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第24回弁護士業務改革シンポジウム(2026年9月5日・福岡)の分科会一覧――生成AIをめぐる3企画を中心に(AI作成)

【追記】シンポジウムは2026年9月5日に開催され,同日をもって終了し,全体会及び第1分科会から第8分科会までは予定どおり実施された。
令和8年9月6日現在,日弁連イベントページには当日案内,配布資料及び申込受付終了が掲載されている一方,冒頭には開催前の表現が残り,過去開催一覧にも第24回は未収録である。
そのため,上記の実施確認は,日弁連による開催後の反訳又は公式実施報告に基づくものではない。
本文の各企画の内容説明は,日弁連が開催前又は開催時に公表した資料に基づくものであり,個別の発言内容,討議結果又は合意内容を確認したものではない。
全体会及び会員限定でない分科会の当日配布資料は,日弁連ウェブサイトの本シンポジウムのページで公開されている(後記第7参照)。
第2分科会の配布資料を検討した記事として,事務職員の生成AI利用と弁護士職務基本規程19条-ルールを定めず個人判断に委ねている事務所が最多という調査結果を踏まえて(AI作成)及び法律事務所のAIポリシー整備率は日米でほぼ同じ-米国9パーセント,日本10.1パーセント(AI作成)を作成した。

第1 シンポジウムの概要

1 開催日時・場所・テーマ

日本弁護士連合会(日弁連)は,2026年9月5日(土),福岡市の西南学院大学中央キャンパス(福岡市早良区西新6-2-92)において,第24回弁護士業務改革シンポジウムを開催した。
全体会は午前10時10分から10時30分まで,分科会及びワークショップは午前10時45分から午後5時30分までの間で,企画ごとに異なる時間帯が設定されていた。
全体テーマは,「交流都市 福岡から未来を拓く~共創とテクノロジーで描く新しい弁護士像~」である。

本稿は,第24回シンポジウムの全体構成,各分科会及びワークショップの内容,並びに近年のシンポジウムで扱いが広がっている生成AI関連企画を,日弁連が公表した情報に基づいて整理するものである。

主催は日弁連であり,参加費は無料である。
参加対象は「どなたでも」とされていたが,一部の分科会及びワークショップは会員限定であった。
開催方法は来場及びオンライン参加(ライブ配信)の両方であったが,会員限定企画の一部はライブ配信の対象外であった。

各分科会及びワークショップへの事前申込みの受付は,開催前の2026年8月29日時点で既に終了していた。
全体会のみ,来場・オンラインいずれも事前申込みが不要であった。

2 弁護士業務改革シンポジウムとは何か

弁護士業務改革シンポジウムは,日弁連が主催する,弁護士業務の改革・発展をテーマとする全国規模のシンポジウムである。
第1回は1985年3月11日,東京において「弁護士業務対策シンポジウム」の名称で開催され,以来おおむね隔年で開催が重ねられてきた。
第24回である今回は,初回から数えて42年目の開催である。
日弁連が主催する会議体・行事全般の中での位置付けについては,日弁連の総会,代議員会,人権擁護大会,弁護士業務改革シンポジウム,司法シンポジウム及び国選弁護シンポジウムも参照されたい。

直近の開催実績は,第23回(2024年9月7日・仙台),第22回(2022年9月3日・名古屋),第21回(2019年9月7日・京都),第20回(2017年9月9日・東京)である。

3 プログラムの構成

第24回シンポジウムは,全体会に加えて,8つの分科会及び4つのワークショップ(A~D)で構成されていた。
分科会のうち第1分科会及び第5分科会は会員限定であり,第5分科会はオンライン配信の対象外であった。
ワークショップA~Dの4企画は,いずれも会員限定であり,オンライン配信の対象外とされていた。

