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検察審査会の情報公開――検察審査会行政文書の開示,苦情の申出及び審査委員会の答申(AIリライト)

第1 検察審査会の情報公開の基本的な枠組み

1 検察審査会は情報公開法の適用対象ではない

検察審査会は,公訴権の実行に関し民意を反映させてその適正を図るため,政令で定める地方裁判所及び地方裁判所支部の所在地に置かれる機関であり(検察審査会法1条1項),独立してその職権を行う(同法3条)。各検察審査会には事務局が置かれ,検察審査会事務官は裁判所事務官の中から最高裁判所が命ずるものとされ(同法19条,20条),検察審査会に関する経費は裁判所の経費の一部として国の予算に計上される(同法46条)。裁判所の庁舎内に置かれ,職員も裁判所職員であるという意味では裁判所と密接な関係にあるが,検察審査会は行政機関の保有する情報の公開に関する法律にいう行政機関ではなく,同法の適用対象ではない。

このことは裁判所ウェブサイトも明示しており,「検察審査会は,行政機関の保有する情報の公開に関する法律や個人情報の保護に関する法律の対象とされていませんが,各法律の趣旨を踏まえ,全検察審査会の申合せにより」開示等の運用を行っている,と説明されている。したがって,検察審査会に対する文書の開示の求めは,法律上の開示請求権に基づく「請求」ではなく,あくまで自主的な運用に基づく「申出」である。この違いは,後記第4の不服申立ての仕組みの特徴を理解する前提となる。

2 根拠は最高裁判所の通達から全検察審査会の申合せへ移った

かつての根拠は,平成13年3月29日付け最高裁刑一第108号「検察審査会の保有する検察審査会行政文書の開示に関する事務の基本的取扱いについて」(検察審査会事務局長あて最高裁判所事務総局刑事局長依命通達)であった。同日付けで,裁判所自身の司法行政文書についても平成13年3月29日最高裁総182号の事務総長依命通達が発出されており,検察審査会向けの刑事局長依命通達と裁判所向けの事務総長依命通達が対をなす関係にあった。同通達の本文は,資料価値があるので後記第10に掲げる。

しかし,現在の根拠はこの通達ではない。文書管理については,平成20年11月27日付け最高裁刑一第001207号刑事局長通達「検察審査会行政文書取扱要領について」が平成28年12月31日限り廃止され,その翌日から平成28年12月22日付け全検察審査会申合せ「検察審査会行政文書の管理について」が実施されている。開示については,平成28年12月22日付け全検察審査会申合せが平成31年3月31日限り廃止され,平成30年12月25日付け全検察審査会申合せ「検察審査会行政文書の開示に関する事務の基本的取扱いについて」が平成31年4月1日から実施され,令和7年3月21日付け全検察審査会申合せによる改定を経て令和7年4月1日から現行の内容になっている。保有個人情報の取扱い及び審査委員会についても,同じく平成30年12月25日付けの各申合せが根拠である。

規範の形式が最高裁判所の通達から全検察審査会の申合せへ移った点は,単なる形式の問題ではない。検察審査会法3条が検察審査会の職権行使の独立性を定めている以上,最高裁判所が上級行政庁として通達で個々の検察審査会を拘束する構造にはなじまない。全国の検察審査会が横並びで申し合わせ,共通の第三者機関を東京第一検察審査会に置くという現在の設計は,この独立性の要請から説明することができる。なお,平成13年3月29日付け依命通達自体がいつ廃止されたかは,平成28年12月22日付け開示申合せの本文が裁判所ウェブサイトで公表されていないため確認できていない。

第2 開示の対象となる文書と対象外の文書

1 検察審査会行政文書の定義

現行の申合せは,「検察審査会行政文書」を,検察審査会事務局の職員が職務上作成し,又は取得した検察審査会行政事務に関する文書,図画及び電磁的記録であって,検察審査会事務局の職員が組織的に用いるものとして検察審査会が保有しているものと定義し,官報,白書,新聞,雑誌,書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるものを除いている。平成13年通達が対象を「文書」に限っていたのに対し,図画及び電磁的記録が明示的に加えられ,市販物の除外規定が設けられた点が現行の特徴である。部分開示の規定についても,個人識別情報の定義に「他の情報と照合することにより,特定の個人を識別することができることとなるものを含む。」という括弧書きが加えられている。

2 審査事件の審査活動に関する文書は開示手続の対象とならない

検察審査会行政文書には,特定の審査事件の審査活動に関する文書は含まれない。この点を正面から説明したのが,大阪第一検察審査会に関する令和2年度(検審情)答申第1号(令和2年8月24日)である。同答申は,検察審査会における事件審査は,その結論いかんによっては公訴提起につながるものであって,捜査の密行性の原理に立脚する捜査手続の一環としての側面を持つことから,審査活動に関する文書は,情報公開法制において開示対象外とされている刑事事件関係文書と同様の性質を有するとし,刑事訴訟法53条の2第1項を参照条文として挙げている。同事件では,検察審査会法28条2項の会議録及び議論の内容が分かるもの,審査補助員が行った説明・助言の内容が分かるもの,検察審査会議の開催日程及び配布資料が分かるものについて,いずれも審査活動に関する文書であるとして,開示手続の対象とならないと判断された。

