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司法修習生

司法修習生の情報セキュリティ対策―裁判修習の旧通知とパソコン・生成AIの確認事項(AIリライト)

第1 裁判修習の旧通知と現在の利用環境を区別すること第2 第78期向け資料で確認できること1 情報セキュリティ通知と生成AIに関する事務連絡2 Microsoft 365とTeamsの指定環境3 事前課題にも情報管理のルールが及ぶこと第3 端末・保存先・生成AIと事故時の確認事項1 当期の案内と指導担当者に確認する事項2 USBメモリの紛失や感染の疑いが生じた場合第4 平成20年12月25日付け通知の内容1 私物パソコンの使用許可と使用環境2 目的外利用・提供の禁止と消去3 裁判所外への持出し第5 2015年の個人情報漏えい統計第6 関連記事第7 出典・参考資料1 司法研修所の通知・事務連絡2 司法研修所の利用手引・準備案内3 民間団体による統計・調査報告

司法研修所の役割・組織と,通所・寮・教材の目的別案内は,司法研修所とはを参照されたい。

第1 裁判修習の旧通知と現在の利用環境を区別すること

司法修習で使用するパソコン,USBメモリ,保存先及び通信方法は,当期の情報セキュリティ通知と修習先の指示を確認して判断する必要がある。
平成20年12月25日付けの裁判修習に関する通知は,当時の情報管理を具体的に知る資料であるが,その記載を現在の司法修習全体へそのまま当てはめることはできない。

情報を扱う前提となる司法修習生の身分,修習専念義務及び秘密保持義務の全体像は,司法修習・司法修習生とはを参照されたい。本記事の過年度の通知は,現在の修習先の指示を確認する代わりになるものではない。

例えば,第78期用の「修習におけるオンライン利用の手引」は,最高裁判所が管理するMicrosoft 365の環境内でTeams等を利用する取扱いを定めている(本文1頁,PDF4頁)。
したがって,司法修習で使うパソコンを一律に,常時インターネットから切り離すものと説明することは適切でない。
他方,指定環境での利用から,私用クラウドへの保存や外部サービスへの送信が一般に認められると判断することもできない。

本記事は,令和8年8月30日までに確認できた公開資料に基づき,第78期向け資料の内容と確認できない範囲,現在の準備で確認する事項及び平成20年通知の内容を分けて説明するものである。
本記事の調査では,第79期・第80期の具体的な端末・保存先・生成AIの利用基準を確認できていないため,以下の過年度資料を当期の案内に代えて利用することはできない。

第2 第78期向け資料で確認できること
1 情報セキュリティ通知と生成AIに関する事務連絡

第78期司法修習生宛てには,令和7年1月16日付けの司法研修所長「司法修習において司法修習生が取り扱う修習関連の情報のセキュリティ対策について」という通知がある。
公開されている開示写しの1頁では,司法修習において取り扱う情報を保護するための対策を定めた通知であることを確認できるが,具体的な基準部分は黒塗りである。

同日付けの司法研修所事務局長「司法修習において司法修習生が取り扱う修習関連の情報のセキュリティ対策における生成AIの取扱いについて」という事務連絡もある。
前文は,司法修習全体の通知・事務連絡と,実務修習に関する別の事務連絡を挙げている(PDF1頁)。
ただし,生成AIの具体的な取扱いは黒塗りであり,この開示写しから利用禁止の範囲,許されるサービス又は例外の有無を確定することはできない。

2 Microsoft 365とTeamsの指定環境

第78期用の「修習におけるオンライン利用の手引」本文1頁(PDF4頁)は,Microsoft 365上に構築され,最高裁判所事務総局デジタル審議官が管理する環境内で,Teams等のアプリケーションを利用すると説明している。
講義等でのウェブ会議,事務連絡等でのメッセージ投稿・ファイル共有,司法研修所に対する申請・提出でのTeams内アプリの利用が記載されている。

同手引は,情報セキュリティ通知等の基準を踏まえて具体的な利用ルールを定める資料であり,司法研修所から異なる指示があった場合はその指示に従うとしている。
この説明は,指定された環境と利用方法についてのものであり,個人契約のMicrosoft 365や任意のクラウドに修習情報を保存してよいという説明ではない。

3 事前課題にも情報管理のルールが及ぶこと

司法研修所事務局長「司法修習開始までの準備について」(令和7年1月17日付)3頁~4頁は,情報の流出を避け,司法研修所及び配属庁会の情報の取扱いに関する定めを厳守するよう求めている。
事前課題を作成する際にも,送付済みの情報セキュリティブックレットに定められたルールに準じて情報を取り扱うよう説明している。

当期の準備では,教材や課題を受け取った段階で情報管理の案内も確認することが考えられる。
教材の受領確認,事前課題及び紙の教材の電子データ化との区別については,司法修習開始前に送付される資料を参照されたい。

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司法修習生の国民年金―保険料免除・納付猶予・追納の手続(AIリライト)

目次

第1 司法修習生の国民年金上の位置付け

1 最初に確認すべき結論

2 修習開始前に会社員又は第3号被保険者であった場合

3 司法修習生に対する支給と社会保険の位置付け

第2 保険料免除制度と納付猶予制度の違い

1 制度を比較した場合

2 親の所得が結論を分ける場合

3 免除と納付猶予のどちらを選ぶか

第3 所得審査と司法修習生に固有の注意点

1 所得基準と審査年度

2 修習給付金は後の所得審査に影響し得ること

3 退職して司法修習生となった場合

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司法修習生採用選考の必要書類―第80期の公表状況と第79期の電子申込み(AIリライト)

目次第1 本記事の対象と第80期の公表状況1 司法試験合格後に別途の申込みが必要であること2 第80期の選考要項は公表済みであること3 第80期の期限と要項上の提出書類第2 第79期の電子申込手順と期限1 電子申込みの4段階2 受付フォームと申込フォームの期限3 申込フォームの9区分第3 第79期で全員に関係した提出書類1 戸籍証明書又は住民票の写し2 顔写真データ3 在籍した全ての学校の成績証明書4 卒業又は退学年月を証する書面第4 第79期で該当者だけが提出した書類1 資格の登録抹消証明書又は資格に係る申述書2 司法試験合格証書第5 データ作成,追完及び申込後の変更1 ファイルの作成方法2 追完できる書類と期限3 申込内容に変更が生じた場合第6 紙の提出案内を現在の申込みに使わないこと1 第78期と第79期の違い2 過年度資料の利用範囲第7 関連記事第8 出典・参考資料1 法令2 最高裁判所の申込・運用資料
第1 本記事の対象と第80期の公表状況

採用までの位置付けと修習全体は司法修習生とはで,退職・住居・初回入金前の支払は入金前・転居月の資金繰りで確認できる。
必要書類は発行までの日数も確認し,公表済みの選考要項と,これから示される手引・入力要領を使い分ける必要がある。

1 司法試験合格後に別途の申込みが必要であること

裁判所法66条1項は,司法修習生は司法試験に合格した者の中から最高裁判所が命ずるものと定めている。
ただし,法科大学院在学中受験資格により合格した者については,同項括弧書きの修了要件がある。
そのため,司法試験に合格しただけで司法修習生になるのではなく,最高裁判所が実施する司法修習生採用選考へ別途申し込む必要がある。

最高裁判所は,申込期間を遵守しなかった場合には不採用となることがあると案内している。
必要書類の準備だけでなく,受付フォームその他の期限も当該期の資料で確認する必要がある。

2 第80期の選考要項は公表済みであること

最高裁判所は令和8年9月4日付けで令和8年度司法修習生採用選考要項を公表した。
したがって,第80期の申込期間,採用発令日及び選考要項に掲げられた提出書類は公表済みである。

他方,申込手続の手引は令和8年10月中旬頃に掲載予定とされている。
以下の第79期の説明は,画面構成や準備事項を予測するための参考にとどまり,第80期のファイル形式,認証方法,追完期限その他の操作詳細は新しい手引で確認する必要がある。

3 第80期の期限と要項上の提出書類

第80期の受付フォームは令和8年11月11日午後5時から同月18日正午まで,本申込フォームへの入力及び提出書類のデータ提出は,サインイン可能となった時点から同月27日午後3時までである。
採用発令日は令和9年3月19日とされている。

手続第80期の期間・時点確認上の注意受付フォームへの入力令和8年11月11日午後5時~11月18日正午本申込み・書類提出とは期限が異なる申込フォーム・書類データ提出サインイン可能となった時点~11月27日午後3時受付フォームだけで完了と考えない申込手続の手引令和8年10月中旬頃掲載予定入力・添付・追完の詳細を当期資料で確認する採用発令日令和9年3月19日内定通知の時点と区別する

上表は,令和8年度司法修習生採用選考要項1頁~3頁の記載を整理したものである。
令和8年10月10日に確認した公式採用選考ページには選考要項が掲載されているが,本記事の確認範囲では第80期の申込手引の掲載を確認できない。以下の第79期の操作方法・ファイル要件・追完期限を第80期の確定手順として使わず,当期の手引とフォームの指示を確認する必要がある。

選考要項は,提出書類として,①合格証書(令和3年度から令和8年度の司法試験合格者を除く。),②戸籍証明書又は所定事項を記載した住民票の写し,③在籍した全ての法科大学院・大学院・大学の成績証明書及び④卒業・退学年月を証する書面(成績証明書に記載がある場合は不要)を掲げている。
誰がどの書類を提出するか,データの形式及び追完方法は第80期の手引に従う必要がある。

第2 第79期の電子申込手順と期限

この第2以下の第79期資料は,第80期の手引が公表されるまでの準備用であり,第80期の確定手順ではない。

1 電子申込みの4段階

第79期司法修習生採用選考申込手続の手引き2頁~5頁によれば,第79期の申込みは,①司法修習専用のメールアドレス取得及びMicrosoftアカウントの作成,②受付フォームへの入力及び自動返信メールの受信,③招待メールの受信及び二段階認証の設定,④申込フォームへのサインイン,申込者情報の入力及び書類データの添付,という順序で行われた。
自動返信メールには,申込フォームのURL,入力要領,二段階認証の設定方法,入寮案内その他の資料が添付された。

受付フォームへ入力しただけでは申込みは完了しない。

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司法修習生の採用選考に必要な書類の掲載時期―第80期の公表状況と第71期以降の記録(AI作成)

第1 本記事の対象と日付の見方

1 採用選考書類の掲載時期を整理すること
2 文書日付,掲載日及び掲載予定日は異なること

第2 第80期の公表状況

1 7月28日の最初のお知らせと9月4日の選考要項
2 10月中旬の手引と11月11日の受付フォームURL

第3 第78期及び第79期の掲載経過

1 第78期は7月の案内後に9月6日に選考要項が掲載されたこと
2 第79期は10月31日の手引掲載後に11月12日に更新されたこと

第4 第71期から第77期までの掲載記録
第5 過年度資料と現在の申込みの使い分け
第6 出典・参考資料

1 最高裁判所の掲載・選考資料
2 当ブログの保存資料・過去記録

第1 本記事の対象と日付の見方
1 採用選考書類の掲載時期を整理すること

本記事は,司法修習生採用選考について,審査基準,選考要項,申込手引及び提出書類の書式が裁判所ウェブサイトへ掲載された時期を整理するものである。
実際の申込みに必要な書類,提出方法及び期限は年度ごとに変わるため,最高裁判所の「司法修習生採用選考」と当該期の資料を確認する必要がある。

