メインコンテンツへスキップ
       

大阪地裁の歴代の所長代行者,上席裁判官,大阪簡裁司掌裁判官等(AIリライト)

第1 役職の違いと本記事の範囲

大阪地裁の所長代行者,上席裁判官,大阪簡裁司掌裁判官及び各部の部総括裁判官は,それぞれ根拠と役割が異なる。
本記事は,令和8年8月31日を確認基準日として,事務分配規程に記載された司法行政事務の代理順位,最高裁の人事決議及び年度別の部総括名簿を整理したものである。

以下の歴代表は,掲載した原資料で確認できる時点を示すものであり,その間のすべての異動を収録した在任期間表ではない。
「現在」は資料の基準日を,「施行」は事務分配規程の変更が効力を生じる日を示し,いずれも実際の初登庁日を意味しない。

裁判所法29条は,地方裁判所の司法行政事務について,裁判官会議の議により所長が総括することを定めている。
同法81条は,司法行政の監督権が裁判権に影響を及ぼし,又はこれを制限しないことを定めており,司法行政上の役職や代理順位は,個別事件の判断を指揮する順位ではない。

名称根拠と役割
所長代行者大阪地裁司法行政事務処理規程21条の役職。平素から所長を補佐し,所長に差し支えがあるときに職務を代行する。
民事上席・刑事上席裁判官同規程22条の役職。民事部・刑事部に各1人を置き,それぞれの司法行政事務について所長及び同規程21条3項1号の所長代行者を補佐する。
大阪簡裁司掌裁判官大阪簡裁の司法行政事務を掌理する裁判官。裁判所法37条に基づく最高裁の指名による。
部総括裁判官下級裁判所事務処理規則4条に基づき,各部の事務を総括する裁判官。上席裁判官や簡裁司掌裁判官の指名とは区別される。

大阪地裁の役職規定は,公表されている大阪地方裁判所司法行政事務処理規程21条・22条による。
この写しの冒頭に掲げられた最終改正は平成20年12月15日であり,以下ではこの版の規定内容として説明する。

第2 所長代行者と司法行政事務の代理順位

1 資料で確認できる歴代の代理順位

上記規程21条3項は,所長代行者として,①裁判官会議で所長を代理する者に選定された者のうち第1順位にある裁判官,②大阪簡裁判事を兼ね,同簡裁の司法行政事務を掌理する者に指名された裁判官,③堺支部長を挙げている。
したがって,「所長代行者」という規程上の範囲と,所長の司法行政事務を第1順位で代理する裁判官とは同義ではない。

大阪地裁の各年の事務分配規程54条1項に記載された,第1順位から第3順位までの裁判官は,次のとおりである。
同じ顔ぶれが続く資料もあるが,表の前後の行から就任日又は退任日を補ってはいない。

平成25年度版・平成27年度版・平成28年度版は,それぞれ大阪地裁作成の事務分配資料71頁,72頁,73頁による。
平成31年4月11日現在の資料は74頁,リンクを付した令和2年・令和4年の資料は各79頁,令和8年の資料は81頁による。

2 令和6年・令和8年の変更日

令和6年4月3日施行の変更では,第1順位が内藤裕之から井上直哉に,第2順位が井上直哉から松永栄治に改められている。
根拠は,同日付の転出に伴う大阪地裁常任委員会の議事録添付資料の新旧対照表及び附則である(PDF16頁)。

令和6年11月5日施行の変更では,第3順位が長瀬敬昭から渡部市郎に改められている。
この変更も,同日付の転出に伴う常任委員会の議事録添付資料の新旧対照表及び附則で確認できる(PDF9頁)。

令和8年4月7日施行の変更では,第1順位が井上直哉から松永栄治に,第2順位が松永栄治から横田典子に改められている。
変更後の順位は,同日現在の事務分配原表にも掲載されているが,この原表を同年8月の人事異動後の順位表として用いることはできない。

第3 大阪簡裁司掌裁判官の指名

裁判所法37条は,簡易裁判所の裁判官が2人以上いる場合,最高裁が指名する1人の裁判官がその司法行政事務を掌理することを定めている。
大阪地裁の部総括への配置と,大阪簡裁司掌者への指名とは,根拠の異なる事項である。

最高裁の裁判官会議議事録及び付議人事資料では,次の人事が確認できる。
表の日付は最高裁裁判官会議の開催日であり,司掌者としての在任開始日ではない。

裁判官会議の日付大阪簡裁司掌者に関する記載原資料の箇所
令和2年1月22日北川清を従前の司掌者として記載し,内藤裕之の司掌者指名を決定議事録及び資料第3・1頁~2頁(PDF3頁~5頁)
令和3年9月15日内藤裕之を従前の司掌者として記載し,井上直哉の司掌者指名を決定議事録及び資料第1・1頁(PDF7頁~8頁)
令和6年3月6日松永栄治の転補先を「大阪簡裁判事(司掌者)・大阪地判事(部総括)」とする人事を決定議事録及び付議人事資料56頁(PDF1頁・48頁)

