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mintsの担当者が不在のときの引継ぎ―送達・期限・提出・保存を止めない運用(AI作成)

mintsの通知を確認する担当者が休暇,出張又は体調不良で不在になっても,送達の効力や提出期限はその事情だけで止まるわけではない。日常のチェックリストに加えて,代わりに確認する人と,確認後の報告・期限登録・保存までを一続きの手順にする必要がある。

本記事は,新法が適用される民事訴訟事件を中心に,現行の民事訴訟法と裁判所の「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引」(令和8年10月2日更新)を踏まえた事務所内の運用案を整理する。担当者の二重配置や確認表の項目は,本記事が提案する管理方法であり,裁判所が一律に義務付けた手続ではない。

第1 不在になる前に事件ごとの担当を決める

1 事件とアカウントの対応を確認する

事件番号,係属裁判所,新法・旧法の別,利用するシステム,事件に関連付けられた代理人,補助者及びシステム送達の届出状況を一覧にする。旧法適用事件と新法適用事件では提出方法や受領書等の扱いが異なるため,「mintsを使う事件」というだけで同じ処理にしない。

共同受任する代理人については,フォームの入力担当者が他の代理人の届出欄をオンにしたことだけで,他の代理人本人のシステム送達の届出にはならない。事件情報への関連付けと各自の届出を確認する(準備の手引13頁・14頁)。

2 確認担当と判断担当を対応させる

通常の確認担当,不在時の代替担当,期限を計算する弁護士及び再確認する人を決める。代替担当が誰に報告し,いつまでに応答がなければ別の担当者へ連絡するかも定める。

補助者は,適切に登録・関連付けられた自分の補助者アカウントを使用する。引継ぎ表にパスワードや認証コードを記載したり,不在の弁護士の認証情報を共用したりする方法は採らない。共同受任する弁護士については,訴訟代理人本人のアカウント,事件情報への関連付け及び届出を確認する(準備の手引9頁・13頁・14頁)。

第2 メール確認から送達の記録までをつなぐ

1 通知メールを受信しない場合も考える

通常のシステム送達では,閲覧,端末等への記録(ダウンロード),又は閲覧・記録ができる措置をとった旨の通知が発せられた日から1週間を経過した時のうち,最も早い時に効力が生じる(民事訴訟法109条の3第1項)。メールを受信した時や,担当弁護士が熟読した時を一律の起算点にしない。

電子申立て等の義務を負う者がシステム送達の届出をしていない場合,裁判所は通知を発する必要がない。この場合の1週間は,閲覧・記録ができる措置をとった日から数える(同法109条の4)。したがって,通知メールだけを確認対象とする運用では足りず,mintsの事件情報も確認する担当を決める。

なお,受送達者の責めに帰することができない事由で閲覧又は記録ができない期間は,1週間の計算に算入しない(同法109条の3第2項。109条の4第2項の場合にも準用される)。障害のお知らせが出ていた事実だけで,個々の事件における適用や不服申立期間の延長を断定することはできない。

2 補助者が開いた時刻も直ちに引き継ぐ

補助者が送達対象のファイルを閲覧又はダウンロードした場合も,送達の効力が生じると裁判所の手引は説明している(9頁)。担当弁護士に内容を渡す時刻とは区別して,操作した者,対象ファイル,操作日時及び報告先を記録する。

送達日を記録して終わりにせず,担当弁護士が対象文書と効力発生事由を確認し,次の期限を登録するところまで完了を確認する。「メール転送済み」「ファイル保存済み」「期限登録済み」を別の状態として管理すると,途中で処理が止まったことが分かりやすい。

第3 期限は原文と根拠から再確認する

電子判決書の控訴期間は,原則として判決書等の送達を受けた日から2週間の不変期間である(民事訴訟法285条)。一方,即時抗告期間は裁判の告知を受けた日から1週間であり(同法332条),全ての期限を「送達から2週間」として扱うことはできない。

mintsには控訴期間の末日が表示されず,決定・命令については電子判決書と異なりアップロード予定日等が知らされない(準備の手引35頁)。予定日の連絡や画面上の期限表示を待たず,文書の種類,送達・告知の日時,期間の根拠,期間計算の規定及び裁判所の指示を照合する。