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採用内定留保者に対する面接(司法修習)(AIリライト)

第1 司法修習生採用選考と内定留保

1 採用の法的根拠と司法修習生の地位

2 採用内定通知書,内定留保通知書及び面接通知書

第2 第79期の選考方法と不採用事由

1 申込内容の審査から面接まで

2 不採用事由

(1) 一般の申込者に関する事由

(2) 過去に司法修習生であった者に関する事由

(3) 申込手続の不遵守

3 公表されていない判断事項

第3 健康状態を理由とする内定留保

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司法修習生の採用選考で不合格となった人が出た修習期等(AIリライト)

第1 司法修習生の採用選考申込みで不合格となった人に関する文書1 情報公開請求による確認の方法と対象期間2 不合格者がいたことが確認できる修習期3 不合格者数が分かる文書が存在しないとされた修習期4 平成28年度の不採用処分を扱った裁判例5 まとめ第2 司法修習生の採用選考手続に関して存在しない文書1 健康診断・不採用・内定取消しに関する文書2 71期における健康診断の不実施第3 起訴中の被告人であったことを理由とする不採用の歴史的事例1 同学会事件(第二次滝川事件)の学生の事例2 国会答弁にみる同種の不採用事例3 学生運動が盛んであった時期の状況第4 審査基準における「品位を辱める行状」との関係第5 関連記事出典・参考資料1 法令2 裁判例3 公文書・国会会議録4 文献・ウェブ資料
第1 司法修習生の採用選考申込みで不合格となった人に関する文書
1 情報公開請求による確認の方法と対象期間

裁判所法66条1項は,司法修習生を司法試験に合格した者の中から最高裁判所が命ずると定めるにとどまり,採用選考申込みに不合格となった人の数を公表する仕組みは設けていない。
本記事は,山中弁護士が最高裁判所に対して行った情報公開請求の結果として得られた司法行政文書不開示通知書,答申書及び最高裁判所裁判官会議議事録に基づき,第59期以降の司法修習生採用選考について,申込みに不合格となった人が出たと確認できる修習期を整理するものである。

「不合格者の人数が分かる文書が存在しない」ことは,その修習期に不合格者がいなかったことを意味しない。
最高裁判所は,不合格者数を修習期ごとに集計した文書自体を作成又は取得していないと説明しており,個別の裁判官会議議事録に不採用の決定が記載されている修習期についてのみ,不合格者がいたことを確認できるにとどまる。

2 不合格者がいたことが確認できる修習期

①平成20年3月5日開催の裁判官会議(第7回)議事録は,「平成20年度4月期司法修習生の採用等については,採用要審議者名簿登載の者について審議された結果,別紙第5記載の者を司法修習生として採用しないこととしたほか,別紙第6のとおり決定し」たと記載している。
この平成20年度4月期の採用が現行62期に当たる。

②平成21年3月4日開催の裁判官会議(第8回)議事録も,「平成21年度4月期司法修習生の採用等については,採用要審議者名簿登載の者について審議された結果,別紙第5記載の者を司法修習生として採用しないこととしたほか」と同旨を記載している。
この平成21年度4月期の採用が現行63期に当たる。

③平成24年11月7日開催の裁判官会議(第33回)議事録は,「平成24年度11月期司法修習生の採用等については,採用要審議者名簿登載の者について審議された結果,別紙第2記載の者を司法修習生として採用しないこととしたほか」と記載している。
この平成24年度11月期の採用が66期に当たる。

①から③までの各議事録の写しは,平成29年度(最情)答申第27号により情報提供された文書として掲載しており,氏名・押印等の個人識別情報の部分は,行政機関情報公開法5条1号に定める不開示情報に当たるとして不開示とされている。

④平成28年11月2日開催の裁判官会議(第35回)議事録は,「平成28年度司法修習生の採用等については,重点審議者名簿登載の者を含めた採用候補者について審議された結果,本議事録別紙第1記載の者を同別紙第2の理由で不採用とすることに決定した」と記載しており,この議事録を掲載している。
平成28年度の採用は70期に当たる。

⑤平成29年11月8日開催の裁判官会議(第28回)議事録も,「平成29年度司法修習生の採用等については,重点審議者名簿登載の者を含めた採用候補者について審議された結果,本議事録別紙第1記載の者を同別紙第2の理由で不採用とすることに決定した」と同旨を記載しており,この議事録を掲載している。
平成29年度の採用は71期に当たる。

⑥令和7年2月26日開催の裁判官会議(令和6年度第7回)議事録は,「令和6年度司法修習生の採用等については,重点審議者名簿登載の者を含めた採用候補者について審議された結果,本議事録別紙第1記載の者を同別紙第2の理由で不採用とすることに決定したほか,同別紙第3記載の者を採用することに決定し」たと記載しており,この議事録を掲載している。
令和6年度の採用は78期に当たる。

以上の6回の裁判官会議は,いずれも「不採用とする」又は「採用しないこととした」という決定を明記しており,各修習期の採用選考申込みにおいて,最高裁判所が現に不合格の決定をした人がいたことを直接示す一次資料である。

3 不合格者数が分かる文書が存在しないとされた修習期

これに対し,修習期ごとの不合格者の人数を集計した文書については,最高裁判所は作成又は取得していないと繰り返し回答している。
①平成29年6月23日付の司法行政文書不開示通知書は,第59期から新第61期まで,新第62期,新第63期から新第65期まで,第67期から第69期までの各期分について,修習期ごとの不合格者数が分かる文書は作成又は取得していないとする。
②平成31年1月23日付の司法行政不開示通知書は,72期についても同様とする。
③令和2年1月29日付の司法行政文書不開示通知書は,73期について同様とする。
④令和3年6月2日付の司法行政文書不開示通知書は,74期について同様とする。
⑤令和4年3月28日付の最高裁の不開示通知書は,75期について同様とする。
⑥令和5年5月2日付の最高裁の不開示通知書は,76期について同様とする。
⑦令和6年11月1日付の最高裁の不開示通知書は,77期について同様とする。
⑧令和8年4月8日付の司法行政文書不開示通知書は,79期について同様とする。

これらの各通知書は,いずれも「作成又は取得していない」ことを不開示の理由として明記しているのであって,これらの各年度において不合格者が皆無であったと認定したものではない。
令和8年度司法修習生採用選考要項は令和8年9月4日に公表された。ただし,令和8年度の採用選考は本記事更新時点(令和8年9月27日)では完了しておらず,不採用決定又は不採用者数が分かる公文書はまだ確認できない。このことは,不採用者がいないことを意味しない。

なお,令和8年度(最情)答申第14号は,令和5年度の最高裁判所裁判官会議議事録のうち,司法修習生採用候補者名簿に候補者の総数が記載されていることを認定した。
もっとも,実際の採用者数が公表されているため,候補者数を明らかにすると採用に至らなかった者の人数が明らかになるとして,その総数自体の不開示が維持されている。

これは,不採用者数を修習期ごとに直接集計した文書が作成されていることを認定したものではない。
他方で,別の人事資料に記載された候補者総数と公表済みの採用者数との差から,不採用者数を計算できる場合があることを示している。
詳しくは最高裁判所裁判官会議議事録の不開示範囲-令和8年度(最情)答申第14号で扱っている。

4 平成28年度の不採用処分を扱った裁判例

平成28年度の司法修習生採用選考について,東京地方裁判所平成29年2月28日判決(平成28年(行ウ)第481号,司法修習生たる地位義務付け請求事件。判例秘書〔L07230765〕により令和8年9月27日に全文確認)は,執行猶予期間中であった申込者が,当時の審査基準の「禁錮以上の刑に処せられた者」に該当するとして不採用となった事案を扱った。

同判決は,不採用処分の取消しを認めず,これを前提とする採用の義務付けも認めなかった。前記2④の平成28年11月2日裁判官会議議事録に記載された不採用決定に対応する事案である。

現行の審査基準は刑法改正に合わせて「拘禁刑以上の刑に処せられた者」と表記しているため,旧基準の文言と現行基準の文言は区別して読む必要がある。裁判所ウェブサイトの判例検索では同判決の全文掲載を確認できず,控訴の有無及び確定状況も公表資料からは確認できない。

5 まとめ

以上の各文書を総合すると,第59期以降について,司法修習生の採用選考で不合格となった人が出たと確認できる修習期は,現行62期,現行63期,66期,70期,71期及び78期の6期にとどまる。
それ以外の修習期については,不合格者の人数を直接集計した文書自体が最高裁判所に存在しないとされているため,公表資料だけから不合格者数を確定することはできない。

第2 司法修習生の採用選考手続に関して存在しない文書
1 健康診断・不採用・内定取消しに関する文書

平成29年6月19日付の司法行政文書不開示通知書によれば,①精密検査が必要と判定された結果,最高裁判所での健康診断を実施した人の数が分かる文書,②採用選考申込者のうち,修習に耐えられる健康状態ではないという理由で不採用になった人の数が分かる文書,③採用申込みに当たって虚偽の申告をしたという理由で採用内定が取り消された人の数が分かる文書,の3点は,いずれも作成又は取得していないとして不開示とされている。

2 71期における健康診断の不実施

平成30年11月13日付の理由説明書によれば,第71期司法修習生採用選考手続(同説明書作成当時において直近のもの)においては,最高裁判所での健康診断は実施されていない。
このため,同手続については,前記1①の文書も作成又は取得されていないとされている。

第3 起訴中の被告人であったことを理由とする不採用の歴史的事例
1 同学会事件(第二次滝川事件)の学生の事例

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司法修習生の身上報告書等の取扱い

目次
第1 司法修習生の身上報告書等の取扱い
第2 関連記事その他

第1 司法修習生の身上報告書等の取扱い
・ 司法修習生の身上報告書等の取扱いについて(平成28年11月9日付の司法研修所事務局長事務連絡)の本文は以下のとおりです。
1 身上報告書の取扱いについて 
   身上報告書に記載された司法修習生の個人情報は,各配属庁会の司法修習における司法修習生の指導,監督及び司法修習に関する各種事務手続に使用する目的で提出させているものであり,その情報の管理,使用に当たっては,上記の目的及び法の趣旨を踏まえた上で,外部との関係はもとより,司法修習生に対する関係でも慎重に取り扱ってください(各配属庁会において独自に司法修習生から提出させた書面についても同様。)。
2 弁護士会における司法修習生の個人情報(身上報告書を含む。)の提供について
(1) 司法修習生本人の同意が不要な場合
ア 司法研修所に対して,司法修習生の個人情報を提供するとき。
イ 弁護士会が選任した司法修習委員会を構成する弁護士及び個別指導担当弁護士に対して,司法修習生の個人情報を提供するとき。
(2) 司法修習生本人の同意が必要な場合
    選択型実務修習において,裁判所,検察庁及び弁護士会以外の修習先に対して,司法修習生の個人情報を提供するとき。
    なお,提供する情報は,修習内容や修習先の事情等を踏まえ,氏名,性別にとどめるなど,必要最小限のものとしてください。

