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遺産相続の使途不明金―裁判例から見た請求の組立てと立証(AI作成)

第1 この記事が扱う「使途不明金」と三つの事実問題

本記事でいう使途不明金とは,被相続人の生前又は死亡直後にその預貯金から払戻しがされ,払戻しをした者,払戻しの権限又は払戻金の使途が争われる金銭をいう。法令上の用語ではなく,実務上の呼称である。払戻しがあることと不正取得があることは同じではなく,口座間の振替,被相続人への現金交付,生活費,医療費,介護費その他の正当な支出を除かなければ,請求候補額を過大に見積もることになる。

裁判例を読むと,争点は例外なく,①誰が払い戻したか,②被相続人の承諾又は管理の委託があったか,③払戻金が被相続人のために使われたか,という三つの事実問題に分解されている。本記事は,この三つの順序に沿って,最高裁及び下級審の判断を確認しながら,請求の法律構成,立証の組立て及び証拠収集の限界を整理する。取り上げる裁判例は,いずれも裁判所ウェブサイト又は判例秘書若しくはD1-Law.com判例体系で判決書の全文又は判示事項を確認したものである。

なお,本記事は追及する側(払戻しをしていない相続人の側)の視点で書いている。証拠収集の方法についても,追及する側から実行できるものと,相手方又は第三者しか保有していないものを区別して記載する。

第2 生前の払戻しと死亡後の払戻しは,請求の組立てが異なる

1 生前の払戻し―被相続人に生じた請求権を相続分に応じて承継する

被相続人の生前に無断で払い戻され,死亡時に残っていない金銭は,預金として遺産分割の対象になるわけではない。無断取得等が成立する場合には,被相続人に生じた不当利得返還請求権(民法703条,704条)又は損害賠償請求権(民法709条)が相続の対象となり,財産管理の委任又は準委任があった事案では,受任者の善管注意義務違反(民法644条)又は受取物の引渡義務(民法646条)を根拠とすることもできる。

これらは金銭債権であるから,共同相続人は各自の相続分に応じてこれを承継する。最判昭和29年4月8日(昭和27年(オ)第1119号・民集8巻4号819頁)は,「相続人数人ある場合において,相続財産中に金銭の他の可分債権あるときは,その債権は法律上当然分割され各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解すべきである」と判示しており,参照法条は民法898条及び899条である。したがって,共同相続人の一人が単独で請求できるのは,原則として自己の相続分に対応する額にとどまり,全額を単独で請求できるものではない。受任前又は調査開始前の採算判定は,この点を出発点にする必要がある。

2 死亡後の払戻し―最判平成16年4月20日

相続開始後に共同相続人の一人が預貯金を解約し,払戻しを受けた場合について,正面から判断したのが最判平成16年4月20日(平成15年(受)第670号・集民214号13頁,家庭裁判月報56巻10号48頁,判例時報1859号61頁,判例タイムズ1151号294頁)である。同判決は,「共同相続人甲が相続財産中の可分債権につき権限なく自己の相続分以外の債権を行使した場合には,他の共同相続人乙は,甲に対し,侵害された自己の相続分につき,不法行為に基づく損害賠償又は不当利得の返還を求めることができる」と判示した。事案は,被相続人の死亡後に被上告人が貯金を解約して払戻しを受けたというもので,原審が「家事審判事項である遺産分割を求めるものにほかならない」として訴えを却下したのに対し,最高裁はこの部分を破棄して差し戻している。死亡後の払戻しについて,遺産分割手続を経なくても民事訴訟で請求できることを示した点に,実務上の意味がある。

もっとも,同判決は可分債権が当然に分割されることを前提としているところ,預貯金債権については前提が変更されている。最大決平成28年12月19日(平成27年(許)第11号・民集70巻8号2121頁)は,「共同相続された普通預金債権,通常貯金債権及び定期貯金債権は,いずれも,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく,遺産分割の対象となる」と判示した。これにより,相続開始時に現に残っている預貯金は遺産分割の対象となり,相続開始後の無断払戻しは,当然分割された自己の債権の侵害ではなく,準共有持分の侵害として構成することになる。あわせて,民法909条の2により,各共同相続人は相続開始時の債権額の三分の一に自己の相続分を乗じた額(金融機関ごとに法務省令で定める額を限度とする。)については単独で払戻しを受けられるから,相続開始後の払戻しのうちこの範囲内のものは適法な単独行使であり,これを超える部分が問題となる。さらに,民法906条の2により,遺産分割前に遺産に属する財産が処分された場合であっても,処分をした共同相続人を除く共同相続人全員の同意があれば,その財産を遺産分割時に遺産として存在するものとみなすことができる。相続開始の前後で取引を混在させず,遺産分割で扱う部分と民事請求で扱う部分を分ける必要がある。

