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家事事件に関する審判書・判決書記載例集(最高裁判所が作成したもの)

目次
第1 家事事件に関する審判書・判決書記載例集(最高裁判所が作成したもの)
第2 家事審判の告知は審判書の謄本で行う理由
第3 関連記事その他

第1 家事事件に関する審判書・判決書記載例集(最高裁判所が作成したもの)
・ 平成25年1月1日の家事事件手続法(平成23年5月25日法律第52号)施行後に作成されたと思われる,家事事件に関する審判書・判決書記載例集(最高裁判所が作成したもの)を以下のとおり掲載しています。

1 婚姻費用分担申立事件
・ 基本型
・ 収入認定が困難な事案(各種統計資料により認定・判断した事例)
・ 標準算定表額に特殊事情の考慮が主張される事案(標準算定方式における学校教育費相当額を超える学費負担を考慮した事例)
・ 標準算定表額に特殊事情の考慮が主張される事案(義務者による権利者居住居宅のローン負担を考慮した事例)
・ 標準算定表額に特殊事情の考慮が主張される事案(義務者による権利者居住居宅のローン負担を考慮しなかった事例)
・ 増額・減額申立事件(減額した場合)

2 養育費申立事件
・ 基本型
・ 子が4人以上の場合
・ 義務者も子を養育している場合
・ 義務者の収入が算定表の上限を超える場合
・ 収入の変動により減額する場合
・ 扶養家族の変動により減額する場合
・ 子の大学進学による教育費増加により養育費を増額する場合
3 面会交流申立事件
・ 給付を特定した形で直接交流(面会)を認めた事例
・ 給付を特定しないで直接交流(面会)を認めた事例
・ 直接交流(面会)を認めず,間接交流のみを認めた事例
・ 面会交流を認めなかった事例
4 監護者指定申立事件
・ 申立人を監護者に指定した事例
・ 相手方を監護者に指定した事例
・ 審判前の保全処分申立事件 保全の必要性なしとして却下した事例
5 親権者変更申立事件
・ 認容した事例
・ 親権者死亡後他の親へ変更した事例
・ 却下した事例


6 遺産分割申立事件
・ 基本型(現物分割,代物分割)
・ 換価分割,共有分割,現物分割
・ 却下事例
・ 特別受益を否定した事例
・ 特別受益を肯定し,具体的相続分を算定したうえ,遺産分割をした事例(特別受益否定,持戻し免除の意思表示も含む。)
・ 寄与分を否定した事例2件
・ 寄与分を一部肯定した事例

7 祭祀財産の承継者指定申立事件
8 特別縁故者に対する相続財産の分与申立事件
・ 全部分与
・ 一部分与・却下事例
9 推定相続人廃除申立事件
・ 認容した場合
10 相続放棄申述事件
・ 却下した事例
11 氏の変更許可申立事件・名の変更許可申立事件・戸籍訂正許可申立事件
・ 氏の変更許可申立を却下した事案
・ 名の変更許可申立を却下した事案
・ 戸籍訂正許可申立事件(認容した事案)
12 性別の取扱いの変更申出書
・ 認容した事例2件
13 特別養子縁組申立事件
・ 第1段階の審判
・ 第2段階の審判
14 親権喪失申立事件・親権停止申立事件
・ 認容した事例
・ 審判前の保全処分(親権者の職務執行停止及び職務代行者の選任)を認めた事例
15 児童福祉法28条1項及び2項
・ 認容した事例
16-1 後見開始の審判申立事件
・ 基本型(親族後見人,鑑定実施)
・ 監督人選任
・ 複数後見人・権限分掌あり
・ 保佐からのバージョンアップ
・ 任意後見契約登記がある例
・ 任意後見監督人選任済みの審判
・ 却下例
16-2 保佐開始の審判申立事件
・ 開始するも代理権付与は同意なく却下
16-3 補助開始の審判申立事件
・ 同意なく却下
16-4 任意後見監督人選任申立事件
・ 法定後見と競合し認容した事例
・ 法定後見開始済みで却下した事例
16-5 後見開始の審判の取消申立事件
16-6 成年後見人解任事件
・ 報告懈怠等を理由に認容した事例
・ 横領等を理由に認容した事例
・ 却下した事例
16-7 相続財産管理人選任申立事件
・ 本人死亡後相続財産引渡しまでの処分
16-8 審判前の保全処分申立事件
・ 財産管理者選任・保佐命令
17 渉外事案 親権者変更申立事件
18 合意に相当する審判
・ 嫡出否認
・ 親子関係不存在確認
・ 認知申立事件
・ 協議離婚無効確認申立事件
19 調停に代わる審判
・ 夫婦関係調整調停申立事件(合意型)
・ 婚姻費用分担調停申立事件(欠席型)
・ 面会交流調停申立事件(不一致型)
・ 遺産分割申立事件(不出頭型)
・ 遺産分割申立事件(不一致型)
・ 遺産分割申立事件(合意型・渉外事件)
20 離婚請求事件
・ 基本型(離婚原因の存否,認容例)
・ 離婚原因の存否(棄却例)
・ 有責配偶者の抗弁の成否(請求棄却)
・ 有責配偶者の抗弁の成否(認容例)


21 離婚等請求事件
・ 財産分与(基本形)
・ 財産分与(基準日に争いがある事案)
・ 財産分与(特有財産部分に争いがある場合-不動産)
・ 財産分与(特有財産部分に争いがある場合-預貯金)
・ 財産分与(寄与度に争いがある事案)
・ 不動産の分与が問題となる事案(不動産ローンの引受けが問題とならない事案)
・ 不動産の分与が問題となる事案(不動産ローンの引受けが問題となる事案)


第2 家事審判の告知は審判書の謄本で行う理由
・ 「第3版 家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」432頁には以下の記載があります。
    判決書のように執行力を有しない債務名義は,裁判所書記官に対し執行文の付与の申立てをなし,執行文付与の有無や,執行力の存否を調査して付与されるところ(民執26条1項・2項),給付を命ずる家事審判は,執行力のある債務名義と同一の効力を有することから(家事法75条),審判書の正本は,それ自体で執行文の付された債務名義の正本と同視される。そのため,審判の告知の際に,審判書の正本を職権で作成・送達することは, 申立てを待たず,かつ,執行力の調査を行わずに債権者に執行文付与と同視されることを理解した運用が必要である。実務においては,審判の告知は審判書の謄本で行い,強制執行を実施する場合には,改めて審判書の正本の交付申請を行い,裁判所書記官による調査を経た上,正本の交付を受けることになる。なお,東京家庭裁判所家事5部では,調停に代わる審判,本審判とも便宜正本送達をしている。


第3 関連記事その他
1 一つのPDFファイルにしたものを,家事事件に関する審判書・判決書記載例集として掲載しています。
2(1) 以下の資料を掲載しています。
・ 家事事件記録の編成について(平成24年12月11日付の最高裁判所事務総長の通達。令和2年9月当時のもの)
・ 家裁における書記官事務の指針(家事編)→平成15年2月に最高裁判所事務総局が作成したもの
・ 家事事件関係の各種一覧表(平成24年11月27日付の最高裁判所事務総局家庭局第一課長の事務連絡)
(2) 以下の記事も参照して下さい。
・ 相続事件に関するメモ書き
・ 離婚事件に関するメモ書き
・ 離婚時の財産分与と税金に関するメモ書き
・ 大阪家裁後見センターだより
・ 訴訟能力,訴状等の受送達者,審判前の保全処分及び特別代理人
 裁判所関係国賠事件
 後見人等不正事例についての実情調査結果(平成23年分以降)
・ 平成17年以降の,成年後見関係事件の概況(家裁管内別件数)

松本明子裁判官(56期)の経歴

生年月日 S53.12.14
出身大学 京大
定年退官発令予定日 R25.12.14
R6.4.1 ~ 神戸家地裁姫路支部判事
R3.4.1 ~ R6.3.31 大阪地裁8民判事
H30.4.1 ~ R3.3.31 岡山地裁3民判事
H25.10.16 ~ H30.3.31 神戸地裁3民判事(破産再生執行保全部)
H25.4.1 ~ H25.10.15 神戸地裁判事補
H22.4.1 ~ H25.3.31 佐賀家地裁唐津支部判事補
H20.4.1 ~ H22.3.31 大阪家裁判事補
H18.4.1 ~ H20.3.31 大阪法務局訟務部付
H15.10.16 ~ H18.3.31 千葉地裁判事補


*0 歌手・バラエティタレントである松本明子(昭和41年4月8日生まれ)及び47期の松本明子弁護士(令和4年3月現在,みずき総合法律事務所(東京都新宿区)に所属しています。)とは別の人です。
*1 以下の記事も参照してください。
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
・ 判事補の外部経験の概要
・ 行政機関等への出向裁判官
・ 判検交流に関する内閣等の答弁
*2の1 平成20年10月16日付で特例判事補に就任した時点までは,「堀江明子」という氏名でした。
*2の2 以下の画像は,私が破産債権者代理人として神戸地裁第3民事部破産係に提出した免責意見,並びにこれに対する破産管財人の「免責に関する意見書」及び松本明子裁判官が作成した免責許可決定です(一連の経緯につき「弁護士会副会長経験者に対する懲戒請求事件について,日弁連懲戒委員会に定型文で棄却された体験談(私が情報公開請求を開始した経緯も記載しています。)」参照)。






*3の1 最高裁判所広報課の,広報ハンドブック(令和2年3月版)45頁には,「「裁判官は弁明せず」の法格言(法諺)があるとおり,個別事件に関する裁判所の判断及び理由は,全て判決や決定の理由の中で示されるもので,これら以外の場面で判決等について弁明したり,コメントしたりすることは不適切であるとされている。」と書いてあります。
*3の2 38期の井上薫裁判官は,「諸君!」2006年1月号の80頁ないし88頁に,「あの「靖国傍論」判決批判の裁判官がクビ?我、「裁判干渉」を甘受せず」と題する記事を寄稿していますところ,82頁には以下の記載があります。
     平成一六年一一月のある日、私は、横浜地裁の浅生重機所長から、「判決の理由が短いので改善せよ」と言われた。執務時間中所長室で二人きりの時のことである。
     平成一七年七月一四日、所長面談の時、私は所長から「判決の理由を改善するように言ったのに改善しないので、来年の判事再任は無理である。第二の人生を考えておくように」と言われた。所長面談というのは、所長が裁判官の人事評価をするに先立ち、その裁判官としなければならないものとして制度化された面談であり、公式行事である。余人は立ち会わない。
*3の3 「裁判官の勉強について-若い人のために-」(筆者は27期の西野喜一 元裁判官)には以下の記載があります(判例タイムズ1191号103頁)。
    判決の背後にある思索がおのずからものを言うということは確かにあることです。法律上の論証は,数学上の証明とは異なって,手を抜く気になれば抜くことが可能ですし,当座はそれでしのげてしまうのが怖いところです。しかし,それを5年,10年とやっていると,法律家としては使いものにならなくなるでしょう。


*4 弁護士森脇淳一HP「弁護士生活3年経過の現状報告」(2011年12月5日付)には以下の記載があります。
    「訴訟狂」となった(確かに、精神を病んでいると思われる方も多かった)のも、丁寧にその方が提出する記録(多くは過去の訴訟記録や裁判書)を検討すると、その方が敗訴した過去の裁判が間違っていて、本来その方が守られるべき権利が守られなかったため、どうしてもその権利を取り戻したくて(中には、そのような間違った裁判所に対する復讐心もあって)、何度負けても繰り返し裁判(その多くは再審。その壁は厚く、過去の裁判が見直されることはほとんどない)を起こされているのであった(そのような誤った裁判の結果、精神を病まれた方についての当該裁判官の責任は重いといえよう)。


*5 かけ出し裁判官Nonの裁判取説ブログ「”法服”を彩る紅三點」(2023年11月13日付)には以下の記載があります。
 同僚だった裁判官は『追想のひと三淵嘉子』(三淵嘉子さんの追想文集刊行会編)で次のようなエピソードを書かれています。
 和田嘉子さんは 東京地裁の民事を担当していた時 
 洗面所で当事者から刃物を向けられ刺されかけた。
 「当事者をそういう気持ちにさせた自分は 裁判官としての適格を欠くのではないか。
 たまたま行動によって示されたから まだ良いともいえるけれども
 行動に現れないままの不満不信は どんなに多いことか。」
 同僚だった裁判官に そう苦悩を訴え
 法を司る者が負う宿命について
 裁判というものの悲劇性について 語り合ったんだとか。


*6 令和4年3月1日,東北大学で国際私法という科目を担当するようになりました(東北大学HPの「裁判官の学びと職務」と題する論考(東北ローレビュー12号)参照)ところ,リンク先には以下の記載があります。
・ これ(山中注:裁判官としての勤務経験)は、すべて役所の人事異動の結果にすぎません。つまり、自分の希望がかなったのは英国留学くらいのもので、それ以外は、基本的には最高裁判所事務総局人事局という部門がその時々の状況に応じて私に人事異動を打診し、私がこれに応じた結果であるにすぎません。
(中略)
 もっとも、何度も不本意な人事異動が続けばその人はやる気をなくしてしまいます。また、年を重ねればどうしても家庭の事情から遠距離の転勤が難しくなります。人事局の方もその辺はよく心得ているようでして、経験年数が上がるにつれて、次第に裁判官の側の希望が通りやすくなる傾向はあるようです。

・ 裁判官は、自分で決断をしなければいけないので、その決断について誰も護ってくれませんし、かばってもくれません。先ほど述べたとおり賠償とか懲戒という問題にはなりませんが、少なくとも当事者を含む世間の批判を一身に受けなければなりません。そうなりたくなければ、証拠と法律に基づく決断の質を高めるほかありません。

長瀬敬昭裁判官(46期)の経歴

生年月日 S42.9.15
出身大学 京大
定年退官発令予定日 R14.9.15
R6.11.5 ~ 札幌家裁所長
R3.6.10 ~ R6.11.4 大阪地裁10刑部総括(刑事上席判事)(令状部)
H30.4.1 ~ R3.6.9 大阪地裁5刑部総括
H28.4.1 ~ H30.3.31 大阪地裁7刑部総括
H27.4.1 ~ H28.3.31 大阪地裁7刑判事
H26.4.1 ~ H27.3.31 大阪地家裁堺支部判事
H25.4.1 ~ H26.3.31 大阪高裁2刑判事
H21.4.1 ~ H25.3.31 司研刑裁教官
H17.4.1 ~ H21.3.31 大阪地裁判事
H16.4.13 ~ H17.3.31 広島地家裁判事
H14.3.31 ~ H16.4.12 広島地家裁判事補
H11.4.1 ~ H14.3.30 法務省刑事局付
H9.4.1 ~ H11.3.31 東京地裁判事補
H8.4.1 ~ H9.3.31 第一勧業銀行(研修)
H8.3.25 ~ H8.3.31 東京地裁判事補
H6.4.13 ~ H8.3.24 大阪地裁判事補

*0 以下の記事も参照して下さい。
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 大阪地裁の歴代の所長代行者,上席裁判官,大阪簡裁司掌裁判官等
・ 司法研修所刑事裁判教官の名簿
・ 行政機関等への出向裁判官
・ 裁判官の民間企業長期研修等の名簿
*1 46期の長瀬敬昭裁判官(平成4年の京大法学部卒業生)は,令和7年8月6日の北海道京大会の年次総会において,「家庭裁判所の果たしてきた役割と今後の展望 ~『虎に翼』にも触れて」と題した講演を行いました(京大HPの「同窓会 2025年度 北海道京大会総会が開催されました」参照)。
*2の1 入れ墨(タトゥー)の施術は医師法17条の「医業」に当たるとして入れ墨彫師に対して罰金15万円の有罪判決を言い渡した大阪地裁平成29年9月27日判決(裁判長は長瀬敬昭裁判官であることにつき「刺青彫り師は医師法違反・地裁判決」参照)は,大阪高裁平成30年11月14日判決(裁判長は34期の西田眞基裁判官によって破棄されて入れ墨彫師は無罪となり,最高裁令和2年9月16日決定によって入れ墨彫師の無罪が確定しました。
*2の2 最高裁令和2年9月16日決定が判示する「医行為」の解釈は,「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」(平成17年7月26日付の厚生労働省医政局長通知)の「医行為」の解釈と異なります(池田・染谷法律事務所HP「【I&S インサイト】医師法第17条「医業」の解釈」参照)。


*3 赤信号を殊更に無視したかどうかが争われた交通死亡事故について危険運転致死罪の成立を認定した大阪地裁令和元年10月3日判決(裁判長は長瀬敬昭裁判官)は,大阪高裁令和2年7月3日判決(裁判長は35期の村山浩昭裁判官)によって破棄され,当該事故については過失運転致死罪が認定されるにとどまりました(判例時報2476号102頁ないし109頁参照)。
*4の1 以下の記載は,長瀬敬昭裁判官の職務行為に関する私の体験談です(一連の経緯につき「弁護士会副会長経験者に対する懲戒請求事件について,日弁連懲戒委員会に定型文で棄却された体験談(私が情報公開請求を開始した経緯も記載しています。)」参照)。
   とある高検の検事長を経験した弁護士に法律相談をした,兵庫県某市在住の人(平成24年7月2日にJR掛川駅構内のそば屋で発生した暴行事件(以下「本件暴行事件」といいます。)の被害者とされた人物)が夕方に提出した被害届(罪名は暴行罪及び強要罪であり,被害発生日は平成24年6月29日となっていたもの)に基づき,提出翌日である平成24年8月21日,兵庫県灘警察署が名古屋市在住のAさんを姫路駅の近くで午前8時33分に逮捕し,接見禁止付で勾留した後,私は,知り合いの弁護士の紹介によりAさんの事件に弁護人として関与するようになりました(都道府県警察の管轄区域外における権限につき警察法61条参照)。
   本件暴行事件については,Aさんの自宅に関する捜索差押えまで実施された後,暴行罪により,平成24年9月7日,神戸簡易裁判所において罰金20万円の略式命令となりました(裁判所の土地管轄は,代用刑事施設としての警察署留置場に勾留されている被告人の現在地にもあることにつき刑事訴訟法2条1項参照)。
   その後,神戸簡裁平成25年7月10日判決(担当裁判官は24期の古川博裁判官。なお,判決書は4頁であり,そのうちの「弁護人の主張に対する判断」は31行でした。)は罰金20万円の有罪判決でしたし,大阪高裁平成25年11月27日判決(裁判長は29期の川合昌幸裁判官,陪席裁判官は36期の奥田哲也裁判官及び46期の長瀬敬昭裁判官)で控訴を棄却されました(当該判決では,情状立証として虚偽告訴を立証するために行った証拠調べの請求(控訴提起後の証拠及び原審検察官が証拠調べに同意しなかった証拠がメインです。)を含む,控訴審におけるすべての証拠調べ請求を必要性なしということで却下された上で,「被害者らが虚偽告訴を行ったと窺わせる証拠はない」という判断をされました。)し,最高裁平成26年2月27日決定で上告を棄却されました。