司法修習生採用選考書類提出。
結構大変だった。身上報告書の「自己の性格及び気質」の欄が悩ましい😅
でも、楽しい😊遠足や修学旅行の準備してる時みたい❤️ pic.twitter.com/NooQzQlUBk

— フリーター、司法試験に挑む。 (@dobokushihou) September 12, 2022

第2 関連記事その他
1 70期旭川修習の配置換えに際しては,配置換えされた3人の司法修習生の身上報告書が変更後の実務修習地に送付されました(①70期旭川修習の配置換えに関する旭川地裁の開示文書,及び②70期旭川修習の配置換えに関する最高裁判所の開示文書参照)。
2 以下の記事も参照してください。
① 司法修習生の採用選考の必要書類
② 司法修習生採用選考申込時の健康診断
③ 司法修習生の名刺
④ 司法修習開始前に送付される資料
⑤ 採用内定留保者に対する面接(司法修習)
⑥ 司法修習の場所を選ぶ際の基礎データ

(続きを読む...)司法修習生の身上報告書等の取扱い

登記されていないことの証明書

目次
1 総論
2 登記されていないことの証明申請書
3 令和元年6月施行の,成年後見制度適正化法

1 総論
(1) 登記されていないことの証明書(後見登記等に関する法律4条1項・後見登記等に関する省令17条2項3号)の発行手続は,東京法務局後見登録課,全国の法務局・地方法務局(本局)の戸籍課の窓口で行っています。
   登記されていないことの証明書を取得するためには,直接,法務局の担当窓口に行くか,東京法務局後見登録課宛に郵送で申請する必要があります。
(2) 登記されていないことの証明書を窓口で取得する場合,運転免許証,健康保険証,パスポート等の,住所,氏名及び生年月日が分かる書類を提示する必要があります。
(3)   東京法務局の場合,「〔処理期間〕申請書を受領してから発送するまで2~3日,したがいまして,申請書を郵送されてから証明書がお手元に届くまで約1週間~10日程度となっております。」(東京法務局HPの「登記されていないことの証明書の申請方法」参照)とのことです。
   そのため,1週間以内に確実に取得するためには,全国の法務局・地方法務局(本局)の戸籍課の窓口に行って取得する必要があります。
(4)ア 大阪法務局本局の場合,2階の後見登記証明書発行窓口が担当しています(案内図につき大阪法務局HPの「大阪法務局(本局)」参照)。
イ 窓口取扱時間は午前8時30分から午後5時15分までですし,土日祝日は業務を行っていません(大阪法務局HPの「窓口取扱時間等のご案内」参照)。

2 登記されていないことの証明申請書
(1) 「登記されていないことの証明申請書」には300円の収入印紙を貼付する必要があります。
(2)   「証明を受ける方」欄については,住所又は本籍のいずれかを申請書に記載すればいいです(後見登記等に関する省令17条2項4号「証明の対象となる者の氏名、出生の年月日及び住所又は本籍」参照)。
(3) 法務局HPの「登記されていないことの証明申請書」に,記載例が載っています。
(4) 「登記されていないことの証明書」は,自筆した申請書の一部をスキャナーか何かでそのまま取り込んで,その取り込んだ部分を活用して作成されます。
(5) 行政書士こばやし事務所HPの「登記されていないことの証明書の申請」に,証明書を取得した際の体験談が載っています。

3 令和元年6月施行の,成年後見制度適正化法
(1) 成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律(令和元年6月14日法律第37 号)(略称は「成年後見制度適正化法」です。)が公布日に施行されたことに伴い,成年被後見人等であることが司法修習生採用の欠格事由から外れました。
   そのため,73期以降の司法修習生となる場合,「登記されていないことの証明書」を提出する必要がなくなりました。
(2) 例えば,令和元年度司法修習生採用選考要項(令和元年7月3日付)では,司法修習生の採用選考における提出書類として,「登記されていないことの証明書」は含まれていません。
(3) 「登記されていないことの証明書」は,弁護士登録をする際にも必要でしたが(改正前の弁護士法7条4号),現在は不要です

司法修習生の法的地位と外国人技能実習生との比較(AI作成)

目次

第1 司法修習生を中心に比較する理由

1 この記事の主題

2 結論を先に示す比較表

第2 司法修習の目的と課程

1 法曹養成に必須の統一修習

2 現在の修習の流れ

3 実際の事件を扱うことの意味

4 司法修習生考試と修習終了

第3 司法修習生の法的地位と義務

1 国家公務員でも労働者でもないこと

2 修習専念義務

3 秘密保持義務と情報管理

(続きを読む...)司法修習生の法的地位と外国人技能実習生との比較(AI作成)

業務による精神障害の労災・公務災害―民間労働者と司法修習生の比較(AIリライト)

第1 民間労働者と司法修習生の制度比較

1 比較表
2 公開資料から確認できる結論

第2 民間労働者の精神障害に関する労災認定

1 令和5年認定基準の3要件
2 心理的負荷の評価方法
3 認定基準の沿革
4 不服申立てと取消訴訟
5 令和7年度の認定状況

第3 司法修習生の身分と災害補償

1 司法修習生は国家公務員ではないこと
2 国家公務員災害補償法に基づく補償
3 一般職国家公務員の認定指針と統計
4 公開資料だけでは確認できない事項

第4 災害補償認定と損害賠償責任の違い

1 制度目的と要件は同じではないこと
2 電通事件及び東芝事件
3 最高裁令和7年3月7日判決

(続きを読む...)業務による精神障害の労災・公務災害―民間労働者と司法修習生の比較(AIリライト)

司法修習生の逮捕及び実名報道(AIリライト)

本稿は,実名報道を伴って報じられた司法修習生の逮捕事例を整理し,あわせて,逮捕と実名報道をめぐる無罪の推定,被疑者補償,捜索・差押えにおけるスマートフォンのロック解除,捜査関係事項照会その他の法的論点を,条文・裁判例・公表資料に即して確認するものです。
個別の事件処理の手引ではなく,第58期・第67期・第71期の各事例と,これらに関連する最高裁判所の対応及び関係資料への参照を主眼としています。裁判例の引用箇所には,裁判所ウェブサイトに掲載されているものへの個別リンクを付しました。

目次

第1 本稿が扱う範囲
第2 実名報道された司法修習生の逮捕事例

1 第58期の事例——東京地裁での建造物侵入
2 第67期の事例——迷惑防止条例違反
3 第71期の事例——器物損壊

第3 無断撮影と迷惑防止条例をめぐる裁判例

1 肖像権と無断撮影の違法性(最判平成17年11月10日)
2 条例上の「卑わいな言動」(最決平成20年11月10日)
3 撮影行為の処罰範囲と兵庫県迷惑防止条例
4 スカート内撮影類似行為(最決令和4年12月5日)

第4 司法修習生の逮捕に対する最高裁判所の対応

1 採用選考における逮捕歴の取扱い
2 報道機関への対応文書と短期保有文書の廃棄
3 捜査初期段階の報道と弁護士の責任(東京高裁令和2年10月28日)

第5 無罪の推定と実名報道

(続きを読む...)司法修習生の逮捕及び実名報道(AIリライト)

司法修習生の欠席に関する地裁所長経験者の説明等

〇30期の山名学司法研修所長(前千葉地裁所長)は,平成26年6月4日の第28回司法修習委員会において以下の発言をしています(ナンバリング及び改行を追加しました。)。
1 司法研修所の所長としての立場ではなく,前任の千葉地裁の所長をやっていた経験から,裁判所の中での修習生の実情を少し紹介したい。
   学生気分が抜けきらないというのは,飲み会の席で話を聞いている時に感じることはあるが,合議をしたり,起案をしたり,法廷傍聴をしたりといった修習中にそのようなことを感じることはない。
2 就職が気になるという点は,気になっている修習生もいるとは思うが,裁判官室で色々と日常的に議論をしている際に,それが尾を引いて議論が活発にならないといったことはない。
   ただ,弁護士事務所の就職面談のための欠席承認申請というものは時折ある。この日に何故就職面談に行かなければならないのかというような疑問を持つことが裁判所の方からするとあるが,弁護士事務所の指定する日時なので,法廷傍聴の方が大事だから行くなというわけにもいかない。将来がかかっているので,ある程度大目に見て欠席を承認して事務所訪問をさせている。
   大きな目で見ると,就職状況に問題があって少し就職の方に気が行っていることが見えることはあるが,本筋として,修習で手を抜いているといった現象は,裁判所にいる時期には見かけないと理解している。

〇東弁リブラ2009年2月号の「60年安保と三井三池争議の渦中,出会った本に肩を押されて」には以下の記載があります。
   実務修習中の1960 年が,いわゆる60 年安保の年である。修習生たちは毎日裁判所の玄関に集まって裁判所職員の人たちと一緒になってデモや集会に行った。文字通り毎日である。
   東京では裁判官たちがデモに参加している,と聞いたが,福岡の裁判官でデモに行った人はいなかったと思う。その代わり修習生たちが法廷傍聴も判決起案も全部パスしてデモに明け暮れていてもまったくお咎めなしであった。

研修所は、45日の意味をきちんと説明しておかないといけないのでは。
有給日数のように誤解している修習生がたまにいる。
45日を超えて欠席したら絶対に修了が認められないのであって、正当事由(病気、忌引、就活、新婚旅行等のやむを得ない事情)がなければ1日の欠席でもダメなはず。 https://t.co/RcygbEGAUh

— エンリケ後悔王子 (@kd_ixi) April 2, 2025

司法修習生の罷免・修習停止等に対する不服申立方法(AIリライト)

第1 この記事の対象と結論

1 この記事の対象

2 結論

3 直接の裁判例を確認できなかったこと

第2 対象となる措置

1 罷免,修習の停止及び戒告

2 二回試験の不合格

3 厳重注意その他の事実上の措置

第3 行政不服審査法による審査請求

1 研修目的の処分は適用除外であること

2 二回試験の結果も適用除外であること

3 最高裁判所行政不服審査委員会との関係

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71期以降の司法修習生に対して,戒告及び修習の停止を追加した理由―平成29年改正の経緯(AIリライト)

第1 戒告・修習停止を追加した理由と適用対象
第2 分限的措置と懲戒的措置を法律上書き分けた理由
第3 修習停止と修習専念義務の関係
第4 原資料と成立した法律を区別して読む

