事実を対にして評価する。主たる理由,代替構成,補強事情及び設問上の除外事項を区別し,「書くことが少ない」という理由だけで設問外の論点を加えない。

判例は,事件名又は結論を挙げるだけでなく,本問で使う判断枠組み,規範の理由,考慮要素又は法的効果を特定し,本件との共通点・相違点と射程を示すものとした。

予想評価項目の作り方と読み方の詳細は,司法試験論文式の予想評価項目の作り方と読み方―公式資料公表前の問題文・法令・判例による5段階評価(AI作成)にまとめた。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,問題文と判例から本記事が予想したものであり,法務省の配点ではない。

①重み5:その設問の判断を大きく分ける核心
②重み4:結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ
③重み3:通常押さえる法的処理・事情の評価
④重み2:論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意
⑤重み1:補充的な引用・記述範囲の確認

重みは,答案で費やす文字数とは一致しない。短く書ける条文上の出発点でも,欠くと結論又は救済に至る法的経路が崩れるなら重く,具体的な当てはめに長い記載を要しても,個々の補強事情まで自動的に重み5になるわけではない。

各項目を読む際には,必須,累積,代替,補強又は除外のどの機能を持つかを区別する。重み5の数を前年度又は他科目に合わせるための調整はせず,その項目を欠くと設問への応答又は主たる法的経路が崩れるかを項目ごとに判断した。

第3 本問の概要

A(75歳)は,判断能力に問題はないが両腕の機能に障害があり,要介護3の認定を受け,子Bの手助けで介護サービス契約を締結して居宅サービスを利用していた。Bは,Aと同居し,約10年間Aを介護していた。

Aは令和7年11月20日に意識障害で緊急搬送され,低ナトリウム血症と診断された。同年12月10日,担当医はAとBに,Aには尿に塩分が出やすい症状があるが普通の食事なら問題はなく,原因は自宅での食事と思われると説明し,塩分を控え目にしているというBに対し,塩分を控えすぎた食事の危険を改めて説明した。退院後の同月25日,Aは介護支援専門員に,塩分の少ない食事が変わらず時々めまいがすると話し,その手助けで,C市の高齢者緊急一時保護事業実施要綱(本件要綱)に基づく一時保護を申請したが,福祉事務所長は応答しなかった(時点①)。

令和8年1月5日の血液検査で,Aの血中ナトリウム値は直ちに意識障害が生じる程度ではないが正常値より低く,再発のおそれが指摘されたため,Bは翌6日にAを入院させた。7日には高齢者虐待防止法7条1項の通報があり,担当職員は,自宅療養が続けば生命に重大な危険が生じるおそれがあるとの報告書を提出した。8日,福祉事務所長は,老人福祉法11条1項2号に基づき,AをE園に入所させる措置(本件入所措置)を採り,Bも同日これを知った(時点②)。23日,C市はBに月額5万1800円の負担金額決定を通知した。

Aは入所後に体調が回復した。Bは3月10日に適切な居宅介護と栄養指導を約束して退所を求めたが,Aは帰宅に迷っていると述べ,C市は13日に拒否した。Bは6月15日,施設入所の希望には協力し,居宅介護の場合も定期的な血液検査と数値低下時の直ちの入院・入所を行うとの誓約書を提出し,Aも帰宅してもよいと述べたが,その受け答えはしっかりせず一貫性を欠き,C市は,Aの認知面の能力低下の可能性とB以外に契約を手助けできる者がいないことを理由に退所させなかった。Bは7月6日,負担金相当額の賠償を求めて国家賠償請求訴訟(本件訴訟)を提起した(時点③)。

設問は,隣のF市の職員G,弁護士H及び若手弁護士Iの会議録を踏まえ,弁護士Iの立場で,〔設問1〕時点①以降の不応答について不作為の審査請求がされた場合の適法性を「行政庁の不作為」の該当性に絞って,〔設問2〕時点②でのBの取消訴訟の原告適格を,〔設問3〕時点②の措置の要件と時点③の解除の要件について,本件訴訟でのBの主張とC市の反論を,それぞれ検討させる。

