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行政機関等に対する情報公開請求の基礎——対象外の書類,審査会,情報公開訴訟,公文書管理法(AI作成)

国の行政機関や独立行政法人等に対する情報公開請求について,根拠となる法律,請求できない書類,不開示決定を争う二つの方法(審査会への不服申立てと情報公開訴訟),情報公開請求で実際に得られる情報の例,及び公文書管理法との関係を,条文と最高裁判例,総務省の公表資料に当たって整理する。個別の事件処理の手引ではなく,制度の仕組みと一次資料への入口をまとめた解説である。AIで作成した本記事は2026年7月時点の法令及び公表資料に基づく。

第1 行政機関等に対する情報公開請求の基本

1 対象となる機関と根拠法

国の行政機関に対する情報公開請求は,行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「行政機関情報公開法」という。)に基づく。独立行政法人や特殊法人など国とは別に設けられた法人については,独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(以下「独立行政法人等情報公開法」という。)が別に定められている。本記事では両者をあわせて「行政機関等」という。

行政機関情報公開法は平成14年4月1日に,独立行政法人等情報公開法は平成14年10月1日に施行された。いずれも,行政文書又は法人文書の開示を請求する権利を国民に認め,行政機関の長等が不開示情報に当たらない限り開示しなければならないという枠組みを採る点で共通する。

2 制度の全体像と施行状況を確認できる総務省の資料

両法を所管するのは総務省行政管理局であり,制度の全体像は総務省ウェブサイトの「情報公開制度」のページにまとめられている。開示請求の対象となる文書とならない文書,開示・不開示の考え方,手数料などは,このページ及びその下位ページから確認できる。

制度の運用実態を示す資料として,総務省は毎年度の施行状況調査を公表している。これは,総務大臣が行政機関の長及び独立行政法人等から施行状況の報告を求め,その概要を毎年度取りまとめて公表する仕組みであり,行政機関情報公開法23条及び独立行政法人等情報公開法24条(いずれも見出しは「施行の状況の公表」)を根拠とする。平成13年度分以降が「施行状況調査」のページに掲載され,本記事の更新時点で公表されている最新のものは令和5年度分(令和6年12月公表)である。

制度の制定及びその後の見直しの経緯は,総務省ウェブサイトの「情報公開制度」の下位ページ「法制定の経緯や見直しの経緯など」に整理されている。

第2 情報公開請求の対象とならない刑事事件の書類

1 「訴訟に関する書類」として適用対象外となること

刑事事件に関する書類は,情報公開請求の対象とならない。刑事訴訟法53条の2第1項は,「訴訟に関する書類及び押収物については,行政機関の保有する情報の公開に関する法律……及び独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律……の規定は,適用しない。」と定めており,捜査記録や公判に関する書類などの刑事事件の書類は,そもそも情報公開法の適用対象から外れている。

したがって,これらの書類の開示を求める場合には,情報公開請求ではなく,刑事訴訟法や刑事確定訴訟記録法などが定める別の手続によることになる。この点は,情報公開請求の対象範囲を考えるうえで最初に押さえておくべき区別である。

2 不起訴記録と「訴訟に関する書類」の保管者

起訴に至らなかった事件の不起訴記録も,「訴訟に関する書類」として情報公開法の適用対象外である(内閣府情報公開審査会・平成13年度諮問第246号から第263号まで〔平成14年5月24日答申〕)。

また,適用対象外となる「訴訟に関する書類」の保管者は,裁判所(裁判官),検察官,司法警察職員及び弁護人に限られない(内閣府情報公開審査会・平成13年度答申第57号〔平成13年11月27日答申〕)。すなわち,どの機関が現に保管しているかによって「訴訟に関する書類」該当性が変わるわけではなく,書類の性質によって適用除外か否かが決まる。これらの答申は,後記の総務省「情報公開・個人情報保護関係答申・判決データベース」で確認できる。

第3 不開示決定に対する不服申立てと審査会

1 審査会への諮問と答申

行政機関等が不開示決定又は部分開示決定をした場合,請求者は行政不服審査法に基づく審査請求をすることができる。審査請求を受けた行政機関等は,原則として情報公開・個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)に諮問し,審査会が調査審議のうえ答申を出す。この審査会は,平成28年3月31日までは内閣府に置かれていたが,平成28年4月1日から総務省に置かれている。