*4の2 早稲田大学HPに載ってある「河合健司元仙台高裁長官講演会講演録 裁判官の実像」には「仮に一審判決の結論が最終的に覆らないとしても,事件の具体的な事情を踏まえた適正な手続き,デュープロセスをしっかりと踏むことによって刑事罰を科す,そのことだけが刑事罰が正当化される根拠です。その根源的な問題,つまり,あくまでも被告人のために,適正な手続きを経て刑を確定させること,それが,裁判官が刑事罰を科すことができる正当化の根拠であるところ,その視点が私の考えの中で抜け落ちてしまった。」と書いてあります(リンク先のPDF12頁)。

奥田哲也裁判官(36期)の経歴

生年月日 S31.9.21
出身大学 大阪大
R3.9.21 定年退官
H29.4.1 ~ R3.9.20 奈良地家裁葛城支部長
H26.4.1 ~ H29.3.31 大阪家裁少年第2部部総括
H25.4.1 ~ H26.3.31 大阪高裁2刑判事
H22.4.1 ~ H25.3.31 神戸地裁2刑部総括
H19.4.1 ~ H22.3.31 広島地裁2刑部総括
H15.12.6 ~ H19.3.31 奈良地裁刑事部部総括
H14.4.1 ~ H15.12.5 大阪高裁1刑判事
H13.4.1 ~ H14.3.31 大阪地裁判事
H11.4.1 ~ H13.3.31 福岡地家裁田川支部長
H10.4.1 ~ H11.3.31 福岡地家裁田川支部判事
H7.4.1 ~ H10.3.31 大阪地裁判事
H6.4.13 ~ H7.3.31 青森地家裁八戸支部判事
H4.4.1 ~ H6.4.12 青森地家裁八戸支部判事補
H1.4.1 ~ H4.3.31 京都地裁判事補
S61.4.1 ~ H1.3.31 福岡地家裁久留米支部判事補
S59.4.13 ~ S61.3.31 大阪地裁判事補

*0 令和元年7月9日に国土交通省自動車局長を最後に依願退官し,同年11月6日以降,一般財団法人運輸総合研究所専務理事をしている奥田哲也とは別の人です。
    また,令和4年8月1日付で金沢地方法務局所属の七尾公証役場の公証人を辞職し,同年10月1日付で津地方法務局所属の松阪公証人合同役場の公証人に任命された奥田哲也(平成25年3月31日付で神戸地方法務局長を辞職した人)とは別の人です。
*1 以下の記事も参照してください。
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
*2の1 以下の記載は,奥田哲也裁判官の職務行為に関する私の体験談です(一連の経緯につき「弁護士会副会長経験者に対する懲戒請求事件について,日弁連懲戒委員会に定型文で棄却された体験談(私が情報公開請求を開始した経緯も記載しています。)」参照)。
   とある高検の検事長を経験した弁護士に法律相談をした,兵庫県某市在住の人(平成24年7月2日にJR掛川駅構内のそば屋で発生した暴行事件(以下「本件暴行事件」といいます。)の被害者とされた人物)が夕方に提出した被害届(罪名は暴行罪及び強要罪であり,被害発生日は平成24年6月29日となっていたもの)に基づき,提出翌日である平成24年8月21日,兵庫県灘警察署が名古屋市在住のAさんを姫路駅の近くで午前8時33分に逮捕し,接見禁止付で勾留した後,私は,知り合いの弁護士の紹介によりAさんの事件に弁護人として関与するようになりました(都道府県警察の管轄区域外における権限につき警察法61条参照)。
   本件暴行事件については,Aさんの自宅に関する捜索差押えまで実施された後,暴行罪により,平成24年9月7日,神戸簡易裁判所において罰金20万円の略式命令となりました(裁判所の土地管轄は,代用刑事施設としての警察署留置場に勾留されている被告人の現在地にもあることにつき刑事訴訟法2条1項参照)。
   その後,神戸簡裁平成25年7月10日判決(担当裁判官は24期の古川博裁判官。なお,判決書は4頁であり,そのうちの「弁護人の主張に対する判断」は31行でした。)は罰金20万円の有罪判決でしたし,大阪高裁平成25年11月27日判決(裁判長は29期の川合昌幸裁判官,陪席裁判官は36期の奥田哲也裁判官及び46期の長瀬敬昭裁判官)で控訴を棄却されました(当該判決では,情状立証として虚偽告訴を立証するために行った証拠調べの請求(控訴提起後の証拠及び原審検察官が証拠調べに同意しなかった証拠がメインです。)を含む,控訴審におけるすべての証拠調べ請求を必要性なしということで却下された上で,「被害者らが虚偽告訴を行ったと窺わせる証拠はない」という判断をされました。)し,最高裁平成26年2月27日決定で上告を棄却されました。


*2の2 早稲田大学HPに載ってある「河合健司元仙台高裁長官講演会講演録 裁判官の実像」には「仮に一審判決の結論が最終的に覆らないとしても,事件の具体的な事情を踏まえた適正な手続き,デュープロセスをしっかりと踏むことによって刑事罰を科す,そのことだけが刑事罰が正当化される根拠です。その根源的な問題,つまり,あくまでも被告人のために,適正な手続きを経て刑を確定させること,それが,裁判官が刑事罰を科すことができる正当化の根拠であるところ,その視点が私の考えの中で抜け落ちてしまった。」と書いてあります(リンク先のPDF12頁)。

日本司法支援センター(法テラス)を利用しなかったことに関して単位弁護士会で戒告となり,日弁連で不懲戒となった事例

目次
1 平成31年2月  5日発効の,山梨県弁護士会の懲戒処分(戒告)
2 令和  2年7月17日発効の,日弁連の取消裁決
3 弁護士職務基本規程の関連条文
4 関連記事その他


1 平成31年2月5日発効の,山梨県弁護士会の懲戒処分(戒告)
・ 自由と正義2019年6月号81頁及び82頁に載っている「処分の理由の要旨」は以下のとおりです。
(1) 被懲戒者は、懲戒請求者が株式会社Aから解雇された事件について2016年12月26日に相談を受けた際、懲戒請求者がその事件について日本司法支援センターの代理援助の申込みの趣旨で記載した援助申込書に関して、懲戒請求者の承諾を得ずに相談実施日時柵に2017年2月6日と記載して、同日に懲戒請求者から受けた法律相談についての援助申込書として日本司法支援センターに提出して法律相談料を請求した。
(2) 被懲戒者は、上記(1)の事件の処理について日本司法支援センターを利用することで懲戒請求者と合意しており、遅くとも2017年3月5日時点では日本司法支援センターの代理援助の申請ができる状態であったにもかかわらず、同日、日本司法支援センターを利用せずに懲戒請求者との間で雇用契約上の地位の確認等を求める内容の委任契約を締結し、日本司法支援センターを利用できることを説明しなかった。
(3) 被懲戒者は、上記(1)の事件について懲戒請求者の代理人としてA社と和解するに際して、A社が納付していない懲戒請求者の社会保険料等を支払うことを和解の内容とすることについて懲戒請求者が明確に要望していたにもかかわらず、懲戒請求者との間で十分な協議をせず、2017年3月23日、A社との間で上記要望に反した和解契約を締結した。
(4) 被懲戒者の上記(2)の行為は弁護士職務基本規程第29条第1項に、上記(3)の行為は同規程第22条第1項に違反し、上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。


2 令和2年7月17日発効の,日弁連の取消裁決
・ 自由と正義2020年9月号128頁及び129頁に載っている「裁決の理由の要旨」は以下のとおりです。
(1) 勤務先から解雇された懲戒請求者から相談を受けた審査請求人が、解雇に関して元勤務先と交渉し、和解により解決した本件について、山梨県弁護士会は、①懲戒請求者が事前に要望していた、勤務先が納付していなかった雇用保険料及び社会保険料を支払うこと(以下「遡り加入」という。)につき、懲戒請求者の要望を無視して和解契約を締結した行為は、弁護士職務基本規程第22条第1項及び同規程第36条に違反し、②本件解雇事件の弁護士費用につき、法テラスを利用できる状態であったにもかかわらず、利用しなかった行為は同規程第29条第1項に違反し、③懲戒請求者が2016年12月26日に作成した法テラスの援助申込書につき、懲戒請求者の承諾なく日付を書き換えて法テラスに提出し、法律相談料を請求した行為は、法テラスの細則等に違反する、と認定、判断し、審査請求人を戒告に付した。
(2) 本件では、主として金銭的な解決を図るべく交渉が続けられていたところ、合意書締結の直前に懲戒請求者から遡り加入に関する要望がなされた。懲戒請求者が遡り加入を強く要望していたことはうかがわれるが、それが審査請求人にどの程度正確に伝わっていたのかは定かではない。この点、審査請求人と懲戒請求者との間では認識にずれが生じていたということができ、合意書の条項に遡り加入の条項を挿入しなかったことについて、審査請求人の全面的な落ち度であると非難することは相当とはいえない。審査請求人は、懲戒請求者に対し、遡り加入に関する元勤務先との交渉の結果を伝えはしたが、それ以上の説明を行ったとは認められず、この点で審査請求人は、十分な説明、報告をして依頼者と協議を行わなかったといえるのであり、前記(1)①の行為に関し、山梨県弁護士会が弁護士職務基本規程第22条第1項及び第36条に違反したと判断したことは必ずしも不当とはいえないが、合意書をめく.る行き違いについては、審査請求人が成功報酬を請求しないことで実質的に決着がついたという事情が認められ、この点は酌むべきものである。
(3) 前記(1)の②に関し、法テラスを利用せずに委任契約を締結するにつき、審査請求人が具体的にどのような説明を行ったかについて直接的な証拠は存在しない。懲戒請求者があくまで法テラスの利用を望むのであれば、その点を主張していたはずであるが、この契約書作成の手続について特に問題が生じたことをうかがわせる事実は認められない。また、契約内容も、予定された法的手続を考えれば、金額的にも相応の範囲にとどまっているだけでなく、着手金の支払を月額1万円の分割払とするなど、懲戒請求者の置かれた状況に配慮したものとなっている。審査請求人は、法テラス利用の可否を検討すべき立場にあったことは否定できず、慎重さを欠いていたものの、審査請求人が報酬請求権を放棄し、これを懲戒請求者が受け入れたことから、法テラスを利用しなかったことにつき、懲戒請求者に金銭的な不利益は生じていないか、生じたとしてもわずかなものにとどまっている。
(4) 前記(1)の③に関し、2通の法テラスの援助申込書の作成経緯については、審査請求人の主張と懲戒請求者の主張のどちらが正当かを判断することは困難である。しかし、懲戒請求者が審査請求人に送信したメールの内容からすると、懲戒請求者自身が書類の書換えを行った事実を認識していたものと思われる。2017年2月6日の時点では、審査請求人と懲戒請求者との間には信頼関係が存在していたはずであり、書換えの時点で懲戒請求者がこれに異議を述べた形跡がないことからすると、懲戒請求者は書類の書換えについて承諾を与えていたとみるのが自然である。
(5) 以上のとおり、前記(1)の③については懲戒事由が認められず、前記(1)の①及び②については酌むべき事情に鑑み、審査請求人を懲戒しないものとする。


3 弁護士職務基本規程の関連条文
(1) 「懲戒の理由の要旨」で言及されている条文
22条(依頼者の意思の尊重)
① 弁護士は、委任の趣旨に関する依頼者の意思を尊重して職務を行うも のとする。
② 弁護士は、依頼者が疾病その他の事情のためその意思を十分に表明できないときは、適切な方法を講じて依頼者の意思の 確認に努める。
29条(受任の際の説明等)
① 弁護士は、事件を受任するに当たり、依頼者から得た情報に基づき、事 件の見通し、処理の方法並びに弁護士報酬及び費用について、適切な説明をしなけ ればならない。
② 弁護士は、事件について、依頼者に有利な結果となることを請け合い、又は保証してはならない。
③ 弁護士は、依頼者の期待する結果が得られる見込みがないにもかかわらず、その見込みがあるように装って事件を受任 してはならない。
36条(事件処理の報告及び協議)
   弁護士は、必要に応じ、依頼者に対して、事件の経過及び事件の帰趨に影響を及ぼす事項を報告し、依頼者と協議しながら事件の処理を進めなければならない。
(2) 「懲戒の理由の要旨」で言及されていない条文
33条(法律扶助制度等の説明)
   弁護士は、依頼者に対し、事案に応じ、法律扶助制度、訴訟救助制度 その他の資力の乏しい者の権利保護のための制度を説明し、裁判を受ける権利が 保障されるように努める。
82条(解釈適用指針)
① この規程は、弁護士の職務の多様性と個別性にかんがみ、その自由と独立を不当に侵すことのないよう、 実質的に解釈し適用しなければならない。第五条の解釈適用に当たって、刑事弁護においては、被疑者及び被告人の 防御権並びに弁護人の弁護権を侵害することのないように留意しなければならない。
② 第一章並びに第二十条から第二十二条まで、第二十六条、第三十三条、第三十七条第二項、第四十六条から 第四十八条まで、第五十条、第五十五条、第五十九条、第六十一条、第六十八条、第七十条、第七十三条及び 第七十四条の規定は、弁護士の職務の行動指針又は努力目標を定めたものとして解釈し適用しなければならない。


4 関連記事その他
(1) 法テラスHPの「リーフレット・パンフレット」「民事法律扶助のしおり」等が載っています。
(2) 判例時報2433号(2020年4月1日号)に「特集 法テラスの破産手続開始申立弁護士費用立替にもとづく償還請求権の財団債権性─借金苦による悲劇を繰り返さないために─…伊藤 眞」が載っています。
(3)ア 以下の資料を掲載しています。
・ 訴訟救助事件及び迅速処理のための国庫立替における書記官事務処理要領(令和5年2月1日一部改訂の,大阪高裁民事部の文書)
イ 以下の記事も参照してください。
・ 弁護士の懲戒事由
・ 弁護士法56条1項の「品位を失うべき非行」の具体例
・ 弁護士の懲戒請求権が何人にも認められていることの意義
・ 弁護士の職務の行動指針又は努力目標を定めた弁護士職務基本規程の条文
 「弁護士に対する懲戒請求事案集計報告(平成5年以降の分)
→ 令和元年の場合,審査請求の件数は30件であり,原処分取消は3件であり,原処分変更は1件です。
 弁護士会の懲戒手続
 弁護士の懲戒処分の公告,通知,公表及び事前公表

昭和44年7月1日付で特別採用された,東大卒業の23期司法修習生

目次
1 東大卒業の23期司法修習生の特別採用
2 昭和44年6月当時の,最高裁判所の公式説明
3 特別採用された23期司法修習生のその後
4 関連記事

1 東大卒業の23期司法修習生の特別採用
(1)ア 昭和44年1月18日から同月19日にかけて東大安田講堂事件があったこともあって,当時の東大生は昭和44年3月に卒業することができませんでした。
イ 司法試験に合格していたものの,昭和44年3月に卒業できないこととなった東大生は62人いましたところ,同年3月18日の最高裁判所による意思確認の結果,26人は東大中退を希望し,31人は東大卒業後に司法修習生になることを希望し(ただし,このうちの5人は後日,採用希望を撤回しました。),5人は採用希望を撤回しました。
(2) 昭和44年6月に東大を卒業した司法試験合格者のうちの26人は,昭和44年7月1日付で23期司法修習生として特別採用されました。
(3)ア 昭和44年6月25日,23期司法修習生大会が開かれ,東大卒業の23期司法修習生の特別採用に反対する決議を行いました。
イ 日弁連は,昭和44年7月12日の臨時総会において,「司法修習生の追加採用に関する決議」を採択して,東大卒業の23期司法修習生の特別採用に反対することを決議しました。