第2 生成AIに関する3つの企画

全体テーマに「テクノロジー」の語が含まれているとおり,生成AIを直接の題材とする企画が,分科会・ワークショップを通じて3つ用意されていた。

1 第2分科会「業務効率化の最前線:AIが変える弁護士と事務職員の実務」

第2分科会は,午前10時45分から午後5時30分まで,2号館407教室で行われた。
一般公開の企画であり,定員は約330人,ライブ配信は500人分である。

開催前公表資料では,本分科会は,弁護士と事務職員それぞれの立場から,リーガルテック,特に生成AIがもたらす法律実務の変化とその対応策を,多角的に検討する企画とされていた。
開催前配布資料では,第1部は,生成AI・AIエージェントによる業務効率化の可能性や,技術の進展が弁護士に求められる業務に与える影響を整理し,具体的な活用方法,将来展望,リスクヘッジ及び弁護士としての向き合い方を報告する構成とされていた。
AIが弁護士業務に与える影響の一般的な整理については,AIに代替される弁護士業務と人が担う役割も参照されたい。

配布資料では,基調報告者として,盛田哲矢会員(愛知県)の「汎用生成AIサービスの利活用基礎と注意事項」及び竹波斉志会員(京都)の「AIエージェント時代の業務設計」が記載されていた。
パネルディスカッションは両名に篠島正幸会員(第二東京)が加わり,宮内宏会員(第二東京)がモデレーターを担当する構成とされていた。
篠島会員の配布資料の題目は「AIエージェントに潜む5つの危険と対策」である。

AIエージェントへ業務を分ける際の目的,コンテキスト,権限及び完了条件について,本ブログでは,法律事務所のAIエージェント業務設計-目的・コンテキスト・権限・完了条件をどう分けるか(AI作成)として別に整理している。これは公開された製品資料及びSNS上の問題提起を踏まえた本ブログの実務上の整理であり,竹波会員,篠島会員又は日弁連の見解を説明するものではない。

第1部には,これに加えて,「お役立ちツールご紹介」として,事務職員3名による報告が予定されていた。
根本好文氏(日比谷シティ法律事務所)の「いつものパソコンに,最初から入っている便利機能-Windows標準機能だけの小技集-」,伊藤次彦氏(五反田法律事務所)の「法律事務における反訳 従来手法とAI反訳の違い」及び成松広持氏(弁護士法人港国際法律事務所)の「生成AIで所内用の業務アプリをつくる」である。
第1部の司会は内野真一会員(東京),開会挨拶及び閉会挨拶は鶴山昂介会員(大阪)と記載されていた。

開催前配布資料では,第2部は,生成AIと既存業務を組み合わせた効率化の取組を紹介する構成とされていた。
司会は中川原良樹会員(群馬)とされ,法律事務所向けアンケート報告(鹿島啓一会員・金沢),法律事務所へのインタビュー報告(弁護士法人サリュ銀座事務所の深澤亮氏及び上野宏樹氏)に続き,パネルディスカッションを行う構成が記載されていた。
パネルディスカッションのモデレーターは平岡将人会員(第一東京),パネリストは佐藤塁会員(東京),小杉晴洋会員(第一東京)及び成松広持氏,閉会挨拶は長井友之会員(群馬)とされていた。
生成AIと非弁提携の議論との関係や今後の業務の変化は,パネルディスカッションの討議テーマとして掲げられていた。

配布資料によれば,第1部は午前10時45分から午後1時45分まで,第2部は午後2時30分から午後5時30分までであり,その間に昼休憩が置かれている。
第1部では質疑応答の時間を設け,第2部では質疑応答の時間を設けない予定とする旨が資料に記載されていた。

2 第7分科会「生成AI時代のスポーツ・エンターテインメントとパブリシティ権」

第7分科会は,午前11時45分から午後4時30分まで,2号館203教室で行われた。
定員は約250人,ライブ配信は500人分である。

スポーツ・エンターテインメントの分野では,コロナ禍を契機としたDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に加え,生成AIの登場と急速な発展により,従来にはなかった法的・倫理的課題が顕在化しているとされる。
開催前公表資料では,本分科会は,アスリートやアーティストの死後のパブリシティ権や肖像の取扱い(相続や遺言の可否等)に焦点を当て,諸外国の法制度との比較を踏まえて検討する企画とされていた。
生成AIと肖像・パブリシティ権をめぐる問題状況については,AIによる声・肖像の無断模倣も併せて参照されたい。

