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行政・政治・公文書

検察庁とは―役割・組織・警察や裁判所との違い(AIリライト)

目次

第1 検察庁とは第2 警察・検察庁・裁判所の違い第3 4種類の検察庁と支部第4 刑事事件で検察庁が関わる流れ第5 用事や目的に応じた確認先1 呼出し・来庁の連絡を受けた2 起訴・不起訴などの結果を知りたい3 刑事記録を閲覧・謄写したい4 所在地・電話番号・管轄を調べたい第6 検察庁で働く人と人事情報第7 検察官の職務と組織の統括第8 出典・参考資料
第1 検察庁とは

検察庁は,検察官が行う事務を統括する機関である。検察庁法1条は,検察庁を最高検察庁,高等検察庁,地方検察庁及び区検察庁の4種類と定めている。
刑事事件について捜査し,起訴・不起訴を判断し,起訴した事件の公判に関わり,裁判の執行を指揮監督することが,検察官の主な仕事である。検察官の権限は検察庁法4条・6条などに定められている。

「検察庁」は機関の名称,「検察官」はそこで職務を行う者の名称である。検察庁には検察事務官なども勤務する。機関の種類,職員の職種,個々の事件を担当する部・課は,それぞれ別の分類である。

本記事は,日本の検察庁の役割と組織を説明し,呼出し,処分結果,刑事記録,採用及び人事を調べるための入口をまとめたものである。制度と公式案内は令和8年10月11日に確認した。

第2 警察・検察庁・裁判所の違い
機関刑事事件での主な役割混同しやすい点警察第一次的な捜査,証拠収集,取調べなどを行う。警察で取調べを受けたことと,裁判にかけられることは同じではない。検察庁検察官が捜査し,起訴・不起訴を判断する。起訴後は公判で立証し,裁判の執行も指揮監督する。検察庁は刑事裁判で有罪・無罪を判決する機関ではない。裁判所起訴された事件を審理して判決する。逮捕状・勾留等の司法判断も行う。検察官による起訴と,裁判所による有罪判決は別の判断である。

警察と検察庁はいずれも捜査に関わる。検察官は,警察から送致された事件について自ら取調べを行い,必要な補充捜査を行うほか,独自に捜査することもある。公訴は検察官が行うのが原則である(刑事訴訟法247条)。
検察庁の「警察との違い」も,第一次的捜査と起訴・不起訴の判断,公判での立証を分けて説明している。

「検察事務官と裁判所事務官」の比較は職種の比較であり,機関の役割の比較とは別である。仕事内容や採用試験を知りたい場合は,検察事務官と裁判所事務官の違いを参照されたい。

第3 4種類の検察庁と支部

最高検察庁は最高裁判所,高等検察庁は高等裁判所,地方検察庁は地方裁判所・家庭裁判所,区検察庁は簡易裁判所に対応して置かれている。高等検察庁と地方検察庁には支部もある。
4種類の検察庁は,扱う事件や対応する裁判所などが異なる。詳しい比較は地方検察庁・区検察庁・高等検察庁・最高検察庁の違い,支部の設置根拠と裁判所支部との関係は検察庁の支部にまとめている。

最高検→高検→地検→区検という上下関係があるからといって,個々の事件が必ず全種類の検察庁を順番に通るわけではない。捜査,公訴及び庁内の事務取扱の区別は,検察権と管轄を参照されたい。

第4 刑事事件で検察庁が関わる流れ

一般的な成人の刑事事件では,警察などによる捜査と送致,検察官による捜査・処分,起訴された場合の裁判という流れをたどる。ただし,検察官が独自に捜査する事件,少年事件,逮捕・勾留を伴う事件などでは,手続の経路や期間が異なる。

場面検察庁で確認・処理すること捜査・送致後供述や客観的な証拠を検討し,必要な取調べ・補充捜査などを行う。処分証拠や事件の事情を検討し,起訴・不起訴などの処分をする。少年事件では家庭裁判所への送致等が問題になる。公判検察官が裁判所に証拠を提出するなどして立証活動を行う。裁判の執行確定した刑などの執行に関わる。記録の保管・管理も検察庁の事務に含まれる。

検察庁への送致や呼出しだけで,起訴・不起訴又は有罪・無罪が決まるわけではない。在宅で捜査が進む場合もあり,「逮捕されていないから事件が終わった」ともいえない。
交通事故の送致後の取調べと証拠の確認は,交通事故で検察庁から呼び出されたらを参照されたい。

第5 用事や目的に応じた確認先
1 呼出し・来庁の連絡を受けた

連絡してきた庁と担当者,自分がどの立場で呼ばれているか,指定日時・場所・持参物を確認する。一般の来庁準備,日程調整及び立場ごとの注意点は,検察庁から呼び出されたらにまとめている。日程に都合がつかない場合は,担当者へ事前に連絡する。取調べの権利や供述調書の確認方法は,警察及び検察の取調べで説明している。

電話の相手を検察庁職員だと思っても,捜査等の名目で送金や預金口座の変更を求められた場合は応じない。検察庁は,職員が電話等でそのような依頼をすることはないと注意喚起している。不審な連絡は,公式に掲載された連絡先を自分で確認して照会する。

2 起訴・不起訴などの結果を知りたい

被疑者,告訴人・告発人,被害者・参考人では,処分の告知・通知を受ける根拠や手続が異なる。被疑者の不起訴告知は取調べ記事の第10,被害者等通知制度と告訴人等への通知は被害者の権利を参照されたい。
結果の確認と事件記録の閲覧・謄写は,別の手続である。

3 刑事記録を閲覧・謄写したい

捜査中,公判中,不起訴,判決確定後では,対象文書,確認先及び利用できる制度が異なる。刑事記録の入手方法で,自分の立場と事件の段階を確認する。

4 所在地・電話番号・管轄を調べたい

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検察権行使の機関(検察官の独任制官庁と検察官同一体の原則)

   七訂版 検察庁法(平成31年3月の法務総合研究所の文書)27頁ないし35頁には,「第3節 検察権行使の機関(検察官の独任制官庁と検察官同一体の原則)」として以下の記載があります(文中の「庁法」は検察庁法のことであり,「章程」は検察庁事務章程のことです。)。

1 検察権は,前節で述べたように, 司法権の独立に準じて,他の力に左右されることなく,公正に行使されなければならない。また,検察権は,その内容,すなわち,捜査,公訴の提起,遂行等の個々の行為が,国家刑罰権の実現という目的を持ち,最初の行為から次の行為へと発展していく段階的な発展的過程を形成するものであるから,迅速・的確に行使されなければならない。
   したがって,検察権行使の権限は,検察事務を遂行するために必要な範囲の, それを委ねるにふさわしい資格のある者に与えられ,かつ,その者が独立して行使する必要がある(例えば,法廷での訴訟行為が,上司の了解がない限り有効に行使できないものとしたら,公訴の遂行は事実上不可能である。)。そのため,検察権は,個々の検察官に属し,検察事務については,個々の検察官が自ら国家意思を決定表示する権限を有するとされる。庁法第4条は, 「検察官は, ・・・事務を行う。」,庁法第6条は「検察官は,・・・捜査することができる。」と主語を「検察官」として規定し,検察権を行使する主体が検察官であることを示している。これは,個々の検察官がこれら各条に定める事務を取り扱う独立の官庁であるとし,検察官が独任制官庁であることを明らかにするものである(注1)。
   検察官は,後に見るように,検察官同一体の原則によって,その上司の指揮監督に服するのではあるが,飽くまで一人一人が独立の官庁として検察事務に関する権限を行使するのであるから,仮に上司の決裁を受けないで捜査を開始したり,上司が不起訴処分に付するように指揮したのに, これを起訴したりしても, その捜査や起訴が違法,無効となることはない(ただし,上司の指揮監督に反した場合,それが国家公務員法上の懲戒処分の理由(同法第82条)になり得ることは別論である。 )。また,起訴状等に決裁印,庁印がなくても,起訴等の効力は左右されない。
   しかし, その反面,上司の指揮により, 自己の信ずるところと異なる処理をしたとしても,上司の命令によったものであるといって責任を回避することは許されないのである。すなわち,前記のとおり,検察権は他の力に左右されることなく公正に行使されなくてはならないのであるから,その行使機関である検察官は,裁判官における憲法第76条第3項のような明文の規定はないけれども,その良心と,法令に従って事務を処理すべきであり(検察官の独立), 自己の良心を曲げて事務を処理したとするならば,職務に関する責任の意織に欠けているとの非難を甘受しなくてはならない。

2 一般の行政組織は,内閣を最上級官庁とし,その権限を受けて各省大臣という上級官庁があり,その権限を受けて外周, 内部部局,施設等機関,地方支分部局,現業行政機関等の下級級官庁が存在する(国家行政組織法第2条第1項,第3条第2・3項,第5条第1項,第7条,第8条の2,第9条,第20条等参照)。すなわち,一般行政機関においては,内閣,各省大臣を頂点とし, その一人の長が権限の全てを持ち,その権限を例えば,局長,課長,係長というように,次々と分掌していく形をとっているので, あたかもその組織は上下に階層をなす統一的なピラミッド型を構成している。 したがって,一般の行政組織は,本来,権限の主体が一個であるところの単体であり,権限や主体が複数の検察官であるところの検察の組織とは本質的に異なる。

3 しかし,検察権も行政権の一部であるから,検察権の行使についても国の正しい行政意思が統一的に反映される必要があるとともに,検察権の行使が全国的に均斉になされることは, ことが国民の基本的権利義務に関する事柄であるだけに,極めて重要であるといわなければならない。このような要請を満たす上に,最も適切な方策の一つとして認められているのが,検察官同一体の原則である。
   この同一体の原則の法律的根拠としては, (1)庁法第7条第1項中の検事総長による「すべての検察庁の職員」に対する指揮監督権, (2)第8条中の検事長による「その庁並びにその庁の対応する裁判所の管轄区域内に在る地方検察庁及び区検察庁の職員に対する指揮監督権, (3)第9条第2項中の検事正による「その庁及びその庁の対応する裁判所の管轄区域内に在る区検察庁の職員」に対する指揮監督権, (4)第10条第2項中の上席検察官,指定副検事又は一人の検事若しくは副検事こよる「その庁の職員」に対する指挿監督権, (5)第12条の検事総長,検事長又は検事正が「その指揮監督する検察官の事務を, 自ら取り扱い又はその指揮監督する他の検察官に取り扱わせることができる」権限(事務引取移転権,なお「指揮監督する検察官の事務を自ら取り扱う」 ことを事務引取権,「指揮監督する他の検察官に取り扱わせる」ことを事務移転権という。)に関する各規定を挙げることができる。
   これらの規定から明らかなように,検察官同一体の原則は,それぞれ独立の官庁である全国の検察官が,検事総長を頂点とし,検事総長,検事長及び検事正の指揮監督権(注2,3)によって結合されたビ‘ラミッド型の機能上の機構を形成していること,及び独立の官庁である一人の検察官の事務を検事総長,検事長及び検事正の有する事務引取移転権を媒介として,別個の官庁である他の検察官が取り扱うことができ,しかも,一つの官庁が事務を処理したのと同様の法律効果が与えられることをその内容としている(注4,5,6)。

4 このように,検察官は,検察権行使について上司の指揮監督を受ける地位に置かれているが, これは,個々の検察官が検察権行使の意思決定機関であるという原則を否定するものではない。上司の指揮監督下にあっても,個々の検察権行使の権限と責任は,一人一人の検察官にあることはいうまでもない。
   同じように,検察官の独立性(注7) も上司の指揮監督権を否定するものではない。 この両者は, ともに検察権の本質そのものから導き出されるところのものであり,相互に対立するものではなく,上司の指揮監督権も検察官の独立性と調和するものでなければならない。
   例えば,捜査中の事件の起訴・不起訴についてや第一審事件の判決に対する控訴の要否について,主任検察官の意見と上司の見解とが異なる場合,主任検察官は良心を捨てても上司の指揮に従わねばならないか,飽くまでも良心に従って上司の指揮に服従しないことができるかという問題がある。 もとより,上司の指揮が法令に違背するものであれば, その指揮に従わなくてもよいことは当然であるが,その場合も, それ以外の場合にも,主任検察官は, 自己の信ずるところとそのよって来たるゆえんについて,十分上司に意見を述べ,上司もまた,主任検察官の意見を否とする理由を虚心に説明し,相互の意見調整を図ることによって解決されるべきものである。なぜなら, 主任検察官も上司も,検察権の行使が適正であることを期しているのであるから,意見調整をなし得ないことはないはずだからである。仮に,意見調整をなし得なかったとすれば, それは,上司・主任検察官のいずれか,あるいは両者ともその資格に欠けているものといわねばならないのである(注8)。
   このようにして,検察官は,庁法第4条及び第6条に規定する事務については,上司の指揮監督の下に,独任制官庁として,その固有の権限に基づいてその職務を行うものである。

5 検察官が職務を遂行するための補助機関として,検察庁には検察事務官・検察技官が置かれ(庁法第27,28条),検察官は,検察庁の組織機構に従ってその検察官の分担する事務を補佐・補助する職員を指揮監督する (章程第8条)のである。

(注1)ここにいう官庁とは,行政法用語を正しく使えば「行政官庁」のことで「国家のために意思決定をし,かつ, これを外部に表示し得る国家機関」のことをいい,例えば,国士交通大臣,税務署長といった行政処分の権限を持つ,対外的責任者だけを意味する。国土交通省,税務署といった,行政官庁なども包含する人的・物的設俄の全体(官署) とは区別される。
(注2) 指揮監督権の意義
   一般に指揮監督権については, 「上級機関が下級機関の権限の行使を指揮し,その適法性と合目的性を保陣するためにする作用を監督の権限という。行政機関は, 内閣を最高とし, その下に,上級機関が下級機関の権限の行使を監督することによって,行政の統一を期していると定義されている。また,指揮監督の方法,手段としては,(1)監視権(上級機関が下級機関の権限行使の状況を知るために,報告を徴したり,書類帳簿等を査閲したり, 自ら又は職員を派遺して実地に事務を視察したりする様限),(2)許認可権(一定の事項について下級機関は上級機関の許可又は認可を受けるべきものとする場合の権限),(3)訓令権(訓令とは,上級機関が下級機関の権限行使を指揮するために発する命令をいい,その訓令を発する権限。狭義において指揮権ともいう。訓令は具体的事項について発せられる場合もあり,抽象的,一般的事項について発せられる場合もある。), (4)取消,停止権(下級機関の違法又は不当な行為を取消し,又は停止する権限),(5)代執行権(上級機関が監督権の内容として,下級機関の権限に属する事務を自ら代わって行うことをいう), (6)罷免権(上級機関の命令に服さない下級機関は,職務上の義務違反を理由として罷免される。), (7)権限争議の裁定権(上級機関は,本来,下級機関の所掌事務の総体をその所掌事務とするのであるから,権限争議についての裁定権は,本来その上級機関の権限に属する。)があるとされている。
   しかし,検察事務は,独立官庁たる個々の検察官固有の権限に基づくものであって,検察行政事務のように,庁の長の権限に由来し, その委任を受けもしくはその補助として行うものではないから,検察事務に側する限り,上記の指揮監督権を,そのまま肯定することはできない。
   すなわち,検察事務においては,個々の検察官が主体であって,上司の指揮監督権は部下の事務の統括を内容とするもので補助的なものだとされる。
(注3) 検察事務に関する上司の指揮監督の方法,手段
   その指揮監督の方法,手段として,次のようなものを挙げることができる。
(ア)監視権(進行管理権)
   部下の権限行使や職務遂行状況を観察し,必要があればその状況を報告せしめ,適宜これを点検するなどの方法により,職務進行過程を統制する権限である。事件の捜査もしくは公判の過程において, 中問報告を求めたり記録を検討したり,また,未済事件の状況を調べたりするのは,この権限の発動である。
(イ)審査権

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任期満了により衆議院議員が失職した場合における,参議院の緊急集会の開催の可否

目次
1 総論
2 政府答弁
3 最高裁大法廷判決における反対意見
4 明治憲法下における任期満了総選挙
5 関連記事その他

1 総論
(1) 憲法54条2項は,「衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。」と定めています。
(2) 任期満了により衆議院議員が失職したことを受けて昭和51年12月5日,第34回衆議院議員総選挙が実施されたものの,日本国憲法下では,それ以外に任期満了により衆議院議員が失職した事例はありません。

2 政府答弁
(1) 横畠裕介内閣法制局長官は,平成30年2月6日の衆議院予算委員会において以下の答弁をしています。
   参議院の緊急集会についてでございますけれども、憲法第五十四条第二項は、「衆議院が解散されたときは、」と冒頭に規定しております関係で、任期満了により衆議院議員がいなくなったという場合にこの緊急集会が開けるのかという論点が確かにございます。
   この点につきましては、昭和五十一年に、必ずしも大災害という前提ではございませんけれども、内閣法制局において検討したことがございます。
   そのときは、1参議院の緊急集会の制度は、極めて特殊な場合の変則的、異例の措置であって、解散という予期しない事態の場合に限って、特に明文の規定をもって認めたものであり、それ自体としても抑制的に運用されるべきものであるため、消極的に解すべきであるという見解、2解散による選挙と任期満了による選挙の間に根本的な差異があるとは考えられず、解散の場合の条件よりも厳格に考えるべきであるが、真に国政上の緊急の必要があるときは、憲法第五十四条第二項の類推適用が許されるという見解の両論がありましたが、結論を得るに至っておりません。
   いずれにせよ、この問題につきましては、憲法上の国会の権能に関する重要な事柄でございますので、国会で御議論をいただくのが適当であると考えます。
(2) 参議院議員蓮舫君提出災害対策としての選挙制度の在り方等に関する質問に対する答弁書(平成28年3月18日付)には以下の記載があります。
   御指摘の「過去の検討状況及び過去の答弁等」を網羅的にお答えすることは困難であるが、旧憲法調査会法(昭和三十一年法律第百四十号)第一条の規定により内閣に置かれた憲法調査会の昭和三十四年七月二十二日及び九月二十三日に開催された第二委員会において、衆議院議員の任期満了による総選挙は、原則的には任期満了以前に行われるが、常会の会期が衆議院議員の任期満了によって終了するような場合には、総選挙は任期満了後に行われることになり、このあとの場合に何らかの緊急事態が発生したときには、衆議院解散の場合と同じく、緊急集会的制度が必要なのではないかという指摘がされたことがあると承知している。
   また、衆議院議員の任期満了による総選挙が行われた昭和五十一年には、内閣法制局において検討したことがあるが、結論を得るに至っていないものと承知している。

3 最高裁大法廷判決における反対意見
(1) 最高裁大法廷平成30年12月19日判決における山本庸幸裁判官(元 内閣法制局長官)の反対意見には以下の記載があります。
① 私は,現在の国政選挙の選挙制度において法の下の平等を貫くためには,一票の価値の較差など生じさせることなく,どの選挙区においても投票の価値を比較すれば1.0となるのが原則であると考える。その意味において,これは国政選挙における唯一かつ絶対的な基準といって差し支えない。ただし,人口の急激な移動や技術的理由などの区割りの都合によっては1~2割程度の一票の価値の較差が生ずるのはやむを得ないと考えるが,それでもその場合に許容されるのは,せいぜい2割程度の較差にとどまるべきであり,これ以上の一票の価値の較差が生ずるような選挙制度は法の下の平等の規定に反し,違憲かつ無効であると考える。
② 仮にこれらの議員(山中注:一票の価値が0.8以上の選挙区から選出された議員及び訴訟の対象とされなかった選挙区がある場合にあってはその選挙区から選出された議員)によっては院の構成ができないときは,衆議院が解散されたとき(憲法54条)に準じて,内閣が求めて参議院の緊急集会を開催し,同緊急集会においてその新しい選挙区の区割り等を定める法律を定め,これに基づいて次の衆議院議員選挙を行うべきものと解される。
(2) 選挙無効の判決により多数の衆議院議員が失職した結果,衆議院の構成ができなくなるという事態を憲法が想定しているとは思えませんから,このような事態が生じた場合,任期満了により衆議院議員が失職した場合以上に参議院の緊急集会を開催できる法的根拠はない気がします。

4 明治憲法下における任期満了総選挙
(1) 明治憲法下における衆議院議員総選挙は23回ありましたところ,そのうち,任期満了によるものは4回であり,以下の日付で実施されました(Wikipediaの衆議院議員総選挙参照)。
1902年8月10日(第7回),1908年5月15日(第10回),1912年5月15日(第11回),1942年4月30日(第21回)

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検察事務官とは―仕事内容,検察官との違い,権限・採用・給料(AIリライト)

目次

第1 検察事務官の地位と三つの仕事領域1 検察庁法上の地位2 捜査公判部門,検務部門及び事務局部門3 デジタルフォレンジック,被害者支援及び社会復帰支援第2 通常の検察事務官が行う捜査1 検察官の指揮と取調べ2 通常逮捕と緊急逮捕3 捜索・差押え,電磁的記録及び鑑定4 検視第3 通常の検察事務官の権限の限界1 公訴提起,勾留請求及び通常逮捕状の請求2 告訴・告発の法定受理と庁内の受付3 庁外で職務を行う場合の証票第4 検察官事務取扱検察事務官1 現行の検察庁法附則2条2 検察官としての権限と行為資格3 制度に対する日弁連の意見第5 採用,勤務条件,研修及びキャリア1 採用と勤務条件2 研修とキャリア3 検察事務官向け研修教材等の資料4 初任給と公安職への移行5 裁判所事務官との違い第6 出典・参考資料1 法令及び公的資料2 裁判例3 実務書

検察官側の仕事内容,検事・副検事の区分と任命資格は,検察官とはを参照されたい。検察事務官としての採用と,検事・副検事への任命は,それぞれ別の手続である。

第1 検察事務官の地位と三つの仕事領域

「検察庁」は機関,「検察官」「検察事務官」はそこで働く職員の職種である。庁の役割・4種類の検察庁と警察・裁判所との関係を先に確認したい場合は,検察庁とはを参照されたい。

検察事務官は,検察庁で捜査・公判,事件処理及び組織運営を支える職員である。
仕事は捜査公判部門,検務部門及び事務局部門に分かれ,検察官とともに取調べや公判の事務を行う職員も,証拠品・記録の管理や人事・会計を担当する職員もいる。
検察官の職名とは異なり,通常の検察事務官と検察官事務取扱検察事務官の権限も区別する必要がある。

採用を検討する場合は,検察事務官になるには,給料・年収の見方及び裁判所事務官との違いを参照されたい。
本記事では,仕事内容と権限の全体像に加え,法令上の限界,採用・研修及び関連資料を説明する。

知りたい事項から本文を読む場合,取調べの権限は第2の1,逮捕と逮捕状の請求の違いは第2の2,起訴や勾留請求の限界は第3の1を参照されたい。
検察官の事務の取扱いを命じられた職員については,第4で通常の検察事務官と分けて説明している。

1 検察庁法上の地位

検察庁法27条は,検察庁に検察事務官を置き,検察事務官が上官の命を受けて検察庁の事務をつかさどるほか,検察官を補佐し,又はその指揮を受けて捜査を行うと定めている。検察事務官は,総務や会計だけを担当する職員ではなく,取調べ,逮捕,捜索・差押え等を法令に基づいて行うことがある国家公務員である。

もっとも,通常の検察事務官は検察官とは別の官職であり,検察官だけに認められた公訴提起や勾留請求を当然に行えるわけではない。本記事では,検察事務官の権限を,①個別の刑事訴訟法の条文から直接認められるもの,②検察官の指揮又は命令を要するもの,③検察官だけに認められるもの,④検察官事務取扱の発令によって検察官として行使するもの,という四つに分けて説明する。

2 捜査公判部門,検務部門及び事務局部門

検察庁の職務紹介によれば,主な仕事は次のように分けられる。
各庁の部署名や個々の職員の分担は同一とは限らない。

部門主な仕事捜査公判部門取調べへの同席,供述調書等の作成,公判準備,関係機関との連絡・調整検務部門事件の受理・処理,令状関係事務,証拠品・記録・犯歴の管理,刑の執行,罰金等の徴収事務局部門総務,人事・給与,福利厚生,会計,物品調達及び庁舎管理等

立会事務官とは,検察官とともに捜査又は公判の業務を担当する検察事務官である。
捜査公判部門の紹介では,捜査担当は取調べへの同席や供述調書の作成等を行い,公判担当は事件記録や証拠品の精査,立証方針の検討,裁判所・弁護人・被害者等との連絡・調整等を行うと説明されている。
立会事務官は独立した採用試験の名称ではなく,職務の分担を示す名称である。

庁の規模によって部課の名称や事務分担は異なる。
三部門は職務を理解するための大分類であり,全ての検察庁に同名の独立部門が置かれているという意味ではない。

3 デジタルフォレンジック,被害者支援及び社会復帰支援

現在の職務は,従来型の書類作成や検務事務だけではない。厚生労働省の職業情報提供サイトは,押収したパソコン等やネットワーク上のデータを適正な手続で保全・解析するデジタルフォレンジック,被害者の相談対応や法廷への付添い,証拠品返還等の手続支援,福祉機関等と連携した社会復帰支援を,検察事務官の職務として挙げている。

被害者支援又は社会復帰支援は,捜査・公判と無関係な付随業務ではなく,刑事手続の過程で生じる被害者の負担を軽減し,再犯防止に必要な福祉的支援へつなぐ仕事である。ただし,社会福祉士等の専門職員が関与する場合もあり,すべてを検察事務官だけで行うものではない。

検察事務官の仕事を動画で紹介しています(YouTube法務省チャンネル)https://t.co/rGUjfizAmQ

— 最高検察庁 (@PPO_SAIKOUKEN) March 14, 2023

第2 通常の検察事務官が行う捜査
1 検察官の指揮と取調べ

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検察権の独立(行政権,立法権との関係)

   七訂版 検察庁法(平成31年3月の法務総合研究所の文書)20頁ないし27頁には,「第2節 検察権の独立(行政権,立法権との関係)」として以下の記載があります(別の場所の脚注に言及している部分は削りました。)。

1 検察権は,国家刑罰権の実現等の国家目的を追求して行使されるもので, その本質は行政権の一作用であり, 司法権と明白に区別される。しかし,検察権の行使は,公益の代表者として個々の事件について法の正当な適用実現を目的とするものであって, 司法権と密接な関係を持ち, 司法作用に重大な影馨を及ぼすものである。
   このことは,例えば,起訴・不起訴が外部からの影響-特に政治的な圧力-によって左右される場合を考えれば明瞭である。不告不理の原則の下においては,裁判所は,起訴されない事件を審判するわけにはいかないし,起訴された事件は必ず審判しなければならないのであるから,司法権の行使は検察権の行使にかかっている。この場合,司法権が確固として独立していても,検察権の行使が公正を欠くならば, 司法権の行使も不公正なものとならざるをえない。司法権独立の主眼は, 司法権の行使を政治的影響から自由にするところにあるといってよい。したがって,検察権が政治的影響のままに行使されるならば,それはまさしく政治的司法を現出し, 司法権の独立は名のみになるといっても過言ではない。検察権と司法権は, まさに車の両輪であり, そのいずれの公正を欠いても刑事司法の健全な運営は期しがたい。
   このように,検察権は行政権の一作用でありながら, 司法権と密接な関係を持つのであり,刑事司法の公正を期するためには,検察権についても司法権独立の精神を能う限り推及されなければならない。したがって,検察権は,法の拘束・支配の下において,それを行使する者の良心に従って,独立して行使されることが要請される。
   この検察権の独立を担保するものとしては,庁法上①法務大臣の検察事務に対する指揮監督権の制限(庁法第14条) ,②検察官の独任官庁制(庁法第1,4,5条),③検察官の身分保障(庁法第22条ないし第25条)の制度がある。

2 しかし,既に見たように,検察権は,行政権の一部をなすものであり,行政権は,内閣に属し(憲法第65条),内閣は,行政権の行使について,国会に対し連帯して責任を負う (憲法第66条第3項, 内閣法第1条第2項)。そして,内閣を組織する各大臣は,主任の大臣として,行政事務を分担管理する (内閣法第3条第1項,国家行政組織法第5条第1項)のであり,法務大臣は,法務省の長(法務省設置法第2条第2項) として, 「検察に関すること」 (同法第4条第7号)を含む法務省の所管事務を分担管理し, これについて責任を負う。 これが組織法における原則(責任政治の原則)である。 したがって,行政権の一部である検察権の行使についても,内閣は国会に対して連帯して責任を負うものであり,検察権も,内閣法,国家行政組織法,法務省設置法等の諸規定に基づいて,法務大臣の指揮監督の下に行使されるのが原則である。
   なお, ここに「指揮」 とは,おおむね事前において,職務上の命令をすることを意味し, 「監督」とは,おおむね事後において,職務執行が適法か否か,相当か否かを査察し,必要があるときは是正の措置を命ずることを意味する。
   この責任政治の原則からする要請と,検察権独立の要請は,相互に対立して排斥するのではなく,調和することが必要である。検察権の独立は, 司法権の独立のように他からの一切の影響を排除しようとするものとは異なり,他からの不当な影響を排除しようというものである。それは,正しい統一的な国家意思が, 司法に反映するように検察権が行使されなければならないための要請であり, もとより検察の独善を容認するものではないからである。

