第1 この記事の対象と結論
本記事は,令和7年司法試験の論文式試験のうち,選択科目である経済法の第2問を対象として,法務省が公表した「出題の趣旨」及び「採点実感」から答案の評価項目を抽出し,5段階で重み付けをした上で,それらの評価項目を満たす模範解答を示すものである。
評価項目は公式資料から本記事が独自に抽出したものであり,法務省の採点基準や配点ではない。
法令等は,試験が実施された令和7年7月16日当時のものを基準としている。
本問は,甲地域の農家のほとんどを組合員とするX農業協同組合(以下「X農協」という。)が,農業用設備βの調達資金を低金利で融資するに当たり,組合員が生産する農産品αの80パーセントまでをX農協に出荷することを条件とする計画について,独占禁止法上の評価を問うものである。
問題の中心は,この計画を拘束条件付取引(一般指定12項)として捉え,「拘束」の有無,市場の画定,市場閉鎖効果の有無及びX農協が主張するフリーライド防止の正当化事由を,問題文の事実に即して検討することにある。
公式資料から抽出できた評価項目は25項目である。
重み5(答案の骨格又は採点実感が評価の分かれ目とした事項)に当たるのは,拘束条件付取引を中心に据えた検討(番号1),市場閉鎖効果の前提としての市場画定(番号9),商系業者の集荷に影響が出る作用機序(Theory of harm)の明示(番号18)及び80パーセントの系統出荷の義務付けの相当性の具体的な検討(番号23)の4項目である。
第5の模範解答は,論文式答案で広く使われてきた型(問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書く型)で示し,その後に出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説を付けている。
結論は,本問の計画は,実施されれば拘束条件付取引として独占禁止法19条に違反するというものである。
第2 評価項目の示し方と重み付けの基準
1 評価項目の示し方
評価項目は,本問の出題の趣旨(経済法第2問の部分)又は採点実感(経済法の部分)の記述から抜き出したものに限り,一つの項目に一つの判定対象だけを入れ,答案に何が書かれていれば満たすのかが分かる形に言い換えた。
各項目には,出題の趣旨と採点実感のどこに根拠があるかを,頁と見出し番号(採点実感の「第3の2⑷ウ」は,「第3 採点実感等」の「2 第2問」の「⑷ 効果要件について」のウを指す。)で示し,一方の資料に記載がない場合は「記載なし」,一般的な記述から導いたものは「間接」と表示した。
「記載なし」は,その資料の経済法第2問に関する部分を全て読んだ上での表示である。
公式資料の文章は,根拠となる記述の中心部分だけを短く引用し,その他は趣旨を要約して示している。
「〜しない」の形の項目(番号25)は,採点実感が評価を下げる理由として挙げた誤りを,避けるべき事項として示したものである。
番号25は特定の論点ではなく答案の組立て全体に関わるため,「答案全体」の表に置いた。
2 5段階の重み付けの基準
重みは,公式資料の書きぶりの強さから本記事が付けたものであり,法務省の配点ではない。
①重み5:答案の骨格そのもの,又は採点実感が「優秀」「良好」「一応の水準」「不良」の区分の分かれ目とした事項
②重み4:出題の趣旨が検討を求め,採点実感も評価又は不足の指摘を通じて取り上げた事項
③重み3:どちらか一方が明示する中核の理由付け
④重み2:一方が軽い表現で触れる補強の事項,又は典型的な誤りとして指摘された事項
⑤重み1:一方が控えめに触れるだけの事項
本問では重み1に当たる項目はなかった。
出題の趣旨又は採点実感が別の構成を許容する事項(番号2・20)は,その構成を採る答案にだけ当てはまる項目であり,全ての答案に求められる事項ではない。
第3 本問の概要
X農協は,甲地域の農家のほとんどを組合員とし,組合員からαの販売委託を受けて,農業協同組合の連合組織を通じて全国へ販売している。
甲地域産のαは消費者の評価が高く,甲地域を唯一の生産地域とする乙県のαの売上高は全国の25パーセントを占め,都道府県別出荷量でも圧倒的な一位である。
αの生産には,高価で数年ごとに更新が必要な農業用設備βが必要である。
X農協は,組合員の要望を受け,国の補助金を利用して,β調達等のための資金を低金利で貸し付ける業務を数年前から行っている。
X農協以外に低金利で貸し付ける者はおらず,αを生産するほとんどの組合員がこの貸付けを受けている。
かつては組合員のほとんどがX農協に販売を委託していた(系統出荷)が,甲地域に所在する3社の商系業者が手数料を軽減するなどして販売委託事業を拡大し(系統外出荷),それぞれ集荷量の10パーセントから20パーセント程度を占めるに至り,系統出荷は55パーセント程度に減少した。
農家から販売委託を受けるには,生産地の近隣に大規模な出荷拠点が必要である。
X農協は,系統外出荷は自らの融資活動や広報活動へのフリーライドであり,系統外出荷が拡大すれば全国での販売事業に支障が出ると考え,融資に当たり,組合員が生産するαのうち80パーセントまではX農協に出荷することを条件とし,融資期間中これを遵守させることを計画している。
