第1 全国の弁護士会の全体像
弁護士会は,弁護士及び弁護士法人を会員とする法人である。
弁護士法32条は,地方裁判所の管轄区域ごとに弁護士会を設立するものとしている。
本記事は,令和8年9月23日を調査の基準日とし,現行の弁護士法と日本弁護士連合会(以下「日弁連」という。)の「弁護士会・弁護士会連合会からのメッセージ」に基づき,全国52の弁護士会を整理するものである。
日弁連の同ページは,8つの高等裁判所管轄地域ごとに,弁護士会連合会と各弁護士会を掲載している。
第2 高等裁判所の管轄地域別の一覧
1 北海道
北海道には,旭川弁護士会,札幌弁護士会,函館弁護士会及び釧路弁護士会がある。
これは,北海道内に札幌,函館,旭川及び釧路の4つの地方裁判所の管轄区域があることに対応している。
2 東北
東北地域には,青森県弁護士会,岩手弁護士会,仙台弁護士会,秋田弁護士会,山形県弁護士会及び福島県弁護士会がある。
3 関東
関東弁護士会連合会の地域には,茨城県弁護士会,栃木県弁護士会,群馬弁護士会,埼玉弁護士会,千葉県弁護士会,東京弁護士会,第一東京弁護士会,第二東京弁護士会,神奈川県弁護士会,新潟県弁護士会,山梨県弁護士会,長野県弁護士会及び静岡県弁護士会がある。
4 中部
中部地域には,富山県弁護士会,金沢弁護士会,福井弁護士会,岐阜県弁護士会,愛知県弁護士会及び三重弁護士会がある。
5 近畿
近畿地域には,滋賀弁護士会,京都弁護士会,大阪弁護士会,兵庫県弁護士会,奈良弁護士会及び和歌山弁護士会がある。
6 中国
中国地方には,鳥取県弁護士会,島根県弁護士会,岡山弁護士会,広島弁護士会及び山口県弁護士会がある。
7 四国
四国地域には,徳島弁護士会,香川県弁護士会,愛媛弁護士会及び高知弁護士会がある。
8 九州
九州地域には,福岡県弁護士会,佐賀県弁護士会,長崎県弁護士会,熊本県弁護士会,大分県弁護士会,宮崎県弁護士会,鹿児島県弁護士会及び沖縄弁護士会がある。
第3 東京に3つの弁護士会がある理由
1 弁護士法89条の特例
東京地方裁判所の管轄区域には,東京弁護士会,第一東京弁護士会及び第二東京弁護士会がある。
弁護士法89条1項は,同法施行時に同じ地方裁判所の管轄区域内に存在した2以上の弁護士会を,32条の例外として存続できるものとしている。
2 設立の沿革と三会の協力
第二東京弁護士会の公式説明によれば,近代的な弁護士法の制定に伴い1893年に東京弁護士会が設立され,1923年に第一東京弁護士会,1926年に第二東京弁護士会が設立された。
東京の三会に上下関係や地域割りはなく,法律相談や当番弁護士の派遣等の分野で協力していると同会は説明している。
第4 弁護士会の目的と情報の探し方
1 法律上の目的
弁護士法31条1項は,弁護士会が,弁護士及び弁護士法人の品位を保持し,その事務の改善進歩を図るため,指導,連絡及び監督に関する事務を行うことを目的としている。
同条2項は弁護士会を法人とし,同法34条は設立登記と会長・副会長の氏名及び住所等の登記事項を定めている。
2 法律相談と所属会の情報
法律相談の窓口,弁護士の入会・登録に関する書式,会費,研修,委員会活動等の具体的な情報は,各弁護士会の公式ページで確認することになる。
日弁連の一覧は,地域と弁護士会名を確認する入口として利用できるが,当年度の手続及び金額は各会の最新案内で確認する必要がある。
第5 関連記事
弁護士会連合会の法的根拠と8つの地域区分については,各地の弁護士会連合会(AIリライト)を参照されたい。
弁護士会館については,弁護士会館を参照されたい。
第6 出典・参考資料
1 法令
①e-Gov法令検索・弁護士法(昭和24年法律第205号),31条,32条,34条及び89条
2 職能団体の公式案内
①日本弁護士連合会,弁護士会・弁護士会連合会からのメッセージ,令和8年9月23日確認
②第二東京弁護士会,弁護士会について,令和8年9月23日確認