1 資料の構成と位置付け
2 「修習手当の償還」という記述

第5 自主的な活動への影響をめぐる当時の議論
第6 関連記事
第7 出典

1 法律・最高裁判所規則
2 国会会議録・制度検討資料
3 団体の声明・民間の解説

第1 戒告・修習停止を追加した理由と適用対象

司法修習生に戒告及び修習の停止が追加された理由は,罷免するほどではない非行に対しても,行為の内容に応じた法的措置を採れるようにするためである。
衆議院法務委員会の平成29年3月21日会議録では,政府参考人が,従来は罷免以外の懲戒的措置がなく,司法研修所長らによる注意・指導にとどまっていたため,実効的かつ柔軟な規律確保の方策として両処分を設けると説明している。

同じ答弁は,修習給付金制度の創設に伴い,司法修習を一層確実に履践させる必要があることも理由に挙げている。
したがって,この改正は,修習給付金という経済的支援の新設と,修習上の規律を確保する処分制度の整備を併せて行ったものである。

裁判所法の一部を改正する法律(平成29年法律第23号)は,平成29年4月26日に公布され,同年11月1日に施行された。
附則4項は,改正後の裁判所法68条を施行後に採用された司法修習生に適用し,施行前に採用された者の罷免等については従前の例によると定めている。
第71期以降を対象とする制度改正であり,法務省の平成28年12月19日発表も,新たな給付制度の対象を第71期以降と説明していた。

本記事は,令和8年8月30日を基準日として,この改正の理由と検討資料の読み方を扱う。
処分の具体的な手続や運用と,制度を新設した際の説明とは区別する。

第2 分限的措置と懲戒的措置を法律上書き分けた理由

改正前の裁判所法68条は,司法修習生の罷免について一つの項で規定していた。
平成29年改正では,修習継続が困難であることを理由とする罷免と,非行を理由とする罷免等を別の項に分け,後者に修習停止及び戒告を加えた。

現行の裁判所法68条の構造は,次のとおりである。
法律が掲げる事情に加えて,最高裁判所が定める事由及び取扱いによることが条文上の前提となっている。

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71期以降の司法修習生に対する戒告及び修習の停止(AIリライト)

目次

第1 第71期以降が対象となる理由及び処分の種類

1 第71期以降が対象となる理由

2 司法修習生の法的地位

3 罷免・修習の停止・戒告の区別

第2 処分事由及び最高裁判所への報告手続

1 非違行為に対する処分事由

2 報告経路

3 対象となる司法修習生への説明の機会

4 処分選択の基準

第3 修習の停止の期間及び効果

1 1日以上20日以下の暦日

2 修習給付金への影響

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司法修習生の罷免事由別の人数―60期~69期の原表と集計上の注意(AIリライト)

第1 60期~69期の罷免事由別人数
第2 人数表を読む際の注意

1 旧規則18条の区分と集計の範囲
2 69期とそれ以前の分類
3 二回試験の不合格者数との違い

第3 59期・70期~72期の文書不保有と確認の限界
第4 罷免関係文書の不開示判断

1 人数を記載した文書の不保有との違い
2 理由説明書と答申が扱った情報

第5 関連記事
出典

1 法令・規則・取扱要綱
2 人数の開示文書・通知書・統計資料
3 不開示に関する理由説明書・答申

第1 60期~69期の罷免事由別人数

最高裁判所が開示した60期~69期の罷免事由別人数は,下表のとおりである。
出典は,平成29年6月14日付開示文書及び同年7月18日付開示文書の各別紙(いずれもPDF2頁,別紙自体に頁番号なし)であり,原表の区分と数値を転記した。

表の「1号」「2号」「3号」は,当時の司法修習生に関する規則18条の各号を指す。
現在までの罷免全件を示す統計ではなく,本記事の資料確認基準日は令和8年8月30日である。

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司法修習生の罷免―事由,手続,再採用及び給付・貸与への影響(AI作成)

第1 罷免は懲戒に限られない
第2 罷免の事由

1 修習継続が困難な場合等
2 非行を理由とする場合

第3 報告と弁明の手続
第4 二回試験不合格と再採用
第5 病気・妊娠・出産と長期欠席
第6 給付金・貸与金への影響

1 給付金の日割り
2 貸与終了と一括返還
3 再採用希望者の返還の例外

第7 不開示資料と不服申立て

1 第三者への開示と本人の弁明
2 処分を争う場合の期限

第8 出典

1 法律・最高裁判所規則
2 運用・選考資料
3 情報公開に関する答申

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司法修習終了翌年の確定申告―修習給付金・給与・弁護士報酬(AIリライト)

第1 最初に所得の種類を分ける

第2 確定申告が必要となる場合

1 給与を1か所から受けた場合

2 20万円以下の場合

3 年末調整を受けていない場合

4 確定申告をする場合の全所得
5 修習給付金だけを受けた場合

第3 司法修習中に受け取った金員

1 基本給付金及び住居給付金

2 移転給付金及び旅費

3 修習専念資金

第4 勤務弁護士として受け取った給与

第5 個人名義で受け取った弁護士報酬

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昭和32年12月1日に司法修習生専用のバッジの着用が開始した経緯

目次
1 司法修習生専用のバッジの着用が開始した経緯
2 司法修習生のバッジに関する規程等
3 司法修習生バッジの取扱いに関する事務
4 関連記事その他

1 司法修習生専用のバッジの着用が開始した経緯
・ 司法研修所要覧1972-73・62頁(『法曹』186号38頁所載記事の再録)には,昭和32年12月1日に司法修習生専用のバッジの着用が開始した経緯について以下の記載があります。

    従来、司法修習生のバッジは、裁判所職員と同じものをつけていたが、このほど「裁判官その他の裁判所職員及び司法修習生のバッジに関する規程」というムズカシイ規程の一部が改正されて、一二月一日から司法修習生だけは図のようなバッジをつけることになった。
    これは、司法研修所の指導担当者協議会の席上で、これまでのバッジでは、検察庁や弁護士会で修習する場合には、裁判所の職員らしくてまぎらわしいし、また裁判所に配属されて法廷を傍聴するさいなどに、司法修習生であることが一目でわかるようなバッジをもうけてはどうかという意見があった。そこで司法研修所では、修習生、教官、職員からそのデザインを募集して、教官会議で、集ったデザインを取捨選択し、さらに画家や工芸家などの専門的な意見を加えて出来上ったもの。
    バッジの形は、筆記体のJをモジって、しかも裁判所、検察庁、弁護士会での修習を意味するように三つの部分に分け、上の部分は紺色、右の部分は赤色、下の部分は白と配色し、昔の法服の模様の色である裁判官の紫、検事の赤、弁護士の白の色わけとしたということ。また一方では、全体の形を、双葉にみせているところは、法曹の卵である司法修習生をあらわしたものの由。

2 司法修習生のバッジに関する規程等
(1) 昭和32年12月1日に施行された,司法修習生のバッジに関する規程(昭和32年11月15日最高裁判所規程第11号)を掲載しています。
(2) 昭和32年12月1日に改正規程が施行された,裁判官その他の裁判所職員のバッジに関する規程(昭和24年1月28日最高裁判所規程第1号)を掲載しています。

修習生バッジは、平成21年(63期?)までは購入させていたので返却も求めていなかったが、それより後は修習中貸与して終了とともに返却させるようにしたのだとか

— うるさインコ (@fetus1010) January 4, 2023

裁判官がバッジしてるイメージ全然ないですwwww#弁護士 #法律事務所 #漫画 #四コマ漫画 #エッセイ漫画 #漫画が読めるハッシュタグ #マンガが読めるハッシュタグ #たぬじろう #食っていけない弁護士 pic.twitter.com/xFXUKoAC0m

— 【漫画】弁護士のたぬじろう (@B_Tanujiro) August 17, 2021

3 司法修習生バッジの取扱いに関する事務
・ 司法研修所事務局の「第79期司法修習生の司法修習に関する事務便覧」(令和8年3月)22頁(PDF26頁)には,「司法修習生バッジの取扱い」として以下の記載があります。
(1) バッジの配布
    バッジは、司法研修所が導入修習開始時に貸与する。
(2) バッジの毀損又は紛失による再配布
ア 導入修習、集合修習及び考試中におけるバッジの毀損又は紛失による再配布は、司法研修所が行う。

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司法修習生の採用選考に関する公式文書―審査基準・年度別要項・申込書類(AIリライト)

目次

第1 本記事の役割と確認基準
1 公式文書の関係
2 令和8年度の公表状況
第2 司法修習生採用選考審査基準
1 現行の審査基準
2 過去の審査基準
第3 年度別の司法修習生採用選考要項
1 平成28年度から令和5年度まで
2 令和6年度から令和8年度まで
第4 最高裁判所に対する採用選考の申込書類
1 第73期から第78期までの書式
2 第72期から第78期までの記載要領等
3 第79期以降のオンライン申込み
4 第80期の提出書類
5 考試再受験のための再採用
第5 司法研修所への提出資料等
1 第72期から第76期までの書式等
2 司法研修所からのお知らせ等
第6 追完書類及び変更届
第7 手続案内及び関連資料
1 現在の手続を確認するための記事
2 その他の関連記事
第8 出典
1 法令
2 最高裁判所及び司法研修所の資料

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司法修習生に関する規則第3条の「秘密」の具体的内容が書いてある文書

目次
1 司法修習生に関する規則第3条の「秘密」の具体的内容が書いてある文書
2 国家公務員の守秘義務に関する最高裁判例
3 関連記事その他

1 司法修習生に関する規則第3条の「秘密」の具体的内容が書いてある文書
(1) 最高裁判所は,司法修習生に関する規則第3条の「秘密」の具体的内容が書いてある文書(最新版)は,「修習生活へのオリエンテーション」(平成30年11月)の「◇守秘義務」であると考えていますところ,その内容は以下のとおりです。
◇守秘義務
   司法修習生は,修習に当たって知り得た秘密を漏らしてはいけません(司法修習生に関する規則3条) 。
   司法修習生は,個人のプライバシーに深く関わる具体的な事件等を素材として,法律実務を学ぶことから,裁判官,検察官及び弁護士が守秘義務を負うのと同様に,当然に秘密を守らなければなりません。
   特に,実務修習においては,実務修習地の裁判所,検察庁及び弁護士会でそれぞれ実際に具体的な事件を素材として修習しますから, 当該事件等に関する秘密の保持には十分注意する必要があります。そのため, 司法修習生ではない一般の人はもちろんのこと,たとえ他の司法修習生と話す場合(メーリングリスト, SNS等への投稿なども含む。)であっても, 自分の話そうとすることが守秘義務に反するものでないかを常に意識する必要があります。特に,一般の人に聞かれるような場所(例えば,エレベータや電車やバスの中など)で,事件関係のことを不用意に話すことがないように十分に注意しなければなりません。
   また,修習について外部に表現(雑誌投稿やウェブサイト,ブログヘの掲載等)する場合は,具体的な事件等に関する秘密の保持を十全なものとすべきことはもとより,司法研修所教官や配属庁会の指導担当者が,実務の実際を修習するという教育上の配慮から,公にすることを前提としないで司法修習生に対して各種の指導をすることも多くあることも踏まえ,守秘義務に反するものでないかを十分に確認するとともに,前記の配慮を無にすることのないよう,表現には十分に注意を払ってください。
(2) 平成31年4月16日付の理由説明書の「(3) 最高裁判所の考え方及びその理由」には以下の記載があります。
ア 「司法修習生に関する規則第3条の「秘密」の具体的内容が書いてある文書(最新版) 」については, 「司法修習生に関する規則第3条に定められた守秘義務の前提となる「秘密」の具体的内容が記載された文書(最新版) 」と整理した。
イ 司法修習生に関する規則第3条は,裁判官,検察官及び弁護士が守秘義務を負うのと同様に,司法修習生にもこれを定めたものであるが,本件対象文書における本件開示部分以外に同条の「秘密」の具体的内容を記載した文書を保有する必要性はない。
ウ よって,本件対象文書を対象文書として特定し,それ以外に本件開示申出文書が存在しないものとした原判断は相当である。

