日弁連関係

日弁連の代議員会

目次
1 総論
2 代議員会の代理数及び代議員の選任割合
3 日弁連役員の選任方法
4 代議員会の議事
5 代議員の職務
6 代議員会に関する平成21年及び平成23年の改正
7 関連記事

1 総論
(1)ア 日弁連の代議員会は,副会長,理事及び監事並びに選挙管理委員会の委員の選任,会則・会規の規定又は総会・理事会の決議により代議員会に付し,あるいは特に委任するとされた事項等を審議します(日弁連会則42条)。
イ 平成23年2月9日臨時総会決議に基づき,日弁連会則改正に関する事項及び特別会費徴収に関する事項が代議員会の付議事項から除外されました。
(2) 日弁連の代議員会は毎年3月前半の金曜日,弁護士会館2階講堂「クレオ」において招集されるのが例となっていて(役員選任規程3条参照),その際,副会長,理事及び監事並びに選挙管理委員会の委員を選任しています。
(3) 平成23年3月11日(金)に開催された平成23年度代議員会の終了後に,東日本大震災が発生しました。

2 代議員会の代理数及び代議員の選任割合
(1) 代議員会の代理数
ア 代議員は最大で5人の代議員を代理することができます(日弁連会則52条2項)。
イ 出席した代議員が,代議員会の約1週間前に送付される「参考資料」に基づく役員選任に賛成する投票をしなかった場合,代理人数のカードは0人のものにされることがあるみたいです(弁護士坂野真一のブログの「日弁連代議員会はこんな感じ~3」(2020年3月16日付)参照)。
ウ 令和2年度代議員会では,午後1時30分時点で,本人出席240名,代理出席(委任状を出した人)326名だったみたいです(弁護士坂野真一のブログの「日弁連代議員会はこんな感じ~7」(2020年3月25日付)参照)。
(2) 代議員の選任割合
ア 日弁連の代議員会は,各弁護士会からそれぞれ3人及びその選任する年の1月1日現在において所属する弁護士である会員が100人以下のときは1人,100人を超えるときはその100人に達するごとに1人ずつ(その最終の100人に達しない部分については1人を加える。)の割合による人数で選任された代議員によって構成されています(日弁連会則43条)。
イ 2020年3月13日(金)の令和2年度代議員会の場合,代議員の総数は604人だったみたいです(弁護士坂野真一のブログの「日弁連代議員会はこんな感じ~4」(2020年3月17日付)参照)。
ウ 代議員の選任については各弁護士会に一任されているのであって,その選出方法には選挙及び理事者指名があります。
エ 大阪弁護士会の場合,弁護士会の方で会派等への割当を通じて定足数どおりの代議員立候補者を確保し,それがそのまま選任されており,日弁連の代議員会で何らかの活動をするつもりで代議員に立候補している会員はあまりいないというのが,平成22年度当時の実態でした(平成23年2月9日臨時総会の松本岳会員(平成23年度大弁副会長)の発言(PDF32頁)参照)。

3 日弁連役員の選任方法
(1)ア 日弁連の役員のうち,副会長,理事及び監事は,代議員会における選挙によって選出されるのが原則です(役員選任規程4条1項)。
イ 日弁連の会長は,昭和49年度までは代議員会によって選出され,昭和50年度以降は日弁連会員の直接選挙によって選出されています(「日弁連会長の直接選挙制度及び任期2年制の導入経緯等」参照)。
(2)ア 代議員会において出席代議員の3分の2以上の同意がある場合,他の方法により役員を選出することができます(役員選任規程5条1項)。
イ 実際の運用では,「選挙によらない方法による選任を求める動議」というのが出て,それが承認された後,各地の弁護士会連合会が事前に推薦している役員が、事前に配布された一覧表のとおり選任されるということになっているみたいです。
ウ 令和2年度代議員会では,事前配布資料に記載されている副会長候補者は,一般代議員の席ではなく,議長席に向かって左側に,議場の出口に向けて並べられている席に座っていたみたいです(弁護士坂野真一のブログの「日弁連代議員会はこんな感じ~6」(2020年3月23日付)参照)。
(3) いわぽんブログの「日弁連代議員会」(2020年3月18日付)には以下の記載があります。
   自由に質疑ができるわけですから、代議員会に出席できる代議員の人は、役員人事に疑問があれば思い切り良くあれこれと聞いてみたらいいんじゃないかと思います。

4 代議員会の議事
(1)ア 代議員会に付する議案は,文書により,会日の1週間前までに到達するよう,代議員に通知しなければなりません(議事規程26条本文)。
イ 実際の運用では,代議員会開催日時の大体1週間くらい前に,「参考資料送付書」というものが日弁連事務総長からファックスで送られてきて,そこには,日弁連の副会長候補者リスト,理事候補者リスト,監事候補者リスト,及び(隔年で)選挙管理委員会委員候補者リスト(「選挙によらないで選任されるようになった場合の参考資料」という注意書きのあるもの)が含まれているみたいです(弁護士坂野真一のブログの「日弁連代議員会はこんな感じ~2」(2020年3月10日付)参照)。
(2)ア 代議員会の議長及び副議長は,代議員会において互選されるのが原則でありますものの(日弁連会則48条1項),出席した代議員の過半数の同意がある場合,その他の方法により議長及び副議長を選任することができます(議事規程23条3項)。
イ 実際の運用では,「会則では議長・副議長は代議員が互選するとあるが、~~なので、例年どおり会長に指名してもらうという方法で議長・副議長を選任されたい」という動議が採択された後,日弁連会長が議長及び副議長を指名するみたいです(弁護士坂野真一のブログの「日弁連代議員会はこんな感じ~5」(2020年3月18日付)参照)。
(3)ア 出席した代議員は,議題について自由に質疑をすることができます(議事規程32条1項)。
   そのため,代議員に選任されていれば,平の会員でも会長に質問ができることとなります。
イ 会議において発言しようとする代議員は,起立して議長と呼び,自己の氏名を告げ,議長の許可を得た後,発言することができます議事規程36条1項)。
ウ 代議員が議長の許可を受けないで発言し,その他代議員会の秩序を乱し,又は弁護士の品位を傷つける行為があったときは,議長は,これを制止し,又は発言を取り消させます(議事規程38条前段)。
   仮に代議員がその命に従わないとき,議長は,代議員会の議事が終わるまで発言を禁止し,又は退場を命ずることができます(議事規程38条後段)。
(4) 代議員会は毎年,1時間前後で終了しているみたいです(いわぽんブログの「日弁連代議員会」(2020年3月18日付)参照)。
(5) 日弁連の会員は,代議員会の議事録を閲覧し,かつ,謄写することができます議事規程41条3項)。

5 代議員の職務
(1) 代議員は,代議員会に自ら出席しない場合,代理人によってその議決権を行使することができます(日弁連会則52条1項)。
(2) 代議員になった場合,代議員会への出席のいかんにかかわらず委任状は提出しろといわれるみたいです(弁護士坂野真一のブログの「日弁連代議員会はこんな感じ~2」(2020年3月10日付)参照)。
(3) いわぽんブログの「日弁連代議員会」(2020年3月18日付)には以下の記載があります。
   具体的にいえば、多くの代議員は委任状にハンコを押せば1年間通じてのお仕事は終わってしまいます。それで済まない場合も、年1回の代議員会の日に霞ヶ関の弁護士会館へ行くことは要しますが、それにしたって1時間くらい座っていればお仕事は終わってしまうというのが、ほとんどの場合かと思います。

 代議員会に関する平成21年及び平成23年の改正
(1) 代議員会に関する平成21年12月の改正(代議員会の代理数変更及び代議員の選任割合変更)
ア 平成21年12月4日臨時総会決議に基づき,以下の事項が改正されました。
① 代議員会の代理数変更
   代議員会において出席代議員が行使できる代理権は,日弁連の創立以来,3人とされていたものの,平成22年1月1日以降,5人に変更されました。
② 代議員の選任割合変更
   代議員の選任割合は,日弁連の創立以来,弁護士会ごとに,所属する弁護士会員50人に達するごとに1人ずつ及び最終の50人に達しない部分につき1人を選任することとされていたものの,平成22年12月31日以降,上記「50人」の部分を「100人」に変更されました。
イ 田中等 日弁連副会長は,平成21年12月4日臨時総会において以下のとおり趣旨説明をしています(ナンバリング及び改行を追加しています。なお,第2号議案は日弁連総会の代理数変更であり,第3号議案は代議員会の代理数変更であり,第4号議案は代議員の選任割合変更です。)。
① 近時、会員数が増加する中で日弁連の会務運営にできる限り多くの会員の意思を反映させていくことの重要性が高まっている。他方、日弁連の総会、代議員会開催に伴う弁護士会の事務上、財政上の負担も増加傾向にある。
   第2号議案から第5号議案は、会員数の増加に対応して、できる限り多くの会員の意思を反映して会務の運営方針等を決するとともに、弁護士会の負担の軽減を図るものである。
② まず第2号議案と第3号議案について、現在、出席者が代理できる数は総会では30人、代議員会では3人となっている。これは日弁連の創立当初から改正されていない。その一方で会員数は6,000名規模から2万7,000名規模へと拡大している。
   会員数が増大しても会務運営にはより多くの会員の意思を反映させるべきである。本人出席が一番望ましいが、出席できないこともある。他方、会員数が増大した結果、日弁連の総会、代議員会開催に伴う弁護士会の事務上、財政上の負担が増加している。現状では本人出席を確保せねばならず、また代理出席のために出席する会員の旅費を負担しているような状況である。
   一人が代理できる数を増やすことによってこれらの負担を軽減し、より多くの会員の意思を会務運営に反映させるのが適当である。
   そこで代理数を総会では50人へ、代議員会では5人へと改正することを提案するものである。
③ 次に第4号議案について、現在、代議員の選任割合は、所属する弁護士会員が50人以下のときは1人、これを超えるときは50人に達するごとに1人、最後の50人に達しない部分について1人としている。
   この規定も日弁連創立当初から改正されていない。そのため代議員の数は当初は288名だったが、平成21年度には724名に及んでいる。最近5年間で約150名も増加している。これに伴い弁護士会の事務上、財政上の負担も増加している。
   そこでこの負担を軽減するため、選任割合を変更することが適切である。変更した場合、資料5によれば代議員数は453名に減る。そこで選任割合を50人ごとに1人から100人ごとに1人へと改正することを提案するものである。
(2) 代議員会に関する平成23年2月の改正(代議員会の審議事項の縮小)
ア 日弁連会則改正に関する事項及び特別会費徴収に関する事項は代議員会の付議事項と定められていたものの,平成23年2月9日臨時総会決議に基づき,平成23年4月1日以降,これらの事項は代議員会の付議事項から除外されました。
イ 江藤洋一 日弁連副会長は,平成23年2月9日臨時総会において以下の趣旨説明をしています(ナンバリング及び改行を追加しています。なお,第5号議案は会則改正手続変更であり,第6号議案は特別会費徴収手続変更です。)。
① この第5号議案、6号議案は、会則改正及び特別会費徴収の要件から代議員会における可決の削除を提案するものである。
   これまで代議員会のあり方に関しては、総会との審議事項との重複感が強く、屋上屋を架すものであって不要であるとの意見がある一方で、慎重審議に資する、小規模弁護士会の意見の尊重、執行部に対するチェック機能、大規模弁護士会に対する牽制等を理由に必要であるとの意見もあった。
   これに対し不要論からは、必要論はいずれも理事会、総会における充実した審議を行うことで十分足りており、あえて代議員会で議論するまでもないとの再反論があった。平成21年度に弁護士会に照会を行ったところ、過半数の28会が賛成したものの、反対会も15会あるという意見分布であった。
   日弁連機構改革委員会は、昨年3月9日に答申を行い、代議員会廃止論が多数を占め、その他の委員のうち半数は権限縮小を主張し、現状を肯定する委員は1人もいなかった。
   同答申は、各弁護士会への照会を求めており、宇都宮執行部も各弁護士会に対し意見照会を行ったところ、賛成の弁護士会が42会にのぼり、反対は6会にとどまった。また、一昨年度反対しながら今回賛成に回った弁護士会は9会に及んだ。
   このように、大方の弁護士会及び会員の賛同を得られたものと考えている。
② 他方、反対の意見をどのように受け止めるかにつき、若干述べる。
   まず、慎重審議という点は、理事会、総会により十分慎重な審議が行われており、あえてこれに代議員会を重ねる必要はないと考える。
   次に、小規模弁護士会の意見尊重という点は、おそらくは、小規模弁護士会においては、その会員数が日弁連の全会員数に占める割合よりも、当該会の代議員数が全代議員数に占める割合のほうが大きいということを根拠にした意見であろうと伺っている。
   しかしながら、その割合の違いはわずかにコンマ数%にすぎず、果たして小規模弁護士会の意見尊重といえるほどのものか疑問である。加えて、全国比の大小をいうと、代議員数よりも理事会における理事数のほうが更に小規模弁護士会に有利に割り振られており、現在行われているように理事会の審議を慎重に行うことによって、小規模弁護士会の意見は十分に尊重されると考えている。
   さらに、執行部に対するチェック機能という意見もあった。いまだ執行部が種々のチェック機能を無視したという話は聞いていないし、代議員会の決議要件を削除したからといって、そのチェック機能が低下するとは考えていない。
   また、大規模弁護士会に対する牽制については、先ほどの小規模弁護士会の意見尊重ということと裏腹の関係にあり、そのまま当てはまると考える。
③ 以上のとおり、会則改正と特別会費徴収の要件から代議員会の決議を削除することに何の支障もなく、かえって関連委員会、各弁護士会、理事会、総会における審議を実質的に深めるためにも、本議案を承認いただきたく提案する。
(3) 日弁連七十年「Ⅲ 日弁連の組織運営にかかわる諸問題への取組」が参考になります。

7 関連記事
・ 日弁連の会長及び副会長
・ 日弁連の歴代副会長の担当会務
・ 日弁連理事
・ 日弁連の理事会及び常務理事会
・ 日弁連の女性副会長
・ 弁護士会館
・ 日弁連役員に関する記事の一覧

日弁連の令和2年度役員就任公告

○令和2年4月1日付の官報公告の本文は以下のとおりです。

日本弁護士連合会令和2年度役員が下記のとおり就任したので公告する。
令和2年4月1日     日本弁護士連合会

会 長
荒   中(仙  台)
副会長
冨田 秀実(東  京) 寺前  隆(第一東京)
岡田 理樹(第二東京) 延命 政之(神奈川県)
關本 喜文(山 梨 県) 川下  清(大  阪)
白浜 徹朗(京  都) 山下 勇樹(愛 知 県)
西村 依子(金  沢) 舩木 孝和(広  島)
上田 英友(福 岡 県) 鎌田 健司(仙  台)
狩野 節子(秋  田) 大川 哲也(札  幌)
五葉 明徳(愛  媛)
理 事
伊藤 茂昭(東  京) 緒方 孝則(東  京)
秋田  徹(東  京) 山内 一浩(東  京)
木村 英明(東  京) 田中みどり(東  京)
米田 龍玄(東  京) 吉岡  剛(東  京)
三原 秀哲(第一東京) 長尾  亮(第一東京)
相原 佳子(第一東京) 芳仲美惠子(第一東京)
日下部真治(第二東京) 緑川 由香(第二東京)
藤井 麻莉(第二東京) 剱持 京助(神奈川県)
野崎  正(埼  玉) 真田 範行(千 葉 県)
小沼 典彦(茨 城 県) 澤田 雄二(栃 木 県)
久保田寿栄(群  馬) 白井 正人(静 岡 県)
深澤  勲(山 梨 県) 中嶌 知文(長 野 県)
水内 基成(新 潟 県) 田中  宏(大  阪)
三木 秀夫(大  阪) 澤田 有紀(大  阪)
櫛田 和代(大  阪) 日下部和弘(京  都)
道上  明(兵 庫 県) 友廣 隆宣(兵 庫 県)
宮坂 光行(奈  良) 西川真美子(滋  賀)
山崎 和成(和 歌 山) 井口 浩治(愛 知 県)
竹内 裕美(愛 知 県) 中西 正洋(三  重)
山田  徹(岐 阜 県) 八木  宏(福  井)
宮西  香(金  沢) 西川 浩夫(富 山 県)
足立 修一(広  島) 上田 和義(山 口 県)
猪木 健二(岡  山) 野口 浩一(鳥 取 県)
鳥居 竜一(島 根 県) 多川 一成(福 岡 県)
上地 和久(福 岡 県) 富永 洋一(佐 賀 県)
中西 祥之(長 崎 県) 吉田 祐治(大 分 県)
鹿瀬島正剛(熊 本 県) 新倉 哲朗(鹿児島県)
成見 暁子(宮 崎 県) 村上 尚子(沖  縄)
十河  弘(仙  台) 槇  裕康(福 島 県)
阿部 定治(山 形 県) 大和久政也(岩  手)
山口 謙治(秋  田) 竹中  孝(青 森 県)
樋川 恒一(札  幌) 砂子 章彦(札  幌)
堀田 剛史(函  館) 林  孝幸(旭  川)
岩田 圭只(釧  路) 徳田 陽一(香 川 県)
志摩 恭臣(徳  島) 松本 隆之(高  知)
森本 明宏(愛  媛)
監 事
加納小百合(東  京) 長沢美智子(第二東京)
海老原夕美(埼  玉) 三野 岳彦(京  都)
浅井 直美(岐 阜 県)

日弁連会長選挙の公聴会

1 日弁連会長選挙の公聴会
(1) 日弁連会長選挙の公聴会は7箇所で実施されている他(会長選挙規程51条1項及び3項),3箇所の副会場でテレビ会議システムを利用して実施されています。
(2) 公聴会の実際の運営は司会者が行いますところ,司会者は,日弁連選挙管理委員会があらかじめ日弁連選挙管理委員会委員の中から指名します。
(3) 特定候補者に対する嫌がらせ又は特定候補者支援を目的とした偏った質問は厳に慎み,司会者も,事前に質問事項に目を通しておくなどして,質問に公平を期すよう十分配慮することが求められています。
(4) 1回の公聴会の実施時間は,出席する候補者の数によるものの,3時間程度が予定されています。
(5)ア 公聴会の進行の順序は以下のとおりです(会長選挙規程51条2項及び会長選挙施行細則34条3項)。
① 補者の抱負及び所見の発表並びに補佐人1名の推薦演説
② あらかじめ届け出られた質問事項に基づく質問とこれに対する答弁
③ 再質問及び関連質問とこれに対する答弁
④ 司会者が特に認めた②及び③以外の質問とこれに対する答弁
⑤ 候補者の最終演説
イ 副会場は,テレビ会議システムにより,公聴会会場とつながれています。
ウ 補佐人の推薦演説及び候補者の抱負・所見の発表の時間は,1人の候補者につき,その補佐人の推薦演説時間と合わせて35分以内とされています。
ただし,候補者が3名以上の場合,これよりも短縮されます。
(6)ア 公聴会において質問を希望する会員は,当該公聴会期日の2日前の午後5時までに,答弁を求める候補者の氏名,質問事項の要旨,自己の氏名及び所属弁護士会を,公聴会開催地の弁護士会気付でその選挙管理責任者に書面で届け出る必要があります(会長選挙施行細則37条1項)。
イ 候補者は,この質問事項を閲覧・謄写することができます(会長選挙施行細則37条3項)。
(7)ア 少なくとも近畿地区の公聴会では,選挙公報(会長選挙規程52条及び会長選挙施行細則39条)が参加者に配布されています。
イ 公聴会会場においては,公聴会として定められた行為のほか,いかなる選挙運動も行うことが禁じられています(会長選挙施行細則38条)。
(8) 日弁連選挙管理委員会では,最初に開催される地区の公聴会の模様を撮影し,その映像を日弁連HPの会員専用サイトに当選者決定まで掲載しています。

2 過去の公聴会の日程 
◯令和2年1月8日(水)に公示された令和2年度同3年度日弁連会長選挙の公聴会の日程
① 1月20日(月)午後1時~
・ 東北区域の公聴会(仙台弁護士会館4階大会議室)
② 1月22日(水)午後1時~
・ 中部区域の公聴会(愛知県弁護士会館5階ホール)
③ 1月23日(木)午後1時~
・ 近畿区域の公聴会(大阪弁護士会館2階201~204会議室)
④ 1月25日(土)午後1時~
・ 北海道区域の公聴会(札幌弁護士会館5階大会議室ABC)
⑤ 1月27日(月)午後1時~
・ 四国区域の公聴会(香川県弁護士会館5階大会議室)
→ 中国地方区域の副会場は広島弁護士会館2階大会議室Aでした。
⑥ 1月28日(火)午後1時~
・ 九州区域の公聴会(福岡県弁護士会館2階大ホール)
→ 副会場は沖縄弁護士会館4階大会議室でした。
⑦ 2月1日(土)午後1時~
・ 関東区域の公聴会(弁護士会館2階講堂)
→ 副会場は神奈川県弁護士会館5階大会議室でした。
◯平成30年1月10日(水)に公示された平成30年度同31年度日弁連会長選挙の公聴会の日程
① 1月22日(月)午後1時~
・ 東北区域の公聴会(仙台弁護士会館4階大会議室)
② 1月25日(水)午後1時~
・ 中部区域の公聴会(KKRホテル名古屋4階「福寿の間」)
③ 1月26日(金)午後1時~
・ 近畿区域の公聴会(大阪弁護士会館2階202~204会議室)
④ 1月27日(土)午後1時~
・ 北海道区域の公聴会(札幌弁護士会館5階大会議室ABC)
⑤ 1月29日(月)午後1時~
・ 中国地方区域の公聴会(広島弁護士会館2階大会議室A)
→ 四国区域の副会場は徳島弁護士会館3階中会議室でした。
⑥ 1月31日(水)午後1時~
・ 九州区域の公聴会(福岡県弁護士会館3階ホール)
→ 副会場は沖縄弁護士会館4階大会議室でした。
⑦ 2月3日(土)午後1時~
・ 関東区域の公聴会(弁護士会館2階講堂)
→ 副会場は神奈川県弁護士会館5階大会議室でした。