3 法務大臣の指揮監督権の制限(庁法第14条)
   これは責任政治の原則と調和させつつ,法務大臣の指揮監督権の行使に一定の制限を加えて,検察権の独立を図ろうとした制度である。
   すなわち,法務大臣は,検察全般に対する指揮監督権を持つが,議院内閣制の下においては,その指揮監督が,例えば,政党の利害等によって左右されるなどして,検察の公正な運用が失われ, あるいは失われるおそれがあるので,法務大臣の指揮監督権の行使が制限されなければならない。そこで,庁法第14条は, 「法務大臣は,第4条及び第6条に規定する検察官の事務に関し,検察官を一般に指揮監督できる。ただし,個々の事件の取調べ又は処分については,検事総長のみを指揮することができる」 と規定し,検察事務に関する指揮監督権の行使を制限している。検察事務以外の事務についての指揮監督は組織法上の原則によるわけであって,総務,会計,人事等に関する事務や,犯罪の防止その他刑事政策上の諸施策に関する事務についての法務大臣の指揮監督権の行使は制約を受けない。
   すなわち,捜査,公訴の提起・遂行などの検察事務に関しては,法務大臣は,検察官を「一般」に指揮監督することができるが,検察官の行う 「個々の事件の取調べ又は処分」については検事総長のみを指揮することができるにとどまる。 「一般に」 とは, 「一般的に」 ということで,「具体的に」 と相対する概念であり,例えば,検察事務処理についての一般的方針や基準を訓示したり,法令の行政解釈を示したり,個々の具体的事件について報告を求めたりすることである。 「取調べ」 というのは,被疑者,参考人の取調べだけを指すのではなく,捜査の方法,順序等も含み, 「処分」 というのは,起訴,不起訴の処分のほか,公判の遂行及び刑の執行はもちろんのこと,刑罰権の実現のために検察官が行う捜査以外の一切の検察事務の処理とその方法,順序を含むものである。
   すなわち,法務大臣は,個々具体的事件に関する検察事務については,捜査の着手から刑の執行に至るまで,直接個々の検察官を指揮することは許されず,検事総長のみを指揮することができる。言い換えれば,法務大臣は,具体的事件に関しては,検事総長が持っている部下検察官に対する指揮監督権を媒介としてのみ,個々の検察官の行う検察事務に干渉することができるのである。
   ところで, これを形式論理的に見ると, たとえ検事総長を通じてにせよ,具体的事件について法務大臣に指揮権を認める以上は, それが検事総長を通じてのみ行われようが,直接,個々の検察官に対して行われようが,個々の検察官が検事総長の指揮監督に服しているからには,結局は同じことだともいうことができる。 しかし,実際の運用を考えてみると,検事総長は,法律的には法務大臣の指揮監督に服するものであるが,全国の検察官を指揮監督し検察権を代表する者として,不当な法務大臣の指揮に対しては, それが不当であることを説得して法務大臣の翻意を求める等の事実上の措置がとられることが期待され, これによって法務大臣の不当な指揮が防止されるのである。このように庁法第14条は,法務大臣と検事総長の識見により,運用の実際において妥当な結果が導かれることを期待しているのである。

4 以上のように法務大臣が具体的事件について検事総長を指揮し得る権限を,俗に「指揮権」 と呼んでいる。この指揮権の発動については,昭和29年4月の造船疑獄事件に関して行われたそれが有名であり, また,一般にはそれが唯一の例であるかのようにいわれているが,必ずしもそうではない。まず,特に重要な事件については,捜査の着手又は起訴・不起訴の処分について,法務大臣の指揮を受けるべきことが一般的に定められ(処分請訓規程,破壊活動防止法違反事件請訓規程), これに当たる場合には, 具体的事件について,検事総長から法務大臣に対して請訓が行われ,これに応えて法務大臣が指揮することとなっている。また,検事総長は,将来政治問題化することが予想されるような事件については,国会における検察権の代表である法務大臣に対して,積極的に報告を行うこともあると考えるが,そのような際,特に法務大臣の指揮を仰ぐこともあると考えられる。いずれにせよ,法務大臣は,検事総長の請訓により,請訓どおりの指揮を行うのが例であると思われるが, 明らかに諭訓を否決する指揮が行われたのが,造船疑獄事件のそれである (同事件では,検事総長から法務大臣に対し, 自民党幹事長佐藤栄作氏に対する逮捕請求許可の請訓があった。)。法務大臣が,検事総長の理を尽くした請訓にもかかわらず不当な指揮を維持するならば,それは,検察全体の代表者としての検事総長が,政党内閣の代表者としての法務大臣と正面から対立することとなり,いずれの判断が正当であるかが広く国民の批判にさらされ,結局は,健全な国民の声によって,検察権の適正な行使が担保されることとなることも,庁法第14条の期待しているところと解される。

5 以上は, 内閣と検察の関係について見たのであるが,検察権の独立のためには,立法権ないし国会からの抑制も制限されなければならない。
   すなわち,国会の衆参両議院は, それぞれ国政に関する調査権を持ち,その調査のため証人の出頭,証言及び記録の提出を求めることができる(憲法第62条)のであって,検察権も行政権の一部として,検察行政事務はもとより,検察事務についても,国政調査権の対象となり得るものといわなければならない。 しかし,既に述べたように,検察権が司法権と密接不可分な関係にあるところから,検察権の行使について国政調査を行うことにより,ひいては, 司法権自体の行使に重大な影響を及ぼす場合があり得る。そのような場合には, 司法権の独立を脅かすという意味において,検察権の行使に関する調査が許されないことになるというべきである(注)。例えば,現に裁判所に係属中で,事実関係につき当事者間に争いのある事件について,裁判上の立証がまだなされていない段階であるのに,検察官を証人として喚問し,捜査の内容,将来裁判所に提出すべき証拠の内容等を証言させるようなことがあれば,国政調査という名前の下に実質的に裁判が行われ,検察官の公訴維持は困難となり,裁判所には予断を与え, 「司法権の独立」が脅かされることになるから,許されないといわねばならないし,証人として喚問された検察官は出頭をも拒むことができると考える。
(注) いわゆる日商岩井不正事件について,国政調査権は, 「検察権との併行調査は,原則として許されるが, 司法権の独立ないし刑事司法の公正に触れる危険性があると認められる場合には制限される」 (東京地判昭和55年7月24日判時982号2頁) との判断が示されている。

6 検察に対する国政調査権の行使が制限される場合には,議院における証言及び書類の提出を,職務上の秘密に関するものとして拒むことが許されることが多いと思われる。
   すなわち,各議院等は, 「証人が公務員である場合又は公務員であった場合……その者が知り得た事実について,本人又は当該公務所から職務上の秘密に関するものであることを申し立てたときは, 当該公務所又は監督庁の承認がなければ,証言又は書類の提出を求めることができない」 (議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律第5条第1項)ものとされ,その公務所又はその監督庁が承認を拒んだ場合,議院等において承認拒否の理由を受諾できないものと認めれば「その証言又は書類の提出が国家の重大な利益に悪影響を及ぼす旨の内閣の声明を要求することができ」 (同条第3項前段) ,要求後10日以内にその声明があれば,証言又は書類の提出をする必要がない(同項後段)。ここでいう 「職務上の秘密」は, 「職務上知り得た秘密」 よりも狭い概念で,職務上知り得た他人の秘密を含まず,職務自体の秘密をいうものと解されている。しかし秘密という概念は, ある事項を秘匿しておく利益と, これを公にする利益とを比較して,前者の方が大きい場合にだけ秘匿することが認められる相対的なものであるから,それぞれの調査の目的等により,秘密の範囲が動いてくることとなる。 したがって,検察における職務上の秘密の範囲や事項を一律にいうことは困難であるが,一般的には,現在及び将来における捜査や公訴の維持に支障をきたすような事項がこれに当たることになろう。

7  国政調査権と検察の職務上の秘密とが正面から対立したものとしては,造船疑獄事件にからんで衆議院決算委員会が検察官等を証人として喚問し,捜査の経過,不起訴となった財界,政界人の氏名,被疑事実の一部及び資料,起訴された事実について証拠の一部等の証言を求め, 同検察官等が職務上の秘密であるとして一部の証言を拒否し, 同委員会は拒否事項について法務大臣の承認を求め,法務大臣はその一部について承認をし,大部分については承認を拒否してその理由を疎明したが, 同委員会は内閣声明を要求し, 内閣は法務大臣の承認拒否を支持して声明した事例がある。その内閣声明は,次のとおりである。
「衆議院決算委員会から, さきに法務大臣の疎明した検事総長佐藤藤佐及び東京地方検察庁検事正馬場義統の証言及び書類の提出の承認を拒否した理由につき,これを受諾することができないとして内閣声明の要求があった。
   よって, 内閣は,右要求につき慎重に検討審識した結果,法務大臣がその承認を拒否した証言及び書類の提出を現段階において行うことは,機密の保持を本旨とする検察運営に重大なる障碍をきたすのみならず, いわゆる造船疑獄事件として起訴せられ,近く公判において事実審理の開始せられんとする商法違反(特別背任)被告事件,政治資金規正法違反被告事件,贈収賄被告事件の公訴の維持に著しい支障を生ぜしめ,他面裁判所に予断を与え裁判の公平を阻害する虞なしとせず,かくては犯罪を防あつして国家の治安,社会の秩序を維持し,公共の福祉を擁護せんとする検察の目的を達成することが困難となるのみならず,他面裁判の公平を確保して,司法権の公正なる運用を期することができなくなる虞があるのであるから,右証言等の承認をすることは国家の重大な利益に悪影響を及ぼすものと認める。

(続きを読む...)検察権の独立(行政権,立法権との関係)

法務省作成の検事期別名簿―年別PDF・テキスト版と名簿の見方(AI作成)

目次第1 検事期別名簿の年別資料第2 テキスト版と名簿の読み方1 令和8年版・令和7年版のテキスト記事2 法務省の開示部分とブログによる追記3 氏名・所属・在職状況を調べるとき第3 修習期・生年月日の開示範囲と幹部名簿1 修習期の不開示と生年月日の開示は別の判断であること2 幹部の氏名・官職を調べるための関連記事第4 副検事名簿,選考,人事評価及び派遣資料1 副検事の氏名・勤務庁を調べる場合2 検察官調査表の評価項目を調べる場合3 法科大学院への派遣を調べる場合第5 検察総合情報管理システムと運営報告の参考資料第6 捜査関係事項照会の参考資料第7 人事異動・給与・人事管理の掲載資料1 4月1日付の人事異動2 給与・手当及び人事管理第8 出典と関連記事

検察官の名前を検索する場合は,まず必要な基準日の資料を選び,PDF又はテキスト版で氏名を検索する。令和8年4月20日現在のテキスト版ではページ内検索が利用できる。幹部の氏名・ポストを調べる場合は,令和8年10月1日現在の法務・検察幹部名簿も参照されたい。名簿の基準日と閲覧日は異なるため,掲載された勤務庁を現在の所属と決めつけないことが必要である。

法務省作成の検事期別名簿を,基準日の新しい順に掲載する資料案内である。掲載対象は平成27年1月23日から令和8年4月20日までの18資料であり,令和8年版及び令和7年版には検索用のテキスト記事もある。

名簿は記載された基準日時点の資料である。ブログの公開日・更新日と名簿の基準日を区別し,その後の人事異動や在職状況は別に確認する必要がある。

第1 検事期別名簿の年別資料
名簿の基準日資料へのリンク令和8年4月20日現在掲載資料令和7年4月17日現在掲載資料令和6年4月15日現在掲載資料令和5年4月10日現在掲載資料令和5年1月10日現在掲載資料令和4年4月11日現在掲載資料令和3年4月9日現在掲載資料令和2年7月17日現在掲載資料令和2年1月9日現在掲載資料平成31年4月17日現在掲載資料平成30年7月25日現在掲載資料平成30年4月11日現在掲載資料平成30年1月22日現在掲載資料平成29年9月11日現在掲載資料平成29年4月17日現在掲載資料平成28年9月5日現在掲載資料平成27年4月15日現在掲載資料平成27年1月23日現在掲載資料

平成29年9月11日版は,リンク先URLの文字列に別の日付が含まれるが,掲載PDF冒頭の「H29.9.11現在」の表記に従って表示している。

第2 テキスト版と名簿の読み方
1 令和8年版・令和7年版のテキスト記事

- 検事期別名簿(令和8年4月20日現在)のテキスト版
- 検事期別名簿(令和7年4月17日現在)のテキスト版

テキスト版は氏名・所属等を検索する入口として利用できる。AIによる転記又は編集を含む記事は,氏名,官職,数字及び行の対応を原本画像と照合して利用する必要がある。

2 法務省の開示部分とブログによる追記

リンク先ファイル名に「山中弁護士が右側に修習期を記載したもの」等とある資料には,ブログ作成者による追記が含まれる。法務省が開示した部分と,修習期等の手書き追記を区別して読む必要がある。

追記された修習期を,法務省が当該開示決定で開示した情報として引用すべきではない。出典を示す際は,文書名,基準日,該当頁及び追記の有無を併記すると区別しやすい。

3 氏名・所属・在職状況を調べるとき

氏名を確認した後,官職や所属の欄を原本画像で照合する。複数年度を比較する場合には,改姓,同姓同名,併任及び組織名称の変更を考慮し,一つの名簿から現在の所属や個人の評価を推定しない。

第3 修習期・生年月日の開示範囲と幹部名簿
1 修習期の不開示と生年月日の開示は別の判断であること

平成28年度(行情)答申第365号は,平成27年の幹部名簿及び検事期別名簿のうち争われた部分について,修習期の不開示を妥当とし,本府省課長相当職以上の検察官の生年月日と,備考欄の裁判所からの出向情報は開示すべきであると判断した。

対象文書,争われた欄及び判断理由は,検事の修習期・生年月日はどこまで開示されるか―検事期別名簿と幹部略歴の公表(AI作成)で説明している。過去の答申の結論を,現在の全ての名簿・項目の開示結果として扱うことはできない。

2 幹部の氏名・官職を調べるための関連記事

- 法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)
- 法務省が政官要覧社に提供した幹部公務員名簿
- 法務省幹部一覧(令和8年8月12日現在)のテキスト版

生年月日を含む略歴の公表に関する資料には,平成19年6月15日付の幹部略歴公表通知がある。通知当時の公表対象職と,人事文書の決裁者を定めた別の規則の対象職は,それぞれの原資料で確認する必要がある。

第4 副検事名簿,選考,人事評価及び派遣資料
1 副検事の氏名・勤務庁を調べる場合

法務省作成の副検事名簿―年別PDF一覧と検事期別名簿との違い(AI作成)に,平成31年から令和8年までの8資料をまとめている。副検事の名簿は,検事期別名簿及び副検事の選考受験者名簿と区別して利用する資料である。

受験資格,試験科目,受験者名簿及び選考結果は,副検事の選考に関する資料で確認できる。

(続きを読む...)法務省作成の検事期別名簿―年別PDF・テキスト版と名簿の見方(AI作成)

国家公務員の懲戒に関する人事院規則及び人事院事務総長通達

目次
1 国家公務員の懲戒に関する人事院規則及び人事院事務総長通達
2 関連記事その他
 
1 国家公務員の懲戒に関する人事院規則及び人事院事務総長通達
・ 人事院規則12-0(職員の懲戒)は太字表記とし,これに対応する人事院規則12-0(職員の懲戒)の運用について(昭和32年6月1日付の人事院事務総長通達)の記載をその直後に載せています(令和2年5月27日現在の内容です。)。

(総則)
第一条 職員の懲戒は、官職の職務と責任の特殊性に基いて法附則第十三条の規定により法律又は規則をもつて別段の定をした場合を除き、この規則の定めるところによる。

(停職)
第二条 停職の期間は、一日以上一年以下とする。
第2条関係
停職の期間計算は、暦日計算による。

(減給)
第三条 減給は、一年以下の期間、俸給の月額の五分の一以下に相当する額を、給与から減ずるものとする。
第3条関係
1 減給は、休職、病気休暇等のため、俸給を減ぜられている場合でも、本来受けるべき俸給の月額(俸給の調整額を含む。)を基礎として計算した額を、給与から減ずるものとする。
2 減給は、職員が本来受けるべき俸給を変更するものではないから、俸給を計算の基礎とする手当等に影響を及ぼすものではない。
3 減給の期間は月単位で表示し、その効力発生の日の直後の俸給の支給定日(効力発生の日と俸給の支給定日とが同日の場合は、次の俸給の支給定日)から、減給期間として示された月数に応じ、各俸給の支給定日ごとに減給分を差し引くこととする。
月2回払の場合 減給の割合による額の2分の1
月1回払の場合 減給の割合による額
4 減給期間中に昇給・昇格・休職その他俸給が変更した場合にも、減給の計算については、減給発令時の俸給を基礎とする。
5 減給期間中に離職する場合には、最終の俸給の支給定日の減給の額をもって打ち切るものとする。
6 減給に際し、支給される給与(俸給の支給定日に支給されるべき給与の総額をいう。以下同じ。)がない場合には、当該支給定日に減ずる減給分は打ち切るものとする。また、支給される給与の額が当該俸給の支給定日に減ずる減給の額にみたないときは、支給される給与の額をもって、当該支給定日に減ずる減給分は打ち切るものとする。

(戒告)
第四条 戒告は、職員が法第八十二条第一項各号のいずれかに該当する場合において、その責任を確認し、及びその将来を戒めるものとする。

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黒川弘務東京高検検事長の賭け麻雀問題

目次

第1 不祥事発覚から略式命令までの経緯の骨子第2 黒川弘務東京高検検事長の引責辞任第3 森まさこ法務大臣の記者会見における説明第4 東京高検のルールブックの記載第5 黒川弘務東京高検検事長に関係する可能性がある懲戒処分の基準第6 検察の在り方検討会議,及び黒川弘務の略歴第7 賭博罪の条文と判断の整理第8 賭博罪に関する裁判例第9 公営賭博及びパチンコの合法性に関する国会答弁第10 取材源の秘匿第11 東京地検特捜部の取材対応のあり方に関する内閣答弁書第12 黒川弘務元東京高検検事長の退職手当第13 補足資料:三井環事件(平成14年4月22日逮捕)に関する国会答弁及び政府見解第14 補足資料:外務省機密費流用事件の判決・会計管理第15 関連記事

黒川弘務元東京高検検事長の賭け麻雀問題について、不祥事の発覚、訓告、辞職及び刑事手続の経緯を整理し、関連する国会答弁・行政資料を掲載する。令和2年当時の発言・資料の記載と、その後の手続の結果を区別して読む必要がある。

賭博罪の一般的な判断は賭け麻雀と賭博罪、退職手当の試算と返納制度は黒川弘務元検事長の退職金で整理している。「テンピンなら適法」という一般的な基準はない。

第1 不祥事発覚から略式命令までの経緯の骨子
(1) 黒川弘務 東京高検検事長は,令和2年5月20日,緊急事態宣言下で賭け麻雀をしていたことが週刊文春によって報道されたため,同月21日に訓告処分を受け,同月22日の閣議で辞職を承認されました。
(2) 黒川弘務 元東京高検検事長は,令和2年7月10日,単純賭博罪について起訴猶予となったものの,同年12月8日付の東京第六検察審査会において「起訴相当」議決が出ました。
(3) 東京地検特捜部は,令和3年3月18日,黒川弘務 元東京高検検事長について東京簡易裁判所に略式請求をした結果,同月25日,罰金20万円の略式命令が出ました。

令和3年4月2日の法務省刑事局の国会答弁資料(黒川弘務 元東京高検検事長の起訴状は提供できないこと)を添付しています。 pic.twitter.com/dCh5XKesbL

— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) May 25, 2021

第2 黒川弘務東京高検検事長の引責辞任
(1)ア 黒川弘務東京高検検事長は,令和2年1月31日付の閣議決定により,国家公務員法81条の3第1項に基づき同年8月7日まで勤務を延長することとなりましたところ,その理由は下記のとおりです。
記
   東京高等検察庁管内において遂行している重大かつ複雑困難事件の捜査公判に対応するためには,同高等検察庁検事長黒川弘務の検察官としての豊富な経験・知識等に基づく管内部下職員に対する指揮監督が不可欠であり,同人には,当分の間,引き続き同検事長の職務を遂行させる必要がある。
イ 詳細については,「東京高検検事長の勤務延長問題」を参照してください。

(2) 黒川弘務東京高検検事長は,産経新聞の記者2人及び朝日新聞の元検察担当記者と,緊急事態宣言下の令和2年5月1日から翌日及び同月13日,産経新聞の記者の自宅マンションにおいて賭け麻雀をしていたことが同月20日の週刊文春電子版「黒川弘務東京高検検事長 ステイホーム週間中に記者宅で“3密”「接待賭けマージャン」」に報じられるなどした結果,同月21日に辞表を提出し,同月22日の閣議で辞職を承認されました。
(3) 令和2年5月22日発表の法務省の調査結果には以下の記載があります。
   黒川検事長が、記者A、記者B及び記者Cとともに、約3年前から、月1、2回程度、前記各事実同様のレート(山中注:いわゆる点ピン(1000点を100円換算とするもの)と呼ばれるレート)で金銭を賭けたマージャンを行っていたことや、記者が帰宅するハイヤーに同乗したことが認められるが、その具体的な日付を特定しての事実の認定には至らなかった。

第3 森まさこ法務大臣の記者会見における説明
(1)ア 森まさこ法務大臣は,令和2年5月22日の記者会見において以下の説明をしています。
① 黒川検事長は,令和2年5月,自ら検察官でありながら,そして,自ら東京高検検事長として,東京高検管内の検察官を含め検察庁職員を指揮監督する立場にありながら,東京都内において,記者らとともに,金銭を賭けた麻雀を行ったものでございます。そして,その行為が行われた時期が,新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために,政府による緊急事態宣言が行われ,広く国民の皆様に外出自粛が呼び掛けられた時期であり,かつ,私の下で,法務省新型コロナウイルス感染症対策基本的対処方針を定め,ゴールデンウィークに入る直前に,私から,法務・検察職員において,これらを踏まえた活動をとるように強く指示をしていた時期でございます。
 そのような中での黒川検事長の今回の行動は,甚だ不適切であり,強い遺憾の意を覚えるものでございます。一報を聞いた時は,耳を疑いました。国民の皆様に憤りや御不安を与えたこと,検察や行政に対する信頼を損ねたことに対して,法務大臣として,お詫びを申し上げるものでございます。
② これ(山中注:黒川検事長に対する訓告処分)については,法務省内,任命権者であります内閣と様々協議を行いました。その過程でいろいろな意見も出ましたが,最終的には任命権者である内閣において,決定がなされたということでございます。
 その際,賭け麻雀における過去の処分の例ですとか,刑法の賭博罪と人事院の規則の賭博についての定義の考え方ですとか,刑法の方は刑事処分が関連してまいりますので,人事院規則の方とは全く同じではないという説明も受けました。その中で刑法の賭博罪についても,立件される程度があるという説明もございました。様々なことを総合考慮した上で,内閣で決定したものを,私が検事総長にこういった処分が相当であるのではないかということを申し上げ,監督者である検事総長から訓告処分にするという知らせを受けたところでございます。
イ 検事長に対する訓告処分は検事総長が行うことになっています(法務省職員の訓告等に関する訓令(平成16年4月9日付の法務大臣訓令)参照)。
(2) 法務省の調査は5月21日に実施されただけと思いますが,菅義偉官房長官は,令和2年5月22日の記者会見において,黒川弘務東京高検検事長の賭け麻雀問題について再調査は不要という認識を示しました(gooニュースの「黒川氏の再調査は不要 菅官房長官、退職金「規定に基づき支給」」参照)。

(続きを読む...)黒川弘務東京高検検事長の賭け麻雀問題

令和2年の検察庁法・検察官俸給法改正案の審査資料――版別一覧と変更点(AI作成)

目次

第1 令和2年2月の文書(黒川弘務東京高検検事長の勤務延長後の文書)1 令和2年2月27日頃の文書2 令和2年2月17日頃の文書3 令和2年2月7日頃の文書4 令和2年2月初旬頃の文書第2 検察官の勤務延長を認めた解釈変更に関する文書(令和2年1月当時のもの)第3 令和元年10月31日までの文書1 令和元年10月31日の文書2 令和元年10月29日頃の文書3 令和元年8月22日頃の文書4 令和元年8月20日頃の文書5 令和元年5月10日頃の文書6 令和元年5月7日頃の文書第4 関連記事その他3 関連記事

令和2年4月20日付開示決定に基づく法案審査資料を,版ごとの資料目録として掲載する。各資料を探す際は,下記の時期と資料の種類を照合されたい。収録する令和2年案は第201回国会で審査未了となり成立していない。

令和元年10月末までの原案と,令和2年1月の解釈変更後の案は別の段階である。法務省の策定経緯文書は,元年10月末頃の第二部長審査終了,2年1月17日~24日の協議,2月17日の改正部分の第二部長審査終了,2月28日の法案全体の審査終了を区別して説明している。

第1・第3の「頃」という日付は掲載資料の版を区別する表示である。表紙,改訂日,内閣法制局への提出日及び審査終了日が常に同じであるとは限らない。同名資料も別の版として確認し,頁番号を示すときは該当する版のPDFを併記する必要がある。

第1の2月27日頃の資料には2月17日頃との附則4条の相違を示す資料が含まれ,第1の2月17日頃には勤務延長の読替表などが含まれる。以下の個別リンクは資料の目録であり,掲載された1417枚の全てについて内容の比較結果を示すものではない。

解釈変更の目的と文書不存在をめぐる裁判所の判断は,黒川検事長の勤務延長と文書不存在――大阪地裁令和6年6月27日判決の解説で,請求対象文書1~5及び国家賠償請求を分けて整理している。

* 第1ないし第3は,令和2年4月20日付の,法務大臣の行政文書開示決定通知書(検察庁法の一部改正に関する法律案等の法案審査資料)に基づく開示文書のうち,逐条国家公務員法<全訂版>(23枚),新版検察庁法逐条解説(7枚)及び事実上の重複文書1枚を除く1417枚を掲載したものです。

第1 令和2年2月の文書(黒川弘務東京高検検事長の勤務延長後の文書)
1 令和2年2月27日頃の文書
・ 令和2年の検察庁法改正案に関する,法務省の逐条説明資料
→ リンク先のPDF23頁には,「検事総長は勤務延長制度を適用することで68歳に達する日の前日まで勤務でき、次長検事及び検事長は管理監督職勤務上限年齢制の特例の趣旨を踏まえた仕組み及び勤務延長制度を適用することで66歳に達する日の前日まで勤務できることとなる。」と書いてあります。 
・ 令和2年の検察庁法及び検察官俸給法の改正案の条文
・ 令和2年検察庁法改正案及び検察官俸給法改正案の新旧対照表
→ 検察庁法附則4条(リンク先のPDF12頁)につき,令和2年2月17日頃の新旧対照表と異なります。
・ 国家公務員法等の一部を改正する法律案(検察庁法等関連)→長官からの御指摘とその対応について
→ 検察庁法附則4条に限り,令和2年2月17日頃の条文案から修正したとのことです。

2 令和2年2月17日頃の文書
・ 令和2年の検察庁法改正案に関する,法務省の逐条説明資料
・ 令和2年の検察官俸給法改正案に関する,法務省の逐条説明資料(令和2年2月17日頃の文書)
・ 令和2年の検察庁法改正案及び検察官俸給法改正案の附則に関する,法務省の逐条説明資料
・ 令和2年の検察庁法及び検察官俸給法の改正案の条文
・ 以下同じリスト(検察庁法の一部改正による改正部分)
・ 令和2年の検察庁法及び検察官俸給法の改正案の新旧対照表
・ 国家公務員法等の一部を改正する法律案の附則改正案の対比表
・ 令和2年の国家公務員法等の一部を改正する法律案 読替表(検察庁関係)
→ 「令和2年の検察庁法改正案22条2項(次長検事及び検事長)又は22条3項(検事正及び上席検察官)に基づく国家公務員法改正案81条の7(定年退職の特例)の読替表」を含んでいます。
・ 令和2年の検察庁法改正案に基づく,国家公務員法等の一部を改正する法律の附則改正案の対比表
・ 令和2年の検察庁法改正案を前提とした,国家公務員法の読み替え条文(令和2年2月17日頃の文書)

(続きを読む...)令和2年の検察庁法・検察官俸給法改正案の審査資料――版別一覧と変更点(AI作成)

副検事制度が創設された経緯(AIリライト)

目次

第1 副検事制度が創設された経緯第2 明治憲法時代の違警罪即決例及び警察犯処罰令第3 関連記事その他

副検事制度の創設背景を調べるため,戦後の制度改革を回顧する資料と,明治憲法時代の警察による処分に関する資料を紹介する。ここで引用する資料が述べる当時の状況と,現在の副検事の仕事・任命資格・選考方法は区別する必要がある。現在の全体像は副検事とは?検事との違い・仕事内容・なり方,年度別の選考資料は副検事の選考の記事を参照されたい。

第1 副検事制度が創設された経緯

下記の回顧資料は,制度創設の背景として,戦後の司法制度改革に伴う検察官の需要,簡易裁判所に対応する人員の早急な確保,検察事務官等に昇進の道を開くことを挙げている。また,当初の選考・訓練上の問題と,その後の改善を回顧している。これは同資料が記述する当時の事情であり,現在の人員数,選考基準又は特任検事の任命人数を示すものではない。

