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水戸修習の情報―第80期日程・配属人数・修習先・住居と生活(AI作成)

本記事は,最高裁判所が実務修習地として指定する「水戸」について,第80期の日程,班と組,過去の配属人数,第77期の実務修習,主な修習先,住居及び生活上の留意点を,令和8年10月4日現在の公開資料に基づいて整理するものである。
水戸修習は,水戸地方裁判所,水戸地方検察庁及び茨城県弁護士会で行う実務修習であり,茨城県全域を管轄する水戸地方裁判所の本庁所在地で行われる。

第80期について最高裁判所が公表しているのは,令和8年度司法修習生採用選考要項であり,採用発令日は令和9年3月19日である。
水戸がA班かB班か,司法研修所のどの組に属するか及び水戸の配属人数は,第80期の資料ではまだ確認できない。
第77期から第79期までの水戸は,いずれもB班3組であったが,これは過去の期の運用であり,第80期の確定事項ではない。

早見表は次のとおりである。
各項目の根拠と確度は,本文の該当箇所で説明する。

項目内容根拠・位置付け
対象期・基準日第80期/令和8年10月4日現在本記事の確認日
採用発令日令和9年3月19日(金)令和8年度司法修習生採用選考要項(最高裁判所。Confirmed)
分野別実務修習令和9年4月13日~11月18日(4クール)第80期修習日程表(鑑文なし。Source statement)
A班・B班第80期は未公表(第79期はB班)第80期の申込手続の手引きは令和8年10月中旬頃掲載予定(Unknown)
司法研修所の組第80期は未公表(第79期はB班3組で,福島・宇都宮・新潟と合同)第79期教官担当表(Confirmed。第80期はUnknown)
直近の配属人数第79期22人,第78期22人第79期・第78期の司法修習生配属現員表(令和8年3月19日・令和7年3月19日現在)
主な修習先水戸地方裁判所・水戸家庭裁判所,水戸地方検察庁,茨城県弁護士会各機関の公式案内
第77期の実務修習日程PDF全4頁。1班~4班の4クールの分野割当てと裁判修習の行事検察・弁護は期間の割当てだけで内容の記載なし
住居各自で確保(第79期の手引き)。B班となれば令和10年1月上旬まで水戸で修習第79期手引き2頁・第80期修習日程表(Inference)
自動車一律の判断資料なし裁判所は水戸駅北口から徒歩約10分(裁判所の案内)

第1 水戸修習と本記事の資料範囲

1 水戸修習とは

水戸は,全国の実務修習地の一つである。
最高裁判所の司法修習の概要によれば,分野別実務修習は,民事裁判,刑事裁判,検察及び弁護の4分野について行われる。
水戸修習では,主に水戸地方裁判所(水戸家庭裁判所を含む。),水戸地方検察庁及び茨城県弁護士会がこれを担当する。

水戸地方裁判所は茨城県全域を管轄し,本庁のほか,日立,土浦,龍ケ崎,麻生及び下妻の5支部を置いている(後記第6の5)。
支部の所在地は実務修習地ではなく,司法修習生の配属は「水戸」として集計されている。

分野ごとの内容一般は民事裁判修習,刑事裁判修習,検察修習及び弁護修習に,司法修習の全体像は司法修習とはに記載している。
本記事は,水戸に固有の事項を中心に扱う。

2 基準日と対象資料

本記事は,令和8年10月4日現在で確認できる資料に基づく。
第80期の制度及び日程は第80期の資料を優先し,第79期以前の日程表,名簿,配属表及び通知は,過去の実施例として区別する。

第80期について確認できた公式資料は,最高裁判所の令和8年度司法修習生採用選考要項(令和8年9月4日)である。
同要項(PDF2頁)は,採用発令日を令和9年3月19日(金)とし,申込手続の詳細を定める「令和8年度司法修習生採用選考申込手続の手引き」を10月中旬頃に最高裁判所ウェブサイトへ掲載する予定としている。
令和8年10月4日現在,同手引きは最高裁判所の司法修習生採用選考のページにまだ掲載されていない。
第79期では,申込手続の手引きの2頁に,集合修習と選択型実務修習の順序を実務修習地ごとに分けた表が載っていた。
したがって,第80期の水戸がどちらの区分に入るかは,第80期の手引きの公表を待って確認する必要がある。

3 資料の確度

本記事は,記載の根拠の強さを次の4区分で考えている。

区分意味本記事での例
Confirmed法令,最高裁判所等の一次資料又は現在の公式ページで直接確認した事項第80期の採用発令日,第79期の水戸がB班3組であること,第79期・第78期の配属現員
Source statement鑑文を欠く資料,民間サイトの集計等の記載第80期修習日程表の日付,民間サイトの家賃の集計
Inference複数の資料からの合理的な推測第77期の日程表が水戸地方裁判所から司法研修所へ送られたものと考えられること
Unknown調査した公開資料では確認できない事項第80期の水戸の班・組・配属人数,各クールの配属部,選択型実務修習のプログラム

「確認できない」は,「存在しない」という意味ではない。
公開資料に記載がないことを,制度,行事又は運用が存在しないことと読み替えない。

4 公開資料から分かる範囲

第80期について,水戸の班,組及び配属人数を示す公開資料は確認できなかった。
過去の期については,第77期から第79期までの教官担当表,新第63期から第79期までの配属現員表,第69期までの実務修習希望地調査表,第77期水戸修習の実務修習日程及び第77期の司法修習生配属表が公開されている。

第77期の実務修習日程はPDF全4頁で,1班から4班までが4クールでどの分野を修習したかと,民事裁判及び刑事裁判の起案・講評等の行事を収録している。
検察修習及び弁護修習は,各班がその分野を修習した期間が色分けで示されているだけで,その内容は記載されていない。
これは同PDFに記載がないというだけであり,検察修習及び弁護修習の行事がなかったことを意味しない。

第2 第80期水戸修習の班・組と日程

1 A班・B班

A班・B班は,分野別実務修習の後に,司法研修所での集合修習と配属庁会での選択型実務修習のどちらを先に行うかによる区分である。
第80期について,水戸がどちらに入るかは公表資料で確認できない(Unknown)。

参考として,令和7年度司法修習生採用選考申込手続の手引き2頁は,第79期について,「東京、立川、横浜、さいたま、千葉、大阪、京都、神戸、奈良、大津、和歌山」を先に集合修習を行う区分とし,「①以外の実務修習地」を先に選択型実務修習を行う区分としていた。
水戸は後者に当たる。
司法研修所の第79期教官担当表(令和8年4月17日付)も,水戸を含む第3組を「B班」の欄に置いている。
第72期の司法研修所からのお知らせ(平成30年8月1日)2頁にも同じ11庁とそれ以外とを分ける表があり,水戸は先に選択型実務修習を行う区分に入っていた。
このように水戸は過去の期で先に選択型実務修習を行う区分に入っていたが,その運用が第80期にも続くかは,第80期の手引きで確認する必要がある。