X農協は,乙県のα出荷量が全国でせいぜい25パーセントにすぎないから,独占禁止法に違反しないと考えている。
経営基盤の強固な少数の組合員を除いて要請を受け入れることが想定され,受け入れる組合員の出荷量は,今後数年のうちに甲地域産α生産量の80パーセントを占めると想定されている。
設問は,X農協の計画を独占禁止法上どのように評価すべきかを問う。
立場の指定はなく,計画はまだ実施されていない。
第4 評価項目と重み
1 適用条文の選択と行為主体
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 本問計画を,不公正な取引方法,とりわけ拘束条件付取引(独占禁止法19条,2条9項6号,一般指定12項)を中心に据えて検討する。 | 5 | 30頁(〔第2問〕)「本問は、拘束条件付取引に該当する行為について、その公正競争阻害性をどのように判断するのかを検討する」 | 17頁(第3の2⑴)「拘束条件付取引として捉えることが全体を最も適切に捉え」/19頁(第3の2⑸)「的確に条文を選択し」 |
| 2 | 排他条件付取引,取引妨害,抱き合わせ販売等の別の行為類型で構成する場合は,その行為類型の行為要件への当てはめを的確に行う。 | 3 | 30頁(〔第2問〕)「それぞれの行為類型に係る行為要件への当てはめが的確になされていることが求められる」 | 17頁(第3の2⑴)「いずれも直ちに間違いとまでは言えないが」 |
| 3 | X農協が不公正な取引方法の主体となる「事業者」(2条1項)に当たることを示す。 | 2 | 記載なし | 17頁(第3の2⑵)「大部分の答案が独占禁止法第2条第1項に基づいて正確に論じていた」 |
2 行為要件(拘束)
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 4 | 「拘束」の意義(人為的な手段によって実効性が確保されていること)を規範として示す。 | 4 | 30頁(〔第2問〕)「本件における拘束の内容がどのようなものであるかを的確に判断し」 | 17頁(第3の2⑶)「「人為的な手段によって実効性が保たれている」といった通説的な説明」/14頁(第2の2)「「拘束」したものかについて、規範定立と当てはめができているか」 |
| 5 | βが高価で数年ごとに更新を要し資金調達が必要なこと,低利で融資するのはX農協だけであることから,融資を打ち切られたくない大部分の組合員は条件をのまざるを得ないという事実上の拘束を当てはめる。 | 4 | 30頁(〔第2問〕)「本件における拘束の内容がどのようなものであるかを的確に判断し」 | 17頁(第3の2⑶)「これを低利で融資をする事業者はX農協しかないこと等の事情を上げ」/17頁(第3の2⑶)「事実上の拘束があることにつき、多くの答案で触れられており」 |
3 効果要件(公正競争阻害性)
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 6 | 本件の拘束が組合員と競争者(商系業者)との取引を制限するものであることを把握し,公正競争阻害性が自由競争減殺型であることを示す。 | 4 | 30頁(〔第2問〕)「公正競争阻害性が自由競争減殺型であることは容易に分かる」 | 17頁(第3の2⑷ア)「その内容は自由競争減殺であり、具体的には市場閉鎖効果を生じること」 |
| 7 | 「不当に」が公正競争阻害性を意味し,本件では市場閉鎖効果の有無が問題となることを,中途半端でなく示す。 | 4 | 31頁(〔第2問〕)「自由競争減殺型の中でも市場閉鎖型効果を有するか否かが検討課題」 | 17頁(第3の2⑷ア)「拘束条件付取引でいう「不当に」が公正競争阻害性を意味すること」/17頁(第3の2⑷ア)「中途半端な記述にとどまっているものも散見された」 |
| 8 | 市場閉鎖効果の判断基準(新規参入者や既存の競争者が代替的な取引先を容易に確保できなくなり,費用の引上げや意欲の喪失により排除され又は取引機会が減少するような状態をもたらすおそれ)を十分に述べる。 | 4 | 31頁(〔第2問〕)「市場閉鎖効果の判断基準の内容を正しく理解していることが必要」 | 18頁(第3の2⑷ウ)「この基準について十分に述べられている答案は稀であった」 |
4 市場画定
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 9 | 市場閉鎖効果の判断の前提として,まず市場を画定する。 | 5 | 30頁(〔第2問〕)「市場画定が、まず必要となる」 | 17頁(第3の2⑷イ)「市場閉鎖効果の判断の前提として、市場を画定する必要がある」/19頁(第3の2⑸)「市場画定や競争阻害効果の論述ができていないもの」 |
| 10 | 行為の影響が及ぶ取引の範囲から市場を画定することに言及する。 | 3 | 間接:「本件事例で影響を受ける取引の実態を正確に読み取ることが必要である」(31頁) | 17頁(第3の2⑷イ)「行為の影響の及ぶ取引の範囲に言及するものは少なかった」 |