2 昭和44年6月当時の,最高裁判所の公式説明
(1)ア 造反-司法研修所改革の誘因-(昭和45年6月10日発行)42頁ないし44頁によれば,昭和44年5月29日付の毎日新聞の「読者の広場」欄に掲載された,9期の富川秀秋裁判官の「司法研修所の東大生優遇はおかしい」に対する以下の反論が,最高裁判所事務総局広報課によって毎日新聞の「読者の広場」欄に投書されました。
① 昭和44年6月2日付の投書
   五月二十九日付本欄「司法研修所の東大生優遇はおかしい」との意見について事実を説明したいと思います。
   最近の学園紛争による卒業延期は学生個人にはいかんともしがたい現象で、卒業が遅れたことで学生個人を責めるのは酷だと思われます。ところで司法修習生に採用され、司法研修所に入るのは通常四月です。在学中に司法試験をパスはしたが、卒業が延期された、卒業後の採用希望者に本年はもうだめです、来春まで待ちなさいと門を閉じていいものでしょうか。戦後、復員や外地引揚げなど個人的理由によらない原因のため大学の卒業が遅れた人がかなりいました。この人たちは、もちろん正規の採用期より遅れて司法修習生に採用されました。これは法曹三者の後継者の養成のためにとられるべき当然の措置といえましょう。今回の学園紛争のため卒業が遅れた人たちに対しても、同じ措置がとられたわけです。この一月の閣議で国家公務員上級試験に合格した各省庁採用内定者が学園紛争のため四月までに卒業できない場合には採用を延期し、卒業をまって採用することとする方針が了承されたのも同じ趣旨と思われます。ただ各省庁とはちがい、司法修習生の場合には、大学を中退してでも採用を希望する人については採用するというのが従来からの取扱い例となっております。そのようなわけで今春の司法修習生の採用に際し、学園紛争のために卒業の遅れた人については、中退か卒業のどちらを選ぶか本人の希望どおりに取扱うこととされたわけです。
   この措置が東大だけについて特に考慮されたのではないこともまたいうまでもありません。この措置は一時正規の卒業が危ぶまれた大学、たとえば中大、京大、岡山大などすべての学校当局等について、卒業時期がたしかめられました。その結果、これらの大学では、四月までに卒業が可能となったため、結果的に東大だけがこの取扱いを受けることになったに過ぎません。まして中退した人が「いわれなき不利益」をこうむり、また「それは合理的理由を欠く差別待遇」であるなどということは、全く事実に反するものです。
② 昭和44年6月18日付の投書
   今回の措置は、あらかじめ卒業延期者の全員に知らせた上でとられたもので、東大中退で入所した人が、これを知らなかったということはない。
   高裁では確定的に卒業延期となった人の全員(結果的に東大生ばかりになったことは前掲)に集まってもらいこの措置を十分説明した。
   もちろん四月までに卒業できる人たちにはそのようなことをする必要はありませんので、この措置についての説明はしていません。
イ 造反-司法研修所改革の誘因-(昭和45年6月10日発行)48頁には,和歌山修習生処分問題二二期対策委員会資料に収録されていた司法研修所資料からの抜粋として,「大学の卒業が九月にも行われた昭和二二年には、五月に一二二名の修習生を採用した外、一〇月に六名の修習生を採用した例もある(修習生一期)」と書いてあります。
(2) ちなみに,投書をした9期の富川秀秋裁判官は,名古屋高裁金沢支部判事をしていた昭和54年10月14日,国立国府台病院整形外科病室において包帯で首を絞めて自殺しました(「自殺データベース (8) 昭和50年代の自殺 (1975-1984)」参照)。

3 特別採用された23期司法修習生のその後
(1)ア 昭和46年6月,25期の前期修習中に二回試験が実施されました。
イ 23期司法修習生(昭和44年7月採用)の修習終了式は,昭和46年7月1日午前10時から司法研修所会議室で行われ,10人が判事補に,6人が検事に,10人が弁護士になりました。
(2)ア 10人の判事補は全員が東大出身であり,現役合格4人・1年遅れ5人・2年遅れ1人でした。
イ 退官時のポストは,東京高裁長官1人,名古屋高裁長官2人,知財高裁所長1人,東京高裁部総括2人,名古屋地裁所長1人,さいたま地家裁熊谷支部長1人,名古屋家地裁判事1人,静岡家地裁判事1人です。
(3) 23期全体の場合,退官時のポストは,高裁長官5人,知財高裁所長1人,東京高裁部総括5人,大阪高裁部総括6人,広島高裁部総括2人,福岡高裁部総括3人,仙台高裁部総括1人,札幌高裁部総括2人,地家裁所長10人(うち,1人は弁護士任官者)です。
   そのため,23期(昭和44年7月採用)の10人の判事補の出世率は非常に高いものでした。

4 関連記事
・ 昭和44年開始の,裁判所におけるブルーパージ

弁護士任官に対する賛成論及び反対論

目次
第1 弁護士任官に対する賛成論及び反対論
1 裁判官任用制度の民主化からの側面
2 弁護士経験からの側面
3 その他からの側面
第2 関連記事その他

第1 弁護士任官に対する賛成論及び反対論
・ 臨時司法制度調査会意見書(昭和39年8月28日付)(略称は「臨司意見書」です。)において,「法曹一元の制度の長所と短所」のうち,弁護士任官に対する賛成論及び反対論として妥当するものは以下のとおりです(出典は昭和39年8月発行の法曹時報別冊33頁ないし38頁です。)。
   
1 裁判官任用制度の民主化からの側面
(賛成論)
① 現在の司法部が魅力に欠けている原因は,現在の裁判官の任用制度が国民的基盤の上に立っていない点にある。
   この弊を是正するためには,国民とより直接のつながりをもつ弁護士を(国民的基盤の上に直接立つような構成をもつ推薦機関の推薦によって)裁判官に選任する制度が有効である。
② 民主主義下においては,国民が司法を自分らのものと意識するようになることが必要であるが,弁護士はその職務自体から民衆の味方となっているものであるから,これから裁判官を選ぶことにすれば,国民との間に血の通った裁判が行われるようになる。
③ 司法に国民の意志を反映させ,民主主義の目的を達成するためには,その方策として,国民に近い弁護士から裁判官を選ぶことにするのが,賢明にして現実的な手段である。
④ 若い時から裁判所に閉じこもっているキャリアの裁判官より世間一般と接触している弁護士の方が民主的である。
⑤ キャリアの裁判官と異なり,弁護士は,社会からきびしい批判を受けることによって,社会的評価がおのずから定まっているので,弁護士の中から裁判官を選考すれば誤りがなく,裁判に対する国民の信頼を増大させることができる。
(反対論)
① 司法の民主化がはたして何を意味するかが明らかでない。また,弁護士が裁判官になれば民主的であるとする考え方の根拠が不明である。
   現在の弁護士が現在の裁判官より民主的であるという保障はどこにもない。
② 弁護士から裁判官を採用すれば,裁判に対する国民の信頼の問題が氷解するとは考えられない。
   要は,裁判官その人の教養と人格いかんにある。
③ 弁護士に対して社会一般が信頼を寄せているとは思えない。また,一般国民は,弁護士に親近感をもっていない。
   したがって,弁護士から裁判官を採用することが直ちに民意を反映することにはならず,国民はそのようには考えていない。
④ 司法の民主化のための手段としては,むしろ裁判官の公選,陪審,参審の制度を考慮すべきであり,決して法曹一元の制度の採用に限定されるものではない。しかも,制度を論ずる場合には,能率,安定性等個々の面からの利害得失を総合的に考える必要がある。
   したがって,司法の民主化が望ましいとすることから,直ちに法曹一元の制度を採用すべきであるとすることは,論理の飛躍である。
   
2 弁護士経験からの側面
(賛成論)
① 実社会に直接接触して,生きた社会の実態を知り,豊富な社会的経験を有する弁護士が裁判官となることにより,真相に適した裁判が行われるようになり,裁判の説得力と信頼性を増すことができる。
② 弁護士から裁判官を採用することにより,広い視野を有する裁判官を得ることができる。
③ 弁護士,検察官のような当事者活動を経ることにより,知識経験が豊かになり,人間の見方が錬成されて来る。
④ すぐれた裁判官となるためには,弁護士の経験がキャリアの経験にまさる。つまり弁護士の経験により,人権感覚を身に付けることができる。
   人権感覚とは,具体的なケースに現れた社会の要求に対し切実綿密に反応する感覚である。
⑤ 弁護士の経験は,依頼者に対する責任に裏付けられているから,キャリアの裁判官の経験と質的に異なるものがある。
(反対論)
① 弁護士のみが社会常識に富むとすることは独断であり,弁護士の経験のみが裁判官に必要な経験とは言えない。
   要は,その人個人の素質,生活態度,そしゃく能力のいかんによる。
② 弁護士の経験といえども,社会との直接の接触による直接的な経験ではなく,間接的なものにすぎない。
③ 弁護士の経験には,ともすれば裁判官に要請される廉潔,公正ということと矛盾する面がある。
④ 在野の苦労を経て社会の荒波をくぐってきたものでなければ裁判官となる資格がないとすることは,合理的な理由を欠く。
⑤ 社会的事象に対する知識,当事者の立場に立って物を考える能力は,弁護士を経験したからすぐれ,キャリアであるから劣るというものではない。
⑥ 当事者経験を強調することにも疑問がある。当事者経験があることによって訴訟指揮が適切に行なわれ,事実認定が的確に行われるためには,裁判所の訴訟活動と当事者の訴訟活動との間に大きな距離がないこと,対立がないことが前提であるが,現状では,弁護士の活動は,当事者の利益擁護に傾きすぎている。
⑦ 裁判官が弁護士の中から選ばれるという制度には弊害も伴い,このような制度がわが国の国民感情に適合するかどうか疑わしい。
⑧ 裁判官となるためには当事者としての経験が必要であるとしながら,法曹一元論のあるものが裁判官の給源を実務弁護士以外に拡大しようとしていることは,矛盾である。
⑨ 弁護士は,裁判官と異なり,必ずしも各種の事件を取り扱うとは限らないから,その当事者経験は,限られた分野のものにとどまる。
⑩ 裁判官と弁護士との間には,その職務の性質において,質的な相違があり,裁判官の職務は,双方の主張を聞いていずれが正しいかを判断するものであるのに対し,弁護士の職務は一方の当事者の利益のみを考えるものであるから,後者の経験をもって前者のそれに代えることはできない。
   両者には,それぞれ異なった性格,訓練が要求される。
⑪ 弁護士出身の裁判官には個性が強すぎるという批判があり,各事件を通じての安定性のある判断という要請が満たされないこととなる虞れがある。
   
3 その他からの側面
(賛成論)
① 法曹一元の制度が実現されれば,在野法曹が司法の運営に責任をもつということが制度的に明確になるので,そのことが訴訟指揮等の面にも現われ,円滑な能率的な司法の運営を期待しうるようになる。
② 司法の円滑な運営のためには,在朝在野の法曹の対立感の一掃,裁判所に対する法曹全体の協力体制が必要であるが,そのためには,法曹一元の制度を確立する必要がある。
③ 裁判官自身の努力のみによってその地位を向上させることは容易ではなく,そのためには,法曹全体がこれをもり立てて行かなければならない。
   そのような基盤を作るためにも,法曹一元の制度が有用である。
④ 法曹一元の制度が実現されれば,その制度の下における裁判官の給与は現在とは著しく異なるものとなるであろうから,現行制度の下において難問とされている裁判官の給与の問題が一挙に解決されうる。
(反対論)
① 英米における法曹一元の制度は,それぞれに特有な歴史的及び社会的背景の下に自然にできあがったものであって,一挙に法律で作ったものもでもなければ,また,作りうるものでもない。
② 英米の判例法主義の下に成立した制度は,わが国のような成文法主義の国で直ちにこれに追随することはできない。
③ 法曹中の長老が裁判をすることによる効果をあげるためには,法曹全体,ことに弁護士全体の中に一体感及び国民の信頼感が存在することが必要であるが,わが国の場合には,そのような社会的背景が欠けている。
   また,法曹一元の制度を採用するということは,司法の根幹に関する革命的な改革であるから,一般国民がこれを支持する熱意がないのに実行できるはずがない。

④ 裁判官の給与の問題を解決するために法曹一元の制度を考えるのは,本末を転倒した議論である。


第2 関連記事その他
1 首相官邸HPに「法曹一元制度の長所と短所(臨時司法制度調査階意見書より)」が載っています。

2 最高裁判所とともに(著者は高輪1期の矢口洪一 元最高裁判所長官)56頁には以下の記載があります。
   臨司では司法試験改革や裁判所の適正配置問題など、今日法曹界で論議されている司法制度の問題点があらかた取り上げられた。ただ、結果的に日の目を見たものはごく一部だったところから、「裁判所がいいところだけをつまみ食いした」などとの批判もあったが、毎回ほとんど全委員の出席を得て会議の議論は終始真剣そのものだったと思う。
3 平成15年7月14日開催の下級裁判所裁判官指名諮問委員会(第3回)議事要旨4頁及び5頁には以下の記載があります。
○:弁護士任官した場合のサポート体制はどうなっているのか。
▲:まず,弁護士任官者がスムーズに裁判官としての仕事に入っていけるよう,それぞれの個性に応じ,最初からいきなり単独裁判を担当してもらうのではなく,地裁の保全事件を担当してもらったり,高裁の陪席裁判官をしてもらったり,配置についてできるだけの配慮をしている。現在は特定分野に限っての任官も受け入れているので,例えば,本人が家事事件を希望する場合には,家裁に配置するなどの配慮もしている。
    また,弁護士任官者が2名いる部を作るという試みもしている。さらに,弁護士任官者を集めて司法研修所で一定期間の研修も行っている。
4 以下の記事も参照してください。

・ 弁護士任官者研究会の資料
 法曹一元

・ 平成11年11月までの弁護士任官の状況
・ 我が国の裁判官制度に関する,平成12年4月当時の説明
・ 平成13年2月当時の,弁護士任官に対する最高裁判所の考え方

・ 弁護士任官等に関する協議の取りまとめ(平成13年12月7日付)
・ 判事補の採用に関する国会答弁
・ 修習終了後3年未満の判事補への任官
・ 下級裁判所裁判官指名諮問委員会委員名簿
・ 弁護士任官候補者に関する下級裁判所裁判官指名諮問委員会の答申状況

2000円の印紙を貼付するだけで上告受理申立てをする方法

目次
1 具体的な方法
2 理論面の説明
3 上告受理申立書の記載例
4 再度の委任状提出は不可欠ではないこと
5 上告理由等を記載する場合の形式的注意点
6 高裁で却下することは難しいこと
7 関連記事その他

1 具体的な方法
(1) 数量的に可分な金銭請求が問題となっている場合,債権者であると債務者であるとを問わず,以下の方法を取れば,2000円の印紙を貼付するだけで上告受理申立てをすることができます。
① 訴訟物の価額を金10万円として,上告受理申立書を提出する。
・ 判決書の送達を受けた日から2週間以内です(民事訴訟法313条・285条本文)。
② 上告受理申立理由書の提出期間内に,上告受理の申立てをしていない部分も含めて,控訴審判決に対する上告受理申立ての理由を記載するとともに,上告受理決定が出た場合における上告受理申立ての範囲の拡張を予告しておく。
・ 上告受理申立通知書の送達(民事訴訟規則199条2項・189条1項)を受けた日から50日以内です(民事訴訟規則199条2項・194条)。
・ 上告受理申立理由書の提出期間経過後に新たな理由を追加して主張することは許されないのであって,上告審は当該主張について審理判断してくれません(最高裁大法廷昭和28年11月11日判決参照)。
・ 上告受理申立理由書の付言として,「本件事件について上告受理決定が出た場合,上告受理申立ての範囲の拡張を申し立てる予定である。」という風に書いておけばいいと思います。
③ 上告受理決定が出た場合,追加の印紙を貼付した上で,上告受理申立ての範囲を拡張する。
・ 上告不受理決定が出た場合,2000円の印紙を貼付しただけで終わることとなります。
(2) 2000円の印紙だけを貼付した上告受理申立ての適法性について高等裁判所から問い合わせがあった場合,「「2000円上告」というキーワードで検索すれば出てくる,山中弁護士のブログを読んでくれ。」といえばいいと思います。
(3) 2000円の印紙だけを貼付した上告受理申立書を提出した場合と,そうでない場合とで,上告受理決定が出る可能性に違いがあるかどうかは不明です。


2 理論面の説明
(1) 上告審は,申立人が不服を申し立てた限度においてのみ原判決の当否を判断することができます(民事訴訟法320条)。
   そのため,上告受理決定が出た場合に上告受理申立ての範囲を拡張していないと,10万円の部分についてしか原判決を破棄してもらえないこととなります。
(2) 上告受理申立てにより,上告受理申立ての対象となった終局判決によって判断された事件の全部が上告審に移審します。
(3)ア 上告受理申立ての範囲の拡張は,理由書提出期間内であれば当然に可能であります(最高裁昭和44年7月10日判決参照)ところ,理由書提出期間を経過していたとしても上告審の口頭弁論を経る場合,口頭弁論終結時までに拡張すれば足ります。
イ 「最高裁判所における民事上告審の手続について」(筆者は50期の武藤貴明裁判官(元最高裁判所調査官))には以下の記載があります(判例タイムズ1399号(2014年6月発行)64頁)。
   拡張が1個の請求の量的な範囲の拡張にとどまる場合には,当初の不服申立ての範囲について適法な理由の主張があれば,拡張部分について不適法となることはない。


3 上告受理申立書の記載例
   2000円の印紙を貼付するだけの上告受理申立書の記載例は以下のとおりです(予納郵券額につき,大阪地裁HPの「民事訴訟等手続に必要な郵便切手一覧表」参照)。

上告受理申立書

令和2年9月12日
最高裁判所 御中

申立人代理人弁護士  山 中 理 司

当事者の表示  別紙当事者目録記載のとおり

損害賠償請求上告受理申立事件

 訴訟物の価額  金 100,000円(控訴審請求額の一部)
 貼用印紙額   金2,000円
 予納郵券額    金6,074円

 上記当事者間の大阪高等裁判所令和2年(ネ)第○○○○号損害賠償請求控訴事件について,令和2年8月○○日に判決の言渡しがあり,同日,判決正本の送達を受けたところ,一部不服であるから上告受理の申立てをする。

原判決の主文の表示
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

上告受理申立ての趣旨
1 本件上告を受理する。
2 原判決を破棄し,さらに相当の裁判を求める。

上告受理申立ての理由
追って上告受理申立理由書を提出する。

添付書類
1 上告受理申立書副本 1通
2 委任状 1通
(山中注:当事者目録は省略)