第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 設問1(不作為についての審査請求)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文1「行政庁の不作為」の定義(法令に基づく申請に対して何らの処分をもしないこと)から,本件保護申請が「法令に基づく申請」に当たるかが争点であることを特定する43頁(設問1),5頁(弁護士Hの発言)行政不服審査法3条2「法令に基づく申請」の意義を,法令の明文又はその解釈により申請権が認められ,行政庁が諾否の応答義務を負う行為として示す45頁(弁護士Hの発言)行政不服審査法3条,行政手続法2条1号・3号3本件要綱が法令の委任に基づかない行政内部の定めであり,申請・審査・決定通知の規定(8条・9条)だけでは法令上の申請権が生じないことを示す55頁(弁護士Iの発言),10頁(本件要綱8条・9条)本件要綱8条~10条4緊急一時保護も老人福祉法11条の入所措置の一つであることを前提に,同条が申請の仕組みを設定しているかを検討する55頁(弁護士I・Hの発言)老人福祉法11条1項511条1項の文言(「必要に応じて」「採らなければならない」)から,市町村の職権による措置の仕組みであることを示す47頁(老人福祉法11条)老人福祉法11条1項6同法に措置の申請の規定がないこと(施設設置認可の申請,12条の解除の「申出」,生活保護法7条の申請保護の原則との対比)を示す37頁~8頁(老人福祉法12条)老人福祉法12条・15条6項,生活保護法7条7高齢者虐待防止法7条の通報・9条1項の届出が職権発動の端緒にとどまることを示す29頁(高齢者虐待防止法9条2項)高齢者虐待防止法7条・9条8本件要綱の申請・決定通知の構造から申請権を肯定する立場を取り上げ,法律が給付の仕組みを予定していた労災就学援護費判決との違いを示す310頁(本件要綱)最判平成15年9月4日9結論として,不応答は「行政庁の不作為」に当たらず,審査請求は不適法であるとする(不作為に当たるとする場合も,要綱の法的性格と老人福祉法11条の職権主義を踏まえた理由付けを示す)33頁(設問1)行政不服審査法3条10設問の限定(「行政庁の不作為」の該当性に絞る)を守り,審査請求先や期間等に立ち入らない13頁(設問1)行政不服審査法4条2 設問2(Bの原告適格)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文11Bが本件入所措置の名宛人ではないことから,「法律上の利益を有する者」への該当性が問題となることを示す34頁(設問2),5頁(弁護士Iの発言)行政事件訴訟法9条1項12「法律上の利益を有する者」の意義(自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者,個別的利益としての保護)を判例に即して示す45頁(弁護士Iの発言)最大判平成17年12月7日13第三者の原告適格の判断における考慮事項(根拠法令の趣旨・目的,目的を共通にする関係法令,利益の内容・性質,違法な処分により害される態様・程度)を示す45頁~6頁(弁護士Hの発言)行政事件訴訟法9条2項14本件入所措置によりB自身の権利が制限されるかを,Bの主張(同居と約10年間の介護の関係の断絶)と対比して検討する32頁(Bの介護),6頁(弁護士Hの発言)老人福祉法11条15児童福祉法27条4項(親権者の意に反する措置の禁止)・28条1項(家庭裁判所の承認)と比較し,親権者の場合との違いを示す45頁~6頁(弁護士Hの発言),10頁(児童福祉法)児童福祉法27条4項・28条1項16高齢者の子である養護者には親権に相当する監護権がなく,老人福祉法11条・12条も養護者の同意や意見聴取を定めていないことを示す56頁(弁護士Hの発言),7頁(老人福祉法12条)老人福祉法11条・12条17老人福祉法5条の4が「養護者」を福祉の措置の対象に掲げることをB側の根拠として取り上げ,その意味を評価する37頁(老人福祉法5条の4)老人福祉法5条の4・10条の418高齢者虐待防止法14条(及び1条・6条)の養護者支援の規定をB側の根拠として取り上げ,それだけでは原告適格を基礎付けにくい理由を示す56頁(弁護士Hの発言),8頁~9頁(同法1条・6条・14条)高齢者虐待防止法1条・6条・14条19高齢者虐待防止法が,養護者による虐待により生命又は身体に重大な危険が生じているおそれがあると認められる高齢者について,一時的な保護のための迅速な措置(養護者との分離を含む。)を予定していること(9条2項)を示す39頁(同法9条2項)高齢者虐待防止法9条2項20老人福祉法28条の費用徴収(扶養義務者)による財産上の利益を検討し,別個の負担金額決定によること,時点②では決定がないことを評価する43頁(負担金額決定),8頁(老人福祉法28条)老人福祉法28条1項21結論として,Bの原告適格を否定する(肯定する場合も,上記の根拠を踏まえた理由付けを示す)34頁(設問2)行政事件訴訟法9条3 設問3(時点②の入所措置の要件)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文22本件訴訟が国家賠償請求訴訟であり,取消判決を経ずに本件入所措置の違法を主張できることを示す23頁(本件訴訟),5頁(職員Gの発言)最判平成22年6月3日23国家賠償法上の違法の判断枠組み(職務上通常尽くすべき注意義務)をC市の反論として位置付ける23頁(本件訴訟)国家賠償法1条1項,最判平成5年3月11日24老人福祉法11条1項2号の要件を分解し,年齢と常時の介護の必要性は満たすと簡潔に処理した上で,困難性要件と補充性要件を争点として特定する45頁(弁護士Hの発言),6頁(職員Gの発言)老人福祉法11条1項2号25要件の判断に裁量があるかについて,C市の主張(「認めるとき」,専門的・緊急的判断)とBの主張(居所を公権的に定める措置の重大性)を示す37頁(老人福祉法11条)老人福祉法11条1項2号26困難性要件が居宅に虐待がある場合に満たされるとの手掛かりから,虐待(高齢者虐待防止法2条4項1号ロ)の有無を争点とする46頁(弁護士Hの発言),8頁(同法2条4項)高齢者虐待防止法2条4項1号ロ27Bの主張として,「塩分控え目のものを十分」食べさせていたこと,尿に塩分が出やすい症状,1月5日の数値の程度,1月6日の入院,在宅の支援体制及び時点②で入院中であったことを挙げる42頁(事実関係)高齢者虐待防止法2条4項1号ロ28C市の反論として,12月10日の医師の説明後も食事が改められなかったこと,12月25日のめまい,1月5日の数値と再発のおそれ,1月7日の報告書を挙げ,虐待は客観的に判断すべきとする42頁(事実関係)高齢者虐待防止法2条4項1号ロ・9条2項29補充性要件の意義(自ら介護老人福祉施設等と入所契約を締結することが困難な場合等)を示す46頁(弁護士Hの発言)老人福祉法11条1項2号30Bの主張として,Aの判断能力に問題がないこと,Bの手助けによる介護サービス契約の実績,介護支援専門員の手助けによる申請,要介護3で介護老人福祉施設に入所し得ることを挙げる42頁(事実関係)介護保険法8条22項・27項,同法施行規則17条の931C市の反論として,両腕の障害で契約はBの手助けに依存していたこと,Bに虐待のおそれがあること,生命の危険と「迅速」な保護の要請を挙げる42頁~3頁(事実関係),9頁(同法9条2項)高齢者虐待防止法9条2項32虐待の事実又はそのおそれの有無によって補充性要件の充足が左右されるという連動を示す46頁(弁護士Hの発言)老人福祉法11条1項2号33C市の判断(担当職員の報告書に依拠し,自ら契約することも困難と判断したこと)に対し,判断過程の不合理をBの予備的主張として示す22頁~3頁(1月8日の判断)老人福祉法11条1項2号4 設問3(時点③の措置解除の要件)番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文34老人福祉法12条が解除の手続を定めるにすぎないことを示し,措置の継続は11条1項2号の要件の存続を前提とし,一方の要件でも満たされなくなれば解除すべきであるとして解除の要件を特定する56頁(弁護士Hの発言),7頁~8頁(同法12条)老人福祉法11条1項2号・12条,同法施行規則6条35時点②の事実関係と,その後時点③までの事実の変化を区別して整理する(C市の拒否理由が,3月13日の困難性要件に関するもの(「確実であるとはいえない」)から,6月16日の補充性要件に関するもの(自ら契約することが困難)へ移ったことを含む。)53頁(事実関係),6頁(弁護士Hの発言)老人福祉法11条1項2号36Bの主張として,Aの回復,原因が食事にあったこと,3月10日の約束,6月15日の誓約書(定期的な血液検査,数値低下時の直ちの入院又は入所)から,困難性要件が消滅したとする43頁(事実関係)老人福祉法11条1項2号37Bの主張として,C市が3月13日に「確実であるとはいえない」として拒否したことを,要件の存続ではなく安全の確実性を求める誤った基準であると指摘する33頁(事実関係)老人福祉法11条1項2号38Bの主張として,施設入所への協力の誓約と,契約能力に問題があればC市長が後見開始等の審判を請求できること(老人福祉法32条)から,補充性要件も消滅したとする43頁(誓約書),9頁(同法9条2項)老人福祉法32条39C市の反論として,医師の説明後も改善しなかった経緯と,約束・誓約の実効性の欠如から,困難性要件が存続するとする43頁(事実関係)老人福祉法11条1項2号40C市の反論として,6月16日に挙げたAの認知面の能力低下と要介護状態の重度化の可能性,B以外に契約を手助けできる者がいないこと及び虐待が疑われたBの手助けに頼れないことから,Aが自ら契約することは困難であり,補充性要件が存続するとする43頁(事実関係)老人福祉法11条1項2号41Aの意思(3月11日の「迷っている」,6月16日の「帰宅してもよい」と受け答えの不一貫)を双方の立場から評価する33頁(事実関係)老人福祉法12条5 答案全体番号評価項目重み問題文の手掛かり判例・条文42設問の配点割合(20:30:50)に応じて分量を配分する12頁(配点)―43設問3で,Bの主張とC市の反論を要件ごとに対にして示す34頁(設問3)―44設問1と設問2の追加的な事実関係を別個独立のものとして扱う13頁(本文末尾)―6 重みの分布

44項目の内訳は,重み5が6項目,重み4が19項目,重み3が12項目,重み2が4項目,重み1が3項目であり,重みの合計は153である。
重みの合計は公式の配点又は予測得点を示すものではない。

番号1・3・4・12・15・18・26・34・36・39の事項は,設問1については会議録で弁護士Hが注意を促した要綱の法的性格と老人福祉法11条の申請の仕組み,設問2については弁護士Hが検討を求めた判断枠組み,児童虐待の場合との比較及び高齢者虐待防止法14条,設問3については弁護士Hが示した困難性要件と虐待の関係,解除の要件の特定及び時点③までの事情の変化をめぐる双方の主張である。

重みの合計は153である。
問題文の設問別配点と,個々の評価項目の独自の重みは区別する。
重みから公式配点への換算や配点割合の再現はしない。

第5 参考答案1 答案の前提と表記

以下の答案は,第4の評価項目を満たすように作成したものであり,弁護士Iの立場で,令和8年1月1日現在において施行されている法令及び問題文の各時点の法令と,それまでに言い渡された判例を前提にしている。

答案は,旧司法試験の時代から論文式答案で広く使われてきた型によっている。
見出しを「1」「(1)」「ア」の順に下げ,論点ごとに,問題提起(「〜が問題となる。」),規範の定立(「思うに,〜。よって,〜と解する。」),当てはめ及び結論(「よって」「したがって」)の順に書き,反対の立場は「確かに,〜。しかし,〜。」の形で取り上げ,最後に「以上」と書く型である。

もっとも,本問は会議録で検討の方向がかなり示されており,設問3は双方の主張・反論を問うものであるから,規範の論証は争いの中心に絞り,問題文の事実を評価する当てはめに多くの字数を割いた。

答案の括弧書きで示した判例は,裁判所ウェブサイトの判決全文で判示を確認したものに限った。
「判例同旨」は判例と同じ規範によるもの,「参照」は事案が異なるが判示の考え方を参考にしたものを示す。

字数は,見出し及び空白を含めて4,316字である。
令和8年司法試験のCBT方式の論文式試験では,答案は1頁23行,1行当たり最大30文字で,必須科目は1問につき8頁(184行)が上限である(法務省「令和8年司法試験に関するQ&A」Q73)。
この答案は,1文ごとに段落を改めて改行し,1行30字で折り返すと184行となり,8頁の上限をちょうど使い切る分量にした。
設問ごとの行数は,設問1が38行,設問2が55行,設問3が91行である。

2 答案

1 設問1について
(1) Aの本件要綱に基づく一時保護の申請(以下「本件保護申
請」という。)への不応答は,「行政庁の不作為」(行政不服審査
法3条)に当たるか。
 同条は,不作為を「法令に基づく申請に対して何らの処分をもし
ないこと」と定義する。
 そこで,本件保護申請が「法令に基づく申請」に当たるかが問題
となる。
 思うに,同条の審査請求は,応答義務を怠る行政庁から申請者を
救済する制度である。