3 遺産分割審判では確定できない―大阪高決平成22年8月26日

使途不明金を遺産分割審判の中で解決できるかについては,大阪高決平成22年8月26日(平成21年(ラ)第1227号)が,「相続人が被相続人の預金を無断で領得したか否かについて争いがある場合,その確定及び権利行使は民事訴訟を通じてするほかない」と判示している。同決定は,理由中で前記最判平成16年4月20日を引用したうえで,相続開始後の預金の支出のうち抗告人が清算を承諾した部分については遺産分割手続において考慮する余地があるとしつつ,領得の有無に争いがある部分については民事訴訟によるほかないとして,遺産に持ち戻すべきであるとの主張を排斥した。同決定は裁判所ウェブサイトに掲載がなく,判例秘書に登載されているものである。

実務的な帰結は明確である。相手方が費消を自認し,金額にも争いがないのであれば遺産分割手続の中で清算できる余地があるが,領得の有無自体が争われる事案では,遺産分割調停・審判を先行させても解決しない。調停の場で相手方の答弁がどの類型に属するか(関与そのものを否認するか,費消を自認するか,贈与を主張するか)を早期に見極め,別訴に進むかを判断することになる。

第3 誰が払い戻したか

1 間接事実の組合せ方と,その限界

窓口払戻請求書や相手方口座への同額入金があれば強い証拠になるが,これらが常に残っているとは限らない。実際の裁判例は,通帳・印鑑・キャッシュカードの保管者,ATMの場所と時刻,被相続人の入院・外出可能性,相手方の行動記録,払戻しの頻度,限度額に近い連続出金といった間接事実を組み合わせて,払戻主体を認定している。

東京地判令和4年9月28日(令和2年(ワ)第32013号)は,この認定過程が具体的に読み取れる事案である。同事件は父と母の双方の預金が問題となったもので,判文は母を「亡B」と表記している。同判決は,母の自宅と最寄りのATMとの間に相当な距離があり,大腿骨骨折後は自宅内でも歩行器を利用していたことから「亡BがATMを操作するために外出していたとは考え難く」と述べ,さらに残存する払戻請求書の本人・代理人確認欄の記載について,被告の妻が作成したことが明らかな書面と筆跡が同一とみられることを理由に,被告又はその妻が払戻手続を行ったものと認定した。ここまでは追及する側に有利な認定である。

ところが,同判決の結論は請求棄却であった。裁判所は,①施設入所時のMMSEが22点で年齢相応の理解力と診断され,その後の検査では25点に上がっていたこと等から母が財産管理能力を失っていたとは認められないとし,「認知症と診断されれば直ちに財産管理能力がないことにならない」と述べ,②被告の収入が相当多額であって「横領しなければならないような動機があるとも認められない」とし,③父に多額の有価証券等の資産があったことから使途不明金の一部が金融資産の購入に充てられた可能性も否定できないとして,使途が不明な引出しが母に無断で行われたものと推認する事情としては十分とはいえないと判断した。払戻主体を特定できても,被相続人の判断能力が保たれ,相手方に取得の動機が乏しい事案では,請求は認められない。払戻主体の特定は必要条件であって十分条件ではない,というのがこの判決から得られる実務上の教訓である。

被相続人が高齢であることや要介護認定を受けていることだけでは,本人による払戻し又は本人の指示を否定できない。問題となる取引日に,その金額と目的を理解し,指示又は承諾をする能力があったかを,診療記録その他の客観的資料に即して個別に検討する必要がある。

2 入院中・危篤期の払戻し―東京地判平成30年3月28日

被相続人が自ら金銭の交付を受けたという相手方の説明が成り立たなくなる典型的な場面が,入院中及び危篤期の払戻しである。東京地判平成30年3月28日(平成28年(ワ)第8716号)は,被相続人が骨折で入院し,その約一年後に危篤状態となった経緯と,被告らが被相続人の預金通帳やキャッシュカードを使用できる状態にあったことを認めたうえで,入院中に引き出された金員について被告による領得を認め,危篤状態になった以降に引き出された金員については被告の保有を認め,被告が主張する立替金のうち認定できる金員を控除した残額に原告の相続分三分の一を乗じた725万5591円の限度で請求を認容した。

したがって,取引履歴を検討する際には,入院日,施設入所日,意識障害の発生日及び死亡日を時系列に置き,その前後で払戻しの方法,頻度又は金額が変化していないかを最初に確認するのが効率的である。被相続人が自ら出金することが物理的に困難であった期間の払戻しは,相手方の説明の負担が最も重くなる部分である。

第4 被相続人の承諾又は管理の委託があったか

1 「法律上の原因がないこと」の主張立証責任

不当利得返還請求における主張立証責任について,最判昭和59年12月21日(昭和58年(オ)第934号・集民143号503頁)は,理由中で「民法七〇三条の規定に基づき不当利得の返還を請求する者は,利得者が『法律上ノ原因ナクシテ』当該利得をしたとの事実を主張・立証すべき責任を負つているものと解すべきである」と述べている。もっとも,判例集の裁判要旨は「不当利得返還債務の弁済として給付をした者が,民法七〇三条に基づいてその返還を請求する場合には,同条所定の『法律上ノ原因ナクシテ』についての主張・立証責任を負う」という事案に即した形にまとめられており,同判決を不当利得一般の主張立証責任の判例として引用するときは,理由中の一般的な説示と裁判要旨の限定との差を踏まえておく必要がある。いずれにせよ,相手方が管理者であったというだけで,民事訴訟上の立証責任が機械的に相手方へ転換するわけではない。