4 再度の委任状提出は不可欠ではないこと
(1)ア 原審の訴訟代理人が上告受理申立ての特別委任まで受けていた場合,高裁判決後の委任状を添付することなく,上告受理申立てをすることができます(最高裁昭和23年12月24日判決参照)から,当事者より上告提起の特別委任を受けた訴訟代理人がある場合,第二審判決の送達後上告提起の期間内にその当事者が死亡しても訴訟手続は中断しません(最高裁昭和23年12月24日判決)。
イ 当事者より上訴の特別委任を受けた訴訟代理人がいない場合,訴訟委任による訴訟代理人の権限は当該審級に限られます(民事訴訟法55条2項3号)から,判決書の送達があった時点で訴訟手続は中断します(大審院昭和6年8月8日決定(判例秘書に掲載))。
(2) 東弁リブラ2015年5月号の「東京高裁書記官に訊く-民事部・刑事部編-」には,「地裁段階での代理人が高裁で委任状を提出することが必要であるか否かという点については,厳密に言えば不要であるが,代理権を明確にするため,実務では提出を求めている。」と書いてあります(リンク先のPDF4頁)。

5 上告理由等を記載する場合の形式的注意点
(1) 上告理由(民事訴訟法312条1項及び2項)を上告受理申立て理由として主張することはできません(民事訴訟法318条2項)。
イ 上告受理申立理由として,第一審の準備書面又は控訴理由書を援用することはできません(最高裁大法廷昭和28年11月11日判決参照)。
(2) 上告状及び上告理由書提出期間内に上告人から提出された書面のいずれにも民訴法312条1項,2項に規定する事由の記載がないときは,原裁判所は,民訴規則196条1項所定の補正命令を発すべきではなく,民訴法316条1項に基づき,直ちに決定で上告を却下すべきとされています(最高裁平成12年7月14日決定)。
(3) 上告理由書において他の書面を引用し,又は共同上告人の上告理由を援用する形による上告の理由の記載は許されないところ,関連する最高裁判例としては以下のものがあります。
① 最高裁昭和26年6月29日判決及び最高裁昭和32年10月10日決定(他事件についての上告理由書を引用した例)
→ 最高裁昭和26年6月29日判決は裁判所HPに載っていないものの,仮処分決定取消請求事件に関するものとして,判例秘書に掲載されています。
② 最高裁大法廷昭和28年11月11日判決(第一審記録に添付した準備書面を引用した例)
③ 最高裁昭和37年4月27日判決(原審に提出した準備書面を引用した例)
④ 最高裁昭和39年11月17日判決(共同上告人の上告理由中,利益なものを援用すると主張した例)
(4) いわゆる上告理由としての理由不備(民訴法312条1項6号)とは,主文を導き出すための理由の全部又は一部が欠けていることをいうのであって,事実の摘示及び判断を欠くという意味での判断遺脱(例えば, 抗弁を認めながらこれに対する再抗弁の摘示がなかった場合)は上告受理申立て理由となるにすぎません(最高裁平成11年6月29日判決)。

6 高裁で却下することは難しいこと
(1)ア 上告受理申立て理由が形式的にでも主張されていれば,原裁判所が,それが実質的には法令の解釈に関する重要事項を含まないとして上告受理申立てを却下することは,たとえそれが明白であっても許されません(最高裁平成11年3月9日決定参照)。
イ 最高裁平成11年3月9日決定の解説記事である判例タイムズ1000号256頁及び257頁には以下の記載があります。
 立法経緯及び許可抗告制度との対比からすれば、「法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件」という要件の具備についての判断は、上告裁判所である最高裁判所に専属するものと解されるのであり、原裁判所である高等裁判所においてこれを判断することは、たとえ具備しないことが「明らかであるとき」に限定するとしても、上告受理制度の趣旨に反し、許されないものというべきであろう。
(2) 上告審から見た書記官事務の留意事項(令和2年分)8頁には以下の記載があります。
 上告受理申立書又は上告受理申立て理由書に記載された上告受理申立ての理由が民訴規則199条1項,191条2項,3項の方式に違反する場合には,同規則199条2項において補正命令を発出すべき条文(同規則196条1項)が準用されているが,形式的にでも法令違反である旨が記載されていればこの記載が民訴法318条1項の事件に該当するか否かを判断するのは最高裁のみになるから,実際には高裁において補正命令を発した上で却下することは困難である(例えば,「民法違反」とのみ記載があり,条項等の記載がないときは補正命令の対象とすることも考えられるが,通常は不服の内容から理解可能であり,補正されなかったとしても却下することは難しいことが多いと思われる。)。上告受理申立て理由書の点検に当たっては,書記官としても記載内容に目を通し,形式的にでも法令違反等の記載がある場合には,事件を送付すべき旨を裁判官に進言する。

7 関連記事その他
(1)ア 上告人が訴訟の完結を遅延させることのみを目的として上告を提起したと認められる場合,上告権の濫用として,上告棄却の「判決」の主文において制裁金の納付を命じられることがあります(民事訴訟法313条・303条1項及び2項。なお,旧民訴法時代の実例として最高裁昭和41年11月18日判決)。
 しかし,このような場合,実務上は直ちに上告棄却・不受理決定が送られてくるだけだと思います。
イ 庶民の弁護士 伊藤良徳HP「まだ最高裁がある?(民事裁判編)」には以下の記載があります。
 民事事件(行政事件を除く)の最高裁への上告と上告受理申立てについての、2013年以降の10年間の各年度の既済件数(判決、決定等により終了した件数)、原判決破棄件数、既済件数中の破棄率を見ると次の通りになっています(最高裁での民事事件としては1審が簡裁の事件の高裁の判決に対する特別上告が年間数十件ありますが、これは除いています)。原判決破棄の割合は、ばらつきはありますが、ならして約1%です(最近の10年を見ると、それ以前よりさらに減少傾向にあるように見えます)。言い換えれば、上告棄却(または却下)・不受理が97%程度を占めています(取り下げその他が2%前後)。
(2) 最高裁平成14年11月22日決定は,上告受理の申立てについての不受理決定に2人の反対意見が付された事例です。
(3)ア 以下の資料を掲載しています。
① 平成24年12月21日付の上告受理申立理由書
・ 平成17年度日弁連副会長の必要経費に関する,東京高裁平成24年9月19日判決に対するものであり,最高裁平成26年1月17日決定により上告不受理となったものの,上告受理申立理由書の書き方自体は非常に参考になりますし,「結語」部分(PDF31頁)については法令の条文を置き換えることで,そのまま使い回しができると思います。
・ 国税庁HPの「最高裁不受理事件の意義とその影響」において,「弁護士会費懇親会事件」として紹介されています。
② 事件記録の保管及び送付に関する事務の取扱いについて(平成7年3月24日付の最高裁判所総務局長通達)
③ 事件記録の保管及び送付に関する事務の取扱いについて(平成25年7月26日付の最高裁判所大法廷首席書記官の指示)
イ 以下の記事も参照してください。
・ 上告審に関するメモ書き
・ 最高裁判所裁判部作成の民事・刑事書記官実務必携
・ 最高裁の破棄判決一覧表(平成25年4月以降の分),及び最高裁民事破棄判決等の実情
・ 最高裁判所に係属した許可抗告事件一覧表(平成25年分以降),及び許可抗告事件の実情
・ 最高裁の既済事件一覧表(民事)
・ 上告不受理決定等と一緒に送られてくる予納郵券に関する受領書
・ 最高裁判所調査官
・ 上告審から見た書記官事務の留意事項
・ 最高裁判所における民事事件の口頭弁論期日
・ 最高裁判所の事件記録符号規程
・ 最高裁判所事件月表(令和元年5月以降)

上告受理申立て理由書の提出について(令和2年9月当時の,大阪高等裁判所の説明文書)

裁判所関係国賠事件

目次
第1 総論
第2 裁判所関係国賠事件の報告について定めた文書
1 事務総局の局長の通達
2 事務総局の局の課長の事務連絡
第3 裁判所関係国賠事件に関する法務省の依頼文
第4 裁判所関係国賠事件に関する裁判例
1 成年後見人に関するもの
2 破産管財人に関するもの
第5 国家賠償請求事件における国の勝訴状況
第6 最高裁判所への報告事務に関する通達(裁判所関係国賠事件以外に関するもの)
第7 予防司法支援制度
第8 公務員の法解釈の誤りが直ちに過失につながるわけではないこと
第9 外部資料の記載
1 弁護士の記載
2 元裁判官の記載
第10 国家賠償法1条2項に基づく求償権行使事例
第11 明治憲法下では,権力作用に基づく国の行為については民法上の不法行為責任は発生しなかったこと
第12 裁判所に対する不当要求等
第13 規制権限の不行使と国家賠償責任
第14 交通死亡事故における病院の過失認定事例
第15 関連記事その他

第1 総論
1 最高裁昭和57年3月12日判決
(1) 最高裁昭和57年3月12日判決は,以下のとおり判示しています(先例として,最高裁昭和43年3月15日判決を引用しています。)。
    裁判官がした争訟の裁判に上訴等の訴訟法上の救済方法によつて是正されるべき瑕疵が存在したとしても、これによつて当然に国家賠償法一条一項の規定にいう違法な行為があつたものとして国の損害賠償責任の問題が生ずるわけのものではなく、右責任が肯定されるためには、当該裁判官が違法又は不当な目的をもつて裁判をしたなど、裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認めうるような特別の事情があることを必要とすると解するのが相当である。
(2) 昭和57年度最高裁判所調査官解説(民事篇)216頁には以下の記載があります。
    どのような場合に右の特別の事情があるということができるかは、今後の事例の集積を待つほかはないが、一般論としていえば、当該手続の性格及び当事者の参画の程度、当該裁判の性質、不服申立制度の有無等に鑑みて、当該裁判所又は裁判官に違法な裁判の是正を専ら上訴又は再審によるべきものとすることが不相当と解されるほどに著しい客観的な行為規範への違反がある場合ということができる。具体的には、法律上関与してはならないとされている事件について裁判したとき、裁判官による誠実な判断とは認められないような不合理な裁判をしたときなどを挙げることができよう。いずれにしても、単なる事実認定の経験則違背や法令の解釈適用の誤りの違法は、もっぱら上訴等によって是正されるべきであって、これを国家賠償法上も違法として損害賠償請求することはできないものというべきである。
2 実務上の問題
・ 実務上,裁判所関係国賠事件において担当裁判官の証人尋問が実施されない限り,「違法又は不当な目的を持って裁判をしたなど,裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認めうるような特別の事情」を原告が立証することはほぼ不可能と思います。
    ただし,裁判所関係国賠事件において30万円の国家賠償を認めた裁判例として,名古屋高裁平成15年12月24日判決(裁判官が弁護人に対し,刑訴法207条・81条及び刑訴規則30条に違反して文書の授受を禁止した事例)があります。


第2 裁判所関係国賠事件の報告について定めた文書
1 事務総局の局長の事務連絡
   裁判所職員の行為について国家賠償請求訴訟を提起した場合の報告を定めた局長の通達を以下のとおり掲載しています。
 裁判所職員の事件処理上の違法行為を理由とする国家賠償請求事件及び告知事件の報告について(平成16年7月1日付の最高裁判所民事局長,刑事局長,行政局長及び家庭局長通達)
→ ①の通達は平成29年9月30日まで適用されていたものです。
② 裁判所職員の事件処理上の違法行為を理由とする国家賠償請求事件及び告知事件の報告等について(平成29年7月3日付の最高裁判所民事局長,刑事局長等の通達)
→ ②の通達は平成29年10月1日以降に適用されているものです。
2 事務総局の局の課長の事務連絡
   裁判所職員の行為について国家賠償請求訴訟を提起した場合の報告を定めた課長の事務連絡を以下のとおり掲載しています。
 国家賠償法1条1項又は同法2条1項に基づく損害賠償請求事件(国を被告とし,かつ,原告に訴訟代理人が選任されている事件を除く。)の報告(平成27年3月26日付の最高裁判所行政局第一課長の書簡)
 行政事件等の報告に関する最高裁行政局第一課長の書簡(平成26年3月25日付)を変更しています。
④ 「裁判所職員の事件処理上の違法行為を理由とする国家賠償請求事件及び告知事件の報告等について」の発出について(平成29年7月3日付の最高裁民事局第一課長等の事務連絡)
→ ②平成29年7月3日付の局長通達の補足説明です。
⑤ 行政・国賠・労働・知財事件に関する報告について(令和2年3月13日付の最高裁行政局第一課長の事務連絡)
→ 令和2年4月1日以降の取扱いについて定めた文書です。
3 最高裁判所が,下級裁判所に対して事件報告を求めることは,下級裁判所裁判官に対して何ら審理上の圧力を加えるものではないとされています(最高裁昭和36年9月26日決定参照)。


第3 裁判所関係国賠事件に関する法務省の依頼文
1 裁判所職員の事件処理上の違法行為を理由とする国家賠償請求事件の処理について(平成7年11月20日付の最高裁判所民事局第一課長,刑事局第一課長等の事務連絡)につき,引用元となった法務省訟務局総務課長の依頼文は以下のとおりです(1,2を①,②に変えています。)。
    平素,標記の国家賠償請求事件(以下「裁判所関係国賠事件」という。)の処理につきまして,特段の御配慮をいただき,誠にありがとうございます。
    ところで,昨今の裁判所関係国賠事件は,裁判官の訴訟指揮の違法や執行官の職務執行の違法を主張して訴えを提起するものが増える傾向にある等,従来に増して事実関係の正確な把握に努める必要が生じております。他方,受訴裁判所の答弁書提出期限は,国に送達後ほぼ1か月程度となっているところ,上記期限と調査回報書の当局への到着時期とが極めて接近しているため,第1回期日前の訴訟準備が極めて不十分なまま期日に臨まざるを得ない等の実情にあります。
  つきましては,裁判所関係国賠事件の一層の適正・迅速処理を図るために,その処理に当たりましては,下記の点につき御配慮いただきたくお願いいたします。

 所管裁判所(違法行為を行ったとされている職員が当時所属していた裁判所)の担当者は,法務省からの調査回報依頼通知を受け取ったときは,速やかに担当の法務局又は地方法務局に連絡し,訴訟準備の打合せの要否等について協議する。
    なお,法務局側の連絡窓口は,法務局の場合は訟務管理官,地方法務局の場合は(総括)上席訟務官である。
② 所管裁判所の担当者は,原記録の閲覧謄写等訴訟の準備に必要な資料の利用について,可能な限り協力する。
2 平成29年度(最情)答申第62号(平成30年2月23日答申)には以下の記載があります。
     国家賠償請求事件についての調査結果文書には,請求原因事実の認否及び反論を記載し,その根拠事実を証する資料の写しを添付するから,本件対象文書の添付資料は,実質上当事者の立場にある裁判所が以後の訴訟手続において想定される主張の根拠事実を証する資料と評価した文書といえ,その標題を開示するだけでも,主張の方向性や立証事項の多寡を含む国の総合的な訴訟対応方針を推認することができる。