(続きを読む...)令和8年度司法試験公法系第2問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した44項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和8年度司法試験公法系第1問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した37項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準第3 本問の概要第4 本記事が独自に予想した評価項目と重み(法務省の資料ではない)1 共通の前提2 設問①(管理上の支障)3 設問②(特別な理由)―判断枠組みと代替手段4 設問②(特別な理由)―政治的中立性5 答案全体6 重みの分布第5 参考答案1 答案の前提と表記2 答案3 本記事独自の予想に基づく解説第6 関連記事1 前年度の同じ科目の模範解答2 本問の参考答案と関連する山中弁護士ブログの記事3 同じ年度の主要7科目の参考答案第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論(法務省とは関係のない独自の予想)

本記事の評価項目,重み付け,解説及び参考答案は,山中弁護士ブログが問題文と判例から独自に作成した予想であり,法務省とは関係がない。法務省が公表した資料や,今後公表される出題の趣旨,採点実感,採点基準及び配点を示すものでもない。

本記事は,令和8年司法試験の論文式試験のうち,公法系科目第1問(憲法)を対象として,答案に求められると本記事が独自に予想した評価項目を問題文と判例から抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす参考答案を示すものである。

令和8年の「出題の趣旨」及び「採点実感」は,本記事の作成時点(令和8年9月29日)では公表されておらず,本記事はこれらを読まずに作成している。評価項目と重みは,いずれも本記事の予想であり,法務省の資料に基づくものではない。第5の答案も,令和8年の出題の趣旨及び採点実感を踏まえたものではないため,「模範解答」ではなく「参考答案」と呼ぶ。

本問は,A市の中心部にある市立公園(本件公園)で,住宅費高騰への抗議として寝袋や段ボールで一夜を過ごす活動をするための夜間の独占使用の申請(本件申請)について,市長が,①条例5条3項5号の「管理に支障がある」ことを根拠として,②条例8条2項の「夜間の独占使用を認めるべき特別な理由」がないことを根拠として,それぞれ不許可処分をすることが憲法上許されるかを,市の法曹資格者の立場で論じさせるものである。

本記事が独自に予想した評価項目は37項目である。
重み5に置く5項目は,番号7(同判決の「明らかな差し迫った危険の発生が具体的に予見されること」という危険の程度を示す);番号10(反対者の妨害のおそれを理由とする不許可は,警察の警備等によってもなお混乱を防止できない特別な事情がある場合に限られること(いわゆる敵意ある聴衆の法理)を示す);番号27(昼間の公園や公民館という代替手段では,「一夜を過ごす」象徴的表現,各都市の現地時間の夜にリレーのように続く本件プロジェクトの日時,中心部で通行人に見える場所という表現の実質が失われるかを評価する);番号31(同判決自身が,主に公務の用に供する庁舎を道路や公園等と区別し,公の施設の利用まで妨げられないことを前提としている点を指摘する);番号33(新幹線延長を訴える催しの許可と市長答弁から,中立性の主張が市政を批判する表現にだけ向けられる見解差別であることを示す)である。
各項目の適用条件は評価表の記載による。

第5の参考答案は,①②のいずれについても不許可処分は憲法上許されないとの結論を採り,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示した。その後に,本記事独自の予想に基づく解説を付けている。

第2 本記事独自の評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,設問の指示,甲と乙の会話で検討が求められた事項,問題文に置かれた具体的な事実,及び参照すべきと考えられる最高裁判所の判例から抜き出し,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形にした。

各項目には,手掛かりとなる問題文の箇所を問題冊子の頁(公法系科目の問題冊子の第1問部分の頁番号)で示し,関係する判例・条文を示した。判例名は,泉佐野市民会館事件判決(最判平成7年3月7日・平成元年(オ)第762号),上尾市福祉会館事件判決(最判平成8年3月15日・平成5年(オ)第1285号),金沢市庁舎前広場事件判決(最判令和5年2月21日・令和3年(オ)第1617号),皇居外苑事件判決(最大判昭和28年12月23日・昭和27年(オ)第1150号),呉市立中学校事件判決(最判平成18年2月7日・平成15年(受)第2001号)及び吉祥寺駅事件判決(最判昭和59年12月18日・昭和59年(あ)第206号)の略称である。

評価項目を作る順序は,まず設問が指定する立場,求める成果物及び検討範囲を固定し,求められる法的効果又は救済から,条文又は規範,理由,具体的な当てはめ及び結論という主たる法的経路を逆算する,というものである。論点名が想起できるかではなく,答案が設問に答えて結論まで到達できるかを基準にした。

問題文に相反する事実が置かれている場合は,有利な事実と不利な事実を対にして評価する。主たる理由,代替構成,補強事情及び設問上の除外事項を区別し,「書くことが少ない」という理由だけで設問外の論点を加えない。

判例は,事件名又は結論を挙げるだけでなく,本問で使う判断枠組み,規範の理由,考慮要素又は法的効果を特定し,本件との共通点・相違点と射程を示すものとした。

予想評価項目の作り方と読み方の詳細は,司法試験論文式の予想評価項目の作り方と読み方―公式資料公表前の問題文・法令・判例による5段階評価(AI作成)にまとめた。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,問題文と判例から本記事が予想したものであり,法務省の配点ではない。

①重み5:その設問の判断を大きく分ける核心
②重み4:結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ
③重み3:通常押さえる法的処理・事情の評価
④重み2:論証を補強する説明・個別事情・誤りの注意
⑤重み1:補充的な引用・記述範囲の確認

重みは,答案で費やす文字数とは一致しない。短く書ける条文上の出発点でも,欠くと結論又は救済に至る法的経路が崩れるなら重く,具体的な当てはめに長い記載を要しても,個々の補強事情まで自動的に重み5になるわけではない。

各項目を読む際には,必須,累積,代替,補強又は除外のどの機能を持つかを区別する。重み5の数を前年度又は他科目に合わせるための調整はせず,その項目を欠くと設問への応答又は主たる法的経路が崩れるかを項目ごとに判断した。

第3 本問の概要

本件公園は,A市が都市公園法に基づいて設置した60メートル四方の市立公園であり,同規模の市立公園のうち市の中心部にあるのは本件公園だけで,南側の中央大通りは昼夜を問わず通行人が多い。公園の一部又は全部の独占使用には市長の許可が必要であり(本件条例5条1項),これまで国際交流団体の行事や原水爆禁止を訴える集会が開かれたことがある。

夜間の暴走族の集会や未成年者の飲酒への陳情を受けて,本件条例8条1項は本件公園の夜間(午後7時から翌日午前7時まで)の利用を禁止し,A市は公園を柵で囲んで夜間は施錠している。ただし,同条2項により,特別な理由があるときは夜間の独占使用が許可され,星座鑑賞会や盆踊り等,例年10~20件が許可されている。新幹線延長を訴える無料ビアガーデンも許可され,市議会で政治的中立性を問題とする質問を受けた市長は,新幹線延長は自身の公約で市の基本政策であるから批判は当たらないと答弁した。

(続きを読む...)令和8年度司法試験公法系第1問の参考答案と予想される評価項目―出題の趣旨・採点実感の公表前に問題文と判例から予想した37項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)

目次

第1 この記事の対象第2 7記事の一覧第3 各問題の概要と重み5の事項1 公法系科目第1問(憲法)2 公法系科目第2問(行政法)3 民事系科目第1問(民法)4 民事系科目第2問(商法)5 民事系科目第3問(民事訴訟法)6 刑事系科目第1問(刑法)7 刑事系科目第2問(刑事訴訟法)第4 7記事に共通する作り方1 評価項目の抽出2 5段階の重み付け3 模範解答と解説第5 重みの分布の比較第6 関連記事第7 出典1 公式資料2 確認状態
第1 この記事の対象

この一覧の使い方
科目別のリンクから個別記事へ進み,問題文の設問に対応する評価項目,答案,解説及び出典を確認する。別年度との比較や他の科目を探すときは,司法試験の過去問・参考答案一覧を参照されたい。試験制度と受験資格は,司法試験とはで説明している。

本記事は,令和7年司法試験の論文式試験のうち,選択科目を除く主要7科目(憲法,行政法,民法,商法,民事訴訟法,刑法及び刑事訴訟法)の7問について,山中弁護士ブログに掲載した模範解答の記事7本を一覧にして案内するものである。
7本の記事は,いずれも法務省が公表した「出題の趣旨」及び「採点実感」から答案の評価項目を抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす模範解答と,出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説を示している。

7本で抽出した評価項目は合計458項目であり,そのうち重み5(答案の骨格又は採点実感が評価の分かれ目とした事項)に当たるのは52項目である。
第2の一覧表で科目ごとの記事を選び,第3で各問題の概要と重み5の事項を確かめてから個別の記事を読むと,どこで答案の差がついたのかをつかみやすい。