NDAは大事だが、自社の秘密情報を守りたいなら、その情報を外部に出さないことが一番。そもそもNDAを締結してまでその情報を出す必要があるのか、いま一度、技術部門にはよく考えていただきたい。

— はれもの (@UnknownIPLawyer) July 2, 2022
2 国家公務員の守秘義務に関する最高裁判例
(1) 最高裁昭和52年12月19日決定は,以下のとおり判示しています。
   国家公務員法一〇〇条一項の文言及び趣旨を考慮すると、同条項にいう「秘密」であるためには、国家機関が単にある事項につき形式的に秘扱の指定をしただけでは足りず、右「秘密」とは、非公知の事項であつて、実質的にもそれを秘密として保護するに価すると認められるものをいうと解すべきところ、原判決の認定事実によれば、本件「営業庶業等所得標準率表」及び「所得業種目別効率表」は、いずれも本件当時いまだ一般に了知されてはおらず、これを公表すると、青色申告を中心とする申告納税制度の健全な発展を阻害し、脱税を誘発するおそれがあるなど税務行政上弊害が生ずるので一般から秘匿されるべきものであるというのであつて、これらが同条項にいわゆる「秘密」にあたるとした原判決の判断は正当である。
(2) 外務省機密電文漏洩事件に関する最高裁昭和53年5月31日決定は,以下のとおり判示しています。
   国家公務員法一〇九条一二号、一〇〇条一項にいう秘密とは、非公知の事実であつて、実質的にもそれを秘密として保護するに値すると認められるものをいい(最高裁昭和四八年(あ)第二七一六号同五二年一二月一九日第二小法廷決定)、その判定は司法判断に服するものである。

間接証拠しかない事件の場合、捜査機関は守秘義務そっちのけで情報をリークする。多分担当官ではなく偉い人が。
メディアはそれを垂れ流す。無自覚ではなく、自覚的に捜査官のリークに乗る。

— 弁護士 中村憲昭 (@nakanori930) April 30, 2021

3 関連記事その他
(1)ア 前田恒彦 元検事によれば,捜査当局は捜査情報をマスコミにリークすることがあるみたいです。
① なぜ捜査当局は極秘の捜査情報をマスコミにリークするのか(1)

(続きを読む...)司法修習生に関する規則第3条の「秘密」の具体的内容が書いてある文書

司法修習生の採用に関する最高裁判所の裁判官会議議事録の本文

目次
1 司法修習生の採用に関する最高裁判所の裁判官会議議事録の本文
2 関連記事その他

1 司法修習生の採用に関する最高裁判所の裁判官会議議事録の本文
(1) 司法修習生の採用に関する最高裁判所の裁判官会議議事録の本文は以下のとおりであり,裁判所法67条の2第1項の「修習のため通常必要な期間として最高裁判所が定める期間」の記載があります。
・ 75期の採用に関する令和3年11月10日の裁判官会議議事録の本文(リンク先は令和3年10月分の議事録です。)
・ 74期の採用に関する令和3年3月17日の裁判官会議議事録の本文(リンク先は令和3年3月分の議事録です。)
・ 73期の採用に関する令和元年10月30日の裁判官会議議事録の本文(リンク先は令和元年10月分の議事録です。)
・ 72期の採用に関する平成30年11月7日の裁判官会議議事録の本文(リンク先は平成30年11月分の議事録です。)
・ 71期の採用に関する平成29年11月8日の裁判官会議議事録の本文
・ 70期の採用に関する平成28年11月2日の裁判官会議議事録の本文
・   69期の採用に関する平成27年11月4日の裁判官会議議事録の本文
・ 68期の採用に関する平成26年11月5日の裁判官会議議事録の本文
・ 67期の採用に関する平成25年11月6日の裁判官会議議事録の本文
・ 66期の採用に関する平成24年11月7日の裁判官会議議事録の本文
(2) 「修習のため通常必要な期間として最高裁判所が定める期間」の最終日は12月中旬の水曜日であり,その日に最高裁判所裁判官会議(開催日は毎週水曜日)への結果報告があります。
(3) 最終日の前日(火曜日)午後4時に二回試験の合格発表があり,最終日の翌日(木曜日)に新人弁護士の一斉登録があります。

2 関連記事その他
(1) 平成27年11月4日の裁判官会議議事録につき,議長及び秘書課長の氏名押印が黒塗りになっているのは,最高裁判所の手によるものです(平成28年度(最情)答申第36号(平成28年12月2日答申)参照)。
(2) 以下の記事も参照してください。
・ 最高裁判所裁判官会議
・ 最高裁判所裁判官会議の議事録
・ 最高裁判所事務総局会議の議事録
・ 司法行政を担う裁判官会議,最高裁判所事務総長及び下級裁判所事務局長
・ 最高裁判所に設置されている常置委員会は全く開催されていないこと

司法修習生の罷免理由等の不開示―答申と開示制度(AI作成)

第1 不開示とされた情報と本記事の対象
第2 裁判所の文書開示制度と不開示の例外
1 情報公開法の直接適用ではなく取扱要綱による開示
2 個人情報の例外,部分開示及び公益上の開示

第3 罷免理由・報告書・枚数を不開示とした答申
1 裁判官会議議事録に記載された罷免理由
2 罷免に際して作成された規則19条の報告書
3 71期司法修習生の非違行為等の報告と枚数

第4 根拠文書の特定と人数資料の不存在
1 不開示の考え方を示す文書は開示されている
2 人数資料の不存在は,人数が0人という意味ではない

第5 裁判官の官報公示・公開審理との違い
1 分限事件の裁判の公示との制度上の違い
2 公開審理をめぐる多数意見と反対意見

第6 本人情報の開示と不開示判断への苦情
1 自分の情報を求める場合の別手続
2 苦情申出の期間は通知を発した日から原則3か月

出典

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司法研修所構内の写真撮影―禁止の根拠と関係文書の開示判断

目次

第1 撮影禁止の根拠についての説明と答申第2 撮影の弊害についての文書不存在の説明第3 関連記事と資料

「関係文書が存在しない」という説明は,司法研修所構内で自由に撮影できるという意味ではない。本記事は,平成29年度(最情)答申第16号と平成31年3月27日付けの理由説明書について,撮影禁止の根拠と,個別に求められた説明文書の有無とを分けて整理したものである。

平成29年の答申は,裁判所の庁舎等の管理に関する規程を対象文書として特定・開示した判断を妥当とし,規程以外の該当文書を保有していないと判断した。以下の引用は当時の判断・説明であり,今日の個別の撮影許可や運用を示すものではない。構内では施設の指示・掲示と必要な許可を確認されたい。

司法研修所の役割・組織と,通所・寮・教材の目的別案内は,司法研修所とはを参照されたい。

第1 撮影禁止の根拠についての説明と答申
(1) 平成31年3月27日付の理由説明書には,「最高裁判所の考え方及びその理由」として以下の記載があります。
ア 文書の整理について
   本件対象文書は, 「司法修習生が司法研修所構内の写真を撮影した場合,司法修習生がそのような行為をすることが,具体的にどの法的義務に違反することとなるかの説明が記載してある文書の最新版」と整理した。
イ アの整理に基づき,司法研修所において文書の探索をしたが,該当する文書は存在しなかった。
   苦情申出人は,本件対象文書が本当に存在しないかどうか不明であると主張するが,裁判所において,裁判所の庁舎等の管理に関する規程を直接の根拠にして写真撮影を禁止し,司法研修所も同規程第1条に規定する「庁舎等」に該当するため同規程を根拠に撮影行為を禁止しているものであることから,それ以上に写真撮影を行った場合に具体的にどの法的義務に違反することとなるかを検討する必要はない。
ウ よって,本件申出に係る文書は作成又は取得しておらず,原判断は相当である。
(2)ア 平成29年度(最情)答申第16号(平成29年7月3日答申)には以下の記載があります。
   苦情申出人は,司法研修所の建物等が規程の定める「庁舎等」に当たらないなどとして,開示された規程の他に対象文書とすべき文書が存在するはずであると主張する。
   しかし,規程1条によれば,規程における「庁舎等」とは「裁判所の用に供する建物及び土地並びにこれらに附帯する工作物その他の施設」をいうのであるから,最高裁判所の機関である司法研修所の建物等が「庁舎等」に当たることは明らかである。
   また,苦情申出人は,規程は裁判所構内の写真撮影を禁止しているにすぎず,司法研修所構内の写真撮影を禁止しているわけではないと主張するが,司法研修所の建物等が「庁舎等」に当たらないことを前提とするものであり,採用することはできない。
   そのほか,開示された規程以外に対象文書とすべき文書が存在することをうかがわせる事情は認められない。
   したがって,最高裁判所において,開示された規程以外に開示申出文書に該当する文書を保有していないと認められる。
   なお,規程2条において,庁舎等の管理をする者は,最高裁判所にあっては最高裁判所事務総局経理局長と定められているところ,当委員会庶務に確認させた結果によれば,司法研修所の建物等の管理に関する権限については,最高裁判所事務総局経理局長から司法研修所長に委任されているとのことであるが,このような権限の委任は,司法研修所構内の写真撮影を禁止していることと関連性を有するものではないから,本件の判断に影響しない。
(2) 文中の「規程」は,裁判所の庁舎等の管理に関する規程(昭和43年6月10日最高裁判所規程第4号)のことです。

第2 撮影の弊害についての文書不存在の説明
・ 平成31年3月27日付の理由説明書には,「最高裁判所の考え方及びその理由」として以下の記載があります。
    苦情申出人は,司法研修所構内の写真撮影をすることが禁止されていることからすれば,本件開示対象文書は存在すると主張するが,司法研修所においては,裁判所の庁舎等の管理に関する規程を直接の根拠にして写真撮影を禁止しているものの,撮影行為の弊害について文書を作成した上での検討はしていない。
   したがって,本件開示申出に係る文書は作成しておらず,取得もしていないことから,判断は相当である。

