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弁護士が遺言執行者に就任した後の預貯金・国債・年金保険の手続―就任通知・財産目録,口座の照会と取引経過,ゆうちょ銀行の流れ,非課税貯蓄の死亡届出及び報酬の精算(AI作成)

第1 この記事の対象と確認の方法

1 対象

(1) 弁護士個人が遺言執行者として金融機関とやり取りする場面

本記事は,遺言で指定され,又は家庭裁判所で選任されて遺言執行者に就任した弁護士が,被相続人名義の預貯金,個人向け国債及び年金保険について金融機関とやり取りする場面を扱う。
読者として想定しているのは,遺言執行者に就任した弁護士その他の専門家と,遺言執行者に手続を任せる相続人及び受遺者である。
信託銀行が遺言執行者に就任した場合の流れは,信託銀行が遺言執行者に就任した後の手続とスケジュールで扱っている。

(2) この記事で扱わないこと

遺言の文言が「任せる」「託す」のようにあいまいで,金融機関が払戻しに応じない場面は,「任せる」「託す」と書かれた遺言は有効か―遺言の解釈の基準,有効・無効とされた裁判例,金融機関が払戻しを拒んだ場合の対応及び作成時の注意で扱う。
相続人の代理人として銀行口座の相続手続をする場面は,弁護士が代理人として被相続人の銀行口座の相続手続をする方法で扱っている。
証券口座の株式・投資信託は,遺言執行者が相続株式・有価証券を売却して分配する際の実務上の問題点に譲る。

2 確認の方法と結論の要旨

(1) 確認の方法と資料の性質

令和8年9月26日に,民法,家事事件手続法,所得税法,同法施行令,租税特別措置法,同法施行令及び相続税法の条文をe-Gov法令検索(法令API)で取得し,平成30年法律第72号の附則は民法の附則として取得した。
裁判例は,裁判所HPの裁判例検索で書誌,判示事項及び裁判要旨を確認し,判決全文のPDFを読んだものだけを挙げる。
金融機関の手続は,同日時点の各金融機関の公式ページ及び公式ページに掲載されたPDFの記載だけを書き,各ページのURLを本文と出典に示す。
金融機関の手続は予告なく変わることがあるので,以下の記載は令和8年9月26日時点のものであり,着手の際には各金融機関の案内を取り直す必要がある。

(2) 結論の要旨

①遺言執行者は,就職を承諾したら直ちに任務を開始し,遅滞なく遺言の内容を相続人に通知し,相続財産の目録を作成して相続人に交付しなければならない(民法1007条,1011条1項)。
②特定財産承継遺言の目的が預貯金債権であれば,遺言執行者は払戻しを請求でき,預貯金債権の全部が目的であれば解約の申入れもできる(民法1014条3項)が,令和元年7月1日(施行日)前にされた遺言には同条2項から4項までは適用されない(平成30年法律第72号附則8条2項)。
③ゆうちょ銀行,三井住友銀行,みずほ銀行及び三菱UFJ銀行の公式ページには,名義人の死亡の連絡を受けると口座の入出金を止める旨の記載がある。
④共同相続人の一人は,被相続人名義の預金口座の取引経過の開示を単独で求めることができる(最高裁平成21年1月22日判決)が,遺言執行者自身の開示請求権について判断した最高裁判例は確認できなかった。
ただし,三菱UFJ銀行,三井住友銀行及びみずほ銀行の公式ページは,遺言執行者を取引明細等の証明書の依頼者として挙げている。
⑤非課税貯蓄(障害者等のマル優・特別マル優)の預金者が死亡したときは,相続人が非課税貯蓄者死亡届出書を金融機関に提出する(所得税法施行令46条1項)。
死亡後に支払を受けるべき利子のうち死亡した日までの期間に対応する部分を超える利子には,原則として非課税の規定が適用されない(所得税基本通達10-21)。
⑥報酬は,遺言に定めがあればそれにより,定めがなければ家庭裁判所が定めることができる(民法1018条1項,家事事件手続法別表第一の105項)。

第2 就任直後の法律上の義務

1 任務の開始,相続人への通知及び財産目録

(1) 任務の開始と通知(民法1007条)

民法1007条1項は「遺言執行者が就職を承諾したときは、直ちにその任務を行わなければならない。」と定める。
同条2項は「遺言執行者は、その任務を開始したときは、遅滞なく、遺言の内容を相続人に通知しなければならない。」と定める。
通知の相手方は「相続人」であり,受遺者が相続人でない場合でも,相続人全員への通知を落とさないようにする必要がある。
通知の方法について条文は定めていないが,後日の紛争に備えて,到達の日が分かる方法で送り,遺言書の写し(自筆証書遺言であれば検認済みのもの)を添えるのが無難である。

(2) 財産目録の作成と交付(民法1011条)

民法1011条1項は「遺言執行者は、遅滞なく、相続財産の目録を作成して、相続人に交付しなければならない。」と定める。
同条2項は「遺言執行者は、相続人の請求があるときは、その立会いをもって相続財産の目録を作成し、又は公証人にこれを作成させなければならない。」と定める。
金融機関の残高が確定する前でも,判明している財産から目録を作り,照会の結果が出るごとに補充すると,「遅滞なく」の要請と正確さを両立しやすい。
目録に何を載せるか(死亡保険金,未支給年金等を載せるか)は,遺言執行者の財産目録には何を載せるかで扱っている。