・ 「新検察制度十年の回顧」には,「六 副検事制度の創設」という表題で,以下の記載があります(法曹時報10巻3号84頁ないし86頁)。

    検事の補佐機関として特別任用の検事補又は副検事制度を設けるという構想は戦前からあつたのであるが、裁判所は検事補又は副検事に相当する特別任用の検察官を設けることを強く反対しており、検察部内においても賛否両論があった。反対理由の根拠は検察の運用が全般的に低下するというのであったが、これを克服することができても当時検事局は裁判所に附置され、裁判所とともに司法大臣の管理の下にあったので、検事局だけにこの特別任用の制度を設けることは裁判所との関係から実現困難な状態にあった。
    しかし、戦後司法制度が改正されるに当り、司法法制審議会では検事補制度を設けることを認めており、また憲法の改正により行政執行法、違警罪即決例などが廃止され、逮捕、勾留がすべて裁判官の令状によらなければならぬことになれば、これまで警察署長の権限で処理されていたものをすべて検事が取り扱わねばならぬことになり、また裁判所がこの実情に沿うため簡易裁判所を設けることになれば、簡易裁判所の裁判官に匹敵する数の検事を増員せねばならぬ必要が起り、かかる多数の検事を早急に充足することは到底不可能であったので、ここに特別任用により検事に代える機関を設ける必要が生じ、また別に部内において久しく要望されていた一般事務職員の昇進の途を拓くことについて、副検事制度は職員の将来に大きな希望を与えることができるとも考えられたので副検事制度を実現することにしたのである。
    特別任用の副検事を置くことについては、日本弁護士連合会は、その任用資格が検事の任用資格より低く検察組織の実力を低下し人権尊重の基本的原則に違背する危険があるというので反対し、また総司令部も検察官は公訴の提起及びその維持にあたるには高度の法律的素養が必要であるといって、特別任用資格を認める副検事制度には容易に承認を与えてくれなかつたのであるが、これを必要とする実情を強調してついに実現することになつたのである。
    ところが、愈々副検事制度を実現してみると、副検事は、年々飛躍的に増加する区検察庁の管轄事件(とくに道路交通違反関係事件)の処理、あるいは公判運営に対処して検察の機能を果たし、これを設けた目的を一応達しているばかりでなく、これまで専ら検事の捜査の立会、書類の作成整理、証拠品の処理などの機械的な検察事務に従事し将来に希望を託すことのできなかった一般検察職員に昇進の途を拓き、優秀な検察事務官に跳躍の機を与えた効果は目ざましいものがあった。しかし、その発足当初は、急速に一定の要員を充足しなければならぬ必要があり、副検事の選考は各庁に一任されていたため、採用の一応の基準はあっても、各地によって実情がちがい、検察事務になれた実情にあかるい部内職員だけでなく、部外者の有資格者などを多数採用したため、検察官に必要な識見の足らないものや、年令的に適当でないものなども少くなく、それに訓練不足というような事情もあって、実務の処理に過誤があったり、処理が適正でなかったりすることもあって、副検事制度に対し、内外から一時相当な非難があった。
   その弊害は、その後ことごとく是正されたとはいえないが、運用について検討が加えられた結果、副検事に適当でない者は漸次淘汰され、また素質の改善向上をはかるため、中央、地方において厳格な実務訓練を施し、あらたに採用する者に対しては、学識は勿論、人物考査に意を須い、厳格な選考を行っているので、将来性のある優秀者が増加する傾向にあり、さらに、副検事の実務経験三年以上経た者のうちから、考試を経て検事に昇進するものも毎年二、三名は輩出するという実情であって、副検事制度を設けた目的を達成しつつあるのである。

第2 明治憲法時代の違警罪即決例及び警察犯処罰令
1 平成元年版犯罪白書の「犯罪者の処遇」には以下の記載があります。
 違警罪即決例に規定されていた違警罪即決処分は,警察署長及び分署長又はその代理たる官吏が,その管轄地内において犯された違警罪(拘留又は科料に当たる罪)を即決する処分である。この即決処分は,被告人の陳述を聞き,証拠を取り調べ,直ちに刑を言い渡すか,被告人を呼び出すことなく若しくは呼び出しても出頭しないときに,直ちに言渡書を本人又はその住所に送達する方法で行われた。即決処分に対しては,言渡しがあったときは3日以内に,言渡書の送達があったときは5日以内に,正式の裁判を請求することができ,その請求があったときは,区裁判所で正式裁判が行われた。
2 「弁護士の果たした役割」と題する記事(大竹武七郎)には以下の記載があります(昭和49年1月1日発行のジュリスト551号102頁。なお,改行を追加しています。)。
 検事局と警察とは、その機構、人員等の関係から、捜査の実力は警察側にあったといっても過言ではない。ところが、警察官は、捜査に強制力を用いることは、法律上、非常に制限されていた。
 そこで、警察官は、違警罪即決例により、被疑者が一定の住居又は生業なくして諸方を徘徊したこと等を理由として拘留処分に付し、又は行政執行法により、泥酔者もしくは自殺を企つる者その他救護を要すと認むる者として検束し、しかも検束は翌日の日没後に至ることを得ないにもかかわらず、これをむしかえして、長期間にわたって身柄を拘束し、その期間を利用して被疑者を取り調べるということが行われた。
 そこで、この弊害をなくすために、現行憲法時代になってから、違警罪即決例、行政執行法を廃止した。
3 Wikipediaの「警察犯処罰令」(軽犯罪法(昭和23年5月1日法律第39号)に相当する法令です。)には以下の記載があります。
比較的軽微な警察犯について略式の処罰方法を定め、これを内務大臣の命令で規定することが許されたが、その結果、警察犯処罰令が制定された。その手続きは違警罪即決例によっている。
 警察犯処罰令上の警察犯は拘留または科料の罪であるから違警罪即決例が適用され、ふつうの刑事事件とはことなって、法律に定められた裁判官でない行政官である警察署長が、略式の手続きで即決できる。
ただし不服ならば正式裁判の申立をすることができる規定である。

以上の違警罪即決例・警察犯処罰令の記述は歴史的制度の説明であり,現在の警察官が同じ処分を行えるという意味ではない。

第3 関連記事その他

首相官邸の選考方法資料及び令和2年度の受験資料は,それぞれの作成時点の制度・運用を説明するものである。現在の資格・試験方法は年度別の選考資料,現在の俸給月額は給与月額表で確認されたい。

1 検察庁HPの「検察官の種類と職務内容」には「副検事は,区検察庁に配置され,捜査・公判及び裁判の執行の指揮監督などの仕事を行っています。」と書いてあります。
2 首相官邸HPに「副検事の選考方法」及び「特任検事の選考方法」が載っています。
3 副検事になるための法律講座ブログには例えば,以下の記事があります。

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検察官の名称の由来

「新検察制度十年の回顧」には,「検察官の名称」という表題で,以下の記載があります(法曹時報10巻3号88頁及び89頁)。

   旧制度の下では訴訟法上検事という名称はあったが検察官という名称はなかった。検事と検察官は同一の概念ではなく、厳密にいえば区別されねばならぬものであるが、憲法改正草案が提出された際草案(山中注:GHQ草案69条2項参照)に"Public procurators"とされていたのを「検察官」と訳して使われたところから検察官という語が用いられるようになったのである。そこで従来の検事をすべて検察官に当てはめるかどうかということ、ならびに各検察庁の長の名称をどうするかということが問題とされた。
   いうまでもなく旧制度の下では、検事総長、次長検事、検事長はすべて検事がその職に補せられていたのであるが、憲法の改正により、検察庁法に天皇の認証する官を設けるにあたって、これまで職であった検事総長、次長検事、検事長の地位を認証官とする必要から、これらをいづれも検察官ということにし、本来検察官を検事、副検事とすると考えていた構想を改め、検察官に五種類をもうけ、最高検察庁の長を検事総長、高等検察庁の長を検事長ということにしてこれまでの名称を残した。しかし地方検察庁の長として検事正というこれまでの名称ははたして適当かどうかが疑問であった。
   元来検事正という語は主たる検事ということの意味で、旧軍部において大佐相当の官を正と称していた頃、これに相当する検事の官を検事正とし、これを地方検事局の検事の代表者の職名としたものであつて、新検察制度の下における呼称としては相当でないばかりでなく、地方検察庁の検察事務を統括しその庁を代表するものの名称としては一般に理解しにくく、かならずしも適当ではないので、地方裁判所に対応する地方検察庁の長であるという意味で地方検察庁長もしくは地方検察庁長官という名称にする案もあったが、これは検事総長、次長検事、検事長との名称に照らして適当ではなく、結局検事一般の意見を求めたところ、これまでの名称が相当だという意見が強かったのでこれを踏襲することになったのであるが、将来これを変える必要があるのではないかと思われるのである。

*1 検事総長が最高検察庁の長であり,検事長が高等検察庁の長であることは検察庁法7条1項及び8条1項に明記されているものの,検事正が地方検察庁の長であることは検察庁法9条には明記されていないのであって,検察庁事務章程1条に記載されているにとどまります。
*2 制定時の裁判所構成法では,検事総長は勅任官でしたが,大正3年5月1日,勅任検事をもって親補するところの親補職となり,大正10年6月1日,大審院長と同様,親任検事をもって親補するところの親任官となりました(裁判所構成法79条3項)。
   また,戦前の検事総長は大審院の検事局に置かれていました(裁判所構成法56条1項)。
*3 控訴院検事長は,司法大臣の上奏により勅任検事の中から補されており(裁判所構成法79条4項),親補職ではありませんでした。
   また,戦前の検事長は控訴院の検事局に置かれていました(裁判所構成法42条1項)。
*4 検事正は,勅任検事の中から司法大臣によって補されていました(裁判所構成法79条4項)。
   また,戦前の検事正は地方裁判所の検事局に置かれていました(裁判所構成法33条本文前段)。
*5 地方裁判所検事局の検事は検察事務について,特別の許可を受けずに検事正を代理できましたし(裁判所構成法33条但書),控訴院検事局の検事は検察事務について,特別の許可を受けずに検事長を代理できましたし(裁判所構成法42条2項・33条但書),大審院検事局の検事は検察事務について,特別の許可を受けずに検事総長を代理できました(裁判所構成法56条2項・33条但書)。
*6 すべての地裁所長及び地検検事正が勅任官となったのは,昭和2年4月18日公布の勅令第87号(リンク先のコマ番号2)による裁判所職員定員令の改正後です。
*7 明治憲法23条は「日本臣民ハ法律ニ依ルニ非スシテ逮捕監禁審問処罰ヲ受クルコトナシ」と規定し,大正13年1月1日施行の刑訴法(大正11年5月5日公布の法律第75号)246条,248条及び249条は,検事が犯罪捜査の責任を負い,警察官は検事の補佐として,その指揮を受けて捜査をすることと規定していました。
*8 「刑事訴訟法が軌道に乗るまで-第一審の公判を中心として-」と題する記事(筆者は桂正昭最高検察庁検事)には以下の記載があります(昭和49年1月1日発行のジュリスト551号80頁及び81頁。なお,改行を追加しています。)。
   旧刑事訴訟法(山中注:大正13年1月1日施行の刑訴法(大正11年5月5日公布の法律第75号)のことです。)の下では、検察官が作成した捜査記録は、公訴の提起と同時にすべて裁判所に引き継がれ、裁判所は、これらの記録を仔細に検討したうえで公判にのぞみ、公判廷では詳細な被告人質問を行ない、その弁解するところによって疑問を生ずれば、証人尋問などを行って黒白を決するという方法が取られていた。
   検察官の行なう捜査は、被告人の弁解の余地がないようにすべきものとされていたから、大方の事件にあっては、検察官の公判立会はきわめて楽なものであり、公訴事実の陳述と論告求刑とを行えば足りるものが少なくなく、それも、「公判請求書記載のとおり」「事案明瞭、求刑懲役一年」といった程度のことを発言すれば足りるような場合が多かったのである。
   従って、検察官の努力の大半は捜査に注がれ、公判立会は当番制で検事席に座っておれば足りるといった程度のことが多かった。
*9 日本国憲法の改正案の審議当初,憲法33条及び35条2項の「司法官憲」は検事を含むと日本側は解釈していたものの,GHQは,昭和21年8月,「司法官憲」は裁判官に限ると解釈するようになりました(昭和49年1月1日発行のジュリスト551号37頁参照)。
*10 「検察庁の名称の由来」も参照してください。

検察庁の名称の由来

「新検察制度十年の回顧」には,「検察庁の名称について」という表題で,以下の記載があります(法曹時報10巻3号87頁及び88頁)。

   検察庁法において、検察庁ば検事の行う事務を統括するところと定義し、検察庁には最高検察庁、高等検察庁、地方検察庁及び区検察庁がある(法第二条)ことを規定しているが、この検察庁という名称は、昭和三年司法省が検事局を裁判所から分離して独立させる法案を立案した際すでにこれを使用し、また昭和十三年第七十三帝国議会において衆議院議員から提出された検察庁法案にもこの名称が使われており、検察庁という名称はとくに目あたらしいものではないので、この度の立法にあたってもこの名称を踏襲したのである。ただ検察庁の定義を定めた第一条の規定は、法制局と法案の審議をした当初これをもうけてなかったのを法制局の示唆によっておくようになったことは、すでに述べたところであるが(検察官同一体の原則の項参照)、右規定において、検察庁は、検察官の行う事務を統括するところというようにとくに仮名で表現し、このところを処あるいは場所としなかったのは、検察官の行う事務を形式的に行う場所、もしくはこれを単に機械的に統一する場所というだけの意味でなく、形而上的な意味すなわち検察官が国の独立機関として独自に行使できる検察事務を検察全体として統括するところであることをあらわすためにしたのであって、いわば検察官同一体の原則の一つの根拠となるのである。
   検察庁の種類の名称は、昭和三年の検察庁法案および第七十三帝国議会の議員提出になる検察庁法案には、その当時の大審院、控訴院、地方検察庁、区検察庁に対して総検察院、検察院、地方検察院、区検察院の名称が使われていたが、司法制度の改正により裁判所は最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所、簡易裁判所に改められたので、これに対応して最高検察庁、高等検察庁、地方検察庁、区検察庁としたのである。

*1 「検察官の名称の由来」も参照してください。
*2 昭和43年版犯罪白書の「第二章 刑事関係制度の変遷」には以下の記載があります(改行を追加しています。)。
   明治二二年二月発布の大日本帝国憲法は,第五章に司法に関する条章を設け,司法権は,天皇の名において,法律により裁判所が行なうことを定めたほか,裁判官の資格・身分保障,裁判の公開,特別裁判所等について規定し,この規定を受けて,翌二三年二月裁判所構成法が公布された。
   同法は,通常裁判所を大審院,控訴院,地方裁判所および区裁判所の四種とし,区裁判所は,違警罪,二月以下の禁錮または百円以下の罰金にかかる軽罪等を管轄し,地方裁判所は,区裁判所の権限および大審院の特別権限に属しない刑事訴訟ならびに区裁判所の判決に対する控訴審につき裁判権を有し,控訴院は,地方裁判所の第一審判決に対する控訴および区裁判所管轄事件の上告等につき,大審院は,控訴院の第二審判決に対する上告および皇室に対する罪等の予審および裁判につき,裁判権を有するものとされた。
   また,判事および検事のほか,予備判事および予備検事の名称を設け,各裁判所に検事局を付置し,大審院検事局に検事総長,控訴院検事局に検事長,地方裁判所検事局に検事正をおくことを定めた。

検察官同一体の原則-独任制官庁,指揮監督及び検察権の独立(AIリライト)

目次第1 検察官同一体の原則の意味第2 独任制官庁と指揮監督の両立1 検察権を行使する主体2 裁判官の独立との違い第3 検察官同一体の原則の法的仕組み1 指揮監督の系統2 事務引取・移転権3 最高裁昭和24年4月7日判決第4 担当検察官の権限と責任1 内部指揮違反と対外的効力2 上司と担当検察官の意見が異なる場合第5 法務大臣及び国会と検察権の関係1 法務大臣の指揮監督権2 国政調査権と捜査上の秘密第6 出典・参考資料1 法令及び裁判例2 行政・国会・歴史資料
第1 検察官同一体の原則の意味

検察官同一体の原則とは,検察権を行使する権限と責任が個々の検察官に属する一方,全国の検察官が検事総長を頂点とする指揮監督系統と事務引取・移転の仕組みによって機能上一体として活動する原則である。
この仕組みは,個々の検察官による迅速な権限行使と,検察権行使の適正性及び全国的な均衡を両立させることを目的とする。

検察庁法は「検察官同一体の原則」という用語を直接に定めていない。
その内容は,検察庁が検察官の行う事務を統括するとする同法1条1項,庁の長等の指揮監督権を定める7条から10条まで,指揮監督事務の一部を他の検察官に取り扱わせることを定める11条及び事務引取・移転権を定める12条から導かれる。

調査の基準日は令和8年9月23日である。
同日時点で,検察庁法は令和7年6月1日施行の本文,検察庁事務章程は令和8年4月8日施行の本文を確認した。

第2 独任制官庁と指揮監督の両立
1 検察権を行使する主体

検察庁法4条は,検察官が公訴を行い,法の正当な適用を裁判所に求め,裁判の執行を監督すること等を定め,同法6条は,検察官がいかなる犯罪についても捜査をすることができると定めている。
条文の主語が検察庁ではなく検察官であることから,個々の検察官は,検察事務について国家の意思を決定し,外部に表示できる独任制官庁であると説明される。

他方,検察庁法1条1項は,検察庁を「検察官の行う事務を統括するところ」と位置付けている。
そのため,個々の検察官の意思決定権限と,検察庁としての統一的な組織運営とは,一方が他方を全面的に排除する関係にはない。

2 裁判官の独立との違い

日本国憲法76条3項は,裁判官が良心に従って独立して職権を行い,憲法及び法律にのみ拘束されると定めている。
検察官にはこれと同じ憲法上の身分及び職権の独立は保障されておらず,検察権は憲法65条の行政権に属すると解されている。

もっとも,検察権は刑事裁判の前提となる捜査及び公訴提起に関わるため,法と証拠に基づく適正かつ公平な行使が要請される。
「検察権の独立(行政権,立法権との関係)」では,この意味の独立性を行政権及び立法権との関係から説明している。

第3 検察官同一体の原則の法的仕組み
1 指揮監督の系統

検察庁法7条1項により,検事総長はすべての検察庁の職員を指揮監督する。
同法8条は検事長について,同法9条4項は検事正について,同法10条3項は区検察庁の庁務を掌理する検察官について,それぞれ指揮監督の範囲を定めている。

同法11条は,検事総長,検事長又は検事正が,庁務掌理及び指揮監督に関する事務の一部を,指揮監督する検察官に取り扱わせることができると定めている。
これを受け,検察庁事務章程2条2項は次席検事の指揮監督について,同章程3条2項は支部長の指揮監督について定めている。

2 事務引取・移転権

検察庁法12条により,検事総長,検事長又は検事正は,自らが指揮監督する検察官の事務を自ら取り扱い,又は指揮監督する他の検察官に取り扱わせることができる。
前者が事務引取権,後者が事務移転権である。

この権限は,事件の担当を変更する場合,担当検察官の退官や転勤に伴う引継ぎ,公判担当検察官に事故がある場合の交代,他の検察庁の検察官による応援等を法的に可能にする。
より詳細な説明は,「検察権行使の機関(検察官の独任制官庁と検察官同一体の原則)」を参照されたい。

(続きを読む...)検察官同一体の原則-独任制官庁,指揮監督及び検察権の独立(AIリライト)

検察庁法14条に基づく法務大臣の指揮権―一般的指揮と個別事件の指揮(AIリライト)

目次

第1 検察庁法14条が定める二つの指揮監督
1 一般的指揮監督と個別事件の指揮2 制度趣旨第2 一般的指揮監督の内容
1 方針・基準・法令解釈及び報告2 検察行政事務との区別第3 個別事件に対する指揮と検事総長
1 指揮の相手方を検事総長に限定する意味2 意見具申と最終的な服従義務3 報告要求及び公表との境界第4 造船疑獄における指揮権発動
1 昭和29年4月21日の指揮2 「唯一の例」という説明の限界第5 一般的指揮監督の実際の行使
1 平成23年4月8日の検察改革に関する指示2 令和7年の国会答弁が示した境界第6 内閣総理大臣との関係
1 検察官を直接指揮できないこと2 内閣法6条による法務大臣への指揮第7 最高裁判例と関係規程
1 最高裁昭和27年12月24日大法廷判決2 最高裁平成7年2月22日大法廷判決3 処分請訓規程及び刑事関係報告規程4 検察庁事務章程第8 立法時の説明
1 昭和22年3月19日の衆議院審議2 昭和22年3月30日の貴族院審議第9 出典・参考資料
1 法令2 裁判例3 国会会議録及び公的資料4 文献第1 検察庁法14条が定める二つの指揮監督1 一般的指揮監督と個別事件の指揮

検察庁法14条本文は,法務大臣が同法4条及び6条に規定する検察官の事務について,検察官を一般に指揮監督することができると定めている。これに対し,同条ただし書は,個々の事件の取調べ又は処分について,法務大臣が指揮できる相手方を検事総長に限定している。

したがって,法務大臣には検察事務について何の権限もないわけではない。他方で,法務大臣が担当検察官や検事正を直接指揮して個別事件の捜査又は処分を決めることも許されない。一般的指揮監督と個別事件の指揮とを区別し,後者では検事総長を介在させることが14条の基本構造である。

「指揮権発動」という語は,通常,14条ただし書に基づく個別事件への指揮を指す。しかし,これは法令上の用語ではなく,14条本文に基づく一般的指揮監督も法務大臣の指揮監督権の行使である。

2 制度趣旨

検察権は行政権に属する一方で,公訴の提起及び遂行を担い,その行使が裁判の前提となる。このため,民主的な政治責任を負う法務大臣の監督を全く排除せず,個別事件に対する政治的影響を抑える仕組みが必要となる。

14条は,この二つの要請を調整する規定である。個別事件では,検察官の最上位者である検事総長だけを指揮の相手方とすることにより,法務大臣による直接の介入を遮断し,検事総長が検察組織全体の見地から対応する仕組みを採用している。この点は,検察権の独立と民主的統制との関係を考える上で重要である。

第2 一般的指揮監督の内容1 方針・基準・法令解釈及び報告

一般的指揮監督は,特定の一事件について具体的な捜査方法又は処分を命じるものではなく,検察事務全般に共通する方針や基準を示すものである。伊藤栄樹『新版 検察庁法逐条解説』84頁~85頁は,刑事政策の大綱,法令解釈,検察事務に関する心構え及び事件報告の要求等をその例として挙げている。

法務大臣が検察事務の状況を把握するために報告を求めることも,通常は一般的指揮監督に含まれる。ただし,報告要求の名目で,特定事件について逮捕,起訴又は不起訴等の結論を事実上命じる場合は,14条ただし書の問題となる。権限の性質は名称ではなく,指示の対象及び内容によって判断すべきである。

2 検察行政事務との区別

14条が対象とするのは,検察庁法4条及び6条に規定する犯罪の捜査,公訴の提起,裁判の執行等の検察官の事務である。人事,予算,庁舎管理その他の検察行政事務は,14条ただし書によって初めて法務大臣の権限に入るものではなく,法務省の行政組織上の権限により処理される。

最高裁昭和27年12月24日大法廷判決は,14条ただし書の制限が個々の刑事事件の取調べ又は処分に関する指揮に限られ,国を当事者とする民事訴訟における法務総裁の権限には及ばないと判示した。したがって,14条を法務大臣と検察庁とのあらゆる関係を定める一般条項として扱うことはできない。

第3 個別事件に対する指揮と検事総長1 指揮の相手方を検事総長に限定する意味

個々の事件の取調べ又は処分について,法務大臣が指揮できるのは検事総長だけである。法務大臣は,担当検察官,検事正又は検事長に対して直接の指揮をすることができない。

検事総長は,検察庁法7条1項により,最高検察庁の長として全ての検察庁の職員を指揮監督する。検事総長が法務大臣の指揮を受けた後に検察組織内でどのように対応するかは,検察官同一体の原則及び検察庁法7条以下の指揮監督関係による。

2 意見具申と最終的な服従義務

検事総長は,法務大臣の指揮が不当であると考える場合,その変更を求め,意見を述べることができる。伊藤栄樹『新版 検察庁法逐条解説』86頁~87頁も,検事総長が意見を述べて再考を求めることを制度上予定された対応として説明している。

もっとも,検事総長に法務大臣の指揮を拒否する法的権限があるとする政府解釈は採られていない。平成19年6月8日の政府答弁書は,「指揮」を命令して相手方を従わせる権限と説明している。平成21年3月17日の衆議院法務委員会答弁は,適法な指揮が維持された場合に検事総長が従わなければ,国家公務員法98条1項に違反し,懲戒処分の対象となり得るとの理論上の枠組みを示している。

令和6年6月11日の参議院法務委員会で,小泉龍司法務大臣は,検事総長が法務大臣をいさめ,指揮を断念させる役割を14条ただし書の趣旨として説明した。この答弁は検事総長の実際上の役割を強調したものであり,法的な拒否権を認めたものと読むべきではない。

3 報告要求及び公表との境界

法務大臣が個別事件について報告を受けること自体は,直ちにただし書の指揮となるものではない。しかし,法務大臣が報告の過程で捜査又は処分の具体的内容を命じれば,個別事件に対する指揮となり,検事総長だけを相手方としなければならない。

平成25年5月10日の衆議院法務委員会答弁は,法務大臣が報告を受けた個別事件の内容を公表することについて,捜査又は処分に影響を及ぼす可能性を踏まえて慎重な判断が必要であるとの考え方を示している。報告を受ける権限と,報告内容を自由に公表できることとは別問題である。

第4 造船疑獄における指揮権発動1 昭和29年4月21日の指揮

昭和29年4月21日,犬養健法務大臣は,造船疑獄に関し,佐藤榮作自由党幹事長について強制捜査を行わず,任意捜査を尽くすよう佐藤藤佐検事総長に指揮した。個別事件の捜査方法について検察当局の意向と異なる指揮をした事例であり,一般に「指揮権発動」と呼ばれている。

犬養法務大臣は翌22日に辞表を提出し,同日に辞任した。昭和29年4月23日の参議院決議は,この指揮が検察権の行使に重大な影響を与えたとして政府の責任を問う内容であった。

『秋霜烈日―検事総長の回想』35頁~38頁は,当時の検察内部の強い反発と,指揮を受けた後の法的対応の困難さを記録している。この事例は,検事総長を介在させる制度が政治的な指揮を可視化し,その責任を国会及び国民の前に明らかにする機能も持つことを示している。

2 「唯一の例」という説明の限界

造船疑獄は,個別事件について検察当局の意向に反する指揮が公に確認された代表例である。令和6年2月15日の衆議院予算委員会答弁も,この意味で確認できる事例は造船疑獄だけであると説明している。

ただし,14条本文による一般的指揮監督まで含めれば,造船疑獄だけが指揮監督権行使の事例ではない。また,公表資料から確認できる事例が一件であることと,非公表の働き掛けや協議が一切なかったこととは同じではない。したがって,限定を付けずに「指揮権が発動された唯一の例」と記載するのは正確でない。

第5 一般的指揮監督の実際の行使1 平成23年4月8日の検察改革に関する指示

平成23年4月8日,江田五月法務大臣は,検察の再生に向けた取組を進めるため,検事総長に対して一般的指揮権に基づく指示をした。指示は,検察改革の実施,取調べの録音・録画の試行及び具体的な行動計画の策定等を内容とするものであり,特定事件の処分を命じるものではなかった。

平成23年4月13日の衆議院法務委員会で,江田法務大臣は,この指示が14条本文の一般的指揮権に基づくものであると明言した。最高検察庁の検察改革の進捗状況に関する報告書も,法務大臣の指示を受けて改革を進めた経過を記載している。

この事例は,法務大臣の指揮監督権が個別事件への介入だけを意味しないことを示す。検察組織全体に共通する制度改革及び業務方針は,14条本文による一般的指揮監督の対象となり得る。

2 令和7年の国会答弁が示した境界

令和7年5月27日の参議院法務委員会で,鈴木馨祐法務大臣は,法務省の組織及び職場の規律に関する指示は一般的指揮監督の範囲に含まれる一方,係属中の個別事件について何をしなければならないかを述べればただし書の領域に入るとの趣旨を答弁した。

この区別は,指示が広い言葉で表現されているかどうかだけで決まるものではない。対象となる事件を特定し,その捜査又は処分に具体的な影響を与える内容であれば,形式上は組織運営の指示であっても個別事件の指揮に当たり得る。

第6 内閣総理大臣との関係1 検察官を直接指揮できないこと

内閣総理大臣は,検察庁法14条に基づき検察官を直接指揮する権限を有しない。個別事件について指揮をすることができるのは法務大臣であり,その相手方も検事総長に限られる。

平成19年6月8日の政府答弁書も,内閣総理大臣が検察官を直接指揮できると定めた法令はなく,直接の指揮はできないとの見解を示している。これは,法務大臣から検事総長へという14条ただし書の経路を,内閣総理大臣が迂回できないことを意味する。

2 内閣法6条による法務大臣への指揮

内閣法6条は,内閣総理大臣が閣議にかけて決定した方針に基づき,行政各部を指揮監督すると定めている。最高裁平成7年2月22日大法廷判決は,この指揮監督権に加え,内閣の明示の意思に反しない限り,内閣総理大臣が主任大臣に対して所掌事務について指導,勧告又は助言等の働き掛けをする権能を有すると判示した。

もっとも,同判決は検察庁法14条の射程を直接判示したものではない。内閣総理大臣が法務大臣に働き掛け,法務大臣が個別事件について検察官に法的な指揮をするときは,法務大臣から検事総長へという14条ただし書の経路を経る必要がある。