2 審査会のインカメラ審理

審査会の手続の特徴は,インカメラ審理が認められている点にある。これは,審査会だけが問題の文書等を直接見分し,その内容を当事者にも見せずに非公開で審理する方法をいう。情報公開・個人情報保護審査会設置法9条1項は,審査会が必要と認めるときは諮問庁に行政文書等の提示を求めることができ,かつ「何人も,審査会に対し,その提示された行政文書等……の開示を求めることができない。」と定める。同条2項は,諮問庁がこの求めを拒めないと定める。

この仕組みにより,審査会は不開示とされた部分そのものを見たうえで,不開示決定又は部分開示決定の当否を判断することができる。後記のとおり,裁判所にはこの権限を定めた規定がなく,ここが審査会による審理と裁判所による審理との大きな違いになる。

3 答申選・活動概況などの参照資料

審査会の答申や活動状況は,総務省の情報公開・個人情報保護審査会のウェブサイトから確認できる。過去の答申のうち行政機関・独立行政法人等・地方公共団体において参考になると思われる部分を抜粋した「答申選」,及び年度ごとの活動概況が公表されている。活動概況は,平成28年度分以降が総務省のサイトに,平成13年度から平成27年度までの分が移管前の内閣府のサイトに,それぞれ掲載されている。

個別の答申及び関係する裁判例を横断的に検索したい場合は,総務省の「情報公開・個人情報保護関係答申・判決データベース」が便利である。

第4 情報公開請求訴訟

審査会への不服申立てとは別に,不開示決定又は部分開示決定に対しては,地方裁判所に取消訴訟を提起することができる。以下では,情報公開訴訟に固有の論点を,最高裁判例に即して整理する。本記事で取り上げる最高裁の裁判は次のとおりである。

裁判事件番号・掲載要点
最高裁平成21年1月15日
第一小法廷決定
平成20(行フ)5
民集63巻1号46頁
情報公開訴訟において,不開示文書を検証の目的として被告に提示を命じること(実質的なインカメラ審理)は許されない。
最高裁平成26年7月14日
第二小法廷判決
(裁判所ウェブサイト未掲載)不開示(不保有)決定の取消訴訟では,請求者が,決定時に行政機関が当該文書を保有していたことの立証責任を負う。
最高裁平成30年1月19日
第二小法廷判決
平成29(行ヒ)46
集民258号1頁
内閣官房報償費に関する文書のうち,一定期間の支払合計額等は不開示情報に当たらず,個別の支払年月日・金額等は不開示情報に当たる。

1 取消訴訟とインカメラ審理の不存在

情報公開訴訟の審理には,審査会のようなインカメラ審理の明文規定がない。最高裁平成21年1月15日決定は,情報公開法に基づく不開示決定の取消訴訟において,不開示とされた文書を検証の目的として被告にその提示を命ずることは,原告が立会権を放棄したとしても許されないと判断した。事件番号は平成20年(行フ)第5号,検証物提示命令申立て一部提示決定に対する許可抗告事件で,福岡高裁の決定を破棄自判したものである(民集63巻1号46頁)。

この結果,裁判所は,不開示とされた部分そのものを見分しないまま,行政機関側の説明や周辺の証拠に基づいて不開示決定の適法性を判断することになる。この点で,不開示部分を直接閲覧して判断できる審査会の審理とは構造が異なる。なお,同決定は文書提出命令に関する民事訴訟法223条6項のインカメラ手続(裁判所だけが文書を見分し,何人もその開示を求めることができない手続)を念頭に置いた対比としても理解されている。

2 行政文書の「保有」の立証責任

情報公開請求では,行政機関が「文書を保有していない」として不開示決定(不存在を理由とする不開示)をすることがある。この決定を争う訴訟で,誰が保有の有無を立証すべきかが問題になる。

最高裁平成26年7月14日判決は,開示請求の対象とされた行政文書を行政機関が保有していないことを理由とする不開示決定の取消訴訟においては,その取消しを求める者が,不開示決定時に当該行政機関が当該文書を保有していたことについて立証責任を負うとした。そのうえで,ある時点で職員が文書を作成又は取得したことが立証された場合に,決定時点でも保有していたと推認できるかどうかは,文書の内容や性質,作成・取得の経緯や決定時までの期間,保管の体制や状況等に応じて個別具体的に検討すべきものとし,特に他国との外交交渉の過程で作成される文書については保管の体制や状況が通常と異なる場合も想定されるとした。

