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後遺障害・医学

モンテジア骨折の後遺障害等級――交通事故で問題となる肘・前腕・神経障害(AI作成)

◯山中弁護士への事件のご依頼・ご相談は「交通事故のお問い合わせ」から可能です。

目次

第1 モンテジア骨折の後遺障害認定で最初に押さえること

1 病名だけでは等級が決まらないこと
2 最も間違えやすい非併合のルール
3 肘可動域の一般論との役割分担

第2 損傷の構造と後遺障害が残る機序

1 尺骨骨折と橈骨頭脱臼を一体として診ること
2 初診時から前腕全長を確認すること
3 骨癒合後にも再手術や拘縮が問題となること

第3 後遺障害等級の当てはめ

1 自賠責が労災の認定基準に準じる仕組み
2 肘関節の屈曲・伸展
3 前腕の回内・回外
4 尺骨の癒合不全と変形癒合
5 橈骨頭の不安定性と人工橈骨頭
6 後骨間神経麻痺と疼痛

第4 等級認定を支える証拠の組み立て

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交通事故による肘関節脱臼の後遺障害等級――動揺関節,再脱臼及び立証資料(AI作成)

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目次

第1 肘関節脱臼の傷病名だけでは等級が決まらない

1 本記事の対象と結論
2 単純性脱臼と骨折を伴う脱臼

第2 整復後に残り得る障害

1 安定性の確保と拘縮の回避
2 拘縮,疼痛及び不安定性
3 異所性骨化と遅発性尺骨神経障害

第3 後遺障害等級の認定経路

1 屈曲・伸展制限
2 動揺関節と習慣性脱臼
3 前腕回旋,神経症状及び人工肘関節

第4 時系列に沿った立証資料

1 受傷時から整復直後まで
2 固定,リハビリテーション及び症状固定
3 不安定性と装具使用

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交通事故による肘関節側副靱帯損傷の後遺障害――不安定性,MRI及び等級認定(AI作成)

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目次

第1 側副靱帯損傷の診断名だけでは等級は決まらない

1 器質的損傷と後遺障害を分ける
2 問題となる三つの認定経路
3 本記事が扱う範囲

第2 肘関節側副靱帯損傷の医学的な位置付け

1 内側側副靱帯損傷
2 外側側副靱帯複合体損傷と後外側回旋不安定性
3 急性損傷の広さと症状固定時の障害は同じではない

第3 肘関節側副靱帯損傷から検討する後遺障害等級

1 可動域制限による第8級,第10級及び第12級
2 前腕の回内・回外
3 動揺関節の準用評価と装具必要性
4 疼痛及び尺骨神経症状

第4 MRIと動的検査をどのように評価するか

1 MRIで確認できること
2 MRI研究の結論が一見分かれる理由

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交通事故によるフォルクマン拘縮の後遺障害等級――手関節・手指・神経障害の認定と立証(AI作成)

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第1 フォルクマン拘縮の等級を一つに決められない理由

1 この記事の対象
2 自賠責と労災の認定基準

第2 急性コンパートメント症候群から拘縮が残るまで

1 筋と神経の虚血性損傷
2 真性拘縮と偽フォルクマン拘縮

第3 後遺障害を部位別に評価する方法

1 候補となる評価項目
2 手関節の機能障害
3 各手指の用廃
4 前腕の回内・回外
5 神経障害と二重評価
6 併合・準用は最後に検討する

第4 フォルクマン拘縮に固有の可動域測定

1 手関節の肢位を変えて手指を測る
2 自動運動と他動運動を分ける

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交通事故による橈骨神経麻痺の後遺障害等級――下垂手・手指伸展障害の認定基準(AI作成)

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第1 橈骨神経麻痺の等級は残った機能障害から決まる

1 記事の対象と結論
2 自賠責と労災認定基準の関係

第2 損傷高位によって運動麻痺と知覚障害が異なる

1 高位橈骨神経麻痺
2 後骨間神経麻痺
3 浅橈骨神経障害

第3 橈骨神経麻痺で検討する後遺障害等級

1 等級表の対応関係
2 手関節は自動可動域で評価することがある
3 手指機能障害を別に測定する
4 12級13号と14級9号
5 併合と重複評価

第4 事故との因果関係を示す医学資料

1 初診時から残すべき所見
2 神経学的診察と可動域測定

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交通事故による尺骨神経麻痺の後遺障害等級――12級13号・14級9号と立証方法(AI作成)

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第1 尺骨神経麻痺の等級判断で最初に分ける三つの障害

1 診断名だけでは後遺障害等級は決まらない
2 本記事の対象と位置付け

第2 自賠責後遺障害等級の振分け

1 自賠責が労災の認定基準を参照する構造
2 神経症状としての12級13号と14級9号
3 手指の機能障害を先に検討する場合
4 肘関節又は手関節の12級6号との関係