選択科目の論文式試験と短答式試験は,本記事の対象としていない。
本記事の記載は,令和8年9月28日時点で公開している7本の記事の内容に基づく。

第2 7記事の一覧
科目主な論点評価項目重み5公法系科目第1問(憲法)国政選挙の投票の義務化,連続不投票者の選挙権の停止,街頭演説の聴衆の行為の禁止の合憲性40項目5項目公法系科目第2問(行政法)条例に基づく勧告・指示の処分性,差止訴訟の「重大な損害を生ずるおそれ」,勧告の実体的違法性72項目7項目民事系科目第1問(民法)使用者責任と被害者側の過失,混同と求償,弁護士法72条違反の和解,即時取得と不当利得の返還額96項目12項目民事系科目第2問(商法)取締役会の留保に反する代表取締役の行為,報酬配分の再一任と自己の報酬の増額,少数株主要件と会計帳簿等の閲覧謄写請求65項目5項目民事系科目第3問(民事訴訟法)遺産確認の訴えと固有必要的共同訴訟・確認の利益,証明妨害と信義則,弁論主義と法的観点指摘義務75項目6項目刑事系科目第1問(刑法)替え玉受験と有印私文書偽造・同行使罪,他人名義のクレジットカードの使用と詐欺罪,共同正犯,暴行後の交通事故と因果関係,不作為による幇助59項目9項目刑事系科目第2問(刑事訴訟法)逮捕に伴う無令状捜索・差押え,刑訴法328条の弾劾証拠,公判前整理手続後の証拠調べ請求51項目7項目

評価項目の数と重みは,各記事が公式資料の書きぶりから付けたものであり,法務省の配点ではない。

第3 各問題の概要と重み5の事項
1 公法系科目第1問(憲法)

本問は,国政選挙における投票の義務化(施策①⒜),連続3回の不投票者の国政選挙権を5年間停止する措置(施策①⒝)及び選挙運動中の街頭演説の聴衆による不穏当な行為の禁止(施策②)という架空の法案骨子について,法律家の立場からその憲法適合性を論じさせるものである。
施策②の規制対象行為の不明確性及び過度広汎性は,論じる必要がないとされている。

重み5は5項目である。
番号3:選挙原則・選挙権の法的性格から,義務化の可否をどう導くかを示す
番号12:⒝を「投票しない自由」の制約ではなく,選挙権(その行使)の制限として構成し,⒜と同じ基準で済ませない
番号16:同判決の「自ら選挙の公正を害する行為をした者等」という例外に当たるかを論証する
番号31:文言上は内容中立でも,主催者の要請に基づく仕組みにより実質的に内容(見解)規制となり得ることを論じる
番号35:判断枠組みを,権利の性質・判例・制度という事案の分析から理由付きで設定し,理由のない中間審査基準を置かない

記事:令和7年度司法試験公法系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した40項目と5段階の重み付け

2 公法系科目第2問(行政法)

本問は,養鶏場の設置者に対する市の条例に基づく勧告・指示をめぐる紛争を題材に,勧告と指示の処分性(設問1⑴),指示の差止訴訟における「重大な損害を生ずるおそれ」(設問1⑵)及び勧告の実体的違法性(設問2)を,弁護士の立場から論じさせるものである。
配点の割合は,設問1⑴,設問1⑵及び設問2の順に35:15:50である。

重み5は7項目である。
番号13:否定する立場の論拠として,32条の勧告によって相手方に具体的な行為義務が課されるとは解し難いことを示す
番号20:肯定する立場の論拠として,条例の仕組み上,勧告に続く指示によって相手方に具体的な行為義務が課されることを示す
番号30:本件指示の後に取消訴訟を提起して執行停止を受けることにより容易に救済を受けられるかを当てはめる

(続きを読む...)令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)

令和7年度司法試験刑事系第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した51項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論第2 評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準3 本問で補った点第3 本問の概要1 問題文と事実関係2 設問が求めること第4 評価項目と重み1 設問1の総論(逮捕に伴う無令状捜索・差押え)2 下線部①(第三者方の和室の捜索)3 下線部②(居合わせた第三者Yの身体の捜索)4 下線部③(J交番での乙の身体の捜索)5 設問2-1(証拠1と刑訴法328条)6 設問2-2(証拠2と刑訴法316条の32)7 答案全体8 重みの分布第5 模範解答1 答案の前提と表記2 答案3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説第6 関連記事1 同じ年度の司法試験の別の模範解答2 同じ科目の別の年度の記事3 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論
本問の早見表項目内容対象令和7年度 刑事系第2問資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。確認した版・範囲と留保は第7の4を参照。評価項目51項目(重み5:7項目)重みの合計197(本記事独自の整理であり,公式の配点ではない。)答案の字数4948字(答案部分の見出しを含み,空白・改行を除く可視文字数)年度別の案内令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)

本記事は,令和7年司法試験の論文式試験のうち,刑事系科目第2問(刑事訴訟法)を対象として,法務省が公表した「出題の趣旨」及び「採点実感」から答案の評価項目を抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす模範解答を示すものである。

本問は,住居侵入・窃盗事件の捜査で行われた逮捕に伴う3つの無令状捜索・差押え(設問1)と,公判前整理手続を経た公判で弁護人が証人の証言の証明力を争うために請求した2通の供述録取書に対する検察官の異議の理由(設問2)について,適法性や当否を論じさせるものである。

公式資料から抽出できた評価項目は51項目であり,重み5(答案の骨格又は採点実感が水準を分ける点として取り上げた事項)に当たるのは,無令状捜索・差押えの実質的根拠についての自説,そこから導く「逮捕の現場」の解釈,最高裁平成8年1月29日決定のいう「同視」の理由と位置付け,駐車場で捜索できたことをうかがわせる事情の評価,刑訴法328条を自己矛盾供述に限る理由及び公判前整理手続後の請求制限と弾劾証拠との関係の6項目である。

第5の模範解答は,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説を付けている。

第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,本問の出題の趣旨(刑事系科目第2問の部分)又は採点実感(同)の記述から抜き出したものに限り,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形に言い換えた。

採点実感が不十分な答案として指摘した事項は,正しい書き方の項目の裏返しであるものはその項目にまとめ,独立の注意点であるものは「〜しない」という形の項目にした。

各項目には,出題の趣旨と採点実感のどこに根拠があるかを,出題の趣旨は頁と設問で,採点実感は見出し番号(「2⑴」は「2 採点実感」の⑴を,「3⑴」は「3 答案の評価」の⑴(優秀の水準)を指す。)で示し,一方の資料に記載がない場合は「記載なし」,一般的な記述から導いたものは「間接」と表示した。

公式資料の文章は,評価の強さを示す短い語句を除いて引用せず,根拠となる記述の趣旨を要約して示している。

適法・違法や理由の当否という結論そのものは評価項目にしていない(出題の趣旨も,各下線部の結論を指定していない。)。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,公式資料の書きぶりの強さから本記事が付けたものであり,法務省の配点ではない。

重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,重み4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,重み3は通常押さえる法的処理・事情の評価,重み2は論証を補強する説明・個別事情・補助的注意,重み1は補充的な引用・記述範囲の確認を示す。

重要度は1~5の重みだけで示す。「注意」は誤りを避ける趣旨であり,重要度や減点点数を表す区分ではない。条件のある項目は,その構成・段階を採る場合に適用する。同じ理解や同じ誤りを複数の項目で重ねて評価しない。重み,項目数及び重みの合計は本記事の整理であり,法務省の項目別配点,難易度,得点又は合否の予測を示すものではない。

3 本問で補った点

重み4の付与では,採点実感が適切に論じた答案として挙げた事項及び多くの答案の不備として指摘した事項を判断資料としている。
各項目の具体的な根拠は,第4の出題の趣旨欄及び採点実感欄に示す。

第3 本問の概要
1 問題文と事実関係

設問1では,司法警察員Pらが,①甲をその潜伏先である友人X方のリビングで通常逮捕した後,甲が寝泊まりしていた和室を捜索して紙片を差し押さえた行為,②同じく逮捕の現場に居合わせた甲の交際相手Yの上着のポケットに手を入れて甲の携帯電話を取り出した行為,③繁華街の路上で乙を通常逮捕した後,約50メートル先の駐車場を経由して約1キロメートル離れたJ交番まで連行し,そこで乙の身体を捜索して携帯電話を差し押さえた行為の適法性が問われている。