この判決は,沖縄返還の際に日本と米国との間で交わされたとされる文書の開示等を,元新聞記者らが国に求めた訴訟の上告審判決であり,結論として国の不開示決定が維持された。過去に文書が作成されたことがうかがわれても,決定時点での保有が立証されない限り開示を命じられないという枠組みは,不存在を理由とする不開示決定を争う際の実務上の見通しに直結する。

この最高裁判決は,裁判所ウェブサイトの裁判例検索には掲載されていない(第一審・控訴審は掲載されている。)。引用に当たっては判例集等の原典に当たる必要がある。

3 何が開示されるか——内閣官房報償費の例

不開示情報の範囲は,文書の種類ごとに細かく判断される。内閣官房報償費(いわゆる官房機密費)に関する最高裁平成30年1月19日判決は,この点を具体的に示している。

同判決は,報償費支払明細書に記録された調査情報対策費及び活動関係費の各支払年月日・支払金額等は,時期の政治情勢等との照合により支払相手方や具体的使途が特定され得るとして,情報公開法5条3号又は6号の不開示情報に当たるとした。他方,政策推進費受払簿・出納管理簿等に記録された政策推進費の繰入れの時期及び金額,一定期間における支払合計額等は,個々の支払の日付や金額が直ちに明らかになるものではないとして,不開示情報に当たらないとした。すなわち,同種の帳簿類であっても,記録された情報の粒度によって開示・不開示の結論が分かれることを示した判決である。

4 インカメラ審理導入をめぐる法改正の経過

情報公開訴訟にインカメラ審理を導入することなどを内容とする行政機関情報公開法の改正案は,平成23年4月22日に第177回国会(常会)に提出された。しかし,この改正案は,平成24年11月16日の衆議院解散に伴い廃案となった。その後,本記事の更新時点までに,情報公開訴訟へのインカメラ審理の導入は法制化されていない。前記第4の1の枠組みは現在も維持されている。

第5 情報公開請求で得られる情報の例

情報公開請求は,抽象的な制度にとどまらず,具体的な資料の入手手段としても用いられている。ここでは,公表資料からは分かりにくいが情報公開請求により得られる情報の例を二つ挙げる。

1 裁判官の生年月日

裁判官の生年月日は,情報公開請求により開示される。最高裁判所に対して裁判官の略歴等の情報公開請求をし,又は内閣官房内閣総務官に対して裁判官の履歴書等(閣議書の添付文書)の情報公開請求をすれば,判事補を含むすべての裁判官の生年月日の開示を受けることができる。この取扱いは,「裁判官の略歴等の開示について(依頼)」(平成28年6月16日付けの最高裁判所事務総局人事局長の文書)等によって整理された。

2 国の幹部公務員の略歴

国の幹部公務員,すなわち本府省の課長相当職以上の公務員については,氏名,生年月日,出身地,最終学歴,職歴等が情報公開請求により開示される。これは,「国の行政機関における幹部公務員の略歴の公表の在り方について」(平成19年5月22日付けの総務省行政管理局長の通知)が,公表すべき事項の水準を定めたことによる。

第6 公文書管理法との関係

1 公文書管理法の目的

情報公開制度は,公文書が適正に作成・保存されていて初めて機能する。その作成・保存・移管・廃棄のルールを定めるのが,公文書等の管理に関する法律(以下「公文書管理法」という。平成21年法律第66号,平成23年4月1日施行)である。同法1条は,公文書等を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置づけ,次のとおり目的を定める。

この法律は,国及び独立行政法人等の諸活動や歴史的事実の記録である公文書等が,健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として,主権者である国民が主体的に利用し得るものであることにかんがみ,国民主権の理念にのっとり,公文書等の管理に関する基本的事項を定めること等により,行政文書等の適正な管理,歴史公文書等の適切な保存及び利用等を図り,もって行政が適正かつ効率的に運営されるようにするとともに,国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。

