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e-Taxの利用方法-WEB版・電子納税・令和9年改正(AI作成)

この記事は,令和8年9月7日現在の公表資料に基づき,国税電子申告・納税システムであるe-Taxの現在の入口,利用準備,申告・申請,添付書類,電子納税及び送信後の確認方法を整理するものである。
令和8年9月の国税システム更改及び令和9年分からの青色申告特別控除については,将来適用される事項を現在の取扱いと分けて説明する。

第1 e-Taxの意味と現在のシステム

1 e-Taxでできること

e-Taxは,所得税,消費税,贈与税,印紙税及び酒税等の申告,法定調書の提出,各種の申請・届出並びに国税の納付をインターネットで行うための国税電子申告・納税システムである。
税務署へ出向かずに手続を行える一方,利用できる手続及び端末は入口ごとに異なるため,最初に目的に合うソフト又はコーナーを選ぶ必要がある。

2 eLTAXとの違い

e-Taxは国税のシステムであり,地方税の電子申告・電子納税の共通窓口はeLTAXである。
法人住民税,法人事業税,給与支払報告書その他の地方税手続については,eLTAX(エルタックス)に関するメモ書きも確認する必要がある。

3 旧SP版はWEB版へ統合されたこと

国税庁は,令和6年5月に受付システム,従前のe-Taxソフト(WEB版)及びe-Taxソフト(SP版)を統合し,名称を「e-Taxソフト(WEB版)」に統一した。
旧WEB版及び旧SP版のログイン画面は廃止されており,現在のWEB版はパソコン,スマートフォン及びタブレットから利用できる。
したがって,旧SP版の画面を前提とする手順ではなく,現在のe-Taxソフト(WEB版)から操作する必要がある。

第2 目的に応じた入口の選び方

1 個人の所得税等の確定申告

個人が所得税,消費税又は贈与税の確定申告書を作成して送信する場合は,原則として確定申告書等作成コーナーを利用する。
e-Taxソフト(WEB版)の「確定申告を行う」からも同コーナーへ進むことができるが,申告内容によっては同コーナーを利用できず,ダウンロード型のe-Taxソフト等が必要となる場合がある。

2 申請・届出,源泉所得税及び納付

e-Taxソフト(WEB版)では,申請・届出,源泉所得税,納税関係及び納税証明関係等の手続を行うことができる。
パソコン版とスマートフォン・タブレット版では作成可能な手続が同一ではないため,各ソフト・コーナーの一覧で対象手続と利用端末を確認すべきである。

3 ダウンロード型ソフト及び民間会計ソフト

WEB版で作成できない手続,法人税申告その他の専門的な手続では,ダウンロード型のe-Taxソフト又はe-Tax対応の民間税務・会計ソフトを利用することがある。
民間ソフトで作成した拡張子「.xtx」の申告書等データは,対応するデータであればWEB版へ読み込み,電子署名を付して送信できる。
マイナンバーカードの読取りに対応したスマートフォンは,マイナアプリを用いてパソコン用のICカードリーダライタの代わりに利用できる。

第3 利用開始前の準備

1 利用者識別番号

e-Taxの利用には,原則として半角16桁の利用者識別番号が必要であり,マイナンバーカードを用いたWEB登録,開始届出書のオンライン提出,書面提出又は税理士による代理送信等によって取得する。
すでに利用者識別番号を持つ者が新しい開始届出書を提出して別の番号を取得すると,従前の番号は利用できなくなり,従前のメッセージボックスの内容も新番号へ引き継がれない。
番号又は暗証番号が分からない場合は,新規取得ではなく変更等届出の手続を検討すべきである。

2 電子証明書及びマイナンバーカード

申告等データには原則として電子署名を付すため,対応する電子証明書を準備する必要がある。
マイナンバーカードを用いる場合,ログインに用いる利用者証明用電子証明書の数字4桁の暗証番号と,申告等データへの署名に用いる署名用電子証明書の英数字6文字以上16文字以下の暗証番号は別物である。
連続して誤入力するとロックされるため,入力画面が求めている暗証番号の種類を確認しなければならない。

3 電子署名を省略できる手続

所得税徴収高計算書10種類,納付情報登録依頼及び納税証明書の交付請求のうち署名省略分は,本人送信の場合でも電子証明書の添付を要しない。
税理士が代理送信する一般の申告・申請では,納税者本人の電子署名を省略できるが,税理士の情報入力,税理士による電子署名及び電子証明書の添付が必要となる。
どの手続でも電子証明書が不要であるという意味ではない。

第4 申告等データの送信と添付書類

1 作成,署名及び送信

送信前には,氏名又は法人名,提出先税務署,税目,課税期間,申告区分,申告額及び納付額を確認し,必要な電子署名を付す。
ソフトが表示する計算結果だけでなく,帳簿,決算書,申告書及び添付データの相互関係を確認する必要がある。