2 権利義務,委任規定の準用及び行為の効果

(1) 遺言執行者の権利義務(民法1012条)

民法1012条1項は「遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。」と定める。
同条2項は「遺言執行者がある場合には、遺贈の履行は、遺言執行者のみが行うことができる。」と定める。
同条3項は,民法644条,645条から647条まで及び650条を遺言執行者に準用している。
準用される規定のうち,金融機関の手続と精算に直接関係するのは,善良な管理者の注意義務(644条),報告義務(645条),受け取った金銭等の引渡義務(646条),金銭を自己のために消費したときの利息の支払義務(647条)及び費用の償還請求(650条)である。

(2) 遺言執行者の行為の効果(民法1015条)と金融機関の説明

現行の民法1015条は「遺言執行者がその権限内において遺言執行者であることを示してした行為は、相続人に対して直接にその効力を生ずる。」と定める。
平成30年法律第72号による改正前の民法1015条は「遺言執行者は、相続人の代理人とみなす。」と定めていた(e-Gov法令APIで平成30年6月15日時点の民法を取得して確認した)。
三菱UFJ銀行のよくあるご質問には,遺言執行者について「遺言執行者は相続人全員の代理人とみなされ、遺言の執行に必要な一切の行為をする権限と義務があるとされています。」という説明がある。
金融機関の一般向けの説明には改正前の条文の表現が残っていることがあるので,依頼状や照会書では,現行の条文に沿って「遺言執行者であることを示して」手続を求める書き方にしておくのがよい。

3 特定財産承継遺言と預貯金の払戻し・解約

(1) 民法1014条2項から4項まで

民法1014条2項は,特定財産承継遺言(遺産の分割の方法の指定として特定の財産を共同相続人の一人又は数人に承継させる旨の遺言)があったときは,遺言執行者は,当該共同相続人が民法899条の2第1項の対抗要件を備えるために必要な行為をすることができると定める。
同条3項は「前項の財産が預貯金債権である場合には、遺言執行者は、同項に規定する行為のほか、その預金又は貯金の払戻しの請求及びその預金又は貯金に係る契約の解約の申入れをすることができる。ただし、解約の申入れについては、その預貯金債権の全部が特定財産承継遺言の目的である場合に限る。」と定める。
同条4項は「前二項の規定にかかわらず、被相続人が遺言で別段の意思を表示したときは、その意思に従う。」と定める。
したがって,一つの口座の預金のうち一部(例えば一定額)だけを特定の相続人に承継させる遺言では,遺言執行者は払戻しの請求はできても,解約の申入れは同項ただし書により制限される。
相続させる遺言と特定財産承継遺言の関係は,相続させる遺言と特定財産承継遺言で扱っている。

(2) 経過措置(平成30年法律第72号附則8条)

平成30年法律第72号附則8条1項は「新民法第千七条第二項及び第千十二条の規定は、施行日前に開始した相続に関し、施行日以後に遺言執行者となる者にも、適用する。」と定める。
同条2項は「新民法第千十四条第二項から第四項までの規定は、施行日前にされた特定の財産に関する遺言に係る遺言執行者によるその執行については、適用しない。」と定める。
同条3項は,施行日前にされた遺言に係る遺言執行者の復任権については,新民法1016条の規定にかかわらず,なお従前の例によると定める。
法務省の民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律についてによれば,この改正の原則的な施行期日は2019年(令和元年)7月1日である。
また,同法附則2条は,施行日前に開始した相続については,附則に特別の定めがある場合を除き,なお従前の例によると定めているので,相続開始日も確認する必要がある。
そのため,就任したら,まず遺言の作成日と相続開始日を確認し,施行日前の遺言であれば,預貯金の払戻し・解約の権限を民法1014条3項に頼れないことを前提に,遺言の文言と金融機関の取扱いを確かめる必要がある。

4 相続人の処分の制限(民法1013条)

民法1013条1項は「遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。」と定める。
同条2項は「前項の規定に違反してした行為は、無効とする。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。」と定め,同条3項は,相続人の債権者(相続債権者を含む。)が相続財産について権利を行使することを妨げないと定める。
預貯金の場面では,遺言執行者が就任しても,金融機関が死亡の事実を知らない間は口座が動き続けることがあるので,就任直後に死亡の連絡を入れて口座を止めることが,この規定の実効性を確保する手段になる。
相続人から見た注意点は,遺言執行者が指定されている場合の相続人の注意点で扱っている。

第3 金融機関への連絡・照会と口座の停止

1 死亡の連絡で口座が止まること

(1) 公式ページの記載

令和8年9月26日時点で,主な金融機関の公式ページには,口座の停止について次の記載がある。

金融機関公式ページの記載
ゆうちょ銀行相続手続きのページに「お申し出いただいた貯金口座は、停止設定を行います。」及び「相続による調査で判明した口座も、停止設定を行います。」とある。
三井住友銀行相続の手続方法のページに「お亡くなりになったお客さまの口座は、すべての入出金を停止させていただきます。」とある。
みずほ銀行よくあるご質問に「口座名義人が亡くなられた事実をご連絡いただきますと、口座の入出金を停止いたします。」とある。
三菱UFJ銀行相続のお手続きのご案内に「お亡くなりになったお客さまの口座は、相続手続が終わるまで入出金などのお取引ができなくなります。」とある。