横浜第一検察審査会に関する令和2年度(検審情)答申第3号(令和2年11月24日)も,特定の審査事件3件に関する文書全体について同じ整理を採用している。したがって,個別の審査事件に関する審査事件記録,すなわち審査事件会議録,供述調書及び実地見分調書等は,そもそも開示の申出の対象にならない。

3 議決の要旨の掲示は「慣行として公にされている情報」に当たらない

検察審査会は,審査の結果議決をしたときは,理由を附した議決書を作成し,その謄本を当該検察官を指揮監督する検事正及び検察官適格審査会に送付し,議決後7日間当該検察審査会事務局の掲示場に議決の要旨を掲示し,かつ,審査申立人があるときはその議決の要旨を通知しなければならない(検察審査会法40条)。掲示によって議決の要旨が現に外部へ示される以上,そこに含まれる情報は情報公開法5条1号ただし書イにいう「法令の規定により又は慣行として公にされ,又は公にすることが予定されている情報」に相当するのではないかが問題となる。

前記令和2年度(検審情)答申第1号は,これを否定した。同答申は,検察審査会法を全体としてみると,まず審査会議非公開の原則が定められている(同法26条)ので,40条の意義はこの原則との関係で考える必要があるとした上で,40条の趣旨は議決の要旨を一般に知らしめるとともに検察審査会の会議の公正を期し,国民の信頼を確保することにあると解されるが,掲示場所及び掲示期間はいずれも限定的なものであること,掲示される内容は刑事事件の被疑事実を中心とする事項であって,本来,行政情報とは異なり刑事訴訟法47条に準じた慎重な取扱いが要請されるものであることを理由に挙げている。金沢検察審査会に関する令和3年度(検審情)答申第1号(令和3年5月20日)は,掲示場に現に掲示されていた特定の審査事件の議決の要旨そのものの開示の申出について,これも開示手続の対象とならないとした原判断を妥当とした。掲示されている文書がその期間中であっても開示手続の対象にならないという結論は一見奇異に映るが,開示手続の対象は検察審査会行政文書に限られ,議決の要旨は審査活動に関する文書であるという整理の帰結である。

もっとも,この取扱いには立法論としての批判がある。検察審査会の職務を経験した弁護士による解説書である長谷川純ほか『検察審査会――ケースで学ぶ』(日本評論社,2025年)は,訴訟記録の閲覧・謄写の制度が裁判の公開と並んで公正な裁判を受ける権利を支える重要な制度であるのに対し,検察審査会法には審査記録の閲覧の制度が設けられていないことを指摘した上で,少なくとも議決書の要旨については掲示期間中に一般へ公開されているのであるから第三者にも閲覧を許すべきであり,とりわけ刑事訴訟法53条3項が掲げる政治犯罪,出版に関する犯罪又は日本国憲法第三章で保障する国民の権利が問題となっている事件については閲覧・謄写を制限する理由はないとしている(同書130頁)。同書は,議決書の要旨に記載された事項は掲示等によって開示された段階でその秘密性が解除されると整理しており(同書128頁),議決の要旨の掲示に法的な意味を認めない前記答申の立場とは方向を異にする。

4 会議録には開示対象になるものとならないものがある

検察審査会法28条は,検察審査会議の議事については会議録を作らなければならず,会議録は検察審査会事務官が作ると定める。この会議録は一種類ではない。東京第一検察審査会に関する令和7年度(検審情)答申第2号(令和7年9月16日)は,同条の会議録には検察審査会法施行令27条による会議録とそれ以外の会議録が考えられるとした上で,開示申出書に「議決の議事録」と記載されている以上,検察官の不起訴処分の当否の審査に関する会議録の作成について定めた施行令27条による会議録と整理することが相当であるとし,議決に係る会議録は検察審査会行政事務に関する文書等には当たらないから開示の対象にならないと判断した。同答申は,施行令27条に定める以外の会議録についても,その存否を答えるだけで特定の審査申立事件の当事者の情報を開示することになるとして,存否応答拒否を相当とした。

検察審査会法施行令27条は,法2条1項1号に規定する事項,すなわち検察官の公訴を提起しない処分の当否の審査に関する会議録は事件ごとに作らなければならないとし,会議をした検察審査会及び年月日,検察審査会長,検察審査員,審査補助員及び検察審査会事務官の職名及び氏名,審査申立人及び被疑者の氏名並びに不起訴処分をした検察官の氏名及び官職,検察官の意見並びに審査申立人,証人及び専門的助言を徴された者の供述又はその要旨,議決をしたこと及び議決の趣旨等を記載すべきものとしている。事件関係者の氏名や供述の要旨まで記載されるこの会議録が開示の対象外とされるのは,前記2の整理からすれば当然である。

ここでいう「それ以外の会議録」の実体は,平成21年5月7日付け最高裁刑一第000070号刑事局長通達「検察審査会における会議録及び選定録の様式等について」(平成25年10月4日刑一第420号改正)が定める「事件外会議録」である。同通達は,会長互選会議録,定例会議録及び臨時会議録を事件外会議録と呼び,これを審査事件記録及び建議勧告事件記録とは別に司法年度ごとに期日順につづって事件外会議録つづりを作成するものとしている。文書管理の申合せの別表は,会長互選会議録,定例会議録及び臨時会議録を検察審査会行政文書の類型として掲げ,保存期間を5年としている。すなわち,同じ「会議録」でも,個別の審査事件に係るものは開示手続の対象外であるのに対し,事件外会議録は検察審査会行政文書として開示の申出の対象になる。何を開示の申出の対象として特定するかを考える上で,この区別は実務的な意味を持つ。