第3 症状分布から損傷部位を絞る方法

1 典型的な感覚障害の分布
2 運動麻痺及び診察所見
3 交通事故で想定される機序と鑑別診断

第4 検査結果の証拠価値と限界

1 神経伝導検査及び針筋電図
2 陰性検査及び検査時期
3 神経超音波,MRI,X線及びCT

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交通事故による上腕骨近位部骨折の後遺障害等級認定――骨折部位,画像所見及び証拠化(AI作成)

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第1 上腕骨近位部骨折では傷病名だけで等級は決まらない

1 検討の出発点
2 最初に分けるべき評価経路

第2 現行の後遺障害等級と分岐

1 自賠責の等級表
2 機能障害の基準
3 人工骨頭又は人工関節
4 変形障害と偽関節
5 疼痛と複数障害の関係

第3 画像所見から残存障害の機序を説明する

1 骨折型の呼称だけでは足りない
2 大結節の変形癒合とインピンジメント
3 骨頭壊死と関節面の変化
4 拘縮,腱板,固定材料及び神経

第4 症状固定までに残すべき証拠

1 受傷直後の画像データ

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交通事故による鎖骨骨折の後遺障害等級――変形,肩関節機能,痛み・しびれの認定(AI作成)

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第1 鎖骨骨折後に検討する三つの認定経路

1 本記事の対象
2 等級表上の位置付け

第2 鎖骨の著しい変形である第12級5号

1 画像上の変形だけでは足りない
2 肩鎖関節脱臼及び遠位端の突出
3 肩関節機能障害及び疼痛との関係

第3 肩関節の機能障害である第8級6号,第10級10号及び第12級6号

1 可動域の数値基準
2 角度を生じさせる原因の立証
3 症状固定までの時系列

第4 痛み・しびれである第12級13号及び第14級9号

1 等級表の文言と疼痛基準
2 プレート固定後の知覚異常

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交通事故による肩甲骨骨折の後遺障害等級認定――変形,可動域制限,神経症状及び立証資料(AI作成)

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目次

第1 肩甲骨骨折の等級は傷病名だけでは決まらない

1 本記事の対象
2 肩関節可動域の一般基準との役割分担

第2 肩甲骨骨折で検討する後遺障害

1 肩甲骨の変形障害12級5号
2 肩関節機能障害8級6号・10級10号・12級6号
3 疼痛・しびれ・筋力低下の神経症状
4 複数の障害が残る場合

第3 骨折部位と残存障害の対応

1 体部骨折
2 頸部骨折とfloating shoulder
3 関節窩骨折
4 肩峰・烏口突起・肩甲棘・下角骨折
5 腱板・腕神経叢・肩甲上神経等の合併損傷

第4 等級認定のために集める資料

1 事故直後の資料

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交通事故による肩鎖関節脱臼の後遺障害等級――鎖骨変形,肩関節機能障害,疼痛及び裁判例(AI作成)

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目次

第1 肩鎖関節脱臼の後遺障害を判断する枠組み
1 傷病名やRockwood分類だけでは等級は決まらない
2 本記事と肩関節可動域の記事との分担
第2 医学上の分類と法的評価の違い
1 肩鎖関節を安定させる組織と外傷の型
2 Rockwood分類は医学上の損傷分類である
3 画像は目的に応じて読み分ける
第3 認定され得る後遺障害等級
1 鎖骨の著しい変形――12級5号
2 肩関節の機能障害――8級6号・10級10号・12級6号
3 疼痛――12級13号・14級9号
4 併合と二重評価
第4 事故との因果関係を立証する方法
1 事故態様と急性期所見をつなぐ
2 画像は事故前・急性期・症状固定時を比較する
3 可動域制限の原因と経過を記録する
4 保存療法を選択したことは後遺障害否定の理由にならない
第5 症状固定時に残り得る病態
1 変形と機能障害は一致しない
2 III型の中にも臨床的な違いがある
3 遠位鎖骨骨融解・肩鎖関節症・腱板損傷を分ける
第6 裁判例と行政事例
1 大阪地裁令和元年9月4日判決――変形と機能障害を併合
2 東京地裁令和3年10月13日判決――事故起因性を認め,機能障害を否定
3 大阪地裁令和5年10月27日判決――左右肩の原因を分けた事案
4 厚生労働省公表の労災審査事例――時間的連続性を欠く症状

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交通事故による腕神経叢損傷・麻痺の後遺障害等級認定――検査,等級及び裁判例(AI作成)

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第1 この記事の対象と判断の順序

1 診断名だけでは等級は決まらない
2 四つの段階を分けて検討する

第2 腕神経叢損傷の医学的な位置づけ

1 C5からT1までの神経が上肢を支配する
2 節前損傷と節後損傷を区別する
3 疼痛と鑑別診断も別に評価する

第3 後遺障害等級の選び方

1 全型完全麻痺では一上肢の用廃が問題となる
2 不完全麻痺は器官別に評価する
3 弛緩性麻痺では自動可動域が重要となる
4 関節,手指及び疼痛の重なりを整理する

第4 MRI,神経伝導検査及び筋電図の読み方

1 MRI陰性だけでは腕神経叢損傷を除外できない
2 電気生理検査は時期と生データを確認する
3 一つの検査を絶対視しない

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交通事故による腋窩神経麻痺の後遺障害等級認定――機能障害・神経症状と立証方法(AI作成)