(2) 口座が止まった後の引落し

三井住友銀行のよくあるご質問は,被相続人の口座からの公共料金や家賃の引落しの継続について「いいえ。」と答え,死亡の連絡の直後に入出金を停止するので,引落しの予定がある場合は早めに口座の変更手続をするよう案内している。
遺言執行者としては,口座を止めることで,死亡後の引出しや不要な引落しを防げる一方,公共料金,家賃,施設利用料等の支払が止まるので,支払先への連絡と,未払分を債務として把握する作業を同時に進める必要がある。
JAバンクでは各JAがそれぞれ別の金融機関として手続を案内しており,例えばJAバンク宮城の相続手続のページは,相続発生の連絡を取引店にするよう案内している。
同じページの一般的な解説には「被相続人名義の口座は死亡後に凍結され、相続人全員の同意で名義変更または解約を行います。」とある一方,遺言書がある場合については「遺言書の内容に応じ取扱方法が異なりますので窓口までご相談ください。」としている。

2 口座の照会と取引経過の開示

(1) 最高裁平成21年1月22日判決

最高裁平成21年1月22日判決(平成19年(受)第1919号・民集63巻1号228頁)は,預金者の共同相続人の一人が信用金庫に被相続人名義の預金口座の取引経過の開示を求めた事案である。
裁判要旨は「金融機関は,預金契約に基づき,預金者の求めに応じて預金口座の取引経過を開示すべき義務を負う。」及び「預金者の共同相続人の一人は,共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に基づき,被相続人名義の預金口座の取引経過の開示を求める権利を単独で行使することができる。」である。
判決は,預金契約に基づいて金融機関が処理すべき事務には委任事務ないし準委任事務の性質を有するものが多く含まれることから,民法645条,656条の報告義務と同様に,取引経過の開示義務を導いている。
また,判決は,開示請求の態様,開示を求める対象ないし範囲等によっては,開示請求が権利の濫用に当たり許されない場合があると考えられるとも述べている。

(2) 遺言執行者自身が開示を求められるか

遺言執行者自身が,遺言執行者の地位に基づいて取引経過の開示を求める権利を有するかについて判断した最高裁判例は,裁判所HPの裁判例検索では確認できなかった。
遺言執行者は,相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有し(民法1012条1項),財産目録の作成義務を負う(民法1011条1項)から,遺言の対象となっている預金口座については,取引経過の把握が執行に必要な範囲で開示を求めることができると考えられる。
実務上は,金融機関の公式ページが遺言執行者を依頼者として挙げているかを確かめるのが早い。
令和8年9月26日時点で,次のページは,遺言執行者を取引明細等の証明書の依頼者として挙げている。
①三菱UFJ銀行のよくあるご質問は,残高証明書・経過利息計算書・取引推移表(相続手続)の発行に持参するものとして「相続人・遺言執行者・相続財産管理人であることが確認できるもの」を挙げている。
②三井住友銀行のよくあるご質問は,残高証明書や預金入出金取引証明の必要書類として「お手続きされる方が相続人・遺言執行者・相続財産管理人であることが確認できる書類」を挙げている。
③みずほ銀行のよくあるご質問は,「相続人、遺言執行者、相続財産管理人等相続権利者のいずれかお一人のご依頼により最長10年前までの取引明細証明書の発行が可能です。」としている。
三菱UFJ銀行のページも,証明期間の開始日が10年以上前のものは発行できないとしているので,取引経過を遡れる期間には上限があることを前提に,早めに依頼する必要がある。

(3) 取引経過で確認すること

取引経過を取り寄せたら,次の点を確認する。
①死亡日以後の出金(キャッシュカードによる引出し,振込,引落し)の有無と,その出金をした者
②死亡日以後の入金(年金,配当,保険金,家賃収入等)の有無と,その入金が返還を要するものかどうか
③自動引落しの契約先(未払債務や解約すべき契約の手掛かりになる)
④定期預金の自動継続,利息の入金及び源泉徴収の有無(非課税貯蓄の手掛かりになる)
⑤死亡前の多額の出金(遺言執行の範囲を超える紛争になり得るので,遺言執行者としては事実を相続人に報告するにとどめるかを慎重に判断する)
死亡前の払出しをめぐる紛争の組立ては,遺産相続の使途不明金を追及する方法―証拠・立証・費用対効果で扱っている。

3 遺言執行者が手続をするときの書類

(1) 公式ページに掲載された必要書類

三菱UFJ銀行のご用意いただく書類は,「遺言書があり、遺言執行者がいる場合の必要書類」として,相続届(銀行所定の書類),遺言書,戸籍謄本等,遺言執行者及び受遺者の印鑑証明書並びに通帳(証書)・キャッシュカード等を挙げ,相続届には遺言執行者及び受遺者の署名・捺印(実印)が必要としている。
三井住友銀行の遺言執行者さまがお手続される場合は,遺言執行者の印鑑登録証明書(発行日より6か月以内のもの)及び実印,自筆証書遺言・秘密証書遺言であれば検認済証明書,家庭裁判所で遺言執行者が選任されている場合は遺言執行者選任審判書謄本を挙げている。
いずれのページも,戸籍謄本等の範囲や追加書類は事案によって異なるとしている。