設問2では,公判前整理手続を経た甲の公判で,共犯者とされる丙が甲の関与を認める証言をした後,弁護人が丙証言の証明力を争うために請求した乙の司法警察員面前の供述録取書(証拠1)と丙の司法警察員面前の供述録取書(証拠2)について,検察官が述べた異議の理由(証拠1は証明力を争うための証拠として許容されないこと,証拠2は公判前整理手続で請求されていないから請求できないこと)の当否が問われている。

2 設問が求めること

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令和7年度司法試験民事系第3問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した75項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論第2 評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準3 本問で補った点第3 本問の概要1 問題文と事実関係2 設問が求めること第4 評価項目と重み1 設問1課題1(遺産確認の訴えが固有必要的共同訴訟とされる根拠)2 設問1課題2(Bを被告に加えた訴えの確認の利益)3 設問2(証明妨害と信義則)4 設問3課題①(主張原則と抗弁)5 設問3課題②(不意打ちにならなくても弁論主義に反する理由)6 設問3課題③(法的観点指摘義務)7 答案全体8 重みの分布第5 模範解答1 答案の前提と表記2 答案3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説第6 関連記事1 同じ年度の司法試験の別の模範解答2 同じ科目の別の年度の記事3 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論
本問の早見表項目内容対象令和7年度 民事系第3問資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。確認した版・範囲と留保は第7の4を参照。評価項目75項目(重み5:6項目)重みの合計271(本記事独自の整理であり,公式の配点ではない。)答案の字数5117字(答案部分の見出しを含み,空白・改行を除く可視文字数)年度別の案内令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)

本記事は,令和7年司法試験の論文式試験のうち,民事系科目第3問(民事訴訟法)を対象として,法務省が公表した「出題の趣旨」及び「採点実感」から答案の評価項目を抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす模範解答を示すものである。

本問は,被相続人Aの遺産に本件建物が属することの確認を求める遺産確認の訴えを題材として,固有必要的共同訴訟と確認の利益(設問1),証明妨害と信義則(設問2),弁論主義と法的観点指摘義務(設問3)という民事訴訟法の基礎的な概念の理解と,事案への当てはめを問うものである。

公式資料から抽出できた評価項目は75項目であり,重み5(答案の骨格,又は採点実感が差がついた事項若しくは評価の段階を分ける事項として挙げたもの)に当たるのは,次の11項目である。

①固有必要的共同訴訟が,合一確定の必要と訴訟共同の必要とがある共同訴訟であることを示し,両者を区別する(番号1)
②遺産確認の訴えでは訴訟法的観点が重視されて訴訟共同の必要が肯定されることを,具体的な要素を挙げて導く(番号7)
③「XとBとの間で本件建物がAの遺産に属することに争いがない」という事情を取り上げ,即時確定の利益との関係で評価する(番号16)
④非同調者を被告とすることで提訴者の訴権を保護した判例の趣旨と整合するかという観点から,即時確定の利益を肯定する理論構成を示す(番号19)
⑤証明妨害が,相手方に証明困難という不利益を課し,その反面で自らは訴訟上有利な地位を得るものであることを踏まえ,信義則違反の論拠を示す(番号25)
⑥当てはめを課題②の一般論(客観面・主観面)と対応させ,各側面を基礎付ける問題文の事実とその評価を示す(番号33)
⑦弁論主義の根拠を,実体法上の私的自治原則の訴訟手続への反映(本質説・私的自治説)に求める(番号49)
⑧求釈明による不意打ち防止は,攻撃防御を尽くすための機能的(手段的)役割であり,弁論主義の根拠とは区別されることを示す(番号52)
⑨当事者の弁論権を実質的に保障するため,裁判所は法的観点についても指摘義務を負うことを示す(番号63)
⑩理論構成として,釈明権の行使による不意打ち防止・弁論権保障の機能を法的構成まで拡充する必要を示す(番号64)
⑪法的観点の指摘の問題を,事実の主張を促す釈明の問題と区別して論じる(番号65)

未読のまま答案を書くと,論点名はほぼ問題文の会話から拾えるのに対し,差がつくのは,定義の要件を全部書いたか,判断基準の語を具体的な意味まで書いたか,原則から結論までの理由の鎖を書いたか,という理由付けの深さであった。

第5の模範解答は,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説を付けている。

第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,本問の出題の趣旨(民事系科目第3問の部分)又は採点実感(同)の記述から抜き出したものに限り,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形に言い換えた。

誤りとして指摘された事項は,「~しない」の形の項目とし,答案がその誤りをしていなければ満たすものとした。

各項目には,出題の趣旨と採点実感のどこに根拠があるかを,頁と見出し番号で示し,一方の資料に記載がない場合は「記載なし」,一般的な記述から導いたものは「間接」と表示した。
出題の趣旨の頁は,全科目を収めた出題の趣旨のPDFの頁番号(第3問は14頁から16頁まで)である。
採点実感の見出し番号は,民事系科目の採点実感のPDFの第3問の部分(18頁から25頁まで)のもので,例えば「3⑵ア」は「3 採点実感等」の「⑵ 設問1について」の「ア 設問1の採点実感」を,「3⑵イ」は同じく「イ 設問1のまとめ」を指す。

公式資料の文章は,評価の強さを示す短い語句を除いて引用せず,根拠となる記述の趣旨を要約して示している。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,公式資料の書きぶりの強さから本記事が付けたものであり,法務省の配点ではない。

重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,重み4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,重み3は通常押さえる法的処理・事情の評価,重み2は論証を補強する説明・個別事情・補助的注意,重み1は補充的な引用・記述範囲の確認を示す。

重要度は1~5の重みだけで示す。「注意」は誤りを避ける趣旨であり,重要度や減点点数を表す区分ではない。条件のある項目は,その構成・段階を採る場合に適用する。同じ理解や同じ誤りを複数の項目で重ねて評価しない。重み,項目数及び重みの合計は本記事の整理であり,法務省の項目別配点,難易度,得点又は合否の予測を示すものではない。

3 本問で補った点

重み4の付与では,採点実感による高い評価及び答案の不足の指摘を判断資料としている。
各項目の具体的な根拠は,第4の出題の趣旨欄及び採点実感欄に示す。

第3 本問の概要
1 問題文と事実関係

Aが死亡し,相続人は妻Yと子X・Bの3名である。

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令和7年度司法試験民事系第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した65項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論第2 評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準3 本問で補った点第3 本問の概要1 問題文と事実関係2 設問が求めること第4 評価項目と重み1 設問1(工業用機械βの購入)2 設問2(自己の報酬の増額)3 設問3(会計帳簿等の閲覧謄写請求)4 答案全体5 重みの分布第5 模範解答1 答案の前提と表記2 答案3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説第6 関連記事1 同じ年度の司法試験の別の模範解答2 同じ科目の別の年度の記事3 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論
本問の早見表項目内容対象令和7年度 民事系第2問資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。確認した版・範囲と留保は第7の4を参照。評価項目65項目(重み5:5項目)重みの合計235(本記事独自の整理であり,公式の配点ではない。)答案の字数6355字(答案部分の見出しを含み,空白・改行を除く可視文字数)年度別の案内令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)

本記事は,令和7年司法試験の論文式試験のうち,民事系科目第2問(商法)を対象として,法務省が公表した「出題の趣旨」及び「採点実感」から答案の評価項目を抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす模範解答を示すものである。

本問は,上場会社である甲社について,代表取締役Aが取締役会の留保に反して行った設備投資の責任(設問1),取締役会から報酬の配分の再一任を受けたAが自己の報酬のみを2億円増額した行為の責任(設問2)及び訴訟の係属中の募集株式の発行により少数株主要件を欠くに至った株主の会計帳簿等の閲覧謄写請求の可否(設問3)を問うものである。

公式資料から抽出できた評価項目は65項目であり,重み5(答案の骨格又は採点実感が核心・中心的な問題点とした事項)に当たるのは,取締役会の留保に反した行為を善管注意義務違反とする主張,緊急性が高い場合の例外の余地とその当てはめ,報酬額の決定が善管注意義務違反を構成し得るか及びその判断基準,少数株主要件の充足時点の原則,最決平成18年9月28日を踏まえた例外の枠組み並びに間接事実による妨害目的の認定の8項目である。

第5の模範解答は,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説を付けている。

第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,本問の出題の趣旨(民事系科目第2問の部分)又は採点実感(同)の記述から抜き出したものに限り,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形に言い換えた。