3 その他の事項については,「日弁連役員に関する記事の一覧」を参照してください。

日弁連会長選挙の不在者投票及び郵便投票

1 総論
(1) 日弁連会長選挙において選挙権を有する会員は,選挙の公示の日の十日前(令和2年度同3年度日弁連会長選挙の場合,令和元年12月29日)において日弁連の弁護士名簿に登録されている会員です(会長選挙規程11条)。
(2)ア 選挙権を有する会員は,原則として,投票所である弁護士会館又は各弁護士会事務所(会長選挙規程22条)において,投票日の午前9時30分から午後4時までの間に(会長選挙規程23条),単記無記名の投票をできます(会長選挙規程20条参照)。
   ただし,例外として,不在者投票又は郵便投票により投票することができます。
イ 投票日における投票,不在者投票及び郵便投票はまとめて,午後4時の投票終了直後に開票され(会長選挙規程28条),おおむね午後6時から午後7時までの間に日弁連HPにおいて仮集計が発表されます。
(3)ア 令和2年度同3年度日弁連会長選挙の場合,通常選挙における郵便投票請求期間は1月15日(水)から同月28日(火)までであり,不在者投票期間は2月3日(月)から同月6日(木)まででした。
イ 再投票における郵便投票請求期間は,公示日である2月20日(水)から3月2日(月)までであり,不在者投票期間は3月6日(金)から3月10日(火)までです。

2 不在者投票
(1) 選挙権を有する会員は,やむを得ない用務又は事故のため,投票日に自ら投票所に赴き投票することができない場合,投票日の5日前から投票日の前日までの各日(ただし,土日祝日を除く。)の正午から午後1時までの間,日弁連選挙管理委員会が定める不在者投票書において不在者投票をすることができます(会長選挙規程25条1項及び2項)。
(2) 不在者投票をしようとする会員は,選挙管理責任者宛の不在者投票届出書にその理由等を記入した上で,自ら不在者投票書の選挙管理者にこれを提出して,不在者投票の届出をします(会長選挙規程25条4項)。
   そして,理由があると認められた場合,選挙管理者から投票用紙の交付を受けて,その場で候補者の氏名を記載し,これを直接,投票箱に投函します(会長選挙規程25条4項)。
(3) 通常選挙における不在者投票届出書の書式は,公示日の日付で作成され,1月中旬に届く日弁連選挙管理委員会の通知(会長選挙規程19条)に含まれています。

3 郵便投票
(1) 遠隔,長期疾病等の理由により,投票日に自ら投票所に赴き投票することが著しく困難である会員は,5日間の立候補期間(会長選挙規程34条)経過後,投票日の10日前までに限り,郵便投票を請求することができます(会長選挙規程26条1項)。
(2)ア 郵便投票をしようとする会員は,郵便投票請求書にその理由等を記入した上で,自己の所属する弁護士会気付で,同会の選挙管理責任者に対して持参,郵便,信書便,ファクシミリ送信(消印等は有効です。)により行います。
   そして,理由があると認められた場合,選挙管理責任者から簡易書留等により,請求した会員の法律事務所宛に,投票用紙及び所定の封筒が発送されます(会長選挙規程26条3項)。
イ 投票用紙及び所定の封筒を受領した会員は,投票用紙に候補者の氏名を記載し,これを内封筒に入れて密封し,更にその内封筒を外封筒に入れ同じく密封した上で,外封筒裏面に法律事務所の所在場所又は自宅住所及び氏名を記載して,投票日の前日の午後5時までに必着するよう,所属弁護士会気付で同会の選挙管理責任者に対して郵便又は信書便により送付して行います(会長選挙規程26条4項)。
(3) 通常選挙における郵便投票請求書の書式は,公示日の日付で作成され,1月中旬に届く日弁連選挙管理委員会の通知(会長選挙規程19条)に含まれています。
(4) 日弁連HPの「全国の弁護士会・弁護士会連合会」に,全国の弁護士会の住所,電話番号及びファックス番号が載っています。

4 その他の事項については,「日弁連役員に関する記事の一覧」を参照してください。

日弁連会長選挙の再投票及び再選挙

目次
第1 再投票の取扱い

1 再投票
2 再投票と通常選挙の相違点
3 新しい日弁連役員の就任時期
第2 再選挙の取扱い
1 再選挙
2 新しい日弁連役員の就任時期
第3 再選挙の再投票の取扱い
1 再選挙の再投票
2 新しい日弁連役員の就任時期
第4 18弁護士会で最多票を得ていなければならないとされた経緯
第5 平成24年度における,会長選挙規程の改正案(3分の1条項の廃止)の検討状況

第6 会長の選挙,再投票,再選挙及びその他の役員の選任に関する日弁連会則の条文
第7 日弁連会長選挙における再投票の実例
第8 日弁連会長選挙における再選挙の実例
第9の1 令和2年度同3年度日弁連会長選挙における最多得票者の変化
第9の2 平成24年度同25年度日弁連会長選挙における最多得票者の変化

第10 令和2年度同3年度日弁連会長選挙の日程
第11 関連記事

第1 再投票の取扱い
1 再投票
(1) 日弁連会長選挙において投票による最多得票者が当選者となるには,弁護士会の総数の三分の一を超える弁護士会(つまり,18弁護士会)において、それぞれ最多票を得ていなければなりません(日弁連会則61条2項)。
(2) 2月上旬の選挙において当選者が決まらなかった場合,得票の多い候補者2人について,3月中旬に再投票が行われます(日弁連会則61条の2,会長選挙規程50条参照)。
(3) 再投票の場合であっても,投票による最多得票者が当選者となるには,18弁護士会において、それぞれ最多票を得ていなければなりません(日弁連会則61条の2第2項・61条2項及び3項)。
   そのため,再投票で必ず当選者が決まるというわけではありませんから,「決選投票」という表現は正しくありません。
2 再投票と通常選挙の相違点
(1) 再投票は,以下の点で,2月上旬の通常選挙と異なります。
① 候補者が2人に限られること(日弁連会則61条の2第1項)。
→ 通常選挙の場合,候補者の人数の制限はありません。
② 選挙運動期間は20日間であること(会長選挙規程50条1項後段)。
→ 通常選挙の場合,選挙運動期間は30日間です(会長選挙規程19条参照)。
③ 立候補の手続及びその旨の弁護士会への通知は行わないこと(会長選挙規程50条1項前段)。
→ 通常選挙の場合,立候補の届出を受理した上で(会長選挙規程34条),候補者の氏名及び所属弁護士会を書く弁護士会に通知します(会長選挙規程37条1項)。
④ 現金300万円の納付は行わないこと(会長選挙規程50条1項後段)。
→ 通常選挙の場合,現金300万円を日弁連に納付する必要があります(会長選挙規程35条1項)。
⑤ 補充立候補の受付は行わないこと(会長選挙規程50条1項後段)。
→ 通常選挙の場合,候補者が2人以上ある場合において,立候補届出の期間経過後に死亡した候補者があるときは,投票日の10日前までに限り,補充立候補の受付が行われます(会長選挙規程38条1項)。
⑥ 選挙公報は発行しないこと(会長選挙規程50条1項後段)。
→ 通常選挙の場合,投票日の12日前までに選挙公報が有権者に発送されます(会長選挙規程52条1項)。
⑦ 公聴会は開催しないこと(会長選挙規程50条1項後段)。
→ 通常選挙の場合,全国7箇所で公聴会が開催されます(会長選挙規程51条1項及び3項)。
⑧ 郵便はがきの発送可能枚数の上限は有権者数と同じであること(会長選挙規程50条1項後段)。
→ 通常選挙の場合,郵便はがきの発送可能枚数の上限は有権者数の3倍です(会長選挙規程56条2項)。
(2) 一般の会員と関係のある部分は赤文字表記にしています。
3 新しい日弁連役員の就任時期
(1) 再投票によって当選者が決まった場合,4月1日付で当選者が日弁連会長に就任し,かつ,新しい日弁連事務総長が任命されます。
(2) 日弁連のその他の役員である,副会長,理事及び監事については,日弁連会長選挙とは全く別に,毎年3月の日弁連代議員会(日弁連会則42条)で選出されています(日弁連会則61条の4第1項及び役員選任規程2条)。
   そのため,日弁連のその他の役員は4月1日付で就任します(日弁連会則62条)。

第2 再選挙の取扱い
1 再選挙
(1) 再投票によっても当選者が決まらなかった場合,4月下旬に再選挙が行われます(日弁連会則61条の3参照)。
(2) 再投票は「投票」をやり直すものであるのに対し,再選挙は再投票と異なり,立候補者を募るところから改めて選挙をやり直すものです(会長選挙規程48条2項)し,公聴会も改めて実施されます。
(3) 再選挙の場合であっても,投票による最多得票者が当選者となるには,18弁護士会において、それぞれ最多票を得ていなければなりません(日弁連会則61条の3第2項・61条2項及び3項)。
   そのため,再選挙で必ず当選者が決まるというわけではありません。
2 新しい日弁連役員の就任時期
(1) 再選挙が行われる場合,4月1日以降,新たに日弁連会長が選任されるまでの間,従前の日弁連会長が引き続き職務を行います(日弁連会則63条4項)。
   日弁連事務総長については,日弁連理事会の議を経て日弁連会長が任命するものであり(日弁連会則82条の2第5項),任命時に終期を決めない形で任命されていますから,従前の日弁連事務総長が引き続き職務を行います。
(2) 再選挙によって当選者が決まった場合,日弁連選挙管理委員会による当選者の決定(会長選挙規程39条1項)の公示(会長選挙規程43条)があった日に当選者が日弁連会長に就任し(会長選挙規程44条),再選挙直後の日弁連理事会の議を経て,新しい日弁連会長によって新しい日弁連事務総長が任命されます。
(3) 日弁連のその他の役員である,副会長,理事及び監事については毎年3月の日弁連代議員会で選出されています(日弁連会則61条の4第1項及び役員選任規程2条)。
   そのため,新しい日弁連会長が決まらない場合であっても,日弁連のその他の役員は4月1日付で就任しています(日弁連会則62条)。

第3 再選挙の再投票の取扱い
1 再選挙の再投票
(1) 再選挙によっても当選者が決まらなかった場合,再選挙の再投票が行われます(日弁連会則61条の3第2項及び会長選挙規程48条2項参照)。
(2) 再選挙の再投票の場合であっても,投票による最多得票者が当選者となるには,18弁護士会において、それぞれ最多票を得ていなければなりません(日弁連会則61条の3第2項・61条2項及び3項)。
   そのため,再選挙の再投票で必ず当選者が決まるというわけではありません。
(3) 再選挙の再投票によっても当選者が決まらなかった場合の取扱いは不明です。
2 新しい日弁連役員の就任時期
(1) 再選挙の再投票が行われる場合,新たに日弁連会長が選任されるまでの間,従前の日弁連会長及び日弁連事務総長が引き続き職務を行います
(2) 再選挙の再投票によって当選者が決まった場合,日弁連選挙管理委員会による当選者の決定(会長選挙規程39条1項)の公示(会長選挙規程43条)があった日に当選者が日弁連会長に就任し(会長選挙規程44条),再選挙の再投票直後の日弁連理事会の議を経て,新しい日弁連会長によって新しい日弁連事務総長が任命されます。
(3) 日弁連のその他の役員である,副会長,理事及び監事は4月1日付で既に就任しています。

第4 18弁護士会で最多票を得ていなければならないとされた経緯
1 日弁連会長の直接選挙制度を導入する際,当初は,日弁連会長選挙において投票による最多得票者が当選者となるには,弁護士会の総数の四分の一を超える弁護士会(つまり,14弁護士会)においてそれぞれ最多票を得ていれば足りるとする日弁連会則改正案が検討されていました。
   しかし,当該改正案は昭和47年3月18日の日弁連代議員会で否決されたため,昭和49年1月19日の日弁連臨時代議員会及び同年2月23日の日弁連臨時総会では,弁護士会の総数の三分の一を超える弁護士会(つまり,18弁護士会)においてそれぞれ最多票を得ていなければならないとする日弁連会則改正案が採択されました。
2(1) ちなみに,昭和49年当時,国会議員選挙における議員定数の配分は原則として,立法政策の問題であるというのが最高裁判例でした(最高裁昭和49年4月25日判決。なお,先例として,最高裁大法廷昭和39年2月5日判決)。
(2) 一票の格差が本格的に問題視されるようになったのは,最高裁大法廷昭和51年4月14日判決が出た後です(「最高裁が出した,一票の格差に関する違憲状態の判決及び違憲判決の一覧」参照)。
3 平成24年3月14日の再投票では,最多得票者である山岸憲司候補が14単位会を獲得していますし,令和2年2月7日の選挙では,山岸良太候補が14単位会を獲得しています。
   そのため,仮に当初の日弁連会則改正案が採択されていた場合,両候補の当選がこの時点で決まっていたこととなります。
4 「日弁連会長の直接選挙制度及び任期2年制の導入経緯等」も参照してください。

第5 平成24年度における,会長選挙規程の改正案(3分の1条項の廃止)の検討状況
1 平成24年8月から平成25年1月までの間,日弁連理事会では,日弁連会長に当選するためには18単位会で最多得票を得なければならないという条項(以下「3分の1条項」といいます。)につき,再投票では適用しないとする会長選挙規程の改正案が検討されました。
   その際,候補者の固有名詞を思い描きながら議論することを避けるため,平成25年3月開催の臨時総会における,会長選挙規程の改正が目指されました。
2 日弁連会長が決まらないことの弊害として,以下の事項が当時の日弁連執行部から指摘されていました。
① 次の会長及び事務総長が決まるまでは,新年度の会務執行方針を策定することができない。
② 年度末及び年度初めは通常国会が開催されていて,様々な法案が成立するかどうかの瀬戸際で,組織としてしっかりした体制が必要となるところ,暫定的な会長代行及び事務総長の場合,最高裁判所及び各省庁に相手にされない。
③ 全く同じ要件で選挙を続けることについて,対外的には揶揄されたり,疑問を呈されたりする。
3(1) 日弁連の会長選挙制度に関するワーキンググループは平成24年10月10日付で答申を作成し,日弁連執行部は,同月25日付で,平成25年1月15日を締め切りとして,各単位会に対する意見照会を実施しました。
(2) 当該意見照会では,ワーキンググループの以下の二つの案が示されました。
A案:第1回目の投票においては,現行会規どおり会員の最多得票者が当選者となるためには弁護士会の総数の3分の1を超える弁護士会においてそれぞれ最多票を得ていなければならないものとしつつ,この規定による当選者がなかった場合には,得票の多い候補者2人について再投票を行い,再投票においては最多得票者が当選者となることとする。
B案:第1回目の投票及び再投票は現行会規どおりとし,再投票による当選者がなかった場合には同じ候補者2人について3月中に再々投票を行い,その最多得票者が当選者となるとする規定を新設する。
4 日弁連執行部は,各弁護士会に対する意見照会の結果に基づき,会長選挙規程の改正に必要となる3分の2以上の賛成を得られる状況にはないと判断しました。
   そのため,平成25年1月18日の日弁連理事会において,会長選挙規程の年度内の改正は見送られることとなりました。
5 平成24年度の日弁連会長は山岸憲司弁護士であり,日弁連事務総長は荒中弁護士(令和2年度同3年度日弁連会長)でした。

第6 会長の選挙,再投票,再選挙及びその他の役員の選任に関する日弁連会則の条文
1 会則61条(会長の選挙)
① 会長は、弁護士である会員の投票によって、弁護士である会員の中から、原則として現在の会長の任期が終わる年の二月中に選挙する。ただし、候補者が一人であるときは、投票は行わない。
② 投票による最多得票者が当選者となるには、弁護士会の総数の三分の一を超える弁護士会において、それぞれ最多票を得ていなければならない。
③ 弁護士会における最多票には、二人以上の同点者がある場合を含まない。
2 会則61条の2(再投票)
① 前条の規定による当選者がなかった場合には、得票の多い候補者二人について再投票を行う。
② 前条第二項及び第三項の規定は、再投票について準用する。
3 会則61条の3(再選挙)
① 候補者の死亡等により再投票ができなかった場合又は再投票によっても当選者がなかった場合には、再選挙を行う。
② 第六十一条(第一項中選挙の時期に関する部分を除く。)の規定は、再選挙について準用する。
4 会則61条の4(副会長、理事及び監事の選任)
① 副会長、理事及び監事は、代議員会において、弁護士である会員の中から、毎年三月中に選任する。ただし、同じ弁護士会に所属する会員の中から二人以上の副会長を選任することはできない。
② 前項ただし書の規定にかかわらず、女性が含まれる場合には、同じ弁護士会に所属する会員の中から二人まで副会長を選任することができる。
③ 常務理事は、理事が互選する。

第7 日弁連会長選挙における再投票の実例
1 平成22年度同23年度日弁連会長選挙では,平成22年3月10日の再投票の結果,宇都宮健児候補が当選し,同年4月1日に日弁連会長に就任しました。
2 平成24年度同25年度日弁連会長選挙では,平成24年3月14日の再投票によっても当選者が決まりませんでしたから,宇都宮健児候補(当時の日弁連会長)及び山岸憲司候補との間で同年4月27日に再選挙が実施されることになりました。
3 令和 2年度同 3年度日弁連会長選挙では,令和2年3月11日の再投票の結果,荒中(あらただし)候補が当選し,同年4月1日に日弁連会長に就任しました(「2020年の日弁連会長選挙の立候補者」,及び「2020年の日弁連会長選挙の立候補者の政策の骨子」参照)。

第8 日弁連会長選挙における再選挙の実例
1 2012年度の実例
(1) 平成24年度同25年度日弁連会長選挙では,平成24年4月27日の再選挙の結果,山岸憲司弁護士が当選し,日弁連選挙管理委員会による当選者の氏名の公示があった同年5月9日に日弁連会長に就任しました。
   また,会長予定者としての山岸憲司弁護士の提案を受けた平成24年5月1日の日弁連理事会の承認に基づき,荒中弁護士(令和2年度同3年度日弁連会長選挙の立候補者です。)が同月9日に日弁連事務総長に任命されました。
(2) 平成24年4月1日から同年5月8日までの間,宇都宮健児弁護士が引き続き日弁連会長の職務を行っていましたし,同月1日及び2日開催の日弁連理事会において議長をしていました。
2 その後の実例
   まだありません。

第9の1 令和2年度同3年度日弁連会長選挙における最多得票者の変化
1(1) 以下の6単位会では,山岸良太候補が一貫して最多得票者でした。
第二東京,静岡県(関弁連)
大阪,京都(近弁連)
鳥取県(中国弁連)
大分県(九弁連)
(2) 以下の25単位会では,荒中候補が一貫して最多得票者でした。
神奈川県,茨城県,山梨県(関弁連)
兵庫県,滋賀,奈良,和歌山(近弁連)
広島,山口県,島根県(中国弁連)
福岡県,佐賀県,長崎県,熊本県,宮崎県(九弁連)
仙台,福島県,山形県,岩手,秋田,青森県(東北弁連)
札幌,旭川,釧路(道弁連)
徳島(四弁連)
2 通常選挙→再投票を通じて,最多得票者が変化した21単位会は以下のとおりです(山岸→荒の7単位会は赤文字表記です。)。
(1) 関弁連(13単位会からなる弁連)
① 東京
山岸→荒
② 第一東京
山岸→荒
③ 埼玉
及川→山岸
④ 千葉
及川→荒
⑤ 栃木県
荒→山岸
⑥ 群馬
山岸→荒
⑦ 長野県
及川→荒
⑧ 新潟県
山岸→荒
(2) 近弁連(6単位会からなる弁連)
(なし。)
(3) 中部弁連(6単位会からなる弁連)
① 愛知県
川上→荒
② 三重
川上→荒
③ 岐阜県
川上→山岸
④ 福井
川上→荒
⑤ 金沢
川上→荒
⑥ 富山県
川上→荒(仮集計では同点)
(4) 中国弁連(5単位会からなる弁連)
① 岡山
山岸→荒
(5) 九弁連(8単位会からなる弁連)
① 鹿児島県
荒→山岸
② 沖縄
荒→山岸
(6) 東北弁連(6単位会からなる弁連)
(なし。)
(7) 道弁連(4単位会からなる弁連)
① 函館
(同点)→荒
(8) 四弁連(4単位会からなる弁連)
① 香川県
山岸→荒
② 高知
荒→山岸
③ 愛媛
山岸→荒
3 川上明彦候補が所属していた愛知県弁護士会における得票数の変化は以下のとおりです(開票結果ベース)。
荒   中 候補:42票(通常選挙)→659票(再投票)
山岸 良太 候補:36票(通常選挙)→247票(再投票)