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第1 本記事の対象と判断の順序

1 腋窩神経麻痺を独立して検討する理由
2 等級判断は二段階で行う

第2 腋窩神経麻痺の医学的特徴

1 支配筋と典型症状
2 交通事故で生じる受傷機転
3 完全な挙上不能を単独麻痺だけで説明しない

第3 後遺障害等級の分岐

1 肩関節の機能障害
2 他動可動域の原則と自動可動域の例外
3 神経症状の12級13号と14級9号
4 機能障害と神経症状の関係

第4 腋窩神経障害を証明する検査

1 診察所見と経時記録
2 神経伝導検査と針筋電図
3 画像検査が示すものと示さないもの

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交通事故による異所性骨化の後遺障害等級――画像所見,可動域制限及び立証上の注意点(AI作成)

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第1 異所性骨化だけで後遺障害等級が決まるわけではない
第2 事故との因果関係は画像の時系列と発生部位から検討する

1 交通事故後に生じる異所性骨化の類型
2 早期の画像が陰性でも直ちに否定できない
3 画像が直接示す事実と医学的評価を分ける

第3 後遺障害等級は残った機能と症状から評価する

1 関節機能障害として評価する場合
2 可動域は原因を明らかにしてから測定する
3 神経症状として評価する場合
4 変形,瘢痕及び複数障害の扱い

第4 症状固定は骨化の経過と治療可能性を踏まえて判断する

1 骨化の活動性と画像の成熟
2 治療が残っている場合の確認事項

第5 等級申請では低負担の資料から争点を絞る

1 最初にそろえる資料
2 治療医への照会で結論が変わる点を確認する

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交通事故によるCRPSの後遺障害等級――診断基準,自賠責の三要件及び裁判例(AI作成)

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第1 本記事の対象と判断の順序

1 四つの判断を分けること
2 肩関節の可動域制限との役割分担

第2 CRPSの医学的な診断

1 CRPS type I及びtype II
2 Budapest臨床診断基準
3 日本版CRPS判定指標の内容と限界
4 画像検査及び生理検査の位置付け
5 徴候の変動と症状固定

第3 自賠責における認定経路と等級

1 労災の障害等級認定基準を参照する構造
2 RSDの慢性期三徴候
3 カウザルギー及びRSDの等級
4 関節機能障害その他の代替評価

第4 事故との因果関係及び立証資料

1 事故直後から症状固定までの時系列

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ギプス固定期間は入通院慰謝料でどう評価されるか(AI作成)

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第1 本記事の対象と,ギプス固定が慰謝料に影響する三つの経路

1 入通院慰謝料の算定構造と本記事の射程
2 影響の三つの経路

第2 裁判所の算定基準における「入院期間とみる」注記

1 赤い本の注記

(1) 注記の位置と文言
(2) 別表Ⅰと別表Ⅱの構造上の違い

2 大阪地裁の基準と赤い本との文言差

第3 自賠責保険及び任意保険約款における固定期間の取扱い

1 自賠責保険の支払基準の告示にギプスの文言はない
2 任意保険約款の「ギプス等」条項

(1) 四つの部位類型
(2) 「ギプス等」の定義と除外されるもの
(3) 診断書及び診療報酬明細書による立証要件

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拘縮と可動域制限の違い――裁判例,行政通達及び医学の見地から(AI作成)

第1 拘縮と可動域制限は同じ意味ではない

1 本記事の対象と射程
2 二つの概念の関係

第2 医学における拘縮,強直及び可動域制限

1 標準的な教科書における定義

(1) 関節拘縮と関節強直
(2) 定義は一つに統一されていない

2 拘縮の責任病巣は不動期間により入れ替わる
3 拘縮と区別すべき病態
4 他動運動による測定値がもつ限界

第3 行政通達及び行政実務における拘縮

1 労災保険の障害等級認定基準

(1) 器質的変化と機能的変化の区分
(2) 阻血性拘縮が例示されている理由
(3) 廃用性の機能障害

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足関節の可動域制限と後遺障害12級7号――認定基準,測定方法,代償動作及び裁判例(AI作成)

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第1 本記事の対象

1 取り上げる範囲
2 背屈と底屈の意味

第2 第12級7号の要件と足関節に固有の構造

1 自賠責の等級表と労災の等級表の対応
2 認定基準の正本
3 足関節には参考運動が定められていないこと
4 測定の原則

第3 可動域制限に伴う弊害と代償動作

1 立脚期に下腿が前へ倒れないこと
2 足部の関節は肩代わりをしないこと
3 押し出しの喪失が生む負担
4 平地歩行では現れず階段の降段で現れること
5 しゃがみ込みその他の動作

第4 等級評価の範囲と併合・準用

1 足関節と踵骨は別の部位であること

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膝関節の可動域制限と後遺障害12級7号――認定基準,測定方法,代償動作及び裁判例(AI作成)