2 裁判所の司法行政文書と公文書管理法

公文書管理法が対象とする「公文書等」は,行政文書,法人文書及び特定歴史公文書等をいう(同法2条8項)。ここでいう「行政文書」は行政機関の職員が組織的に用いる文書であり(同条4項),その「行政機関」には内閣,内閣府,各省庁及び会計検査院等が挙げられているが,裁判所は含まれていない(同条1項)。したがって,裁判所の司法行政文書の管理には,公文書管理法が当然に適用されるわけではない。

もっとも,同法の附則13条は,国会及び裁判所の文書の管理についても検討することを求めている。同条2項は,「国会及び裁判所の文書の管理の在り方については,この法律の趣旨,国会及び裁判所の地位及び権能等を踏まえ,検討が行われるものとする。」と定める。すなわち,裁判所は,公文書管理法の趣旨や自らの地位・権能を踏まえて,文書管理の在り方を検討するものとされている。

3 法律案に対する参議院内閣委員会の附帯決議

公文書管理法案の審議に際して,第171回国会の参議院内閣委員会は,平成21年6月23日,全会一致で附帯決議を付した。公文書管理と情報公開の関係を「車の両輪」と位置づけるなど,制度運用の方向性を示すものである。全21項は次のとおりである。

公文書等の管理に関する法律案に対する附帯決議

政府は、公文書等が、国民共有の知的資源であり、その適切な管理、体系的な保存及び利用制度の整備が、国の基本的な責務・機能であるとともに、将来の発展への基盤であることを深く認識して、本法の施行に当たっては、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

  1. 公文書管理の改革は究極の行政改革であるとの認識のもと、公文書管理の適正な運用を着実に実施していくこと。
  2. 国民に対する説明責任を果たすため、行政の文書主義の徹底を図るという本法の趣旨にかんがみ、外交・安全保障分野も含む各般の政策形成過程の各段階における意思決定に関わる記録を作成し、その透明化を図ること。また、軽微性を理由とした文書の不作成が恣意的に行われないようにするとともに、文書の組織共用性の解釈を柔軟なものとし、作成後、時間を経過した文書が不必要に廃棄されないようにすること。
  3. 行政機関の政策決定並びに事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるようにするため、行政機関による委託事業に係る元データが確実に取得される仕組みを検討すること。
  4. 行政文書の管理が適正に行われることを確保するため、作成から一定期間が経過した行政文書をその保存期間満了前に一括して保管等の管理を行う制度(いわゆる中間書庫の制度)の各行政機関への導入について検討を行うこと。
  5. 保存期間の満了により廃棄される行政文書の量が膨大なものであることを踏まえ、廃棄に係る行政文書の内容の審査等に要する内閣総理大臣の補佐体制を強化すること。
  6. 公文書の管理・利活用に関する情報を十分に公開し、その在り方について多角的な専門的知見及び幅広い国民の意見が取り入れられる機会を設けること。
  7. 特定歴史公文書等の適切なデジタルアーカイブ化を推進し、一般の利用を促進すること。
  8. 公文書の電子化の在り方を含め、セキュリティーのガイドラインの策定、フォーマットの標準化及び原本性確保等の技術的研究を推進し、電子公文書の長期保存のための十分な検討を行うこと。
  9. 国立公文書館等へ移管された特定歴史公文書等に対する利用制限については、利用制限は原則として三十年を超えないものとすべきとする「三十年原則」等の国際的動向・慣行を踏まえ、必要最小限のものとすること。
  10. 特定歴史公文書等の利用請求及びその取扱いにおける除外規定である本法第十六条に規定する「行政機関の長が認めることにつき相当の理由」の有無の判断に関しては、恣意性を排し、客観性と透明性を担保する方策を検討すること。
  11. 宮内庁書陵部及び外務省外交史料館においても、公文書等について国立公文書館と共通のルールで適切な保存、利活用が行われるよう本法の趣旨を徹底すること。
  12. 本法に基づく政令等の制定・改廃に際しては、十分に情報を公開し、多角的な専門的知見及び幅広い国民の意見が取り入れられる機会を設けること。
  13. 公文書の適正な管理が、国民主権の観点から極めて重要であることにかんがみ、職員の公文書管理に関する意識改革及び能力向上のための研修並びに専門職員の育成を計画的に実施するとともに、専門職員の資格制度の確立について検討を行うこと。また、諸外国における公文書管理体制の在り方を踏まえ、必要な人員、施設及び予算を適正に確保すること。
  14. 既に民営化された行政機関や独立行政法人等が保有する歴史資料として重要な文書について、適切に国立公文書館等に移管されるよう積極的に対応すること。また、国民共有の知的資源を永く後世に伝えるため、特定歴史公文書等の保存・修復に万全を期することができる体制を整備すること。
  15. 本法の趣旨を踏まえて地方公共団体における公文書管理の在り方の見直しを支援し、また、国立公文書館と地方公文書館との連携強化を図ること。
  16. 一部の地方公共団体において公文書館と公立図書館との併設を行っていることを考慮しつつ、より多くの公文書館が設置されることを可能とする環境の整備について検討すること。
  17. 刑事訴訟に関する書類については、本法の規定の適用の在り方を引き続き検討すること。
  18. 附則第十三条第一項に基づく検討については、行政文書の範囲をより広げる方向で行うとともに、各行政機関における公文書管理の状況を踏まえ、統一的な公文書管理がなされるよう、公文書管理法制における内閣総理大臣の権限及び公文書管理委員会の在り方についても十分検討すること。
  19. 公文書等の管理に関する施策を総合的かつ一体的に推進するための司令塔として公文書管理に係る政策の企画・立案及び実施を担当する部局及び機構の在り方について検討を行うこと。
  20. 行政機関のみならず三権の歴史公文書等の総合的かつ一体的な管理を推進するため、国立公文書館の組織の在り方について、独立行政法人組織であることの適否を含めて、検討を行うこと。
  21. 公文書管理と情報公開が車の両輪関係にあるものであることを踏まえ、両者が適正かつ円滑に実施されるよう万全を期すること。