第4 裁判所関係国賠事件に関する裁判例
1 成年後見人に関するもの
    東京高裁平成29年4月27日判決(判例秘書に掲載)は,以下のとおり判示しています。
    家庭裁判所は,成年後見人の後見事務の監督に関して,いつでも,成年後見人に対し後見の事務の報告若しくは財産の目録の提出を求め,または後見の事務若しくは被後見人の財産の調査をするとともに,被後見人の財産の管理その他後見の事務について必要な処分を命じることができるなどの広範な権限を有しているところ,成年後見人の後見事務の監督についても,独立した判断権を有し,かつ,独立した判断を行う職責を有する裁判官の職務行為として行われるものであることに鑑みれば,裁判官による成年後見人の後見事務の監督につき職務上の義務違反があるとして国家賠償法上の損害賠償責任が肯認されるためには,裁判官が違法若しくは不当な目的をもって権限を行使し,または裁判官の権限の行使の方法が甚だしく不当であるなど,裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使し,または行使しなかったものと認め得るような特別の事情があることを必要とすると解するのが相当である。
2 破産管財人に関するもの
(1) 大阪地裁平成29年4月21日(判例秘書に掲載)(担当裁判官は46期の金地香枝,新61期の林田敏幸及び67期の水野健太)は以下の判示をしています(大阪高裁平成29年10月26日(判例秘書に掲載)によって支持されています。)。
     国賠法1条1項は,国又は公共団体の公権力の行使に当たる公務員が個別の国民に対して負担する職務上の法的義務に違背して当該国民に損害を与えたときに,国又は公共団体がこれを賠償する責めに任ずることを規定するものと解するのが相当である(最高裁昭和60年11月21日第一小法廷判決・民集39巻7号1512頁参照)。そして,裁判官がした争訟の裁判につき国賠法1条1項の規定にいう違法な行為があったものとして国の損害賠償責任が肯定されるためには,上記裁判に上訴等の訴訟法上の救済方法によって是正されるべき瑕疵が存在するだけでは足りず,当該裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判をしたなど,裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認めうるような特別の事情があることを必要とすると解するのが相当である(最高裁昭和57年3月12日第二小法廷判決・民集36巻3号329頁参照)。そして,上記特別の事情とは,当該裁判の性質,当該手続の性格,不服申立制度の有無等に鑑みて,当該裁判官に違法な裁判の是正を専ら上訴又は再審によるべきものとすることが不相当と解されるほどに著しい客観的な行為規範への違反がある場合をいうものと解すべきであり,この理は,争訟の裁判に限らず,破産手続における裁判及び破産手続における破産管財人に対する監督権限の行使等の,手続の進行や同手続における裁判所の判断に密接に関連する裁判以外の行為にも妥当すると解するのが相当である。
(2) 大阪地裁平成29年4月21日判決(判例秘書に掲載)が取り扱った「事案の概要」は,控訴審判決としての大阪高裁平成29年10月26日判決(判例秘書に掲載。担当裁判官は32期の田川直之裁判官,45期の安達玄裁判官及び47期の高橋伸幸裁判官)によれば以下のとおりですが,大阪高裁平成29年10月26日判決記載の「当裁判所の判断」は「事案の概要」よりも短いですし,国賠請求部分((3)の部分)に関しては,「その他,控訴人の当審における主張・立証を勘案しても,上記認定・判断を左右するに足りない。」という記載しかありません。
   本件は,控訴人が,被控訴人Y1に対し,
  (1)被控訴人Y1は,控訴人から100万円を借り入れるに際し,これを返還する意思がなかったにもかかわらず,これを秘して,控訴人から100万円を借り入れたのであるから,被控訴人Y1の行為は詐欺に該当するとして,不法行為に基づく損害賠償として,上記借入金相当額100万円,弁護士費用相当額10万円の合計110万円及びこれに対する平成24年7月17日(不法行為の日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め(以下「請求①」という。),
  (2)被控訴人Y1は,控訴人に刑事上の処分を受けさせる目的で,実際には控訴人が暴力団とは全く関係がなく,被控訴人Y1から金銭を脅し取ろうとしたこともなかったにもかかわらず,捜査機関に対し,控訴人が暴力団の関係者であり,被控訴人Y1に法外な金銭支払の要求を内容とする契約書を書かせて金員を脅し取ろうとしたなどと述べて,虚偽の告訴をしたことにより,控訴人は,逮捕・勾留されて接見禁止付きで身柄を拘束され,これによって精神的苦痛を被ったとして,不法行為に基づく損害賠償として,慰謝料100万円,弁護士費用相当額10万円の合計110万円及びこれに対する平成24年9月7日(上記勾留の満了日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め(以下「請求②」という。),
  (3)被控訴人Y1の訴訟代理人であるT弁護士(以下「T弁護士」という。)は,被控訴人Y1の破産事件において破産管財人に就任していたのであるから,本件において被控訴人Y1の訴訟代理人を務めることは,弁護士職務基本規程27条5号の類推適用により違法であり,被控訴人Y1がT弁護士に本件訴訟における訴訟行為を行うことを委任し,T弁護士がこれを受任したことは,控訴人に対する共同不法行為に該当し,これによって精神的苦痛を被ったとして,不法行為に基づく損害賠償として,慰謝料20万円,弁護士費用相当額2万円の合計22万円及びこれに対する平成28年7月22日(本件訴訟の原審における第1回口頭弁論期日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める(以下「請求③」という。)とともに,
   控訴人が,被控訴人国に対し,①被控訴人Y1が控訴人から暴行を受けたとされる刑事事件の控訴審において,大阪高等裁判所の裁判官は,控訴人の弁護人が,被控訴人Y1による虚偽告訴を立証するために行った証拠調べの請求を全て却下したにもかかわらず,虚偽告訴がされたことをうかがわせる証拠はないと判断して,控訴人の控訴を棄却する旨の判決をしたこと(以下「第1行為」という。),②被控訴人Y1が申し立てた破産事件において,神戸地方裁判所の裁判官は,控訴人が被控訴人Y1の破産債権者であることを職務上熟知していたにもかかわらず,被控訴人Y1の破産手続開始の決定をするに際し,故意に控訴人を破産債権者として取り扱わず,また,被控訴人Y1が代表取締役を務め,被控訴人Y1に先行して破産手続開始の決定を受けていたA株式会社(以下「A」という。)の債権者集会期日とは異なる日を,被控訴人Y1の第1回債権者集会期日に指定したこと(以下「第2行為」という。),③被控訴人Y1の破産申立てに際して提出された報告書には,Aが破産するに至った経緯についての記載がなかったところ,被控訴人Y1の破産管財人作成に係る業務要点報告書には,破産手続開始に至った経緯について「申立書記載のとおり」としか記載されていなかったにもかかわらず,神戸地方裁判所の裁判官は,破産管財人に対し,上記報告書の是正を命じなかったこと(以下「第3行為」という。),④控訴人は,被控訴人Y1の破産手続において,免責不許可事由がある旨主張していたにもかかわらず,破産管財人は,免責に関する意見書において具体的な理由を記載しないまま免責不許可事由はないとのみ記載した上,免責不許可事由に関する調査結果を裁判所に提出していなかったところ,神戸地方裁判所の裁判官は,破産管財人による上記調査の懈怠について何らの是正を命じなかったこと(以下「第4行為」という。),⑤大阪高等裁判所の裁判官は,控訴人の申立てに係る被控訴人Y1及びAの破産管財人の各報酬決定に対する抗告事件において,被控訴人Y1の破産管財人による具体的な理由の記載が一切ない「免責に関する意見書」のみに基づいて,破産管財人が必要な調査をしていることが明らかであると判示し,また,Aの破産管財人が税務申告を行った形跡がないにもかかわらず,破産管財人には税務申告を怠るなどの事情は認められない旨判示し,さらに,控訴人の申立てに係る記録の謄写申請に対し,同裁判所の裁判所書記官がした拒絶処分に対する異議事件(2件)において,謄写申請対象部分の特定がされていないとの理由で,上記各異議申立てをいずれも却下したこと(以下「第5行為」という。),⑥神戸地方裁判所の裁判官は,控訴人が破産債権者として述べた被控訴人Y1の免責についての意見を完全に無視して,免責不許可事由に該当する事実は認められないとして,免責許可決定をしたこと(以下「第6行為」という。),⑦大阪高等裁判所の裁判官は,控訴人が申し立てた被控訴人Y1についての免責許可決定に対する抗告事件において,被控訴人Y1に免責不許可事由が存在することは明らかであったにもかかわらず,控訴人が述べた被控訴人Y1の免責に係る意見を完全に無視した破産管財人や,神戸地方裁判所の裁判官の違法な職務執行を全く是正せず,著しく経験則に反する事実認定をして,控訴人の抗告申立てを棄却する旨の決定をしたこと(以下「第7行為」という。)が,いずれも違法な行為であって,控訴人に精神的苦痛を与えたとして,国家賠償法(以下「国賠法」という。)1条1項に基づく損害賠償として,慰謝料100万円,弁護士費用相当額10万円の合計110万円及びこれに対する平成28年1月20日(被控訴人Y1の免責不許可決定が確定した日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。


第5 国家賠償請求事件における国の勝訴状況
1 首相官邸HPの「国家賠償訴訟の実情」によれば,平成7年から平成11年までの間の国家賠償訴訟の結果につき,国側が全部勝訴した事件の割合は約90%とのことです。
2 平成20年10月10日付の内閣答弁書には以下の記載があります。
   過去十年間において国家公務員の違法行為を理由として国家賠償法第一条第一項に基づき提訴され、国の敗訴(一部敗訴を含む。)が確定した訴訟の全件数及びその賠償額の合計等については、調査に膨大な作業を要するため、お答えすることは困難であるが、法務省において、平成十九年一月から平成二十年六月までの間について取り急ぎ調べたところ、現時点で確認できる範囲では、平成十九年に確定した右件数は十八件、認容された賠償額の元本の合計額は一億三千六百六万七千五百十八円であり、平成二十年一月から六月までの間に確定した右件数は十一件、認容された賠償額の元本の合計額は千五百六十一万五千九百三十三円であった。

第6 最高裁判所への報告事務に関する通達(裁判所関係国家賠償事件以外に関するもの)
① 裁判事務に関連して,最高裁判所へ報告を要する事項及び外部機関へ通知等を要する事項のうち,規則,通達等に根拠があるものを記載した一覧表(平成31年4月時点)
② 行政事件等の報告に関する最高裁行政局第一課長書簡(平成27年3月26日付)
・ 例えば,(a)国を被告とし,かつ,原告に訴訟代理人が選任されている国家賠償請求事件は受理報告の対象となるものの,終局報告の対象とはならないのに対し,(b)国を被告とし,かつ,原告に訴訟代理人が選任されている行政事件は受理報告及び終局報告の対象となります。
③ 行政・国賠・労働・知財事件に関する報告について(令和2年3月13日付の最高裁行政局第一課長の事務連絡)(開示請求中)
・ ②の書簡に基づく取扱いを変更したものです。
④ 最高裁判所への報告及び外部機関への通知等に関する事務フローの確認について(平成27年12月22日付の最高裁判所総務局第三課長の事務連絡)
⑤ 民事訴訟事件及び行政訴訟事件の鑑定等の報告について(平成20年3月28日付の最高裁判所民事局長及び行政局長の通達)
⑥ 平成26年10月22日付の最高裁判所民事局第一課長等の事務連絡(原発損害賠償訴訟の報告依頼)
⑦ 非公表情報の裁判所外への提供及び電子メールの利用に係る特例について(平成27年7月31日付の最高裁判所情報政策課長通達)


第7 予防司法支援制度
(1) 内閣官房HPに「国の利害に関係のある争訟等への対応に関する関係府省庁連絡会議」の議事次第及び配布資料が載っています。
   主として予防司法支援制度に関する説明が載っています。
(2) 行政機関のための予防司法支援制度利用の手引(平成29年3月付)を掲載しています。

第8 公務員の法解釈の誤りが直ちに過失につながるわけではないこと
・ 最高裁平成16年1月15日判決は,以下のとおり判示しています。
   ある事項に関する法律解釈につき異なる見解が対立し,実務上の取扱いも分かれていて,そのいずれについても相当の根拠が認められる場合に,公務員がその一方の見解を正当と解しこれに立脚して公務を遂行したときは,後にその執行が違法と判断されたからといって,直ちに上記公務員に過失があったものとすることは相当ではない(最高裁昭和42年(オ)第692号同46年6月24日第一小法廷判決・民集25巻4号574頁最高裁昭和63年(行ツ)第41号平成3年7月9日第三小法廷判決・民集45巻6号1049頁等参照)。


第9 外部資料の記載
1 弁護士の記載
・ 弁護士法人金岡法律事務所HPの弁護士コラム「裁判所相手の国賠、全滅」(2019年12月24日付)には以下の記載があります。
   刑事施設相手の国賠なら(金額の多寡はあれど)相当割合で違法過失が認定される自身の実績を思うと、被害者から見て同じ類の職務妨害に対し裁判所には全滅の憂き目に遭うことは、やはり、加害者の守られ方が半端ではないことに原因があると考えざるを得ない。
   判例法理とされる「当該裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判をしたなど、裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認めうるような特別の事情」を要求されては、かなりおかしな裁判官でも「そういう目的ではない」と言い抜けられる上に、事実がどうあれ立証は至難を極める。
   事実、どの事件であっても被告は基本、当該職務行為が何らかの法規範に反しているかという観点では殆ど応戦せず、「当該裁判官の違法又は不当な目的」を否定することに終始し、法規範違反について主張を戦わせようにも、裁判所も又、そこに逃げ込む。
   ついでに、多くの国賠事件が合議になるのに対し、裁判官相手の国賠は単独事件のままそそくさと進められ、上記「目的」立証のために張本人の裁判官の人証申請をしても却下される。
2 元裁判官の記載
・ 31期の瀬木比呂志裁判官が著した絶望の裁判所には以下の記載があります。
(90頁の記載)
   裁判長たちについても、前記のとおり、事務総局が望ましいと考える方向と異なった判決や論文を書いた者など事務総局の気に入らない者については、所長になる時期を何年も遅らせ、後輩の後に赴任させることによって屈辱を噛み締めさせ、あるいは所長にすらしないといった形で、いたぶり、かつ、見せしめにすることが可能である。さらに、地家裁の所長たちについてさえ、当局の気に入らない者については、本来なら次には東京高裁の裁判長になるのが当然である人を何年も地方の高裁の裁判長にとどめおくといった形でやはりいたぶり人事ができる。これは、本人にとってはかなりのダメージになる。プライドも傷付くし、単身赴任も長くなるからである。
(91頁の記載)
   事務総局は、裁判官が犯した、事務総局からみての「間違い」であるような裁判、研究、公私にわたる行動については詳細に記録していて、決して忘れない。たとえば、その「間違い」から長い時間が経った後に、地方の所長になっている裁判官に対して、「あなたはもう絶対に関東には戻しません。定年まで地方を回っていなさい。でも、公証人にならしてあげますよ」と引導を渡すなどといった形で、いつか必ず報復する。このように、事務総局は、気に入らない者については、かなりヒエラルキーの階段を上ってからでも、簡単に切り捨てることができる。なお、右の例は、単なるたとえではなく、実際にあった一つのケースである。窮鼠が猫を噛まないように、後のポストがちゃんと用意されているところに注目していただきたい。実に用意周到なのである。
(3) 現代ビジネスHPの「転勤を断ると出世できない…裁判官の世界はまるでサラリーマンのよう」には以下の記載があります。
   いわば、通り一遍の「評価書」を基本資料として、高裁長官案が作成され、最高裁事務総局人事局の任用課長が調整し、最高裁事務総長が承認する。それがそのまま最高裁長官案となり、裁判官の全国異動が始まるわけである。
   ただ、事務総長がチェックする最終段階で、人事案から外される裁判官もいる。
   「ある事務総長が、この裁判官は、事務総局には入れない。地方の裁判所に出せといって、高裁長官案を変更させたことがあります。
   かつて、その裁判官が、事務総局のトップに意見を言って、反感を買ったことがあった。その際、事務総局のトップは、俺の目の黒いうちは、こいつにはいい目をさせない、と言ったといいます。実に、その言葉通り、人事で冷遇したというわけです」(元裁判官)

第10 国家賠償法1条2項に基づく求償権行使事例
・ 参議院議員近藤正道君提出国家賠償法第一条第二項に基づく求償権行使事例に関する質問に対する答弁書(平成20年10月10日付)には以下の記載があります。
① 過去十年間において国家公務員の違法行為を理由として国家賠償法(昭和二十二年法律第百二十五号)第一条第一項に基づき損害賠償請求訴訟が提起され、国に訴状が送達された訴訟の全件数については、調査に膨大な作業を要するため、お答えすることは困難であるが、法務省において、平成十九年一月から平成二十年六月までの間について取り急ぎ調べたところ、現時点で確認できる範囲では、平成十九年は七百五十件、平成二十年一月から六月までの間は六百件である。
② 過去十年間において国家公務員の違法行為を理由として国家賠償法第一条第一項に基づき提訴され、国の敗訴(一部敗訴を含む。)が確定した訴訟の全件数及びその賠償額の合計等については、調査に膨大な作業を要するため、お答えすることは困難であるが、法務省において、平成十九年一月から平成二十年六月までの間について取り急ぎ調べたところ、現時点で確認できる範囲では、平成十九年に確定した右件数は十八件、認容された賠償額の元本の合計額は一億三千六百六万七千五百十八円であり、平成二十年一月から六月までの間に確定した右件数は十一件、認容された賠償額の元本の合計額は千五百六十一万五千九百三十三円であった。


第11 明治憲法下では,権力作用に基づく国の行為については民法上の不法行為責任は発生しなかったこと
1 大審院昭和16年2月27日判決は,官公吏が国又は公共団体の機関として職務を執行するに当たり不法に私人の権利を侵害して当該私人に損害を加えた場合であっても,その職務行為が統治権に基づく権力行動に属するものであるときは,国又は公共団体は民法の不法行為上の責任を負わないと判示しましたし,大審院昭和18年9月30日判決は,大審院昭和16年2月27日判決を当院の判例として引用しました(那覇地裁平成30年1月23日判決(判例秘書に掲載)参照)。
2(1) 明治憲法下では,警察官である公務員の重大な過失による家屋の破壊行為であったとしても,そのために同行為が,私人と同様の関係に立つ経済的活動としての性質を帯びるものでなく,公権力の行使に関しては,日本国憲法施行後においても当然に民法の適用はなく,民法上の不法行為責任は発生しません(最高裁昭和25年4月11日判決)。
(2) 旧日本軍の戦闘行為等に関する事案についても民法上の不法行為責任は発生しません(福岡高裁那覇支部平成31年3月7日判決(判例秘書に掲載))。
3 戦前の旧憲法の下では,「民事訴訟法第十四条ニ依リ国ヲ代表スルニ付テノ規定」(明治24年勅令第3号)及び「行政裁判法」(明治23年法律第48号)等の定めるところにより, 各省庁が,それぞれ別個独立にその所管・監督する事務に関する民事訴訟及び行政訴訟を行っていました(法務省HPの「訟務制度の沿革」参照)。

第12 裁判所に対する不当要求等
・ 全司法新聞2319号(2019年10月発行)には「不当要求、居座り、脅迫、ネットでの誹謗中傷…裁判所でも」として以下の記載があります。
    裁判所においても、当事者の不当要求や居座り、長時間の電話拘束に苦労しているケースが多く見られます。
    大声で怒鳴りつけられた、「バカ」など罵倒する言葉を投げかけられた、開き直って「警察を呼べ」と叫ばれた、意に沿わないと感じるや急に床に伏せて詐病を演じ、救急車の派遣を強要されたといった事例も報告されています。その影響は、罵声を気にして外部(当事者)に電話がかけられない、受付手続案内に支障があるといった執務遂行に及んだり、自分に対してのものであればもちろん、同僚への暴言であってもストレスが大きく、仕事に集中できない、イライラする、仕事が嫌になるなど精神的な負担も大きくなっています。
    また、対応の間に当事者の言動がエスカレートし、誹謗中傷や暴言に及んだり、脅迫まがいの行為を受けることもあります。実際、勤務時間中に「今、裁判所に来ている。今から外に出てこい」と電話があったり、インターネット動画サイトで庁名や実名を晒して誹謗中傷されたというケースもあります。その動画においては、家族に危害を加えるような発言もありました。