2 管理者性からの事実上の推認―東京地判令和2年10月22日

立証責任が転換しないとしても,事実認定のレベルでは追及する側に有利な枠組みが用いられている。東京地判令和2年10月22日(平成29年(ワ)第20597号)は,「被告が亡Aの預貯金を管理する立場にあったと認められる場合には,被告の側から出金の経緯や使途に関する相応の合理的な説明を伴う具体的な反証がない限り,被告が当該出金額を法律上の原因なく利得して亡Aに損失を与えたと推認するのが相当である」と判示した。さらに同判決は,「仮に被告が亡Aの預貯金を常に管理する状況にはなかったとしても,多額・多数回にわたる特定の出金経過が亡Aの通常の出金行動としては明らかに異質な外観を呈しており,亡Aと同居する被告においても,当該出金経過やその後の亡Aの生活状況に生じた変化に関して何らかの事情を知っているのが通常と考えられる場合には」,同様に事実上推定されると述べており,管理者と認定できない事案についても補充的な枠組みを用意している。

この推認を働かせるための前提として,同判決は,死亡時の残高との整合性を検証している。使途が明確な多額の支出を除外しても一月当たり36万円以上の現金を費消していた計算になることを示し,自宅を保有して子と同居する70代の高齢者が特に豪華な生活を送っていたわけではないのにこのような速さで現金の費消が進むことは容易には理解し難い外形があるとして,同居していた被告において合理的な説明の必要性を高める事情になると評価した。追及する側の作業は,個々の出金の違法性を論証することではなく,収入と資産の減少との対比によって「説明を要する外形」を可視化することにある。同判決は,生前の払戻しについては被相続人に生じた不当利得返還請求権の承継として,死亡後の払戻しについては相続預金に係る準共有持分の侵害として,それぞれ別個に判断しており,第2で述べた区別を実際に適用した例でもある。

3 夫婦間の包括的同意という壁―東京地判平成29年6月21日

他方,被相続人と同居していた配偶者が管理していた事案では,追及する側の主張は通りにくい。東京地判平成29年6月21日(平成27年(ワ)第37184号)は,被相続人名義の預貯金から合計1億3358万9946円が引き出されていた事案について,被相続人が入院した後は妻が財産を管理しており,被告(三女)は妻の依頼を受けて払戻し等を行っていたと認定したうえで,被相続人と妻が夫婦であったことからすれば,妻が生活費等を被相続人の預貯金口座から支弁することについては被相続人の包括的な同意があったものと考えるのが自然であると述べた。さらに,被相続人が認知症を発症していたもののその程度は軽く判断能力を失っていたとは認められない時期の払戻しは承諾の下に行われた可能性が高いとし,その後の払戻しについても「その金額,頻度等において通常の支出の範囲を大きく逸脱するものでない限り」包括的な承諾の下に行われたものと見ても不自然とはいえないとして,年約715万円という水準を,入院費・治療費が必要であったことを考慮すれば通常の支出の範囲を大きく逸脱するものとまではいえないと評価した。同判決が認容したのは,相続債務の立替払に関する9万2209円にとどまる。

同種の判断は,被相続人の妻が払い戻した事案である東京地判令和4年9月28日(令和3年(ワ)第21779号)にもみられ,同判決は,被相続人が自ら出金し,あるいは被告が被相続人の承諾のもとに出金したとして,請求を全部棄却している。夫婦の一方が家計を管理していた事案では,「無断であること」の立証そのものが困難になるため,追及する側は,通常の支出の範囲を大きく逸脱する高額かつ異質な出金,相手方又はその家族の口座への送金,相手方個人の資産形成に結び付く支出に対象を絞るのが現実的である。

4 「通常の支出の範囲」という物差し

以上の裁判例に共通するのは,生活費,医療費及び介護費については個別の領収証を要求せず,従前の生活水準及び施設費・医療費の実額から合理的な月額を概算し,その範囲内の少額出金をまとめて評価するという扱いである。長期間にわたる少額支出の領収証がすべて残っていることを前提にすると,家族内の管理実態から離れ,事務量だけが増える。これに対し,相手方又はその家族の口座への送金,自動車・不動産・金融商品の購入,従前と不釣合いな高額出金,死亡直前の連続出金については,取引ごとに承諾,使途及び受益者を確認すべきである。領収証がないことだけで不正取得となるわけではないが,高額又は異質な支出について客観的な裏付けも具体的説明もないことは,前記各判決が示すとおり,重要な評価事情となる。