当日配布資料に記載された進行予定では,フランス共和国及びモナコ公国における海外調査結果を,山田尚史会員(大阪弁護士会)が「海外調査報告」として報告する構成とされていた。
このほか,上村剛会員(東京弁護士会)が「パブリシティ権の基本と我が国における死後のパブリシティ権の解釈」及び「日本における死後のパブリシティ権の考え方」,渡邉健太郎会員(第一東京弁護士会)が「スポーツとパブリシティ権・AIとの関わり」,笠原智恵会員(第一東京弁護士会)が「パブリシティ権に関する海外比較」を担当する構成とされていた。
第2部の講演として,田村善之氏(東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授)の「生成AI時代のスポーツ・エンターテインメントとパブリシティ権」,隈元利佳氏(関西大学法学部准教授)の「フランス法における死後の人格属性の保護――肖像・氏名・声の保護をめぐる判例・学説の現在地」及び三谷英弘会員(第二東京弁護士会)の「生成AI時代のスポーツ・エンターテインメントとパブリシティ権 ~立法者の視点から」が記載されていた。
第2部のパネルディスカッションは,大橋卓生会員(第一東京弁護士会)がコーディネーターを務め,田村氏,隈元氏,三谷会員及び笠原会員がパネリストとなる進行予定であった。
配布資料は当日の発言録ではないため,個別の発言内容,討議結果又は合意内容まで確認できるものではない。

3 ワークショップD「体験しよう!~生成AIを用いた文書作成と工夫~」

開催前公表資料では,ワークショップDは,午後3時30分から5時30分まで,2号館202教室で行う予定とされていた。
会員限定であり,定員は約20人,ライブ配信の対象外とされていた。
架空の事例を題材に生成AIで文書を作成し,より良い結果を得るための指示(プロンプト)の修正を,講師と参加者が実践する参加型の企画と説明されていた。
なお,本ワークショップは,2026年8月18日時点で既に定員に達し,申込みを締め切っていた。

第3 その他の分科会

生成AI関連以外にも,次の6つの分科会が開催前公表資料に掲げられていた。

1 第1分科会「民事信託を普段使いから更なる高みへ」

第1分科会は,午前11時45分から午後4時30分まで,2号館511教室で行われた。
会員限定であり,定員は約330人,ライブ配信は500人分である。
正式名称は「民事信託を普段使いから更なる高みへ-スタートからゴールまでの弁護士業務と金融機関・税理士との連携-」である。
開催前公表資料では,第23回シンポジウムの企画を掘り下げ,民事信託に関する事案,信託契約,変更・終了時の書類及び訴訟等のトラブルを防ぐ視点を扱い,後半では金融機関・税理士との連携を議論する構成とされていた。

2 第3分科会「弁護士が支援する『食と農』」

第3分科会は,午前10時45分から午後1時45分まで,2号館402教室で行われた。
一般公開の企画であり,定員は約170人,ライブ配信は500人分である。
開催前公表資料では,農村人口の減少・高齢化や自然災害の激甚化等,農業を取り巻く課題を踏まえ,開催地である九州の農業の実情に即して,弁護士が多様な担い手を伴走的に支援する方法を検討するとされていた。
鈴木憲和農林水産大臣のビデオメッセージ上映,大分県への視察報告及び農業コンプライアンスチェックシートの紹介も予定に含まれていた。