第3 関連記事と資料
(1) 昭和23年に法廷内での写真撮影が禁止された経緯について,イラストレーター榎本よしたか氏のウェブサイトは,「戦後、法廷内が報道カメラによって秩序を乱された事が要因だった」と紹介しています。ただし,これは二次資料による説明であり,本記事で確認した裁判所の一次資料から同じ経緯まで確認できたものではありません(イラストレーター榎本よしたかHPの「裁判中の撮影禁止の意外な理由(テレビ朝日/禁止の真相)」参照)。
(2)ア 人はみだりに自己の容ぼう,姿態を撮影されないということについて法律上保護されるべき人格的利益を有し,ある者の容ぼう,姿態をその承諾なく撮影することが不法行為法上違法となるかどうかは,被撮影者の社会的地位,撮影された被撮影者の活動内容,撮影の場所,撮影の目的,撮影の態様,撮影の必要性等を総合考慮して,被撮影者の上記人格的利益の侵害が社会生活上受忍すべき限度を超えるものといえるかどうかを判断して決まります(最高裁平成17年11月10日判決)。
イ 人の氏名,肖像等を無断で使用する行為は,①氏名,肖像等それ自体を独立して鑑賞の対象となる商品等として使用し,②商品等の差別化を図る目的で氏名,肖像等を商品等に付し,③氏名,肖像等を商品等の広告として使用するなど,専ら氏名,肖像等の有する顧客吸引力の利用を目的とするといえる場合に,当該顧客吸引力を排他的に利用する権利(いわゆるパブリシティ権)を侵害するものとして,不法行為法上違法となります(最高裁平成24年2月2日判決)。
ウ パブリシティ権の成立要件及び主要裁判例の比較については,パブリシティ権の要件と裁判例-顧客吸引力,「専ら」要件及び肖像権との違い(AI作成)で詳しく整理しています。
(3) 以下の資料を掲載しています。
① 裁判所の庁舎等の管理に関する規程(昭和43年6月10日最高裁判所規程第4号)

(続きを読む...)司法研修所構内の写真撮影―禁止の根拠と関係文書の開示判断

司法修習生の欠席承認に関する運用基準(平成30年4月25日施行分)

◯司法修習生の規律等について(平成29年11月1日付の司法研修所長の通知)第5の7(欠席承認の判断基準)に基づいて定められ,平成30年4月25日に実施された,司法修習生の欠席承認に関する運用基準について(平成30年4月3日付の司法研修所長通知)の内容は以下のとおりです。ただし,1箇所だけあった脚注は省略しました。

病気,妊娠・出産,忌引,就職活動による欠席,通算45日基準,修習停止及び修習給付金への影響については,司法修習生の欠席・休暇・修習停止―病気,妊娠・出産,忌引,就職活動及び修習給付金への影響(AI作成)で整理している。

司法修習生の欠席承認に関する運用基準(平成30年4月25日)

1 司法修習生が,負傷又は疾病のため療養する必要があり,修習しないことがやむを得ないと認められる場合,その必要最小限度の期間に限り,欠席を承認することができる。
2 以下の場合は,国家公務員の特別休暇の例により,欠席を承認することができる。
(1) 選挙権その他公民としての権利を行使する場合で,修習しないことがやむを得ないと認められるとき
(2) 6週間(多胎妊娠の場合にあっては14週間)以内に出産する予定である司法修習生が申し出た場合
(3) 司法修習生が出産した場合
   なお, 当該司法修習生の希望があれば,産後6週間を経過しない場合でも,医師の診断書その他を徴し,配属庁会の長において支障がないと認めたときは,修習をさせることができる。この場合の判断においては, 「司法修習生の規律等について」第5の11の修習単位における欠席日数の制限などにも
留意する。
(4) 地震,水害,火災その他の災害又は交通機関の事故等により出席することが著しく困難であると認められる場合
3 2に定める以外の特別の事由(特別の事由は,特別休暇の例による。)又は欠席を必要とする事由がある場合は, 当該事由により欠席を必要とする程度と,修習に及ぼす支障の程度とを個別に比較衡量し,修習に著しい支障がないと認められる場合に,欠席を必要とする最小限度の期間(欠席の事由が特別休暇の例による場合は,原則としてその期間を限度とする。)に限り,正当な理由があるものとして欠席を承認することができる。
   その判断に当たっては,以下の(1)に掲げる修習に及ぼす支障の程度と,(2)に掲げる事由ごとの例を参酌するものとする。
(1)  修習に及ぼす支障の程度について
ア 選択型実務修習期間のうち,選択した全国プログラム及び個別修習プログラム等の修習の日の場合
   これらの修習は修習期間が短いこと, 自ら主体的に選択した修習プログラムであること,民間企業等外部機関が修習先になることがあることから,修習に及ぼす支障の程度は非常に大きいため,欠席を承認し得る場合はごく限られる。
イ 司法研修所における導入修習及び集合修習の修習日並びに分野別実務修習のうち講義,見学その他の合同修習の日及び家庭裁判所における修習の日の場合
   これらの日に行われる修習は代替性に乏しく,欠席すると司法修習生の修習に及ぼす支障が大きく,欠席を承認し得る場合は限られる。
ウ 実務修習のうちア及びイ以外の修習の日の場合
   これらの修習の日に欠席しても,修習に及ぼす支障の程度は通常は比較的小さく,他の日に修習することによってこれを補うことが可能である場合も少なくないことから,欠席を承認し得る場合は,前記ア及びイの場合よりも広い。
エ 自由研究日及び自宅起案日の場合
   自由研究日については,その日に欠席しても,司法修習生が自らの責任において代替措置を採ることが可能であるから,特別の事情がない限り,外国旅行に伴う欠席なども含め,承認することができる。
   自宅起案日は,指導担当者等が具体的な修習課題等を与え, 司法修習生が当該日にその課題等を行うことを前提として,出席を要しないものとされる日であるから, あらかじめ承認を要する外国旅行のために欠席することは認められない( 「司法修習生の規律等について」第6の3(1)ウ参照) 。
(2) 2に定める以外の特別の事由及び欠席を必要とする事由の例について
ア ドナー休暇の準用について
   特別休暇の例により,欠席が認められる。
イ ボランテイア休暇の準用について
   自由研究日以外の日については,欠席を承認することはできない。
ウ 司法修習生が結婚する場合
(ア) 結婚式等

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司法修習生の就職関係情報等が載ってあるHP及びブログ(AIリライト)

目次

第1 この記事で扱う就職情報と確認順序

1 対象となる進路
2 公式情報から確認する
3 修習地と就職先を同じ地域にするか

第2 日弁連及び弁護士会の就職情報

1 日弁連「法律事務所への入所を目指す」
2 ひまわり求人求職ナビ
3 就職・開業相談窓口及びメーリングリスト
4 各弁護士会及び合同就職説明会

第3 法律事務所及び企業の求人サイト

1 アットリーガル
2 C&Rリーガル・エージェンシー社
3 MS-Japan,弁護士ドットコムキャリア及びLegal Job Board

第4 企業内弁護士,法テラス及び公的機関

1 企業内弁護士
2 法テラスのスタッフ弁護士及びひまわり基金法律事務所
3 官公庁及び自治体

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司法修習生の「品位を辱める行状」による罷免事例と再採用―23期阪口徳雄修習生(昭和46年)から70期まで(AIリライト)

本記事は,司法修習生が「品位を辱める行状」を理由に罷免された事例と,罷免された者が後に再採用された運用を,官報,国会会議録,情報公開文書及び当時の新聞等の一次資料に基づいて時系列で整理するものである。
取り上げるのは,昭和46年の23期阪口徳雄修習生を中心に,33期(昭和55年),34期(昭和56年)及び70期(平成29年)の各事例と,罷免後に再採用されるまでの期間である。
まず罷免の法的枠組みを確認したうえで,各事例をたどり,確認できる原典への到達先を示す。

目次

第1 司法修習生の罷免の法的枠組み

1 罷免の根拠となる裁判所法68条
2 「品位を辱める行状」と司法修習生に関する規則
3 罷免の手続と司法研修所長の報告

第2 23期 阪口徳雄修習生の罷免(昭和46年)

1 修習終了式での発言と即日の罷免
2 背景となった判事補再任拒否と7名の任官拒否
3 罷免通知の時刻をめぐる資料の食い違い
4 矢口人事局長の国会答弁
5 日弁連の抗議決議と司法研修所の移転
6 2年後の再採用と弁護士登録
7 全体の修習終了式の中止と再開

第3 33期修習生の罷免(昭和55年)
第4 34期修習生の罷免(昭和56年)
第5 70期修習生の罷免(平成29年)
第6 その他の罷免事例
第7 罷免後の再採用の運用

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民間労働者と司法修習生との比較――労働者性,休暇,社会保険及び労働基本権(AIリライト)

目次

第1 司法修習生の法的地位と労働者性1 司法修習生は国家公務員ではないこと2 労働基準法上の労働者にも当たらないこと3 労働者性の判断基準とその見直しの動き第2 採用時点の取扱い1 民間労働者の場合2 司法修習生の場合第3 休暇及び欠席の取扱い1 民間労働者の場合2 司法修習生の場合第4 病気等で修習又は労務に従事できない場合の取扱い1 民間労働者の場合2 司法修習生の場合第5 妊娠,出産及び育児に関する取扱い1 民間労働者の場合2 司法修習生の場合第6 最低賃金法との関係1 研修医の場合2 司法修習生の場合第7 労働時間等の管理1 民間労働者の場合2 司法修習生の場合第8 職場のハラスメントに関する保護1 民間労働者の場合2 司法修習生の場合第9 労働基本権の有無1 民間労働者の場合2 国家公務員の場合3 地方公務員の場合4 司法修習生の場合第10 労働基本権の制約に対する代償措置1 国家公務員の場合2 地方公務員の場合3 司法修習生の場合第11 民間労働者と司法修習生の対応関係第12 関連記事出典・参考資料法令裁判例公文書・国会答弁行政資料裁判所・弁護士会資料文献
第1 司法修習生の法的地位と労働者性
1 司法修習生は国家公務員ではないこと

司法修習生は,司法試験に合格した者の中から最高裁判所が命ずる者であり(裁判所法66条1項),裁判官,検察官又は弁護士となる資格を取得するための修習を行う地位にある。最高裁判所は,昭和42年4月28日判決(昭和38年(オ)第5号・民集21巻3号759頁)において,司法修習生が国家公務員等退職手当法にいう国家公務員又はこれに準ずるものに当たらないと判示し,その理由として,司法修習生は「国の事務を担当するものでない」こと,及び裁判所法が司法修習生と裁判所職員とを区別する規定を設けていることを挙げた。同判決は,兼職の禁止,司法研修所長の統轄,配属地の高等裁判所長官等による監督,守秘義務及び意に反する罷免といった取扱いについても,これらは「司法修習生をして右の修習に専念させるための配慮ないしはその修習が秘密事項に関することがあるための配慮にすぎないのであり,司法修習生の勤務形態が国の事務に従事する職員に類似し又はこれに準ずる形式ないし実態があるからではない」と述べている。

同判決は,あわせて「国家公務員又はこれに準ずるものの意義及び範囲は,それがすべての法律を通じて同一でなければならないという法理はなく,各法律ごとにその趣旨・目的に照らして合理的にこれを決定するよりほかはない」との一般論を示した。本記事は,この考え方を前提として,個々の法律ごとに民間労働者と司法修習生の取扱いを対照する。なお,同判決の当時の司法修習生は,国家公務員共済組合法上,裁判所共済組合の組合員として取り扱われており,現在の司法修習生が国民健康保険及び国民年金第1号被保険者となるのとは扱いが異なっていた。