第5 払戻金の使途と領得

1 葬儀費用と香典―東京地判令和4年4月21日ほか

相手方が主張する使途のうち,実務上最も頻繁に現れるのが葬儀関係費用である。東京地判令和4年4月21日(令和2年(ワ)第25492号)は,被相続人の預金からの引出し自体は法律上の原因を欠くとはいえないとしつつ,葬儀費用は喪主である被告が負担すべきものであるから,葬儀費用の支払に充てられた部分について被告の法定相続分を超える限度で不当利得が成立するとした。他方,香典については喪主である被告が受領すべきものであるから,その受領は不当利得にならないとしている。喪主が負担すべき費用に被相続人の預金を充てた場合,充当額の全部が不当利得になるのではなく,喪主自身の法定相続分を超える部分が不当利得になるという結論であり,計算方法として押さえておく必要がある。

費用の負担者については,名古屋高判平成24年3月29日(平成23年(ネ)第968号)が,葬儀に要する費用については葬儀を主宰した者が負担し,そのうち埋葬等の行為に要する費用は祭祀主催者が負担するとの整理を示している。同判決は裁判所ウェブサイトに下級裁裁判例として掲載されている。

2 現金の保有と領得は区別される

相手方が被相続人のために現金を保管していた場合,払戻金の一部が手元に残っているというだけで,直ちに自己のものとして取得したとはいえない。前記東京地判平成30年3月28日が,入院中の出金については「領得」,危篤状態以降の出金については「保有」と用語を使い分けているのは,この区別の現れである。自己口座への混入,私的な支出,返還拒絶,説明の不自然な変遷又は死亡後の処分といった事情から,自己のために領得した事実を検討することになる。反対に,相手方が死亡時の現金残高を遺産として開示し,引き渡している場合には,生前の払戻額全体を損害又は利得とみなすことはできない。

3 贈与の主張への対応

相手方が「被相続人からもらった」と説明する場合には,贈与の時期,対象額,申込みと承諾,交付方法,被相続人の意思能力及び従前の贈与との整合性を確認する。贈与契約書や贈与税申告がないことは一事情であるが,親族間の贈与が常に書面化又は申告されるとは限らないため,その不存在だけで結論を出すべきではない。贈与が認められた場合には,遺産分割又は遺留分の場面で特別受益として扱う余地が残るから,不当利得の請求が排斥されることが直ちに全面的な敗北を意味するわけではない。

第6 証拠収集の方法と,裁判例が示すその限界

1 取引経過の開示―最判平成21年1月22日

調査の出発点は,被相続人名義口座の取引経過を取得することである。最判平成21年1月22日(平成19年(受)第1919号・民集63巻1号228頁)は,第一に,金融機関は預金契約に基づき,預金者の求めに応じて預金口座の取引経過を開示すべき義務を負うとし,第二に,預金者の共同相続人の一人は,共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に基づき,被相続人名義の預金口座の取引経過の開示を求める権利を単独で行使することができるとした。その理由づけは,預金契約に基づいて金融機関が処理すべき事務には振込入金の受入れ,各種料金の自動支払,利息の入金,定期預金の自動継続処理等の委任事務ないし準委任事務の性質を有するものが多く含まれるから,受任者の報告義務(民法645条,656条)と同様に,金融機関も取引経過を開示すべきであるというものである。他の共同相続人全員の同意がないことは権利行使を妨げず,開示の相手方が共同相続人にとどまる限り,預金者のプライバシー侵害や守秘義務違反の問題は生じないとも述べられている。

もっとも,取得可能期間,必要書類,手数料及び納期は金融機関ごとに異なる。例えば,みずほ銀行の相続預金に関する案内は,2023年6月16日現在,相続権利者一人から最長10年前までの取引明細証明書の発行を受け付け,普通の店舗口座について1か月330円,交付まで約2週間から3週間としている。この案内を前提に10年分を単純計算すると,1口座で3万9600円となる。これは一つの金融機関の公表額を用いた計算例であり,他行の費用や現在の手数料を示すものではない。取得できる最長期間と取得すべき期間は同じではなく,管理者の交代,認知機能の低下,入院・施設入所又は死亡の前後など,疑義が生じる根拠のある期間から取得し,異常な減少が確認されたときに前後へ広げる方が合理的である。

2 相手方名義口座の取引明細―最決平成19年12月11日

被相続人の口座から出た金銭が相手方の口座へ入金されていることを示せれば,第3及び第4の争点は一挙に単純になる。この点について,最決平成19年12月11日(平成19年(許)第23号・民集61巻9号3364頁)は,まさに本記事の類型を本案とする事件で判断を示している。本案は,被相続人の相続人である抗告人らが,同じく相続人である者に対して遺留分減殺請求権を行使し,不動産の共有持分権の確認等と預貯金についての金員の支払等を求めた訴訟であり,その中で,相手方相続人が被相続人の生前にその預貯金口座から払い戻した金員が被相続人のための費用に充てられたのか,相手方相続人がこれを取得したのかが争われていた。抗告人らは,相手方相続人と金融機関との取引履歴が記載された明細表を対象文書とする文書提出命令を申し立てた。

