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技術ブログやGitHubへの公開は特許出願に影響するか―公開日時・掲載内容・新規性喪失の例外(AI作成)

第1 公開日と,実際に公開された内容を一緒に確認する

特許出願前に技術ブログやGitHubへ情報を出すと,その情報が特許の新規性・進歩性を判断する資料になることがある。
確認するのは,いつ,どの版のどの技術内容を,不特定の人が読める状態に置いたかである。
記事の初回投稿日やリポジトリの作成日だけでは,その後に加えた説明やコードの公開時期までは分からない。

日本の特許法29条1項3号は,特許出願前に日本国内又は外国において,頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明について,特許を受けることができないと定める。
インターネット上のブログやリポジトリに掲載された発明は,後者に当たるかが問題となる。
同条2項は,そのような発明に基づいて,その技術分野の通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたかを問題とする。
後の出願への影響は,公開資料から理解できる技術内容と,後の出願の請求項を対比して判断する。

第2 ブログの追記とGitHubの公開設定をどう考えるか

1 同じURLの記事を後から追記した場合

例えば,6月1日に記事で製品の用途を紹介し,6月10日に初めて詳細な図を加えたとする。
詳細図を含む版がいつ読めたかを調べるときは,6月1日の記事と6月10日の記事を別々に見る。
初版の記事に技術を理解できるだけの説明が既にあれば,その説明自体は初版の公開時点で評価する。

2 非公開リポジトリを後から公開した場合

例えば,6月1日に非公開リポジトリへコードを登録し,6月10日に公開に切り替えたとする。
GitHub Docsは,非公開のリポジトリを公開にすると,GitHub.comを訪れることができる全ての人にコードが見えるようになると説明している。
また,コミットの時期は,プロフィールではGitのコミットに記録された作成者の日時(author date),リポジトリではコミットの日時(commit date)で計算すると説明している。
これらはGitの記録に基づく日時であり,GitHubへ送信した時刻や,一般に読めるようになった時刻とは別に確かめる必要がある。
一般に閲覧できる状態になった時期を調べるには,公開設定を切り替えた日時と,その時点で閲覧可能だったコミットやファイルを別に確認する。

特許庁の審査基準は,公知のウェブページからリンクをたどって到達できる,検索エンジンに登録されている等の事情と,公衆からのアクセスが制限されていないことの両方を満たす場合を,公衆に利用可能となった例として挙げている。
閲覧者が招待した関係者だけに限られていた場合と,不特定の人が読めた場合では評価が異なる。
同基準は,現実に誰かがアクセスしたという事実を必要としないとしているから,一般に読める状態にあったことが分かれば,実際に何人が読んだかは問題とならない。

特許庁の審査ハンドブック3209は,有料やパスワード付きのウェブページ等でも,その存在と掲載場所を公衆が知ることができ,誰でも料金の支払いや所定の手続だけで同じように閲覧できる場合を,公衆に利用可能な例として挙げている。
招待された関係者だけが閲覧できる状態とは区別し,公開当時の利用条件と実際のアクセス設定を確かめる。

3 同じ日に出願した場合や,後から削除した場合

特許庁の審査基準では,先行技術が出願時より前か否かの判断は,時・分・秒まで考慮してなされ,外国で公知になった場合は日本時間に換算した時刻で比較する。
同じ日付が表示されている場合は,公開時刻と出願の受付時刻をタイムゾーンとともに確かめる。
後から削除や非公開化をしても,それ以前に不特定の人が読めたという事実は変わらない。

第3 公開済みなら,何を保存しておくか

確認したいこと保存資料の例
いつ読めるようになったか表示された公開日時とタイムゾーン,公開設定の変更記録,当時の外部リンクや告知。
どの内容が読めたかその時点の本文・添付ファイル,記事の版,GitHubのコミット識別子と対象ファイル。
誰が読めたか当時の公開設定,ログインや招待の要否,一般に到達できたURL。
出願とどちらが先か出願の受付記録,公開との時刻の対応,必要に応じて優先権や分割の資料。

ファイルのハッシュは,保存しているファイルの内容を後で照合するために使える。
公開日時や当時のアクセス条件は,公開設定・掲載履歴・外部記録など,その事実を示す資料と合わせて説明する。

技術を公開動画で説明した場合は,動画のURLや識別子,公開日時と取得日,公開設定に加え,技術が示される再生区間も控えておく。
動画自体で公開日が分からないときは,公開を告知したページやウェブアーカイブの記録も調べ,その記録が同じ動画とその内容を裏付けるかを確認する。
特許庁の審査ハンドブックの1207・3208では,審査官が動画を引用する際に該当箇所を再生時間で示す取扱いと,公開日を別の資料で認定する場合の記載例が示されている。

公開時点を争うときは,資料に表示された日付のほか,当時の告知や配布の経緯を示す記録が手掛かりになる。
知財高裁平成23年6月9日判決(平成22年(行ケ)第10272号)は,製品マニュアルの頒布時期について,奥付,メーカーのウェブページや雑誌広告などと,取扱説明書が製品の販売に近い時期に配布されるという事情を併せて判断した。
この事件で判断されたのは取扱説明書の頒布時期である。
動画や技術記事についても,投稿画面の表示だけで判断せず,当時の告知がどの版・内容に対応するかを別の記録と照合すると,公開時点を説明しやすくなる。

第4 自分で出願前に公開した場合

日本では,特許を受ける権利を有する者の行為に起因する公開について,特許法30条2項・3項の新規性喪失の例外を検討できる。
発明,実用新案,意匠又は商標に関する公報に掲載されたことによる公開は,同条2項の対象から除かれる。
原則として,公開から1年以内に出願し,出願と同時に例外の適用を受けようとする旨を記載した書面を提出し,出願日から30日以内に証明書を提出する。
特許庁の案内によれば,公開された発明が複数ある場合は,それぞれの公開について適用を受けるための手続をする必要がある。
第三者が同じ発明を独自に発明して先に出願し,又は先に公開していた場合は,例外の適用を受けても特許を受けることができない。
海外出願を考えている場合は,各国・地域で要件が異なるため,日本の手続を前提に公開日程を決めない。

すでに公開した場合は,最初の公開と,その後に内容を追加した公開を分けて記録する。
記事本文だけでなく,外部から閲覧できた添付やコードの版も保存し,出願を検討するときは公開の事実と日程を弁理士に伝える。

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特許出願前に販売・展示してしまったとき―公然実施,分析可能性及び新規性喪失の例外(AI作成)

第6 出典・参考資料

① e-Gov法令検索の特許法(29条・30条)
② 特許庁の特許・実用新案審査基準「新規性・進歩性」(先行技術の判断時点,電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明,掲載時期と掲載内容)
③ 特許庁の発明の新規性喪失の例外規定の適用を受けるための手続について(国内手続と注意事項)
④ GitHub DocsのSetting repository visibility(公開範囲の設定変更)
⑤ GitHub DocsのProfile contributions reference(コミットの日時の扱い)
⑥ 特許庁の特許・実用新案審査ハンドブック(1207の動画を引用する場合の記載要領,3208・3209の電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明の取扱い)
⑦ 裁判所HPの知財高裁平成23年6月9日判決(平成22年(行ケ)第10272号)(取扱説明書の頒布時期の認定)