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司法研修所別館の研修東棟及びなごみ寮―最高裁判所和光庁舎への名称・利用変更(AI作成)

第1 司法研修所別館の現在

1 この記事の対象

本記事は,令和8年8月29日を基準として,埼玉県和光市南二丁目3番5号にある司法研修所別館の研修東棟及びなごみ寮について,整備経過と現在確認できる利用状況を整理するものである。
司法研修所の組織,司法修習及び裁判官研修の一般的な説明は,関連記事に委ねる。

司法研修所の裁判官研修部門は平成25年8月に別館へ移転したが,その後,別館の名称と利用状況は変化している。
令和7年には最高裁判所事務総局経理局厚生課が移転し,令和8年には裁判官研修部門が司法研修所本館へ移転したため,別館を現在も裁判官研修専用の施設と説明することはできない。

2 最高裁判所和光庁舎への名称変更

最高裁判所事務総局経理局の「厚生課移転のお知らせ」は,経理局厚生課が令和7年1月31日に和光市の当時の司法研修所別館へ移転すると告知した。
同通知は,移転に伴う変更後の名称として,「最高裁判所和光庁舎」と「司法研修所別館研修棟」を二段で表示している。

令和8年の最高裁判所経理局・和光庁舎の募集要項も,勤務場所を「最高裁判所(経理局・和光庁舎)」,所在地を和光市南二丁目3番5号としている。
同募集要項の職務内容は裁判所共済組合が取り扱う休業等給付に関する業務であるから,令和8年にも同所で経理局及び裁判所共済組合に関係する事務が行われていることを確認できる。

もっとも,これらの資料は庁舎内の全部署及び区画別の用途を示すものではない。
研修棟の全体が経理局の執務場所となったのか,司法研修所が引き続き利用する区画があるのかは,公開資料から確認できない。

3 裁判官研修部門の本館移転

最高裁判所の「司法研修所について」によれば,裁判官研修部門は平成25年8月に司法研修所別館へ移転した後,令和8年2月に司法研修所本館へ移転した。
したがって,平成30年当時の資料に基づく裁判官研修施設としての説明を,現在の利用状況へそのまま当てはめることはできない。

第2 研修東棟及びなごみ寮

1 令和8年の施設一覧

最高裁判所が公表した「裁判所施設の耐震性に係るリスト」は,令和8年4月1日現在の司法研修所の建物として,研修東棟及び別館なごみ寮を掲載している。
同リストに記載された建物諸元は,次のとおりである。

令和8年耐震性リストに記載された別館の建物諸元
建物建築年次構造地上階数延床面積
司法研修所研修東棟平成25年RC4階1万817平方メートル
司法研修所別館なごみ寮平成25年RC3階4211平方メートル

このリストは建物の耐震性に関する資料であり,現在の利用部署又は運用状況を示す資料ではない。
したがって,同リストから確認できるのは両建物の掲載と建物諸元であり,なごみ寮が現在も裁判官の宿泊に使用されていることまでは確認できない。

司法研修所別館の外観は,次の写真のとおりであり,左側がなごみ寮,右側が研修東棟である。

司法研修所のなごみ寮(左側)及び研修東棟(右側)

2 最高裁判所和光別館との区別

前記耐震性リストは,司法研修所の研修東棟及び別館なごみ寮とは別に,「最高裁判所和光別館」も掲載している。
最高裁判所和光別館は,平成25年建築,RC造,地上3階,延床面積4982平方メートルと記載されている。

公開資料は,この最高裁判所和光別館と,移転通知に記載された最高裁判所和光庁舎及び司法研修所別館研修棟との関係を明示していない。
名称が似ていることだけを根拠として,同一の建物又は同一の施設単位であると扱うことはできない。

3 建物構造及び延床面積に関する資料間の相違

国土交通省関東地方整備局の完成施設の紹介は,司法研修所の研修東棟をSRC造,地上4階とし,宿泊棟をRC造,地上3階としている。
令和6年の「司法研修所外1件(24)建築改修その他工事」の概要も,司法研修所別館をSRC造,地上4階,延床面積約1万500平方メートルとしている。
RCは鉄筋コンクリート造,SRCは鉄骨鉄筋コンクリート造を意味する。

これに対し,令和8年の耐震性リストは,研修東棟をRC造,地上4階,延床面積1万817平方メートルとしている。
延床面積については工事概要が概数を用いているが,建物構造については公式資料間でRCとSRCの記載が一致していないため,本記事では一方の記載に確定しない。