第7 最高裁判例と関係規程1 最高裁昭和27年12月24日大法廷判決

最高裁昭和27年12月24日大法廷判決は,不当処分取消並びに憲法擁護尊重義務履行等請求事件において,14条ただし書の適用範囲を示した。事件番号は昭和25年(オ)第131号であり,民集6巻11号1214頁に掲載されている。

同判決は,14条ただし書が制限するのは個々の刑事事件の取調べ又は処分に関する指揮であり,法務総裁が国を代表して民事訴訟を追行するために所部の職員を訴訟代理人に指定する行為には適用されないとした。14条の対象を検察官のあらゆる職務へ拡張しないための重要な判例である。

2 最高裁平成7年2月22日大法廷判決

最高裁平成7年2月22日大法廷判決は,ロッキード事件丸紅ルートの上告審判決である。事件番号は昭和62年(あ)第1351号であり,刑集49巻2号1頁に掲載されている。

同判決は,内閣総理大臣が閣議にかけて決定した方針に基づいて行政各部を指揮監督する権限を有するほか,内閣の明示の意思に反しない限り,主任大臣に対して指導,勧告又は助言等の働き掛けをする権能を有すると判示した。この判決自体は検察庁法14条の射程を判示したものではなく,法務大臣が個別事件について検察官に法的な指揮をするときの経路は同条ただし書によって決まる。

3 処分請訓規程及び刑事関係報告規程

処分請訓規程は,一定の重大又は特殊な犯罪について,検察官が処分前に上級庁の指揮を受け,検事総長が法務大臣の指揮を受ける手続を定める。旧記事にあった「外国の施設に対して犯した罪」という記載は誤りであり,公開されている規程の文言は「外国の使節に対して犯した罪」である。

刑事関係報告規程は,一定の事件について検事総長等から法務大臣へ報告する仕組みを定める。これらの規程は,一般的指揮監督と個別事件の指揮とが,報告及び請訓の制度を通じて実務上接続することを示している。

もっとも,公開されている処分請訓規程の全文は平成26年改正後のものであり,刑事関係報告規程の全文は平成23年12月27日改正後のものである。令和8年8月までの全改正を反映した規程全文は法務省の公開資料から確認できないため,個別の犯罪類型及び報告事項を現行のものとして利用する場合は,別途最新規程を確認する必要がある。

4 検察庁事務章程

法務大臣訓令である検察庁事務章程は,最高検察庁,高等検察庁及び地方検察庁の事務分掌並びに報告経路を定めている。令和8年4月8日改正後の公開版では,8条が検察庁法4条及び6条の事務について上司の指揮監督の下で処理することを定め,26条が法務大臣に対する請求又は報告について上司を経由する原則と急を要する場合の例外を定めている。

検察庁事務章程は検察行政の内部的な分掌を定めるものであり,それ自体が14条ただし書による個別事件の指揮権を拡張するものではない。個別事件の取調べ又は処分に関する法務大臣の指揮は,事務分掌にかかわらず検事総長を相手方としなければならない。

第8 立法時の説明1 昭和22年3月19日の衆議院審議

昭和22年3月19日の衆議院司法委員会では,検察庁法案について,検察事務が行政作用である以上は司法大臣が政治責任を負う一方,個々の事件への指揮は検事総長を通じて行うとの制度説明がされた。

この説明は,法務大臣の権限を全面的に排除することが法案の目的ではなかったことを示す。同時に,個別事件の担当者へ政治家が直接命令することを防ぐため,検事総長を制度上の関門としたことも明らかである。

2 昭和22年3月30日の貴族院審議

昭和22年3月30日の貴族院司法委員会でも,司法大臣が一般的な指揮監督を行う一方,個別事件の指揮は検事総長に限るとの説明がされた。検察の職務の独立性に配慮しながら,行政機関としての責任関係を残すという考え方は,制定時から一貫している。

14条は,検察を政治部門から完全に切り離す規定でも,法務大臣に個別事件への自由な介入を認める規定でもない。一般的指揮監督を認め,個別事件では検事総長だけを指揮できるとする二段階の仕組みとして理解する必要がある。

第9 出典・参考資料1 法令

① 検察庁法

② 内閣法

③ 検察庁事務章程

2 裁判例

① 最高裁昭和27年12月24日大法廷判決・昭和25年(オ)第131号(民集6巻11号1214頁)

② 最高裁平成7年2月22日大法廷判決・昭和62年(あ)第1351号(刑集49巻2号1頁)

3 国会会議録及び公的資料

① 昭和22年3月19日衆議院司法委員会会議録

② 昭和22年3月30日貴族院司法委員会会議録

③ 昭和29年4月23日参議院決議

④ 平成19年6月8日付政府答弁書

⑤ 平成21年3月17日衆議院法務委員会会議録

⑥ 平成23年4月13日衆議院法務委員会会議録

⑦ 平成25年5月10日衆議院法務委員会会議録

⑧ 令和6年2月15日衆議院予算委員会会議録

⑨ 令和6年6月11日参議院法務委員会会議録

⑩ 令和7年5月27日参議院法務委員会会議録

⑪ 最高検察庁「検察改革の進捗状況に関する報告書」

4 文献

① 伊藤栄樹『新版 検察庁法逐条解説』(良書普及会,1986年)84頁~105頁

② 法曹会編『検察講義案 平成24年版』(法曹会,2012年)13頁

③ 伊藤栄樹『秋霜烈日―検事総長の回想』(朝日新聞社,1988年)35頁~38頁

④ 法務省刑事局「新検察制度十年の回顧」(法曹時報10巻1号,1958年)69頁~71頁

⑤ 池田修・前田雅英『刑事訴訟法講義 第6版』(東京大学出版会,2018年)55頁

⑥ 愛知正博編『アクティブ刑事訴訟法』(法律文化社,2022年)36頁

⑦ 中山善房ほか編『大コンメンタール刑事訴訟法 第3版 第5巻』(青林書院,2025年)73頁及び80頁~81頁

⑧ 宇賀克也『行政法概説Ⅲ 行政組織法/公務員法/公物法 第5版』(有斐閣,2019年)85頁~86頁

検事総長,次長検事及び検事長が認証官となった経緯

目次
1 検事総長,次長検事及び検事長が認証官となった経緯
2 判検事の場合,地方のポストの格が高いこと
3 関連記事その他

1 検事総長,次長検事及び検事長が認証官となった経緯
・ 検事総長,次長検事及び検事長が認証官となった経緯に関して,「新検察制度の十年の回顧」には以下の記載があります(法曹時報10巻2号68頁及び69頁)。

   マックァーサー憲法の草案が提示された際、草案の規定のなかに天皇の認証ということがあった。当時はまだ国内的に認証官の種類や範囲が全然考えられていなかったのであるが、検察庁法を制定するにあたって立法者は検事総長、次長検事、検事長を認証官とすることを考え、これを草案に規定して総司令部の承認を得て認証官としたのである。
   この着想は極めて機敏に行われたため、総司令部との折衝や法制局との協議は極めて順調に進められた。行政機構が漸次整備した後において認証官の設置を希望する官庁が少くなかったにも拘らずその実現を果たし得なかったことを思えば、検察庁法の立案に当った関係者の明敏さには敬意を払わざるを得ないのである。
   検事総長、次長検事、検事長を認証官とする構想は、旧憲法下における天皇の親任官から由来したもので、これまで親任官であった国務大臣は新憲法の下においても当然天皇の認証が行われ、また憲法の改正により最高裁判所が実現すれば三権分立の強化から、内閣総理大臣に匹敵する最高裁判所長官も亦認証官となり、最高裁判所長官が認証官となれば裁判所の従来の伝統から、高等裁判所長官もおそらく認証官に加えられるものと予測し、最高裁判所および高等裁判所に対応する最高検察庁、高等検察庁の長および高等検察庁の長と同等の待遇を受ける最高検察庁次長検事の官が裁判官と権衡を失することのないようにするため検事総長、次長検事、検事長を認証官にしようとしたものであるが、総司令部は当初天皇の認証する官というものにそれ程深い関心を払っていなかったもののようであり、その折衝に対しては、さしたる異論もなく承認を与えてくれたのである。
   しかし検事総長、次長検事、検事長は、従来検事がその職に補せられていたので、新立法に際してもこれと同様に考え「職を認証する」ものとして法制局と折衝したところ、法制局の意見として、憲法の規定は官を認証するのだから検事総長、次長検事、検事長は官名でなければならぬということであったので、それまで検察官を検事と副検事とすることにしていた考えを検討し直し、検事総長、次長検事、検事長を認証官とする関係から、結局検察官の種類をこれにも及ぼすこととして、検察官を検事総長、次長検事、検事長および検事、副検事とすることにしたのである。

2 判検事の場合,地方のポストの格が高いこと
・ 平成22年度3年目フォローアップ研修「事務次官講話」の「問題意識、丈夫な頭、健康」と題する講演(平成22年10月4日実施)において,大野恒太郎法務事務次官は以下の発言をしています(リンク先のPDF3頁)。
    (山中注:検事の場合)地方のポストの格が高いというのも大きな特徴です。例えば、高等検察庁の検事長は認証官とされておりますので、次官よりも格上です。また、本省の局長が検察庁に戻ると、地方検察庁の検事正クラスということになります。こうした地方のポストが高いという特徴も裁判官と同様です。

3 関連記事その他
(1) 制定時の裁判所構成法では,検事総長は勅任官でしたが,大正3年5月1日,勅任検事をもって親補するところの親補職となり,大正10年6月1日,大審院長と同様,親任検事をもって親補するところの親任官となりました(裁判所構成法79条3項)。
   また,戦前の検事総長は大審院の検事局に置かれていました(裁判所構成法56条1項)。
(2) 控訴院検事長は,司法大臣の上奏により勅任検事の中から補されており(裁判所構成法79条4項),親補職ではありませんでした。
   また,戦前の検事長は控訴院の検事局に置かれていました(裁判所構成法42条1項)。
(3) 以下の記事も参照してください。
・ 親任式及び認証官任命式
・ 法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)
・ 法務省作成の検事期別名簿

・ 動画の6分54秒から7分7秒にかけて,「官記を受け取ったら,本当は頭より上に掲げて降ろさないようにお辞儀をすることになっています。検事総長は恐らく初めての認証式ではないので上に掲げていたから中身が見えるんです。」というナレーションが流れます。

認証官任命式について(法務省大臣官房人事課の文書)2/2を添付しています。 pic.twitter.com/rNBGQE4oUh

— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) February 13, 2023

黒川検事長の勤務延長に関する行政文書と国会答弁資料(AI作成)

目次

第1 法務省の文書第2 人事院の文書第3 法務大臣及び内閣答弁書の説明第4 令和2年4月6日の政府答弁(法務省,人事院,内閣法制局及び内閣人事局の答弁)第5 昭和22年の政府文書に関する内閣答弁書の記載第6 関連記事と別制度の資料

令和2年1月の法務省・人事院の検討文書と,文書の作成時期,関係省庁への協議及び大臣への報告に関する当時の政府答弁を掲載する。文書自体に記載された内容,作成日の説明,後の裁判所の認定を区別して読む必要がある。

以下で引用する条文・政府説明は,原則として令和2年当時のものである。現行検察庁法22条2項は,国家公務員法上の勤務延長制度を検察官に適用しないと明記している。現在の定年と役職定年は検察官の定年・役職定年・勤務延長――2020年案と現行制度の違いを参照されたい。

解釈変更の目的と文書不存在をめぐる裁判所の判断は,黒川検事長の勤務延長と文書不存在――大阪地裁令和6年6月27日判決の解説で,請求対象文書1~5及び国家賠償請求を分けて整理している。

法務省が公表した勤務延長制度の検察官への適用について(2頁)及び検察庁法改正案策定経緯文書(4頁)も参照されたい。第1の転記は前者の公表PDFに照合している。

策定経緯文書による協議日は,内閣法制局が1月17日~21日,人事院が22日~24日,内閣人事局が23日である。大臣に報告した日についての4月6日の答弁は「16日又は17日」としており,一方の日付に確定した説明ではない。

第1 法務省の文書
・ 法務省が令和2年1月に作成した「勤務延長制度(国公法第81条の3)の検察官への適用について」は以下のとおりです。

   

国家公務員法(以下「国公法」という。)第81条の3に規定される,定年による退職の特例(以
下「勤務延長制度」という。)は,特定の職員に定年後も引き続きその職務を担当させることが公
務遂行上必要な場合に,定年制度の趣旨を損なわない範囲で定年を超えて勤務の延長を認め,公
務遂行に支障を生じさせないようにしようという趣旨から設けられている(森園幸男ほか編「逐
条国家公務員法(全訂版)」698頁)。
勤務延長制度は,職員が同法第81条の2第1項により退職する場合に適用されるところ,同
項において,職員が定年に達したときは,定年に達した日以後の最初の3月31日又は任命権者
があらかじめ指定する日のいずれか早い日に退職する旨規定され,同条第2項において,職員の
定年年齢が原則として60歳である旨規定されている。
一方,検察官の定年については,検察庁法第22条において,一般の国家公務員とは異なり,
検事総長は65歳,その他の検察官は63歳にそれぞれ達した時に退官する旨規定され,さらに,
同法第32条の2において,同法第22条の規定は,国公法附則第13条の規定により,検察官
の職務と責任の特殊性に基づいて,同法の特例を定めたものとする旨規定されている。
このように,検察官の退職(退官)に関して国公法の特例となっているのは,定年年齢と退職
時期であり(具体的には,同法第81条の2第1項に規定される「法律」による「別段の定め」
は,検察庁法(22条)により規定される定年年齢と定年による退職時期と解される。前記逐条
国家公務員法1233頁も同旨。),検察官の定年による退職は,広く捉えれば,一般法たる国公
法が規定する「定年による退職」に包含されるものと解される。そして,前記の勤務延長制度の
趣旨は,検察官にも等しく及ぶというべきであり,検察官についても,国公法の定年制度を前提
とする勤務延長制度の適用があると解される。

(続きを読む...)黒川検事長の勤務延長に関する行政文書と国会答弁資料(AI作成)

国税庁長官及び東京国税局長の事務引継資料(令和元年7月頃の文書)

目次
1 国税庁長官の引継資料
2 東京国税局の局長事務引継書等
3 関連記事その他

1 国税庁長官の引継資料
   令和2年4月10日付の国税庁長官の開示決定通知書によって開示された,国税庁長官の引継資料を以下のとおり掲載しています。
・ 長官官房
   総務課,人事課,会計課,企画課及び参事官,国際業務課及び相互協議室,厚生管理官,監察官室及び税務相談官
・ 課税部
   課税総括課,消費税室,審理室,個人課税課,資産課税課,法人課税課,酒税課,鑑定企画官
・ 徴収部(管理運営課及び徴収課)
・ 調査査察部(調査課及び査察課)
・ 税務大学校の概要
・ 国税不服審判所の概要

2 東京国税局の局長事務引継書等
(1) 東京国税局の局長事務引継書(令和元年7月)を掲載しています。
   中身としては,重要事項,総務部関係,課税第一部関係,課税第二部関係,徴収部関係及び査察部関係からなります。
(2) 東京国税局の局長及び総務部長 挨拶回り先名簿(令和元年7月18日現在)を掲載しています。

3 関連記事その他
(1) 以下の資料を掲載しています。
・ 調査査察部調査課所掌事務規程(昭和26年1月20日国税庁訓令第1号。令和3年7月10日時点のもの)
・ 「調査課事務提要」のうち第3章第2節「7 所管指定」の部分
→ 税務署所管法人及び国税局調査課所管法人に関するものです。
・ 令和4事務年度年末年始における綱紀の厳粛な保持について(令和4年12月1日付の大阪国税局長の指示)
(2) 以下の記事も参照してください。
・ 歴代の国税不服審判所長
・ 令和元年7月採用の国税審判官の研修資料

(続きを読む...)国税庁長官及び東京国税局長の事務引継資料(令和元年7月頃の文書)

検察官の定年・役職定年・勤務延長――2020年案と現行制度の違い(AI作成)

目次

第1 この記事の対象と結論第2 2020年の勤務延長から現行法までの経過第3 黒川検事長の勤務延長と2020年の解釈変更1 閣議決定と政府が示した理由2 従前の理解からの変更3 当時の解釈と現在の制度は同じではないこと第4 廃案となった2020年の検察庁法改正案1 法案が予定していた制度2 同案は現行法ではないこと第5 2021年改正法と現行の検事長の取扱い1 検察官の定年は65歳であること2 国家公務員法上の勤務延長は適用されないこと3 検事長は63歳で役職を離れること第6 2020年案と現行法の相違第7 大阪地裁令和6年6月27日判決の内容と限界1 情報公開訴訟として示された判断2 勤務延長自体の違法性を判断した判決ではないこと第8 関連記事第9 出典・参考資料1 法令2 国会提出法案・審議経過3 所管行政機関の説明・公文書4 裁判例
第1 この記事の対象と結論

本記事は,調査基準日である2026年10月11日現在の法令に基づき,①2020年1月の黒川弘務東京高検検事長の勤務延長,②同年に提出されて廃案となった検察庁法改正部分を含む法案,③2021年に成立して2023年に施行された現行制度を区別して説明するものである。

結論として,第201回国会に提出された2020年案は成立していない。
その後に成立した2021年改正法は内容が異なり,現行検察庁法22条2項は,国家公務員法81条の7が定める定年による退職の特例を検察官に適用しないと明記している。

本記事でいう「勤務延長」とは,定年後も同じ職員を引き続き勤務させる国家公務員法上の制度を指す。
これに対し,検察官としての定年が65歳であることと,次長検事又は検事長が63歳でその役職を離れることは別の制度である。

第2 2020年の勤務延長から現行法までの経過
年月日出来事法的又は資料上の位置付け2020年1月16日法務省内で検察官にも勤務延長制度を適用できるとの検討メモが作成された2020年の政府解釈の形成過程2020年1月24日関係省庁から異論がない旨の回答を得て政府内の結論に至ったと法務省が説明した政府の説明2020年1月31日内閣が黒川弘務東京高検検事長の勤務を同年8月7日まで延長することを決定した閣議決定2020年3月13日国家公務員法等の一部を改正する法律案(第201回国会閣法第52号)が提出された2020年案2020年6月17日第201回国会が閉会し,同案の衆議院審査は審査未了となった成立せず廃案2021年4月13日内容を変更した国家公務員法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第63号)が提出された2021年案2021年6月4日2021年案が参議院本会議で可決されて成立した成立法2021年6月11日令和3年法律第61号として公布された公布2023年4月1日改正法が原則施行され,検察官への勤務延長制度の適用除外が明文化された現行制度の施行2024年6月27日大阪地方裁判所が解釈変更関係文書の不開示決定の一部を取り消した情報公開訴訟の判決2025年4月1日経過措置の対象期間が終わり,検察官の定年が一律65歳となった現行の定年年齢
第3 黒川検事長の勤務延長と2020年の解釈変更
1 閣議決定と政府が示した理由

令和2年1月31日の定例閣議案件には,黒川弘務東京高検検事長を同年2月8日から8月7日まで引き続き勤務させることが記載されている。
当時の根拠とされたのは,改正前の国家公務員法81条の3第1項である。

政府は,東京高検管内の重大かつ複雑困難な事件の捜査公判に対応するため,黒川検事長の経験と知識に基づく指揮監督が不可欠であり,当分の間その職務を続けさせる必要があると説明した。
対象事件の内容については,捜査機関の活動内容と体制に関わるとして国会で明らかにしなかった。

2 従前の理解からの変更

政府は,国家公務員法に勤務延長制度が導入された1981年当時,この制度は検察官には適用されないと理解していた。
法務省は2019年12月頃から国家公務員法と検察庁法の関係を再検討し,2020年1月,検察庁法が定める特例は定年年齢と退官時期に限られるため,勤務延長制度は検察官にも適用できるとの解釈に変更したと国会で説明した。

法務省の「勤務延長制度(国公法第81条の3)の検察官への適用について」及び「検察庁法改正案策定経緯文書」は,この検討と関係省庁との協議経過を示す公文書である。
政府は国会で,社会経済情勢と犯罪の複雑困難化を理由に解釈変更は適法かつ有効であると説明したが,その手続,時期及び個別人事との関係については国会審議で争われた。

3 当時の解釈と現在の制度は同じではないこと

2020年の勤務延長は,当時の政府が採用した法解釈に基づく個別の人事措置である。
後記の大阪地裁判決も,勤務延長の閣議決定そのものの適法性を直接判断したものではないため,判決によって当時の法的議論が全面的に確定したと捉えることはできない。

他方,2023年4月1日に施行された現行検察庁法22条2項は,検察官に国家公務員法上の勤務延長制度を適用しないと明記した。
したがって,2020年の解釈を現在の検事長にそのまま用いる余地はない。

第4 廃案となった2020年の検察庁法改正案
1 法案が予定していた制度

一般に「2020年の検察庁法改正案」と呼ばれたものは,検察庁法の改正部分を含む国家公務員法等の一部を改正する法律案(第201回国会閣法第52号)である。
同案は,検事総長以外の検察官の定年を段階的に65歳へ引き上げるとともに,国家公務員法上の勤務延長制度を読替えの上で検察官にも適用する内容を含んでいた。

(続きを読む...)検察官の定年・役職定年・勤務延長――2020年案と現行制度の違い(AI作成)

検察官の勤務延長をめぐる2020年の法解釈――政府説明と反対意見(AI作成)

目次

第1 令和2年当時の政府説明の要約第2 当時の政府見解についての筆者の補足検討第3 関連記事と反対意見第4 制度史の補足資料

令和2年の検察官の勤務延長をめぐる法解釈について,政府答弁の筆者による要約と,筆者が検討した補足理由を区別して掲載する。政府説明の引用又は要約は,その法解釈が裁判で確定したことを意味しない。

以下で引用する条文・政府説明は,原則として令和2年当時のものである。現行検察庁法22条2項は,国家公務員法上の勤務延長制度を検察官に適用しないと明記している。現在の定年と役職定年は検察官の定年・役職定年・勤務延長――2020年案と現行制度の違いを参照されたい。

第1 令和2年当時の政府説明の要約
   一般法たる国家公務員法の懲戒,服務等の諸規定については,特に読替規定を置くこともなく,当然に検察官にも適用されているのであって,例えば,任命権者から懲戒処分を受けた職員は人事院に不服申立てを行ってその審査を受けることができるものとされているところ、これは内閣が任命する検事長についても変わらない。
   また,公務員の中の新陳代謝を図りながら,きちっとした年齢まで働けるということを前提に,安心して人生設計をさせて,しっかり職務に当たらせるという定年制度の意義自身は,同じ国家公務員たる検察官と一般の公務員とで同じであるから,そこのところについて何か検察官の特殊性がどうこうという議論は基本的にはない。
   さらに,検察庁法32条の2は,その職務執行の公正が直接刑事裁判の結果に重大な影響を及ぼすという検察官の職務と責任の特殊性は国家公務員法施行後も変わらないことから,検察庁法中,検察官の任免に関する規定を国家公務員法の特例としたというものであり,他の一般の国家公務員についても定年が定められた昭和56年の国家公務員法改正後において検察官に特別の定年が定められているのは,その職務と責任に特殊性があることによるものと解される。
   ところで,昭和55年10月の総理府人事局作成の想定問答には,検察官の場合,勤務延長が認められないと記載されているものの,その理由は必ずしも明らかではないし,大学の教員についても勤務延長が認められない理由が職務の特殊性によるものかどうかも明らかではないし,当時と比べて色々検察行政が複雑化しているといった情勢の変化からすれば,行政府の判断として責任を持って解釈変更をするのであれば問題はない。
   また,司法大臣の決定により最大で3年間,引き続き検事は在職できるとしていた裁判所構成法80条ノ2と同趣旨の規定が検察庁法で定められなかった理由について帝国議会議事録等でも特段触れられていないため,その理由は必ずしも明らかではない。
   そのため,国家公務員が定年により退職するという規範そのものは,検察官であっても一般法たる国家公務員法によっているというべきであって,検察官の定年による退職は,検察庁法22条により定年年齢及び退職時期について修正された国家公務員法81条の2第1項に基づくものと解される。
   よって,前条第1項の規定により退職した場合に適用される国家公務員法81条の3は検察官にも適用されるものと解される。

第2 当時の政府見解についての筆者の補足検討
① 「一級の検察官は、内閣が、二級の検察官は、内閣総理大臣が、これを任免する。」と定めていた検察庁法15条3項が昭和24年5月31日法律第138号により削除され,検事及び副検事の任免権者に関する定めが検察庁法に存在しなくなった結果,国家公務員法55条1項及び61条に基づき,法務総裁(昭和27年8月1日以降は法務大臣)が検事及び副検事の任免権者となった(国家公務員法55条1項の適用につき昭和24年5月11日の参議院法務委員会における高橋一郎法務庁検務局長の答弁参照)。
   また,「この法律の規定は、国家公務員法の如何なる条項をも廃止し、若しくは修正し、又はこれに代わるものではない。」と定める検察官俸給法(昭和23年7月1日法律第76号)附則8条は,国家公務員法の規定が検察官俸給法に優先するものであるという一つの思想を表現したものである(昭和23年5月5日の参議院司法委員会における岡咲恕一法務庁調査意見第一局長の答弁参照)ことからしても,検察官に対する国家公務員法の適用が避けられていたわけでは全くない。
   そのため,これらのことからしても,検察庁法に定めのない事項については,国家公務員法が当然に適用されるといえる。
② 検察庁法32条の2は,国家公務員法(昭和22年10月21日法律第120号)が制定された後の昭和24年5月31日法律第138号によって追加された条文であるところ,当時の国家公務員法には定年年齢及び退職時期の定めがなかったため,勤務延長が問題となることもなかった。
   そのため,定年年齢及び退職時期について定めているだけの検察庁法22条は,昭和56年6月11日法律第77号によって追加された国家公務員法81条の3(定年による退職の特例)の特例まで定めたものとはいえない。
③ 大学の教員については,教育を通じて国民全体に奉仕する教育公務員の職務とその責任の特殊性に基き,制定当時の教育公務員特例法(昭和24年1月12日法律第1号)8条2項に基づき,停年が定められていた。
   そして,平成13年4月1日以降,国立大学の教員については平成11年7月7日法律第83号による改正後の教育公務員特例法8条の2第2項(平成16年4月1日の国立大学法人化に伴い,平成15年7月16日法律第117号に基づき削除)に基づき,公立大学の教員については平成11年7月22日法律第107号による改正後の教育公務員特例法8条の3第2項(令和2年当時の8条2項)に基づき,勤務延長を定める当時の国家公務員法81条の3及び地方公務員法28条の3の適用が明文で排除されるようになった。
   それにもかかわらず,検察庁法については同趣旨の改正が行われなかった。
④ 職務と責任に特殊性があること又は欠員の補充が困難であることにより定年を60歳とすることが著しく不適当と認められる官職を占める職員については,60歳を超えて65歳を超えない範囲内の定年を人事院規則で定めることが予定されている(国家公務員法81条の2第2項3号)ところ,例えば,事務次官,外局の長官,会計検査院事務総長及び人事院事務総長の定年は62歳とされている(人事院規則11-8(職員の定年)別表)。
   そのため,職務と責任の特殊性は,定年年齢を遅くする方向に考慮すべき事情といえる。
⑤ 人事院は内閣の所轄の下にある(国家公務員法3条1項前段。なお,憲法73条4号の「官吏に関する事務を掌理すること。」参照)とはいえ,国家行政組織法の適用が除外されている(国家公務員法4条4項後段)し,会計検査院は内閣に対し独立の地位を有している(会計検査院法1条。なお,憲法90条1項参照)。
   そのため,これらの機関は,法務省に置かれる特別の機関であり(法務省設置法14条1項),検察に関する事務をつかさどる法務省(法務省設置法4条1項7号)の長である法務大臣(法務省設置法2条2項)の一般的な指揮監督を受ける検察庁(検察庁法14条本文)よりも高度の独立性を有しているといえる。
   そして,人事院事務総局(国家公務員法13条)の職員及び会計検査院事務総局(会計検査院法2条及び12条)の職員についても勤務延長に関する国家公務員法81条の3が適用されることからすれば,独立性を確保する必要性が高いというだけの理由により勤務延長を一律に否定する必要があるとはいえない。
⑥ 両議院の同意を経て,内閣が任命する人事官(国家公務員法5条1項)は,任命前の5年間において,政党の役員等をしていた者が任命されることはできないし(国家公務員法5条4項),同一の大学学部を卒業した人が2人以上任命されることはできない(国家公務員法5条5項)ぐらい,政治的中立性が要求されているところ,引き続き12年を超えて在任することができない(国家公務員法7条2項)とはいえ,定年の定め自体がない。
   そのため,政治的中立性を確保する必要性が高いというだけの理由により勤務延長を一律に否定する必要があるとはいえない。
⑦ 昭和56年4月28日の衆議院内閣委員会における斧誠之助人事院任用局長の答弁は,何ら理由を述べることなく,改正国家公務員法に基づく定年制が適用されないと説明しているに過ぎないし,そもそも検察庁法を所管している法務省刑事局長の答弁ではない。

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法務・検察幹部名簿(2019年4月17日時点・修習期→生年月日順)

生年月日が開示される法務大臣決裁の対象人事に限るものの,法務・検察幹部の氏名,修習期,生年月日,年齢,現職就任日,現職及び前職につき,2019年4月17日時点のものを,修習期→生年月日順で以下のとおり掲載しています(元データは「法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)」に掲載しています。)。