第9の2 平成24年度同25年度日弁連会長選挙における最多得票者の変化
1(1) 以下の7単位会では,山岸憲司候補が一貫して最多得票者でした。
東京,第一東京,茨城県(関弁連)
大阪,和歌山(近弁連)
長崎県(九弁連)
徳島(四弁連)
(2) 以下の28単位会では,宇都宮健児候補が一貫して最多得票者でした。
横浜,埼玉,千葉県,栃木県,群馬,山梨県,長野県(関弁連)
京都,兵庫県,奈良,滋賀(近弁連)
愛知県,岐阜県,福井,金沢,富山県(中部弁連)
岡山,島根(中国弁連)
福岡県,佐賀県,長崎県,熊本,鹿児島県(九州弁連)
福島県,山形県,岩手,秋田(東北弁連)
札幌(道弁連)
2 通常選挙→再投票→再選挙を通じて,最多得票者が変化した17単位会の内訳は以下のとおりです(変化の前後を赤文字表記にしています。)
(1) 関弁連(13単位会からなる弁連)
① 第二東京
尾崎→山岸→山岸
② 静岡県
宇都宮→(同点)→宇都宮
③ 新潟県
山岸→宇都宮→山岸
(2) 近弁連(6単位会からなる弁連)
(なし。)
(3) 中部弁連(6単位会からなる弁連)
① 三重
山岸→宇都宮→山岸
(4) 中国弁連(5単位会からなる弁連)
① 広島
宇都宮→宇都宮→山岸
② 山口
宇都宮→山岸→宇都宮
③ 鳥取
尾崎→宇都宮→山岸
(5) 九弁連(8単位会からなる弁連)
① 大分
山岸→宇都宮→(同点)
② 宮崎県
宇都宮→山岸→山岸
③ 沖縄
宇都宮→宇都宮→山岸
(6) 東北弁連(6単位会からなる弁連)
① 仙台
宇都宮→宇都宮→山岸
(7) 道弁連(4単位会からなる弁連)
① 函館
山岸→山岸→宇都宮
② 旭川
宇都宮→山岸→宇都宮
③ 釧路
山岸→宇都宮→山岸
(8) 四弁連(4単位会からなる弁連)
① 香川県
宇都宮→山岸→山岸
② 高知
(同点)→山岸→山岸
③ 愛媛
宇都宮→宇都宮→山岸
3 尾崎純理候補が所属していた第二東京弁護士会における得票数の変化は以下のとおりです。
山岸 憲司 候補:199票(通常選挙)→838票(再投票)→815票(再選挙)

宇都宮健児 候補:410票(通常選挙)→630票(再投票)→580票(再選挙)

第10 令和2年度同3年度日弁連会長選挙の日程
   令和2年度同3年度日弁連会長選挙の日程は以下のとおりです(令和元年7月11日の第二東京弁護士会の常議員会報告参照)。
・ 1月 8日(水):公示
・ 1月20日(月)~2月1日(土):合計7回の公聴会
・ 2月 3日(月)~2月6日(木):不在者投票
・ 2月 7日(金):投開票
・ 2月20日(木):再投票の公示
・ 3月 6日(金)~3月10日(火):再投票の不在者投票
・ 3月11日(水):再投票→即日開票
・ 4月24日(金):再選挙→即日開票
・ 6月10日(水):再選挙の再投票→即日開票

第11 関連記事
1 従前の日弁連会長選挙の結果の詳細については,以下の記事を参照してください。
① 過去の日弁連会長選挙の結果(平成20年度以降)
② 日弁連設立時から平成18年度までの日弁連会長選挙の結果
③ 日弁連の事務総長及び事務次長
2 その他については,「日弁連役員に関する記事の一覧」も参照してください。



日弁連会長選挙の選挙運動に対する規制

目次
第1 事前の選挙運動の禁止

1 会長選挙規程の定め
2 政策提言団体の活動の位置づけ
3 事前の選挙運動に該当するかもしれない事例
4 公職選挙の場合の取扱い
第2 選挙運動用ウェブサイトに対する規制
第3 発送する文書に対する規制
第4 公開質問状に対する規制
第5 禁止事項を定める会長選挙規程58条
第6 関連記事

第1 事前の選挙運動の禁止
1 会長選挙規程の定め
(1)ア 選挙運動用ウェブサイトの開設を含む選挙運動の期間は,立候補の届出が受理された時(つまり,公示日)から投票日の前日までであり(会長選挙規程53条),候補者及びその他の会員が選挙運動の期間外に選挙運動をすること(つまり,事前運動)は禁止されています(会長選挙規程58条1号)。
イ 2020年の日弁連会長選挙の場合,再投票の公示日は2月20日(木)ですから,2月8日(土)午前0時から2月19日(水)までの間,選挙運動をすることはできません。
(2) 日弁連委員会ニュース(2019年12月1日発行分)の選管ニュースには以下の記載があります。
① 日弁連人権擁護大会の会場前にて「~の会賛同のお願い」と題する文書を不特定多数の会員に配布し、その文中に「次期日弁連会長候補者として代表世話人の一人であるAを推薦しました。」との記述があった礼があります。これは単なる「~の会」の広報宣伝活動とは受け取り難く、実質的選挙運動にあたる疑いがある(会規第58条第1号)として、警告が発せられました。
② 支持者や支援者向けのニュースであると銘打っても、文書内容が選挙運動にあたるものであれば、実態として支持者以外に配布されれば選挙違反になる可能性があります。
③ 選挙運動の期間は「立候補の届出が受理された時から投票日の前日」と厳格に定められています(会規第53条)。この期間外の選挙運動は認められておらず、前述の事例のとおり立候補届出前に「立候補者」、「立候補予定者」などの文言を用いることはできません。
2 政策提言団体の活動の位置づけ
(1) 日弁連会長選挙の前年に設立される政策提言団体への賛同を呼びかける行為は,当該団体の単なる広報宣伝活動であって,特定の候補者への賛同を呼びかけているわけではないから,選挙運動には該当しないということになっていると思います。
(2) 政策提言団体の広報宣伝活動において,代表世話人が次期日弁連会長選挙に立候補する予定であるなどと書いてあることはありません。
(3) 日弁連会長選挙の場合,選挙事務所は2箇所以内に制限されている(会長選挙規程55条1項)関係で,政策提言団体は,日弁連会長選挙がある年の前年12月までに,東京及び大阪の2箇所に事務所を設置することが多いです。
3 事前の選挙運動に該当するかもしれない事例
(1) 吉峯康博弁護士ブログ「日弁連会長選挙(2年に1回)とは?」(平成19年12月21日投稿)には,「『事前活動』は極めて大切です。2年に1回、会員の声・意見等にその土地に出向き直接耳を傾ける大切な機会です。私は22年間『事前活動』にも関与してきました。」と書いてあります。
(2) 平成20年5月30日から平成29年3月3日までの間,日弁連会員がインターネットで選挙運動をすることが禁止されていましたところ,吉峯康博弁護士ブログには,選挙運動の期間かどうかを問わず,宇都宮健児弁護士を応援する記事がたくさん投稿されていた気がします(例えば,「チェンジ 日弁連も?なぜ、私は、日弁連会長に宇都宮健児を推すのか?」(平成21年12月25日投稿))。
(3) 北奥法律事務所HP「次期日弁連会長(たぶん)にボロ負けした若僧が、18年後に一矢報いた?話~第1話~」(2019年6月7日付)には,「先日、次回の日弁連会長選挙に立候補を予定されている山岸良太弁護士が選挙運動の一環として岩手弁護士会の会員を対象に行った懇談会に参加してきました。」と書いてあります。
4 公職選挙の場合の取扱い
(1) 政治活動とは,政治上の目的を持って行われる一切の活動から,選挙運動にわたる行為を除いたものをいいます(千葉県浦安市HPの「選挙運動と政治活動」参照)。
(2) 公職選挙法239条1号の罪の構成要件である同法129条にいう選挙運動とは,特定の選挙の施行が予測せられ或は確定的となった場合,特定の人がその選挙に立候補することが確定して居るときは固より,その立候補が予測せられるときにおいても,その選挙につきその人に当選を得しめるため投票を得若しくは得しめる目的を以て,直接または間接に必要かつ有利な周施,勧誘若しくは誘導その他諸般の行為をなすことをいいます(最高裁昭和38年10月22日決定)。
(3) 投票を電話により依頼する者及びそのための要員を確保して候補者の支援組織に派遣する者は,いずれも公職選挙法221条1項2号にいう「選挙運動者」に当たります(最高裁平成16年12月21日決定)。

第2 選挙運動用ウェブサイトに対する規制
1 日弁連の会長選挙施行細則43条の3に基づき,①候補者は複数の選挙運動用ウェブサイトを開設してはいけませんし(2項),②選挙運動用ウェブサイトのアドレスは会長選挙が実施される年の西暦及び自己の氏名を含むものでなければなりませんし(2項),③日弁連,裁判所,法務省その他の公的機関ウェブサイトへのリンクしか設定できませんし(4項),④投票日の前日までしか更新できませんし(5項),⑤投票日の午後12時までに閉鎖しなければなりません(6項)。
2(1) 候補者の選挙運動用ウェブサイトのアドレスは,日弁連の会員専用HPに掲載されます(日弁連の会長選挙施行細則43条の3第7項)。
(2) 令和2年度同3年度日弁連会長選挙の場合,候補者の選挙運動用ウェブサイトのアドレス(届出順です。)は以下のとおりであって,2020及び自己の氏名が含まれていました。
武内更一候補:takeuchikouichi2020.com
及川智志候補:oikawasatoshi2020.com
荒  中候補:2020aratadashi.com
山岸良太候補:2020yamagishi-ryota.jp
川上明彦候補:kawakami-akihiko2020.com
3 フェイスブックやツイッターなどのSNS,Youtubeやニコニコ動画等の動画共有サービス,Ustreamやニコニコ動画の生放送等の動画中継サイトは,私設のウェブサイトではありませんから,選挙運動用ウェブサイトとして利用することはできません。
4 「◯◯を考える会」等のHPを,会長選の公示後,選挙運動用ウェブサイトとして利用することはできません。

第3 発送する文書に対する規制
1 文書による選挙運動に関する基準(令和元年7月11日付の日弁連選挙管理委員会の文書)には,「発送する文書について」として以下の記載があります。
(1) 支援者及び運動員同志の間で,並びにこれらの者と候補者の間で発送する文書は,選挙運動に当たらないとする。ただし,次の場合はこの限りでない。
イ  支援者又は運動員を限定せずに文書を発送する場合
ロ  「支援者間文書」等の表示をしていても実態が異なる場合及び実態と異なることが推測される場合
(2) 候補者,支援者及び運動員から,不特定多数の会員等に対して発送する文書は,それが選挙に関わるものである限り,形状及び内容を問わず選挙運動とみなす。
(3) 候補者,支援者及び運動員が不特定多数の会員に対して発送以外の方法で配布する文書は,それが選挙に関わるものである限り,形状及び内容を問わず選挙運動とみなす。
2 文書による選挙運動は,郵便はがきの発送及びポスターの掲示に限られます(日弁連の会長選挙規程56条1項)。
3 候補者,支援者又は運動員が,不特定多数の会員等に対し,ファクシミリにより選挙に関わる文書を送付した場合,郵便はがきの発送及びポスターの掲示以外の方法により文書による選挙運動をしたこととなりますから,日弁連の会長選挙規程56条1項に違反すると思います。
4 私は,いずれかの候補者の支援者又は運動員ではありませんが,「支持者間連絡文書」と題する文書がFAXされてくることがあります。

第4 公開質問状に対する規制

1 候補者は,会員から送付された公開質問状に対し,口頭,文書,ウェブサイト上のいずれの方法によって回答することもできます。
2  質問者が候補者の回答を文書や電子メールで配布することは,選挙運動違反に該当するおそれがあるため不可ですが,ウェブサイトで発信することはできます。

第5 禁止事項を定める会長選挙規程58条
・ 禁止事項を定める会長選挙規程58条は以下のとおりです。
    候補者及びその他の会員は、選挙運動として次に掲げる行為をし、又は会員以外の者にこれをさせてはならない。
一 第五十三条に規定する期間外に選挙運動をすること。
二 第五十五条の規定に違反して選挙事務所を設けること。
三 第五十六条の規定に違反して文書による選挙運動をすること。
四 第五十六条の二又は第五十六条の三の規定に違反してウェブサイト又は電子メールを利用する方法による選挙運動をすること。
五 選挙権を有する会員の自宅又は法律事務所を戸別訪問すること。
六 新聞、雑誌その他の出版物に候補者に関する記事又は広告を掲載すること。
七 利益を授受し、又はその約束をすること。
八 供応をし、又はこれを受けること。
九 電報により投票を依頼すること。
十 投票のため乗り物を提供すること。
十一 候補者を誹謗し、その他不正な手段で他人の当選を妨げること。
十二 選挙事務所、弁護士会館、弁護士控室又は法律事務所以外の場所において会合すること。ただし、委員会の許可を得たときは、この限りでない。
十三 ウェブサイト、ソーシャル・ネットワーキング・サービス又は電子メールを利用し、事実と異なる情報を発信すること。

第6 関連記事
1 日弁連会長選挙関係
① 日弁連会長選挙
② 日弁連設立時から平成18年度までの日弁連会長選挙の結果
③ 日弁連会長選挙の前年に活動していた政策提言団体(2007年以降の分)
④ 2019年に設立された政策提言団体の代表者の意見交換会等への出席状況
⑤ 日弁連会長選挙の選挙運動に対する規制
2 その他
① 日弁連の歴代会長及び事務総長
② 日弁連の歴代正副会長(昭和57年度以降)
③ 日弁連の歴代副会長の担当会務
④ 日弁連役員に関する記事の一覧
⑤ 弁護士会の会派

2020年の日弁連会長選挙の立候補者の政策の骨子

目次
第1 2020年の日弁連会長選挙の立候補者
第2 選挙運動用ウェブサイトに掲載されている,立候補者の政策の骨子
1 武内更一の政策要綱の骨子
2 及川智志の重点政策「概要」の骨子
3 荒中の「政策要綱」の骨子
4 山岸良太の「政策要綱」の骨子
5 川上明彦の「政策紹介」の骨子
第3 弁護士職務基本規程の改正案に対する立候補者の立場の骨子
第4 司法試験合格者数及び法曹養成制度に関する立候補者の立場の骨子
第5 関連記事等

第1 2020年の日弁連会長選挙の立候補者
1(1) 立候補者の修習期及び所属弁護士会並びに選挙運動用ウェブサイト(氏名にリンクを張っています。)は届出順に,以下のとおりです(日弁連HPの「令和2年度同3年度日弁連会長選挙 選挙公報」参照)。
① 武内更一(38期・東京弁護士会)
② 及川智志(51期・千葉県弁護士会)
③ 荒  中(34期・仙台弁護士会)
④ 山岸良太(32期・第二東京弁護士会)
⑤ 川上明彦(34期・愛知県弁護士会)
(2) 荒候補及び山岸候補の間で,令和2年3月11日(水)に再投票が実施された結果,荒候補が当選しました。
2 過去最高立候補者数であった1986年及び2012年の日弁連会長選挙の立候補者数は4人でしたが,2020年の日弁連会長選挙の立候補者数は5人になりました。
3 「2020年の日弁連会長選挙の立候補者」も参照してください。

 

第2 選挙運動用ウェブサイトに掲載されている,立候補者の政策の骨子
1 武内更一の政策要綱の骨子
・ 貸与金返還請求を撤回させ、給費制を完全復活・遡及適用させよう
・ 弁護士激増政策と法科大学院制度を終わらせよう
・ 法テラスから扶助・国選の運営を取り戻せ
・ 弁護士活動をしばる「職務基本規程」改悪に反対
・ 弁護士自治と強制加入制を堅持しよう
・ 刑事司法大改悪への翼賛を止めよう
・ 憲法9条の破壊と緊急事態条項の新設を阻もう
2 及川智志の重点政策「概要」の骨子
(1) 及川智志でなければできない6つの政策(概要)
① 司法試験の年間合格者は1000人以下
② 誰でも受験できる司法試験にする(法科大学院を要件としない制度に)
③ 給費制の完全復活と「谷間世代」の不公正の是正
④ 立憲主義・恒久平和主義に反する憲法「改正」に反対する
⑤ 日本司法支援センターの報酬見直しと法律援助事業の国費化
⑥ 1人1人の会員が信頼を寄せることができる会務運営
(2) 及川智志の重点政策(概要)
① 弁護士の労働環境の改善
② 男女共同参画の推進
③ 若手弁護士の業務対策の推進
④ 非弁対策の強化
⑤ 憲法違反の悪法廃止、改悪法阻止
⑥ 国選弁護制度のさらなる拡充
⑦ 国選弁護報酬大幅引き上げ
⑧ 貧困問題対策のさらなる拡充
⑨ 消費者問題対策のさらなる発展
⑩ 災害対策・被災者支援活動のさらなる充実
⑪ カジノ解禁反対
⑫ 福島第一原発事故に基づく損害の完全賠償請求
⑬ 原子力発電所の廃止
⑭ 会費減額の検討
⑮ 弁護士偏在対応政策の見直し
⑯ 小規模単位会への補助の拡充
⑰ 地方単位会に過度な負担をかける会務の見直し
⑱ 再審法改正の実現を目指す
3 荒中の「政策要綱」の骨子
(1) 7つの重点政策
① 人権擁護活動をより一層充実させます。
② 国・自治体・法テラス等との連携により、権利擁護活動を持続可能な業務にするための取り組みを強化します。
③ 法の支配を全国津々浦々に行き渡らせるため、司法過疎対策に力を注ぎます。
④ 若手会員の活動を支援します。
⑤ 弁護士自治の堅持と単位会への支援に取り組みます。
⑥ 法曹養成制度改革と法曹人口問題に取り組みます。
⑦ 予算執行が適正であるかを常に見直し、会費の減額も含めて、あり方を検討します。
(2) 政策実現へ向けたアクションプラン
ア 人権擁護活動
① 高齢者・障がい者の権利の拡充
② 災害被災者の権利の確立
③ 被疑者・被告人と弁護人の権利の確立を中心とした刑事司法制度の改革
④ 子どもの権利の拡充
⑤ 犯罪被害者の権利の拡充
⑥ 犯罪加害者家族の権利の確立
⑦ 消費者の権利の拡充
⑧ 労働者・生活困窮者の権利の拡充
⑨ 男女共同参画への対応・性の多様性と平等の保障
⑩ 外国人の権利の拡充
⑪ 患者の権利の確立
⑫ 事業者による法令等の遵守の徹底による権利の実現
⑬ 法教育活動の一層の充実
⑭ 死刑制度廃止に向けて
⑮ 国際水準の人権保障を日本にも
イ 国・自治体等との連携
① 高齢者・障がい者の支援事業との連携等自治体の弱者支援業務との連携の強化
② 大規模災害対応での自治体との連携の強化
③ 児童相談所、学校等との連携の強化
④ DV被害支援事業との連携の強化
⑤ 再犯防止のための地方自治体との連携の強化
⑥ 権利擁護等の活動を支援するための財政的基盤整備
ウ 立憲主義と憲法の基本原理の堅持
エ 司法発展と弁護士業務拡充の取り組み
① 新規の業務、対応不十分な業務への取り組みの強化
② 弁護士費用保険のさらなる充実と適切な運営に向けて
③ 隣接士業との職域明確化等への取り組み
④ 事業者への良質かつ適切なリーガルサービスの提供
⑤ 市民が利用しやすい民事司法の実現
オ 弁護士・弁護士会への信頼を守るための取り組み
4 山岸良太の「政策要綱」の骨子
(1) 立候補にあたり-頼りがいのある司法を築く
・ 憲法・人権・平和で頼りがいのある司法を築く
・ 業務基盤を確立し頼りがいのある司法を築く
(2) 7つの重点政策
① 立憲主義・恒久平和主義を堅持し、弁護士の活動の基盤をゆるぎないものにします
② 弁護士の独立・自治、法律事務の独占を堅持します
③ 弁護士過疎・偏在対策及び中・小規模弁護士会への実効的な支援を実行します
④ 若手弁護士への支援を具体化します
⑤ 弁護士の活動領域と新たな業務の拡大を目指します
⑥ 男女共同参画の更なる推進を~日弁連、弁護士会、弁護士のあらゆる活動場面に男女共同参画の視点を取り込みます
⑦ 法曹養成・法曹人口問題に取り組みます
(3) 持続性をもって発展させる重要政策
① 人権擁護活動をさらに推進します
② 刑事司法改革に強力に取り組みます
③の1  市民のための司法サービスとしての頼りがいのある司法を築く-弁護士の活動領域を拡大します
③の2 頼りがいのある民事司法を築く-民事司法改革への取組みを更に強化します
④ 日弁連・弁護士会から社会に情報を発信し、広報の拡充に努めます
⑤ 弁護士の活動環境(保険・年金)を整備します
 川上明彦の「政策紹介」の骨子
(1) 3×3の重点政策 全体像
・ 合格者数1000人
・ 会員ページの刷新
・ 財政の見直しと10%会費減額
・ 若手活躍のための支援・業務拡大
・ 若手のための広報戦略
・ 法テラス報酬の適正化運動
・ 地方と司法
・ 日弁連行事のICTによる活性化
・ 谷間世代の救済運動の継続
(2) 新しい基礎政策への取り組み
・ 対談 近未来の日弁連と憲法・人権問題を考える
・ 刑事司法を変革する3つの運動
・ 真の男女共同参画を目指して