3 第4分科会「弁護士費用保険(権利保護保険)の課題」

第4分科会は,午前11時45分から午後4時30分まで,2号館304教室で行われた。
一般公開の企画であり,定員は約250人,ライブ配信は500人分である。
正式名称は「弁護士費用保険(権利保護保険)の課題~海外調査及び我が国における発展経過を踏まえて~」である。
開催前公表資料では,日弁連リーガル・アクセス・センターが2025年9月に実施したイタリア調査の結果を報告し,我が国における弁護士費用保険の創設・発展の経緯を振り返った上で,弁護士選任の自由・非弁規制の問題や,テクノロジー利用と弁護士業規制の関係を議論する構成とされていた。

補償範囲,報酬基準,弁護士の独立性及びADRに関する制度上の課題は,別稿「弁護士費用保険(権利保護保険)の課題(AI作成)」で扱っている。

イタリアにおける法的費用保険の制度構造,弁護士選択及び賠償責任保険の防御費用については,別稿「イタリアの弁護士費用保険-補償範囲・弁護士選択・訴訟管理(AI作成)」で扱っている。

日本における自己選任,保険者の事前同意,費用負担及び利益相反については,別稿「弁護士費用保険で弁護士を自分で選べるか-自己選任・保険者の同意・費用負担・利益相反(AI作成)」で扱っている。

弁護士費用保険における保険金査定,法律相談,弁護士紹介,利益相反及び個人情報とAI利用の関係については,別稿「弁護士費用保険におけるAI利用-保険金査定・法律相談・弁護士紹介・利益相反(AI作成)」で扱っている。

4 第5分科会「中規模法律事務所の経営課題に切り込む!」

第5分科会は,午前10時45分から午後1時45分まで,2号館301教室で行われた。
会員限定であり,ライブ配信の対象外であった。
定員は約300人である。
開催前公表資料では,中規模事務所に特有の組織課題,弁護士・事務職員の採用及び定着のためのマネジメント,運営コストの増大と売上確保,資金繰り,後継者育成及び事業承継を扱うとされていた。

5 第6分科会「地方公共団体における第三者調査委員会の活用について」

第6分科会は,午後2時30分から5時30分まで,2号館301教室で行われた。
一般公開の企画であり,定員は約300人,ライブ配信は500人分であった。
開催前公表資料では,地方公共団体における不祥事対応での第三者調査委員会の活用増加を踏まえ,民間企業の第三者委員会とは異なる設置根拠,委員選定,調査手法,記録保管及び報酬等を検討する企画とされていた。
基調講演者は榊原秀訓氏(南山大学大学院法務研究科教授),パネルディスカッションのコーディネーターは東尚吾会員(大阪弁護士会)とされていた。

公開された第6分科会資料には,地方公共団体における第三者調査委員会のガイドライン,委員経験者45人を対象とするアンケート,モデル条例案,想定問答,法的問題の研究報告及び南城市ハラスメント調査特別委員会の委員長報告が収録されている。
資料4のモデル条例案及び資料5の想定問答には日弁連の見解ではない旨が明記され,資料6及び資料7も各執筆者の報告であるため,資料全体を法令又は日弁連の統一見解として扱うことはできない。

同資料からは,附属機関該当性を名称ではなく権限と実態から検討すること,匿名申告者の保護と調査対象者の反論機会を両立させること,調査記録の所有・保管・移管・公開を設置時に定めること,及び調査報告書が裁判所の判決又は法的拘束力のある命令ではないことが,実務上の重要論点として読み取れる。
もっとも,資料6に掲げられた裁判例一覧は網羅的ではない旨が明記されており,本記事では各裁判例の実在及び内容を個別に確認していない。

地方公共団体の第三者調査委員会について,附属機関条例主義,匿名性,反論機会,記録管理及び報告書の効力を横断的に整理した記事は,「地方公共団体の第三者調査委員会-附属機関条例主義、匿名性、記録管理及び報告書の効力」を参照されたい。