第4 第1民事部・第10刑事部の歴代部総括と配置

1 年度別の部総括名簿

下級裁判所事務処理規則4条は,部を置く場合には各部にその事務を総括する裁判官1人を置き,最高裁が毎年これを指名する仕組みを定めている。
同条には,長官・所長・支部長が部に属するときの取扱いも定められている。

部名を記載した年度別の「部の事務を総括する裁判官名簿」から,大阪地裁第1民事部・第10刑事部の記載を抜き出すと,次のとおりである。
年度名は各名簿の名称であり,4月1日の配置又は年度途中を含む全在任者を意味しない。

名簿第1民事部第10刑事部該当PDF頁
平成17年度吉野孝義松本芳希11頁・13頁
平成19年度小佐田潔松本芳希11頁・13頁
平成22年度小佐田潔並木正男12頁・14頁
平成23年度山下郁夫横田信之11頁・13頁
平成24年度中本敏嗣横田信之11頁・13頁
平成25年度小野憲一中川博之12頁・14頁

上席裁判官については,公表規程22条が,所長による指名と,毎年1月1日から1年間の任期,再任及び任期途中の後任者の取扱いを別に定めている。
そのため,部総括名簿の氏名だけを根拠に,民事上席又は刑事上席への指名日まで読み取ることはできない。

2 近年の配置と令和8年8月の掲載状況

令和6年11月5日施行の配置変更では,第10刑事部の長瀬敬昭に代わって渡部市郎が記載され,第12刑事部には三村三緒が記載されている(同変更に関する常任委員会の議事録添付資料,PDF2頁)。
これに対し,裁判所ウェブサイトの大阪地裁刑事部の担当裁判官一覧は令和8年8月2日現在の情報として,第10刑事部の先頭に三村三緒を掲載している。
また,熊本地裁委員会の委員名簿は同日現在の熊本地裁所長として渡部市郎を掲載しており,令和6年11月の配置と令和8年8月の掲載状況は異なる。

大阪地裁民事部の担当裁判官一覧は,令和8年8月5日現在の情報として,第1民事部の先頭に横田典子を掲載している。
これらの担当裁判官一覧の基準日を,部総括,上席裁判官又は司掌裁判官への指名日と同一視することはできない。

第10刑事部への異動経路も一様ではない。
平成26年度の事務分配資料では,第10刑事部の先頭に西田眞基が記載されている(同年度版37頁)。
平成26年度の事務分配資料では宮崎英一が第15刑事部に記載されているのに対し,平成27年度の資料では同人が第10刑事部に記載されているため,「第10刑事部の担当者は常に第12刑事部から移る」と一般化することはできない(平成26年度版38頁,平成27年度版37頁)。

第5 関連資料への案内

大阪地裁の役職と司法行政の仕組みは,大阪地裁の所長代行者,上席裁判官等で扱っている。
各裁判官の修習期や他庁での経歴は,本記事の氏名に付した経歴記事から参照できる。

他庁との比較や制度の背景については,次の記事を参照されたい。
① 東京地裁の所長代行者
② 東京地裁の歴代の第一所長代行
③ 東京家裁の歴代の家事部所長代行者
④ 下級裁判所の裁判官会議から権限を委任された機関

第6 出典・参考資料

1 法令・裁判所規則

① 裁判所法29条・37条・81条。
② 下級裁判所事務処理規則4条。

2 大阪地裁の規程・事務分配資料

① 大阪地方裁判所司法行政事務処理規程21条・22条(PDF9頁~10頁)。
② 大阪地裁作成の平成25年度・平成26年度・平成27年度・平成28年度の事務分配資料,各54条及び本文で示した配置表。
③ 大阪地裁の事務分配(平成30年4月1日現在),大阪地裁作成「平成31年度 事務分配・裁判官の配置・開廷日割・代理順序(平成31年4月11日現在)」74頁。
④ 大阪地裁の裁判官配置等(令和2年4月15日現在)同(令和4年4月15日現在)大阪地裁の事務分配(令和8年4月7日現在)

⑤ 大阪地裁常任委員会の議事録及び添付資料のうち,令和6年4月3日付の転出に伴う変更(PDF16頁),令和6年11月5日付の転出に伴う変更(PDF2頁・9頁),令和8年4月7日付の転出に伴う変更(PDF6頁・8頁・13頁)。
⑥ 年度別資料の入口:大阪地裁の事務分配等

3 最高裁の人事資料・部総括名簿

① 最高裁判所裁判官会議の議事録・付議人事資料(令和2年1月分)同(令和3年9月分)同(令和6年3月6日分)
② 最高裁作成「部の事務を総括する裁判官名簿」の平成17年度・平成19年度・平成22年度・平成23年度・平成24年度・平成25年度の各名簿(第4の表から各原表へリンク)。
③ 年度別名簿の入口:部の事務を総括する裁判官の名簿

4 裁判所の公開情報

① 大阪地方裁判所民事部の担当裁判官一覧(令和8年8月5日現在)。
② 大阪地方裁判所刑事部の担当裁判官一覧(令和8年8月2日現在)。
③ 熊本地方裁判所委員会の委員名簿(令和8年8月2日現在)。