本記事は,AIが,当ブログの裁判官経歴データベースと,官報の内閣人事・最高裁判所裁判官会議議事録・閣議書等の記載を基に作成したものである。
裁判官の中には,結婚等による改姓や旧姓(通称)の使用,弁護士の職務上の氏名の使用などにより,経歴の中で複数の苗字を用いた者が少なくない。本記事では,その背景を整理したうえで,記事タイトルの氏名(現在の氏名)とは異なる苗字を用いた経歴のある裁判官を一覧化する。
第1 裁判官の氏名には複数の「層」がある
裁判官の氏名は,次の3つを区別して考えると分かりやすい。
第1に,戸籍名である。これは戸籍上の氏名であり,内閣が行う任命の官報(内閣人事)や,最高裁判所裁判官会議議事録に記載される氏名は,原則としてこの戸籍名である。
第2に,職務上の氏名(通称)である。裁判所では,職員が婚姻等で戸籍上の氏を改めた後も,職務上は従前の氏(旧姓)を使用することが認められている。担当裁判官一覧や経歴の表記は,この通称によることが多い。
第3に,旧姓である。婚姻前に名乗っていて,その後に変更した苗字を指す。判事補任官の時点の氏名や,経歴記事の「旧姓は『○○』」という注記から判明する。
第2 内閣人事の氏名と最高裁人事の氏名
同じ裁判官でも,内閣が行う任命(官報の内閣人事)と,最高裁判所が行う補職(最高裁人事)とで,記載される苗字が食い違うことがある。前者は戸籍名を,後者は職務上の氏名(旧姓)を用いることがあるためである。
この食い違いは,主として近年(おおむね令和4年以降)の任命で見られる。たとえば,藤川紗千子裁判官(78期)は,最高裁人事では「藤川」,内閣人事では「後藤」と記載されている。渡邉小百合裁判官(74期)も,最高裁人事は「渡邉」,内閣人事は「及川」である。本一覧の「氏名1(任官時・最高裁人事)」と「氏名2(任官時・内閣人事)」が異なる行が,これに当たる。
第3 苗字が変わって見える主な型
1 旧姓の使用(現用旧姓)
婚姻等で戸籍上の苗字が変わった後も,職務上は旧姓を使い続けている型である。直近の官報(内閣人事)には戸籍名(婚姻後の姓)が載るが,経歴の表記は旧姓のままとなる。那智久美子裁判官(66期)(戸籍名「島田」)や,豊田ののか裁判官(75期)(戸籍名「森谷」)がこれに当たり,本一覧では「氏名3(直近の内閣人事)」に戸籍名が入る。石川舞子裁判官(68期)のように,いったん「湯川」に改めた後,職務上は再び旧姓「石川」を用いている例もある。
2 旧姓への復帰
いったん婚姻により改姓し,その後に旧姓へ戻った型である。關紅亜礼裁判官(51期)は,官報上「關」→「新井」→「關」と変遷している。
3 複数回の改姓
齋藤千紘裁判官(65期)のように,官報上「齋藤」→「仲田」→「齋藤」→「秋葉」→「齋藤」と,複数回にわたり苗字が変わった例もある。途中の苗字は,本一覧の「氏名4(その他)」に掲げた。
4 弁護士の職務上の氏名
弁護士が登録の際に届け出る「職務上の氏名」(戸籍名と異なる氏名)を,裁判官となった後も用いている型である。金子茉由裁判官(69期)は,戸籍名が「白澤」,職務上の氏名が「金子」である。旧姓使用の最高裁判所判事として知られる宮崎裕子元最高裁判所判事(31期)も,戸籍名は「竹内」である。
第4 この一覧の見方
以下の一覧は,現職の裁判官と退官した元裁判官とに分け,修習期の新しい順に並べたものである。「氏名1」「氏名2」は判事補任官の時点の氏名(それぞれ最高裁人事・内閣人事の記載)であり,「氏名3」は直近の内閣人事の氏名(現在の氏名と同じときは空欄)である。「氏名4」は,これらや現在の氏名のいずれとも異なる氏名(婚姻中間姓・複数回改姓の中間姓など)である。氏名をクリックすると,当該裁判官の経歴記事に移動する。
表中,青色は現職,灰色は退官した元裁判官を表す。
1 現職の裁判官(279名)
2 退官した裁判官(元裁判官)(36名)
※ 現在の氏名は各経歴記事のタイトルを基準とする。各氏名は記事本文の注記(官報の内閣人事・最高裁判所裁判官会議議事録・閣議書等の記載)に基づく。現職・元の別は,当ブログの裁判官データベースの現職フラグによる。
(出典:当ブログの裁判官経歴データベース。氏名の異同は各経歴記事の本文の注記に基づく。)