2 司法研修所の組と合同クラス

第80期の水戸がどの組に属するかは,公表資料で確認できない(Unknown)。
参考として,各期の教官担当表(教官組別表)によれば,水戸が属した組は次のとおりである。

修習期(全組数)水戸が属した組同じ組の実務修習地
第79期(全22組)B班3組福島・水戸・宇都宮・新潟
第78期(全24組)B班3組水戸・宇都宮・福島・山形
第77期(全25組)B班3組水戸・宇都宮・福島・山形
第72期~第76期(全22組)B班3組福島・水戸・宇都宮・新潟
第71期(全23組)B班3組福島・水戸・宇都宮・新潟
第70期(全25組)B班3組水戸・宇都宮・福島・山形
第69期(全27組)B班4組水戸・福島・山形・盛岡
第67期・第68期(全28組)B班14組水戸・宇都宮・高知

第77期から第79期までの行は,本記事で第79期(令和8年4月17日付),第78期(令和7年8月5日付)及び第77期(令和6年8月2日現在)の各教官担当表を確認したものである。
第76期以前の行は,各期の原資料を一覧にした実務修習地とクラスの対応関係の記載による。

第70期以降,水戸はB班3組に属しているが,同じ組に入る他の実務修習地は期によって山形又は新潟に入れ替わっている。
第79期は,第78期の山形がB班2組へ移り,代わりに新潟が加わった。
第79期の配属現員表で同期のB班3組の4庁の人数を見ると,水戸22人,宇都宮20人,新潟17人及び福島12人であり,水戸が最も多い。
組の数と組合せは期ごとに変わるため,過去の期の組の構成から第80期の組の構成を確定することはできない。

組の希望を申し出る手続について,最高裁判所事務総長の令和8年5月20日付の司法行政文書不開示通知書(最高裁秘書第1657号)は,「第78期司法修習生組別志望等調査表」を作成又は取得していないとしている。
そのため,司法修習生が自分の組を希望する手続は設けられておらず,組は実務修習地に応じて決まると考えられる(Inference)。
各期の原資料である教官担当表は司法研修所の教官担当表に掲載している。

3 三つの「班・組」の区別

水戸修習の資料には,名称の似た三つの区分が出てくる。

呼称意味水戸について確認できた内容
A班・B班集合修習と選択型実務修習の実施順序に関する全国的な区分第79期はB班。第80期は未公表
第○組司法研修所におけるクラス第79期はB班3組(福島・宇都宮・新潟と合同)。第80期は未公表
現地の班配属庁会内のローテーションの単位第77期の日程表は1班~4班

B班3組であることは,水戸,福島,宇都宮及び新潟の修習生が司法研修所で同じクラスになることを意味するにとどまり,4庁の修習生が水戸で一緒に修習するという意味ではない。
このほか,第69期までの希望倍率を基にした「Aランク」という分類が本ブログの第2希望の実務修習地の選び方に出てくるが,これは過去の希望倍率による区分であり,上記のA班とは別のものである。

4 水戸修習に関係する日程

第80期の全体日程は,第80期司法修習の日程で整理している。
同記事が基にした「第80期 修習日程」(教官会議資料2)は,作成日,発出者及び宛先を記載した鑑文が付いていない資料である(Source statement)。
最高裁判所の選考要項で確認できるのは採用発令日だけであり,その日付は同日程表の導入修習の開始日と一致する。

同日程表に基づき,水戸修習に関係する期間を整理すると,次のとおりである。

課程第80期の期間水戸修習との関係
導入修習令和9年3月19日~4月9日司法研修所(埼玉県和光市)で実施
分野別実務修習令和9年4月13日~11月18日水戸の配属庁会で,4クールに分けて実施
選択型実務修習・集合修習(B班の場合)選択型:令和9年11月19日~令和10年1月7日,集合:1月12日~2月24日水戸がB班となった場合,選択型実務修習を水戸で行った後,司法研修所で集合修習
集合修習・選択型実務修習(A班の場合)集合:令和9年11月22日~令和10年1月7日,選択型:1月11日~2月24日水戸がA班となった場合の順序

同日程表によれば,分野別実務修習の各クールは,第1クールが令和9年4月13日~6月8日,第2クールが6月9日~8月1日,第3クールが8月2日~9月26日,第4クールが9月27日~11月18日である。
B班の場合,選択型実務修習の終了後に令和10年1月8日から11日までの4日間の移動日があり,集合修習の終了後の2月25日が自由研究日とされている。
二回試験の日程は同日程表に記載がない。
各クールの区切り以外の事項,すなわち配属部,指導担当者,登庁時刻及び個別のプログラムは,配属庁会からの連絡で確認することになる。

第3 配属人数,希望地申告及び実務修習地の指定

1 配属人数

司法修習生配属現員表(48期以降)に掲載した各期の配属現員表によれば,新第63期以降の水戸の配属現員は次のとおりである。
各期の採用時点の表の値であり,期名から原資料のPDFの該当頁へリンクしている。

修習期水戸の配属現員全国計表の基準日(PDFの頁)
第79期22人1551人令和8年3月19日現在(1頁)
第78期22人1556人令和7年3月19日現在(1頁)
第77期24人1830人令和6年3月21日現在(1頁)
第76期20人1394人令和4年11月27日現在(1頁)
第75期19人1329人令和3年11月12日現在(2頁)
第74期21人1456人令和3年3月31日現在(2頁)
第73期21人1473人令和元年11月27日現在(2頁)
第72期20人1482人平成30年11月27日現在(2頁)
第71期21人1516人平成29年11月27日現在(2頁)
第70期23人1533人平成28年11月27日現在(2頁)
第69期28人1788人平成27年11月27日現在(1頁)
第68期26人1762人平成26年11月27日現在(1頁)
第67期27人1972人平成25年11月27日現在(16頁)
第66期26人2035人平成24年11月27日現在(14頁)
新第65期27人2001人平成23年11月27日現在(13頁)
新第64期28人2022人平成22年11月30日現在(11頁)
新第63期28人2021人平成21年11月27日現在(9頁)

配属現員表は表題に記載された基準日における配属人数を示すものであり,修習を修了した者の数ではない。
同じ期でも翌年の表では人数が変わることがあり,例えば第67期の水戸は,平成25年11月27日現在の表では27人,平成26年11月27日現在の表では26人である。
「採用者数」「修習開始者数」「配属現員」は別の数値であり,混同しない。
配属現員は各表の基準日に在籍していた人数であり,水戸の定員又は募集枠を示すものではない。