1 稲田伸夫 33 期 1956年8月14日 62 歳 2018年7月25日 検事総長 ( 東京高検検事長 )
2 稲川龍也 35 期 1956年9月13日 62 歳 2018年1月9日 広島高検検事長 ( 高松高検検事長 )
3 黒川弘務 35 期 1957年2月8日 62 歳 2019年1月18日 東京高検検事長 ( 法務事務次官 )
4 林眞琴 35 期 1957年7月30日 61 歳 2018年1月9日 名古屋高検検事長 ( 法務省刑事局長 )
5 上野友慈 35 期 1957年8月28日 61 歳 2018年2月26日 大阪高検検事長 ( 札幌高検検事長 )
6 小川新二 36 期 1957年3月27日 62 歳 2018年1月9日 高松高検検事長 ( 最高検公安部長 )
7 大谷晃大 36 期 1957年5月7日 61 歳 2018年7月25日 仙台高検検事長 ( 横浜地検検事正 )
8 堺徹 36 期 1958年7月17日 60 歳 2018年7月25日 次長検事 ( 仙台高検検事長 )
9 榊原一夫 36 期 1958年8月6日 60 歳 2018年2月26日 福岡高検検事長 ( 大阪地検検事正 )
10 中川清明 36 期 1958年9月13日 60 歳 2016年9月5日 公安調査庁長官 ( 最高検公安部長 )
11 甲斐行夫 36 期 1959年9月26日 59 歳 2017年9月7日 東京地検検事正 ( 最高検刑事部長 )
12 井上宏 37 期 1957年6月17日 61 歳 2018年2月26日 札幌高検検事長 ( 名古屋地検検事正 )
13 片岡弘 37 期 1958年4月8日 61 歳 2018年2月26日 名古屋地検検事正 ( 千葉地検検事正 )
14 杉山治樹 37 期 1959年3月6日 60 歳 2018年1月22日 神戸地検検事正 ( 最高検検事 )
15 北川健太郎 37 期 1959年9月14日 59 歳 2018年2月26日 大阪地検検事正 ( 最高検刑事部長 )
16 中原亮一 37 期 1959年11月29日 59 歳 2018年7月25日 横浜地検検事正 ( 最高検公安部長 )
17 堀嗣亜貴 37 期 1960年5月4日 58 歳 2018年1月22日 福岡地検検事正 ( 仙台地検検事正 )
18 北村篤 37 期 1961年3月4日 58 歳 2018年2月26日 千葉地検検事正 ( 広島地検検事正 )
19 野口元郎 37 期 1961年4月1日 58 歳 2014年4月11日 最高検検事 ( 法務総合研究所国際協力部長 )
20 曽木徹也 38 期 1960年1月5日 59 歳 2018年7月25日 最高検公安部長 ( 東京高検次席検事 )
21 落合義和 38 期 1960年1月7日 59 歳 2018年2月26日 最高検刑事部長 ( さいたま地検検事正 )
22 大塲亮太郎 38 期 1960年3月6日 59 歳 2019年1月18日 法務総合研究所長 ( 最高検公判部長 )
23 辻裕教 38 期 1961年10月4日 57 歳 2019年1月18日 法務事務次官 ( 法務省刑事局長 )
24 千田恵介 39 期 1958年8月12日 60 歳 2018年6月25日 高松地検検事正 ( 法務総合研究所国際協力部長 )
25 山上秀明 39 期 1960年7月14日 58 歳 2018年7月25日 東京高検次席検事 ( 東京地検次席検事 )
26 田辺泰弘 39 期 1960年11月7日 58 歳 2017年6月23日 大阪高検次席検事 ( 大阪地検次席検事 )
27 廣上克洋 39 期 1961年11月8日 57 歳 2018年1月22日 最高検総務部長 ( 名古屋高検次席検事 )
28 和田雅樹 39 期 1961年12月21日 57 歳 2019年1月18日 最高検公判部長 ( 法務省入国管理局長 )

(続きを読む...)法務・検察幹部名簿(2019年4月17日時点・修習期→生年月日順)

法務・検察幹部名簿(平成31年4月17日現在)―ポスト・生年月日・修習期で探す(AI作成)

目次第1 この名簿の基準日と使い方第2 ポスト順の名簿第3 生年月日・修習期から探す1 生年月日順の索引2 修習期・生年月日順の索引第4 出典と関連記事
第1 この名簿の基準日と使い方

本記事は,法務省作成の法務・検察幹部名簿のうち,平成31年4月17日現在のテキスト版である。
掲載対象は従前の3種類の並べ方の名簿と同じ111人であり,検察官全員を収録する名簿ではない。

第2はポスト順の全項目,第3は生年月日順及び修習期順の索引である。
索引の「名簿番号」は第2の番号に対応する。氏名をページ内検索する方法でも,第2の該当欄を探すことができる。

氏名,修習期,生年月日,年齢,現職就任日,現職及び前職は,当該基準日の掲載内容である。
年齢は基準日時点の記載を維持しており,現在の年齢や在職状況ではない。修習期が記載されていることと,別の基準日・別の名簿で同じ情報が開示されることは区別する必要がある。

第2 ポスト順の名簿

「就任日」は掲載された現職の就任日,「前職」は原資料の括弧内の記載である。

番号・氏名・修習期生年月日・年齢現職・就任日前職1 辻裕教/38期1961年10月4日/57歳法務事務次官/2019年1月18日法務省刑事局長2 川原隆司/41期1964年8月16日/54歳法務省大臣官房長/2019年1月18日最高検検事3 西山卓爾/45期1966年10月25日/52歳法務省大臣官房政策立案総括審議官/2019年1月18日法務省大臣官房審議官(訟務局担当)4 山内由光/47期1966年1月12日/53歳法務省大臣官房審議官/2018年2月26日国際・人権担当) ( 法務省刑事局国際課長5 保坂和人/47期1968年12月27日/50歳法務省大臣官房審議官/2019年1月18日刑事局担当) ( 法務省刑事局刑事法制管理官6 石井隆/44期1965年11月2日/53歳法務省大臣官房審議官/2019年1月18日訟務局担当) ( 法務総合研究所総務企画部長7 吉川崇/47期1968年4月4日/51歳法務省大臣官房秘書課長/2019年1月18日法務省刑事局総務課長8 伊藤栄二/43期1966年10月4日/52歳法務省大臣官房人事課長/2015年10月27日法務省刑事局総務課長9 松下裕子/45期1968年2月20日/51歳法務省大臣官房会計課長/2018年7月19日法務省刑事局総務課長10 佐久間佳枝/47期1963年10月8日/55歳法務省大臣官房施設課長/2019年4月1日法務省人権擁護局総務課長11 小山太士/40期1961年5月13日/57歳法務省刑事局長/2019年1月18日法務省大臣官房長12 菊池浩/42期1963年11月7日/55歳法務省人権擁護局長/2019年4月1日奈良地検検事正13 大塲亮太郎/38期1960年3月6日/59歳法務総合研究所長/2019年1月18日最高検公判部長14 高嶋智光/41期1961年10月6日/57歳出入国在留管理庁次長/2019年4月1日法務省人権擁護局長15 佐藤淳/46期1969年1月12日/50歳出入国在留管理庁審議官/2019年4月1日総合調整担当) ( 法務省大臣官房施設課長16 中川清明/36期1958年9月13日/60歳公安調査庁長官/2016年9月5日最高検公安部長17 浦田啓一/41期1963年10月28日/55歳公安調査庁次長/2018年1月9日大津地検検事正18 稲田伸夫/33期1956年8月14日/62歳検事総長/2018年7月25日東京高検検事長19 堺徹/36期1958年7月17日/60歳次長検事/2018年7月25日仙台高検検事長20 廣上克洋/39期1961年11月8日/57歳最高検総務部長/2018年1月22日名古屋高検次席検事21 畝本直美/40期1962年7月9日/56歳最高検監察指導部長/2019年1月18日法務省保護局長22 落合義和/38期1960年1月7日/59歳最高検刑事部長/2018年2月26日さいたま地検検事正23 曽木徹也/38期1960年1月5日/59歳最高検公安部長/2018年7月25日東京高検次席検事24 和田雅樹/39期1961年12月21日/57歳最高検公判部長/2019年1月18日法務省入国管理局長25 齊藤隆博/41期1963年1月1日/56歳最高検検事/2017年7月27日徳島地検検事正26 関一穂/41期1959年7月16日/59歳最高検検事/2019年3月1日預金保険機構27 西谷隆/41期1961年11月28日/57歳最高検検事/2018年7月19日山口地検検事正28 吉田誠治/41期1961年4月27日/57歳最高検検事/2019年1月18日長野地検検事正29 吉田安志/41期1960年9月3日/58歳最高検検事/2018年10月30日新潟地検検事正30 山元裕史/42期1963年10月12日/55歳最高検検事/2018年7月25日福井地検検事正31 工藤恭裕/43期1966年2月22日/53歳最高検検事/2019年4月10日名古屋高検公安部長32 八澤健三郎/43期1965年1月27日/54歳最高検検事/2019年1月28日福岡地検次席検事33 森本加奈/44期1966年12月15日/52歳最高検検事/2019年4月1日東京高検検事34 大久保和征/44期1964年12月16日/54歳最高検検事/2019年4月1日東京高検公安部長35 野口元郎/37期1961年4月1日/58歳最高検検事/2014年4月11日法務総合研究所国際協力部長36 菅野俊明/46期1959年11月3日/59歳最高検検事/2019年4月1日東京高検検事37 黒川弘務/35期1957年2月8日/62歳東京高検検事長/2019年1月18日法務事務次官38 山上秀明/39期1960年7月14日/58歳東京高検次席検事/2018年7月25日東京地検次席検事39 甲斐行夫/36期1959年9月26日/59歳東京地検検事正/2017年9月7日最高検刑事部長40 久木元伸/41期1961年7月21日/57歳東京地検次席検事/2018年7月25日最高検検事41 中原亮一/37期1959年11月29日/59歳横浜地検検事正/2018年7月25日最高検公安部長42 竹内寛志/45期1964年11月3日/54歳横浜地検次席検事/2019年1月28日東京地検刑事部長43 上富敏伸/40期1962年8月10日/56歳さいたま地検検事正/2019年1月18日最高検監察指導部長44 坂本佳胤/45期1964年11月18日/54歳さいたま地検次席検事/2018年10月30日東京高検検事45 北村篤/37期1961年3月4日/58歳千葉地検検事正/2018年2月26日広島地検検事正46 清野憲一/45期1967年11月15日/51歳千葉地検次席検事/2018年6月25日東京地検公判部長47 片岡敏晃/42期1960年6月1日/58歳水戸地検検事正/2018年9月3日高知地検検事正48 阪井博/40期1959年4月1日/60歳宇都宮地検検事正/2018年10月30日金沢地検検事正49 大図明/40期1961年3月20日/58歳前橋地検検事正/2019年4月17日仙台高検次席検事50 神村昌通/41期1961年3月8日/58歳静岡地検検事正/2018年10月30日最高検検事51 宮川博行/43期1965年2月16日/54歳甲府地検検事正/2018年10月30日最高検検事52 宇川春彦/41期1962年2月20日/57歳長野地検検事正/2019年1月18日最高検検事53 関隆男/41期1959年10月14日/59歳新潟地検検事正/2018年10月30日札幌高検次席検事54 上野友慈/35期1957年8月28日/61歳大阪高検検事長/2018年2月26日札幌高検検事長55 田辺泰弘/39期1960年11月7日/58歳大阪高検次席検事/2017年6月23日大阪地検次席検事56 北川健太郎/37期1959年9月14日/59歳大阪地検検事正/2018年2月26日最高検刑事部長57 畝本毅/41期1960年7月17日/58歳大阪地検次席検事/2017年6月23日金沢地検検事正58 田中素子/40期1958年4月22日/60歳京都地検検事正/2018年2月26日水戸地検検事正59 鈴木眞理子/44期1963年2月19日/56歳京都地検次席検事/2018年7月19日大阪地検公判部長60 杉山治樹/37期1959年3月6日/60歳神戸地検検事正/2018年1月22日最高検検事61 勝山浩嗣/44期1965年1月1日/54歳神戸地検次席検事/2018年4月11日大阪地検公安部長62 山口英幸/43期1963年10月2日/55歳奈良地検検事正/2018年1月9日横浜地検次席検事63 吉池浩嗣/40期1961年12月11日/57歳大津地検検事正/2018年1月9日高知地検検事正64 山本幸博/43期1964年12月4日/54歳和歌山地検検事正/2018年6月25日東京地検立川支部長65 林眞琴/35期1957年7月30日/61歳名古屋高検検事長/2018年1月9日法務省刑事局長66 河瀬由美子/41期1961年9月4日/57歳名古屋高検次席検事/2018年1月22日最高検検事67 片岡弘/37期1958年4月8日/61歳名古屋地検検事正/2018年2月26日千葉地検検事正68 築雅子/46期1964年12月14日/54歳名古屋地検次席検事/2019年3月11日横浜地検公判部長69 松本裕/43期1964年9月12日/54歳津地検検事正/2019年1月18日法務省大臣官房秘書課長70 原島肇/40期1960年1月1日/59歳岐阜地検検事正/2018年6月25日広島高検次席検事71 秋山仁美/41期1960年11月20日/58歳福井地検検事正/2018年7月25日東京法務局長72 森脇尚史/43期1959年9月26日/59歳金沢地検検事正/2018年10月30日福岡地検小倉支部長73 新田智昭/44期1962年10月12日/56歳富山地検検事正/2019年3月11日名古屋地検次席検事74 稲川龍也/35期1956年9月13日/62歳広島高検検事長/2018年1月9日高松高検検事長75 小野正弘/42期1962年2月4日/57歳広島高検次席検事/2018年6月25日和歌山地検検事正76 片山巌/40期1960年7月10日/58歳広島地検検事正/2019年4月17日前橋地検検事正77 矢本忠嗣/41期1960年1月13日/59歳山口地検検事正/2018年7月19日佐賀地検検事正78 畑野隆二/40期1960年4月14日/59歳岡山地検検事正/2018年4月11日高松高検次席検事79 植村誠/42期1963年1月7日/56歳鳥取地検検事正/2018年2月26日神戸地検姫路支部長80 佐藤光代/42期1960年1月7日/59歳松江地検検事正/2018年4月11日静岡地検沼津支部長81 榊原一夫/36期1958年8月6日/60歳福岡高検検事長/2018年2月26日大阪地検検事正82 佐藤隆文/42期1962年1月14日/57歳福岡高検次席検事/2019年3月11日富山地検検事正83 堀嗣亜貴/37期1960年5月4日/58歳福岡地検検事正/2018年1月22日仙台地検検事正84 小弓場文彦/44期1964年3月1日/55歳福岡地検次席検事/2019年1月28日大阪高検刑事部長85 恒川由理子/43期1961年7月15日/57歳佐賀地検検事正/2018年7月19日京都地検次席検事86 仁田良行/40期1960年2月4日/59歳長崎地検検事正/2018年2月26日鳥取地検検事正87 永幡無二雄/43期1963年8月30日/55歳大分地検検事正/2019年1月28日最高検検事88 木村泰昌/42期1961年9月11日/57歳熊本地検検事正/2019年1月28日大分地検検事正89 古谷伸彦/43期1961年11月26日/57歳鹿児島地検検事正/2018年10月30日さいたま地検次席検事90 加藤俊治/44期1966年7月26日/52歳宮崎地検検事正/2019年3月11日最高検検事91 中村孝/42期1962年7月31日/56歳那覇地検検事正/2018年6月25日東京高検刑事部長92 大谷晃大/36期1957年5月7日/61歳仙台高検検事長/2018年7月25日横浜地検検事正93 佐藤美由紀/42期1960年8月30日/58歳仙台高検次席検事/2019年4月17日盛岡地検検事正94 森本和明/41期1963年12月30日/55歳仙台地検検事正/2019年3月11日福岡高検次席検事95 早川幸伸/42期1962年8月8日/56歳福島地検検事正/2019年3月11日宮崎地検検事正96 吉田久/43期1961年4月26日/57歳山形地検検事正/2018年7月25日最高検検事97 飯島泰/44期1966年4月30日/52歳盛岡地検検事正/2019年4月17日最高検検事98 木村匡良/42期1962年5月16日/56歳秋田地検検事正/2018年1月22日横浜地検小田原支部長99 西村尚芳/42期1960年6月19日/58歳青森地検検事正/2018年4月11日東京地検刑事部長100 井上宏/37期1957年6月17日/61歳札幌高検検事長/2018年2月26日名古屋地検検事正101 高橋久志/42期1962年12月6日/56歳札幌高検次席検事/2018年10月30日甲府地検検事正102 小澤正義/40期1959年1月3日/60歳札幌地検検事正/2018年2月26日福島地検検事正103 山本真千子/43期1963年10月9日/55歳函館地検検事正/2018年6月25日大阪地検特別捜査部長104 長谷川保/43期1963年6月30日/55歳旭川地検検事正/2018年7月25日横浜地検川崎支部長105 尾崎寛生/43期1961年2月10日/58歳釧路地検検事正/2018年10月30日名古屋地検岡崎支部長106 小川新二/36期1957年3月27日/62歳高松高検検事長/2018年1月9日最高検公安部長107 廣瀬勝重/41期1962年7月8日/56歳高松高検次席検事/2018年4月11日青森地検検事正108 千田恵介/39期1958年8月12日/60歳高松地検検事正/2018年6月25日法務総合研究所国際協力部長109 互敦史/43期1959年11月1日/59歳徳島地検検事正/2018年6月25日千葉地検次席検事110 山西宏紀/41期1964年9月6日/54歳高知地検検事正/2018年9月3日内閣府大臣官房独立公文書管理監111 白木功/42期1963年11月30日/55歳松山地検検事正/2018年7月19日東京高検公判部長
第3 生年月日・修習期から探す
1 生年月日順の索引
氏名生年月日名簿番号稲田伸夫1956年8月14日18稲川龍也1956年9月13日74黒川弘務1957年2月8日37小川新二1957年3月27日106大谷晃大1957年5月7日92井上宏1957年6月17日100林眞琴1957年7月30日65上野友慈1957年8月28日54片岡弘1958年4月8日67田中素子1958年4月22日58堺徹1958年7月17日19榊原一夫1958年8月6日81千田恵介1958年8月12日108中川清明1958年9月13日16小澤正義1959年1月3日102杉山治樹1959年3月6日60阪井博1959年4月1日48関一穂1959年7月16日26北川健太郎1959年9月14日56甲斐行夫1959年9月26日39森脇尚史1959年9月26日72関隆男1959年10月14日53互敦史1959年11月1日109菅野俊明1959年11月3日36中原亮一1959年11月29日41原島肇1960年1月1日70曽木徹也1960年1月5日23落合義和1960年1月7日22佐藤光代1960年1月7日80矢本忠嗣1960年1月13日77仁田良行1960年2月4日86大塲亮太郎1960年3月6日13畑野隆二1960年4月14日78堀嗣亜貴1960年5月4日83片岡敏晃1960年6月1日47西村尚芳1960年6月19日99片山巌1960年7月10日76山上秀明1960年7月14日38畝本毅1960年7月17日57佐藤美由紀1960年8月30日93吉田安志1960年9月3日29田辺泰弘1960年11月7日55秋山仁美1960年11月20日71尾崎寛生1961年2月10日105北村篤1961年3月4日45神村昌通1961年3月8日50大図明1961年3月20日49野口元郎1961年4月1日35吉田久1961年4月26日96吉田誠治1961年4月27日28小山太士1961年5月13日11恒川由理子1961年7月15日85久木元伸1961年7月21日40河瀬由美子1961年9月4日66木村泰昌1961年9月11日88辻裕教1961年10月4日1高嶋智光1961年10月6日14廣上克洋1961年11月8日20古谷伸彦1961年11月26日89西谷隆1961年11月28日27吉池浩嗣1961年12月11日63和田雅樹1961年12月21日24佐藤隆文1962年1月14日82小野正弘1962年2月4日75宇川春彦1962年2月20日52木村匡良1962年5月16日98廣瀬勝重1962年7月8日107畝本直美1962年7月9日21中村孝1962年7月31日91早川幸伸1962年8月8日95上富敏伸1962年8月10日43新田智昭1962年10月12日73高橋久志1962年12月6日101齊藤隆博1963年1月1日25植村誠1963年1月7日79鈴木眞理子1963年2月19日59長谷川保1963年6月30日104永幡無二雄1963年8月30日87山口英幸1963年10月2日62佐久間佳枝1963年10月8日10山本真千子1963年10月9日103山元裕史1963年10月12日30浦田啓一1963年10月28日17菊池浩1963年11月7日12白木功1963年11月30日111森本和明1963年12月30日94小弓場文彦1964年3月1日84川原隆司1964年8月16日2山西宏紀1964年9月6日110松本裕1964年9月12日69竹内寛志1964年11月3日42坂本佳胤1964年11月18日44山本幸博1964年12月4日64築雅子1964年12月14日68大久保和征1964年12月16日34勝山浩嗣1965年1月1日61八澤健三郎1965年1月27日32宮川博行1965年2月16日51石井隆1965年11月2日6山内由光1966年1月12日4工藤恭裕1966年2月22日31飯島泰1966年4月30日97加藤俊治1966年7月26日90伊藤栄二1966年10月4日8西山卓爾1966年10月25日3森本加奈1966年12月15日33清野憲一1967年11月15日46松下裕子1968年2月20日9吉川崇1968年4月4日7保坂和人1968年12月27日5佐藤淳1969年1月12日15
2 修習期・生年月日順の索引
修習期氏名名簿番号33期稲田伸夫1835期稲川龍也7435期黒川弘務3735期林眞琴6535期上野友慈5436期小川新二10636期大谷晃大9236期堺徹1936期榊原一夫8136期中川清明1636期甲斐行夫3937期井上宏10037期片岡弘6737期杉山治樹6037期北川健太郎5637期中原亮一4137期堀嗣亜貴8337期北村篤4537期野口元郎3538期曽木徹也2338期落合義和2238期大塲亮太郎1338期辻裕教139期千田恵介10839期山上秀明3839期田辺泰弘5539期廣上克洋2039期和田雅樹2440期田中素子5840期小澤正義10240期阪井博4840期原島肇7040期仁田良行8640期畑野隆二7840期片山巌7640期大図明4940期小山太士1140期吉池浩嗣6340期畝本直美2140期上富敏伸4341期関一穂2641期関隆男5341期矢本忠嗣7741期畝本毅5741期吉田安志2941期秋山仁美7141期神村昌通5041期吉田誠治2841期久木元伸4041期河瀬由美子6641期高嶋智光1441期西谷隆2741期宇川春彦5241期廣瀬勝重10741期齊藤隆博2541期浦田啓一1741期森本和明9441期川原隆司241期山西宏紀11042期佐藤光代8042期片岡敏晃4742期西村尚芳9942期佐藤美由紀9342期木村泰昌8842期佐藤隆文8242期小野正弘7542期木村匡良9842期中村孝9142期早川幸伸9542期高橋久志10142期植村誠7942期山元裕史3042期菊池浩1242期白木功11143期森脇尚史7243期互敦史10943期尾崎寛生10543期吉田久9643期恒川由理子8543期古谷伸彦8943期長谷川保10443期永幡無二雄8743期山口英幸6243期山本真千子10343期松本裕6943期山本幸博6443期八澤健三郎3243期宮川博行5143期工藤恭裕3143期伊藤栄二844期新田智昭7344期鈴木眞理子5944期小弓場文彦8444期大久保和征3444期勝山浩嗣6144期石井隆644期飯島泰9744期加藤俊治9044期森本加奈3345期竹内寛志4245期坂本佳胤4445期西山卓爾345期清野憲一4645期松下裕子946期菅野俊明3646期築雅子6846期佐藤淳1547期佐久間佳枝1047期山内由光447期吉川崇747期保坂和人5
第4 出典と関連記事

法務省作成の法務・検察幹部名簿の基準日別掲載資料が原資料の参照口である。
本記事は同基準日のポスト順,生年月日順及び修習期・生年月日順のテキスト版の収録内容をまとめたものである。

検事の修習期・生年月日の開示と幹部略歴の公表では,名簿の開示と幹部略歴の公表の対象・資料の違いを整理している。
法務省作成の検事期別名簿は,修習期を手掛かりに探す別系列の資料である。

法務・検察幹部名簿(2019年4月17日時点・ポスト順)

生年月日が開示される法務大臣決裁の対象人事に限るものの,法務・検察幹部の氏名,修習期,生年月日,年齢,現職就任日,現職及び前職につき,2019年4月17日時点のものを,ポスト順で以下のとおり掲載しています(元データは「法務・検察幹部名簿(平成24年4月以降)」に掲載しています。)。

(法務省幹部)
1 辻裕教 38 期 1961年10月4日 57 歳 2019年1月18日 法務事務次官 ( 法務省刑事局長 )
2 川原隆司 41 期 1964年8月16日 54 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房長 ( 最高検検事 )
3 西山卓爾 45 期 1966年10月25日 52 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房政策立案総括審議官 ( 法務省大臣官房審議官(訟務局担当) )
4 山内由光 47 期 1966年1月12日 53 歳 2018年2月26日 法務省大臣官房審議官(国際・人権担当) ( 法務省刑事局国際課長 )
5 保坂和人 47 期 1968年12月27日 50 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房審議官(刑事局担当) ( 法務省刑事局刑事法制管理官 )
6 石井隆 44 期 1965年11月2日 53 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房審議官(訟務局担当) ( 法務総合研究所総務企画部長 )
7 吉川崇 47 期 1968年4月4日 51 歳 2019年1月18日 法務省大臣官房秘書課長 ( 法務省刑事局総務課長 )
8 伊藤栄二 43 期 1966年10月4日 52 歳 2015年10月27日 法務省大臣官房人事課長 ( 法務省刑事局総務課長 )
9 松下裕子 45 期 1968年2月20日 51 歳 2018年7月19日 法務省大臣官房会計課長 ( 法務省刑事局総務課長 )
10 佐久間佳枝 47 期 1963年10月8日 55 歳 2019年4月1日 法務省大臣官房施設課長 ( 法務省人権擁護局総務課長 )
11 小山太士 40 期 1961年5月13日 57 歳 2019年1月18日 法務省刑事局長 ( 法務省大臣官房長 )
12 菊池浩 42 期 1963年11月7日 55 歳 2019年4月1日 法務省人権擁護局長 ( 奈良地検検事正 )
13 大塲亮太郎 38 期 1960年3月6日 59 歳 2019年1月18日 法務総合研究所長 ( 最高検公判部長 )
14 高嶋智光 41 期 1961年10月6日 57 歳 2019年4月1日 出入国在留管理庁次長 ( 法務省人権擁護局長 )
15 佐藤淳 46 期 1969年1月12日 50 歳 2019年4月1日 出入国在留管理庁審議官(総合調整担当) ( 法務省大臣官房施設課長 )
16 中川清明 36 期 1958年9月13日 60 歳 2016年9月5日 公安調査庁長官 ( 最高検公安部長 )
17 浦田啓一 41 期 1963年10月28日 55 歳 2018年1月9日 公安調査庁次長 ( 大津地検検事正 )
(検察幹部)
18 稲田伸夫 33 期 1956年8月14日 62 歳 2018年7月25日 検事総長 ( 東京高検検事長 )
19 堺徹 36 期 1958年7月17日 60 歳 2018年7月25日 次長検事 ( 仙台高検検事長 )
20 廣上克洋 39 期 1961年11月8日 57 歳 2018年1月22日 最高検総務部長 ( 名古屋高検次席検事 )
21 畝本直美 40 期 1962年7月9日 56 歳 2019年1月18日 最高検監察指導部長 ( 法務省保護局長 )
22 落合義和 38 期 1960年1月7日 59 歳 2018年2月26日 最高検刑事部長 ( さいたま地検検事正 )
23 曽木徹也 38 期 1960年1月5日 59 歳 2018年7月25日 最高検公安部長 ( 東京高検次席検事 )
24 和田雅樹 39 期 1961年12月21日 57 歳 2019年1月18日 最高検公判部長 ( 法務省入国管理局長 )
25 齊藤隆博 41 期 1963年1月1日 56 歳 2017年7月27日 最高検検事 ( 徳島地検検事正 )
26 関一穂 41 期 1959年7月16日 59 歳 2019年3月1日 最高検検事 ( 預金保険機構 )

(続きを読む...)法務・検察幹部名簿(2019年4月17日時点・ポスト順)

黒川弘務東京高検検事長の勤務延長問題――経緯と争点(AI作成)

目次

第1 黒川弘務東京高検検事長の勤務延長(令和2年2月8日から同年8月7日まで)等第2 令和2年当時の定年・勤務延長の条文と通知1 検察庁法(令和2年当時)2 国家公務員法3 人事院規則4 人事院の文書第3 検察官の勤務延長に関する政府答弁の要約等,及び内閣又は法務大臣による懲戒処分の実例等1 検察官の勤務延長に関する当時の政府説明2 内閣又は法務大臣による懲戒処分の実例等第4 検察官の勤務延長に関する法務大臣の答弁1 令和2年2月25日の衆議院予算委員会第三分科会における森まさこ法務大臣の答弁2 令和2年3月5日の参議院予算委員会における森まさこ法務大臣の答弁3 令和2年3月6日の参議院予算委員会における森まさこ法務大臣の答弁第5 検察官の勤務延長に関する内閣法制局長官の答弁1 令和2年2月25日の衆議院予算委員会第三分科会における近藤正春内閣法制局長官の答弁2 令和2年3月5日の参議院予算委員会における近藤正春内閣法制局長官の答弁第6 検察庁法22条及び32条の2に関する法務大臣等の答弁1 昭和24年5月11日の参議院法務委員会における高橋一郎法務庁検局長の答弁2 令和2年3月5日の参議院予算委員会における森まさこ法務大臣の答弁第7 勤務延長に関する総理府人事局及び人事院の答弁1 総理府人事局の答弁2 人事院の答弁第8 検事総長への任命可能性に関する当時の政府説明第9 当時の弁護士会の反対意見第10 関連論点:弁護士である公職者と懲戒の議決例第11 比較資料:河野克俊統合幕僚長の勤務延長第12 国会答弁資料第13 関連記事