第13 規制権限の不行使と国家賠償責任
・ 最高裁令和4年6月17日判決(裁判長は32期の菅野博之は,国が津波による原子力発電所の事故を防ぐために電気事業法40条に基づく規制権限を行使しなかったことを理由として国家賠償法1条1項に基づく損害賠償責任を負うとはいえないとされた事例でありますところ,一般論として以下の判示をしています。
    国又は公共団体の公務員による規制権限の不行使は、その権限を定めた法令の趣旨、目的や、その権限の性質等に照らし、具体的事情の下において、その不行使が許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くと認められるときは、その不行使により被害を受けた者との関係において、国家賠償法1条1項の適用上違法となるものと解するのが相当である(最高裁平成13年(受)第1760号同16年4月27日第三小法廷判決・民集58巻4号1032頁最高裁平成30年(受)第1447号、第1448号、第1449号、第1451号、第1452号令和3年5月17日第一小法廷判決・民集75巻5号1359頁等参照)。そして、国又は公共団体が、上記公務員が規制権限を行使しなかったことを理由として同項に基づく損害賠償責任を負うというためには、上記公務員が規制権限を行使していれば上記の者が被害を受けることはなかったであろうという関係が認められなければならない。


第14 交通死亡事故における病院の過失認定事例
1 最高裁平成13年3月13日判決は,昭和63年9月12日午後3時40分頃に発生した交通事故(被害者E(事故当時6歳)は被上告人病院で診察を受けて午後5時30分頃に自宅に帰宅し,硬膜外血腫により翌日午前0時45分に死亡したもの。)に関して,下記の対応を取った被上告人病院には交通死亡事故の9割の過失があると判断し,元金だけで約3800万円の支払を命じました(改行を追加しています。)。

     Eは,本件交通事故後直ちに,救急車で被上告人が経営するB1病院(以下「被上告人病院」という。)に搬送された。
     被上告人の代表者で被上告人病院院長であるB2医師(以下「B2医師」という。)は,Eを診察し,左頭部に軽い皮下挫傷による点状出血を,顔面表皮に軽度の挫傷を認めたが,Eの意識が清明で外観上は異常が認められず,Eが事故態様についてタクシーと軽く衝突したとの説明をし,前記負傷部分の痛みを訴えたのみであったことから,Eの歩行中の軽微な事故であると考えた。
     そして,B2医師は,Eの頭部正面及び左側面から撮影したレントゲン写真を検討し,頭がい骨骨折を発見しなかったことから,さらにEについて頭部のCT検査をしたり,病院内で相当時間経過観察をするまでの必要はないと判断し,前記負傷部分を消毒し,抗生物質を服用させる治療をした上,E及び上告人Aに対し,「明日は学校へ行ってもよいが,体育は止めるように。明日も診察を受けに来るように。」「何か変わったことがあれば来るように。」との一般的指示をしたのみで,Eを帰宅させた。
2 慶應義塾大学医学部外科脳神経外科学教室HP「急性硬膜外血腫」には以下の記載があります。
① 急性硬膜外血種とは、高所、階段からの転倒や、交通外傷などによって、強く頭部を打撲することで、脳を覆う硬膜という膜と頭蓋骨との隙間に血液が貯留した状態を指します。重症度は出血部位と出血速度に相関し、最重症のものは一刻を争う状態で、緊急手術の適応にもなります。
② 原則的には頭部CTで診断します。ただし、小児(15歳以下を目安)であれば、CTに伴う放射線被爆を鑑みて、自覚症状に乏しければCTを撮影せずに慎重に経過を見ることが多くあります。急性硬膜外出血の診断となった場合、出血量、出血増大速度を確認するため、1日に複数回頭部CTを行うこともあります。原則的に入院となります。


第15 関連記事その他
1 裁判所に対する国賠請求及び弁護士に対する懲戒請求その他裁判所又は弁護士を相手方とする事件(ゴーストライターを含む。)については,従前の事件処理を通じて特に高度の信頼関係を構築できている方に限り極めて例外的な場合に受任することがある程度であって,初回相談では一切取り扱っていません「弁護士会副会長経験者に対する懲戒請求事件について,日弁連懲戒委員会に定型文で棄却された体験談(私が情報公開請求を開始した経緯も記載しています。)」参照)。
2 弁護士森脇淳一HP「弁護士生活3年経過の現状報告」(2011年12月5日付)には以下の記載があります。
    「訴訟狂」となった(確かに、精神を病んでいると思われる方も多かった)のも、丁寧にその方が提出する記録(多くは過去の訴訟記録や裁判書)を検討すると、その方が敗訴した過去の裁判が間違っていて、本来その方が守られるべき権利が守られなかったため、どうしてもその権利を取り戻したくて(中には、そのような間違った裁判所に対する復讐心もあって)、何度負けても繰り返し裁判(その多くは再審。その壁は厚く、過去の裁判が見直されることはほとんどない)を起こされているのであった(そのような誤った裁判の結果、精神を病まれた方についての当該裁判官の責任は重いといえよう)。
3 衆議院議員階猛君提出国家賠償法に基づく求償権行使の事例に関する質問に対する答弁書(令和4年6月3日付)には以下の記載があります。
     過去十年間において国家公務員の違法行為を理由として国家賠償法(昭和二十二年法律第百二十五号)第一条第一項に基づき損害賠償請求訴訟が提起され、国に訴状が送達された訴訟の全件数については、調査に膨大な作業を要するため、お答えすることは困難であるが、法務省において、令和三年一月から令和四年四月までの間について取り急ぎ調べたところ、現時点で確認できる範囲では、令和三年は二千百六十件、令和四年一月から四月までの間は六百件である。
4 国家賠償法1条1項は,国又は公共団体の公権力の行使に当たる公務員が個別の国民に対して負担する職務上の法的義務に違背して当該国民に損害を加えたときに,国又は公共団体がこれを賠償する責任を負うことを規定するものです(最高裁大法廷平成17年9月14日判決)。
5(1)  宮古島市水道事業給水条例16条3項は,水道事業者である市が水道法15条2項ただし書により給水義務を負わない場合において同義務の不履行に基づく損害賠償責任を負うものではないことを確認した規定にすぎず,市が給水義務を負う場合において同義務の不履行に基づく損害賠償責任を免除した規定ではありません(最高裁令和4年7月19日判決)。
(2) 最高裁令和4年9月8日判決は,固定資産課税台帳に登録された土地の価格についての審査の申出を棄却する旨の審査の決定をした固定資産評価審査委員会の委員に職務上の注意義務違反が認められないとした原審の判断に違法があるとされた事例です。
6 東京法務局の場合,訴訟終了後10年間は訴訟記録を保管しているみたいです(東京法務局訟務部 標準文書保存期間基準(リンク先の36頁)参照)。
7 公務員職権濫用罪等に関する付審判の決定(刑訴法266条2号)に対する特別抗告の申立ては不適法です(最高裁昭和52年8月25日決定)。
8  公立図書館の職員である公務員が,閲覧に供されている図書の廃棄について,著作者又は著作物に対する独断的な評価や個人的な好みによって不公正な取扱いをすることは,当該図書の著作者の人格的利益を侵害するものとして国家賠償法上違法となります(最高裁平成17年7月14日判決)。
9(1) 以下の資料も参照して下さい。
・ 法務省訟務局事務分掌規程(平成27年4月10日時点)
・ 法務局及び地方法務局訟務処理規則(平成6年12月5日付の法務省訟務局長通達)
・ 争訟事務に関する起案文例集〔訟務局用〕(第9版)の一部改正について(平成29年2月28日付の,法務省訟務局訟務企画課訟務調査室長の文書)
・ 争訟事務に関する起案文例集〔法務局・地方法務局用〕(第9版)の一部改正等について(平成29年2月28日付の,法務省訟務局訟務企画課訟務調査室長の事務連絡)
・ 最高裁判所を被告とする訴訟における,最高裁判所の答弁書(令和元年12月3日付)
・ 最高裁判所行政局において,行政訴訟事件の終局報告の内容を分析した文書(令和3年9月の開示文書)
・ 更正決定等に伴い国費を支出する場合の基本的な考え方等について(令和3年7月28日付の最高裁判所総務局第一課長等の事務連絡)
・ 書記官等の事務処理の誤りに伴い国費を支出する場合の基本的な考え方等について(平成31年4月16日付の最高裁判所経理局の事務連絡)
(2) 以下の記事も参照してください。
・ 偶発債務集計表(平成20年度以降)
・ 裁判所法第82条に基づき裁判所の事務の取扱方法に対して最高裁判所に申し出がなされた不服の処理状況
 裁判官の職務に対する苦情申告方法
・ 歴代の法務省訟務局長

武笠圭志裁判官(44期)の経歴

生年月日 S36.2.22
出身大学 早稲田大
R8.2.22 定年退官
R7.1.28 ~ R8.2.21 東京家裁所長
R4.9.22 ~ R7.1.27 札幌地裁所長
R4.9.1 ~ R4.9.21 東京高裁部総括
R2.9.15 ~ R4.8.31 法務省訟務局長
H30.12.18 ~ R2.9.14 東京地裁49民部総括
H30.4.1 ~ H30.12.17 東京高裁8民判事
H27.10.2 ~ H30.3.31 法務省大臣官房審議官(訟務局担当)
H27.4.10 ~ H27.10.1 法務省訟務局訟務企画課長
H26.4.1 ~ H27.4.9 法務省大臣官房訟務企画課長
H25.4.1 ~ H26.3.31 法務省大臣官房民事訟務課長
H22.3.25 ~ H25.3.31 総研書研部教官
H21.4.1 ~ H22.3.24 東京地裁判事
H18.4.1 ~ H21.3.31 札幌地家裁小樽支部長
H16.3.31 ~ H18.3.31 東京地裁判事
H13.1.6 ~ H16.3.30 東京法務局訟務部付
H12.4.1 ~ H13.1.5 東京地裁判事補
H9.4.1 ~ H12.3.31 青森地家裁弘前支部判事補
H7.4.1 ~ H9.3.31 東京地裁判事補
H6.4.1 ~ H7.3.31 日本生命保険(研修)
H6.3.25 ~ H6.3.31 東京地裁判事補
H4.4.7 ~ H6.3.24 福岡地裁判事補

*1 武笠圭志 東京地裁49民部総括の略歴書を掲載しています。
*2 以下の記事も参照してください。
・ 歴代の東京家裁所長
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 裁判所職員総合研修所の研修実施計画
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
・ 歴代の法務省訟務局長
→ 平成27年4月10日の法務省訟務局設置前の法務省大臣官房訟務総括審議官を含みます。
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
・ 行政機関等への出向裁判官
・ 判検交流に関する内閣等の答弁
・ 裁判官の民間企業長期研修等の名簿
・ 判事補の外部経験の概要

弁護士任官者研究会の資料

目次
第1 総論
1 平成21年度以降の研究会の資料
2 弁護士任官者に要求される弁護士経験の年数等
第2 弁護士任官者に関係する資料
1 人事評価
2 人事事務の資料の作成
3 倫理の保持
4 非常勤裁判官及び調停委員
5 その他
第3 関連記事
1 採用前の話
2 採用後の研修資料
3 裁判官及び裁判所職員の名簿
4 その他採用後に関する記事
5 かつての話
6 その他

第1 総論
1 平成21年度以降の研究会の資料
(1)ア 弁護士任官者研究会の資料を以下のとおり掲載しています(令和3年度以降につき配布資料は含まれていませんから,「令和5年度弁護士任官者研究会(第2回)の日程表,参加者名簿及び参考資料目次」といったファイル名にしています。)。
(令和時代)
令和2年度1/22/2令和3年度令和5年度1/22/2令和6年度令和7年度
(平成時代)
平成21年度平成22年度平成23年度平成24年度平成25年度
平成26年度1/22/2平成27年度平成28年度平成29年度平成30年度平成31年度
イ 平成30年度分については,研究会の配付資料が含まれています。
ウ 平成31年度及び令和2年度研究会では,40分をかけて,「DVD視聴と意見交換 「職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止について」」が実施されました。
エ 令和4年度については,弁護士任官者研究会が開催されていません(令和4年4月27日付の不開示通知書,及び同年10月17日付の不開示通知書参照)。


(2)ア 弁護士任官者研究会は,弁護士任官をした直後の裁判官を対象に実施されています。
イ 平成28年度までは「弁護士任官者実務研究会」という名称でした。
(3) 平成25年9月に司法研修所別館が新築されました(「司法研修所別館の研修東棟及びなごみ寮」参照)から,平成26年度以降の弁護士任官者研究会は司法研修所別館で実施されていますし,なごみ寮に宿泊するようになっています。
2 弁護士任官者に要求される弁護士経験の年数等
(1) 弁護士任官は,弁護士経験10年以上の判事任官が望ましいとされているものの,弁護士経験3年以上の判事補任官も認められています(弁護士任官等に関する協議の取りまとめ(平成13年12月7日付)別紙1「任官推薦基準及び推薦手続」参照)。
(2)ア 最高裁判所は,当分の間,高等裁判所の裁判事務の取扱い上特に必要があるときは,その高裁管内の特例判事補に対し,その高裁判事の職務を代行させることができます(判事補の職権の特例等に関する法律1条の2第1項)ところ,当該条文の制定経緯からすれば,「高等裁判所の裁判事務の取扱上特に必要があるとき」というのは,「第一審強化のために地裁に配置換えされた高裁判事の欠員を埋めるために特に必要があるとき」といった意味合いになります。
イ 近年では,弁護士経験5年以上10年未満で判事補任官をした場合,高裁判事の職務を代行する特例判事補になっています。

司法研修所別館の案内図(左上が裁判所職員総合研修所の宿泊棟であり,左下が司法研修所別館のなごみ寮です。)

第2 弁護士任官者に関係する資料
1 人事評価
・ 裁判官の人事評価に関する規則(平成16年1月7日最高裁判所規則第1号)
・ 裁判官の人事評価に関する規則の運用について(平成16年1月7日付の最高裁判所事務総長の依命通達)
・ 裁判官の人事評価の実施等について(平成16年3月26日付の最高裁判所事務総局人事局長の通達)
・ 裁判官の人事評価に係る評価書の保管等について(平成16年3月26日付の最高裁判所人事局長通達)
2 人事事務の資料の作成
・ 裁判官に関する人事事務の資料の作成等について(平成16年5月31日付けの最高裁判所事務総局人事局長の通達)
・ 裁判官第一カード等の記載要領について(平成29年2月16日付けの最高裁判所事務総局人事局任用課長の事務連絡)
→ 裁判官第一カード,裁判官第二カード及び裁判官第三カードの記載要領について書いてあります。
3 倫理の保持
 下級裁判所の裁判官の倫理の保持に関する申合せ(平成12年6月15日付の高等裁判所長官申合せ)
・ インターネットを利用する際の服務規律の遵守について(平成24年2月24日付の最高裁判所事務総局人事局能率課の文書)
 インターネットを利用する際の服務規律の遵守について(平成25年7月19日付の最高裁判所事務総局人事局能率課の文書)
4 非常勤裁判官及び調停委員
・ 民事調停官及び家事調停官の任免等について(平成15年12月3日付の最高裁判所事務総長の通達)
・ 民事調停委員及び家事調停委員の任免等について(平成16年7月22日付の最高裁判所事務総長通達)
・ 民事調停委員及び家事調停委員の任免手続等について(平成16年7月22日付の最高裁判所人事局長通達)
・ 民事調停委員の再任等について(平成30年1月24日付の最高裁判所民事局長の事務連絡)

5 その他
・ 弁護士任官に関する説明会(平成30年9月7日開催分)
・ 裁判所の情報化と情報セキュリティについて(平成30年4月)
・ 裁判所職員の赴任期間について(平成4年4月28日付の最高裁判所事務総長の依命通達)
・ 裁判官及び裁判官の秘書官の年次休暇等に関する規程(昭和60年12月18日最高裁判所規程第5号)
 下級裁判所の裁判官の休暇等の取扱要綱(昭和52年1月13日付の高等裁判所長官申合せ)
・ 裁判官の再任等に関する事務について(平成16年6月17日付の最高裁判所人事局長通達)

裁判官・検察官の給与月額表(令和2年1月1日現在)


第3 関連記事
1 採用前の話
・ 成績通知申出制度に基づく,司法修習生の成績開示
・ 実務修習,集合修習及び二回試験の成績分布(51期以降)
・ 弁護士任官希望者に関する情報収集の実情
 弁護士任官等に関する協議の取りまとめ(平成13年12月7日付)
・ 弁護士任官候補者に関する下級裁判所裁判官指名諮問委員会の答申状況
→ 平成16年4月期以降の弁護士任官について記載しています。
2 採用後の研修資料
・ 新任判事補研修の資料
→ 弁護士任官者研究会の配布資料より,新任判事補研修の配布資料の方が多いです。
 判事補基礎研究会の資料
・ 判事任官者研究会の資料
・ 裁判所職員の旧姓使用
・ 裁判官の年収及び退職手当(推定計算)
・ 裁判官の号別在職状況
・ 裁判官の昇給
・ 裁判官の兼職
3 裁判官及び裁判所職員の名簿
・ 幹部裁判官の定年予定日
・ 最高裁判所の職員配置図(平成25年度以降)
・ 最高裁判所が作成している,最高裁判所判事・事務総局局長・課長等名簿
・ 最高裁判所が作成している,高裁長官・地家裁所長等名簿
・ 司法研修所の教官組別表,教官担当表及び教官名簿
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 最高裁判所が作成している,下級裁判所幹部職員名簿
・ 最高裁判所が作成している,首席家裁調査官等名簿
・ 裁判所の指定職職員の名簿(一般職)
4 その他採用後に関する記事
・ 裁判官第一カード,裁判官第二カード及び裁判官第三カード
・ 毎年4月1日付の人事異動等に関する最高裁判所裁判官会議
・ 裁判官人事の辞令書
・ 転勤した際,裁判所共済組合に提出する書類等
・ 新様式判決
・ 特例判事補
・ 職務代行裁判官
・ 最高裁判所調査官
・ 裁判官人事評価情報の提供
・ 裁判官再任評価情報の提供
・ 下級裁判所裁判官指名諮問委員会で再任不適当とされた裁判官の数の推移
・ 平成20年度以降,任期終了により退官した裁判官の一覧
・ 裁判官及び検察官の定年が定められた経緯(日本国憲法の制定経緯を含む。)
・ 裁判官の定年が70歳又は65歳とされた根拠
・ 最高裁判所事務総局の組織に関する法令・通達
・ 裁判所の指定職職員
・ 裁判所における一般職の職員
 指定職未満の裁判所一般職の級
 首席書記官の職務
 首席家庭裁判所調査官の職務
・ 書記官事務等の査察
・ 裁判所調査官
・ 非常勤裁判官(民事調停官及び家事調停官)の名簿
→ 非常勤裁判官制度は,「いわゆる非常勤裁判官制度について(弁護士任官等に関する協議の取りまとめ)」(平成14年8月23日付)を受けて開始した制度です。
・ 調停委員
・ 民事調停委員及び家事調停委員に対する表彰制度
・ 弁護士再登録時の費用
5 かつての話
・ 平成11年11月までの弁護士任官の状況
→ 判事採用選考要領(昭和63年3月)及び弁護士からの裁判官選考要領(平成3年9月12日付)に基づく取扱いです。
・ 平成13年2月当時の,弁護士任官に対する最高裁判所の考え方
・ 弁護士任官等に関する協議の取りまとめ(平成13年12月7日付)
6 その他
・ 弁護士任官に対する賛成論及び反対論
・ 法曹一元
・ 判事補の採用に関する国会答弁
・ 修習終了後3年未満の判事補への任官
・ 下級裁判所裁判官指名諮問委員会委員名簿