第79期司法修習生配属現員表(令和8年3月19日現在)によれば,第79期の水戸の配属現員は22人である(全国計1551人)。
第80期の水戸の配属人数は,令和8年10月5日現在,確認できない(Unknown)。
全国の人数の推移は修習開始時点における司法修習生の人数の推移に掲載している。

2 新第63期から第69期までの希望倍率

第69期までは,司法研修所が実務修習希望地調査表を作成しており,その原表が開示されている。
原表の水戸の行から,第1希望者数を配属現員で除した数値と,第1希望者数及び第2希望者数の合計を配属現員で除した数値を計算すると,次のとおりである。
分母の配属現員は,前記1の各期の採用時点の配属現員表の水戸の人数である。
小数第3位を四捨五入した。
平均は,各期の数値(端数処理前)の単純平均である。
期名から,原表のPDFの水戸の行がある頁へリンクしている。

修習期(原表)第1希望者数第2希望者数配属現員第1希望者数÷配属現員第2希望までの人数÷配属現員
第69期14人12人28人0.50倍0.93倍
第68期8人10人26人0.31倍0.69倍
第67期23人3人27人0.85倍0.96倍
第66期14人13人26人0.54倍1.04倍
新第65期7人17人27人0.26倍0.89倍
新第64期19人13人28人0.68倍1.14倍
新第63期17人20人28人0.61倍1.32倍
平均---0.53倍1.00倍

同じ数値は,本ブログ掲載の司法修習の場所ごとの第1希望の倍率の推移表(新63期から69期まで)及び第2希望までの倍率の推移表(新63期から69期まで)にも載せている。
両表の注記によれば,当時,希望する修習地は第1希望から第6希望まで記載でき,1群の修習地は2個までしか記載できず,第5希望及び第6希望は必ず3群の修習地から選ぶ必要があった。
両表は水戸を「2群」とし,地域手当を10%としている。

第69期の原表では,水戸を第3希望とした者が217人,第4希望とした者が153人であり,第1希望(14人)及び第2希望(12人)を大きく上回っていた。
1群の修習地を第1希望と第2希望に書いた者が,第3希望又は第4希望の欄で2群の水戸を選んだことによるものと考えられる(Inference)。
同じB班3組の各庁の平均は,宇都宮が0.61倍と1.89倍,新潟が0.58倍と0.95倍,福島が0.25倍と0.70倍である(上記の推移表による。)。

これらは第69期までの希望の分布を示す歴史資料であり,第80期の水戸の人気度や配属可能性を示す数値ではない。
この数値は抽選倍率でも,水戸を第1希望とした者の配属成功率でもなく,古い倍率を根拠に水戸を「入りやすい」「安全」と評価することも適切でない。

3 第70期以降の資料状況

最高裁判所情報公開・個人情報保護審査委員会の平成29年4月28日答申(平成29年度(最情)答申第1号)2頁によれば,実務修習希望地調査表は,第69期までは実務修習地を決定する際の参考資料として利用する場合もあるため作成されていたが,事務の合理化の観点から,第70期の司法修習生採用選考申込者に関する調査表は作成しないこととされた。
第79期及び第78期についても,最高裁判所事務総長の司法行政文書不開示通知書(令和8年3月18日付・最高裁秘書第782号及び令和8年1月19日付・最高裁秘書第3778号)は,各期の司法修習予定者の実務修習希望地調査表を作成又は取得していないとしている。
これらから確認できるのは,その名称・内容の文書が作成又は取得されていないという点であり,別の形式の集計が一切存在しないことまで示すものではない。

そのため,第70期以降について,第69期までと同じ定義の希望倍率は算出できない。
直近期の配属人数を確認できても,第80期の水戸の希望者数,希望倍率又は配属確率は分からず(Unknown),水戸が「人気である」「配属されやすい」と評価することはできない。

4 希望地の申告と実務修習地の指定

第80期の希望地の申告方法は,令和8年10月中旬頃に掲載予定の申込手続の手引き及び申込後に示される入力要領で確認する必要がある。
第79期の令和7年度司法修習生採用選考申込手続の手引き6頁は,採用選考申込フォームの入力事項の一つとして「実務修習希望地に関する事項」を挙げているが,公開されている手引きには,希望地の群の区分や記載できる数の規則は書かれていない。

実務修習地の指定については,公開されている司法研修所の通知の中で,第72期の司法研修所からのお知らせ(平成30年8月1日)が次の点を明記している。
①実務修習地は,司法研修所長が決定する(2頁)。
②希望地の記載は希望どおりに決定されることを保証するものではなく,特定の実務修習地に希望者が集中した場合などには希望どおりに決定されないことがある(2頁)。
③通知した実務修習地の変更は,認められない(2頁)。
④当時の様式では,水戸は「2群」に分類されていた(6頁)。第1希望から第4希望までは1群から3群までの中から記載し(1群から選択するのは2箇所まで),第5希望及び第6希望は3群から記載するものとされていた(8頁)。

①から③は第72期の通知の記載であるが,第80期の扱いを確認する際の出発点になる。
①は,実務修習の時期及び場所は司法研修所長が定めるとする司法修習生に関する規則5条の規定に対応する。
④の群の区分と記載数の制限は第72期の紙の様式の規則であり,第80期の入力フォームでも同じであるとは限らない。

最高裁判所の情報公開・個人情報保護審査委員会の令和元年8月23日答申(令和元年度(最情)答申第40号)2頁によれば,第72期の実務修習地は,実務修習希望地調査書に記載された希望修習地及びその順位,各人の健康状態,家族状況等の諸般の事情を考慮して検討・調整を行った上で,名簿を作成して決定されたと説明されている。
前記3の平成29年答申3頁も,実務修習地の決定に当たっては,司法修習生の希望を基本として,各人の諸般の事情を考慮しているとしている。

通知後の変更が認められないことについては,例外的に配属換えがされた例もある。
同委員会の平成30年3月23日答申(平成29年度(情)答申第21号)は,旭川地方裁判所に配属された第70期の司法修習生の一部が配属換えになったことに関する文書を対象とするものであり,同答申の別紙には,平成29年4月18日付けの司法研修所長の文書「平成28年度(第70期)司法修習生の実務修習委託等の変更について」が挙げられている。
もっとも,同答申からは配属換えの理由や人数は分からず,水戸に関する例でもない。

家庭事情等の申告方法,「一任」の扱い及び過年度資料の適用限界は,80期司法修習の希望地申告で詳しく扱っている。
配属の仕組み一般は全国の実務修習地一覧と選び方を参照されたい。