右決議する。

第7 制度の最近の動きと本記事の更新時点

本記事の内容に関わる近年の主な動きは,次のとおりである。

第一に,令和3年の個人情報保護法改正(デジタル社会形成整備法によるもの)により,行政機関個人情報保護法及び独立行政法人等個人情報保護法が個人情報保護法に統合された(国の機関については令和4年4月1日施行)。この改正の後も,情報公開・個人情報保護審査会は同じ名称で存続しており,前記第3のインカメラ審理の仕組みも維持されている。もっとも,前記第5の2の幹部公務員の略歴公表が個人情報保護との関係で問題になる場面では,根拠が行政機関個人情報保護法から個人情報保護法に移っている点に留意する必要がある。

第二に,情報公開の施行状況調査は毎年度更新されており,本記事の更新時点で公表されている最新のものは令和5年度分である。開示請求件数などの最新の数値は,総務省の「施行状況調査」のページで確認するのが正確である。

本記事は2026年7月時点の法令及び公表資料に基づく。法令の改正や新たな最高裁判例により内容が変わり得るため,実際に引用する際は,末尾の出典に掲げた一次資料に当たって最新の内容を確認されたい。

出典

法令

裁判例

  • 最高裁平成21年1月15日第一小法廷決定(平成20(行フ)5,民集63巻1号46頁,検証物提示命令申立て一部提示決定に対する許可抗告事件)(裁判所ウェブサイト
  • 最高裁平成30年1月19日第二小法廷判決(平成29(行ヒ)46,集民258号1頁,不開示決定処分取消等請求事件)(裁判所ウェブサイト
  • 最高裁平成26年7月14日第二小法廷判決(行政文書の不保有を理由とする不開示決定取消訴訟における保有の立証責任)(裁判所ウェブサイト未掲載)

公文書・公表資料

  • 総務省「情報公開制度」(総務省ウェブサイト
  • 総務省「情報公開制度|施行状況調査」(総務省ウェブサイト
  • 総務省「情報公開制度|法制定の経緯や見直しの経緯など」(総務省ウェブサイト
  • 総務省「情報公開・個人情報保護審査会」(総務省ウェブサイト
  • 総務省「情報公開・個人情報保護関係答申・判決データベース」(総務省ウェブサイト
  • 「国の行政機関における幹部公務員の略歴の公表の在り方について」(平成19年5月22日付け総務省行政管理局長通知)
  • 「裁判官の略歴等の開示について(依頼)」(平成28年6月16日付け最高裁判所事務総局人事局長文書)
  • 公文書等の管理に関する法律案に対する附帯決議(第171回国会・参議院内閣委員会・平成21年6月23日)(参議院ウェブサイト