第3 開示の申出の手続

1 申出から通知まで

検察審査会は全国に165庁置かれており,開示・苦情の申出に関する事務は各検察審査会の事務局が行う。検察審査会行政文書は各検察審査会がそれぞれ保有・管理しているから,開示の申出は当該文書を保有する検察審査会に対してしなければならない。

開示の申出をする者は,その氏名及び連絡先並びに開示を申し出る検察審査会行政文書の名称等,文書を特定するに足りる事項を記載した書面を提出する。実施細目は,できる限り所定の様式(別紙様式第1の検察審査会行政文書開示申出書)を用いさせるものとし,形式上の不備があるときは相当の期間を定めて補正を求めることができるとしている。文書を特定できないときの手掛かりとして重要なのは,実施細目が,文書の特定のための情報の提供を求められた場合にはファイル管理簿を閲覧に供することができると定めている点である。ファイル管理簿は,ファイルの分類,名称,保存期間,保存期間の満了する日及び保存場所その他必要な事項を記載した帳簿であり,文書管理の申合せにより文書管理者(検察審査会事務局長)が調製する義務を負う。文書名が分からない段階では,まずファイル管理簿の閲覧を求めるのが手順として合理的である。

全部を開示する場合は開示の日時,場所及び方法とともに適宜の方法で通知され,全部又は一部を開示しない場合は書面で通知され,当該書面には開示しない理由が簡潔に付記される。いずれの通知も,開示の申出があった日から原則として30日以内に行われる。事務処理上の困難その他正当な理由により期間内に通知することができないときは,その旨,理由及び通知の予定時期が通知される。なお,現行の申合せには,検察審査会の事務を混乱又は停滞させることを目的とする申出等,開示の本来の目的を著しく逸脱する申出と認められる場合には開示しないことができるという規定が置かれている。

申出に係る文書に検察審査会及び開示申出人以外の第三者に関する情報が記録されており,それが不開示情報に該当するか否か疑義があるときは,当該第三者に意見が求められる。第三者が開示に反対する意見を提出したにもかかわらず開示するときは,開示申出人に対し開示する旨の通知を発した日と開示を実施する日との間に少なくとも2週間を置き,通知を発した後直ちに,当該第三者に開示することとした旨,その理由及び開示を実施する日が通知される。この2週間は,第三者が苦情の申出をする機会を確保する趣旨と解される。

2 開示の実施方法

文書及び図画については閲覧をさせ,又は写しの交付を求める者に自らの費用で謄写をさせる方法により,電磁的記録については用紙に出力したものの閲覧若しくは謄写又は専用機器により再生したものの閲覧,聴取若しくは視聴により行われる。謄写の方法は,①当該検察審査会が置かれている裁判所庁舎内において開示申出人が持参した複写機等を使用させる方法,②同庁舎内に設置されたコインベンダーが装着された複写機を使用させる方法,③検察審査会の指定する謄写業者に謄写を委託させる方法の三つである。開示の実施は,開示する旨の通知を発した日から原則として30日以内に行われる。

実施の場所は検察審査会事務局が指定する場所に限られ,時間は執務時間内とされ,実施中は原則として事務局職員が立ち会う。事務局職員には,開示申出人が文書の写しを庁舎外へ持ち出すことがないよう留意する義務や,文書の滅失,損傷,汚損,散逸,つづり替え又は文字等の加除・改変がされ,又はされようとした場合に開示の実施を中止する等の措置を執る義務が課されている。

第4 不服がある場合の苦情の申出

1 検察審査会情報公開・個人情報保護審査委員会

開示・不開示等の判断に不服がある場合の仕組みとして,平成31年4月1日,東京第一検察審査会に検察審査会情報公開・個人情報保護審査委員会が設置された。委員会は,優れた識見を有する者のうちから,全検察審査会の同意を得て東京第一検察審査会が委嘱する委員3人で組織され,委員の任期は3年で再任することができる。委員長は委員の互選により定まる。委員会は,委員の全員が出席しなければ会議を開き議決することができず(音声等の送受信により同時に通話をすることができる方法による関与を含む。),議事は委員の過半数で決する。庶務は東京第一検察審査会事務局が処理する。

委員会の調査方法として,必要があると認めるときは,諮問をした検察審査会に対して苦情の申出に係る検察審査会行政文書そのものの提示を求めることができ,また,文書に記録されている情報の内容を委員会の指定する方法により分類又は整理した資料の作成・提出を求めることができる。調査審議の手続は公開されないが,答申の内容は公表される。