第4 第77期水戸修習の具体的内容

1 確認したPDFの範囲

第77期水戸修習の実務修習日程は,クールごとの「修習予定表」4枚を一つにまとめたPDFである。
本記事では全4頁を画像で確認した。
テキスト抽出では日付欄と縦書きの分野表示が大きく崩れたため,テキスト抽出には頼っていない。

確認項目記録内容
資料名PDF全体の表題はない。各頁の表題は「修習予定表」「第1クール」~「第4クール」で,右上に「水戸」と手書きされている
作成・送付主体記載なし。各頁に司法研修所の受付印がある
作成・送付日記載なし。受付印の日付は令和6年4月12日(1頁),同年5月14日(2頁)及び同年10月3日(4頁)。3頁の受付印は日付を判読できない
頁数4頁(各頁が1クール)
収録範囲第1クール(令和6年4月16日~6月10日)から第4クール(9月27日~11月20日)まで
現地班1班~4班
掲載分野各班の民事裁判・刑事裁判・検察・弁護・家裁修習の期間(色分けと縦書きの表示)及び裁判修習の行事。検察・弁護の行事と選択型実務修習は収録なし
表の列月・日・曜・事項・1班~4班
判読方法全頁を画像で目視。班の欄と受付印は拡大して確認
判読できない範囲3頁の受付印の日付

同じ時期に,水戸地方裁判所が司法研修所長に宛てた第77期の司法修習生配属表(全4頁)は,令和6年4月12日,5月14日,7月24日及び10月3日の各日付で作成されている。
日程表の受付印の日付のうち三つがこの配属表の日付と一致するため,日程表は水戸地方裁判所が配属表と共に司法研修所へ送ったものと考えられる(Inference)。

2 現地の班編成と巡回順序

第77期の水戸修習は,日程表上,1班から4班までが次の順序で4分野を回っていた。

第77期の現地班第1クール(4月16日~6月10日)第2クール(6月11日~8月1日)第3クール(8月2日~9月26日)第4クール(9月27日~11月20日)
1班民事裁判弁護検察刑事裁判(家裁修習を含む。)
2班刑事裁判(家裁修習を含む。)弁護検察民事裁判
3班検察民事裁判刑事裁判(家裁修習を含む。)弁護
4班検察刑事裁判(家裁修習を含む。)民事裁判弁護

日程表では,第1クールの3班・4班の検察修習,第2クールの1班・2班の弁護修習,第3クールの1班・2班の検察修習及び第4クールの3班・4班の弁護修習が,それぞれ2班分の欄をまとめた色分けで示されている。
そのため,検察修習と弁護修習は,二つの班が同じクールに同じ分野を修習していたことになる。
班の人数は記載されていない。
配属現員(第77期は24人)を班の数で割って班の人数を推定することもしない。

第78期についても,司法研修所事務局長の令和6年度(第78期)司法修習生の修習開始等について(令和7年2月4日付)の別紙3(PDF9頁)に,水戸の実務修習順序が記載されている。
それによれば,第78期の1班から4班までの巡回順序は上表の第77期と同じであった。
家裁修習の期間は,1班が令和7年9月25日~10月2日(9月29日を除く。),2班が6月2日~6日,3班が9月17日~24日,4班が6月9日~16日(6月11日を除く。)であり,日付から見て,いずれも刑事裁判修習のクールの中に置かれている。
同別紙4(PDF16頁)によれば,分野別実務修習の初日には,1班・2班が水戸地方裁判所事務局総務課に,3班・4班が水戸地方検察庁企画調査課に集合することとされていた。
第77期と第78期が同じ順序であったことは分かるが,第80期も同じ順序になるかは分からない。

3 民事裁判修習

各班の民事裁判修習の初めに,午前9時50分から「民裁問研起案」(多目的室)が置かれ,その2~3週間後に「民裁問研起案講評」と「民裁教官との面談」(小会議室又は特別会議室)が続いている。
日程表上の日付は次のとおりである。
①1班:起案4月19日,講評5月9日,面談5月10日
②3班:起案6月14日,講評6月27日,面談7月1日
③4班:起案8月7日,講評8月21日,面談8月23日
④2班:起案10月2日,講評10月16日,面談10月18日

「教官」との面談であるから,司法研修所の民事裁判教官が担当する行事と考えられる(Inference)。
民事裁判修習の期間中のその他の行事(保全・執行・破産の修習,簡裁修習,模擬裁判等)は,この日程表には記載されていない。
これは同表に記載がないというだけであり,配属部での修習の中で扱われなかったことまでは分からない。

4 刑事裁判修習と家裁修習

刑事裁判修習も,各班の修習の初めに午前9時50分から「刑裁問研起案」(多目的室)が置かれ,その後に「刑裁問研起案講評」と「刑裁教官との面談」が続く。
①2班:起案4月18日,講評5月7日,面談5月9日
②4班:起案6月13日,講評6月26日,面談6月28日
③3班:起案8月6日,講評8月20日,面談8月22日
④1班:起案10月1日,講評10月16日,面談10月17日

水戸の日程表の特徴は,家庭裁判所での修習(家裁修習)が,各班の刑事裁判修習の期間の中に組み込まれていることである。
①2班:6月4日~10日(第1クールの刑事裁判修習の最後)
②4班:6月11日~18日(6月13日を除く。第2クールの刑事裁判修習の最初)
③3班:9月19日~26日(第3クールの刑事裁判修習の最後)
④1班:9月27日~10月4日(10月1日を除く。第4クールの刑事裁判修習の最初)

除かれている6月13日と10月1日は,それぞれ4班と1班の刑裁問研起案の日である。
家裁修習の期間は土日を含めて約1週間であり,その中で家事事件と少年事件のどちらを扱ったかは日程表からは分からない。
刑事裁判修習の期間中のその他の行事(令状,裁判員裁判,模擬裁判,簡裁修習等)も,この日程表には記載されていない。

5 共通行事

裁判修習開始式・オリエンテーション(午前9時,中会議室)は,1班・2班については4月16日,3班・4班については6月11日に置かれている。
すなわち,第1クールに裁判修習のない3班・4班は,第2クールの開始時に裁判修習の開始式を迎えていた。

自由研究日は,全班共通の4月26日,8月1日及び8月13日のほか,3班・4班が9月27日,1班・2班が11月20日である。
各クールの最終日又はその直前には,「実務修習結果簿提出期限」が記載されている。