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第1 この記事の対象
第2 認定基準

1 下肢の関節機能障害の等級は3段階しかない
2 労災保険と自賠責保険で号数がずれる
3 健側との比較という原則と,参考可動域による例外
4 屈曲と伸展を合計し,膝には参考運動がない

第3 測定方法

1 膝の参考可動域角度と測定肢位
2 旧来の180度表示法との読替え
3 測定値が動く場合の扱い

第4 第12級7号に当たる可動域制限で現実に失われる動作

1 日常動作に必要な膝の屈曲角度
2 平地歩行は残り,深屈曲を要する動作が失われる

第5 代償動作とその負担

1 遊脚期の代償と転倒の危険
2 立脚期の代償と姿勢の変化

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股関節の可動域制限と後遺障害12級7号――認定基準,測定方法,代償動作及び裁判例(AI作成)

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第1 股関節の可動域制限が該当する後遺障害等級

1 等級表の文言と,本記事の対象
2 等級の実体基準は労災の認定基準に置かれている
3 股関節は主要運動が二つある関節である
4 用を廃したものと,機能に著しい障害を残すもの

第2 可動域の測り方と,数値が動く原因

1 参考可動域角度と測定肢位
2 他動運動が原則であり,同一面の運動は合計する
3 参考可動域角度から計算した4分の3及び2分の1の目安
4 健側との比較か,参考可動域角度との比較か
5 代償運動の混入と,測定肢位による過小評価

第3 参考運動による評価と「わずかに」の幅
第4 可動域制限以外の枠組みとの切り分け

1 人工関節・人工骨頭をそう入置換した場合
2 大腿骨の回旋変形癒合と,骨盤骨の変形
3 動揺関節,準用等級及び廃用性の機能障害

第5 可動域制限が生活動作及び就労に及ぼす支障

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肘関節の可動域制限と後遺障害12級6号――認定基準,測定方法,代償動作及び裁判例(AI作成)

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第1 肘関節の可動域制限が該当する後遺障害等級

1 該当するのは第12級6号である
2 自賠責保険が労災保険の基準に準拠する構造
3 上位及び下位の評価

第2 可動域の測り方と4分の3基準の当てはめ

1 屈曲と伸展は合計値で評価する
2 比較の相手は原則として健側である
3 参考可動域角度
4 測定は原則として他動運動による
5 肘関節には参考運動が定められていない

第3 前腕の回内・回外の扱い

1 準用等級による評価
2 肘関節部の骨折では「いずれか上位」となる

第4 可動域制限の原因と因果関係

1 肘が拘縮しやすい理由
2 異所性骨化

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肩関節の可動域制限と後遺障害12級6号――認定基準,測定方法,代償動作及び裁判例(AI作成)

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第1 本記事の対象

1 対象とする後遺障害
2 「12級相当」に含まれる複数の経路

第2 等級表と認定基準

1 等級表の条文と号数の対応
2 肩関節の主要運動と参考運動
3 12級6号の判定式
4 参考運動を参照できる場合

第3 可動域の測定方法

1 測定法の原典と2022年改訂の射程
2 他動運動を原則とすること
3 測定の再現性の限界

第4 可動域制限がもたらす弊害

1 12級6号の境界値と日常生活に必要な可動域
2 荷重下では実用可動域がさらに低下する
3 異なる方向の資料

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動揺関節の立証手段としてのストレスレントゲン撮影(AIリライト)

第1 この記事が扱う範囲第2 動揺関節の等級を定める法令等の構造1 自動車損害賠償保障法施行令別表第二と支払基準2 労働基準局長通達が定める硬性補装具の要否による区分3 認定基準はストレスレントゲン撮影を要件として明記していないこと第3 認定基準にいう「硬性補装具」の意味1 支柱付きの装具を指すとされていること2 医学上の装具の分類との対応第4 ストレスレントゲン撮影の内容と撮影方法1 応力の方向と膝の屈曲角度の対応2 健側との左右差を計測することの意味3 撮影方法による数値の変動と診断上の限界第5 等級評価の対象となる不安定性1 損傷靱帯名と残存する動揺性を分けること2 筋力低下と機械的不安定性を分けること第6 手続の選択1 事前認定・被害者請求と異議申立て2 紛争処理機構と訴訟第7 主張立証上の問題と証拠の収集1 立証責任と後遺障害診断書への記載2 撮影の実施をめぐる隘路と被害者側の対応3 動揺性を裏付けるその他の資料第8 自賠責保険及び紛争処理機構の判断にみる考慮要素1 認定理由に示された考慮要素2 紛争処理事例にみる等級の分布第9 裁判例にみる動揺関節の等級判断1 常時硬性補装具を要するとして第8級と判断した例2 第12級7号とされた例3 考慮要素と射程・限界第10 依頼者からの聴取事項と相手方の反論への備え1 依頼者から聴取すべき事項2 相手方から想定される反論第11 確認の手順第12 出典・参考資料1 法令・告示・通達2 裁判例3 文献