2 苦情の申出の期間と流れ

苦情の申出をすることができるのは,①検察審査会行政文書の全部又は一部の不開示の判断に対する開示申出人と,②全部又は一部の開示の判断に対する第三者(当該文書に情報が記録されている者に限る。)である。苦情の申出は,開示申出人に対し原判断の通知を発した日から3か月以内に,開示の申出を受けた当該検察審査会に対してしなければならない。原判断の通知が到達しなかったことが明らかな場合その他正当な理由があると認める場合を除き,この期間を経過した後の申出は取り上げられない。実際に,札幌検察審査会に関する令和5年度(検審個)答申第1号(令和5年4月24日)及び名古屋第一検察審査会に関する令和6年度(検審情)答申第1号(令和6年8月26日)は,いずれも苦情申出期間の徒過を理由に「適式な苦情申出として扱わない」と結論している。期間管理が実務上の第一関門である。

苦情の申出がされたときは,当該検察審査会は原則として30日以内に委員会へ諮問し,答申を受けたときはこれを尊重して原判断の当否を判断し,答申を受けた日から原則として30日以内に対応を行う。第三者からの苦情の申出が開示の実施前にされたときは,原判断の当否を判断するまでの間,開示は実施されない。もっとも,苦情の申出に係る文書について全部を開示することが相当であると判断した場合等には,諮問を要しない。

3 議決の適否自体は行政事件訴訟で争うことができないこと

検察審査会の判断を裁判で争えるかという問題については,最高裁判所第一小法廷平成22年11月25日決定(平成22年(行ト)第63号,民集64巻8号1951頁)が,検察審査会法41条の6第1項所定の検察審査会による起訴をすべき旨の議決の適否については行政事件訴訟を提起して争うことはできず,これを本案とする行政事件訴訟法25条2項の執行停止の申立てをすることもできないと判示している。検察審査会の中核的な判断である起訴議決について抗告訴訟の対象とならないとされていることからすれば,法律上の請求権に基づかない開示の「申出」に対する判断についても,取消訴訟による救済は及ばないと考えられる。裁判所の司法行政文書についても不開示決定の処分性が問題とされてきたところであり,この論点は裁判所の不開示決定は取消訴訟の対象になるかで扱っている。検察審査会の情報公開については,苦情の申出と答申という枠組みが事実上の争い方となる。

第5 答申から読み取れる開示・不開示の判断

1 答申の公表状況

裁判所ウェブサイトで公表されている答申は,情報公開に関するものが令和2年度から令和7年度までに21件,個人情報保護に関するものが3件である。年度別の内訳は,情報公開が令和2年度4件,令和3年度4件,令和4年度1件,令和5年度1件,令和6年度2件,令和7年度9件であり,個人情報保護が令和3年度,令和5年度及び令和6年度に各1件である。令和7年度の第3号から第9号までは令和8年2月9日に同日付けで出された7件であり,旭川,函館,小樽,帯広,北見,釧路及び札幌の各検察審査会に対する「議決に至った事件の行政文書」に関する同一論点の申出について,いずれも一部不開示とした原判断を妥当としたものである。

21件の情報公開答申のうち,原判断が是正されたのは3件にとどまる。すなわち,さいたま第二検察審査会に関する令和2年度(検審情)答申第4号(令和3年3月15日)が対象文書の特定が不十分であるとして特定のやり直しを求めたほか,後記のとおり福島検察審査会に関する令和4年度及び令和5年度の各第1号が一部の情報について開示すべきものとした。残余は「妥当」又は「結論において妥当」とされている。もっとも「結論において妥当」とされた事案には,原庁が存否応答拒否を理由としたのに対し委員会が開示手続の対象外であることを理由とすべきものとした例があり,結論が維持されていても理由付けが是正されている場合がある点には注意を要する。

2 開示すべきとされた情報

福島検察審査会に関する令和4年度(検審情)答申第1号(令和4年11月7日)は,一定期間内に検察審査会が開催された日時が分かる文書として特定された出欠確認表について,会議の年月日を不開示とした原判断を妥当でないとした。委員会は,検察審査会法26条が審査会議非公開の原則を定め自由な審査活動を保障していることを認めつつ,本件は特定の審査事件についての審査期間等が問題となっている場合ではなく一定期間における審査会議の年月日に関する情報が問題になっていること,検察審査会行政文書については開示が原則であると全検察審査会で申し合わせていること,検察審査会がその諸活動に対する批判を受けることが合理的な範囲内では想定されていること,情報公開法5条6号にいう事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるというためにはその程度が抽象的な可能性では足りないことを挙げ,委員会自身が調査した当該検察審査会の審査事件数に関する統計を踏まえて,会議の年月日を開示しても特定の審査事件の審査期間等が推測されることにはつながらないと判断した。

福島検察審査会に関する令和5年度(検審情)答申第1号(令和5年6月26日)は,日当等の請求に用いる確定払請求書について,出頭月日,請求月日,受理月日及び支給決定月日を不開示とした原判断を妥当でないとした。請求月日,受理月日及び支給決定月日は運用上出頭日に行われることが多く出頭月日と同日の日付が記載されると考えられることから,出頭月日と同様に扱われている。

3 不開示が維持された情報

同じ令和4年度第1号は,出欠確認表の関与時間については不開示を結論において妥当とした。関与時間は実際に会議が行われていた時間が分かる情報であり,会議の内容が明らかになっていないとはいえ,審査に要した時間を含めた会議全体の合計時間を把握することが可能であるから,ある期間の係属事件数が少ないことなどから特定の審査事件についての審査期間等が推測されることになってしまう場合があるというのがその理由である。