6 指導担当体制

前記1の第77期の司法修習生配属表は,各クールについて,民事修習指導官2人,民事修習指導官補佐2人,刑事修習指導官2人及び刑事修習指導官補佐1人を挙げ,「民1」「民2」「刑1」「刑2」の4部ごとに個別指導裁判官を列挙している。
第1クールの表では,個別指導裁判官は民1が3人,民2が3人,刑1が5人,刑2が3人であり,司法修習生の氏名欄は黒塗りである。
本記事では,裁判官の氏名は転載しない。

これは第77期の裁判所の体制であり,名簿上の人数は,全修習生に常時関与する人数を意味するものではない。
第76期についても同様の名簿が公開されている。

7 第80期へ適用できない事項

以上は第77期の実施実績である。
第80期の水戸の班編成,巡回順序,担当者,配属部,日付,教材,実施方式及びプログラムが同じであることを示すものではない。
第80期の具体的な日程は,配属庁会から交付される日程表で確認する必要がある。

第5 集合修習と選択型実務修習

1 実施順序と水戸修習への影響

第80期の水戸がB班となる場合,令和9年11月18日に分野別実務修習を終えた後,翌19日から令和10年1月7日まで水戸で選択型実務修習を行い,同月12日から2月24日まで司法研修所で集合修習を行うことになる。
この場合,水戸での修習は令和9年4月から令和10年1月上旬まで続き,その後,修習の最後の約1か月半を埼玉県和光市の司法研修所で過ごすことになる。
水戸の住居を集合修習の期間も維持するか否かは,後記第7の4のとおり住居給付金の扱いに関係する。
水戸がどちらの区分に入るかは,前記第2の1のとおり第80期の手引きで確認する必要がある。

集合修習の内容は集合修習とはで整理している。

2 選択型実務修習

選択型実務修習では,分野別実務修習で弁護修習をした法律事務所がホームグラウンドとなり,配属庁会が提供する個別修習プログラム,全国プログラム及び自己開拓プログラムを組み合わせる。
水戸の裁判所,水戸地方検察庁及び茨城県弁護士会が第80期に提供するプログラムの名称,定員,日程及び選考方法は,公開資料では確認できない(Unknown)。
過去の期について,水戸の個別修習プログラムの一覧を本記事では確認していない。
第80期の募集内容は,配属後に配属庁会及び司法研修所から示される案内で確認する必要がある。

制度一般は選択型実務修習とは及び選択型実務修習の運用ガイドラインを参照されたい。

第6 主な修習先,管内及び通勤

1 三機関の所在地

水戸修習の中心となる機関は,水戸市大町及び北見町にある。

機関所在地交通等公式案内
水戸地方裁判所・水戸簡易裁判所水戸市大町1-1-38JR常磐線水戸駅北口から徒歩約10分管内の裁判所の所在地
水戸地方検察庁(水戸区検察庁等)水戸市北見町1番1号JR常磐線水戸駅北口から徒歩12分(同ページ掲載の案内図)水戸地方検察庁の所在地・交通アクセス
茨城県弁護士会水戸市大町2-2-75公式ページは住所と地図へのリンクのみアクセス

裁判所と弁護士会はいずれも水戸市大町にあり,検察庁は隣接する北見町にある。
裁判所及び検察庁の公式案内では,いずれもJR水戸駅北口から徒歩10分前後である。

2 水戸地方裁判所本庁の部と事件数

水戸地方裁判所の裁判事務の分配等についての定め(令和8年度)(令和8年4月20日現在)1条は,本庁に民事第一部及び民事第二部並びに刑事第一部及び刑事第二部を置くと定めている(PDF6頁)。
別表第1(印字11頁)によれば,各部に裁判官3人が配置されている。
第77期の司法修習生配属表も,民1,民2,刑1及び刑2の4部ごとに個別指導裁判官を挙げており(前記第4の6),本庁の民事2か部・刑事2か部の体制は第77期当時と同じである。

水戸地方裁判所長が令和8年2月25日に提供した令和7年民事事件数及び刑事事件数(速報値)によれば,令和7年の新受件数は次のとおりである。

庁民事第一審通常訴訟刑事通常第一審事件(延べ人員)
本庁604件708人
土浦支部456件567人
下妻支部303件414人
龍ケ崎支部260件44人
麻生支部152件29人
日立支部107件20人

本庁の事件数は管内で最も多いが,県南の土浦支部及び県西の下妻支部も相当数の事件を扱っている。
もっとも,これは裁判所全体の事件数であり,司法修習生が担当又は閲覧する件数を示すものではない。

3 水戸地方検察庁

法務省の検察庁事務章程(昭和60年法務省訓令第1号。令和8年4月8日法務省訓令第1号による改正後のもの)の別表第1は,部を置く地方検察庁を東京,大阪,名古屋,横浜,さいたま,千葉,京都,神戸,福岡,札幌,広島,仙台及び高松の13庁としており,水戸地方検察庁はこれに含まれない(PDF6頁)。
部の置かれていない「その他の地方検察庁」には,別表第3により総務課,会計課,企画調査課及び監査室が置かれ(PDF11頁),別表第6は,企画調査課の所管事務として「司法修習生の修習指導に関すること(教養課又は司法修習課の置かれていない庁に限る。)。」を掲げている(PDF13頁)。
司法修習課又は教養課は東京地方検察庁及び大阪地方検察庁にしか置かれていないため(PDF10頁),水戸地方検察庁では企画調査課が検察修習の事務を担当する建付けである。
前記第4の2のとおり,第78期の3班・4班が分野別実務修習の初日に集合する先も水戸地方検察庁企画調査課であった。

検察庁の職員の配置定員について(令和8年4月8日付法務省入定第16号。同月1日から適用)の別表第3(PDF3頁)によれば,水戸地方検察庁の配置定員は,検事27人,副検事15人,行政職(一)・公安職(二)163人及び行政職(二)1人の合計206人である。
東京高等検察庁の管内11庁の中では,東京1923人,横浜508人,さいたま417人,千葉409人,静岡253人に次ぐ6番目である。
この定員は管内の支部及び区検察庁を含む数であり,同通達第5項により支部及び区検察庁ごとの定員は検事正が別に定めるとされているため,本庁だけの人数は分からない。
また,定員であって各時点の現員ではない。
各地の検察庁の内部規程は各地の検察庁の執務規程に,配置定員の各年度の通達は法務省の定員に関する訓令及び通達に掲載している。

4 茨城県弁護士会

茨城県弁護士会の会館は水戸市大町2-2-75にあり,ほかに土浦支部(土浦市中央)及び下妻支部(下妻市下妻乙)がある(茨城県弁護士会のアクセス)。
同会の茨城県弁護士会については,水戸支部(本部)・土浦支部・下妻支部には弁護士が常駐しておらず,訴訟業務や顧問先の相談業務などの日常業務をしているわけではないと説明している。
弁護修習は個々の法律事務所で行われるため,配属先の事務所の所在地によって通勤の条件は異なる。