「〜しない」の形の項目は,採点実感が誤り又は不適切な答案として指摘した事項であり,そのような記述がないことをもって満たすものとした。

各項目には,出題の趣旨と採点実感のどこに根拠があるかを,出題の趣旨については頁と見出し番号(「11頁「2」⑵」は,出題の趣旨の11頁の「2 設問1について」の⑵を指す。),採点実感については見出し番号(「3⑴ア(イ)」は,「3 採点実感」の「⑴ 設問1について」のア(イ)を指す。)で示し,一方の資料に記載がない場合は「記載なし」,一般的な記述から導いたものは「間接」と表示した。

公式資料の文章は,評価の強さを示す短い語句を除いて引用せず,根拠となる記述の趣旨を要約して示している。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,公式資料の書きぶりの強さから本記事が付けたものであり,法務省の配点ではない。

重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,重み4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,重み3は通常押さえる法的処理・事情の評価,重み2は論証を補強する説明・個別事情・補助的注意,重み1は補充的な引用・記述範囲の確認を示す。

重要度は1~5の重みだけで示す。「注意」は誤りを避ける趣旨であり,重要度や減点点数を表す区分ではない。条件のある項目は,その構成・段階を採る場合に適用する。同じ理解や同じ誤りを複数の項目で重ねて評価しない。重み,項目数及び重みの合計は本記事の整理であり,法務省の項目別配点,難易度,得点又は合否の予測を示すものではない。

配点の割合は,設問1から設問3までの順に30:45:25である。

3 本問で補った点

重み4の付与では,採点実感による高い評価及び特に取り上げられた事項を判断資料としている。
各項目の具体的な根拠は,第4の出題の趣旨欄及び採点実感欄に示す。

第3 本問の概要
1 問題文と事実関係

甲社は,東京証券取引所(グロース)に上場する監査役会設置会社であり,総資産額は100億円で,数年来営業赤字が続いていた。代表取締役はAであり,内規では5000万円以上の取引に取締役会の承認が必要とされていた。

設問1では,主要な出荷先である乙社から新製品の供給を打診された甲社の取締役会が,汎用性のない工業用機械β(4000万円)の購入について,乙社との協議の結果を踏まえて改めて承認を得るものとしたにもかかわらず,Aが緊急性を理由に取締役会に諮らずにβを購入し,事後承認も乙社との契約も得られなかったという事例で,監査役Fが甲社を代表してAの責任を追及する訴えを提起した場合の,甲社の立場において考えられる主張とその当否が問われている。

設問2では,定時株主総会が報酬総額の上限を年額1億円から3億円に増額し,配分を取締役会に一任したところ,取締役会から配分の再一任を受けたAが,自己の報酬のみを3000万円から2億3000万円に増額したという事例で,同様に甲社の立場において考えられる主張とその当否が問われている。Aは,総会で,増額の理由を優秀な人材の獲得と現在の取締役の勤労意欲の向上にあると説明していた。

設問3では,議決権の約3.2%を有する株主Gが,Aの親族の留学費用が海外調査費用の名目で支出された疑いを調査するため会計帳簿等の閲覧謄写を請求して訴えを提起したところ,甲社が事業継続のための緊急の資金需要を理由に発行済株式の10%に当たる第三者割当増資をし(実際には使う当てのない多額の預貯金があった。),Gの議決権比率が約2.9%に下がったまま事実審の口頭弁論が終結した場合に,請求が認められるかが問われている。

(続きを読む...)令和7年度司法試験民事系第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した65項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和7年度司法試験民事系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した96項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論第2 評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準3 本問で補った点第3 本問の概要1 問題文と事実関係2 設問が求めること第4 評価項目と重み1 設問1⑴ア(使用者責任)2 設問1⑴イ(被害者側の過失)3 設問1⑵ア(混同)4 設問1⑵イ(求償と最終負担)5 設問1⑶(弁護士法72条違反の和解)6 設問2ア(乙の所有権の帰属)7 設問2イ(不当利得の返還額)8 答案全体9 重みの分布第5 模範解答1 答案の前提と表記2 答案3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説第6 関連記事1 同じ年度の司法試験の別の模範解答2 同じ科目の別の年度の記事3 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論
本問の早見表項目内容対象令和7年度 民事系第1問資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。確認した版・範囲と留保は第7の4を参照。評価項目96項目(重み5:12項目)重みの合計358(本記事独自の整理であり,公式の配点ではない。)答案の字数5871字(答案部分の見出しを含み,空白・改行を除く可視文字数)年度別の案内令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)

本記事は,令和7年司法試験の論文式試験のうち,民事系科目第1問(民法)を対象として,法務省が公表した「出題の趣旨」及び「採点実感」から答案の評価項目を抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす模範解答を示すものである。
本問は,業務中の従業員の威嚇行為が原因の交通事故をめぐる使用者責任,被害者側の過失,混同と求償及び弁護士法72条違反の和解の効力(設問1),並びに未成年者の交換契約の取消しから始まる動産の転売と即時取得及び不当利得の返還額(設問2)を問うものである。

公式資料から抽出できた評価項目は96項目である。
重み5(答案の骨格又は採点実感が評価の分かれ目とした事項)に当たるのは,暴行の事件類型の判例の基準,被害者側の過失による過失相殺の合理性の説明,共同不法行為者Cの債務の併存の指摘,連帯債務の規定の適用の検討,委任契約と和解契約の効力の区別,和解を無効とした場合の当事者の利益の考慮,825条による共同名義の取消しの効力,Fの即時取得の否定,返還額(35万円か30万円か)の検討及び対価の控除の可否の10項目である。
第5の模範解答は,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説を付けている。

第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,本問の出題の趣旨(民事系科目第1問の部分)又は採点実感(同)の記述から抜き出したものに限り,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形に言い換えた。
「〜しない」の形の項目は,採点実感が誤り又は不十分な答案として挙げた記述から作ったものである。
結論が複数あり得る論点(被害者側の過失の基準時,連帯債務の規定の適用の可否,返還額及び対価の控除)は,結論ではなく検討の有無を項目にした。

各項目には,出題の趣旨と採点実感のどこに根拠があるかを示した。
出題の趣旨は,法務省のPDFの頁と見出し番号(例えば「5頁1⑵イ」は,5頁の「1 設問1について」の⑵イを指す。)で示した。
採点実感は,民事系科目の採点実感のうち第1問の部分の見出し番号(例えば「3⑴ア(ア)①」は,「3 採点実感」の⑴(設問1)のア(設問1⑴)の(ア)(全体的な採点実感)で挙げられた論ずべき事項①を指し,「(イ)優秀」は(イ)(答案の例)の「優秀」の記述を指す。)で示した。
一方の資料に記載がない場合は「記載なし」,一般的な記述から導いたものは「間接」と表示した。
公式資料の文章は,評価の強さを示す短い語句を除いて引用せず,根拠となる記述の趣旨を要約して示している。

2 5段階の重み付けの基準

重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,重み4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,重み3は通常押さえる法的処理・事情の評価,重み2は論証を補強する説明・個別事情・補助的注意,重み1は補充的な引用・記述範囲の確認を示す。重みは,公式資料の書きぶりの強さから本記事が付けたものであり,法務省の配点ではない。

重要度は1~5の重みだけで示す。「注意」は誤りを避ける趣旨であり,重要度や減点点数を表す区分ではない。条件のある項目は,その構成・段階を採る場合に適用する。同じ理解や同じ誤りを複数の項目で重ねて評価しない。重み,項目数及び重みの合計は本記事の整理であり,法務省の項目別配点,難易度,得点又は合否の予測を示すものではない。

3 本問で補った点

重み4の付与では,採点実感で取り上げられた事項に加え,多数の答案の誤りとして指摘された事項も判断資料としている。
各項目の具体的な根拠は,第4の出題の趣旨欄及び採点実感欄に示す。

第3 本問の概要
1 問題文と事実関係

設問1の事実は,次のとおりである。

(続きを読む...)令和7年度司法試験民事系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した96項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和7年度司法試験刑事系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した59項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論第2 評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準3 本問で補った点第3 本問の概要1 問題文と事実関係2 設問が求めること第4 評価項目と重み1 設問1⑴(乙の有印私文書偽造・同行使罪)2 設問1⑵(乙の詐欺罪)3 設問1⑶(甲の共同正犯)4 設問2・甲の罪責5 設問2・丙の罪責6 答案全体7 重みの分布第5 模範解答1 答案の前提と表記2 答案3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説第6 関連記事1 同じ年度の司法試験の別の模範解答2 同じ科目の別の年度の記事3 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論
本問の早見表項目内容対象令和7年度 刑事系第1問資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。確認した版・範囲と留保は第7の4を参照。評価項目59項目(重み5:9項目)重みの合計213(本記事独自の整理であり,公式の配点ではない。)答案の字数5751字(答案部分の見出しを含み,空白・改行を除く可視文字数)年度別の案内令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)

