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歴代の女性最高裁判所判事一覧――全10人の在任期間と現職4人(AIリライト)

第1 歴代の女性最高裁判所判事一覧

1 一覧表

日本の最高裁判所判事に任命された女性は,令和8年8月8日現在,合計10人である。次表の任命年月日及び退官年月日は,裁判所ウェブサイトの「最高裁判所判事一覧表」及び現職判事一覧に合わせた。

順番氏名任命年月日退官年月日等所属小法廷任命時の主な経歴
高橋久子平成6年2月9日平成9年9月20日第一小法廷労働省婦人少年局長等
横尾和子平成13年12月19日平成20年9月11日第一小法廷社会保険庁長官,駐アイルランド大使等
櫻井龍子平成20年9月11日平成29年1月15日第一小法廷労働省女性局長等
岡部喜代子平成22年4月12日平成31年3月19日第三小法廷慶應義塾大学大学院法務研究科教授等
鬼丸かおる平成25年2月6日平成31年2月6日第二小法廷東京弁護士会所属弁護士
宮崎裕子平成30年1月9日令和3年7月8日第三小法廷第一東京弁護士会所属弁護士
岡村和美令和元年10月2日現職第二小法廷消費者庁長官,法務省人権擁護局長,検事等
渡邉惠理子令和3年7月16日現職第三小法廷第一東京弁護士会所属弁護士
宮川美津子令和5年11月6日現職第一小法廷第一東京弁護士会所属弁護士
10沖野眞已令和7年7月24日現職第三小法廷東京大学大学院法学政治学研究科教授等

高橋久子判事は,平成6年2月9日に任命された最初の女性最高裁判所判事である。沖野眞已判事は令和7年7月24日に任命され,女性の最高裁判所判事は初めて4人となった。

2 現職4人と各小法廷の構成

現職は,第一小法廷の宮川美津子判事,第二小法廷の岡村和美判事,第三小法廷の渡邉惠理子判事及び沖野眞已判事である。全15人に占める割合は4人,すなわち約26.7%であり,人数及び割合はいずれも過去最多である。

現在は,三つの小法廷のすべてに少なくとも1人の女性判事が所属し,第三小法廷には2人が所属している。他方,令和8年8月8日現在,女性の最高裁判所長官は任命されておらず,裁判官として継続勤務した後に最高裁判所判事へ任命された女性も確認できない。

第2 女性最高裁判所判事の人数の推移

1 平成6年から令和7年までの主な変化

年月日変化女性判事の人数
平成6年2月9日高橋久子判事を任命1人
平成9年9月20日高橋久子判事が退官0人
平成13年12月19日横尾和子判事を任命1人
平成20年9月11日横尾和子判事の退官と櫻井龍子判事の任命1人
平成22年4月12日岡部喜代子判事を任命2人
平成25年2月6日鬼丸かおる判事を任命3人
平成29年1月15日櫻井龍子判事が退官2人
平成30年1月9日宮崎裕子判事を任命3人
平成31年2月6日鬼丸かおる判事が退官2人
平成31年3月19日岡部喜代子判事が退官1人
令和元年10月2日岡村和美判事を任命2人
令和3年7月8日宮崎裕子判事が退官1人
令和3年7月16日渡邉惠理子判事を任命2人
令和5年11月6日宮川美津子判事を任命3人
令和7年7月24日沖野眞已判事を任命4人

女性判事がいなかったのは,高橋久子判事の退官後から横尾和子判事の任命前までの約4年3か月である。その後は1人以上が在任し,平成22年に2人,平成25年に3人となった後,退官と任命によって1人から3人の間を推移し,令和7年に初めて4人となった。

第3 任命制度と出身分野

1 任命権者,資格及び定年

日本国憲法79条1項及び裁判所法39条1項により,最高裁判所長官以外の最高裁判所判事は内閣が任命する。裁判所法39条2項は天皇による認証を定め,同法41条は任命資格を,同法50条は70歳の定年を定めている。