令和5年度第1号は,同じ論理を金額に及ぼしている。日当は,検察審査員等の旅費,日当及び宿泊料を定める政令3条1項により,出頭又は取調べ及びそれらのための旅行に必要な日数に応じ,一日当たり八千七百五十円以内において検察審査会長が定めるものとされ(同条2項により,審査補助員の日当は一日当たり二千四百円である。),運用上は検察審査員等が会議に関与した時間に応じて支給されるため,日当額が分かれば関与時間が分かることになる。そこで委員会は日当額の不開示を妥当とし,さらに支給額についても,これは日当額と既に開示されている旅費との合計額であるから,開示すれば差引きにより日当額が明らかとなるとして,不開示を妥当とした。個々の情報自体は無害でも,既に開示されている情報と組み合わせることによって不開示情報が復元される場合には不開示とするという考え方が,具体的な事案に即して示されている。

このほか,存否応答拒否が用いられた類型としては,①特定日に受理された審査事件に係る文書(受理日と議決日等の情報を照合することにより審査期間が推知される),②検察庁の名称及び事件番号並びに検察審査会の名称及び事件番号並びに議決の内容によって特定される審査事件に係る文書(当該事件が特定の議決の内容によって終局した事実の有無が公になり,被疑者又は審査申立人を識別することができる),③特定人の更生保護,保護観察等に関する文書がある。

4 文書を保有していないとされた類型

「作成又は取得していない」ことを理由とする不開示も繰り返し現れる。①検察審査員の全体的な選定基準を保有している機関に関する文書は,検察審査員の選定の方法が法令により定められていることから存在しないとされた。②検察審査員の性別が分かる文書は,選定に先立って選挙管理委員会から送付を受ける検察審査員候補者予定者名簿にも,検察審査会法施行令別記第三様式により様式が定められている検察審査員及び補充員の名簿にも性別の記載がなく,事務の遂行上も必要がないことから存在しないとされた。③検察審査会が開催された場所が記載された文書は,開催場所を記載した招集状は原本を送付するため事務局には残らないことから存在しないとされた。

もっとも,令和4年度第1号は,不存在を理由に不開示とする場合には,その具体的な理由を示して判断をすべきであったと原庁の説明が不十分であったことを指摘している。また,令和2年度第1号は,苦情申出の範囲について疑義が生じ得る事案では,諮問庁として苦情申出人に求釈明をし,場合によっては補正を促すことも考えられたとして,今後の一層の配慮を期待する旨を付言している。

第6 検察審査会が保有する文書の保存期間

1 審査事件記録の保存期間

開示の申出をする時期を判断するには,文書がいつまで存在するのかを知る必要がある。平成21年5月7日付け刑事局長通達第4は,審査事件会議録及び建議勧告事件会議録の保存期間を10年,事件外会議録つづりを5年,議決書原本つづりを50年と定め,保存簿は登載された全ての会議録,事件外会議録つづり及び議決書原本つづりを廃棄するまでの間保存するものとしている。保存期間は,保存に付した年度の翌年1月1日から起算される。

廃棄についても同通達第5が定めており,選定録は当該年度の検察審査員及び補充員の任期終了後速やかに廃棄され,審査事件記録及び建議勧告事件記録の雑つづり群につづるべき書類(審査申立書を除く。)は事件終結後速やかに廃棄される。ただし,起訴相当の議決をした事件については,検察官から検察審査会法41条3項の規定に基づき公訴を提起する処分をした旨の通知を受けた後,又はその通知を受けることなく同法41条の2の規定に基づく審査が行われ同法41条の6第1項若しくは第3項の規定に基づく議決がされた後に,速やかに廃棄される。廃棄は,検察審査会事務局長の指示により,細断,溶解等再利用できないよう適切な方法で行われる。これらの文書はいずれも開示手続の対象外であるが,保存期間の定め自体は公表された通達から確認することができる。

2 検察審査会行政文書の保存期間

開示の申出の対象となる検察審査会行政文書の保存期間は,文書管理の申合せの別表「文書保存期間表」が定めている。主なものは次のとおりである。

  • ①検察審査員候補者予定者名簿及び検察審査員候補者名簿は2年
  • ②選定録並びに検察審査員及び補充員名簿は6年
  • ③質問票回答,照会書及び回答書(資格審査に関するもの)は1年
  • ④会議録(会長互選会議録,定例会議録及び臨時会議録)は5年
  • ⑤宣誓書,招集状及び欠席届等,出欠確認表並びに旅費・日当に関する文書は5年
  • ⑥統計(月報,年報等)は3年
  • ⑦検察審査会行政文書開示申出に関する文書は1年
  • ⑧審査委員会の答申書及び会議記録は10年,諮問書等は1年,議事概要等の公表資料は3年
  • ⑨検察審査員候補者名簿に関するシステムデータ,沿革誌,ファイル管理簿及び公印簿は常用
  • ⑩廃棄簿及び廃止公印簿は30年

答申で実際に争われた出欠確認表や確定払請求書はいずれも保存期間5年の類型であり,統計資料は3年,過去の開示申出に関する書類は1年で廃棄される。開示の申出は,対象文書の性質に応じて保存期間内に行う必要がある。