裁判所ウェブサイトの「司法修習生」のページには,「司法修習生は,国家公務員ではありませんが,これに準じた身分にあるものとして取り扱われ,兼業・兼職が禁止され,修習に専念する義務(修習専念義務)や守秘義務などを負うこととされています。」と記載されている。修習専念義務は,平成16年の裁判所法改正により,裁判所法67条2項に「司法修習生は,その修習期間中,最高裁判所の定めるところにより,その修習に専念しなければならない。」として明文化された。

2 労働基準法上の労働者にも当たらないこと

政府は,司法修習生が労働基準法上の労働者に当たらないという解釈を国会で明らかにしている。法務省民事局長は,平成25年10月30日の衆議院法務委員会において,「司法修習生は,公務員に準ずる,準じないとは別に,いずれにせよ事業または事務所に使用される者ではなく,労働基準法上の労働者の性質は有しないということでございますので,労働基準法の適用はないとされてきたものと承知しております。」と答弁した。

裁判所も,給費制の廃止を違憲であると主張して提起された一連の訴訟において,同じ結論を採っている。東京地方裁判所平成29年9月27日判決(平成25年(ワ)第20444号・訟務月報65巻5号767頁)は,憲法27条1項の「勤労」をする者といえるためには使用者の指揮監督下において労務の提供をする者であることを要するとした上で,「司法修習は,原告らが自ら選択した法曹という職業になるために受ける必須の教育課程であって,原告らが何らかの公務を提供するものではないから,司法修習生に『労務の提供』はなく」と判示した。同判決は,司法修習生が「後に公務員たる裁判官,検察官だけではなく,公務員ではない弁護士にもなることができるという点で,将来の進路が不確定で,研修の実施主体である国の職務に修習修了後も就くことが予定されているわけではないという特殊な地位にあり,既に国又は企業等に雇用されてから研修を受ける者と同視することはできない」とも述べている。この判断は東京高等裁判所平成30年5月16日判決(平成29年(ネ)第4781号・訟務月報65巻5号739頁)が引用し,最高裁判所第二小法廷令和元年7月10日決定(平成30年(オ)第1231号,平成30年(受)第1511号)が上告を棄却し上告受理申立てを受理しなかったことにより確定した。

大分地方裁判所平成29年9月29日判決(判例時報2363号47頁)は,後記第6の1で述べる研修医に関する最高裁判所平成17年6月3日判決を明示的に引用して判断枠組みを示している点で,労働者性の議論として最も分かりやすい。同判決は,「憲法二七条一項にいう『勤労』の主体は,労働基準法九条所定の『労働者』と同義と解される」とし,「ここにいう労務の提供に当たる行為は,他者のための労務の遂行という性質を有するものをいい,専ら教育的な性質のみを有し,教育を受ける者の研さんのみを目的とする行為は含まれない」と述べた上で,司法修習生は裁判官,検察官又は弁護士の職務を遂行する権限を有せず,国の事務に関する職務を遂行する固有の権限も義務も定められていないことを指摘した。そして,「司法修習は,労務の提供とはいえない以上,原告らが主張する,仕事の依頼・業務従事の指示等に対する諾否の自由のないこと,場所的・時間的拘束を受けていること,代替性がないこと等を考慮したとしても,憲法二七条一項の『勤労』に該当せず」と結論づけている。すなわち,後記3の判断要素をどれだけ満たしても,前提となる「労務の提供」が認められない以上,労働者性の判断には入らないという構造である。

福岡高等裁判所令和元年5月10日判決(平成30年(ネ)第438号)は,「司法修習生が司法修習を行うことをもって,国の事務を担当するものとは認められず,国に対して自己の労務を提供するものとは認めることができない」とした上で,改正前の裁判所法67条2項に基づいて支給されていた給与について,「司法修習生をして司法修習に専念させ,その成果を確保するための配慮又は方策であり,国に対する労務提供の対価として支給されていたものではない」と判示した。同判決は,「企業や国に雇用された者が研修を受ける場合と同列に論じることはできない」とも述べており,教育訓練の労働者性が問題となる他の場面との区別を明示している。名古屋高等裁判所令和元年5月30日判決(平成30年(行コ)第5号)も,司法修習生に憲法27条の労務の提供があるとはいえないとしている。

3 労働者性の判断基準とその見直しの動き

労働基準法9条の労働者に該当するかどうかは,契約の名称ではなく就労の実態によって判断される。実務上の判断基準としては,昭和60年12月19日の労働基準法研究会報告「労働基準法の『労働者』の判断基準について」が用いられており,仕事の依頼や業務従事の指示に対する諾否の自由,業務遂行上の指揮監督,勤務場所及び勤務時間の拘束性,労務提供の代替性,報酬の労務対価性等を総合して使用従属性を判断するものとされている。厚生労働省労働基準局は,令和6年10月時点の情報をまとめた「労働基準法における労働者性判断に係る参考資料集」を公表しており,裁判例及び行政解釈を横断的に確認できる。

この判断基準には見直しの動きがある。厚生労働省の労働基準関係法制研究会が令和7年1月に公表した報告書は,昭和60年報告から約40年が経過し,働き方の変化及び多様化に必ずしも対応できない部分が生じていると指摘し,専門的な研究の場を設けて総合的な検討を行うべきものとした。これを受けて,「労働基準法における『労働者』に関する研究会」が令和7年5月に第1回会合を開催し,諸外国の制度及びプラットフォーム経済に関する国際的な議論を含めた検討を進めている。また,事業者間の業務委託については,特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス法)が令和6年11月1日に施行されており,同法の適用対象と労働者性の判断とは別の問題である点に留意する必要がある。

教育訓練の期間中に労働者性が認められるかどうかは,訓練の内容によって結論が分かれる。東京地方裁判所令和4年1月17日判決(ケイ・エル・エム・ローヤルダツチエアーラインズ事件・令和元年(ワ)第23599号ほか・労働判例1261号19頁)は,航空会社が採用当初の約2か月間にオランダで実施した客室乗務員の訓練について,労働契約とは別個に締結された訓練契約も労働契約に該当すると判断した。同判決は,判断の一事情として「本件訓練の内容が他の航空会社にも通用する汎用性の高いものであったとは認められない」ことを挙げている。行政解釈としても,商船大学及び商船高等専門学校の学生が民間の事業場で行う工場実習について,当該事業場との関係で原則として労働者に該当しないものとして取り扱う旨の労働省通達(昭和57年2月19日基発第121号)があり,大阪高等裁判所平成14年5月9日判決(労働判例831号28頁)はこの通達との関係を論じている。

第2 採用時点の取扱い
1 民間労働者の場合

会社は,経済活動の一環としてする契約締結の自由を有し,労働者を雇用するに当たり,いかなる者を雇い入れるか,いかなる条件でこれを雇うかについて,法律その他による特別の制限がない限り,原則として自由に決定することができる(最高裁判所平成15年12月22日判決(平成13年(行ヒ)第96号ほか)。同判決は,最高裁判所大法廷昭和48年12月12日判決(三菱樹脂事件・昭和43年(オ)第932号・民集27巻11号1536頁)を引用している。)。もっとも,同判決は,いったん労働者を雇い入れ雇用関係上の一定の地位を与えた後は,その地位を一方的に奪うことについて雇入れの場合のような広い範囲の自由を有するものではないとも述べており,採用の自由と解雇の自由とは同列に扱われていない。

採用の自由には,次の法律上の制限がある。①募集及び採用における年齢にかかわりない均等な機会の確保(労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律9条),②性別を理由とする差別の禁止(男女雇用機会均等法5条),③事業主の責務(障害者の雇用の促進等に関する法律5条),④組合員であること等を理由とする不利益取扱いの禁止(労働組合法7条1号)である。①については,長期間の継続勤務による職務に必要な能力の開発及び向上を図ることを目的として新卒者等に限定した募集及び採用を行うことが例外として認められているが,その根拠規定は同法施行規則1条の3第1項3号イであり,同項1号は定年の年齢を下回ることを条件とする場合に関する別の例外である。なお,「雇用対策法」は,平成30年7月6日施行の働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(平成30年法律第71号)により現在の名称に改められ,年齢に関する規定は10条から9条に移動した。

国籍による差別については,昭和22年9月1日の労働基準法施行当初から,賃金,労働時間その他の労働条件についての差別的取扱いが禁止されていた(労働基準法3条)。

2 司法修習生の場合

司法試験合格者は,司法修習生採用選考審査基準に定める不採用事由に該当しない限り,性別及び年齢等にかかわらず司法修習生に採用される。
健康状態に関する審査基準の正確な文言は「心身の故障により修習をすることが困難である者」であり,健康診断の数値又は病名だけで当然に不採用となるとは定められていない。

最高裁判所の平成31年1月21日付け情報公開回答によれば,第71期司法修習生について最高裁判所が健康診断を実施していないため,健康診断に関する開示対象文書は存在しないとされた。
他方,健康状態を理由とする不採用又は虚偽記載を理由とする採用取消しに関する文書の存否については,少数者の識別可能性を理由に存否応答拒否とされており,不採用又は取消しの件数がゼロであることを示すものではない。

したがって,健康状態と採否の関係を検討するときは,①審査基準,②当該年度の選考要項,③申込者への追加書類又は面接通知及び④個別の判断資料を区別する必要がある。
健康診断結果がどの程度であれば不採用となるかという一律の閾値は,今回確認した公表資料からは分からない。この点は,司法修習生の採用選考,健康診断及び名刺及び司法修習生採用選考面接及び面接留保通知書等で関連資料を扱っている。

国籍要件は段階的に廃止された。昭和51年採用の第30期までは,司法修習生採用選考要領の欠格事由が「日本の国籍を有しない者」とされており,日本国籍を取得しなければ採用されなかった。昭和52年に在日韓国人が帰化せずに第31期司法修習生に採用されて以降,同欠格事由は「日本の国籍を有しない者(最高裁判所が相当と認めた者を除く。)」と改められ,平成21年11月採用の新第63期からは欠格事由から「日本の国籍を有しない者」が削除された。日本弁護士連合会は,これに先立つ平成6年3月28日付けで最高裁判所長官宛ての要望を行い,司法修習生採用選考要項の国籍条項の削除等を求めていた。経緯の詳細は司法修習生の国籍条項に関する経緯にまとめている。なお,平成29年5月12日付けの司法行政文書不開示通知書によれば,国籍条項が廃止されるに至った経緯が分かる文書は保存期間を満了して廃棄されている。

第3 休暇及び欠席の取扱い
1 民間労働者の場合

(続きを読む...)民間労働者と司法修習生との比較――労働者性,休暇,社会保険及び労働基本権(AIリライト)

司法修習生の名刺―作る時期,記載事項及び使い分け(AIリライト)