第1 この記事が扱う範囲

本記事が扱う動揺関節は,膝関節における前十字靱帯・後十字靱帯・側副靱帯の損傷等によって生じる関節の不安定性を主に念頭に置く。もっとも,後述する認定基準は上肢・下肢の3大関節に共通して適用されるため,肘関節や足関節の動揺関節にも基本的な枠組みは共通する。靱帯損傷全体の認定経路と必要資料は交通事故の靱帯損傷と後遺障害等級が,膝に固有の診断及び画像所見は交通事故による十字靱帯・側副靱帯損傷の後遺障害が,再建術後の症状固定と残存障害は膝靱帯再建術後の症状固定と後遺障害が,それぞれ担当する。本記事は,動揺性の程度をストレスレントゲン撮影等でどのように客観化するかという立証手段に絞る。

ストレスレントゲン撮影は,動揺関節の等級認定において重要な役割を果たすと説明されることが多い。しかし,後述するとおり,その位置づけは「認定基準が明文で要求する要件」ではなく,「認定基準が定める要件を客観的に裏付けるための証拠方法」である。この区別は,撮影が実施できない場合の対応や,撮影結果の証拠価値をめぐる相手方との争いを検討する際の出発点となる。

本記事では,まず法令及び通達の構造を確認し,次に認定基準にいう「硬性補装具」が何を指すかを整理したうえで,応力を加える方向と膝の屈曲角度との対応関係,等級評価の対象となる不安定性の範囲,自賠責保険及び紛争処理機構の判断にみられる考慮要素,裁判例の順に検討する。

第2 動揺関節の等級を定める法令等の構造
1 自動車損害賠償保障法施行令別表第二と支払基準

自動車損害賠償保障法13条1項は,責任保険の保険金額を政令で定めると規定し,これを受けた自動車損害賠償保障法施行令2条が,後遺障害による損害について別表第一及び別表第二の等級に応ずる金額を定めている。関節の機能障害に関する別表第二の文言は抽象的であり,下肢について「一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの」を第8級(同7号),「一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの」を第10級(同11号),「一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの」を第12級(同7号)と定めるにとどまる。上肢についても同じ構造で第8級6号,第10級10号,第12級6号が置かれている。

別表第二には「動揺関節」という文言は存在しない。動揺関節がこの等級表に取り込まれるのは,別表第二の備考が「各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であつて,各等級の後遺障害に相当するものは,当該等級の後遺障害とする」と定める相当等級(準用等級)の仕組みを介してである。そして,等級認定の具体的な内容は,自賠責保険の支払基準(平成13年金融庁・国土交通省告示第1号)第3が「等級の認定は,原則として労働者災害補償保険における障害の等級認定の基準に準じて行う」と定めていることから,労災保険の障害等級認定基準に委ねられている。

2 労働基準局長通達が定める硬性補装具の要否による区分

労災保険の障害等級認定基準のうち,動揺関節に関する部分を定めているのは,「せき柱及びその他の体幹骨,上肢並びに下肢の障害に関する障害等級認定基準について」(平成16年6月4日基発第0604003号)である。同通達は,下肢の動揺関節について,他動的なものであるか自動的なものであるかを問わず,常に硬性補装具を必要とするものは第8級に準ずる関節の機能障害として,時々硬性補装具を必要とするものは第10級に準ずる関節の機能障害として,重激な労働等の際以外には硬性補装具を必要としないものは第12級に準ずる関節の機能障害として取り扱うものとする。習慣性脱臼及び弾発ひざも第12級に準ずる関節の機能障害として取り扱われる。

上肢では区分が異なり,常に硬性補装具を必要とするものが第10級,時々硬性補装具を必要とするものが第12級に準ずる関節の機能障害として取り扱われ,下肢のような第8級相当の区分は置かれていない。すなわち,動揺関節の等級を分けるのは動揺の角度や移動量そのものを示す数値基準ではなく,「硬性補装具をどの程度必要とするか」という機能的・臨床的な判断であり,この点が,等級を争う際に何を立証すべきかを規定している。

3 認定基準はストレスレントゲン撮影を要件として明記していないこと

前記通達の本文には,ストレスレントゲン撮影を実施すべきこと,あるいは健側との差を何ミリメートル以上とすべきこと等の撮影方法・数値基準は定められていない。労災保険の障害認定実務を体系的に解説する資料においても,動揺関節の項目は硬性補装具の要否による区分を掲げるにとどまり,ストレスレントゲン撮影という語は用いられていない。したがって,ストレスレントゲン撮影は,認定基準が要求する法的要件そのものではなく,硬性補装具を必要とする程度の関節動揺性が存在することを客観的に裏付けるために実務が用いる証拠方法と位置づけられる。

ストレスレントゲン撮影は,関節の動揺性を客観的に裏付ける有力な資料であり,実務書には添付の重要性を強調する説明がある。
しかし,その説明と,前記通達に定められた認定要件とは区別する必要がある。
撮影がないことだけからすべての事案で動揺関節の主張が取り上げられないと断定したり,撮影さえあれば認定されると理解したりすることは適切でない。