判事補基礎研究会の資料

目次
1 判事補基礎研究会の資料
2 関連記事

1 判事補基礎研究会の資料
(1) 判事補基礎研究会の資料を以下のとおり掲載しています(「令和6年度判事補基礎研究会の日程表,参加者名簿及び配布資料目次」といったファイル名です。)。
(令和時代)
令和元年度令和2年度令和3年度令和4年度
令和5年度令和6年度令和7年度
(平成時代)
平成26年度平成27年度平成28年度
平成29年度平成30年度
(2) 判事補基礎研究会は,任官3年目の判事補を対象に実施されており,例えば,令和元年度の場合,69期判事補が対象であり,令和5年度の場合,73期判事補が対象でした。


司法研修所別館の案内図(左上が裁判所職員総合研修所の宿泊棟であり,左下が司法研修所別館のなごみ寮です。)

2 関連記事
・ 裁判官研修実施計画
・ 裁判官の合同研修に関する説明文書
・ 裁判所職員総合研修所の研修実施計画等
・ 新任判事補研修の資料
・ 判事任官者研究会の資料
・ 弁護士任官者研究会の資料
・ 判事補及び検事の弁護士職務経験制度
・ 裁判官の民間企業長期研修等の名簿

判事任官者研究会の資料

目次
1 判事任官者研究会の資料
2 関連記事その他

1 判事任官者研究会の資料
(1) 判事任官者研究会の資料を以下のとおり掲載しています。
(令和時代)
令和元年度令和3年度令和4年度令和5年度
令和6年度
(平成時代)
平成26年度平成27年度平成28年度
平成29年度平成30年度
(2) 判事任官者研究会は,新任判事(11年目の裁判官)を対象に実施されており,平成30年度の場合,61期の裁判官が対象でした。
(3) 平成28年度までは「判事任官者実務研究会」という名称でした。


2 関連記事その他
(1) 自由と正義2019年7月号94頁及び95頁に載ってある「弁護士しています~弁護士職務経験の声~《第20回》本多久美子判事(鳥取地・家裁所長)・熊野祐介弁護士(あさひ法律事務所)インタビュー」には,39期の本多久美子裁判官(弁護士任官者)が神戸地裁民事部の部装活をしていたときの体験談として,「私が他の裁判官と比べて判事補の「指導」において不利だと思うのは、自分に判事補の経験がないことですね。右陪席に「ここまで言っていいかな。」と聞いたりしていました。」と書いてあります。
(2) 「座談会 民事訴訟のプラクティス(上)」別紙1には以下の記載があります(判例タイムズ1368号(2012年6月1日号)24頁)。
4 証拠のない主張は無限
    準備書面を求めず,証拠を求める。証拠収集(送付嘱託,調査嘱託)は早期(第1,2回期日)に積極的に,書面尋問も証拠収集手段のひとつ。
7 争点整理は3期日をめどに

    準備なき期日は時間の無駄。期日間準備に十分な時間を取れば,多くの単独事件は3期日で争点整理の目処は立つ。ただし,当事者に強要することはしない。延びれば延びてもよいという大らかな気持ちで。
(3) 以下の記事も参照してください。
・ 裁判官研修実施計画
 裁判官の合同研修に関する説明文書
・ 裁判所職員総合研修所の研修実施計画等
 新任判事補研修の資料
・ 判事補基礎研究会の資料
・ 弁護士任官者研究会の資料
・ 判事補及び検事の弁護士職務経験制度
 裁判官の民間企業長期研修等の名簿

法務・検察幹部名簿(2020年7月17日時点・生年月日順)

生年月日が開示される法務大臣決裁の対象人事に限るものの,法務・検察幹部の氏名,修習期,生年月日,年齢,現職就任日,現職及び前職につき,2020年7月17日時点のものを,生年月日順で以下のとおり掲載しています(元データは「法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)」に掲載しています。)。

1 林眞琴 35 期 1957年7月30日 62 歳 2020年7月17日 検事総長 ( 東京高検検事長 )
2 高橋真 44 期 1957年11月7日 62 歳 2019年7月16日 青森地検検事正 ( 東京高検公安部長 )
3 片岡弘 37 期 1958年4月8日 62 歳 2020年1月9日 札幌高検検事長 ( 名古屋地検検事正 )
4 田中素子 40 期 1958年4月22日 62 歳 2019年7月16日 神戸地検検事正 ( 京都地検検事正 )
5 堺徹 36 期 1958年7月17日 62 歳 2020年7月17日 東京高検検事長 ( 次長検事 )
6 榊原一夫 36 期 1958年8月6日 61 歳 2020年1月9日 大阪高検検事長 ( 福岡高検検事長 )
7 中川清明 36 期 1958年9月13日 61 歳 2020年5月29日 名古屋高検検事長 ( 公安調査庁長官 )
8 甲斐行夫 36 期 1959年9月26日 60 歳 2020年6月19日 福岡高検検事長 ( 高松高検検事長 )
9 中原亮一 37 期 1959年11月29日 60 歳 2020年3月30日 広島高検検事長 ( 横浜地検検事正 )
10 曽木徹也 38 期 1960年1月5日 60 歳 2020年6月19日 高松高検検事長 ( 東京地検検事正 )
11 落合義和 38 期 1960年1月7日 60 歳 2018年7月25日 次長検事 ( 最高検刑事部長 )
12 矢本忠嗣 41 期 1960年1月13日 60 歳 2019年11月8日 岡山地検検事正 ( 山口地検検事正 )
13 大場亮太郎 38 期 1960年3月6日 60 歳 2020年3月30日 仙台高検検事長 ( 法務総合研究所長 )
14 森隆志 44 期 1960年5月27日 60 歳 2019年11月8日 函館地検検事正 ( 名古屋地検岡崎支部長 )
15 片岡敏晃 42 期 1960年6月1日 60 歳 2020年1月9日 福岡地検検事正 ( 水戸地検検事正 )
16 西村尚芳 42 期 1960年6月19日 60 歳 2019年7月16日 高松地検検事正 ( 青森地検検事正 )
17 片山巌 40 期 1960年7月10日 60 歳 2019年4月17日 広島地検検事正 ( 前橋地検検事正 )
18 山上秀明 39 期 1960年7月14日 60 歳 2020年6月19日 東京地検検事正 ( 最高検公安部長 )
19 畝本毅 41 期 1960年7月17日 60 歳 2019年11月8日 大阪高検次席検事 ( 大阪地検次席検事 )
20 佐藤美由紀 42 期 1960年8月30日 59 歳 2019年4月17日 仙台高検次席検事 ( 盛岡地検検事正 )
21 吉田安志 41 期 1960年9月3日 59 歳 2020年1月9日 名古屋地検検事正 ( 最高検監察指導部長 )
22 田辺泰弘 39 期 1960年11月7日 59 歳 2019年11月8日 大阪地検検事正 ( 大阪高検次席検事 )
23 高橋孝一 44 期 1961年2月5日 59 歳 2019年9月11日 高知地検検事正 ( 静岡地検沼津支部長 )
24 北村篤 37 期 1961年3月4日 59 歳 2020年3月30日 横浜地検検事正 ( 千葉地検検事正 )
25 神村昌通 41 期 1961年3月8日 59 歳 2020年3月30日 千葉地検検事正 ( 静岡地検検事正 )
26 吉田久 43 期 1961年4月26日 59 歳 2020年7月14日 熊本地検検事正 ( 高松高検次席検事 )
27 吉田誠治 41 期 1961年4月27日 59 歳 2020年3月30日 さいたま地検検事正 ( 最高検検事 )
28 小山太士 40 期 1961年5月13日 59 歳 2020年6月19日 最高検公安部長兼監察指導部長 ( 法務省刑事局長 )
29 恒川由理子 43 期 1961年7月15日 59 歳 2019年9月11日 広島高検次席検事 ( 佐賀地検検事正 )
30 久木元伸 41 期 1961年7月21日 58 歳 2019年9月2日 東京高検次席検事 ( 東京地検次席検事 )
31 河瀬由美子 41 期 1961年9月4日 58 歳 2018年1月22日 名古屋高検次席検事 ( 最高検検事 )
32 辻裕教 38 期 1961年10月4日 58 歳 2019年1月18日 法務事務次官 ( 法務省刑事局長 )
33 高嶋智光 41 期 1961年10月6日 58 歳 2019年4月1日 出入国在留管理庁次長 ( 法務省人権擁護局長 )
34 廣上克洋 39 期 1961年11月8日 58 歳 2019年7月16日 京都地検検事正 ( 最高検総務部長 )
35 古谷伸彦 43 期 1961年11月26日 58 歳 2019年11月8日 山口地検検事正 ( 鹿児島地検検事正 )
36 西谷隆 41 期 1961年11月28日 58 歳 2020年1月9日 水戸地検検事正 ( 最高検検事 )
37 吉池浩嗣 40 期 1961年12月11日 58 歳 2019年9月11日 長崎地検検事正 ( 大津地検検事正 )
38 和田雅樹 39 期 1961年12月21日 58 歳 2020年5月29日 公安調査庁長官 ( 最高検公判部長 )
39 佐藤隆文 42 期 1962年1月14日 58 歳 2019年3月11日 福岡高検次席検事 ( 富山地検検事正 )
40 小野正弘 42 期 1962年2月4日 58 歳 2020年2月12日 宇都宮地検検事正 ( 最高検検事 )
41 宇川春彦 41 期 1962年2月20日 58 歳 2019年1月18日 長野地検検事正 ( 最高検検事 )
42 小沢正明 44 期 1962年4月26日 58 歳 2019年11月8日 徳島地検検事正 ( 福岡地検小倉支部長 )
43 木村匡良 42 期 1962年5月16日 58 歳 2019年9月11日 大津地検検事正 ( 秋田地検検事正 )
44 岡俊介 43 期 1962年6月19日 58 歳 2019年11月8日 鳥取地検検事正 ( 大阪地検堺支部長 )
45 廣瀬勝重 41 期 1962年7月8日 58 歳 2020年2月12日 最高検検事 ( 宇都宮地検検事正 )
46 畝本直美 40 期 1962年7月9日 58 歳 2020年5月29日 最高検総務部長兼公判部長 ( 最高検監察指導部長 )
47 眞田寿彦 47 期 1962年7月10日 58 歳 2020年7月14日 千葉地検次席検事 ( 東京地検総務部長 )
48 中村孝 42 期 1962年7月31日 57 歳 2018年6月25日 那覇地検検事正 ( 東京高検刑事部長 )
49 早川幸伸 42 期 1962年8月8日 57 歳 2019年3月11日 福島地検検事正 ( 宮崎地検検事正 )
50 上富敏伸 40 期 1962年8月10日 57 歳 2020年3月30日 法務総合研究所長 ( さいたま地検検事正 )
51 林秀行 41 期 1962年8月20日 57 歳 2019年7月16日 札幌地検検事正 ( 東京地検立川支部長 )
52 新田智昭 44 期 1962年10月12日 57 歳 2020年6月1日 最高検検事 ( 札幌高検次席検事 )
53 高橋久志 42 期 1962年12月6日 57 歳 2020年3月30日 静岡地検検事正 ( 札幌高検次席検事 )
54 齊藤隆博 41 期 1963年1月1日 57 歳 2020年7月17日 最高検刑事部長 ( 東京地検次席検事 )
55 植村誠 42 期 1963年1月7日 57 歳 2019年11月8日 金沢地検検事正 ( 鳥取地検検事正 )
56 鈴木眞理子 44 期 1963年2月19日 57 歳 2020年6月1日 札幌高検次席検事 ( 秋田地検検事正 )
57 花崎政之 46 期 1963年3月27日 57 歳 2019年9月11日 神戸地検次席検事 ( 大阪地検公判部長 )
58 北佳子 46 期 1963年5月27日 57 歳 2019年9月11日 京都地検次席検事 ( 大阪地検総務部長 )
59 岩山伸二 41 期 1963年7月30日 56 歳 2019年11月8日 新潟地検検事正 ( 東京法務局長 )
60 永幡無二雄 43 期 1963年8月30日 56 歳 2019年1月28日 大分地検検事正 ( 最高検検事 )
61 山口英幸 43 期 1963年10月2日 56 歳 2018年1月9日 奈良地検検事正 ( 横浜地検次席検事 )
62 山本真千子 43 期 1963年10月9日 56 歳 2019年11月8日 大阪地検次席検事 ( 函館地検検事正 )
63 山元裕史 42 期 1963年10月12日 56 歳 2020年7月17日 東京地検次席検事 ( 最高検検事 )
64 浦田啓一 41 期 1963年10月28日 56 歳 2018年1月9日 公安調査庁次長 ( 大津地検検事正 )
65 菊池浩 42 期 1963年11月7日 56 歳 2019年4月1日 法務省人権擁護局長 ( 奈良地検検事正 )
66 白木功 42 期 1963年11月30日 56 歳 2020年7月14日 前橋地検検事正 ( 松山地検検事正 )
67 森本和明 41 期 1963年12月30日 56 歳 2019年3月11日 仙台地検検事正 ( 福岡高検次席検事 )
68 小弓場文彦 44 期 1964年3月1日 56 歳 2019年11月29日 佐賀地検検事正 ( 福岡地検次席検事 )
69 竹中理比古 45 期 1964年3月1日 56 歳 2020年7月14日 最高検検事 ( 証券取引等監視委員会事務局市場監視総括官 )
70 石崎功二 44 期 1964年5月28日 56 歳 2019年11月8日 鹿児島地検検事正 ( 神戸地検姫路支部長 )
71 渋谷博之 46 期 1964年7月15日 56 歳 2020年1月9日 横浜地検次席検事 ( 東京地検刑事部長 )
72 川原隆司 41 期 1964年8月16日 55 歳 2020年1月9日 法務省刑事局長 ( 法務省大臣官房長 )
73 松本裕 43 期 1964年9月12日 55 歳 2019年1月18日 津地検検事正 ( 法務省大臣官房秘書課長 )
74 竹内寛志 45 期 1964年11月3日 55 歳 2020年1月9日 甲府地検検事正 ( 横浜地検次席検事 )
75 坂本佳胤 45 期 1964年11月18日 55 歳 2020年7月14日 松山地検検事正 ( さいたま地検次席検事 )
76 山本幸博 43 期 1964年12月4日 55 歳 2018年6月25日 和歌山地検検事正 ( 東京地検立川支部長 )
77 築雅子 46 期 1964年12月14日 55 歳 2019年3月11日 名古屋地検次席検事 ( 横浜地検公判部長 )
78 大久保和征 44 期 1964年12月16日 55 歳 2019年11月29日 最高検検事 ( 佐賀地検検事正 )
79 勝山浩嗣 44 期 1965年1月1日 55 歳 2020年7月14日 高松高検次席検事 ( 松江地検検事正 )
80 八澤健三郎 43 期 1965年1月27日 55 歳 2019年7月16日 岐阜地検検事正 ( 最高検検事 )
81 宮川博行 43 期 1965年2月16日 55 歳 2020年1月9日 最高検検事 ( 甲府地検検事正 )
82 山田利行 44 期 1965年5月11日 55 歳 2019年7月16日 旭川地検検事正 ( 東京高検刑事部長 )
83 小池隆 46 期 1965年9月1日 54 歳 2020年7月14日 さいたま地検次席検事 ( 東京地検公判部長 )
84 石井隆 44 期 1965年11月2日 54 歳 2020年1月9日 福井地検検事正 ( 法務省大臣官房審議官(訟務局担当) )
85 山内由光 47 期 1966年1月12日 54 歳 2018年2月26日 法務省大臣官房審議官(国際・人権担当) ( 法務省刑事局国際課長 )
86 工藤恭裕 43 期 1966年2月22日 54 歳 2019年4月10日 最高検検事 ( 名古屋高検公安部長 )
87 飯島泰 44 期 1966年4月30日 54 歳 2019年4月17日 盛岡地検検事正 ( 最高検検事 )
88 加藤俊治 44 期 1966年7月26日 53 歳 2019年3月11日 宮崎地検検事正 ( 最高検検事 )
89 伊藤栄二 43 期 1966年10月4日 53 歳 2020年1月9日 法務省大臣官房長 ( 山形地検検事正 )
90 小橋常和 45 期 1966年10月13日 53 歳 2020年6月1日 秋田地検検事正 ( 最高検検事 )
91 西山卓爾 45 期 1966年10月25日 53 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房政策立案総括審議官 ( 法務省大臣官房審議官(訟務局担当) )
92 森本加奈 44 期 1966年12月15日 53 歳 2019年4月1日 最高検検事 ( 東京高検検事 )
93 山田英夫 45 期 1966年12月19日 53 歳 2020年7月14日 釧路地検検事正 ( 横浜地検川崎支部長 )
94 野下智之 45 期 1967年1月31日 53 歳 2020年7月1日 最高検検事 ( 外務省大臣官房監察査察官 )
95 瀧澤一弘 47 期 1967年5月24日 53 歳 2020年4月1日 最高検検事(本務は東京高検検事) ( 東京高検検事 )
96 松井洋 46 期 1967年9月6日 52 歳 2019年11月29日 福岡地検次席検事 ( 東京高検総務部長 )
97 清野憲一 45 期 1967年11月15日 52 歳 2020年7月14日 松江地検検事正 ( 千葉地検次席検事 )
98 田野尻猛 45 期 1967年12月21日 52 歳 2020年3月30日 富山地検検事正 ( 東京高検公判部長 )
99 石山宏樹 46 期 1968年2月12日 52 歳 2020年4月10日 最高検検事(本務は東京高検検事) ( 司法研修所検察教官(上席) )
100 松下裕子 45 期 1968年2月20日 52 歳 2020年1月7日 山形地検検事正 ( 最高検検事(本務は東京高検検事) )
101 吉川崇 47 期 1968年4月4日 52 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房秘書課長 ( 法務省刑事局総務課長 )
102 北岡克哉 46 期 1968年7月23日 51 歳 2020年7月14日 法務省大臣官房会計課長 ( 大阪高検刑事部長 )
103 濱克彦 47 期 1968年10月2日 51 歳 2019年7月16日 法務省大臣官房人事課長 ( 法務省刑事局総務課長 )
104 保坂和人 47 期 1968年12月27日 51 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房審議官(刑事局担当) ( 法務省刑事局刑事法制管理官 )
105 佐藤淳 46 期 1969年1月12日 51 歳 2019年4月1日 出入国在留管理庁審議官(総合調整担当) ( 法務省大臣官房施設課長 )
106 福原道雄 48 期 1970年2月10日 50 歳 2020年1月9日 法務省大臣官房審議官(訟務局担当) ( 法務省大臣官房司法法制部司法法制課長 )
107 柴田紀子 50 期 1971年12月25日 48 歳 2019年7月16日 法務省大臣官房国際課長 ( 法務省刑事局国際刑事管理官 )