黒川弘務東京高検検事長の令和2年の勤務延長について,閣議書,国会答弁及び当時の反対意見を掲載する資料案内である。同年1月31日の閣議決定で予定された勤務延長期間は2月8日から8月7日までであり,黒川氏は賭け麻雀問題により同年5月22日に依願退官した。

以下で引用する条文・政府説明は,原則として令和2年当時のものである。現行検察庁法22条2項は,国家公務員法上の勤務延長制度を検察官に適用しないと明記している。現在の定年と役職定年は検察官の定年・役職定年・勤務延長――2020年案と現行制度の違いを参照されたい。

解釈変更の目的と文書不存在をめぐる裁判所の判断は,黒川検事長の勤務延長と文書不存在――大阪地裁令和6年6月27日判決の解説で,請求対象文書1~5及び国家賠償請求を分けて整理している。

当時の政府説明,筆者の検討,弁護士会の意見及び後の裁判所の判断を区別して読む必要がある。第4~第7の引用は,記載された日付の国会答弁であり,現在の法律の説明ではない。

第1 黒川弘務東京高検検事長の勤務延長(令和2年2月8日から同年8月7日まで)等
1(1) 検事長の任命権者である内閣(検察庁法15条1項)は,令和2年1月31日,下記の理由により,国家公務員法81条の3第1項に基づき,同年2月7日に定年退官する予定であった(63歳の誕生日は同月8日である)黒川弘務東京高検検事長の勤務を半年間延長するという閣議決定を行いました(首相官邸HPの「令和2年1月31日(金)定例閣議案件」(Internet Archiveの保存版)参照)。
記
   東京高等検察庁管内において遂行している重大かつ複雑困難事件の捜査公判に対応するためには,同高等検察庁検事長黒川弘務の検察官としての豊富な経験・知識等に基づく管内部下職員に対する指揮監督が不可欠であり,同人には,当分の間,引き続き同検事長の職務を遂行させる必要がある。

(2) 黒川弘務東京高検検事長(平成31年1月18日就任)の任命資料に掲載された経歴のうち,地検等の職に在職した時期を以下に掲げます。在職先だけから実際の捜査公判の担当期間や経験の全体を確定できるものではありません。
① 1983年4月7日から1991年7月24日までの約8年4ヶ月半
・ 東京地検検事,福島地検郡山支部検事,新潟地検検事,東京地検検事及び名古屋地検検事をしていました。
② 1995年7月20日から1998年10月6日までの約3年3ヶ月半
・ 青森地検弘前支部長及び東京地検検事をしていました。
③ 2010年8月10日から同年10月24日までの約2ヶ月半
・ 松山地検検事正をしていました。
・ 2010年9月21日から報道されるようになった大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件に対応するため,同年10月25日,法務省大臣官房付となりました。
(3)ア 黒川弘務東京高検検事長の定年退職は,「業務の性質上、その職員の退職による担当者の交替が当該業務の継続的遂行に重大な障害を生ずるとき」(人事院規則11-8(職員の定年)7条3号)に該当するため,勤務延長されました(令和2年3月6日の参議院予算委員会における森まさこ法務大臣の答弁参照)。
イ 「重大かつ複雑困難な事件の捜査」が何であるかについては,捜査機関の活動内容及びその体制に関する事柄でもあることから,国会答弁でも明らかにされませんでした(令和2年3月6日の参議院予算委員会における森まさこ法務大臣の答弁参照)。

(4) 内閣は,令和2年2月7日以前に検察官の勤務延長がなされた実例を把握していません(衆議院議員奥野総一郎君提出東京高検検事長の定年が半年間延長された件に関する質問に対する答弁書(令和2年2月18日付)参照)。
(5) 勤務延長は定年延長ともいわれます。
2(1) 35期の黒川弘務と林眞琴のどちらが検事総長となるかについて,法と経済ジャーナルHPに以下の記事が載っています(ログインしない限り,途中までしか読めませんが,途中まででも読み応えのある記事です。)。
・ 官邸の注文で覆った法務事務次官人事  「検事総長人事」に影響も(2016年11月22日付)
・ 法務・検察人事に再び「介入」した官邸 高まる緊張(2017年9月17日付)
・ 上川法相が林刑事局長の次官昇格を拒否か、検事総長人事は?(2018年1月18日付)
・ 「次の検事総長は黒川氏」で決まりなのか、検察の論理は(2019年1月24日付)

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新型コロナウイルス感染症に準用されている検疫法の条文

○準用期間(令和3年2月12日まで),準用の読替え,罰則の適用及び令和5年5月8日の5類移行後の現在の取扱いを含めた最新の整理は,新型コロナウイルス感染症に準用されていた検疫法の条文-令和2年政令第28号の準用範囲と現在の取扱いに掲載しています。
○検疫法34条及び36条の6に基づき制定された,
   新型コロナウイルス感染症を検疫法第三十四条の感染症の種類として指定する等の政令(令和2年2月13日政令第28号)(ただし,リンク先は制定当時の条文です。)によれば,
   令和2年2月14日以降,新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)(以下「新型コロナウィルス」といいます。)について準用されている検疫法の条文は以下のとおりです。
○新型コロナウイルス感染症は,無症状病原体保有者であっても患者とみなす(検疫法2条の2第3項の準用)という点では一類感染症と同じ扱いであるのに対し,隔離及び停留はやむを得ない理由がないときであっても宿泊施設又は船舶で行える(検疫法15条及び16条2項の準用)という点では二類感染症と同じ扱いであるという意味では,患者に不利な準用方法となっています。
○感染症法について同じ時期に準用されていた条文及びその後の5類感染症への移行までの経過は,新型コロナウイルス感染症に準用されていた感染症法の条文と5類移行までの変遷-令和2年の指定感染症政令で整理しています。

新型コロナウィルス感染症に準用される検疫法の条文
(疑似症及び無症状病原体保有者に対するこの法律の適用)

第二条の二 前条第一号に掲げる感染症の疑似症を呈している者については、同号に掲げる感染症の患者とみなして、この法律を適用する。

(2項の準用はなし。)

3 前条第一号に掲げる感染症の病原体を保有している者であつて当該感染症の症状を呈していないものについては、同号に掲げる感染症の患者とみなして、この法律を適用する。

第二章 検疫
(入港等の禁止)
第四条 次に掲げる船舶又は航空機(以下それぞれ「外国から来航した船舶」又は「外国から来航した航空機」という。)の長(長に代つてその職務を行う者を含む。以下同じ。)は、検疫済証又は仮検疫済証の交付(第十七条第二項の通知を含む。第九条を除き、以下同じ。)を受けた後でなければ、当該船舶を国内(本州、北海道、四国及び九州並びに厚生労働省令で定めるこれらに附属する島の区域内をいう。以下同じ。)の港に入れ、又は当該航空機を検疫飛行場以外の国内の場所(港の水面を含む。)に着陸させ、若しくは着水させてはならない。ただし、外国から来航した船舶の長が、検疫を受けるため当該船舶を第八条第一項に規定する検疫区域若しくは同条第三項の規定により指示された場所に入れる場合若しくは次条ただし書第一号の確認を受けた者の上陸若しくは同号の確認を受けた物若しくは第十三条の二の指示に係る貨物の陸揚のため当該船舶を港(第八条第一項に規定する検疫区域又は同条第三項の規定により指示された場所を除く。)に入れる場合又は外国から来航した航空機の長が、検疫所長(検疫所の支所又は出張所の長を含む。以下同じ。)の許可を受けて当該航空機を着陸させ、若しくは着水させる場合は、この限りでない。
一 外国を発航し、又は外国に寄航して来航した船舶又は航空機
二 航行中に、外国を発航し又は外国に寄航した他の船舶又は航空機(検疫済証又は仮検疫済証の交付を受けている船舶又は航空機を除く。)から人を乗り移らせ、又は物を運び込んだ船舶又は航空機

(交通等の制限)
第五条 外国から来航した船舶又は外国から来航した航空機(以下「船舶等」という。)については、その長が検疫済証又は仮検疫済証の交付を受けた後でなければ、何人も、当該船舶から上陸し、若しくは物を陸揚げし、又は当該航空機及び検疫飛行場ごとに検疫所長が指定する場所から離れ、若しくは物を運び出してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 検疫感染症の病原体に汚染していないことが明らかである旨の検疫所長の確認を受けて、当該船舶から上陸し、若しくは物を陸揚げし、又は当該航空機及び検疫飛行場ごとに検疫所長が指定する場所から離れ、若しくは物を運び出すとき。
二 第十三条の二の指示に従つて、当該貨物を陸揚げし、又は運び出すとき。
三 緊急やむを得ないと認められる場合において、検疫所長の許可を受けたとき。

(続きを読む...)新型コロナウイルス感染症に準用されている検疫法の条文

新型コロナウイルス感染症に準用されていた感染症法の条文と5類移行までの変遷-令和2年の指定感染症政令(AI作成)

目次第1 本記事の対象と基準日第2 感染症法上の位置付けの変遷1 指定感染症としての指定(令和2年2月1日)2 準用範囲の拡大(令和2年2月14日・3月27日)3 入院対象の限定と準用期間の延長(令和2年10月・令和3年1月)4 新型インフルエンザ等感染症への移行と政令の廃止(令和3年2月13日)5 指定感染症の規定の移設(令和4年12月9日)6 5類感染症への移行(令和5年5月8日)第3 現在の位置付け(令和8年9月18日現在)1 5類感染症としての扱い2 「新型コロナウイルス感染症」の類型が法律に残っている意味第4 令和2年3月27日時点で準用されていた感染症法の規定1 準用の根拠と方式2 準用された規定の一覧3 主な読替え4 準用されなかった主な規定第5 罰則と特定病原体等の規制1 令和2年当時の罰則の扱い2 令和3年改正による過料の新設3 新型コロナウイルスの四種病原体等への指定第6 原資料と関連記事1 当時の条文を確認する方法2 内閣法制局説明資料3 関連記事第7 出典・参考資料1 法令2 官報3 所管行政機関の資料
第1 本記事の対象と基準日

本記事は,新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令(令和2年政令第11号)により,令和2年2月1日から令和3年2月12日までの間,新型コロナウイルス感染症に準用されていた感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下「感染症法」という。)の規定を整理するものである。
あわせて,指定感染症から新型インフルエンザ等感染症を経て5類感染症に至るまでの感染症法上の位置付けの変遷と,現在の位置付けを説明する。

条文の内容は,特に断らない限り,令和2年3月27日時点のものである。
現在の位置付けは,令和8年9月18日時点でe-Gov法令検索に収録された現行法令により確認した。
同政令は令和3年2月13日に廃止されており,現在,新型コロナウイルス感染症に感染症法の規定が「準用」されている関係はない。

第2 感染症法上の位置付けの変遷

新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けは,次のとおり変わってきた。

施行日根拠となった法令等位置付け・主な内容令和2年2月1日令和2年政令第11号(同年1月28日公布)指定感染症として指定され,感染症法の規定の一部が準用された令和2年2月14日令和2年政令第30号無症状病原体保有者を患者とみなす規定(8条3項)の準用が加わった令和2年3月27日令和2年政令第60号建物に係る措置,交通の制限又は遮断等の準用が加わった令和2年10月24日令和2年政令第310号入院の勧告等の対象となる患者が限定された令和3年1月7日令和3年政令第4号準用期間を延長する規定が置かれた令和3年2月13日令和3年法律第5号,令和3年政令第25号新型インフルエンザ等感染症(感染症法6条7項3号)となり,令和2年政令第11号は廃止された令和4年12月9日令和4年法律第96号指定感染症への準用を定める7条が削除され,44条の9へ移された令和5年5月8日令和5年厚生労働省令第74号5類感染症となった
1 指定感染症としての指定(令和2年2月1日)

令和2年政令第11号は,感染症法6条8項,7条1項及び66条に基づいて制定された。
同政令1条は,「新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)であるものに限る。)」を,感染症法6条8項の指定感染症として定めた。

当時の感染症法7条1項は,指定感染症について,1年以内の政令で定める期間に限り,政令で定めるところにより,8条,第3章から第7章まで,第10章,第12章及び第13章の規定の全部又は一部を準用すると定めていた。
これを受けて,同政令2条は準用期間を施行日から1年間とし,3条で準用する規定を個別に列挙した。
同政令は令和2年1月31日公布の政令第22号による改正を経て,同年2月1日に施行された。

2 準用範囲の拡大(令和2年2月14日・3月27日)
(1) 無症状病原体保有者を患者とみなす規定の追加

施行当初の政令3条は,8条について,疑似症患者を患者とみなす1項だけを準用していた。
令和2年政令第30号による改正で,準用の範囲は「第八条(第二項を除く。)」に改められた。
これにより,令和2年2月14日から,無症状病原体保有者を患者とみなす8条3項も準用され,症状のない感染者にも入院の勧告等の規定が及ぶこととなった。

(2) 建物・交通に関する措置等の追加

令和2年政令第60号による改正で,令和2年3月27日から,生活の用に供される水の使用制限等(31条),建物に係る措置(32条)及び交通の制限又は遮断(33条)が準用の対象に加わった。
32条及び33条は,本来,一類感染症だけを対象とする措置であり,準用に当たっては「一類感染症」が「新型コロナウイルス感染症」に読み替えられた。
同じ改正で,新型インフルエンザ等感染症に関する情報の公表(44条の2),感染を防止するための協力(44条の3)及び経過の報告(44条の5)も準用の対象に加わった。
他方で,新型インフルエンザ等感染症を一類感染症とみなして建物に係る措置等を適用する44条の4は,準用の対象とされていない。

3 入院対象の限定と準用期間の延長(令和2年10月・令和3年1月)
(1) 入院の勧告等の対象の限定

令和2年政令第310号による改正で,令和2年10月24日から,19条1項の読替えが改められた。
改正後は,入院の勧告等の対象となる患者が,「六十五歳以上の者、呼吸器疾患を有する者その他の厚生労働省令で定める者及びこれら以外の者であって当該感染症のまん延を防止するため必要な事項として厚生労働省令で定める事項を守ることに同意しないもの」に限られた。

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国内感染期において緊急事態宣言がされた場合の政府行動計画(新型インフルエンザの場合)

   新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下「特措法」といいます。)附則第1条の2第1項及び第2項の規定に基づき,同法は新型コロナウィルス感染症についても適用されます。
   そして,国内感染期において適用される,新型インフルエンザ等対策政府行動計画(平成29年9月12日変更)61頁ないし71頁は以下のとおりであります(緊急事態宣言がされている場合の措置については赤文字表記とし,注番号については,特措法の条番号に変えています。)ところ,いわゆるロックダウン(都市封鎖)と比べると,かなり制限は緩いのであって,例えば,外出自粛要請の対象から,生活の維持に必要な場合の外出は除外されています(特措法45条1項)。
   新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付け(指定感染症,新型インフルエンザ等感染症及び5類感染症)の変遷は,新型コロナウイルス感染症に準用されていた感染症法の条文と5類移行までの変遷-令和2年の指定感染症政令で整理しています。

※ 本記事の記載は令和2年4月4日時点のものです。現行の新型インフルエンザ等対策特別措置法及び令和6年7月2日に全面改定された政府行動計画との対照は,新型インフルエンザ等対策政府行動計画の緊急事態措置-平成29年版「国内感染期」の原文と現行特措法・令和6年改定計画で整理しています。

新型インフルエンザ等対策政府行動計画(平成29年9月12日変更)

国内感染期
・ 国内のいずれかの都道府県で新型インフルエンザ等の患者の接触歴が疫学調査で追えなくなった状態。
・ 感染拡大からまん延、患者の減少に至る時期を含む。
・ 国内でも、都道府県によって状況が異なる可能性がある。
(地域未発生期)
   各都道府県で新型インフルエンザ等の患者が発生していない状態。
(地域発生早期)
   各都道府県で新型インフルエンザ等の患者が発生しているが、全ての患者の接触歴を疫学調査で追うことができる状態。
(地域感染期)
   各都道府県で新型インフルエンザ等の患者の接触歴が疫学調査で追うことができなくなった状態(感染拡大からまん延、患者の減少に至る時期を含む。)。
目的:
1) 医療体制を維持する。
2) 健康被害を最小限に抑える。
3) 国民生活及び国民経済への影響を最小限に抑える。
対策の考え方:
1) 感染拡大を止めることは困難であり、対策の主眼を、早期の積極的な感染拡大防止から被害軽減に切り替える。
2) 地域ごとに発生の状況は異なり、実施すべき対策が異なることから、都道府県ごとに実施すべき対策の判断を行う。
3) 状況に応じた医療体制や感染対策、ワクチン接種、社会・経済活動の状況等について周知し、個人一人一人がとるべき行動について分かりやすく説明するため、積極的な情報提供を行う。
4) 流行のピーク時の入院患者や重症者の数をなるべく少なくして医療体制への負荷を軽減する。
5) 医療体制の維持に全力を尽くし、必要な患者が適切な医療を受けられるようにし健康被害を最小限にとどめる。
6) 欠勤者の増大が予測されるが、国民生活・国民経済の影響を最小限に抑えるため必要なライフライン等の事業活動を継続する。また、その他の社会活動をできる限り継続する。
7) 受診患者数を減少させ、入院患者数や重症者数を抑え、医療体制への負荷を軽減するため、住民接種を早期に開始できるよう準備を急ぎ、体制が整った場合は、できるだけ速やかに実施する。

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歴代の国税不服審判所長

国税不服審判所長を,就任の新しい順に一覧化したものである(代数は初代を1とする通し番号)。氏名をクリックすると,当該裁判官の経歴記事に移動する。

代氏名期就任時
年齢
出身大学就任退任
23小原一人48期57歳法政大令和8年4月1日(現職)
22清野正彦46期56歳中央大令和6年4月1日令和8年3月31日
21伊藤繁43期58歳早稲田大令和4年4月1日令和6年3月31日
20東亜由美42期57歳慶応大令和2年4月1日令和4年3月31日
19脇博人40期58歳中央大平成30年4月1日令和2年3月31日
18増田稔39期53歳東大平成28年4月1日平成30年3月31日
17畠山稔36期60歳東大平成26年4月1日平成28年3月31日
16生野考司35期54歳東大平成24年4月1日平成26年3月31日
15孝橋宏33期54歳京大平成22年4月1日平成24年3月31日
14金子順一30期55歳東大平成20年4月1日平成22年3月31日
13井上哲男29期56歳東大平成18年4月1日平成20年3月31日
12春日通良27期56歳東大平成16年4月1日平成18年3月31日
11成田喜達25期54歳東大平成14年3月31日平成16年4月1日
10島内乗統22期55歳東大平成11年4月1日平成14年3月30日
9太田幸夫20期54歳早稲田大平成9年4月1日平成11年3月31日
8小田泰機20期53歳東大平成7年4月1日平成9年3月31日
7佐久間重吉14期59歳東大平成5年4月1日平成7年3月31日
6杉山伸顕12期58歳東大平成元年6月1日平成5年3月31日
5小酒禮9期57歳東大昭和61年4月1日平成元年5月31日
4林信一昭和57年1月18日昭和61年3月31日
3岡田辰雄昭和51年12月6日昭和57年1月17日
2海部安昌昭和48年9月9日昭和51年12月5日
1八田卯一郎東大昭和45年5月1日昭和48年9月8日

※ 紫色で示した所長は後に高裁長官に,赤色で示した所長は後に最高裁判所判事に就任した者である。出身大学が空欄の所長は経歴記事に記載がない,又は特定できないものである。就任時年齢は,経歴記事の生年月日と就任日から算出した(生年月日の記載がない場合は空欄)。

※ 初代から第4代までは,当ブログに経歴記事がなく〔期の記載がない世代〕,就任・退任及び出身大学は名簿記載による。第二代所長海部安昌は,海部俊樹内閣総理大臣の伯父である。

(出典:初代〜第4代は名簿記載,第5代以降は当ブログの裁判官経歴データベース。)

*1 国税通則法78条2項により,国税不服審判所長は,国税庁長官が財務大臣の承認を受けて任命する。所長の定年は65歳である(人事院規則11-8(職員の定年)別表)。なお,国税通則法には所長の任期を定める規定はない。歴代名簿では2年前後の在任例が多いものの,これを「任期2年」と表現するのは正確でない。

*2 第2代所長の海部安昌は,海部俊樹首相の伯父である(閨閥学HPの「海部家(内閣総理大臣・海部俊樹・海部正樹の家系図)」参照)。

*3 国税通則法98条4項により,国税不服審判所長は,原則として,担当審判官及び参加審判官の議決に基づいて裁決しなければならない。また,同法101条により,裁決書には主文,事案の概要,審理関係人の主張の要旨及び理由を記載し,所長が記名押印する。したがって,裁決は所長名で行われるが,所長が単独で事件を判断する仕組みではない。

*4 国税通則法99条により,国税不服審判所長が,国税庁長官通達に示された法令解釈と異なる解釈で裁決するとき,又は他の国税処分における法令解釈の重要な先例となる裁決をするときは,あらかじめ国税庁長官に意見を通知しなければならない。国税庁長官が所定の場合を除いてその意見に同意しないときは,所長と共同して国税審議会に諮問することになる。

*5 設立後50年間の歴代所長及び支部長等については,国税不服審判所『国税不服審判所の50年・参考資料4「歴代国税不服審判所幹部名簿」』に掲載されている。国税不服審判所の組織,審査請求手続,裁決の効力,通達との関係及び制度に関する裁判例については,「国税不服審判所――組織,審査請求手続,裁決の効力及び裁判例(AI作成)」を参照されたい。

警察庁作成の訟務統計

目次
1 警察庁作成の訟務統計
2 大阪府警察に対する不服申立て及び行政事件訴訟の統計
3 関連記事その他

1 警察庁作成の訟務統計
(令和時代)
令和 元年,令和 2年,令和 3年,令和 4年,令和 5年,
令和 6年,
(平成時代)
平成21年,平成22年,平成23年,平成24年,平成25年
平成26年,平成27年,平成28年,平成29年,平成30年

* 「令和4年訟務統計(令和5年2月28日付の警察庁長官官房首席監察官の事務連絡)」といったファイル名で掲載しています。

令和2年訟務統計(警察庁長官官房人事課が作成した文書)1/2を添付しています。 pic.twitter.com/m9cW3T9coM

— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) March 7, 2021

2 大阪府警察に対する不服申立て及び行政事件訴訟の統計
(令和時代)
令和元年,令和2年,令和3年,令和4年,令和5年,
令和6年,令和7年,
(平成時代)
平成25年ないし平成29年,平成30年

* 「令和4年中の不服申立て受理・処理結果,及び行政事件訴訟発生・終結結果(大阪府警察)」といったファイル名で掲載しています。

3 関連記事その他
1 警察庁HPに「警察庁の施策を示す通達(交通局)」が載っています。

(続きを読む...)警察庁作成の訟務統計

新任検事辞令交付式に関する文書

目次
1 新任検事辞令交付式に関する文書
2 関連記事その他

1 新任検事辞令交付式に関する文書
・ 令和8年 3月30日の78期新任検事辞令交付式関係文書
・ 令和7年 4月 7日の77期新任検事辞令交付式関係文書
・ 令和5年12月18日の76期新任検事辞令交付式関係文書
・ 令和4年12月12日の75期新任検事辞令交付式関係文書
・ 令和4年 4月23日の74期新任検事辞令交付式関係文書
(73期新任検事辞令交付式はなし。)
・ 令和元年12月16日の72期新任検事辞令交付式関係文書
・ 平成30年12月17日の71期新任検事辞令交付式関係文書
・ 平成29年12月18日の70期新任検事辞令交付式関係文書
70期新任検事辞令交付式終了後の集合写真

2 関連記事その他
(1)ア 最高検察庁ホームページに新任検事辞令交付式,新任検事任官者歓迎式の写真が載っています。
75期,76期,
イ 津島淳オフィシャルサイトの「法務副大臣活動記(42)」に令和4年度新任検事辞令交付式の写真が載っています。
(2) 以下の記事も参照してください。
・ 新60期以降の,新任検事辞令交付式及び判事補の採用内定の発令日
・ 検事の研修日程
→ 新任検事辞令交付式の翌日から実施される新任検事研修等について記載しているほか,「新任検事のTOEFL受験について」を掲載しています。
・ 検事採用願を提出した検事志望の司法修習生は二回試験に落ちない限り採用されると思われること
・ 司法修習生の組別(クラス別)志望状況
・ 69期以降の司法修習生組別志望等調査表は存在しないこと
・ 司法修習生の検事採用までの日程
・ 現行60期以降の,検事任官者に関する法務省のプレスリリース
・ 53期まで存在していたかもしれない,新任検事の採用における女性枠

(続きを読む...)新任検事辞令交付式に関する文書

各府省幹部職員の任免に関する閣議承認の閣議書

目次
1 閣議承認の閣議書
2 内閣官房内閣総務官室の分掌事務
3 関連記事その他

* 「(AI作成)各府省幹部職員の任免情報」も参照してください。

1 閣議承認の閣議書
(1) 各府省幹部職員の任免に関する閣議承認の閣議書を以下のとおり掲載しています。
*1 「各府省幹部職員の任免に関する閣議書(令和7年1月28日付)→外務省」といったファイル名にしています。
*2 任命され,又は依願退官する予定の幹部公務員の略歴書が添付されています。

・ 令和 8年 7月31日付の閣議書
→ 内閣官房,内閣府,金融庁,こども家庭庁等が対象でした。
・ 令和 8年 7月24日付の閣議書
→ 内閣官房及び法務省が対象でした。
・ 令和 8年 7月17日付の閣議書
→ 防衛省が対象でした。
・ 令和 8年 6月26日付の閣議書
→ 経済産業省が対象でした。
・ 令和 8年 6月19日付の閣議書
→ 外務省が対象でした。
・ 令和 8年 6月 2日付の閣議書
→ 外務省が対象でした。
・ 令和 8年 4月17日付の閣議書
→ 外務省が対象でした。
・ 令和 8年 4月14日付の閣議書
→ 外務省が対象でした。
・ 令和 8年 4月 1日付の閣議書
→ 内閣府及びサイバー通信情報監理委員会が対象でした。

(続きを読む...)各府省幹部職員の任免に関する閣議承認の閣議書

政策担当秘書関係の文書

目次
第1 国会議員の政策担当秘書関係の文書(平成29年分以降)
第2 国会職員に関する文書
第3 関連記事

* 「国会事務局の管理職名簿」,及び「国会議員の政策担当秘書資格試験の文書」も参照して下さい。

第1 国会議員の政策担当秘書関係の文書(平成29年分以降)

・ 令和7年分
1 衆議院
① 政策担当秘書試験合格者数及び選考採用審査認定者数(令和7年度までの分)
② 令和7年度政策担当秘書選考採用審査認定に関するお知らせ(令和7年5月7日付)
③ 令和7年度政策担当秘書資格試験・選考採用審査認定日程
④ 令和7年度政策担当秘書選考採用審査認定口述審査実施について(令和7年7月実施分)
→ 令和7年9月実施分もあります。
⑤ 令和7年度国会議員政策担当秘書 選考採用審査認定者登録簿(衆議院)
2 参議院
① 政策担当秘書資格試験合格者・選考採用審査認定者数(令和7年11月1日現在)
② 令和7年度参議院国会議員政策担当秘書選考採用審査認定の実施について(令和7年5月7日付のお知らせ)
③ 令和7年度参議院国会議員政策担当秘書研修の実施について(令和7年5月7日付のお知らせ)
④ 令和7年度参議院国会議員政策担当秘書選考採用審査認定申請の概要(令和7年10月16日付)
⑤ 令和7年度政策担当秘書制度関係日程
⑥ 令和7年度参議院国会議員政策担当秘書選考採用審査認定における口述審査について
⑦ 令和7年度国会議員政策担当秘書選考採用審査認定者登録簿(参議院)

・ 令和6年分
1 衆議院
① 政策担当秘書試験合格者数及び選考採用審査認定者数(令和6年度までの分)
② 令和6年度政策担当秘書選考採用審査認定に関するお知らせ(令和6年5月7日付及び令和6年11月11日付)

(続きを読む...)政策担当秘書関係の文書

法務省出向中の裁判官に不祥事があった場合の取扱い

目次
1 法務省出向中の裁判官は法務大臣による懲戒処分の対象となること等
2 法務省出向中の裁判官が懲戒免職又は停職処分となった場合の取扱い
3 法務省出向中の裁判官が刑事罰を受けた場合の取扱い
4 法務省出向中の裁判官が逮捕されたことそれ自体の法的不利益
5 共済年金の職域加算額,及び年金払い退職給付等
6 関連記事