日本弁護士連合会の弁護士会別弁護士数等(2025年3月31日現在)によれば,茨城県弁護士会の正会員数は303人(うち女性46人,15.2%)であり,法律事務所数は198である。
関東弁護士会連合会に属する会のうち,東京の三会を除くと,神奈川県1783人,埼玉998人,千葉県883人,静岡県542人,群馬326人に次ぐ6番目の規模である。
令和8年10月4日現在,同会のウェブサイトのトップページから辿れる範囲では,司法修習生向けの案内ページは見当たらなかった。
弁護修習の配属先が水戸市内の事務所に限られるかどうかは,公開資料からは確認できない(Unknown)。

5 管内と支部

水戸地方裁判所の管内の裁判所の所在地によれば,本庁のほか次の5支部がある。
①日立支部(日立市幸町2-10-12。JR常磐線日立駅中央口から徒歩約10分)
②土浦支部(土浦市中央1-13-12。JR常磐線土浦駅西口から徒歩約15分)
③龍ケ崎支部(龍ケ崎市4918)
④麻生支部(行方市麻生143。JR鹿島線潮来駅から車で約20分)
⑤下妻支部(下妻市下妻乙99。関東鉄道常総線下妻駅から徒歩約15分)

このほか,笠間,常陸太田,石岡,取手,下館及び古河に簡易裁判所がある。
水戸地方検察庁も,土浦,下妻,日立,龍ケ崎及び麻生に支部を置いている(水戸地方検察庁の所在地・交通アクセス)。

茨城県は南北に長く,取手,龍ケ崎,土浦等の県南と,日立,常陸太田等の県北とでは,水戸からの距離が大きく異なる。
もっとも,第77期の日程表には支部での修習の記載はなく,第80期の水戸修習で支部への出張又は宿泊を伴う行程が組まれるかどうかは,公開資料からは確認できない(Unknown)。
管内に支部があることから,支部へ移動する頻度を推測することもできない。

6 三機関の間の移動と自動車

三機関はいずれも水戸駅北口から徒歩10分前後の範囲にあり,裁判所と弁護士会は同じ大町にあるため,三機関の間の移動は徒歩で足りると考えられる(Inference)。
他方,弁護修習の配属先の事務所が水戸市外にある場合や,支部での修習が組まれた場合の移動手段は,公開資料からは分からない。
自動車が必要か否かを一律に判断できる公開資料は確認できなかったため,自動車の保有を前提に契約又は購入をする前に,配属先の案内を確認するのが相当である。

第7 住居,家賃及び修習給付金

1 住居の確保

令和7年度司法修習生採用選考申込手続の手引き2頁は,第79期について,「指定された実務修習地における住居の確保は、各自で行うことになっています。」としている。
第80期について同じ記載があるかは,第80期の手引きで確認する必要がある。
水戸に司法修習生用の寮が用意されることを示す公開資料は確認できなかった。
水戸修習の場合,令和9年4月13日の分野別実務修習の開始に間に合うように住居を確保することになる。

2 住居を探す地域

三機関はいずれも水戸駅北口から徒歩10分前後の範囲にあるため,水戸駅北口周辺から大町・北見町にかけての地域は,通勤の負担を考える際の一つの目安になる(Inference)。
ただし,弁護修習の配属先の事務所の所在地は人によって異なり,支部での修習の有無も確認できないため,三機関の位置だけで住居の候補を決めることはできない。

3 家賃

総務省統計局の令和5年住宅・土地統計調査(調査時点は令和5年10月1日)の第112-2表によれば,水戸市の民営借家(専用住宅)の1か月当たり家賃の平均は5万2604円である(家賃0円を含む。共益費・管理費は別の欄で集計されている。)。
同じ区分の茨城県の平均は5万1905円,全国の平均は6万4819円である。
これは入居中の借家全体の平均であり,間取りや築年数を区別したものではなく,修習生が新たに借りる物件の募集賃料とも異なる。

参考として,民間の賃貸情報サイトであるYahoo!不動産の水戸市の家賃相場を令和8年10月4日に閲覧したところ,一人暮らし向けの平均賃料は5万円,間取り別ではワンルーム4万円,1K4.3万円,1DK3.8万円,1LDK6.6万円であった(Source statement)。
同サイトは掲載中の物件から平均賃料を算出したものとしており,集計時点及び管理費を含むか否かの表示はなく,掲載物件の入替えにより数値は変わる。

物件を選ぶ際には,表示家賃だけでなく,管理費,駐車場代,短期解約違約金及び退去費用と,住居給付金の要件(契約名義・届出期限)を満たすかどうかを確認する必要がある。

4 修習給付金と集合修習の期間の住居

裁判所法67条の2第2項は,修習給付金の種類を基本給付金,住居給付金及び移転給付金とする。
最高裁判所の司法修習生の修習給付金についてによれば,基本給付金は給付期間ごとに13万5000円,住居給付金は給付期間ごとに3万5000円である。
住居給付金は定額であり,これを超える家賃は各自の負担となる。

司法研修所事務局総務課・経理課の修習給付金案内(第79期)によれば,住居届(新規)の届出期限は要件を具備した日から7日以内(初日不算入)であり(7頁),7日を経過した後に届け出たときは,届出を受理した日の属する給付期間の次の給付期間から支給が開始される(8頁)。
同案内21頁は,ウィークリーマンション等であっても,生活の本拠としたと認め得る程度に長期間居住した場合は支給される場合があるとし,親名義の賃貸借契約は原則として要件を満たさないが,例外的に支給される場合があるとしている。

水戸がB班となる場合,集合修習は修習の最後に司法研修所で行われる。
同案内7頁は,集合修習の期間について,その間に対象住宅の賃貸借契約を継続し,かつ集合修習の終了後に対象住宅に戻って居住する場合に限り,司法研修所の寮に入寮する者は例外的に届出が不要となり,自宅,実家,配偶者の所有する住宅等に居住する者は「変更」の届出をするとした上で,これらの期間は住居給付金の支給対象にならないとしている。
B班の場合,集合修習の後に水戸へ戻って修習することはないため,集合修習の期間中も水戸の住居を維持すると,住居給付金を受けられないまま家賃を負担することになると考えられる(Inference)。
水戸の住居をいつ解約するかは,選択型実務修習の終了日,移動日,解約予告期間及び集合修習中の住居の確保方法によって異なり,第80期の案内で確認する必要がある。