第3 弁護士職務基本規程の改正案に対する立候補者の立場の骨子
1 オギ法律事務所HP「弁護士職務基本規定改正に関する日本弁護士連合会 会長候補者への公開質問状に対する回答内容」の「問1 職務基本規程改正案の意義と課題について」によれば,以下のとおりです(令和2年1月23日更新)。
① 武内更一候補
・ 法令上の根拠のない義務を新たに弁護士に課すものであり、立法事実もないため、反対。

② 及川智志候補
・ 改正の具体的立法事実が存在しない一方、重大な弊害が想定されるので、反対。
③ 荒中候補
・ 現行職務基本規程が制定されて15年が経過し、弁護士を取り巻く環境は大きく変化して いる。時代に合わせた規程へと改正するという目的は理解できる。ただし、人権擁護活動 に支障を来しかねないので、単位会や会員との意見交換をしながら、十分な検討が必要。
④ 山岸良太候補
・ 改正については、慎重に検討すべき。
⑤ 川上明彦候補
・ 改正に必要な立法事実などが明らかにされた上で、会員の納得の得られる改正案が提示されるべき。
・ 23条2項(依頼者以外の名誉等への配慮規定)の新設は反対。
・ 23条の2(依頼者の秘密の利用)については、現行規程とどの程度違いが出るのか不明であるため、過去の事例などについて一般会員に蓄積内容を説明した上で、意見を聴取すべき。
2 オギ法律事務所HP「弁護士職務基本規程改正に関するQ&A(7月12日現在)」には,2019年7月12日当時の改正案に関するQ&Aが載っています。
3 あらし会HP(代表弁護士は荒中候補)の「【お知らせ】 職務基本規程の改正問題に対するあらし会の考え方について」には以下の記載があります。
 職務基本規程の改正問題、とりわけ守秘義務に関する規定の改正案について、ご質問をいただく機会がありますので、あらし会としての考え方をお知らせします。
 守秘義務に関する規定の改正案については、明確に反対の立場です。
 職務基本規程の改正によって、弁護士の日々の業務や人権擁護活動が制約され、自ら萎縮してしまうようなことがあってはならないと考えておりますし、懲戒請求の濫用についても、現在既に生じている喫緊の課題として、直ちに対策を講じるべきと考えます。

第4 司法試験合格者数及び法曹養成制度に関する立候補者の立場の骨子
1 54期の藤本一郎弁護士が運営している藤本大学HP「2020日弁連会長選挙 公開質問状と回答」には,以下の記載があります(改行を追加しています。)。
① 司法試験合格者数について
・ 適切なまとめになるかどうか分かりませんが、五候補とも、年間合格者数を現状の1500名から増やすべきとのお考えはないように感じました。
   その上で、武内候補、及川候補及び川上候補は、直ちに特定の目標を掲げて減らすとの意図があり(具体的な減員数は、候補により違います。)、山岸候補及び荒候補は、もう少し議論して「検証」してから次の人数目標を決めるべきとの意図があるように感じます(但し、両候補のニュアンスには、減員を感じさせるものがあるようにも感じます。明確には判断できませんでしたが、敢えて山岸候補と荒候補の相違を考えるとすれば、「人口減少を考慮」と「社会の需要等を考慮」だとすれば、前者は、減少しかないのに対し、後者は増加があり得るとすると、山岸候補の方が、より司法試験合格者数の維持に消極的と言うことができるかもしれません。)。
② 法曹養成制度について
・ 適切なまとめになるかどうか分かりませんが、全体的に、武内候補、及川候補及び川上候補は、今回の法科大学院制度改革を否定的に捉え(但し、3人の中でニュアンスが少しずつ異なります。)、法科大学院のプレゼンスを弱める方向に、荒候補及び山岸候補は、今回の法科大学院制度改革を積極的に捉え、ただ、その悪影響を緩和する方向に政策を考えているとまとめることはできるかもしれません。
   この点についての荒候補と山岸候補の相違は、判然としませんでした。
2 藤本大学HP「2020日弁連会長選挙 公開質問状と回答」には,候補者の回答全文が載っています。

第5 関連記事等
1 以下の記事も参照してください。
① 日弁連会長選挙
② 過去の日弁連会長選挙の結果(平成20年度以降)
③ 日弁連設立時から平成18年度までの日弁連会長選挙の結果
④ 日弁連会長選挙の前年に活動していた政策提言団体(2007年以降の分)
⑤ 2019年に設立された政策提言団体の代表者の意見交換会等への出席状況
⑥ 2020年の日弁連会長選挙の立候補者
⑦ 日弁連会長選挙の選挙運動に対する規制
⑧ 日弁連役員に関する記事の一覧
⑨ 日本弁護士国民年金基金
⑩ 日本弁護士国民年金基金の年金月額を3万円とするための掛金額の推移
2 32期の山岸良太弁護士は,平成18年度から平成23年度までの間,日本弁護士国民年金基金の資産運用委員長をしていました。


日本弁護士国民年金基金の総括表(平成31年3月22日の第6回財政再計算報告書からの抜粋)

2020年の日弁連会長選挙の立候補者

目次
第1 2020年の日弁連会長選挙の立候補者
第2 2020年の日弁連会長選挙の立候補者の概要
1 武内更一のプロフィール
2 及川智志のプロフィール
3 荒中の経歴
4 山岸良太の経歴・著作のうち,経歴
5 川上明彦プロフィール
第3 関連記事等

第1 2020年の日弁連会長選挙の立候補者
1(1) 立候補者の修習期及び所属弁護士会並びに選挙運動用ウェブサイト(氏名にリンクを張っています。)は届出順に,以下のとおりです(日弁連HPの「令和2年度同3年度日弁連会長選挙 選挙公報」参照)。
① 武内更一(38期・東京弁護士会)
② 及川智志(51期・千葉県弁護士会)
③ 荒  中(34期・仙台弁護士会)
④ 山岸良太(32期・第二東京弁護士会)
⑤ 川上明彦(34期・愛知県弁護士会)
(2) 荒候補及び山岸候補の間で,令和2年3月11日(水)に再投票が実施された結果,荒候補が当選しました。

2 過去最高立候補者数であった1986年及び2012年の日弁連会長選挙の立候補者数は4人でしたが,2020年の日弁連会長選挙の立候補者数は5人になりました。
3 「2020年の日弁連会長選挙の立候補者の政策の骨子」も参照してください。

第2 2020年の日弁連会長選挙の立候補者の概要
   元号か西暦かについては,立候補者の選挙運動用ウェブサイトの記載にあわせています。
1 武内更一のプロフィール
(1) 略歴
1958年 東京生まれ
1981年 早稲田大学法学部卒業
1983年 司法試験合格
1986年 司法修習修了(第38期)・東京弁護士会登録
(2) 主な会務歴
① 日弁連関係
司法基盤整備・法曹人口問題基本計画等策定協議会幹事
司法試験・司法修習制度等検討協議会幹事
新会館建設実行本部事務局員
会館運営委員会委員長
② 東弁関係
常議員
憲法問題対策センター委員
会館委員会委員長
2 及川智志のプロフィール
(1) 略歴
1965年5月26日、宮城県石巻市生まれ。小学生のときに父が経営していた水産加工会社が倒産して夜逃げ、東京、静岡と引っ越しを繰り返しました。静岡県清水市(当時)の清水東高校を1984年に卒業。早稲田大学法学部を1988年に卒業後、丸井に就職し、紳士服売り場を担当しました。その後転職し業界紙(化学)の記者を経験。言いたいことが言える仕事に就きたいと考え司法試験にチャレンジ、1996年に合格、1999年弁護士登録(51期、千葉県弁護士会)。
(2) 主な会務歴
2017年度千葉県弁護士会会長
3 荒中の経歴
(1) 略歴
1954年4月 福島県相馬市生まれ
1973年3月 福島県立相馬高校卒業
1979年3月 東北大学法学部卒業
1982年4月 仙台弁護士会登録(34期)
(2) 主な会務歴
① 日弁連関係
2009年度 副会長
2012 / 2013年度 事務総長
高齢者障害者の権利に関する委員会事務局長
消費者問題対策特別委員会副委員長
刑事拘禁制度改革実現本部副本部長
国選弁護対応態勢確立推進本部副本部長
日本司法支援センター推進本部副本部長/同事務局長
法曹養成制度等改革実現本部本部長代行
② 仙台弁護士会関係
2008年度 会長
消費者問題対策特別委員会委員長
高齢者/障害者の権利に関する委員会委員長
③ その他
社会福祉法人なのはな会 理事
宮城オンブズネット「エール」代表

4 山岸良太の経歴・著作のうち,経歴
(学  歴)
昭和46年3月
都立豊多摩高等学校卒業
昭和53年3月
東京大学法学部卒業
(職  歴)
昭和55年
弁護士登録・第二東京弁護士会入会(32期、登録番号16988) 森・濱田松本法律事務所(元・森綜合法律事務所)所属
(弁護士会関係等主要経歴)
平成11年4月1日~12年3月31日
第二東京弁護士会副会長
平成12年5月1日~13年4月1日
第一火災海上保険相互会社保険管理人
平成13年1月1日~14年3月31日
第二東京弁護士会司法修習委員会委員長
平成14年4月1日~15年3月31日
日本弁護士連合会常務理事
平成14年5月9日~15年3月31日
日本弁護士連合会有事法制問題対策本部委員
平成14年5月13日~15年4月30日
日本弁護士連合会司法修習委員会副委員長
平成15年4月1日~18年3月31日
日本弁護士国民年金基金常務理事
平成17年4月1日~17年3月31日
第二東京弁護士会常議員(3回目)
平成18年1月1日~18年12月31日
第二東京弁護士会互助会委員会委員長
平成18年4月1日~24年3月31日
日本弁護士国民年金基金代議員
平成19年4月1日~21年3月31日
第二東京弁護士会憲法問題検討委員会委員長
平成20年6月1日~22年5月31日
日本弁護士連合会憲法委員会委員
平成21年4月1日~25年3月31日
第二東京弁護士会公設事務所運営支援等委員会委員長
平成21年5月19日~24年5月18日
下級裁判所裁判官指名諮問委員会東京地域委員会委員
平成21年11月18日~26年3月31日
日本弁護士連合会中小企業法律支援センター副本部長
平成22年6月20日~25年3月31日
日本弁護士連合会司法制度調査会委員
平成23年4月1日~24年3月31日
第二東京弁護士会弁護士業務センター委員長
平成24年10月~25年3月31日
日本弁護士連合会司法制度調査会社外取締役ガイドライン検討チーム座長
平成25年4月1日~26年3月31日
日本弁護士連合会副会長、第二東京弁護士会会長
平成25年4月1日~26年3月31日
日本弁護士連合会外国法事務弁護士登録審査会会長
平成25年4月1日~26年3月31日
日本弁護士連合会刑事拘禁制度改革実現本部副本部長
平成25年4月1日~26年3月31日
日本弁護士連合会国選弁護本部副本部長
平成25年4月1日~26年3月31日
日本弁護士連合会最高裁判所裁判官推薦諮問委員会委員
平成25年4月1日~26年3月31日
日本弁護士連合会法曹養成制度改革実現本部副本部長
平成25年8月1日~28年8月5日
日本公認会計士協会品質管理審議会委員
平成26年2月13日~
銀行等保有株式取得機構運営委員会委員(現任)
平成26年2月20日~
日本弁護士連合会憲法問題対策本部委員(現任)
平成26年2月20日~
日本弁護士連合会法律サービス展開本部委員(現任)
平成26年4月1日~
日本弁護士連合会法律サービス展開本部副本部長(現任)
平成26年4月1日~令和元年6月
日本弁護士連合会法律サービス展開本部ひまわりキャリアサポートセンターセンター長
平成26年5月27日~
日本弁護士連合会司法制度調査会特別委嘱委員(現任)
平成26年6月25日~令和元年6月
日本弁護士連合会憲法問題対策本部本部長代行
平成27年5月~
日本弁護士政治連盟副理事長(現任)
平成30年6月~
日本弁護士連合会法務研究財団理事(現任)

5 川上明彦プロフィール
(1) 略歴
昭和29年5月 愛知県西尾市生まれ
昭和48年3月 愛知県立岡崎高等学校卒業
昭和54年10月 司法試験合格(34期)
昭和55年3月 京都大学法学部卒業
昭和57年4月 名古屋弁護士会入会
(現・愛知県弁護士会)
(2) 主な会務歴
① 日本弁護士連合会
弁護士報酬規程検討小委員会副委員長(平成5年~7年)
弁護士制度改革推進本部第3部会(弁護士報酬問題検討部会)事務局長(平成12年~20年)
日弁連司法修習委員会副委員長(平成20年10月~)
日弁連司法修習費用給費制維持緊急対策本部本部長代行(平成22年~24年)
日弁連副会長(平成27年度)
日弁連理事(平成25年度)、常務理事(平成28年度)
研修委員会委員長(平成28年~現在)
② 中部弁護士会連合会
中弁連理事(平成9年、11年、24年~26年)、常務理事(平成27年、28年)
中弁連定期大会シンポジウム(子どもが学ぶ法の精神)実行委員会委員長(平成15年10月)
中弁連司法修習委員会委員長(平成20年~22年)
中弁連広報検討協議会座長(平成26年)
③ 愛知県弁護士会
名古屋弁護士会(当時)副会長(平成11年度)
愛知県弁護士会会長(平成27年度)
法教育委員会、司法修習委員会、広報委員会、職員人事委員会各委員長
(3) その他の活動
子どもサポート弁護団事務局長(平成10年~20年)
被害者サポートセンターあいち理事(平成13年~26年)

第3 関連記事等
1   以下の記事も参照してください。
① 日弁連会長選挙
② 過去の日弁連会長選挙の結果(平成20年度以降)
③ 日弁連設立時から平成18年度までの日弁連会長選挙の結果
④ 日弁連会長選挙の前年に活動していた政策提言団体(2007年以降の分)
⑤ 2019年に設立された政策提言団体の代表者の意見交換会等への出席状況
⑥ 2020年の日弁連会長選挙の立候補者の政策の骨子
⑦ 日弁連役員に関する記事の一覧
⑧ 日本弁護士国民年金基金
⑨ 日本弁護士国民年金基金の年金月額を3万円とするための掛金額の推移
2(1) 32期の山岸良太弁護士は,平成18年度から平成23年度までの間,日本弁護士国民年金基金の資産運用委員長をしていました。
(2) 東京弁護士会の会派である法友会は,令和元年12月6日,「頼りがいのある司法を築く日弁連の会」を支持するとの決議を総会で行いました。


日本弁護士国民年金基金の総括表(平成31年3月22日の第6回財政再計算報告書からの抜粋)

日弁連の,弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)

日弁連の,弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)(平成16年4月1日施行)の制定時の条文は以下のとおりです。

(目的)
第一条 この規程は、会則第八十七条第二項及び弁護士法人規程第十九条に基づき、弁護士(弁護士法人を含む。以下同じ。)の報酬に関し必要な事項を定めることを目的とする。
 (弁護士の報酬)
第二条 弁護士の報酬は、経済的利益、事案の難易、時間及び労力その他の事情に照らして適正かつ妥当なものでなければならない。
 (報酬基準の作成・備え置き)
第三条 弁護士は、弁護士の報酬に関する基準を作成し、事務所に備え置かなければならない。
2 前項に規定する基準には、報酬の種類、金額、算定方法、支払時期及びその他弁護士の報酬を算定するために必要な事項を明示しなければならない。
 (報酬見積書)
第四条 弁護士は、法律事務を依頼しようとする者から申し出があったときは、その法律事務の内容に応じた報酬見積書の作成及び交付に努める。
 (報酬の説明・契約書作成)
第五条 弁護士は、法律事務を受任するに際し、弁護士の報酬及びその他の費用について説明しなければならない。
2 弁護士は、法律事務を受任したときは、弁護士の報酬に関する事項を含む委任契約書を作成しなければならない。ただし、委任契約書を作成することに困難な事由があるときは、その事由が止んだ後、これを作成する。
3 前項の規定にかかわらず、受任した法律事務が、法律相談、簡易な書面の作成、顧問契約等継続的な契約に基づくものであるときその他合理的な理由があるときは、委任契約書の作成を要しない。
4 第二項に規定する委任契約書には、受任する法律事務の表示及び範囲、弁護士の報酬の種類、金額、算定方法及び支払時期並びに委任契約が中途で終了した場合の清算方法を記載しなければならない。
 (情報の提供)
第六条 弁護士は、弁護士の報酬に関する自己の情報を開示及び提供するよう努める。
   附 則
1 この規程は、平成十六年四月一日から施行する。

2 この規程の施行の際現に受任している法律事務の弁護士の報酬については、なお従前の例による。

* 日弁連の報酬に関する規程は,以下の4種類です。
① 報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)
・ 昭和24年10月16日から昭和50年 3月31日まで適用されていました。
② 報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)
・ 昭和50年 4月 1日から平成 7年 9月30日まで適用されていました。
③ 報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)
・ 平成 7年10月 1日から平成16年 3月31日まで適用されていました。
④ 弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)
・ 平成16年 4月 1日から適用されています。

日弁連の,報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)

日弁連の,報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)(平成7年10月1日施行,平成16年3月31日廃止)の制定時の条文は以下のとおりです。