本記事は,令和7年司法試験の論文式試験のうち,刑事系科目第1問(刑法)を対象として,法務省が公表した「出題の趣旨」及び「採点実感」から答案の評価項目を抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす模範解答を示すものである。

本問は,設問1で,替え玉受験の答案の作成・提出と,他人名義のクレジットカードの使用について,乙に有印私文書偽造・同行使罪及び詐欺罪が,甲にそれらの共同正犯が成立するとの立場からの説明を求め,設問2で,甲の子に対する暴行と,それを阻止しなかった母親丙の罪責を論じさせるものである。

公式資料から抽出できた評価項目は59項目であり,重み5(答案の骨格又は採点実感が「著しく低い評価」とした事項)に当たるのは,文書の名義人及び作成者の意義と,設問1⑶で甲が単独では正犯になり得ないことを示した上で共同正犯を認める論拠(有印私文書偽造・同行使罪と詐欺罪の各2項目)の6項目である。
採点実感は,設問1⑶で共謀とそれに基づく実行だけを理由に共同正犯を認めた多くの答案を「著しく低い評価」としており,本問で最も差がついた箇所と考えられる。

第5の模範解答は,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説を付けている。

第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,本問の出題の趣旨(刑事系科目第1問の部分)又は採点実感(同)の記述から抜き出したものに限り,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形に言い換えた。

各項目には,出題の趣旨と採点実感のどこに根拠があるかを示した。
出題の趣旨は頁(全科目を収めたPDFの頁)と見出しで示し,採点実感は見出し番号で示している(例えば「2⑴ア」は,「2 採点方針及び採点実感」の「⑴ 設問1について」の「ア 設問1⑴について」を指す。)。
一方の資料に記載がない場合は「記載なし」,一般的な記述から導いたものは「間接」と表示した。

公式資料の文章は,評価の強さを示す短い語句を除いて引用せず,根拠となる記述の趣旨を要約して示している。

2 5段階の重み付けの基準

重みは,公式資料の書きぶりの強さから本記事が付けたものであり,法務省の配点ではない。

重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,重み4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,重み3は通常押さえる法的処理・事情の評価,重み2は論証を補強する説明・個別事情・補助的注意,重み1は補充的な引用・記述範囲の確認を示す。

重要度は1~5の重みだけで示す。「注意」は誤りを避ける趣旨であり,重要度や減点点数を表す区分ではない。条件のある項目は,その構成・段階を採る場合に適用する。同じ理解や同じ誤りを複数の項目で重ねて評価しない。重み,項目数及び重みの合計は本記事の整理であり,法務省の項目別配点,難易度,得点又は合否の予測を示すものではない。

3 本問で補った点

重み4の付与では,採点実感が「高い評価」とした記述を判断資料としている。
各項目の具体的な根拠は,第4の出題の趣旨欄及び採点実感欄に示す。

第3 本問の概要
1 問題文と事実関係

【事例1】では,甲が,友人乙に報酬50万円を約束して私立A大学の入試の替え玉受験を依頼し,乙は,甲に成り済まして,氏名欄のない解答用紙に甲の受験番号「A123」を記載して解答し,これを提出した。
A大学の入試では受験番号が氏名に代わる受験生識別の手段とされており,甲は合格して入学した。

その後,乙は,報酬の一部として甲名義のクレジットカードで5万円の物品を買い,利用分を報酬から差し引くことを求め,甲はカードを渡して暗証番号を教えた。

(続きを読む...)令和7年度司法試験刑事系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した59項目と5段階の重み付け(AI作成)

令和7年度司法試験公法系第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した72項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論第2 評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準3 本問で補った点第3 本問の概要1 問題文と事実関係2 設問が求めること第4 評価項目と重み1 設問1⑴(処分性の一般論と論じ方)2 設問1⑴(本件勧告の処分性)3 設問1⑴(本件指示の処分性)4 設問1⑵(差止訴訟の「重大な損害を生ずるおそれ」)5 設問2(勧告事項1:規制距離と居住者)6 設問2(勧告事項2:立入検査の拒否)7 設問2(勧告事項3:生活環境を損なうおそれ)8 設問2の全体と答案全体9 重みの分布第5 模範解答1 答案の前提と表記2 答案3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説第6 関連記事1 同じ年度の司法試験の別の模範解答2 同じ科目の別の年度の記事3 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論
本問の早見表項目内容対象令和7年度 公法系第2問資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。確認した版・範囲と留保は第7の4を参照。評価項目72項目(重み5:7項目)重みの合計256(本記事独自の整理であり,公式の配点ではない。)答案の字数5907字(答案部分の見出しを含み,空白・改行を除く可視文字数)年度別の案内令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)

本記事は,令和7年司法試験の論文式試験のうち,公法系科目第2問(行政法)を対象として,法務省が公表した「出題の趣旨」及び「採点実感」から答案の評価項目を抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす模範解答を示すものである。
本問は,養鶏場の設置者に対する市の条例に基づく勧告・指示をめぐる紛争を題材に,勧告と指示の処分性(設問1⑴),指示の差止訴訟における「重大な損害を生ずるおそれ」(設問1⑵)及び勧告の実体的違法性(設問2)を,弁護士の立場から論じさせるものである。

公式資料から抽出できた評価項目は72項目である。
重み5(答案の骨格又は採点実感が評価の分かれ目とした事項)に当たるのは,病院開設中止勧告に関する平成17年判決の判示,差止訴訟に関する平成24年判決の判示,本件指示の後の取消訴訟と執行停止による救済の可能性,条例29条2項の本文とただし書の構造及び要件裁量を否定する主張と仮に裁量がある場合の主張の二段構えの5項目である。
第5の模範解答は,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説を付けている。

第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方

評価項目は,本問の出題の趣旨(公法系科目第2問の部分)又は採点実感(同)の記述から抜き出したものに限り,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形に言い換えた。
「〜しない」の形の項目は,採点実感が誤り又は不十分な答案として挙げた記述から作ったものである。
結論が複数あり得る論点(設問1⑵の「重大な損害を生ずるおそれ」の充足の有無)は,結論ではなく検討の有無を項目にした。
設問1⑴は,設問自体が「①本件勧告は処分性を有しないが②本件指示は処分性を有する」という立場を指定しているので,その立場で結論することを項目にしている(番号6)。

各項目には,出題の趣旨と採点実感のどこに根拠があるかを示した。
出題の趣旨は,法務省のPDFの頁と段落(例えば「3頁〔設問1〕⑴」は,3頁の〔第2問〕のうち〔設問1〕⑴を説明した段落を指す。)で示した。
採点実感は,公法系科目の採点実感のうち第2問の部分の見出し番号(例えば「3⑴(優秀)」は「3 答案に求められる水準」の⑴(設問1⑴)のうち優秀な答案の記述を,「4⑵(平成17年判決について)」は「4 採点実感」の⑵(設問1⑴)のうち同じ小見出しの記述を指す。)で示した。
一方の資料に記載がない場合は「記載なし」,一般的な記述から導いたものは「間接」と表示した。
公式資料の文章は,評価の強さを示す短い語句を除いて引用せず,根拠となる記述の趣旨を要約して示している。

2 5段階の重み付けの基準

重み5はその設問の判断を大きく分ける核心,重み4は結論を理由付きで支える主要な論証・当てはめ,重み3は通常押さえる法的処理・事情の評価,重み2は論証を補強する説明・個別事情・補助的注意,重み1は補充的な引用・記述範囲の確認を示す。重みは,公式資料の書きぶりの強さから本記事が付けたものであり,法務省の配点ではない。

重要度は1~5の重みだけで示す。「注意」は誤りを避ける趣旨であり,重要度や減点点数を表す区分ではない。条件のある項目は,その構成・段階を採る場合に適用する。同じ理解や同じ誤りを複数の項目で重ねて評価しない。重み,項目数及び重みの合計は本記事の整理であり,法務省の項目別配点,難易度,得点又は合否の予測を示すものではない。

3 本問で補った点

重み4の付与では,採点実感で取り上げられた事項に加え,多数の答案の不十分な点として指摘された事項も判断資料としている。
各項目の具体的な根拠は,第4の出題の趣旨欄及び採点実感欄に示す。

第3 本問の概要
1 問題文と事実関係

(続きを読む...)令和7年度司法試験公法系第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した72項目と5段階の重み付け(AI作成)