第80期の修習給付金関係の案内は,選考要項(PDF3頁)によれば令和9年1月中旬に掲載される予定である。
制度の詳細は司法修習生の住居給付金及び司法修習生の移転給付金で扱っている。
修習給付金の支給を受けてもなお必要な資金は,裁判所法67条の3の修習専念資金(無利息の貸与)の対象となり,選考要項(PDF3頁)によれば第80期の修習専念資金の案内は令和8年11月上旬に掲載される予定である。

5 導入修習期間中の入寮

導入修習は司法研修所(埼玉県和光市)で行われ,希望者は入寮を申し込む。
第72期の司法研修所からのお知らせ13頁~14頁は,入寮希望者が多い場合の取扱いとして,実務修習地が東京,立川及びさいたまとなる者を各実務修習地に住居を有するものとみなすとしていたが,水戸はこの3庁に含まれていない。
これは第72期の扱いであり,第80期の入寮の取扱いは,申込み後に示される案内で確認する必要がある(Unknown)。

第8 水戸の気候と就職情報

1 気候

気象庁の水戸の平年値(気温)及び水戸の平年値(雪)(観測地点は水戸,統計期間は1991年~2020年)によれば,冬の気温と雪は次のとおりである。

月平均気温日最高気温の平均日最低気温の平均降雪の深さの合計最深積雪
12月5.6度11.4度0.5度1センチメートル1センチメートル
1月3.3度9.2度マイナス1.8度4センチメートル3センチメートル
2月4.1度9.8度マイナス1.2度6センチメートル5センチメートル

年間では,降雪の深さの合計が12センチメートル,最深積雪が7センチメートルであり,積雪の深さが1センチメートル以上となる日数は年間4.1日である。

同じB班3組(第79期)の各地の平年値と比べると,年間の降雪の深さの合計は,新潟139センチメートル,福島122センチメートル,宇都宮18センチメートルであり,水戸は最も少ない。
一方,1月の日最低気温の平均は,水戸がマイナス1.8度であり,福島のマイナス1.5度より低い。
そのため,水戸修習では,除雪や積雪への備えよりも,冬の朝の冷え込みへの備えが中心になると考えられる(Inference)。
もっとも,平年値は個々の日の最低気温又は大雪を示すものではなく,年により降雪がある点には留意を要する。

2 東京との気象条件の比較

水戸と東京の気象条件を比べるため,気象庁の平年値(統計期間は1991年~2020年。令和8年10月5日確認)から,同じ要素・単位の値を次の表にまとめた。
水戸の値は水戸の平年値(水戸地方気象台。水戸市金町),東京の値は東京の平年値(気象庁の観測地点「東京」。千代田区北の丸公園)であり,観測地点の所在地は気象庁の地域気象観測所一覧(令和8年3月24日適用)による。

気象要素水戸東京東京との差
年平均気温(℃)14.115.81.7℃低い
1月の平均気温(℃)3.35.42.1℃低い
1月の日最高気温の月平均(℃)9.29.80.6℃低い
1月の日最低気温の月平均(℃)-1.81.23.0℃低い
8月の平均気温(℃)25.626.91.3℃低い
8月の日最高気温の月平均(℃)30.031.31.3℃低い
8月の日最低気温の月平均(℃)22.223.51.3℃低い
年間降水量(mm)1367.71598.2230.5mm少ない
水戸で降水量が最も多い月(9月)の降水量(mm)186.3224.938.6mm少ない
年間日照時間(時間)2000.81926.774.1時間長い
年間の降雪の深さの合計(cm)1284cm多い
年間の最深積雪(cm)761cm深い
冬日(日最低気温0℃未満)の年間日数69.015.253.8日多い
真夏日(日最高気温30℃以上)の年間日数38.052.114.1日少ない
猛暑日(日最高気温35℃以上)の年間日数3.14.81.7日少ない

冬は,水戸の1月の平均気温が3.3度で,東京(5.4度)より2.1度低い。
1月の日最高気温の月平均は水戸が9.2度,東京が9.8度,日最低気温の月平均は水戸がマイナス1.8度,東京が1.2度である。
日最低気温が0度未満となる冬日は,水戸が年間69.0日,東京が年間15.2日である。

夏は,8月の日最高気温の月平均が水戸で30.0度,東京で31.3度,日最低気温の月平均が水戸で22.2度,東京で23.5度である。
日最高気温が30度以上の真夏日は水戸が年間38.0日,東京が年間52.1日,35度以上の猛暑日は水戸が年間3.1日,東京が年間4.8日である。

年間降水量は水戸が1367.7ミリメートル,東京が1598.2ミリメートルで,水戸の方が230.5ミリメートル少ない。
水戸で降水量が最も多い月は9月で186.3ミリメートルであり,東京の同じ月は224.9ミリメートルである。
年間日照時間は水戸が2000.8時間,東京が1926.7時間である。

雪は,年間の降雪の深さの合計が水戸で12センチメートル,東京で8センチメートル,年間の最深積雪が水戸で7センチメートル,東京で6センチメートルである。

水戸は,東京より年間を通じて気温が低く,冬日は東京より年間約54日多い一方,真夏日は約14日少ない。
そのため,冬は朝の冷え込みへの備え(暖房,防寒具,徒歩・自転車での路面凍結への注意)を東京より手厚くする必要があるが,夏の暑さは東京よりやや穏やかである(Inference)。

東京の値は千代田区北の丸公園の観測値であり,東京都内でも地点によって気温等は異なる。
表の「東京との差」は,平年値同士の差を本記事で計算したものである。
平年値は30年間の平均であり,個々の年の猛暑,寒波又は大雪を示すものではない。

3 就職に関する行事

東京弁護士会の東京三弁護士会司法修習予定者等就職合同説明会のページによれば,令和8年は「第79期司法修習生および第80期司法修習生予定者等全国就職合同説明会」として,東京三弁護士会が日本弁護士連合会及び関東弁護士会連合会と共催し,同年11月26日から同月30日まで,オンラインで開催される。
全国の修習生及び予定者を対象とするオンラインの説明会であるため,水戸修習の予定者も参加しやすい形式である。
また,日本弁護士連合会は,第80期司法修習予定者対象の就職活動セミナーを,令和8年11月21日に弁護士会館とZoomの併用で開催するとしている。

