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最高裁民事破棄判決等の実情(平成元年度~令和2年度)―年度別記事と判例時報の掲載号の一覧(AI作成)

第1 この記事の位置付け

1 年次解説と年度別記事

判例時報には、毎年、最高裁判所調査官が、前年中に最高裁判所でされた民事(行政事件、労働事件を含む。)の破棄判決及び破棄決定を紹介する記事が掲載されている。
題名は、平成10年度分までは「最高裁民事破棄判決の実情」、平成11年度分以降は「最高裁民事破棄判決等の実情」である。

本記事は、平成元年度分から令和2年度分までの年次解説について、判例時報の掲載号と、当ブログの年度別記事を一覧にしたハブ記事である。
年度別記事は、原則として年次解説を年度全体の索引として用い、代表的な判決・決定を裁判所ウェブサイト等の全文で照合した上で、弁護士実務の観点から整理したものである。

平成25年4月以降に最高裁判所がした破棄判決等の一覧表は、最高裁の破棄判決等一覧表(平成25年4月以降の分)に掲載している。

2 年度別記事を読むときの注意

年次解説は、最高裁判所調査官が執筆した有力な二次資料であるが、個々の判決・決定の原文そのものではない。
個別事件で引用するときは、事件番号・裁判年月日を手掛かりに、裁判所公式全文、判例集又は認証された判例データベースの本文へ戻る必要がある。
各年度別記事は、裁判所公式全文等で確認した判決と、年次解説の記述によるだけで個別の本文を照合していない判決とを区別して記載することを基本としている。

年次解説が示す破棄判決の割合は、年度によって分母が異なる。
例えば、平成2年度分は判決により終結した事件数を分母とし、平成29年度分以降の年次解説は、上告と上告受理申立ての並行申立てを1件と換算した既済件数を分母としている。
いずれも特定年度の歴史的統計であり、現在の上告・上告受理申立ての「成功率」として用いることはできない。

古い年度の判決には、旧民事訴訟法、改正前の民法その他の旧法を前提とするものが多い。
判旨が現在も参考になることと、判決当時の条文がそのまま現在の事件を規律することとは別であり、現行の条文、経過措置及び後続判例を確認する必要がある。

第2 年度別一覧

1 平成元年度~平成15年度

掲載号欄は判例時報の号数である。平成8年度分及び平成14年度分の掲載号は、本記事では確認していない。

年度判例時報の掲載号年度別記事
平成元年度1353号以下(全6回)39件から学ぶ手続入口・証拠推論・時系列・一部無効と差戻審実務
平成2年度1386号・1387号・1389号・1390号・1392号25件から学ぶ信義則・時間軸・危険管理と差戻審実務
平成3年度1419号・1420号39件から学ぶ手続入口・証拠推論・行政不作為及び差戻し実務
平成4年度1448号・1450号・1451号29件から学ぶ訴訟要件・証拠評価・主文設計
平成5年度1507号・1508号・1510号・1511号・1513号・1514号60件から学ぶ証拠評価・手続保障・差戻審実務
平成6年度1522号・1523号・1525号・1526号・1529号・1530号68件から学ぶ当事者・主張立証・証拠評価及び損害論
平成7年度1553号・1554号・1556号・1557号55件から学ぶ原判決監査と差戻審実務
平成8年度―47件から学ぶ原判決の誤りと上告・差戻審実務
平成9年度1636号・1638号・1639号・1641号・1642号・1644号72件から学ぶ理由不備・経験則違反・主文設計の実務
平成10年度1678号・1680号・1681号75件から学ぶ手続入口・判断遺脱・証拠推論及び現行法への読替え
平成11年度1707号・1708号・1710号・1711号・1713号・1714号74件の破棄判決・5件の破棄決定から学ぶ訴訟実務
平成12年度1744号・1745号・1747号・1748号65件から学ぶ上告審・証拠評価・差戻しの実務
平成13年度1783号・1784号・1786号・1787号・1789号70件から学ぶ原判決の誤りと上告・抗告実務
平成14年度―95件から学ぶ訴訟入口・経験則・期間・救済の誤り
平成15年度1859号以下(全4回)破棄判決97件・破棄決定4件から学ぶ訴訟実務