目次

第1 本記事が扱う司法修習生の名刺

第2 採用発令前後で肩書を使い分ける

1 採用発令前の名刺

2 採用発令後の名刺と採用日程

第3 名刺に記載する事項

1 基本となる記載事項

2 実務修習地と配属庁会

3 写真,学歴,職歴及び選択科目

第4 用途別に名刺を使い分ける

1 就職活動用と実務修習用

2 QRコード及びSNS

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司法修習生採用選考の健康診断・健康状態判定(AIリライト)

目次

第1 現在は健康診断書を一律に提出しない

1 第79期の健康状態判定

2 令和8年度の申込み

第2 申込時に申告する健康情報

1 第78期の公開申込書

2 病名だけでなく修習への影響を記載すること

3 第79期の申込フォーム

第3 健康状態判定の基準と手続

1 不採用事由

2 面接及び追加調査

3 虚偽申告及び申込後の変更

(続きを読む...)司法修習生採用選考の健康診断・健康状態判定(AIリライト)

司法修習生の身分に関する最高裁判所事務総局審議官の説明

目次
第1 司法修習生の身分に関する最高裁判所事務総局審議官の説明
第2 平成16年の裁判所法改正で修習専念義務を明文化した理由
第3 関連記事その他

本記事は,平成23年の法曹養成フォーラム等における司法修習生の身分と給費制についての説明を保存するものである。
引用中の制度・法令の時点は当時のものであり,現在の採用・修習期間・修習給付金・身分と義務の概要は司法修習生とは,現行の経済的支援は給付金・税金・社会保険の記事を参照されたい。

第1 司法修習生の身分に関する最高裁判所事務総局審議官の説明
・ 37期の菅野雅之最高裁判所事務総局審議官は,平成23年8月4日の「第4回法曹の養成に関するフォーラム」において以下の説明をしています(リンク先の7頁及び8頁)(ナンバリング及び改行を追加しました。)(掲載資料の一覧につき,法務省HPの「法曹の養成に関するフォーラム第4回会議(平成23年8月4日開催)」参照)。

1 今,川上オブザーバーから御指摘いただいた点,具体的には日弁連提出資料の資料6の資料1としてペーパーをお出しいただいているわけですが,このペーパーの中で2ページの3,「司法修習と給費制は不可分一体のもの」との見出しを付けたパラグラフの記述におきまして,その主張の根拠として最高裁判所判決,あるいは最高裁判所事務総局編の裁判所法逐条解説等の記載が援用されているわけでございますが,これらの点については,ちょっと論旨を誤って用いられているのではないかと思われますので,この点についてのみ一言申し上げさせていただきます。
   なお,念のためここで引用されている判例につきましては,本日御参考までに全文を資料7として提出させていただいておりますし,文献につきましては日弁連さん御自身が資料として提出されていますので,正確な事実関係については,後ほどこれらの原典に当たっていただければ,私どもの申し上げたいことを十分に御理解いただけるものと思っております。

2 まず,日弁連が援用する昭和42年の最高裁判所判決は,司法修習生がその身分を離れるに際し,退職手当の支給を求めた事件について,「司法修習生は国家公務員退職手当法にいう国家公務員又はこれに準ずる者に当たらない」との判断を示し,退職手当の請求を棄却した原審の判断を是認したものです。
   この判決は,司法修習生は法曹資格を取得するための修習を行うものであって,国の事務を担当するものでないなどとして,国家公務員には当たらないとし,また,修習期間中,国庫から一定額の給与を受けるほか,諸手当や旅費が支給され,さらに,一定の身分上の規律に服し,兼業を禁止され,守秘義務を負うが,これらは司法修習生をして修習に専念させるための配慮ないしは修習が秘密事項に関することがあるための配慮に過ぎず,司法修習生の勤務形態が国の事務に従事する職員に類似し,又はこれに準ずる形式ないし実態があるからではないとした上で,これらの取扱いを根拠として司法修習生を退職手当法の適用を受け得る職員に準ずる者と解することはできないとしております。

3 このようなことから明らかなように,この判決は,給費制がとられている時代の司法修習生について,給費を受けていることが国家公務員に準じる者に当たると解する根拠にならないとの判断を示したものであって,その理由の中で給費は職務の対価ではなく,修習に専念させるための配慮に過ぎないと述べているものです。
   この事件では給費制の当否が争点となっているのではないことから,この程度の判断にとどまるのは当然のことですが,司法修習生をして,修習に専念させるための配慮として,給費制が必須のものという判断を示したものでないことは明らかでありまして,給費制が政策的に望ましいかどうかについて言及するものでないことも明らかです。
   司法修習制度と給費制が不可分一体のものという日弁連の主張の裏付けとして,この判決を援用するのはいかがなものかと思います。

4 なお,日弁連のペーパーには,修習生の給費と「公務員に準じた身分」とが不可分一体のものであることの根拠として,日弁連提出資料の2番の旧版の司法修習生便覧に,「司法修習生は公務員ではないが,給与,規律,その他の身分関係については公務員に準じた取扱いを受ける」との記載があることを指摘しております。
   しかし,このような記載は給費制のもとで司法修習生に対して給与等が公務員に準じて支給されている実情があることから,それらを含めた司法修習生の身分関係に関する規律を簡潔に説明するものとして,公務員に準じた「取扱い」を受ける旨の表現を用いたものに過ぎず,様々な法律関係において司法修習生を準公務員として取り扱うべきという内容のものではありませんし,またこの司法修習生の身分と給費が不可分一体ということを述べているものでないことは,記載自体からも明らかだと思われます。

5 次に,日弁連がどのような趣旨で裁判所法逐条解説の記載を注記されているのか,ちょっと真意をはかりかねるところはございますが,その記載というのは,貸与制が導入される前の旧裁判所法67条2項に,「司法修習生は,その修習期間中,国庫から一定額の給与を受ける」との規定の解説の一部分でありまして,司法修習生について給費制の当否を論じ,給費制をとるべきであるという結論を述べるものでは全くなく,給費制がとられている場合には,その給与は弁護士会などからではなく,当然,「国庫から」受けるべきであることを述べているのに過ぎません。
   弁護士会での実務修習もあり,疑義を避けるために,法文上,特に「国庫から」給与を受けることを明らかにしたものであることを解説したものであり,このことは日弁連御自身が提出された資料6の5の逐条解説の「22/49」と表記されております。

(続きを読む...)司法修習生の身分に関する最高裁判所事務総局審議官の説明

修習資金貸与制における司法修習生の移転料と住民票

1 分野別実務修習に参加するために住所又は居所を移転した司法修習生が旅費及び移転料の支給を受ける場合,新住所地の住民票を提出するように求められます(平成27年10月16日付の「司法修習における旅費について」参照)。
  ただし,分野別実務修習に参加するために住所又は居所を移転した司法修習生が移転料の支給を受けるためには,新住所地の住民票を必ず提出しなければならないとする法令上の根拠が分かる文書は存在しません(平成26年4月30日付の司法行政文書不開示通知書参照)。

2 「住民基本台帳法に関する質疑応答集について」(昭和43年3月26日付の自治省行政局振興課長の通知)には以下の記載があります。
  そのため,住民基本台帳法に関する総務省の解釈からしても,司法修習の場合,転出届(住民基本台帳法24条)及び転入届(住民基本台帳法22条)(大阪市HP「住所についての届出(転入届,転出届など)」参照)を市区町村役場に提出することで住民票を移動させる法的義務はないと思われます。
問2 職業訓練法に定める職業訓練所に入所し,家族と離れて寄宿舎に居住しながら職業訓練をうけている訓練生の住所はどこにあると認められるか。
答 特段の事情のない限り,訓練期間が1年未満の者については入所前の居住地,訓練期間が1年以上の者については寄宿舎にあると認められる。
問3 会社の研修所で合宿しながら1年以上の研修をうけている場合,その者の住所はどこにあると認められるか。
答 家族と密接な生活関係がある等特段の事情のない限り,研修所にあると認められる。

3(1) ちなみに,平成28年7月当時,安部首相は東京都内に住んでいるものの,住民票上の住所は山口県下関市にありますし,同市での不在者投票が認められていました(The Vote.jpの「なぜ,安倍首相はゆるされて学生はゆるされない。不平等な不在者投票」参照)。
(2) 国会議員,都道府県知事及び市区町村長の場合,選挙区内に住んでいなくても被選挙権があるのに対し,都道府県議会議員及び市区町村議会議員の場合,選挙区に住んでいないと被選挙権がありません(公職選挙法10条1項・9条。なお,総務省HPの「選挙権と被選挙権」参照)。

4 「司法修習生の修習資金貸与制」も参照して下さい。

第65期~第70期の修習資金貸与制と健康保険の被扶養者(AIリライト)

第1 この記事が扱う修習資金と結論
第2 修習資金が被扶養者認定に影響する理由

1 健康保険法上の被扶養者と生計維持
2 日本年金機構の疑義照会回答と国会答弁
3 共済組合が公表している取扱い

第3 収入基準と旧貸与額の関係

1 現行の被扶養者認定基準
2 月額18万円又は23万円の旧修習資金
3 第71期以降の制度とは区別する

第4 被扶養者から外れる場合の手続

1 保険者への確認と被扶養者(異動)届
2 国民健康保険及び国民年金の手続
3 資格喪失後に受診した場合の医療費

第5 被扶養者非該当通知に対する不服申立て

1 最高裁令和4年12月13日判決
2 審査請求期間と同判決の結論

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司法修習生に関する規則(昭和23年8月18日最高裁判所規則第15号)

目次
第1 司法修習生に関する規則(昭和23年8月18日最高裁判所規則第15号)
第2 関連記事その他

第1 司法修習生に関する規則(昭和23年8月18日最高裁判所規則第15号)
・ 令和8年8月29日現在,令和7年2月12日最高裁判所規則第3号(令和7年6月1日施行)による改正後の,司法修習生に関する規則(昭和23年8月18日最高裁判所規則第15号)は以下のとおりです(日本法令索引参照)。

第一章 総則

第一条
司法研修所長は、修習の全期間を通じて、修習に関しては、司法修習生を統轄する。

第二条
司法修習生は、最高裁判所の許可を受けなければ、公務員となり、又は他の職業に就き、若しくは財産上の利益を目的とする業務を行うことができない。

第三条
司法修習生は、修習にあたつて知つた秘密を漏らしてはならない。

第二章 修習

第四条
司法修習生の修習については、高い識見と円満な常識を養い、法律に関する理論と実務を身につけ、裁判官、検察官又は弁護士にふさわしい品位と能力を備えるように努めなければならない。

第五条
1 司法修習生は、修習期間の中、少なくとも十箇月は実務を修習しなければならない。
2 前項の実務修習の期間のうち、少なくとも、四箇月は裁判所で、二箇月は検察庁で、二箇月は弁護士会で修習しなければならない。
3 第一項の実務修習の時期及び場所は、司法研修所長が、これを定める。

第六条
司法修習生が病気その他の正当な理由によつて修習しなかつた四十五日以内の期間は、これを修習した期間とみなす。

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