第一章 総 則
(目的)
第一条 この規程は、弁護士法に基づき、弁護士会が定める弁護士の報酬に関する標準を示す規定の基準を定めることを目的とする。
(弁護士会の弁護士報酬規定)
第二条 弁護士会は、この規程を基準とし、所在地域における経済事情その他の地域の特性を考慮して、弁護士の報酬に関する標準を示す規定を適正妥当に定めなければならない。
(弁護士報酬の種類)
第三条 弁護士報酬は、法律相談料、書面による鑑定料、着手金、報酬金、手数料、顧問料及び日当とする。
2 前項の用語の意義は、次表のとおりとする。
法律相談料
依頼者に対して行う法律相談(口頭による鑑定、電話による相談を含む。)の対価をいう。
書面による鑑定料
依頼者に対して行う書面による法律上の判断又は意見の表明の対価をいう。
着手金
事件又は法律事務(以下「事件等」という。)の性質上、委任事務処理の結果に成功不成功があるものについて、その結果のいかんにかかわらず受任時に受けるべき委任事務処理の対価をいう。
報酬金
事件等の性質上、委任事務処理の結果に成功不成功があるものについて、その成功の程度に応じて受ける委任事務処理の対価をいう。
手数料
原則として一回程度の手続又は委任事務処理で終了する事件等についての委任事務処理の対価をいう。
顧問料
契約によつて継続的に行う一定の法律事務の対価をいう。
日当
弁護士が、委任事務処理のために事務所所在地を離れ、移動によってその事件等のために拘束されること(委任事務処理自体による拘束を除く。)の対価をいう。
(弁護士報酬の支払時期)
第四条 着手金は、事件等の依頼を受けたときに、報酬金は、事件等の処理が終了したときに、その他の弁護士報酬は、この規程に特に定めのあるときはその規定に従い、特に定めのないときは、依頼者との協議により定められたときに、それぞれ支払いを受ける。
(事件等の個数等)
第五条 弁護士報酬は、一件ごとに定めるものとし、裁判上の事件は審級ごとに、裁判外の事件等は当初依頼を受けた事務の範囲をもって、一件とする。ただし、第三章第一節において、同一弁護士が引き続き上訴審を受任したときの報酬金については、特に定めのない限り、最終審の報酬金のみを受ける。
2 裁判外の事件等が裁判上の事件に移行したときは、別件とする。
(弁護士の報酬請求権)
第六条 弁護士は、各依頼者に対し、弁護士報酬を請求することができる。
2 次の各号の一に該当することにより、受任件数の割合に比して一件あたりの執務量が軽減されるときは、弁護士は、第二章ないし第五章及び第七章の規定にかかわらず、弁護士報酬を適正妥当な範囲内で減額することができる。
一 依頼者から複数の事件等を受任し、かつその紛争の実態が共通であるとき。
二 複数の依頼者から同一の機会に同種の事件等につき依頼を受け、委任事務処理の一部が共通であるとき。
3 一件の事件等を複数の弁護士が受任したときは、次の各号の一に該当するときに限り、各弁護士は、依頼者に対し、それぞれ弁護士報酬を請求することができる。
一 各弁護士による受任が依頼者の意思に基づくとき。
二 複数の弁護士によらなければ依頼の目的を達成することが困難であり、かつその事情を依頼者が認めたとき。
(弁護士の説明義務等)
第七条 弁護士は依頼者に対し、あらかじめ弁護士報酬等について、十分に説明しなければならない。
2 弁護士は、事件等を受任したときは、委任契約書を作成するよう努めなければならない。
3 委任契約書には、事件等の表示、受任の範囲、弁護士報酬等の額及び支払時期その他の特約事項を記載する。
4 弁護士は、依頼者から申し出のあるときは、弁護士報酬等の額、その算出方法及び支払時期に関する事項等を記載した弁護士報酬説明書を交付しなければならない。ただし、前二項に定める委任契約書を作成した場合は、この限りでない。
(弁護士報酬の減免等)
第八条 依頼者が経済的資力に乏しいとき又は特別の事情があるときは、弁護士は、第二章ないし第七章の規定にかかわらず、弁護士報酬の支払時期を変更し又はこれを減額若しくは免除することができる。
2 着手金及び報酬金を受ける事件等につき、依頼の目的を達することについての見通し又は依頼者の経済的事情その他の事由により、着手金を規定どおり受けることが相当でないときは、弁護士は、第三章の規定にかかわらず、依頼者と協議のうえ、着手金を減額して、報酬金を増額することができる。ただし、着手金及び報酬金の合計額は、第十七条の規定により許容される着手金と報酬金の合算額を超えてはならない。
(弁護士報酬の特則による増額)
第九条 依頼を受けた事件等が、特に重大若しくは複雑なとき、審理若しくは処理が著しく長期にわたるとき又は受任後同様の事情が生じた場合において、前条第二項又は第二章ないし第四章の規定によっては弁護士報酬の適正妥当な額が算定できないときは、弁護士は、依頼者と協議のうえ、その額を適正妥当な範囲内で増額することができる。
(消費税に相当する額)
第十条 この規程に定める額は、消費税法(昭和六十三年法律第百八号)に基づき、弁護士の役務に対して課せられる消費税の額に相当する額を含まない。
第二章 法律相談料等
(法律相談料)
第十一条 法律相談料は、次表のとおりとする。
初回市民法律相談料
三〇分ごとに五、〇〇〇円から一万円の範囲内の一定額
一般法律相談料
三〇分ごとに五、〇〇〇円以上二万五、〇〇〇円以下
2 前項の初回市民法律相談とは、事件単位で個人から受ける初めての法律相談であって、事業に関する相談を除くものをいい、一般法律相談とは、初回市民法律相談以外の法律相談をいう。
(書面による鑑定料)
第十二条 書面による鑑定料は、次表のとおりとする。
書面による鑑定料
一〇万円から三〇万円の範囲内の額
2 前項において、事案が特に複雑又は特殊な事情があるときは、弁護士は依頼者と協議のうえ、前項に定める額を超える書面による鑑定料を受けることができる。
第三章 着手金及び報酬金
第一節 民事事件
(民事事件の着手金及び報酬金の算定基準)
第十三条 本節の着手金及び報酬金については、この規程に特に定めのない限り、着手金は事件等の対象の経済的利益の額を、報酬金は委任事務処理により確保した経済的利益の額をそれぞれ基準として算定する。
(経済的利益-算定可能な場合)
第十四条 前条の経済的利益の額は、この規程に特に定めのない限り、次のとおり算定する。
一 金銭債権は、債権総額(利息及び遅延損害金を含む。)
二 将来の債権は、債権総額から中間利息を控除した額
三 継続的給付債権は、債権総額の一〇分の七の額。ただし、期間不定のものは、七年分の額
四 賃料増減額請求事件は、増減額分の七年分の額
五 所有権は、対象たる物の時価相当額
六 占有権、地上権、永小作権、賃借権及び使用借権は、対象たる物の時価の二分の一の額。ただし、その権利の時価が対象たる物の時価の二分の一の額を超えるときは、その権利の時価相当額
七 建物についての所有権に関する事件は、建物の時価相当額に、その敷地の時価の三分の一の額を加算した額。建物についての占有権、賃借権及び使用借権に関する事件は、前号の額に、その敷地の時価の三分の一の額を加算した額
八 地役権は、承役地の時価の二分の一の額
九 担保権は、被担保債権額。ただし、担保物の時価が債権額に達しないときは、担保物の時価相当額
十 不動産についての所有権、地上権、永小作権、地役権、賃借権及び担保権等の登記手続請求事件は、第五号、第六号、第八号及び前号に準じた額
十一 詐害行為取消請求事件は、取消請求債権額。ただし、取消される法律行為の目的の価額が債権額に達しないときは、法律行為の目的の価額
十二 共有物分割請求事件は、対象となる持分の時価の三分の一の額。ただし、分割の対象となる財産の範囲又は持分に争いのある部分については、争いの対象となる財産又は持分の額
十三 遺産分割請求事件は、対象となる相続分の時価相当額。ただし、分割の対象となる財産の範囲及び相続分について争いのない部分については、その相続分の時価相当額の三分の一の額
十四 遺留分減殺請求事件は、対象となる遺留分の時価相当額
十五 金銭債権についての民事執行事件は、請求債権額。ただし、執行対象物件の時価が債権額に達しないときは、第一号の規定にかかわらず、執行対象物件の時価相当額(担保権設定、仮差押等の負担があるときは、その負担を考慮した時価相当額)
2 弁護士会は、地域の特性に応じて、合理的な経済的利益の算定基準を定めることができる。
(経済的利益算定の特則)
第十五条 前条で算定された経済的利益の額が、紛争の実態に比して明らかに大きいときは、弁護士は、経済的利益の額を、紛争の実態に相応するまで、減額しなければならない。
2 前条で算定された経済的利益の額が、次の各号の一に該当するときは、弁護士は、経済的利益の額を、紛争の実態又は依頼者の受ける経済的利益の額に相応するまで、増額することができる。
一 請求の目的が解決すべき紛争の一部であるため、前条で算定された経済的利益の額が紛争の実態に比して明らかに小さいとき。
二 紛争の解決により依頼者の受ける実質的な利益が、前条で算定された経済的利益の額に比して明らかに大きいとき。
(経済的利益-算定不能な場合)
第十六条 第十四条により経済的利益の額を算定することができないときは、その額を八〇〇万円とする。
2 弁護士は、依頼者と協議のうえ、前項の額を、事件等の難易、軽重、手数の繁簡及び依頼者の受ける利益等を考慮して、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
(民事事件の着手金及び報酬金)
第十七条 訴訟事件、非訟事件、家事審判事件、行政審判等事件及び仲裁事件の着手金及び報酬金は、この規程に特に定めのない限り、経済的利益の額を基準として、それぞれ次表のとおり算定する。
経 済 的 利 益 の 額
着手金
報酬金
三〇〇万円以下の部分
八%
一六%
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
五%
一〇%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
三%
六%
三億円を超える部分
二%
四%
2 前項の着手金及び報酬金は、事件の内容により、三〇%の範囲内で増減額することができる。
3 民事事件につき同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、前二項にかかわらず、着手金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
4 前三項の着手金は、一〇万円を最低額とする。ただし、経済的利益の額が一二五万円未満の事件の着手金は、事情により一〇万円以下に減額することができる。
(調停事件及び示談交渉事件)
第十八条 調停事件及び示談交渉(裁判外の和解交渉をいう。以下同じ。)事件の着手金及び報酬金は、この規程に特に定めのない限り、それぞれ前条第一項及び第二項又は第二十一条第一項及び第二項の各規定を準用する。ただし、それぞれの規定により算定された額の三分の二に減額することができる。
2 示談交渉事件から引き続き調停事件を受任するときの着手金は、この規程に特に定めのない限り、前条第一項及び第二項又は第二十一条第一項及び第二項の各規定により算定された額の二分の一とする。
3 示談交渉事件又は調停事件から引き続き訴訟その他の事件を受任するときの着手金は、この規程に特に定めのない限り、前条第一項及び第二項又は第二十一条第一項及び第二項の各規定により算定された額の二分の一とする。
4 前三項の着手金は、一〇万円(第三十一条の規定を準用するときは、五万円)を最低額とする。
 ただし、経済的利益の額が一二五万円未満の事件の着手金は、事情により一〇万円(第二十一条の規定を準用するときは五万円)以下に減額することができる。
(契約締結交渉)
第十九条 示談交渉事件を除く契約締結交渉の着手金及び報酬金は、経済的利益の額を基準として、次表のとおり算定する。
経 済 的 利 益 の 額
着手金
報酬金
三〇〇万円以下の部分
二%
四%
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
二%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・五%
一%
三億円を超える部分
〇・三%
〇・六%
2 前項の着手金及び報酬金は、事案の内容により、三〇%の範囲内で増減額することができる。
3 前二項の着手金は、一〇万円を最低額とする。
4 契約締結に至り報酬金を受けたときは、契約書その他の文書を作成した場合でも、その手数料を請求することができない。
(督促手続事件)
第二十条 督促手続事件の着手金は、経済的利益の額を基準として、次表のとおり算定する。
経 済 的 利 益  の 額
着手金
三〇〇万円以下の部分
二%
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・五%
三億円を超える部分
〇・三%
2 前項の着手金は、事件の内容により、三〇%の範囲内で増減額することができる。
3 前二項の着手金は、五万円を最低額とする。
4 督促手続事件が訴訟に移行したときの着手金は、第十七条又は第二十一条の規定により算定された額と前二項の規定により算定された額との差額とする。
5 督促手続事件の報酬金は、第十七条又は第三十一条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、依頼者が金銭等の具体的な回収をしたときでなければ、これを請求することができない。
6 前項ただし書の目的を達するため、民事執行事件を受任するときは、弁護士は、第一項ないし前項の着手金又は報酬金とは別に、民事執行事件の着手金として第十七条の規定により算定された額の三分の一を、報酬金として同条の規定により算定された額の四分の一を、それぞれ受けることができる。
(手形、小切手訴訟事件)
第二十一条 手形、小切手訴訟事件の着手金及び報酬金は、経済的利益の額を基準として、次表のとおり算定する。
経 済 的 利 益 の 額
着手金
報酬金
三〇〇万円以下の部分
四%
八%
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
二・五%
五%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
一・五%
三%
三億円を超える部分
一%
二%
2 前項の着手金及び報酬金は、事件の内容により、三〇%の範囲内で増減額することができる。
3 前二項の着手金は、五万円を最低額とする。
4 手形、小切手訴訟事件が通常訴訟に移行したときの着手金は、第十七条の規定により算定された額と前三項により算定された額との差額とし、その報酬金は、第十七条の規定を準用する。
(離婚事件)
第二十二条 離婚事件の着手金及び報酬金は、次表のとおりとする。ただし、同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、着手金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
離婚事件の内容
着 手 金 及 び 報 酬 金
離婚調停事件又は離婚交渉事件
それぞれ二〇万円から五〇万円の範囲内の額
離婚訴訟事件
それぞれ三〇万円から六〇万円の範囲内の額
2 離婚交渉事件から引き続き離婚調停事件を受任するときの着手金は、前項の規定による離婚調停事件の着手金の額の二分の一とする。
3 離婚調停事件から引き続き離婚訴訟事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による離婚訴訟事件の着手金の額の二分の一とする。
4 前三項において、財産分与、慰謝料など財産給付を伴うときは、弁護士は、財産給付の実質的な経済的利益の額を基準として、第十七条又は第十八条の規定により算定された着手金及び報酬金の額以下の適正妥当な額を加算して請求することができる。
5 前四項の規定にかかわらず、弁護士は、依頼者と協議のうえ、離婚事件の着手金及び報酬金の額を、依頼者の経済的資力、事案の複雑さ及び事件処理に要する手数の繁簡等を考慮し、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
(境界に関する事件)
第二十三条 境界確定訴訟、境界確定を含む所有権に関する訴訟その他境界に関する訴訟の着手金及び報酬金は、次表のとおりとする。ただし、同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、着手金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
着手金及び報酬金
それぞれ三〇万円から六〇万円の範囲内の額
2 前項の着手金及び報酬金は、第十七条の規定により算定された着手金及び報酬金の額が前項の額を上回るときは、同条の規定による。
3 境界に関する調停事件及び示談交渉事件の着手金及び報酬金は、事件の内容により、第一項の規定による額又は前項の規定により算定された額の、それぞれ三分の二に減額することができる。
4 境界に関する示談交渉事件から引き続き調停事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による額又は第二項の規定により算定された額のそれぞれ二分の一とする。
5 境界に関する調停事件又は示談交渉事件から引き続き訴訟事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による額又は第二項の規定により算定された額の、それぞれ二分の一とする。
6 前五項の規定にかかわらず、弁護士は、依頼者と協議のうえ、境界に関する事件の着手金及び報酬金の額を、依頼者の経済的資力、事案の複雑さ及び事件処理に要する手数の繁簡等を考慮し、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
(借地非訟事件)
第二十四条 借地非訟事件の着手金は、借地権の額を基準として、次表のとおりとする。ただし、同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、着手金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
五、〇〇〇万円以下の場合
二〇万円から五〇万円の範囲内の額
五、〇〇〇万円を超える場合
前段の額に五、〇〇〇万円を超える部分の〇・五%を加算した額
2 借地非訟事件の報酬金は、次のとおりとする。ただし、弁護士は、依頼者と協議のうえ、報酬金の額を、事案の複雑さ及び事件処理に要する手数の繁簡等を考慮し、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
一 申立人については、申立が認められたときは借地権の額の二分の一を、相手方の介入権が認められたときは財産上の給付額の二分の一を、それぞれ経済的利益の額として、第十七条の規定により算定された額
二 相手方については、その申立が却下されたとき又は介入権が認められたときは、借地権の額の二分の一を、賃料の増額又は財産上の給付が認められたときは、賃料増額分の七年分又は財産上の給付額をそれぞれ経済的利益として、第十七条の規定により算定された額
3 借地非訟に関する調停事件及び示談交渉事件の着手金及び報酬金は、事件の内容により、第一項の規定による額又は前項の規定により算定された額の、それぞれ三分の二に減額することができる。
4 借地非訟に関する示談交渉事件から引き続き調停事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による額の二分の一とする。
5 借地非訟に関する調停事件又は示談交渉事件から引き続き借地非訟事件を受任するときの着手金は、第一項の規定による額の二分の一とする。
(保全命令申立事件等)
第二十五条 仮差押及び仮処分の各命令申立事件(以下「保全命令申立事件」という。)の着手金は、第十七条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、審尋又は口頭弁論を経たときは、同条の規定により算定された額の三分の二とする。
2 前項の事件が重大又は複雑であるときは、第十七条の規定により算定された額の四分の一の報酬金を受けることができる。ただし、審尋又は口頭弁論を経たときは、同条の規定により算定された額の三分の一の報酬金を受けることができる。
3 第一項の手続のみにより本案の目的を達したときは、前項の規定にかかわらず、第十七条の規定に準じて報酬金を受けることができる。
4 保全執行事件は、その執行が重大又は複雑なときに限り、保全命令申立事件とは別に着手金及び報酬金を受けることができるものとし、その額については、次条第一項及び第二項の規定を準用する。
5 第一項の着手金及び第二項の報酬金並びに前項の着手金及び報酬金は、本案事件と併せて受任したときでも、本案事件の着手金及び報酬金とは別に受けることができる。
6 保全命令申立事件及び保全執行事件の着手金は、一〇万円を最低額とする。
(民事執行事件等)
第二十六条 民事執行事件の着手金は、第十七条の規定により算定された額の二分の一とする。
2 民事執行事件の報酬金は、第十七条の規定により算定された額の四分の一とする。
3 民事執行事件の着手金及び報酬金は、本案事件に引き続き受任したときでも、本案事件の着手金及び報酬金とは別に受けることができる。ただし、着手金は第十七条の規定により算定された額の三分の一とする。
4 執行停止事件の着手金は、第十七条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、本案事件に引き続き受任するときは、同条の規定により算定された額の三分の一とする。
5 前項の事件が重大又は複雑なときは、第十七条の規定により算定された額の四分の一の報酬金を受けることができる。
6 民事執行事件及び執行停止事件の着手金は、五万円を最低額とする。
(倒産整理事件)
第二十七条 破産、和議、会社整理、特別清算及び会社更生の各事件の着手金は、資本金、資産及び負債の額並びに関係人の数等事件の規模に応じて定め、それぞれ次の額とする。ただし、右各事件に関する保全事件の弁護士報酬は、右着手金に含まれる。
 一 事業者の自己破産事件     五〇万円以上
 二 非事業者の自己破産事件     二〇万円以上
 三 自己破産以外の破産事件     五〇万円以上
 四 事業者の和議事件     一〇〇万円以上
 五 非事業者の和議事件     三〇万円以上
 六 会社整理事件     一〇〇万円以上
 七 特別清算事件     一〇〇万円以上
 八 会社更生事件     二〇〇万円以上
2 前項の各事件の報酬金は、第十七条の規定を準用する。この場合の経済的利益の額は、配当額、配当資産、免除債権額、延払いによる利益及び企業継続による利益等を考慮して算定する。ただし、前項第一号及び第二号の事件は、依頼者が免責決定を受けたときに限り、報酬金を受けることができる。
(任意整理事件)
第二十八条 任意整理事件(前条第一項に該当しない債務整理事件)の着手金は、資本金、資産及び負債の額並びに関係人の数等事件の規模に応じて定め、それぞれ次の額とする。
 一 事業者の任意整理事件     五〇万円以上
 二 非事業者の任意整理事件     二〇万円以上
2 前項の事件が清算により終了したときの報酬金は、債務の弁済に供すべき金員又は代物弁済に供すべき資産の価額(以下「配当源資額」という。)を基準として、次の各号の表のとおり算定する。
一 弁護士が債権取立、資産売却等により集めた配当源資額につき
五〇〇万円以下の部分
一五%
五〇〇万円を超え一、〇〇〇万円以下の部分
一〇%
一、〇〇〇万円を超え五、〇〇〇万円以下の部分
八%
五、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分
六%
一億円を超える部分
五%
二 依頼者及び依頼者に準ずる者から任意提供を受けた配当源資額につき
五、〇〇〇万円以下の部分
三%
五、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分
二%
一億円を超える部分
一%
3 第一項の事件が、債務の減免、履行期限の猶予又は企業継続等により終了したときの報酬金は、前条第二項の規定を準用する。
4 第一項の事件の処理について、裁判上の手続を要したときは、前二項に定めるほか、本節の規定により算定された報酬金を受けることができる。
(行政上の不服申立事件)
第二十九条 行政上の異議申立、審査請求、再審査請求その他の不服申立事件の着手金は、第十七条の規定により算定された額の三分の二とし、報酬金は、同条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、審尋又は口頭審理等を経たときは、同条の規定を準用する。
2 前項の着手金は、一〇万円を最低額とする。
第二節 刑事事件
(刑事事件の着手金)
第三十条 刑事事件の着手金は、次表のとおりとする。
刑 事 事 件 の 内 容
着   手   金
起訴前及び起訴後(第一審及び上訴審をいう。以下同じ。)の事案簡明な事件
それぞれ二〇万円から五〇万円の範囲内の額
起訴前及び起訴後の前段以外の事件及び再審事件
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
再審請求事件
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
2 前項の事案簡明な事件とは、特段の事件の複雑さ、困難さ又は繁雑さが予想されず、委任事務処理に特段の労力又は時間を要しないと見込まれる事件であって、起訴前については事実関係に争いがない情状事件、起訴後については公判終結までの公判開廷数が二ないし三開廷程度と見込まれる情状事件(上告事件を除く。)、上告審は事実関係に争いがない情状事件をいう。
(刑事事件の報酬金)
第三十一条 刑事事件の報酬金は、次表のとおりとする。
刑事事件の内容
結 果
報    酬    金
事案簡明な事件
起訴前
不起訴
二〇万円から五〇万円の範囲内の額
求略式命令
前段の額を超えない額
起訴後
刑の執行猶予
二〇万円から五〇万円の範囲内の額
求刑された刑が軽減された場合
前段の額を超えない額
前段以外の刑事事件
起訴前
不起訴
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
求略式命令
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
起訴後(再審事件を含む。)
無罪
五〇万円を最低額とする一定額以上
刑の執行猶予
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
求刑された刑が軽減された場合
軽減の程度による相当な額
検察官上訴が棄却された場合
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
再審請求事件
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
2 前項の事案簡明な事件とは、前条の事案簡明な事件と見込まれ、かつ結果において予想された委任事務処理量で結論を得た事件をいう。
(刑事事件につき同一弁護士が引き続き受任した場合等)
第三十二条 起訴前に受任した事件が起訴(求略式命令を除く。)され、引き続いて同一弁護士が起訴後の事件を受任するときは、第三十条に定める着手金を受けることができる。ただし、事案簡明な事件については、起訴前の事件の着手金の二分の一とする。
2 刑事事件につき同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、前二条にかかわらず、着手金及び報酬金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
3 弁護士は、追加して受任する事件が同種であることにより、追加件数の割合に比して一件あたりの執務量が軽減されるときは、追加受任する事件につき、着手金及び報酬金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
(検察官の上訴取下げ等)
第三十三条 検察官の上訴の取下げ又は免訴、公訴棄却、刑の免除、破棄差戻若しくは破棄移送の言渡しがあったときの報酬金は、それまでに弁護人が費やした時間及び執務量を考慮したうえ、第三十一条の規定を準用する。
(保釈等)
第三十四条 保釈、勾留の執行停止、抗告、即時抗告、準抗告、特別抗告、勾留理由開示等の申立事件の着手金及び報酬金は、依頼者との協議により、被疑事件又は被告事件の着手金及び報酬金とは別に、相当な額を受けることができる。
(告訴、告発等)
第三十五条 告訴、告発、検察審査の申立、仮釈放、仮出獄、恩赦等の手続の着手金は、一件につき一〇万円以上とし、報酬金は、依頼者との協議により受けることができる。
第三節 少年事件
(少年事件の着手金及び報酬金)
第三十六条 少年事件(少年を被疑者とする捜査中の事件を含む。以下同じ。)の着手金は、次表のとおりとする。
少 年 事 件 の 内 容
着   手   金
家庭裁判所送致前及び送致後
それぞれ二〇万円から五〇万円の範囲内の額
抗告、再抗告及び保護処分の取消
それぞれ二〇万円から五〇万円の範囲内の額
2 少年事件の報酬金は、次表のとおりとする。
少 年 事 件 の 結 果
報   酬   金
非行事実なしに基づく審判不開始又は不処分
二〇万円から五〇万円の範囲内の一定額以上
その他
二〇万円から五〇万円の範囲内の額
3 弁護士は、着手金及び報酬金の算定につき、家庭裁判所送致以前の受任か否か、非行事実の争いの有無、少年の環境調整に要する手数の繁簡、身柄付の観護措置の有無、試験観察の有無等を考慮するものとし、依頼者と協議のうえ、事件の重大性等により、前二項の額を適正妥当な範囲内で増減額することができる。
(少年事件につき同一弁護士が引き続き受任した場合)
第三十七条 家庭裁判所送致前に受任した少年事件は、第五条の規定にかかわらず、家庭裁判所に送致されても一件の事件とみなす。
2 少年事件につき、同一弁護士が引き続き抗告審等を受任するときは、前条にかかわらず、抗告審等の着手金及び報酬金を、適正妥当な範囲内で減額することができる。
3 弁護士は、追加して受任する事件が同種であることにより、追加件数の割合に比して一件あたりの執務量が軽減されるときは、追加受任する事件につき、着手金及び報酬金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
4 少年事件が刑事処分相当として家庭裁判所から検察官に送致されたときの刑事事件の弁護士報酬は、本章第二節の規定による。ただし、同一弁護士が引き続き刑事事件を受任するときの着手金は、その送致前の執務量を考慮して、受領済みの少年事件の着手金の額の範囲内で減額することができる。
第四章 手数料
(手数料)
第三十八条 手数料は、この規程に特に定めのない限り、事件等の対象の経済的利益の額を基準として、次の各号の表のとおり算定する。なお、経済的利益の額の算定については、第十四条ないし第十六条の規定を準用する。
一 裁判上の手数料
項  目
分    類
手      数      料
証拠保全(本案事件を併せて受任したときでも本案事件の着手金とは別に受けることができる。)
基 本
 二〇万円に第十七条第一項の着手金の規定により算定された額の一〇%を加算した額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
即決和解(本手数料を受けたときは、契約書その他の文書を作成しても、その手数料を別に請求することはできない。)
示談交渉を要しない場合
三〇〇万円以下の部分
一〇万円
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・五%
三億円を超える部分
〇・三%
示談交渉を要する場合
示談交渉事件として、第十八条又は第二十二条ないし第二十四条の各規定により算定された額
公示催告
即決和解の示談交渉を要しない場合と同額
倒産整理事件の債権届出
基 本
五万円から一〇万円の範囲内の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
簡易な家事審判(家事審判法第九条第一項甲類に属する家事審判事件で事案簡明なもの。)
一〇万円から二〇万円の範囲内の額
二 裁判外の手数料
項  目
分    類
手      数      料
法律関係調査(事実関係調査を含む。)
基 本
五万円から二〇万円の範囲内の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
契約書類及びこれに準ずる書類の作成
定 型
経済的利益の額が一、〇〇〇万円未満のもの
五万円から一〇万円の範囲内の額
経済的利益の額が一、〇〇〇万円以上一億円未満のもの
一〇万円から三〇万円の範囲内の額
経済的利益の額が一億円以上のもの
三〇万円以上
非定型
基 本
三〇〇万円以下の部分
一〇万円
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・三%
三億円を超える部分
〇・一%
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
公正証書にする場合
右の手数料に三万円を加算する。
内容証明郵便作成
弁護士名の表示なし
基 本
一万円から三万円の範囲内の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
弁護士名の表示あり
基 本
三万円から五万円の範囲内の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
遺言書作成
定 型
一〇万円から二〇万円の範囲内の額
非定型
基 本
三〇〇万円以下の部分
二〇万円
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
一%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
〇・三%
三億円を超える部分
〇・一%
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と依頼者との協議により定める額
公正証書にする場合
右の手数料に三万円を加算する。
遺言執行
基 本
三〇〇万円以下の部分
三〇万円
三〇〇万円を超え三、〇〇〇万円以下の部分
二%
三、〇〇〇万円を超え三億円以下の部分
一%
三億円を超える部分
〇・五%
特に複雑又は特殊な事情がある場合
弁護士と受遺者との協議により定める額
遺言執行に裁判手続を要する場合
遺言執行手数料とは別に、裁判手続きに要する弁護士報酬を請求することができる。
会社設立等
設立、増減資、合併、分割、組織変更、通常清算
資本額若しくは総資産額のうち高い方の額又は増減総額に応じて以下により算出された額。ただし、合併又は分割については二〇〇万円を、通常清算については一〇〇万円を、その他の手続については一〇万円を、それぞれ最低額とする。
一、〇〇〇万円以下の部分
四%
一、〇〇〇万円を超え二、〇〇〇万円以下の部分
三%
二、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分
二%
一億円を超え二億円以下の部分
一%
二億円を超え二〇億円以下の部分
〇・五%
二〇億円を超える部分
〇・三%
会社設立等以外の登記等
申請手続
一件五万円。ただし、事業によっては、弁護士と依頼者との協議により、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
交付手続
登記簿謄抄本、戸籍騰抄本、住民票等の交付手続は、一通につき一、〇〇〇円とする。
株主総会等指導
基 本
三〇万円以上
総会等準備も指導する場合
五〇万円以上
現物出資等証明(商法第百七十三条第三項等及び有限会社法第十二条の二第三項等に基づく証明)
一件三〇万円。ただし、出資等にかかる不動産価格及び調査の難易、繁簡等を考慮して、弁護士と依頼者との協議により、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
簡易な自賭賞請求(自動車損害賠償責任保険に基づく被害者による簡易な損害賠償請求)
次により算定された額。ただし、損害賠償請求権の存否又はその額に争いがある場合には、弁護士は、依頼者との協議により適正妥当な範囲内で増減額することができる。
給付金額が一五〇万円以下の場合
三万円
給付金額が一五〇万円を超える場合
給付金額の 二%
第五章 時間制
(時間制)
第三十九条 弁護士は、依頼者との協議により、受任する事件等に関し、第二章ないし第四章及び第七章の規定によらないで、一時間あたりの適正妥当な委任事務処理単価にその処理に要した時間
(移動に要する時間を含む。)を乗じた額を、弁護士報酬として受けることができる。
2 前項の単価は、一時間ごとに一万円以上とする。
3 弁護士は、具体的な単価の算定にあたり、事案の困難性、重大性、特殊性、新規性及び弁護士の熟練度等を考慮する。
4 弁護士は、時間制により弁護士報酬を受けるときは、あらかじめ依頼者から相当額を預かることができる。
第六章 顧問料
(顧問料)
第四十条 顧問料は、次表のとおりとする。ただし、事業者については、事業の規模及び内容等を考慮して、その額を減額することができる。
事  業  者
月額五万円以上
非 事 業 者
年額六万円(月額五、〇〇〇円)以上
2 顧問契約に基づく弁護士業務の内容は、依頼者との協議により特に定めのある場合を除き、一般的な法律相談とする。
3 簡易な法律関係調査、簡易な契約書その他の書類の作成、簡易な書面鑑定、契約立会、従業員の法律相談、株主総会の指導又は立会、講演などの業務の内容並びに交通費及び通信費などの実費の支払等につき、弁護士は、依頼者と協議のうえ、顧問契約の内容を決定する。
第七章 日当
(日当)
第四十一条 日当は、次表のとおりとする。
半日(往復二時間を超え四時間まで)
三万円以上五万円以下
一日(往復四時間を超える場合)
五万円以上一〇万円以下
2 前項にかかわらず、弁護士は、依頼者と協議のうえ、前項の額を適正妥当な範囲内で増減額することができる。
3 弁護士は、概算により、あらかじめ依頼者から日当を預かることができる。
第八章 実費等
(実費等の負担)
第四十二条 弁護士は、依頼者に対し、弁護士報酬とは別に、収入印紙代、郵便切手代、謄写料、交通通信費、宿泊料、保証金、保管金、供託金、その他委任事務処理に要する実費等の負担を求めることができる。
2 弁護士は、概算により、あらかじめ依頼者から実費等を預かることができる。
(交通機関の利用)
第四十三条 弁護士は、出張のための交通機関については、最高運賃の等級を利用することができる。
第九章 委任契約の清算
(委任契約の中途終了)
第四十四条 委任契約に基づく事件等の処理が、解任、辞任又は委任事務の継続不能により、中途で終了したときは、弁護士は、依頼者と協議のうえ、委任事務処理の程度に応じて、受領済みの弁護士報酬の全部若しくは一部を返還し、又は弁護士報酬の全部若しくは一部を請求する。
2 前項において、委任契約の終了につき、弁護士のみに重大な責任があるときは、弁護士は受領済みの弁護士報酬の全部を返還しなければならない。ただし、弁護士が既に委任事務の重要な部分の処理を終了しているときは、弁護士は、依頼者と協議のうえ、その全部又は一部を返還しないことができる。
3 第一項において、委任契約の終了につき、弁護士に責任がないにもかかわらず、依頼者が弁護士の同意なく委任事務を終了させたとき、依頼者が故意又は重大な過失により委任事務処理を不能にしたとき、その他依頼者に重大な責任があるときは、弁護士は、弁護士報酬の全部を請求することができる。ただし、弁護士が委任事務の重要な部分の処理を終了していないときは、その全部については請求することができない。
(事件等処理の中止等)
第四十五条 依頼者が着手金、手数料又は委任事務処理に要する実費等の支払いを遅滞したときは、弁護士は、事件等に着手せず又はその処理を中止することができる。
2 前項の場合には、弁護士は、あらかじめ依頼者にその旨を通知しなければならない。
(弁護士報酬の相殺等)
第四十六条 依頼者が弁護士報酬又は立替実費等を支払わないときは、弁護士は、依頼者に対する金銭債務と相殺し又は事件等に関して保管中の書類その他のものを依頼者に引き渡さないでおくことができる。
2 前項の場合には、弁護士は、すみやかに依頼者にその旨を通知しなければならない。
附 則