| 11 | 地理的範囲について,産地の近くに大規模な出荷施設が必要なため,集荷の範囲が甲地域周辺に施設を持つ業者に限られることを示す。 | 4 | 31頁(〔第2問〕)「市場閉鎖効果が評価される市場の商品・役務範囲、地理的範囲を正しく識別できるか」 | 17頁(第3の2⑷イ)「産地の近くに大規模な出荷施設を必要とすることについて触れ」 |
| 12 | 商品役務範囲を,αの販売委託(甲地域産αを全国市場に出すまでの流通サービス)の市場と画定する(全国のα販売市場と見る場合は,他地域産αの競争圧力を考慮する)。 | 4 | 31頁(〔第2問〕)「市場閉鎖効果が評価される市場の商品・役務範囲、地理的範囲を正しく識別できるか」 | 17頁(第3の2⑷イ)「αの取引販売委託市場が画定される」/17頁(第3の2⑷イ)「他地域産のαの競争圧力をも考慮する必要がある」 |
| 13 | X農協の「乙県のα出荷量が全国でせいぜい25パーセントを占めるにすぎない」との主張に,市場画定の段階で対応する。 | 3 | 31頁(〔第2問〕)「主張のうち、市場画定にも関わるものは、市場画定の段階で考慮することになろう」 | 記載なし |
5 市場閉鎖効果の当てはめ
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 14 | X農協の地位(α生産農家の大部分が加入し,系統出荷が55%程度を占める有力な事業者であること)を評価する。 | 4 | 31頁(〔第2問〕)「行為を行った事業者の地位」 | 18頁(第3の2⑷ウ)「X農協は有力な事業者であること」 |
| 15 | 低利融資が国の補助に基づくこと,及びβがなければαを生産できないことを,背景事情として押さえる。 | 3 | 記載なし | 18頁(第3の2⑷ウ)「低利融資が国家補助に基づいていること及びβがなければαの生産ができないこと」 |
| 16 | 拘束の程度・期間と,競争事業者が利用できなくなる取引相手の規模(受け入れる組合員が生産量の80%を占め,その80%がX農協に出荷されるので,甲地域産α全体の64%となること)を評価する。 | 4 | 31頁(〔第2問〕)「拘束の程度の大きさ、その期間、それによって競争事業者が利用できなくなった取引相手の規模」 | 18頁(第3の2⑷エ)「X農協への販売委託はこの甲地域産α全体の64パーセントとなる」 |
| 17 | 影響を受ける競争者の状況(商系業者の販売受託のシェアが合計45%から36%以下に減少すること)を評価する。 | 4 | 31頁(〔第2問〕)「影響を受ける競争者の状況」 | 18頁(第3の2⑷エ)「これが36パーセント以下に減少することになる」 |
| 18 | 80%の系統出荷によって商系業者の集荷に大きな影響が出る作用機序(Theory of harm)を明確に示す(定量的に示す必要はなく,「おそれ」で足りる)。 | 5 | 31頁(〔第2問〕)「それらの考慮要素から、市場閉鎖効果の存否を評価することになる」 | 18頁(第3の2⑷ウ)「作用機序(Theory of harm)を明確に示す必要がある」/19頁(第3の2⑸)「当てはめにおいて、競争阻害効果を発生させる作用機序を踏まえ具体的に行っている答案は「優秀」」 |
| 19 | 商系業者が負う不利益に具体的に言及する(集荷を確保するには,X農協の低利融資を受けない農家が一般の金融機関から借りた場合の金利との差額を補填する必要があり,集荷コストが高くなる。手数料を下げて集荷を伸ばしてきた経緯からは更なる負担は難しい)。 | 3 | 記載なし | 18頁(第3の2⑷ウ)「商系業者が負うことになる不利益にも具体的に言及するのが望ましい」/18頁(第3の2⑷ウ)「一般の金融機関から融資を受けた場合に負担することとなる金利との差額」 |
6 私的独占との関係
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 20 | 排除型私的独占が成立するとする場合は,64%・36%等の数字をもって「排除し」「一定の取引分野における競争を実質的に制限する」に当たることを説得的に論じる(当たらなければ取引機会の減少にとどまり,拘束条件付取引が成立するにとどまる)。 | 3 | 記載なし | 18頁(第3の2⑷エ)「本問について排除型私的独占が成立するとする場合は、この数字をもって「排除し」」/18頁(第3の2⑷エ)「私的独占が成立するとする場合、行為要件・効果要件該当性を説得的に論じる必要がある」 |
7 正当化事由
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 21 | X農協の主張(フリーライド防止)が正当化事由となり得るかを,目的の正当性と手段の相当性の見地から論ずる。 | 4 | 31頁(〔第2問〕)「フリーライドを防止するために行われているという主張については、それが正当化事由となり得るか否かについて検討する必要がある」 | 14頁(第2の2)「目的の正当性と手段の相当性の見地から適切に論じられているか」 |