平成14年度旧司法試験論文式試験の模範答案―憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の全12問と出題趣旨を踏まえた解説(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と読み方1 対象とした試験と資料2 模範答案の前提と表記3 全12問の主な論点第2 憲法1 第1問 公立図書館での雑誌の閲覧禁止と知る権利2 第2問 司法権の範囲と限界第3 民法1 第1問 親権者の代理権の濫用と売却代金の行方2 第2問 債務者の意思に反して債務を消滅させる方法第4 刑法1 第1問 共犯者間で異なる正当防衛の成否と方法の錯誤2 第2問 詐取された宝石の売却と盗品等関与罪・横領罪・詐欺罪第5 商法1 第1問 合併比率が不当なときの少数株主の手段2 第2問 手形の変造・交付欠缺と遡求第6 民事訴訟法1 第1問 民事訴訟で手続が公開されない場合2 第2問 氏名冒用訴訟と当事者の死亡第7 刑事訴訟法1 第1問 体内に隠された証拠物の取得と令状2 第2問 覚せい剤使用罪の訴因変更第8 出典・参考資料1 法令2 裁判例(裁判所ウェブサイト掲載)3 裁判例(裁判所ウェブサイト未掲載)4 公文書
第1 この記事の対象と読み方
1 対象とした試験と資料

本記事は,平成14年度の旧司法試験第二次試験論文式試験の全12問(憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の各2問)について,問題ごとに,問題文,法務省が公表した出題趣旨,模範答案及び出題趣旨を踏まえた解説を示すものである。
模範答案と解説は生成AIを用いて作成し,判例と条文は一次資料で確認した。

問題文と出題趣旨は,法務省の「論文式試験問題・出題趣旨」のページにある「平成14年度 問題[PDF]」及び「平成14年度 出題趣旨[PDF]」から引用した。
出題趣旨のPDF(全6頁)は問題文と出題趣旨を並べた形式であり,本記事では頁画像で句読点の位置まで確認した上で引用している。

法務省の「法務省ウェブサイトのコンテンツの利用について」によれば,同省のウェブサイトのコンテンツには,権利表記がない限り「公共データ利用規約(第1.0版)」(PDL1.0)が適用される。
同ページで別のルールを適用するコンテンツとして挙げられているものの中に,司法試験の問題と出題趣旨は含まれていない(令和8年9月28日確認)。
本記事の問題文と出題趣旨は,この利用規約に従い,法務省ウェブサイトの上記各PDFを出典として掲載するものであり,改行位置など表示上の体裁は本記事に合わせている。
試験問題を利用するときの著作権の考え方は,過去問・入試問題の解説を販売・配信してよいかで整理している。

旧司法試験については,同じページに年度ごとの問題と出題趣旨のPDFが掲載されているだけで,現行の司法試験のような採点実感は公表されていない。
そのため,本記事の解説は,出題趣旨の文言と,判例・条文の原文との照合を手掛かりにしている。
法務省のウェブサイトにある司法試験・予備試験の資料の所在は,法務省HPの司法試験・予備試験の資料の所在で一覧にしている。

調査の基準日は令和8年9月27日である。
現行法令は同日時点でe-Gov法令検索に収録された条文を確認し,最高裁判所の判例は裁判所ウェブサイトの個別ページで裁判年月日,事件番号及び掲載誌を確認した。

他年度の記事として,平成15年度旧司法試験論文式試験の模範答案―憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の全12問と出題趣旨を踏まえた解説も掲載している。
年度ごとに出題当時の法令・判例を前提にして読み比べられたい。
平成16年度については,平成16年度旧司法試験論文式試験の模範答案―全12問と出題趣旨を踏まえた解説も参照されたい。
平成17年度については,平成17年度旧司法試験論文式試験の模範答案―全12問と出題趣旨を踏まえた解説も参照されたい。
平成18年度については,平成18年度旧司法試験論文式試験の模範答案―全12問と出題趣旨を踏まえた解説も参照されたい。
平成19年度については,平成19年度旧司法試験論文式試験の模範答案―全12問と出題趣旨を踏まえた解説も参照されたい。
平成20年度については,平成20年度旧司法試験論文式試験の模範答案―全12問と出題趣旨を踏まえた解説も参照されたい。
平成21年度については,平成21年度旧司法試験論文式試験の模範答案―全12問と出題趣旨を踏まえた解説も参照されたい。
平成22年度については,平成22年度旧司法試験論文式試験の模範答案―全12問と出題趣旨を踏まえた解説も参照されたい。

2 模範答案の前提と表記

模範答案は,出題当時(平成14年)の法令と,それまでに言い渡された判例を前提にしている。
そのため,民法は平成29年改正前の規定,商法は会社法(平成17年法律第86号)の制定前の規定,刑事訴訟法はその後の改正で項番号が動く前の規定によっている。
現行法で結論や条番号が変わる点は,各問の「現行法とその後の裁判例」で説明する。

答案は,旧司法試験の論文式答案で広く使われた型によっている。

(続きを読む...)平成14年度旧司法試験論文式試験の模範答案―憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の全12問と出題趣旨を踏まえた解説(AI作成)

令和7年度司法試験公法系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した40項目と5段階の重み付け(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論第2 評価項目の示し方と重み付けの基準1 評価項目の示し方2 5段階の重み付けの基準3 本問で補った点第3 本問の概要1 問題文と事実関係2 設問が求めること第4 評価項目と重み1 施策①⒜(投票の義務化)2 施策①⒜と⒝の区別3 施策①⒝(国政選挙権の停止)4 施策②(聴衆の不穏当な行為の禁止)5 答案全体6 重みの分布第5 模範解答1 答案の前提と表記2 答案3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説第6 関連記事1 同じ年度の司法試験の別の模範解答2 同じ科目の別の年度の記事3 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事第7 出典及び確認状態1 公式資料2 法令3 裁判例4 確認状態
第1 この記事の対象と結論
本問の早見表項目内容対象令和7年度 公法系第1問資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。確認した版・範囲と留保は第7の4を参照。評価項目40項目(重み5:5項目)重みの合計139(本記事独自の整理であり,公式の配点ではない。)答案の字数5994字(答案部分の見出しを含み,空白・改行を除く可視文字数)年度別の案内令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答と評価項目(AI作成)

本記事は,令和7年司法試験の論文式試験のうち,公法系科目第1問(憲法)を対象として,法務省が公表した「出題の趣旨」及び「採点実感」から答案の評価項目を抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす模範解答を示すものである。

本問は,国政選挙における投票の義務化(施策①⒜),連続3回の不投票者の国政選挙権を5年間停止する措置(施策①⒝)及び街頭演説における聴衆の不穏当な行為の禁止(施策②)という架空の法案骨子について,法律家の立場からその憲法適合性を論じさせるものである。

公式資料から抽出できた評価項目は40項目であり,重み5(答案の骨格又は採点実感が評価の分かれ目とした事項)に当たるのは,選挙権の二元説,在外国民選挙権訴訟の大法廷判決の参照,同判決の「自ら選挙の公正を害する行為をした者等」という例外への該当性,戸別訪問判決の伊藤正己裁判官補足意見の「選挙のルール」論,主催者の要請による実質的な内容規制及び事案の分析に基づく判断枠組みの設定の6項目である。

第5の模範解答は,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説を付けている。
第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方
評価項目は,本問の出題の趣旨(公法系科目第1問の部分)又は採点実感(同)の記述から抜き出したものに限り,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形に言い換えた。

各項目には,出題の趣旨と採点実感のどこに根拠があるかを,頁と見出し番号(採点実感の「3⑷」は「3 施策①⒜について」の⑷を指す。)で示し,一方の資料に記載がない場合は「記載なし」,一般的な記述から導いたものは「間接」と表示した。

公式資料の文章は,評価の強さを示す短い語句を除いて引用せず,根拠となる記述の趣旨を要約して示している。
2 5段階の重み付けの基準
重みは,公式資料の書きぶりの強さから本記事が付けたものであり,法務省の配点ではない。

①重み5:採点実感が「大きな差がついた」「評価の一つの分かれ目」「無視し得ない」等と明言した事項,又は答案の骨格そのもの
②重み4:出題の趣旨が検討を求め,採点実感も取り上げた(高く評価した・多数の答案の不足を指摘した)事項
③重み3:どちらか一方が明示する中核の理由付け
④重み2:一方が軽い表現で触れる補強の事項,又は典型的な誤りとして指摘された事項
⑤重み1:一方が控えめに触れるだけの事項

3 本問で補った点
重み4の付与では,出題の趣旨の検討要求と採点実感の評価の双方を根拠としている。
各項目の具体的な根拠は,第4の出題の趣旨欄及び採点実感欄に示す。

(続きを読む...)令和7年度司法試験公法系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した40項目と5段階の重み付け(AI作成)