第7 裁判所の司法行政文書の開示手続との違い

裁判所自身の司法行政文書については,最高裁判所の平成27年3月4日裁判官会議議決による「裁判所の保有する司法行政文書の開示に関する事務の取扱要綱」が平成27年7月1日から実施され,令和4年6月8日裁判官会議議決による改正を経て令和4年7月1日から現行の内容になっている。定義,開示の原則,部分開示,存否応答拒否,30日という期間,第三者に対する意見聴取など,多くの規定は検察審査会の申合せと同型である。詳細は裁判所の情報公開――通達・司法行政文書の開示手続と判決情報の公開及び司法行政文書に関する文書管理で扱っている。

他方で,制度設計上の重要な違いが三つある。第一に,苦情の申出先である。裁判所では,下級裁判所がした原判断についても最高裁判所に苦情を申し出て,最高裁判所が当否を判断し,原判断が相当でないと判断したときは当該下級裁判所に是正の指示を行う。これに対して検察審査会では,苦情の申出は原判断をした当該検察審査会に対してされ,最高裁判所はこの手続に登場しない。第二に,第三者機関の設置場所と設置時期である。裁判所の情報公開・個人情報保護審査委員会は最高裁判所に置かれ,外部有識者3名により2015年から調査審議を行っているのに対し,検察審査会の審査委員会は東京第一検察審査会に置かれ,平成31年4月1日に設置された。第三に,費用である。裁判所では写しの交付を求める場合に所定の手数料を収入印紙で納付する必要があるのに対し,検察審査会の申合せには手数料の定めがなく,開示は閲覧又は自らの費用による謄写によって行われる。

こうした違いは,いずれも検察審査会法3条が定める職権行使の独立性から説明することができる。最高裁判所が個々の検察審査会の判断を是正する仕組みを組み込むことができないため,全国の検察審査会が申合せによって共通のルールを作り,共通の第三者機関を東京第一検察審査会に置くという設計が採られたものと整理することができる。

第8 会計検査院に対する情報公開請求という別の経路

検察審査会も裁判所も情報公開法の適用対象ではないが,会計検査院は同法の適用対象である。検察審査会に関する経費は裁判所の経費の一部として国の予算に計上されるから(検察審査会法46条),検察審査会の支出に関する証拠書類は会計検査院に提出される。この構造を利用した情報公開請求が現実に行われている。

会計検査院情報公開・個人情報保護審査会平成26年12月3日付け答申(情)第61号及び第62号(平成25年(情)諮問第1号及び第2号)は,①東京地方裁判所から提出された支出証拠書類のうち東京第三検察審査会に係る検察審査員等の日当等の支出が明記されている文書(平成21年5月分から同年7月分まで),及び②会計検査院と最高裁判所との間で取り交わされた開示の可否に関する意見照会及び回答に係る文書を対象とし,諮問庁がなお不開示としていた部分の一部について開示することが妥当であるとした。検察審査会自身に対する開示の求めが「申出」にとどまるのに対し,会計検査院に対しては法律上の開示請求権に基づく請求ができ,不服があれば審査請求,情報公開・個人情報保護審査会への諮問及び答申,さらに取消訴訟という救済の道が開かれる点で,この経路には固有の意味がある。行政機関に対する情報公開請求一般の枠組みは行政機関等に対する情報公開請求の基礎で扱っている。

もっとも,同答申において諮問庁である会計検査院長は,検察審査会の審査が①起訴前の捜査段階の手続であることから被疑者その他の関係人の名誉やプライバシーの保護を確保する必要があり,②捜査の延長としての面から捜査の秘密を保護しながら行う必要があり,③検察審査員はくじにより選ばれた一般国民であるため,審査中はもとより審査後も審査の有り様について批判を受けたり事件関係者等から不当な影響を受けたりすることなく自由闊達な議論ができるよう保障する必要があると説明し,出頭年月日(検察審査会議の開催日)については不開示が維持された。前記のとおり,同種の情報である確定払請求書の出頭月日について,検察審査会の審査委員会は令和5年6月26日答申で開示すべきものと判断している。同じ性質の情報について,平成26年の会計検査院の経路では不開示,令和5年の検察審査会の経路では開示という結論の差が生じていることになる。両者は判断の主体,対象文書及び審査対象期間が異なるので単純な比較はできないが,検察審査会議の開催日に関する取扱いがこの間に変化したものと整理することができる。

第9 日本弁護士連合会の意見書とその後の運用

日本弁護士連合会は,平成28年9月15日付け「検察審査会制度の運用改善及び制度改革を求める意見書」の第2の4に「検察審査会の情報公開の必要性」という項目を設け,検察審査会による起訴議決に至る審理についての情報公開があまりにも狭いことから,より広く情報公開が行われるように運用を改善すべきであるとした。意見の趣旨1(5)は,検察審査会議の外形的事実のうち,開催日時,審議時間及び審議対象については議決日以降において行政情報として積極的に国民に対して公開すべきであるとともに,それ以外の審査員の男女別,年齢構成等については,検察審査員の検察審査会議における自由闊達な議論の保障という趣旨に反しない限り公開すべきであるとしている。同意見書は,当時,検察審査会議がいつ開催されたかも含めてほとんどの情報が公開されていないことを指摘し,政治資金規正法違反事件の事案において検察審査会議が開かれていないのではないかとの疑念が一部で表明されたことにも触れている。