撮影が未実施又は実施困難である場合は,まず既存の徒手検査,画像,治療経過及び装具の必要性に関する所見を確認する。
その上で,何の立証が不足しているか,追加の撮影又は専門医への紹介に医学的な必要性と安全性があるかを担当医に確認する。
撮影のない事案で,他の資料によって同じ程度の立証ができることを保証する趣旨でもない。

第3 認定基準にいう「硬性補装具」の意味
1 支柱付きの装具を指すとされていること

前記のとおり等級を分けるのは硬性補装具の要否であるから,何が硬性補装具に当たるかは,等級の当てはめを左右する。実務書には,損害保険料率算出機構の調査事務所が想定する硬性補装具は金属の支柱の入ったブレースであり,膝関節を固定していてもサポーターの類は硬性補装具として説明しない旨を明示して注意を促すものがある。別の実務書も,「硬性補装具」という語は一般にはプラスチック製のものなどを広く含むが,後遺障害の要件としての硬性補装具は一般的な定義に比してやや要件が厳しいとして,同じ方向の注意を促している。

この点は,装具の費用という別の局面にも波及する。下肢の硬性補装具は荷重を受けるため,常用した場合の耐用年数は数年程度とされており,将来の買替えを要することが指摘されている。装具の必要性に関する記録は,等級の当てはめを基礎づけると同時に,将来の装具費用を基礎づける資料にもなる。

2 医学上の装具の分類との対応

硬性と軟性の区別は,賠償実務のための便宜的な区分ではなく,医学上の装具分類にも対応している。整形外科の保存療法に関する実務書は,膝装具を用途別に整理し,前十字靱帯用装具には手術後に装着する治療用の硬性装具と社会復帰後に保護のために用いる軟性装具とがあること,内側・外側側副靱帯用装具は内外側に支柱が付いていること,側副靱帯が不安定な膝関節や関節内骨折後で骨癒合が不完全な症例には両側に支柱の付いた硬性膝装具が用いられることを述べており,膝蓋骨制動サポーターはこれらとは別の項目として扱われている。同書は,膝の支持性の補強に用いられるものとして,支柱付き膝装具とサポーター様軟性装具とを並べて掲げてもいる。

装具に関する確認では,支柱等の構造,処方の目的,医師の指示及び装着を必要とする動作・頻度を具体化する。

(続きを読む...)動揺関節の立証手段としてのストレスレントゲン撮影(AIリライト)

手関節の可動域制限と後遺障害12級6号――認定基準,測定方法,代償動作及び裁判例(AI作成)

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目次第1 この記事の対象第2 手関節の可動域制限が該当する後遺障害等級1 該当するのは第12級6号である2 上位及び下位の評価3 自賠責保険が労災保険の認定基準に従う仕組み第3 可動域の測り方と4分の3基準の当てはめ1 掌屈と背屈は合計値で評価する2 比較の相手は原則として健側である3 参考可動域角度4 測定は原則として他動運動による5 参考運動(橈屈・尺屈)による救済とその限界第4 前腕の回内・回外は別枠で評価される1 解剖学上の一体性と等級評価上の区別2 準用等級と「いずれか上位」の処理第5 可動域制限の原因を医学的に裏付ける1 器質的損傷の裏付けが認定の前提である2 橈骨遠位端骨折の変形治癒3 見落とされやすい併存病態4 腱断裂5 複合性局所疼痛症候群第6 症状固定及び申請の時期1 抜釘を待つべき場合2 廃用性の機能障害3 測定時期によって数値が動くことへの備え第7 可動域制限が生活動作に及ぼす影響と代償動作1 日常生活動作が要求する可動域2 握力低下の機序3 運動方向ごとの支障4 隣接関節による代償には代価が伴う5 二次障害との因果関係は別に立証する6 ダーツスローモーションと訓練上の留意点第8 裁判例1 掌屈と背屈の合計値で健側と比較し,握力低下は神経症状に含めた例2 参考運動は橈屈と尺屈の合計で判断されている3 参考運動が測定されていないと救済を主張できない4 自賠責保険の非該当認定が訴訟で覆された例5 労災保険の認定を裁判所が採用せず,可動域制限を否定した例6 可動域が4分の3に達しない場合は神経症状として評価される7 回内・回外の制限を含めて一つの等級とした例8 症状固定後の増悪を考慮して自賠責保険の認定を上回る等級を認めた例9 柔道整復師の施術費と医師の同意第9 賠償額及び関連する実務上の論点1 自賠責保険の水準2 裁判上の水準3 関節固定術を選択した場合の等級4 併合及び通常派生する関係5 動揺関節6 柔道整復師の施術7 労災保険との関係第10 後遺障害診断書及び資料収集の確認事項1 診断書に記載してもらう事項2 画像資料の取得3 自覚症状の伝え方出典・参考資料法令裁判例行政資料学会資料文献
第1 この記事の対象
本記事は,交通事故等により手関節(手首)に可動域制限が残った場合の後遺障害等級について,認定の根拠となる法令及び通達,可動域の測定方法,等級の当てはめ,裁判所が実際にどのように判断しているか,並びに可動域制限が生活動作に及ぼす影響と代償動作を扱う。等級の枠組みは労働者災害補償保険の認定基準に由来するため,本記事の等級に関する記述は,特に断らない限りせき柱及びその他の体幹骨,上肢並びに下肢の障害に関する障害等級認定基準について(平成16年6月4日基発第0604003号)及びその別添「関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定要領」によるものである。裁判例については,実際に判決文を読んで判示内容を確認したものだけを取り上げ,掲載誌及び全文を確認したデータベースを出典欄に示している。