6 第8分科会「弁護士業務の多様なキャリアを考える」

第8分科会は,午前10時45分から午後5時30分まで,2号館201教室で行われた。
一般公開の企画であり,定員は約300人,ライブ配信は500人分である。
正式名称は「弁護士業務の多様なキャリアを考える~企業内弁護士と女性弁護士に焦点を当てて」である。
開催前公表資料では,前半は企業内弁護士の本質的価値と新しい働き方を検討し,後半は「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査報告書2020」及び2025年に実施した追加アンケートの分析結果を基に,海外の男女格差及び改善の取組を紹介した上で,日本で取り組むべき施策を討議する構成とされていた。
開催前公表資料では,パネルディスカッションのコーディネーターは松田さとみ会員(大阪弁護士会),パネリストの一人は北嶋紀子会員(大阪弁護士会)とされていた。

公開された第8分科会資料によれば,2025年追加アンケートは弁護士45,091人を対象とし,1,307人が回答したものであり,回答率は2.9%である。
回答者標本では,性別,勤務形態,事務所規模,取扱分野,地域,労働時間,顧問先,経営上の地位及び業務中断等と収入又は所得との関係が報告されているが,低い回答率,自己選択及び交絡の可能性があるため,弁護士全体の母数値又は各要因の因果的効果として読むことはできない。
詳しくは,女性弁護士の収入・働き方・育児-2025年日弁連追加アンケートで分かることと分からないこと(AI作成)を参照されたい。

資料番号6(PDF98頁~101頁)に収録されているのは,パネルディスカッションの登壇者及び討議テーマであり,当日の発言録,合意内容,結論又は具体的提言は収録されていない。
第8分科会が予定どおり実施されたことと,討議の具体的内容が一次資料で確認できることとは別であるため,公開資料だけからパネルの結論を認定することはできない。

第4 会員限定のワークショップA~C

生成AI関連のワークショップDのほかに,次の3つの会員限定ワークショップが開催前公表資料に掲げられていた。
3企画とも,ライブ配信の対象外とされていた。

1 ワークショップA「公益通報の外部窓口を務める弁護士の『ここだけ』の情報交換」

開催前公表資料では,午後2時30分から4時30分まで,2号館302教室で行う予定とされていた(定員約30人)。
弁護士が公益通報の外部窓口を務めるに当たっての注意点(利益相反,守秘義務等)やヒヤリハットを,外部窓口を務める弁護士同士で情報交換する企画と説明されていた。

2 ワークショップB「行政事件をやってみよう!」

開催前公表資料では,午前10時45分から午後0時45分まで,2号館202教室で行う予定とされていた(定員約30人)。
正式名称は「行政事件をやってみよう!-弁護士が廃棄物に関わる事例を素材としたディスカッション-」である。
弁護士が廃棄物問題に初めて関与する場面を想定し,行政交渉や行政手続への弁護士関与の有用性を,具体例に基づくディスカッション形式で確認する企画と説明されていた。

3 ワークショップC「弁護士過疎地への赴任のススメ」

開催前公表資料では,午後1時10分から3時10分まで,2号館202教室で行う予定とされていた(定員約30人)。
ひまわり基金法律事務所や偏在対応弁護士に対する経済的支援制度の説明に加え,赴任経験者(平岡路子会員・後藤周平会員・星野拓哉会員)を招いた座談会と相談ブースが予定されていた。

第5 過去のシンポジウムにみるAIというテーマの位置付け

情報技術を扱う企画は,今回が初めてではない。
日弁連が公表している過去の開催一覧によれば,情報技術関連の企画は,少なくとも第13回(2003年・鹿児島)第2分科会「21世紀を生きる弁護士のためのIT」まで遡ることができ,その後も継続して組まれてきた。
「AI」という語が分科会名に初めて現れるのは,第21回(2019年・京都)第2分科会「やっときた!もうすぐ実現,e裁判。次はAI考えよう。」である。

第23回(2024年・仙台)では,AIが一分科会の題材にとどまらず,シンポジウム全体のテーマ自体に組み込まれた。
全体テーマは「杜の都から発信!変革の時代を生き抜くための弁護士業務~AIにできること,弁護士にしかできないこと~」であり,第1分科会も「リーガルテクノロジーは弁護士業務をどう変えるか」であった。
今回の第24回では,全体テーマに「テクノロジー」の語が引き続き用いられているほか,生成AIを直接の題材とする企画が3つ(第2分科会,第7分科会,ワークショップD)に増えている。