| 22 | フリーライド防止の目的を正当とするなら,それがなぜ競争促進効果に結び付くかを明らかにする(例:農協による責任ある品質管理によるブランド力の維持・向上,系統外出荷を野放図に認めると補助金の確保や広報活動を続けるインセンティブを失うおそれ)。 | 3 | 間接:「それが正当化事由となり得るか否かについて検討する必要がある」(31頁) | 18頁(第3の2⑷オ)「フリーライド防止が何ゆえ競争促進効果に結び付くかを明らかにする必要がある」 |
| 23 | 目的との関係で,80%の系統出荷を義務付けることが手段として相当かを具体的に検討する。 | 5 | 間接:「それが正当化事由となり得るか否かについて検討する必要がある」(31頁) | 18頁(第3の2⑷オ)「80パーセントの系統出荷を義務とすることが相当かを論じる必要がある」/18頁(第3の2⑷オ)「多くの答案で具体性を欠き、おおむね低評価とせざるを得なかった」 |
| 24 | 「系統外出荷が拡大すれば、X農協の全国でのαの販売事業に支障が出る」との理由は,正当化の根拠を見いだしがたいことを示す。 | 2 | 記載なし | 18頁(第3の2⑷オ)「X農協の全国でのα販売事業に支障が出るとの理由はその根拠を見いだしがたい」 |
8 答案全体
| 番号 | 評価項目 | 重み | 出題の趣旨 | 採点実感 |
|---|---|---|---|---|
| 25 | 複数の違反類型を並べるだけで,結局どの違反類型に当たるかの結論を出さないまま終えない(各類型の成立要件の記載を不十分なままにしない)。 | 4 | 記載なし | 19頁(第3の2⑸)「結局どの違反類型とするかについて結論を出しておらず」/19頁(第3の2⑸)「いずれの類型もその成立要件の記載が不十分なもの」 |
9 重みの分布
25項目の内訳は,重み5が4項目,重み4が12項目,重み3が7項目,重み2が2項目,重み1が0項目であり,重みの合計は93点である。
重み5の4項目は,拘束条件付取引を中心に据えた検討(番号1),市場閉鎖効果の前提としての市場画定(番号9),商系業者の集荷に影響が出る作用機序の明示(番号18)及び80パーセントの系統出荷の義務付けの相当性(番号23)である。
番号1と番号9は,採点実感が「優秀」と「不良」を分ける条件(条文の選択,市場画定の論述)として挙げた事項であり,番号18は「優秀」と「良好」を分ける条件(作用機序を踏まえた具体的な当てはめ)として挙げた事項である。
番号23は,正当化事由について採点実感が「おおむね低評価とせざるを得なかった」とした中で,そのような検討がされている答案は「ほとんどなかった」とした事項である。
項目の多い分野は,市場閉鎖効果の当てはめ(6項目・23点)と市場画定(5項目・19点)であり,両者で全体の4割を超える。
第5 模範解答
1 答案の前提と表記
答案は,令和7年7月16日当時の独占禁止法,不公正な取引方法(昭和57年公正取引委員会告示第15号。以下「一般指定」という。)及び農業協同組合法を前提としている。
市場閉鎖効果の定義は,公正取引委員会の「流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」第1部の3⑵アの考え方に従った(同指針は令和8年7月8日に改正されたが,改正は再販売価格の拘束に関する部分に限られ,答案で用いた部分は試験日当時と同じ文言である。)。
答案の階層は「1→(1)→ア」とし,問題提起,規範の定立,当てはめ及び結論の順に書いた。
条文は独占禁止法の条文を法令名なしで示し,それ以外の法令は法令名を付けた。
答案では裁判例を引用していない。
字数は約2,200字である。
2 答案
1 適用条文と行為要件について
(1) X農協は,資金の貸付けとαの販売受託の事業を営む「事業者」(2条1項)である。
本問計画は,β調達等の融資に当たり,組合員が生産するαの80%まではX農協に出荷することを条件とし(以下「本件条件」という。),融資期間中これを遵守させるものである。
本件条件は,組合員とその取引の相手方である商系業者との取引を2割までに制限するから,拘束条件付取引(2条9項6号ニ,一般指定12項)に当たらないか。
なお,競争者との全面的な取引禁止ではないから,排他条件付取引(同11項)ではなく12項で捉えるのが適切である。
(2) 「拘束」とは,何らかの人為的な手段によって条件の実効性が確保されていることをいうと解される。
本問では,βがなければαを生産できず,βは高価で数年ごとに更新を要するため,組合員は資金を融資に頼らざるを得ないところ,国の補助を受けた低金利で貸し付けるのはX農協だけである。
そのため,融資を打ち切られたくない大部分の組合員は本件条件をのまざるを得ず,本件条件の実効性は融資の供与によって確保されているといえる。
よって,「拘束」が認められる。
2 公正競争阻害性について
(1) 12項の「不当に」の意義が問題となる。