本記事は,手関節可動域の測定方法と第12級6号の判定を担当する。骨折・脱臼の画像と認定経路は,橈骨遠位端骨折,舟状骨骨折,尺骨茎状突起骨折,月状骨骨折,有頭骨骨折及び月状骨脱臼・月状骨周囲脱臼の各記事で扱う。軟部組織損傷等は,TFCC損傷,手根骨不安定症,伸筋腱・屈筋腱断裂及び手関節のデグロービング損傷の各記事が担当する。CRPSの診断基準と後遺障害評価は,関節可動域制限とは別稿で扱う。

手関節の12級6号を検討する場合は,診断名だけでなく,対象運動,他動・自動,健側との比較,疼痛・代償動作及び測定原記録を確認する。
本記事の詳しい測定方法に進む前に,四肢関節共通の可動域制限の後遺障害等級,申請書類全体の後遺障害診断書の確認も参照できる。
認定から賠償までの流れは交通事故の後遺障害の総合案内で説明している。

第2 手関節の可動域制限が該当する後遺障害等級
1 該当するのは第12級6号である
交通事故により手関節の可動域が健側の4分の3以下に制限された状態は,自動車損害賠償保障法施行令別表第二の第12級6号「一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの」に該当する。三大関節とは肩関節,ひじ関節及び手関節をいい,手関節はそのうちの一つである。同表の第12級7号は「一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの」であって下肢についての規定であるから,手関節の可動域制限を第12級7号と表記するのは誤りである。下肢の三大関節の可動域制限については,股関節の可動域制限と後遺障害12級7号,膝関節の可動域制限と後遺障害12級7号及び足関節の可動域制限と後遺障害12級7号で,それぞれ別に扱っている。

等級表に該当する項目がない障害について他の等級を借りる場合を準用等級又は相当等級というところ,手関節の可動域制限は第12級6号そのものに該当するから,「第12級相当」ではなく「第12級6号に該当」と表記するのが正確である。後述する前腕の回内・回外の制限は,これに対して文字どおり「第12級に準ずる」ものとして扱われる。
2 上位及び下位の評価
同じ手関節の機能障害でも,制限の程度により三段階に分かれる。①可動域が健側の4分の3以下であれば「関節の機能に障害を残すもの」として第12級6号,②2分の1以下であれば「関節の機能に著しい障害を残すもの」として第10級10号,③関節が強直したもの,関節の完全弛緩性麻痺又はこれに近い状態にあるもの,及び人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち可動域が健側の2分の1以下に制限されているものは「関節の用を廃したもの」として第8級6号である。人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節で可動域が健側の2分の1を超えるものも,「関節の機能に著しい障害を残すもの」として第10級10号に当たる。ここでいう強直とは,完全強直又はこれに近い状態をいい,通達の別添第1の2(1)は「これに近い状態」を関節可動域が原則として健側の関節可動域角度の10パーセント程度以下に制限されているものとし,「10パーセント程度」とは健側の関節可動域角度の10パーセントに相当する角度を5度単位で切り上げた角度であるとしたうえ,関節可動域が10度以下に制限されている場合はすべてこれに該当するものと取り扱うとしている。