1 法務省出向中の裁判官は法務大臣による懲戒処分の対象となること等
(1) 裁判官が法務省等の行政機関に出向している場合,依願退官した上で外務省に出向している人を除き,検事の身分を有しています(「現職裁判官の分布表」参照)。
   そして,法務省出向中の裁判官について,国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行(例えば,女性のスカート内の盗撮)があったような場合,法務大臣による懲戒処分の対象となります(国家公務員法82条1項)
(2) 懲戒処分の場合,検察官適格審査会の議決(検察庁法23条)は不要です(検察庁法25条ただし書)。
(3)ア 検察官の場合,60%以下の給料しか受け取れなくなる起訴休職制度(国家公務員法79条2号,一般職給与法23条4号)がありません(検察庁法25条本文のほか,大阪地裁平成25年9月4日判決(判例秘書に掲載)参照)。
   そのため,懲戒処分としての免職,停職又は減給の処分(国家公務員法82条1項)を受けない限り,不祥事を起こした検察官は引き続き従前と同額の給料を支給されることとなります。
イ 公務員が刑事事件につき起訴された場合に休職処分を行うか否かは,任命権者の裁量に任されています(最高裁昭和63年6月16日判決)。
(4) 処分説明書の様式は,処分説明書の様式および記載事項等について(人事院HPの昭和35年4月1日付の人事院事務総長通知)に載っています。

2 法務省出向中の裁判官が懲戒免職又は停職処分となった場合の取扱い
(1) 懲戒免職となった場合
ア 退職手当及び弁護士資格
(ア)   裁判官は,退職手当を支払ってもらえません(国家公務員退職手当法12条1項1号)し,懲戒免職の日から3年間は弁護士となる資格を有しません(弁護士法7条3号)。
   また,懲戒免職の日から3年を経過した後であっても,登録請求を受けた単位弁護士会としては,資格審査会の議決に基づき,日弁連に対する登録の請求の進達を拒絶することができますし(弁護士法12条1項2号),日弁連は,資格審査会の議決に基づき,登録を拒絶することができます(弁護士法15条1項)。
(イ) 在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたことを疑うに足りる相当な理由があると思料される場合,退職手当の支払を差し止められることがあります(国家公務員退職手当法13条2項2号)。
イ 年金
   平成27年9月30日までに発生した退職共済年金については,基本額は全額支給されるものの,職域加算額は半分しか支給されません(平成24年改正前の国家公務員共済組合法97条1項・同法施行令11条の10第1項参照)。
   また,平成27年10月1日以降に発生した公務員厚生年金は全額支給されます。これに対して,同日以降に発生した年金払い退職給付については,有期退職年金は全額支給されるものの,終身退職年金は支給されません(国家公務員共済組合法97条1項・同法施行令21条の2第1項)。
(2) 停職処分を受けた後に辞職した場合
ア 退職手当及び弁護士資格
(ア) 裁判官は,退職手当を支払ってもらえます(国家公務員退職手当法12条1項参照)。
   ただし,停職期間の月数の2分の1に相当する月数を退職手当の算定の基礎となる在職期間から除算されます(国家公務員退職手当法7条4項)。

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刑事確定訴訟記録の保管機関が検察庁となった経緯(AIリライト)

刑事事件の確定訴訟記録は,現在,第一審の裁判をした裁判所に対応する検察庁の検察官(保管検察官)が保管している(刑事確定訴訟記録法2条)。
裁判所が訴訟のなかで作成した記録を,なぜ裁判所ではなく検察庁が保管するのか。この配分は,占領期の立法過程で裁判所側と法務省側が対立し,約40年にわたって法律ではなく通達で運用された末に,昭和62年の刑事確定訴訟記録法によって決着した論点である。
本記事では,戦前の検事局による保管から現行刑事訴訟法の制定時の対立,暫定的運用の時代を経て検察庁保管が法定されるまでの経緯を,国会答弁など当時の一次資料に即して時系列で整理する。

目次

第1 戦前――検事局が裁判所に付置され記録を保管していた時代
第2 現行刑事訴訟法の制定と保管機関をめぐる対立

1 検察庁の分離により生じた問題
2 法務庁と最高裁判所の対立と刑事訴訟法53条4項による先送り
3 施行後の運用――民刑訴訟記録保存規程の援用

第3 立法までの空白期間――通達による暫定運用

1 暫定措置としての取扱要領(昭和46年・辻辰三郎法務省刑事局長答弁)
2 立法が進まなかった理由(昭和60年・筧榮一法務省刑事局長答弁)

第4 刑事確定訴訟記録法の制定――検察庁保管の確定

1 昭和62年法律第64号による決着
2 検察庁を保管機関とした理由(昭和62年・吉丸眞最高裁判所事務総局刑事局長答弁)

(1) 裁判の執行その他の事務の便宜
(2) 無罪判決の記録も検察庁に統一した理由

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令和元年7月採用の国税審判官の研修資料(AIリライト)

目次

第1 令和元年7月の国税審判官の採用状況
第2 新任審判官研修(令和元年7月29日)
第3 短期研修「審判実務」(令和元年7月30日〜8月2日)

1 7月30日
2 7月31日
3 8月1日
4 8月2日

第4 国税不服審判所の概要
第5 国税不服審判所の定員と外部登用の状況
第6 指定官職及び一般官職としての税務職員

1 指定官職とは
2 期別から職員の年齢を読む方法

第7 関連する資料・記事

1 税務署と他の行政機関との情報共有
2 新任者研修に関する国会答弁
3 担当審判官の担当件数と標準審理期間
4 却下裁決が違法な場合の取消訴訟の適法性
5 税務調査に関する資料
6 国税不服審判所の内部資料・統計

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各地の検察庁の執務規程

目次

第1 各地の検察庁の執務規程第2 検察庁の司法修習担当部署第3 各地の検察庁の決裁区分に関する文書第4 関連記事その他
第1 各地の検察庁の執務規程

検察庁の執務規程は,各庁の課・室・係が担当する事務を具体的に調べる際の資料となる。
本記事は,過去に入手した執務規程及び決裁区分に関する文書への案内であり,掲載資料が全て現在の改正後の規程であることを示すものではない。
検察事務官の職務と権限の全体像は,検察事務官とはを参照されたい。

実務で用いる場合は,①各文書の制定・改正日,②適用される庁,③対象となる課・室・係,④後の改正の有無を確認することが必要である。
以下の平成28年11月時点の資料は,当時の事務分担を調べるためのものとして位置付ける。

(1) 平成28年11月時点のものは以下のとおりです。
東京地検,横浜地検,さいたま地検,千葉地検,大阪地検,京都地検(資料のリンク先未確認),神戸地検,名古屋地検,広島地検,福岡地検
(2) 各地の検察庁の課及び室に置かれている係の所管事務については,それぞれの検察庁の執務規程を読めば分かりますから,検察修習をしているときに指導係検事にお願いしてコピーをもらえばいいと思われます。

第2 検察庁の司法修習担当部署
(1) 検察庁において司法修習生に関する事務を担当する部署は以下のとおりです。
① 東京地検の場合,総務部司法修習課
② 大阪地検の場合,総務部教養課
③ 大阪地検を除く部制庁の11地検の場合,総務部企画調査課
④ 非部制庁の37地検の場合,企画調査課
(2) 東京地検総務部司法修習課は,東京地検九段庁舎(〒102-0074 東京都千代田区九段南1-1-10 九段合同庁舎内)にあります(東京地検HPの「東京地方検察庁九段庁舎(総務部司法修習課,交通部,特別捜査部)」参照」)。

研修所では女性教官もいるせいかセクハラの類は見たことがないが、東○地○特○部を訪問した際、そこのトップの女性修習生に対するセクハラは酷かった。

引率の教官は先輩でもあるし、無理に普通は入れないところを修習生に見せてもらっているためか黙って見ていた。

これがあの特○部かと幻滅した。

— 阿胡ノ海 (@agonoumi) May 9, 2021

第3 各地の検察庁の決裁区分に関する文書
・ 事件処理の決裁区分について(昭和61年12月15日付の大阪地検次席検事の通知)
・ 事件の決裁区分について(平成7年8月28日付の神戸地検検事正の通達)
・ 事件の決裁について(平成18年6月26日付の徳島地検検事正の通達)

(続きを読む...)各地の検察庁の執務規程

検視とは―司法検視・行政検視・検案・検証の違い(AI作成)

目次

第1 最初に確認する用語の違い
第2 刑事訴訟法229条の検視
第3 検案、検証及び警察の死体調査
第4 解剖の種類と遺族の承諾
第5 遺族への説明と資料の確認
第6 死亡後の手続と関連ページ
第7 出典・参考資料

人が病院外で亡くなった場合などには、検視、検案、検証、死体の調査、司法解剖等の言葉が同時に使われます。しかし、これらは実施主体、目的、法的根拠及び遺族の承諾の要否が異なる別の手続です。本記事では、令和8年9月23日現在の法令及び警察庁資料に基づき、最初に全体像を整理します。

第1 最初に確認する用語の違い
用語主な目的主な主体主な根拠
検視死亡が犯罪に起因するかを外表等から見分する検察官。命令により検察事務官又は司法警察員刑事訴訟法229条、検視規則
検案医師が死体を医学的に検査し、死亡及び死因等を判断する医師医師法19条、21条等
検証場所、物又は身体の状態を五官で認識する証拠収集捜査機関又は裁判所刑事訴訟法128条以下、218条等
死体の調査犯罪捜査の手続が行われない死体の死因・身元を明らかにする警察官等警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律
解剖体内を調べて死因、病態等を明らかにする法医学者、監察医、病理医等刑事訴訟法、死体調査法、死体解剖保存法等

「行政検視」は実務上用いられることがある説明用語であり、刑事訴訟法229条の検視と同じ法定手続ではありません。犯罪性が認められない死体については、平成24年法律第34号に基づく警察の調査、医師の検案、監察医による検案等のどの手続を指しているのかを具体的に確認する必要があります。

第2 刑事訴訟法229条の検視
1 対象と目的

刑事訴訟法229条1項は、変死者又は変死の疑いのある死体があるとき、その所在地を管轄する地方検察庁又は区検察庁の検察官が検視をしなければならないと定めています。検視は、背後に犯罪があるかを早期に見極めるため、死体の外表、発見場所、着衣及び所持品等を見分する手続です。

検視の段階で犯罪の嫌疑が認められれば、現場や死体について捜査としての検証、鑑定その他の手続へ進みます。したがって、「検視が行われた」という事実だけで犯罪死と決まったことにはなりません。

2 誰が行うか

検視を行う法定主体は検察官ですが、同条2項により、検察官は検察事務官又は司法警察員に検視をさせることができます。警察官が現場で行うことが多いのは、この代行の仕組みによります。検視規則は、司法警察員が検視をしたときの報告、検視調書及び写真の作成等を定めています。

第3 検案、検証及び警察の死体調査
1 医師の検案

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保護観察制度―対象者,期間,遵守事項及び社会復帰支援(AIリライト)

第1 保護観察制度の位置付け1 保護観察の目的2 制度を理解する際の注意点第2 保護観察の対象者と期間1 現行法上の四類型2 保護観察処分少年(1) 17歳以下の少年等(2) 18歳・19歳の特定少年3 少年院仮退院者4 仮釈放者5 保護観察付執行猶予者第3 保護観察を担う機関と担当者1 地方更生保護委員会と保護観察所2 保護観察官と保護司3 社会復帰調整官との違い第4 保護観察の進め方1 開始時のアセスメントと実施計画2 一般遵守事項3 特別遵守事項と生活行動指針4 指導監督の五つの方法5 補導援護の七つの方法6 専門的処遇・専門的援助等第5 良好措置と不良措置1 保護観察の解除・一時解除・仮解除2 遵守事項違反時の措置第6 犯罪被害者等に関する制度1 仮釈放等の審理における意見等聴取2 保護観察中の心情等聴取・伝達3 被害回復・軽減に関する指導第7 施設内処遇から地域生活への接続1 生活環境の調整2 更生緊急保護の対象と内容3 更生緊急保護の期間と申出4 刑執行終了者等への援助と地域援助第8 保護観察の実施状況1 令和6年の開始人員と年末人員2 住居・就労・社会参加等の支援第9 令和7年法律第82号による将来改正1 公布済みであるが主要部分は未施行であること2 改正の主な内容第10 関連資料1 仮釈放に関する記事2 家庭裁判所と保護観察所の連携第11 出典・参考資料1 法令・改正法2 公的資料・統計3 制度案内
第1 保護観察制度の位置付け
1 保護観察の目的

保護観察は,犯罪をした者又は非行のある少年を施設に収容せず,又は施設から仮に釈放した後に,社会の中で指導監督と自立のための支援を行う制度である。単に行動を監視する制度ではなく,再犯・再非行に結び付く要因と改善更生に役立つ事情の双方を把握し,対象者が社会の一員として自立できるようにする社会内処遇である(更生保護法49条)。

指導監督には,対象者との接触と行状把握,遵守事項を守らせるための指示,専門的処遇,民間団体等による専門的援助につなぐ措置,被害回復・軽減に誠実に努めるようにする指示が含まれる。他方,補導援護には,住居,医療,就職,教養訓練,生活環境,社会生活への適応等に関する支援が含まれるため,規制と支援を組み合わせた制度である。

2 制度を理解する際の注意点

保護観察の対象者,期間及び違反時の措置は,家庭裁判所の保護処分,少年院からの仮退院,拘禁刑からの仮釈放,刑の執行猶予という入口ごとに異なる。したがって,「保護観察になれば一律に何年間である」と考えることはできない。

また,令和5年12月1日施行の改正により,民間団体等による専門的援助,被害回復・軽減に関する指導,勾留中の被疑者に対する生活環境の調整,更生緊急保護の拡充等が実施された。さらに,令和7年6月1日には懲役・禁錮を一本化した拘禁刑が施行され,令和7年12月10日には保護司制度等を改める令和7年法律第82号が公布されているため,施行済みの制度と未施行の将来改正を区別する必要がある。

第2 保護観察の対象者と期間

少年事件で保護観察が決まるまでの調査・審判は,少年事件の流れと保護者の対応を参照されたい。18歳・19歳の保護処分と逆送・報道の特例は,特定少年とは―18歳・19歳の少年事件,逆送・保護処分・実名報道で比較している。

1 現行法上の四類型

更生保護法48条が定める保護観察対象者は,次の四類型である。

類型
保護観察に付される入口
原則的な期間

①保護観察処分少年
家庭裁判所が少年法上の保護処分として保護観察に付する場合
原則として20歳まで。ただし,20歳までが2年未満なら2年間。特定少年については6月又は2年

②少年院仮退院者
地方更生保護委員会が少年院からの仮退院を許す場合

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仮釈放に関する公式の許可基準と実際の運用(AIリライト)

第1 仮釈放の許可基準の全体像

1 法律上の最短時期と許可基準は別である
2 4基準は順番に判断される

第2 仮釈放を許すことができる最短時期

1 有期拘禁刑は刑期の3分の1,無期拘禁刑は10年
2 少年法58条の特則

第3 仮釈放審理が始まり,決定に至るまで

1 刑事施設長等による通告と申出
2 地方更生保護委員会による職権審理
3 面接,被害者等の意見及び検察官の意見
4 3人の委員による許可決定

第4 4基準の具体的な判断資料

1 悔悟の情及び改善更生の意欲
2 再び犯罪をするおそれ
3 保護観察に付することの相当性
4 社会の感情

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募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であること等に関する国会答弁

目次
第1 募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であること等に関する国会答弁
第2 関連記事その他

第1 募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であること等に関する国会答弁
○募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であることが明らかにされた,令和元年6月18日の参議院文教科学委員会における国会答弁は以下のとおりです。
○松沢成文参議院議員は日本維新の会所属であり,柴山昌彦衆議院議員は文部科学大臣(53期の弁護士でもあります。)であり,伯井美徳政府参考人は文部科学省高等教育局長です。

○松沢成文君 (中略)
   大臣、今回のこの法曹教育の改革、法科大学院含めたこの改革ですね、結果を見ると、今までの法科大学院の実績というのは、失礼ですけど、惨たんたるものだったわけですよね。最初三千人と言っていた人数も、もう半分以下になってしまっていますしね。それから、法科大学院の数だって七十六校あったのが、もう今三十八校ぐらい募集停止して、まあ募集停止というのは柔らかい言葉だけど、民間企業だったらもう事業諦めて潰れているわけですよね、法科大学院が潰れているわけです。合格率だって七、八割というのを予想していた。予想していたというか、そこまで持っていって受験者を増やしたい、あるいはより質の高い法曹を増やしたいと言っているのに、現実は二割ですよね。
   やっぱり、政治は結果責任ですから、この十五年間の法科大学院制度というのは、私は結果を見ると大失敗だったと言わざるを得ないと思うんですけれども、大臣は、この十五年間の法科大学院制度やってきて、失敗だったという認識はありますか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今御指摘になられた、その当初の見込みですね、平成十三年六月の司法制度改革審議会の意見書においては、平成二十二年頃には合格者数の年間三千人の達成を目指すと、これは要するに将来の需要予測ということです。そして、法科大学院修了者のうち相当程度、例えば七、八割の者が合格できるように充実した教育を行うべきということ、そして、法科大学院の設置は基準を満たしたものを認可することとして広く参入を認める仕組みとすべきことが提言をされ、そして、この特に第三点目によって、法科大学院の創設時に非常に多くの大学が言わばブームに乗るようにして設置に手を挙げ、そして政府の側も、規制緩和の流れの中で基準を満たした法科大学院については広く参入を認めて、その後、競争による自然淘汰に委ねるという姿勢を貫いてしまった結果、過大な定員規模となり、その結果、非常に合格率が低く、当初のもくろみが甘かったということになって、その後の希望者の急激な縮小ということにつながったわけですから、率直に言って、私は見込み違いによって当初予定していた姿とは大分違ったものになってしまったということを認め、そして反省をしなければいけないというように思っております。
   この間、もっと早く、例えば定員の削減とか補助金の抜本的な縮減、特に合格率の低い大学に対してですね、ということを行わなくちゃいけないんじゃないかということを私も実は政治の中でいろいろと訴えてきたんですけれども、対応が遅れることによって傷口が深くなってしまったということは、率直に言って認めざるを得ないと思います。
○松沢成文君 大臣は失敗だったとは言えないと思いますけどね、立場上。ただ、見込み違いで大きく最初の計画から狂ってしまって、その結果については反省をしているという立場ですよね。まさに、大臣一人がこの制度を背負ってやってきたわけじゃない、今文科大臣としてこの法改正をしなきゃいけない立場なんで、なかなかそこは言えないのは分かるんですが、ただ、やっぱり政治というのは結果責任ですので、これだけ惨たんたる結果であったということは、私はこれで成功だとは言えないですよね、絶対に言えないと思います。物事は成功か失敗しかないわけで、やはり結果としては失敗だったと私は言わざるを得ないと思うんですね。
   もう少し質問を進めますと、現在までに募集停止や廃止された法科大学院、三十八校ございます。この三十八校に国庫から支出された補助金や交付金の総額はいかほどでしょうか。このうち、施設に充てられたものと法科大学院の教授などの人件費に充てられたものの額はどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) お答え申し上げます。
   国立大学に対する運営費交付金や私立大学の経常費補助金は、特定の教育研究組織に対する交付額を切り分けられるものではございませんので、法科大学院に対して支出した金額を正確に算出することはできませんが、予算上の積算等から先生の御指摘に沿って推計を行うと、平成十六年度の制度設立当初から平成三十一年度予算分までにおいて募集停止若しくは廃止された計三十八校の法科大学院に対する支援額は、概算で約二百六十六億円となります。内訳は、国立大学法人運営費交付金が七十二・六億、私立大学等経常費補助金特別補助が百九十三・八億の約二百六十六億となります。
   これらのうち、法科大学院の施設費や教員の人件費に充てられた額については、これ切り分けできないと説明いたしましたが、そういう意味で計算が困難となっております。
○松沢成文君 この十五年間の法科大学院の運営に税金から二百六十六億円出ている、違う、廃止された三十八校に二百六十六億円出ているんですよね。これ、結果としてもう廃止されちゃったわけだから、国費の壮大な無駄遣い、失敗に終わったと指摘されても私は仕方ないと思いますよ。私学で百九十三億、国立で七十億ちょっとですよね。
   これだけの国費が政府の政策立案の失敗で、運用の失敗で、もちろん大学側の努力不足もあると思いますが、結果として国民の税金が二百二十六億円無駄に使われたという事実に対して、大臣はどう責任感じます。
○国務大臣(柴山昌彦君) 確かに、今局長から二百六十六億円、募集停止や廃止された法科大学院に対して公費の投入があったという答弁をさせていただいたわけなんですけれども、例えば、募集停止や廃止された法科大学院の教員が、その実績や経験を生かして法学部など別の組織ですとか、あるいはほかの大学の法科大学院などで勤務をしているということもあります。また、実際に卒業した学生が、母校はなくなったけれどもその後法曹になったということもあるわけですから、必ずしもどぶにそのお金がなくなってしまっているというわけではないというようには思います。
   ただ、委員御指摘のとおり、これまで持続可能な形で法曹養成機関をつくっていくということを目指していたということを考えれば、先ほど申し上げたとおり、見込み違いであったことは非常に遺憾だというように考えておりますし、それは、私の立場としては、文部科学省としてもやはりしっかりとした政策転換の責任を負っているというように考えております。
○松沢成文君 この法科大学院制度をスタートさせた、その制度をつくったときの文科大臣というのはどなたでしたか分かりますか、今。
○政府参考人(伯井美徳君) 遠山文部科学大臣でございます。
○松沢成文君 かなり昔なんで、私もよく覚えていませんけれども、私は、やはり二百二十六億、国の税金が、今募集を停止してしまっている、ある意味でなくなってしまっている法科大学院につぎ込まれた。大臣が言うように、教授もほかの法科大学院に回ってまた継続している方もいますし、様々な要因もあるので、全てがどぶに捨てたわけじゃない、継続して生かされている部分もあるというのは分かりますが、でも、法科大学院をつくった以上、それはもう全校が全て成長していくとは思いませんよ、競争の世界もあるわけだから、しかし半分以上がなくなってしまっている。
   これ、持続可能な法曹養成制度になっていないわけですよ、このことの失敗、それから国費二百六十六億、全額じゃないけれども、その大部分は投資したけれどもそのリターンがなかったわけですね。この大失敗に対して、当時の文科大臣が私は謝罪せよとは言いませんが、私は、国民の皆さんにこの失敗についてはきちっと謝罪をする、あるいは誰かが責任を取る、それぐらいの大きな政府の失政だと私は考えているんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 繰り返しになりますけれども、やはり先ほども答弁をさせていただいたとおり、ずっと長らく法の支配をしっかりと日本全国津々浦々に広げていく、また、新しいリーガルサービスのニーズに従った形で法曹人口を増やしていくという目的、そして、それがこれまで、ともすると、やはり様々な既得権の壁に阻まれてなかなか進んでこなかったという中にあって、やはり政治主導で大胆な改革を進める必要があったということは、これは一面、私は非常に有意義だったというように思います。
   ただ、そのときの見込みがかなり違った部分があったということについては、また、その後の対応についても適切な対応が遅れてしまったということについては、真摯に反省をしなければいけないというように考えております。
○松沢成文君 ちょっと角度を変えますが、今回の法改正によって法科大学院を更に充実していこうということですよね。この改正によって、じゃ、今後は三十八校に続く募集停止をする学校、もうそれはなくなって、少なくとも、あと残っている、今残っている学校は持続可能な法科大学院として成長できる、そういうふうに大臣として明言できますか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今後は法改正によって合格に要するコストや時間が短縮され、そして何よりも、法科大学院の入学者数の総数についても現状の定員規模を上限に制度的に管理をしていく、そういった質と量の改革というものを進めていくわけですから、もちろん、今後しっかりと法改正の進捗について、定数管理がどのように行われているかということを注意深く検証を続けていく必要はあるかというふうに思いますけれども、これまでのような失敗というのはもう起きないというように考えております。

(続きを読む...)募集停止又は廃止された法科大学院38校に対する支援額は約266億円であること等に関する国会答弁

法務省の定員に関する訓令及び通達

目次
1 「法務省定員細則の一部を改正する訓令」(法務大臣訓令)
2 「本省内部部局の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
3 「法務局及び地方法務局の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
4 「刑務所,少年刑務所及び拘置所の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
5 法務省が作成した,施設別収容定員・現員(刑事施設,少年院及び少年鑑別所)
6 「保護観察所の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
7 「検察庁の職員の配置定員」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
8 法務省訓令及び法務大臣訓令
9 関連記事その他

1 「法務省定員細則の一部を改正する訓令」(法務大臣訓令)
(1) 以下のとおり掲載しています(「法務省定員細則の一部を改正する訓令(令和7年4月1日付の法務大臣訓令)」といったファイル名です。)。
・ 令和 8年4月1日時点のもの
・ 令和 7年4月1日時点のもの
・ 令和 6年4月1日時点のもの
・ 令和 5年4月1日時点のもの
・ 令和 4年4月1日時点のもの
・ 令和 3年4月1日時点のもの
・ 令和 2年4月1日時点のもの
・ 平成31年4月1日時点のもの
・ 平成30年4月1日時点のもの
・ 平成29年4月1日時点のもの
(2) 法務省定員規則(平成13年法務省令第16号)2条に基づく訓令です。

2 「本省内部部局の職員の配置定員について」(法務省大臣官房人事課長の依命通達)
(1) 以下のとおり掲載しています(「本省内部部局の職員の配置定員について(令和7年4月1日付の法務省大臣官房人事課長の依命通達)」といったファイル名です。)。
・ 令和 8年4月1日時点のもの
・ 令和 7年4月1日時点のもの
・ 令和 6年4月1日時点のもの

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厚生労働省労働基準局の,労災保険に係る訴訟に関する対応の強化について

◯労災保険に係る訴訟に関する対応の強化について(平成22年8月4日付の厚生労働省労働基準局補償課労災保険審理室長の事務連絡(平成29年3月29日最終改正))の本文は以下のとおりです。

1 訴訟追行における密接な連携等
(1) 適切な事前協議の実施
   応訴方針に係る労災保険審理室との協議については、平成17年3月30日付け事務連絡「労災保険に係る訴訟に関する応訴方針等について」の記の1において、新規提訴された全ての事件について行うこととされている。
   したがって、全ての新規提訴事件について、事前協議(新件協議(当室において会議形式で行うものをいう。以下同じ。)又は担当中央労災補償訟務官との書面等による協議)を行うこととし、担当中央労災補償訟務官との協議の結果、新件協議を行わないこととした事件についても、担当中央労災補償訟務官と必ず書面等により事前協議を行う。
(2) 原審判決区分Ⅲ又はⅣの訴訟事件の控訴審対応
   平成28年度に、最高裁において1件、高裁において10件の敗訴判決があったことから、当分の間も判決区分Ⅲ又はⅣであって勝訴した事件のうち、一審の判決内容に国側主張と異なる事実認定がされている事件等が上訴された場合は、控訴審における応訴方針について、事前に中央労災補償訟務官あて、応訴方針案等を送付した上で、新件協議に準じた協議を行う。

2 応訴方針の協議等
(1) 応訴方針に係る協議について
   事前協議に当たっては、その1週間前までに応訴方針案(別添様式1)及び医師意見書(原告側及び国側)を担当中央労災補償訟務官あて送付した上で、応訴方針案の適否、国側医師意見書の適否等について協溌する。
(2) 事前協議後の対応について
   事前協議において、応訴方針等に関する指摘事項等があった塙合は、事前協議後2週間以内を目途に当該指示事項を踏まえて応訴方針の修正案を作成し、担当中央労災補償訟務官に送付する。

3 新件協議を行わない場合の適切な事前協議(書面等による協議)の実施
   上記1(1)の担当中央労災補償訟務官との書面等による協議は、新件協議に準じて処理する。

4 労災保険審理室と都道府県労働局が共同して処理する事件への対応
(1) 労災保険審理室と都道府県労働局が共同して処理する事件の指定
   労災保険審理室と都道府県労働局が共同して処理する事件(以下「共同処理事件」という。)は、新件協議及び担当中央労災補償舩務官との書面による協議の結果を踏まえて労災保険審理室長が指定する。
(2) 共同処理事件の指定対象とする事件
   敗訴した際に行政実務に重大な影響を与えることが予想される下記に掲げる労災訴訟事件を指定対象とする。
ア 脳・心臓疾患事件、精神障害事件、石綿関連疾患事件など認定基準等への影響の大きいもの
イ 労働基準法施行規則別表1の2及び告示(平成8年3月29日付け労働省告示33号・改正平成25年9月30日)において示されている疾病に含まれない疾病(化学物質過敏症など)を争点とする事件
ウ 一審で勝訴し控訴された(敗訴し控訴した)事件で上記に準じる事件
エ その他、特に労災保険審理室の指導・支援が必要と認められる事件
(3) 都道府県労働局における対応
   共同処理事件に関して、都道府県労働局が対応する必要のある事項を以下(アからオ)に具体的に記述する。
ア 新件協議等における指摘事項に係る実施状況(補充調査、関係者の聴取等)については、実施後速やかに担当中央労災補償訟務官に報告するとともに、調査結果等を送付し、立証内容等について協識する。

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厚生労働省労働基準局の,文書提出命令等に対する具体的な対応

◯裁判所等からの文書提出命令等に対する具体的な対応について(平成14年3月1日付の厚生労働省労働基準局総務課長の通達(平成28年4月1日最終改正))によれば,以下のとおりです。

1 調査の嘱託について
   調査の嘱託は、文書送付の嘱託が書証として労働基準行政機関が保有する文書そのものの送付を求めるものであるのに対し、書証としてではなく、調査事項について文書による報告を求める点で異なるが、職務上知り得た私人の秘密に関する情報の保護及び公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれ等に十分配慮した上で、客観的事実について報告すること。