 この改正規定は、平成七年十月一日から施行する。

* 日弁連の報酬に関する規程は,以下の4種類です。
① 報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)
・ 昭和24年10月16日から昭和50年 3月31日まで適用されていました。
② 報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)
・ 昭和50年 4月 1日から平成 7年 9月30日まで適用されていました。
③ 報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)
・ 平成 7年10月 1日から平成16年 3月31日まで適用されていました。
④ 弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)
・ 平成16年 4月 1日から適用されています。

日弁連の,報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)

日弁連の,報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)(昭和50年4月1日施行,平成7年9月30日廃止)の制定時の条文は以下のとおりです。

  第一章 総 則
(趣旨)
第一条 弁護士会が定める弁護士報酬等に関する規定は、この規程を基準とし、その弁護士会の所在地域における事情を考慮して、適正妥当に定められなければならない。
(弁護士報酬の種類と支払時期)
第二条 弁護士報酬は、手数料(着手金)、謝金、法律相談料、鑑定料、顧問料及び日当とする。
2 第三章の民事事件及び第四章の刑事事件の手数料は、事件の依頼を受けたとき、謝金は、依頼の目的を達したとき、法律相談料、鑑定料、書類作成手数料、会社設立等手数料、登記登録等手数料、顧問料及び日当は、依頼者との協議により定められたときに、それぞれ支払いを受けるものとする。
(事件の個数と報酬)
第三条 手数料及び謝金は、一件ごとに定めるものとし、裁判上の事件は審級ごとに、裁判外の事件は当初依頼を受けた事務の範囲をもつて一件とする。
2 同一弁護士が上訴審を通じて民事事件を受任したときの謝金は、最終審の謝金のみを受けるものとする。ただし、依頼者との協議によりこれと異なる定めをしたときは、この限りでない。
(報酬等の増減額)
第四条 依頼者が貧困であるとき又は特別の事情があるときは、第二章ないし第六章の規定にかかわらず、弁護士報酬等を減額又は免除することができる。
2 依頼を受けた事件が特に重大若しくは複雑なとき、審理若しくは処理が著しく長期に亘るとき又は受任後同様の事情が生じたときは、第二章及び第三章の規定にかかわらず、弁護士報酬を公正かつ妥当な範囲内で増額することができる。
3 事件の経済的価額以外に、依頼者の受ける利益を加味することが相当な場合は、前項に準ずる。
(解任の場合の報酬等)
第五条 依頼者が、弁護士の責に帰することのできない事由で弁護士を解任したとき、弁護士の同意なく依頼事件を終結させたとき又は故意若しくは重大な過失で依頼事件の処理を不能にしたときは、弁護士は、その弁護士報酬等の全額を請求することができる。
(事件処理の中止等)
第六条 依頼者が、手数料又は事件処理に必要な費用を支払わないときは、弁護士は、事件に着手せず又はその処理を中止することができる。ただし、この場合には、あらかじめ依頼者にその旨を通知しなければならない。
(報酬の相殺等)
第七条 依頼者が、手数料、謝金又は立替費用等を支払わないときは、弁護士は、依頼者に対する金銭債務と相殺し又は事件に関して保管中の書類その他のものを依頼者に引渡さないでおくことができる。ただし、この場合には、すみやかに依頼者にその旨を通知しなければならない。
(報酬契約書の作成)
第八条 弁護士は、事件を受任したときは、すみやかに報酬契約書を作成するよう努めなければならない。
2 報酬契約書には、事件の表示、受任の範囲、弁護士報酬等の金額又はその算定方法並びにその支払の時期、その他特約事項を記載するものとする。
(規定の遵守及び宣伝等の禁止)
第九条 弁護士は、所属弁護士会の定める報酬規定を遵守し、その最低額未満をもつて事件を取扱う旨の表示又は宣伝をしてはならない。
  第二章 法律相談料等
(法律相談料等)
第十条 法律相談料及び鑑定料は、次のとおりとする。
一、法律相談(口頭による鑑定、電話による相談を含む。)一時間以内は五、〇〇〇円以上とし、一時間を超えたときは、右の基準により加算する。
二、書面による鑑定 一件五万円以上
(書類作成手数料)
第十一条 契約書その他書類作成に関する手数料は、一件につき二万円に、第十八条の規定により算定された手数料の五%ないし一〇%を加算した額とする。
2 前項の書類を公正証書にするときは、前項の額に二万円を加算する。
(会社設立等手数料)
第十二条 会社その他の法人の設立、増減資、合併及び組織変更に関する手続の手数料は、資本額又は増減資額に応じて、次のとおり算定する。ただし、一〇万円を下らないものとする。
 五〇〇万円以下のもの      四%
 五〇〇万円を超え一、〇〇〇万円以下の部分     三%
 一、〇〇〇万円を超え五、〇〇〇万円以下の部分     二%
 五、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分     一%
 一億円を超え一〇億円以下の部分     〇・五%
 一〇億円を超える部分     〇・三%
(登記、登録等手数料)
第十三条 前条以外の登記、登録等の申請手続の手数料は、二万円以上とする。
(顧問料)
第十四条 顧問料は、月額二万円以上とする。
  第三章 民事事件の手数料及び謝金
(算定方法)
第十五条 本章の手数料及び謝金は、特に定めがない限り、手数料はその事件の対象の経済的利益の価額を、謝金はその事件によって得た経済的利益の価額を基準として算定する。
(算定基準-算定可能な場合)
第十六条 前条の経済的利益の価額は、次のとおり算定する。
一、金銭債権は、債権総額
二、将来の債権は、債権総額から中間利息を控除した額
三、継続的給付債権は、債権総額の一〇分の七の額。ただし、期間不定のものは、七年分の額
四、賃料増減額請求は、増減額分の五年分の額
五、所有権は、対象たる物の時価
六、占有権、地上権、永小作権、賃借権及び使用借権は、対象たる物の時価の二分の一の額。ただし、その権利の時価が本文の価額を超えるときは、その権利の時価
七、土地所有者が、その地上の自己所有の建物の明渡しにより、その土地の使用権をも回復しうるときは、建物の時価に、土地の時価の二分の一を加算した額
八、地役権は、承役地の時価の二分の一の額
九、担保権は、被担保債権額。ただし、担保物の時価が債権額に達しないときは、担保物の時価
十、不動産についての所有権、地上権、永小作権、地役権及び担保権等の登記手続請求事件は第五号、第六号、第八号及び前号に準じた額
十一、借地非訟事件は、第六号の額の二分の一の額
十二、詐害行為取消請求事件は、取消請求債権額。ただし、取消される法律行為の目的の価額が債権額に達しないときは、法律行為の目的の価額
(算定基準-算定不能な場合)
第十七条 前条により経済的利益の価額を算定することができないときは、その価額を三〇〇万円とする。
2 前項の価額は、事件の難易、軽重、手数の繁簡及び依頼者の受ける利益等を考慮して、増減額することができる。
(訴訟事件等)
第十八条 訴訟事件(手形、小切手訴訟を除く。)非訟事件、家事審判事件、行政審判事件及び仲裁事件の手数料並びに謝金は、前二条による価額を基準として、それぞれ次のとおり算定する。
 (手数料)(謝金)
五〇万円以下のもの一五%一五%
五〇万円を超え一〇〇万円以下の部分一二%一二%
一〇〇万円を超え三〇〇万円以下の部分一〇%一〇%
三〇〇万円を超え五〇〇万円以下の部分八%八%
五〇〇万円を超え一、〇〇〇万円以下の部分七%七%
一、〇〇〇万円を超え五、〇〇〇万円以下の部分五%五%
五、〇〇〇万円を超え一億円以下の部分四%四%
一億円を超え一〇億円以下の部分三%三%
一〇億円を超える部分二%二%
2 前項の手数料及び謝金は、事件の内容により、それぞれ三〇%の範囲内で増減額することができる。
(手形、小切手訴訟事件)
第十九条 手形、小切手訴訟事件の手数料及び謝金は、前条により算定された額の二分の一とする。
2 前項の手続が通常訴訟に移行したときの手数料は、前条の規定により算定された額と前項により算定された額との差額とする。
(調停事件)
第二十条 調停事件の手数料及び謝金は、第十八条の規定を準用する。ただし、それぞれの額を三分の二に減額することができる。
2 調停の不調後、引続いて訴訟その他の事件を受任するときの手数料は、第十八条又は前条の規定により算定された額の二分の一とする。
(示談折衝事件)
第二十一条 示談折衝(裁判外の和解交渉)事件の手数料及び謝金は、前条の規定を準用する。
(即決和解事件)
第二十二条 即決和解事件の手数料は、三万円に、第十八条の規定により算定された額の五%ないし一〇%を加算した額とする。
2 前項の事件についての示談折衝の手数料及び謝金は、第二十条の規定を準用する。
(保全事件)
第二十三条 仮差押、仮処分に関する事件の手数料は、第十八条の規定により算定された額の三分の一とする。ただし、審尋又は口頭弁論を経るに至つたときは、同条の規定により算定された額の二分の一とする。
2 前項の事件が重大又は複雑であるときは、前項に準じて謝金を受けることができる。
3 第一項の手続のみにより本案の目的を達したときは、前項の規定にかかわらず、第十八条の規定に準じて謝金を受けることができる。
4 第一項の手数料及び第二項の謝金は、本案事件に併せて受任したときでも、本案事件の手数料、謝金とは別に受けることができる。
(証拠保全事件)
第二十四条 証拠保全事件の手数料は、第十八条の規定により算定された額の一〇%ないし三〇%とする。
2 前項の手数料は、本案事件に併せて受任したときでも、本案事件の手数料とは別に受けることができる。
(督促手続事件)
第二十五条 督促手続事件の手数料は、第二十二条第一項の規定を準用し、謝金は、第十八条の規定により算定された額の二分の一の範囲内で受けることができる。
2 前項の手続が訴訟に移行したときの手数料は、第十八条又は第十九条の規定により算定された額と前項の規定により算定された額との差額とする。
(強制執行事件等)
第二十六条 強制執行及び競売事件の手数料並びに謝金は、第十八条の規定により算定された額の二分の一とする。
2 執行停止事件の手数料は、第十八条の規定により算定された額の三分の一とする。
3 前項の事件が重大又は複雑なときは、前項に準じて謝金を受けることができる。
4 前三項の手数料及び謝金は、本案事件に併せて受任したときでも、本案事件の手数料、謝金とは別に受けることができる。
(公示催告事件)
第二十七条 公示催告事件の手数料は、第二十二条第一項の規定を準用する。
(破産事件等)
第二十八条 破産、和議、整理、清算及び会社更生事件の手数料は、資本金、資産及び負債額並びに関係人等事件の規模に応じて定めるものとし、それぞれ次の額を最低額とする。
 一、破産事件     三〇万円
 二、和議事件     五〇万円
 三、整理事件     五〇万円
 四、清算事件     五〇万円
 五、会社更生事件     一〇〇万円
2 前項の事件の謝金は、第十八条の規定を準用する。この場合の経済的利益の価額は、配当資産、免除債権額、延払いによる利益、企業継続による利益等を考慮して算定する。
3 第一項の事件にかかる債権届出その他関連手続の手数料は、五万円以上とし、その謝金は、第十八条の規定により算定された額の二分の一とする。
(行政上の不服申立事件)
第二十九条 行政上の審査請求、異議申立、再審査請求、その他の不服申立事件の手数料及び謝金は、第十八条の規定により算定された額の二分の一とする。ただし、審尋又は口頭審理等を経るに至つたときは、同条の規定を準用する。
(手数料の特則)
第三十条 第十八条ないし第二十一条、第二十三条及び前条の手数料は、その規定にかかわらず、五万円を下らないものとする。
  第四章 刑事事件の手数料及び謝金
(起訴後の刑事事件)
第三十一条 起訴後の刑事事件の手数料及び謝金の最低額は、次の表による。
手数料謝   金
無 罪刑の執行猶予求刑された刑が軽減された場合等
簡易裁判所事件一〇万円二〇万円一〇万円その程度により適当な金額を受ける。
地方 家庭 裁判所単独審事件一五万円二〇万円一五万円
合議審事件二〇万円三〇万円二〇万円
高等・最高裁判所事件二〇万円三〇万円二〇万円
2 検事上訴の取下げ又は免訴、公訴棄却、刑の免除、破棄差戻、破棄移送及び検事上訴棄却の言渡しがあつたときの謝金は、その受益の程度により、前項に準ずる。
(起訴前の事件)
第三十二条 起訴前の事件の手数料は、前条第一項の規定を準用する。
2 前項の事件が不起訴になつたときの謝金は、前条第一項の無罪又は刑の執行猶予に準ずる。
3 第一項の事件が略式命令により終了したときの謝金は、前条第一項の執行猶予又は求刑された刑が軽減された場合等に準ずる。
4 第一項の事件が起訴(求略式命令を除く。)され、引続いてその事件を受任するときは、さらに前条第一項に定める手数料を受けることができる。
(少年事件)
第三十三条 少年事件(捜査中の事件を含む。)の手数料及び謝金の最低額は、次の表による。
手数料謝 金
不処分、不開始保護観察そ の 他
少年事件一〇万円一五万円一〇万円処分の程度により適当な金額を受ける。
2 前項の事件が起訴(求略式命令を除く。)され、引続いてその事件を受任するときの手数料及び謝金については、第三十一条の規定を準用する。
(保釈等)
第三十四条 保釈、勾留の執行停止、準抗告、即時抗告、忌避、勾留理由開示等の申立事件の手数料及び謝金は、依頼者との協議により、被告事件の手数料及び謝金とは別に受けることができる。
(告訴、告発等)
第三十五条 告訴、告発、検察審査の申立、収監延期、仮釈放、仮出獄、恩赦等の手続の手数料は、一件につき五万円以上とし、謝金は、依頼者との協議により受けることができる。
  第五章 時間制
(時間制)
第三十六条 弁護士は、依頼者と協議の上、受任事件について、第二章ないし第四章の規定によらないで、一時間について五、〇〇〇円以上の額に、事件処理に要した時間を乗じた額を、弁護士報酬として受けることができる。
  第六章 実費等
(実費)
第三十七条 書類作成費、訴訟記録謄写料、訴訟書類等の貼用印紙代、予納郵券代、保証金、予納金、旅費、宿泊料、交通通信費、その他依頼された事件を処理するに必要な費用は、概算払いを受け又は必要の都度、別途に支払いを受けるものとする。
(日当等)
第三十八条 弁護士が、受任事件について出張するときの旅費、日当及び宿泊料は、次のとおりとする。
一、旅費 交通費は実費とし、鉄道、船舶又は航空機の運賃は、最高の運賃とする。
二、日当 一日一万円以上
三、宿泊料 実費
  附 則
1 この規程は、昭和五十年四月一日から施行する。