(2) 受遺者の署名と承継人が不明確な場合

三菱UFJ銀行のページには,「遺言書の内容によっては、受遺者の方の署名・捺印(実印)や印鑑証明書が不要となる場合があります。」とある。
同じページには,「当行お預かり資産について分割割合や承継人が明確でない場合、A(共同相続の場合)の手続きとなります。」ともある。
三菱UFJ銀行のように,分割割合や承継人が明確でない場合は共同相続の手続(法定相続人全員の署名・捺印を要するもの)によるとする金融機関では,遺言の文言があいまいだと,遺言執行者の請求だけでは払戻しに応じてもらえないことがある。
この場面の考え方は,「任せる」「託す」と書かれた遺言は有効か―遺言の解釈の基準,有効・無効とされた裁判例,金融機関が払戻しを拒んだ場合の対応及び作成時の注意で扱う。

第4 ゆうちょ銀行の相続手続の流れ

1 六つのステップ

ゆうちょ銀行のゆうちょ銀行の相続手続きのページは,手続の流れを次の六つのステップで説明している。

ステップ公式ページの記載の要旨
STEP1 相続の申出ゆうちょ銀行・郵便局の貯金窓口又は相続コールセンターに死亡を申し出る。申し出た口座は停止設定される。
STEP2 相続確認表の準備遺言書等の有無,被相続人の情報,手続を行う者の情報,全ての相続人の情報,口座情報及び相続払戻金の受取方法を記入する。裏面の貯金等照会書(相続用)で貯金等を調査できる。
STEP3 相続確認表の提出ゆうちょ銀行又は郵便局の貯金窓口に提出する。
STEP4 必要書類の準備窓口に相続確認表を提出した場合は,提出後約1~2週間で,相続手続の専門部署(ゆうちょ銀行貯金事務センター)から「必要書類のご案内」が郵送される。
STEP5 書類の提出必要書類(原本)を貯金窓口に提出する。戸籍謄本等の返却を希望する場合は申し出る。
STEP6 相続払戻金の受取貯金払戻証書又は通常貯金口座で受け取る場合は約1~2週間,他の金融機関の口座で受け取る場合は約3~4週間で入金又は振込がされる。

相続Web案内サービス又はゆうちょ手続きアプリを使えば,窓口へ行く回数を減らせるとされているが,相続Web案内サービスのご案内は,貯金の有無・記号番号が不明な場合,投資信託を利用している場合,非課税貯金を利用している場合等をサービスの対象外としている。
非課税貯金がある事件では,はじめから窓口での手続になると考えておく必要がある。

2 相続確認表,必要書類及び払戻金の受取方法

(1) 相続確認表の遺言執行者欄と貯金等照会書

ゆうちょ銀行が公開している相続確認表の記入要領(令和8年5月7日改正の表示がある)には,「遺言執行者が指定されている場合は遺言執行者様のおところ、お名前、ご連絡先等をご記入ください。」とある。
裏面の貯金等照会書(相続用)には,請求者について「遺言執行者」欄と同一であることをチェックする欄がある。
同じ照会書には,独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構が管理している郵便貯金については同機構に調査を請求する旨の記載がある。
また,記入要領には「国債は名義書換のみ、投資信託は移管のみ可能です。」とあり,国債と投資信託は,預貯金と同じように払い戻して分配する前提では進められない。

(2) 遺言書がある場合の必要書類

ゆうちょ銀行の相続手続きのページは,遺言書がある場合に準備する書類の例として,次のものを挙げている。
①被相続人の婚姻(初婚,未婚の場合は16歳)から死亡までの連続した戸籍謄本
②被相続人の預金通帳等
③遺言書(自筆証書遺言・秘密証書遺言は検認済みのもの)
④相続人・遺言執行者の印鑑登録証明書と実印
⑤遺言執行者選任審判書(遺言執行者が家庭裁判所に選任された場合)
同じページは,電磁的記録で作成された公正証書遺言については,公証役場で受領した書面での提出を求め,電子データそのものや自分で印刷した書面は受け付けないとしている。

(3) 貯金払戻証書と振込

相続確認表の記入要領によれば,相続払戻金の受取方法は,ゆうちょ銀行の通常貯金口座への入金,他の金融機関口座への振込及び払戻証書の発行から選ぶ。
他の金融機関口座への振込には,5万円未満で660円,5万円以上で880円の振込料金がかかり,料金を差し引いた金額が振り込まれる。
支払金額が660円以下の場合は振込ではなく振替払出証書が送られる。
弁護士が遺言執行者としてゆうちょ銀行以外の預り金口座で受け取る場合は,他の金融機関口座への振込を選ぶことになるので,入金までの期間(約3~4週間)と振込料金を精算の計画に織り込んでおく。
また,ゆうちょ銀行のよくあるご質問は,払戻証書,振替払出証書,配当金領収証及び普通為替証書等も相続の手続が必要であるとしているので,遺品の中からこれらの証書が見つかった場合は,照会の対象に加える。