労災保険と自賠責保険とでは,同じ内容の障害でも号数が一致しないことがある。「関節の機能に著しい障害を残すもの」は,労災保険の障害等級表では第10級の9であるのに対し,自賠責保険の施行令別表第二では第10級10号である。これは,自賠責保険の別表第二に「正面を見た場合に複視の症状を残すもの」が第10級2号として置かれ,以降の号数が一つずつ繰り下がっているためである。第8級6号及び第12級6号は両者で一致するので,労災の資料と自賠責の資料を突き合わせる際は,一致する等級と一致しない等級があることを前提に確認する必要がある。本記事では,労災保険の号数を引用するときは通達の表記に従って「第10級の9」のように記載し,自賠責保険の号数は「第10級10号」のように記載して区別する。
3 自賠責保険が労災保険の認定基準に従う仕組み
自賠責保険における後遺障害等級の認定基準は,自賠責保険の告示自体に細目まで定められているわけではない。自動車損害賠償保障法第16条の3第1項は,「保険会社は,保険金等を支払うときは,死亡,後遺障害及び傷害の別に国土交通大臣及び内閣総理大臣が定める支払基準(以下「支払基準」という。)に従つてこれを支払わなければならない」と定め,これを受けた自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準(平成13年金融庁・国土交通省告示第1号)第3が,「等級の認定は,原則として労働者災害補償保険における障害の等級認定の基準に準じて行う」と定めている。すなわち,法律が支払基準への準拠を義務付け,その支払基準が労災保険の認定基準を借りる,という二段の構造になっている。福岡地方裁判所小倉支部平成30年4月17日判決(判例タイムズ1455号187頁)も,「自賠責保険における後遺障害等級認定は,労働者災害補償保険における障害等級別認定基準(以下「労災認定基準」という。)に準拠して行われる(自賠法16条の3参照。)」として同じ理解を示している。自賠責保険の支払基準そのものについては,自賠責保険の支払基準(令和2年4月1日以降の交通事故に適用されるもの)を参照されたい。
第3 可動域の測り方と4分の3基準の当てはめ
1 掌屈と背屈は合計値で評価する
手関節の可動域制限を判断するに当たって最も誤解が多いのが,どの数値を分母・分子に置くかである。通達の別添第1の1(2)は,「原則として,屈曲と伸展のように同一面にある運動については,両者の可動域角度を合計した値をもって関節可動域の制限の程度を評価すること」と定め,その例外として「肩関節の屈曲と伸展は,屈曲が主要運動で伸展が参考運動であるので,それぞれの可動域制限を独立して評価すること」を挙げるにとどめている。手関節の掌屈(手のひら側へ曲げる動き)と背屈(手の甲側へ反らす動き)はまさに同一面にある運動であり,右の例外にも当たらないから,両者を合計した値で比較する。通達自身の設例も,手関節を基本肢位から自動で90度屈曲することができるが橈骨神経損傷により自動では伸展が全くできない場合について,「健側の可動域が屈曲・伸展を合計して160度のときは,患側の可動域は,健側の3/4以下に制限されていることとなり,『関節の機能障害』に該当する」として,手関節を例に合計値による評価を示している。

したがって,掌屈だけを取り出して4分の3を測るのは誤りである。例えば健側が掌屈70度・背屈60度で合計130度である被害者について,患側の掌屈と背屈の合計が97.5度以下になったときに,第12級6号に該当することになる。掌屈は大きく残っているが背屈がほとんどないという事案と,掌屈も背屈も中程度に減っている事案とが,合計値では同じ評価になり得るという点も,この評価方法の帰結である。後記第8の裁判例も,例外なく掌屈と背屈の合計値を健側の合計値と対比して当てはめを行っている。
2 比較の相手は原則として健側である
同別添第1の1(1)は,「障害を残す関節の可動域を測定し,原則として健側の可動域角度と比較する」ものとし,せき柱や,健側となるべき関節にも障害を残す場合等に限って,後述する参考可動域角度と比較するとしている。すなわち,一般に「正常値」として紹介される角度は,あくまで健側が使えないときの代替の物差しである。もともと手首が柔らかく健側の可動域が大きい被害者であれば,同じ患側の角度でも制限率は大きく算定されることになるから,後遺障害診断書には必ず健側の実測値も記載してもらう必要がある。この原則と例外の切分けは訴訟でも争われており,健側にも障害があると主張して参考可動域角度との比較を求めた事案について,裁判所が健側に異常があるとは認められないとしてこれを排斥した例がある(後記第8の1)。
3 参考可動域角度
参考可動域角度は,日本整形外科学会,日本リハビリテーション医学会及び日本足の外科学会が定める関節可動域表示ならびに測定法(2022年4月改訂)によるもので,手関節については屈曲(掌屈)が0度から90度,伸展(背屈)が0度から70度,橈屈が0度から25度,尺屈が0度から55度である。前腕は回内・回外がいずれも0度から90度である。したがって,掌屈と背屈の合計の参考可動域角度は160度,橈屈と尺屈の合計は80度となる。これらの数値は通達の別添が掲げる測定要領の表と一致する。

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交通事故外傷治療の歴史―救急搬送・画像診断・手術・リハビリの変遷(AIリライト)

目次

第1 交通事故治療史を理解する視点

1 交通事故治療は一つの技術の歴史ではないこと

2 「新しい技術」と「予後の改善」は同じではないこと

第2 交通事故外傷が社会問題になった時代

1 自動車の普及と外傷の増加

2 日本の「交通戦争」

3 骨折治療と感染制御の前提

第3 事故現場から病院へつなぐ仕組み

1 救急業務の法制化

2 救急救命士と病院前診療

3 ドクターヘリ

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素因減額の要件・判例・主張立証と計算方法(AIリライト)

第1 素因減額の意味と判断の順序

1 素因減額の意味
2 相当因果関係及び過失相殺との区別

第2 身体的素因に関する最高裁判例

1 疾患を斟酌できる場合
2 後縦靱帯骨化症を扱った判決
3 疾患に当たらない身体的特徴

第3 画像所見及び医学的知見の扱い

1 後縦靱帯骨化症
2 加齢性変化及び無症候性の画像所見

第4 心因的要因による素因減額

1 損害の拡大に寄与した心因的要因
2 通常の個性の範囲にある性格
3 医学上の予後因子との区別

第5 主張立証と証拠の集め方

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