思うに,「不当に」は公正競争阻害性を意味するところ,本件条件は競争者との取引を制限するものであり,その弊害は競争者の取引先を奪って自由な競争を減殺する点にある。
よって,本件の「不当に」とは市場閉鎖効果が生ずることをいい,それは,新規参入者や既存の競争者が代替的な取引先を容易に確保できなくなり,事業活動の費用が引き上げられ,又は参入の意欲が損なわれるなどして,排除され又は取引機会が減少する状態をもたらすおそれが生じることをいうと解する。
その判断は,行為者の地位,拘束の程度・期間,競争者が利用できなくなる取引相手の規模,競争者の状況等を総合して行い,現実に排除が生じたことは要しない。
(2) 前提として,市場は行為の影響が及ぶ取引の範囲から画定すべきである。
本件条件が制限するのは農家がαの販売を誰に委託するかであり,影響を受けるのは,農家を需要者とし手数料を対価とするαの販売受託の取引である。
そして,販売委託を受けるには産地の近くに大規模な出荷拠点が必要であるから,集荷の範囲は甲地域に拠点を持つ業者に限られる。
よって,市場は「甲地域におけるαの販売受託」の取引分野である。
X農協は乙県のα出荷量が全国の「せいぜい25パーセント」にすぎないとするが,全国のα販売市場を基準とする点で失当である。
(3) これを本問について見ると,
ア 甲地域の農家のほとんどがX農協に加入し,系統出荷は集荷量の55%程度で第一位であるから,X農協は有力な事業者といえる。
イ 受け入れる組合員の出荷量は生産量の80%を占めると想定され,その80%がX農協に出荷されるから,X農協への販売委託は甲地域産α全体の64%(80%×80%)となる。
現在45%程度ある商系業者の販売受託は36%以下に減少し,拘束は融資期間中続き,βの更新ごとに繰り返される。
ウ 商系業者が集荷を取り戻すには,X農協の融資を受けずに一般の金融機関から借りる農家の金利差を補填する必要がある。
これは集荷費用の引上げを意味し,手数料を軽減して集荷を伸ばしてきた商系業者にとって更なる負担は難しい。
しかも,大規模な出荷拠点を要するため商系業者は3社しかなく,新規参入も困難である。
確かに,経営基盤の強固な少数の組合員は条件を受け入れない。
しかし,その出荷量は2割にとどまり,商系業者の取引機会の減少は避けられない。
エ よって,本件条件には市場閉鎖効果が生ずるおそれがある。
(4) もっとも,X農協は,系統外出荷は融資や広報活動へのフリーライドであるとする。そこで,正当化事由が認められないか。
目的が正当であり,手段がその目的に照らして相当な範囲にとどまる場合には,不当性が否定されると解される。
確かに,X農協は組合員の要望を受けて補助金を確保し,広報にも努めてきたから,系統外出荷を無制限に認めると,補助金の確保や広報を続ける意欲を失い,甲地域産αのブランド力の維持が損なわれるおそれはある。
しかし,融資は元利の返済を伴い,βは組合員が所有する汎用的な設備であるから,その目的のために出荷先を拘束する必要性は乏しい。
また,広報の費用は手数料の設定等で回収でき,融資額と無関係に生産量の一律8割を拘束することは,目的に照らして過大であり,相当とはいえない。
さらに,系統外出荷の拡大で販売事業に支障が出るとの理由は,競争の回避を求めるものにすぎない。
よって,正当化事由は認められず,本件条件は拘束条件付取引に当たる。
3 私的独占との関係について
排除型私的独占(2条5項)とするには,64%の拘束によって商系業者が排除され,X農協が手数料等をある程度自由に左右できる状態に至ることを示す必要がある。
しかし,計画段階では,商系業者3社が36%の範囲でなお集荷を続け得るから,取引機会の減少を超えて競争の実質的制限まで認めるのは困難であり,拘束条件付取引の成立にとどまる。
4 結論
以上より,本問計画は,実施されれば拘束条件付取引として19条に違反する。
なお,X農協は22条の組合とみなされる(農業協同組合法8条)が,不公正な取引方法を用いる場合は適用除外とならない(22条ただし書)。
以上
3 出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説
(1) 答案と評価項目の対応
答案の1(1)は番号1・3に,1(2)は番号4・5・15に,2(1)は番号6・7・8に,2(2)は番号9・10・11・12・13に,2(3)は番号14・16・17・18・19に,2(4)は番号21・22・23・24に,3は番号20に,答案全体の構成は番号25に対応する。
番号2は,拘束条件付取引以外の行為類型で構成する答案に当てはまる項目であるため,本答案では,排他条件付取引ではなく12項で捉える理由を1文で示すにとどめた。
(2) 行為類型の選択と「拘束」
採点実感は,排除型私的独占,抱き合わせ販売,排他条件付取引,取引妨害,事業者団体の規制,優越的地位の濫用を検討した答案も「直ちに間違いとまでは言えない」としつつ,農業協同組合の系統出荷については拘束条件付取引として捉えることが最も適切であり,これまでの多くの先例でも拘束条件付取引が適用されてきたとしている(番号1)。