最高裁判所判事のうち何人を女性とするか,又は各出身分野から何人を任命するかを定めた法令はない。したがって,女性判事の人数や出身構成は,個々の任命の積み重ねによって形成される。

2 法令上の枠ではない出身構成

最高裁判所の人的構成は,実務上,裁判官6人,弁護士4人,検察官2人,行政官又は外交官2人及び学者1人をおおよその基準として説明されてきた。ただし,これは法令で固定された枠ではなく,時期によって経歴の分類や実際の構成が変わり得る。

現職の女性4人を任命直前の主な経歴でみると,渡邉惠理子判事及び宮川美津子判事が弁護士,岡村和美判事が検察官・行政官,沖野眞已判事が法学者である。歴代10人全体では,行政官,外交官,弁護士及び法学者の経歴を持つ者が任命されているが,裁判官として継続勤務した後に任命された女性はまだいない。

第4 女性裁判官の割合と任命をめぐる要望

1 裁判官全体に占める女性の割合

内閣府男女共同参画局の女性の政策・方針決定参画状況調べによれば,令和6年12月現在,簡易裁判所判事を含む裁判官3400人のうち女性は850人であり,割合は25.0%である。判事及び判事補に限ると,2753人のうち女性は817人であり,割合は29.7%である。

沖野眞已判事は,就任記者会見で,令和6年度の裁判官に占める女性の割合が約25%であり,令和7年4月採用の判事補では約40%である旨を述べている。同時に,女性判事の増加が裁判内容に直接どのような影響を与えるかは分からず,各判事が個人として議論するとの認識も示している。

2 30%以上を求める要望と現在地

日本女性法律家協会は,令和3年4月の女性最高裁判事の任命を求める要望書で,複数の女性判事を任命し,全15人の30%以上とすることなどを求めた。当時の歴代女性判事は7人であったが,その後,渡邉惠理子判事,宮川美津子判事及び沖野眞已判事が任命され,歴代10人,現職4人となった。

現職4人の割合は約26.7%であるため,30%には達していない。全15人のうち5人であれば約33.3%となる。

第5 氏名及び年月日の見方

1 公表氏名の表記

本記事では,裁判所が公表する字形に合わせて「渡邉惠理子」と表記した。

各氏名からは当ブログの経歴記事へ移動できる。ただし,高橋久子判事については独立した経歴記事がないため,同判事を対象者として扱う第17回最高裁判所裁判官国民審査の記事にリンクした。

2 退官年月日と将来の定年日

退官年月日は,裁判所ウェブサイトの「最高裁判所判事一覧表」に記載された日を採用した。このため,年齢計算上の定年到達日や個別の人事資料に示される発令日とは,1日異なる場合がある。

現職判事については,将来の退官予定日を一覧に掲げていない。裁判所法50条による70歳定年は確認できるものの,実際の退官原因や退官日は将来の事実だからである。

第6 関連記事

最高裁判所裁判官とは|現職15人の一覧・任命・定年・国民審査最高裁判所判事任命の閣議書最高裁判所裁判官推薦諮問委員会に関する日弁連の会務歴代の女性高裁長官一覧及び女性判事及び女性判事補の人数及び割合の推移も参照されたい。

第7 出典・参考資料

1 法令及び裁判所資料

日本国憲法

裁判所法

③ 最高裁判所「最高裁判所の裁判官

④ 最高裁判所「最高裁判所判事一覧表

⑤ 最高裁判所「沖野眞已最高裁判所判事就任記者会見の概要

2 統計及び要望書

① 内閣府男女共同参画局「女性の政策・方針決定参画状況調べ

② 日本女性法律家協会「女性最高裁判事の任命を求める要望書」(令和3年4月15日付け)

3 書籍

泉徳治ほか『一歩前へ出る司法――泉徳治元最高裁判事に聞く』(日本評論社,平成29年)157頁