3 民営化前の郵便貯金

ゆうちょ銀行の郵便貯金・金融商品のお取扱いによれば,民営化前の定期性の郵便貯金(定額郵便貯金,定期郵便貯金,積立郵便貯金等)は郵政管理・支援機構に引き継がれ,払戻し等はゆうちょ銀行及び郵便局の貯金窓口で扱われている。
同じページは,郵貯マル優の取扱いは終了したが,民営化前に預け入れられた非課税の定期性の郵便貯金は,預入期間等が経過するまで非課税のまま預かっているとしている。
定額郵便貯金のページは,旧郵便貯金法の規定が民営化後も適用され,期間満了日の翌日から20年間取扱いがない場合に催告書を発送し,発送の日から2か月間払戻しがない場合に権利が消滅するとしている。
ゆうちょ銀行のよくあるご質問も,同様に権利消滅を説明している。
古い定額郵便貯金証書が見つかったときは,満期からの経過年数と催告書の有無を早めに確認する必要がある。
現存調査(貯金の有無の調査)のページは,申込日から10年以上前を調査日・期間とする現存調査は原則受け付けないが,民営化前に預け入れられ権利消滅となった郵便貯金の調査は10年以上前の期間についても行うとしている。

第5 個人向け国債

1 相続人の口座への移管と中途換金の特例

(1) 財務省の説明

財務省の個人向け国債のその他のよくある質問は,「1万円から1万円単位で譲渡や相続ができます。」とし,保有者が死亡した場合は相続人の口座へ移管することも可能であるが,金融機関によって取扱いが異なる場合があるとしている。
財務省の個人向け国債の中途換金についてのよくある質問は,中途換金ができない期間中であっても,口座名義人が死亡した場合には中途換金が可能になるとしている。
同じページは,口座名義人が死亡した場合の中途換金の特例について「相続人の方による中途換金が可能ですが、申請の際には、相続人たる地位を証明する書類などが必要になります。」とし,手続は金融機関によって異なる場合があるとしている。

(2) 遺言執行者として判断すること

個人向け国債については,遺言の内容に応じて,受遺者(承継する相続人)の口座へ移管するか,中途換金して金銭で分配するかを決める必要がある。
移管する場合は,受遺者自身が国債を受け入れる口座を持っている必要があり,移管の条件は取扱金融機関に確認する必要がある。
中途換金する場合,財務省の説明は「相続人の方による中途換金」と書いているので,遺言執行者が請求者になれるかは,取扱金融機関に事前に確認する必要がある。
ゆうちょ銀行については,相続確認表の記入要領に「国債は名義書換のみ」とあるので,換金して分配する方針であれば,名義書換の後に換金する流れになるのか,別の方法があるのかを,貯金事務センターの案内で確かめることになる。
障害者等の特別マル優の適用を受けていた国債は,次の第6の届出も必要になる。

第6 非課税貯蓄(マル優・特別マル優)の死亡届出

1 非課税貯蓄者死亡届出書

(1) 制度の根拠

所得税法10条は,身体障害者手帳の交付を受けている者,遺族基礎年金を受けることができる妻等の「障害者等」が,非課税貯蓄申告書と非課税貯蓄申込書を提出して預け入れた預貯金等の利子について,所得税を課さないと定めている(いわゆる障害者等のマル優)。
最高限度額は同条7項1号で300万円とされているが,租税特別措置法3条の4は,平成6年1月1日以後の預入等についてこれを350万円と読み替えている。
租税特別措置法4条は,障害者等が購入する国債及び地方債の利子について,別枠の非課税制度(いわゆる特別マル優)を定めている。
国税庁のタックスアンサー「No.1313 障害者等のマル優(非課税貯蓄)」は,これらの制度を説明し,郵便貯金の非課税制度は郵政民営化後(平成19年10月1日以後)廃止されたとしている。

(2) 所得税法施行令46条の届出

所得税法施行令46条1項は,非課税貯蓄申告書を提出した個人が死亡したときは,その者の相続人は,非課税の適用に係る預貯金等の利子等について「その相続の開始があつたことを知つた日以後最初に支払がされる日までに、その旨その他財務省令で定める事項を記載した届出書を、当該預貯金等の受入れ又は引受けをしている金融機関の営業所等に提出しなければならない。」と定める。
ただし,相続人が同令47条1項の非課税貯蓄相続申込書を提出したときは,この届出は要しない(同令46条1項ただし書)。
同条2項は,この届出書を「非課税貯蓄者死亡届出書」と呼び,金融機関の営業所等の長は,届出書を受理した場合又は業務に関連して死亡を知った場合には,翌月10日までに所轄税務署長に書類を提出しなければならないと定める。
同令47条は,相続人のうちに障害者等に当たる者がいて,引き続き非課税の適用を受けたい場合の「非課税貯蓄相続申込書」を定めている。
特別マル優については,租税特別措置法施行令2条の4第3項が所得税法施行令34条から49条までを準用し,「非課税貯蓄者死亡届出書」を「特別非課税貯蓄者死亡届出書」と読み替えている。
届出義務者は条文上「相続人」であるが,遺言執行者は預貯金の管理・払戻しを担う立場にあるので,相続人に届出の必要を知らせ,金融機関の書式に遺言執行者が関与できるかを確認して,届出が漏れないようにするのが実務的である。