本答案は,80パーセントの条件が2割の系統外出荷を許す一部の制限であることから,「競争者と取引しないこと」を条件とする排他条件付取引(一般指定11項)ではなく,同項に該当する行為以外を対象とする12項で捉えた。
「拘束」は,何らかの人為的な手段によって条件の実効性が確保されていることをいうと説明するのが一般的であり,採点実感によれば,ほとんどの答案がこの点を良好に論じていた(番号4・5)。
本問では,βがなければαを生産できず,βの資金を低金利で貸すのはX農協だけであるという事情が,融資を打ち切られたくない組合員に条件をのませる手段になっている。
(3) 市場画定と市場閉鎖効果
出題の趣旨は,まず市場画定が必要であり,その上で,その市場で公正競争阻害性(自由競争減殺型,とりわけ市場閉鎖効果)が生じるかを検討するという順序を示している(番号6・7・9)。
採点実感は,行為の影響が及ぶ取引の範囲から市場を画定することに触れた答案が少なかったこと,地理的範囲について大規模な出荷施設の必要性に触れた答案がそれほど多くなかったことを指摘している(番号10・11)。
商品役務の範囲については,甲地域産αの全国での販売市場と見る答案と,αの販売委託(甲地域産αを全国市場に出すまでの流通サービス)の市場と見る答案に分かれ,後者の答案が競争への影響を的確に論じていたとされる(番号12)。
前者の構成を採る場合は,他地域産のαの競争圧力も考慮する必要がある。
X農協の「全国でせいぜい25パーセント」という主張は,市場画定の段階で考慮すべき事項である(番号13)。
市場閉鎖効果の規範について,採点実感は,流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針の考え方が代表的であり裁判例でも用いられているとしつつ,この基準を十分に述べた答案は稀であったとしている(番号8)。
当てはめでは,受け入れる組合員の出荷量が生産量の80パーセントであり,その80パーセントがX農協に出荷されるので,X農協への販売委託は全体の64パーセントとなり,現在約45パーセントある商系業者の販売受託は36パーセント以下に減少する(番号16・17)。
重み5とした番号18は,数字を示すだけでなく,商系業者の集荷に影響が出る仕組みを明確にすることである。
採点実感は,商系業者が集荷を確保するには,X農協の低利融資を受けない農家が一般の金融機関から借りる場合の金利との差額を補填する必要があり,集荷コストが高くなること,手数料を軽減して集荷を伸ばしてきた経緯からはそれ以上の負担は難しいことを例に挙げている(番号19)。
本答案の2(3)ウはこの仕組みを書いたものである。
(4) 正当化事由と私的独占
採点実感は,正当化事由について多くの答案が具体性を欠き,おおむね低評価とせざるを得なかったとしている。
正当化事由は,目的の正当性と手段の相当性の見地から論じる必要がある(番号21)。
X農協のフリーライド防止の目的を正当とするなら,それがなぜ競争促進効果に結び付くかを示す必要があり,採点実感は,農協による責任ある品質管理によるブランド力の維持・向上や,系統外出荷を野放図に認めると補助金の確保や広報活動を続けるインセンティブを失うおそれを例に挙げている(番号22)。
その上で,80パーセントの系統出荷を義務とすることが相当かを論じる必要があるが,そのような検討をした答案はほとんどなかったとされる(番号23)。
本答案は,目的の側を「確かに」として認めた上で,融資は元利の返済を伴うこと,βは組合員が所有する汎用的な設備であること,広報の費用は手数料の設定等で回収できること,融資額と無関係に一律8割を拘束することは過大であることから,手段の相当性を否定した。
「系統外出荷が拡大すれば、X農協の全国でのαの販売事業に支障が出る」という理由は,採点実感も根拠を見いだしがたいとしている(番号24)。
排除型私的独占については,採点実感は,成立するとする場合は64パーセント等の数字をもって「排除」と「競争の実質的制限」に当たることを説得的に論じる必要があり,これらに当たらなければ取引機会の減少があるにすぎず,拘束条件付取引の成立にとどまるとしている(番号20)。
多くの答案が双方とも成立するとしていたとされるが,本答案は,計画段階であり,商系業者3社が36パーセントの範囲でなお集荷を続け得ることから,競争の実質的制限までは認められないとして,拘束条件付取引の成立にとどめた。
私的独占の成立を論じる構成も許容されるが,その場合は,商系業者の事業継続の可能性や参入の困難さを,数字とともに具体的に示す必要がある。
(5) 答案の弱点と扱わなかった事項
採点実感は,複数の違反類型を論じながら,結局どの違反類型とするかの結論を出さず,判断の決め手となる事実分析に踏み込めていない答案を「一応の水準」にとどめている(番号25)。
本答案は,拘束条件付取引の成立を結論とし,私的独占は成立しない側に閉じることで,この点を避けた。
X農協は農業協同組合であるから,独占禁止法22条(組合の行為の適用除外)の適用が問題になり得る。