同決定は,金融機関が民事訴訟において訴訟外の第三者として開示を求められた顧客情報について,当該顧客自身が当該民事訴訟の当事者として開示義務を負う場合には,金融機関がこれにつき職業の秘密として保護に値する独自の利益を有するときは別として,民訴法197条1項3号にいう職業の秘密として保護されないとし,本件明細表は同法220条4号ハ所定の文書に該当しないと判断して,原決定を破棄した。原審が「本件申立ては,探索的なものといわざるを得ない」として提出拒否を認めていたのを覆した点に,実務上の重みがある。

もっとも,同決定は,相手方の全口座を探索できる一般的な権利を認めたものではない。要件は,当該顧客自身がその訴訟の当事者として開示義務を負う場合であることであり,訴訟当事者でない第三者名義の口座には及ばない。実務上は,被相続人の口座からの振込先,特定日の同額入金,定期預金解約金の行方といった資金の接続点を示し,金融機関,支店,期間及び取引を絞って申し立てることになる。接続点がないまま長期間の全取引を求めても,必要性,関連性及び相手方の負担の点で採用されにくく,仮に取得しても分析作業が膨大になる。

3 文書提出命令が及ばない範囲―最決平成11年11月12日

文書提出命令の対象が常に広く認められるわけではないことも,あわせて確認しておく必要がある。最決平成11年11月12日(平成11年(許)第2号・民集53巻8号1787頁)は,ある文書が,その作成目的,記載内容,所持するに至った経緯その他の事情から判断して,専ら内部の者の利用に供する目的で作成され,外部の者に開示することが予定されていない文書であって,開示により所持者の側に看過し難い不利益が生ずるおそれがあると認められる場合には,特段の事情がない限り民訴法220条4号ハ所定の「専ら文書の所持者の利用に供するための文書」に当たるとし,銀行の貸出稟議書がこれに当たると判断した。金融機関が保有する文書であっても,顧客情報の記載された取引明細表と,金融機関の内部意思形成過程を記載した文書とでは扱いが異なる。

4 弁護士会照会の限界―最判平成28年10月18日,最判平成30年12月21日

弁護士法23条の2による照会は,弁護士が所属弁護士会へ申出をし,弁護士会が必要性と相当性を審査したうえで照会するものであって,弁護士が照会先へ直接命令する制度ではない。照会先が報告を拒絶した場合にどうなるかについては,二つの最高裁判決がある。

最判平成28年10月18日(平成27年(受)第1036号・民集70巻7号1725頁)は,弁護士法23条の2第2項に基づく照会に対する報告を拒絶する行為が,照会をした弁護士会の法律上保護される利益を侵害するものとして当該弁護士会に対する不法行為を構成することはないと判示した。また,最判平成30年12月21日(平成29年(受)第1793号・民集72巻6号1368頁)は,照会をした弁護士会が相手方に対して当該照会に対する報告をする義務があることの確認を求める訴えは,確認の利益を欠くものとして不適法であると判示した。報告義務の存在自体が否定されたわけではないが,拒絶された場合に弁護士会が履行を訴求する道も,損害賠償によって是正する道も開かれていない。したがって,弁護士会照会は,回答が得られれば安価で有効だが,得られない可能性を織り込んで使う手段である。全取引の伝票を一括して求めるのではなく,取引履歴から日付,口座及び金額を特定して申し出る方が,回答を得られる可能性は高い。

5 調査嘱託―探索的な申立ては採用されない

提訴後には,民事訴訟法186条の調査嘱託,同法220条以下の文書提出命令及び同法226条の文書送付嘱託を検討できる。これらは,裁判所が当事者に代わって網羅的に調査する制度ではなく,争点との関連性,証拠の特定,代替手段及び相手方・第三者の負担を踏まえて裁判所が判断する手続である。

運用の実際は,裁判所が公表する書式の注記から読み取ることができる。大阪家庭裁判所が人事訴訟向けに公表する調査嘱託申出書の書式は,その2頁において「金融機関の全支店に対する照会や長期間の履歴照会といった探索的な調査嘱託は採用していません。」と明記し,期間は別居日等を基準に一定年数遡った期間とする等,必要な範囲に限定するよう求めている。3頁でも「探索的な調査嘱託は,原則,認められません。」と繰り返したうえで,調査事項には氏名(旧姓),よみがな,生年月日,住所(旧住所,旧々住所)等,特定に足りる事項を誤記のないよう記載すること,これらが一致しないと回答しない又は該当なしとして回答する金融機関等があること,民事訴訟法186条に基づく調査嘱託は「法令に基づく場合」として同意なく個人情報を提供できるとされているものの同意がないと回答しない金融機関等もあることが説明されている。この書式は人事訴訟を対象とするものであって使途不明金訴訟を直接対象とするものではないが,金融機関への照会を具体化する必要性を示す資料として参考になる。

6 訴え提起前の証拠収集処分は例外的手段である

民事訴訟法132条の4による訴え提起前の証拠収集処分は,予告通知を前提とし,当該予告通知に係る訴えが提起された場合の立証に必要であることが明らかな証拠となるべきものについて,申立人がこれを自ら収集することが困難であると認められるときに,相手方の意見を聴いて行われる。収集に要すべき時間又は嘱託を受けるべき者の負担が不相当なものとなることその他の事情により相当でないと認めるときは,この限りでないとされている。申立ては,予告通知がされた日から四月の不変期間内にしなければならない(同条2項)。