2 文書送付の嘱託について
(1) 対象となる文書
   裁判所から、労働基準行政機関が保有する労働災害の発生状況等客観的事実を把握できる文書や関係者からの証言等の文書について提出を求められた場合には、職務上知り得た私人の秘密に関する情報の保護及び公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがあるか否か等に十分配慮し、適切な対応を行うべきものである。
   これを踏まえ、文書送付の嘱託に応じて提出する主な文害は次のとおりとすること。
ア 関係者からの提出文書
(ア) 事業主がら届出のあった各種報告書、就業規則届又は労使協定届
(イ) 事業主が作成した出勤簿、賃金台帳、勤務時間表、超過勤務証明書、業務日誌等業務内容報告書、人事経歴簿、人員組織構成表、配置表又は作業手順表
(ウ) 事業主からの回答書(業務内容、勤務実態等に関するもの)
(エ) 定期健康診断実施結果(被災者のもの)
(オ) 事故に関係した機器類の機能等(寸法、規格等を含む)の説明書
(カ) 被災者又は当該被災者の親族、上司、同僚その他の関係者(以下「親族等」という。)が作成した手帳、日記、メモ等
(キ) 労災保険の支給請求書
(ク) 各種許認可申請書
イ 関係者からの聴取害等
   被災者本人又は当該被災者の親族等の聴取書、陳述書等
ウ 労働基準行政機関が発出した文書
(ア) 労災保険支給(不支給)決定通知書等(控)
(イ) 是正勧告書(控)
(ウ) 指導票(控)
(エ) 安全衛生指導書(控)
(オ) 主治医に対する意見照会書(控)
(カ) 各種許認可書(控)
エ 医師の作成した文害等
(ア) 主治医作成の診断書、診療録、レントゲン写真、検査結果又は死亡診断書
(イ) 主治医又は専門医作成の意見書又は鑑定書

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厚生労働省労働基準局の,文書送付嘱託に対する対応(要旨)

目次第1 厚生労働省労働基準局の,文書送付嘱託に対する対応(要旨)第2 関連記事その他第3 出典
第1 厚生労働省労働基準局の,文書送付嘱託に対する対応(要旨)
・ 平成30年度全国労災補償課長会議資料のうち,資料Ⅵ-5 平成30年3月26日付け事務連絡「文書提出命令等に係る業務参考資料の送付について」に含まれる「厚生労働省労働基準局の,文書送付嘱託に対する対応(要旨)」によれば,以下のとおりです。

以下の引用は,平成30年の資料に示された,労働基準行政機関が保有する文書についての対応である。
医療機関に直接行う文書送付嘱託一般の法定要件を示すものではなく,医師作成文書についての作成医師への同意確認と,患者本人の同意の問題も区別する必要がある。
この運用の現在の継続・変更状況は,令和8年9月10日時点の本記事の確認では未確認である。

個人情報保護法27条1項1号及び個人情報保護委員会Q&A・Q1-63は,法令に基づく第三者提供と,その例である裁判所の文書送付・調査の嘱託への対応を示している。
個人情報保護法上の同意の要否と,民事訴訟法上の文書提出義務,医師の黙秘義務及び証拠調べの必要性は,それぞれ検討する必要がある。
病院に対する申立てと回収確認は,医療記録の文書送付嘱託で説明している。

文書送付嘱託に対する対応(要旨)

文書送付の嘱託に対して労働基準行政機関が保有する各文書を裁判所に提出するに当たっては、①文書提出者等が当該文書の一部分について開示を望まない場合、当骸部分を黒塗りして提出すること、②同意の確認に関する経過について記録することに留意し、下記により対応。

1 関係者からの提出文書
◯ 文書送付の嘱託申立人(申立人)から提出された文書→写しを提出
◯ 申立人以外の者から提出された文書→同意が得られた場合にのみ、写しを提出
◯ 同意が得られなかった場合→文書の標題のみを回答
◯ 文書に申立人以外の者の情報が記載されている場合→当該部分を黒塗りして提出

2 関係者からの聴取書等
◯ 申立人の聴取書等→写しを提出
◯ 申立人以外の者の聴取書等→当該者の秘密に関する情報の保護に十分配意し、次の手順により処理
① 聴取した者に対し、文書送付の嘱託に応じてよいかどうかの同意確認を実施
② 同意が得られた場合→聴取書等の写しを裁判所に提出
③ 同意が得られない場合→その旨を次の例を参考に文書により裁判所に回答
「◯月◯日、文書送付の嘱託のあった件につき、◯◯ほか◯名の聴取書(写)を別添のとおり送付しますもなお、◯名については本人の同意が得られなかったため提出は差し控えます。』
同意の得られなかった者についてはその人数のみを回答
同意しない者が訴訟の相手方当事者であるときは、相手方当事者の氏名を回答

3 労働基準行政機関が発出した文書
◯ 労働基準行政機関が、申立人に発出した文書→写しを提出
◯ 当該文書に、申立人以外の者に係る情報が記載されている場合→当該部分を黒塗りして提出
◯ 申立人以外の者に発出した文書→上記2の手順に準じて処理。

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平成30年度全国労災補償課長会議資料

目次
1 平成30年度全国労災補償課長会議資料
2 関連記事その他

1 平成30年度全国労災補償課長会議資料
・ 平成30年度全国労災補償課長会議資料を以下のとおり掲載しています。

◯資料Ⅰ  労災管理課長説明資料
資料Ⅰ-1 プレスリリース資料「雇用保険、労災保険等の追加給付のスケジュールの見通しを示す「工程表」を作成しました」
資料Ⅰ-2 平成31年度予算案の概要(労働保険特別会計労災勘定)

◯資料Ⅱ 主任中央労災補償監察官説明資料
資料Ⅱ-1 「平成30年度中央労災補償業務監察結果報告書」

◯資料Ⅲ 労災保険財政数理室室長説明資料
資料Ⅲ-1 労災保険経済概況
資料Ⅲ-2 労災保険の積立金について
資料Ⅲ-3 労災保険の積立金と保険料収入の関係
資料Ⅲ-4 労災保険率設定の基本的考え方
資料Ⅲ-5 労災保険率について

◯資料Ⅳ 石綿対策室室長説明資料
資料Ⅳ-1 アスベスト訴訟への対応について
資料Ⅳ-2 工場型アスベスト訴訟実績推移
資料Ⅳ-3 工場型訴訟個別周知リーフレット
資料Ⅳ-4 建設アスベスト訴訟の概要及びこれまでの判決結果

◯資料V 補償課職業病認定対策室長説明資料
資料V-1  「労働基準法施行規則第35条専門検討会」報告書

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令和元年の司法書士法及び土地家屋調査士法改正に関する法務省民事局の御説明資料

目次
第1 令和元年の司法書士法及び土地家屋調査士法改正に関する法務省民事局の御説明資料
第2 関連記事その他

第1 令和元年の司法書士法及び土地家屋調査士法改正に関する法務省民事局の御説明資料
◯司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(第198回国会閣法第46号)に関する御説明資料(法務省民事局)の本文は以下のとおりです。

1 趣旨
   近時の司法書士制度及び土地家屋調査士制度を取り巻く状況の変化を踏まえ,司法書士及び士地家屋調査士について,それぞれ,その専門職者としての使命を明らかにする規定を設けるとともに,懲戒権者を法務局又は地方法務局の長から法務大臣に改める等の懲戒手続に関する規定の見直しを行うほか,社員が一人の司法書士法人及び士地家屋調査士法人の設立を可能とする等の措置を講ずるため,司法書士法(昭和25年法律第197号)及び土地家屋調査士法(昭和25年法律第228号)について,一部改正を行う。

2 司法書士及び土地家屋調査士に関する概況
(1) 司法書士は,不動産登記のうちの権利に関する登記や商業登記,供託等についての法務局に対する申請の代理等のほか,裁判所に提出する書類の作成の代理等を行うことを主たる業務とするものであり(司法書士法第3条第1項),資格試験等を実施することにより,そのために必要な法律知識を備えていることを担保している。
   他方,土地家屋調査士は,不動産登記のうちの表示に関する登記の申請の代理等を行うことを主たる業務とするものであり(土地家屋調査士法第3条第1項) ,資格試験等を実施することにより,そのために必要な測量等の知識や法律知識を備えていることを担保している。
(2) 司法書士については,近時,簡裁訴訟代理等関係業務や成年後見・財産管理業務等への関与が増加している。
   また,土地家屋調査士については,表示に関する登記や筆界,測量に関する専門性を活用して法務局に備え付ける地図(不動産登記法(平成16年法律第123号)第14条第1項)の作成や国士調査法(昭和26年法律第180号)に基づく地籍調査等の分野においてもその活躍の場を広げている。
   加えて,司法書士及び土地家屋調査士ともに,少子高齢化の進展や大規模自然災害の発生等を背景として問題となっている空家問題・所有者不明土地問題への対策について,不動産に関する専門的知識を有する者として参画しているほか, 自然災害における復興支援にも参画するなど,近年その専門性を発揮することが求められる場面は大きく拡大している。
【参照条文】
○不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)
(地図等)
第十四条 登記所には,地図及び建物所在図を備え付けるものとする。
2~6 (略)

3 改正事項の概要
(1) 司法書士法の一部改正
ア 使命を明らかにする規定の新設(新第1条及び第46条第1項関係)
   司法書士法は第1条に目的規定を置き,「この法律は,司法書士の制度を定め,その業務の適正を図ることにより,登記,供託及び訴訟等に関する手続の適正かつ円滑な実施に資し,もって国民の権利の保護に寄与することを目的とする。」としている。この目的規定は昭和53年の司法書士法の一部改正により新設されたものであり,司法書士の業務範囲に関する規定が整備され,登記又は供託に関する手続についての申請代理や裁判所等に提出する書類の作成代理が業務内容であることが明示されたことを踏まえ,「登記,供託及び訴訟等に関する手続」の円滑な実施に資すること等を目的とすることとしたものである。
   平成14年の司法書士法の一部改正においては,簡裁訴訟代理権が付与された。
   上記2記載のとおり,司法書士制度を取り巻く状況の大きな変化に伴い,司法書士が実際に取り扱っている業務の内容は拡大し,社会における役割が増大していることに鑑みると,司法書士法の定めるところによりその業務とする法律事務の専門家として,より広い分野において,国民の権利の擁護等に資する活動を行う使命を負っていることを司法書士法の冒頭で宣明することが適切であると考えられる。
   また,このことにより,司法書士にその職責(司法書士法第2条)をよく自覚させることができ,資質の更なる向上を図ることにもつながると考えられる。
   そこで,司法書士は,司法書士法の定めるところによりその業務とする登記,供託,訴訟その他の法律事務の専門家として,国民の権利の擁護を図り, 自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする旨の規定を新設することとした。

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検事の研修日程

目次
1 総論
2 新任検事研修の日程
3 関連記事その他

1 総論
(1) 法務省HPに掲載されている,検事研修関係文書を読めば, 平成22年度当時の,新任検事研修,検事一般研修(任官後概ね3年前後の検事を対象)及び検事専門研修(任官後概ね7年ないし10年目の検事を対象)の詳細が分かります。
(2) 法務省HPの「検事に採用されてから」の「検事研修の概要」でも,新任検事研修,検事一般研修及び検事専門研修の3種類があると書いてあります。

令和6年12月12日付の法務省の国会答弁資料(67期ないし76期の検事の5年以内における離職者数及び離職率)を添付しています。 pic.twitter.com/FRw6oO4FcA

— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) March 7, 2025

2 新任検事研修の日程
* 「第77期新任検事研修の日程について(令和7年3月19日付の法務総合研究所長の通知)」といったファイル名です。
・ 第78期新任検事研修日程(令和8年3月31日(火)~同年5月8日(金)の39日間)
・ 第77期新任検事研修日程(令和7年3月31日(月)~同年5月9日(金)の40日間)
・ 令和 5年度新任検事(第76期)研修日程(令和5年12月19日(火)~令和6年1月31日(水)の44日間)
・ 令和 4年度新任検事(第75期)研修日程(令和4年12月13日(火)~令和5年1月31日(火)の50日間)
・ 令和 4年度新任検事(第74期)研修日程(令和4年4月26日(火)~同年6月10日(金)の46日間)
・ 令和 2年度新任検事研修日程(令和3年1月6日(水)~同年2月9日(火)の35日間)(73期新任検事が対象)
・ 令和  元年度新任検事研修日程(令和元年12月17日(火)~令和 2年1月31日(金)の46日間)(72期新任検事が対象)
・ 平成30年度新任検事研修日程(平成30年12月18日(火)~平成31年4月 9日(火)の113日間)(71期新任検事が対象)
・ 平成29年度新任検事研修日程(平成29年12月19日(火)~平成30年3月30日(金)の102日間)(70期新任検事が対象)
・ 平成28年度新任検事研修日程(平成28年12月20日(火)~平成29年3月31日(金)の102日間)(69期新任検事が対象)
・ 平成25年度新任検事研修日程(平成25年12月25日(水)~平成26年3月31日(月)の 97日間)(66期新任検事が対象)
・ 平成24年度新任検事研修日程(平成24年12月26日(水)~平成25年3月29日(金)の 94日間)(65期新任検事が対象)

令和2年度新任検事研修日程(令和3年1月6日~同年2月9日までの35日間)を添付しています。 pic.twitter.com/31IyYFOqlY

— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) January 24, 2021

(続きを読む...)検事の研修日程

平成31年3月提出の,法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案の説明資料

目次
1 法律案の説明資料
2 法律成立までの経緯
3 国会答弁資料
4 関連記事

1 法律案の説明資料
(1) 文部科学省高等教育局及び法務省大臣官房司法法制部が作成した,平成31年3月提出の,法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案の説明資料を以下のとおり掲載しています。
① 平成31年2月 8日付の資料1/2及び2/2
・ 同日時点の法律案及び新旧対照表と一緒に読んだ方が分かりやすいです。
② 平成31年2月27日付の,修正に伴う追加資料
・ 同日時点の法律案及び新旧対照表(法務省HPに載ってある,国会に提出された法律案及び新旧対照表と全く同じです。)と一緒に読んだ方が分かりやすいです。
・ 平成31年2月8日時点のものと比べると,(a)法科大学院において涵養する学識及び能力並びに素養について定める連携法4条1号,並びに(b)経過措置について定める付則2条1号の改正内容に修正が加わっています。
(2) 「一問一答 民法(債権関係)改正」のように,改正事項ごとの説明が詳しく書いてあります。
(3) 平成31年 2月8日付の資料35頁ないし41頁によれば,学校教育法施行令23条及び23条の2の改正により,法科大学院の収容定員を認可事項とし,総数を定め,それを超えた定数増を認めないことにする予定となっています。
(4) 用例集(「法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案」関係)(平成31年2月8日付)を掲載しています。

【令和5年司法試験まとめ】
・日程は5月ではなく7月中旬
・合格発表は9月ではなく11月上旬
・法科大学院最終学年在学中受験が可能
(受験者数が一時的に増加?!)
・司法修習は令和6年4月から?
(法科大学院修了生は1年ヒマ?!)

— 伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま移住者 (@itotakeru) November 1, 2021

2 法律成立までの経緯
(1) 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案は,平成31年3月12日の閣議で決定され,同日,第198回国会閣法第45号として国会に提出され,令和元年6月19日に可決成立し,令和元年6月26日法律第44号として公布されました。
(2) 提出時法律案のまま成立したのであって,国会における修正はありませんでした(衆議院HPの「閣法 第198回国会 45 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案」参照)。

(続きを読む...)平成31年3月提出の,法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案の説明資料

国民年金基金とiDeCoの違いに関する国会答弁-平成27年の厚生労働省年金局長答弁とその後の制度改正(AI作成)

目次

第1 本記事の対象と調査の基準日第2 答弁が行われた審議1 確定拠出年金法等の一部を改正する法律案の審査2 角田秀穂委員の質問第3 香取年金局長の答弁1 両制度の違いと加入者数2 国民年金基金と個人型DCのどちらから始めるか3 ポータビリティと拠出限度額第4 答弁後の制度改正と現在の状況1 答弁が「今回の制度改正」と呼んだ法案の成立2 国民年金基金の再編3 国民年金基金の積立金を移す仕組みは現在もない4 答弁にいう「付加年金」と条文の関係5 拠出限度額の見直しと加入可能年齢の引上げ6 加入者数と掛金額の現在第5 関連記事第6 出典・参考資料1 国会会議録・議案情報2 法令3 所管行政機関の解説・通知4 統計・データ5 国民年金基金の案内資料
第1 本記事の対象と調査の基準日

本記事は,平成27年8月28日の衆議院厚生労働委員会で,香取照幸厚生労働省年金局長(当時)が,国民年金基金と個人型確定拠出年金(以下「iDeCo」という。)の違いについて述べた答弁を,国会会議録から紹介するものである。
答弁は,両制度の違い,どちらから始めるのが取り組みやすいか,国民年金基金に持ち運び(ポータビリティ)の仕組みがない理由及び拠出限度額の整理に及んでいる。

答弁は平成27年当時の制度を前提としている。
そのため,第4では,答弁で「今回の制度改正」と呼ばれた法案のその後,国民年金基金の再編,拠出限度額及び加入可能年齢の改正並びに加入者数の現状を,令和8年9月18日を基準日として整理した。
令和8年12月1日に施行される改正は,この基準日の時点では施行前である。

第2 答弁が行われた審議
1 確定拠出年金法等の一部を改正する法律案の審査

この日の委員会では,確定拠出年金法等の一部を改正する法律案(第189回国会閣法第70号)が議題とされていた。
香取局長は,同じ日の別の答弁で,この改正により個人型について「事実上全ての方が入れるようになります」と説明している(発言番号84)。
衆議院の議案審議経過情報によれば,同委員会は同日に同法案の審査を終えて可決し,衆議院本会議も平成27年9月3日に同法案を可決した。

2 角田秀穂委員の質問

以下で紹介する3件の答弁は,いずれも角田秀穂委員の質問に対するものであり,会議録の発言番号11,13及び15に当たる。
質問は3回に分かれており,順に,①両制度の加入状況と目的の違い(発言番号10),②第1号被保険者が老後の備えとしてどちらを選ぶべきか(発言番号12),③国民年金基金のポータビリティと拠出限度額の整理(発言番号14)を尋ねたものである。
質問に含まれる数値や制度の説明は質問者の前提であり,政府の答弁とは区別して読む必要がある。

第3 香取年金局長の答弁
1 両制度の違いと加入者数
(1) 質問の要旨

角田委員は,国民年金の2階部分として確定給付型の国民年金基金と確定拠出の個人型DCがあり,月額6万8000円の限度額の範囲で重複加入が可能であることを前提に質問した。
そのうえで,国民年金基金の加入者が平成15年度の約79万人をピークに減少し,平成26年3月末では約48万人にとどまっている理由,個人型DCの加入者約18万人のうち第1号被保険者の数と両制度への重複加入者の数,及び両制度の目的の違いを尋ねた(発言番号10)。

(2) 答弁

香取局長は,次のとおり答弁した(発言番号11)。

整理して御答弁申し上げます。

まず、国民年金基金と個人型のDCの違いですが、先生お話ありましたように、非常にわかりやすく言いますと、国民年金基金は、確定給付型、いわばDBと同じように給付型の年金ですので、給付の基本的な設計が異なっているということがございます。

ただ、機能としてはいずれも自営業者や一号被保険者の方の自助努力を支援するということで、そういう意味では目的は共通するものがあるということで、それぞれメリット、デメリットがございまして、個々人の御判断によって加入されるということになります。

国民年金基金は、平成元年に法律が成立して平成三年から適用しておりますので、こちらの方が歴史が長いものでございますし、こちらは地域型と職能型という形で二つの形があるわけですけれども、御案内のように、国民年金基金の加入者自身は少しずつ減少傾向にある。

これは、そもそも一号全体の数が減っている。
自営業者の数が減っているということもございますし、もう一つは、お話ありましたように、一号の中で、いわゆる自営業者といいますか純粋一号といいますか、本来の制度が想定している一号の方々は、全体の一号の数の減少よりもさらに実は減少している。
一号の中で、一定の所得のある方、パート労働の方とか、そういう被用者で一号になっている方もふえているということもありまして、国民年金基金の場合には、掛金の水準等々からいって一定の所得のある方が入るということになりますので、そういった自営業者の方が減っているということもあって少なくなっているというふうに思っております。

その意味でいいますと、個人型の確定拠出年金の方が、個々人の方の制度設計、個々人の御判断で掛金が決められるということになりますと、入りやすいといいますか取り組みやすい制度ということになりますので、一号被保険者の方の対応が変わってきているということも頭に置きながら、国民年金基金と個人型の二つの制度を御用意して入っていただくということを考えております。

数字でいいますと、今、国民年金基金が四十五万人、確定拠出に関しましては、平成二十六年度末、直近でいきますと、約二十一万人の方が入っておられる。

いずれにしても、一号全体から比べると非常に数が少ないわけでございまして、これからその適用拡大を図っていかなければいけないというふうに考えているところでございます。

(3) 答弁で示された数値の基準時点

答弁は,国民年金基金の加入者を45万人,iDeCoの加入者を平成26年度末で約21万人としている。
質問者は国民年金基金を平成26年3月末で約48万人,個人型DCを約18万人としており,両者の数値が異なるのは基準時点の違いによるものと考えられる。
現在の加入者数は,後記第4の6で示す。

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国会回次別の制定法律一覧と法律の調べ方(AIリライト)

第1 国会回次別の制定法律一覧

1 掲載範囲と一覧の見方
2 第221回国会から第210回国会まで
3 第209回国会から第190回国会まで
4 第189回国会から第170回国会まで
5 第169回国会から第150回国会まで
6 第149回国会から第130回国会まで
7 第129回国会から第114回国会まで

第2 常会,特別会及び臨時会

1 常会
2 特別会
3 臨時会

第3 法律の成立,公布及び施行

1 法律の成立と公布
2 電子官報による公布
3 法律の施行

第4 法律及び法律案を調べる公的データベース

1 法令番号,現行条文及び改廃経過を調べる場合
2 法律案と審議経過を調べる場合
3 国立国会図書館の調査資料

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天皇の生前退位に関する国会答弁

天皇の生前退位に関する国会答弁は以下のとおりです。

◯横畠裕介内閣法制局長官(28期の検事です。)の,平成29年6月1日の衆議院議院運営委員会における答弁
 天皇がその意思に基づいて退位するということについては、憲法との関係において、まず、憲法第一条が規定する象徴天皇制のもとでふさわしいものであるかどうか。第二点として、御指摘の憲法第四条第一項が「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」と規定していることと抵触しないかどうか。また、三つ目として、憲法上の制度であります天皇、皇室の安定的な維持という観点から問題を生ずることがないのかといった問題があると考えております。
 すなわち、天皇の退位という行為が憲法に規定されている国事に関する行為に当たらないことは明らかでありますことから、天皇の交代という国家としての重要事項が天皇の意思によって行われるものとした場合、これを国政に関する権能の行使に当たるものではないと言えないのではないかという問題、また、仮に天皇がその意思によって退位することができるとした場合、将来においてでありますが、いわゆる退位の強制、例えば天皇に対して退位を迫るような行為が行われることや、いわゆる恣意的な退位、例えば政治的な意図を含んだ退位あるいはその表明が行われるといったことが生じないことを制度として担保することができるのかといった諸問題があると考えられます。

◯羽毛田信吾宮内庁次長の,平成13年11月21日の参議院共生社会に関する調査会における答弁
 現行の皇室典範が御指摘のように天皇の意思によります退位の制度を認めていないということはそのとおりでございます。
 そういうふうになっておりますところのゆえんのものは、一つには、退位を認めるということが、歴史上いろいろ見られましたようないわゆる上皇でありますとか法皇的な存在というもののある種弊害を生ずるというおそれがありはしないかということ、それから、必ずしも天皇の自由意思に基づかない退位ということの強制があり得るということです。
 いろいろ政治的な思惑の中でそういうようなことが起こるというようなことがありはしないかということ、あるいは天皇が恣意的に退位をされるというようなことになりはしないかというようなことを懸念をいたしまして、そういったことを挙げて、天皇の地位を安定させるということが望ましいという観点から退位の制度を認めないということに現行法なっておるわけでございます。
 そういった皇室典範制度の制定当時の経緯というものをやはり踏まえていかなければならないと思いますし、さらに今、先生もちょっとお挙げになりましたけれども、天皇に心身の疾患あるいは事故があるというような場合につきましては、現在も国事行為の臨時代行でありますとかあるいは摂政の制度が設けられておりますので、そういった事態の起きました場合にはそういった対応をする制度もあるということを考えますと、現在の段階で退位制度を設けるというようなことについては私ども考えていないところでございます。

◯宮尾盤宮内庁次長の,平成4年4月7日の参議院内閣委員会における答弁
 これ[注:天皇の生前退位]も現在の皇室典範制定当時いろいろな考え方があったようでございますけれども、その制定当時、退位を認めない方がいいではないか、こういうことで、制度づくりをしたときの考え方といたしましては三つほど大きな理由があるわけでございます。
 一つは、退位ということを認めますと、これは日本の歴史上いろいろなことがあったわけでございますが、例えば上皇とか法皇というような存在が出てまいりましていろいろな弊害を生ずるおそれがあるということが第一点。
 それから第二点目は、必ずしも天皇の自由意思に基づかない退位の強制というようなことが場合によったらあり得る可能性があるということ。
 それから第三点目は、天皇が恣意的に退位をなさるというのも、象徴たる天皇、現在の象徴天皇、こういう立場から考えまして、そういう恣意的な退位というものはいかがなものであろうかということが考えられるということ、これが第三番目の点。こういったことなどが挙げられておりまして、天皇の地位を安定させることが望ましいという見地から、退位の制度は認めないということにされたというふうに承知をいたしております。
 以上でございます。

◯宮尾盤宮内庁次長の,平成3年3月11日の衆議院予算委員会における答弁
1 今御質問の中にあったようなお考え方というものも一つの考え方であろうかと思うのでございますが、ただ、現在の皇室典範にはそういう考え方というものは全く導入されていないわけでございます。現在の皇室典範の制定当時にも、そういうようなことを含めた制度の検討というか考え方がいろいろあったようでございますが、それは現在の典範には取り込まれていない。
 その理由といたしましては、三つぐらいの考え方があったようでございます。第一点は、生前の退位でございますが、退位をするということについては、日本の歴史などを振り返ってみましても明らかなところでありますけれども、例えば上皇とか法皇というような形の存在があったわけでございまして、そういうものが天皇制というものに対していろいろな弊害を生じた過去の歴史的な経験というものが一つあるわけでございます。第二点は、この退位という制度を仮に認めたといたしますと、天皇の自由意思に基づかないでの退位ということがあり得ては非常に困ることになるわけでございます。そういうことの可能性というものを運用によっては残すという問題が出てくる。第三点は、今度は天皇御自身が理由なしに恣意的な形でおやめになるというようなことが出てきては困るということがあるわけでございます。
 そういういろいろな問題がありまして、そういう制度をつくることはいかがなものであろうかということで、現在の皇室典範ではそういう制度を採用していない、退位の制度を認めていない、こういうふうにしてあるわけでございます。
 そしてさらに、仮に天皇陛下に心身の疾患あるいは事故というようなことがある場合には、現在の皇室典範では、現在の制度といたしましては、国事行為の臨時代行に関する法律の制度がありますし、また、典範の中に摂政という制度も認められておるわけでございますから、臨時代行あるいは摂政という制度を活用することによって退位の制度というものを考える必要はないではないかというのが今私どもの基本的な考え方でございます。
2 まず、摂政の規定ですが、この第三条の方はこれは直接摂政の問題では……(沢田分科員「順序ですよね」と呼ぶ)ええ。これは第三条の方は皇位継承順位ですから特にあれはありません、十六条の関係でございますね。
 それで、ここには身体の重患または重大な事故というふうに摂政を置く場合の規定、それから御成年に達しないとき、こういうことがありますが、今お話の中にありましたように、昭和天皇は大変御高齢で天皇としてのお務めをなさったわけでございますが、御病気になる前は、確かに年齢は八十を超えたりいたしまして相当な御高齢に達しておられましたけれども、そういう点から私どもとしましてはいわゆる御負担の軽減ということを実際上は図りながら、しかし天皇としてのお務めというものは立派にお果たしになれたわけでございます。ですから、何歳以上だからそれは隠居をしなければならぬというような考え方をとる必要はないのであって、やはりその年齢にかかわらず、その地位としてのお務めが十分果たせられるならばこれは全く問題がない、ただ御負担軽減というようなものは図っていきましょう、こういうのが私どもの考え方であります。
 ただ現実に、御病気になられた昭和六十二年、それから手術をされたとき、それから昭和六十三年、病いが重くなられたこのときには、これはやはり御公務をお果たしをすることがなかなか困難であったわけでございますから臨時代行の制度を置きまして、これによって天皇としてのお務めを当時の皇太子さんにお果たしいただいた、こういうことになっておるわけでございます。ですから、こういう制度がありますから、高齢化、お年を召したからそういう退位の制度を考えたらどうかという点については、私どもは今全く必要がないのではないかと考えておるわけでございます。

*1 令和の代替わりに際しての天皇の生前退位に関する基本資料は以下のとおりです。
① 象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば(ビデオ)(平成28年8月8日付)

(続きを読む...)天皇の生前退位に関する国会答弁