この意見書が求めた事項と,その後の答申の内容を対照すると,実現の度合いはまちまちである。開催日時については,令和4年度第1号及び令和5年度第1号によって,一定期間の会議の年月日並びに確定払請求書の出頭月日等が開示すべきものとされた。他方,審議時間については,関与時間及び日当額の不開示が維持されており,実現していない。審議対象については,審査事件を特定する情報が存否応答拒否の対象とされているため,同じく実現していない。審査員の男女別については,そもそも性別が記載された文書が作成も取得もされていないため,運用改善によって開示することができない。年齢及び任期が分かる文書については,大阪第一検察審査会の事案において一部が開示され,その不開示部分は諮問の対象とされなかった。意見書が挙げた五つの事項のうち,答申を通じて実際に取扱いが変わったのは開催日時に関する部分であると整理することができる。

なお,日本弁護士連合会には検察審査会に関する委員会が置かれ,検察審査会の審査の充実,審査補助員及び指定弁護士の職務・報酬の在り方,弁護士会の対応態勢の整備等を検討課題としている。審査補助員は,各弁護士会と各検察審査会事務局との間の取決めにより,検察審査会事務局から弁護士会に対して推薦依頼をし,弁護士会が推薦した弁護士が委嘱されるという運用がされている。

第10 資料 平成13年3月29日付け依命通達

以下は,かつて検察審査会の情報公開の根拠であった依命通達の本文である。前記第1の2のとおり,現在の根拠は全検察審査会の申合せであり,以下の通達は現行の運用を示すものではないが,現行の申合せの原型として資料的な価値がある。

最高裁刑一第108号(検・組い)/平成13年3月29日/検察審査会事務局長殿/最高裁判所事務総局刑事局長 白木 勇

検察審査会の保有する検察審査会行政文書の開示に関する事務の基本的取扱いについて(依命通達)

行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号。以下「情報公開法」という。)の趣旨を踏まえ,検察審査会行政文書の開示についての運用の基本を下記のとおり定めましたので,これによってください。なお,地方裁判所長には,この依命通達の趣旨を別途通知しました。

1 定義

この通達において「検察審査会行政文書」とは,検察審査会事務局の職員が職務上作成し,又は取得した検察審査会行政事務に関する文書であって,検察審査会事務局の職員が組織的に用いるものとして,検察審査会が保有しているものをいう。

2 開示の原則

検察審査会事務局長は,検察審査会の保有する検察審査会行政文書の開示を求められた場合は,何人に対しても,当該検察審査会行政文書を開示するものとする。ただし,次のいずれかに該当するときは,この限りではない。

(1)法令に別段の定めがあるとき。

(2)開示を求められた情報が,情報公開法第5条に定める不開示情報に相当するもの(審査事務の性質上,公にすることにより,その適正な執行に支障を及ぼすおそれのある情報を含む。)であるとき。

3 部分開示

(1)開示を求められた検察審査会行政文書の一部に2の不開示情報が記録されている場合において,当該不開示情報を容易に区分して除くことができるときは,当該部分を除いた部分につき開示するものとする。ただし,当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるときは,この限りでない。

(2)開示を求められた検察審査会行政文書に情報公開法第5条第1号の情報に相当するもの(特定の個人を識別することができるものに限る。)が記録されている場合において,当該情報のうち,氏名,生年月日その他の特定の個人を識別することができることとなる記述等の部分を除くことにより,公にしても,個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは,当該部分を除いた部分は,同号の情報に相当するものには当たらないものとみなして,(1)に定めるところによる。

4 公益上の理由により開示を行う場合

開示を求められた検察審査会行政文書に不開示情報が記録されている場合であっても,公益上特に必要があると認めるときは,開示を求める者に対し,当該検察審査会行政文書を開示することができる。

5 検察審査会行政文書の存否に関する情報

開示を求められた検察審査会行政文書が存在しているか否かを答えるだけで,不開示情報を開示することとなるときは,当該検察審査会行政文書の存否を明らかにしないで,開示しないことができる。

6 開示の手続等

(1)検察審査会行政文書の開示を求める者に対しては,その者の氏名及び連絡先,開示を求める検察審査会行政文書の名称等検察審査会行政文書を特定するに足りる事項を記載した書面の提出を求める。

(2)検察審査会行政文書の開示を求める者が文書の特定のための情報の提供を求める場合は,参考となる情報を提供するよう努めなければならない。

7 開示の申出に対する対応

(1)開示を求められた検察審査会行政文書の全部を開示する場合には,開示を求める者に対し,その旨を開示の日時,場所及び方法とともに,適宜の方法で連絡する。

(2)開示を求められた検察審査会行政文書の全部又は一部を開示しない場合には,開示を求める者に対し,書面でその旨を連絡する。当該書面には,開示しない理由を簡潔に付記するものとする。

(3)(1)又は(2)の連絡は,開示の申出のあった日から原則として30日以内に行うものとする。

8 第三者に対する意見聴取

(1)開示を求められた検察審査会行政文書に検察審査会以外の者(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されている場合において,2に定める不開示情報に該当する事由の存否に疑義があるときは,当該第三者に対し,開示についての意見を求めるものとする。