2 添付省略とPDF送信を区別すること

所得税の確定申告では,一定の第三者作成書類について,その記載内容を入力して送信することにより,税務署への提出又は提示を省略できる。
もっとも,税務署等は原則として法定申告期限から5年間,入力内容を確認するために原本等の提示又は提出を求めることができ,求めに応じなければ添付又は提示がなかったものとして扱われるため,省略した書類も保存しなければならない。
また,PDFのイメージデータで送信できるのは国税庁の一覧に掲載された手続に限られ,一覧外の手続を任意のPDFにして送信することはできない。

3 受信通知で受付結果を確認すること

「送信」操作をしただけでは,適法な内容で受付が完了したことまで確認できない。
メッセージボックスの受信通知を開き,受付日時,受付番号,申告・申請の名称及びエラー情報の有無を確認し,送信データ,帳票イメージ及び受信通知を保存すべきである。
「エラー情報あり」と表示された場合は,エラーの内容を訂正した上で再送信する必要がある。

第5 電子納税

1 ダイレクト納付とインターネットバンキング等

e-Taxを利用する電子納税には,事前に届け出た預貯金口座から即時又は指定日に振替納付するダイレクト納付と,インターネットバンキング又はPay-easy対応ATM等を利用する方法がある。
インターネットバンキング等による方法には,あらかじめ納付情報登録依頼を送信する登録方式と,対象税目について金融機関側で納付情報を直接入力する入力方式がある。

2 電子納税で入力する番号

インターネットバンキング又はATMから納付するときは,収納機関番号「00200」,利用者識別番号である16桁の納付番号,6桁の納税用確認番号及び10桁の納付区分番号を区別して入力する。
納付区分番号の有効期間は,受信通知がメッセージボックスに格納された日から2か月間である。
納税用確認番号が不明又はロックされた場合は,WEB版のマイページで更新してから納付する。

3 申告と納付は別の手続であること

申告データを送信しても,税額が自動的に納付されるわけではない。
受信通知による申告の受付確認とは別に,選択した納付方法による決済結果及び口座の出金を確認し,申告期限と納期限をそれぞれ管理する必要がある。

第6 e-Tax利用が控除又は義務に関係する場面

1 令和8年分までの青色申告特別控除

令和8年分までの所得税について,正規の簿記の原則による記帳,貸借対照表・損益計算書の添付及び期限内申告等の55万円控除の要件を満たす青色申告者は,確定申告書,貸借対照表及び損益計算書等を法定申告期限までにe-Taxで提出する方法又は優良な電子帳簿を保存する方法によって,最高65万円の青色申告特別控除を受けることができる。
申告書だけを電子送信し,青色申告決算書を別途書面で提出する方法では,e-Taxによる上乗せ要件を満たさない。

2 令和9年分からの65万円控除及び75万円控除

令和9年分以後は,55万円控除の要件を満たした上で,確定申告書,貸借対照表及び損益計算書等を法定申告期限までにe-Taxで提出する場合の控除額は最高65万円である。
最高75万円の控除は,e-Taxで申告するだけで適用される制度ではなく,優良な電子帳簿の保存又はデジタルシームレス保存等の追加要件を満たす必要がある。
デジタルシームレス保存を利用する場合には,国税庁長官の基準に適合するシステムで対象データを保存し,所定の届出書を法定申告期限までに提出するなどの要件があるため,利用する会計システムの対応状況を確認すべきである。

3 大法人の電子申告義務

令和2年4月1日以後に開始する事業年度等から,法人税・地方法人税について,事業年度開始時の資本金又は出資金が1億円を超える内国法人,通算法人,相互会社,投資法人及び特定目的会社等は,対象申告をe-Taxで提出する義務を負う。
消費税・地方消費税では対象法人に国及び地方公共団体が加わり,通算法人は事業年度開始時の資本金又は出資金が1億円を超える法人に限られるため,税目ごとに対象範囲を確認する必要がある。
通信回線の故障,災害その他の理由により電子申告が困難である場合の書面申告には,原則として所轄税務署長の事前承認が必要である。

第7 令和8年9月の国税システム更改

1 利用停止期間

国税庁は,令和8年9月24日の国税システム更改に伴い,同月19日午前0時から同月24日午前8時30分まで及び同月26日の終日をe-Taxの利用停止期間として案内している。
この記事の基準日現在では将来予定であるため,期限が近い手続は停止前に受信通知まで確認し,実施直前にも利用可能時間と国税庁のお知らせを再確認すべきである。