2 報酬等基準規程(昭和二十四年会規第七号)及び報酬等基準の臨時措置に関する規程(昭和四十八年会規第十八号)は、廃止する。

* 日弁連の報酬に関する規程は,以下の4種類です。
① 報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)
・ 昭和24年10月16日から昭和50年 3月31日まで適用されていました。
② 報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)
・ 昭和50年 4月 1日から平成 7年 9月30日まで適用されていました。
③ 報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)
・ 平成 7年10月 1日から平成16年 3月31日まで適用されていました。
④ 弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)
・ 平成16年 4月 1日から適用されています。

日弁連の,報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)

日弁連の,報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)(昭和24年10月16日施行,昭和50年3月31日廃止)の制定時の条文は以下のとおりです(「手数料」は着手金のことであり,「謝金」は成功報酬金のことです。)。

第一條 弁護士の受くべき報酬は、第三條に定める額を標準として地方の事情、事件の難易軽重、依頼者の社会的地位及び資力並びにその受ける利益等を参酌し、適正妥当と認められる金額でなければならない。
第二條 報酬は、手数料、謝金、鑑定料及び顧問料とする。
2 手数料は、事件の依頼を受けたとき、謝金は、依頼の目的を達したとき、鑑定料は、鑑定を終えたとき、顧問料は依頼者との合意により定められた時期に支拂を受けるものとする。
第三條 報酬は、依頼を受けた事件の種類により、左に掲げる標準に従つて定るものとする。
一 民事又は商事に関する事件であつて目的の価額を算定することができるものについては、手数料及び謝金は、それぞれ、目的の価額が十万円以下のものは、その百分の三十以下の金額とし、十万円を越えるものは、そのうち十万円にあたる部分につきその百分の三十以下、十万円を越える部分につき百分の二十以下としてこれを合算した金額とする。但し、手数料及び謝金の金額を合計して目的の価額の百分の五十を越えてはならない。
二 人事事件、非訟事件その他民事又は商事に関する事件であつて目的の価額を算定することができないものについては、事件処理の結果依頼者の受くべき経済上その他の利益を標準とし、前号に準じて手数料及び謝金の金額を定める。
三 仮差押事件、仮処分事件若しくはその異議事件の手数料及び謝金又は証拠保全事件の手数料は、依頼者との合意により、その本案事件の手数料又は謝金に包含させ、又はこれと別に定めることができる。
本案事件と別に定める場合においては、その金額は、前二号の定める標準の二分の一以下とする。
四 破産事件、和議事件、強制執行事件、競売事件及び個人財産又は、法人の整理事件の手数料及び謝金は、第一号の定める標準の二分の一以下の金額とする。但し、整理事件が訴訟、調停、破産、和議その他の裁判上の手続を伴う場合においては、依頼者との合意に基き、その整理事件に対する報酬とは別に、この規程の定める標準により、当該裁判上の手続に対する手数料及び謝金の金額を定めることができる。
五 会社の設立、合併、資本増加、資本減少又は清算に関する手続の依頼を受けた場合における手数料及び謝金は、それぞれ、拂込資本金額、増加若しくは減少した拂込資本金額又は解散当時の会社財産の金額を標準とし、その百分の五以下の金額とする。
六 行政訴訟事件及び特許法第百二十八條の二(実用新案法第二十六條、意匠法第二十五條又は商標法第二十四條の規定により準用する場合を含む。)の規定による訴訟事件の手数料及び謝金については、第二号の規定を準用し、訴願事件の手数料及び謝金は、行政訴訟事件について定めることのできる手数料及び謝金の二分の一以下の金額とする。
七 刑事事件の手数料及び謝金
(一)簡易裁判所係属事件
手数料 三千円以上
謝金
イ 無罪若しくは免訴の言渡を受け、又は公訴が棄却されたときは、三千円以上
ロ 刑の執行猶予の言渡を受けたときは、二千円以上
ハ 罰金を求刑され、判決において科料の言渡を受けたときは千円以上
ニ その他判決における刑の言渡が求刑より著しく軽くなつたときは千円以上
(二)地方裁判所及び高等裁判所係属事件
手数料 五千円以上
謝金
イ 無罪若しくは免訴の言渡を受け、又は公訴が棄却されたときは、五千円以上
ロ 執行猶予の言渡を受けたとき若しくは体刑を求刑され、判決において罰金又は科料の言渡を受けたときは、三千円以上
ハ 罰金を求刑され、判決において科料の言渡を受けたときは、二千円以上
ニ その他判決における刑の言渡が求刑より著しく軽くなつたときは、二千円以上
(三)上告事件
手数料 五千円以上
謝金
イ 破棄差戻又は破棄移送の判決があつたときは、五千円以上
ロ 上告裁判所が原判決を破棄し、みずから判決して有利の結果を得たときは、五千円以上
八 告訴又は告発の代理の委任を受けた場合における手数料は、五千円以上とする。
九 弁護士法第三條第二項の事務を行つた場合における手数料及び謝金は、それぞれ二千円以上とする。
十 鑑定料の金額は、口頭による鑑定の場合は、千円以上、書面による鑑定の場合は、三千円以上とする。但し、鑑定について特別の調査研究を必要とする場合は、依頼者との合意により別にその金額を定めることができる。
十一 契約書、法人又は会社の定款その他書類の作成等に関する手数料は、書面による鑑定をした場合に準じてその金額を定める。
十二 顧問料の額は、年額一万円以上とする。
2 前項第一号及び第二号により定められた手数料及び謝金の標準は、依頼された事件が裁判上のものであると裁判外のものであるとによつて、区別されないものとする。
第四條 報酬は、一箇の事件ごとに定めるものとする。但し、裁判上の事件は、審級ごとに一箇の事件とし、裁判外の事件は、当初依頼を受けた事務の終了をもつて一箇の事件が完結するものとする。
2 前條第一項各号のうち特に規定した場合を除き、一箇の事件の手続と関連して別箇の事件に相当する手続をする必要のある場合には、その手続ごとに前條の規定により定められた手数料及び謝金の標準額の半額を加算することができる。
第五條 依頼者が貧困であるとき、又は弁護士との間に親族関係その他特別の事情があるときは、第三條の規定にかかわらず、手数料及び謝金を減額又は免除することができる。
2 依頼を受けた事件が特に重大であるとき、又は特に複雑であるときは、第三條の規定にかかわらず、手数料及び謝金を増額することができる。
第六條 依頼者が弁護士の責に帰することのできない事由で弁護士を解任し、弁護士に無断で訴の取下、請求の拠棄若しくは認諾、和解その他の行為をして依頼した事件を完結させ、又は故意若しくは重大な過失によつて弁護士をして依頼の事務を処理することをできなくさせたときは、弁護士は、その謝金の全額を請求することができるものとする。
第七條 弁護士が依頼された事件につき、その事務所所在地以外の地に出張する必要があるときは、左の標準によつて、あらかじめ、依頼者より旅費、日当及び宿泊料の支拂を受けるものとする。
旅費 鉄道及び船舶の運賃は、一等の運賃とする。但し、一等のない場合は二等とし、自動車その他の車馬賃は、実費を受けるものとする。
日当 一日千円以上一万円以下
宿泊料 一泊千円以上五千円以下
第八條 書類作成費、訴訟記録謄写料、訴訟書類等貼用印紙代、保証金その他の予納金、通信費その他依頼された事件を処理するに必要な費用は、概算拂を受け、又は必要の都度その支拂を受けるものとする。
附 則

この規定は昭和二十四年十月十六日から適用する。

* 日弁連の報酬に関する規程は,以下の4種類です。
① 報酬等基準規程(昭和24年10月16日会規第7号)
・ 昭和24年10月16日から昭和50年 3月31日まで適用されていました。
② 報酬等基準規程(昭和50年3月20日会規第20号)
・ 昭和50年 4月 1日から平成 7年 9月30日まで適用されていました。
③ 報酬等基準規程(平成7年9月11日会規第38号)
・ 平成 7年10月 1日から平成16年 3月31日まで適用されていました。
④ 弁護士の報酬に関する規程(平成16年2月26日会規第68号)
・ 平成16年 4月 1日から適用されています。

日弁連の会費及び特別会費

目次
第1 総論

1 日弁連の会費
2 日弁連の特別会費
第2 日弁連の会費等(令和元年11月現在)
1 司法修習終了後2年を経過した会員の場合
2 司法修習終了後2年以内の会員の場合
第3 日弁連の会費等の免除事由
第4 日弁連の特別会費の種類
1 過疎偏在対策特別会費(平成28年3月徴収終了)
2 少年・刑事財政基金特別会費(前身は「当番弁護士等緊急財政基金特別会費」)
3 法律援助基金特別会費
第5 日弁連の会費等の月額の推移

第1 総論
1 日弁連の会費
(1) 日弁連の会費(日弁連会則95条1項)は,平成13年2月9日臨時総会決議に基づき月額1万4000円となり,平成27年12月4日臨時総会決議に基づき月額1万2400円となりました。
(2) 現行60期以降の場合,日弁連の会費(日弁連会則95条2項)は,司法修習終了後2年以内に限り,平成19年12月6日臨時総会決議に基づき月額7000円となり,平成27年12月4日臨時総会決議に基づき月額6200円となりました。
(3) 日弁連の会費のうちの800円(令和2年4月以降は700円)は,会館維持運営資金に充てられています(日弁連会則95条の2)。
2 日弁連の特別会費
   特別会費(日弁連会則95条の3)徴収の根拠となっている決議は以下のとおりです(日弁連HPの「第2部:会則」に載っています。)。
① 少年・刑事財政基金のための特別会費徴収の件(平成20年12月5日臨時総会決議)
② 法律援助基金のための特別会費徴収の件(平成23年2月9日臨時総会決議)
3 日弁連の会費等を滞納した場合の取扱い
   日弁連の会費及び特別会費(以下「会費等」といいます。)を6か月以上滞納した場合,懲戒されることがあります(日弁連会則97条)。

第2 日弁連の会費等(令和元年11月現在)
1 司法修習終了後2年を経過した会員の場合
① 会費:月額1万2400円(日弁連会則95条1項)
② 少年・刑事財政基金のための特別会費:月額1900円
③ 法律援助基金のための特別会費:月額900円
④ 合計:1万5200円
2 司法修習終了後2年以内の会員の場合
① 会費:月額6200円(日弁連会則95条2項)
② 少年・刑事財政基金のための特別会費:月額1900円
③ 法律援助基金のための特別会費:月額900円
④ 合計:9000円

第3 日弁連の会費等の免除事由
1 以下の事由がある場合,日弁連の会費等を免除してもらえます(日弁連会則95条の4)。
① 弁護士登録の期間が通算して50年以上であるとき(1項1号)
② 77歳に達し,かつ,弁護士登録の期間が通算して20年以上であるとき(1項2号)
③ 病気又は傷害により弁護士業務を執ることが困難であるとして,所属弁護士会において会費の全部の免除を受けているとき(1項3号)
④ 出産をする場合(2項)
⑤ 子の育児をする場合(3項)
2 「出産・育児を理由とする弁護士会費の免除」も参照してください。

第4 日弁連の特別会費の種類
1 過疎偏在対策特別会費(平成28年3月徴収終了)
(1) 正式名称は「弁護士過疎・偏在対策のための特別会費」でありますところ,当初は,平成11年12月16日臨時総会決議に基づき,平成12年1月から平成16年12月までの5年間,毎月1000円を徴収するものとされました。
(2) 平成16年11月10日臨時総会決議に基づき,平成17年1月から平成19年3月までの間,毎月1500円を徴収するものとされました。
(3) 平成18年12月7日臨時総会決議に基づき,平成19年4月から平成22年3月までの間,毎月1400円を徴収するものとされました。
(4) 平成21年12月4日臨時総会決議に基づいて,平成22年4月から平成25年3月までの間,毎月700円を徴収するものとされました。
(5) 平成24年12月7日臨時総会決議に基づき,平成25年4月から平成28年3月までの間,毎月600円を徴収するものとされました。
2 少年・刑事財政基金特別会費(前身は「当番弁護士等緊急財政基金特別会費」)
(1) 正式名称は「少年・刑事財政基金のための特別会費」でありますところ,当初は,平成7年5月26日定時総会決議に基づき,「当番弁護士等緊急財政基金のための特別会費」として,毎月1500円を徴収するものとされました。
(2) 平成10年3月27日臨時総会決議に基づき,平成13年5月までの間,徴収するものとされました。
(3) 平成11年3月25日臨時総会決議に基づき,毎月2200円を徴収するものとされました。
(4) 平成13年2月9日臨時総会決議に基づき,平成16年5月までの間,毎月2800円を徴収するものとされました。
(5) 平成14年2月28日臨時総会決議に基づき,毎月4200円を徴収するものとされました。
(6) 平成16年2月26日臨時総会決議に基づき,平成19年5月まで徴収するものとされました。
(7) 平成18年12月7日臨時総会決議に基づき,平成21年5月まで徴収するものとされました。
(8) 平成20年12月5日臨時総会決議に基づき,「少年・刑事財政基金のための特別会費」として,平成21年6月から平成24年5月までの3年間,毎月3100円を徴収するものとされました。
(9) 平成23年2月9日臨時総会決議に基づき,平成23年4月から平成26年5月までの間,毎月4200円を徴収するものとされました。
(10) 平成25年12月6日臨時総会決議に基づき,平成26年6月から平成29年5月までの間,毎月3300円を徴収するものとされました。
(11) 平成29年3月3日臨時総会決議に基づき,平成29年6月から平成30年5月までの間,毎月3300円を徴収するものとされ,平成30年6月から令和2年5月までの間,毎月1900円を徴収するものとされました。
(12) 令和元年12月6日臨時総会決議に基づき,令和2年6月から令和5年6月までの間,毎月1600円を徴収するものとされました。
3 法律援助基金特別会費
(1) 正式名称は「法律援助基金のための特別会費」でありますところ,当初は,平成23年2月9日臨時総会決議に基づき,平成23年4月から平成26年5月までの間,毎月1300円を徴収するものとされました。
(2) 平成25年12月6日臨時総会決議に基づき,平成26年6月から平成29年5月までの間,毎月1100円を徴収するものとされました。
(3) 平成29年3月3日臨時総会決議に基づき,平成29年6月から令和2年5月までの間,毎月900円を徴収するものとされました。
(4) 令和元年12月6日臨時総会決議に基づき,令和2年6月から令和5年6月までの間,毎月900円を徴収するものとされました。

5 日弁連の会費等の月額の推移
・ 2020年 6月~2023年 5月
① 会費:1万2400円
② 少年・刑事財政基金特別会費:1600円
③ 法律援助基金特別会費:900円
④ 合計:1万4900円
・ 2018年 6月~2020年 5月

