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勾留状謄本交付請求―誰が請求できるか、書式と勾留延長時の確認(AI作成)

第1 誰が請求し、誰が受け取るか

勾留状の謄本を請求するときは、まず起訴前の被疑者か、起訴後の被告人かを確認する。
次に、本人と弁護人のどちらに交付してほしいか、勾留期間の延長の記載まで必要かを確かめる。
起訴前に勾留状の執行を受けた被疑者は、自分への交付も、弁護人への交付も請求できる。
弁護人も、自分への交付を請求できる。
家族という立場だけでは、以下の規定による交付を請求できない。

1 起訴前の被疑者勾留

勾留状の執行を受けた被疑者は、本人への交付を請求できる(刑事訴訟規則150条の4第1項)。
弁護人に受け取ってもらう場合は、被疑者又はその弁護人が、弁護人への交付を請求できる(同規則150条の5第1項)。

2 起訴後の被告人勾留

勾留状の執行を受けた被告人は、本人への交付を請求できる(同規則74条第1項)。
弁護人への交付は、被告人又はその弁護人が請求できる(同規則74条の2第1項)。
起訴前に発付された勾留状と、起訴後に別途発付された勾留状とでは対象が異なる。
起訴前の令状を起訴後に求める場合などは、どの令状についてどの手続で請求するかを担当窓口で確認する。

勾留状を執行する際に令状等を示す手続と、請求を受けて謄本等を交付する手続は別である。
令状の発付日と執行日も区別する(刑事訴訟法73条2項、207条1項・207条の2等)。

第2 交付請求書に何を書くか

弁護人への交付を求める場合は、書面により、該当する根拠条項による請求であることを明らかにする。
起訴前は刑事訴訟規則150条の5第1項及び150条の6、起訴後は同規則74条の2第1項及び74条の3である。
書面で根拠条項による請求であることが明らかでないときは、本人の請求は本人への交付、弁護人の請求は弁護人への交付を求めたものとみなされる。

起訴前に弁護人が自分への交付を求める場合の記載例は「刑事訴訟規則150条の5第1項に基づき、本件勾留状の謄本を弁護人に交付するよう請求します。」である。
延長の記載を求める場合は、該当する条項と求める書面を第3に従って記載する。

請求先を確認するときは、令状を発付した裁判所、対象事件、被疑者又は被告人の氏名、発付日など、令状を特定できる情報を整理する。
裁判所の担当窓口に、受付部署、指定の書式、弁護人資格の確認資料、提出・受取方法を確認する。
本人が施設にいる場合は、本人が請求を伝える方法も確認する。

第3 勾留延長後に必要な書面

起訴前の勾留期間について延長の裁判があったときは、延長の裁判の記載がある勾留状の謄本を請求できる。
本人への交付は被疑者が請求する(刑事訴訟規則154条第1項)。
弁護人への交付は、被疑者又は弁護人が請求する(同規則154条の2第1項)。
弁護人への交付請求には、同条第2項による読替えを経て、書面と請求の根拠を明示する規定が適用される。

延長の期間や理由を確認したいときは、発付時点の謄本で足りるかを検討し、延長の裁判の記載があるものを特定して請求する。
起訴後の被告人勾留の期間更新は別の手続である(刑事訴訟法60条2項)。

第4 個人特定事項が秘匿されているとき

被害者等の個人特定事項を伏せた「勾留状に代わるもの」が交付されている場合、起訴前に被疑者本人が請求すると、原則として勾留状に代わるものの謄本が交付される。
秘匿の対象となった個人特定事項の全部について被疑者に通知する旨の裁判があった場合には、勾留状の謄本が交付される。
弁護人に交付する書類と条件は、検察官の通知と規則所定の要件によって決まる。
秘匿事項を被疑者に知らせない条件が付いた勾留状謄本や、勾留状に代わるものの謄本が交付される場合がある(刑事訴訟規則150条の4第2項・150条の5第4項~第6項)。
弁護人は、受け取った書面の種類と、本人に知らせることができる範囲を確認する。

起訴前の延長後に、上記の手続で勾留状に代わるものの謄本を交付する分岐では、延長の裁判の記載があり、被疑事実の要旨の記載がない勾留状の抄本も交付される(同規則154条第2項・154条の2第2項)。
起訴後も秘匿の状況に応じて交付範囲等が変わる(同規則74条第2項・74条の2第2項以下)。
起訴前に弁護人が条件付きの謄本交付を改めて求める手続などは、秘匿措置の関連記事で扱っている。 秘匿措置の詳説

第5 大阪の公開書式と窓口での確認

大阪地裁令状部・大阪簡裁令状係の公開書式例では、発付時点の記載、請求・交付時点の記載、延長の記載を区別している。
発付時点の記載での交付に関する承諾と、謄本に代えて写しで受け取ることへの承諾も、別々に確認する。
書式例は掲載時の取扱いを示した資料である。
現在使う書式、窓口、受取方法、費用や郵送料は担当部署に確認する。 謄本(写)交付請求書と取扱説明 大阪地裁・大阪簡裁の窓口案内

別に公開されている被疑者交付用の「写し交付願い」は、大阪の便宜上の写し交付の申出例である。
説明文書によれば、勾留状に代わるものが交付された事件で、写しの申出時点の執行状況や勾留延長の記載を確認するには、規則に基づく交付請求が必要である。
謄本(写)交付請求書にあるFAXの説明は検察庁から裁判所への取寄せに関するものである。
提出者が利用できる方法は担当窓口に確認する。 被疑者交付用の写し交付願いと説明文書 大阪地裁の令状事務

第6 家族ができることと勾留理由開示

家族という立場だけでは、第1で挙げた規則による謄本交付を請求できない。
配偶者、直系の親族、兄弟姉妹などは、刑事訴訟法30条2項により独立して弁護人を選任できる。
弁護人が選任されていれば、必要な情報と交付手続について弁護人に相談できる。

勾留理由開示は、勾留の理由を公開の法廷で明らかにする手続である。
本人のほか、弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹その他の利害関係人も請求できます(刑事訴訟法82条。
被疑者勾留には同法207条1項により準用)。
勾留理由開示と、勾留状の謄本交付は、目的と請求できる人が異なる。 被疑者及び被告人の勾留

第7 関係資料

① 裁判所掲載の刑事訴訟規則(令和8年10月20日版)。
第74条~第74条の3、第150条の4~第150条の8及び第153条~第154条の2。 裁判所・刑事訴訟規則
① 刑事訴訟法30条、60条、73条、82条~84条、207条、207条の2及び207条の3。 e-Gov法令検索・刑事訴訟法