2 平成16年度~令和2年度

年度判例時報の掲載号年度別記事
平成16年度1895号・1896号・1898号・1899号・1901号88件の破棄判決・9件の破棄決定から学ぶ原判決監査と差戻し対応
平成17年度1932号・1933号・1935号・1936号75件の破棄判決・9件の破棄決定から学ぶ訴訟実務
平成18年度1966号・1967号・1969号・1970号110件から学ぶ破棄理由と訴訟実務
平成19年度2009号・2010号57件から学ぶ破棄理由と訴訟実務
平成20年度2043号・2044号52判決・3決定から学ぶ訴訟の入口・損害額認定・損益相殺と差戻審実務
平成21年度2082号・2083号68件・4決定から学ぶ原判決監査と差戻し対応
平成22年度2115号・2116号・2118号67判決・3決定から学ぶ原判決監査と差戻し対応
平成23年度2161号・2162号71件・8決定から学ぶ原判決監査
平成24年度2188号・2189号・2191号処理統計・主要判例・実務チェック
平成25年度2224号・2225号34件の破棄判決・7件の破棄決定から学ぶ手続・証拠・差戻し実務
平成26年度2258号・2259号42判決・4決定から学ぶ訴訟入口・証拠・特別法・差戻し実務
平成27年度2306号原判決監査・破棄自判と差戻し・一次資料確認
平成28年度2342号・2343号39判決・2決定から学ぶ訴訟実務
平成29年度2374号22判決・9決定から学ぶ訴訟承継・損害審理・割増賃金と差戻審実務
平成30年度2420号24判決から学ぶ訴えの利益・相続分譲渡・労働条件と差戻審実務
令和元年度2442号27判決・4決定から学ぶ訴訟入口・証拠・差戻し実務
令和2年度2498号35判決・5決定から学ぶ訴えの利益・時効中断・同一労働同一賃金と差戻審実務

第3 年度を横断して使うための記事

年度別記事を横断して使うときは、次の記事も参照されたい。

① 平成21年度から令和6年度までの最高裁民事破棄判決の分析:件数の推移、反復する分野及び破棄理由を横断的に分析している。
② 最高裁民事破棄判決から作る原判決監査チェックリスト:原判決を点検する順序を整理している。
③ 民事の破棄差戻審―拘束力,残存争点及び主張立証:破棄差戻し後の審理を整理している。
④ 上告審に関するメモ書き

第4 令和3年度以降の年次解説(参考)

令和3年度分以降は、年度別記事を作成していない。判例時報の掲載号は次のとおりである。

① 令和3年度分:判例時報2524号・2525号(令和4年9月11日・21日号)
② 令和4年度分:判例時報2563号(令和5年10月1日号)
③ 令和5年度分:判例時報2595号(令和6年8月11日号)
④ 令和6年度分:判例時報2629号(令和7年10月1日号)

令和4年度分の年次報告は、民事通常上告・上告受理申立ての調整済み既済2956件中破棄判決25件(0.8%)、許可抗告の既済16件中破棄決定3件(18.8%)と整理している。
ただし、18.8%は許可抗告の申立て全体の認容率ではなく、同報告が集計した既済許可抗告事件の内訳である。
年次報告やAIによる要約は所在確認の入口とし、少なくとも結論の反転、要件と事実認定の閾値、金額、比較判例の事実の混入の有無を判決・決定本文で再確認する必要がある。例として、子の引渡しの間接強制に関する最高裁平成31年決定と令和4年決定の違いを整理している。

第5 関連記事

① 最高裁の破棄判決等一覧表(平成25年4月以降の分)
② 最高裁判所に係属した許可抗告事件一覧表(平成25年分以降),及び許可抗告事件の実情
③ 最高裁の既済事件一覧表(民事)