利用状況は限られている。最高裁判所「裁判の迅速化に係る検証に関する報告書」(第11回)の資料5の表5(PDF5頁)によれば,訴え提起前の証拠収集処分の新受件数は,平成27年55件,平成28年62件,平成29年71件,平成30年78件,令和元年46件,令和2年64件,令和3年54件,令和4年52件,令和5年44件,令和6年29件である。全国の民事訴訟の中でこの件数であることからも,同処分は通常の相続調査の第一選択ではなく,提訴予定の請求と必要な証拠を具体化した後に検討する例外的手段とみるべきである。

7 医療・介護記録とATM映像

被相続人の判断能力及び身体状況が争点になる事案では,診療録,看護記録及び要介護認定資料が中心的な証拠になる。もっとも,診療録一式を長期間分取得することが常に合理的とは限らない。厚生労働省「診療情報の提供等に関する指針」は,患者の配偶者,子,父母及びこれらに準ずる者による診療記録の開示を予定する一方,合理的な範囲の費用徴収や第三者の利益等を理由とする不開示も定めている。また,大阪市「要介護認定等に係る情報の提供に関する取扱要領」は,その2頁から5頁において,認定調査票,主治医意見書等の情報及び本人死亡後の一定の親族からの請求について定めている。介護情報の提供手続は自治体ごとに異なるため,この取扱いを全国共通の制度とみなしてはならない。まず,管理の委託が始まった時期と高額出金の前後を対象に,診断名,認知機能検査,服薬,せん妄,身体機能,外出可能性,面会者及び金銭管理に関する記載を確認し,全診療期間へ広げるのは状態の推移自体が争点となる場合に限るのが現実的である。前記東京地判令和4年9月28日(令和2年(ワ)第32013号)が認知症の診断と財産管理能力とを区別して判断していることからも,診断名だけでなく,問題となる取引日における具体的な理解力を示す記載を探すことが重要である。

これに対し,ATMの防犯カメラ映像は,利用者を直接示し得る証拠ではあるが,保存期間が短いことが多く,相続開始後に問題が発覚した時点では残っていない場合が多い。通常は,ATMログの場所・日時,キャッシュカードの保管者,暗証番号を知る者,被相続人の行動可能性及び同日の相手方の行動記録を組み合わせる方が現実的であり,映像の照会は,保存期間内である可能性があり店舗と取引日時を特定できる場合の例外的手段と位置付けるべきである。

以上を,立証目的と負担の対応で整理すると次のとおりである。

証拠・方法主な立証目的事務負担実施が相当な場面
手元の通帳,通知,収支資料口座,期間,資産減少の把握原則として最初に行う
必要期間の取引履歴疑義取引と資金移動の抽出対象口座と重要期間を特定できる場合
特定日の払戻請求書・伝票窓口払戻者,筆跡,代理手続日付と金額を特定でき,払戻者が争われる場合
ATM取引ログ利用日時,場所,取引方法被相続人及び相手方の行動記録と照合できる場合
診療録・看護記録の必要部分意思能力,身体状況,面会・外出状況中~高重要取引日を含む期間を特定できる場合
要介護認定資料認知・身体機能,介護者,金銭管理管理開始時期又は意思能力が争われる場合
相手方名義口座の取引記録払戻金の流入資金の接続点を具体化できる場合
主治医の事後的意見書重要時点の判断能力記録だけでは評価が困難で,医師が回答可能な場合
防犯カメラ映像ATM等の利用者保存期間内で,店舗・日時を特定できる例外的場合

第7 消滅時効

1 起算点―東京地判平成26年3月6日

相続人が使途不明金の存在に気付いた時点を時効の起算点とみる主張は,裁判所に採用されていない。東京地判平成26年3月6日(平成23年(ワ)第41611号)は,原告が不当利得の事実を認識した時点が起算点である旨主張したのに対し,「不当利得返還請求権は,不当利得が発生し不当利得返還請求権が成立すると同時に履行期が到来するのであり,同請求権の発生と同時に進行を開始すると解される」として,これを排斥した。そのうえで,時効期間が満了した期間内に発生した不当利得額を算定し,それが原告の主張額を上回るとして,請求を全部棄却している。同判決は判例秘書に登載がなく,D1-Law.com判例体系で全文を確認したものである。

同判決は改正前民法の事案であるから,現行法の下では射程が限られる。現行の民法166条1項は,債権について,債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき,又は権利を行使することができる時から十年間行使しないときに時効によって消滅すると定めており,同判決の説示は,このうち後者の客観的起算点についての判断として意味を持つ。不法行為構成による場合は,民法724条により,被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間,又は不法行為の時から二十年間である。相続開始から相当期間が経過している事案では,調査を開始した時点で,払戻しごとに適用法,請求構成及び事実経過を確認し,時効完成が近い場合には,長期間の追加調査より先に,訴えの提起,催告その他の完成猶予・更新措置を検討する必要がある。