以上の経過からは,弁護士業務改革シンポジウムにおけるIT・AI関連の企画が,2000年代の「IT化」を起点として,2019年に「AI」という語を伴う企画として現れ,2024年に全体テーマそのものに組み込まれ,2026年には複数企画に展開してきたことが読み取れる。
単発の企画ではなく,日弁連が複数回にわたって継続的に取り上げてきた政策的関心であるということができる。

第1回(1985年)からの開催実績全体,名称変更の経緯及び繰り返し取り上げられてきた分野の詳細は,日弁連の弁護士業務改革シンポジウムの歴史を参照されたい。

第6 開催前資料に掲載された大阪弁護士会所属の登壇者

開催前又は開催時の公表資料には,大阪弁護士会に所属する複数の会員が講師又は登壇者として掲載されていた。
第2分科会では,鶴山昂介会員が第1部の開会挨拶及び閉会挨拶を担当すると記載されていた。
第6分科会のパネルディスカッションでは東尚吾会員がコーディネーター,第7分科会では山田尚史会員がフランス・モナコの海外調査結果の報告者,第8分科会のパネルディスカッションでは松田さとみ会員がコーディネーター,北嶋紀子会員がパネリストとして掲載されていた。
大阪弁護士会独自の広報・会告として本シンポジウムを取り上げたものは,本稿執筆時点では確認できていない。

第7 開催後に公表された資料

全体会及び会員限定でない各分科会の当日配布資料は,日弁連ウェブサイトの本シンポジウムのページで公開されている。
会員限定である第1分科会,第5分科会及びワークショップA~Dの資料は,会員専用サイトへの掲載対象とされている。

第2分科会資料(PDF,全96頁)には,進行次第,第1部の各報告資料,事務職員と生成AIに関するアンケート調査報告書,インタビュー協力者・インタビュー概要及びアメリカの法律事務所における生成AIの利用状況が収録されている。
第6分科会資料(PDF,全124頁)には,地方公共団体の第三者調査委員会に関するガイドライン,アンケート,モデル条例案,想定問答,法的問題の研究報告及び委員長経験報告が収録されている。
第7分科会資料(PDF,全130頁)には,進行次第,国内外のパブリシティ権,死後の人格属性,生成AIとの関係及び政策形成に関する報告・講演資料が収録されている。

各配布資料には,分科会が調査・研究した結果をまとめたものであって日弁連としての見解ではないこと,及び無断転載を禁じる旨が記載されている。
また,配布資料は当日の発言録ではないため,企画が実施されたことと,個別の発言内容又は討議結果が一次資料で確認できることは区別する必要がある。

出典

日本弁護士連合会「第24回弁護士業務改革シンポジウム」(2026年8月29日確認)
日本弁護士連合会「第24回弁護士業務改革シンポジウム分科会等の御案内」(PDF,2026年8月18日時点)
日本弁護士連合会「弁護士業務改革シンポジウム」(過去の開催一覧,2026年8月29日確認)
日本弁護士連合会「自由と正義」2026年Vol.77 No.6(6月号)85頁
日本弁護士連合会「第24回弁護士業務改革シンポジウム第8分科会資料」5頁~101頁(2026年9月6日確認)
日本弁護士連合会「第24回弁護士業務改革シンポジウム第6分科会資料」資料1・1頁~9頁,資料3・18頁~43頁,資料4・44頁~49頁,資料5・50頁~73頁,資料6・74頁~93頁及び資料7・94頁~116頁(PDF7頁~122頁,2026年9月6日確認)
日本弁護士連合会「第24回弁護士業務改革シンポジウム第7分科会資料」1頁~4頁(PDF1頁~4頁,2026年9月6日確認)