最高裁判所事務総局家庭局の歴代の局長を,就任の新しい順に一覧化したものである。氏名をクリックすると,当該裁判官の経歴記事に移動する。
本一覧が収録するのは,当ブログの経歴記事データに基づき確認することができた,1972年に就任した家庭局長以降である。
| 氏名 | 期 | 就任時 年齢 | 出身大学 | 就任 | 退任 |
|---|---|---|---|---|---|
| 馬渡直史 | 48期 | 52歳 | 東大 | 令和4年9月2日 | (現職) |
| 手嶋あさみ | 43期 | 55歳 | 東大 | 平成30年9月10日 | 令和4年9月1日 |
| 村田斉志 | 42期 | 51歳 | 早稲田大 | 平成26年11月1日 | 平成30年9月9日 |
| 岡健太郎 | 38期 | 53歳 | 東大 | 平成25年5月2日 | 平成26年10月31日 |
| 豊沢佳弘 | 34期 | 52歳 | 東大 | 平成21年8月17日 | 平成25年5月1日 |
| 二本松利忠 | 31期 | 56歳 | 京大 | 平成17年12月20日 | 平成21年8月16日 |
| 山崎恒 | 26期 | 54歳 | 東大 | 平成14年11月30日 | 平成17年12月19日 |
| 安倍嘉人 | 23期 | 51歳 | 東大 | 平成9年11月3日 | 平成14年11月29日 |
| 木村要 | 18期 | 54歳 | 中央大 | 平成4年11月12日 | 平成9年11月2日 |
| 山田博 | 15期 | 57歳 | 名古屋大 | 平成元年11月2日 | 平成4年11月11日 |
| 早川義郎 | 12期 | 51歳 | 東大 | 昭和62年3月2日 | 平成元年11月1日 |
| 猪瀬慎一郎 | 9期 | 53歳 | 東大 | 昭和58年4月1日 | 昭和62年3月1日 |
| 栗原平八郎 | 6期 | 51歳 | 京大 | 昭和55年3月11日 | 昭和58年3月31日 |
| 原田直郎 | 5期 | 50歳 | 東大 | 昭和52年4月11日 | 昭和55年3月10日 |
| 裾分一立 | 3期 | 49歳 | 東大 | 昭和47年2月26日 | 昭和52年4月9日 |
※ 紫色で示した家庭局長は後に高裁長官に,赤色で示した家庭局長は後に最高裁判所の判事又は長官に就任した者である。出身大学が空欄の家庭局長は経歴記事に記載がないものである。就任時年齢は,経歴記事の生年月日と就任日から算出した(生年月日の記載がない場合は空欄)。
(出典:当ブログの裁判官経歴データベース。出身大学・就任・退任の年月日は各経歴記事の記載に基づく。)
*0 司法の窓84号(令和元年5月発行)に「家庭裁判所70周年を迎えて~家庭裁判所の誕生,あゆみ,そして展望~」が載っています。
*1の1 福岡県弁護士会HPに「弁護士会の読書:家庭裁判所物語」が載っています。
*1の2 「司法の現状:制度と運用の実体をどう把握するか~司法官僚制的人事慣行を中心に~」には以下の記載があります(注釈は省略しています。)。
現在の6局長をみると手嶋あさみ(43期)が家庭局長を務めている。手嶋は2018年9月に女性裁判官ではじめて事務総局局長ポストに就いた。
しかし歴代事務総長16人のうちで家庭局長経験者は1人もいないのである。司法修習を修了した歴代家庭局長14人をみると、高裁長官に達した者でさえ5人しかいない。在官中に死亡した者を含めてキャリアを終えた12人のうち依願退官者が6人もいる。家庭局長は同じ局長ポストでも明らかに格下の扱いを受けてきている。
*2 令和元年6月13日付の理由説明書には以下の記載があります。
最高裁判所は,我が国唯一の最上級裁判所として裁判手続及び司法行政を行う機関であり,最高裁判所判事や事務総局の各局課館長は,裁判所の重大な職務を担う要人として,襲撃の対象となるおそれが高く,その重大な職務が全うされるように,最高裁判所の庁舎全体に極めて高度なセキュリティを確保する必要がある。
少年の犯罪は1983年をピークに激減。しかし社会に周知されず、何か事が起きるたびに『学校は何をしているのだ』『学校で○○教育をすべき』などの安易な言説が横行する問題。これも教員のブラック労働の背景ですね。/日本人が知らない、少年非行が激減しているという事実
https://t.co/4YCb4FwGaB pic.twitter.com/ehSOeFtnWM
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) December 1, 2022
*3 31期の瀬木比呂志裁判官が著した絶望の裁判所には以下の記載があります。
(53頁の記載)
同等のレヴェルのポストにある人物について露骨に差を付けるといった、過去にはあまりみられなかった不自然な人事もある。私のよく知っているある期(前記のとおり、司法研修所修了の「期」)の東京地裁民事と刑事の所長代行に関する人事を例にして説明しよう。一方は裁判官としての実績があり弁護士からもかなり評価されている人物、一方は追随姿勢で取り立てられた中身に乏しい人物であった。ところが、最高裁判所事務総局に対しても自分なりの意見を述べていた前者が遠方の所長に、後者が東京近辺の所長に、それぞれ異動になったのである。この人事については、民事訴訟法学者の間からさえ奇妙だという声が聞かれた。これは一種の見せしめ人事なのであるが、「事務総局の方針に意見など述べず黙って服従しないとこうなるぞ」という脅しの効果は絶大である。なお、「事務総局に逆らうと」といったレヴェルの問題ではないことに注意していただきたい。先の人物も、ただ、「自分の意見を述べた」だけであり、ことさらに逆らってなどいない。
(87頁の記載)
事務総局の外、つまり現場の裁判官たちとの関係では、事務総局の権力と権威は、そのトップについてはもちろん、総体としても決定的に強大である。
その結果、先にも記したとおり、傲慢な局長であれば地家裁所長、東京地裁所長代行クラスの先輩裁判官たちにさえ命令口調で接することがありうるし、課長たちの地家裁裁判長たちに対する関係についても、同様のことがいえる。
(91頁の記載)
事務総局は、裁判官が犯した、事務総局からみての「間違い」であるような裁判、研究、公私にわたる行動については詳細に記録していて、決して忘れない。
*4 家庭裁判所は一般的に司法権を行う通常裁判所であつて,憲法76条2項の特別裁判所ではありません(最高裁大法廷昭和31年5月30日判決)。
*5の1 以下の記事も参照してください。
・ 最高裁判所事務総局家庭局の事務分掌
・ 最高裁判所が作成している,首席家裁調査官等名簿
・ 首席家庭裁判所調査官の職務
・ 最高裁判所家庭局News
・ 最高裁判所の事件記録符号規程
・ 家事事件に関する審判書・判決書記載例集(最高裁判所が作成したもの)