茨城県弁護士会が独自に開催する就職説明会の案内は,令和8年10月4日現在,同会のウェブサイトでは確認できなかった(Unknown)。

第9 公開資料で確認できない事項

本記事が調査した公開資料の範囲では,次の事項は確認できない。
①第80期の水戸のA班・B班の区分及び司法研修所の組(第80期の手引き等の公表待ち)
②第80期の水戸の配属人数
③第80期の希望者数,希望倍率及び配属確率
④第80期の水戸の現地班の数,巡回順序,各クールの配属部,指導担当者及び登庁時刻
⑤第80期の選択型実務修習の水戸のプログラムの一覧
⑥第77期の日程PDFに記載されていない検察修習及び弁護修習の行事の内容
⑦第77期と第80期との間の運用の変更内容
⑧弁護修習の個別の配属先及びその所在地
⑨支部での修習の有無及び頻度
⑩第80期の導入修習及び集合修習の期間中の入寮の取扱い
⑪第80期の修習給付金の給付期間及び届出の具体的な方法

これらは,第80期の手引き,配属庁会からの連絡及び茨城県弁護士会の案内で確認することになる。
「確認できない」は,「存在しない」という意味ではない。

第10 出典,参考資料及び関連記事

1 法令及び規則

①裁判所法(昭和22年法律第59号)67条の2・67条の3(e-Gov法令検索)

②司法修習生に関する規則(昭和23年最高裁判所規則第15号)5条(本ブログ掲載の条文)

③法務省検察庁事務章程(昭和60年法務省訓令第1号。令和8年4月8日法務省訓令第1号による改正後のもの)別表第1・別表第3・別表第6(PDF6頁・10頁~11頁・13頁)

2 最高裁判所及び司法研修所の資料

①最高裁判所司法修習の概要

②最高裁判所司法修習生採用選考(令和8年10月4日確認)

③最高裁判所令和8年度司法修習生採用選考要項(令和8年9月4日)PDF2頁~3頁

④最高裁判所令和7年度司法修習生採用選考申込手続の手引き2頁・6頁

⑤最高裁判所司法修習生の修習給付金について

⑥司法研修所事務局総務課・経理課修習給付金案内(第79期)7頁・8頁・21頁

⑦司法研修所事務局長司法研修所からのお知らせ(平成30年8月1日,第72期)2頁・6頁・8頁・13頁~14頁

⑧司法研修所事務局長令和6年度(第78期)司法修習生の修習開始等について(令和7年2月4日)別紙3(PDF9頁)・別紙4(PDF16頁)

⑨第80期 修習日程(教官会議資料2。鑑文なし)

3 開示文書,答申及び不開示通知

①司法研修所の教官担当表:第79期(令和8年4月17日付)・第78期(令和7年8月5日付)・第77期(令和6年8月2日現在)

②最高裁判所第79期司法修習生配属現員表(令和8年3月19日現在)・第78期司法修習生配属現員表(令和7年3月19日現在)ほか,前記第3の1の表の各期の配属現員表

③司法研修所実務修習希望地順位調査表等(人気調査)(56期~69期)17頁・19頁~23頁及び実務修習希望地調査表(69期)

④第77期水戸修習の実務修習日程(PDF1頁~4頁)

⑤水戸地方裁判所第77期司法修習生配属表(令和6年4月12日・5月14日・7月24日・10月3日,PDF1頁~4頁)

⑥水戸地方裁判所裁判事務の分配等についての定め(令和8年度)(令和8年4月20日現在)1条(PDF6頁)・別表第1(印字11頁)

⑦水戸地方裁判所長令和7年民事事件数及び刑事事件数(令和8年2月25日,速報値)

⑧法務省大臣官房人事課長検察庁の職員の配置定員について(令和8年4月8日付法務省入定第16号)別表第3(PDF3頁)

⑨情報公開・個人情報保護審査委員会平成29年4月28日答申(平成29年度(最情)答申第1号)2頁~3頁

⑩情報公開・個人情報保護審査委員会令和元年8月23日答申(令和元年度(最情)答申第40号)2頁

⑪情報公開・個人情報保護審査委員会平成30年3月23日答申(平成29年度(情)答申第21号)

⑫最高裁判所事務総長の司法行政文書不開示通知書:令和8年1月19日(最高裁秘書第3778号)・令和8年3月18日(最高裁秘書第782号)・令和8年5月20日(最高裁秘書第1657号)

4 水戸の裁判所,検察庁及び弁護士会の案内

①水戸地方裁判所管内の裁判所の所在地

②水戸地方検察庁・水戸地方検察庁の所在地・交通アクセス

③茨城県弁護士会アクセス・茨城県弁護士会について

④東京弁護士会東京三弁護士会司法修習予定者等就職合同説明会

⑤日本弁護士連合会【第80期司法修習予定者対象】就職活動セミナー

5 統計・データ

①日本弁護士連合会弁護士会別弁護士数等(2025年3月31日現在。PDF1頁)

②気象庁水戸 平年値(年・月ごとの値)詳細(気温)・同(雪)(統計期間1991年~2020年)

③総務省統計局令和5年住宅・土地統計調査第112-2表(e-Stat)

④Yahoo!不動産「水戸市の家賃相場」(令和8年10月4日閲覧の民間サイトの集計)

⑤気象庁水戸 平年値(年・月ごとの値)主な要素(統計期間1991年~2020年)

⑥気象庁東京 平年値(年・月ごとの値)主な要素(統計期間1991年~2020年)

⑦気象庁地域気象観測所一覧(令和8年3月24日適用)

6 本ブログ掲載の集計資料

①司法修習生配属現員表(48期以降)

②司法修習の場所ごとの第1希望の倍率の推移表(新63期から69期まで)

③司法修習の場所ごとの第2希望までの倍率の推移表(新63期から69期まで)

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水戸を他の候補地と比較する場合は,関東北部・甲信越・静岡の司法修習の場所を比較する記事を参照されたい。
水戸・宇都宮・前橋・甲府・長野・新潟・静岡について,裁判所・検察庁・弁護士会の所在地,通勤,東京と同じ期間の気象庁平年値,住居費及び和光市への移動を整理している。
正式な修習先と当該期の案内を確認するための生活面の比較であり,配属可能性を予測するものではない。

①第80期司法修習の日程・第79期司法修習の日程

②80期司法修習の希望地申告・司法修習の場所・配属資料の読み方・第2希望の実務修習地の選び方

③実務修習地とクラスの対応関係・司法研修所の教官担当表

④修習開始時点における司法修習生の人数の推移

⑤司法修習とは・集合修習とは・選択型実務修習とは・選択型実務修習の運用ガイドライン

⑥民事裁判修習・刑事裁判修習・検察修習・弁護修習

⑦司法修習生の住居給付金・司法修習生の移転給付金

⑧各地の検察庁の執務規程・法務省の定員に関する訓令及び通達・歴代の水戸地裁所長

⑨同じB班3組(第79期)の修習地:福島修習の情報・宇都宮修習の情報・新潟修習の情報