第3 別館の整備経過

1 基地跡地利用計画

和光市の「和光市基地跡地利用計画」は,未処分用地・留保地の敷地③を約1.9ヘクタールとし,最高裁判所を施設整備の事業主体としている。
同計画は,司法制度改革への対応及び裁判官研修の充実を整備理由に挙げ,研修・研究施設,宿泊施設及び裁判所の情報システムに関するサーバー室等の整備を想定していた。

もっとも,同計画の施設名称及び建物の列挙には,現在の裁判所資料と一致しない表記が含まれている。
このため,同計画は用地面積,事業主体及び計画当時の整備目的を示す資料として用い,現在の建物配置又は利用部署を示す資料としては用いない。

2 平成25年の完成

関東地方整備局の完成施設紹介によれば,司法研修所の研修東棟及び宿泊棟は,いずれも平成25年9月に完成した。
一方,最高裁判所の沿革は,裁判官研修部門が平成25年8月に別館へ移転したとしているため,組織上の移転時期と施設資料上の完成時期は区別する必要がある。

3 令和6年から令和7年までの改修工事

関東地方整備局の工事概要は,司法研修所別館の内装改修,電気設備改修及び機械設備改修を工事内容とし,工期を契約締結日の翌日から令和7年8月15日までとしている。
同資料は入札公告の条件及び工事内容を示す参考資料であり,契約図書の一部ではないと明記されている。

工事期間は経理局厚生課の移転時期と重なるが,同資料は改修工事と移転との関係を説明していない。
したがって,両者の時期が近いことだけから,個別の改修箇所又は改修目的を推測することはできない。

第4 過去の利用状況と公開情報の範囲

1 平成30年当時の利用

最高裁判所情報公開・個人情報保護審査委員会の平成30年度(最情)答申第39号は,当時の司法研修所別館及びなごみ寮について,全国の裁判官が集合して研修に参加し,滞在するための施設であると説明している。
この答申は平成30年当時の利用状況を示す資料であり,令和7年以降の最高裁判所和光庁舎としての利用状況を示すものではない。

2 内部配置及びセキュリティ情報

前記答申は,施錠及び解錠の方法,敷地への入構方法,各部屋の配置,電話番号,内線番号,IT整備状況並びに具体的なセキュリティ対策に関する情報を不開示とした原判断を妥当としている。
本記事も,建物の沿革及び公開された建物諸元の説明に対象を限定し,庁舎内部の詳細な配置又はセキュリティ情報を集約しない。

3 現在のなごみ寮の利用は確認できないこと

令和8年の耐震性リストにより,別館なごみ寮が裁判所施設として掲載されていることは確認できる。
しかし,裁判官研修部門が本館へ移転した後の宿泊者,利用部署及び運用方法を示す現行の公開資料は確認できない。

また,「なごみ寮」という名称が和光市の「和」に由来することを裏付ける公式資料も確認できない。
本記事では,名称の由来及び現在の用途を推測して記載しない。

第5 関連記事

司法研修所の組織,司法修習及び裁判官研修については,司法研修所とは―最高裁判所の附属機関としての役割,組織,司法修習及び裁判官研修(AI作成)に整理している。
隣接する研修機関との違いについては,裁判所職員総合研修所の組織,研修内容及び沿革(AI作成)を参照されたい。

第6 出典・参考資料

1 最高裁判所の公表資料

最高裁判所「司法研修所について」(令和8年8月29日閲覧)
最高裁判所「裁判所施設の耐震性に係るリスト(令和8年4月1日)」PDF1頁(全16頁中)
最高裁判所事務総局経理局「厚生課移転のお知らせ」PDF1頁
最高裁判所「募集要項(経理局・和光庁舎)」PDF1頁

2 国土交通省及び和光市の公文書

国土交通省関東地方整備局「完成施設の紹介―研修所」(令和8年8月29日閲覧)
国土交通省関東地方整備局「司法研修所外1件(24)建築改修その他工事 入札公告等の概要(参考)」(公告日令和6年6月14日)PDF1頁
和光市「和光市基地跡地利用計画」(令和5年6月)7頁~8頁(PDF9頁~10頁)

3 司法行政文書

最高裁判所情報公開・個人情報保護審査委員会「平成30年度(最情)答申第39号」(平成30年10月19日)1頁~2頁・5頁