2 訴訟物の選択によって残る差

第2の1で挙げた各構成は,請求原因のレベルでは「被相続人の意思に基づく預貯金管理の委託があったか」「委託の趣旨に反する払戻し・支出があったか」に収斂していく面がある。もっとも,消滅時効の期間及び起算点,遅延損害金又は利息の起算日(悪意の受益者については民法704条により受領の時から利息が付く。),善意の受益者の返還範囲が現存利益に限られること(民法703条)といった点では差が残るから,証拠収集を終えてから訴訟物を選ぶのでは遅い。この類型の請求構成及び第一審裁判例の分析については,長田雅之論文に関する記事も参照されたい。

第8 裁判例を踏まえた進め方と中止基準

1 受任前・調査開始前の採算判定

第2の1のとおり,各相続人が単独で請求できる額は原則として自己の相続分に対応する額であるから,疑義が残る払戻額の総額がそのまま回収可能額になるわけではない。受任前又は調査開始前には,疑義が残る払戻額,自己の相続分,第3から第5までの裁判例に照らした立証の見込み,相手方の資力という四つの要素を順に検討して,調査費用と作業量の枠を決めることになる。立証の見込みや回収可能性を一点の割合で示すのは適切ではなく,楽観・標準・悲観の複数の場面を置いて検討する方が安全である。調査費用には,金融機関の発行手数料,戸籍等の取得費,照会費用及び訴訟費用のほか,多数の取引を入力し,口座間移動を照合し,相手方の説明と証拠を突き合わせる時間も含めて考える必要がある。

2 第一段階―少ない作業で疑義取引を絞る

最初に集める資料は,手元の通帳,金融機関から届いた通知,残高証明書,年金その他の収入資料,施設費・医療費の請求書及び相続税申告書等である。被相続人の入院,施設入所,要介護状態の変化,通帳管理者の交代及び死亡という出来事を時系列に置き,その前後で出金方法,頻度又は金額が変化したかを見る。金融機関や支店の存在自体が分からない段階で全金融機関への照会を繰り返すのは費用対効果が悪く,まず既存資料から口座を特定し,残高の減少が大きい口座と重要期間を選ぶべきである。

取得した取引履歴は,口座間振替,定期預金の組替え,公共料金,施設費及び医療費等の説明が付く取引を除外し,高額出金,短期間の連続出金,従前と異なるATM利用,死亡・危篤期の出金及び相手方への送金等を疑義取引として残す。一覧表には,①取引(日付,口座,入出金額,方法及び支店・ATM),②重要事情(入院,施設入所,管理者交代,死亡等との時間関係),③当初評価(口座間移動,通常支出,要説明又は強い疑義),④相手方の説明(払戻者,指示者,使途,受取人及び残金),⑤裏付け(伝票,領収証,診療・介護記録,相手方口座への入金等),⑥次の措置(追加不要,質問,資料請求,照会又は訴訟上の申立て)を記載すれば足りる。目的は全取引を細かく記録することではなく,追加費用をかける取引を選ぶことにある。訴訟で証拠番号との対応が必要になる段階では,mints後の証拠説明書も参照し,疑義取引と書証の対応を明確にする必要がある。

疑義取引を選別した後は,対象日,口座,金額及び質問事項を表にして,相手方へ説明と資料の保存を求める。質問事項は,①誰が払い戻したか,②誰の指示で払い戻したか,③何に使ったか,④誰が受け取ったか,⑤領収証等があるか,⑥現金の残りを誰が保管したか,に分けるとよい。相手方の回答によって争点が「払戻者」「承諾」「使途」又は「残金」のいずれにあるかが分かれば,金融機関,医療機関又は裁判所に求める資料も狭められる。回答がないこと自体から直ちに不正取得を推認することはできないが,第4の2で述べた事実上の推認の枠組みからすれば,無回答又は変遷する説明は,追加調査の必要性を判断する重要な材料になる。

3 第二段階へ進む条件と中止基準

第二段階では,回答後も残る争点についてのみ,払戻請求書,ATMログ,医療・介護記録,相手方名義口座又は裁判上の証拠収集を選ぶ。裁判上の証拠収集へ進む価値が高いのは,①疑義取引の金額が大きく,自己の相続分と回収可能性を考慮しても追加費用に見合うこと,②被相続人側の口座,日付,金額及び取引方法を特定できていること,③求める資料が,払戻者,承諾,使途又は相手方への資金流入という主要な争点を直接又は強く裏付けること,④任意取得,弁護士会照会又は相手方への質問では代替しにくいこと,という条件が重なる場合である。

段階行うこと次へ進む条件
受付・採算判定請求候補額,相続分,時効,相手方資力及び資料の所在を確認期待回収が追加費用に見合う
一次調査口座と重要期間を特定し,取引履歴を取得高額・異質な疑義取引が残る
説明要求疑義取引ごとに払戻者,承諾,使途及び資料を質問無回答,説明の矛盾又は重要な証拠不足が残る
二次調査立証目的を定めて伝票,医療・介護記録等を取得主要事実を裏付ける見込みがある
交渉・調停証拠と法的評価を示し,一括解決も検討金額又は責任について合理的解決ができない
訴訟請求原因,証拠,時効及び回収可能性を再確認して提起判決取得の費用と時間に見合う