2 死亡後の利子の課税

国税庁の所得税基本通達10-21は,非課税の適用を受ける預貯金等を有する者が死亡した場合の,死亡後に支払を受けるべき利子等の課税関係を定めている。
相続人(障害者等に限る。)から非課税貯蓄相続申込書の提出があった場合は,その相続人が非課税貯蓄申込書を提出して預入等をしたものとみなして非課税の規定を適用する(同通達(1))。
それ以外の場合は,非課税貯蓄者死亡届出書等が提出されたかどうかにかかわらず,次の利子等を除き,非課税の規定を適用しない(同通達(2))。
①普通預金等以外の預貯金等については,死亡した日を含む利子等の計算期間に対応する利子等のうち,死亡した日までの期間に対応する利子等
②普通預金等については,死亡した日を含む利子等の計算期間に対応する利子等
したがって,定期性の預貯金や国債で,死亡後の利払日に非課税扱いのまま利子が支払われていると,死亡後の期間に対応する部分は課税の対象となり,後から精算を求められる可能性がある。
その精算の具体的な方法(誰に,いつ,どのような形で源泉所得税相当額の支払を求めるか)は,本記事で参照した国税庁及び金融機関の公表資料では確認できなかったので,非課税扱いの口座や国債が見つかった時点で,取扱金融機関に精算の有無と方法を確認し,遺言執行の精算を締める前に解決しておく必要がある。

第7 年金保険(保証期間付きの個人年金)

1 年金受取人が死亡した場合の手続

(1) 継続受取人と相続の関係を確認する

保証期間付きの個人年金で,保証期間中に年金受取人(被保険者)が死亡したときは,残りの保証期間の年金を誰が受け取るかを契約で確認する必要がある。
かんぽ生命が公表している契約のしおりの用語解説は,年金継続受取人を「保証期間内に被保険者が死亡したときに、残りの保証期間の年金を受け取る方」と説明している。
同じ用語解説(財形終身年金保険等についてのもの)には,「継続年金を受け取る権利は、ご契約者の相続財産となりますので、民法の相続の規定により、ご契約者から権利義務を承継した方が年金継続受取人となります。」という注記がある。
このように,商品によっては継続年金を受け取る権利が相続財産として扱われ,遺言の対象になり得るので,遺言執行者は保険証券と約款で,継続受取人の指定の有無と,その権利が相続財産として扱われるかを確かめる必要がある。

(2) かんぽ生命の公表資料

かんぽ生命のよくあるご質問は,年金受取人が亡くなった場合の手続は「ご契約内容やお亡くなりになった時期によって異なります。」としている。
かんぽ生命の年金のご請求のページは,年金受取人が死亡し,権利義務の相続を受ける者が複数となる場合には,誓約書又は代表者選定届が必要としている。
同じページは,ゆうちょ銀行の相続手続のために作成した相続確認表を,かんぽ生命の手続でも共用できるとしている。
かんぽ生命の相続のてびき(2026年10月期)は,遺言書の内容を遂行する人は遺言執行者が選任されているかどうかで異なり,遺言執行者がいる場合は遺言執行者,いない場合は当該保険契約を相続した(譲り受けた)者であると図示している。

2 相続税と所得税の扱い

(1) 相続税(相続税法3条1項5号,24条)

相続税法3条1項5号は,定期金受取人に対しその生存中又は一定期間にわたり定期金を給付し,かつ,その者が死亡したときはその死亡後遺族その他の者に対して定期金又は一時金を給付する定期金給付契約に基づいて,定期金受取人たる被相続人の死亡後に相続人その他の者が定期金受取人又は一時金受取人となった場合には,被相続人が負担した掛金又は保険料に対応する部分を,相続又は遺贈により取得したものとみなすと定めている。
相続税法24条1項は,定期金給付事由が発生している定期金給付契約に関する権利の価額を,有期定期金については,解約返戻金の金額,定期金に代えて一時金の給付を受けることができる場合のその一時金の金額,及び給付を受けるべき金額の1年当たりの平均額に予定利率による複利年金現価率を乗じて得た金額のうち,いずれか多い金額によると定めている。
国税庁のタックスアンサー「No.4123 相続税等の課税対象になる年金受給権」は,保険料負担者,被保険者かつ年金受取人が同一人の個人年金保険契約などで,年金支払保証期間内にその人が死亡し,遺族の方などが残りの期間について年金を受け取ることになった場合は,年金受給権を相続又は遺贈により取得したものとみなされて相続税の課税対象となると説明している。

(2) 受け取る年金の所得税

国税庁のタックスアンサー「No.1620 相続等により取得した年金受給権に係る生命保険契約等に基づく年金の課税関係」は,個人年金保険契約に基づく年金受給権を相続等により取得して年金の支払を受けている者について,年金の収入金額を非課税部分と課税部分に振り分けて雑所得を計算するとしている。
最高裁平成22年7月6日判決(平成20年(行ヒ)第16号・民集64巻5号1277頁)は,平成15年法律第8号による改正前の相続税法3条1項1号により相続により取得したものとみなされる生命保険契約の保険金で年金の方法により支払われるもののうち有期定期金債権に当たる年金受給権に係る年金について,相続税法24条1項1号の評価額に含まれる部分に限り,平成22年法律第6号による改正前の所得税法9条1項15号により所得税の課税対象とならないと判断した。
相続税法24条は,その後,平成22年法律第6号により改正されており,上記のタックスアンサー「No.1620」も改正前の規定が適用される年金と改正後の年金とで計算方法を分けて説明している。
同判決は死亡保険金を年金で受け取る場合についての判断であり,保証期間付きの個人年金の継続受取の場面を直接判断したものではないので,具体的な申告は税理士と調整する必要がある。