法務・検察幹部名簿(2020年7月17日時点・修習期→生年月日順)

生年月日が開示される法務大臣決裁の対象人事に限るものの,法務・検察幹部の氏名,修習期,生年月日,年齢,現職就任日,現職及び前職につき,2020年7月17日時点のものを,修習期→生年月日順で以下のとおり掲載しています(元データは「法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)」に掲載しています。)。

1 林眞琴 35 期 1957年7月30日 62 歳 2020年7月17日 検事総長 ( 東京高検検事長 )
2 堺徹 36 期 1958年7月17日 62 歳 2020年7月17日 東京高検検事長 ( 次長検事 )
3 榊原一夫 36 期 1958年8月6日 61 歳 2020年1月9日 大阪高検検事長 ( 福岡高検検事長 )
4 中川清明 36 期 1958年9月13日 61 歳 2020年5月29日 名古屋高検検事長 ( 公安調査庁長官 )
5 甲斐行夫 36 期 1959年9月26日 60 歳 2020年6月19日 福岡高検検事長 ( 高松高検検事長 )
6 片岡弘 37 期 1958年4月8日 62 歳 2020年1月9日 札幌高検検事長 ( 名古屋地検検事正 )
7 中原亮一 37 期 1959年11月29日 60 歳 2020年3月30日 広島高検検事長 ( 横浜地検検事正 )
8 北村篤 37 期 1961年3月4日 59 歳 2020年3月30日 横浜地検検事正 ( 千葉地検検事正 )
9 曽木徹也 38 期 1960年1月5日 60 歳 2020年6月19日 高松高検検事長 ( 東京地検検事正 )
10 落合義和 38 期 1960年1月7日 60 歳 2018年7月25日 次長検事 ( 最高検刑事部長 )
11 大場亮太郎 38 期 1960年3月6日 60 歳 2020年3月30日 仙台高検検事長 ( 法務総合研究所長 )
12 辻裕教 38 期 1961年10月4日 58 歳 2019年1月18日 法務事務次官 ( 法務省刑事局長 )
13 山上秀明 39 期 1960年7月14日 60 歳 2020年6月19日 東京地検検事正 ( 最高検公安部長 )
14 田辺泰弘 39 期 1960年11月7日 59 歳 2019年11月8日 大阪地検検事正 ( 大阪高検次席検事 )
15 廣上克洋 39 期 1961年11月8日 58 歳 2019年7月16日 京都地検検事正 ( 最高検総務部長 )
16 和田雅樹 39 期 1961年12月21日 58 歳 2020年5月29日 公安調査庁長官 ( 最高検公判部長 )
17 田中素子 40 期 1958年4月22日 62 歳 2019年7月16日 神戸地検検事正 ( 京都地検検事正 )
18 片山巌 40 期 1960年7月10日 60 歳 2019年4月17日 広島地検検事正 ( 前橋地検検事正 )
19 小山太士 40 期 1961年5月13日 59 歳 2020年6月19日 最高検公安部長兼監察指導部長 ( 法務省刑事局長 )
20 吉池浩嗣 40 期 1961年12月11日 58 歳 2019年9月11日 長崎地検検事正 ( 大津地検検事正 )
21 畝本直美 40 期 1962年7月9日 58 歳 2020年5月29日 最高検総務部長兼公判部長 ( 最高検監察指導部長 )
22 上富敏伸 40 期 1962年8月10日 57 歳 2020年3月30日 法務総合研究所長 ( さいたま地検検事正 )
23 矢本忠嗣 41 期 1960年1月13日 60 歳 2019年11月8日 岡山地検検事正 ( 山口地検検事正 )
24 畝本毅 41 期 1960年7月17日 60 歳 2019年11月8日 大阪高検次席検事 ( 大阪地検次席検事 )
25 吉田安志 41 期 1960年9月3日 59 歳 2020年1月9日 名古屋地検検事正 ( 最高検監察指導部長 )
26 神村昌通 41 期 1961年3月8日 59 歳 2020年3月30日 千葉地検検事正 ( 静岡地検検事正 )
27 吉田誠治 41 期 1961年4月27日 59 歳 2020年3月30日 さいたま地検検事正 ( 最高検検事 )
28 久木元伸 41 期 1961年7月21日 58 歳 2019年9月2日 東京高検次席検事 ( 東京地検次席検事 )
29 河瀬由美子 41 期 1961年9月4日 58 歳 2018年1月22日 名古屋高検次席検事 ( 最高検検事 )
30 高嶋智光 41 期 1961年10月6日 58 歳 2019年4月1日 出入国在留管理庁次長 ( 法務省人権擁護局長 )
31 西谷隆 41 期 1961年11月28日 58 歳 2020年1月9日 水戸地検検事正 ( 最高検検事 )
32 宇川春彦 41 期 1962年2月20日 58 歳 2019年1月18日 長野地検検事正 ( 最高検検事 )
33 廣瀬勝重 41 期 1962年7月8日 58 歳 2020年2月12日 最高検検事 ( 宇都宮地検検事正 )
34 林秀行 41 期 1962年8月20日 57 歳 2019年7月16日 札幌地検検事正 ( 東京地検立川支部長 )
35 齊藤隆博 41 期 1963年1月1日 57 歳 2020年7月17日 最高検刑事部長 ( 東京地検次席検事 )
36 岩山伸二 41 期 1963年7月30日 56 歳 2019年11月8日 新潟地検検事正 ( 東京法務局長 )
37 浦田啓一 41 期 1963年10月28日 56 歳 2018年1月9日 公安調査庁次長 ( 大津地検検事正 )
38 森本和明 41 期 1963年12月30日 56 歳 2019年3月11日 仙台地検検事正 ( 福岡高検次席検事 )
39 川原隆司 41 期 1964年8月16日 55 歳 2020年1月9日 法務省刑事局長 ( 法務省大臣官房長 )
40 片岡敏晃 42 期 1960年6月1日 60 歳 2020年1月9日 福岡地検検事正 ( 水戸地検検事正 )
41 西村尚芳 42 期 1960年6月19日 60 歳 2019年7月16日 高松地検検事正 ( 青森地検検事正 )
42 佐藤美由紀 42 期 1960年8月30日 59 歳 2019年4月17日 仙台高検次席検事 ( 盛岡地検検事正 )
43 佐藤隆文 42 期 1962年1月14日 58 歳 2019年3月11日 福岡高検次席検事 ( 富山地検検事正 )
44 小野正弘 42 期 1962年2月4日 58 歳 2020年2月12日 宇都宮地検検事正 ( 最高検検事 )
45 木村匡良 42 期 1962年5月16日 58 歳 2019年9月11日 大津地検検事正 ( 秋田地検検事正 )
46 中村孝 42 期 1962年7月31日 57 歳 2018年6月25日 那覇地検検事正 ( 東京高検刑事部長 )
47 早川幸伸 42 期 1962年8月8日 57 歳 2019年3月11日 福島地検検事正 ( 宮崎地検検事正 )
48 高橋久志 42 期 1962年12月6日 57 歳 2020年3月30日 静岡地検検事正 ( 札幌高検次席検事 )
49 植村誠 42 期 1963年1月7日 57 歳 2019年11月8日 金沢地検検事正 ( 鳥取地検検事正 )
50 山元裕史 42 期 1963年10月12日 56 歳 2020年7月17日 東京地検次席検事 ( 最高検検事 )
51 菊池浩 42 期 1963年11月7日 56 歳 2019年4月1日 法務省人権擁護局長 ( 奈良地検検事正 )
52 白木功 42 期 1963年11月30日 56 歳 2020年7月14日 前橋地検検事正 ( 松山地検検事正 )
53 吉田久 43 期 1961年4月26日 59 歳 2020年7月14日 熊本地検検事正 ( 高松高検次席検事 )
54 恒川由理子 43 期 1961年7月15日 59 歳 2019年9月11日 広島高検次席検事 ( 佐賀地検検事正 )
55 古谷伸彦 43 期 1961年11月26日 58 歳 2019年11月8日 山口地検検事正 ( 鹿児島地検検事正 )
56 岡俊介 43 期 1962年6月19日 58 歳 2019年11月8日 鳥取地検検事正 ( 大阪地検堺支部長 )
57 永幡無二雄 43 期 1963年8月30日 56 歳 2019年1月28日 大分地検検事正 ( 最高検検事 )
58 山口英幸 43 期 1963年10月2日 56 歳 2018年1月9日 奈良地検検事正 ( 横浜地検次席検事 )
59 山本真千子 43 期 1963年10月9日 56 歳 2019年11月8日 大阪地検次席検事 ( 函館地検検事正 )
60 松本裕 43 期 1964年9月12日 55 歳 2019年1月18日 津地検検事正 ( 法務省大臣官房秘書課長 )
61 山本幸博 43 期 1964年12月4日 55 歳 2018年6月25日 和歌山地検検事正 ( 東京地検立川支部長 )
62 八澤健三郎 43 期 1965年1月27日 55 歳 2019年7月16日 岐阜地検検事正 ( 最高検検事 )
63 宮川博行 43 期 1965年2月16日 55 歳 2020年1月9日 最高検検事 ( 甲府地検検事正 )
64 工藤恭裕 43 期 1966年2月22日 54 歳 2019年4月10日 最高検検事 ( 名古屋高検公安部長 )
65 伊藤栄二 43 期 1966年10月4日 53 歳 2020年1月9日 法務省大臣官房長 ( 山形地検検事正 )
66 高橋真 44 期 1957年11月7日 62 歳 2019年7月16日 青森地検検事正 ( 東京高検公安部長 )
67 森隆志 44 期 1960年5月27日 60 歳 2019年11月8日 函館地検検事正 ( 名古屋地検岡崎支部長 )
68 高橋孝一 44 期 1961年2月5日 59 歳 2019年9月11日 高知地検検事正 ( 静岡地検沼津支部長 )
69 小沢正明 44 期 1962年4月26日 58 歳 2019年11月8日 徳島地検検事正 ( 福岡地検小倉支部長 )
70 新田智昭 44 期 1962年10月12日 57 歳 2020年6月1日 最高検検事 ( 札幌高検次席検事 )
71 鈴木眞理子 44 期 1963年2月19日 57 歳 2020年6月1日 札幌高検次席検事 ( 秋田地検検事正 )
72 小弓場文彦 44 期 1964年3月1日 56 歳 2019年11月29日 佐賀地検検事正 ( 福岡地検次席検事 )
73 石崎功二 44 期 1964年5月28日 56 歳 2019年11月8日 鹿児島地検検事正 ( 神戸地検姫路支部長 )
74 大久保和征 44 期 1964年12月16日 55 歳 2019年11月29日 最高検検事 ( 佐賀地検検事正 )
75 勝山浩嗣 44 期 1965年1月1日 55 歳 2020年7月14日 高松高検次席検事 ( 松江地検検事正 )
76 山田利行 44 期 1965年5月11日 55 歳 2019年7月16日 旭川地検検事正 ( 東京高検刑事部長 )
77 石井隆 44 期 1965年11月2日 54 歳 2020年1月9日 福井地検検事正 ( 法務省大臣官房審議官(訟務局担当) )
78 飯島泰 44 期 1966年4月30日 54 歳 2019年4月17日 盛岡地検検事正 ( 最高検検事 )
79 加藤俊治 44 期 1966年7月26日 53 歳 2019年3月11日 宮崎地検検事正 ( 最高検検事 )
80 森本加奈 44 期 1966年12月15日 53 歳 2019年4月1日 最高検検事 ( 東京高検検事 )
81 竹中理比古 45 期 1964年3月1日 56 歳 2020年7月14日 最高検検事 ( 証券取引等監視委員会事務局市場監視総括官 )
82 竹内寛志 45 期 1964年11月3日 55 歳 2020年1月9日 甲府地検検事正 ( 横浜地検次席検事 )
83 坂本佳胤 45 期 1964年11月18日 55 歳 2020年7月14日 松山地検検事正 ( さいたま地検次席検事 )
84 小橋常和 45 期 1966年10月13日 53 歳 2020年6月1日 秋田地検検事正 ( 最高検検事 )
85 西山卓爾 45 期 1966年10月25日 53 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房政策立案総括審議官 ( 法務省大臣官房審議官(訟務局担当) )
86 山田英夫 45 期 1966年12月19日 53 歳 2020年7月14日 釧路地検検事正 ( 横浜地検川崎支部長 )
87 野下智之 45 期 1967年1月31日 53 歳 2020年7月1日 最高検検事 ( 外務省大臣官房監察査察官 )
88 清野憲一 45 期 1967年11月15日 52 歳 2020年7月14日 松江地検検事正 ( 千葉地検次席検事 )
89 田野尻猛 45 期 1967年12月21日 52 歳 2020年3月30日 富山地検検事正 ( 東京高検公判部長 )
90 松下裕子 45 期 1968年2月20日 52 歳 2020年1月7日 山形地検検事正 ( 最高検検事(本務は東京高検検事) )
91 花崎政之 46 期 1963年3月27日 57 歳 2019年9月11日 神戸地検次席検事 ( 大阪地検公判部長 )
92 北佳子 46 期 1963年5月27日 57 歳 2019年9月11日 京都地検次席検事 ( 大阪地検総務部長 )
93 渋谷博之 46 期 1964年7月15日 56 歳 2020年1月9日 横浜地検次席検事 ( 東京地検刑事部長 )
94 築雅子 46 期 1964年12月14日 55 歳 2019年3月11日 名古屋地検次席検事 ( 横浜地検公判部長 )
95 小池隆 46 期 1965年9月1日 54 歳 2020年7月14日 さいたま地検次席検事 ( 東京地検公判部長 )
96 松井洋 46 期 1967年9月6日 52 歳 2019年11月29日 福岡地検次席検事 ( 東京高検総務部長 )
97 石山宏樹 46 期 1968年2月12日 52 歳 2020年4月10日 最高検検事(本務は東京高検検事) ( 司法研修所検察教官(上席) )
98 北岡克哉 46 期 1968年7月23日 51 歳 2020年7月14日 法務省大臣官房会計課長 ( 大阪高検刑事部長 )
99 佐藤淳 46 期 1969年1月12日 51 歳 2019年4月1日 出入国在留管理庁審議官(総合調整担当) ( 法務省大臣官房施設課長 )
100 眞田寿彦 47 期 1962年7月10日 58 歳 2020年7月14日 千葉地検次席検事 ( 東京地検総務部長 )
101 山内由光 47 期 1966年1月12日 54 歳 2018年2月26日 法務省大臣官房審議官(国際・人権担当) ( 法務省刑事局国際課長 )
102 瀧澤一弘 47 期 1967年5月24日 53 歳 2020年4月1日 最高検検事(本務は東京高検検事) ( 東京高検検事 )
103 吉川崇 47 期 1968年4月4日 52 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房秘書課長 ( 法務省刑事局総務課長 )
104 濱克彦 47 期 1968年10月2日 51 歳 2019年7月16日 法務省大臣官房人事課長 ( 法務省刑事局総務課長 )
105 保坂和人 47 期 1968年12月27日 51 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房審議官(刑事局担当) ( 法務省刑事局刑事法制管理官 )
106 福原道雄 48 期 1970年2月10日 50 歳 2020年1月9日 法務省大臣官房審議官(訟務局担当) ( 法務省大臣官房司法法制部司法法制課長 )
107 柴田紀子 50 期 1971年12月25日 48 歳 2019年7月16日 法務省大臣官房国際課長 ( 法務省刑事局国際刑事管理官 )