法曹一元

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1 昭和39年8月28日付の臨時司法制度調査会意見書には以下の記載があります(首相官邸HPの「臨時司法制度調査会について」参照)
法曹一元の制度は,それが円滑に実現されるならば,わが国においても一つの望ましい制度である。しかし,この制度が実現されるための基盤となる諸条件は,いまだ整備されていない。したがって,現段階においては,法曹一元の制度の長所を念頭に置きながら現行制度の改善を図るとともに,基盤の培養についても十分の考慮を払うべきである。 

2 首相官邸HPに,司法制度改革審議会の配布資料としての「臨時司法制度調査会の意見の実施状況」(特に裁判所に関わるものを中心に)「法曹一元について(参考説明)」(平成12年4月25日付)が載っています。

3(1) 関東弁護士会連合会は,平成11年9月17日,「法曹一元制度の実現に向け,行動する」という決議を出し,平成12年9月22日,「法曹一元制度と陪審制度の実現を-司法制度改革審議会に望む-」という決議を出しました。
(2) 日弁連は,平成12年2月18日,法曹一元の実現に向けての提言を出しました。

4 平成28年11月24日の山口和之参議院議員(無所属)の質問に対する国会答弁資料に以下の記載があります。
(法曹一元とは)
・ 「法曹一元」とは,多義的であるものの,一般的には,裁判官及び検察官を主として弁護士の中から任命する制度をいうものと認識。
(法曹一元をめぐる議論)
・ 裁判官及び検察官の任用制度については,国民の求める質の高い裁判官及び検察考えられるようにすることが重要。
・ 司法制度改革審議会において,法曹一元について議論がされたものの,同審議会は,司法を担う高い質の裁判官を安定的に確保する観点から
① 判事補に裁判官の職務以外の多様な法律専門家としての経験を積ませる制度の整備
② 弁護士任官の推進
等,給源の多様化・多元化のための措置等を提言するとともに,検察官についても,検察の厳正・公平性に対する国民の信頼を確保する等の観点から,同様の措置を提言したところ。
・ その後の司法制度改革推進計画においても,①判事補に裁判官の職務以外の多様な法律専門家としての経験を積ませる制度や,検事が一定期間,国民の意識・感覚を学ぶことのできる場所で執務する制度を整備すること,②弁護士任官等を推進すること等が内容とされた。
(制度の整備状況)
・ これを受けて,平成16年には,判事補及び検事の能力及び資質の一層の向上等を図るため,判事補及び検事が一定期間その官を離れ,弁護士となってその職務をする弁護士職務経験制度(注)を創設したところ。
(注)平成16年通常国会(第159回国会)において成立した「判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律」(平成16年法律第121号)による。平成17年4月1日施行。
(所見)
・ 最高裁判所においては,裁判官についてこれら弁護士職務経験制度や弁護士任官制度を適切に運用されているものと承知。
・ 法務省としても,検察官に関するこれらの制度を適切に運用するとともに,司法制度を所管する省庁として,今後も,国民の期待する広くかつ高い識見を備えた裁判官及び検察官を確保する等の観点から,必要とされる方策を講じてまいりたい。

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