第8 報酬・執行費用の精算と執行の終了

1 遺言執行者の報酬

(1) 民法1018条と報酬付与の審判

民法1018条1項は「家庭裁判所は、相続財産の状況その他の事情によって遺言執行者の報酬を定めることができる。ただし、遺言者がその遺言に報酬を定めたときは、この限りでない。」と定める。
同条2項は,民法648条2項及び3項並びに648条の2を,遺言執行者が報酬を受けるべき場合に準用している。
民法648条2項本文は「受任者は、報酬を受けるべき場合には、委任事務を履行した後でなければ、これを請求することができない。」と定め,同条3項は,委任が履行の中途で終了したとき等は既にした履行の割合に応じて報酬を請求できると定める。
家事事件手続法の別表第一の105項は「遺言執行者に対する報酬の付与」(民法1018条1項)を掲げ,同法209条1項は,遺言に関する審判事件(別表第一の102の項から108の項までの事項についての審判事件)は相続を開始した地を管轄する家庭裁判所の管轄に属すると定める。
報酬額の目安と旧基準は,家庭裁判所が選任した遺言執行者の報酬の目安で扱っている。

(2) 合意で差し引く場合の注意

遺言に報酬の定めがなく,家庭裁判所の審判も経ない場合には,報酬を実質的に負担する相続人・受遺者との合意によって報酬を定め,預り金から差し引くことになると考えられる。
その場合は,後日の紛争を避けるため,次の点を書面にして承認を得ておくのがよい。
①報酬の算定の基礎とした財産(預貯金,国債,年金保険等)と,その評価の方法
②報酬の率又は金額と,消費税の扱い
③換価せずに移管した財産(国債の移管,年金保険の継続受取等)を算定の基礎に含めるかどうか
④立替えた実費の明細と証拠資料
⑤預り金の総額,報酬及び実費を差し引いた残額,振込手数料並びに振込先
遺言執行者は,受け取った金銭を引き渡す義務を負い(民法1012条3項・646条1項),引き渡すべき金額を自己のために消費したときは利息の支払義務等を負う(同条3項・647条)ので,報酬の根拠が確定しないまま預り金から差し引くことは避けるのが無難である。

2 執行費用

民法1021条は「遺言の執行に関する費用は、相続財産の負担とする。ただし、これによって遺留分を減ずることができない。」と定める。
民法650条1項は,受任者が委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは,委任者に対し,その費用及び支出の日以後における利息の償還を請求することができると定めており,同条は民法1012条3項により遺言執行者に準用される。
戸籍謄本等の取得費用,残高証明書・取引明細の発行手数料,振込料金,郵送費等は,支出のつど領収書を保存し,精算の明細に載せる。
金融機関の証明書の発行手数料は,例えば三井住友銀行のよくあるご質問に残高証明書と預金入出金取引証明の手数料が示されているように,機関ごとに異なる。

3 執行の終了と報告

民法645条は「受任者は、委任者の請求があるときは、いつでも委任事務の処理の状況を報告し、委任が終了した後は、遅滞なくその経過及び結果を報告しなければならない。」と定め,同条は民法1012条3項により遺言執行者に準用される。
執行が終わったら,相続人(及び受遺者)に,財産目録,各金融機関の手続の経過,受領した金額,差し引いた報酬・費用及び引き渡した金額を報告する。
遺言執行者に就任した弁護士が,その後に特定の相続人の代理人として活動することの問題は,遺言執行者が特定の相続人の代理人をしたことに関する,弁護士会の懲戒例で扱っている。

第9 実務チェックリスト

1 就任から精算までの確認事項

(1) 就任直後

①遺言の作成日と相続開始日を確認し,令和元年7月1日(施行日)前の遺言かどうかを確かめる(平成30年法律第72号附則8条)。
②遺言の型(特定財産承継遺言か遺贈か,特定か包括か)と,預貯金債権の全部が目的か一部かを確認する(民法1014条3項ただし書)。
③就職を承諾したら,遅滞なく遺言の内容を相続人に通知する(民法1007条2項)。
④判明している金融機関に死亡の連絡を入れ,口座を止める。
⑤家庭裁判所の選任であれば審判書謄本,自筆証書遺言であれば検認済証明書を,照会先の数を見込んで準備する。

(2) 照会と手続

⑥口座の有無の照会(ゆうちょ銀行の現存調査を含む)と残高証明書の発行を依頼する。
⑦取引経過(取引推移表・預金入出金取引証明・取引明細証明書)を取り寄せ,死亡日以後の入出金を確認する。
⑧非課税貯蓄(マル優・特別マル優)の有無を確認し,非課税貯蓄者死亡届出書の提出と,死亡後の利子の精算方法を確認する(所得税法施行令46条,所得税基本通達10-21)。
⑨個人向け国債は,移管か中途換金かを決め,受遺者の口座の有無と,遺言執行者が請求者になれるかを確認する。
⑩年金保険は,保証期間の残り,継続受取人の指定の有無及び権利が相続財産として扱われるかを確認する。
⑪古い郵便貯金証書は,満期からの経過年数と権利消滅の有無を確認する。