反対に,次のいずれかに当たる場合には,調査を追加する前に,請求を断念するか,説明要求又は一括解決に限定するかを検討すべきである。①口座間移動や通常支出を除くと,自己の相続分に対応する請求候補額が小さい場合,②相手方が無資力であり,判決を得ても回収が困難である場合,③誰が払い戻したかを示す手掛かりがなく,金融機関の資料も保存期間経過により残っていない場合,④第3の1で述べた東京地判令和4年9月28日の事案のように,被相続人が自ら財産を管理していた可能性が高く,相手方の管理者性を裏付ける資料が乏しい場合,⑤第4の3で述べた夫婦間の包括的同意が認められる構造にあり,通常の支出の範囲を大きく逸脱する出金を特定できない場合,⑥追加調査によって得られる証拠が,既に判明している事実の繰返しにとどまる場合である。

調査の結果,通常支出が大半である,相手方の管理関与を立証できない,時効上の問題が大きい又は回収可能性が乏しいと判明することがある。その場合に追加調査や訴訟をしないと判断することは,依頼者の損失拡大を防ぐという意味で実務的な成果である。使途不明金の追及では,利用できる手続をすべて使うことではなく,次の証拠が結論を変えるかを各段階で問い直すことが重要である。

第9 出典

1 法令

① 民法(e-Gov法令検索)166条,427条,644条から646条まで,656条,703条,704条,709条,724条,896条,898条,899条,906条の2及び909条の2

② 民事訴訟法(e-Gov法令検索)132条の4,186条,197条,220条及び226条

③ 弁護士法(e-Gov法令検索)23条の2

2 裁判例(裁判所ウェブサイト掲載)

① 最高裁昭和29年4月8日第一小法廷判決(昭和27年(オ)第1119号・民集8巻4号819頁)

② 最高裁昭和59年12月21日第二小法廷判決(昭和58年(オ)第934号・集民143号503頁)

③ 最高裁平成11年11月12日第二小法廷決定(平成11年(許)第2号・民集53巻8号1787頁)

④ 最高裁平成16年4月20日第三小法廷判決(平成15年(受)第670号・集民214号13頁,家庭裁判月報56巻10号48頁,判例時報1859号61頁,判例タイムズ1151号294頁)

⑤ 最高裁平成19年12月11日第三小法廷決定(平成19年(許)第23号・民集61巻9号3364頁)

⑥ 最高裁平成21年1月22日第一小法廷判決(平成19年(受)第1919号・民集63巻1号228頁)

⑦ 最高裁平成28年10月18日第三小法廷判決(平成27年(受)第1036号・民集70巻7号1725頁)

⑧ 最高裁平成28年12月19日大法廷決定(平成27年(許)第11号・民集70巻8号2121頁)

⑨ 最高裁平成30年12月21日第二小法廷判決(平成29年(受)第1793号・民集72巻6号1368頁)

⑩ 名古屋高裁平成24年3月29日判決(平成23年(ネ)第968号)

3 裁判例(裁判所ウェブサイト未掲載)

① 大阪高裁平成22年8月26日決定(平成21年(ラ)第1227号・判例秘書登載。判例秘書で全文確認)

② 東京地裁平成26年3月6日判決(平成23年(ワ)第41611号・未公刊。D1-Law.com判例体系で全文確認)

③ 東京地裁平成29年6月21日判決(平成27年(ワ)第37184号・判例秘書登載。判例秘書で全文確認)

④ 東京地裁平成30年3月28日判決(平成28年(ワ)第8716号・判例秘書登載。判例秘書で全文確認)

⑤ 東京地裁令和2年10月22日判決(平成29年(ワ)第20597号・判例秘書登載。判例秘書で全文確認)

⑥ 東京地裁令和4年4月21日判決(令和2年(ワ)第25492号・判例秘書登載。判例秘書で全文確認)

⑦ 東京地裁令和4年9月28日判決(令和2年(ワ)第32013号・判例秘書登載。判例秘書で全文確認)

⑧ 東京地裁令和4年9月28日判決(令和3年(ワ)第21779号・判例秘書登載。判例秘書で全文確認)

4 公的機関等の資料

① 厚生労働省「診療情報の提供等に関する指針」

② 大阪市「要介護認定等に係る情報の提供に関する取扱要領」2頁~5頁

③ 大阪家庭裁判所家事第3部人事訴訟係「調査嘱託申出書」(書式)2頁~3頁

④ 最高裁判所「裁判の迅速化に係る検証に関する報告書」(第11回)資料5表5(PDF5頁)

⑤ みずほ銀行「相続預金の取引明細証明書を発行したい。」(2023年6月16日現在)

5 文献

① 長田雅之「被相続人の生前に払い戻された預貯金を対象とする訴訟についての一試論―最近の第一審裁判例の分析―」判例タイムズ1500号39頁~66頁(2022年)