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タクシー運転者登録制度―講習・試験・運転者証・処分(AI作成)

第1 運転者登録制度の全体像

法人タクシーの運転者は,第二種運転免許を持っているだけでは足りず,タクシー業務適正化特別措置法に基づく登録を受ける必要がある。
同法3条は,タクシー事業者に対し,営業所を設けている単位地域の原簿に登録された者以外を,旅客運送を目的とするタクシーに乗務させることを禁止している。

登録制度は,運転者を全国一つの名簿に登録する制度ではなく,国土交通大臣が指定する単位地域ごとに原簿を設ける制度である。
そのため,運転者本人の資格だけでなく,営業所の所在地,単位地域及び雇用・選任の予定を確認する必要がある。

第2 登録が必要となる地域と運転者

平成27年10月1日から,法人タクシーの運転者登録制度は全国の全地域へ拡大された。
現在は,従前の13指定地域だけでなく,全国において登録運転者以外を旅客運送目的で乗務させることができない。

個人タクシーについては,法人タクシー運転者の登録とは条文上の仕組みが異なり,個人タクシー事業者乗務証等の規定が置かれている。
また,日本版ライドシェア,自家用有償旅客運送及びハイヤーについて,法人タクシーの登録制度をそのまま当てはめることはできない。

第3 講習・試験・運転経歴

1 講習

登録を受けるには,タクシー運転者の業務の取扱いに係る輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する所定の講習を修了する必要がある。
講習の実施日,予約方法,必要書類及び手数料は,地域の登録実施機関又は運輸局の案内で確認する。

2 指定地域の試験又は運転経歴

指定地域では,所定の運転経歴を有すること,又は輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験に合格することが登録要件となる。
指定地域以外では講習修了を中心とするため,全国一律に同じ試験が必要であるとは限らない。

試験制度の対象地域,科目及び免除の有無は改正されることがある。
古い解説にある「地理試験」の説明だけで判断せず,申請時点の登録実施機関の案内を確認する必要がある。

第4 登録申請と運転者証

1 登録申請

登録の申請では,単位地域,氏名,生年月日,運転免許証の情報,雇用するタクシー事業者,講習修了又は試験・運転経歴に関する資料等を確認する。
法7条は,運転者となれない者,講習未修了者,指定地域で試験・運転経歴の要件を満たさない者又は当該地域の事業者に雇用・選任されていない者等について,登録拒否事由を定めている。

2 登録タクシー運転者証

事業者は,登録運転者をタクシーに乗務させるとき,原則として登録タクシー運転者証を車内に表示しなければならない。
令和5年8月1日の制度見直しにより,利用者に見える面から氏名,顔写真及び運転免許証の有効期限が削除されたが,運転者証自体が廃止されたわけではない。

氏名等は利用者から見えない面に記載され,運転者証としての機能は維持されている。
「氏名表示義務の廃止」と「運転者登録制度又は運転者証の廃止」を混同しないことが重要である。

第5 登録拒否・取消し・効力停止

国土交通大臣は,登録運転者がタクシー業務適正化特別措置法,道路運送法又はこれらの命令等に違反した場合,所定の講習受講命令に従わない場合,重大事故を引き起こした場合又は運転者の職務に関して著しく不適当な行為をした場合に,登録を取り消すことができる。

違反の内容と程度に応じて,警告,違反点数,登録取消し,登録効力の停止又は講習受講命令が問題となる。
具体的な処分は法9条等と,管轄運輸局が公示する最新の「登録運転者等に対する行政処分等の基準」を照合して確認する。

乗車拒否,運賃の不正収受,悪質な客引き等は,利用者の利便に関わる行為であると同時に,運転者登録上の処分につながり得る。
苦情が出されたことだけで直ちに処分が確定するわけではなく,関係記録と運転者の説明に基づく事実確認が必要である。

第6 事業者の管理事項

タクシー事業者は,採用・配属・乗務開始の各段階で,次の事項を確認する必要がある。

①営業所の単位地域に対応する登録があること
②登録の効力が停止されていないこと
③第二種運転免許その他の選任要件を満たすこと
④運転者証の交付・表示及び返納手続が適切であること
⑤講習受講命令,警告又は行政処分の有無を把握していること
⑥退職・異動・登録事項変更時の届出を行うこと

無登録運転者の乗務は,運転者本人だけでなく事業者の法令違反となる。
運転者台帳,登録関係書類及び乗務割を突き合わせ,期限切れ・地域違い・返納漏れを防止することが重要である。

第7 転職・地域変更時の確認

別のタクシー事業者へ転職する場合又は営業所の単位地域が変わる場合は,従前の運転者証をそのまま使えるとは限らない。
旧事業者による返納,新事業者による交付申請,登録事項の変更又は新たな単位地域での登録の要否を,乗務開始前に確認する。

申請先,必要書類,講習・試験の実施方法及びオンライン申請の対象は地域と時期によって異なる。
最終的な手続は,管轄運輸局,運輸支局又は指定登録機関の最新案内によるべきである。

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第9 出典

①タクシー業務適正化特別措置法(e-Gov法令検索)
②タクシー業務適正化特別措置法施行規則(e-Gov法令検索)
③国土交通省「法人タクシー運転者登録制度を開始します」
④国土交通省「タクシー運転者登録制度が全国へ拡大されます」
⑤国土交通省「バス、タクシーなどの車内における乗務員等の氏名表示がなくなります!」
⑥国土交通省「一般乗用旅客自動車運送事業に関係する主な告示・通達」