(3) 精算と終了

⑫財産目録を照会結果に合わせて補充し,相続人に交付する(民法1011条1項)。
⑬報酬の根拠(遺言の定め,報酬付与の審判又は合意)を確認し,合意による場合は算定根拠を書面で示して承認を得る。
⑭執行費用の明細を作り,預り金の残額と振込先を確認して引き渡す(民法646条1項の準用)。
⑮執行の経過及び結果を報告する(民法645条の準用)。

第10 関連記事

遺言執行者の任務については,次の記事で扱っている。
①遺言執行者の財産目録には何を載せるか―死亡保険金・入院給付金・死亡退職金・未支給年金と特定財産に関する遺言
②遺言執行者が指定されている場合の相続人の注意点――処分禁止,通知請求権及び解任手続
③家庭裁判所が選任した遺言執行者の報酬の目安-現行法と旧基準
④信託銀行が遺言執行者に就任した後の手続とスケジュール―財産目録,換価・名義変更,債務,税務及び相続人の協力
⑤遺言執行者が相続株式・有価証券を売却して分配する際の実務上の問題点
⑥遺言執行者が特定の相続人の代理人をしたことに関する,弁護士会の懲戒例
⑦「任せる」「託す」と書かれた遺言は有効か―遺言の解釈の基準,有効・無効とされた裁判例,金融機関が払戻しを拒んだ場合の対応及び作成時の注意

預貯金の相続手続と財産調査については,次の記事で扱っている。
⑧弁護士が代理人として被相続人の銀行口座の相続手続をする方法
⑨被相続人の財産を調べる方法―相続人が被相続人の死亡後に行う財産・債務調査
⑩相続させる遺言と特定財産承継遺言――違い,効力,登記及び遺言執行者の権限
⑪遺産分割前に預貯金を払い戻す二つの方法―民法909条の2と仮分割の仮処分

第11 出典

1 法令

①民法(e-Gov法令検索)(1007条,1011条から1016条まで,1018条,1021条,644条から650条まで,平成30年法律第72号附則8条)
②家事事件手続法(e-Gov法令検索)(209条,別表第一の105項)
③所得税法(e-Gov法令検索)(10条)
④所得税法施行令(e-Gov法令検索)(46条,47条)
⑤租税特別措置法(e-Gov法令検索)(3条の4,4条)
⑥租税特別措置法施行令(e-Gov法令検索)(2条の4)
⑦相続税法(e-Gov法令検索)(3条,24条)

2 裁判例

①最高裁平成21年1月22日判決(平成19年(受)第1919号・民集63巻1号228頁)
②最高裁平成22年7月6日判決(平成20年(行ヒ)第16号・民集64巻5号1277頁)

3 官公庁・金融機関の公表資料

①法務省「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律について」
②国税庁「所得税基本通達 法第10条《障害者等の少額預金の利子所得等の非課税》関係」
③国税庁タックスアンサー「No.1313 障害者等のマル優(非課税貯蓄)」
④国税庁タックスアンサー「No.4123 相続税等の課税対象になる年金受給権」
⑤国税庁タックスアンサー「No.1620 相続等により取得した年金受給権に係る生命保険契約等に基づく年金の課税関係」
⑥財務省「個人向け国債のその他のよくある質問」
⑦財務省「個人向け国債の中途換金についてのよくある質問」
⑧ゆうちょ銀行「ゆうちょ銀行の相続手続き」
⑨ゆうちょ銀行「相続確認表」(PDF)
⑩ゆうちょ銀行「相続Web案内サービスのご案内」
⑪ゆうちょ銀行「現存調査(貯金の有無の調査)」
⑫ゆうちょ銀行「郵便貯金・金融商品のお取扱い」
⑬ゆうちょ銀行「定額郵便貯金」
⑭ゆうちょ銀行「よくあるご質問(貯金,振替,国債等の名義人が死亡しました。どのような手続きが必要ですか。)」
⑮ゆうちょ銀行「よくあるご質問(「権利消滅」とは何ですか?)」
⑯三菱UFJ銀行「相続のお手続きのご案内」
⑰三菱UFJ銀行「ご用意いただく書類」
⑱三菱UFJ銀行「よくあるご質問」
⑲三井住友銀行「相続の手続方法」
⑳三井住友銀行「遺言執行者さまがお手続される場合」
㉑三井住友銀行「よくあるご質問(相続預金の残高証明書や預金入出金取引証明を発行したい)」
㉒三井住友銀行「よくあるご質問(被相続人の口座からの公共料金や家賃の引き落としは継続できますか?)」
㉓みずほ銀行「よくあるご質問(口座名義人が亡くなった場合,口座はどうなりますか。)」
㉔みずほ銀行「よくあるご質問(相続預金の取引明細証明書を発行したい。)」
㉕JAバンク宮城「相続の手続きについて」
㉖かんぽ生命「よくあるご質問(年金受取人が亡くなった。手続方法を知りたい。)」
㉗かんぽ生命「年金のご請求」
㉘かんぽ生命「相続のてびき」(PDF)
㉙かんぽ生命「用語解説」(PDF)