担当者が計算した末日を別の人が原文から計算し直し,不一致があれば弁護士が解消する。初日不算入,末日が休日等である場合の扱いなども,民事訴訟法95条と適用される規定に従って確認する。この二重確認は,事務所内の事故防止策としての提案である。

第4 提出の完了と障害対応を引き継ぐ

提出前には,事件,提出先,文書種別及び最終版PDFを照合する。新規申立ての完了と,事件情報への関連付け後の証拠説明書・書証等の提出は区別する。関連付け後は,追加の連絡がなくても速やかにこれらをアップロードする必要がある(準備の手引3頁・12頁)。

代替担当が提出した場合は,操作した事実だけでなく,提出後の一覧・受付表示,提出したファイル及び確認日時を弁護士へ引き継ぐ。新規申立てでは「提出済」,受理日及び受付番号を確認する(同手引15頁)。結果が不明な操作を直ちに繰り返して重複提出することは避け,現在の表示を確認する。

令和8年10月4日に確認したmintsの公開案内には,9月29日付でサインインや事件表示等が不安定な状況の調査中との記載があった。また,処理に時間を要する場合は時間をおいて確認し,同じ操作を重ねないよう案内されている。これらは確認時点の案内であり,個々の操作の成否を証明するものではない。

障害時には,発生日時,エラー表示,対象操作及び確認結果を記録する。不具合・仕様の問い合わせと,期限や代替の提出方法など裁判手続の問い合わせを区別する。裁判所の「mintsでお困りの際は」は,後者について係属裁判所等への問い合わせを案内している。電子申立て等の義務の例外は民事訴訟法132条の11第3項等に従って判断し,担当者の不在だけを理由に紙提出へ切り替えない。

誤提出の場合には,誤提出先の事件担当部へ速やかに連絡する。裁判所による消去には要件があり,夜間・休日には消去対応ができず,相手方が既に閲覧している可能性もある。具体的な要件は,誤アップロード時の対応を参照されたい。

第5 保存と引継ぎの終了を確認する

1 事件終結を待たずにファイルを保存する

事件終了後は事件情報とアカウントの関連付けが解除され,その後の閲覧等には手数料が必要となる。和解や判決等では解除の時期が異なり,控訴があると判決確定前に関連付けが解除されることもある(準備の手引36頁)。

そこで,提出済みの最終版,受付の控え,受領した電子判決書・電子決定書・和解調書等を,受領・確認の都度,事務所の事件フォルダへ保存する運用が考えられる。保存後にファイルが開けること,事件と文書の対応,閲覧権限及びバックアップの対象になっていることを確認する。mints上で見えることだけを事務所の保存完了とは扱わない。

2 引継ぎ表を閉じる条件を決める

確認項目完了の目安
事件と担当事件・適用法・アカウント・通常担当・代替担当を照合した
送達・告知原文,効力発生事由,日時及び実際の操作担当を記録した
期限弁護士が期限を登録し,別の人が根拠から再確認した
提出受付・一覧等で結果を確認し,提出済みファイルを保存した
障害・誤提出連絡先,対応状況及び未解決事項を引き継いだ
保存保存先,開けること,権限及びバックアップ対象を確認した

この表は法定の様式ではない。事務所の人数や分担に合わせて調整し,未完了の項目を残したまま「引継ぎ完了」にしないための確認表として用いることが考えられる。

第6 関連記事と出典

運用全般は,事務所内チェックリスト,通知の区別は,通知メールの種類と読み方,届出・効力・期間は,システム送達と期限管理,権限は,補助者アカウントで説明している。

①民事訴訟法95条,109条の2から109条の4まで,132条の11,285条及び332条。
②最高裁判所事務総局民事局民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引(令和8年10月2日更新)3頁,9頁,12頁から15頁まで,35頁及び36頁。
③裁判所mintsでお困りの際は,誤アップロードした場合の対応について。
④mints公開案内(令和8年10月4日確認)。

本記事は公開情報から一般化した運用案であり,個別事件の送達日時や障害時の救済の成否を認定するものではない。