2 処分通知等の電子交付

令和8年9月24日以後,e-Taxで電子交付を受けられる処分通知等の対象が拡大され,電子交付への同意方法は原則として申請等の都度の同意から事前の一括同意へ変更される。
電子交付を希望する者は,従前から利用していた場合を含め,原則としてWEB版上で一括同意の手続を行う必要がある。
ただし,国税還付金振込通知書は申告・申請等の都度の選択によるなど例外があるため,通知の種類ごとに取扱いを確認する必要がある。

3 接続先をIPアドレスで固定している場合

令和8年9月24日午前8時30分以後,e-TaxのIPアドレスは固定から動的へ変更される予定である。
法人内のネットワーク等でIPアドレスを指定して接続している場合は,国税庁が示すURLによる接続へ変更する必要がある。

第8 送信前後の実務チェック

1 送信前

送信前には,①対象手続と利用ソフト,②利用者識別番号,③電子証明書の有効性,④提出先・税目・課税期間,⑤申告書と決算書の数値,⑥必要な添付データ,⑦利用可能時間及び⑧納付方法を確認する。
期限当日に初めて環境設定,電子証明書の更新又は大容量データの変換を始めないことが重要である。

2 送信後

送信後には,①受信通知,②受付日時・受付番号,③エラーの有無,④送信データと帳票イメージ,⑤電子納税の完了及び⑥保存すべき原本の所在を確認する。
申告の受付,添付書類の到達及び納付の完了は別々に確認すべき事項である。

3 進行を止めるべき場合

利用者識別番号が重複している疑いがある場合,電子証明書が失効又はロックしている場合,受信通知にエラーがある場合,対象手続がPDF送信可能一覧にない場合,又は納付額・税目・課税期間が一致しない場合は,そのまま再操作を繰り返さず,公式案内又は税務署への照会によって原因を特定すべきである。
特に申告期限又は納期限が迫っている場合は,システム障害の有無と利用可能な代替提出・納付手段を早めに確認する必要がある。

別人又は別法人の利用者識別番号で送信した疑い,重複番号を取得した疑い,又は提出先・税目・課税期間の取り違えがある場合は,送信データ,受信通知,操作日時及び利用ソフトを保全し,所轄税務署へ処理方法を確認する。原因を確認しないまま再送信を繰り返すと,複数の申告データが残り,有効な申告の識別が難しくなる。

e-Tax・作成コーナーヘルプデスクは,事前準備,送信方法及びエラー等の技術的な問い合わせを扱う。個別の税務相談,送信後の個別処理又は還付状況は,原則として所轄税務署に確認する。提出証拠と過去の申告書の取得方法は,収受日付印廃止後の申告書提出証明と申告書等閲覧サービス-弁護士代理・相続人・e-Tax(AI作成)を参照されたい。

第9 沿革及び関連記事

1 主な沿革

e-Taxは,平成16年2月に名古屋国税局管内で運用を開始し,同年6月に全国で運用を開始した。
その後,利用可能手続及び受付時間が拡大され,令和6年5月には各WEBシステムが現在のe-Taxソフト(WEB版)へ統合された。

2 関連記事

源泉所得税の制度及び納付時期については,源泉所得税に関するメモ書きを参照されたい。
地方税の電子申告・電子納付については,eLTAX(エルタックス)に関するメモ書きを参照されたい。
死亡による準確定申告の要否,必要書類及びe-Taxでの提出方法については,準確定申告-4か月の期限・必要書類・書き方・e-Taxと相続税(AI作成)を参照されたい。

第10 出典

1 法令

e-Gov法令検索・租税特別措置法25条の2

2 国税庁の資料

①国税庁「e-Taxについて知る
②国税庁「ご利用の流れ
③国税庁「e-Taxソフト(WEB版)について
④国税庁「各ソフト・コーナー
⑤国税庁「e-Taxで申告等データを送信する際の電子署名等の一部省略について
⑥国税庁「所得税の確定申告における第三者作成書類の添付省略
⑦国税庁「イメージデータで送信可能な手続について
⑧国税庁「電子納税の方法にはどのような方法がありますか
⑨国税庁「インターネットバンキングやATMで電子納税をした場合の入力事項
⑩国税庁「大法人の電子申告の義務化について
⑪国税庁「個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について
⑫国税庁「75万円の青色申告特別控除の適用を受ける旨の届出書
⑬国税庁「国税システムの更改に伴うメンテナンス時間について
⑭国税庁「処分通知等の電子交付について
⑮国税庁「e-TaxホームページのIPアドレスの仕様変更について
⑯国税庁「民間会計ソフト等で作成した申告書等データのWEB版による送信
⑰国税庁「スマートフォンをICカードリーダライタとして利用する方法
⑱国税庁「e-Taxの利用可能時間
⑲国税庁「令和8年度税制改正の大綱(令和7年12月26日閣議決定)(抄)」16頁

3 関連記事

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