(2)(1)により意見を求められた第三者から当該検察審査会行政文書の開示に反対する意見が提出されたにもかかわらず,これを開示するときは,開示に先立ち,その旨を第三者に通知するものとする。

9 開示の実施

(1)検察審査会行政文書の開示は,閲覧をさせ,又は写しの交付を求める者に自らの費用で謄写をさせることにより,これを行う。ただし,閲覧の方法による場合において,当該文書の保存に支障を生じるおそれがあると認めるとき,その他正当な理由があるときは,その写しにより,これを行う。

(2)開示を求められた検察審査会行政文書の開示より別の検察審査会行政文書の提示又は情報の提供をする方が開示を求める者の目的に沿うと認められる場合は,これらの文書又は情報をもって開示の対象とすることができる。

(3)開示の実施は,検察審査会行政文書の全部又は一部を開示する旨の連絡があった日から原則として30日以内に行うものとする。ただし,開示の準備により事務に支障を生じるおそれがあると認めるときは,この限りでない。

付記

この通達は,平成13年4月1日から実施する。

第11 関連記事

検察審査会の統計及び事件処理の状況については,大阪高裁管内の検察審査会の統計報告書(月報及び年報)加害者の不起訴処分を争う検察審査会及び検察審査会の事件の処理状況で扱っている。裁判所の文書管理及び情報公開については,裁判事務に関する文書の意義―司法行政文書・裁判文書との違いと国立公文書館への移管及び開示請求の対象となった司法行政文書に第三者に関する情報が記録されている場合の取扱いがある。不起訴処分に至る前段階については,令和6年警察庁通達に基づく告訴・告発の取扱いを参照されたい。

出典・参考資料

1 法令

  • ①検察審査会法(昭和23年法律第147号) e-Gov法令検索
  • ②検察審査会法施行令(昭和23年政令第354号) e-Gov法令検索
  • ③検察審査員等の旅費,日当及び宿泊料を定める政令(昭和24年政令第31号) e-Gov法令検索
  • ④行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号) e-Gov法令検索
  • ⑤刑事訴訟法(昭和23年法律第131号) e-Gov法令検索
  • ⑥行政事件訴訟法(昭和37年法律第139号) e-Gov法令検索

2 裁判例

  • ①最高裁判所第一小法廷平成22年11月25日決定(平成22年(行ト)第63号・執行停止申立て却下決定に対する抗告棄却決定に対する特別抗告及び許可抗告事件・民集64巻8号1951頁) 裁判所ウェブサイトの裁判例検索

3 公文書・通達・申合せ

  • ①検察審査会の情報公開・個人情報保護について 裁判所ウェブサイト
  • ②検察審査会情報公開・個人情報保護審査委員会(委員会の概要及び答申の一覧) 裁判所ウェブサイト
  • ③検察審査会行政文書の開示に関する事務の基本的取扱いについて(平成30年12月25日付け全検察審査会申合せ,令和7年3月21日付け全検察審査会申合せによる改定) 裁判所ウェブサイト掲載PDF
  • ④検察審査会行政文書の開示に関する事務の基本的取扱いの実施の細目について(平成30年12月25日付け全検察審査会申合せ,令和7年3月21日付け全検察審査会申合せによる改定) 裁判所ウェブサイト掲載PDF
  • ⑤検察審査会情報公開・個人情報保護審査委員会について(平成30年12月25日付け全検察審査会申合せ,令和7年3月21日付け全検察審査会申合せによる改定) 裁判所ウェブサイト掲載PDF
  • ⑥検察審査会行政文書の管理について(平成28年12月22日付け全検察審査会申合せ) 裁判所ウェブサイト掲載PDF
  • ⑦検察審査会行政文書の管理について別表(文書保存期間表) 裁判所ウェブサイト掲載PDF
  • ⑧裁判所の保有する司法行政文書の開示に関する事務の取扱要綱(平成27年3月4日裁判官会議議決,令和4年6月8日裁判官会議議決による改正) 裁判所ウェブサイト掲載PDF
  • ⑨情報公開ハンドブック令和5年4月版(最高裁判所事務総局秘書課) 裁判所ウェブサイト掲載PDF
  • ⑩検察審査会の保有する検察審査会行政文書の開示に関する事務の基本的取扱いについて(平成13年3月29日付け最高裁刑一第108号・依命通達) 通達原本のPDF
  • ⑪検察審査会における会議録及び選定録の様式等について(平成21年5月7日付け最高裁刑一第000070号,平成25年10月4日刑一第420号改正) 通達原本のPDF
  • ⑫会計検査院情報公開・個人情報保護審査会平成26年12月3日付け答申(情)第61号・第62号(平成25年(情)諮問第1号・第2号) 会計検査院ウェブサイト掲載PDF
  • ⑬検察審査会制度の運用改善及び制度改革を求める意見書(平成28年9月15日・日本弁護士連合会) 日本弁護士連合会ウェブサイト
  • ⑭検察審査会Q&A(令和7年10月・裁判所) 裁判所ウェブサイト掲載PDF

4 文献

  • ①宇賀克也『新・情報公開法の逐条解説〔第8版〕――行政機関情報公開法・独立行政法人等情報公開法』(有斐閣,2018年)57頁
  • ②長谷川純ほか『検察審査会――ケースで学ぶ』(日本評論社,2025年)128頁~130頁