① 会費:1万2400円
② 少年・刑事財政基金特別会費:1900円
③ 法律援助基金特別会費:900円
④ 合計:1万5200円
・ 2016年 4月~2018年 5月
① 会費:1万2400円
② 少年・刑事財政基金特別会費:3300円
③ 法律援助基金特別会費:1100円
④ 合計:1万6800円
・ 2014年 6月~2016年 3月
① 会費:1万4000円
② 過疎偏在対策特別会費:600円
③ 少年・刑事財政基金特別会費:3300円
④ 法律援助基金特別会費:1100円
⑤ 合計:1万9000円
・ 2013年 4月~2014年 5月
① 会費:1万4000円
② 過疎偏在対策特別会費:600円
③ 少年・刑事財政基金特別会費:4200円
④ 法律援助基金特別会費:1300円
⑤ 合計:2万 100円
・ 2011年 4月~2013年 3月
① 会費:1万4000円
② 過疎偏在対策特別会費:700円
③ 少年・刑事財政基金特別会費:4200円
④ 法律援助基金特別会費:1300円
⑤ 合計:2万 200円
・ 2010年 4月~2011年 3月
① 会費:1万4000円
② 過疎偏在対策特別会費:700円
③ 少年・刑事財政基金特別会費:3100円
④ 合計:1万7800円
・ 2009年 6月~2010年 3月
① 会費:1万4000円
② 過疎偏在対策特別会費:1400円
③ 少年・刑事財政基金特別会費:3100円
④ 合計:1万8500円
・ 2007年 4月~2009年 5月
① 会費:1万4000円
② 過疎偏在対策特別会費:1400円
③ 当番弁護士等緊急財政基金特別会費:4200円
④ 合計:1万9600円
・ 2005年 1月~2007年 3月
① 会費:1万4000円
② 過疎偏在対策特別会費:1500円
③ 当番弁護士等緊急財政基金特別会費:4200円
④ 合計:1万9700円
・ 2004年 4月~2004年12月
① 会費:1万4000円
② 過疎偏在対策特別会費:1000円
③ 当番弁護士等緊急財政基金特別会費:4200円
④ 合計:1万9200円

日弁連副会長の人数の推移

第1 日弁連副会長が5人であった昭和24年度及び昭和25年度
1 日弁連副会長の選出状況
   代議員会による日弁連副会長選挙の結果は以下のとおりです(日本弁護士沿革史356頁ないし359頁参照)。
昭和24年度
水野東太郎(東  京):189票(当選)
柴田  武(第二東京):228票(当選)
大西 耕三(大  阪):196票(当選)
大山 幸夫(名  古  屋):160票(当選)
三原 道也(福  岡):185票(当選)
中野 忠治(仙  台):124票
昭和25年度
三根谷実蔵(東  京):125票(当選)
椎名良一郎(第二東京):148票(当選)
白井  誠(大  阪):134票(当選)
滝沢 政二(名  古  屋):130票(当選)
永井  貢(広  島):105票(当選)
成田 篤郎(仙  台): 78票
 日弁連副会長の増員に関する動き
   昭和26年2月18日臨時総会決議に基づく日弁連会則の改正により,昭和26年度以降の日弁連副会長は10人となった結果,代議員会による日弁連副会長選挙は実施されなくなりました。

第2 日弁連副会長が10人であった昭和26年度から昭和37年度まで
1 日弁連副会長の選出状況
(1) 関東弁護士会連合会からは3人の副会長が選出され,その他の7個の弁護士会連合会からは7人の副会長が選出されていました。
(2)ア 関東弁護士会連合会管内の弁護士会から選出される3人の副会長は事実上,東京三弁護士会から1人ずつ選出されていました。
   ただし,日弁連副会長選出問題等を中心とする意見交換の場として昭和32年4月13日に初会合を開催した関東十県会(当初の名称は「東京高裁管内地方弁護士会代表者会議」でした。)が,東京三弁護士会のうち日弁連会長を選出した会は,その年に限りその副会長を十県会の方に譲るべきであるという要求を出すようになりました(水戸弁護士会史300頁ないし310頁参照)。
   その結果,昭和33年度及び昭和37年度については第一東京弁護士会から日弁連会長が選出され,昭和36年度については第二東京弁護士会から日弁連会長が選出された関係で,関東十県会の単位弁護士会から日弁連副会長が選出されました。
イ 関東十県会三十年の歩み15頁には,「昭和三四年から二年間副会長を送っていないのは昭和三四年に児玉正五郎(横浜)が地方会から初の関弁連理事長に就任しているので、その関係で遠慮したものと思われる。」と書いてあります。
(3) 昭和33年度につき,関東十県会が東京三弁護士会に対し,日弁連副会長ポストを要求したことから,代議員会による日弁連副会長選挙の可能性があったものの,結局,日弁連会長を選出した第一東京弁護士会が副会長ポストを関東十県会に譲った結果,日弁連副会長選挙は回避されました(関東十県会三十年の歩み13頁及び14頁参照)。
(4) 近畿弁護士会連合会から選出される副会長については原則として,大阪弁護士会から選出されていました。
   ただし,大阪弁護士会から日弁連会長が選出された昭和34年度については京都弁護士会から日弁連副会長が選出されました。
2 日弁連副会長の増員に関する動き
   関東十県会からも毎年,日弁連副会長を1人選出できるようにするという観点から,昭和38年5月25日定期総会決議による日弁連会則の改正により,昭和38年度以降の日弁連副会長は11人となりました。

第3 日弁連副会長が11人であった昭和38年度から昭和57年度まで
1 日弁連副会長の選出状況

(1) 関東弁護士会連合会からは4人の副会長(内訳は,東京三弁護士会3人及び関東十県会1人)が選出され,その他の7個の弁護士会連合会からは7人の副会長が選出されていました。
(2) 大阪弁護士会から日弁連会長が選出された年度のうち,昭和44年度については京都弁護士会から,昭和39年度及び昭和48年度については神戸弁護士会から日弁連副会長が選出されました。
2 日弁連副会長の増員に関する動き
   神戸弁護士会史Ⅱ・251頁には以下の記載があります。
   近弁連の多年の宿願であった日弁連副会長増員問題が、昭和五六年(一九八一年)度定期総会における会則改正によって日の目を見るにいたり、初めて実施されたのは昭和五八年度からであった。東弁に次いで抜群の会員数を擁する上、創立以来日弁連の運営上多大の貢献をしてきた大阪弁護士会に、東京三会と同様に副会長一名の定席を設け、かつ、当会のような、日弁連の創立、人権擁護その他の活動に顕著な功績を有する単位会を含む近弁連には、別に一名の副会長を割り当てるべしという議論は、かなり以前からあった。
   同様の理由によって同三八年度から関弁連に一名追加割り当てとなったのに引き続き、最初に理事会の議案として上程されたのは、大阪から阿部甚吉弁護士が会長、当会の横田静造会長が副会長に出た同三九年度であったが、時に利非ず、審議未了、廃案になってしまった。次に、大阪から和島岩吉弁護士が会長、当会の佐藤幸司会長が副会長に出た同四八年度にも提案されたが、この時は理事会では満場一致可決にいたったものの、代議員会では継続審議となり、結局同五○年度に議案取り下げとなり、成功しなかった。三度目の正直というか、同五四年度からは日弁連機構改革委員会の重要議題となり、さらに同五五年度には理事会内小委員会でも慎重審議の結果、前記のとおり前後一七年の歳月を経てようやく実現したのであった。

第4 日弁連副会長が12人であった昭和58年度から平成13年度まで
 日弁連副会長の選出状況
   関東弁護士会連合会からは4人の副会長(内訳は,東京三弁護士会3人及び関東十県会1人)が選出され,近畿弁護士会連合会からは2人の副会長(内訳は,大阪弁護士会1人及びその他の単位会1人)が選出され,その他の6個の弁護士会連合会からは6人の副会長が選出されていました。
 日弁連副会長の増員に関する動き
(1) 関東弁護士会連合会は,日弁連に対し,平成9年9月12日付で,関弁連枠の日弁連副会長を4人から6人に増員する旨の要望書を提出しました。
   日弁連機構改革委員会は,平成12年3月22日,日弁連副会長の定員を1人増員して13人とし,うち関弁連内から5人の日弁連副会長を選出できるようにするのが妥当であるなどとする答申を出しました。
   日弁連理事会は,平成13年2月2日,副会長定数を1人増員し,13人とする日弁連会則中一部改正案を全会一致の賛成により可決しました。
日弁連会則中一部改正案は,平成13年3月16日,日弁連の代議員会において可決され,同年5月25日の日弁連定期総会において可決されました(改正経緯につき,関弁連50周年記念誌12頁ないし14頁を参照しています。)。
   その結果,平成14年度以降,関東弁護士会連合会管内の弁護士会から,東京三弁護士会とは別に2人の副会長が選出されるようになりました。
(2) 関東十県会は,平成13年6月29日に長野市で開催された拡大理事会及び定時懇談会において,以下のような内容の申し合わせ事項を承認しました(関弁連50周年記念誌15頁参照)。
① 横浜弁護士会(平成28年度以降は,神奈川県弁護士会)は隔年,日弁連会長を推薦する。
② 横浜弁護士会を除く,他の9県会は,残りの推薦枠について平等に推薦する。推薦順序については従前の推薦順序を踏襲する。
③ 関弁連理事会で諮り,関弁連推薦の日弁連副会長候補とする。
   その結果,横浜弁護士会は2年に1回のペースで,関東十県会のそれ以外の単位弁護士会は6年に1回ぐらいのペースで日弁連副会長を選出するようになりました。

第5 日弁連副会長が13人であった平成14年度から平成29年度まで
 日弁連副会長の選出状況
   関東弁護士会連合会からは5人の副会長(内訳は,東京三弁護士会3人及び関東十県会2人)が選出され,近畿弁護士会連合会からは2人の副会長(内訳は,大阪弁護士会1人及びその他の単位会1人)が選出され,その他の6個の弁護士会連合会からは6人の副会長が選出されていました。
2 日弁連副会長の増員に関する動き
(1)ア 田村智幸日弁連副会長(札幌)は,平成29年12月8日臨時総会の提案理由説明において,女性副会長クォータ制の審議過程について,「日弁連において、男女共同参画推進本部における諮問答申、2016年2月から2年間、ワーキンググループでの検討を重ね、更には昨年12月と本年7月の2回、弁護士会、弁護士会連合会に対する意見照会を行った。理事会でも本年度に入り、合計6回活発な議論を行い、慎重に議論を積み重ねてきた。」などと発言しています(平成29年12月8日の日弁連臨時総会報告5頁参照)。
イ 田村智幸日弁連副会長が言及しているワーキンググループは,「日弁連の理事者に占める女性会員の割合を高めるための方策実現ワーキンググループ」のことであると思います(第三次日本弁護士連合会男女共同参画推進基本計画(平成30年1月19日付)2頁参照)。
(2) 副会長のうち2人以上は女性が選任されなければならないとする男女共同参画推進特別措置(女性副会長クォータ制)は,平成29年12月8日臨時総会決議による改正後の日弁連会則56条2項及び3項に基づいて導入されました。

第6 日弁連副会長が15人となった平成30年度以降
1 日弁連副会長の選出状況
(1) 一般枠13人の副会長

   関東弁護士会連合会からは5人の副会長(内訳は,東京三弁護士会3人及び関東十県会2人)が選出され,近畿弁護士会連合会からは2人の副会長(内訳は,大阪弁護士会1人及びその他の単位会1人)が選出され,その他の6個の弁護士会連合会からは6人の副会長が選出されています。
(2) 女性枠2名の副会長
   男女共同参画推進特別措置実施のための副会長候補者推薦委員会(役員選任規程4条の2第1項)が推薦した候補者の中から選出されています。
2 日弁連副会長の増員に関する動き
   多分ないと思います。

第7 弁護士会連合会別の日弁連の歴代副会長
   以下の記事を参照してください。
① 弁護士会連合会別の,日弁連の歴代副会長(平成15年度以降)
② 関東弁護士会連合会管内の単位弁護士会別の,日弁連の歴代副会長
③ 近畿弁護士会連合会管内の単位弁護士会別の,日弁連の歴代副会長
④ 中部弁護士会連合会管内の単位弁護士会別の,日弁連の歴代副会長
⑤ 中国地方弁護士会連合会管内の単位弁護士会別の,日弁連の歴代副会長
⑥ 九州弁護士会連合会管内の単位弁護士会別の,日弁連の歴代副会長
⑦ 東北弁護士会連合会管内の単位弁護士会別の,日弁連の歴代副会長
⑧ 北海道弁護士会連合会管内の単位弁護士会別の,日弁連の歴代副会長
⑨ 四国弁護士会連合会管内の単位弁護士会別の,日弁連の歴代副会長

第8 その他関連記事
① 日弁連の会長及び副会長
② 日弁連の歴代正副会長(昭和57年度以降)
③ 日弁連の歴代副会長の担当会務
④ 単位弁護士会別の,日弁連副会長の選出頻度 
⑤ 日弁連の女性副会長
⑥ 日弁連役員に関する記事の一覧

 

日弁連の女性理事

目次
1 日弁連の女性理事の人数等
2 日弁連の男女共同参画推進基本計画
3 弁護士会における女性会長の選任状況
4 第二東京弁護士会における副会長クオータ制
5 役員の選任に関する日弁連会則の定め
6 性別による差別的取扱い等の防止
7 クオータ制等に対する一般社会の意見
8 日弁連の女性理事クオータ制の導入が検討されていること
9 関連記事

1 日弁連の女性理事の人数等
(1)ア 日弁連理事の定員は71人です(日弁連会則56条1項3号)。
イ 日弁連の女性理事は,平成25年度が6人,平成26年度が8人,平成27年度が9人,平成28年度が7人,平成29年度が6人,平成30年度が11人,平成31年度が9人です。
(2)ア 東京三弁護士会,大阪弁護士会及び愛知県弁護士会の会長は日弁連副会長を兼務しているのに対し,残り47弁護士会の会長は日弁連理事を兼務しています(「兼務理事」といいます。)。
   そのため,71人の日弁連理事のうち,非兼務理事は24人となります。
イ 非兼務理事24人のうち,5人は①東京弁護士会,②第一東京弁護士会若しくは第二東京弁護士会,③大阪弁護士会,④愛知県弁護士会又は⑤福岡県弁護士会の副会長です。
   また,3人は⑥関東弁護士会連合会,⑦近畿弁護士会連合会又は⑧北海道弁護士会連合会の理事長です。
   そのため,24人の非兼務理事のうち,宛て職でない非兼務理事は16人となります。
ウ 平成31年度における,宛て職でない非兼務理事としての女性は,東京,第一東京,第二東京及び京都の4人です。
(3) 日弁連理事の職務は,日弁連副会長と異なり,日弁連の重要事項の審議であるため(日弁連会則59条),日弁連の業務量が増えても,理事の人数を増やして分担できるというものではないです。

 日弁連の男女共同参画推進基本計画
(1) 日弁連HPの「男女共同参画(男女共同参画推進本部)」に載ってある第三次日本弁護士連合会男女共同参画推進基本計画(平成30年1月19日付)15頁には「更なる参画拡大のためには,積極的改善措置(ポジティブ・アクション) を実行するとともに,より高い数値目標を目指して,最低限これをやり切るという決意が必要である。」と書いてあり,18頁には,目標として,「2022年度までに,副会長及び理事の女性割合を20%以上とする。」と書いてあります。
(2) 世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数に対する会長談話(平成31年1月17日付)には「2018年12月19日、世界各国の男女平等の度合いを指数化した「ジェンダーギャップ指数」について、世界経済フォーラムから報告書が発表された。日本は149か国中110位であり、主要7か国(G7)中最下位である。」と書いてあります。
(3) 日弁連における女性弁護士の割合は以下のとおり推移しています(日弁連HPの「弁護士人口」参照)。
平成 元年3月31日: 5.3%
平成 6年3月31日: 6.3%
平成11年3月31日: 8.4%
平成16年3月31日:12.1%
平成21年3月31日:16.8%
平成30年3月31日:18.6%
(4) 日弁連HPに「社外役員をお探しの企業の方へ~女性弁護士の候補者名簿ご案内~」,及び「社外役員に就任している女性弁護士インタビュー」が載っています。

 弁護士会における女性会長の選任状況
(1) 弁護士会における女性会長の選任状況は以下のとおりです。
昭和44年度:鳥取県
昭和52年度:秋田
昭和53年度:秋田
昭和59年度:岐阜県,青森県
昭和60年度:岩手,高知
昭和61年度:岩手
昭和63年度:秋田
平成 4年度:京都
平成 5年度:奈良,宮崎県
平成 6年度:神奈川県,岐阜県
平成 7年度:島根県
平成 8年度:茨城県,滋賀,広島,高知
平成 9年度:千葉県,福島県
平成10年度:高知
平成11年度:岡山
平成12年度:福島県,青森県
平成13年度:(なし。)
平成14年度:奈良,島根県
平成15年度:(なし。)
平成16年度:和歌山
平成17年度:第二東京,大分県,秋田,愛媛
平成18年度:京都
平成19年度:滋賀
平成20年度:埼玉,兵庫県,島根県
平成21年度:福井
平成22年度:神奈川県,熊本県,秋田
平成23年度:栃木県
平成24年度:奈良,滋賀,鳥取県,島根県,宮崎県
平成25年度:(なし。)
平成26年度:千葉県,長野県,大阪,兵庫県,島根県,高知
平成27年度:神奈川県,金沢,鳥取県
平成28年度:第二東京,奈良,岡山,福岡県,秋田
平成29年度:東京,愛知県,岐阜県,広島,青森県,高知
平成30年度:神奈川県,奈良,大分県,秋田,青森県
平成31年度:三重,鹿児島県,旭川
(2) 平成30年度までのデータの出典は,弁護士白書2018年版18頁です。
(3) 昭和44年度鳥取県弁護士会会長は,日本初の女性弁護士3人のうちの1人として,昭和15年に弁護士登録をした中田正子弁護士です。
(4) 弁護士坂野真一の公式ブログの「日弁連副会長の女性枠について」(平成29年8月7日付)には以下の記載があります。
 私は、説明委員の方に、これまで日弁連は男女共同参画について積極的に推進してきたはずであり、特に女性の会員が副会長になれないような不都合な状況が存在するのか、女性で日弁連副会長になりたいのに日弁連の制度等の問題でなれないという人が現実に何人も存在しているのか、と聞いてみた。
 説明委員によれば、そのいずれもない(少なくとも説明員は聞いたことはない)とのお答えだった。

4 第二東京弁護士会における副会長クオータ制
(1) 第二東京弁護士会は,平成27年度から副会長について女性2名クオータ制を導入しています(第二東京弁護士会HPの「「クオータ制導入のお知らせ」」参照)。
(2) 「第二東京弁護士会における副会長選任に関するクオータ制について」(平成26年10月29日付)には,「本制度に対しては,選挙という民主的な過程を排除するものである,女性会員に負担を与えるものである,女性会員が副会長として活動できる環境整備が先である等,消極意見も根強いものがありました。」と書いてあります。

5 役員の選任に関する日弁連会則の定め
   日弁連会則14条は「弁護士会の役員の選任は、人格識見ある者が衆望を担って当たることができるように民主的でかつ公明な方法によってなされなければならない。」と定めています。

6 性別による差別的取扱い等の防止
(1) 性別による差別的取扱い等の防止に関する規則(平成24年3月15日規則第152号)2条1号によれば,性別による差別的取扱いとは,会員の事務所における活動、本会、弁護士会及び弁護士会連合会における会務活動その他の職務等に関する一切の活動において行われる生物学的又は社会的な性差を理由とする差別的取扱いをいいます。
(2) 性別による差別的取扱い等の防止に関する指針1条(性別による差別的取扱い等に関する認識の周知等)は以下のとおりです。
   本会は、性別による差別的取扱い等を防止するため、会員が次に掲げる事項を認識することが重要であることを確認し、積極的にその認識を持つことを会員に周知し、啓発しなければならない。
(1) 何人も、性別によらず、人格と個性が尊重されるべきであること。
(2) 何人も、性別にかかわらず、対等であること。
(3) 弁護士としてのあらゆる活動の場において他者を性的な対象として見ることは不適切であること。
(4) 人の性別に基づき、固定的な役割分担をさせることは不適切であること。

7 クオータ制等に対する一般社会の意見
(1) 上
場企業におけるクオータ制に対する反対理由としては,①男性にとっての不利益が生じる逆差別である,②下駄を履かされてまで人の上に立ちたくない,③企業の負担や競争力低下につながるといったものがあります(外部ブログの「「クォータ制」で真の女性活躍は進むか?その功罪を考える」(平成30年3月21日付)参照)。
(2) livedoor NEWS「なかなか増えない女性管理職「おじさんたち」の嫉妬が原因か」に以下の記載があります。
(注:女性管理職に対して)もっと悪意がある場合は、「彼女は本来、管理職にはなれないレベルだけれど、会社として女性の活躍を推進しなければならないので、特例で昇進した」などと言う人もいますが、そんなことを言われたら部下をコントロールすることが難しくなります。結果的にマネジメントがうまくいかず「言ったとおりだろ。女性は管理職に向いていない」となるわけです。

8 令和3年度から日弁連の女性理事クオータ制が導入されること
(1) 日弁連理事の定員を71人から75人に増員した上で,増員した4人は女性理事とする女性理事クオータ制は,令和元年12月6日臨時総会決議による改正後の日弁連会則56条3項及び4項は令和3年度から施行される予定です。
(2) 日弁連の女性理事クオータ制に否定的な意見として,令和元年8月22日の「向原総合法律事務所 弁護士向原」アカウントがあります。

9 関連記事
① 日弁連の組織
② 日弁連理事
③ 日弁連の女性副会長
④ 日弁連役員に関する記事の一覧
⑤ 
弁護士会の会派