出題の趣旨と採点実感はこの点に触れていないが,農業協同組合法8条により22条1号及び3号の要件を備える組合とみなされるとしても,不公正な取引方法を用いる場合は適用除外とならない(22条ただし書)ため,答案では結論の後に1文で触れた。
また,組合員に事業の利用を強制することを禁じる農業協同組合法10条の2,排除措置命令(20条)や差止請求(24条)といった措置は,字数の制約から答案に書いていない。
答案では,市場画定について販売委託の市場を採り,全国のα販売市場とする構成は採らなかった。
また,抱き合わせ販売(一般指定10項),取引妨害(同14項)及び優越的地位の濫用(2条9項5号)の構成は検討していない。
第6 関連記事
1 同じ年度の司法試験の別の模範解答
①令和7年度司法試験論文式試験の主要7科目の模範解答(AI作成)
②令和7年度司法試験論文式試験の選択科目8科目の模範解答(AI作成)
③令和7年度司法試験公法系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した40項目と5段階の重み付け(AI作成)
④令和7年度司法試験公法系第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した72項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑤令和7年度司法試験民事系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した96項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑥令和7年度司法試験民事系第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した65項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑦令和7年度司法試験民事系第3問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した75項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑧令和7年度司法試験刑事系第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した59項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑨令和7年度司法試験刑事系第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した51項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑩令和7年度司法試験倒産法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した38項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑪令和7年度司法試験倒産法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した28項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑫令和7年度司法試験租税法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した33項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑬令和7年度司法試験租税法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した43項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑭令和7年度司法試験経済法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した25項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑮令和7年度司法試験知的財産法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した25項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑯令和7年度司法試験知的財産法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した35項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑰令和7年度司法試験労働法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した24項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑱令和7年度司法試験労働法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した33項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑲令和7年度司法試験環境法第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した26項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑳令和7年度司法試験環境法第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した28項目と5段階の重み付け(AI作成)
㉑令和7年度司法試験国際関係法(公法系)第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した19項目と5段階の重み付け(AI作成)
㉒令和7年度司法試験国際関係法(公法系)第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した22項目と5段階の重み付け(AI作成)
㉓令和7年度司法試験国際関係法(私法系)第1問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した30項目と5段階の重み付け(AI作成)
㉔令和7年度司法試験国際関係法(私法系)第2問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した29項目と5段階の重み付け(AI作成)
2 本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事
①不公正な取引方法に関する実務メモ(AIリライト)
②販売代理店の値引き・顧客切替えと独占禁止法―再販売価格拘束、リベート及び拘束条件付取引(AI作成)
③交換部品・保守サービスの締出しと独占禁止法―アフターマーケットと技術的ロックアウト(AI作成)
④令和8年度司法試験経済法第1問の参考答案と予想される評価項目――推奨価格・3%リベート・販売代理店変更の30項目と5段階の重み付け(AI作成)
⑤令和8年度司法試験経済法第2問の参考答案と予想される評価項目―共同購入・購入価格の上限合意・一方的追随を3段階で検討する(AI作成)
⑥農協による系統出荷・系統利用の強制と独占禁止法―融資・共同利用施設の条件付け,22条の適用除外及び公取委の事例(AI作成)
第7 出典及び確認状態
1 公式資料
①法務省「令和7年司法試験論文式試験問題集[経済法]」(選択科目の問題集。経済法第2問は16頁~17頁)
②法務省「令和7年司法試験論文式試験出題の趣旨」(経済法第2問は30頁~31頁)
③法務省「令和7年司法試験の採点実感(選択科目)」(経済法は14頁~19頁。第2問に関する部分は14頁及び16頁~19頁)
④法務省「令和7年司法試験の実施日程等について」(選択科目の試験日は令和7年7月16日)
2 法令
①私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(2条1項・5項・9項,3条,19条,20条,22条,24条)
②農業協同組合法(8条,10条,10条の2)
③公正取引委員会「不公正な取引方法(昭和57年公正取引委員会告示第15号)」(10項~12項)
④公正取引委員会「流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」(第1部の3⑴・⑵ア・⑶・⑷,第1部第2の2⑴)
⑤公正取引委員会「農業協同組合の活動に関する独占禁止法上の指針」(第2部第1の3,第2の2⑶)
3 裁判例
答案及び解説では裁判例を引用していない。
採点実感は,市場閉鎖効果の規範が「裁判例でも用いられている」と述べているが,本記事ではその裁判例の判決文を確認した範囲で引用していないため,事件名を挙げていない。
4 確認状態
出題の趣旨及び採点実感は,法務省が公表したPDFの経済法第2問に関する部分(出題の趣旨30頁~31頁,採点実感14頁及び16頁~19頁)を全て読み,評価項目の根拠とした語句がPDFの本文にあることを確認した。
法令は,e-Gov法令検索の試験日(令和7年7月16日)時点の版で確認した。
一般指定及び各指針は公正取引委員会のウェブサイトで確認した。
流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針は令和8年7月8日に改正されているが,同日の新旧対照表により,改正が再販売価格の拘束に関する部分に限られることを確認した。
農業協同組合の活動に関する独占禁止法上の指針は平成30年12月27日の改定版であり,試験日当時の版である。
評価項目の重みと項目数は本記事独自の分析であり,法務省の配点,得点又は合格可能性を示すものではない。